JP2017033781A - イオン発生装置 - Google Patents

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愛佳 泰永
哲也 江崎
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哲也 江崎
彰 上西
Akira Uenishi
彰 上西
和志 飯屋谷
Kazushi Iyatani
和志 飯屋谷
三奈子 谷口
Minako Taniguchi
三奈子 谷口
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Abstract

【課題】所望の量のイオンを安定して発生させることが可能なイオン発生装置を提供する。
【解決手段】イオン発生装置は、放電電極41および対向電極42と、放電電極41と対向電極42とを保持する筺体31とを備え、放電電極41および対向電極42のうちの少なくとも一方の材質は、超弾性合金または形状記憶合金である。
【選択図】図2

Description

本発明は、放電電極および対向電極を備えたイオン発生装置に関する。
特開2006−019265号公報(特許文献1)に開示されているように、放電電極および対向電極を備えたイオン発生装置が知られている。イオン発生装置を活用することにより、室内に存在している汚染微粒子の濃度を低く抑えることができる。
特開2006−019265号公報
イオン発生装置を長時間使用すると、放電電極や対向電極の表面に、ほこりやシリコンなどの付着物が蓄積する。放電により発生するイオンの量が減少することを防ぐために、放電電極や対向電極は、定期的に清掃する必要がある。従来のイオン発生装置においては、これらの電極がステンレスやタングステンなどの金属から構成されていた。
綿棒や小さなブラシなどを用いてこれらの電極を清掃する際、これらの電極には外力が加えられる。外力が加わることにより塑性変形してしまった電極の形状を元の状態に戻すことは容易ではなく、いったん変形してしまった電極は、所望の量のイオンを安定して発生させることができなくなる場合があった。
本発明は、上述のような実情に鑑みて為されたものであって、従来のものに比べて、所望の量のイオンを安定して発生させることが可能なイオン発生装置を提供することを目的とする。
本発明に基づくイオン発生装置は、放電電極および対向電極と、上記放電電極と上記対向電極とを保持する筺体と、を備え、上記放電電極および上記対向電極のうちの少なくとも一方の材質は、超弾性合金または形状記憶合金である。
好ましくは、上記放電電極および上記対向電極のうちの上記一方の材質は、形状記憶合金であり、上記のイオン発生装置は、上記放電電極および上記対向電極のうちの上記一方を加熱する加熱装置と、上記加熱装置の駆動を制御する制御部と、をさらに備える。
好ましくは、上記のイオン発生装置は、上記放電電極と上記対向電極との間で生成されたイオンの量を検出するイオンセンサをさらに備え、上記制御部は、上記イオンセンサにより検出されたイオン量が予め定められた範囲外である際に、上記加熱装置を駆動する。
好ましくは、上記のイオン発生装置は、上記放電電極および上記対向電極のうちの上記一方の変形量を検出する光学センサをさらに備え、上記制御部は、上記光学センサにより検出された変形量が予め定められた閾値を超える際に、上記加熱装置を駆動する。
好ましくは、上記筺体の内壁面には、上記放電電極および上記対向電極のうちの上記一方の変形量を目視で確認可能とするための目印が設けられている。
好ましくは、上記制御部は、ユーザーから入力された指示に基づいて、上記加熱装置を駆動する。
好ましくは、上記形状記憶合金とは、ニッケルチタンである。
上記の構成によれば、放電電極および対向電極のうちの少なくとも一方が、変形しにくい、あるいは変形したとしても加熱により容易に元の形状に戻すことができるため、所望の量のイオンを安定して発生させることができる。
実施の形態1におけるイオン発生装置の内部構造を示す図である。 実施の形態1におけるイオン発生装置に備えられるイオン発生部を示す平面図である。 実施の形態2におけるイオン発生装置の内部構造を示す図である。 実施の形態2におけるイオン発生装置に備えられるイオン発生部を示す平面図である。 実施の形態3におけるイオン発生装置(イオン発生部)の内部構造を示す斜視図である。 実施の形態4におけるイオン発生装置(イオン発生部)の内部構造を示す斜視図である。 実施の形態5におけるイオン発生装置(イオン発生部)の内部構造を示す斜視図である。 他の実施の形態の第1構成例におけるイオン発生装置(イオン発生部)の内部構造を示す斜視図である。 他の実施の形態の第2構成例におけるイオン発生装置(イオン発生部)の内部構造を示す斜視図である。 他の実施の形態の第3構成例におけるイオン発生装置(イオン発生部)の内部構造を示す斜視図である。 他の実施の形態の第4構成例におけるイオン発生装置(イオン発生部)の内部構造を示す斜視図である。 他の実施の形態の第5構成例におけるイオン発生装置(イオン発生部)の内部構造を示す斜視図である。
実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。同一の部品および相当部品には同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
[実施の形態1]
(イオン発生装置100)
図1を参照して、実施の形態1におけるイオン発生装置100は、プラスイオンおよびマイナスイオンを室内に送出することにより、空気中のウイルスを不活性化もしくは死滅させる機能を有する。イオン発生装置100は、除湿機として、加湿器として、エアコンディショナとして、あるいは空気清浄機として機能することができる。
本実施の形態におけるイオン発生装置100は、ケーシング10と、ケーシング10の中に収容された2つのイオン送出ユニット20とを備える。イオン送出ユニット20は、シロッコファン22、ダクト24およびイオン発生部30を含む。ダクト24は、シロッコファン22から送出された空気の通風路を形成する。ケーシング10およびダクト24には、イオン発生部30が着脱可能に挿入される挿入口12が形成されている。イオン発生部30は、挿入口12から挿入され、ダクト24が形成している通風路上に配置される。
(イオン発生部30)
図2は、イオン発生部30を示す平面図である。イオン発生部30は、イオンを発生させ、通風路内を流れる空気中にイオンを放出する。本実施の形態におけるイオン発生部30は、筺体31、基板収容部32、基板35、放電電極41および対向電極42を備える。筺体31は、枠状の形状を有しており、筺体31の内側には空間34が形成されている。筺体31の外形形状は、図1に示す挿入口12の形状に対応している。基板収容部32は、筺体31上に設けられており、基板収容部32の中には基板35が収容されている。
放電電極41および対向電極42は、いずれも針形状を有する。放電電極41および対向電極42は、互いに平行であり、間隔を空けて互いに対向している。放電電極41および対向電極42の各々の基端部分(根元部分)は、基板35に固定されている。筺体31は、基板35を介して放電電極41および対向電極42を保持している。放電電極41および対向電極42の各々の先端は、空間34の中に位置している。
基板収容部32の中には、図示しない高電圧回路が設けられている。放電電極41および対向電極42に電圧が印加されることにより、放電電極41と対向電極42との間にコロナ放電が発生し、負イオンおよび正イオンが発生する。なお、放電電極41および対向電極42の数、形状および配置は、図2に示す構成に限定されるものではない。
ここで、放電電極41および対向電極42のうちの少なくとも一方の材質は、超弾性合金または形状記憶合金である。好ましくは、放電電極41および対向電極42の双方の材質が、超弾性合金または形状記憶合金である。超弾性合金の具体例としては、ニッケルチタン(Ni−Ti)といった組成を有する合金を上げることができる。
冒頭で述べたように、放電電極や対向電極は、定期的に清掃する必要がある。綿棒や小さなブラシなどを用いてこれらの電極を清掃する際、これらの電極には外力が加えられる。本実施の形態において、放電電極41および対向電極42のうちの少なくとも一方の材質が、超弾性合金であるとする。この場合には、清掃時に上記一方の電極に外力が加わったとしても、電極が変形することはほとんどない。ステンレスやタングステンなどの金属から構成された電極に比べて、超弾性合金から構成された電極は塑性変形しにくく、外力が加わったとしても元の状態に戻りやすい。したがって、放電電極41と対向電極42とが、商品出荷時の間隔を保ったまま平行に配置されているという状態が従来のものに比べて維持されやすく、所望の量のイオンを安定して発生させることが可能となる。放電電極41および対向電極42の双方の材質が超弾性合金である場合には、より高い効果を期待できる。
一方で、放電電極41および対向電極42のうちの少なくとも一方の材質が、形状記憶合金であるとする。この場合には、清掃時に上記一方の電極に外力が加わることにより電極が変形したとしても、その電極をドライヤーやお湯などで加熱することにより、容易に元の形状に戻すことができる。したがって、放電電極41と対向電極42とが、商品出荷時の間隔で平行に配置されているという状態が従来のものに比べて復元されやすく、所望の量のイオンを安定して発生させることが可能となる。放電電極41および対向電極42の双方の材質が形状記憶合金である場合には、より高い効果を期待できる。
[実施の形態2]
図3および図4を参照して、実施の形態2におけるイオン発生装置101について説明する。ここでは、実施の形態1,2の相違点について説明し、実施の形態1と重複する説明は繰り返さないものとする。
本実施の形態におけるイオン発生装置101は、イオンセンサ25(図3)を備え、実施の形態1におけるイオン発生部30の代わりにイオン発生部30Aを備えている。イオンセンサ25は、ダクト24が形成している通風路内に配置されており(図3)、放電電極41と対向電極42との間で生成されたイオンの量を検出する。
図4に示すように、イオン発生部30Aは、加熱装置50および制御部52をさらに有している。イオン発生部30Aにおいては、放電電極41および対向電極42のうちの少なくとも一方の材質が、形状記憶合金である。制御部52は、イオンセンサ25(図3)により検出されたイオン量が予め定められた範囲外である際に、加熱装置50を駆動する。加熱装置50は、イオン発生部30Aに組み込まれているため、イオン発生部30Aをケーシング10(図3)から外すことなく変形した電極の形状を元に戻すことができる。
イオンセンサ25を活用するという構成に限られず、制御部52は、たとえば、ユーザー(メンテナンスマン)から入力された指示(ユーザーの操作により受け付けた指示)に基づいて、加熱装置50を駆動してもよい。加熱装置50は、イオン発生部30Aに組み込まれているため、変形した電極の形状を、ユーザーはボタン操作によって容易に元に戻すことができる。
制御部52を活用して加熱装置50の駆動を制御するという構成に限られず、イオンセンサ25により検出されたイオン量が予め定められた範囲外である際に、その旨をユーザーに報知し、清掃を促してもよい。
[実施の形態3]
図5を参照して、実施の形態3におけるイオン発生装置(イオン発生部30B)について説明する。ここでは、実施の形態1〜3の相違点について説明し、実施の形態1,2と重複する説明は繰り返さないものとする。
本実施の形態においては、筺体31に開口部33が設けられており、開口部33の内側には導電性を有する保持部材45が配置されている。放電電極41は、保持部材45を介して、基板35に固定されている。放電電極41の材質は、形状記憶合金である。さらに、筺体31の内壁面には、放電電極41の変形量を目視で確認可能とするための目印60が設けられている。
図5中の矢印で示す様に、放電電極41の形状を目印60に投影するような形で、ユーザーは放電電極41の変形量を確認することができる。放電電極41が変形していた場合には、イオン発生部30Bをケーシングから取り外し、ドライヤーやお湯などで放電電極41を加熱することにより、放電電極41を容易に元の形状に戻すことができる。実施の形態2の場合のように、加熱装置50や制御部52と組み合わせて実施してもよい。ここでは放電電極41に基づき説明しているが、対向電極42についても同様に実施可能である。
[実施の形態4]
図6を参照して、実施の形態4におけるイオン発生装置(イオン発生部30C)について説明する。ここでは、実施の形態1〜4の相違点について説明し、実施の形態1〜3と重複する説明は繰り返さないものとする。
本実施の形態におけるイオン発生部30Cは、放電電極41の変形量を検出する光学センサ70をさらに備えている。制御部52(図4参照)は、光学センサ70により検出された変形量が予め定められた閾値を超える際に、加熱装置50(図4参照)を駆動する。当該構成によっても、上述の実施の形態と同様の作用および効果を得ることができる。ここでは放電電極41に基づき説明しているが、対向電極42についても同様に実施可能である。
制御部52を活用して加熱装置50の駆動を制御するという構成に限られず、光学センサ70により検出された変形量が予め定められた閾値を超える際に、その旨をユーザーに報知し、清掃を促してもよい。
[実施の形態5]
図7を参照して、実施の形態5におけるイオン発生装置(イオン発生部30D)について説明する。ここでは、実施の形態1〜5の相違点について説明し、実施の形態1〜4と重複する説明は繰り返さないものとする。
上述の各実施の形態においては、放電電極41あるいは対向電極42の全体が、形状記憶合金ないし超弾性合金から構成されている。本実施の形態においては、放電電極41が、保持部41aと放電部41bとを有している。保持部41aのみが、形状記憶合金ないし超弾性合金から構成されている。すなわち、放電電極41のうち、清掃の際に外力を受けて塑性変形が生じ得る箇所のみ(塑性変形が生じやすい箇所のみ)を、部分的に、形状記憶合金ないし超弾性合金から構成している。当該構成によっても、上述の実施の形態と同様の作用および効果を得ることができる。ここでは放電電極41に基づき説明しているが、対向電極42についても同様に実施可能である。
[他の実施の形態]
上述の各実施の形態においては、いずれも針状の形状を有する放電電極41および対向電極42に基づき説明した。上述の各実施の形態において開示した技術的思想は、針状の形状を有する放電電極41および対向電極42に限って適用されるものではない。
図8に示すイオン発生部30Eにおいては、基板35上に設けられた針状の放電電極41と、基板36上に形成された環状の形状を有する対向電極42との間で放電が行われる。放電電極41は、基板36に設けられた貫通部37内に挿通されている。当該構成によっても、放電電極41および対向電極42のうちの少なくとも一方の材質が超弾性合金または形状記憶合金であることによって、上記と同様の効果が得られる。
図9に示すイオン発生部30Fにおいては、基板35上に設けられた板状の放電電極41と板状の対向電極42との間で放電が行われる。当該構成によっても、放電電極41および対向電極42のうちの少なくとも一方の材質が超弾性合金または形状記憶合金であることによって、上記と同様の効果が得られる。
図10に示すイオン発生部30Gにおいては、基板35上に設けられた針状の放電電極41と板状の対向電極42との間で放電が行われる。当該構成によっても、放電電極41および対向電極42のうちの少なくとも一方の材質が超弾性合金または形状記憶合金であることによって、上記と同様の効果が得られる。
図11に示すイオン発生部30Hにおいては、基板35上に設けられた針状の放電電極41とU字状の対向電極42との間で放電が行われる。当該構成によっても、放電電極41および対向電極42のうちの少なくとも一方の材質が超弾性合金または形状記憶合金であることによって、上記と同様の効果が得られる。
図12に示すイオン発生部30Iにおいては、基板36上に設けられた板状の放電電極41と、基板35上に設けられた針状の対向電極42とが垂直な関係で配置されており、これらの間で放電が行われる。当該構成によっても、放電電極41および対向電極42のうちの少なくとも一方の材質が超弾性合金または形状記憶合金であることによって、上記と同様の効果が得られる。
以上、実施の形態について説明したが、上記の開示内容はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 ケーシング、12 挿入口、20 イオン送出ユニット、22 シロッコファン、24 ダクト、25 イオンセンサ、30,30A,30B,30C,30D,30E,30F,30G,30H,30I イオン発生部、31 筺体、32 基板収容部、33 開口部、34 空間、35,36 基板、41 放電電極、41a 保持部、41b 放電部、42 対向電極、45 保持部材、50 加熱装置、52 制御部、60 目印、70 光学センサ、100,101 イオン発生装置。

Claims (5)

  1. 放電電極および対向電極と、
    前記放電電極と前記対向電極とを保持する筺体と、を備え、
    前記放電電極および前記対向電極のうちの少なくとも一方の材質は、超弾性合金または形状記憶合金である、
    イオン発生装置。
  2. 前記放電電極および前記対向電極のうちの前記一方の材質は、形状記憶合金であり、
    前記放電電極および前記対向電極のうちの前記一方を加熱する加熱装置と、
    前記加熱装置の駆動を制御する制御部と、をさらに備える、
    請求項1に記載のイオン発生装置。
  3. 前記放電電極と前記対向電極との間で生成されたイオンの量を検出するイオンセンサをさらに備え、
    前記制御部は、前記イオンセンサにより検出されたイオン量が予め定められた範囲外である際に、前記加熱装置を駆動する、
    請求項2に記載のイオン発生装置。
  4. 前記放電電極および前記対向電極のうちの前記一方の変形量を検出する光学センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記光学センサにより検出された変形量が予め定められた閾値を超える際に、前記加熱装置を駆動する、
    請求項2または3に記載のイオン発生装置。
  5. 前記筺体の内壁面には、前記放電電極および前記対向電極のうちの前記一方の変形量を目視で確認可能とするための目印が設けられている、
    請求項2から4のいずれか1項に記載のイオン発生装置。
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