JP2017035043A - 被覆種子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】播種時期を栽培開始時期より任意に前倒しした際、種子の生残性を保ちつつ、適切な時期まで発芽を抑制することができる被覆種子を提供する。【解決手段】水分含有率が0〜20重量%の範囲である種子の表面を、非水溶性樹脂を含有する被膜で被覆することにより、10%発芽日または50%発芽日の少なくとも一方によって評価される播種してから発芽するまでの期間を延長させ、播種してから発芽するまでの生残率を向上させる。この被覆種子の使用により、播種時期を栽培開始時期より任意に前倒しした際、種子の生残性を保ちつつ、適切な時期まで発芽を抑制することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、被覆種子に関するものであり、特に播種時期を播種適期より任意に前倒しした際、種子の生残性を保ちつつ、適切な時期まで発芽を抑制することができる被覆種子に関するものである。
野菜、花、穀物、牧草、芝などの栽培においては、耕起やpH矯正などの土壌調製、播種、肥料や農薬の施用などの作業が一時期に集中しており、作業の簡便化や時期的分散が求められている。特に、農家当たりの栽培面積を拡大する際は、これらの作業労力軽減がきわめて重要となる。
代表的な穀物類であるイネの場合、苗箱に種子を播種した後、育苗し、苗を本圃に定植する、いわゆる移植栽培が主流である。移植栽培は、発芽や苗質を健全に揃えることができ、結果的に本圃での生育を安定化させることが可能な技術として広く利用されてきた。しかし、農家当たりの栽培面積拡大が進む中、育苗の手間やコストが負担となってきている。この問題を解決するために、種子を直接本圃に播種して育てる技術、いわゆる直播栽培が注目されている。直播栽培は、播種適期に本圃に播種し、育苗からその後の生育まで全て本圃でおこなう技術である。育苗作業が無くなり、作業労力やコストが軽減できると言われている。しかし、播種は栽培開始時期におこなわれ、土作り、肥料や農薬の施用時期と近いため、栽培面積拡大のためには、さらなる作業省力が必要である。イネ以外の植物栽培においても、イネと同様な理由で作業省力化が求められている。作業省力化のためには、一つの作業量を削減するよりも、作業時期を分散化することが重要と考えられ、播種時期を大きく前倒ししても発芽適期まで発芽を抑制する技術が必要である。また、種子を前倒しして播種すると、土壌環境条件によっては発芽適期までに種子が死滅することがあり、死滅しないよう生残性を保つ技術が必要である。
一方、種子に機能を付与するために、各種有効成分の種子表面への添着がおこなわれている。有効成分としては、各種農薬、鉄に代表される無機粉体などが知られており、種子や苗の病害抑止、種子の鳥害軽減、比重増加による飛散防止と田面水中での沈降性向上などに効果がある。農薬や無機粉体を添着する際に、添着率を上げるために水溶性ポリマー、樹脂モノマー、樹脂粉体などの被覆材が有効成分と混合して使用されている。これらの被覆材は、それ自身が発芽促進などの効果がある場合、単独で被覆されることもある。
たとえば、特許文献1には、「無機鉱物粉体、及び、平均粒径が10〜200μmである熱硬化性樹脂粉体を含有するコート材料により、種子が被覆されてなるコーティング種子であって、該熱硬化性樹脂粉体が、粉状農薬が熱硬化性樹脂で固められた熱硬化性樹脂粉体であるコーティング種子」が開示されており、熱硬化性樹脂の例としてはウレタン樹脂が記載されている(特許請求の範囲等)。また、コーティング種子の製造方法としては、無機粉体、農薬および熱硬化性樹脂(例えば、ポリウレタン樹脂の原料である、ポリオールプレミックスおよびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート)を混合して「熱固化性樹脂粉体」を調製した後、転動している種子に水を噴霧しながら当該粉体を加えてコーティングし、空気を吹き付け、次いで乾燥させるという実施形態が記載されている(実施例:段落0064等)。そして、このようなコーティング種子は、農作物を病害虫から保護する優れた性能を有すると記載されている(段落0006)。
特許文献2および3には、ポリビニルアルコール(水溶性樹脂)、可塑剤およびタルクを含有する、農芸用種子等を被覆するのに使用するための、乾燥フィルムコーティング組成物および液状フィルムコーティング分散液が開示されている(特許請求の範囲等)。ただし、これらの文献には、そのような乾燥フィルムコーティング組成物で農芸用種子を被覆することがどのような技術的意義を有するのか、どのような作用効果がもたらされるのかは、何ら具体的に言及されていない。
特許文献4には、N−ビニルカルボン酸アミドと、架橋性モノマーと、必要に応じて共重合性モノマーとを含むモノマー混合物を(共)重合反応させて得られる吸水性樹脂(N−ビニルアミド系架橋体)および造粒材を含有する「種子コーティング用組成物」、ならびに当該種子コーティング用組成物が結合剤により種子表面に固着されている「コーティング種子」が開示されている(特許請求の範囲等)。結合剤としては、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール等の親水性樹脂(水溶性樹脂)が例示されている(段落0038)。コーティング種子の製造方法としては、造粒装置に種子を入れ、造粒基中で撹拌(転動)させ、そこに親水性樹脂を水に溶解または半溶解状態にした水溶液をスプレーしながら、種子コーティング用組成物を添加する方法が記載されている(段落0041)。なお、種子コーティング用組成物の調製方法としては、所定のモノマーを共重合させて得られたゲル状の内容物を細分、脱水、乾燥し、得られた乾燥ゲルを粉砕、分級したものを、パーライト等の造粒材と混合するという実施形態が記載されており(実施例:段落0045,0047等)、この実施形態から分かるように、種子コーティング用組成物は粉末状の物質である。
特許文献5には、表皮及び表皮内部の実に文字等が記載されており、種子の表面が水溶性又は非水溶性コーティング剤、粉粒体、ゼリー状凝固材、又は粘度等の被覆材により被覆されている、双子葉植物の種子が開示されている。ただし、この文献において、技術的な意義が分かるよう具体的に記載されているのは「水溶性」のコーティング剤を用いた実施形態、あるいは粉粒体や粘度等を水溶性のバインダーを用いて付着させた実施形態のみである(段落0006,0007,0018等)。「非水溶性」のコーティング剤を用いた実施形態については「油性塗料を用いることができる」と記載されているのみであり(段落0007)、種子の表面に記載された文字等を隠蔽すること以上の作用効果をもたらす実施形態については全く記載も示唆もされていない。
上記のような先行技術文献において、実体として把握可能な記載によって開示されている、水溶性樹脂や樹脂粉体を主体とする被覆材はいずれも、播種直後に種子外の水分移動によって種子表面から脱落、消失することがあり、圃場で長期にわたって被覆材を保持させたい場合に問題になりうる。また、これらの技術によって種子表面に形成された被覆層は、発芽率の向上、種子や苗の健全化には有効であるが、種子生残性と発芽時期をコントロールする特性はなかった。
特開2010−193881号公報(特許第5557537号公報) 特表2003−509339号公報 特開2011−225576号公報 特開2005−058221号公報 特開2006−223274号公報
本発明が解決しようとする課題は、播種時期を栽培開始時期より任意に前倒しした際、種子の生残性を保ちつつ、適切な時期まで発芽を抑制することができる被覆種子を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意検討した。その結果、非水溶性の樹脂を含有する被膜を水分含有率が0〜20重量%の範囲である種子の表面に形成させ、播種後の種子内部の水分量変化をコンロールすることにより種子生残性や発芽抑制程度が向上することを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
本発明は以下によって構成される。
(1)水分含有率が0〜20重量%の範囲である種子の表面を、非水溶性樹脂を含有する被膜で被覆した、被覆種子。
(2)前記非水溶性樹脂がオレフィン系重合体である、(1)記載の被覆種子。
(3)前記オレフィン系重合体がポリエチレン系重合体である、(2)記載の被覆種子。
(4)前記非水溶性樹脂の前記被膜に対する含有率が10〜100重量%の範囲である(1)〜(3)記載の被覆種子。
(5)前記被膜の前記種子に対する含有率が2〜20重量%の範囲である、(1)〜(4)記載の被覆種子。
(6)前記被膜がさらに無機粉体を含有する、(1)〜(5)記載の被覆種子。
(7)前記無機粉体の前記被膜に対する含有率が0〜90重量%の範囲である、(6)記載の被覆種子。
(8)水分含有率が0〜20重量%の範囲である種子の表面を、非水溶性樹脂を含有する被膜で被覆することにより、10%発芽日または50%発芽日の少なくとも一方によって評価される播種してから発芽するまでの期間を延長させること、および/または、播種してから発芽するまでの生残率を向上させることを含む、被覆種子の製造方法。
(9)前記非水溶性樹脂がオレフィン系重合体を含有する、(8)記載の被覆種子の製造方法。
(10)前記オレフィン系重合体がポリエチレン系重合体を含有する、(9)記載の被覆種子の製造方法。
(11)前記非水溶性樹脂の前記被膜に対する含有率が10〜100重量%の範囲である、(8)〜(10)記載の被覆種子の製造方法。
(12)前記被膜の前記種子に対する含有率が2〜20重量%の範囲である、(8)〜(11)記載の被覆種子の製造方法。
(13)前記被膜がさらに無機粉体を含有する、(8)〜(12)記載の被覆種子の製造方法。
(14)前記無機粉体の前記被膜に対する含有率が0〜90重量%の範囲である、(13)記載の被覆種子の製造方法。
なお、10%発芽日および50%発芽日は、縦軸に発芽率、横軸に日付のグラフを書き、グラフの曲線傾きから算出される、播種した種子の10%が発芽した日および50%が発芽した日であり(後記実施例参照)、対照と比較したときに10%発芽日または50%発芽日の少なくとも一方が遅くなることをもって、播種してから発芽するまでの期間が延長されたと評価することができる。また、播種から発芽に至るまでの間、生残性を下げる外部環境要因(氷点下条件など)にさらしても、対照と比較したときに発芽率が高いことをもって、播種してから発芽するまでの生残率が高いと評価することができる。このような生残率の向上における効果は、前述した発芽の抑制における効果によって発芽までの期間が全体的に長期になる場合に、種子を安定的に保護してその期間内に死滅してしまう種子を減らし、最終的に一定水準以上の発芽率を確保することにも貢献する。
本発明の被覆種子は、圃場における被覆材の種子表面での残存性に優れているため、種子外の水分が種子内部へ侵入するのを抑制し種子内部水分量を調整することができる。それによって、発芽までの期間を延長するとともに、発芽までの種子生残性を高めることができる。このような本発明の被覆種子を使用すれば、播種時期を栽培開始時期より任意に前倒しした際、種子の生残性を保ちつつ、適切な時期まで発芽を抑制することができる。
図1は、本発明の被覆種子を製造することのできる噴流装置(噴流塔およびその周辺)の模式図である。
本発明において種子表面に形成される被膜は、非水溶性樹脂を含有するものである。当該被膜は、種子表面に均一に形成され、水分を容易に透過しない緻密な構造でなくてはならない。そのような被膜は、典型的には、後述するようなオレフィン系重合体、熱硬化性樹脂(ポリウレタン等)、または水溶性ポリマーを架橋剤によって架橋した樹脂を含有する被膜の形成方法に従って形成されるものである。したがって、前述した先行技術文献に記載されているような非水溶性樹脂の固形物の粉体を凝集させて形成される被覆層や、予め合成された非水溶性樹脂の粉体を非架橋の水溶性樹脂の水溶液に添加して調製された混合液から形成される被覆層は、本発明における「非水溶性樹脂を含有する被膜」には該当しない。
非水溶性樹脂の被膜に対する含有率(被膜の全固形成分(被覆種子の製造時に用いられる溶媒は含まれない)の合計重量に対する非水溶性樹脂の重量の比率)は、10〜100重量%であることが好ましく、10〜90重量%であることがより好ましい。当該含有率が10重量%未満では、種子外の水分が種子内部へ侵入するのを抑制しにくいため、本発明の効果が低くなる。また、90重量%より多くしても、種子外の水分が種子内部へ侵入するのを抑制する効果はほぼ飽和に達するので、製造の効率性を考慮すれば当該含有率を90重量%以下とし、残余の成分としてタルク等の無機粉体を併用すればよい。
非水溶性樹脂とは25℃純水への溶解度が1g/L以下のものを指す。そのような非水溶性樹脂としては、熱硬化性樹脂、オレフィン系重合体、水溶性ポリマーを架橋剤によって架橋した樹脂等を挙げることができる。非水溶性樹脂は、いずれか1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。非水溶性樹脂の中でも、オレフィン系重合体は、揮発性の高い非極性溶剤に溶解し、その溶液を種子表面に噴霧することで、均一な被膜を形成させやすい。被膜の均一性が高いと、種子生残性や発芽時期コントロール性に優れた被覆種子を作製しやすいため、オレフィン系重合体を好ましく用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケトンホルムアルデヒド樹脂、アミノ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ウレタン樹脂、および乾性油などを挙げることができる。これらの熱硬化性樹脂は一般的には硬化剤や硬化促進剤と組み合わせて使用されるが、本発明においては、これらの組み合わせは限定されるものではない。
水溶性ポリマーを架橋剤によって架橋した樹脂としては、ポリビニルアルコールやその変性物、でんぷん、ゼラチン等の天然高分子、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の材料を水に溶解し、その水溶液に架橋剤を添加し作製した樹脂等が挙げられる。
オレフィン系重合体(モノマーとしてα−オレフィンを含有する原料から合成される単独重合体または共重合体)としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−一酸化炭素共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−ブタジエン共重合体、ポリブテン、ブテン−エチレン共重合体、ブテン−プロピレン共重合体、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、およびエチレン−メタアクリル酸エステル共重合体等を挙げることができる。オレフィン系重合体は、いずれか1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
オレフィン系重合体の中でも、ポリエチレン(モノマーとしてエチレンを含有する原料から合成される単独重合体)を用いると、被膜形成が容易であり、種子表面に均一な被膜が形成されやすく、結果的に発芽延長や種子生残性をより高めることができるため、好ましい。ポリエチレンとしては、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、中低圧法高密度ポリエチレン(HDPE)など、公知の各種のポリエチレンが挙げられる。本発明で用いるポリエチレンの重量平均分子量(Mw)は10,000以上とするが、それ以外の性状、たとえばポリエチレンの数平均分子量(Mn)、重量平均分子量と数平均分子量の比の値(Mw/Mn)、密度、メルトマスフローレート(MFR)などは適宜調整することができる。ポリエチレンは、いずれか1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
また、ポリエチレンは、ポリエチレン以外の1種または2種以上のオレフィン系重合体と組みあわせて用いてもよい。例えば、ポリエチレンとエチレン−酢酸ビニル共重合体とを併用した場合、ポリエチレンの割合を増やせば発芽抑制期間が長くなる傾向を示し、エチレン−酢酸ビニル共重合体の割合を増やせば逆に発芽抑制期間が短くなる傾向を示すなど、発芽抑制期間のコントロールがし易くなる。発芽抑制期間が短くなる傾向を示すオレフィン系重合体を2種以上用いれば、発芽抑制期間のコントロールがより一層し易くなる。
本発明の被膜は樹脂のみから形成されてもよいが、無機粉体を含有することで、種子生残性や発芽時期コントロールがより容易になる。無機粉体としては、タルク、クレー、カオリン、ベントナイト、硫黄、白雲母、金雲母、雲母状酸化鉄、金属酸化物、珪酸質、ガラス、アルカリ土類金属の炭酸塩、硫酸塩、鉄粉を挙げることができる。無機粉体は、いずれか1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。上記の作用効果の観点から、無機粉体の平均粒径は1〜50μmの範囲であることが好ましい。
無機粉体の被膜に対する含有率(被膜の全固形成分(被覆種子の製造時に用いられる溶媒は含まれない)の合計重量に対する無機粉体の重量の比率)は、0〜90重量%の範囲である(被膜がタルクを含有することを前提とした規定なので、0重量%ちょうどは除く、つまり0重量%より多く、90重量%以下である)ことが好ましく、10〜90重量%の範囲であることがより好ましい。この範囲であれば、発芽時期のコントロールが容易である。無機粉体の中でもタルクは、発芽時期をコントロールしやすいため好ましい。
また、無機粉体のうち鉄粉を用いると、発芽時期のコントロールに加え、鳥害軽減、水稲種子の場合の田面水への沈降性向上などにも効果がある。鉄粉の種子に対する含有率(種子の重量に対する鉄粉の重量の比率)が5〜100重量%の範囲であれば、鳥害軽減、水稲種子の場合の田面水への沈降性向上などに効果が高い。
被膜の種子に対する含有率(種子の重量に対する被膜の全固形成分(被覆種子の製造時に用いられる溶媒は含まれない)の合計重量の比率)は2〜20重量%の範囲である。2重量%未満では種子表面を完全に覆うことができず、種子外の水分が種子内部へ侵入するのを抑制しにくいため、本発明の効果が低くなる。20重量%を超えるときは、種子から発芽した芽や根が被膜を突き破ることが困難になり、発芽率が低下することがある。
種子の水分含有率は、被覆種子の生残性を高めるため、0〜20重量%の範囲とする。水分含有率が20重量%を超える場合、播種後に種子温度が氷点下まで下がったときに種子生残性が低下することがあり、また糸状菌等の微生物が種子内外に繁殖しやすくなるために生残性が低下することがある。被覆の簡便性や被覆材使用量の節約の観点から直径0.5mm以上の種子を好ましく用いることができる。なお、必要に応じて、種子を乾燥して所望の水分含有率に調節してから、その表面を被膜で被覆するようにしてもよい。
種子の水分含有率を測定する方法としては、常圧加熱乾燥法、高周波容量を測定する方法、近赤外分析計を用いた方法、電気抵抗を測定する方法、赤外線水分計による測定法などが挙げられる。この中では、赤外線水分計による測定が簡便で好ましい。本発明における種子の水分含有率(好ましい範囲である0〜20重量%に含まれるか否か)は、赤外線水分計を用いた方法による測定値に基づくものとし、当該方法以外の測定方法を用いる場合は、測定方法の違いによって生じる誤差を考慮して補正するようにする。
本発明に使用される種子は、例えば野菜種子、草花種子、牧草種子、穀物種子及び工芸作物種子が挙げられ、より具体的には以下のものが挙げられる。
野菜種子としては、例えばキュウリ、メロン、カボチャ等のウリ科の野菜種子、例えばナス、トマト等のナス科の野菜種子、例えばエンドウ、インゲン等のマメ科の野菜種子、例えばタマネギ、ネギ等のユリ科の野菜種子、例えば、カブ、ハクサイ、キャベツ、ブロッコリー、ハナヤサイ等のブラシカ属及びダイコンなどのアブラナ科の野菜種子、例えばニンジン、セロリ等のセリ科の野菜種子、例えばゴボウ、レタス、シュンギク等のキク科の野菜種子、例えばシソ等のシソ科の野菜種子、例えばホウレンソウ等のアカザ科の野菜種子等が挙げられる。
草花種子としては、例えばハボタン、ストック、アリッサム等のアブラナ科の草花種子、例えばロベリア等のキキョウ科の草花種子、例えばアスター、ジニア、ヒマワリ等のキク科の草花種子、例えばデルフィニウム等のキンポウゲ科の草花種子、例えばキンギョソウ等のゴマノハグサ科の草花種子、例えばプリムラ等のサクラソウ科の草花種子、例えばベゴニア等のシュウカイドウ科の草花種子、例えばサルビア等のシソ科の草花種子、例えばパンジー、ビオラ等のスミレ科の草花種子、例えばペチュニア等のナス科の草花種子、例えばユーストマ等のリンドウ科の草花種子等が挙げられる。
牧草種子としては、例えば、チモシー(オオアワガエリ)、イタリアンライグラス(ネズミムギ)、バーミューダグラス(ギョウギシバ)、オーツヘイ(燕麦)、スーダングラス、クレイングラス、フェスク、及び、オーチャードグラス(カモガヤ)の牧草種子が挙げられる。
穀物種子としては、例えば、イネ、オオムギ、コムギ、ダイズ、アワ、ヒエ及びキビが挙げられる。
工芸作物種子としては、例えば、テンサイなどのアカザ科種子、タバコなどのナス科種子、ナタネなどのアブラナ科種子、イグサ等のイネ科種子が挙げられる。
また、本発明において被覆種子の材料として適用可能な種子には、イソキサフルトール等のHPPD阻害剤、イマゼタピル、チフェンスルフロンメチル等のALS阻害剤、グリホサート等のEPSP合成酵素阻害剤、グルホシネート等のグルタミン合成酵素阻害剤、セトキシジム等のアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、ブロモキシニル、ジカンバ、2,4−D等の除草剤に対する耐性を、古典的な育種法もしくは遺伝子組換え技術により付与された植物の種子も含まれる。
本発明に使用される種子には、本発明の効果を損なわない程度、あらかじ殺菌剤等の薬剤、着色剤、無機粉体等を付着させたものを使用することができる。
本発明の被覆種子製造方法としては、たとえば公知の造粒機のような装置を利用した、次の方法が挙げられる。
流動装置や噴流装置により種子を流動状態にしたり、回転パン、回転ドラムなどの転動装置により種子を転動状態にする。オレフィン系重合体を含有する被膜を形成させるときは、オレフィン系重合体の溶融液または溶液を滴下、噴霧等の方法で当該種子に添加し、その表面を被覆すればよい。
熱硬化性樹脂として、例えばポリウレタンを含有する被膜を形成させるときは、ポリオール成分とポリイソシアネート成分の混合液を前記種子に滴下または噴霧しても、ポリオール成分とポリイソシアネート成分を混合せずにそれぞれを交互に、あるいは同時に前記種子に滴下または噴霧してもよい。ポリウレタン材料の滴下、噴霧の方法としては、連続滴下、1液または2液ノズルを用いた噴霧、ガスを用いた2流体ノズルなどが使用できる。
水溶性ポリマーを架橋剤によって架橋した樹脂を含有する被膜を形成させるときは、例えば、流動装置や噴流装置により種子を流動状態にしたり、回転パン、回転ドラムなどの転動装置により種子を転動状態にした後、水溶性ポリマーおよび架橋剤を含有する水溶液を滴下、噴霧等の方法で当該種子に添加し、その表面を被覆すればよい。
本発明の被覆種子の播種方法は特に限定されない。土壌表面に播種するのみの方法、土壌表面に播種してから覆土する方法、土壌表面に播種してから土壌と混和する方法などが挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施形態に限定されるものではない。
実施例、比較例で用いられた種子は以下の通りである。
F1:イネ コシヒカリ 播種ほ産稲種子(静岡県経済農業共同組合連合会)
F2:ダイコン 大師(タキイ種苗株式会社)
種子F1について、下記の方法にて水分含有率を調整し、被覆用種子A1〜A3を得た。種子F2についても同様に被覆用種子B1を得た。
<種子の水分含有率調整>
15℃の純水50Lに20kgの種子F1またはF2を入れ、純水温度15℃を維持した。1時間毎に少量の種子を取り出し、表面水分を拭き取った後、赤外線水分計で種子の水分含有率を測定した。目的の水分含有率になったら種子を全量取り出し、表面水分を拭き取り、被覆用種子を得た。得られた被覆用種子は表1の通りである。
Figure 2017035043
<被覆種子Wの製造>
下記の製造装置1(図1参照)を用いて、被覆用種子A1〜A3およびB1に被膜材料を被覆し、播種後から発芽までの期間が異なり、氷点下温度環境下での生残性が優れた実施例1〜15の被覆種子と、その比較対象としての比較例1の被覆種子を得た。具体的な手順は次の通りである。
直径250mm、高さ2000mm、空気噴出口径50mm、円錘角50度の形状を有する噴流塔1内へ、高温熱風を下部から上部に向けて流入した。高温熱風はブロアー8から送風され、熱交換器12によって高温に加熱された後、整流缶11および絞り円盤16を通って噴流塔1に流入され、噴流塔1の上部に設置されている排ガス用出口3から排出される。この高温熱風がガイド管14に沿って循環している噴流塔1の内部に、被覆用種子20を噴流塔1の側面に設置されている投入口15から10Kg投入し、図1に示されるように被覆用種子20を流動させた。熱風温度は、T1の熱風温度、T2の種子温度、T3の排気温度を測定しながら調節した。
本実施例においては、流量4m3/min、熱風温度(T1)80℃±2℃、被覆用種子温度(T2)60±2℃で実施した。他方、溶解槽9に、表2に示した組成の被膜材料と有機溶剤(テトラクロロエチレン)を投入し、105℃±2℃で混合撹拌することによって樹脂を溶解し、5.0重量%の均一な被膜材料溶解液30を得た。
被覆が終了するまで溶解槽9は常時攪拌した。被膜材料溶解液30を、ポンプ10によって噴流塔1の下部に設置されている開口0.8mmフルコン型一流体ノズルであるスプレーノズル2に流速50g/minで輸送し、流動中の被覆用種子20に噴霧し吹き付けた。この時、被膜材料溶解液30の温度が80℃以下にならないように、溶解槽9と溶解槽9からスプレーノズル2に至るまでの被膜材料供給配管5とを二重構造にしておき、蒸気を通して、被膜材料溶解液30を加温しながら輸送した。
前述の被覆操作は、流動中の被覆用種子20の粒子温度T2が60℃に達した時点から開始し、被膜が被覆用種子の1〜21重量%となるまでの所定時間スプレーした後、該種子を60℃±2℃に維持することに留意して熱風の温度調節をしながら10分間熱風のみを吹きつけて乾燥を実施し、乾燥が終了した時点で、ブロアー8を止め、被膜が形成された種子を、噴流塔1の最下部にある抜き出し口13より排出し、表2に記載した実施例1〜15、比較例1を得た。また、被覆処理をしていない種子として比較例2、3を準備した。
<被覆種子Xの製造>
熱風発生機を付設した温度制御可能な傾斜パン型転動造粒機(パン径450mm)を用いて、被覆用種子A1に被膜材料を被覆し、播種後から発芽までの期間が異なり、氷点下温度環境下での生残性が優れた実施例16の被覆種子を得た。920gの被覆用種子A1を、前記転動造粒機に仕込み、20〜45RPMで回転させ該種子を転動状態にした。該装置を加熱して該種子の温度を65〜75℃に維持し、転動状態を維持した。ポリプロピレングリコールトリオール(水酸基当量215)50g、ポリメリックMDI(住化バイエルウレタン(株)製、スミジュール44V10)31g、及びアミン触媒としてジメチルエタノールアミン0.8gを混合し、送液ポンプを用いて加温されかつ転動状態にある該種子にそれぞれ40分間で添加し、被覆した。その後、該種子の温度を10分間、65〜75℃の範囲に保持することにより実施例16の被覆種子を得た。
<被覆種子Yの製造>
熱風発生機を付設した温度制御可能な傾斜パン型転動造粒機(パン径450mm)を用いた。500gの被覆用種子A1を前記転動造粒機に仕込み、20〜45RPMで回転させ該種子を転動状態にした。該種子の温度を40〜45℃に維持し、転動状態を維持した。10重量%のポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製、ゴーセノールGL−03)水溶液250mlに25gのタルク(富士タルク工業(株)製、MS412)を混合した。該混合液を転動状態の種子に噴霧し、比較例4の被覆種子を得た。
<被覆種子Zの製造>
ポリプロピレングリコールトリオール(水酸基当量215)50g、ポリメリックMDI(住化バイエルウレタン(株)製、スミジュール44V10)31g、及びジメチルエタノールアミン0.8gを混合し、ポリウレタン樹脂を得た。卓上粉砕機で粉砕した後、100μmの篩いを通し、ポリウレタン樹脂粉末を得た。10重量%のポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製、ゴーセノールGL−03)水溶液250mlに25gの前記ポリウレタン粉末を混合した。傾斜パン型転動造粒機(パン径450mm)に500gの被覆用種子A1を仕込み、20〜45RPMで回転させ該種子を転動状態にした。該混合液を転動状態の種子に噴霧し、比較例5の被覆種子を得た。
上記のようにして製造された実施例1〜16および比較例1〜5の性状を表2にまとめて示す。表2で用いられた略号と内容は下記の通りである。
被膜含有率:被膜の被覆用種子に対する含有率(重量%)
タルク:MS412、平均粒径12μm(富士タルク製)
鉄粉:DSP317(DOWAIPクリエイション製)の100μm篩い通過品
PO1:低密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ社製、サンテックM2270)
PO2:エチレン−酢酸ビニル共重合体(三井デュポン社製、エバフレックス360)
PO3:ポリプロピレン(日本ポリプロ、MA1B)
PU:ポリウレタン(被覆種子Xの製造に関する記載参照)
PU粉末:ポリウレタン粉末(被覆種子Zの製造に関する記載参照)
PVA:ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製、ゴーセノールGL−03)
Figure 2017035043
<被覆種子の発芽試験>
静岡県富士市の圃場にて、2013年10月1日に実施例1〜11、13〜16、および比較例1〜5の被覆種子および無被覆種子を播種した。それぞれの種子を100粒/m3の密度で蒔き、種子深さが地表下5mmになるように覆土した。一定期間毎に未発芽の種子または発芽後の植物体を回収し、発芽した数を計数し、次の式によって発芽率を算出した。
発芽率(%)=発芽種子数/100×100
発芽種子の計数後、未発芽の種子を再度播種および覆土し、その後の試験を2014年8月1日まで継続した。試験は3連で実施した。
縦軸に発芽率、横軸に日付のグラフを書き、グラフの曲線傾きから播種した種子の10%が発芽した日(10%発芽日)と50%が発芽した日(50%発芽日)を算出した。発芽試験の結果を表3に示す。
Figure 2017035043
実施例7の50%発芽日について「以降」と記載されているのは、試験期間中(2014年8月2日まで)に50%まで種子が発芽しなかったからである。比較例1の10%発芽日および50%発芽日について「発芽無し」と記載されているのは、試験期間中に全く発芽が観察されず、種子が死滅したものと考えられるためである。
実施例と比較例の比較から、種子の表面を非水溶性樹脂、特にオレフィン系重合体を含有する被膜で被覆した種子は、発芽が抑制されていることが明らかである。抑制期間が長いものについては、200日以上発芽が遅延した。例えば、種子が被膜で被覆されていない比較例2において、発芽率が50%に達する時点(50%発芽日=2013年10月3日)で、種子が被膜で被覆されている実施例1〜3では、発芽率はまだ10%に達していない(10%発芽率=2013年10月4日)、実際にはほぼ0%である。このような結果から、本発明の被膜が種子の発芽を抑制する効果を有していることは明らかに認められる。また、実施例5と9の比較から、オレフィン系重合体の中でも、ポリエチレン系重合体を使用すると、発芽遅延程度が大きいことが分かる。実施例1と2の間、および実施例10と11の間のそれぞれで差が少ないことから、発芽までの期間を効率良くコントロールするためには、非水溶性樹脂の被膜に対する含有率が10重量%以上であり、無機粉体の被膜に対する含有率が10〜90重量%の範囲であることが望ましいと言える。被膜の種子に対する含有率は、実施例3と4の間に差が少ないことから、2重量%以上である方が好ましい。実施例6と7の比較から、被膜含有率が20重量%を超えると、所定の時期まで発芽を抑制することはできるものの(10%発芽率)、芽や根が被膜を突き破ることが困難になり、発芽が極端に抑制される場合もある(50%発芽率)ことが示唆された。さらに、比較例4および5が比較例2と違いが無いことから、水溶性樹脂や樹脂粉体による被覆では、非水溶性樹脂により被覆する本発明と同じ効果は得られないことが示された。
<被覆種子の生残性確認試験>
縦15cm、横15cm、深さ10cmのプラスチック製バットに、土壌を500mlの土壌(静岡県富士市の黒ボク土)を入れ、土壌表面を軽くならした。最大容水量の60重量%になるように純水を添加した後、実施例5、12、比較例1、2の被覆種子および無被覆種子を播種した。それぞれの種子の播種量は30粒/バットであり、種子深さが地表下5mmになるように覆土した。バットの上部に蓋をし、土壌水分が消失しないようにした。バットを25℃で1日静置した後、氷点下5℃に2ヶ月間静置した。全ての種子を回収し、被覆種子については被膜を除去した。被膜を除去した種子または無被覆種子を純水中に移した後、30℃で20日間静置した。発芽した種子の数を測定し、発芽率を次式によって算出した。
発芽率(%)=発芽種子数/30×100
この発芽率を生残種子率とした。結果を表4に示す。
Figure 2017035043
上記結果から、本発明の被覆種子であれば、氷点下の環境に種子がさらされても、生残性が高いことが分かる。比較例1は実施例と同様に被覆した種子であるが、被覆用種子の水分含有率が高いため、生残性が低くなった。
1.噴流塔
2.スプレーノズル
3.排ガス用出口
4.循環気流配管
5.被膜材料供給配管
6.固気分離器
7.凝縮器
8.ブロアー
9.溶解槽
10.ポンプ
11.整流缶
12.熱交換器
13.抜き出し口
14.ガイド管
15.投入口
16.絞り円盤
20.被覆用種子
30.被膜材料溶解液
T1.熱風温度計
T2.種子温度計
T3.排気温度計

Claims (14)

  1. 水分含有率が0〜20重量%の範囲である種子の表面を、非水溶性樹脂を含有する被膜で被覆した、被覆種子。
  2. 前記非水溶性樹脂がオレフィン系重合体を含有する、請求項1記載の被覆種子。
  3. 前記オレフィン系重合体がポリエチレン系重合体を含有する、請求項2記載の被覆種子。
  4. 前記非水溶性樹脂の前記被膜に対する含有率が10〜100重量%の範囲である、請求項1〜3のいずれか一項記載の被覆種子。
  5. 前記被膜の前記種子に対する含有率が2〜20重量%の範囲である、請求項1〜4のいずれか一項記載の被覆種子。
  6. 前記被膜がさらに無機粉体を含有する、請求項1〜5のいずれか一項記載の被覆種子。
  7. 前記無機粉体の前記被膜に対する含有率が0〜90重量%の範囲である、請求項6記載の被覆種子。
  8. 水分含有率が0〜20重量%の範囲である種子の表面を、非水溶性樹脂を含有する被膜で被覆することにより、10%発芽日または50%発芽日の少なくとも一方によって評価される播種してから発芽するまでの期間を延長させること、および/または、播種してから発芽するまでの生残率を向上させることを含む、被覆種子の製造方法。
  9. 前記非水溶性樹脂がオレフィン系重合体を含有する、請求項8記載の被覆種子の製造方法。
  10. 前記オレフィン系重合体がポリエチレン系重合体を含有する、請求項9記載の被覆種子の製造方法。
  11. 前記非水溶性樹脂の前記被膜に対する含有率が10〜100重量%の範囲である、請求項8〜10のいずれか一項記載の被覆種子の製造方法。
  12. 前記被膜の前記種子に対する含有率が2〜20重量%の範囲である、請求項8〜11のいずれか一項記載の被覆種子の製造方法。
  13. 前記被膜がさらに無機粉体を含有する、請求項8〜12のいずれか一項記載の被覆種子の製造方法。
  14. 前記無機粉体の前記被膜に対する含有率が0〜90重量%の範囲である、請求項13記載の被覆種子の製造方法。
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