JP2014037964A - 空気清浄機およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気通路17内には、吸込口11から吸引した空気を吹出口12から吐出させる送風機20と、吸込口11から導入した空気を脱臭する触媒フィルタ41を有する脱臭ユニット40と、脱臭された空気に湿度を与える加湿ユニット30と、臭いセンサと、湿度センサと、制御部とを備えている。制御部は、臭いセンサで検知した臭いのレベルに基づいて脱臭運転時における送風機20の第1の必要風量を選択し、予め設定された目標湿度と湿度センサで検知した検知湿度との湿度差に基づいて、加湿運転時における送風機の第2の必要風量を選択し、脱臭運転と加湿運転とを同時に行う場合は、第1の必要風量と第2の必要風量のうち大きい方を送風機の必要風量として、送風機を運転制御する。
【選択図】図3
Description
実施例1における空気清浄機100の構成は、図3に示すように、筐体10の内部に吸込口11から吹出口12までを結ぶ空気通路17が形成されている。この空気通路17の途中に設けられた送風機20は、ファンモータ20aとシロッコファンなどのファン20bで構成されており、ファンモータ20aがファン20bを回すことによって、吸込口11から外部空気が装置内へ導入される(白抜き矢印A)。導入された空気は、既存の脱臭器等で使用されているプレフィルタ70と集塵フィルタ71を通過する間に、除塵される。そして、集塵フィルタ71の風下側には、脱臭ユニット40が配置されている。この脱臭ユニット40は、触媒フィルタ41を用いて脱臭処理を行うと共に、ヒータユニット46により触媒フィルタ41を定期的に加熱することで、触媒に付着した臭い成分の分解を促進し、触媒フィルタ41を繰り返し再生できるようになっている。脱臭ユニット40のさらに風下側(送風機20の風上側)には、水を吸水して湿潤した状態で通過する空気に湿度を与える気化フィルタ31を含む加湿ユニット30が配置されている。加湿ユニット30で加湿された空気は、送風機20のファン20bによって空気通路17を白抜き矢印B方向に送られ、白抜き矢印Eのように吹出口12から吐出される。
脱臭ユニット40は、図3に示すように、集塵フィルタ71と気化フィルタ31との間に配置される。脱臭ユニット40は、図4に示すように、臭い成分を吸着して分解する触媒フィルタ41と、この触媒フィルタ41を加熱して吸着した臭い成分の分解を促進するヒータユニット46と、これら触媒フィルタ41およびヒータユニット46を挟むように両側に配置された通気性を有する一対の板状断熱材42と、これら触媒フィルタ41とヒータユニット46と板状断熱材42の外周を囲って配置される環状断熱材43と、板状断熱材42および環状断熱材43の通風方向両側を覆って配置される一対の遮熱板44とにより構成されている。この遮熱板44は、多数の透孔によって通気性が確保された金属製のパンチングプレートで形成されている。
ヒータユニット46は、ここではシーズヒータ46bを保持プレート46a上でW字状に折曲形成され、固定配置されている。つまり、W字状に折曲されたシーズヒータ46bは、Uターン状の折曲部が下側に2箇所と上側に1箇所形成されることによりW字状となっている。このように折曲部の数を上側よりも下側に多く設定することにより、シーズヒータ46bで発生する熱量のウエイトを下方に置き、熱が上方に集まろうとするヒータユニット46全体での熱の均等化を図ることができる。
次に、加湿ユニット30は、図3に示すように、脱臭ユニット40と送風機20との間に配置されている。つまり、加湿ユニット30は、脱臭ユニット40に対して風下側になるが、送風機12に対しては風上側に位置する。加湿ユニット30は、後述する給水トレイ34aに貯めた水を気化フィルタ31に吸水させて湿潤した状態で空気が通過する間に、水が気化して空気を加湿させるものである。気化フィルタ31に用いられるフィルタ材としては、ここでは、ポリエステルとレーヨンを50:50の割合で配合し、プリーツ構造に形成したもので、通気性と吸水性を兼ね備えているが、必ずしもこの材質や配合割合に限定されない。
図3に示すように、加湿ユニット30と送風機20との間の隙間には、送風ガイド72が設けられている。この送風ガイド72は、加湿ユニット30と送風機20との間に隙間があると、吸込口11から導入され、脱臭ユニット40を通過した空気が気化フィルタ31を通過せずに、隙間を通って外部へ吐出されるのを防ぐものである。送風ガイド72は、内部壁面の一部を帯状に突起させたり、内部壁面に帯状のガイド板を取り付けたりすることで、容易に実施することができる。この送風ガイド72は、給水トレイ34aで覆われていない部分をカバーするとともに、送風機20と気化フィルタ31との間の隙間を塞ぐよう外周部に沿って配置されている。
また、実施例1の空気清浄機100には、図3に示すように、オゾン発生ユニット73を備えている。送風機20により空気通路17内を流通する空気は、白抜き矢印Bから白抜き矢印Cが分岐してオゾン発生ユニット73に流入する。オゾン発生ユニット73に取り込まれた空気は、水銀ランプなどのUV(紫外線)ランプ74で照射されると、空気の約1.6倍の比重を持つオゾンが発生する。オゾン発生ユニット73には、発生したオゾンを脱臭ユニット40と加湿ユニット30の間へ導く中空状のオゾンダクト75が設けられ、その先端に気化フィルタ31の表面に直接オゾンを吹き付ける吹付口76が形成されている。送風機20の風下側に設けられたオゾン発生ユニット73には、正圧がかかり、送風機20の風上側に設けられた気化フィルタ31付近には、吸込口11から空気を導入する際に負圧が生じる。このため、オゾン発生ユニット73で発生したオゾンは、その圧力差によってオゾンダクト75を通って吹付口76から気化フィルタ31の風上面に吹き付けられ(矢印D)、気化フィルタ31の除菌と脱臭を行うことができる。オゾン発生ユニット73で発生した残留オゾンは、オゾンダクト75の直上に配置された酸化チタンなどのオゾン分解触媒77により分解され、低濃度オゾン吹出口78から外へ放出される(白抜き矢印F)。
また、実施例1の空気清浄機100には、マイナスイオンを発生するイオナイザ79が空気通路17内に配置されている。イオナイザ79は、針状の電極を備えており、電極に例えば数kVの高電圧を印加すると、電極の先端でコロナ放電が生じ、マイナスイオンとオゾンを発生させる。イオナイザ79から発生したマイナスイオンは、同じくイオナイザ79やオゾン発生ユニット73から発生したオゾンと反応して、強い酸化力を有するOHラジカルを生成する。
空気清浄機100の背面パネル14の上部には、図3に示すように、空気清浄機100を制御するメイン基板60が配置されている。このメイン基板60には、図9に示すように、空気清浄機100の動作全体を制御する制御部62を備えている。制御部62は、操作パネル16からの指示に基づいて、運転制御を行う。例えば、制御部62は、脱臭除菌運転モード、加湿・脱臭除菌運転モードの他、脱臭ユニット40の触媒フィルタ41をヒータユニット46によって定期的に加熱処理を行い、触媒を再生する制御などを行っている。個別には、送風機20のファンモータ20a、回転型の気化フィルタ31を回転させるフィルタ回転モータ31dの制御、オゾン発生ユニット73内でオゾン発生させるUVランプ74の点灯制御、あるいは、イオナイザ79のON/OFF制御などを行っている。
実施例1における空気清浄機100は、例えば、室内などの閉塞空間内の空気を脱臭すると共に、除菌を行って浄化する脱臭除菌運転モードと、その脱臭除菌運転モードに加湿運転を同時に行う加湿・脱臭除菌運転モードとを選択的に指定することができる。
10 筐体
11 吸込口
12 吹出口
13 前面パネル
14 背面パネル
15 ルーバ
16 操作パネル
20 送風機
22a ファンモータ
22b ファン
30 加湿ユニット
31 気化フィルタ
31a 水汲みポケット
31b 従動歯車
31c 駆動歯車
31d フィルタ回転モータ
32 回転軸
33 軸受支持部
34a 給水トレイ
34b 給水タンク保持部
34c 仕切り板
34d ストッパ
34e 連通口
35 水位センサ
35a フロート
35b マグネット
36 給水タンク
37 給水口
40 脱臭ユニット
41 触媒フィルタ
42 板状断熱材
43 環状断熱材
44 遮熱板
45 ブラケット
46 ヒータユニット
46a 保持プレート
46b シーズヒータ
46c 側壁
47 サーモスタット
47a 本体部
50 臭いセンサ
52 温度センサ
54 湿度センサ
60 メイン基板
62 制御部
64 タイマ
66 テーブルメモリ
70 プレフィルタ
71 集塵フィルタ
74 UVランプ
77 オゾン分解触媒
78 低濃度オゾン吹出口
79 イオナイザ
Claims (4)
- 脱臭機能と加湿機能とを有し、脱臭運転と加湿運転とを同時に行うことができる空気清浄機であって、
空気の吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路を内部に有する筐体と、
前記空気通路内に設けられ、前記吸込口から吸引した空気を前記吹出口から吐出させる送風機と、
前記空気通路内に配置され、前記吸込口から導入した空気を脱臭する触媒フィルタを有する脱臭ユニットと、
前記空気通路内に配置され、脱臭された空気に湿度を与える加湿ユニットと、
前記触媒フィルタを加熱して前記脱臭フィルタ内の脱臭触媒を加熱再生するヒータユニットと、
前記筐体外の空気中の温度を検知する温度センサと、
前記筐体外の空気中の湿度を検知する湿度センサと、
時間の経過を計時する計時手段と、
前記温度センサで検知した空気中の温度値に基づく目標湿度値と、前記湿度センサで検知した空気中の現在の湿度値との湿度差に応じて、前記送風機による前記加湿ユニットの通過風量を制御して前記目標湿度値に近づけるように制御すると共に、前記ヒータユニットによる脱臭触媒の加熱再生処理終了後から前記計時手段により一定時間が経過するまでの間は、前記脱臭触媒の加熱開始から所定時間経過後に検知した前記温度センサと前記湿度センサとの値に基づく目標湿度値に近づけるように制御する制御部と、
を備えていることを特徴とする空気清浄機。 - 前記制御部は、前記温度センサで検知した空気中の温度値に基づく目標湿度値と、前記湿度センサで検知した空気中の現在の湿度値との湿度差に応じて、前記送風機による前記加湿ユニットの通過風量を制御して前記目標湿度値に近づけるように制御すると共に、前記ヒータユニットによる脱臭触媒の加熱再生処理終了後から前記計時手段により一定時間が経過するまでの間は、前記ヒータユニットによる脱臭触媒の加熱再生処理直前に前記温度センサで検知した温度値から上昇した温度分の補正を行い、当該補正された温度値に基づく目標湿度値と、前記湿度センサで検知した空気中の現在の湿度値との湿度差に応じて、前記送風機による前記加湿ユニットの通過風量を制御して前記目標湿度値に近づけるように制御することを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機。
- 空気清浄機で実行される制御方法であって、
前記空気清浄機は、送風機と、脱臭ユニットと、加湿ユニットと、ヒータユニットと、温度センサと、湿度センサと、計時手段と、制御部とを備え、
前記温度センサが、空気中の温度を検知する温度検知工程と、
前記湿度センサが、空気中の湿度を検知する湿度検知工程と、
前記制御部が、空気中の温度値に基づく目標湿度値を求め、空気中の現在の湿度値と前記目標湿度値との湿度差に応じて、前記送風機による前記加湿ユニットの通過風量を制御して前記目標湿度値に近づける通常の湿度制御工程と、
前記制御部が、前記ヒータユニットによる前記脱臭ユニットの脱臭触媒の加熱再生処理終了後から前記計時手段により一定時間が経過するまでの間は、前記ヒータユニットによる脱臭触媒の加熱再生処理直前に検知した前記温度センサと前記湿度センサとの値に基づく目標湿度値に近づけるように、前記送風機による前記加湿ユニットの通過風量を制御する脱臭触媒の加熱再生処理後の湿度制御工程と、
を含むことを特徴とする空気清浄機の制御方法。 - 前記脱臭触媒の加熱再生処理後の湿度制御工程は、前記制御部が、前記ヒータユニットによる脱臭触媒の加熱再生処理終了後から前記計時手段により一定時間が経過するまでの間は、前記ヒータユニットによる脱臭触媒の加熱再生処理直前に前記温度センサで検知した温度値から上昇した温度分を補正し、当該補正された温度値に基づく目標湿度値と、前記湿度センサで検知した空気中の現在の湿度値との湿度差に応じて、前記送風機による前記加湿ユニットの通過風量を制御して前記目標湿度値に近づけるように制御することを特徴とする請求項3に記載の空気清浄機の制御方法。
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