本発明の遊技機である回胴式遊技機(以下、スロットマシンという)に適用した一実施形態について、図1ないし図20を参照して詳細に説明する。
(構成)
図1および図2を参照して、スロットマシン1の構成の概略について説明する。
本実施形態におけるスロットマシン1は、メダル(遊技用価値)を用いて遊技を行い、全てのリール13L,13M,13Rが停止したときの図柄組合せが、役抽選により当選した当選役に対応する図柄組合せ(入賞図柄)である場合に予め定められた枚数のメダルを払い出すことにより遊技者に特典を付与するものであり、筐体3の前面開口が前面扉5により開閉自在に閉塞され、この前面扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設され、この操作板7の上方に正面板9が配設されている。そして、正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられ、表示窓11の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する可変表示列を成す回転リールから成る左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。
ここで、図2に示すように、左・中・右リール13L,13M,13Rには、例えば「7」「BAR」「Bell」「チェリー」「スイカ」「R1」「R2」を含む複数種類の図柄が合計21個、所定の配列でそれぞれ設けられている。
また、各リール13L,13M,13Rの各図柄それぞれには、0番から20番までのコマ番号が順に付され、例えばコマ番号0番から20番までの図柄が印刷されたリールテープがリールの周面に貼り付けられて各リール13L,13M,13Rがそれぞれ形成されている。また、各リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号20番、19番、…、0番、20番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に可変表示される。
そして、各リール13L,13M,13Rの回転が停止したときに、各リール13L,13M,13Rそれぞれについて3個ずつで合計9個の図柄が表示窓11から覗くように設定されている。具体的には1つのリールにつき上段、中段および下段に各1個の3個ずつ、3つのリール13L,13M,13Rで合計9個が表示窓11を通して表示される。すなわち、すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示される。なお、中段の横1列が後述する入賞ラインとなり、この入賞ラインに当選役の図柄が揃った状態で各リール13L,13M,13Rが停止すれば入賞となる。
ここで、図3に示すように、各リール13L,13M,13Rには、それぞれステッピングモータにより構成されるリールモータ14L,14M,14Rが連結され、各リール13L,13M,13Rがそれぞれ独立して回転駆動される。なお、各リール13L,13M,13Rと各々のリールモータ14L,14M,14Rとでリールユニット(図柄表示手段)が構成されている。
図1に戻って、スロットマシン1本体の操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの規定枚数の最大投入枚数(3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させるべく、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応した左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、操作スイッチ24(入出力操作手段)およびメダル投入口25が設けられている。なお、操作スイッチ24の構成については、図8を参照して後で詳細に説明する。
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、入賞させるのに必要な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行ったり、後述する履歴コードHC(図11参照)を表示したりするための液晶表示器27(履歴コード表示手段)が設けられている。また、液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。なお、後述するメダル払出口39の左右にもスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。
さらに、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダル払出口39や、このメダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。
また、正面板9の表示窓11の下方には、各ストップスイッチ21L,21M,21Rを操作する順番や、役抽選の結果などを報知(表示)するための報知用表示器60が配設されている。報知用表示器60は、例えば3個の7セグメントLEDで構成され、3桁の数字が表示可能になっている。したがって、例えば、各桁それぞれを、左から順番に、左ストップスイッチ21L,中ストップスイッチ21M,右ストップスイッチ21Rに対応させ、各桁それぞれに、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序に応じて、数字の”1”、”2”、”3”を表示させることにより、左ストップスイッチ21L,中ストップスイッチ21M,右ストップスイッチ21Rを操作する順番を報知することができる。また、例えば、後述する各役抽選結果に識別用の所定の数字を個別に割り当てて説明パネル29等に記載しておき、役抽選の結果に応じて報知用表示器60に所定の数字を表示させることにより、役抽選の結果を報知することができる。
ところで、図1には図示省略されているが、各リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体が筐体3内の後壁に固定されており、筐体3内の支持枠体の下方には、図3に示すように、メダルをメダル払出口39に排出するためのホッパーユニット43が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48が配設されている。また、操作ボックス49が筐体3内の左側壁に固定され、電源のON、OFFを切り換える電源スイッチ50が設けられるとともに、後述する設定変更処理のためのキーシリンダおよび押しボタン式の設定変更ボタン52、変更処理開始スイッチ56が設けられている。
続いて、スロットマシン1の電気的な構成について図3ないし図15を参照して説明する。
図3に示すように、筐体3内部のメダル投入口25近傍であってメダルセレクタ48内に投入センサ53が設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出する。そして、ホッパーユニット43の出口には払出センサ54が設けられ、メダル払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出するようになっている。
また、図3に示すように、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出する左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが設けられており、これらのセンサ55L,55M,55Rは、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。本実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが突起部を検出したときに、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
図3に示す変更処理開始スイッチ56は、操作ボックス49のキーシリンダの内部に設けられており、設定変更キー(図示省略)をキーシリンダに挿入して回転することによりON、OFFが切り換えられる。
また、図3に示すホッパーモータ57はホッパーユニット43に配設され、その駆動によりメダルをメダル払出口39に向けて払い出すものである。
また、図3に示すように、スロットマシン1には、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63と、メイン制御基板63(メインCPU61)から送信される情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73とが別々に設けられており、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して各種のデータが一方向で送信される。
なお、メイン制御基板63は、外部から針金等を差し込んだりするなどして、不正にアクセスすることができないように、基板ケース内に収容された上、該基板ケースが厳重に封印されている。また、基板ケースには、不正に開放されたことを確実に視認することができるように、周知の様々な対策が講じられている。
そして、図3に示すように、メイン制御基板63のRAM65は、メインCPU61内部の記憶容量であり、スロットマシン1の遊技状態などの遊技に関するデータを一時的に記憶するものであって、後述するフラグ格納手段651(図4参照)のフラグを格納する領域などがRAM65により形成される。また、図3に示すように、メイン制御基板63のROM67は、メインCPU61内部の記憶容量であり、図4に示す予め設定されたデータである役抽選テーブル671、停止テーブル672などを含むスロットマシン1用のプログラムを格納する。
さらに、メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行に関する制御を行う。そして、メインCPU61は、後述する役抽選手段103(図4参照)による役抽選処理における役抽選結果に関するデータ、遊技者により操作される各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の操作器具の操作に関するデータ、後述する図柄判定手段108(図4参照)による判定結果に関するデータなどの種々のデータをコマンド形式でサブ制御基板73のサブCPU71に送信する。
また、図3に示すように、サブ制御基板73は、各種データを一時的に記憶し、演出用の各種プログラムなどを記憶するメモリ75を備えている。なお、後述する管理履歴データ格納領域751(遊技情報管理手段:図4)、個人履歴データ格納領域752(遊技情報管理手段:図4)、筺体履歴データ格納領域753(遊技情報管理手段:図4)が、メモリ75の一部を構成するNVRAM(Non−Volatile RAM)により形成される。さらに、サブ制御基板73のサブCPU71はタイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種のデータ、例えば後述する役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の操作器具が操作されたかに関するデータなどに基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行することにより、遊技者に対して供すべき遊技に関連する演出の内容を決定する。
さらに、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。また、図8ないし図11を参照して後述するように、サブCPU71は、操作スイッチ24の操作内容に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行することにより、遊技者が、パスワード入力画面310(図10)においてパスワードを入力する入力操作や、履歴コードHC(図11)を表示させる出力操作を行うためのメニュー画面300(図9)を液晶表示器27に表示する。
(メイン制御基板)
次に、メイン制御基板63の構成について詳細に説明する。図4に示すように、メイン制御基板63には、ROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能が搭載されている。
(1)遊技制御手段100
図4の遊技制御手段100は、スロットマシン1の遊技に関する制御を行い、通常遊技および通常遊技よりも小役の当選確率が高い遊技である特別遊技(BB遊技、RB遊技)を実行するものであり、通常遊技には、一般遊技と、再遊技役への当選確率が一般遊技よりも高いRT遊技と、遊技者にとって有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順を示唆するAT遊技とが含まれている。図4に示すように、遊技制御手段100は、操作態様判定手段100aおよび遊技状態設定手段100bを備えている。
(1−1)操作態様判定手段100a
図4の操作態様判定手段100aは、スロットマシン1に対する遊技者の操作の有無や長押し等の態様を判定し、具体的には、各ベットスイッチ15,17、スタートスイッチ19、各ストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチに対する遊技者による操作の態様や、メダル投入口25への遊技者によるメダルの投入操作の態様など、遊技者によるスロットマシン1に対する種々の操作の態様を判定する。
(1−2)遊技状態設定手段100b
図4の遊技状態設定手段100bは、後述する役抽選手段103による役抽選処理の結果や、表示窓11に表示された各リール13L,13M,13Rの図柄の表示態様の図柄判定手段108による判定結果などに基づいて、遊技者にとって有利度の異なる予め設定された複数種類の遊技状態のうちのいずれか1つにスロットマシン1の遊技状態を設定するものである。
具体的には、通常遊技が実行される遊技状態において、所定の特別役(BB、RB:図7参照)に入賞(入賞ライン上に「7−7−7」が揃えばBB入賞、入賞ライン上に「BAR−BAR−BAR」が揃えばRB入賞)すると、遊技状態設定手段100bにより、スロットマシン1の遊技状態が、特別遊技(BB遊技、RB遊技)が実行される遊技状態に設定される。そして、BB遊技において、所定枚数(例えば300枚)を超えるメダルが払い出されたり、RB遊技において、所定回数(例えば8回)の小役入賞があったり、所定回数(例えば12回)の遊技(ゲーム)が実行されたりすることで、特別遊技終了条件が成立すれば、特別遊技を終了して、スロットマシン1の遊技状態が、遊技状態設定手段100bにより通常遊技が実行される遊技状態に設定される。
なお、特別遊技(BB遊技、RB遊技)は、通常遊技(一般遊技など)よりも、小役の当選確率が高くなる遊技状態である。
ここで、スロットマシン1における遊技の概略について説明する。
スロットマシン1は、3枚のメダル投入によりゲームが実行されるようになっており、投入センサ53、ベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17により3枚のメダルのスロットマシン1への投入を検出すると、表示窓11の中央(中段)の水平な入賞ライン(センターライン)が有効となる。そして、規定枚数である3枚のメダルの投入を条件にスタートスイッチ19の操作が検出されると、乱数を使用した抽選処理により、予め設定された役抽選結果のいずれかが後述の役抽選手段103(図4参照)により決定される。また、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転を開始させ、表示窓11に表示される各リール13L,13M,13Rの図柄を各リール13L,13M,13Rの回転角度に合わせて判別することを開始する。
その後、左・中・右リール13L,13M,13Rが加速されて、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作を有効に受け付けられる状態となる。すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効状態になった後、例えば左ストップスイッチ21Lが操作されたことを検出すると左リール13Lを停止させ、中ストップスイッチ21Mが操作されたことを検出すると中リール13Mを停止させ、右ストップスイッチ21Rが操作されたことを検出すると右リール13Rを停止させる。このように、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、各ストップスイッチ21L,21M,21Rに対応する左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止する。
そして、3個すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rを操作し終えると、3個すべての左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止する。このとき、役抽選手段103により決定された所定の当選役の図柄が、有効となった表示窓11の中段の入賞ライン上の所定の位置に停止すると入賞となり、入賞態様に応じた枚数のメダルが、クレジットされるか、またはメダル払出口39から払い出されて1回のゲームが終了する。また、メダルの払い出しに代えて、あるいはメダルの払い出しとともに、遊技者に対して所定の利益が付与されることもある。
本実施形態では、図6に示すように、役として、特別役(ボーナス:BB,RB)、小役(中段ベル、一枚役1〜12、中段チェリー、スイカ)、再遊技役(リプレイ1〜26)が予め設定されている。また、図7に示すように、本実施形態では、役抽選結果として、操作態様に応じて異なる役(「中段ベル」、「一枚役1」〜「一枚役12」、「リプレイ1」〜「リプレイ26」)に揃う可能性のある重複当選(当選役グループ:左ベル・中ベル・右ベル)に当選する可能性がある。そして、役抽選手段103の役抽選結果には、特別役当選(ボーナス当選)と、小役当選と、再遊技役当選(リプレイ当選)と、ハズレとがある。
また、入賞には、特別遊技(ボーナスゲーム)への移行に係る特別役入賞(ボーナス入賞)と、メダルの払い出しに係る小役入賞と、再遊技(リプレイ)の実行に係る再遊技役入賞(リプレイ入賞)とがある。
そして、例えば、図6の役「BB」「RB」に係る各表示態様で各リール13L,13M,13Rの図柄が入賞ライン上に3個揃うと、特別役入賞となって、ボーナスゲーム(特別遊技)が実行される。
なお、本実施形態では、特別役入賞によるメダル払い出しはなく(特別役の規定払出枚数は0)、特別役に係る入賞態様が成立した遊技の後にボーナスゲームへ移行するように構成されているが、特別役に所定枚数(例えば10枚)の規定払出枚数を設定し、メダルを払い出した後にボーナスゲームへ移行するようにしてもよい。
また、例えば、図6の役「中段ベル」「一枚役1」〜「一枚役12」「中段チェリー」「スイカ」に係る各表示態様で各リール13L,13M,13Rの図柄が表示窓11の中段の入賞ライン上に3個揃うと小役入賞となって、「払出枚数」の欄に示す枚数のメダルが払い出される。
また、図6において役「中段チェリー」の入賞に係る表示態様として使用されている「any」は、中リール13Mおよび右リール13Rに設けられているどの図柄が入賞ライン上に配置されてもよいことを意味している。
また、図6の役「リプレイ1」〜「リプレイ26」に係る表示態様で各リール13L,13M,13Rの図柄が入賞ライン上に3個揃うと再遊技役入賞となって、新たなメダルを投入することなく、前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができる。
また、本実施形態では、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」それぞれには、遊技者に有利になるストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様(押し順)が予め設定されており、図7の「備考」欄に示すように、役抽選手段103による役抽選結果(当選役グループ)が同一の場合であっても、遊技者が各ストップスイッチ21L,21M,21Rをどのような順番で操作したかによって入賞態様(表示態様)が異なるように、停止制御手段107(図4参照)が各リール13L,13M,13Rを停止制御するように構成されている。
すなわち、図7に示す各当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれかに当選することにより、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序に対応して、当選した役のうち、入賞に係る図柄を優先的に入賞ライン上に揃える役が異なるように、停止制御手段107が構成されている。
具体的には、図7に示すように、例えば役抽選手段103による役抽選結果が当選役グループ「左ベル」に当選であった場合に、操作態様判定手段100aにより、最初に左ストップスイッチ21Lの操作が行われたと判定されると、最も遊技者に有利である当選役「中段ベル」に対応した表示態様である図柄「Bell」が入賞ライン上に揃った状態で図柄が表示されるように各リール13L,13M,13Rが停止制御手段107により停止制御される。
他方、操作態様判定手段100aにより、最初に左ストップスイッチ21Lの操作が行われなかったと判定されると、当選役「中段ベル」に対応した表示態様である図柄「Bell」が入賞ライン上に揃った状態で図柄が表示されず、「一枚役1」〜「一枚役4」のいずれかに対応した表示態様で図柄が表示される。すなわち、当選した当選役グループ(「左ベル」「中ベル」「右ベル」)に対応して予め設定された操作順序でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたと操作態様判定手段100aにより判定されない限り、当選役グループに含まれる遊技者に最も有利な当選役に対応した表示態様で図柄が表示されることはない。
ところで、特別遊技(BB遊技、RB遊技)は、小役の当選確率が通常遊技に比べて高く設定されており、遊技メダルの払い出しを受けやすい遊技であって通常遊技に比べて遊技者に有利な遊技であり、遊技者がより多くのメダルを獲得し得る遊技である。図6の特別役「RB」に入賞することにより特別遊技に移行すると、レギュラーボーナスゲーム(RB遊技(RB’))が実行される。
レギュラーボーナスゲームでは、役抽選手段103による抽選処理の当選確率を規定する役抽選テーブル671(図4参照)が、通常遊技において選択される通常遊技用抽選テーブルから、当選確率が通常遊技の場合よりも高確率に規定された特別遊技用抽選テーブルに切り換わることで、通常遊技中よりも、小役の当選確率が高くなるように設定されている。その結果、特別遊技は、通常遊技に比べて遊技者に有利な遊技となる。そして、レギュラーボーナスゲームに移行した後、予め設定された回数、例えば12回の遊技が行われるか、あるいは、小役に8回入賞すると、レギュラーボーナスゲームを終了して通常遊技へ移行する。
また、図6の特別役「BB」に入賞することにより特別遊技に移行すると、ビッグボーナスゲーム(BB遊技)が実行される。ビッグボーナスゲームでは、上記したレギュラーボーナスゲームが連続的に実行される。そして、ビッグボーナスゲームに移行した後、予め設定された枚数(例えば300枚)のメダルが払い出されるとビッグボーナスゲームを終了する。すなわち、ビッグボーナスゲームは、ビッグボーナスゲームにおけるメダル払出枚数が、所定の上限枚数に達したときに、特別遊技(ビッグボーナスゲーム)を終了して通常遊技へ移行するよう設定されている。
なお、役抽選手段103の役抽選結果が特別役当選(BB,RB)となると、特別役当選に基づいた図柄の停止制御が行われるが、このとき、特別役の入賞態様の図柄配列が引き当てられないと、後述するリーチ目を表示すると共に、この特別役当選は、特別役の入賞態様の図柄配列が引き当てられるまで持ち越される。
一方、小役当選は、役抽選結果が小役当選となった遊技で小役の入賞態様の図柄配列を引き当てられないと、次回の遊技には持ち越されない。また、リプレイ当選の場合には、どのようなタイミングで各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、「リプレイ1」〜「リプレイ26」のいずれかに係る図柄(「R1」「R2」「7」「スイカ」「チェリー」「Bell」)が必ず入賞ライン上に揃うように左・中・右リール13L,13M,13Rに図柄が配置されているため、必ず再遊技役に入賞する。
また、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれかに当選の場合には、リプレイに係る図柄と同様に、どのようなタイミングでストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」に係る図柄(「Bell」「R1」「R2」)が必ず入賞ライン上に揃うように左・中・右リール13L,13M,13Rに図柄が配置されているため、必ず「中段ベル」「一枚役1」〜「一枚役12」のいずれかに入賞する。すなわち、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれかに当選した場合に、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されれば、各ストップスイッチ21L,21M,21Rがどのようなタイミングで操作されても、各操作態様に対応付けされた入賞に係る図柄(図6参照)が入賞ライン上に揃うように各リール13L,13M,13Rが停止制御手段107により停止制御される。
また、一般遊技においてAT移行条件が成立すれば、AT遊技(AT(アシストタイム)期間)に移行するように構成されている。AT遊技(AT)では、「左ベル」「中ベル」「右ベル」「リプレイ」のいずれかに当選したときに、当選役グループ(特定集合当選)の種類に応じた遊技者に有利な操作態様(いずれのストップスイッチを最初に操作するべきか)が遊技者に対して報知される。具体的には、「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれかに当選した場合には、最も多くメダルが払い出されるように、図7に示すようにメダルの払出枚数が10枚の「中段ベル」に入賞するようにストップスイッチの操作態様を報知する。そして、AT期間に移行した後、予め設定された消化遊技数、例えば50回のAT遊技が行われてAT終了条件が成立すると、AT期間が終了する。
(2)設定制御手段101
図4の設定制御手段101は、設定値(設定1〜設定6)を設定するものである。この設定値は、後述するテーブル選択手段102により選択される役抽選テーブル671を選択するためのものであり、ROM67に格納された複数の役抽選テーブル671のそれぞれに各設定値のいずれかが対応付けられている。そして、設定制御手段101は、電源投入時に変更処理開始スイッチ56(図3)のON、OFF状態を判定し、変更処理開始スイッチ56がONの状態で電源が投入されると、所定の設定変更処理を開始する。
ここで、通常遊技の抽選における当選確率は複数種類の設定値(ここでは6種類)により区別される複数段階に設定されており、複数段階の設定値のそれぞれに、図4に示す役抽選テーブル671(通常遊技用抽選テーブル)が対応付けられている。そして、上記設定変更処理が開始されると、スロットマシン1を設置するパチンコホールの管理者が、この設定値を変更することが可能になる。
この設定値変更の手順は例えば以下のようにして行われる。すなわち、管理者は、前面扉5を開放して、電源スイッチ50がOFFの状態で設定変更キー(図示省略)を操作ボックス49のキーシリンダに挿入して回転し、変更処理開始スイッチ56をONにする。この状態で、電源スイッチ50をONにすることで、設定変更処理が開始される。
そして、管理者による設定変更ボタン52の操作ごとに当選確率の設定値が設定1〜設定6にサイクリックに切り換えられる。この設定値は、例えば7セグメント式の設定値表示用LEDにより1〜6を表示することで報知される。設定変更ボタン52の操作により当選確率の設定値が所望の値になった(設定値表示用LEDの表示値が所望の値になった)ときに、スタートスイッチ19を操作すると設定値が確定する。そして、キーシリンダに挿入されている設定変更キーを回転して変更処理開始スイッチ56をOFFにすると設定変更処理が終了する。その後、メダル投入口25からメダルが投入されるとゲームが開始される。
(3)テーブル選択手段102
図4のテーブル選択手段102は、メイン制御基板63における遊技制御手段100により制御される遊技の種類(通常遊技、RT遊技、特別遊技など)、設定制御手段101により設定される設定値(設定1から設定6)に基づき、図4に示す複数の役抽選テーブル671から1つの抽選テーブルを選択するものである。すなわち、例えば通常遊技では、テーブル選択手段102は、抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1〜設定6)に応じて役抽選テーブル671(通常遊技用抽選テーブル)を選択する。
(4)役抽選手段103
図4の役抽選手段103は、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで、図7に示すように、複数の役抽選結果(特別役当選、小役当選、再遊技役当選、ハズレ)のうちのいずれか1つを現在の遊技における役抽選結果として、乱数と抽選テーブルとを使用した抽選処理により選択して決定するものであり、乱数発生手段、乱数抽出手段、抽選テーブル、および抽選判定手段を備えている。ここで、乱数発生手段は、抽選用の乱数を、所定の範囲内(例えば、10進数で0〜16383)で発生させるものであり、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成されている。また、乱数抽出手段は、乱数発生手段が発生させた乱数を、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで抽出する。なお、乱数発生手段は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段が発生させる数値は、厳密には乱数ではない。ただし、スタートスイッチ19が操作されるタイミングは、ランダムであると考えられるため、乱数抽出手段が抽出する数値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。なお、乱数発生器により乱数を生成してもよい。
さらに、図4の役抽選テーブル671は、乱数発生手段が発生させる範囲内の各乱数について、予め設定されている役抽選結果のいずれかに該当するか否かが予め定められたものであり、乱数抽出手段により抽出された乱数と、抽選テーブルとを照合して、抽出された乱数が、複数の抽選結果のいずれに該当するかを判定する。
(5)報知決定手段104
図4の報知決定手段104は、遊技者に有利なストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知するかどうかの決定を行う。例えば、役抽選結果が「右ベル」となった場合であっても、その旨を知ることができなければ、遊技者は右ストップスイッチ21Rを最初に操作するとは限らず、「中段ベル」を必ずしも揃えることができない。一方、AT遊技において、役抽選結果が「右ベル」となったときにその旨を報知し、右ストップスイッチ21Rを最初に操作するよう促すことで、遊技者が払い出しを受ける機会を増やすことが可能となる。
ここでは、AT移行条件が成立した場合に、報知決定手段104により報知を行うと決定されて、フラグ格納手段651に格納されるAT期間中フラグの状態がONに設定され、遊技状態が遊技状態設定手段100bによりAT遊技が実行される遊技状態に設定される。また、フラグ格納手段651に格納されるAT期間中フラグの状態は、予め設定された消化遊技数(例えば50回)のAT遊技が実行されるとOFFに設定されて、遊技状態が遊技状態設定手段100bにより一般遊技が単独で実行される遊技状態に設定される。なお、例えばフラグ格納手段651を形成する1バイトのメモリ領域の各ビットのうちのいずれかをAT期間中フラグに割り当てて、当該ビットのON、OFFを設定することにより、AT期間中フラグ状態をフラグ格納手段651に格納することができる。
具体的には、図7に示すように、「中段チェリー」に当選した次の遊技、または、「スイカ」当選時に1/2の当選確率で実行される移行抽選に当選した後、前兆期間として設定された所定数の遊技を消化した後に、AT移行条件が成立するように構成されている。なお、「スイカ」当選時の移行抽選に当選したときに、例えば4ゲーム〜32ゲームの遊技数が抽選により前兆期間として設定される。
AT遊技では、上記したように、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれかに当選したときに、各当選役グループに予め設定されている遊技者に有利な操作態様(操作順序)が遊技者に対して報知される。そして、AT期間に移行した後、予め設定された消化遊技数のAT遊技が行われるとAT期間が終了する。
また、図7に示すように、AT遊技において、当選役グループ「スイカ」に当選すると、AT終了条件である消化遊技数に上乗せを行うか否かを決定する上乗せ抽選が1/2の当選確率で実行され、当選した場合に上乗せ条件が成立し、消化遊技数に所定の上乗せ数(例えば10ゲーム)が上乗せされる。
(6)コマンド作成手段105
図4のコマンド作成手段105は、役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果に関するデータ、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関するデータ、後述する図柄判定手段108による判定結果に関するデータなどの種々のデータをサブ制御基板73(サブCPU71)に送信するためのコマンドを生成する。このコマンド作成手段105により生成されたコマンドは、後述するサブ制御コマンド送信手段110によりサブ制御基板73に送信される。
また、コマンド作成手段105は、報知決定手段104の決定結果に従ってコマンドを作成する。すなわち、報知決定手段104は、コマンド作成手段105で作成するコマンドを、特定集合当選の種類を識別できるコマンド(有利な操作態様のわかるコマンド)とするか、特定集合当選の種類を識別できないコマンド(有利な操作態様がわからないコマンド)とするかの決定を行う機能も有する。
具体的には、図7に示すように、コマンド作成手段105は、役抽選手段103による抽選が実行されたときに、抽選の結果を識別できるコマンドとして、「0」〜「8」を含むコマンドを作成する。後述するように、サブ制御基板73では、送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。換言すれば、サブ制御基板73において実行される演出内容を指示するコマンドがコマンド作成手段105により作成される。
そして、コマンド作成手段105は、報知決定手段104により、遊技者に有利な操作態様を報知しないと決定されたとき、つまりAT期間中フラグがOFFに設定されているときには、「ベルグループ」のいずれかに当選したことは識別できるが、当選した当選役グループ(「左ベル」「中ベル」「右ベル」)の種類を示すデータが含まれず該当選役グループを識別できないコマンドを作成する。また、報知決定手段104により、遊技者に有利な操作態様を報知すると決定されたとき、つまりAT期間中フラグがONに設定されているときには、当選した当選役グループ(「左ベル」「中ベル」「右ベル」)の種類を示すデータが含まれて該当選役グループを識別可能なコマンドを作成する。
具体的には、図7に示すように、コマンド作成手段105は、AT期間中フラグがOFFであるときには、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれに当選した場合であっても、「ベルグループ」のうちのいずれの当選役グループかを識別できないように同じ「1番」というコマンドを作成する。一方、コマンド作成手段105は、AT期間中フラグがONであるときに「左ベル」に当選した場合は「2番」のコマンドを、「中ベル」に当選した場合は「3番」のコマンドを、「右ベル」に当選した場合は「4番」のコマンドを作成する。
なお、コマンド作成手段105は、それ以外の役抽選結果については、AT期間中フラグがONであってもOFFであっても、同じコマンドを作成する。すなわち、「中段チェリー」に当選した場合は「5番」のコマンドを、「スイカ」に当選した場合は「6番」のコマンドを、「BB」に当選した場合は「7番」のコマンドを、「RB」に当選した場合は「8番」のコマンドを作成する。なお、ハズレの場合は「0番」のコマンドを作成する。
(7)リール検出手段106
図4のリール検出手段106は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する各リールモータ14L,14M,14Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出する。このリール検出手段106は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(この実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
(8)停止制御手段107
図4の停止制御手段107は、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作に基づき、停止テーブル672を用いて各リール13L,13M,13Rの停止制御を行い、各リール13L,13M,13Rにより可変表示される各図柄を役抽選手段103の役抽選結果に対応した表示態様で停止させる。この停止制御手段107は、遊技毎に、役抽選手段103により決定された役抽選結果と、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様に基づき各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
なお、図7の「備考」欄に記載されているように、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれかに当選した場合には、最初に操作するストップスイッチに応じて、揃う役が異なるように設定されている。また、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」の種類に応じて、有利となる操作態様が異なるように構成されている。
各リール13L,13M,13Rの停止位置を決定するための停止テーブル672(図4参照)は、役抽選手段103の役抽選結果それぞれに対応して複数のテーブルが設定されている。そして、この停止テーブル672は、ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときのリール13L,13M,13Rの回転位置に応じて、各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数をあらかじめ定めたものであり、各リール13L,13M,13Rそれぞれについて、対応するストップスイッチ21L,21M,21Rの停止操作順序に対応して滑りコマ数が異なるように形成されている。
また、停止制御手段107は、役抽選手段103の役抽選結果がいずれかの役への当選であれば、この役抽選結果に基づいて選択された停止テーブル672と、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときの各リール13L,13M,13Rの回転位置とから、当選役に入賞するように各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数を決定して、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。他方、役抽選手段103による役抽選結果がハズレであれば、停止制御手段107は、ハズレの役抽選結果に基づいて選択された停止テーブル672と、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときの各リール13L,13M,13Rの回転位置とから、複数の役のいずれにも入賞しないように各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数を決定して、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
ところで、滑りコマ数には上限が設けられており、各リール13L,13M,13Rがそれぞれ所定の回転位置にあるタイミングで各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されなければ、停止制御手段107は、仮に役抽選手段103による役抽選結果がいずれかの役への当選であっても、表示窓11に表示される図柄が当選した役に対応した入賞態様で停止表示されるようにリール13L,13M,13Rを停止制御することができない。すなわち、停止制御手段107は、役抽選手段103の役抽選結果に基づいて、各リール13L,13M,13Rがそれぞれ所定の回転位置にあるタイミングでストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを条件に、表示窓11に表示される図柄が当選した役に対応した入賞態様で停止表示されるように、リール13L,13M,13Rを停止制御する。
また、停止制御手段107は、役抽選手段103の役抽選結果が特別役当選(BB,RB)となったとき、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが適切なタイミングで操作されないため、特別役の入賞態様の図柄配列を引き当てられないときには、特殊な表示態様(以下「リーチ目」と称する)で図柄が表示窓11に表示されるように各リール13L,13M,13Rを停止制御する。
(9)図柄判定手段108
図4の図柄判定手段108は、リール検出手段106により検出された各リール13L,13M,13Rがそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段107により停止制御されて停止した各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様が、予め定められた表示態様であるか否かの判定を行う。
この図柄判定手段108は、図6の「BB」「RB」に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、特別役入賞と判定する。また、「中段ベル」「一枚役1」〜「一枚役12」「中段チェリー」「スイカ」に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、小役入賞と判定し、「リプレイ1」〜「リプレイ26」に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、再遊技役入賞と判定する。また、図柄判定手段108は、表示窓11にリーチ目で図柄が表示されると、ハズレであると判定する。
(10)払出制御手段109
図4の払出制御手段109は、図柄判定手段108による判定結果に基づき、遊技者に所定の利益(特典)を付与する。この払出制御手段109は、図柄判定手段108により、複数の役のいずれかに入賞したと判定されたときに、メダル払い出しのある入賞であれば、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達した後は、ホッパーユニット43を動作させて、入賞した役に対応した払出枚数だけメダルを払い出す。また、払出制御手段109は、クレジットメダルの貯留枚数が上限値に達するまでは、メダル払い出しとして、ホッパーユニット43の動作に代えて上記払出枚数だけクレジットメダルを増加させる。
(11)サブ制御コマンド送信手段110
図4のサブ制御コマンド送信手段110は、メイン制御基板63からサブ制御基板73へ、コマンド作成手段105により作成された種々のデータを含むコマンドを所定の情報として一方向通信により送信する。このサブ制御コマンド送信手段110は、コマンド作成手段105により作成されて、設定制御手段101により設定される設定値、通常遊技および特別遊技などの遊技状態、役抽選手段103の役抽選結果、図柄判定手段108による図柄判定結果、各リール13L,13M,13Rの回転・停止状態、払出制御手段109によるメダルの払出状態など、スロットマシン1の状態を表すデータを含むコマンドをサブ制御基板73へ送信する。
また、サブ制御コマンド送信手段110は、投入センサ53による投入メダルの検出状態、ベットスイッチ15および最大ベットスイッチ17の操作状態などを表すデータを含むコマンド作成手段105により作成されるコマンドをサブ制御基板73に送信する。また、サブ制御コマンド送信手段110は、スタートスイッチ19およびストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチが遊技者によりどのように操作されたかを示すデータを含むコマンド作成手段105により作成されるコマンドをサブ制御基板73に送信する。
(12)報知手段111
図4の報知手段111は、報知決定手段104により遊技者に有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知する所定の演出を実行すると決定されているとき、すなわち、AT期間中フラグがONに設定されているときには、役抽選手段103の役抽選結果が当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のうちのいずれか1つであった場合に、当選した当選役グループに対応する遊技者に有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序をメイン制御基板63により直接制御される報知用表示器60に表示することにより、遊技者に有利な操作態様を報知する演出を行う。具体的には、当選した当選役グループに、「左ストップスイッチ21Lを最初に操作する」という遊技者に有利な操作態様が設定されている場合には、報知用表示器60に「123」や「1−−」が表示される。なお、報知手段111は、当選した当選役グループの種類が分かる表示を報知用表示器60により行うようにしてもよい。
また、報知決定手段104により遊技者に有利な操作態様を報知する所定の演出を実行しないと決定されているとき、すなわち、AT期間中フラグがOFFに設定されているときには、報知手段111は、遊技者に有利な操作態様が分からないような表示を報知用表示器60にて行い、遊技者に有利な操作態様を報知する演出を行わない。
なお、報知手段111は、クレジット表示器45に遊技者に有利な操作手順を表示してもよいし、リール13L,13M,13Rを用いたリール演出により遊技者に有利な操作手順を報知してもよい。
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板73の構成について詳細に説明する。サブ制御基板73のサブCPU71は、メイン制御基板63から送信されたコマンドを受信し、メイン制御基板63(メインCPU61)の動作や状態に応じた演出を行うためのものである。図5に示すように、サブ制御基板73には、メモリ75に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能が搭載されている。
(1)サブ制御コマンド受信手段200
図5のサブ制御コマンド受信手段200は、メイン制御基板63のサブ制御コマンド送信手段110により送信された種々のデータを含むコマンドを所定の情報として受信するものである。サブ制御コマンド受信手段200は、メイン制御基板63から送信されるコマンドを受信し、コマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じてサブ制御基板73に搭載された各機能に通知を行う。
(2)演出内容決定手段201
図5の演出内容決定手段201は、サブ制御コマンド受信手段200により受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段103の役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器27に表示される動画を決定したり、スピーカ31L,31Rから流れる音楽や音声を決定したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。
そして、演出内容決定手段201は、受信したコマンドがAT期間中に対応したものであり当選した当選役グループ(ベルグループ)の種類を識別可能であれば、当選役グループの種類に対応する遊技者に有利な操作態様がわかる報知演出を実行し、受信したコマンドがAT期間中に対応したものでなければ遊技者に有利な操作態様がわからない演出を実行するよう、演出内容を決定する。例えば、役抽選結果に応じて、図7に示す「1番」のコマンドを受信した場合は、AT期間中ではないため、「ベルグループ」のいずれかの当選役グループに当選したことはわかるが「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれに当選したのかわからない演出群の中から一の演出を選択する。また、図7に示す「2番」のコマンドを受信した場合は、「左ベル」に当選したことがわかる演出や、最初に左ストップスイッチ21Lを操作するよう促す演出の中から、一の演出を選択する。図7に示す「3番」「4番」のコマンドを受信した場合も、それぞれ同様に演出内容を決定する。
さらに、演出内容決定手段201は、図7に示す「5番」〜「8番」のコマンドを受信した場合も、同様に、それぞれの当選役グループに当選した可能性を示唆する演出群から一の演出を選択する。さらに、「0番」のコマンドを受信した場合も、同様に、遊技者の期待を損ねないように、ハズレに対応する演出群の中から一の演出を選択する。
演出内容としては、例えば、液晶表示器27に各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を表示したり、スピーカ31L,31Rにより各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を音声により報知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rに設けられたランプを所定順序で点滅させることにより各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知したり、各リール13L,13M,13Rに設けられたバックライトを所定順序で点滅させて、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知するなどの演出内容がある。
そして、演出内容決定手段201は、決定した演出内容に関するデータを含む信号を、次に説明する表示制御手段202および音声制御手段203に送信する。
(3)表示制御手段202
図5の表示制御手段202は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づき、液晶表示器27に動画を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rなどの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を実行する。
(4)音声制御手段203
図5の音声制御手段203は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づき、スピーカ31L,31Rから音楽を流したり、音声を出力したりするなどの演出を実行する。
(5)受付手段204
図5の受付手段204は、スロットマシン1本体の操作板7に設けられた操作スイッチ24(図1参照)に対する遊技者の入力操作および出力操作を受け付けるものである。なお、図8に示すように、操作スイッチ24は、上ボタン24a、下ボタン24b、左ボタン24c、右ボタン24d、決定ボタン24eを備えており、上・下・左・右ボタン24a〜24dにより、所謂、カーソルキーが構成されている(以下、上・下・左・右ボタン24a〜24dをまとめて「カーソルキー」と称することもある)。次に、受付手段204が受け付ける入力操作および出力操作について、図8ないし図11を参照しつつ、図20も参照して説明する。
・入力操作
受付手段204は、例えば遊技を開始する際や遊技を終了する際に遊技者が決定ボタン24eを操作したことを受け付けると、図9に示すように、「パスワード入力」の項目と「履歴コード発行」の項目とを備えるメニュー画面300を液晶表示器27に表示する。遊技者は、カーソルキーを操作することで、同図中にハッチングで示すカーソルを「パスワード入力」の項目と「履歴コード発行」の項目との間で移動させることができる。そして、遊技者は、カーソルを「パスワード入力」の項目および「履歴コード発行」の項目のいずれか一方に移動させた状態で決定ボタン24eを操作することによって、メニュー画面300が備える項目のいずれか一方を選択する。ここで、遊技者は、入力操作を行う際には、「パスワード入力」の項目を選択する。
受付手段204は、遊技者がメニュー画面300において「パスワード入力」を選択したことを受け付けると、図10に示すように、入力欄311と、ソフトウェアキーボード312とを備えるパスワード入力画面310を液晶表示器27に表示する。ソフトウェアキーボード312は、文字キー313、削除キー314、戻るキー315、決定キー316を備え、遊技者は、カーソルキーを操作することで同図中にハッチングで示すカーソルを任意のキーに移動させた状態で決定ボタン24eを操作することによって、ソフトウェアキーボード312を操作する。
具体的には、受付手段204は、文字キー313のうちの任意のキーを遊技者が操作したことを受け付けると、入力欄311のカーソル311aの位置に遊技者が操作したキーに対応する文字を表示すると共にカーソル311aの位置を右隣に移動させる。したがって、遊技者は、文字キー313を連続して操作することにより、入力欄311に任意の文字列を表示させることができる。また、受付手段204は、削除キー314を遊技者が操作したことを受け付けると、入力欄311のカーソル311aの左隣の位置の文字を削除すると共にカーソル311aの位置を左隣に移動させる。
また、受付手段204は、戻るキー315を遊技者が操作したことを受け付けると、液晶表示器27の表示を図9に示すメニュー画面300に切り換える。また、受付手段204は、決定キー316を遊技者が操作したことを受け付けると、決定キー316を遊技者が操作したときに入力欄311に表示されている文字列を遊技者が入力操作により入力するパスワード(遊技者情報)として受け付ける。
なお、遊技者が入力操作によりスロットマシン1に入力するパスワードは、図20に示す遊技機システムSが備える管理サーバー500において発行されるものであり、当該遊技者が管理サーバー500に登録されている登録遊技者であることを特定するためのものである。具体的には、登録遊技者は、スマートフォンや携帯電話等の通信端末400を利用して管理サーバー500にインターネット回線を介してアクセスすることにより、管理サーバー500が発行するパスワードを取得する。
・出力操作
遊技者は、出力操作を行う際には、図9に示すメニュー画面300において「履歴コード発行」の項目を選択する。そして、受付手段204は、メニュー画面300において、遊技者が「履歴コード発行」の項目を選択したことを出力操作として受け付ける。なお、後で詳細に説明するが、遊技者が「履歴コード発行」の項目を選択すると、図11に示すように、例えばQRコードにより形成された履歴コードHCが液晶表示器27に表示される。
(6)遊技者特定手段205
図5の遊技者特定手段205は、操作スイッチ24の入力操作により入力されて受付手段204が受け付けたパスワードに基づき、入力操作を行った遊技者が外部の管理サーバー500(図20参照)に登録されている登録遊技者であることを特定する。
(7)遊技情報管理手段206
図5の遊技情報管理手段206は、データ更新手段206aを備え、各種の遊技情報を蓄積管理する。具体的には、遊技情報管理手段206は、遊技を管理するための情報を含む管理遊技情報の履歴により管理履歴データ751a(管理履歴情報:図12)を構成して管理履歴データ格納領域751に格納することにより、管理遊技情報を管理蓄積する。
また、遊技情報管理手段206は、パスワードを受付手段204が受け付けることにより遊技者特定手段205が遊技者を登録遊技者として特定した後にスロットマシン1本体において当該登録遊技者により行われた遊技(ゲーム)に関する個人遊技情報の履歴により個人履歴データ752a(個人履歴情報:図13)を構成して個人履歴データ格納領域752に格納することにより、個人遊技情報を蓄積管理する。
また、遊技情報管理手段206は、スロットマシン1本体において登録遊技者を含む全ての遊技者により行われた遊技に関する筺体遊技情報の履歴により総筺体履歴データ(総筺体履歴情報:図14(a))を構成して筺体履歴データ格納領域753に格納することにより、筺体遊技情報を蓄積管理する。
なお、個人履歴データ格納領域752、管理履歴データ格納領域751および筺体履歴データ格納領域753をNVRAMにより構成することにより、遊技情報管理手段206は、スロットマシン1(筐体3)の電源が遮断され、現在個人履歴データ格納領域752に個人履歴データ752aを格納している登録遊技者を遊技者特定手段205が特定した日と異なる日(例えば翌日)に通電すると、個人遊技情報が消去されるが、管理遊技情報および筺体遊技情報が消去されないようにデータを蓄積管理できる。このように構成すると、遊技情報管理手段206は、管理遊技情報および筐体遊技情報を複数の日数に渡って蓄積管理することができ、スロットマシン1の電源が遮断されると、蓄積管理している登録遊技者の個人遊技情報を確実にリセットすることができる。
また、個人履歴データ格納領域752を揮発性のメモリにより構成し、管理履歴データ格納領域751および筺体履歴データ格納領域753を不揮発性のメモリにより構成してもよい。このようにしても、遊技情報管理手段206は、スロットマシン1の電源が遮断されると、個人遊技情報が消去されるが、管理遊技情報および筺体遊技情報が消去されないようにデータを蓄積管理できる。
(7−1)データ更新手段206a
図5のデータ更新手段206aは、サブ制御コマンド受信手段200が受信したコマンドに含まれるデータ、受付手段204が受けつけたパスワードなどに基づいて、管理履歴データ751a、個人履歴データ752a、総筺体履歴データ753aそれぞれに含まれる各種データを更新する。なお、具体的には、管理履歴データ751a、個人履歴データ752a、総筺体履歴データ753aは、それぞれ、データ更新手段206aにより更新される以下に詳述する各種データを含んでいる。
a)管理履歴データ751a(図12)
・遊技機本体識別情報データ
遊技機本体識別情報データは、スロットマシン1本体に固有に割り当てられている製造番号を示すデータ(第3情報)であり、例えば管理サーバー500(図20)において、遊技機本体識別情報とメーカーが管理している情報とを照合することにより、スロットマシン1本体の製造日時や、スロットマシン1本体がどの店舗に設置されているのかなどを確認することができる。
・全投入枚数データ
全投入枚数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、遊技者が1回の遊技を行うためにスロットマシン1に投入したメダルの投入枚数を示すデータ(第3情報)の履歴により構成されるデータであって、全て遊技者が投入したメダルの合計枚数を示すデータである。
・全払出枚数データ
全払出枚数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、1回の遊技において図4の払出制御手段109が遊技者に払い出したメダルの払出枚数を示すデータ(第3情報)の履歴により構成されるデータであって、全ての遊技者に払い出されたメダルの合計枚数を示すデータである。
・全遊技回数データ
全遊技回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、遊技者が1回の遊技を行ったことを示すデータ(第3情報)の履歴により構成されるデータであって、全ての遊技者により行われた遊技の合計回数を示すデータである。
なお、管理履歴データ751a(管理履歴情報)は、管理遊技情報の履歴により構成されるが、上記したように、管理遊技情報は、遊技機本体識別情報データ、1回の遊技における投入枚数データ、1回の遊技における払出枚数データ、1回の遊技が行われたことを示すデータにより構成される。
b)個人履歴データ752a(図13)
・キー情報データ
キー情報データ(第1情報)は、受付手段204が受けつけたパスワードに基づいて遊技者特定手段205が特定した登録遊技者の情報を示すデータである。なお、データ更新手段206aが、遊技者特定手段205が特定した内容に基づいてキー情報データを更新することにより、スロットマシン1本体において現在の遊技者が登録遊技者であることが登録される。
・総投入枚数データ
総投入枚数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、当該登録遊技者が1回の遊技を行うためにスロットマシン1に投入したメダルの投入枚数を示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、当該登録遊技者が投入したメダルの合計枚数を示すデータである。
・総払出枚数データ
総払出枚数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、1回の遊技において図4の払出制御手段109が当該登録遊技者に払い出したメダルの払出枚数を示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、当該登録遊技者に払い出されたメダルの合計枚数を示すデータである。
・総遊技回数データ
総遊技回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、当該登録遊技者が1回の遊技を行ったことを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、当該登録遊技者により行われた遊技の合計回数を示すデータである。
・中段ベル入賞回数データ
中段ベル入賞回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、中段ベルに入賞した遊技であることを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、中段ベルに入賞した合計回数を示すデータである。
・一枚役入賞回数データ
一枚役入賞回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、中段ベルに当選したがストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順をミスすることで、中段ベルに非入賞(取りこぼし)となり、一枚役に入賞した遊技であることを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、一枚役に入賞した合計回数を示すデータである。
・中段チェリー入賞回数データ
中段チェリー入賞回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、中段チェリーに入賞した遊技であることを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、中段チェリーに入賞した合計回数を示すデータである。
・中段チェリー非入賞回数データ
中段チェリー非入賞回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、中段チェリーに当選したがストップスイッチ21Lの押下タイミングによって、中段チェリーに非入賞の遊技となったことを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、中段チェリーに非入賞であった合計回数を示すデータである。
・スイカ入賞回数データ
スイカ入賞回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、スイカに入賞した遊技であることを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、スイカに入賞した合計回数を示すデータである。
・スイカ非入賞回数データ
スイカ非入賞回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、スイカに当選したがストップスイッチ21L,21M,21Rの押下タイミングによって、スイカに非入賞の遊技となったことを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、スイカに非入賞であった合計回数を示すデータである。
・AT移行回数データ
AT移行回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、AT遊技が実行される遊技状態に移行したことを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、AT遊技が実行される遊技状態に移行した合計回数を示すデータである。
・ミッションクリアデータ
ミッションクリアデータは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、スロットマシン1の遊技において予め設定された複数のミッションのいずれかをクリアしたことを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、登録遊技者がクリアしたミッションの種類(どのミッションをクリアしたのか)を示すデータである。なお、例えば、ミッションクリアデータを構成する各ビットのそれぞれに1対1でミッションを対応付け、クリアしたミッションのビットをONに設定することで、登録遊技者がクリアしたミッションの履歴を格納することができる。
・押順停止回数データ
押順停止回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、想定通りの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された(以下「押順停止」と称する)ことを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、押順停止の合計回数を示すデータである。なお、具体的には、AT遊技において報知された押し順通りにストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合や、AT遊技が実行されていないときに左ストップスイッチ21Lが最初に操作された場合に、想定通りの押し順であると判定する。
・押順停止対象遊技回数データ
押順停止対象遊技回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、押順停止の対象となる遊技であることを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、押順停止の対象となる遊技の合計回数を示すデータである。
・目押停止回数データ
目押停止回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、所定の図柄(例えば左リール13Lのチェリー)が中段の入賞ラインを通過する付近のタイミングでストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された(以下「目押停止」と称する)ことを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、目押停止の合計回数を示すデータである。
・目押停止対象遊技回数データ
目押停止対象遊技回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、目押停止の対象となる遊技であることを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、目押停止の対象となる遊技の合計回数を示すデータである。
・ボーナス入賞回数データ
ボーナス入賞回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、ボーナスゲームが実行される遊技状態に移行したことを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、ボーナスゲームが実行される遊技状態に移行した合計回数を示すデータである。
・リーチ目入賞回数データ
リーチ目入賞回数データは、スロットマシン1本体において登録遊技者が登録された後に当該登録遊技者が行った遊技を管理対象として、特別役(ボーナス)に当選したが、ストップスイッチ21L,21M,21Rの押下タイミングによってボーナスに非入賞となり、リーチ目が表示されたことを示すデータ(第1情報)の履歴により構成されるデータであって、リーチ目が表示された遊技の合計回数を示すデータである。
なお、個人履歴データ752a(個人履歴情報)は、個人遊技情報の履歴により構成されるが、上記したように、個人遊技情報は、登録遊技者のキー情報データ、キー情報データが設定されることにより登録遊技者が登録された後の遊技において、1回の遊技における投入枚数データ、1回の遊技における払出枚数データ、1回の遊技が行われたことを示すデータ、小役に入賞したことを示すデータ、小役に非入賞であったことを示すデータ、AT遊技が実行される遊技状態に移行したことを示すデータ、ミッションをクリアしたことを示すデータ、押順停止であったことを示すデータ、押順停止対象遊技であったことを示すデータ、目押停止であったことを示すデータ、目押停止対象遊技であったことを示すデータ、ボーナスに入賞したことを示すデータ、リーチ目に入賞したことを示すデータにより構成される。
c)総筺体履歴データ753a(図14(a))
・中段ベル入賞回数データ
中段ベル入賞回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、中段ベルに入賞した遊技であることを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、中段ベルに入賞した合計回数を示すデータである。
・一枚役入賞回数データ
一枚役入賞回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、中段ベルに当選したがストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順をミスすることで、中段ベルに非入賞(取りこぼし)となり、一枚役に入賞した遊技であることを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、一枚役に入賞した合計回数を示すデータである。
・中段チェリー入賞回数データ
中段チェリー入賞回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、中段チェリーに入賞した遊技であることを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、中段チェリーに入賞した合計回数を示すデータである。
・中段チェリー非入賞回数データ
中段チェリー非入賞回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、中段チェリーに当選したがストップスイッチ21Lの押下タイミングによって、中段チェリーに非入賞の遊技となったことを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、中段チェリーに非入賞であった合計回数を示すデータである。
・スイカ入賞回数データ
スイカ入賞回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、スイカに入賞した遊技であることを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、スイカに入賞した合計回数を示すデータである。
・スイカ非入賞回数データ
スイカ非入賞回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、スイカに当選したがストップスイッチ21L,21M,21Rの押下タイミングによって、スイカに非入賞の遊技となったことを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、スイカに非入賞あった合計回数を示すデータである。
・押順停止回数データ
押順停止回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、押順停止であったことを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、押順停止の合計回数を示すデータである。
・押順停止対象遊技回数データ
押順停止対象遊技回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、押順停止の対象となる遊技であることを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、押順停止の対象となる遊技の合計回数を示すデータである。
・目押停止回数データ
目押停止回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、目押停止であったことを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、目押停止の合計回数を示すデータである。
・目押停止対象遊技回数データ
目押停止対象遊技回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、目押停止の対象となる遊技であることを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、目押停止の対象となる遊技の合計回数を示すデータである。
・ボーナス入賞回数データ
ボーナス入賞回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、ボーナスゲームが実行される遊技状態に移行したことを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、ボーナスゲームが実行される遊技状態に移行した合計回数を示すデータである。
・リーチ目入賞回数データ
リーチ目入賞回数データは、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、特別役(ボーナス)に当選したが、ストップスイッチ21L,21M,21Rの押下タイミングによってボーナスに非入賞となり、リーチ目が表示されたことを示すデータ(第2情報)の履歴により構成されるデータであって、リーチ目が表示された遊技の合計回数を示すデータである。
なお、総筐体履歴データ753a(総筐体履歴情報)は、筐体遊技情報の履歴により構成されるが、上記したように、筐体遊技情報は、小役に入賞したことを示すデータ、小役に非入賞であったことを示すデータ、押順停止であったことを示すデータ、押順停止対象遊技であったことを示すデータ、目押停止であったことを示すデータ、目押停止対象遊技であったことを示すデータ、ボーナスに入賞したことを示すデータ、リーチ目に入賞したことを示すデータにより構成される。
したがって、筐体遊技情報を構成する複数種類のデータ(第2情報)に、遊技状況に応じたストップスイッチ21L,21M,21Rの停止操作に関するデータ(押順停止、目押停止に関するデータ)が含まれているので、後述する管理サーバー500(図20)において、登録遊技者を含むすべての遊技者が、どのくらいの確率で正しい順番での停止操作を行っているかを管理させることができる。
また、筐体遊技情報を構成する複数種類のデータ(第2情報)に、当選役と、全リール13L,13M,13Rが停止したときの図柄組合せに関するデータ(小役入賞、小役非入賞に関するデータ)が含まれているので、後述する管理サーバー500(図20)において、当選役に当選したときに、どのくらいの確率で正しい押下タイミングでの停止操作を行っているかを管理することができる。
また、筐体遊技情報を構成する複数種類のデータ(第2情報)の種類の全てが、個人遊技情報を構成する複数種類のデータ(第1情報)の種類と同一であるため、後述する管理サーバー500(図20)において、登録遊技者と、登録遊技者を含めた全遊技者の入賞確率を適切に比較させることができる。
(8)履歴データ生成手段207
図5の履歴データ生成手段207は、図9に示すメニュー画面300において登録遊技者の出力操作(「履歴コード発行」の選択)を受付手段204が受け付けると、履歴データHD(図15)を生成する。図15に示すように、履歴データHDは、管理遊技情報に含まれる全ての種類のデータの履歴により構成された管理履歴データ751a(図12)と、個人遊技情報に含まれる全ての種類のデータの履歴により構成された個人履歴データ752a(図13)と、筺体遊技情報に含まれる一部の種類のデータの履歴により構成された筺体履歴データ753b(筺体履歴情報:図14(b))とにより形成される。
図14(b)に示すように、筺体履歴データ753bは、図14(a)の総筐体履歴データ753aを構成する複数の回数データから選択した一部の回数データと、選択した回数データの種類を識別するための識別データとにより構成される。また、履歴データ生成手段207は、登録遊技者により出力操作が行われる毎に、前回の履歴データHD生成の際に使用した総筐体履歴データ753aの回数データの種類と異なる種類の回数データを使用して、履歴データHDを生成するための筐体履歴データ753bを構成する。なお、履歴データ生成手段207は、筐体履歴データ753bを構成する回数データの種類を変更したときには、変更後の回数データの種類に応じて当該筐体履歴データ753bを構成する識別データを選択する。
具体的には、履歴データ生成手段207は、
登録遊技者による1回目の出力操作において、
a)中段ベル識別データ、中段ベル入賞回数データ、一枚役入賞回数データ、により筐体履歴データ753bを構成し(図16、図17(a))、
登録遊技者による2回目の出力操作において、
b)中段チェリー識別データ、中段チェリー入賞回数データ、中段チェリー非入賞回数データ、により筐体履歴データ753bを構成し(図16、図17(b))、
登録遊技者による3回目の出力操作において、
c)スイカ識別データ、スイカ入賞回数データ、スイカ非入賞回数データ、により筐体履歴データ753bを構成し(図16、図18(c))、
登録遊技者による4回目の出力操作において、
d)押順識別データ、押順停止回数データ、押順停止対象遊技回数データ、により筐体履歴データ753bを構成し(図16、図18(d))、
登録遊技者による5回目の出力操作において、
e)目押識別データ、目押停止回数データ、目押停止対象遊技回数データ、により筐体履歴データ753bを構成し(図16、図19(e))、
登録遊技者による6回目の出力操作において、
f)リーチ目識別データ、リーチ目入賞回数データ、ボーナス入賞回数データ、により筐体履歴データ753bを構成する(図16、図19(f))。
そして、履歴データ生成手段207は、登録遊技者による7回目以降の出力操作において、上記a)〜f)の順番で筐体履歴データ753bを繰り返し生成する(図16)。
(9)履歴コード生成手段208
図5の履歴データ生成手段208は、図9に示すメニュー画面300において登録遊技者の出力操作(「履歴コード発行」の選択)を受付手段204が受け付けると、履歴データ生成手段207が生成した履歴データHD(図15)を例えばQRコードにコード化することにより管理サーバー500(図20)に履歴データHD(図15)を送るための履歴コードHC(図11)を生成する。
なお、上記したように、履歴データ生成手段207が、登録遊技者による出力操作毎に、履歴データHDを生成するための筐体履歴データ735bの構成を異ならせることにより、履歴コード生成手段208は、登録遊技者による出力操作毎に、前回のコード化の際に使用した筐体遊技情報のデータ(第2情報)の種類と異なる種類のデータの履歴を使用してコード化する筐体履歴情報を構成する。
また、遊技情報管理手段206は、登録遊技者の出力操作に応じて履歴コード生成手段208が履歴コードHCを生成したときに、履歴コード生成手段208がコード化の際に使用した筐体遊技情報のデータ(第2情報)を初期化する(図16参照)。このように構成すると、履歴コード生成手段208がコード化する履歴コードHDのデータ量が大きくなりすぎるのを防止することができる。また、遊技情報管理手段206が初期化する筐体遊技情報のデータを管理サーバー500(図20)が通信端末400(図20)を介して受信していない場合であっても、管理サーバーは、他の複数のスロットマシンから筐体遊技情報を受信することができるので、複数のスロットマシンから受信する筐体遊技情報を利用することにより、筐体遊技情報の履歴の傾向を適切に推定することができる。
(10)履歴コード表示手段209
図5の履歴データ生成手段209は、図9に示すメニュー画面300において登録遊技者の出力操作(「履歴コード発行」の選択)を受付手段204が受け付けると、履歴コード生成手段208が生成した履歴コードHCを、図11および図20に示すように、外部の通信端末400がカメラ401で読み取り可能となるように液晶表示器27に表示する。
なお、履歴コード表示手段209は、履歴コードHCを液晶表示器27に所定時間表示した後に、履歴コードHCの表示を停止する。
(動作)
続いて、図16ないし図19を参照しつつスロットマシン1の動作について説明する。
図16に示すように、遊技情報管理手段206は、登録遊技者を含む全ての遊技者が行った遊技の全てを管理対象として、管理遊技情報の履歴である管理履歴情報(図12参照)と、筐体遊技情報の履歴である筐体履歴情報(図14(a)参照)とを管理する。
一方、1人目の登録遊技者である遊技者Aが遊技を開始する際に入力操作により入力したパスワードを受付手段204が受け付けて、遊技者特定手段205が登録遊技者は遊技者Aであることを特定すると、遊技情報管理手段206は、個人履歴データ752aに遊技者Aに関するキー情報を設定することにより遊技者Aを登録し、遊技者Aの個人遊技情報(図13参照)の蓄積管理を開始する。続いて、遊技者Aが遊技を終える際に出力操作を行うと、履歴コード生成手段208は、管理履歴データ751aと遊技者Aの個人履歴データ752aとに加え、中段ベルに関するデータにより構成された筐体履歴データ753bを使用して生成された履歴データHD(図17(a))をコード化して履歴コードHCを生成し、履歴コード表示手段209は履歴コードHCを液晶表示器27に表示する。このとき、遊技情報管理手段206は、総筐体履歴データ753aのうち中段ベルに関するデータ(中段ベル入賞回数、中段ベル非入賞回数)を初期化する。
続いて、2人目の登録遊技者である遊技者Bが遊技を開始する際に入力操作により入力したパスワードを受付手段204が受け付けて、遊技者特定手段205が登録遊技者は遊技者Bであることを特定すると、遊技情報管理手段206は、個人履歴データ752aに遊技者Bに関するキー情報を設定することにより遊技者Bを登録し、遊技者Bの個人遊技情報(図13参照)の蓄積管理を開始する。続いて、遊技者Bが遊技を終える際に出力操作を行うと、履歴コード生成手段208は、管理履歴データ751aと遊技者Bの個人履歴データ752aとに加え、中段チェリーに関するデータにより構成された筐体履歴データ753bを使用して生成された履歴データHD(図17(b))をコード化して履歴コードHCを生成し、履歴コード表示手段209は履歴コードHCを液晶表示器27に表示する。このとき、遊技情報管理手段206は、総筐体履歴データ753aのうち中段チェリーに関するデータ(中段チェリー入賞回数、中段チェリー非入賞回数)を初期化する。
続いて、3人目の登録遊技者である遊技者Cが遊技を開始する際に入力操作により入力したパスワードを受付手段204が受け付けて、遊技者特定手段205が登録遊技者は遊技者Cであることを特定すると、遊技情報管理手段206は、個人履歴データ752aに遊技者Cに関するキー情報を設定することにより遊技者Cを登録し、遊技者Cの個人遊技情報(図13参照)の蓄積管理を開始する。続いて、遊技者Cが遊技を終える際に出力操作を行うと、履歴コード生成手段208は、管理履歴データ751aと遊技者Cの個人履歴データ752aとに加え、スイカに関するデータにより構成された筐体履歴データ753bを使用して生成された履歴データHD(図18(c))をコード化して履歴コードHCを生成し、履歴コード表示手段209は履歴コードHCを液晶表示器27に表示する。このとき、管理履歴データ751aと、総筐体履歴データ753aのうちスイカに関するデータ(スイカ入賞回数、スイカ非入賞回数)を初期化する。
続いて、4人目の登録遊技者である遊技者Dが遊技を開始する際に入力操作により入力したパスワードを受付手段204が受け付けて、遊技者特定手段205が登録遊技者は遊技者Dであることを特定すると、遊技情報管理手段206は、個人履歴データ752aに遊技者Dに関するキー情報を設定することにより遊技者Dを登録し、遊技者Dの個人遊技情報(図13参照)の蓄積管理を開始する。続いて、遊技者Dが遊技を終える際に出力操作を行うと、履歴コード生成手段208は、管理履歴データ751aと遊技者Dの個人履歴データ752aとに加え、押順停止に関するデータにより構成された筐体履歴データ753bを使用して生成された履歴データHD(図18(d))をコード化して履歴コードHCを生成し、履歴コード表示手段209は履歴コードHCを液晶表示器27に表示する。このとき、遊技情報管理手段206は、総筐体履歴データ753aのうち押順停止に関するデータ(押順停止回数、押順停止対象遊技回数)を初期化する。
続いて、5人目の登録遊技者である遊技者Eが遊技を開始する際に入力操作により入力したパスワードを受付手段204が受け付けて、遊技者特定手段205が登録遊技者は遊技者Eであることを特定すると、遊技情報管理手段206は、個人履歴データ752aに遊技者Eに関するキー情報を設定することにより遊技者Eを登録し、遊技者Eの個人遊技情報(図13参照)の蓄積管理を開始する。続いて、遊技者Eが遊技を終える際に出力操作を行うと、履歴コード生成手段208は、管理履歴データ751aと遊技者Eの個人履歴データ752aとに加え、目押停止に関するデータにより構成された筐体履歴データ753bを使用して生成された履歴データHD(図19(e))をコード化して履歴コードHCを生成し、履歴コード表示手段209は履歴コードHCを液晶表示器27に表示する。このとき、遊技情報管理手段206は、総筐体履歴データ753aのうち目押停止に関するデータ(目押停止回数、目押停止対象遊技回数)を初期化する。
続いて、6人目の登録遊技者である遊技者Fが遊技を開始する際に入力操作により入力したパスワードを受付手段204が受け付けて、遊技者特定手段205が登録遊技者は遊技者Fであることを特定すると、遊技情報管理手段206は、個人履歴データ752aに遊技者Fに関するキー情報を設定することにより遊技者Fを登録し、遊技者Fの個人遊技情報(図13参照)の蓄積管理を開始する。続いて、遊技者Fが遊技を終える際に出力操作を行うと、履歴コード生成手段208は、管理履歴データ751aと遊技者Fの個人履歴データ752aとに加え、リーチ目に関するデータにより構成された筐体履歴データ753bを使用して生成された履歴データHD(図19(f))をコード化して履歴コードHCを生成し、履歴コード表示手段209は履歴コードHCを液晶表示器27に表示する。このとき、遊技情報管理手段206は、総筐体履歴データ753aのうちリーチ目に関するデータ(リーチ目入賞回数、ボーナス入賞回数)を初期化する。
そして、7人目の登録遊技者である遊技者Gが遊技を行う際には、1人目の登録遊技者である遊技者Aのときと同様に、中段ベルに関するデータにより構成された筐体履歴データ753bをコード化すると共に中段ベルに関するデータを初期化し、その後に遊技を行う登録遊技者について、遊技者A〜遊技者Fについて行われた処理を同じ順序で繰り返し行う。
(遊技機システム)
続いて、図20を参照して遊技機システムSの概略について説明する。なお、図20では、モニタ402が配置された通信端末400の表面と、カメラ401が配置された通信端末400の裏面の両方を図示しており、モニタ402にはカメラ401で撮影された履歴コードHCが表示されている。
遊技機システムSは、各店舗に設置された複数のスロットマシン1と、各店舗に設置された各スロットマシン1において遊技を行う複数の登録遊技者それぞれが所持する複数の通信端末400と、管理サーバー500とにより構成される。
通信端末400は、カメラ401で読み取った履歴コードHCを復号して得たアドレス(URL)等の情報405を用いて管理サーバー500にアクセスすることによって、スロットマシン1がコード化した履歴データHD(管理履歴情報、個人履歴情報、筐体履歴情報)を、遊技を行った登録遊技者を特定できるように管理サーバー500に送信する。
管理サーバー500は、ハードディスク等の大容量記憶媒体により構成された、管理履歴データ格納領域501、個人履歴データ格納領域502、筐体履歴データ格納領域503を備え、各通信端末400から受信した履歴データHDを登録遊技者ごとに区別して管理することにより、各店舗に設置されている複数のスロットマシン1のそれぞれにおいて複数の登録遊技者が行った遊技の各個人遊技情報(個人履歴データ752a(図13))を登録遊技者毎に個別に蓄積管理する。
また、管理サーバー500は、管理履歴情報(管理履歴データ751a(図13))、筐体履歴情報(総筐体履歴データ753a(図14(a)))については、スロットマシン1毎に個別に管理すると共に、全てのスロットマシン1のデータをまとめたものを管理する。これにより、各スロットマシン1について、払出枚数の異常等を監視することができると共に、スロットマシン1で遊技を行った全ての遊技者のデータをまとめることにより、スロットマシン1において遊技を行う遊技者の傾向を知ることができる。
また、管理サーバー500に登録された登録遊技者は、通信端末400を利用することにより、自身の個人履歴情報を管理サーバー500に管理させると共に、管理サーバー500において管理されている自身が行った遊技に関する個人履歴情報やミッションクリアの実績をいつでも閲覧することができる。
したがって、上記した実施形態によれば、履歴コード生成手段208は、管理履歴データ751aと、個人履歴データ752aと、筐体遊技情報に含まれる一部の種類のデータの履歴(回数データ)により構成された筐体履歴データ753bとをコード化して履歴コードHCを生成し、履歴コードHCを生成する毎に、前回のコード化の際に使用した筐体遊技情報に含まれるデータの種類と異なる種類のデータの履歴(回数データ)を使用してコード化する筐体履歴データ753bを構成することにより、データ量が大きい総筐体履歴データ753aを分割して管理履歴データ751aおよび個人履歴データ752aと一緒にコード化することができる。
また、1つの情報を複数の不完全なパケットデータに分割して通信を行うパケット通信と異なり、履歴コード生成手段208は、1種類のデータの履歴(回数データ)をデータ分割の最小単位として総筐体履歴データ753aを分割してコード化する。そのため、通信端末400が履歴コードHCを読み取って復号して得た履歴データHDを管理サーバー500に送信することにより、管理サーバー500は、管理履歴データ751aおよび個人履歴データ752aと共に、一部の種類のデータ(第2情報)についての完全な履歴情報(回数データ)を受信することができる。よって、管理サーバー500は、通信端末400を介してスロットマシン1がコード化した履歴データHDを受信することによって、総筐体履歴データ753aの一部の種類の回数データについての集計を行うことができる。したがって、管理サーバー500は、通信端末400から履歴データHDを受信する毎に、前回受信した履歴データHDに含まれる筐体履歴データ753bを構成する回数データと異なる種類の回数データを受信することにより、筐体遊技情報に含まれる全ての種類のデータ(第2情報)を蓄積管理することができる。
また、総筐体履歴データ753a(図14(a))は、複数の筐体履歴データ753b(図14(b))に分割されて、各筐体履歴データ753bが順次履歴コードHCにコード化されるため、最初の筐体履歴データ753bがコード化されてから、最後の筐体履歴データ753bがコード化されるまでに、数時間から数日の期間を要するおそれがある。しかしながら、総筐体履歴データ753aは、日単位または週・月単位の遊技履歴を集計するためのデータであるため、全ての筐体履歴データ753bをコード化するのにかなりの時間を要しても問題が生じるおそれがない。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。
例えば、本発明の第1情報ないし第3情報としては上記したデータの種類に限定されるものではなく、例えば、遊技を終えた時刻情報や音量情報などを、適宜、第1情報ないし第3情報として設定してもよい。
また、履歴コードHCの形式としてはQRコードに限定されるものではなく、履歴データHDを適切にコード化することができれば、どのようなコード形式を採用してもよい。
また、図9に示すメニュー画面300において、さらにメニュー項目を増やしてもよい。例えば、遊技を終える気はないが現在までの自身の個人遊技情報の履歴を確認したい場合に使用する「途中結果確認」というメニュー項目を増やすことができる。このメニュー項目が選択された場合には、現在までの履歴データHDに基づく履歴コードHCを表示する一方で、各履歴データを初期化しないようにするとよい。
また、上記した実施形態では、AT遊技が可能なスロットマシン1(回胴式遊技機)に本発明を適用した場合について説明したが、上記のAT機能を有しないスロットマシン(回胴式遊技機)やボーナス機能を有しないスロットマシンであっても本発明を同様に適用することができる。
また、上記した各実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン1を例に挙げて説明したが、スロットマシンとパチンコ機とを組み合わせたパロットと称される遊技機に本発明を適用してもよく、このような遊技機に本発明を適用する場合、遊技用価値としての遊技球(パチンコ玉)を採用すればよい。さらに、本発明の遊技機を、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームに適用してもよい。
また、上記した実施形態のスロットマシン1における各リール13L,13M,13Rに代えて、液晶ディスプレイやCRTなどの画像表示装置を用い、この画像表示装置に複数の図柄を順次表示させるように構成してもよい。また、回転リールの数は2列以上であればよく、遊技の態様に応じて適宜最適な数に設定すればよい。
そして、スロットマシンなどの遊技機に対して、本発明を広く適用することが可能である。
上記した目的を達成するために、本発明の遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する図柄表示手段と、複数の役のいずれかに当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、前記役抽選手段の役抽選結果と停止操作手段の停止操作に応じて前記可変表示列それぞれの可変表示の停止を制御する停止制御手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せが、前記役抽選により当選した当選役に対応する入賞図柄である場合に遊技者に特典を付与する遊技機において、遊技機本体の入出力操作手段の入力操作により入力される遊技者情報に基づき前記入力操作を行った遊技者が外部の管理サーバーに登録されている登録遊技者であることを特定する遊技者特定手段と、前記遊技者特定手段が前記登録遊技者を特定した後に当該遊技機本体において前記登録遊技者により行われた遊技に関する複数種類の第1情報から成る個人遊技情報と、当該遊技機本体において前記登録遊技者を含む全ての遊技者により行われた遊技に関する複数種類の第2情報から成る筐体遊技情報とを蓄積管理する遊技情報管理手段と、前記入出力操作手段の出力操作に応じて、前記遊技情報管理手段が蓄積管理している前記個人遊技情報に含まれる全ての種類の前記第1情報の履歴により構成された個人履歴情報と、前記遊技情報管理手段が蓄積管理している前記筐体遊技情報に含まれる一部の種類の前記第2情報の履歴により構成された筐体履歴情報とをコード化することにより、外部で前記個人遊技情報および前記筐体遊技情報を蓄積管理する前記管理サーバーに前記個人履歴情報および前記筐体履歴情報を送るための履歴コードを生成する履歴コード生成手段と、読み取った前記履歴コードを復号して得た情報に基づく前記個人履歴情報および前記筐体履歴情報を前記管理サーバーに送信する外部の通信端末が有する読取手段で読み取り可能となるように前記履歴コードを表示する履歴コード表示手段とを備え、前記履歴コード生成手段は、一部の種類の前記第2情報の履歴により構成された前記筐体履歴情報のコード化を前記第2情報の全種類に対して行うことを繰り返し、前記筐体履歴情報のコード化を前記第2情報の全種類に対して行うにあたり、前記第2情報の全種類にわたる回数分の前記出力操作毎に、複数種類の前記第2情報を順番に、一部であって使用されていない種類の前記第2情報を使用してコード化する前記筐体履歴情報を構成し、前記管理サーバーは、前記履歴コード生成手段によって前記筐体履歴情報のコード化を前記第2情報の全種類に対して行うことを繰り返す際に構成された前記筐体履歴情報を前記外部の通信端末から受信して前記第2情報の全種類の履歴を蓄積管理することを特徴としている。
上記した目的を達成するために、本発明の遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する図柄表示手段と、複数の役のいずれかに当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、前記役抽選手段の役抽選結果と停止操作手段の停止操作に応じて前記可変表示列それぞれの可変表示の停止を制御する停止制御手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せが、前記役抽選により当選した当選役に対応する入賞図柄である場合に遊技者に特典を付与する遊技機において、遊技機本体の入出力操作手段の入力操作により入力される遊技者情報に基づき前記入力操作を行った遊技者が外部の管理サーバーに登録されている登録遊技者であることを特定する遊技者特定手段と、前記遊技者特定手段が前記登録遊技者を特定した後に当該遊技機本体において前記登録遊技者により行われた遊技に関する複数種類の第1情報から成る個人遊技情報と、当該遊技機本体において前記登録遊技者を含む全ての遊技者により行われた遊技に関する複数種類の第2情報から成る筐体遊技情報とを蓄積管理する遊技情報管理手段と、前記入出力操作手段の出力操作に応じて、前記遊技情報管理手段が蓄積管理している前記個人遊技情報に含まれる全ての種類の前記第1情報の履歴により構成された個人履歴情報と、前記遊技情報管理手段が蓄積管理している前記筐体遊技情報に含まれる一部の種類の前記第2情報の履歴により構成された筐体履歴情報とをコード化することにより、外部で前記個人遊技情報および前記筐体遊技情報を蓄積管理する前記管理サーバーに前記個人履歴情報および前記筐体履歴情報を送るための履歴コードを生成する履歴コード生成手段と、読み取った前記履歴コードを復号して得た情報に基づく前記個人履歴情報および前記筐体履歴情報を前記管理サーバーに送信する外部の通信端末が有する読取手段で読み取り可能となるように前記履歴コードを表示する履歴コード表示手段とを備え、前記履歴コード生成手段は、一部の種類の前記第2情報の履歴により構成された前記筐体履歴情報のコード化を前記第2情報の全種類に対して行うことを繰り返し、前記筐体履歴情報のコード化を前記第2情報の全種類に対して行うにあたり、前記第2情報の全種類にわたる回数分の前記出力操作毎に、複数種類の前記第2情報を順番に、一部であって使用されていない種類の前記第2情報を使用してコード化する前記筐体履歴情報を構成することを特徴としている。