JP2017034903A - モータ及びモータの製造方法 - Google Patents

モータ及びモータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータの信頼性を向上する。
【解決手段】回転動作及び直動動作を行うモータ1であって、直動方向に推力を発生させるための複数の直動用巻線24と、複数の直動用巻線20の径方向外側に配置され、回転方向にトルクを発生させるための複数の回転用巻線20と、直動用巻線24と回転用巻線20の両方が装着される複数のボビン30とを有する。ボビン30は、直動用巻線24が外周に装着される円筒部31と、回転用巻線20の一部が外周に装着され、円筒部31に装着された直動用巻線24よりも外径が大きいつば部32とを有する。
【選択図】図1

Description

開示の実施形態は、モータ及びモータの製造方法に関する。
特許文献1には、θ軸方向にトルク、Z軸方向に推力を発生させて、可動子の回転動作と直進動作を行うθZアクチュエータが記載されている。このθZアクチュエータは、界磁とする永久磁石を備えた可動子と、回転θ軸方向に回転磁界を発生するθ軸電機子巻線と直進Z軸方向に進行磁界を発生するZ軸電機子巻線を備えた固定子を有する。
特許第5093567号公報
上記θZアクチュエータにおいて信頼性の向上を図る場合、装置構成の更なる最適化が要望される。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、信頼性を向上することが可能なモータ及びモータの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一の観点によれば、回転動作及び直動動作を行うモータであって、直動方向に推力を発生させるための複数の直動用巻線と、回転方向にトルクを発生させるための複数の回転用巻線と、前記直動用巻線と前記回転用巻線の両方が装着される少なくとも1つのボビンと、を有するモータが適用される。
また、本発明の別の観点によれば、回転動作及び直動動作を行うモータの製造方法であって、直動方向に推力を発生させるための複数の直動用巻線を、複数のボビンにそれぞれ装着することと、前記複数のボビンを軸方向に連結することと、連結された前記複数のボビンの前記直動用巻線よりも径方向外側の部位に、回転方向にトルクを発生させるための複数の回転用巻線を装着することと、を有するモータの製造方法が適用される。
本発明によれば、モータの信頼性を向上することができる。
本実施形態に係るモータの全体構成の一例を表す軸方向断面図である。 図1のモータの固定子に使用されるボビンの構造の一例を表す斜視図である。 ボビンの構造の一例を表す正面図である。 直動用巻線及び回転用巻線が装着された状態のボビンの一例を表す正面図である。 直動用巻線及び回転用巻線が装着された状態のボビンの一例を表す軸方向断面図である。 直動用巻線の連続巻きによるモータの製造方法の一例を表す説明図である。 円筒部の両端につば部を備える変形例のボビンの構造の一例を表す斜視図である。 円筒部の両端につば部を備える変形例における直動用巻線及び回転用巻線が装着された状態のボビンの一例を表す軸方向断面図である。 3本の渡り線を120°間隔で配置した変形例におけるボビンの一例を表す正面図である。 回転用巻線を径方向内側に配置する変形例におけるボビンの構造の一例を表す正面図である。 回転用巻線を径方向内側に配置する変形例における直動用巻線及び回転用巻線が装着された状態のボビンの一例を表す軸方向断面図である。
以下、一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下において、モータ1等の構成の説明の便宜上、上下左右等の方向を適宜使用する場合があるが、モータ1等の各構成の位置関係を限定するものではない。
なお、本明細書において「負荷側」とはモータ1に対して負荷が取り付けられる方向、すなわちこの例では図1中右側を指し、「反負荷側」とは負荷側の反対方向、すなわちこの例では図1中左側を指す。
<1.モータの全体構成>
まず、図1を参照しつつ、本実施形態に係るモータ1の全体構成の一例について説明する。
図1に示すように、モータ1は、界磁である可動子2と、電機子である固定子3とを備え、可動子2が回転方向(θ軸方向)と直動方向(Z軸方向)の2つの動作を行う、いわゆるθZアクチュエータである。なお、モータ1は、発電機としても使用可能である。
可動子2は、出力軸11と、界磁ヨーク12と、複数の永久磁石13とを有する。界磁ヨーク12は環状であり、出力軸11の外周面に設けられている。複数(この例では4つ)の永久磁石13は、界磁ヨーク12と同心の環状であり、界磁ヨーク12に軸方向に沿って所定の間隔で配置されている。複数の永久磁石13は、界磁ヨーク12に例えば半没状に埋設され、固定子3と磁気的ギャップを空けて対向している。出力軸11は、図1中右側の負荷側ブラケット16に取り付けられた負荷側軸受14及び図1中左側の反負荷側ブラケット17に取り付けられた反負荷側軸受15を介して、回転可能かつ直動方向(軸方向)に移動可能に支持されている。軸受14,15は特に限定されるものではないが、例えばロータリーボールスプラインや軸受ブッシュ等である。
固定子3は、フレーム18と、電機子ヨーク19と、複数の回転用巻線20と、複数の直動用巻線24と、複数(この例では6つ)のボビン30とを有する。フレーム18は、円筒状の中空のフレームである。電機子ヨーク19は環状であり、フレーム18の内周面に設けられている。なお、電機子ヨーク19は必ずしも設けなくともよい。回転用巻線20は、電機子ヨーク19の内側に複数(この例では6つ。後述の図4等を参照)設けられ、可動子2に回転方向にトルクを発生させる。直動用巻線24は、回転用巻線20の径方向内側に複数(この例では6つ)設けられ、可動子2に直動方向に推力を発生させる。ボビン30には、回転用巻線20と直動用巻線24の両方が装着され、複数(この例では6つ)のボビン30が設けられている。
回転用巻線20は、空芯部21を有する空芯コイルである。複数の回転用巻線20は、複数のボビン30の外周側に装着され、周方向に沿って環状に配置される。複数の直動用巻線24は、複数のボビン30にそれぞれ巻回され、軸方向に直列に配置される。フレーム18の両端には、上記負荷側ブラケット16及び反負荷側ブラケット17が設けられている。
固定子3のフレーム18、電機子ヨーク19、複数の直動用巻線24、複数の回転用巻線20及び複数のボビン30は、樹脂部10により一体にモールドされる。
上記構成であるモータ1は、電流を回転用巻線20に流すことにより永久磁石13の作る磁界との作用で可動子2に回転方向のトルクを発生させ、また、電流を直動用巻線24に流すことにより永久磁石13の作る磁界との作用で可動子2に軸方向の推力を発生させる。
<2.固定子の詳細構造>
次に、図2乃至図5を参照しつつ、固定子3の詳細構造の一例について説明する。
図2及び図3に示すように、ボビン30は、円筒部31と、つば部32とを有する。つば部32は円環状であり、円筒部31の一端(この例では反負荷側端)に設けられている。つば部32は円筒部31に巻回された直動用巻線24よりも外径が大きい。つば部32の外周には、複数(この例では6つ)の突起部33が等間隔(この例では60°間隔)に設けられている。各突起部33の外周には、例えばU字状の切り欠き部34が形成されている。つば部32の内周面32aには、突起部33と同数(この例では6つ)の例えば矩形状の凹部35(係合部の一例に相当)が設けられている。複数の凹部35は、周方向に等間隔(この例では60°間隔)で配置されている。この例では凹部35は突起部33と同じ周方向位置に配置されているが、異なる周方向位置としてもよい。円筒部31の他端部(この例では負荷側の端部)には、凹部35と係合する凹部35と同数(つまり突起部33と同数。この例では6つ)の例えば矩形状の凸部36(係合部の一例に相当)が設けられている。複数の凸部36は、周方向に等間隔(この例では60°間隔)に配置されている。
なお、図3に示すように、切り欠き部34の周方向に沿う寸法bは、後述する直動用巻線24の渡り線25を保持できる程度、つまり渡り線25(導体26)の線径と同程度とすることができる。また、このように切り欠き部34の寸法bを大幅に小さくできる結果、突起部33の周方向に沿う寸法aも大幅に小さくすることができる。
図4及び図5に示すように、直動用巻線24は、ボビン30の円筒部31に巻回される。複数のボビン30は、軸方向に連結された際に隣接する一方のボビン30の凹部35と他方のボビン30の凸部36とが係合することによって、突起部33が軸方向に直線状に配置されるように、隣接するボビン30同士の周方向の位置決めが行われる。複数のボビン30にそれぞれ巻回された複数の直動用巻線24は、複数のボビン30が軸方向に連結されることによって軸方向に直列に配列される。
複数の直動用巻線24は、供給される電力のU相、V相、W相の3つの位相の直動用巻線24を1組として複数組(この例では2組)設けられる。6つの直動用巻線24は、例えば図5中左側からU相、V相、W相、U相、V相、W相の順で配列されている。以下適宜、U相、V相、W相の直動用巻線24をそれぞれ直動用巻線24U,24V,24Wと記載する。なお、U相、V相、W相の順序はこれに限定されるものではなく、モータ1のスロットコンビネーションに応じて変更される。
図4及び図5に示すように、各相の2つの直動用巻線24同士は、それぞれの渡り線25によって接続される。なお、図5では煩雑を避けるために、U相の直動用巻線24U(図5中左側から1番目と4番目の直動用巻線24)同士の接続のみを図示する。2つの直動用巻線24Uを接続する渡り線25Uは、回転用巻線20の空芯部21内に配置され、渡り線25Uの一部は、ボビン30の突起部33の切り欠き部34に収容される。図4に示すように、U相、V相、W相の各相の2つの直動用巻線24同士を接続する3つの渡り線25U,25V,25Wは、つば部32の異なる突起部33の切り欠き部34に分散して収容される。図4に示す例では、3つの渡り線25U,25V,25Wは、つば部32の周方向に60°間隔で分散して配置され、隣接した3つの突起部33の切り欠き部34に収容される。
各相の2つの直動用巻線24は、この例では、1本の導体26で連続巻きすることで形成されている。例えばU相の2つの直動用巻線24U(図5中左側から1番目と4番目の直動用巻線24)では、1番目の直動用巻線24Uの巻き終り端24eと4番目の直動用巻線24Uの巻き始め端24sとの間の導体26の部分が渡り線25Uとなる。1番目の直動用巻線24Uの巻き始め端24sは、図示しない結線基板に接続するために、ボビン30から反負荷側(図5中左側)に引き出される。4番目の直動用巻線24Uの巻き終り端24eは、上記結線基板に接続するために、ボビン30から負荷側(図5中右側)に引き出され、中性線用接続線27に接続される。
なお、2つの直動用巻線24Uを導体26により連続巻きでなく個別に巻いてもよい。その場合は、それぞれの直動用巻線24Uの巻き終り端24eと巻き始め端24sとが渡り線25Uとして配線され、適宜の箇所で結線される。なお、直動用巻線24Uとは別の導体を渡り線25Uとして使用し、各直動用巻線24Uの巻き終り端24eと巻き始め端24sとに結線してもよい。
V相の2つの直動用巻線24V(図5中左側から2番目と5番目の直動用巻線24)同士、W相の2つの直動用巻線24W(図5中左側から3番目と6番目の直動用巻線24)同士も、それぞれの渡り線25V,25Wによって上記U相の2つの直動用巻線24Uと同様に接続される。
図4及び図5に示すように、複数の回転用巻線20は、複数の直動用巻線24の径方向外側に配置され、周方向に沿って等間隔(この例では60°間隔)に配列される。複数の回転用巻線20の空芯部21には、各ボビン30の複数の突起部33がそれぞれ挿入される。これにより、回転用巻線20の一部がボビン30のつば部32の外周の突起部33に装着される。また、複数の回転用巻線20の空芯部21内には、直動用巻線24U,24V,24Wの渡り線25U,25V,25Wがそれぞれ配置される。
<3.モータの製造方法>
次に、図6を参照しつつ、本実施形態のモータ1の製造方法の一例について説明する。この製造方法には、複数の直動用巻線24を複数のボビン30にそれぞれ装着することと、複数のボビン30を軸方向に連結することと、連結された複数のボビン30の直動用巻線24よりも径方向外側の部位に複数の回転用巻線20を装着することが含まれる。また、複数のボビン30に直動用巻線24を装着する際には、直動用巻線24は供給される電力の位相ごとに連続巻きで巻回され、複数のボビン30を連結する際には、直動用巻線24の渡り線25が供給される電力の位相ごとに異なる回転用巻線20の空芯部21内に配置されるように、ボビン30が上記位相ごとに周方向の位置を調整される。以下、より具体的に説明する。
まず、図6(a)に示すように、2つのボビン30に導体26が連続巻きで巻回されて、1つ目(図中左側から1つ目。以下同様)のボビン30に例えばU相用の1つ目の直動用巻線24Uが装着され、2つ目(図中左側から2つ目。以下同様)のボビン30にU相用の2つ目の直動用巻線24Uが装着される。2つの直動用巻線24U間に配線された導体26は、間に配置されるボビン30の2個分よりも長くなるように余裕を持たせた長さとされ、2つの直動用巻線24U同士を連結するU相用の渡り線25Uとなる。2つ目のボビン30は、1つ目のボビン30とつば部32の突起部33の周方向の位置が同位置になるように揃えられ、渡り線25Uの配線方向が略軸方向となるように、渡り線25Uの一部が2つ目のボビン30の突起部33の切り欠き部34に収容される。
同様に、図6(b)に示すように、別の2つのボビン30に導体26が連続巻きで巻回されて、1つ目のボビン30に例えばV相用の1つ目の直動用巻線24Vが装着され、2つ目のボビン30にV相用の2つ目の直動用巻線24Vが装着される。2つの直動用巻線24V間に配線された導体26は、間に配置されるボビン30の2個分よりも長くなるように余裕を持たせた長さとされ、2つの直動用巻線24V同士を連結するV相用の渡り線25Vとなる。2つ目のボビン30は、1つ目のボビン30とつば部32の突起部33の周方向の位置が同位置になるように揃えられ、渡り線25Vの配線方向が略軸方向となるように、渡り線25Vの一部が2つ目のボビン30の突起部33の切り欠き部34に収容される。
同様に、図6(c)に示すように、別の2つのボビン30に導体26が連続巻きで巻回されて、1つ目のボビン30に例えばW相用の1つ目の直動用巻線24Wが装着され、2つ目のボビン30にW相用の2つ目の直動用巻線24Wが装着される。2つの直動用巻線24W間に配線された導体26は、間に配置されるボビン30の2個分よりも長くなるように余裕を持たせた長さとされ、2つの直動用巻線24W同士を連結するW相用の渡り線25Wとなる。2つ目のボビン30は、1つ目のボビン30とつば部32の突起部33の周方向の位置が同位置になるように揃えられ、渡り線25Wの配線方向が略軸方向となるように、渡り線25Wの一部が2つ目のボビン30の突起部33の切り欠き部34に収容される。
その後、図6(d)に示すように、U相用の2つのボビン30に対しV相用の2つのボビン30が反負荷側(図6中左側)から見て例えば時計回り方向に60°回転され、U相用の1つ目のボビン30にV相用の1つ目のボビン30が、U相用の2つ目のボビン30にV相用の2つ目のボビン30が、ボビン30同士の凹部35と凸部36の係合によりそれぞれ連結される。同様に、U相用の2つのボビン30に対しW相用の2つのボビン30が反負荷側から見て時計方向に120°回転され、V相用の1つ目のボビン30にW相用の1つ目のボビン30が、V相用の2つ目のボビン30にW相用の2つ目のボビン30が、ボビン30同士の凹部35と凸部36の係合によりそれぞれ連結される。
これにより、複数の直動用巻線24U,24V,24Wが直列に配置され、U相、V相、W相の各相の渡り線25U,25V,25Wが、複数のボビン30の60°間隔で隣り合った3つの突起部33の切り欠き部34に分散されて収容される。
その後、複数のボビン30の突起部33に回転用巻線20の空芯部21が挿入されて、複数の回転用巻線20が複数の直動用巻線24の径方向外側に周方向に沿って配置される。そして、樹脂部10の注型により固定子3が形成され、固定子3に可動子2が取り付けられることにより、モータ1が製造される。
なお、以上では各相の2つの直動用巻線24を連続巻きとする場合を一例として説明したが、前述のようにこれに限定されるものではなく、各直動用巻線24を各ボビン30に個別に巻回した上で、複数のボビン30を連結してモータ1を製造してもよい。
<4.実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のモータ1は、回転動作及び直動動作を行うモータである。このモータ1は、直動方向に推力を発生させるための複数の直動用巻線24と、回転方向にトルクを発生させるための複数の回転用巻線20と、直動用巻線24と回転用巻線20の両方が装着される複数のボビン30とを有する。これにより、次の効果を奏する。
例えば、ボビン30を使用せずに直動用巻線24の径方向外側に回転用巻線20を接着等により近接して配置する場合、直動用巻線24の渡り線25が回転用巻線20に干渉し、回転用巻線20の変形等を招く可能性がある。また、絶縁の確保のために直動用巻線24の外周に絶縁紙を巻き付ける場合、上記干渉により絶縁紙が破れ、絶縁不良を招く可能性がある。さらに、回転用巻線20については位置決めができないため、目検討での配置となるか、別途治具を使用する必要がある。
本実施形態のモータ1では、共通する複数のボビン30に対して直動用巻線24と回転用巻線20の両方が装着されるので、治具等を使用せずに直動用巻線24及び回転用巻線20の両方を位置決めすることができる。また、直動用巻線24の渡り線25と回転用巻線20とが干渉せず、且つ、直動用巻線24と回転用巻線20との間に絶縁距離が確保されるようなボビン30の形状とすることで、回転用巻線20の変形を防止できると共に、絶縁を確保することが可能である。したがって、モータ1の信頼性を向上できる。
また、本実施形態では特に、複数の直動用巻線24は、複数の回転用巻線20の径方向内側に配置されている。これにより、直動用巻線24と回転用巻線20を径方向に重ねて配置できるので、例えば直動用巻線24と回転用巻線20を径方向に重ねることなく軸方向にずらして配置する場合に比べて、モータ1を軸方向に小型化できる。また、直動用巻線24が回転用巻線20の径方向内側に配置されるので、直動用巻線24の外周側に配置される渡り線25を回転用巻線20の空芯部21内に配置することが可能となり、回転用巻線20の空芯部21内のスペースを有効活用できる。
また、本実施形態では特に、ボビン30は、直動用巻線24が外周に装着される円筒部31と、回転用巻線20の一部が外周に装着され、円筒部31に装着された直動用巻線24よりも外径が大きいつば部32とを有する。これにより、次の効果を奏する。
すなわち、本実施形態では、ボビン30のつば部32は円筒部31に装着された直動用巻線24よりも外径が大きいので、直動用巻線24と回転用巻線20の間に所定の隙間を形成することが可能である。これにより、樹脂部10の注型の際に隙間に樹脂が流入する確実性を向上させ、直動用巻線24と回転用巻線20との絶縁を確保することが可能となる。
また、本実施形態では特に、ボビン30のつば部32の外周に形成された複数の突起部33が、つば部32の外周に装着される複数の回転用巻線20の空芯部21にそれぞれ挿入される。これにより、回転用巻線20を位置決めすることができる。
また、本実施形態では特に、直動用巻線24の渡り線25の一部が、突起部33の外周に形成された切り欠き部34に収容される。これにより、渡り線25を回転用巻線20の空芯部21内に配置することができるので、渡り線25と回転用巻線20との干渉を防止でき、回転用巻線20の変形を防止できる。また、渡り線25の配置スペースを例えば隣接する回転用巻線20同士の間に確保する必要がないので、回転用巻線20の体積(巻数)を増大でき、トルクを増大できる(同トルクとする場合にはモータを小型化できる)。さらに、切り欠き部34により渡り線25を保持できるので、樹脂部10を注型する際に流入する樹脂による位置ずれ等を防止でき、渡り線25の絶縁を確保できる。
また、本実施形態では特に、渡り線25は、直動用巻線24に供給される電力の位相(U相、V相、W相)ごとに異なる突起部33に形成された切り欠き部34に収容される。
これにより、直動用巻線24の渡り線25を供給される電力の位相(U相、V相、W相)ごとに分散して配置することができるので、渡り線25同士の絶縁を確保できる。また、渡り線25の分散配置により、1つの切り欠き部34に1つの渡り線25のみを配置することができる。この場合、前述のように、切り欠き部34の寸法bを例えば1本の巻線(導体26)の線径程度とすることが可能となり、切り欠き部34の大きさ(寸法b)及び突起部33の大きさ(寸法a)を大幅に小さくすることができる。その結果、例えば全ての位相の渡り線25を集中して配線する場合に比べて回転用巻線20の空芯部21を小さくでき、回転用巻線20の体積(巻数)を増大できると共に、トルクを増大できる(同トルクとする場合にはモータ1を小型化できる)。
また、本実施形態では特に、複数のボビン30の各々は、軸方向に連結された際に突起部33が軸方向に直線状に配置されるように、隣接するボビン30同士の周方向の位置決めを行う凹部35及び凸部36をそれぞれ有する。これにより、複数のボビン30を軸方向に連結した際に突起部33を軸方向に直線状に配置できるので、渡り線25の切り欠き部34内への配線や、回転用巻線20の突起部33への装着が容易となり、モータ1の組立の作業性を向上できる。
また、本実施形態では特に、凹部35及び凸部36は、突起部33と同数であり、周方向に等間隔(例えば60°)に配置される。
これにより、ボビン30を軸方向に連結する際に、連結するボビン30を突起部33の角度間隔ごとに回転させつつ周方向の位置を調整することができる。その結果、渡り線25を電力の位相(U相、V相、W相)ごとに分散配置させる作業が容易となり、モータ1の組立の作業性を向上できる。
また、本実施形態のモータ1の製造方法では、共通する複数のボビン30に対して直動用巻線24と回転用巻線20の両方が装着されるので、治具等を使用せずに直動用巻線24及び回転用巻線20の両方を位置決めすることができる。また、連結された複数のボビン30の直動用巻線24よりも径方向外側の部位に回転用巻線20を装着するので、直動用巻線24の渡り線と25回転用巻線20との干渉を回避し、且つ、直動用巻線24と回転用巻線20との間に絶縁距離を確保することが可能となる。したがって、モータ1の組立時に回転用巻線20の変形等が生じるのを防止できると共に、絶縁を確保できる。したがって、モータ1の信頼性を向上できる。さらに、複数のボビン30を連結する前に、各ボビン30に対し直動用巻線24を装着するので、直動用巻線24の装着作業(巻回作業)が容易となる。
また、本実施形態のモータの製造方法によれば、直動用巻線24が供給される電力の位相ごとに連続巻きで巻回されるので、渡り線25の結線作業が不要となり、モータ1の組立の作業性を向上できる。また、結線部が無くなることにより、渡り線25の配線構成を簡素化できる。さらに、渡り線25が位相ごとに異なる回転用巻線20の空芯部21内に配置されるように、ボビン30が位相ごとに周方向の位置を調整されて連結されるので、直動用巻線24の渡り線25を供給される電力の位相(U相、V相、W相)ごとに分散して配置することができる。その結果、渡り線25同士の絶縁を確保できると共に、回転用巻線20の体積(巻数)の増大によりトルクを増大できる(同トルクとする場合にはモータ1を小型化できる)。
<5.変形例>
なお、開示の実施形態は、上記に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
(5−1.ボビンが円筒部の両端につば部を備える場合)
上記実施形態では、ボビン30が円筒部31の一端につば部32を備える構成としたが、円筒部31の両端につば部を備える構成としてもよい。本変形例の一例を図7及び図8に示す。
図7に示すように、本変形例のボビン30Aは、円筒部31と、円筒部31の両端に設けられた円環状のつば部32A,32Bとを有する。つば部32A,32Bは、上記実施形態のつば部32と同様、外周に複数(この例では6つ)の突起部33が等間隔(この例では60°間隔)を備えており、突起部33の外周には例えばU字状の切り欠き部34が形成されている。円筒部31の反負荷側端部に位置するつば部32Aは、内周面に6つの凹部35を備えており、円筒部31の負荷側端部に位置するつば部32Bは、内周面に凹部35と係合する6つの凸部36を備える。
図8に示すように、直動用巻線24は、ボビン30Aの円筒部31に巻回される。複数(この例では6つ)のボビン30Aは、隣接する一方のボビン30Aの凹部35と他方のボビン30Aの凸部36とが係合することによって、突起部33が軸方向に直線状に配置されるように連結される。このとき、隣接する一方のボビン30Aのつば部32Bと他方のボビン30Aのつば部32Aとが接触する。その他の構成は、上記実施形態と同様である。
本変形例によれば、ボビン30Aが両端につば部32A,32Bを有するので、円筒部31に巻回した直動用巻線24の巻きくずれを防止することができる。
(5−2.3本の渡り線を120°間隔で配置した場合)
上記実施形態では、固定子3のU相、V相、W相の各相の直動用巻線24U,24V,24W同士を接続する3本の渡り線25U,25V,25Wがボビン30のつば部32の周方向に60°間隔で配置される構成としたが、3本の渡り線25U,25V,25Wの配置態様はこれに限定されるものではない。
例えば図9に示すように、固定子3Bの各相の渡り線25U,25V,25Wを、つば部32の周方向に120°間隔で配置してもよい。この場合、3本の渡り線25U,25V,25Wは、つば部32の6つの突起部33のうちの120°間隔で配置された3つの突起部33の切り欠き部34にそれぞれ収容される。
本変形例によれば、3本の渡り線25U,25V,25Wの配置間隔を最大限に大きくすることができるので、渡り線25同士の絶縁性をさらに向上できる。
(5−3.回転用巻線を直動用巻線の径方向内側に配置する場合)
上記実施形態では、回転用巻線20を直動用巻線24の径方向外側に配置する構成としたが、反対に回転用巻線20を直動用巻線24の径方向内側に配置する構成としてもよい。本変形例の一例を図10及び図11に示す。
図10に示すように、本変形例のボビン30Cは、つば部32Cの外周の複数(この例では6つ)の突起部33の他に、つば部32Cの内周に突起部33と同数(6つ)の突起部37を備える。突起部37は切り欠き部を有しない。複数の突起部37は、複数の突起部33と同じ周方向位置に配置され、周方向に60°の間隔で配列されている。
図11に示すように、直動用巻線24は、ボビン30Cの円筒部31に巻回される。複数(この例では6つ)のボビン30Cは、隣接する一方のボビン30Cの凹部35と他方のボビン30Cの図示しない凸部36とが係合することによって、突起部33及び突起部37が軸方向に直線状に配置されるように連結される。複数のボビン30Cにそれぞれ巻回された複数の直動用巻線24は、軸方向に直列に配列される。U相、V相、W相の各相の直動用巻線24U,24V,24W同士を接続する3本の渡り線25U,25V,25Wは、周方向に例えば60°間隔に位置され、周方向の同一位置の突起部33同士の間に配置される。渡り線25の一部は、突起部33の切り欠き部34に収容される。
複数(この例では6つ)の回転用巻線20は、複数の直動用巻線24の径方向内側に配置され、周方向に沿って等間隔(この例では60°間隔)に配列される。複数の回転用巻線20の空芯部21には、複数のボビン30Cの突起部37がそれぞれ挿入される。これにより、回転用巻線20は、ボビン30Cの突起部37に装着される。
本変形例によれば、上記実施形態と同様に、共通する複数のボビン30Cに対して直動用巻線24と回転用巻線20の両方が装着されるので、治具等を使用せずに直動用巻線24及び回転用巻線20の両方を位置決めすることができる。また、直動用巻線24の渡り線25と回転用巻線20とが干渉せず、且つ、直動用巻線24と回転用巻線20との間に絶縁距離を確保できるので、回転用巻線20の変形を防止できると共に、絶縁を確保することができる。したがって、モータ1の信頼性を向上できる。
(5−4.その他)
以上では、ボビン30のつば部32に凹部35を設け、円筒部31に凸部36を設ける構成としたが、これらの凹凸関係を逆にして、つば部32に凸部36を設け、円筒部31に凹部35を設けてもよい。また、凸部36の形状も四角柱状に限定されるものではなく、例えば円柱状や半球状等でもよい。
また以上では、ボビン30が巻回される直動用巻線24ごとに個別に分離された場合を一例として説明したが、これに限定されるものではなく、複数のボビン30(例えば6つのボビン30)が一体化された構成としてもよい。
また以上では、渡り線25が回転用巻線20の空芯部21内においてボビン30の切り欠き部34に配線される場合を説明したが、全ての渡り線25を切り欠き部34に配線する必要はなく、例えば一部の渡り線25を隣接する回転用巻線20同士の間のスペースに配線してもよい。
また以上では、モータ1は、界磁を可動子2とし、電機子を固定子3としたが、反対に界磁を固定子とし、電機子を可動子としてもよい。
また、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、上記実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 モータ
20 回転用巻線
21 空芯部
24 直動用巻線
25 渡り線
30 ボビン
30A ボビン
30C ボビン
31 円筒部
32 つば部
32A つば部
32B つば部
32C つば部
33 突起部
34 切り欠き部
35 凹部(係合部の一例)
36 凸部(係合部の一例)
37 突起部

Claims (10)

  1. 回転動作及び直動動作を行うモータであって、
    直動方向に推力を発生させるための複数の直動用巻線と、
    回転方向にトルクを発生させるための複数の回転用巻線と、
    前記直動用巻線と前記回転用巻線の両方が装着される少なくとも1つのボビンと、
    を有することを特徴とするモータ。
  2. 前記複数の直動用巻線は、
    前記複数の回転用巻線の径方向内側に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記ボビンは、
    前記直動用巻線が外周に装着される円筒部と、
    前記回転用巻線の一部が外周に装着され、前記円筒部に装着された前記直動用巻線よりも外径が大きいつば部と、を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載のモータ。
  4. 前記ボビンは、
    前記つば部の外周に形成され、前記複数の回転用巻線の空芯部にそれぞれ挿入される複数の突起部を有する
    ことを特徴とする請求項3に記載のモータ。
  5. 前記ボビンは、
    前記突起部の外周に形成され、前記直動用巻線の渡り線の一部が収容される切り欠き部を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載のモータ。
  6. 前記渡り線は、
    前記直動用巻線に供給される電力の位相ごとに異なる前記突起部に形成された前記切り欠き部に収容される
    ことを特徴とする請求項5に記載のモータ。
  7. 前記ボビンは、複数であり、
    複数の前記ボビンの各々は、
    軸方向に連結された際に前記突起部が前記軸方向に直線状に配置されるように、隣接する前記ボビン同士の周方向の位置決めを行う係合部をそれぞれ有する
    ことを特徴とする請求項6に記載のモータ。
  8. 前記係合部は、
    前記突起部と同数であり、前記周方向に等間隔に配置される
    ことを特徴とする請求項7に記載のモータ。
  9. 回転動作及び直動動作を行うモータの製造方法であって、
    直動方向に推力を発生させるための複数の直動用巻線を、複数のボビンにそれぞれ装着することと、
    前記複数のボビンを軸方向に連結することと、
    連結された前記複数のボビンの前記直動用巻線よりも径方向外側の部位に、回転方向にトルクを発生させるための複数の回転用巻線を装着することと、
    を有することを特徴とするモータの製造方法。
  10. 前記複数のボビンに前記直動用巻線を装着する際には、
    前記直動用巻線は供給される電力の位相ごとに連続巻きで巻回され、
    前記複数のボビンを連結する際には、
    前記直動用巻線の渡り線が前記位相ごとに異なる前記回転用巻線の空芯部内に配置されるように、前記ボビンが前記位相ごとに周方向の位置を調整される
    ことを特徴とする請求項9に記載のモータの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020244275A1 (zh) * 2019-06-05 2020-12-10 深圳市仓兴达科技有限公司 一种具有多维度往复运动的微型电机

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