以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、外縁を略円形状とする遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとは、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄を変動可能に表示する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとは、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字のそれぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは共に、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じであってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄は、例えば8種類の図柄で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組み合わせやハズレとなる組み合わせ等、適当な数の組み合わせを構成可能であれば、何種類あってもよい。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の特図保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の前面には、表示ユニット200が設けられている。表示ユニット200は、透明な導光板201(図2参照)を備える。遊技者は、導光板201を通して画像表示装置5を視認することができる。例えば、表示ユニット200は、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、導光板201に画像を表示する。表示ユニット200の詳細については後述する。
遊技盤2における遊技領域の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図7に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常解放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、始動領域としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過し難い通常解放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が通過可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が通過する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖すること等により、第2始動入賞口には遊技球が通過しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過し易い拡大開放状態と、遊技球が通過し難い又は通過できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過すると、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過すると、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイドによって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイドがオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイドがオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは、閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を遊技球が通過すると、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が通過可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、遊技領域に形成された通過ゲート26を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに通過した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも通過しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能な操作ボタン230が設けられている。操作ボタン230は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。操作ボタン230の設置位置における上皿の本体内部等には、操作ボタン230に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。なお、操作ボタン230は、遊技者による操作が検出された場合、画像表示装置5における表示演出が変更されたり、演出可動機構における動作やスピーカ8L、8Rからの音声出力や遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等が行われたりする演出等において使用されればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート26を遊技球が通過する等といった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が図示しない第1始動口スイッチによって検出されたこと等により第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した球技球が図示しない第2始動口スイッチによって検出されたこと等により第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図ゲームが行われる毎に設定される特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンドを所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図側の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作により、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される。
次に、画像表示装置5の前面に設けられている表示ユニット200の詳細について説明する。図2は、表示ユニット200を示す正面図である。図2においては、画像表示装置5を破線で示している。なお、以下の説明においては、パチンコ遊技機1の正面に対峙した状態を基準として上下左右方向を説明する。
図2に示すように、表示ユニット200は、透明な導光板201と、導光板201を保持するフレーム体220と、導光板201に光を出射可能な光出射部202とを備える。
導光板201は、所定の前後幅寸法を有するアクリルやポリカーボネート等の合成樹脂板で形成され、正面視で左右方向に長手を有する長方形状に形成されている。導光板201には、前後方向に貫通する複数の貫通孔201Aa〜201Af(以下「貫通孔201A」と総称することがある。)が形成されている。貫通孔201Aには、導光板201をフレーム体220に取り付けるためのネジが挿通される。貫通孔201Aは、導光板201における光出射部202からの光が入射される面から離れた位置に形成されている。つまり、貫通孔201Aは、光出射部202の集光レンズ204が対向する位置とは異なる位置に形成されている。
この実施の形態では、図2に示すように、導光板201には、上縁、左縁、下縁のそれぞれに2つずつ貫通孔201Aが形成されている。更に、導光板201の上縁の2つの貫通孔201Aの間には、上縁から下方に窪む切り欠き201Bが形成されている。
導光板201は、予め定められた向きでフレーム体220に取り付けられるように設計されている。導光板201を予め定められた向きに対して裏返したり、回転したりしたときには、貫通孔201Aの位置が元の位置からずれるようになっている。例えば、導光板201において、上縁に形成されている貫通孔201Aa、201Abと、下縁に形成されている貫通孔201Ae、201Afとは、左右方向で互いに異なる位置に配置されている。また、導光板201の左下端部には、切り欠き201Cが形成されている。例えば、この切り欠き201Cを基準にして、導光板201の向きを判断することができる。
なお、導光板201には、上縁、左縁、下縁のそれぞれに2つずつ貫通孔201Aが形成されていることに限らず、上縁、左縁、下縁のそれぞれに1つずつ又は3つずつ貫通孔201Aが形成されていてもよいし、異なる数の貫通孔201Aが形成されていてもよい。
導光板201には、光出射部202からの光によって発光する発光部201Dが形成されている。発光部201Dは、導光板201の前面中央に「ハート」の図形が表れるように形成されている。この実施の形態では、導光板201に左右方向に沿って光が入射したときには、導光板201の前面に形成された発光部201Dが光を反射するように構成されている。このため、表示ユニット200では、導光板201に対して、光出射部202により左側から光を出射することにより、画像を表示することができる。
発光部201Dの断面形状(導光板201内を導光される光の進行方向で発光部201Dを切断した断面形状)は、一定ピッチの略三角波形状をなす凹凸に形成されている。また、発光部201Dの凹部210D(図4参照)は、導光板201に入射した光によって発光するように例えば正面視円形に形成されている。例えば、発光部201Dは、スタンパーやインジェクションにより導光板201の表面に凹凸部を付ける成型方式によって形成される。なお、発光部201Dは、アクリル板に白色インクで反射ドットを印刷するシルク印刷方式や、アクリル板と反射板とをドット状の粘着剤で貼り付ける貼着ドット方式や、溝加工方式等によって形成されてもよい。
なお、この実施の形態では、発光部201Dの断面形状が略三角波形状をなす凹凸に形成されているが、これに限らない。例えば、発光部201Dの断面形状は、略半円形状等、光を前面に向けて反射して導光板201に画像を表示するものであれば種々の形状に形成されていてもよい。また、発光部201Dの凹部210Dの正面視形状は、導光板201に入射した光によって発光するものであれば、楕円形、矩形等、種々の形状に形成されていてもよい。
また、この実施の形態では、導光板201によって表示可能とする画像として図形が例示されているが、これ以外にも、文字、記号、絵柄、あるいは、模様等の装飾を含む他の画像を表示可能としてもよい。
フレーム体220は、非透光性を有する部材で形成され、導光板201を保持する。フレーム体220は、左右に延びる上フレーム221及び下フレーム222と、上下に延びる左フレーム223とを備える。各フレーム221、222、223には、表示ユニット200をパチンコ遊技機1に組み付けるための取付具が設けられている。上フレーム221の内面側には、導光板201の上縁が挿し込まれる挿込溝221Sが上フレーム221の長手方向に沿って形成されている。上フレーム221の前面及び後面には、導光板201の貫通孔201Aに対応する位置に、ネジ孔221Aが形成されている。上フレーム221には、導光板201の切り欠き201Bに対応して凸部221Bが形成されている。
左フレーム223の内側面には、導光板201の左縁が挿し込まれる挿込溝223Sが左フレーム223の長手方向に沿って形成されている。左フレーム223の上下両端部には、導光板201と当接する当接部223Dが形成されており、左フレーム223の上下中央部には、左右方向に貫通する貫通孔223Hが形成されている。この貫通孔223Hには、光出射部202の集光レンズ204が左側から挿入される。左フレーム223の上下両端部のうち貫通孔223Hに臨む部分には、上下中央に向けて突出する突出片223Bが形成されている。左フレーム223の前面及び後面には、導光板201の貫通孔201Aに対応する位置に、ネジ孔223Aが形成されている。このネジ孔223Aは、左フレーム223の当接部223D寄りに形成されている。つまり、左フレーム223のネジ孔223Aは、集光レンズ204から上下方向に離れた位置に形成されている。
下フレーム222の内側面には、導光板201の下縁が挿し込まれる挿込溝222Sが下フレーム222の長手方向に沿って形成されている。下フレーム222の前面及び後面には、導光板201の貫通孔201Aに対応する位置に、ネジ孔222Aが形成されている。
この実施の形態の導光板201は、予め定められた組付姿勢に対して裏返したり、回転したりしたときには、貫通孔201Aの位置がずれるようになっており、導光板201の貫通孔201Aとフレーム体220のネジ孔221A、222A、223Aとの位置が対応しなくなるため、導光板201とフレーム体220との誤組付けを防止することができる。
また、フレーム体220は、上フレーム221、下フレーム222、左フレーム223の3つの部材で構成されるものに限定されず、例えば、上フレーム221を備えずに下フレーム222と左フレーム223との2つの部材で構成されてもよいし、上フレーム221、下フレーム222、左フレーム223、右フレーム(不図示)の4つの部材で構成されてもよいし、各フレームが一体に形成されてもよい。
光出射部202は、フレーム体220の左フレーム223に取り付けられることによって支持される。光出射部202は、表示用LED203Aが複数取り付けられたLED基板203と、表示用LED203Aからの光を導光板201に集光する集光レンズ204とを備える。
集光レンズ204は、アクリル又はポリカーボネート等の透光性を有する部材によって上下方向に延びる長尺板状に形成される。集光レンズ204の導光板201側の面には、正面視で導光板201側に膨出する半円形状の複数の凸部204Aが上下方向に連続して形成されている。集光レンズ204は、複数の凸部204Aが一体に設けられた単一の部材で構成されている。各凸部204Aは、表示用LED203Aのそれぞれに対応して1つずつ形成されている。また、集光レンズ204の上下両端部には、フレーム体220の突出片223Bに当接する当接片204Bが設けられている。
なお、凸部204Aは表示用LED203Aに一対一に対応することに限らず、例えば1つの凸部204Aが2以上の表示用LED203Aに対応していてもよい。また、集光レンズ204は、複数の凸部204Aが一体に設けられた単一の部材で構成されることに限らず、表示用LED203Aに対応して別個に形成された複数の集光レンズを用いてもよい。
集光レンズ204の表示用LED203A側の面には、正面視で外側に僅かに膨出する円弧形状の複数の膨出部204Cが上下方向に連続して形成されている。各膨出部204Cは、表示用LED203Aのそれぞれに対応して1つずつ形成されている。正面視円弧形状をなす膨出部204Cの膨出面は、正面視半円形状をなす凸部204Aの凸面よりも小さい曲率となっている。
集光レンズ204の導光板201側の前後幅は、集光レンズ204の表示用LED203A側の前後幅よりも小さくなっている。集光レンズ204の導光板201側の前後幅は、導光板201の受光面の前後幅と略同じとなっている。集光レンズ204の表示用LED203A側の前後幅は、表示用LED203Aの発光面の前後幅と略同じとなっている。
集光レンズ204の前面は、表示用LED203A側から導光板201側に向けて漸次後側に傾斜する平坦な傾斜面となっており、集光レンズ204の後面は、表示用LED203A側から導光板201側に向けて漸次前側に傾斜する平坦な傾斜面となっている。つまり、集光レンズ204は、表示用LED203A側から導光板201側に向けて漸次板厚が薄くなるテーパ状に形成されている。なお、この実施の形態では、集光レンズ204の表示用LED203A側の端部には、板厚が均一な非傾斜部が形成されている。
このように形成された集光レンズ204は、左フレーム223の貫通孔223Hに外側から挿し込まれる。集光レンズ204の外側の面(表示用LED203Aが設けられるLED基板203の内側の面)が左フレーム223の外側の面よりも内側に入り込む位置まで挿し込まれると、集光レンズ204の当接片204Bが左フレーム223の突出片223Bに当接する。この状態で、外側からLED基板203がフレーム体220にネジ止めされることによって、集光レンズ204は、表示用LED203Aとの間及び導光板201との間にそれぞれ所定の隙間を空けてフレーム体220に保持される、このように光出射部202がフレーム体220に保持されることによって、フレーム体220に取り付けられる導光板201と光出射部202との位置ずれを防止することができる。しかも、この実施の形態では、集光レンズ204は、当接片204Bが左フレーム223の突出片223Bに当接するため、集光レンズ204とフレーム体220との位置ずれを防止することができる。
また、集光レンズ204の表示用LED203A側の前後幅は、表示用LED203Aの発光面の前後幅と略同じとなっているため、表示用LED203Aからの出射光は前後方向に拡散されることなく(光の漏れなく)集光レンズ204に入射される。更に、集光レンズ204の導光板201側の前後幅は、導光板201の受光面の前後幅と略同じとなっているため、集光レンズ204からの出射光は前後方向に拡散されることなく(光の漏れなく)導光板201に入射される。
また、この実施の形態では、フレーム体220に集光レンズ204と導光板201とが取り付けられたときには、集光レンズ204と導光板201との間に僅かな隙間が設けられる。例えば、この隙間の間隔は、パチンコ遊技機1の輸送や使用の際に振動が生じた場合であっても、集光レンズ204と導光板201とが接触しない程度の大きさとなっている。これにより、パチンコ遊技機1の輸送や使用の際に生じる振動によって、集光レンズ204や導光板201に傷が付くことを防止することができる。
次に、表示用LED203Aからの出射光の導光状態について説明する。各表示用LED203Aから出射された出射光は、集光レンズ204に入射される。ここで、集光レンズ204の入射面はレンズ面をなすように湾曲状に形成されているので、表示用LED203Aからの出射光の指向性が高い場合であっても、集光レンズ204に入射する光は、集光レンズ204内で左右方向に放射状に拡散される。そして、集光レンズ204に入射する光は、内側の湾曲状のレンズ面を通過する際に、右方向に向けて屈折して出射される。
これにより、表示用LED203Aからの出射光の指向性が高い場合であっても、表示用LED203Aからの出射光を、集光レンズ204によってある程度放射状に拡散させることができ、導光板201における発光領域を広げることが可能となる。また、集光レンズ204からの出射光は、水平方向に向けて誘導されるため(放射状に拡がることが抑制されるため)、光出射部202のうち各表示用LED203Aに対応する部分のみを発光させることができる。
また、表示用LED203Aから集光レンズ204に入射された光は、前後方向に全反射を繰り返しつつ、前後方向の略中央位置に向けて集光され、最終的に集光レンズ204のうち導光板201側の端面(前後幅が最も小さい部分)から出射される。
このような構成により、表示用LED203Aからの光を前後方向に拡散させることなく集光して導光板201に導くことができる。特に、表示用LED203Aの発光面の前後幅が、集光レンズ204の表示用LED203A側の前後幅よりも大きい場合であっても、表示用LED203Aからの光を前後方向に拡散させることなく導光板201に導くことができるので、表示用LED203Aからの光が周囲に拡散されることを防止することができる。
また、特に図示はしないが、例えば表示用LED203Aが前後方向に複数配置される場合であっても、集光レンズ204の表示用LED203Aの前後幅を表示用LED203Aの前後幅に応じて大きくすることにより、表示用LED203Aからの光を前後方向に拡散させることなく集光レンズ204に入射させることができる。よって、導光板201の前後幅よりも表示用LED203Aの発光領域の前後幅のほうが大きい場合であっても、表示用LED203Aからの光を前後方向に拡散させることなく集光して導光板201に導くことができる。
集光レンズ204からの光が導光板201内に導かれ、発光部201Dに到達すると、発光部201Dにて光が前面側(遊技者の側)に向けて反射される。これにより、遊技者から見て、導光板201のうち発光部201Dが反射光により発光されることで、導光板201の前面中央に「ハート」の図形が表示されるようになる。なお、導光板201のうち発光部201Dに対応する箇所が反射光により発光されることで、導光板201に所定の文字や図形等の画像が表示されるようになっていてもよい。
図1に示すように、遊技者から見て(前後方向で)、画像表示装置5は奥、表示ユニット200は手前に配置される。遊技者から見て、画像表示装置5は、左右方向に延びる長方形状をなす。例えば、画像表示装置5は、液晶パネルを備える液晶表示装置を用いる。例えば、液晶パネルとしては、ツイストネマティックモード(TNモード)、インプレインスイッチングモード(IPSモード)、バーティカルアライメントモード(VAモード)、強誘電性液晶モード、反強誘電性液晶モード、ホモジニアス型液晶モード、ゲスト−ホスト型液晶モード、高分子分散型液晶モード、ホログラフィック高分子分散型液晶モード等の種々のモードの液晶パネルを用いてもよい。なお、画像表示装置5は、液晶表示装置に限らず、有機EL表示装置、無機EL表示装置等のEL表示装置を用いてもよい。
画像表示装置5には、図示しないカラーフィルタが設けられている。画像表示装置5のバックライトからの光は、液晶パネルのマトリクス配線及びブラックマトリクス等の遮光部(格子状の部分)では遮られ、遮光部以外の部分ではカラーフィルタを通して色の付いた光(色光)として前面側に透過する。この色光が透過する部分が画素5D(図4参照)である。画像表示装置5における複数の画素5Dは、略同じ大きさとされている。
図4に示すように、画像表示装置5には、複数の画素5Dが配列されている。一方、導光板201の発光部201Dには、複数の凹部210Dが配列されている。そのため、遊技者から見て、手前の導光板201から奥の画像表示装置5が透けて見えるようにする場合、画像表示装置5における複数の画素5Dの配列パターンPt1(以下「画素パターン」という。)と、導光板201における複数の凹部210Dの配列パターンPt2(以下「凹部パターン」という。)とが干渉して、モアレ(干渉縞)が生じることがある。
ここで、「モアレ」とは、規則正しく配置された繰り返し模様(点や線のパターン)を複数重ね合わせたときに、それらの周期のずれにより視覚的に生じる縞模様(斑紋)を意味する。モアレそのものも周期を持つ。モアレの周期は、もとになる模様の周期の組み合わせで決まる。物理学的に、「モアレ」とは、2つの空間周波数のうなり現象といえる。ここで、「空間周波数」とは、所定のパターンを、明暗を交互に繰り返すパターン(波)として捉えたときに、単位長に含まれる明暗の繰り返しの波の数を意味する。
以下、画素パターンPt1の空間周波数をW1、凹部パターンPt2の空間周波数をW2とする。このとき、モアレの空間周波数Wmは、画素パターンの空間周波数W1と凹部パターンの空間周波数W2との差で導かれる(Wm=W1−W2)。モアレの空間周波数Wmが小さいと、モアレの明暗パターンの幅は大きくなり、逆に、モアレの空間周波数Wmが大きいと、モアレの明暗パターンの幅は小さくなる。
ところで、上述の空間周波数と、人間の目の識別能力には相関があることが知られている。図3は、空間周波数とコントラスト感度(明暗比感度)との関係を示す図である。図3において、横軸は空間周波数、縦軸はコントラスト感度である。図3に示すように、コントラスト感度は、空間周波数が所定の値のときに最大となる。コントラスト感度は、空間周波数が所定の値となるまでは急峻に大きくなり、空間周波数が所定の値を超えた後は急峻に小さくなり、その後、最小となる。このように、空間周波数とコントラスト感度との関係から、人間の目は、空間周波数がある程度大きいものを知覚できないことが分かる。従って、モアレの空間周波数Wmをある程度大きくした場合には、人間の目は、モアレを知覚することができなくなる。
仮に、画素パターンPt1と凹部パターンPt2とで配列パターンが同じ場合、画素パターンPt1の空間周波数W1と凹部パターンPt2の空間周波数W2とは同じとなる。この場合、モアレの空間周波数Wmは0になるため(W1−W2=0)、コントラスト感度は最小となり、モアレを知覚することはできない。
しかし、実際には、遊技者から見て画像表示装置5を奥、表示ユニット200を手前に配置する場合に、画素パターンPt1と凹部パターンPt2とで配列パターンを同じとすることは困難であり、モアレの空間周波数Wmは0に近い値となる(W1−W2≒0)。この場合、モアレの空間周波数Wmは、コントラスト感度が非常に高い空間周波数に近い値となり(図3参照)、モアレを知覚しやすくなる。
本発明者は、鋭意研究の結果、画像表示装置5における複数の画素5Dの配列方向(以下「画素配列方向」という。)と、導光板201における複数の凹部210Dの配列方向(以下「凹部配列方向」という。)とを異ならせることで、モアレの発生を抑制することができることを見出した。具体的に、本発明者は、モアレの空間周波数Wmが最大となるように、画素配列方向と凹部配列方向とを異ならせることで、遊技者が遊技を実行する際、モアレを気にしない程度に、モアレを知覚しにくくすることができることを見出した。
図4(A)、図4(B)は、画像表示装置5における画素パターンPt1と導光板201における凹部パターンPt2とを拡大した例を示す説明図であり、図4(A)は画素パターンPt1と凹部パターンPt2とを同じ方向に揃えた比較例を示す図、図4(B)は画素パターンPt1と凹部パターンPt2とを角度θで交差させた実施例を示す図である。
図4(A)、図4(B)においては、画素パターンPt1を実線で示し、凹部パターンPt2を破線で示している。
図4(A)、図4(B)に示すように、画素パターンPt1は、平面視矩形の画素5Dが格子状に配列された配列パターンとなっている。一方、凹部パターンPt2は、平面視円形の凹部210Dが格子状に配列された配列パターンとなっている。なお、画素5Dの配列方向は、ストライプ状に配列された複数の画素5Dの中心を通る仮想線L1と平行な方向(例えば水平方向)とする。また、凹部210Dの配列方向は、ストライプ状に配列された複数の凹部210Dの中心を通る仮想線L2と平行な方向とする。
本実施形態において、画素ピッチP11,P12(第1画素ピッチP11、第2画素ピッチP12)と、凹部ピッチP21,P22(第1凹部ピッチP21、第2凹部ピッチP22)とは、略同じになっている(P11≒P21、P12≒P22)。また、第1画素ピッチP11と第2画素ピッチP12とは略同じになっており(P11≒P12)、第1凹部ピッチP21と第2凹部ピッチP22とは略同じになっている(P21≒P22)。ここで、画素ピッチP11,P12は隣り合う2つの画素5Dの中心間の距離であり、凹部ピッチP21,P22は隣り合う2つの凹部210Dの中心間の距離である。また、第1画素ピッチP11は仮想線L1に沿う方向に隣り合う2つの画素5Dの中心間の距離であり、第2画素ピッチP12は仮想線L1と直交する方向に隣り合う2つの画素5Dの中心間の距離である。また、第1凹部ピッチP21は仮想線L2に沿う方向に隣り合う2つの凹部210Dの中心間の距離であり、第2凹部ピッチP22は仮想線L2と直交する方向に隣り合う2つの凹部210Dの中心間の距離である。
図4(A)に示すように、比較例においては、画素パターンPt1における複数の画素5Dと凹部パターンPt1における複数の凹部210Dとは、それぞれストライプ状に一方向に配列されている。比較例においては、仮想性L1と仮想線L2とは互いに平行であり、画素配列方向と凹部配列方向とが同じとなっている。
これに対し、図4(B)に示すように、実施例においては、画素パターンPt1における複数の画素5Dに対し、凹部パターンPt1における複数の凹部210Dは、異なる方向に配列されている。実施例においては、仮想線L1と仮想線L2とは角度θをなし、画素配列方向と凹部配列方向とが異なっている。
本実施形態では、角度θは、モアレの空間周波数Wmが最大となるように設定されている。本発明者は、モアレの知覚を抑制する観点から好ましい角度設定を算出するべく実験を行った。本実験のサンプルは、導光板201の透過領域の裏面側に画像表示装置5を配置し、画像表示装置5を固定とし、導光板201をその中心を基準に角度0°から角度90°の範囲で5°刻みでずらして作成した。そして、作成した各サンプルを複数人で目視することにより、モアレの程度を確認した。その結果、本発明者は、以下の知見を得た。
例えば、角度θは、20°以上且つ70°以下の範囲に設定することが好ましい。角度θを20°以上且つ70°以下の範囲に設定することで、モアレの空間周波数Wmをある程度大きくすることができ、モアレの知覚を抑制することができる。更に好ましくは、角度θは、45°程度とすることがよい。角度θを45°程度とすることで、モアレの空間周波数Wmを最大とすることができ、モアレの知覚を最大限抑制することができる。
なお、図4(B)の例では、角度θは、30°程度としている。
図5(A)、図5(B)、図5(C)は、画素パターンPt1と凹部パターンPt2とを同じ方向に揃えた比較例におけるモアレの程度の説明図であり、図5(A)は画素パターンPt1を拡大して縦横53×53個の画素5Dを示す図、図5(B)は凹部パターンPt2を拡大して複数の凹部210Dを示す図、図5(C)は図5(A)及び図5(B)で示す部分を前後に配置したときのモアレの程度を示す図である。
図6(A)、図6(B)、図B(C)は、画素パターンPt1と凹部パターンPt2とを角度θで交差させた実施例におけるモアレの程度の説明図であり、図6(A)は図5(A)と同じ図、図6(B)は凹部パターンPt2をその中心を基準に角度θだけずらしたものを拡大して複数の凹部210D(図5(B)で示す部分が角度θだけ斜めにされた状態)を示す図、図6(C)は図6(A)及び図6(B)で示す部分を前後に配置したときのモアレの程度を示す図である。図6(B)の例では、角度θは、30°程度としている。
図6(C)に示すように、画素パターンPt1と凹部パターンPt2とを角度θで交差させた配置、すなわち、画素配列方向と凹部配列方向とを角度θだけ異ならせた配置とした方が、図5(C)に示すように、画素パターンPt1と凹部パターンPt2とを同じ方向に揃えた配置、すなわち、画素配列方向と凹部配列方向とを同じ方向とした配置とするよりも、画素パターンPt1と凹部パターンPt2とが干渉する割合を小さくすることができるため、メリハリのある表示とすることができ、単調な表示とならないようにすることができる。この理由は、角度θを30°程度とすることで、モアレの空間周波数Wmをある程度大きくし、モアレの知覚を抑制したためと考えられる。
図2及び図4(B)に示すように、導光板201は、画像表示装置5に対して凹部210Dの配列方向が斜めになるように配置される。例えば、画像表示装置5を長手方向が水平にして固定し、導光板201における凹部パターンPt2を、画像表示装置5における画素パターンPt1に対して斜めになるように形成する。また、導光板201を、画像表示装置5に対して凹部210Dの配列方向が斜めになるように、画像表示装置5に対して角度θだけ回転させてもよい。すなわち、画像表示装置5の配置を変えることなく、導光板201のみの配置を変えればよい(導光板201を、画像表示装置5に対して凹部210Dの配列方向が斜めになるように配置すればよい)。なお、導光板201のみの配置を変えることに限らず、画像表示装置5及び導光板201の双方の配置を変えてもよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図7に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、LED基板203といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の後面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。また、主基板11は、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等を制御して、各種保留記憶数を表示する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯動作の全部又は一部、表示用LED203Aの点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させる機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。LED基板203は、演出制御基板12とは別個に設けられた表示用LED出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号に基づき、表示用LED203Aの点灯/消灯駆動を行う表示用LED駆動回路等が搭載されている。
図7に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。
なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。また、主基板11には、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉のソレノイド82を駆動するためのソレノイド駆動信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。RAM102は、その一部又は全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。
即ち、例えば、停電等があってパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存される。このようにバックアップRAMに保存されバックアップされたデータを適宜バックアップデータという。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線、LED基板203に対して発光データを示す情報信号としての発光信号を伝送するための配線等が接続されている。また、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120には、操作ボタン230の操作を検出するための操作検出用スイッチ231の操作検出信号が入力される。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図7に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御パターンは、飾り図柄の可変表示やリーチ演出等の各種演出を実行するためのデータの集まりであって、例えばプロセスタイマ判定値等の判定値と対応付けられた演出制御実行データや終了コード等を含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。なお、RAM122は、バックアップRAMではないので、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止した場合には、記憶しているデータが失われてしまう。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定して実行する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を画像表示装置5に実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP、CGROM、VRAM、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいはより一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される効果音信号、ランプ制御基板14へと伝送される電飾信号、LED基板203へと伝送される発光信号等が出力される。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行わせたり、LED基板203を介して表示用LED203Aの点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。
図8は、画像表示装置5、LED基板203のそれぞれに対して用いられるクロック信号の具体例を示している。演出制御用CPU120は、画像表示装置5、LED基板203に対する基準クロックを周波数拡散することによるスペクトラム拡散を行うか否かや、スペクトラム拡散を行う場合における拡散量を設定する。
より具体的に説明すると、演出制御用CPU120は、LED基板203との間でシリアル通信を行う場合、LED基板203とのシリアル通信の開始前に、スペクトラム拡散を行うか否かや、スペクトラム拡散を行う場合における拡散量を設定する。そして、演出制御用CPU120は、拡散量の設定が終了した後に、LED基板203との間でシリアル通信を開始する。なお、演出制御用CPU120は、LED基板203との間でシリアル通信が行われているか否かを判定し、シリアル通信が行われていないと判定された場合に、LED基板203との間で次回のシリアル通信を行う際の拡散量を設定するようにすればよい。
図8に示す例では、画像表示装置5、LED基板203のそれぞれに対して、拡散量の設定を異ならせている。例えば、図8(A)に示すように、画像表示装置5に対しては、基準クロックを周波数変調することなく、シリアル通信用の駆動クロックとなるシリアルクロックSC1を用いる。一方、図8(B)に示すように、LED基板203に対しては、基準クロックを周波数変調したスペクトラム拡散クロックを、シリアル通信用の駆動クロックとなるシリアルクロックSC2に用いる。
このように、演出装置の種類によって拡散量の設定を異ならせることで、各系統のシリアル出力系統ごとに基準クロックを周波数変調してスペクトラム拡散クロックを生成するための設定を異ならせることができ、各種演出装置に対する放射ノイズを好適に抑制することができる。
なお、この実施の形態では、画像表示装置5、LED基板203のそれぞれに対して拡散量の設定を異ならせる例について説明したが、各種モータや各種LED等の他の演出装置に対する拡散量の設定を異ならせて、シリアル通信用の駆動クロックが同期しないようにしてもよい。但し、各種演出装置のうち、LVDS通信を行うものについては、スペクトラム拡散を行わないようにする。ここで、LVDSとは、データ伝送用の差動インタフェース規格の一つであり、低電圧差動信号方式、あるいは、小振幅差動信号伝送方式ともいう。
次に、表示ユニット200による導光板演出の一例を説明する。パチンコ遊技機1では、例えば可変表示演出が行われるときに、特図変動時演出制御パターンに従って表示ユニット200による導光板演出が行われる。図9は、表示ユニット200の表示制御の一例を示す図である。
演出制御用CPU120は、導光板演出を実行するにあたり、導光板演出が開始されるよりも前に、例えば図9(A)に示すような操作促進演出を実行する。一例として、操作促進演出では、所定の操作有効期間が設定されており、演出制御用CPU120は、この操作有効期間内に遊技者が操作ボタン230を押圧するように促す演出画面を画像表示装置5に表示する。そして、操作有効期間内に操作検出用スイッチ231が押圧操作を検出した場合には、演出制御用CPU120は、押圧操作を検出しなかった場合とは異なる演出画面が表示されるように演出制御パターンを差し替える。
そして、遊技者による所定の操作がなされたことに応じて、演出制御用CPU120は、例えば図9(B)、(C)に示すような導光板演出を実行する。一例として、導光板演出では、演出制御用CPU120は、可変表示演出の開始前に決定した演出制御パターンに従って、表示用LED203Aを点灯させるための制御信号をLED基板203へ出力する等して表示用LED203Aを点灯させる。これにより、遊技者から見て、導光板201のうち発光部201Dが反射光により発光されることで、図9(B)に示すように、導光板201の前面中央にハートの図形が表示される。更に、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに従って、表示用LED203Aを点灯させて導光板201にハートの図形を表示させるときには、例えば図9(C)に示すように、画像表示装置5の表示領域のうち導光板201の発光部201Dとは正面視で重ならない表示領域に、前面中央のハートよりも小さい複数のハートの図形を表示させる。
このように、導光板演出が実行されるときには、操作促進演出が実行され、遊技者による所定の操作がなされたことに応じて導光板演出が実行される。したがって、操作促進演出が実行されることにより、導光板演出が実行されることを遊技者に期待させることができる。
また、導光板演出では、単に導光板201に図形等が表示されるだけでなく、導光板201に図形等が表示されるときには、遊技者から見て導光板201の後側に設けられた画像表示装置5にも導光板201に表示された画像に関連した演出画像が表示される。したがって、このような導光板演出が実行されることにより、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、可変表示演出を開始するにあたり、このような導光板演出を実行するか否かという導光板演出実行の有無を決定する。一例として、演出制御用CPU120は、導光板演出実行の有無を決定するための使用テーブルとして、予め用意された導光板演出実行決定テーブルを選択してセットする。導光板演出実行決定テーブルでは、可変表示内容に応じて、導光板演出実行決定用の乱数値と比較される数値が、導光板演出を実行しない場合に対応した「実行なし」の決定結果、又は導光板演出を実行する場合に対応した「実行あり」の決定結果に、割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出用ランダムカウンタ等から抽出した導光板演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、導光板演出実行決定テーブルを参照することにより、導光板演出実行の有無を決定すればよい。
図10(A)は、導光板演出を実行するか否かという導光板演出実行有無の決定例を示している。この決定例では、可変表示結果通知コマンドや変動パターン指定コマンドに基づいて特定される可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「大当り」のいずれであるかに応じて、導光板演出実行の有無が決定される割合を異ならせている。より具体的には、可変表示内容が「大当り」である場合には、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」又は「リーチ(ハズレ)」である場合よりも高い割合で、導光板演出を実行する場合に対応した「実行あり」に決定される。したがって、導光板演出が実行されたときには、導光板演出が実行されないときに比べて高い割合で、可変表示結果が「大当り」となる。即ち、導光板演出が実行されることにより、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。また、可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合よりも高い割合で、導光板演出を実行する場合に対応した「実行あり」に決定される。したがって、導光板演出が実行されたときには、導光板演出が実行されないときに比べて高い割合で、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。即ち、導光板演出が実行されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる期待感が高められる。
演出制御用CPU120は、導光板演出を実行すると決定した場合には、導光板演出の演出態様に対応する導光板演出パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに所定割合で決定する。一例として、演出制御用CPU120は、導光板演出パターンを決定するための使用テーブルとして、予め用意された導光板演出パターン決定テーブルを選択してセットする。導光板演出パターン決定テーブルでは、可変表示内容等に応じて、導光板演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が、導光板演出パターンの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出用ランダムカウンタ等から抽出した導光板演出パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、導光板演出パターン決定テーブルを参照することにより、今回の可変表示における導光板演出パターンを決定すればよい。
図10(B)は、導光板演出パターンの決定例を示している。この決定例では、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「大当り」のいずれであるかに応じて、導光板演出パターンが決定される割合を異ならせている。この実施の形態では、複数の導光板演出パターンとして、導光板演出パターンSPA1〜SPA5が予め用意されている。図10(B)に示す例において、導光板演出パターンSPA1に決定された場合は、可変表示結果が「大当り」となる可能性が最も低く、導光板演出パターンSPA2、導光板演出パターンSPA3、導光板演出パターンSPA4の順に可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されている。導光板演出パターンSPA5は、可変表示結果が「大当り」である場合のみに決定可能であり、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」又は「リーチ(ハズレ)」である場合には決定されないように設定されている。したがって、導光板演出パターンSPA5による演出態様で導光板演出が実行された場合には、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御されることが確定する。即ち、導光板演出パターンSPA5による演出態様の導光板演出は、大当り遊技状態に制御されることを確定的に報知して、遊技者にとって有利な遊技価値が付与されることを報知する演出となる。
図10(C)は、導光板演出パターン毎に設定された演出内容となる画像表示内容の具体例を示している。この具体例では、導光板演出パターンの決定結果に応じて、表示ユニット200及び画像表示装置5による演出態様を異ならせている。この実施の形態では、導光板201の前面中央に大きなハートの図形等が表示されるときには、遊技者から見て導光板201の後側に設けられた画像表示装置5の表示領域のうち導光板201の発光部201Dとは正面視で重ならない表示領域にも、導光板201の前面中央のハートよりも小さい複数のハートの図形が表示される。大きなハートの表示色や小さなハートの表示色、表示数は、導光板演出パターンの決定結果に応じて異なるように設定される。図10(C)に示す例では、大きなハートの表示色や小さなハートの表示色に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるように設定されている。一例として、大きなハートの表示色や小さなハートの表示色が「青色」、「黄色」、「赤色」、「虹色」の順に可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されている。また、小さなハートの表示数が多くなるに従って可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されている。このように、この実施の形態では、画像表示装置5における表示と、導光板201における表示の組み合わせに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる。
この発明は、上記実施の形態等に限定されず、更に様々な変形及び応用が可能である。
例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態等で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下では、上記実施形態の変形例を示す。下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせてもよい。
(変形例1)上記実施の形態においては、画素ピッチP11,P12(第1画素ピッチP11、第2画素ピッチP12)と、凹部ピッチP21,P22(第1凹部ピッチP21、第2凹部ピッチP22)とが略同じになっている(P11≒P21、P12≒P22)例を示したが、画素ピッチP11,P12と、凹部ピッチP21,P22とが異なっていてもよい(P11≠P21、P12≠P22)。具体的には、画素ピッチP11,P12を凹部ピッチP21,P22よりも大きくしてもよいし(P11>P21、P12>P22)、画素ピッチP11,P12を凹部ピッチP21,P22よりも小さくしてもよい(P11<P21、P12<P22)。このように、画素ピッチP11,P12と凹部ピッチP21,P22とが異なるようにすることで、画像表示装置5における複数の画素5Dと導光板201における複数の凹部210Dとの関係をより一層互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を効果的に抑制することができる。
(変形例2)上記実施の形態においては、第1画素ピッチP11と第2画素ピッチP12とが略同じになっており(P11≒P12)、第1凹部ピッチP21と第2凹部ピッチP22とが略同じになっている(P21≒P22)例を示したが、第1画素ピッチP11と第2画素ピッチP12とが異なっていてもよいし(P11≠P12)、第1凹部ピッチP21と第2凹部ピッチP22とが異なっていてもよい(P21≠P22)。具体的には、第1画素ピッチP11を第2画素ピッチP12よりも大きくしてもよいし(P11>P12)、第1画素ピッチP11を第2画素ピッチP12よりも小さくしてもよい(P11<P12)。また、第1凹部ピッチP21を第2凹部ピッチP22よりも大きくしてもよいし(P21>P22)、第1凹部ピッチP21を第2凹部ピッチP22よりも小さくしてもよい(P21<P22)。このように、第1画素ピッチP11と第2画素ピッチP12とが異なるようにしたり、第1凹部ピッチP21と第2凹部ピッチP22とが異なるようにしたりすることで、画像表示装置5における複数の画素5Dと導光板201における複数の凹部210Dとの関係をより一層互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を効果的に抑制することができる。
(変形例3)上記実施の形態においては、導光板201が1枚のみ設けられる例を示したが、導光板201が複数設けられてもよい。この場合、複数の導光板201は、それぞれ凹部配列方向が異なっていてもよい。例えば、2枚の導光板(第1導光板、第2導光板)において、それぞれ凹部配列方向が異なるようにする場合、画素配列方向と第1導光板における凹部配列方向とのなす角度θ1を、画素配列方向と第2導光板における凹部配列方向とのなす角度θ2よりも大きくしてもよいし(θ1>θ2)、逆に、前記角度θ1を前記角度θ2よりも小さくしてもよい(θ1<θ2)。このように、複数の導光板201を、それぞれ凹部配列方向が異なるようにすることで、複数の導光板201の凹部210Dの関係を互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を効果的に抑制することができる。
(変形例4)また、複数の導光板201は、それぞれ画像表示装置5からの距離が異なり、前記距離に応じて凹部配列方向が異なってもよい。例えば、2枚の導光板(第1導光板、第2導光板)において、それぞれ画像表示装置5からの距離が異なり、前記距離に応じて凹部配列方向が異なるようにする場合、第1導光板と画像表示装置5との間の距離D11を第2導光板と画像表示装置5との間の距離D12よりも大きくしたり(D11>D12)、逆に、前記距離D11を前記距離D12よりも小さくしたりしてもよい(D11<D12)。ここで、距離D11は画像表示装置5の画像表示面(前面)と、第1導光板の裏面(後面)との間の間隔であり、距離D11は画像表示装置5の画像表示面(前面)と、第2導光板の裏面(後面)との間の間隔である。そして、前記距離D11,D12に応じて、前記距離D11,D12の関係がD11>D12の場合は、画素配列方向と第1導光板における凹部配列方向とのなす角度θ1を、画素配列方向と第2導光板における凹部配列方向とのなす角度θ2よりも大きくしてもよいし(θ1>θ2)、逆に、前記距離D11,D12の関係がD11<D12の場合は、前記角度θ1を前記角度θ2よりも小さくしてもよい(θ1<θ2)。このように、複数の導光板201がそれぞれ画像表示装置5からの距離が異なり、前記距離に応じて凹部配列方向が異なるようにすることで、複数の導光板201の凹部210Dの関係を、画像表示装置5からの距離に応じて互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を効果的に抑制することができる。
(変形例5)上記実施の形態においては、第1表示手段が画像表示装置5であり、第2表示手段が導光板201である例を示したが、第1表示手段及び第2表示手段の双方が画像表示装置5であってもよいし、導光板201であってもよい。例えば、第1表示手段及び第2表示手段の双方を画像表示装置5とした場合には、各画像表示装置5において画素配列方向が異なるようにすることで、一方の画像表示装置5の画素5Dと他方の画像表示装置5の画素5Dとの関係を互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を抑制することができる。また、第1表示手段及び第2表示手段の双方を導光板201とした場合には、各導光板201において凹部配列方向が異なるようにすることで、一方の導光板201の凹部210Dと他方の導光板201の凹部210Dとの関係を互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を抑制することができる。
(変形例6)上記実施の形態においては、複数の画素5D及び複数の凹部210Dがそれぞれストライプ状に配列された例(ストライプ配列パターン)を示したが、画素パターンPt1及び凹部パターンPt2をストライプ配列パターンとは異なる配列パターンとしてもよい。例えば、配列パターンをデルタ配列パターンとしたり、モザイク配列パターンとしたりしてもよい。このように、画素パターンPt1及び凹部パターンPt2をストライプ配列パターンとは異なる配列パターンとすることで、画素パターンPt1と凹部パターンPt2との関係をより一層互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を効果的に抑制することができる。
(変形例7)また、第1表示手段及び第2表示手段の双方を画像表示装置5とした場合には、各画像表示装置5において、画素パターンPt1が異なっていてもよい。例えば、一方の画像表示装置5をストライプ配列パターンとした場合には、他方の画像表示装置5をストライプ配列パターンとは異なる配列パターン(例えば、デルタ配列パターン、モザイク配列パターン)としてもよい。このように、各画像表示装置5において画素パターンPt1が異なるようにすることで、一方の画像表示装置5の画素5Dと他方の画像表示装置5の画素5Dとの関係をより一層互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を効果的に抑制することができる。
(変形例8)また、第1表示手段及び第2表示手段の双方を画像表示装置5とした場合には、各画像表示装置5において、画素5Dの大きさが異なっていてもよい。例えば、一方の画像表示装置5の画素5Dの大きさを、他方の画像表示装置5の画素5Dの大きさよりも大きくしたり、小さくしたりしてもよい。このように、各画像表示装置5において画素5Dの大きさが異なるようにすることで、一方の画像表示装置5の画素5Dと他方の画像表示装置5の画素5Dとの関係をより一層互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を効果的に抑制することができる。
(変形例9)上記実施の形態においては、複数の凹部210Dが略同じ大きさとする例を示したが、複数の凹部210Dが異なる大きさとしてもよい。このように、複数の凹部210Dを異なる大きさとすることで、複数の画素5Dと複数の凹部210Dとの関係をより一層互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を効果的に抑制することができる。
(変形例10)上記実施の形態においては、遊技者から見て、手前の導光板201から奥の画像表示装置5が透けて見えるようにする場合に、画素パターンPt1と凹部パターンPt2とが干渉してモアレが生じる場合の例を示したが、画素パターンPt1と凹部パターンPt2との干渉以外によってモアレが生じる場合でもよい。例えば、画像表示装置5は、液晶パネルのマトリクス配線及びブラックマトリクス等の遮光部が格子状に配列された構造を有することから、遮光部と凹部パターンPt2との干渉によってモアレが生じる場合でもよい。このように、遮光部と凹部パターンPt2との干渉によってモアレが生じる場合でも、画素配列方向と凹部配列方向とが異なるようにすることで、遮光部と凹部パターンPtとの関係を互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を抑制することができる。
(変形例11)また、第1表示手段及び第2表示手段の双方を画像表示装置5とした場合には、一方の画像表示装置5の遮光部と他方の画像表示装置5の遮光部との干渉によってモアレが生ずる場合でもよい。このように、一方の画像表示装置5の遮光部と他方の画像表示装置5の遮光部との干渉によってモアレが生ずる場合でも、各画像表示装置5において画素パターンPt1が異なるようにすることで、一方の画像表示装置5の遮光部と他方の画像表示装置5の遮光部との関係を互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を抑制することができる。
(変形例12)上記実施の形態においては、表示ユニット200は、フレーム体220に導光板201が挿し込まれるものとする例を示したが、フレーム体220によって導光板201を保持することができるものであればよく、例えば導光板201を前方と後方とから支持する2以上の部材でフレーム体が構成される等でもよい。
(変形例13)上記実施の形態においては、集光レンズ204が上下方向に延びる長尺板状に形成される例を示したが、表示用LED203Aからの光を導光板201側に誘導しながら前後方向に集光して導光板201に向けて光を出射することが可能であれば、例えば、表示用LED203Aを被覆可能なドーム形状の透光性部材からなる集光レンズを用いてもよい。この集光レンズには、表示用LED203Aを収納可能な凹部が形成され、その凹部の内面が光の入射面とされている。この集光レンズのドーム形状は、表示用LED203A側から導光板201側に向けて先細りとなる形状とされ、先細り端から光を出射可能に構成されている。このような集光レンズであっても、表示用LED203A側から導光板201側に向けて前後幅が漸次小さくなり、光を全反射しつつ導光板201側に誘導しながら前後方向に集光させて出射させることができる。
(変形例14)上記実施の形態においては、集光レンズ204の前面及び後面のそれぞれが平坦状の傾斜面に形成される例を示したが、内部に入射された光を導光板201側に誘導可能であれば、集光レンズ204の前面及び後面の少なくとも一面が曲面に形成されていてもよい。
(変形例15)上記実施の形態においては、集光レンズ204の出射面側の凸部204Aが正面視半円形状をなし、集光レンズ204の入射面側の膨出部204Cが正面視円弧形状をなす例を示したが、例えば、凸部の正面視形状が台形状をなす等、種々の形状をなしていてもよい。また、膨出部204Cの正面視形状も、必ずしも円弧形状に限らず、種々の形状をなしていてもよい。
(変形例16)上記実施の形態においては、導光板201の発光部201Dが導光板201の表面に形成される複数の凹部210Dで構成される例を示したが、導光板201の内部に入射された光を導光板201の前面から出射させることで導光板201に表示情報を表示可能なものであれば、例えば、導光板201の内部に入射された光を全反射させずに、導光板201の前面から出射させる複数の凸部等の透光誘導部であってもよいし、あるいは、導光板201の前後面に形成される凹部や凸部ではなく、導光板201の内部に形成され、導光板201の前面から光を出射させるように導光板201の内部に入射された光を反射する反射部等であってもよい。
(変形例17)上記実施の形態においては、表示用LED203Aと導光板201との間に、表示用LED203Aからの光を前後方向に集光して導光板201の左端面に向けて出射する集光レンズ204が設けられる例を示したが、このような集光レンズ204を備えていなくてもよい。
(変形例18)上記実施の形態においては、表示ユニット200が導光板201の左端面から光を入射可能に構成される例を示したが、導光板201の2辺(例えば、上端面及び下端面)に光源が設けられてもよい。また、光源から導光板201への光の出射は、上下端面、左右端面のいずれからされてもよい。更に光源は、LEDに限定されるものではなく、例えば冷陰極管等、他の発光体を用いてもよい。
(変形例19)上記実施の形態においては、表示ユニット200が遊技盤2の画像表示装置5の前面に取り付けられる例を示したが、遊技盤2の画像表示装置5の前面以外の場所に取り付けられてもよいし、例えば遊技機用枠3の前面板が導光板201で形成され、この導光板201に光が入射されるように表示ユニット200が構成される等、遊技機用枠3に表示ユニット200が設けられてもよい。
(変形例20)上記実施の形態においては、導光板201が透明である例を示したが、光源からの光を反射して表示情報を表示できるように透光性を有するものであればよく、半透明や不透明の導光板を用いてもよい。また、導光板は着色されていてもよく、有色透明等であってもよい。
(変形例21)上記実施の形態においては、操作ボタン230に対する1回の押下操作が検出されたときに、導光板演出を実行する例を示したが、これに限らない。例えば、操作ボタン230に対する1回の押下操作が検出されたときに、導光板演出を開始して、操作ボタン230に対する押下操作が検出される毎に入力検出カウント値を更新して、更新後の入力検出カウント値に応じて導光板演出の演出態様を変化させるようにしてもよい。あるいは、操作ボタン230に対する押下操作が間欠的に繰り返し検出された回数に応じて、導光板演出の演出態様を変化させるようにしてもよい。あるいは、操作ボタン230に対する1回の押下操作が検出されたときに、導光板演出を開始した後、更に操作ボタン230に対する1回の押下操作が検出されたときには、導光板演出を停止させてもよい。
(変形例22)また、操作ボタン230に対する押下操作の検出結果に応じて導光板演出を実行するものに限定されず、検出対象の動作を検出した結果に応じて導光板演出を実行することができるものであればよい。例えばスティックコントローラに対する所定操作の検出結果に応じて導光板演出を実行してもよい。スティックコントローラに対する所定操作の検出結果と、操作ボタン230に対する押下操作の検出結果との組み合わせに応じて、導光板演出を実行してもよい。検出対象の動作を検出するための構成は、スティックコントローラに対する操作を検出するコントローラセンサユニットや、操作ボタン230に対する操作を検出する操作検出用スイッチ231に限定されず、例えば回動操作が可能なジョグダイアルに対する操作を検出するセンサであってもよいし、タッチパネルに対する接触操作や押圧操作を検出するものであってもよい。また、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の指示入力行為や他の検出対象の動作を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手等を撮影した結果を解析して、遊技者による指示入力動作や他の検出対象の動作を検出できるようにしてもよい。即ち、検出対象の動作を検出するための構成は、その動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
(変形例23)上記実施の形態においては、導光板201に表示情報が表示されることに合わせて画像表示装置5に演出画像を表示させる例を示したが、これに限らない。例えば、画像表示装置5を備えない構成において、導光板201に表示情報が表示されることに合わせて、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力すること、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用役物を構成する可動部材を動作させること、スティックコントローラの操作桿を振動させること、あるいは、排気ファンの駆動や超音波の照射により所定の触感を与えることといった、所定の演出動作の一部又は全部が実行されてもよい。
(変形例24)また、パチンコ遊技機1において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払い出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態等の特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数よりも多い第1ラウンド数となること、時短状態にいて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数よりも多い第1回数となること、確変状態における大当り確率が第2確率よりも高い第1確率となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数よりも多い第1連チャン数となることの一部又は全部といった、遊技者にとって有利な遊技状態となることが含まれていてもよい。
(変形例25)上記実施の形態においては、演出制御用CPU120は、LED基板203との間でシリアル通信を行う場合、LED基板203とのシリアル通信の開始前に、スペクトラム拡散を行うか否かや、スペクトラム拡散を行う場合における拡散量を設定する例を示したが、シリアル通信の開始前とは、シリアル通信を開始する直前に限られない。例えば、演出制御用CPU120は、電源投入時の初期化処理時や、遊技者により遊技が行われていないことに関連して実行されるデモ演出中、省電力モード中等、導光板201による演出が行われていない期間、即ち、LED基板203との間でシリアル通信を行っていない期間に、拡散量の設定等を行うようにしてもよい。
(変形例26)上記実施の形態においては、演出制御用CPU120は、拡散量の設定が終了した後に、LED基板203との間でシリアル通信を開始する例を示したが、拡散量の設定が終了した後とは、シリアル通信を開始する直前に実行される拡散量の設定に限られない。例えば、変形例25のように、デモ演出中や省電力モード中に拡散量の設定等を行っている場合に、遊技者により遊技が開始されて導光板201による演出を実行することになったとしても、そのときに拡散量の設定等が終了していなければ、拡散量の設定等が終了するまで導光板201による演出が実行されないようにして、拡散量の設定が終了した後に、LED基板203との間でシリアル通信を開始すればよい。
(変形例27)上記実施の形態においては、画像表示装置5における表示と、導光板201における表示の組み合わせに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる例を示したが、上記実施の形態に限定されない。例えば、画像表示装置5に画像Aが表示されて、導光板201に画像Aとは異なる画像が表示された場合、あるいは、画像表示装置5に画像Aとは異なる画像が表示されて、導光板201に画像Aが表示された場合には、いずれの場合にも可変表示結果が「大当り」となる可能性が10%である一方で、画像表示装置5と導光板201のいずれにも画像Aが表示された場合には、可変表示結果が「大当り」となる可能性が50%になるようなものであってもよい。
(変形例28)上記実施の形態においては、操作促進演出として、操作ボタン230を押圧するように促す演出画面を画像表示装置5に表示する例を示したが、操作促進演出は導光板201に演出画像を表示することにより実行されてもよい。
(変形例29)上記実施の形態においては、導光板演出として、導光板201にハートの図形を表示させると共に、画像表示装置5に複数のハートの図形を表示させる例を示したが、導光板演出の演出態様はこれに限られない。例えば、導光板演出は、画像表示装置5にキャラクターの画像が表示されると共に導光板201にオーラのようなエフェクトが表示される演出態様や、導光板201にキャラクターの画像の輪郭線のみが表示されると共に画像表示装置5に輪郭線内のキャラクターの色が表示される演出態様や、一の画像のうちの特定領域の画像が導光板201に表示されて残りの領域の画像が画像表示装置5に表示される演出態様としてもよい。また、導光板演出は、例えば、画像表示装置5にて保留表示演出を行い、導光板201にて保留表示に作用するようなエフェクトを表示する作用演出を行うような、関連性のある複数の演出表示が画像表示装置5と導光板201とで実行されるようにしてもよい。
(変形例30)上記実施の形態においては、操作促進演出として、遊技者が操作ボタン230を押圧するように促す演出画面を画像表示装置5に表示する例を示したが、このような操作促進演出にて表示される演出画面の態様は上記実施形態に限られない。例えば、遊技者が操作ボタン230を押圧するように促す「PUSH」という文字画像の色や大きさ、フォント等の態様により、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるものであってもよい。また、このような画像を導光板201に表示可能とした場合には、画像表示装置5と導光板201のいずれに表示されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なるようにしてもよい。
(変形例31)上記実施の形態においては、遊技機として、パチンコ遊技機1に、本発明を適用して説明したが、スロットマシンやゲーム機等に上述の表示ユニット200が搭載される等、他の遊技機に本発明を適用してもよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、等を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の実施の形態においては、変動時間、及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記の実施の形態において、「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%や100%にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%や100%となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか一の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、一の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果となる割合が0%となることが含まれてもよい。一の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、一の決定結果とする割合が100%以外でも0%でもない所定割合であれば、一の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
また、上記の実施の形態では、大当り種別に「確変」が含まれており、大当り種別の決定結果が「確変」であることに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技領域における所定位置に設けられた確変アタッカーにおいて大入賞口に入賞した遊技球が確変検出スイッチによって検出されたことに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に制御してもよい。確変アタッカーの大入賞口は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が所定回数であるときに、閉鎖状態から開放状態に変化可能であり、ラウンド遊技の実行回数が所定回数以外であるときには、閉鎖状態のまま開放状態には変化不能であるとしてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技領域に設けられた特別可変入賞球装置の一例となるアタッカー内にて遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、確変制御条件を成立させることが可能となるように構成されてもよい。
特別図柄や飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものに限定されない。例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄4Bは、複数のLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、複数のLEDのみが点灯と消灯とを繰り返し、他のLEDは消灯された状態を維持する。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、点灯と消灯とを繰り返したLEDが所定の発光色で発光した状態を維持すること、あるいは消灯した状態を維持することで、特別図柄を停止表示する。このとき、他のLEDは消灯された状態を維持する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、複数のLEDのうちで一部又は全部のLEDが点灯する所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、特定の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示されるものであってもよい。また、例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、7セグメントLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、「−」を示す記号の表示と非表示とを繰り返し、他の数字や記号は表示されないようにしてもよい。そして、特別図柄の可変表示結果としては、「−」を示す記号が停止表示されることはなく、「1」〜「9」を示す数字や、その他の記号等を含む所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、可変表示結果としては停止表示されない図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
また、上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
以上説明したように、上記実施形態の遊技機は、遊技を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、遊技に関する情報を表示可能な第1表示手段(例えば、画像表示装置5等)および第2表示手段(例えば、導光板201等)を備え、前記第2表示手段の表示領域は、裏面側(例えば、画像表示装置5側)が透過して見える透過領域(例えば、透明な導光板201のうち、非透光性を有する部材であるフレーム体220と正面視で重ならない領域)を含み、前記第1表示手段は、前記透過領域の裏面側に配置され、前記第1表示手段と前記第2表示手段とでは、ドットの配列方向が異なる(例えば、画像表示装置5における複数の画素5Dの配列方向である画素配列方向と、導光板201における複数の凹部210Dの配列方向である凹部配列方向とが異なる)ことを特徴とする。
これにより、第2表示手段の表示領域が、遊技者から見て第1表示手段の表示領域と重なっていても、モアレの発生を抑制することができる。
また、遊技の進行に応じた演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、演出制御基板12等)を更に備えてもよい。
これにより、遊技の進行に応じた演出の実行を制御することができる。
また、前記第1表示手段と前記第2表示手段とでは、ドットピッチ(例えば、画像表示装置5において隣り合う2つの画素5Dの中心間の距離である画素ピッチP11,P12と、導光板201において隣り合う2つの凹部210Dの中心間の距離である凹部ピッチP21,P22)が異なってもよい。
これにより、第1表示手段のドットと第2表示手段のドットとの関係をより一層互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を効果的に抑制することができる。
また、前記第1表示手段は、画像表示装置(例えば、画像表示装置5等)であり、前記第2表示手段は、導光板(例えば、導光板201等)であって、前記導光板は、前記画像表示装置に対してドットの配列方向が斜めになる(例えば、画像表示装置5における画素配列方向に対して導光板201における凹部配列方向が斜めになる)ように配置されてもよい。
これにより、画像表示装置の配置を変えることなく、導光板を、画像表示装置に対してドットの配列方向が斜めになるように配置するのみで済むため、画像表示装置及び導光板の双方の配置を変える場合と比較して、モアレの発生を容易に抑制することができる。
また、複数の前記導光板(例えば、第1導光板、第2導光板)は、それぞれドットの配列方向(例えば、凹部配列方向)が異なってもよい。
これにより、複数の導光板のドットの関係を互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を効果的に抑制することができる。
また、前記複数の導光板は、それぞれ前記画像表示装置からの距離(例えば、画像表示装置5の画像表示面(前面)と第1導光板の裏面(後面)との間の間隔である距離D11と、画像表示装置5の画像表示面(前面)と第2導光板の裏面(後面)との間の間隔である距離D12と)が異なり、前記距離に応じてドットの配列方向(例えば、第1導光板における凹部配列方向と、第2導光板における凹部配列方向)が異なってもよい。
これにより、複数の導光板のドットの関係を、画像表示装置からの距離に応じて互いに干渉しないような関係とすることができるため、モアレの発生を効果的に抑制することができる。
また、前記第1表示手段および前記第2表示手段を制御するための制御信号をシリアル信号方式で送信する送信手段(例えば、演出制御用CPU120、表示制御部123等)を更に備え、前記送信手段は、基準クロックを所定変調方式で変調した変調クロックを用いて、前記制御信号をシリアル信号方式で送信してもよい。
これにより、変調クロックを用いて制御信号をシリアル信号方式で送信することで、放射ノイズを抑制することができる。