JP2017036415A - 放熱樹脂シート及び該放熱樹脂シートを含むデバイス - Google Patents

放熱樹脂シート及び該放熱樹脂シートを含むデバイス Download PDF

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Abstract

【課題】従来困難であるとされていた、単層の放熱シートにおいて、熱伝導性と接着強度を両立させる技術を提供することを課題とする。
【解決手段】 樹脂及び窒化ホウ素フィラーを含有する単層放熱樹脂シートであって、前記窒化ホウ素フィラーの含有量が30vоl%以上60vоl%以下であり、かつ、前記樹脂のTgが60℃以下である、放熱樹脂シートにより、課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は窒化ホウ素フィラーを含む放熱樹脂シートに係り、また該放熱樹脂シートを含むデバイスに関する。
窒化ホウ素(以下「BN」と称す。)は、絶縁性のセラミックであり、ダイヤモンド構造を持つc−BN、黒鉛構造をもつh−BN、乱層構造を持つα−BN、β−BNなど様々な結晶型が知られている。
これらの中で、h−BNは、黒鉛と同じ層状構造を有し、合成が比較的容易でかつ熱伝導性、固体潤滑性、化学的安定性、耐熱性に優れるという特徴を備えていることから、電気・電子材料分野で多く利用されている。
近年、特に電気・電子分野では集積回路の高密度化に伴う発熱が大きな問題となっており、いかに熱を放熱するかが緊急の課題となっている。h−BNは、絶縁性であるにもかかわらず、高い熱伝導性を有するという特徴を活かして、このような放熱部材用熱伝導性フィラーとして注目を集め、樹脂中に複合されることで、シートとして使用されることも検討されている。
一方で、窒化ホウ素は柔らかいフィラーであり、窒化ホウ素を含む樹脂層では、樹脂層の接着強度が低下する恐れがあるとされる。そのため特許文献1では、エポキシ樹脂モノマー、硬化剤及びフィラーを含む樹脂層と、前記樹脂層の少なくとも一方の面上に配置された接着材層とを備えた多層樹脂シートとすることで、樹脂層中のフィラーが多層樹脂シートの厚み方向の接着材層に異動させ、熱伝導性と接着強度とを両立させる技術が提案されている。
また、特許文献2では、熱硬化性樹脂及びフィラーを含む樹脂組成物層と、前記樹脂組成物層の少なくとも一方の面に接着材層を配置し、該接着材層の樹脂組成物層と対向しない面を特定の算術平均表面粗さとすることで、熱伝導性と接着強度とを両立させる技術が提案されている。
特開2013−048257号公報 特許第5141853号
特許文献1の[0022]段落に記載されているとおり、熱伝導性と接着強度は相反する特性であり、熱伝導性を向上させるため、フィラーの含有量を増やすと接着強度が低下することから、特に単層のシートにおいて熱伝導性と接着強度を両立することは非常に困難であると思われていた。
本発明は、従来困難であるとされていた、単層の放熱シートにおいて、熱伝導性と接着強度を両立させる技術を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、放熱シートを形成する際に、特定の性質を有する樹脂を用いることで、フィラーの含有量を増加させても放熱シ
ートが脆くならず、かつ、十分な接着強度を備えることが可能となった。その結果多くのフィラーを含有させることで、良好な熱伝導性を有する放熱シートを完成させた。
本発明がこのような効果を奏するメカニズムについて、本発明者らは以下のように考えている。
樹脂が柔軟性を有することにより、フィラー界面もしくは基板に吸着することで、接着強度を上げている。また樹脂が柔軟性を有することにより、放熱シートのじん性を付与することが出来、熱変化に伴う放熱シートの線膨張などの変化に関する変形の応力を緩和することができる。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕樹脂及び窒化ホウ素フィラーを含有する放熱樹脂シートであって、
前記窒化ホウ素フィラーの含有量が30vоl%以上60vоl%以下であり、かつ、前記樹脂のTgが60℃以下である、放熱樹脂シート。
〔2〕前記樹脂がエポキシ樹脂を含む、〔1〕に記載の放熱樹脂シート。
〔3〕前記樹脂が2種以上のエポキシ樹脂を含み、少なくともその一種がフェノキシ樹脂である、〔1〕または〔2〕に記載の放熱樹脂シート。
〔4〕前記エポキシ樹脂が、フルオレン骨格および/またはビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、並びにビスフェノールF型フェノキシ樹脂から選ばれる一種以上である、〔2〕または〔3〕に記載の放熱樹脂シート。
〔5〕前記窒化ホウ素フィラーが凝集粒子である、〔1〕から〔4〕のいずれかに記載の放熱樹脂シート。
〔6〕前記窒化ホウ素フィラーが球状の凝集粒子である、〔1〕から〔5〕のいずれかに記載の放熱樹脂シート。
〔7〕前記窒化ホウ素フィラーがカードハウス構造を有する凝集粒子である、〔1〕から〔6〕のいずれかに記載の放熱樹脂シート。
〔8〕90°ピール試験強度が1.5N/cm以上である、〔1〕から〔7〕のいずれかに記載の放熱樹脂シート。
〔9〕〔1〕ないし〔8〕のいずれかに記載の放熱樹脂シートを含むデバイス。
〔10〕樹脂及び窒化ホウ素フィラーを含有する、放熱シート用樹脂組成物であって、
前記窒化ホウ素フィラーの含有量が30vоl%以上60vоl%以下であり、かつ、前記樹脂のTgが60℃以下である、樹脂組成物。
本発明の放熱樹脂シートは、フィラーの含有量が高いことから良好な熱伝導性を有し、かつフィラーの含有量が高いにもかかわらず十分な強度を有し、さらに十分な接着強度を備える。そのため、デバイスの放熱シートに好適に適用できる。
用いた窒化ホウ素凝集粒子を示すSEM画像である。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変形して実施することができる。
本発明の実施形態に係る放熱シートは、樹脂及び窒化ホウ素フィラーを含む。単層のシートであることが好ましい。
単層シートとは、単一の材料及び物性からなるシートを意味する。例えば放熱シートの一方又は両方の面に接着層を有する放熱シートは、単層シートではない。なお、放熱シートの一方又は両方の面に特性を持たせるべく表面処理剤により表面処理を施したシートや、放熱シートの一方又は両方の面に特性を持たせるべくプラズマ照射などを行ったシート
は、単層シートである。
<窒化ホウ素フィラー>
本発明の実施形態においては、窒化ホウ素フィラーの含有量が30vоl%以上60vоl%以下である。樹脂及びフィラーを含む放熱シートでは、フィラーの含有量が大きい場合には熱伝導性は高くなるもののシートが脆くなる傾向にある。本実施形態においては、窒化ホウ素フィラーの含有量が大きく、熱電導度が高い一方で、十分な強度を有する放熱シートである。
窒化ホウ素フィラーの含有量は、35vоl%以上が好ましく、40vоl%以上がより好ましい。また55vоl%以下が好ましく、50vоl%以下がより好ましい。
窒化ホウ素フィラーは、一次粒子であってもよく、一次粒子が凝集した二次粒子であってもよい。熱伝導性の観点から、一次粒子が凝集した二次粒子であることが好ましい。二次粒子である場合、平均粒子径(D50)は、「窒化ホウ素凝集粒子」の項にて説明する。
また、窒化ホウ素フィラーが一次粒子である場合には、平均粒子径は通常5μm以上であり、10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。また通常300μm以下であり、200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
窒化ホウ素フィラーは、表面処理剤により表面処理がされていてもよい。表面処理剤は、公知の表面処理剤を用いることができる。
窒化ホウ素フィラーが、一次粒子が凝集した凝集粒子である場合、熱伝導度や破壊強度が大きく、本発明においては好ましい。
<窒化ホウ素凝集粒子>
凝集粒子である場合、平均粒子径(D50)は、通常5μm以上であり、好ましくは10μm以上、より好ましくは25μm以上、更に好ましくは26μm以上であり、特に好ましくは30μm以上、最も好ましくは40μm以上であり、45μm以上であっても好ましく、50μm以上であっても好ましい。
また、通常200μm以下、好ましくは150μm以下、更に好ましくは100μm以下である。大きすぎると成形体とした際に表面の平滑性が悪くなる、凝集粒子間の間隙が多くなる等により、熱伝導性が向上しない傾向があり、小さすぎると成形体とした際にBN凝集粒子間の接触抵抗が大きくなる、凝集粒子自体の熱伝導性が低くなる等の傾向がある。
なお、D50は測定に供した粉体の体積を100%として累積曲線を描かせた際に丁度累積体積が50%となる時の粒子径を意味し、その測定方法は、湿式測定法としては、分散安定剤としてヘキサメタリン酸ナトリウムを含有する純水媒体中に凝集粒子を分散させた試料に対して、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置などを用いて測定することができ、乾式測定法としては、Malvern社製「Morphologi」を用いて測定することができる。
凝集粒子である場合、破壊強度は、通常2.5MPa以上、好ましくは3.0MPa以上、より好ましくは3.5MPa以上、更に好ましくは4.0MPa以上であり、通常20MPa以下、好ましくは15MPa以下、更に好ましくは10MPa以下である。大きすぎると、粒子の強度が強すぎるため、成形体とした際に表面平滑性が悪くなり、熱伝導
性が低下する傾向があり、小さすぎると、成形体を作製する際の圧力で粒子が変形しやすくなり、熱伝導性が向上しない傾向がある。
なお、破壊強度は、粒子1粒をJIS R 1639−5に従って圧縮試験し、下記式により算出できる。通常、粒子は5点以上測定し、その平均値を採用する。
式:Cs=2.48P/πd
Cs:破壊強度(MPa)
P:破壊試験力(N)
d:粒子径(mm)
凝集粒子である場合、全細孔容積は、通常2.2cm/g以下である。全細孔容積が小さいものは、凝集粒子内が密になっているために、熱伝導を阻害する境界面を少なくすることが可能となり、より熱伝導性の高い凝集粒子となる。凝集粒子の全細孔容積が大きすぎると、組成物中のフィラーとして用いた場合に、細孔に樹脂が取り込まれ、見かけの粘度が上昇する場合があり、組成物の成形加工或いは塗布液の塗工が困難となる可能性がある。
全細孔容積の下限値は特に制限はないが、通常0.01cm/g以上である。好ましくは0.02cm/g以上であり、好ましくは2cm/g以下、より好ましくは1.5cm/g以下である。
全細孔容積は、窒素吸着法および水銀圧入法で測定することができる。
凝集粒子である場合、比表面積は通常1m/g以上であるが、好ましくは3m/g以上50m/g以下、より好ましくは5m/g以上40m/g以下である。また、8m/g以下であることも好ましく、7.25m/g以下であることも好ましい。凝集粒子の比表面積がこの範囲であると、樹脂と複合化した際に、凝集粒子同士の接触抵抗が低減される傾向にあり、凝集粒子含有樹脂組成物の粘度上昇も抑制できるため好ましい。比表面積は、BET1点法(吸着ガス:窒素)で測定することができる。
凝集粒子である場合、樹脂の取り込みを最小限とするために凝集粒子のバルク密度は大きい方が良く、通常0.3g/cm以上であることが好ましく、より好ましくは0.35g/cm以上、更に好ましくは0.4g/cm以上である。凝集粒子のバルク密度が小さすぎる場合、見かけの体積が大きくなり、凝集粒子含有樹脂組成物中の樹脂に対して、添加する凝集粒子の体積が多くなるとともに、樹脂の取り込みが大きくなり、また、凝集粒子の取り扱い性が著しく悪化する傾向がある。凝集粒子のバルク密度の上限については特に制限はないが、通常0.95g/cm以下、好ましくは0.9g/cm以下、より好ましくは0.85g/cm以下である。凝集粒子のバルク密度が大きすぎると樹脂組成物中での凝集粒子の分散に偏りが生じ、沈降しやすくなる傾向がある。
なお、凝集粒子のバルク密度は、粉体のバルク密度を測定する通常の装置や方法を用いて求めることができる。
凝集粒子である場合、凝集粒子を構成する一次粒子の長軸は通常0.5μm以上、好ましくは0.6μm以上、より好ましくは、0.8μm以上、更に好ましくは1.0μm以上、特に好ましくは1.1μm以上である。また通常10μm以下、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下である。
尚、上記長軸とはSEM測定により得られた凝集粒子1粒を拡大し、1粒の凝集粒子を構成している一次粒子について、画像上で観察できる一次粒子の最大長を平均した値である。
凝集粒子である場合の、一次粒子の結晶構造は特に限定されないが、合成の容易さと熱
伝導性の点で六方晶系の窒化ホウ素(h−BN)を主成分として含むものが好ましい。また、バインダーとして窒化ホウ素以外の無機成分が含まれる場合、熱処理の過程でそれらが結晶化するが、窒化ホウ素が主成分として含まれていればよい。なお、上記窒化ホウ素一次粒子の結晶構造は、粉末X線回折測定により確認することができる。
凝集粒子である場合の、凝集粒子を粉末X線回折測定して得られる一次粒子の(002)面ピークから求めた一次粒子の平均結晶子径は、特に制限はされないが、平均結晶子径は大きいことが熱伝導率の点から好ましい。例えば、通常300Å以上、好ましくは320Å以上、より好ましくは375Å以上であり、更に好ましくは380Å以上、より更に好ましくは390Å以上、特に好ましくは400Å以上であり、通常5000Å以下、好ましくは2000Å以下、更に好ましくは1000Å以下である。上記平均結晶子径が大きすぎると、一次粒子が成長しすぎるため、凝集粒子内の間隙が多くなり、成形体とする際の成形性が悪化するとともに、間隙が多くなることにより熱伝導性が向上しなくなる傾向がある。上記平均結晶子径が小さすぎると、一次粒子内の粒界が増えるため、フォノン散乱が結晶粒界で発生し、低熱伝導になる傾向がある。
尚、粉末X線回折測定は、0.2mm深さのガラス試料板に表面が平滑になるように凝集粒子を充填し、測定される。
なお、ここで、「平均結晶子径」とは、粉末X線回折測定によって得られる一次粒子の(002)面ピークから、後述の実施例において記載の通り、Scherrer式にて求められる結晶子径である。
凝集粒子である場合、シート等の成形体に成形する前の粉末の凝集粒子を0.2mm深さのガラス試料板に表面が平滑になるように充填し、粉末X線回折測定して得られる一次粒子の(100)面と(004)面のピーク強度比((100)/(004))が3以上であることが好ましい。
一次粒子の(100)面と(004)面のピーク強度比はより好ましくは3.2以上、更に好ましくは3.4以上、特に好ましくは3.5以上であり、通常10以下、好ましくは8以下、より好ましくは7以下である。上記上限より大きいと、成形体とした際に粒子が崩壊しやすくなる傾向があり、上記下限未満だと、厚み方向の熱伝導性が向上しない傾向がある。
なお、ピーク強度比は粉末X線回折測定により測定された該当するピーク強度の強度比から計算することができる。
凝集粒子である場合、凝集粒子を10mmφの粉末錠剤成形機で0.85ton/cm
の成形圧力で成形して得られたペレット状の試料を粉末X線回折測定して得られる、一次粒子の(100)面と(004)面のピーク面積強度比((100)/(004))が0.25以上であることも好ましい。このピーク面積強度比((100)/(004))は、0.3以上であってもよく、0.5以上であってもよく、より好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.81以上、特に好ましくは0.85以上、とりわけ好ましくは0.91以上である。また、上限は特に制限はないが、通常10.0以下、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.0以下であり、更に好ましくは2.0以下であり、特に好ましくは1.6以下である。
また、凝集粒子を10mmφの粉末錠剤成形機で0.85ton/cm以上2.54ton/cm以下の成形圧力で成形して得られたペレット状の試料中の凝集粒子を構成する一次粒子の(100)面と(004)面のピーク面積強度比((100)/(004))は、通常0.25以上、好ましくは0.30以上、より好ましくは0.35以上、更に好ましくは0.40以上であり、通常2.0以下、好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.2以下である。大きすぎると、成形体とした際に凝集粒子間の接触抵抗が大きく
なる傾向があり、小さすぎると、凝集粒子が崩壊し、厚み方向の熱伝導性が向上しない傾向がある。
通常、放熱シートなどにおいて最適なプレス圧力条件は、放熱シートの種類によって異なる。樹脂マトリックス中に分散した凝集粒子は、用途に応じた圧力条件にさらされるが、通常、粒子は圧力方向に対して直行する方向にab面が配向する傾向にある。凝集粒子を用いた場合でも成形圧力に対して粒子変形が生じ、結果としてab面が圧力方向に直行する方向に配向する傾向にある。
例えば、樹脂製の高放熱基板は、樹脂製基板内部の空隙低減や分散させた凝集粒子同士の完全な接触のために、0.85ton/cm以上2.54ton/cm以下のような比較的高い圧力で成形されると考えられる。このため、上記圧力範囲でも一次粒子の配向変化が少ない凝集粒子が熱伝導性向上には必要である。
凝集粒子である場合、凝集粒子を構成する一次粒子がカードハウス構造、すなわち、一次粒子同士が一次粒子平面部と端面部で接触することによる相互補強構造を有することが好ましく、広い成形圧力範囲で凝集粒子の変形を抑制することが可能である。用途に応じて最適な圧力範囲は異なるが、成形体の厚み方向に高熱伝導化するためには、0.85ton/cm以上2.54ton/cmの範囲において、少なくとも一定以上の一次粒子配向が保持される状態が達成することが好ましい。
一定以上の一次粒子配向とは、例えば一次粒子の(100)面と(004)面のピーク面積強度比((100)/(004))によって表現されるが、これは(004)面、すなわち、圧力方向に対して直行する方向にab面が配向する割合がどれだけ少ないかを表現するものである。従って、上述のピーク面積強度比が大きいほど、成形圧力による凝集粒子の変形が少ない。高熱伝導性を達成するには、少なくともピーク面積強度比は0.25以上であることが必要と考えている。ピーク面積強度比の下限、上限については前述のとおりである。
尚、0.85ton/cm以上2.54ton/cmの範囲におけるピーク面積強度比は、上記圧力範囲において一点でも所定の数値を満たせば問題なく、本発明の圧力範囲全てにおいて達成する必要はない。また、好ましくは、0.85ton/cm、1.
69ton/cm、2.54ton/cmの3点にて所定の数値を満たすことである。
なお、上記ピーク面積強度比は、錠剤成形機(10mmφ)に約0.2gの粉末を充填し、手動油圧式ポンプ(理研精機社製P-1B-041)を用いて、種々のプレス圧で錠剤成形した試料を測定に供する(例えば、0.85ton/cm、1.69ton/cm、2.54ton/cm等)。測定は、オランダPANalytical社製X‘Pe
rtPro MPD粉末X線回折装置を用いて行うことで、該当するピーク面積の強度比
を計算することができる。
<窒化ホウ素凝集粒子の製造方法>
凝集粒子である場合、その製造方法は特段限定されず、常法に従い凝集粒子を製造することができる。好ましい製造方法としては、粘度が200〜5000mPa・sである原料窒化ホウ素粉末を含むスラリー(以下「BNスラリー」と称す場合がある。)を用いて粒子を造粒し、造粒粒子を加熱処理することによって、該造粒粒子の大きさを保持したまま凝集粒子を構成する一次粒子の結晶子を成長させて、製造することができる。BNスラリーの粘度は、好ましくは300mPa・s以上、より好ましくは500mPa・s以上、更に好ましくは700mPa・s以上、特に好ましくは1000mPa・s以上であり、好ましくは4000mPa・s以下、より好ましくは3000mPa・s以下である。
上記BNスラリーの粘度は、生成する凝集粒子の体積基準の平均粒子径D50および、
凝集粒子を構成する一次粒子の平均結晶子径に大きく影響し、該粘度を200mPa・s以上とすることにより、一次粒子の平均結晶子径及びBN凝集粒子の体積基準の平均粒子径D50を大きくすることができる。
一方BNスラリーの粘度を5000mPa・s以下とすることにより、造粒を容易にすることができる。BNスラリーの粘度の調製方法は、後述する。
なお、BNスラリーの粘度は、FUNGILAB社の回転粘度計「VISCO BASIC Plus R」を用い、ブレード回転数100rpmにて測定した粘度である。
スラリーの調製において、原料粉末としては、市販のh−BN、市販のαおよびβ−BN、ホウ素化合物とアンモニアの還元窒化法により作製された窒化ホウ素、ホウ素化合物とメラミンなどの含窒素化合物から合成された窒化ホウ素など何れも制限なく使用できるが、特にh−BNが本発明の効果をより発揮する点で好ましく用いられる。
スラリーの調製に用いられる原料粉末の形態としては、粉末X線回折測定により得られるピークの半値幅が広く、結晶性が低い粉末状の粒子が好適である。結晶性の目安として、粉末X線回折測定から得られる(002)面のピーク半値幅が、2θの角度で、通常0.4°以上、好ましくは0.45°以上、より好ましくは0.5°以上である。また、通常2.0°以下、好ましくは1.5°以下、更に好ましくは1°以下である。上記上限より大きいと、結晶子が十分大きくならず、大きくするためには長時間を要するため、生産性が悪くなる傾向がある。上記下限未満だと、結晶性が高すぎて、十分な結晶成長が見込めず、また、スラリー作製時の分散安定性が悪くなる傾向がある。なお、粉末X線回折測定方法は後述の実施例の項に記載する。
スラリーの調製に用いられる原料粉末中に酸素原子がある程度存在することが好ましく、原料粉末中の全酸素濃度は、通常1質量%以上、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは4質量%以上である。また、通常、10質量%以下、更に好ましくは9質量%以下である。上記上限より大きいと、熱処理後も酸素が残存しやすくなるため、熱伝導性の改善効果が小さくなる傾向がある。上記下限未満だと、結晶性が高すぎて、結晶成長が見込めず、粉末X線回折測定から確認できるピーク強度比が所望の範囲から外れる傾向がある。
なお、原料粉末の全酸素濃度を上記範囲に調製する方法としては、例えば窒化ホウ素合成時の合成温度を1500℃以下の低温で行う方法、500℃〜900℃の低温の酸化雰囲気中で原料粉末を熱処理する方法などが挙げられる。
なお、原料粉末の全酸素濃度は、不活性ガス融解−赤外線吸収法により、株式会社堀場製作所製の酸素・窒素分析計を用いて測定することができる。
スラリーの調製に用いられる原料粉末の全細孔容積は通常1.0cm/g以下であるが、好ましくは0.3cm/g以上1.0cm/g以下、より好ましくは0.5cm/g以上1.0cm/g以下である。全細孔容積が1.0cm/g以下であることにより、原料粉末が密になっているために、球形度の高い造粒が可能となる。
原料粉末の比表面積は通常50m/g以上であるが、60m/g以上が好ましく、70m/g以上がより好ましい。通常、1000m/g以下であるが、500m/g以下が好ましく、300m/g以下がより好ましい。原料粉末の比表面積が50m/g以上であることにより、造粒による球形化の際に用いるスラリー中の分散粒子径を小さくすることができるため好ましい。また、1000m/g以下とすることによりスラリー粘度の増加を抑制することができるため好ましい。
なお、原料粉末の全細孔容積は、窒素吸着法および水銀圧入法で測定することができ、
比表面積は、BET1点法(吸着ガス:窒素)で測定することができる。原料粉末の全細孔容積及び比表面積の具体的測定方法は、後述の実施例の項に記載する。
スラリーの調製に用いる媒体としては特に制限はなく、水及び/又は各種の有機溶媒を用いることができるが、噴霧乾燥の容易さ、装置の簡素化などの観点から、水を用いることが好ましく、純水がより好ましい。
スラリーの調製に用いる媒体の使用量は、スラリーの粘度が200〜5000mPa・sとなる量を加えることが好ましい。
具体的にはスラリーの調製に用いる媒体の使用量は、通常10質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上であり、通常、70質量%以下、好ましくは65質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。媒体の使用量が上記上限より大きいと、スラリー粘度が低くなりすぎるため、沈降などによるスラリーの均一性が損なわれ、得られる凝集粒子を構成する一次粒子の結晶子径が所望の範囲から外れる傾向がある。下限未満であるとスラリー粘度が高すぎるため、造粒が困難になる傾向がある。すなわち、上記媒体の使用量が上記範囲外であると、凝集粒子の大きさと凝集粒子を構成する一次粒子の結晶性と一次粒子中の結晶粒界の低減を同時に満足することが困難になる。
スラリーの調製の際には、スラリーの粘度を調節すると共に、スラリー中の原料粉末の分散安定性(凝集抑制)の観点から、種々の界面活性剤を添加するのが好ましい。
界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン性界面活性剤等を用いることができ、これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
一般に、界面活性剤はスラリーの粘度を変化させることが可能である。従って、スラリーに界面活性剤を添加する場合、その量は、スラリーの粘度が200〜5000mPa・sとなるような量に調整する。例えば、原料BNとして、粉末X線回折測定により得られる(002)面ピークの半値幅2θが0.67°、酸素濃度が7.5質量%である窒化ホウ素を用いて固形分50質量%のスラリーを調整する場合、通常、陰イオン性界面活性剤の有効成分として、スラリー全量に対し、通常0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上添加し、通常10質量%以下、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下添加する。上記上限より大きいと、スラリー粘度が下がりすぎるとともに、生成した凝集粒子中に界面活性剤由来の炭素成分が残りやすくなる傾向がある。上記下限未満だと、スラリー粘度が高くなりすぎ、造粒自体が困難になる傾向がある。
スラリーの調製の際には、原料粉末を効果的に粒子状に造粒するために、バインダーを含んでもよい。バインダーは、一次粒子を強固に結びつけ、造粒粒子を安定化するために作用する。
スラリーに用いるバインダーとしては、窒化ホウ素粒子同士の接着性を高めることができるものであればよいが、造粒粒子は粒子化後に加熱処理されるため、この加熱処理工程における高温条件に対する耐熱性を有するものが好ましい。
このようなバインダーとしては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化ホウ素、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタンなどの金属の酸化物などが好ましく用いられる。これらの中でも、酸化物としての熱伝導性と耐熱性、窒化ホウ素粒子同士を結合する結合力などの観点から、酸化アルミニウム、酸化イットリウムが好適である。なお、バインダーはアルミナゾルのような液状バインダーを用いてもよく、加熱処理中に反応して、他の無機成分に変換されるものであってもよい。これらのバインダーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用い
てもよい。
バインダーの使用量(液状バインダーの場合は、固形分としての使用量)は、BNスラリー中の原料粉末に対して、通常0質量%以上30質量%以下であり、好ましくは0質量%以上20質量%以下、より好ましくは0質量%以上15質量%以下である。上記上限を超えると造粒粒子中の原料粉末の含有量が少なくなり、結晶成長に影響するばかりか熱伝導性のフィラーとして用いた場合に熱伝導性改善効果が小さくなる。
スラリー調製方法は、原料粉末及び媒体、更に必要により、バインダー、界面活性剤が均一に分散し、所望の粘度範囲に調製されていれば特に限定されないが、原料粉末及び媒体、更に必要により、バインダー、界面活性剤を用いる場合、好ましくは以下のように調製する。
原料粉末を樹脂製のボトルに所定量計量し、次いで、バインダーを所定量添加する。さらに、界面活性剤を所定量添加した後、ジルコニア性のセラミックボールを加えて、ポットミル回転台で所望の粘度になるまで0.5〜5h程度撹拌する。
添加の順番は特に制限はないが、大量の原料粉末をスラリー化する場合、だまなどの凝集物ができやすくなるため、水に界面活性剤とバインダーを加えた水溶液を作製した後、所定量の原料粉末を少量ずつ添加し、ここにジルコニア性のセラミックボールを加えて、ポットミル回転台で分散、スラリー化しても良い。
また、分散に際しては、ポットミルのほかに、ビーズミル、プラネタリーミキサーなどの分散装置を使用しても良い。スラリー化に際して、スラリーの温度は、10℃以上60℃以下で行う。下限よりも低いと、スラリー粘度が上昇し、所望の粘度範囲から外れる傾向にあり、上限よりも高いと原料粉末が水溶液中でアンモニアに分解しやすくなる。通常、10℃以上60℃以下であるが、好ましくは15℃以上50℃以下、より好ましくは15℃以上40℃以下、更に好ましくは15℃以上35℃以下である。
調製したBNスラリーから造粒粒子を得るには、スプレードライ法、転動法、流動層法、そして撹拌法などの一般的な造粒方法を用いることができ、この中でもスプレードライ法が好ましい。
スプレードライ法では、原料となるスラリーの濃度、装置に導入する単位時間当たりの送液量と送液したスラリーを噴霧する際の圧空圧力及び圧空量により、所望の大きさの造粒粒子を製造することが可能であって、球状の造粒粒子を得ることも可能である。使用するスプレードライ装置に制限はないが、より大きな球状の造粒粒子とするためには、回転式ディスクによるものが最適である。このような装置としては、大川原化工機社製スプレードライヤーFシリーズ、藤崎電機社製スプレードライヤー「MDL−050M」などが挙げられる。
造粒により得られた造粒粒子の平均粒子径は、凝集粒子の体積基準の平均粒子径の範囲を好ましくは5μm以上200μm以下とする場合には、体積基準の平均粒子径D50で通常3μm以上、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、更に好ましくは15μm以上、より更に好ましくは20μm以上、特に好ましくは25μm以上、より特に好ましくは25μm以上、26μm以上であっても好ましく、30μm以上であっても好ましく、35μm以上であっても好ましい。また、150μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。ここで、造粒粒子の体積基準の平均粒子径D50は、例えば、湿式では堀場製作所製「LA920」、乾式ではMalvern社製「Morphorogi」などで測定することができる。
上記の造粒粒子は、更に非酸化性ガス雰囲気下に加熱処理することで凝集粒子を製造す
ることができる。
ここで、非酸化性ガス雰囲気とは、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス、アンモニアガス、水素ガス、メタンガス、プロパンガス、一酸化炭素ガスなどの雰囲気のことである。ここで用いる雰囲気ガスの種類により凝集粒子の結晶化速度が異なるものとなり、結晶化を短時間で行うためには特に窒素ガス、もしくは窒素ガスと他のガスを併用した混合ガスが好適に用いられる。
加熱処理温度は通常1800℃以上、2300℃以下であるが、好ましくは1900℃以上であり、また好ましくは2200℃以下である。加熱処理温度が低すぎると、窒化ホウ素の平均結晶子の成長が不十分となり、凝集粒子および成形体の熱伝導率が小さくなる場合がある。加熱処理温度が高すぎると、窒化ホウ素の分解などが生じてしまうおそれがある。
上記加熱処理温度を1800℃以上2300℃以下とすることにより、一次粒子の(100)面と(004)面のピーク強度比((100)/(004))を所望の値とすることができる。
加熱処理時間は、通常3時間以上、好ましくは4時間以上、より好ましくは5時間以上、また通常20時間以下、好ましくは15時間以下である。加熱処理時間が上記下限未満の場合、結晶成長が不十分となり、上記上限を超えるとBNが一部分解するおそれがある。
加熱処理は、非酸化性ガス雰囲気下で行うために、好ましくは、通常、焼成炉内を真空ポンプを用いて排気した後、非酸化性ガスを導入しながら、所望の温度まで加熱して昇温するが、焼成炉内が十分に非酸化性ガスで置換できる場合は、常圧下で非酸化性ガスを導入しながら加熱昇温しても良い。焼成炉としては、マッフル炉、管状炉、雰囲気炉などのバッチ式炉やロータリーキルン、スクリューコンベヤ炉、トンネル炉、ベルト炉、プッシャー炉、竪型連続炉などの連続炉が挙げられ、目的に応じて使い分けられる。
通常、加熱処理する造粒粒子は、焼成時の組成の不均一性を低減するために、円形の黒鉛製蓋つきルツボに入れて加熱焼成される。この際、組成の不均一性の低減に加えて、焼成による凝集粒子同士の焼結を抑制する目的で、黒鉛製の仕切りを入れても良い。仕切りによる分割数は、焼結が抑制できれば特に制限はないが、通常2分割以上16分割以下である。上記上限より分割数が多いと焼結は抑制できるものの、一次粒子の結晶が十分に成長しなくなる傾向にあり、上記下限より分割数が少ないと、焼結が進む場合がある。
上記加熱処理後の凝集粒子は、粒子径分布を小さくし、樹脂組成物に配合したときの粘度上昇を抑制するために、好ましくは分級処理する。この分級は、通常、造粒粒子の加熱処理後に行われるが、加熱処理前の造粒粒子について行い、その後加熱処理に供してもよい。
分級は湿式、乾式のいずれでも良いが、窒化ホウ素の分解を抑制するという観点からは、乾式の分級が好ましい。特に、バインダーが水溶性を有する場合には、特に乾式分級が好ましく用いられる。
乾式の分級には、篩による分級のほか、遠心力と流体抗力の差によって分級する風力分級などがあるが、旋回気流式分級機、強制渦遠心式分級機、半自由渦遠心式分級機などの分級機を用いて行うこともできる。これらの中で、サブミクロンからシングルミクロン領域の小さな微粒子を分級するには旋回気流式分級機を、それ以上の比較的大きな粒子を分級するには半自由渦遠心式分級機など、分級する粒子の粒子径に応じて適宜使い分ければよい。
<樹脂>
本実施形態で用いる樹脂は、Tgが60℃以下である。60℃以下という低いTgを有する樹脂を用いることで、窒化ホウ素フィラーの含有量を大きくしても十分な強度を有し、更に放熱シートの接着性を向上させることができる。
熱伝導性と接着強度は相反する特性であり、特に単層のシートにおいて熱伝導性と接着強度を両立することは非常に困難であると思われていた。しかしながら本発明者が検討した結果、60℃以下という低いTgを有する樹脂を用いることで、窒化ホウ素フィラーの含有量を大きくして熱伝導性を高めつつ、放熱シートの接着性を向上させるという、相反する特性を、単層フィラーにおいて達成することに想到した。
樹脂のTgは、放熱シートの接着性をより向上させる観点から、55℃以下であることが好ましく、50℃以下であることがより好ましい。下限は特に限定されないが、通常5℃以上であり、10℃以上であることが好ましい。
上記Tgを充足すれば樹脂の種類は特に制限はないが、好ましくは硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂である。例えば、硬化性樹脂としては、熱硬化性、光硬化性、電子線硬化性などが挙げられ、耐熱性、吸水性、寸法安定性などの点で、熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂が好ましく、これらの中でもエポキシ樹脂がより好ましい。これらの樹脂は2種以上組わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂は1種類の構造単位を有するエポキシ樹脂のみであってもよいが、構造単位の異なる複数のエポキシ樹脂を組み合わせてもよい。また、エポキシ樹脂は、必要に応じて、エポキシ樹脂用硬化剤、硬化促進剤と共に用いられる。
ここで、塗膜性ないしは成膜性や接着性と併せて、硬化物中のボイドを低減して高熱伝導の硬化物を得るために、エポキシ樹脂として少なくとも後述するフェノキシ樹脂(以下、「エポキシ樹脂(A)」と称す場合がある。)を含むことが好ましい。エポキシ樹脂全量に対するエポキシ樹脂(A)の質量比率は、特に制限はないが、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上、特に好ましくは16.0質量%以上、とりわけ好ましくは18.0質量%以上であり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下の範囲である。
フェノキシ樹脂とは、通常、エピハロヒドリンと2価フェノール化合物とを反応させて得られる樹脂、または2価のエポキシ化合物と2価のフェノール化合物とを反応させて得られる樹脂を指すが、本発明においてはこれらのうち、重量平均分子量10000以上の高分子量であるフェノキシ樹脂をエポキシ樹脂(A)とする。
ここで、重量平均分子量とは、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の値である。
エポキシ樹脂(A)としては、ナフタレン骨格、フルオレン骨格、ビフェニル骨格、アントラセン骨格、ピレン骨格、キサンテン骨格、アダマンタン骨格およびジシクロペンタジエン骨格からなる群から選択された少なくとも1つの骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂、ナフタレン型フェノキシ樹脂、フェノールノボラック型フェノキシ樹脂、クレゾールノボラック型フェノキシ樹脂、フェノールアラルキル型フェノキシ樹脂、ビフェニル型フェノキシ樹脂、トリフェニルメタン型フェノキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノキシ樹脂、グリシジルエステル型フェノキシ樹脂、グリシジルアミン型フェノキシ樹脂が好ましい。中でも、耐熱性や密着性がより一層高められるので、フルオレン骨格および/またはビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂が特に好ましい。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
エポキシ樹脂は、上記エポキシ樹脂(A)以外に、分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(以下「エポキシ樹脂(B)」と称す場合がある。)を含有することが好ましい。上記エポキシ樹脂(B)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂等の、各種エポキシ樹脂が挙げられる。この中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂が耐熱性や密着性の向上の点で好ましい。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
上記エポキシ樹脂(B)は、溶融粘度制御の観点から、その重量平均分子量が、好ましくは100〜5000であり、より好ましくは200〜2000である。重量平均分子量が100より低いものでは、耐熱性が劣る傾向にあり、5000より高いと、エポキシ樹脂の融点が高くなり、作業性が低下する傾向がある。
また、エポキシ樹脂は、その目的を損なわない範囲において、エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)以外のエポキシ樹脂(以下、「他のエポキシ樹脂」と称す場合がある。)を含んでいてもよい。他のエポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)の合計に対して、通常50質量%以下、好ましくは30質量%以下である。
エポキシ樹脂用硬化剤は、用いられる樹脂の種類に応じて適宜に選ばれる。例えば、酸無水物系硬化剤やアミン系硬化剤が挙げられる。酸無水物系硬化剤としては、例えば、テトラヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、及びベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物が挙げられる。アミン系硬化剤としては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族ポリアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、m−フェニレンジアミン等の芳香族ポリアミン及びジシアンジアミド等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらのエポキシ樹脂用硬化剤は、通常、エポキシ樹脂に対して当量比で、0.3以上1.5以下の範囲で配合される。
硬化促進剤は、用いられる樹脂や硬化剤の種類に応じて適宜に選ばれる。例えば前記酸無水系硬化剤用の硬化促進剤としては、例えば三フッ化ホウ素モノエチルアミン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの硬化促進剤は、通常、エポキシ樹脂100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下の範囲で用いられる。
また、放熱シートに含まれる樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、液晶ポリエステル樹脂等のポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルアミドイミド樹脂、ポリエーテルアミド樹脂及びポリエーテルイミド樹脂な
どが挙げられる。また、それらのブロック共重合体、グラフト共重合体等の共重合体も含まれる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、放熱シートに含まれる樹脂は、ゴム成分を含有してもよく、ゴム成分としては、例えば、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム、イソブチレン−イソプレン共重合体ゴム、クロロプレンゴム、シリコンゴム、フッソゴム、クロロ・スルホン化ポリエチレン、ポリウレタンゴムなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
放熱シートにおける樹脂の含有量は、通常20vоl%以上であり、30vоl%以上が好ましい。また通常70vоl%以下であり、50vоl%以下であることが好ましい。
<その他成分>
本実施形態における放熱樹脂シートは、本発明の効果を阻害しない限り、その他の成分を含有してもよい。具体的には、無機フィラーである窒化アルミニウム、窒化ケイ素、繊維状、板状、粒子状凝集BN等の窒化物粒子、アルミナ、繊維状アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン等の絶縁性金属酸化物、ダイヤモンド、フラーレン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機フィラー、無機フィラーとマトリックス樹脂の界面接着強度を改善するシランカップリング剤などの表面処理剤、還元剤等の絶縁性炭素成分、樹脂硬化剤、樹脂硬化促進剤、粘度調整剤、分散剤が挙げられる。
<放熱シートの製造方法>
本実施形態において、放熱シートは通常用いられる方法により製造することができる。例えば、フィラー及び樹脂を含有する樹脂組成物を調製し、樹脂組成物をシート状に成形することにより、得ることができる。シート状に成形する前の樹脂組成物は、本発明の別の実施形態でもある。すなわち、本発明の別の実施形態は、樹脂及び窒化ホウ素フィラーを含有する、放熱シート用樹脂組成物であって、前記窒化ホウ素フィラーの含有量が30vоl%以上60vоl%以下であり、かつ、前記樹脂のTgが60℃以下である、樹脂組成物である。
樹脂組成物は、フィラー、樹脂、場合によっては無機粒子、及び必要に応じて添加されるその他の成分を撹拌や混練によって均一に混合することによって得ることができる。その混合には、例えば、ミキサー、ニーダー、単軸又は二軸混練機等の一般的な混練装置を用いることができ、混合に際しては、必要に応じて加熱してもよい。
各配合成分の混合順序も、反応や沈殿物が発生するなど特段の問題がない限り任意であるが、例えば樹脂を有機溶媒(例えば、メチルエチルケトン)に混合・溶解させて樹脂液を作成し、得られた樹脂液に、フィラー、その他の成分とを十分混合したものを加えて混合し、その後、粘度調製用として更に有機溶媒を加えて混合した後に、更に、樹脂硬化剤や硬化促進剤、或いは、分散剤等の添加剤を加えて混合する方法が挙げられる。
調製した樹脂組成物は、シート状に成形されることで放熱シートとなる。成形体の成形方法は一般に用いられる方法を用いることができる。
例えば、樹脂組成物が可塑性や流動性を有する場合、該樹脂組成物を所望の形状で、例えば型へ収容した状態で硬化させることによって成形することができる。
このような成形体の製造では、射出成形、射出圧縮成形、押出成形、圧縮成形および真空圧縮成形を利用することができる。
上述スラリーが溶媒を含む場合は、ホットプレート、熱風炉、IR加熱炉、真空乾燥機、高周波加熱機など公知の加熱方法で溶媒を除去することができる。
また、樹脂組成物がエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂組成物である場合、成形体の成形、すなわち硬化は、それぞれの硬化温度条件で行うことができる。
また、樹脂組成物が熱可塑性樹脂組成物である場合、成形体の成形は、熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度及び所定の成形速度や圧力の条件で行うことができる。
また、放熱シートは、樹脂組成物の硬化物を所望の形状に削り出すことによっても得ることができる。
放熱シートの厚さは、その用途により適宜設定されるが、通常50μm以上、好ましくは100μm以上、また通常500μm以下、好ましくは300μm以下である。
<放熱シート>
本発明の実施形態における放熱シートは、25℃における弾性率E’25と175℃における弾性率E’175との差が1GPa以上であることが好ましい。このような物性を満たすことで、放熱シートに靱性を持たせることが可能となり、好ましい。
上記弾性率E’の差は、1GPa以上が好ましく、2GPa以上がより好ましく、また上限は限定されないが、通常100GPa以下であり、10GPa以下がより好ましい。
上記弾性率E’の差を上記好ましい範囲とすることは、樹脂/フィラー比を調整したり、樹脂種を適宜選択することなどで達成することができる。
また、本発明の実施形態における放熱シートは、90°ピール試験強度が1.5N/cm以上であることが好ましく、1.7N/cm以上であることがより好ましく、また通常100N/cm以下であり、好ましくは80N/cm以下である。
90°ピール試験強度は、株式会社オリエンテック社製卓上型材料試験機STA−1225を使用して、JIS K6854−1:1999の試験を、試験速度50mm/分で行うことで測定する。
90°ピール試験強度を上記好ましい範囲とすることは、樹脂/フィラー比を調整したり、樹脂種を適宜選択することなどで達成することができる。
また、本発明の実施形態における放熱シートは、十分な熱伝導率を有することが好ましく、通常2WmK以上、好ましくは5W/mK以上、より好ましくは10W/mK以上、更に好ましくは15W/mK以上、とりわけ好ましくは17W/mK以上である。
また、本発明の実施形態における放熱シートは、十分な耐電圧性能を有することが好ましく、通常10kV/mm以上、好ましくは15kV/mm以上、特に好ましくは20kV/mm以上である。
<デバイス>
本実施形態における放熱シートは、デバイス、特にパワーデバイスの放熱シートとして好ましい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、下記の実施例における各種の条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における好ましい範囲同様に、本発明の好ましい範囲を示すものであり、本発明の好ましい範囲は前記した実施態様における好ましい範囲と下記実
施例の値または実施例同士の値の組合せにより示される範囲を勘案して決めることができる。
BN凝集粒子(BN−A)製造例
(原料)
原料h−BN粉末(粉末X線回折測定(X線:CuKα)により得られる(002)面ピークの半値幅が2θ=0.67°、酸素濃度が7.5質量%):10000g バインダー(多木化学(株)製「タキセラムM160L」、固形分濃度21質量%):11496g 界面活性剤(花王(株)製界面活性剤「アンモニウムラウリルサルフェート」:固形分濃度14質量%):250g
(スラリーの調製)
原料h−BN粉末を樹脂製のボトルに所定量計量し、次いでバインダーを所定量添加した。さらに、界面活性剤を所定量添加した後、ジルコニア性のセラミックボールを添加して、ポットミル回転台で1時間撹拌した。
スラリーの粘度は、810mPa・sであった。
(造粒)
BNスラリーからの造粒は、大河原化工機株式会社製FOC−20を用いて、ディスク回転数20000〜23000rpm、乾燥温度80℃で実施し、球状のBN造粒粒子を得た。
(BN−A凝集粒子の作製)
上記BN造粒粒子を、室温で真空引きをした後、窒素ガスを導入して復圧し、そのまま窒素ガスを導入しながら2000℃まで83℃/時で昇温し、2000℃到達後、そのまま窒素ガスを導入しながら5時間保持した。その後、室温まで冷却し、カードハウス構造を有する球状のBN−A凝集粒子を得た。
(分級)
更に、上記加熱処理後のBN−A凝集粒子を、乳鉢および乳棒を用いて軽粉砕した後、目開き90μmの篩を用いて分級した。分級後、BN−A凝集粒子を構成するBN一次粒子の平均結晶子径、該BN一次粒子の(100)面と(004)面のピーク強度比((100)/(004))、BN−A凝集粒子のD50を測定した。測定結果は以下のとおり。
BN一次粒子の平均晶子径:415Å
強度比((100)/(004)):3.6
50:50μm
BN凝集粒子(BN−D)製造例
原料の配合比を以下のように変更し、スラリー調製を以下のように行った以外はBN−Aと同様にして、カードハウス構造を有する球状のBN−D凝集粒子を得た。
(原料)
原料h−BN粉末:2400g
純水:2199g
バインダー:1380g
界面活性剤:60g
(スラリー調製)
原料h−BN粉末を樹脂製のボトルに所定量計量し、次いで純水、バインダーの順に所定量添加した。さらに、界面活性剤を所定量添加した後、ジルコニア性のセラミックボールを添加して、ポットミル回転台で1時間撹拌した。スラリーの粘度は、155mPaであった。
BN一次粒子の平均晶子径:250Å
強度比((100)/(004)):6.0
50:5μm
実施例1
カードハウス構造を有するBN凝集粒子BN−A 4.7質量部、非カードハウス構造である窒化ホウ素PTX25(モメンティブ(株)製、D50:19.8μm、BN一次粒子の(100)/(004)面ピーク強度比:1.4、BN一次粒子の平均結晶子径:537Å) 1.6質量部、及びエポキシ樹脂全量に対するビスフェノールF型フェノキシ樹脂を含有したフェノキシ樹脂が20質量%含有したエポキシ樹脂(Tg:50℃) 2.1質量部、溶剤(シクロヘキサノン/メチルエチルケトン) 5.9質量部、分散剤(商品名:BYK−2155、ビックケミー・ジャパン(株)製) 0.44質量部、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名:C11Z−CN、四国化成工業(株)製) 0.12質量部を混合し、放熱シート用スラリーを調製した。このときのBNフィラーと樹脂成分の体積比率はそれぞれ54.3vol%と45.7vol%である。
調製した放熱シート用スラリーをドクターブレード法で基材に塗布し、加熱乾燥を行った後にシート厚が245μmの放熱シートを得た。そのシートを幅25mm長さ60mmの大きさにし、幅25mm長さ90mm基材を片端を合わせて重ねて30mm基材が余るようにしてプレスを行って、90°ピール試験(JIS K6554−1:1999)用の試験片を得た。
得られた試験片について、株式会社オリエンテック社製卓上型材料試験機STA−1225を使用して90°ピール試験(JIS K6854−1:1999)を試験速度50mm/分で行ったところ、90°ピール試験強度は、4.37N/cmであった。
また、熱伝導度を測定したところ18W/mKであり、25℃における弾性率E’25と175℃における弾性率E’175とを測定したところ、それぞれ3.7×10Pa、3.1×10Paであった。
実施例2
カードハウス構造を有するBN凝集粒子BN−A 4.7質量部、非カードハウス構造である窒化ホウ素PTX25(モメンティブ(株)製、D50:19.8μm、BN一次粒子の(100)/(004)面ピーク強度比:1.4、BN一次粒子の平均結晶子径:537Å) 1.6質量部、及びエポキシ樹脂全量に対するフェノキシ樹脂が33.3質量%含有したエポキシ樹脂(Tg:20℃) 2.1質量部、溶剤(シクロヘキサノン/メチルエチルケトン) 5.9質量部、分散剤(商品名:BYK−2155、ビックケミー・ジャパン(株)製) 0.41質量部、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名:C11Z−CN、四国化成工業(株)製) 0.14質量部を混合し、放熱シート用スラリーを調製した。このときのBNフィラーと樹脂成分の体積比率はそれぞれ54.3vol%と45.7vol%である。
調製した放熱シート用スラリーをドクターブレード法で基材に塗布し、加熱乾燥を行った後にシート厚が222μmの放熱シートを得た。そのシートを幅25mm長さ60mmの大きさにし、幅25mm長さ90mm基材を片端を合わせて重ねて30mm基材が余るようにしてプレスを行って、90°ピール試験(JIS K6554−1:1999)用の試験片を得た。
得られた試験片について、株式会社オリエンテック社製卓上型材料試験機STA-1225を使用して90°ピール試験(JIS K6854−1:1999)を試験速度50mm/分で行ったところ、90°ピール試験強度は、1.87N/cmであった。
また、熱伝導度を測定したところ18W/mKであった。
実施例3
カードハウス構造を有するBN凝集粒子BN−A 3.5質量部、非カードハウス構造である窒化ホウ素PTX25(モメンティブ(株)製、D50:19.8μm、BN一次粒子の(100)/(004)面ピーク強度比:1.4、BN一次粒子の平均結晶子径:537Å) 1.2質量部、及びエポキシ樹脂全量に対するビスフェノールF型フェノキシ樹脂を含有したフェノキシ樹脂が20質量%含有したエポキシ樹脂(Tg:50℃) 4.0質量部、溶剤(シクロヘキサノン/メチルエチルケトン) 5.5質量部、分散剤(商品名:BYK−2155、ビックケミー・ジャパン(株)製) 0.42質量部、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名:C11Z−CN、四国化成工業(株)製) 0.24質量部を混合し、放熱シート用スラリーを調製した。このときのBNフィラーと樹脂成分の体積比率はそれぞれ34.2vol%と65.8vol%である。
調製した放熱シート用スラリーをドクターブレード法で基材に塗布し、加熱乾燥を行った後にシート厚が200μmの放熱シートを得た。そのシートを幅25mm長さ60mmの大きさにし、幅25mm長さ90mm基材を片端を合わせて重ねて30mm基材が余るようにしてプレスを行って、90°ピール試験(JIS K6554−1:1999)用の試験片を得た。
得られた試験片について、株式会社オリエンテック社製卓上型材料試験機STA−1225を使用して90°ピール試験(JIS K6854−1:1999)を試験速度50mm/分で行ったところ、90°ピール試験強度は、試験機の測定限界の15N/cmより大であった。
実施例4
カードハウス構造を有するBN凝集粒子 BN−A3.5質量部、非カードハウス構造である窒化ホウ素PTX25(モメンティブ(株)製、D50:19.8μm、BN一次粒子の(100)/(004)面ピーク強度比:1.4、BN一次粒子の平均結晶子径:537Å) 1.1質量部、及びエポキシ樹脂全量に対するフェノキシ樹脂が33.3質量%含有したエポキシ樹脂(Tg:20℃) 4.0質量部、溶剤(シクロヘキサノン/メチルエチルケトン) 5.6質量部、分散剤(商品名:BYK−2155、ビックケミー・ジャパン(株)製) 0.48質量部、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名:C11Z−CN、四国化成工業(株)製) 0.25質量部を混合し、放熱シート用スラリーを調製した。このときのBNフィラーと樹脂成分の体積比率はそれぞれ33.6vol%と66.4vol%である。
調製した放熱シート用スラリーをドクターブレード法で基材に塗布し、加熱乾燥を行った後にシート厚が192μmの放熱シートを得た。そのシートを幅25mm長さ60mmの大きさにし、幅25mm長さ90mm基材を片端を合わせて重ねて30mm基材が余るようにしてプレスを行って、90°ピール試験(JIS K6554−1:1999)用の試験片を得た。
得られた試験片について、株式会社オリエンテック社製卓上型材料試験機STA−1225を使用して90°ピール試験(JIS K6854−1:1999)を試験速度50mm/分で行ったところ、90°ピール試験強度は、試験機の測定限界の15N/cmより大であった。
実施例5
カードハウス構造を有するBN凝集粒子BN−A 3.9質量部、非カードハウス構造である窒化ホウ素PTX25(モメンティブ(株)製、D50:19.8μm、BN一次粒子の(100)/(004)面ピーク強度比:1.4、BN一次粒子の平均結晶子径:537Å) 1.3質量部、アルミナ粒子(マイクロンテクノロジー社製AX25−45) 5.2質量部、エポキシ樹脂全量に対するビスフェノールF型フェノキシ樹脂を含有したフェノキシ樹脂が20質量%含有したエポキシ樹脂(Tg:50℃) 2.9質量部、溶剤(シクロヘキサノン/メチルエチルケトン) 6.0質量部、分散剤(商品名:B
YK−2155、ビックケミー・ジャパン(株)製) 0.57質量部、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名:C11Z−CN、四国化成工業(株)製) 0.18質量部を混合し、放熱シート用スラリーを調製した。このときのBNフィラー、アルミナフィラーと樹脂成分の体積比率はそれぞれ34.4vol%、19.6vol%と46.0vol%である。
調製した放熱シート用スラリーをドクターブレード法で基材に塗布し、加熱乾燥を行った後にシート厚が205μmの放熱シートを得た。そのシートを幅25mm長さ60mmの大きさにし、幅25mm長さ90mm基材を片端を合わせて重ねて30mm基材が余るようにしてプレスを行って、90°ピール試験(JIS K6554−1:1999)用の試験片を得た。
得られた試験片について、株式会社オリエンテック社製卓上型材料試験機STA−1225を使用して90°ピール試験(JIS K6854−1:1999)を試験速度50mm/分で行ったところ、90°ピール試験強度は8.44N/cmであった。
比較例1
カードハウス構造を有するBN凝集粒子BN−A 6.3質量部、非カードハウス構造である窒化ホウ素PTX25(モメンティブ(株)製、D50:19.8μm、BN一次粒子の(100)/(004)面ピーク強度比:1.4、BN一次粒子の平均結晶子径:537Å) 2.1質量部、及びエポキシ樹脂全量に対するビスフェノールF型フェノキシ樹脂を含有したフェノキシ樹脂が 16.7質量%含有したエポキシ樹脂(Tg:190℃) 2.9質量部、溶剤(シクロヘキサノン/メチルエチルケトン) 8.0質量部、分散剤(商品名:BYK−2155、ビックケミー・ジャパン(株)製) 0.56質量部、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名:C11Z−CN、四国化成工業(株)製) 0.17質量部を混合し、放熱シート用スラリーを調製した。このときのBNフィラーと樹脂成分の体積比率はそれぞれ54.7vol%と45.3vol%である。
調製した放熱シート用スラリーをドクターブレード法で基材に塗布し、加熱乾燥を行った後にシート厚が189μmの放熱シートを得た。そのシートを幅25mm長さ60mmの大きさにし、幅25mm長さ90mm基材を片端を合わせて重ねて30mm基材が余るようにしてプレスを行って、90℃ピール試験(JIS K6554−1:1999)用
の試験片を得た。
得られた試験片について、株式会社オリエンテック社製卓上型材料試験機STA−1225を使用して90°ピール試験(JIS K6854−1:1999)を試験速度50mm/分で行ったところ、90°ピール試験強度は、1.16N/cmであった。
比較例2
カードハウス構造を有するBN凝集粒子BN−A 5.3質量部、非カードハウス構造である窒化ホウ素PTX25(モメンティブ(株)製、D50:19.8μm、BN一次粒子の(100)/(004)面ピーク強度比:1.4、BN一次粒子の平均結晶子径:537Å) 1.8質量部、アルミナ粒子(マイクロンテクノロジー社製AX25−45) 2.4質量部及びエポキシ樹脂全量に対するビスフェノールF型フェノキシ樹脂を含有したフェノキシ樹脂が16.7質量%含有したエポキシ樹脂(Tg:190℃) 2.9質量部、溶剤(シクロヘキサノン/メチルエチルケトン) 7.0質量部、分散剤(商品名:BYK−2155、ビックケミー・ジャパン(株)製) 0.55質量部、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名:C11Z−CN、四国化成工業(株)製) 0.17質量部を混合し、放熱シート用スラリーを調製した。このときのBNフィラー、アルミナフィラーと樹脂成分の体積比率はそれぞれ46.0vol%、8.7vol%と45.3vol%である。
調製した放熱シート用スラリーをドクターブレード法で基材に塗布し、加熱乾燥を行った後にシート厚が186μmの放熱シートを得た。そのシートを幅25mm長さ60mm
の大きさにし、幅25mm長さ90mm基材を片端を合わせて重ねて30mm基材が余るようにしてプレスを行って、90°ピール試験(JIS K6554−1:1999)用
の試験片を得た。
得られた試験片について、株式会社オリエンテック社製卓上型材料試験機STA−1225を使用して90°ピール試験(JIS K6854−1:1999)を試験速度50mm/分で行ったところ、90°ピール試験強度は1.35N/cmであった。
比較例3
カードハウス構造を有するBN凝集粒子BN−A 4.3質量部、カードハウス構造であるBN凝集粒子BN−D 1.4質量部及びエポキシ樹脂全量に対するビスフェノールF型フェノキシ樹脂を含有したフェノキシ樹脂が16.7質量%含有したエポキシ樹脂(Tg:190℃) 2.4質量部、溶剤(シクロヘキサノン/メチルエチルケトン) 6.1質量部、分散剤(商品名:BYK−2155、ビックケミー・ジャパン(株)製) 0.40質量部、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名:C11Z−CN、四国化成工業(株)製) 0.15質量部を混合し、放熱シート用スラリーを調製した。このときのBNフィラーと樹脂成分の体積比率はそれぞれ50.2vol%と49.8vol%である。
調製した放熱シート用スラリーをドクターブレード法で基材に塗布し、加熱乾燥を行った後にシート厚が約200μmの放熱シートを得た。そのシートを幅25mm長さ60mmの大きさにし、幅25mm長さ90mm基材を片端を合わせて重ねて30mm基材が余るようにしてプレスを行って、90°ピール試験(JIS K6554−1:1999)
用の試験片を得た。
得られた試験片について、株式会社オリエンテック社製卓上型材料試験機STA−1225を使用して90°ピール試験(JIS K6854−1:1999)を試験速度50mm/分で行ったところ、90°ピール試験強度は1.38N/cmであった。
また、熱伝導度を測定したところ5W/mKであった。

Claims (10)

  1. 樹脂及び窒化ホウ素フィラーを含有する放熱樹脂シートであって、
    前記窒化ホウ素フィラーの含有量が30vоl%以上60vоl%以下であり、かつ、前記樹脂のTgが60℃以下である、放熱樹脂シート。
  2. 前記樹脂がエポキシ樹脂を含む、請求項1に記載の放熱樹脂シート。
  3. 前記樹脂が2種以上のエポキシ樹脂を含み、少なくともその一種がフェノキシ樹脂である、請求項1または2に記載の放熱樹脂シート。
  4. 前記エポキシ樹脂が、フルオレン骨格および/またはビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、並びにビスフェノールF型フェノキシ樹脂から選ばれる一種以上である、請求項2または3に記載の放熱樹脂シート。
  5. 前記窒化ホウ素フィラーが凝集粒子である、請求項1から4のいずれか1項に記載の放熱樹脂シート。
  6. 前記窒化ホウ素フィラーが球状の凝集粒子である、請求項1から5のいずれか1項に記載の放熱樹脂シート。
  7. 前記窒化ホウ素フィラーがカードハウス構造を有する凝集粒子である、請求項1から6のいずれか1項に記載の放熱樹脂シート。
  8. 90°ピール試験強度が1.5N/cm以上である、請求項1から7のいずれか1項に記載の放熱樹脂シート。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の放熱樹脂シートを含むデバイス。
  10. 樹脂及び窒化ホウ素フィラーを含有する、放熱シート用樹脂組成物であって、
    前記窒化ホウ素フィラーの含有量が30vоl%以上60vоl%以下であり、かつ、前記樹脂のTgが60℃以下である、樹脂組成物。
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