JP2013160803A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶表示装置に用いられる、所定の方向に延在する明部および暗部を有する光学部材と液晶パネルの画素との間で生じるモアレを目立ちにくくして、高い品位の表示画像を実現できる液晶表示装置の製造方法を得ること。
【解決手段】画像表示領域において、列方向および行方向に規則的に配列されている画素を備えた液晶パネル1と、バックライト装置2の光源から照射される光を透過させる光学部材22とを備えた液晶表示装置100において、画素の配列パターンによる明暗のくり返しパターン41、44と、光学部材による明暗のくり返しパターン42とによって生じるモアレがユーザに認識されないような条件で、液晶パネル1とバックライト装置2とを配置する。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶パネルを備えた液晶表示装置を製造する製造方法に関する。
近年、テレビジョン受像機やパソコンモニタ、さらに、携帯電話をはじめとする携帯型の各種電子機器の表示装置として、低消費電力、薄型、軽量などの特長を有する液晶表示装置が広く用いられている。液晶表示装置の表示部に用いられる液晶パネルは、それ自体が発光しないいわゆる非発光型の表示素子である。従って、液晶表示装置では、液晶パネルの背面に面発光型の照明装置であるバックライト装置が設けられていて、このバックライト装置から照射される照射光を用いて画像表示を行っている。
バックライト装置は、液晶パネルに対する光源の配置の仕方により、直下型とサイドライト型(エッジライト型とも言う)とに大別される。直下型のバックライト装置は、液晶パネルの背面側に向かって光を照射するように面状に光源が配置されるとともに、光源と液晶パネルとの間に拡散板やプリズムシートなどの光学部材を配置することにより、液晶パネルの背面全体に均一な面状光を入射させるように構成されている。
直下型のバックライト装置は、例えばテレビジョン受像機用の大画面の液晶表示装置において好適に用いられている。一方、サイドライト型のバックライト装置は、光源からの放射光がその側面から導入される導光板を備え、導光板の内部で光源からの光を反射・散乱させて液晶パネル側に面した主面より放出させることで、面状の光源となすものである。サイドライト型のバックライト装置は、薄型化が可能であることから、携帯電話やノートパソコンなどの薄型かつ軽量であることが求められる電子機器に用いられる液晶表示装置において好適に用いられている。サイドライト型のバックライト装置においても、照射光をより均一な照度を有する面状光とするために、導光板の上面、すなわち、導光板と液晶パネルとの間の部分に、プリズムシートや拡散シートなどの1枚または2枚以上の光学シートが配置されている。
バックライト装置において、光源の液晶パネル側に配置されるプリズムシートは、表面に微細な凸形状が多数個規則的に配列された透明な光学シートであり、凸形状部分によるレンズ効果を用いてバックライトからの光を集光して、効率よく液晶パネルの背面側に照射するものである。このようなプリズムシートは、光の透過率が高くなる凸形状部と、その間にあって光を通しにくい間隙部分とが、連続して規則的に配列されているため、明るい凸形状部と相対的に暗い間隙部分とが交互に明暗のくり返しパターンを形成するものであると考えることができる。
液晶パネルは、縦方向および横方向の2次元的に多数個の画素が配置された、画像を表示する画像表示領域を備えている。画像表示領域のそれぞれの画素の間隙部分には、画素間のクロストーク(混色)を防止するとともに表示画像のコントラストを向上させるための、ブラックマトリクスと呼ばれる黒色膜が形成されている。このため、液晶パネルは、光の透過率が高い画素部分と、その間にあって光を通しにくいブラックマトリクス部分とが、二次元的に、かつ、規則的に配列されていることになる。すなわち、液晶パネルは、縦方向および横方向に交差した互いに平行でかつ等間隔の、明暗の縞状部を備えたものと考えることができる。
このように、液晶パネルとバックライト装置のプリズムシートとがそれぞれ有する、2つの縞状パターンが重ね合わされて配置された場合に、互いの縞状パターンが干渉して、モアレと呼ばれる干渉縞が生じることが知られている。モアレは、プリズムシートの凸形状部の配列ピッチや、液晶パネルにおけるブラックマトリクスの配置間隔よりも大きいためにユーザに視認されやすく、液晶表示装置の表示画像の品位を低下させる原因となる。
このような表示画像の品位を低下させるモアレの発生を防止するためのさまざま取り組みがなされている。また、特許文献1には、表示画像が斜め方向から視認されることを防止するための所定間隔で配置されたルーバーを備えた表示装置に関し、液晶パネルに縦方向に長手方向を有する長方形状として配置された多数の画素の横方向(X方向)に対し、ルーバーの配置方向を、好ましくは10度以下に傾ける技術が記載されている。特許文献1は、規則的な格子状の明暗パターンを生じるルーバーと、液晶パネルのブラックマトリクスによる格子状パターンとの間で生じるモアレを、モアレのピッチ(明暗パターンの間隔)を小さくしてユーザに視認しにくくするものである。
特開2007−256330号公報
特許文献1をはじめとする従来のモアレ低減技術は、発生するモアレのピッチを小さくしてユーザが視認しにくくするものである。しかし、例えば特許文献1に記載された技術で、モアレのピッチを50μm程度に小さくしたとしても、人間の目では50μmピッチの縞模様を認識できる場合があり、モアレを解消する技術として十分なものとは言えない。
本発明は、上記の問題に鑑み、液晶表示装置に用いられる所定の方向に延在する明部および暗部を有する光学部材を、液晶パネルの画素との間で生じるモアレが目立ちにくくなる条件で配置することで、高い品位の表示画像を実現できる液晶表示装置の製造方法を得ることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の液晶表示装置は、複数の画素により形成された画像表示領域を備える液晶パネルと、前記液晶パネルに画像表示のための照射光を照射する光源を備え、前記液晶パネルの背面側に配置されたバックライト装置と、前記光源からの光を透過する光学部材とを備えた液晶表示装置の製造方法であって、前記画像表示領域において前記画素は、第1の方向および第2の方向に規則性を持って配列され、前記光学部材は第3の方向に延在する明部および暗部を有し、前記画素の前記第1の方向への配列の間隔をA、前記第2の方向への配列の間隔をB、前記光学部材の前記明部と暗部とが形成する明暗のくり返しパターンの間隔をCとし、前記第1の方向に垂直な方向と前記第3の方向とがなす角度をθ、前記第1の方向と前記第2の方向とがなす角度の90°からのズレ量をαとした場合に、
A/C×sinθ=n−1/2 (第1式)、
および、
B/C×(cosθ×cosα+(sinθ×k×C/A)×sinα)=m−1/2 (第2式)
(但し、n、mは自然数、kはA/C×sinθを四捨五入して整数値としたもの)
の少なくともいずれか一方の式を満たす条件で、前記液晶パネルと前記光学部材とを配置することを特徴とする。
本発明によれば、液晶パネルに形成された画素の第1の方向への配列間隔Aと、第2の方向への配列間隔Bと、光学部材の明暗のくり返しパターンの間隔Cと、第1の方向に垂直な方向と第3の方向とがなす角度θ、第1の方向と第2の方向とがなす角度の90°からのズレ量αが、所定の関係式を満たすようにして液晶パネルと光学部材とを配置する。このようにすることで、縞状のモアレを視認されにくくすることができ、画像品位の高い液晶表示装置を製造することができる。
実施形態にかかる液晶表示装置の概略構成を示す断面構成図である。 実施形態にかかる液晶表示装置の光学シートの形状を示す斜視図である。図2(a)が、断面が半円状の凸部が形成されている光学シートを示し、図2(b)が、断面が三角形の凸部が形成されている光学シートを示す。 第1の実施形態にかかる液晶表示装置の製造方法により製造される、液晶パネルの画像表示領域における画素の配列状態を示す図である。 第1の実施形態における液晶表示装置の製造条件を求めるための、第1式に導入する要素を示す図である。 第1の実施形態における液晶表示装置の製造条件を求めるための、第2式に導入する要素を示す図である。 第1の実施形態にかかる液晶表示装置のモアレ生じる方向を示す図である。 第1式において、パラメータA、C、θの実用的な裕度範囲を説明するための図である。 第2の実施形態にかかる液晶表示装置の製造方法により製造される、液晶パネルの画像表示領域における画素の配列状態を示す図である。 第3の実施形態にかかる液晶表示装置の製造方法における、製造条件を求めるための第2式に導入するパラメータを示す図である。
本発明にかかる液晶表示装置の製造方法は、複数の画素により形成された画像表示領域を備える液晶パネルと、前記液晶パネルに画像表示のための照射光を照射する光源を備え、前記液晶パネルの背面側に配置されたバックライト装置と、前記光源からの光を透過する光学部材とを備えた液晶表示装置の製造方法であって、前記画像表示領域において前記画素は、第1の方向および第2の方向に規則性を持って配列され、前記光学部材は第3の方向に延在する明部および暗部を有し、前記画素の前記第1の方向への配列の間隔をA、前記第2の方向への配列の間隔をB、前記光学部材の前記明部と暗部とが形成する明暗のくり返しパターンの間隔をCとし、前記第1の方向に垂直な方向と前記第3の方向とがなす角度をθ、前記第1の方向と前記第2の方向とがなす角度の90°からのズレ量をαとした場合に、
A/C×sinθ=n−1/2 (第1式)、
および、
B/C×(cosθ×cosα+(sinθ×k×C/A)×sinα)=m−1/2 (第2式)
(但し、n、mは自然数、kはA/C×sinθを四捨五入して整数値としたもの)
の少なくともいずれか一方の式を満たす条件で、前記液晶パネルと前記光学部材とを配置する。
本発明の液晶表示装置の製造方法では、液晶パネルに形成された画素の第1の方向への配列間隔Aと、第2の方向への配列間隔Bと、光学部材の明暗のくり返しパターンの間隔Cに対して、第1の方向に垂直な方向と前記第3の方向とがなす角度θと、第1の方向と第2の方向とがなす角度の90°からのズレ量αとが、第1式または第2式を満たすようにして液晶パネルと光学部材とを配置する。上記第1式または第2式の少なくともいずれか一方を満たすようにすることで、モアレ縞のコントラストを下げてユーザに視認されにくくすることができる。このため、画像品位の高い液晶表示装置を製造することができる。
上記液晶表示装置の製造方法において、光学部材が、バックライト装置の一部として光源と液晶パネルとの間に配置され、一方の主面に、配列間隔Cで凸状部が多数連続して形成された光学シートであることが好ましい。このようにすることで、光学シートによる輝度向上効果を備えた、表示画像の画像品位の高い液晶表示装置を得ることができる。
また、第1の方向と第2の方向とがなす角度が90°(α=0°)であることが好ましい。このようにすることで、液晶パネルの画素の配列を通常のマトリクス配列とすることができる。
さらに、第1式を満たす条件に対して、第1の方向に垂直な方向と第3の方向とがなす角度θを、プラスマイナス[5×C/A](°)の範囲の値に、画素の第1の方向への配列の間隔Aを、プラスマイナス[10×C/A](%)の範囲の値に、光学部材の明暗のくり返しパターンの間隔Cを、プラスマイナス[10×C/A](%)の範囲の値に、それぞれ設定することができる。
また、第2式を満たす条件に対して、第1の方向に垂直な方向と第3の方向とがなす角度θを、プラスマイナス[5×C/B](°)の範囲の値に、画素の第2の方向への配列の間隔Bを、プラスマイナス[10×C/B](%)の範囲の値に、光学部材の明暗のくり返しパターンの間隔Cを、プラスマイナス[10×C/B](%)の範囲の値に、それぞれ設定することができる。
このようにすることで、モアレ縞のコントラストを低減してユーザに視認されにくくする効果を得ながら、液晶パネルにおける画素の大きさや光学部材の明暗のくり返しパターンの配列間隔について、適宜の裕度を持たせることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下で参照する各図は、本発明の液晶パネルの製造方法の条件や、製造される液晶表示装置の構成を説明する便宜上、液晶表示装置の主要部材のみを簡略化して示したものである。このため、本発明の製造方法により製造される液晶表示装置は、参照する各図に示されていない任意の構成部材を備えることができる。さらに、製造条件を導き出すための説明図面をはじめとして、本願に添付する各図における部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および各部材の寸法比率等を必ずしも忠実に表したものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本願で開示する液晶表示装置の製造方法によって製造される、液晶表示装置の概略構成を示す断面構成図である。
図1に示す、液晶表示装置100は、液晶パネル1と、液晶パネル1で画像表示を行うための照射光を背面側から照射するバックライト装置2とを備えている。なお、本明細書において、液晶パネル1の画像を観視する観視者側を前面、前面の反対側の面(裏面)を背面と称することとする。
液晶パネル1は、液晶層13を挟んで配置された、ガラス製の前面パネル11と同じくガラス製の背面パネル12とを有している。前面パネル11の前面側と背面パネル12の背面側には、液晶層13と協働して液晶パネル1を透過する透過光量を制限するための一対の偏光板14が配置されている。
本実施形態の液晶表示装置の製造方法によって製造される、液晶パネル1自体の構成については、従来用いられている透過型の液晶パネルの構成およびその製造方法をそのまま用いることができる。このため、本明細書では液晶パネル1の詳細な構成、および、その製造方法の内容についての詳細な説明と図示とを省略する。
液晶パネル1は、背面側に配置されたバックライト装置2からの照射光が透過光として液晶パネル1を透過する際に、画像表示領域を構成する液晶層13に所定の電圧を印加して、液晶粒子の配向方向を変化させて透過光量を調整し画像を表示する。また、前面パネル11もしくは背面パネル12のいずれかにカラーフィルタを形成することで、カラー表示を行うことができる。なお、液晶層13の所定の区画に所定の電圧を印加するための電極をどのように配置形成するか、また、電極を用いて液晶層13に対してどのような方向の電圧を印加するかによって、垂直配向方式やIPS方式(横電界方式)などの各種の動作モードを採用することができる。さらに、画像表示領域を形成するそれぞれの画素における液晶層13への電圧印加方法としても、TFTなどのスイッチング素子を用いるアクティブ方式と単純マトリクス方式とを選択することができる。
また、近年では、液晶パネル1の前面にタッチパネルを積層したり、前面パネル11がタッチパネルを兼ねる構成とすることで、液晶パネル1にタッチパネルの機能を付加して、液晶パネル1の前面側を使用者が触った際に、その位置を検出して液晶表示装置100が搭載されている電子機器の動作を制御することが行われている。
なお、液晶パネル1を駆動するための各種電圧や液晶パネル1で表示される画像の画像信号などを液晶パネルに供給する各種接続配線や、液晶パネルがタッチパネル機能を備えている場合にタッチ位置を信号として出力する出力配線などが備えられるが、図1においてはこれらの図示を省略する。
液晶表示装置100に用いられるバックライト装置2は、照射光を照射する光源が内蔵された光源ユニット21と、光源ユニット21からの照射光を、より均一にかつ効率よく液晶パネル1に照射させるための複数の凸状部が配置された光学シートであるプリズムシート22と、プリズムシート22に積層された複数枚の拡散シート23とを備えている。
光源ユニット21は、一例としてサイドライト方式のものであり、冷陰極蛍光管や発光ダイオード(LED)などの光源からの放射光を、導光板を用いて面状光とするものである。導光板は樹脂製の板状物であり、側面から入射された光源からの光を導光板内部で反射・散乱させて、上面である液晶パネル1側に放出する。なお、光源が配置されている側とは反対側近傍の上面からの照射光の輝度を確保するために、導光板の厚さを、光源側が厚く反対側が薄くなるように形成することができる。また、光源からの光をより効率よく、かつ、均一な面状光として液晶パネル1の背面に照射することが可能となるように、導光板の内部に光を散乱させる粒子状部材を混入したり、導光板の光源と対向する面以外の側面や背面に反射シートを密着配置させたりすることができる。
なお、光源ユニット21としては、上記した導光板を用いるサイドライト方式のものに限らず、蛍光管や発光ダイオードなどからなる多数の光源を、液晶パネル1の背面に対向するように面状に並べる直下型タイプの光源ユニット21を用いることができる。
バックライト装置2は、複数の部材からなる光学シートを備えている。図1に示す液晶表示装置100では、光学シートとして1枚のプリズムシート22と2枚の拡散シート23とが積層されたものを例示している。
プリズムシート22は、光透過率の高い樹脂製のフィルムもしくは薄板状体であって、通常は液晶パネル1側に向けられる一方の主面に、凸状部が所定の間隔で多数連続して形成されたものである。プリズムシート22の一主面に形成される凸状部は、それぞれが集光レンズとしての働きを行うため、プリズムシート22を配置することによって、光源ユニット21からの照射光を効率よく液晶パネルの背面に照射することができ、液晶パネル1で表示される画像の輝度を向上させることができる。
図2に、液晶表示装置100に用いられるプリズムシート22を示す。
液晶表示装置100に用いられるプリズムシート22としては、図2(a)に示すように、その一主面に形成される凸状部221の断面形状が略半円形状の「かまぼこ状」のプリズムシート22a、もしくは、図2(b)に示すように、その一主面に形成される凸状部223の断面形状が三角形の「鋸歯状」のプリズムシート22bなど、従来用いられている各種のプリズムシートを使用することができる。
図2(a)に示す「かまぼこ状」のプリズムシート22aの場合も、図2(b)に示す「鋸歯状」のプリズムシート22bの場合も、いずれも所定の方向に延在して、かつ連続して並んで形成されている凸状部221、223の境界部分222が、相対的な凹部となっている。プリズムシート22の凸状部221、223が集光作用を有しているために、凸状部221、223が明部となり、凸状部221、223の間隙部分である境界部分222が、プリズムシート22における相対的な暗部となる。したがって、明暗の分布に注目すると、プリズムシート22は、凸状部221、223である明部、および境界部分222である暗部とが、規則的な明暗のくり返しパターンを有していると言うことができる。そして、この明暗のくり返しパターンにおいて、凸部221、または、223の配列ピッチ、もしくは、境界部分222の配列ピッチを、プリズムシート22における明暗のくり返しパターンの間隔として把握することができる。
図1に戻って、バックライト装置2のプリズムシート22上には、2枚の拡散シート23が配置されている。拡散シート23は光透過率の高い樹脂シートであり、透過光を散乱させる働きを有している。拡散シートとして拡散光の方向を定めたものを用いることができ、例えば図1に示すように2枚の拡散シート23を用いる場合には、それぞれの拡散シートにおける拡散方向が互いに直交するように2枚の拡散シート23を配置することができる。このようにすることで、バックライト装置2から液晶パネル1に照射される照射光を、より均一な輝度分布の面状光とすることができる。なお、図1に示した液晶表示装置100では、拡散シート23を2枚用いるものを例示したが、拡散シートの枚数は2枚に限らず、拡散シートを用いない場合や、1枚の拡散シートを用いる場合、さらには3枚以上の拡散シートを用いる場合も考えられる。
図1では図示を省略するが、バックライト装置2は、光源ユニット21や光源ユニット21に積層して配置されるプリズムシート22や拡散シート23などを一体的に収容するとともに、その上部に液晶パネルを載置固定できる有底枠状のベゼルを備えることができる。このようにすることで、バックライト装置2を一体化して取り扱いを容易にすることができる。
また、液晶パネル1とバックライト装置2とを一体化した状態で、さらに液晶パネル1とバックライト装置2とを動作させる回路基板を組み込んで一つの構成部材としてまとめた液晶モジュールを形成して、液晶表示装置100を表示部として用いられる電子機器の筐体に、容易に組み込むことができるようになる。
図3は、第1の実施形態に示す液晶表示装置の製造方法により製造される液晶パネル1の、画素が配置された画像表示領域の部分を拡大して示す平面図である。
前面パネル11もしくは背面パネル12のいずれか一方には、液晶パネル1でカラー画像を表示するために、ひとつの画素に対して通常赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色の副画素が形成されている。液晶層13の透過率を一つの画素におけるR、G、Bの三色の副画素に対して調整することで、一つの画素の色彩と輝度が決まり、これらの画素が集まることでカラー画像が表示される。
インライン配列と称される通常の液晶パネルにおけるカラーフィルタの配列方法により構成される画像表示領域では、図3に示すように、画素31が、縦方向および横方向にマトリクス状に多数配列されている。このようなインライン配列の副画素を構成するために、青色フィルタ32b、赤色フィルタ32r、緑色フィルタ32gが、行方向(図3の横方向)に順次並んで配列されるとともに、列方向(図3の縦方向)には、同じ色のカラーフィルタが一直線状に並べて配置されている。
三色のカラーフィルタB(31b)、R(31r)、G(31g)それぞれの周囲を取り囲むように、井桁状の黒色のブラックマトリクスが形成されている。ブラックマトリクスは、図3に示す縦方向(列方向)に縦ストライプ33が、各色のカラーフィルタの間の部分に、また、横方向(行方向)に横ストライプ34が、それぞれの画素31の間の部分に形成されている。ブラックマトリクスは、液晶層13の各副画素に対して、それぞれ異なる電圧が液晶層13に印加できるように形成された配線部分で生じる、クロストークと呼ばれる液晶層13の液晶分子の配列方向の乱れを覆い隠すとともに、各色で発光するカラーフィルタ31b、31g、31rの周りに黒色部分を形成することで、表示画像のコントラストを向上させる働きを有している。
画像表示領域で表示される画像に対して、これを形成する一つ一つの画素の大きさは極めて小さいものと把握することができる。このため、実際に画像を表示している場合において、画像表示領域における画素の色と明るさが、隣り合う画素同士で全く異なることは少ない。むしろ、画像の一部分を形成する所定の面積に含まれる画素が、互いに同じ、もしくは、類似した色を、同程度の輝度で表示することが多い。
このように、実際に画像が表示される状況において、それぞれの画素での発光色と発光輝度とを光の透過率の観点から見ると、少なくとも一定の領域に位置する画素では、それぞれの副画素が同じ輝度割合で発光しているため、同じ色の副画素の配列毎の明暗のパターンが生じていることになる。
例えば、青空のように青色の画素が表示されている部分では、青色の副画素部分が列状に発光し、隣り合う赤色の副画素部分と緑色の副画素部分とは、ほとんど発光しない状態となっている。したがって、列方向の副画素の配列は、一定の間隔での明暗のパターンを形成していることになる。また、この列状に発光している青色の副画素部分は、図3に示したブラックマトリクスの横ストライプ34により、画素の形成間隔部分で周期的に区切られている。発光している青色の画素部分にたいして、周期的に暗いブラックマトリクスの横ストライプ34が位置することとなるから、青色の副画素は行方向の配列においても一定の間隔での明暗のパターンを形成していることになる。したがって、画像表示領域では、列方向および行方向のいずれにおいても、画素の配列ピッチでの明暗のパターンが形成されていると考えることができる。
このようにして、画像表示領域では画素ピッチで列方向と、行方向に明暗のパターンが形成されるが、この明暗のパターンと、前述したプリズムシートによる明暗のパターンとが干渉してモアレ縞が形成される場合がある。本願発明は、このようにして生じる、画像表示領域の画素配列に起因するモアレの発生を抑えて、高い画像表示品質を実現する液晶表示装置の製造方法を開示するものである。
図4は、本実施の形態の液晶表示装置の製造方法において、液晶パネル1の列方向の画素配列による明暗のパターンと、バックライト装置2に用いられるプリズムシート22における凸状部の配列による明暗のパターンとが干渉して生じるモアレを低減するための条件を説明するための図である。
上記のように、液晶パネル1の画像表示領域では、第1の方向である列方向に配列された画素配列によって、周期的な明暗のパターンが形成される。図4では、列方向に配列された画素配列によって生じる明暗のパターンを、互いに平行な直線41として表している。この直線41は、例えば直線41の描かれた部分のみが輝度が高いことを示すのではなく、列方向の画素配列における明暗のパターンの方向と間隔とをイメージとして示したものである。したがって、直線41の間隔Aは、画像表示領域における列方向の画素の配列ピッチ、すなわち、一つの画素の行方向の大きさを示すこととなる。
同様に、図4では、プリズムシート22の明暗のパターンを、平行な直線42として表している。この直線42も、第3の方向であるプリズムシート22における凸状部の延在方向と、凸状部の形成間隔Cを示すものであり、画素配列のパターンを示す直線41と同様に、例えば直線42の部分のみが明るい線として現れることを示すものではない。
図4に示すように、列方向の画素配列により生じる明暗のパターン41と、プリズムシート22の所定の方向に延在して形成される凸状部221、223により生じる明暗のパターン42とが互いに交差する部分、図4において黒点43として示している部分は、明暗のパターンが重なる光学的な特徴点と言うことができる。この特徴点43が、例えば一方向においてのみ規則的に現れるとすると、特徴点43によって明もしくは暗の規則的なくり返しが形成されることになり、これがユーザにモアレとして認識されてしまうことになる。
本願発明は、2つの明暗パターンが重ね合わされて形成される特徴点43が、2つ以上の方向において等間隔となるように配列される条件を満たすことで、明点と暗点とが面状に均一に分散され、明点もしくは暗点がくり返して明暗の縞を形成しないためにユーザに認識されにくくなることを利用して、表示画像の画像品位低下に繋がるモアレの発生を抑制するものである。
より具体的には、第1の方向である液晶パネル1の画像表示領域における列方向に配列された画素の配列間隔をA、第3の方向であるプリズムシート22における凸状部の延在方向の配列の間隔をC、第1の方向である画素の配列方向に垂直な方向と、第3の方向であるプリズムシートの凸状部の延在方向とのなす角度をθとすると、
A/C×sinθ=n−1/2 (第1式)
(但し、nは自然数)
の条件が満たされたときには、図4に示す特徴点43が少なくとも2方向において同じ間隔で配置されることになるため、明暗のくり返しパターンがユーザにモアレとして認識されることを抑制することができる。
なお、図4に示すθ1の状態は、n=1すなわち、A/C×sinθ=1/2の状態であるが、n=2、3、4・・の場合、すなわち、A/C×sinθが、3/2、5/2、7/2・・の場合でも、図4に示したn=1の場合と同様に特徴点43が少なくとも2方向において同じ間隔で配置されることになるため、ユーザがモアレを認識することを抑制することができる。
図5は、画像表示領域の画素の第2の方向である行方向の配列と、プリズムシートの凸状部の配列とによって生じるモアレを低減できる条件を説明するための図である。
図5において、画像表示領域における画素の行方向の配列を直線44として示す。直線44は、図4における直線41と同様に、画素の配列方向とその間隔Bを示すものであり、直線44の部分のみが明るいことを示すものでない。なお、本実施形態の液晶表示装置の製造方法で製造される液晶パネル1は、図3に示したように、画素が列方向と行方向に互いに直交して配置されているため、図5における直線44は、図4における直線41と垂直に交わるものである。
図5においても、プリズムシート22の明暗のパターンを、平行な直線42として表している。プリズムシートにより形成される明暗のパターンの配列方向は一つであるから、第3の方向であるプリズムシート22における凸状部の延在方向と凸状部の形成間隔Cとは、図4に示した直線42と同じである。
第2の方向である行方向における画素の配列による明暗のパターンと、第3の方向に延在して配置されたプリズムシートの凸状部による明暗のパターンとにより生じるモアレをユーザに視認されにくくするためには、図5に示した、行方向の画素の配列による明暗のパターン44と、プリズムシートの凸状部による明暗のパターン42とが重なり合う特徴点45が、2つ以上の方向において等間隔となるように配列される条件を満たすことが求められる。
具体的には、第2の方向である液晶パネル1の画像表示領域における行方向に配列された画素の配列間隔をB、第3の方向であるプリズムシート22における凸状部の延在方向の配列の間隔をC、第1の方向である画素の列方向に垂直な方向とプリズムシートの凸状部の延在方向とのなす角度をθとすると、
B/C×cosθ=m−1/2 (第2式)
(但し、mは自然数)
の条件が満たされたときに、図5に示す特徴点45が少なくとも2方向において同じ間隔で配置されることになるため、明暗のくり返しパターンがユーザにモアレとして認識されることを抑制することができる。
なお、上記の通り、本実施形態において図4に示す直線41の延在方向である第1の方向と、図5に示す直線44の延在方向である第2の方向とは互いに垂直であるため、本実施形態の場合には、第2式のθは、第2の方向と第3の方向とがなす角度であるということができる。
また、第2式においても、図5に図示したθ1の状態は、mが1の場合、すなわち、B/C×cosθが1/2の場合である。同様に、mが2、3、4の場合においても、特徴点が少なくとも2方向において同じ間隔で配置されることになるため、明暗のくり返しパターンがユーザにモアレとして認識されることを抑制することができる。
図6は、本実施形態の場合において、第1の配列に垂直な方向と第3の方向とがなす角θ1を変化させながら、画像表示領域における画素の配列による明暗のパターンと、プリズムシートの凸状部と境界部分とによる明暗のパターンとにより生じるモアレの角度を計算したシミュレーションの結果を示す。
図6のシミュレーションにおいて、列方向の画素の配列間隔Aを0.126mm、行方向の画素の配列間隔Bを0.126mm、プリズムシートの凸状部の配列間隔Cを0.0416mmとして、θの値を0°から90°に変化させていったときの、モアレの発生する角度を示した図である。
図6において、シミュレーション結果を示す線51が不連続に変化する部分、言い換えると、同じ角度θ1に対して、モアレが生じる方向が2方向以上同時に存在する点52、53、54、55、56、57が存在することが認められる。
このように、線51が不連続に変化する部分は、明暗のくり返しパターンが2つの方向に同時に存在する部分であるため、ユーザが新しく生じた明暗のパターンをモアレ縞であると認識しない状態であることがわかる。
この状態を満たす角度θ1が、上記第1式および第2式として示される条件を、各パラメータが満たした状態である。
なお、第1式および第2式の2つの式のいずれかを満たすことで、明暗の規則的なパターンが低減されるため、2つの式のいずれかの要件を満たすことで、モアレの低減効果を得ることができる。また、2つの式の条件を両方同時に満たすことができる場合には、より高いモアレ低減の効果を得ることができる。
次に、モアレが生じない条件における設計裕度について説明する。
上記第1式と第2式とは、明暗パターンが重なり合って生じる特徴点が、2以上の方向で同じ間隔で生じるために、合成された明暗のパターンがモアレとして認識されないいわば理想的な条件である。しかし、現実の液晶表示装置のパネル設計や、光学シートの選択においては、モアレを低減できる条件のみを考慮するわけにはいかず、液晶パネルの画像表示領域(有効画面)の大きさと画素密度とにより定まる画素ピッチの制約を受けることがある。
例えば一つの画素をRGB3つの副画素で構成する場合には、それぞれの副画素の幅、すなわち、列方向の画素配列の間隔Aの値が制限を受けることになる。また、各画素の高さ、すなわち行方向の画素配列の間隔Bについても、画像表示領域の大きさと画面縦方向の垂直解像度の関係からの制限を受ける。さらに、プリズムシートの凸状部の幅についても、プリズムシートに求められる集光率によって定まる凸状部の大きさと形状、プリズムシートの材料により定まるシートの厚さなどの構造的要件からの制約を受ける。このため、上記第1式および第2式のいずれをも実現することができない場合がある。
このような場合には、上記モアレが生成しない条件を定めた考え方に従って、A、B、C、および、θそれぞれの値について所定の設計裕度を与えることが考えられる。
図7は、上記図6のシミュレーションと同じく、A=0.126mm、B=0.126mm、C=0.0416mmとして、θの値を0°から90°に変化させていったときの、モアレ縞のコントラスト比の値の変化を示したものである。
コントラスト比は、2画素×2画素の計4画素分の領域について、最も輝度の高くなる領域と最も輝度の低くなる領域との輝度比で算出している。
図7に示すように、コントラスト比の値を示す線61は、コントラストが1になる点、すなわち、第1式の条件を満たす点62、63、64、65のそれぞれ近傍で、コントラスト比の値が1.05よりも低い所定の範囲、62a、63a、64a、65aを有していることがわかる。
モアレ縞が生じていても、その明暗のコントラスト比が小さい値であれば、ユーザにモアレ縞を認識されないと考えることができる。このため、コントラスト比の値が1.05よりも小さい場合である、上記図7における領域62a、63a、64a、65aの範囲であれば、実用上モアレが認識されないと期待することができる。
この領域の範囲を、第1式を満たす条件であるA、C、θの値に当てはめると、裕度の値を設定することができる。
具体的には、第1式において、AとCとが定まっている場合におけるθの裕度Δθは、プラスマイナス[5×C/A]°であることが確認できた。この範囲の角度θであれば、コントラスト比が1.05よりも小さくなるため、実用上モアレ縞の問題が解決できていると考えることができる。
同様に、Cとθとが定まっている場合のAの値の裕度ΔAは、プラスマイナス[10×C/A](%)の範囲であること、さらに、Aとθとが定まっている場合のCの裕度ΔCは、プラスマイナス[10×C/A](%)の範囲であることが、それぞれ確認できた。
また、第2式においても同様に件とした結果、BとCとが定まっている場合におけるθの裕度Δθは、プラスマイナス[5×C/B]°であることが確認できた。この範囲の角度θであれば、コントラスト比が1.05よりも小さくなるため、実用上モアレ縞の問題が解決できていると考えることができる。
同様に、Cとθとが定まっている場合のBの値の裕度ΔBは、プラスマイナス[10×C/B](%)の範囲であること、さらに、Bとθとが定まっている場合のCの裕度ΔCは、プラスマイナス[10×C/B](%)の範囲であることが、それぞれ確認できた。
以上説明したように、本実施形態によれば、液晶パネルの画像表示領域を形成する画素による明暗のくり返しパターンと、バックライトに設けられる、凸状部が所定の方向に延在して形成されたプリズムシートによる明暗のくり返しパターンとにより生じるモアレ縞のコントラストを低減させて、ユーザがモアレを認識できないようにして画像品位が低下することを効果的に防ぐことができる。したがって、上記第1式および第2式のいずれか一方を満たす条件で、液晶表示装置を製造することで、高い画像品位を保った液晶表示装置を製造することができる。
また、設計裕度として、A、B、C、θの値それぞれについて所定の範囲が定められているため、液晶パネルのパネル設計上の制約や、バックライト装置に用いられるプリズムシートの制約によって、それぞれの値として厳密に所望のものが得られない場合でも、モアレ縞の明暗コントラストが小さく、実用上ユーザにモアレが視認されにくい液晶表示装置を製造することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明にかかる液晶表示装置の製造方法の第2の実施形態として、液晶パネルの画素構成がデルタ配列の場合におけるモアレの低減が可能な製造方法について説明する。
液晶パネルの画素配列としては、図3に示したように、各画素が縦方向と横方向のいずれにも直線状に並んだストライプ配列が最も一般的である。ストライプ配列は、図形や文字等の輪郭をシャープに表示でき、特にOA用の表示装置に適している。これに対して、画素を三角形状に配置するデルタ配列は、ストライプ配列よりも肉眼で見た状態に近い画像を表示できる。デルタ配列は、ビデオやテレビジョン放送の映像表示により適していると言われている。
図8は、デルタ配列におけるカラーフィルタの配置状態を示している。
図8に示すデルタ配列のカラーフィルタ配列の場合には、三色のカラーフィルタB(32b)、R(32r)、G(32g)が三角形を形成するように配列されていて、図8中太線で囲んだ上に青色、下に赤色と緑色の3色の副画素で一つの画素35が形成される。
このようなデルタ配列の場合には、同じ色の副画素が斜め方向に配置されているために列方向に形成される画素の配列方向が斜めになる。したがって、この斜め方向に配置された同じ色のカラーフィルタと、バックライト装置に配置されたプリズムシートの凸状部の間隙部分との間により生じる明暗パターンによってモアレ縞が生じると考えられる。
この場合には、第1の実施形態において説明した第1式および第2式により、モアレの生じない条件を求めるに当たって、同じ色の副画素の中心部分を結ぶラインに基づいて画素により形成される明暗のパターンの方向と間隔とを考えることになる。
具体的には、第1の方向である列方向における画素の配列が図8中の点線46であり、第2の方向である画素の行方向の配列を図8の点線47として把握する。このとき、第1の方向を示す点線45に垂直な線と、プリズムシートの凸状部による明暗のパターンを示す線42とが形成する角度θ2を、第1式および第2式のθとして本願発明を適用することができる。
図8に示した条件を用いて、第1式および第2式の少なくともいずれか一方の条件を満たすようにすること、もしくは、それぞれのパラメータを第1の実施形態で示した裕度の範囲内とすることで、デルタ配列の画像表示領域を持つ液晶パネルを用いた場合でも、画像表示領域の画素による明暗のパターンと、プリズムシートの凸状部による明暗のパターンとの間で生じるモアレのコントラストを低減することができる。この結果、高い品位の画像を表示できる液晶表示装置の製造方法を提供することができる。
(実施の形態3)
次に、第3の実施形態として、液晶パネルに形成されたカラーフィルタの構成が長方形ではない場合、すなわち、ブラックストライプの縦ストライプと横ストライプとが直交しない場合の応用例について説明する。
本実施形態で説明する応用例の液晶表示装置では、画像表示領域のブラックストライプが、縦ストライプと横ストライプとが90°で交わらずに、直交状態から角度αだけずれて斜めに交わっている。すなわち、縦ストライプ32と横ストライプ33とが、90+α(°)の角度で交わっている場合である。
この場合には、第1の方向である列方向の画素の配列は、図3で示したストライプ配列と同じであるため、図9に示したように、列方向のがその配列は直線41で示すことができる。一方、行方向の画素の配列は、列方向の画素の配列を示す直線41と垂直に交わらず、垂直から角度αだけずれた状態、すなわち、90+α(°)の角度で交わることになる。
このように、列方向の画素の配列による明暗のパターン41と、行方向の画素の配列による明暗のパターン48とが、直交していない場合には、90°からのズレ量α(°)を上記第2式に適用することで、第1の実施形態で説明した考え方に基づいてモアレが認識されない条件を導き出すことができる。
すなわち、本実施形態の変形例の画像表示領域の場合には、
第1式として、そのまま A/C×sinθ=n−1/2を用い、
BとCとの間の条件を求める第2式において、角度αを考慮して、
B/C×(cosθ×cosα+(sinθ−k×C/A)×sinα)=m−1/2 (第2B式)
の条件を満たすことで、2つの明暗のパターン41および48が重なり合う特徴点49が、2以上の方向で同じ間隔で配置される条件が求められる。
なお、この変形例の第2式の場合において、mは自然数、kはA/C×sinθを四捨五入して整数値としたものとなる。
なお、第1の実施形態において説明した、画像表示領域の画素の配列がストライプ配列である場合、すなわち、第1の方向である列方向と、第2の方向である行方向とが直交する場合とは、α=0°の場合として上記第2B式に含まれる。したがって、本発明における第2式の条件としては、画素の配列における列方向と行方向とが直交する条件からのズレ量をα(°)とすることで、この第3の実施形態において説明した第2B式を一般式として用いることができる。
以下、本発明の液晶表示装置について、さまざまな画素の配列パターンへの適用例も含めて説明してきた。
いずれの場合においても、上記第1式、もしくは、第2式の少なくともいずれか一方の関係を満たすように液晶パネルとプリズムシートとを配置することで、明暗のパターンが重ね合わされることで生じるモアレのコントラストを低減し、ユーザにモアレが認識されにくい高い品位の画像を表示できる液晶表示装置を製造することができる。
なお、上記説明では、カラーフィルタとして、RGB三色のフィルタを備えた液晶パネルを例示して説明したが、本発明の製造方法の対象となる液晶パネルは、RGB三色のカラーフィルタを備えたものに限られない。単色の画像表示領域や、RGBに黄色(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)などの補色を組み合わせた、4色ないし6色のカラーフィルタを備えた液晶パネル、輝度向上のために白(W)のフィルタを備えた液晶パネル、緑(G)の配置を2箇所とした4つのカラーフィルタで一つの画素を構成するものなど、各色のフィルタをさまざまな配置で備えた、各種の液晶パネルを用いた液晶表示装置の製造方法に適用することができる。
また、上記各実施形態では、第3の方向に延在した明部と暗部とを有し、所定の間隔での明暗のパターンを生じさせる光源からの光を透過する光学部材として、光学シートとしてバックライト装置に設けられたプリズムシートを例示して説明したが、光学部材は、プリズムシートには限られない。例えば、液晶パネルに対向する側の表面にプリズム形状を有した導光板、また、従来の技術として説明した、横方向から画像が見られることを防ぐルーバー、その他液晶表示装置に含まれる各種の光学的効果を有するシートなど、一方向に延在する光学的特徴が規則的に配列されることにより光学的に明暗のパターンを生じさせ、画像表示領域の画素の配列との間でモアレを生じさせる可能性があるものは、本願発明における光学部材として本願発明を適用することができる。
本発明は、液晶パネルとバックライト装置とを備えた液晶表示装置の製造方法として、産業上利用可能である。
1 液晶パネル
2 バックライト装置
21 光源
22 プリズムシート(光学部材)
31 画素
32 カラーフィルタ
41 列方向(第1の方向)の明暗のパターン
42 凸状物の延在方向(第3の方向)の明暗のパターン
44 行方向(第2の方向)の明暗のパターン
100 液晶表示装置
221、223 凸状部
222 凸状部の間隙部分

Claims (9)

  1. 複数の画素により形成された画像表示領域を備える液晶パネルと、
    前記液晶パネルに画像表示のための照射光を照射する光源を備え、前記液晶パネルの背面側に配置されたバックライト装置と、
    前記光源からの光を透過する光学部材とを備えた液晶表示装置の製造方法であって、
    前記画像表示領域において前記画素は、第1の方向および第2の方向に規則性を持って配列され、
    前記光学部材は、第3の方向に延在する明部および暗部を有し、
    前記画素の前記第1の方向への配列の間隔をA、前記第2の方向への配列の間隔をB、前記光学部材の前記明部と前記暗部とが形成する明暗のくり返しパターンの間隔をCとし、
    前記第1の方向に垂直な方向と前記第3の方向とがなす角度をθ、前記第1の方向と前記第2の方向とがなす角度の90°からのズレ量をαとした場合に、
    A/C×sinθ=n−1/2 (第1式)、
    および、
    B/C×(cosθ×cosα+(sinθ×k×C/A)×sinα)=m−1/2 (第2式)
    (但し、n、mは自然数、kはA/C×sinθを四捨五入して整数値としたもの)
    の少なくともいずれか一方の式を満たす条件で、前記液晶パネルと前記光学部材とを配置することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 前記光学部材が、前記バックライト装置の一部として前記光源と前記液晶パネルとの間に配置され、一方の主面に、配列間隔Cで凸状部が多数連続して形成された光学シートである請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
  3. 前記第1の方向と前記第2の方向とがなす角度が90°(α=0°)である請求項1または2に記載の液晶表示装置の製造方法。
  4. 前記第1式を満たす条件に対して、前記第1の方向に垂直な方向と前記第3の方向とがなす角度θを、プラスマイナス[5×C/A](°)の範囲の値に設定する請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  5. 前記第1式を満たす条件に対して、前記画素の前記第1の方向への配列の間隔Aを、プラスマイナス[10×C/A](%)の範囲の値に設定する請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  6. 前記第1式を満たす条件に対して、前記光学部材の前記明暗のくり返しパターンの間隔Cを、プラスマイナス[10×C/A](%)の範囲の値に設定する請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  7. 前記第2式を満たす条件に対して、前記第1の方向に垂直な方向と前記第3の方向とがなす角度θを、プラスマイナス[5×C/B](°)の範囲の値に設定する請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  8. 前記第2式を満たす条件に対して、前記画素の前記第2の方向への配列の間隔Bを、プラスマイナス[10×C/B](%)の範囲の値に設定する請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  9. 前記第2式を満たす条件に対して、前記光学部材の前記明暗のくり返しパターンの間隔Cを、プラスマイナス[10×C/B](%)の範囲の値に設定する請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
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