JP2007012422A - イオン発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、イオンを発生するイオン発生装置のイオン供給量を持続・維持させることで、イオン発生機能を安定化及び長寿命化したイオン発生装置を提供する。
【解決手段】 本発明によるイオン発生装置1は、複数のイオン発生デバイス2a,2b,2cのうち、動作しているイオン発生デバイス(例えば、2a)の異常電流を検知するか、又は一定時間経過によって、イオン発生機能が低下していない正常な複数のイオン発生デバイス(例えば、2b)に自動的に切り換えることにより、イオン発生量を安定化させる。また、異物の付着・析出によって汚染されたイオン発生デバイスに高周波振動子14の振動を作用させることにより、付着・析出した異物を取り除いて、デバイスの汚染を抑制・防止し、イオン発生デバイスの再生を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気浄化作用のあるイオンを発生するイオン発生装置に関する。より詳細には、放出されるイオン量の安定化及びイオン発生機能の長寿命化を図ることができるイオン発生装置に関する。
近年、住環境の高気密化に伴い、生活者には、室内等の居住空間に浮遊する人体に有害な空気中の浮遊細菌を取り除き、健康で快適な生活を送りたいという要望が強くなっている。この要望に応えるため、各種の装置や器具が提案されている。提案されている代表的な装置は、空調機、空気清浄機等であり、例えば室内雰囲気の温度調整及び湿度調整、塵埃の除去、有害物質の除去等を図ることにより、環境の快適化を物理的乃至機械的に達成しようとするものである。
しかしながら、このような装置は部屋の空気を吸引して汚染物質を吸着又は分解により除去する方式であるため、長期に渡る使用によりフィルタの交換等のメンテナンスが不可欠であり、しかも、フィルタの特性が充分でないため、継続的に満足のいく性能が得られていない。
これに対して、イオン発生装置を用いて、空気中のイオン濃度を増加させる空気清浄機や空調機も開発されている。現在市販されているものは、負イオンのみを発生させて負イオンによって人間をリラックスさせる効果を期待するもの、又は正負両イオンを発生させて空気中の浮遊細菌を積極的に除去するといったものである。
このような従来のイオン発生装置は、直流高電圧方式やパルス高電圧方式を用いて負イオンを放電針から発生させる構造や、誘電体を挟んで対向する電極間に高周波の交流電圧を印加する構造であるので、いずれも電極間に高電圧を印加することが必要となる。そのため、イオン発生領域や周辺領域に埃や煤等の異物が多く付着する問題が生じている。さらに、高電圧を使用するために電極に該異物や水が付着するとリークが起こり、機器の安全性及び発生イオン量等の信頼性に問題が生じる可能性もある。
そこで、電極に付着・析出した異物を電気的発熱によって焼失させる方法(例えば、特許文献1)や、異物除去手段を設置してそのような異物を除去する方法(例えば、特許文献2)等が提案されている。しかしながら、焼失による方法(特許文献1)では、火花放電を発生させるだけの高電圧を必要とするため、取扱いの安全性に問題が生じる恐れがあり、異物の焼失過程で金属電極の酸化や劣化、更には新規異物成分が電極に合成される可能性もある。また,異物除去手段による方法(特許文献2)では、該異物除去手段の搭載によってイオン発生装置が複雑化するだけでなく、電極を清掃中は放電を停止しなければならないため、イオン発生・供給が断続的になってしまうといった問題がある。更に、電極に付着する異物種はイオン発生装置の使用環境により様々であり、該異物除去手段によって必ずしも簡易的に除去できるとは限らないのが現状である。
実用新案登録第3076187号([0044]〜[0046]、図 2、図8) 特開2002−122336号公報([0025]〜[0029]、図1)
上記の焼失又は異物除去手段を用いてイオン発生デバイスの継続使用を図るのでは上記のような問題が生じるので、イオン発生デバイス上に付着・析出した異物を、構造や取扱いが簡便な手段によって取り除く点で解決すべき課題がある。
本発明は斯かる点を考慮してなされたものであり、その目的は、異常放電や電極間リークを未然に防止して機器の安全性及び信頼性の向上を実現し、構造が簡単で取扱いが安全であり、電極の劣化がなく、しかもイオンの供給を連続して行うことができ、発生するイオン量の安定化及びイオン発生機能の長寿命化を図ることができるイオン発生装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明によるイオン発生装置は、空気流通路内に配置されるイオン発生デバイスに、超音波振動等の高周波振動機構を設けたことを特徴としている。上記複数個のイオン発生デバイスは、例えば、イオン発生素子又はイオン発生電極等と称されるデバイスであり、空気導入口と空気送出口とに繋がる空気流通路内を流れる気流に曝されて設置される。この場合、気流に均等に曝されるように配置し、発生したイオンをイオン発生装置の外部に送出・拡散するための送風機を備えることが好ましい。
高周波振動機構を設けることにより、イオン発生デバイスにおいて異物の付着・析出が生じた場合には、高周波振動を与えるだけで付着・析出した異物を取り除くことができる。イオン発生デバイスにおいて異物の除去のために高周波振動機構を設けることにより、異物除去のための構造や取扱いが簡便であるとともに、作動に要する電圧は低電圧で充分であって安全であり、しかも、金属電極の酸化や劣化、あるいは新規な異物の合成・付着も生じることがない。高周波振動子は、イオン発生デバイスに接触した形態で設けられ、放電に起因して放電電極に付着・析出した異物を高い周波数の振動によって取り除くことができる。異物が取り除かれたイオン発生デバイスは、再生されたイオン発生デバイスとして、後での切り換え使用に供することができ、その結果、イオン発生装置を再生させて、イオン発生機能を長寿命化することができる。
上記イオン発生装置において、イオン発生デバイスは個別に又はグループ毎に作動制御可能な複数個のイオン発生デバイスから成り、高周波振動機構は複数のイオン発生デバイスのそれぞれ個別に又はグループ毎に共通して設けることができる。このイオン発生装置によれば、個別又はグループとして一部のイオン発生デバイスを作動させ、イオン発生部(放電部)の汚染によってイオン発生量が低下したあるいはその低下が予想されるイオン発生デバイスについては、そのイオン発生デバイス毎又はそのイオン発生デバイスを含むグループとしてのイオン発生デバイスに高周波振動を与えることができる。なお、グループとしては、すべてのイオン発生デバイスから成るグループを含むことができる。
個別に又はグループ毎に作動制御可能な複数個のイオン発生デバイスから成る上記のイオン発生装置において、複数個のイオン発生デバイスは、少なくとも個別に又はグループ毎に動作から停止にあるいは停止から動作に切り換えるスイッチング装置による切換制御の態様で作動制御することができる。このイオン発生装置において、電気回路的に動作して、イオン発生デバイスの動作から停止あるいは停止から動作への切換えを電気回路的な動作をするスイッチング装置によって行うことにより、手動切り換えのような煩雑な操作の必要がなく、切り換え操作が自動的且つ簡単に行われる。各イオン発生デバイスは、スイッチング装置により駆動回路自体が切り換えられる形態であっても、イオン発生デバイスのみが切り換えられる形態であってもよい。このような自動的な切り換え制御を行うことで、切り換え作動の簡単化・容易化が図られると共に、イオン発生・供給が連続的に継続して且つ量的に安定して行われ、イオン発生機能の長寿命化を図ることができる。
スイッチング装置による切換制御を行う上記イオン発生装置において、スイッチング装置は、少なくとも1個のイオン発生デバイスについてイオン発生に係る駆動回路の異常電流を検知すること或いは一定時間経過することに応答して、当該個別の又はそれを含むグループのイオン発生デバイスを停止させるとともに、停止している他の個別の又はグループのイオン発生デバイスを動作に切り換えることができる。イオン発生装置のイオン発生量が低下することは、放電電極への異物の付着によってイオン発生に係る駆動回路に異常電流が流れたことを検知することで知ることができる。また、イオン発生装置の特定のイオン発生デバイスの一定時間経過の使用によって、イオン発生装置のイオン発生量が低下していると予想される。これらのときには、放電電極への異物の付着があったであろうと推定されるので、作動中のイオン発生デバイス又はそれを含むグループを、そのときに作動していない他のイオン発生デバイス又はそれを含むグループにスイッチング装置によって切り換え制御することができる。また、イオン発生デバイスを切り換える際の異常電流検知のレベルは調整可能である。この際には、スイッチング装置によるイオン発生デバイスの切り換え制御は、複数のイオン発生デバイスを順次に切り換えるという態様で行うことができる。
駆動回路の異常電流を検知する上記イオン発生装置において、異常電流はイオン発生時における駆動回路の電流値が基準値から変動した変動量であり、スイッチング装置は変動量が閾値以上になることに応答して切換制御を行うことができる。イオン発生時における駆動回路の電流値が、例えば定められた基準値に対して変動した変動量を求め、そうした変動量が例えば予め定められた閾値以上になるときに、イオン発生デバイスのイオン発生機能が低下したと判断することができる。こうした判断に応答して、スイッチング装置は作動すべきイオン発生デバイスの切り換えを行わせる。こうした切り換え制御は、イオン発生装置に備わる制御部が行うことができる。
スイッチング装置による切換制御を行う上記イオン発生装置において、高周波振動機構は、少なくともスイッチング装置が動作から停止に切り換えたイオン発生デバイス又は当該イオン発生デバイスを含むグループに対して、高周波振動を与えることができる。イオン発生装置としては、切換えによって新たに動作しているイオン発生デバイスがイオン発生機能を引き継いでいるので、イオン発生を途絶えることなく継続的に行うことができる。スイッチング装置が動作から停止に切り換えたイオン発生デバイス又は当該イオン発生デバイスを含むグループは、イオン発生デバイスとしての作動が停止している。そうした停止中のデバイスに高周波振動を与えることで、イオン発生機能が再生され、次の動作への切換えに備えることができる。なお、イオン発生デバイスのグループとしては、停止と動作とが切換え作動されるグループと、高周波振動が与えられるグループとは必ずしも同じでなくてもよい。動作から停止に切り換えられるイオン発生デバイスが個別である場合、高周波振動が与えられるイオン発生デバイスはグループとすることもできる。また、停止に切り換えられるイオン発生デバイスがグループであっても、高周波振動が与えられるイオン発生デバイスはより広いグループとすることができる。
上記イオン発生装置において、イオン発生デバイスは、正イオン又は負イオンの少なくともいずれかを発生させるデバイスとすることができる。正イオン又は負イオンは、空気中に浮遊するアレルゲン、ウイルスや菌を包み込んで不活性化させる等して、それらの健康への影響を抑えることができる。また、負イオンは、人間をリラックスさせる効果が期待される。
本発明によるイオン発生装置は、上記のように、高周波振動子によってイオン発生デバイスを振動させているので、電極への異物の付着・析出を抑制し、付着・析出してしまった異物でも高周波振動で取り除くことができる。更には、放電電極周辺の清掃の頻度が低減するので、イオン発生装置のメンテナンスの負担を小さくすることができる。また、複数のイオン発生デバイスを空気流通路内に配置し、当該複数のイオン発生デバイスを個別に又はグループ毎に作動制御可能としているので、使用中のイオン発生デバイスの汚染等によって劣化した場合には、作動するイオン発生デバイスが別のイオン発生機能の健全なイオン発生デバイスに切り換えられ、その結果、イオン発生装置は高濃度で安定した量のイオンを長時間連続的に供給することができる。また、イオン発生デバイスを切り換える際の異常電流検知のレベルを調整することにより、あらゆる使用環境で所望の信頼性を有した空間を提供することができる。また、イオン発生デバイスにおいて付着・析出した異物に起因して異常放電や電極間リークが生じるのを未然に防止することができるので、イオン発生装置の安全性を確保することができる。更に、本発明によるイオン発生装置では、イオン発生機能が低下した又は低下したと想定されるイオン発生デバイスを、機能低下していない他のイオン発生デバイスに自動的に切り換え、停止されたイオン発生デバイスを超音波振動等によって高周波振動させるので、イオン発生デバイスの異物による汚染は高周波振動によって取り除かれ、その結果、イオン発生機能が低下したイオン発生デバイスを再生させることができる。
図面を参照して、この発明によるイオン発生装置についての実施例を説明するが、その説明に先立って、各用語を詳細に説明しておく。まず、本発明のイオン発生装置に備わるイオン発生デバイスは、イオン発生素子又はイオン発生電極と称されるものであり、駆動電圧印加による放電により正負両イオン又は正負いずれかのイオンを発生するデバイスである。より具体的には、直流高電圧方式やパルス高電圧方式を用いて正負電荷を持ったイオンを放電針から発生させる、或いは、誘電体を挟んで対向する電極間に交流電圧を印加することにより正負イオンを発生させる能力を備えたデバイスを対象とするものである。
また、本発明のイオン発生装置に備わるスイッチング装置は、複数のイオン発生デバイスを、駆動回路を含んだ素子レベルで切り換えることができる装置、あるいは駆動回路は同一でイオン発生電極の部分のみを切り換える装置である。スイッチング装置とは、単独の装置として設置されている場合のみに限定されるものではなく、イオン発生素子の駆動回路等と一体化された構造を有した該装置である場合も含まれる。そして、このようなスイッチング装置は、一定時間経過若しくは異常電流の検知等により動作する機能を備えている。ここで、異常電流とは、例えば、電極汚染に起因して生じる現象であり、イオン発生時において、設定・検知機能を備えるメータリレー等により設定・検知される駆動回路の閾値以上となる電流値の変動量のことであり、このような閾値以上となる変動量が検知された場合、スイッチング装置に信号が出力されるようになっている。
また、高周波振動子とは、イオン発生デバイスに接触して設置され、高周波の振動を与えることによって放電電極への異物の付着・析出を抑制・防止する装置である。ここで、高周波振動子は、その性質上多少の音を発生する。
更に、イオン発生装置は、空間中に安定で長期間のイオン供給を実行するものであって、少なくとも、上記の複数個のイオン発生デバイス、スイッチング装置及び送風機を備えたものとすることが好ましい。ここで、複数個のイオン発生デバイスとは2個以上のデバイスを指し、イオン発生装置の使用に関して期待するサイズ、信頼度及び寿命等の条件に応じて適宜その個数は調整される。このようなイオン発生装置は、該装置から供給されるイオン量の安定化及びイオン発生機構の長寿命化を効率よく実現するものであり、空気の出入り口を備え且つイオン発生デバイス、スイッチング装置及び送風機が搭載されているものであれば、その形状を問わない。
本発明のイオン発生装置は、周囲空間の空気浄化能力又はリフレッシュ効果能力を持った各種の空気調節装置(例えば、空気清浄機、空気調和機、除湿機、加湿器、電気ヒータ、石油ストーブ、ガスヒータ、クーラーボックス、冷蔵庫等)に適用可能である。
以下、さらに具体的な実施の形態を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施の形態の説明では、図面を用いて説明しているが、本願の図面において同一の参照符号を付したものは、同一部分または相当部分を示している。
[実施形態1]
図1は、本発明に係るイオン発生装置の第一実施形態を示す正面断面図である。図2は図1に示すイオン発生装置に搭載するイオン発生デバイスの概略構造図であり、また、図3は該イオン発生デバイスの放電部構造図である。なお、図1中の矢印は、イオン発生装置1内の空気の流れを示している。イオン発生装置1は、図1に示すように、駆動電圧を印加することにより正負両イオン或いは正負いずれかのイオンを発生させるイオン発生デバイス2a,2b,2c(総称するときには、符号2を用いる)、スイッチング装置4、送風機5、空気導入口6、空気流通路7、空気送出口8及び高周波振動子14を備えている。イオン発生デバイス2a,2b,2cは、それぞれ、正負イオンを発生させる放電部3a,3b,3c(総称するときには、符号3を用いる)を備えており、各放電部3は、それぞれが送風機5により空気導入口6から導入された気流に均等に曝されるように、空気流通路7に設置されている。スイッチング装置4は、サイズ的な制約等によりイオン発生素子2と一体化して構成されている。空気導入口6付近には送風機5が設けられており、送風機5は、空気導入口6から外気を吸引し、空気流通路7を通じて空気送出口8に向けて送気する。更に、高周波振動子14は、各イオン発生デバイス2に共通するものとして各イオン発生デバイス2に接触して設けられている。
図2に示すように、各イオン発生デバイス2は、それぞれ、イオン発生のために各放電部3(図1)に対して駆動電圧等を印加する制御回路13を備えている。スイッチング装置4は、電流基準値として設定された各イオン発生デバイス2の回路の1mA以上の電流変動量を検知する、設定・検知機能を持つメータリレー15のような手段、及び時間カウンタのような一定時間経過を検知する手段のうち少なくともいずれかの手段により、動作すべき各イオン発生デバイス2を自動的に切り換えるモードを備えている。メータリレー15は制御回路13に組み込まれており、イオン発生デバイス2の動作時の電流の変動量が設定された閾値以上になると、スイッチング装置4に信号を出力する。また、図3に示すように、各放電部3は、誘電体9と、誘電体9を挟み且つ高周波電源に接続されたメタル電極10とから構成されている。なお、図3では、誘電電極10が内部に埋設されている構造になっているが、誘電体9を挟んで両側で電極が接触していればよく、サンドイッチ型であっても構わない。
以上のように構成されたイオン発生装置1によると、例えばイオン発生デバイス2aを動作させる一方で、イオン発生デバイス2b及び2cを停止させるとき、イオンを発生するイオン発生デバイス2aの放電部3aは、放電現象と空気導入口6から順次導入される空気に曝されることにより、異物の付着・析出によって次第に汚染される。その結果、通常なら放電部3aの汚染がある程度以上進行すると、発生する正負イオン量の大きな減少(初期の1/10以下)を生じる。しかし、スイッチング装置4が設置されていることにより、電極部3aに異物が付着・析出したときに生じる駆動回路の異常電流を検出、即ち、電流値の基準値からの変動量が閾値以上になったことを検知したときには発生イオン量が減少する直後に、または一定時間の経過によってイオン発生量の減少を生じる前に、イオン発生デバイス2aから別のイオン発生デバイス2b又は2cに動作の切り換えが実行される。これにより、発生するイオン量の減少が、短時間のみで済ます、或いは未然に防止することができる。
このように、動作により汚染したイオン発生デバイス2aを、発生するイオン量が減少する前或いは直後に別のイオン量が正常なイオン発生デバイス2b又は2c(切り換えるイオン発生デバイス2の順序を定める場合には、2b)に切り換えることによって、イオン発生装置1から周囲環境に対して供給されるイオン量の安定化と信頼性の向上を図ることができる。また、高周波振動子14によるイオン発生デバイス2の振動により、イオン発生デバイス2自体の汚染を低減させることができる。この振動作用は、作動によってイオン発生機能が低下したイオン発生デバイスのみならず、作動していないイオン発生デバイス2にも及ぶので、イオン発生デバイス2の全体に渡って汚染を低減することができる。更に、イオン発生装置1の構造が簡単であるうえ、イオン発生デバイス2の数量を増加させることによって、高信頼度の長時間運転が容易であり、使用目的に応じて優れた拡張性を備えることができる。
[実施形態2]
図4は本発明によるイオン発生装置の第二実施態様の正面断面図である。図4に示すように、第二実施態様であるイオン発生装置1aにおいては、複数のイオン発生電極11a,11b,11c,11d(総称するときには、符号11を用いる)を同一の誘電体12上に配置し、さらにスイッチング装置4により複数のイオン発生電極11に対して駆動電圧等を切り換えて印加する1つの制御回路13を備えている。放電部の構造及びその他の基本的な構成は、上記実施形態1と同様であり、説明の便宜上、図1と同等の要素には同一の符号を付してある。
図4に示すように、イオン発生装置1aは、駆動電圧を印加することにより正負両イオン或いは正負いずれかのイオンを発生させるイオン発生デバイスとしての複数のイオン発生電極11a〜11d、誘電体12、電気回路的に構成されている動作するイオン発生デバイスを自動的に切り換えることができるスイッチング装置4、制御回路13、送風機5、空気導入口6、空気流通路7、空気送出口8、イオン発生電極11を高周波振動(例えば、超音波振動)させる高周波振動子14及びメータリレー15を備えている。スイッチング装置4は、イオン発生電極11a〜11dのいずれかと制御回路13に接続され、メータリレー15が制御回路13の異常電流として設定した閾値1mA以上の電流の変動量を検知するとき、イオン発生量が低下した直後に別のイオン発生が正常なイオン発生電極11a〜11dとの接続に切り換える。或いは、スイッチング装置4は、図示しない時間カウンタが計時する一定時間の経過を受けて、イオン発生量が低下する前に予め、イオン発生が正常なイオン発生電極11a〜11dとの接続に切り換える。高周波振動子14は、誘電体12に接触して設置されている。
以上のように構成されたイオン発生装置1aによると、複数のイオン発生電極11a〜11dは、予め同一の誘電体12上に作製されるため、放電する電極の切り換えによるデバイスとしての信頼度を非常に高くすることができる。また、イオン発生電極11の電極数量を増加させても、イオン発生に係る駆動電圧等を印加する制御回路13が共通なため、イオン発生装置1aに対するサイズの自由度が大きくなる。このように、動作により汚染したイオン発生電極11〜11dを、発生するイオン量が減少する前又は直後にイオン発生機能載の正常なイオン発生電極11に切り換えることによって、イオン発生装置1aから周囲環境に対して供給されるイオン量の安定化・信頼性を向上することができる。また、複数のイオン発生電極11a〜11dが1つのパーツとして設けられるため、共通して設けられる高周波振動子14によって汚染物の除去等のメンテナンスが容易であるうえ、構造的にも簡素なため、コストを安価にできる。
図示の例では、高周波振動子14はイオン発生装置1において各イオン発生デバイス2に共通して設けられているが、各イオン発生デバイス2a〜2cが互いに分散して配置されている場合には、各イオン発生デバイス2a〜2cに設けてもよい。この場合には、すべてのイオン発生デバイス2a〜2cについて高周波振動子を作動させてもよいが、動作から停止に切り換えられたイオン発生デバイスについて設けられる高周波振動子のみを作動させることもできる。
図5はこの発明によるイオン発生装置における制御部のブロック図であり、図6はその制御フローチャートである。図5に示すように、制御部20は、メータリレー15のような設定機能を有する設定手段21によって設定された、イオン発生のための駆動電流の基準値と、駆動電流が異常電流であるか否かを判定するために設定された閾値と、複数のイオン発生デバイスの順序とを記憶する記憶手段23を備えている。制御部20は、また、比較手段24とイオン発生機能判定手段25とを備えている。比較手段24は、メータリレー15のような検知機能を備えた検知手段22からの駆動電流の電流値と記憶手段23に記憶された駆動電流の基準値との差分を取って電流値の変動量を出力する。イオン発生機能判定手段25は、比較手段24からの電流値の変動量と記憶手段23に記憶された閾値との偏差を求めて、イオン発生デバイスのイオン発生機能が正常であるか(低下したか)否かを判定する。制御部20は、更に、切り換え指令手段26と高周波振動指令手段27とを備えている。切り換え指令手段26は、イオン発生機能判定手段25が、作動中のイオン発生デバイスのイオン発生機能が低下したと判定したときに、スイチング装置4にイオン発生の作動を行うイオン発生デバイスの切り換え指令信号を出力する。この際、記憶手段23に記憶されているイオン発生デバイスの作動順序を読み出して、次に作動すべきイオン発生デバイスを指示することもできる。なお、イオン発生デバイスの作動順序は、記憶手段23に代えてスイッチング装置4において記憶することもできる。同時に、高周波振動指令手段27が高周波振動子14に作動指令を出力し、イオン発生デバイスを振動させて、イオン発生デバイスに付着・析出した異物を取り除くことができる。
図5に示す制御部20は、図6に示すようなフローチャートに従ってイオン発生装置の運転を制御する作動を行う。即ち、イオン発生装置の運転開始(ステップ1、(「S1」と略す。以下同じ))が指示されると、イオン発生デバイスのイオン発生のために供給される駆動電流の基準値及びその異常電流判定のための閾値と、複数のイオン発生デバイスの作動順序とが設定手段21によって設定され記憶手段23に記憶される(S2)。この設定は、デフォルトであってもよい。イオン発生装置の運転においては、イオン発生デバイスの特定がされ(S3)、その特定がされたイオン発生デバイスについて検知手段22が検出した電流値が読み込まれる(S4)。S4で読み込まれた電流値とS2で設定・記憶された基準値とが比較手段24で比較され、偏差として変動量が算出される(S5)。S5で算出された変動量とS2で設定・記憶された閾値とが比較・判定され(S6)、変動量が閾値未満であればS4に戻って電流値のチェックを続ける。S6の比較・判定において、変動量が閾値以上であれば、イオン発生デバイスのイオン発生機能が低下したと判定し、切り換え指令手段26がスイッチング装置4に対してイオン発生デバイスを切り換えるための信号、即ち、現在作動中のイオン発生デバイスの作動を停止し、次に作動すべきイオン発生デバイスを特定する指令信号を出力する(S7)。また、高周波振動指令手段27が高周波振動子14に対して作動するように指令信号を出力する(S8)。高周波振動子14の作動により、イオン発生デバイスに付着・析出した異物を取り除いてイオン発生デバイスを再生させることができる。イオン発生装置の運転停止が指示されたか否かを判定し(S9)、運転停止が指示されていればイオン発生装置の運転が停止されて終了し(S10)、そうでなければ、S3に戻って、新たに特定されたイオン発生デバイスについてイオン発生機能のチェックが実行される。
時間カウンタが計時する一定時間の経過を受けて、イオン発生量が低下する前に予め、
イオン発生が正常なイオン発生電極との接続に切り換える場合には、図5においては、検知手段22を時間カウンタとし、記憶手段23には一定時間が記憶され、比較手段24では経過時間と記憶されている一定時間とが比較される。この場合、イオン発生機能判定手段25への閾値情報の伝達は必ずしも要しないが、経過時間が一定時間を過ぎた場合には、イオン発生機能判定手段25の判定を受けて、切換え指令手段26及び高周波振動指令手段27が各指令を出力する。同様に、図6に示すフローチャートにおいては、S2での設定は一定時間の設定であり、S4〜S6では電流値の読み込みから閾値との比較は、時間カウンタによる経過時間の読み込みと、読み込んだ経過時間と一定時間との比較とに置き換えられる。
本発明の第一実施態様に係るイオン発生装置の正面断面図。 図1に示すイオン発生装置に搭載されるイオン発生デバイスの概略構造図。 図1に示すイオン発生デバイスの放電部構造図。 本発明の第二実施態様に係るイオン発生装置の正面断面図。 この発明によるイオン発生装置における制御部のブロック図。 図5に示す制御部の作動を説明するフローチャート。
符号の説明
1、1a イオン発生装置 2a〜2c イオン発生デバイス
3a〜3c 放電部 4 スイッチング装置
5 送風機 6 空気導入口
7 空気流通路 8 空気送出口
9,12 誘電体 10 メタル電極
11a〜11d イオン発生電極 12 誘電体
13 制御回路 14 高周波振動子
15 メータリレー
20 制御部 21 設定手段
22 検知手段 23 記憶手段
24 比較手段 25 イオン発生機能判定手段
26 切り換え指令手段 27 高周波振動指令手段

Claims (7)

  1. 空気流通路内に配置されるイオン発生デバイスに、超音波振動等の高周波振動機構を設けたことを特徴とするイオン発生装置。
  2. 前記イオン発生デバイスは個別に又はグループ毎に作動制御可能な複数個のイオン発生デバイスから成り、前記高周波振動機構は、複数の前記イオン発生デバイスのそれぞれ個別に又はグループ毎に共通して設けられていることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
  3. 複数個の前記イオン発生デバイスは、少なくとも個別に又は前記グループ毎に動作から
    停止にあるいは停止から動作に切り換えるスイッチング装置による切換制御の態様で作動制御されることを特徴とする請求項2に記載のイオン発生装置。
  4. 前記スイッチング装置は、少なくとも1個の前記イオン発生デバイスについてイオン発生に係る駆動回路の異常電流を検知すること或いは一定時間経過することに応答して、当該個別の又はそれを含むグループの前記イオン発生デバイスを停止させるとともに、停止している他の個別の又はグループの前記イオン発生デバイスを動作に切り換えることを特徴とする請求項3に記載のイオン発生装置。
  5. 前記異常電流はイオン発生時における前記駆動回路の電流値が基準値から変動した変動量であり、前記スイッチング装置は前記変動量が閾値以上になることに応答して前記切換制御を行うことを特徴とする請求項4に記載のイオン発生装置。
  6. 前記高周波振動機構は、少なくとも前記スイッチング装置が動作から停止に切り換えた前記イオン発生デバイス又は当該イオン発生デバイスを含むグループに対して、高周波振動を与えることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のイオン発生装置。
  7. 前記イオン発生デバイスは、正イオン又は負イオンの少なくともいずれかを発生させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のイオン発生装置。
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