初めに、図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。
上述の通り、メーリングリストを介して送達する電子メールに関して、返信の有無を適切に管理することに貢献するメール管理装置が望まれる。
そこで、一例として、図1に示すメール管理装置100を提供する。メール管理装置100は、メール情報取得部101と、メール管理情報抽出部102と、第1の判断部103と、第2の判断部104とを備える。
メール情報取得部101は、電子メールのメール情報を取得する。メール情報とは、電子メールのエンベロープ、メールヘッダ、メール本文を含んで構成される、電子メールに関する情報を意味する。
メール管理情報抽出部102は、メール情報取得部101が取得するメール情報から、送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、送信日時を含むメール管理情報を抽出する。
第1の判断部103は、メール管理情報抽出部102が所定の電子メール(以下、第1の電子メールと呼ぶ)のメール管理情報を抽出したとする。その場合、第1の判断部103は、第1の電子メールのメール管理情報に基づいて、第1の電子メールがメーリングリストを介して送達するか否かを判断する。
第2の判断部104は、第1の電子メールが、メーリングリストを介して送達する場合、第1の電子メールのメール管理情報、及び第2の電子メールのメール管理情報に基づいて、第2の電子メールが、第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを判断する。
具体的には、第1の電子メールがメーリングリストを介して送達する、と第1の判断部103が判断したとする。その場合に、第2の判断部104は、第1の電子メールのメール管理情報、第2の電子メールのメール管理情報に基づいて、第2の電子メールが、第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを判断する。なお、第2の電子メールは、メール情報取得部101が、第1の電子メールのメール情報を取得後に送信される電子メールであるものとする。
例えば、メール管理装置100が、メーリングリスト宛に、返信を要求する電子メール(上記の第1の電子メール)(例えば、商品、サービス等に関する問合せの電子メール)のメール情報を取得したとする。その場合に、メール管理装置100は、当該問合せの電子メールから、送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、送信日時等を、メール管理情報として抽出する。
そして、メール管理装置100は、問合せの電子メール(上記の第1の電子メール)を受信後に、電子メール(上記の第2の電子メール)が送信されたとする。その場合、メール管理装置100は、送信された電子メール(上記の第2の電子メール)から、送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、送信日時等を、メール管理情報として抽出する。そして、メール管理装置100は、問合せの電子メールのメール管理情報、及び送信されたメールのメール管理情報に基づいて、問合せのメールを受信後に送信された電子メールが、当該問合せのメールに対する返信メールであるか否かを判断する。
ここで、メール管理装置100においては、電子メールに特別の情報(例えば、特許文献2に記載のメッセージID等)が付加されている必要はない。また、メール管理装置100は、受信メール、及び送信メールの送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、送信日時等、複数の情報に基づいて、電子メールに対する返信の有無を判断する。以上より、メール管理装置100は、メーリングリストを介して送達する電子メールに関して、返信の有無を適切に管理することに貢献する。
また、メール管理装置100を用いて、送信メールに対する、返信の有無を管理することも可能である。例えば、メール管理装置100は、返信を希望する電子メール(上記の第1の電子メール)を送信後に、電子メール(上記の第2の電子メール)を受信したとする。その場合、メール管理装置100は、受信した電子メール(上記の第2の電子メール)から、送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、送信日時等を、メール管理情報として抽出する。そして、メール管理装置100は、送信した電子メールのメール管理情報、及び受信したメールのメール管理情報に基づいて、電子メールを送信後に受信した電子メールが、当該送信メールに対する返信メールであるか否かを判断する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。なお、以下の説明では、上記の第1の電子メールを、「受信メール」と呼ぶ。また、以下の説明では、上記の第2の電子メールを、「送信メール」と呼ぶ。また、以下の説明では、メーリングリストの代表メールアドレスを、「メーリングリストのメールアドレス」と呼ぶ。ただし、これは、上記の第1の電子メール、上記の第2の電子メールを、夫々、受信メール、送信メールに限定する趣旨ではない。
図2は、本実施形態に係るメール管理装置1の内部構成の一例を示すブロック図である。メール管理装置1は、メール情報取得部110と、記憶部120と、表示部130と、制御部140とを含んで構成される。図2は、簡単のため、本実施形態に係るメール管理装置1に関係するモジュールを主に記載する。
メール管理装置1は、メールサーバ装置の機能を含んで構成されるものとする。ここで、メールサーバ装置とは、電子メールの送受信を制御、又は中継する情報処理装置(コンピュータ)を意味する。
なお、図2に示すメール管理装置1の各モジュール(処理手段)は、メール管理装置1を構成するコンピュータに、そのハードウェアを用いて、各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現しても良い。
以下、図2に示すメール管理装置1の各モジュールについて詳細に説明する。
メール情報取得部110は、メール情報の送受信を制御、又は中継する。具体的には、メール情報取得部110は、ネットワーク2と接続し、メール情報を、電子メールとして取得する。より具体的には、メール情報取得部110は、受信メールのメール情報、及び送信メールのメール情報を取得する。なお、ネットワーク2は、インターネット、イントラネットであっても良く、その詳細は問わない。ネットワーク2の実現方式は各種あるが、メール管理装置1の実現形態に応じて、適宜、適切に選択されるものとする。
記憶部120は、メール管理装置1の動作に必要な情報を記憶する。また、記憶部120は、メール情報から抽出されるメール管理情報を記憶する。記憶部120は、磁気ディスク装置や光ディスク装置、半導体メモリによって実現される。なお、半導体メモリは、例えば、SSD(ソリッドステートドライブ、Solid State Drive)であり、フラッシュメモリを使用したものでも良く、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ、Dynamic Random Access Memory)を使用したものでも良い。
表示部130は、液晶パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル等を含んで構成され、ユーザが視認できるように、情報を表示する。例えば、表示部130は、管理対象の受信メールに対する未返信を通知するメッセージ等を表示しても良い。
また、表示部130は、表示灯(回転表示灯、点滅表示灯等)であっても良い。その場合、制御部140は、表示灯を点灯させることで、管理対象の受信メールに対して未返信であることを、ユーザに通知しても良い。
制御部140は、メール管理装置1を動作させるための処理を制御する。また、制御部140は、記憶部120にアクセスし、記憶部120におけるメール管理情報の読み書きを制御する。制御部140は、CPU(Central Processing Unit)によって実現されても良く、コンピュータプログラムに従って動作しても良い。
制御部140は、メール管理情報抽出部141と、第1の判断部142と、第2の判断部143と、通知制御部144とを含んで構成される。
メール管理情報抽出部141は、受信メールのメール情報、及び送信メールのメール情報から、夫々、送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、送信日時を含むメール管理情報を抽出する。メール管理情報とは、電子メールを送受信、及び管理するために必要な情報を意味する。メール管理情報は、以下の説明において記載する情報を含め、電子メールを送受信、及び管理するために必要な情報であれば、その詳細は問わない。
例えば、メール情報取得部110が、受信メールのメール情報を取得した場合、メール管理情報抽出部141は、当該受信メールのメール情報から、当該受信メールの送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、送信日時等をメール管理情報として抽出する。さらに、メール情報取得部110が受信メールのメール情報を取得した場合、メール管理情報抽出部141は、メール情報取得部110が当該受信メールを受信した日時を、メール管理情報に追加しても良い。
また、メール情報取得部110が送信メールのメール情報を取得した場合、メール管理情報抽出部141は、当該送信メールのメール情報から、当該送信メールの送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、送信日時等をメール管理情報として抽出する。
例えば、メール管理情報抽出部141は、電子メール(受信メール、及び送信メール)のメールヘッダから、所定の文字列(「From」、「To」、「Date」等)を読み出しても良い。そして、メール管理情報抽出部141は、読み出した所定の文字列(「From」、「To」、「Date」等)に続く文字列を、メール管理情報として抽出しても良い。そして、メール管理情報抽出部141は、テーブル形式等、所定のデータ形式で、抽出したメール管理情報を記憶部120に格納する。
以下の説明では、メールヘッダから読み出す所定の文字列を、管理識別子と呼ぶ。なお、管理識別子の末尾に、区切り記号(「:(コロン)」等)が付加されても良いことは勿論である。その場合、メール管理情報抽出部141は、所定の文字列末尾の当該区切り記号に続く文字列を、メールヘッダからメール管理情報として抽出する。なお、管理識別子は、予め登録されているものとする。
電子メールの送信元メールアドレスに対応する管理識別子は、例えば「From」である。また、電子メールの送信先メールアドレスに対応する管理識別子は、例えば「To」である。また、電子メールの送信日時に対応する管理識別子は、例えば「Date」である。また、電子メールの受信日時に対応する管理識別子は、例えば「Received」である。また、電子メールの件名に対応する管理識別子は、例えば「Subject」である。
また、メーリングリストの管理者連絡用のメールアドレスに対応する管理識別子は、例えば「list−Owner」である。また、メーリングリストの管理用メールアドレスに対応する管理識別子は、例えば「list−Post」である。なお、上記に例示する管理識別子は、一例であり、本実施形態に係るメール管理装置1における管理識別子を上記の例示に限定する趣旨ではない。
第1の判断部142は、メール管理情報抽出部141が、受信メールのメール管理情報を抽出した場合、当該受信メールが、メーリングリストを介して送達する電子メールであるか否かを判断する。
例えば、受信メールの送信先メールアドレスが、予め登録されたメーリングリストのメールアドレスと一致する場合、受信メールが、メーリングリストを介して送達する電子メールである、と第1の判断部142は判断しても良い。
また、メール管理情報抽出部141が、メーリングリストに関連する管理識別子(例えば、「list−Owner」、「list−Post」等)を、受信メールのメールヘッダから抽出したとする。その場合、受信メールが、メーリングリストを介して送達する電子メールである、と第1の判断部142は判断しても良い。
第2の判断部143は、受信メールに対する返信メールが送信されたか否かを判断する。具体的には、受信メールが、メーリングリストを介して送達する電子メールである、と第1の判断部142が判断したとする。その場合、受信メールのメール管理情報、及び送信メールのメール管理情報に基づいて、送信メールが、受信メールに対する返信メールであるか否かを、第2の判断部143は判断する。ここで、送信メールは、受信メールのメール情報を取得後に送信される電子メールであるものとする。
より具体的には、受信メールがメーリングリストを介して送達され、メール情報取得部110が受信メールのメール情報を取得後に、送信メールのメール情報を取得したとする。その場合、第2の判断部143は、受信メールの送信元メールアドレスと、送信メールの送信先メールアドレスとを照合し、当該照合結果に基づいて、当該送信メールが受信メールに対する返信メールであるか否かを判断する。
例えば、第1の電子メールがメーリングリストを介して送達する電子メールである、と第1の判断部142が判断したとする。その場合、受信メールの送信元メールアドレスと、送信メールの送信先メールアドレスとを、第2の判断部143は照合する。そして、受信メールの送信元メールアドレスと、送信メールの送信先メールアドレスとが一致する場合、当該送信メールが、当該受信メールに対する返信メールである、と第2の判断部143は判断しても良い。一方、第2の判断部143は、受信メールの送信元メールアドレスと、送信メールの送信先メールアドレスとが一致しない場合、当該送信メールは、受信メールに対する返信メールではないと判断しても良い。
通知制御部144は、所定の時間を越えて、受信メールに対する返信メールが送信されない場合、受信メールに対して未返信であることを通知する。
例えば、通知制御部144は、受信メールに対して未返信であることを通知する処理として、表示部130に対する表示、印刷、所定のメールアドレスに対する電子メールの送信のうち、少なくともいずれかの処理を実行しても良い。そして、通知制御部144は、受信メールの送信元メールアドレス、受信メールの送信日時、メール情報取得部110が受信メールを受信した日時等のうち、少なくともいずれか一の情報を通知しても良い。
具体的には、所定の時間を越えて、受信メールに対して未返信である場合、通知制御部144は、未返信を示す情報を、表示部130に出力しても良い。例えば、メール管理装置1が表示部130としてディスプレイを含む場合、第2の判断部143は、未返信を示すメッセージ等を、表示部130に表示させても良い。または、メール管理装置1が表示部130として表示灯を含む場合、第2の判断部143は、表示灯を点灯させて、受信メールに対して未返信であることを通知しても良い。
または、通知制御部144は、受信メールの送信先メールアドレスに、電子メールを用いて、受信メールに対して未返信であることを通知しても良い。
例えば、通知制御部144は、受信メールの受信日時から所定の時間を越えて、返信メールが送信されない場合、受信メールに対して未返信であることを通知する処理を実行しても良い。
または、メール情報取得部110が受信メールのメール情報を取得後、所定の時間を経過後に送信された送信メールを対象として、当該送信メールが受信メールに対する返信メールであるか否かを、第2の判断部143は判断しても良い。つまり、メール情報取得部110が受信メールのメール情報を取得後、所定の時間を経過時から、所定の時間以内に、返信メールが送信されない場合、通知制御部144は、受信メールに対して未返信であることを通知する処理を実行しても良い。
また、第2の判断部143は、未返信であることを通知後、所定の時間以内において、返信メールの有無の判断を繰り返しても良い。そして、受信メールに対して未返信である、と第2の判断部143が判断した場合、未返信であることの通知を繰り返しても良い。
次に、本実施形態に係るメール管理装置1の動作について、詳細に説明する。
図3は、本実施形態に係るメール管理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。なお、メール管理装置1は、図3に示す処理を、受信メール毎に実行する。つまり、メール管理装置1は、受信メールのメール情報を受信する(図3に示すステップS1)たびに、図3に示す処理を並列して実行する。
ステップS1において、メール情報取得部110は、受信メールのメール情報を電子メールとして取得する。
ステップS2において、メール管理情報抽出部141は、受信メールのメール情報から、メール管理情報を抽出する。例えば、メール管理情報抽出部141は、受信メールのメールヘッダから、送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、送信日時等を抽出しても良い。
ステップS3において、制御部140は、受信メールのメール管理情報を、記憶部120に格納する。
ステップS4において、受信メールがメーリングリストを介して送達する電子メールであるか否かを、第1の判断部142は判断する。例えば、受信メールが、メーリングリスト宛であるか否かを、第1の判断部142は判断しても良い。そして、受信メールがメーリングリストを介して送達する電子メールではない場合(ステップS4のNo分岐)には、ステップS1の処理で受信した受信メールに関して、返信の有無を判断する処理を終了する。
ここで、メール情報取得部110が、送信メールのメール情報を取得したとする。その場合、メール管理情報抽出部141は、送信メールから抽出したメール管理情報を、第2の判断部143に渡しても良い。または、メール情報取得部110が、送信メールのメール情報を取得した場合、メール管理情報抽出部141は、送信メールから抽出したメール管理情報を記憶部120に格納しても良い。そして、第2の判断部143は、記憶部120から、送信メールのメール管理情報を取得しても良い。
一方、受信メールがメーリングリストを介して送達する電子メールである場合(ステップS4のYes分岐)には、所定時間、待機した後(ステップS5)、受信メールに対して返信メールが送信されたか否かを、第2の判断部143は判断する(ステップS6)。例えば、受信メールの送信先メールアドレスがメーリングリストのメールアドレスである場合、当該受信メールが、メーリングリストを介して送達する電子メールであると、第1の判断部142は判断しても良い。
受信メールに対して、返信メールが送信された、と第2の判断部143が判断した場合(ステップS6のYes分岐)には、ステップS1の処理で受信した受信メールに関して、返信の有無を判断する処理を終了する。一方、受信メールに対して、返信メールが送信されていない、と第2の判断部143が判断した場合(ステップS6のNo分岐)には、通知制御部144は、未返信であることを通知する(ステップS7)。そして、ステップS1の処理で受信した受信メールに関して、返信の有無を判断する処理を終了する。なお、通知方法は、表示部130に対するアラーム出力、未返信を示すメッセージ等を印刷、受信メールの送信先メールアドレスへの電子メール送信等、各種の方法があるがその詳細は問わない。
次に、受信メールに対する返信の有無を判断する処理について、図4を参照しながら、詳細に説明する。
図4は、受信メールに対する返信の有無を判断する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、メール管理情報抽出部141が、受信メールのメール管理情報を抽出し、制御部140は、抽出したメール管理情報を記憶部120に格納した(図3に示すステップS3)とする。その場合、受信メールがメーリングリストを介して送達する電子メールであるか否かを、第1の判断部142は判断する(ステップS101)。受信メールがメーリングリストを介して送達する電子メールではない場合(ステップS101のNo分岐)には、図3に示すステップS1の処理で受信した受信メールに関して、返信の有無を判断する処理を終了する。
一方、受信メールがメーリングリストを介して送達する電子メールである場合(ステップS101のYes分岐)には、所定時間、待機する(ステップS102)。そして、受信メールを受信後に、電子メールが送信されたか否かを、第2の判断部143は判断する(ステップS103)。つまり、メール情報取得部110が受信メールのメール情報を取得後に、送信メールのメール情報を取得したか否かを、第2の判断部143は判断する。
例えば、メール管理情報抽出部141がメールヘッダから、管理識別子を読み出し、メール管理情報抽出するとする。その場合、ステップS103の処理において、第2の判断部143は、受信メールの管理識別子「Received」で示す日時(受信日時)と、送信メールの管理識別子「Date」で示す日時(送信日時)とを比較する。そして、送信メールの管理識別子「Date」で示す日時が、受信メールの管理識別子「Received」で示す日時より後である場合、第2の判断部143は、受信メールを受信後、メールが送信されたと判断しても良い。
受信メールを受信後に、電子メールが送信されていない場合(ステップS103のNo分岐)には、ステップS102に戻り、処理を継続する。一方、受信メールを受信後に、電子メールが送信された場合(ステップS103のYes分岐)には、ステップS104に遷移する。
ステップS104において、メール管理情報抽出部141は、送信メールのメール情報からメール管理情報を抽出する。そして、ステップS105に遷移する。ここで、受信メールを受信後、2以上の電子メールが送信された場合、メール管理情報抽出部141は、各送信メールのメール情報から、夫々、メール管理情報を抽出する。
ステップS105において、送信メールの送信先メールアドレスが、受信メールの送信元メールアドレスと一致するか否かを、第2の判断部143は判断する。なお、受信メールを受信後に、2以上の電子メールが送信された場合、少なくとも一の送信メールの送信先メールアドレスが、受信メールの送信元メールアドレスと一致するか否かを、第2の判断部143は判断する。
送信メールの送信先メールアドレスが、受信メールの送信元メールアドレスと一致する場合(ステップS105のYes分岐)には、第2の判断部143は、受信メールに対して、返信メールが送信されたと判断する(ステップS106)。そして、図3に示すステップS1の処理で受信した受信メールに関して、返信の有無を判断する処理を終了する。
一方、送信メールの送信先メールアドレスが、受信メールの送信元メールアドレスと一致しない場合(ステップS105のNo分岐)には、通知制御部144は、未通知であることを通知する(ステップS107)。そして、図3に示すステップS1の処理で受信した受信メールに関して、返信の有無を判断する処理を終了する。
または、通知制御部144は、未通知であることを通知(ステップS107)した後、ステップS102に戻り、処理を継続しても良い。そして、所定の時間、受信メールに対する返信の有無を監視(返信の有無の判断を繰り返し)しても良い。そして、受信メールに対する返信がない場合には、通知制御部144は、未返信であることを繰り返し通知しても良い。そして、通知制御部144は、受信メールに対する返信の有無を監視する、所定の時間を経過した場合、図3に示すステップS1の処理で受信した受信メールに関して、返信の有無を判断する処理を終了する。
また、上述の通り、メール情報取得部110が受信メールのメール情報を取得後、所定の時間を経過後に送信された送信メールを対象として、第2の判断部143は、送信メールが受信メールに対する返信メールであるか否かを判断しても良い。
図5は、受信メールから抽出され、記憶部120が記憶するメール管理情報の一例を示す図である。具体的には、図5は、メール管理情報をテーブル形式で示す図である。図5に示すテーブルは、受信メールの識別情報と、送信元メールアドレスと、送信先メールアドレスと、件名と、送信日時と、受信日時と、メール本文とを対応付けたテーブルである。なお、受信メールの識別情報は、受信メール毎に割り振られた番号等である。例えば、受信メールの識別情報は、図5に示すように、受信順序を示す番号であっても良く、その詳細は問わない。また、以下の説明において、図5に示すメールアドレス「g@e.com」は、予め登録されたメーリングリストのメールアドレスであるものとする。
図6は、送信メールから抽出されるメール管理情報の一例を示す図である。具体的には、図6は、各送信メールのメール管理情報を、テーブル形式で示す図である。図6に示すテーブルは、送信メールの識別情報と、送信元メールアドレスと、送信先メールアドレスと、件名と、送信日時と、メール本文とを対応付けた情報である。なお、送信メールの識別情報は、送信メール毎に割り振られた番号等である。例えば、送信メールの識別情報は、図6に示すように、送信順序を示す番号であっても良く、その詳細は問わない。なお、以下の説明においても、送信メールの識別情報は上記の通りであるため、以下、説明を省略する。
ここで、図5、図6を参照して、図5に示す識別情報「1」の受信メールに対して、返信メールが送信されたか否かを検討する。
まず、図5に示す識別情報「1」の受信メールが、メーリングリストを介して送達するか否かを、第1の判断部142は判断する。上記の通り、当該受信メールの送信先メールアドレス「g@e.com」が、予め登録されたメーリングリストのメールアドレスである。そのため、図5に示す識別情報「1」の受信メールが、メーリングリストを介して送達する電子メールである、と第1の判断部142は判断する。
そして、第2の判断部143は、受信メールの受信日時「Wed, 23 Sep 2015 09:00:00」(即ち、2015年9月23日水曜日 9時0分0秒)以後に、送信された電子メールを判断対象として選択する。その場合、図6を参照すると、第2の判断部143は、
識別情報「2」の送信メール:送信日時「Wed, 23 Sep 2015 12:00:00」(即ち、2015年9月23日水曜日 12時0分0秒)、及び
識別情報「3」の送信メール:送信日時「Fri, 25 Sep 2015 15:00:00」(即ち、2015年9月25日金曜日 15時0分0秒)
を判断対象として選択する。
そして、第2の判断部143は、受信メールの送信元メールアドレス「a@c.com」と、送信メールの送信先メールアドレスとを照合する。その場合、図6を参照すると、受信メールの送信元メールアドレスと、識別情報「2」の送信メールの送信先メールアドレスとが、「a@c.com」であり、一致する。そのため、第2の判断部143は、図6に示す識別情報「2」の送信メールが、図5に示す識別情報「1」の受信メールに対する返信メールとして送信されたと判断する。
次に、図5、図6を参照して、図5に示す識別情報「2」の受信メールに対して、返信メールが送信されたか否かを検討する。
まず、第2の判断部143は、受信メールの受信日時「Fri, 25 Sep 2015 14:00:00」(即ち、2015年9月25日金曜日 14時0分0秒)以後に送信された電子メールを判断対象として選択する。その場合、図6を参照すると、第2の判断部143は、識別情報「3」の送信メールを判断対象として選択する。
そして、第2の判断部143は、受信メールの送信元メールアドレス「b@d.com」と、送信メールの送信先メールアドレスとを照合する。その場合、図6を参照すると、受信メールの送信元メールアドレスと一致する送信先メールアドレスである、送信メールは存在しない。そのため、第2の判断部143は、図5に示す識別情報「2」の受信メールに対する返信メールは送信されていないと判断する。そのため、通知制御部144は、図5に示す識別情報「2」の受信メールに対して未返信である、と通知する。
[変形例1]
本実施形態に係るメール管理装置1の変形例1として、電子メールの件名、メール本文等に、識別するための情報(番号等)を記載する等、所定のルールを予め設定しておいても良い。そして、第2の判断部143は、当該所定のルールを満たす受信メールと、送信メールとが送受信されたか否かを判断する。そして、第2の判断部143は、当該所定のルールを満たす受信メールと、送信メールとが存在する場合、当該受信メールに対して返信が送信されたと判断しても良い。
[変形例2]
本実施形態に係るメール管理装置1の変形例2として、上記の受信メールに替えて送信メールとし、上記の送信メールに替えて受信メールとし、本発明の技術的思想を適用しても良い。その場合、メール管理装置1は、メーリングリストを介して送達する送信メールに関して、当該送信メールに対する返信の有無を判断する。そして、第2の判断部143が送信メールに対する返信メールを受信しないと判断した場合、通知制御部144は、送信メールの送信元メールアドレスに、電子メールを用いて、送信メールに対して未返信であることを通知しても良い。
また、本実施形態に係るメール管理装置1の変形例2においては、通知制御部144は、送信メールの送信日時から所定の時間を越えて、返信メールを受信しない場合、送信メールに対して未返信であることを通知する処理を実行しても良い。または、メール情報取得部110が送信メールのメール情報を取得後、所定の時間を経過後に受信した受信メールを対象として、当該受信メールが送信メールに対する返信メールであるか否かを、第2の判断部143は判断しても良い。
以上のように、本実施形態に係るメール管理装置1は、電子メールの送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、送受信日時等に基づいて、電子メールに対する返信メールの有無を判断する。そして、本実施形態に係るメール管理装置1は、返信メールが送信されていないと判断した場合、未返信であることを通知する。従って、本実施形態に係るメール管理装置1は、メーリングリストを介して送達する電子メールに関して、返信の有無を適切に管理することに貢献する。
例えば、メーリングリスト宛に、返信を要求する電子メール(例えば、商品、サービス等に関する問合せの電子メール)が送信されたとする。その場合に、本実施形態に係るメール管理装置1を利用することで、問合せの電子メール等に対する、返信メールの有無を監視できる。さらに、本実施形態に係るメール管理装置1は、所定の時間を越えて、返信メールが送信されない場合、未返信であることを通知する。そのため、本実施形態に係るメール管理装置1は、メーリングリスト宛に送信された問合せメールに対する、対応漏れを防止することに貢献する。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
本実施形態は、送信メールのメール情報に、受信メールのメール情報が引用されている場合、送信メールのメール情報に引用される情報に基づいて、返信の有無を判断する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
本実施形態に係るメール管理装置1の内部構成は、図2に示す通りである。
本実施形態に係るメール管理情報抽出部141は、送信メールのメール情報が、受信メールのメール管理情報の少なくとも一部を引用情報として含む場合、送信メールのメール管理情報の一部として、当該引用情報を抽出する。具体的には、メール管理情報抽出部141は、送信メールに引用される、受信メールの送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、受信日時、送信日時、件名等を、送信メールのメール情報から抽出する。なお、以下の説明では、送信メールのメール情報に含まれる、受信メールを引用する情報を、「送信メールの引用情報」と呼ぶ。
本実施形態に係る第2の判断部143は、送信メールの引用情報に含まれる送信日時と、受信メールの送信日時とを照合し、当該照合結果に基づいて、当該送信メールが受信メールに対する返信メールであるか否かを判断する。
例えば、メール管理情報抽出部141は、送信メールのメールヘッダから、引用される受信メールの管理識別子「Date」に基づいて、引用される受信メールの送信日時を抽出するとする。その場合、引用される受信メールの送信日時と、記憶部120が記憶する受信メールの送信日時とが、一致するか否かを、第2の判断部143は判断する。引用される受信メールの送信日時と、記憶部120が記憶する受信メールの送信日時とが、一致する場合、第2の判断部143は、当該送信メールが受信メールに対する返信メールであると判断する。
次に、本実施形態に係るメール管理装置1の動作について、詳細に説明する。
図7は、本実施形態に係るメール管理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、メール管理情報抽出部141が、受信メールのメール管理情報を抽出し、制御部140は、抽出したメール管理情報を記憶部120に格納した(図3に示すステップS3)とする。その場合、図7に示すステップS201の処理を実行する。なお、ステップS201〜ステップS203の処理は、図4に示すステップS101〜103の処理と同一であるため、説明を省略する。
受信メールを受信後に、電子メールが送信された場合(ステップS203のYes分岐)には、メール管理情報抽出部141は、送信メールのメール情報から、メール管理情報を抽出する(ステップS204)。ここで、上述の通り、送信メールのメール情報に、引用情報が含まれる場合、メール管理情報抽出部141は、送信メールのメール情報から、メール管理情報の一部として、当該引用情報を抽出する。
ステップS205において、送信メールの送信先メールアドレスが、受信メールの送信元メールアドレスと一致するか否かを、第2の判断部143は判断する。送信メールの送信先メールアドレスが、受信メールの送信元メールアドレスと一致しない場合(ステップS205のNo分岐)には、通知制御部144は、未返信であることを通知する(ステップS206)。そして、図3に示すステップS1の処理で受信した受信メールに関して、返信の有無を判断する処理を終了する。
一方、送信メールの送信先メールアドレスが、受信メールの送信元メールアドレスと一致する場合(ステップS205のYes分岐)には、送信メールの引用情報に含まれる送信日時と、受信メールの送信日時とが一致するか否かを、第2の判断部143は判断する(ステップS207)。
送信メールの引用情報に含まれる送信日時と、受信メールの送信日時とが一致する場合(ステップS207のYes分岐)には、第2の判断部143は、受信メールに対して、返信メールが送信されたと判断する(ステップS208)。そして、図3に示すステップS1の処理で受信した受信メールに関して、返信の有無を判断する処理を終了する。
一方、送信メールの引用情報に含まれる送信日時と、受信メールの送信日時とが一致しない場合(ステップS207のNo分岐)には、通知制御部144は、未返信であることを通知する(ステップS206)。そして、図3に示すステップS1の処理で受信した受信メールに関して、返信の有無を判断する処理を終了する。
図8は、送信メールから抽出されるメール管理情報の一例を示す図である。具体的には、図8は、各送信メールから抽出されるメール管理情報を、テーブル形式で示す図である。図8に示すテーブルは、送信メールの識別情報と、送信元メールアドレスと、送信先メールアドレスと、件名と、送信日時と、メール本文と、引用情報とを対応付けたテーブルである。また、図8に示す引用情報は、受信メールの送信元メールアドレスと、受信メールの送信先メールアドレスと、受信メールの送信日時とを含む。
ここで、図5、図8を参照して、図5に示す識別情報「1」の受信メールに対して、返信メールが送信されたか否かを検討する。
まず、図5に示す識別情報「1」の受信メールが、メーリングリストを介して送達する電子メールであるか否かを、第1の判断部142は判断する。その結果、第1の実施形態における説明の通り、図5に示す識別情報「1」の受信メールが、メーリングリストを介して送達する、と第1の判断部142は判断する。
そして、第2の判断部143は、受信メールの受信日時「Wed, 23 Sep 2015 09:00:00」(即ち、2015年9月23日水曜日 9時0分0秒)以後に、送信された電子メールを判断対象として選択する。その場合、図8を参照すると、第2の判断部143は、識別情報「1」の送信メール、識別情報「2」の送信メールを判断対象として選択する。
さらに、第2の判断部143は、識別情報「1」の受信メールの送信元メールアドレス「a@c.com」と、送信メールの送信先メールアドレスとを照合する。その場合、識別情報「1」の送信メールのメールアドレス、及び識別情報「2」の送信メールの送信先メールアドレスとが、受信メールの送信元メールアドレスと一致する。
そして、第2の判断部143は、受信メールの送信日時「Tue, 22 Sep 2015 14:00:00」(即ち、2015年9月22日火曜日 14時0分0秒)と、送信メールの引用情報に含まれる送信日時とを照合する。その場合、識別情報「2」の送信メールの引用情報に含まれる送信日時と、受信メールの送信日時とが一致する。そのため、第2の判断部143は、図8に示す識別情報「2」の送信メールが、図5に示す識別情報「1」の受信メールに対する返信メールとして送信されたと判断する。
[変形例1]
本実施形態に係るメール管理装置1の変形例1として、上記の受信メールに替えて送信メールとし、上記の送信メールに替えて受信メールとし、本発明の技術的思想を適用しても良い。その場合、第2の判断部143は、受信メールの引用情報に含まれる送信日時と、送信メールの送信日時とを照合し、当該照合結果に基づいて、当該受信メールが送信メールに対する返信メールであるか否かを判断する。
以上のように、本実施形態に係るメール管理装置1は、第2の電子メールが第1の電子メールを引用する場合、引用される第1の電子メールの送信日時に基づいて、返信メールの有無を判断する。本実施形態に係るメール管理装置1が第2の電子メールの引用情報を参照することで、第1の電子メールの送信元メールアドレスに対して、第1の電子メールとは無関係な電子メール(返信メールではない電子メール)が送信された場合に、送信された電子メールは、先に受信、又は送信した第1の電子メールに対する返信ではない、と本実施形態に係るメール管理装置1は判断できる。
そのため、本実施形態に係るメール管理装置1は、第2の電子メールが、第1の電子メールに対する返信であるか否かを、より一層適切に判断できる。従って、本実施形態に係るメール管理装置1は、メーリングリストを介して送達する電子メールに対する、返信の有無を、より一層適切に管理することに貢献する。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
本実施形態は、送信メールのメール情報に、受信メールのメール情報が引用されている場合、送信メールの引用情報に含まれる件名に基づいて、返信の有無を判断する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
本実施形態に係るメール管理装置1の内部構成は、図2に示す通りである。
本実施形態に係る第2の判断部143は、送信メールの引用情報に含まれる件名と、受信メールの件名とを照合し、当該照合結果に基づいて、当該送信メールが受信メールに対する返信メールであるか否かを判断する。
また、第2の判断部143は、送信メールの引用情報に含まれる件名と、受信メールの件名とが、所定の字数を越えて一致するか否かに基づいて、当該送信メールが受信メールに対する返信メールであるか否かを判断しても良い。例えば、メール管理情報抽出部141は、送信メールのメールヘッダから、引用される受信メールの管理識別子「Subject」に基づいて、引用される受信メールの件名を抽出するとする。その場合、引用される受信メールの件名と、記憶部120が記憶する受信メールの件名とが、所定の字数を越えて一致するか否かを、第2の判断部143は判断する。
次に、本実施形態に係るメール管理装置1の動作について詳細に説明する。
図9は、本実施形態に係るメール管理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
図7に示すフローチャートと、図9に示すフローチャートとの相違点は、図7に示すステップS207の処理と、図9に示すステップS307の処理とが相違する点である。図9に示すステップS301〜ステップS306、及びステップS308の処理は、図7に示すステップS201〜ステップS206、及びステップS208の処理と同一である。以下の説明では、図9に示すステップS307の処理について説明する。
ここで、送信メールの送信先メールアドレスが、受信メールの送信元メールアドレスと一致する、と第2の判断部143は判断した(ステップS305のYes分岐)とする。その場合、引用情報に含まれる件名と、受信メールの件名とが一致するか否かを、第2の判断部143は判断する(ステップS307)。引用情報に含まれる件名と、受信メールの件名とが一致する場合(ステップS307のYes分岐)には、受信メールに対して返信メールが送信された、と第2の判断部143は判断する(ステップS308)。一方、引用情報に含まれる件名と、受信メールの件名とが一致しない場合(ステップS307のNo分岐)には、通知制御部144は、未返信であることを通知する(ステップS306)。
なお、上述の説明は、返信メールの有無を判断するための条件を、上述の条件に限定する趣旨ではない。例えば、図7に示すステップS207の条件と、図9に示すステップS307の条件とをともに満たす場合に、返信メールが送信された、と第2の判断部143が判断しても良いことは勿論である。
図10は、送信メールから抽出されるメール管理情報の一例を示す図である。具体的には、図10は、各送信メールから抽出されるメール管理情報を、テーブル形式で示す図である。図10に示すテーブルは、送信メールの識別情報と、送信元メールアドレスと、送信先メールアドレスと、件名と、送信日時と、メール本文と、引用情報とを対応付けたテーブルである。また、図10に示す引用情報は、受信メールの送信元メールアドレスと、受信メールの送信先メールアドレスと、受信メールの件名とを含む。
図5、図10を参照して、図5に示す識別情報「1」の受信メールに対して、返信メールが送信されたか否かを検討する。まず、第2の判断部143は、受信メールの受信日時「Wed, 23 Sep 2015 09:00:00」(即ち、2015年9月23日水曜日 9時0分0秒)以後に、送信された電子メールを判断対象として選択する。その場合、図10を参照すると、第2の判断部143は、識別情報「1」の送信メール、識別情報「2」の送信メールを判断対象として選択する。
そして、第2の判断部143は、図5に示す識別情報「1」の受信メールの送信元メールアドレス「a@c.com」と、送信メールの送信先メールアドレスとを照合する。その場合、識別情報「1」の送信メールのメールアドレスと、識別情報「2」の送信メールの送信先メールアドレスとが、受信メールの送信元メールアドレスと一致する。
そして、第2の判断部143は、受信メールの件名「問合せ」と、送信メールの引用情報に含まれる件名とを照合する。識別情報「2」の送信メールの引用情報に含まれる件名と、受信メールの件名とが一致する。そのため、第2の判断部143は、図10に示す識別情報「2」の送信メールが、図5に示す識別情報「1」の受信メールに対する返信メールとして送信されたと判断する。
[変形例1]
本実施形態に係るメール管理装置1の変形例1として、上記の受信メールに替えて送信メールとし、上記の送信メールに替えて受信メールとし、本発明の技術的思想を適用しても良い。その場合、第2の判断部143は、受信メールの引用情報に含まれる件名と、送信メールの件名とを照合し、当該照合結果に基づいて、当該受信メールが送信メールに対する返信メールであるか否かを判断する。
以上のように、本実施形態に係るメール管理装置1は、第2の電子メールが第1の電子メールを引用する場合、引用される第1の電子メールの件名に基づいて、返信メールの有無を判断する。本実施形態に係るメール管理装置1が第2の電子メールの引用情報を参照することで、第1の電子メールの送信元メールアドレスに対して、受信メールとは無関係な電子メールが送信された場合に、送信された電子メールは、先に受信、又は送信した第1の電子メールに対する返信ではない、と本実施形態に係るメール管理装置1は判断できる。
そのため、本実施形態に係るメール管理装置1は、第2の電子メールが、第1の電子メールに対する返信であるか否かを、より一層適切に判断できる。従って、本実施形態に係るメール管理装置1は、メーリングリストを介して送達する電子メールに対する、返信の有無を、より一層適切に管理することに貢献する。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
本実施形態は、メールサーバ装置と、メール管理装置とを含むメール管理システムの形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
図11は、本実施形態に係るメール管理システム3の全体構成の一例を示すブロック図である。メール管理システム3は、メール管理装置1と、メールサーバ装置4とを含んで構成される。図11は、簡単のため、本実施形態に係るメール管理装置1に関係するモジュールを主に記載する。
メール管理装置1と、メールサーバ装置4とは、ネットワーク2を介して接続する。メールサーバ装置4は、電子メールの送受信を制御、又は中継する情報処理装置(コンピュータ)を意味する。また、上述の通り、ネットワーク2は、インターネット、イントラネットであっても良く、その詳細は問わない。
本実施形態に係るメール管理装置1の内部構成は、図2に示すメール管理装置1と同一である。
メールサーバ装置4は、サーバ通信部41を含んで構成される。サーバ通信部41は、ネットワーク2に接続し、電子メールの送受信を制御、又は中継する。
本実施形態に係るメール情報取得部110は、メールサーバ装置4が送受信するメール情報を取得する。例えば、本実施形態に係るメール情報取得部110は、所定の時間間隔でメールサーバ装置4にアクセスし、電子メールの送受信を監視しても良い。そして、メールサーバ装置4がメール情報を送信、又は受信した場合、メール情報取得部110は、当該メール情報を取得しても良い。
または、メールサーバ装置4はメール情報を送信、又は受信したことを、メール管理装置1に通知しても良い。メール情報取得部110は、メールサーバ装置4から当該通知を受信した場合、メールサーバ装置4にアクセスし、メール情報を取得しても良い。メール情報取得部110がメールサーバ装置4からメール情報を取得する方法は各種あるが、その詳細は問わない。
以上のように、本実施形態に係るメール管理システム3においては、電子メールの送受信を制御するメールサーバ装置4と、受信メールの返信を管理するメール管理装置1とが、異なる装置である。そのため、本実施形態に係るメール管理システム3においては、既存のメールサーバ装置4に変更を加えることなく、上述する機能を備えるメール管理装置1を、容易に実現できる。
なお、上記においては、メール管理装置1は、メールヘッダから、送信先メールアドレス、送信元メールアドレス等を取得する形態について説明した。しかし、メール管理装置1は、電子メールのエンベロープから、送信先メールアドレス、送信元メールアドレス等を取得しても良いことは勿論である。
上述の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)上記第1の視点に係るメール管理装置の通りである。
(付記2)前記第2の判断部は、前記第1の電子メールの送信元メールアドレスと、前記第2の電子メールの送信先メールアドレスとを照合し、当該照合結果に基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを判断する、付記1に記載のメール管理装置。
(付記3)前記メール管理情報抽出部は、前記第2の電子メールの前記メール情報が、前記第1の電子メールの前記メール管理情報の少なくとも一部を引用情報として含む場合、前記引用情報を、前記第2の電子メールの前記メール管理情報の一部として抽出する、付記1又は2に記載のメール管理装置。
(付記4)前記第2の判断部は、前記第2の電子メールの前記引用情報に含まれる送信日時と、前記第1の電子メールの送信日時とを照合し、当該照合結果に基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを判断する、付記3に記載のメール管理装置。
(付記5)前記第2の判断部は、前記第2の電子メールの前記引用情報に含まれる件名と、前記第1の電子メールの件名とを照合し、当該照合結果に基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを判断する、付記3又は4に記載のメール管理装置。
(付記6)前記第2の判断部は、前記引用情報に含まれる件名と、前記第1の電子メールの件名とが、所定の字数を越えて一致するか否かに基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを判断する、付記3乃至5のいずれか一に記載のメール管理装置。
(付記7)所定の時間を越えて、前記第1の電子メールに対する返信メールが送信されない場合、前記第1の電子メールに対して未返信であることを通知する、通知制御部をさらに備える、付記1乃至6のいずれか一に記載のメール管理装置。
(付記8)前記第1の判断部は、前記第1の電子メールの前記メール管理情報が、メーリングリストの代表メールアドレスを示す情報、メーリングリスト管理者への連絡用アドレスを示す情報、メーリングリストの管理用アドレスを示す情報の少なくともいずれかを含む場合、当該第1の電子メールが、メーリングリストを介して送達する電子メールであると判断する、付記1乃至7のいずれか一に記載のメール管理装置。
(付記9)上記第2の視点に係るメール管理システムの通りである。
(付記10)上記第3の視点に係るメール管理方法の通りである。
(付記11)前記第1の電子メールの送信元メールアドレスと、前記第2の電子メールの送信先メールアドレスとを照合し、当該照合結果に基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを、前記メール管理装置が判断する、付記10に記載のメール管理方法。
(付記12)前記第2の電子メールの前記メール情報が、前記第1の電子メールの前記メール管理情報の少なくとも一部を引用情報として含む場合、前記引用情報を、前記第2の電子メールの前記メール管理情報の一部として、前記メール管理装置が抽出する、付記10または11に記載のメール管理方法。
(付記13)前記第2の電子メールの前記引用情報に含まれる送信日時と、前記第1の電子メールの送信日時とを照合し、当該照合結果に基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを、前記メール管理装置が判断する、付記12に記載のメール管理方法。
(付記14)前記第2の電子メールの前記引用情報に含まれる件名と、前記第1の電子メールの件名とを照合し、当該照合結果に基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを、前記メール管理装置が判断する、付記12又は13に記載のメール管理方法。
(付記15)前記引用情報に含まれる件名と、前記第1の電子メールの件名とが、所定の字数を越えて一致するか否かに基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを、前記メール管理装置が判断する、付記12乃至14のいずれか一に記載のメール管理方法。
(付記16)前記メール管理装置が、所定の時間を越えて、前記第1の電子メールに対する返信メールが送信されない場合、前記第1の電子メールに対して未返信であることを通知する工程をさらに含む、付記10乃至15のいずれか一に記載のメール管理方法。
(付記17)前記第1の電子メールの前記メール管理情報が、メーリングリストの代表メールアドレスを示す情報、メーリングリスト管理者への連絡用アドレスを示す情報、メーリングリストの管理用アドレスを示す情報の少なくともいずれかを含む場合、当該第1の電子メールが、メーリングリストを介して送達する電子メールである、と前記メール管理装置が判断する、付記10乃至16のいずれか一に記載のメール管理方法。
(付記18)上記第4の視点に係るプログラムの通りである。
(付記19)前記第1の電子メールの送信元メールアドレスと、前記第2の電子メールの送信先メールアドレスとを照合し、当該照合結果に基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを、前記メール管理装置が判断する処理を、前記コンピュータに実行させる、付記18に記載のプログラム。
(付記20)前記第2の電子メールの前記メール情報が、前記第1の電子メールの前記メール管理情報の少なくとも一部を引用情報として含む場合、前記引用情報を、前記第2の電子メールの前記メール管理情報の一部として抽出する処理を、前記コンピュータに実行させる、付記18又は19に記載のプログラム。
(付記21)前記第2の電子メールの前記引用情報に含まれる送信日時と、前記第1の電子メールの送信日時とを照合し、当該照合結果に基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを判断する処理を、前記コンピュータに実行させる、付記20に記載のプログラム。
(付記22)前記第2の電子メールの前記引用情報に含まれる件名と、前記第1の電子メールの件名とを照合し、当該照合結果に基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを判断する処理を、前記コンピュータに実行させる、付記20又は21に記載のプログラム。
(付記23)前記引用情報に含まれる件名と、前記第1の電子メールの件名とが、所定の字数を越えて一致するか否かに基づいて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールに対する返信メールであるか否かを判断する処理を、前記コンピュータに実行させる、付記20乃至22のいずれか一に記載のプログラム。
(付記24)前記第1の電子メールの前記メール管理情報が、メーリングリスト管理者への連絡用アドレスを示す情報を含む場合、当該第1の電子メールが、メーリングリストを介して送達すると判断する処理を、前記コンピュータに実行させる、付記18乃至23のいずれか一に記載のプログラム。
(付記25)所定の時間を越えて、前記第1の電子メールに対する返信メールが送信されない場合、前記第1の電子メールに対して未返信であることを通知する処理を、前記コンピュータに実行させる、付記18乃至24のいずれか一に記載のプログラム。
(付記26)前記第1の電子メールの前記メール管理情報が、メーリングリストの代表メールアドレスを示す情報、メーリングリストの管理用アドレスを示す情報、メーリングリストの管理用アドレスを示す情報の少なくともいずれかを含む場合、当該第1の電子メールが、メーリングリストを介して送達する電子メールであると判断する処理を、前記コンピュータに実行させる、付記18乃至25のいずれか一に記載のプログラム。
なお、上記の付記9に示す形態に係るメール管理装置は、付記1に示す形態と同様に、付記2乃至8に示す形態に展開することが可能である。
なお、上記の各特許文献の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。