JP2017032623A - 画像表示装置 - Google Patents

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金井 秀雄
Hideo Kanai
秀雄 金井
藤岡 哲弥
Tetsuya Fujioka
哲弥 藤岡
御沓 泰成
Yasunari Mikutsu
泰成 御沓
聡 土屋
Satoshi Tsuchiya
聡 土屋
嵩大 平松
Takahiro Hiramatsu
嵩大 平松
晃尚 三川
Akihisa Mikawa
晃尚 三川
嘉人 細藤
Yoshito Saito
嘉人 細藤
淳 真下
Atsushi Mashita
淳 真下
優紀美 西
Yukimi Nishi
優紀美 西
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Abstract

【課題】画像表示に用いられる画像形成部上の使用領域から外れた不使用領域に照射される光を少なくして、導光路に入射した光の利用効率を向上させることを課題とする。
【解決手段】光源部と、反射部材221A〜221Dによって内側面が形成された導光路22に前記光源部からの光を入射させて該導光路の出射面から出射させる導光路部と、前記導光路の出射面から出射した光を用いて画像情報に応じた画像を形成する画像形成部とを有し、前記画像形成部で形成された画像を表示する画像表示装置において、前記反射部材を変位させる反射部材変位手段223A〜223D,224A〜224Dを有する。
【選択図】図18

Description

本発明は、画像表示装置に関するものである。
従来、光源部からの光を均一化して出射するライトトンネル等の導光路部からの光をDMD(Digital Mirror Device)等の画像形成部へ照射し、画像形成部で形成された画像を投影して画像を表示する画像表示装置が知られている。
例えば、特許文献1には、ランプ装置(光源部)からの光利用効率の損失をできるだけ小さくする目的で、光軸に対して直交する断面形状(以下、単に「断面形状」という。)が互いに異なる複数のライトトンネルを備えたプロジェクタ(画像表示装置)が開示されている。このプロジェクタは、複数のライトトンネルの中から画像のアスペクト比に対応する断面形状をもったライトトンネルを選択し、選択されたライトトンネルを用いて当該画像を投影する。4:3のアスペクト比に対応する単一のライトトンネルを使用する一般な画像表示装置では、16:9のアスペクト比をもつ画像を投影するとき、ライトトンネルから出射して画像形成部に照射された光の照射領域のうちの上下領域(不使用領域)を使用せず、その不使用領域に照射される光が無駄になっていた。特許文献1によれば、画像のアスペクト比(16:9)に対応するライトトンネルを選択して使用することで、当該画像と同じアスペクト比をもつ画像形成部内の中央領域(画像表示に使用される使用領域)のみに光が照射され、画像形成部内の上下領域(不使用領域)には光が照射されないため、光源部からの光利用効率の損失を小さくできるとしている。
ところが、特許文献1に開示のプロジェクタは、複数のライトトンネルのいずれにも対応しないアスペクト比の画像を表示する場合には、画像表示に用いられる画像形成部上の使用領域とライトトンネルから出射して画像形成部上に照射される光の照射範囲とが一致しない。そのため、このような場合には、光源部からの光利用効率の損失を十分に小さくできず、光源部の光利用効率が低いという課題があった。
また、本出願人は、特願2014−242034号等において、表示画像が揺れるように画像形成部を移動させることにより、表示される画像の見かけ上の解像度を高める画像表示装置を提案している。この画像表示装置では、アスペクト比が維持されたまま、画像表示に用いられる画像形成部上の使用領域が、画像形成部上に照射される光の照射範囲に対して相対移動することになる。そのため、ライトトンネルからの光が画像形成部上における使用領域の相対移動範囲の全体にわたって照射されるようにすると、使用領域から外れた不使用領域に照射される無駄な光が常に存在することになる。そのため、このような画像表示装置においても、光源部の光利用効率が低いという課題が生じる。
上述した課題を解決するために、本発明は、光源部と、反射部材によって内側面が形成された導光路に前記光源部からの光を入射させて該導光路の出射面から出射させる導光路部と、前記導光路の出射面から出射した光を用いて画像情報に応じた画像を形成する画像形成部とを有し、前記画像形成部で形成された画像を表示する画像表示装置において、前記反射部材を変位させる反射部材変位手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、画像表示に用いられる画像形成部上の使用領域から外れた不使用領域に照射される光を少なくして、光源部の光利用効率を向上させることができるという優れた効果が奏される。
本実施形態に係るプロジェクタと投影面とを示す斜視図である。 プロジェクタから投影面までの光路図である。 プロジェクタの内部構成を示す概略斜視図である。 光源ユニットの概略斜視図である。 照明ユニットに収納された光学系部品を、他のユニットとともに示す斜視図である。 照明ユニットと投影レンズユニットと画像形成ユニットとを図5のA方向から見た斜視図である。 照明ユニット内での光の光路を説明する図である。 画像形成ユニットの斜視図である。 第一光学系ユニットを、照明ユニットと画像形成ユニットとともに示す斜視図である。 図9のA−A断面図である。 第二光学系ユニットが保持する第二光学系を、投影レンズユニットと照明ユニットと画像形成ユニットとともに示す斜視図である。 第二光学系ユニットを、第一光学系ユニット、照明ユニット、画像形成ユニットとともに示す斜視図である。 第一光学系から投影面までの光路を示す斜視図である。 装置内の各ユニットの配置関係を示した模式図である。 本実施形態のプロジェクタの使用例を示す図である。 従来のプロジェクタの使用例を示す図である。 図16とは異なる従来のプロジェクタの使用例を示す図である。 実施形態のライトトンネルを、当該ライトトンネルを通る光の光軸方向から見たときの説明図である。 同ライトトンネルの一部(連結機構)を示す斜視図である。 同ライトトンネルを形成する第一ミラー部材を変位させて同ライトトンネルの出射面の横幅を広げるときの動作を示す説明図である。 同ライトトンネルを形成する第四ミラー部材を変位させて同ライトトンネルの出射面の縦幅を狭めるときの動作を示す説明図である。 ライトトンネルのミラー部材を電動モータにより移動させる一変形例を示す説明図である。 ライトトンネルのミラー部材を連結する連結機構に引っ張りバネを配置した他の変形例を示す説明図である。
以下、本発明が適用される画像表示装置としてのプロジェクタの実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1とスクリーンなどの投影面101とを示す斜視図である。
なお、以下の説明では、投影面101の法線方向をX方向、投影面の短軸方向(上下方向)をY方向、投影面101の長軸方向(水平方向)をZ方向とする。
図1に示すように、プロジェクタ1の上面には、投影画像Pが出射する透過ガラス51が設けられており、透過ガラス51から出射した投影画像Pが、スクリーンなどの投影面101に投影される。また、プロジェクタ1の上面には、ユーザーがプロジェクタ1を操作するための操作部83が設けられている。また、プロジェクタ1の側面には、ピント調整のためのフォーカスレバー33が設けられている。ボタンなどの周知の入力機構からなる操作部83を操作することで、投影画像Pの色合いやコントラストの調整の実行、IPアドレスの設定等のネットワーク設定などを行うことができる。
図2は、プロジェクタ1から投影面101までの光路図である。
プロジェクタ1は、光源を備えた光源部としての光源ユニットと、光源からの光を用いて画像を形成する画像形成部Aとを有している。画像形成部Aは、画像形成素子としてのDMD12を備えた画像形成ユニット10と、光源からの光を折り返してDMD12に照射して光像を生成する照明ユニット20とで構成されている。また、プロジェクタ1は、画像を投影面101に投影するための投影光学系Bを有している。投影光学系Bは、透過型の屈折光学系を少なくとも一つ含み、正のパワーを有する共軸系の第一光学系70を備えた第一光学ユニット30と、折り返しミラー41と正のパワーを有する曲面ミラー42とを備えた第二光学ユニット40とで構成されている。
DMD12は、光源の光が照明ユニット20によって照射され、この照明ユニット20によって照射された光を変調することで、本プロジェクタに接続されるパソコンなどの外部機器から入力される画像情報に基づく画像を生成する。DMD12によって生成された画像は、第一光学ユニット30の第一光学系70、第二光学ユニット40の折り返しミラー41、曲面ミラー42を介して、投影面101に投影される。
図3は、プロジェクタ1の内部構成を示す概略斜視図である。
図3に示すように、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第一光学ユニット30、第二光学ユニット40が、投影面および投影像の像面と平行な方向のうち図中Y方向に並べて配置されている。また、照明ユニット20の図中右側には、光源ユニット60が配置されている。なお、図3に示す符号32a1,32a2は、第一光学ユニット30のレンズホルダー32の脚部であり、符号262は、画像形成ユニット10を照明ユニット20にネジ止めするためのネジ止め部である。
次に、光源ユニット60について説明する。
図4は、光源ユニット60の概略斜視図である。
光源ユニット60は、光源ブラケット62を有しており、光源ブラケットの上部にハロゲンランプ、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプなどの光源61が装着されている。また、光源ブラケット62には、電源ユニット80に接続された電源側コネクタと接続するコネクタ部62aが設けられている。
また、光源ブラケット62の上部の光源61の光出射側には、リフレクタなどが保持されたホルダ64がネジ止めされている。ホルダ64における光源61の配置側とは反対側の面には、出射窓63が設けられている。光源61から出射した光は、ホルダに保持されたリフレクタにより出射窓に集光され、出射窓63から出射する。
また、ホルダ64の上面と、ホルダの下面のX方向両端には、光源ユニット60を照明ユニット20の照明ブラケット26(図6参照)に位置決めするための光源位置決め部64a1〜64a3が設けられている。ホルダ64の上面に設けられた光源位置決め部64a3は突起形状であり、ホルダ64の下面に設けられた2つの光源位置決め部64a1,64a2は穴形状となっている。
また、ホルダ64の側面には、光源61を冷却するための空気が流入する光源給気口64bが設けられており、ホルダ64の上面には、光源61の熱により加熱された空気が排気される光源排気口64cが設けられている。光源ブラケット62には、吸気ブロワから吸気された空気が流入する通過部65が設けられている。また、通過部65の図中手前側の空気流入側には、上記通過部65へ流入する空気の一部を、光源ユニット60と開閉カバーとの間に流すための開口部65aが設けられている。
次に、照明ユニット20について説明する。
図5は、照明ユニット20に収納された光学系部品を、他のユニットとともに示す斜視図である。
図5に示すように、照明ユニット20は、カラーホイール21、導光路部としてのライトトンネル22、2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25を有しており、これらは、照明ブラケット26に保持されている。照明ブラケット26は、2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25が収納される筐体状部分261を有しており、この筐体状部分261の4つの側面部のうち、図中右側のみ側面を有し、他の3面は、開口した形状となっている。そして、図中X方向の奥側の側面部開口には、OFF光板27(図6参照)が取り付けられており、図中X方向手前側の側面部開口には、カバー部材が取り付けられる。これにより、照明ブラケット26の筐体状部分261に収納される2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25は、照明ブラケット26と、OFF光板27と、カバー部材とにより覆われる。
また、照明ブラケット26の筐体状部分261の下面には、DMD12が露出するための照射用貫通孔26dを有しているまた、照明ブラケット26には、3つの脚部29を有している。これら脚部29は、プロジェクタ1のベース部材に当接して、照明ブラケット26に積み重ねて固定される第一光学ユニット30、第二光学ユニット40を下支えしている。また、脚部29を設けることにより、画像形成ユニット10のDMD12を冷却するための冷却手段としてのヒートシンク13(図6参照)に、外気が流入するための空間を形成する。なお、図5に示す符号32a3,32a4は、第一光学ユニット30のレンズホルダー32の脚部であり、符号45a3は、第二光学ユニット40のネジ止め部45a3である。
図6は、照明ユニット20と投影レンズユニット31と画像形成ユニット10とを図5のA方向から見た斜視図である。
照明ブラケット26の筐体状部分261の上部には、図中Y方向に対して直交する上面26bが設けられている。この上面26bの四隅には、第一光学ユニット30をネジ止めするためのネジが貫通する貫通孔26c1,26c2が設けられている。また、図中X方向手前側の貫通孔26c1,26c2に隣接して、第一光学ユニット30を照明ユニット20に位置決めするための位置決め孔26e1,26e2が設けられている。図中X方向手前側に設けられた2個の位置決め孔のうち、カラーホイール21の配置側の位置決め孔26e1は、位置決めの主基準であり、丸穴形状となっており、カラーホイール21の配置側とは反対側の位置決め孔26e2は、位置決めの従基準であり、Z方向に延びる長穴となっている。また、各貫通孔26c1,26c2の周囲は、照明ブラケット26の上面26bよりも突出しており、第一光学ユニット30をY方向に位置決めするための位置決め突起26fとなっている。位置決め突起26fを設けずに、Y方向の位置精度を高める場合、照明ブラケット26の上面全体の平面度を高める必要があり、コスト高になる。一方、位置決め突起26fを設けることで、位置決め突起26fの部分だけ平面度を高めればよいので、コストを抑えてY方向の位置精度を高めることができる。
また、照明ブラケット26の上面の開口部には、投影レンズユニット31の下部が嵌合する遮光板262が設けられており、上方から筐体状部分261内への光の進入を防いでいる。また、照明ブラケット26の上面26bの貫通孔26c1,26c2の間は、第二光学ユニット40を第一光学ユニット30にネジ止めする際に邪魔とならないように切り欠いている。
照明ブラケット26のカラーホイール21の側端部(図中Z方向手前側)には、前述の光源ユニット60のホルダ64の上面に設けられた突起状の光源位置決め部64a3(図4参照)が嵌合する上下方向に貫通孔が形成された筒状の光源被位置決め部26a3が設けられている。また、この光源被位置決め部26a3の下方には、ホルダ64の光源ブラケット62側に設けられた2つの穴形状の光源位置決め部64a1,64a2が嵌合する突起状の2個の光源被位置決め部26a1,26a2が設けられている。そして、ホルダ64の3つの光源位置決め部64a1〜64a3が、照明ユニット20の照明ブラケット26に設けられた3箇所の光源被位置決め部26a1〜26a3に嵌合することで、光源ユニット60は、照明ユニット20に位置決め固定される(図3参照)。また、照明ブラケット26には、カラーホイール21、ライトトンネル22を覆う、照明カバー28が取り付けられている。
図7は、照明ユニット20内での光の光路Lを説明する図である。
カラーホイール21は、円盤形状のものであり、カラーモータ21aのモータ軸に固定されている。カラーホイール21には、回転方向にR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)などのフィルタが設けられている。光源ユニット60のホルダ64に設けられたリフレクタにより集光された光は、出射窓63を通って、カラーホイール21に到達する。カラーホイール21に到達した光は、カラーホイール21の回転により時分割でR、G,Bの光に分離される。
カラーホイール21により分離された光は、ライトトンネル22へ入射する。ライトトンネル22は、詳しくは後述するが、四角筒形状であり、その内側面が反射面(鏡面)となっている。ライトトンネル22に入射した光は、ライトトンネル22の内側面で反射しながら、ライトトンネル22の出射面形状に従った断面形状をもつ光にされてリレーレンズ23へ向けて出射する。ライトトンネル22を抜けた光は、2枚のリレーレンズ23を透過し、シリンダミラー24、凹面ミラー25により反射され、DMD12の画像生成面上に集光する。
次に、画像形成ユニット10について説明する。
図8は、画像形成ユニット10の斜視図である。
画像形成ユニット10は、図8に示すように、DMD12が装着されるDMDボード11を備えている。DMD12は、マイクロミラーが格子状に配列された画像生成面を上向きにしてDMDボード11に設けられたソケット11aに装着されている。DMDボード11には、DMDミラーを駆動するための駆動回路などが設けられている。DMDボード11の裏面(ソケット11aが設けられた面とは反対側の面)には、DMD12を冷却するためのヒートシンク13が固定されている。DMDボード11のDMD12が装着される箇所は、貫通しており、ヒートシンク13には、この貫通孔に挿入される突起部13a(図7参照)が形成されている。この突起部13aの先端は、平面状になっている。突起部13aを貫通孔に挿入して、DMD12の裏面(画像生成面とは反対側の面)に突起部13a先端の平面部を当接させている。この平面部やDMD12の裏面のヒートシンク13が当接する箇所に弾性変形可能な伝熱シートを貼り付けて、突起部13aの平面部とDMD12の裏面との密着性を高めて、熱伝導性を高めてもよい。
ヒートシンク13は、固定部材14により、DMDボード11のソケット11aが設けられた面と反対側の面に加圧されて固定される。固定部材14は、DMDボード11の裏面の図中右側の部分に対向する板状の固定部14aと、DMDボード11の裏面の図中左側の部分に対向する板状の固定部14aとを有している。各固定部のX方向一端付近と他端付近とには、左右の固定部を連結するように設けられた押圧部14bを有している。ヒートシンク13は、画像形成ユニット10を照明ブラケット26にネジ止めすると、固定部材14により、DMDボード11のソケット11aが設けられた面とは反対側の面に加圧されて固定される。
DMD12の画像生成面には、可動式の複数のマイクロミラーが格子状に配列されている。各マイクロミラーは鏡面をねじれ軸周りに所定角度傾斜することができ、「ON」と「OFF」の2つの状態を持たせることができる。マイクロミラーが「ON」のときは、図7の矢印L2に示すように、光源61からの光を第一光学系70(図2参照)に向けて反射する。「OFF」のときは、先の図6に示す照明ブラケット26の側面に保持されたOFF光板27に向けて光源61からの光を反射する(図7の矢印L1参照)。したがって、各ミラーを個別に駆動することにより、画像データの画素ごとに光の投影を制御することができ、画像を生成することができる。OFF光板27に向けて反射された光は、熱となって吸収され外側の空気の流れで冷却される。
次に、第一光学ユニット30について説明する。
図9は、第一光学ユニット30を、照明ユニット20と画像形成ユニット10とともに示す斜視図である。
図9に示すように、第一光学ユニット30は、照明ユニット20の上方に配置されており、複数のレンズで構成された第一光学系70(図2参照)を保持した投影レンズユニット31と、この投影レンズユニット31を保持するレンズホルダー32とを有している。レンズホルダー32には、下方へ延びる4つの脚部32a1〜32a4が設けられており、各脚部32a1〜32a4の底面には、照明ブラケット26にねじ止めされるためのネジ穴が形成されている。
また、投影レンズユニット31には、フォーカスギヤ36が設けられており、フォーカスギヤ36には、アイドラギヤ35が噛み合っている。アイドラギヤ35には、レバーギヤ34が噛み合っており、レバーギヤ34の回転軸には、フォーカスレバー33が固定されている。フォーカスレバー33の先端部分は、図1に示すように、装置本体から露出している。フォーカスレバー33を動かすと、レバーギヤ34、アイドラギヤ35を介して、フォーカスギヤ36が回動する。フォーカスギヤ36が回動すると、投影レンズユニット31内の第一光学系70を構成する複数のレンズが、それぞれ所定の方向へ移動し、投影画像のピントが調整される。
また、レンズホルダー32には、第二光学ユニット40を第一光学ユニット30にネジ止めするためのネジ48が貫通するネジ貫通孔32c1〜32c3を有している。また、各ネジ貫通孔32c1〜32c4の周囲は、レンズホルダー32の面から突出した第二光学ユニット位置決め突起32d1〜32d3が形成されている。
図10は、図9のA−A断面図である。
図10に示すように、脚部32a1,32a2には、被位置決め突起32b1,32b2が設けられている。そして、図中右側の被位置決め突起32b1は、照明ブラケット26の上面26bに設けられた位置決めの主基準である丸穴形状の位置決め孔26e1に、図中左側の被位置決め突起32b2は、位置決めの従基準である長穴形状の位置決め孔26e2にそれぞれ挿入されて、Z軸方向、X軸方向の位置決めがなされる。そして、照明ブラケット26の上面26bに設けられた貫通孔26c1〜26c4にネジ37を挿入し、レンズホルダー32の各脚部32a1〜32a4に設けられたネジ穴にネジ37をねじ止めすることで、第一光学ユニット30が照明ユニット20に位置決め固定される。
投影レンズユニット31のレンズホルダー32よりも上部側は、後述する第二光学ユニットのミラーホルダー45により覆われている。なお、図3に示すように、投影レンズユニット31のレンズホルダー32よりも下部側のレンズホルダー32と照明ユニット20の照明ブラケット26の上面26bとの間の部分は、露出しているが、投影レンズユニット31は、レンズホルダー32と嵌合しているため、この露出部から、画像の光路へ光が入り込むことはない。
次に、第二光学ユニット40について説明する。
図11は、第二光学ユニット40が備える第二光学系を、投影レンズユニット31と照明ユニット20と画像形成ユニット10とともに示す斜視図である。
図11に示すように、第二光学ユニット40は、第二光学系を構成する折り返しミラー41と、凹面状の曲面ミラー42とを備えている。曲面ミラー42の光を反射する面は、球面、回転対称非球面、自由曲面形状などにすることができる。
図12は、第二光学ユニット40を、第一光学ユニット30、照明ユニット20、画像形成ユニット10とともに示す斜視図である。
図12に示すように、第二光学ユニット40は、曲面ミラー42から反射した光像を透過するとともに、装置内の光学系部品を防塵するための透過ガラス51も備えている。第二光学ユニット40は、折り返しミラー41と透過ガラス51とを保持するミラーブラケット43と、曲面ミラー42を保持する自由ミラーブラケット44と、ミラーブラケット43および自由ミラーブラケット44が取り付けられるミラーホルダー45とを有している。
ミラーホルダー45は、箱型の形状をしており、上面、下面および図中X方向奥側が開口している。ミラーホルダー45の上部開口のZ方向手前側と奥側とのそれぞれでX方向に延びる縁部は、図中X方向手前側端部からX方向奥側へ向かうにつれて上昇するように傾斜した傾斜部と、図中X方向に平行な平行部とで構成されており、傾斜部が平行部より図中X方向手前側にある。また、ミラーホルダー45の上部開口の図中X方向手前側のZ方向に延びる縁部は、図中Z方向と平行になっている。
ミラーブラケット43は、ミラーホルダー45の上部に取り付けられる。ミラーブラケット43は、ミラーホルダー45の上部開口縁部の傾斜部と当接する図中X方向手前側端部からX方向奥側へ向かうにつれて上昇するように傾斜した傾斜面43aと、ミラーホルダー45の上部開口部縁部の平行部と当接するX方向に平行な平行面43bとを有している。傾斜面43aと平行面43bとは、それぞれ開口部を有しており、傾斜面43aの開口部を塞ぐように折り返しミラー41が保持されており、平行面43bの開口部を塞ぐように透過ガラス51が保持されている。
折り返しミラー41は、板バネ状のミラー押さえ部材46によりZ方向両端が、ミラーブラケット43の傾斜面43aに押し付けられることにより、ミラーブラケット43の傾斜面43aに位置決め保持されている。折り返しミラー41のZ方向の一方側端部には、2個のミラー押さえ部材46により固定されており、他方側端部には、1個のミラー押さえ部材46により固定されている。
透過ガラス51は、Z方向両端が、板バネ状のガラス押さえ部材47によりミラーブラケット43の平行面43bに押し付けられることにより、ミラーブラケット43に位置決め固定されている。透過ガラス51は、Z方向両端それぞれ1個のガラス押さえ部材47により保持されている。
曲面ミラー42を保持する自由ミラーブラケット44は、図中X方向奥側から手前側へ向けて下降するように傾斜した腕部44aをZ軸方向手前側と奥側とに有している。また、自由ミラーブラケット44は、腕部44aの上部でこれら二つの腕部44aを連結する連結部44bを有している。自由ミラーブラケット44は、ミラーホルダー45の図中X方向奥側の開口を曲面ミラー42が覆うように、腕部44aがミラーホルダー45に取り付けられている。
曲面ミラー42は、透過ガラス51側端部の略中央部が、板バネ状の自由ミラー押さえ部材49により自由ミラーブラケット44の連結部44bに押し付けられ、第一光学系側の図中Z軸方向両端が、ネジにより自由ミラーブラケット44の腕部44aに固定されている。
第二光学ユニット40は、第一光学ユニット30のレンズホルダー32に積載固定される。具体的には、ミラーホルダー45の下部には、レンズホルダー32の上面と対向する下面451が設けられており、この下面451には、第一光学ユニット30にネジ止めするための筒状形状のネジ止め部45a1〜45a3が4箇所、形成されている。第二光学ユニット40は、第一光学ユニット30のレンズホルダー32に設けられた各ネジ貫通孔32c1〜32c3にネジ48を貫通させ、各ネジ止め部45a1〜45a3にネジ48をネジ止めすることにより、第一光学ユニット30にネジ止めされる。このとき、第二光学ユニット40のミラーホルダー45の下面が、レンズホルダー32の第二光学ユニット位置決め突起32d1〜32d4と当接して、第二光学ユニット40は、Y方向に位置決めされて固定される。
第二光学ユニット40を第一光学ユニット30のレンズホルダー32に積載固定すると、図9に示すように、投影レンズユニット31のレンズホルダー32よりも上部の部分が、第二光学ユニット40のミラーホルダー45内に収納される。また、第二光学ユニット40をレンズホルダー32に積載固定したとき、曲面ミラー42とレンズホルダー32との間には隙間があり、その隙間にアイドラギヤ35が入り込む。
図13は、第一光学系70から投影面101(スクリーン)までの光路を示す斜視図である。
第一光学系70を構成する投影レンズユニット31を透過した光束は、折り返しミラー41と曲面ミラー42との間で、DMD12で生成された画像に共役な中間像を形成する。この中間像は、折り返しミラー41と曲面ミラー42との間に曲面像として結像される。次に、中間像を結像した後の発散する光束は、凹面状の曲面ミラー42に入射し、収束光束になり、曲面ミラー42により中間像をさらに拡大した画像にして、投影面101に投影結像する。
このように、投影光学系を、第一光学系70と、第二光学系とで構成し、第一光学系70と第二光学系の曲面ミラー42との間に中間像を形成し、曲面ミラー42で拡大投影することで、投影距離を短くでき、狭い会議室などでも使用することができる。
また、図13に示すように、照明ブラケット26には、第一光学ユニット30、第二光学ユニット40が積載固定される。また、画像形成ユニット10も固定される。よって、照明ブラケット26の脚部29が、第一光学ユニット30、第二光学ユニット40および画像形成ユニット10の重量を支える形でベース部材53に固定される。
図14は、装置内の各ユニットの配置関係を示した模式図である。
図示のように、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第一光学ユニット30、第二光学ユニット40は、投影面の短軸方向であるY方向に積層配置されており、光源ユニット60は、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第一光学ユニット30、第二光学ユニット40が積層された積層体に対して投影面の長軸方向であるZ方向に配置されている。このように、本実施形態においては、画像形成ユニット10、照明ユニット20、第一光学ユニット30、第二光学ユニット40および光源ユニットが、投影画像および投影面101に対して平行な方向であるY方向またはZ方向に並べて配置されている。
さらに具体的には、画像形成ユニット10と照明ユニット20とからなる画像形成部Aと、第一光学ユニット30と第二光学ユニット40とからなる投影光学部Bとが積層された方向に対して直交する方向に光源ユニット60が画像形成部Aに連結されている。また、画像形成部Aと光源ユニット60とは、ベース部材53に平行な同一の直線上に配置されている。また、画像形成部Aと投影光学部Bとは、ベース部材53に垂直な同一の直線上に配置され、ベース部材53側から、画像形成部A、投影光学部Bの順番で配置されている。これにより、装置の設置スペースが投影面101に投影された投影画像の面に対して直交する方向に取られるのを抑制することができる。これにより、画像投影装置を机などの上に載せて使用する場合、狭い室内においても装置が、机や椅子の配置の邪魔になるのを抑制することができる。
また、本実施形態においては、光源ユニット60の上方に、光源61やDMD11に電力を供給するための電源ユニット80が積層配置されている。これら光源ユニット60、電源ユニット80、画像形成部A、投影光学部Bは、上述のプロジェクタの上面と、ベース部材53と、プロジェクタ1の周囲を覆う後述の外装カバーからなるプロジェクタ1の容器に収納されている。
図15は、本実施形態のプロジェクタ1の使用例を示す図であり、図16及び図17は、従来のプロジェクタ1Aの使用例を示す図である。
図15〜図17に示すように、プロジェクタ1は、例えば会議室などで使用する場合、プロジェクタ1をテーブル100に置いてホワイトボードなどの投影面101に画像を投影して使用される。
図16に示すように、従来のプロジェクタ1Aは、DMD12(画像生成素子)、照明ユニット20、第一光学系70、第二光学系(曲面ミラー42)が、投影面101に投影された投影画像の面に対して直交する方向に直列に並べて配置されている。よって、プロジェクタ1Aの投影面に対して直交する方向(X方向)に長くなり、プロジェクタ1Aが、投影面101に対して直交する方向にスペースをとってしまう。投影面101に投影された画像を見る人が座る椅子や、使用する机は、一般的に投影面に対して直交する方向に配置するため、プロジェクタが、投影面に対して直交する方向にスペースを取ると、それだけ、椅子の配置スペースや机の配置スペースが制限されて、利便性が悪い。
図17に示すプロジェクタ1Bは、DMD12(画像形成素子)、照明ユニット20、第一光学系70が、投影面101に投影された投影画像の面と平行に直列に並べて配置されている。よって、図16に示すプロジェクタ1Aに比べて、投影面101に対して直交する方向の長さを短くすることができる。しかしながら、図17に示すプロジェクタ1Bは、光源61が、照明ユニット20に対して投影面101に投影された投影画像の面に対して直交する方向に配置されているため、プロジェクタの投影面101に対して直交する方向の長さを十分に短くすることができない。
一方、図15に示す本実施形態のプロジェクタ1においては、画像形成ユニット10と照明ユニット20とからなる画像形成部A、および第一光学ユニット30と折り返しミラー41とからなる投影光学部Bとを、投影面101および投影面101に投影された投影画像の像面に対して平行な方向のうち図中Y方向に直列に並べて配置している。また、光源ユニット60と、照明ユニット20とが、投影面101に投影された投影画像の面に対して平行な方向のうち図中Z方向に直列に並べて配置している。すなわち、本実施形態のプロジェクタ1は、光源ユニット60、画像形成ユニット10、照明ユニット20および第一光学ユニット30と、折り返しミラー41とは、投影面101に投影された投影画像の面に対して平行な方向(図中Z方向またはY方向)に配置された構造となっており、光源ユニット60、画像形成ユニット10、照明ユニット20および第一光学ユニット30と、折り返しミラー41のそれぞれが投影面および投影画像の像面に平行に配置されているのである。
このように、光源ユニット60、画像形成ユニット10、照明ユニット20および第一光学ユニット30と、折り返しミラー41とを、投影面101に投影された投影画像の面に対して平行な方向(図中Z方向またはY方向)に配置したので、図15に示すように、図16や図17に示したプロジェクタに比べて投影面101に対して直交する方向(図中X方向)の長さを短くすることができる。これにより、プロジェクタ1が椅子の配置スペースや机の配置スペースの阻害となるのを抑制することができ、利便性の高いプロジェクタ1を提供することができる。
また、本実施形態においては、図14に示すように、光源ユニット60の上方に、光源61やDMD11に電力を供給するための電源ユニット80が積層配置されている。これにより、プロジェクタ1のZ方向も短くなっている。
また、本実施形態においては、第二光学系を折り返しミラー41と曲面ミラー42とで構成しているが、第二光学系を曲面ミラー42のみで構成してもよい。また、折り返しミラー41は、平面ミラーでも正の屈折力を持ったミラーでも負の屈折力を持ったミラーでもよい。また、本実施形態においては、曲面ミラー42として凹面ミラーを用いているが、凸面ミラーを用いることもできる。この場合は、第一光学系70と曲面ミラー42との間で中間像を形成しないように第一光学系70を構成する。
次に、本実施形態におけるライトトンネル22について説明する。
図18は、本実施形態のライトトンネル22を、当該ライトトンネル22を通る光の光軸方向から見たときの説明図である。
本実施形態では、4つの反射部材であるミラー部材221A〜221Dによってライトトンネル22の内側面が形成され、ライトトンネル22の内部に導光路が形成される。本実施形態のミラー部材221A〜221Dは、ガラス等の基板上に銀等からなる光反射層を形成したものであるが、光を反射できる反射面を備えたものであれば、その材質に制限はない。ライトトンネル22の入射面からライトトンネル22の内部へ入射した光は、ライトトンネル22の内側面(ミラー部材221A〜221Dの反射面)で反射しながら、ライトトンネル22の出射面から出射する。ライトトンネル22の出射面から出射する光の断面形状は、ライトトンネル22の出射面形状に従ったものとなる。
本実施形態では、4つのミラー部材221A〜221Dが平面状の反射面227A〜227Dを備えており、各ミラー部材221A〜221Dの反射面227A〜227Dで区画されるライトトンネル22内の導光路は、光軸に対して直交する断面形状(以下、単に「断面形状」という。)が長方形あるいは正方形をとる。
本実施形態において、各ミラー部材221A〜221Dは、変位可能なように、連結機構222A〜222Dによって互いに連結されている。具体的に説明すると、第一ミラー部材221Aにおける第二ミラー部材221B側の端部が第二ミラー部材221Bの反射面227B上に当接するように配置され、第二ミラー部材221Bにおける第三ミラー部材221C側の端部が第三ミラー部材221Cの反射面227C上に当接するように配置され、第三ミラー部材221Cにおける第四ミラー部材221D側の端部が第四ミラー部材221Dの反射面227D上に当接するように配置され、第四ミラー部材221Dにおける第一ミラー部材221A側の端部が第一ミラー部材221Aの反射面227A上に当接するように配置されている。そして、本実施形態では、各ミラー部材221A〜221Dの端部がこれに当接する他のミラー部材221A〜221Dの反射面227A〜227Dに対して摺動可能なように、連結機構222A〜222Dによって互いに連結されている。
本実施形態の連結機構222A〜222Dは、各ミラー部材221A〜221Dにおける反射面227A〜227Dの裏面(ライトトンネル22の外周面)に当接して摺動時に連れ回り方向へ回転する回転体としてのローラ226A〜226Dと、その反射面に摺動する各ミラー部材221A〜221Dの端部との間に、各ミラー部材221A〜221Dを挟持する挟持手段によって構成される。各ローラ226A〜226Dは、図19に示すように、それぞれ挟持するミラー部材221A〜221Dの反射面227A〜227Dに摺動する端部をもつ各ミラー部材221A〜221Dに固定されたアーム部材225に回転可能に支持されている。
本実施形態において、各ミラー部材221A〜221Dを変位させる反射部材変位手段は、各ミラー部材221A〜221Dにおける反射面227A〜227Dの裏面(ライトトンネル22の外周面)に固定された磁界発生手段としての永久磁石223A〜223Dと、各永久磁石223A〜223Dに対向配置される電磁石224A〜224Dとから構成されている。電磁石224A〜224Dに流す電流は、制御部229によって制御される。
図20は、第一ミラー部材221Aを変位させてライトトンネル22の出射面の横幅を広げるときの動作を示す説明図である。
制御部229の制御により第一電磁石224Aに所定の向きの電流が流れると、第一ミラー部材221Aの永久磁石223Aが第一電磁石224A側に引き寄せられる磁界が発生する。この磁界の作用によって、第一ミラー部材221Aは図中矢印E1の向きに移動する。このとき、第一ミラー部材221Aにおける第二ミラー部材221B側の端部は、第二ミラー部材221Bをローラ226Aとの間に挟持した状態のまま、第二ミラー部材221Bの反射面227B上を摺動する。
この第一ミラー部材221Aの移動に伴い、ローラ226Dとの間で第一ミラー部材221Aを挟持する第四ミラー部材221Dも図中矢印E2の向きに移動する。このとき、第四ミラー部材221Dの反射面227Dは、これに当接する第三ミラー部材221Cの端部とローラ226Cとの間に挟持された状態のまま、第三ミラー部材221Cの端部に対して摺動する。
このように、本実施形態では、第一電磁石224Aに所定方向の電流を流して第一ミラー部材221Aを図中矢印E1の向きに移動させることにより、第四ミラー部材221Dも図中矢印E2の向きに移動し、その結果、ライトトンネル22の出射面の縦幅を維持したまま横幅だけを広げることができる。なお、制御部229の制御により第一電磁石224Aに逆向きの電流を流せば、第一ミラー部材221Aの永久磁石223Aを第一電磁石224Aから引き離す磁界を発生させることができる。これにより、第一ミラー部材221Aを図中矢印E1とは逆向きに移動させることができ、ライトトンネル22の出射面の縦幅を維持したまま横幅だけを狭めることもできる。
図21は、第四ミラー部材221Dを変位させてライトトンネル22の出射面の縦幅を狭めるときの動作を示す説明図である。
制御部229の制御により第四電磁石224Dに所定の向きの電流が流れると、第四ミラー部材221Dの永久磁石223Dが第四電磁石224Dから引き離される磁界が発生する。この磁界の作用によって、第四ミラー部材221Dは図中矢印F1の向きに移動する。このとき、第四ミラー部材221Dにおける第一ミラー部材221A側の端部は、第一ミラー部材221Aをローラ226Dとの間に挟持した状態のまま、第一ミラー部材221Aの反射面227A上を摺動する。
この第四ミラー部材221Dの移動に伴い、第四ミラー部材221Dの反射面227D
に端部が当接している第三ミラー部材221Cも図中矢印F2の向きに移動する。このとき、第三ミラー部材221Cの反射面227Cは、これに当接する第二ミラー部材221Bの端部とローラ226Bとの間に挟持された状態のまま、第二ミラー部材221Bの端部に対して摺動する。
このように、本実施形態では、第四電磁石224Dに所定方向の電流を流して第四ミラー部材221Dを図中矢印F1の向きに移動させることにより、第三ミラー部材221Cも図中矢印F2の向きに移動し、その結果、ライトトンネル22の出射面の横幅を維持したまま縦幅だけを狭めることができる。なお、制御部229の制御により第四電磁石224Dに逆向きの電流を流せば、第四ミラー部材221Dの永久磁石223Dを第四電磁石224Dへ引き寄せる磁界を発生させることができる。これにより、第四ミラー部材221Dを図中矢印F1とは逆向きに移動させることができ、ライトトンネル22の出射面の横幅を維持したまま縦幅だけを広げることもできる。
また、本実施形態では、制御部229の制御により、第一電磁石224A及び第四電磁石224Dに流す電流を制御することで、第一ミラー部材221Aと第四ミラー部材221Dとを同時に移動させることもできる。したがって、例えば、ライトトンネル22の出射面の横幅と縦幅の両方を同時に広げたり又は狭めたり、ライトトンネル22の出射面の横幅と縦幅のいずれか一方を広げつつ他方を狭めたりするなどの動作が可能である。
以上のように、本実施形態によれば、ライトトンネル22の出射面の形状(縦幅と横幅)を変更することができる。これにより、投影面101に投影される画像のアスペクト比に応じて、ライトトンネル22の出射面形状を変更することが可能となる。具体的には、制御部229は、本プロジェクタに接続されるパソコンなどの外部機器から入力される画像情報から投影画像のアスペクト比を取得し、取得したアスペクト比の情報に従って各電磁石224A〜224Dに流す電流を制御してライトトンネル22の出射面の形状がそのアスペクト比と同じになるように、ミラー部材221A〜221Dを移動させる。
よって、DMD12の画像生成面上の使用領域(画像表示に用いられる領域)の形状が投影画像のアスペクト比によって変化しても、ライトトンネル22の出射面形状をDMD12の画像生成面上の使用領域の形状に合わせて変更することにより、その使用領域から外れた不使用領域に照射される無駄な光を少なくする又は無くすことができる。したがって、ライトトンネル22に入射した光の利用効率を向上させることができる。その結果、投影画像の輝度向上効果を得ることができる。また、使用領域から外れた不使用領域に照射される光が少なくなる又は無くなるので、投影面101に表示される投影画像の周囲に漏れ光が照射されて黒浮きが発生することも抑制できる効果が得られる。
また、本実施形態では、同様にして、第二ミラー部材221Bや第三ミラー部材221Cも移動させることができる。そのため、ライトトンネル22の出射面の横幅は、最大で4段階に切り替えることができ、ライトトンネル22の出射面の縦幅も、最大で4段階に切り替えることができる。したがって、多様なアスペクト比の投影画像に対応することができる。
なお、本実施形態において、制御部229は、入力される画像情報から得られるアスペクト比の情報に従って各電磁石224A〜224Dに流す電流を制御してミラー部材221A〜221Dを移動させるが、ミラー部材221A〜221Dを移動させる方法はこれに限られない。例えば、操作部83に対するユーザー操作の内容に従って制御部229が電磁石224A〜224Dに流す電流を制御してミラー部材221A〜221Dを移動させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、各ミラー部材221A〜221Dに固定された永久磁石223A〜223Dと、各永久磁石223A〜223Dに対向配置される電磁石224A〜224Dとによって発生する駆動力を利用して、ミラー部材221A〜221Dを移動させるが、これに限られない。例えば、図22に示すように、駆動源として電動モータ224A’〜224D’を用いてもよい。
すなわち、図22に示す変形例では、各ミラー部材221A〜221Dを変位させる反射部材変位手段は、各ミラー部材221A〜221Dにおける反射面227A〜227Dの裏面(ライトトンネル22の外周面)に固定されたロッド223A’〜223D’と、各ロッド223A’〜223D’に形成されているラック部に噛み合うピニオンがモータ軸に固定された電動モータ224A’〜224D’とから構成されている。制御部229の制御の下、電動モータ224A’〜224D’が駆動すると、ロッド223A’〜223D’がその長手方向へ移動し、各ミラー部材221A〜221Dが移動する。このような構成でも、本実施形態と同様の動作を実現できる。
また、上述したフォーカスレバー33のように、ユーザーが移動操作できるレバー等の操作部材をプロジェクタ1の外面に露出するように配置し、その操作部材の移動に連動してミラー部材221A〜221Dが移動する機構としてもよい。このような機構は、ギヤやクランクなどの機構的構成によって実現できるので、モータや電磁石などの駆動源が必要なく、かつ、制御部229による制御機構も必要ないので、簡易な構成を実現できる。
また、本実施形態では、反射面が互いに対面する第一ミラー部材221Aと第三ミラー部材221C又は第二ミラー部材221Bと第四ミラー部材221Dを移動させて、ライトトンネル22の出射面の横幅及び縦幅を維持したまま、DMD12の画像生成面上に照射される光照射範囲の位置をシフトさせることが可能である。このような構成を、例えば、投影面101上の投影画像の表示位置が移動するようにレンズやミラー等の各種光学部材あるいはDMD12を移動させる画像表示位置移動手段を備え、投影面101上に投影される画像の見かけ上の解像度を高めるプロジェクタに採用すれば、画像表示位置の移動に伴ってDMD12の画像生成面上の使用領域が移動するとき、その移動に合わせてDMD12の画像生成面上に照射される光照射範囲の位置をシフトさせることで、その使用領域から外れた不使用領域に照射される無駄な光を少なくする又は無くすことが可能である。この場合、制御部229は、画像表示位置の移動情報に従って各電磁石224A〜224Dに流す電流を制御してミラー部材221A〜221Dを移動させることで、DMD12の画像生成面上の使用領域の移動に同期してライトトンネル22の出射面をシフトさせることができる。
また、本実施形態では、各ミラー部材221A〜221Dを移動させるとき、各ミラー部材の反射面227A〜227Dが他のミラー部材の端部に当接した状態が維持される。そのため、本実施形態のようにミラー部材221A〜221Dを移動可能な構成としても、ライトトンネル22の側面から光が漏れにくい。ただし、光の漏れを抑制するために、各ミラー部材の反射面227A〜227Dと他のミラー部材の端部との当接部の当接圧を大きくして隙間を小さくしようとすると、各ミラー部材221A〜221Dを移動させるときに当該当接部に生じる摩擦力が過剰に大きくなるおそれがある。この場合、各ミラー部材221A〜221Dを安定して移動させることが困難になる。
したがって、図23に示すように、ローラ226A〜226Dの回転軸を、当該ローラ226A〜226Dが接触している各ミラー部材221A〜221Dの外側面側へ付勢する付勢手段としての引っ張りバネ228A〜228Dを設けるのが好ましい。これによれば、各ミラー部材の反射面227A〜227Dと他のミラー部材の端部との当接部において適度な当接圧を安定して維持でき、当該当接部に過剰な摩擦力が生じるのを抑制して、各ミラー部材221A〜221Dの安定した移動を実現できる。
また、本実施形態では、すべてのミラー部材221A〜221Dが移動可能に構成されているが、一部のミラー部材221A〜221Dを固定的に配置し、移動不能な構成としてもよい。
また、本実施形態では、ミラー部材221A〜221Dを移動させることによりライトトンネル22の出射面の形状、寸法、位置などを変更させるが、ミラー部材221A〜221Dを変形させることによりライトトンネル22の出射面の形状、寸法、位置などを変更させることも可能である。
また、本実施形態では、ミラー部材221A〜221Dの反射面が平行移動するようにミラー部材221A〜221Dを移動させるため、ライトトンネル22の出射面だけでなく、入射面の形状、寸法、位置なども変更される。そのため、ライトトンネル22の入射面の形状、寸法、位置などが変更されても、ライトトンネル22の入射面から外れる光が少なくなるように、ライトトンネル22の入射面に対して光源ユニット60からの光を予め絞って入射させるように構成するのが好ましい。この場合、光源ユニット60からの光を効率よく利用することができる。
また、ミラー部材221A〜221Dの反射面の傾斜角度(光軸に対する反射面の傾斜角度)が変わるように、ミラー部材221A〜221Dを変位させてもよい。この場合、ライトトンネル22の入射面の形状、寸法、位置などは固定したまま、ライトトンネル22の出射面の形状、寸法、位置などを変更することが可能となる。その結果、ライトトンネル22の入射面に対して光源ユニット60からの光を過剰に絞って入射させることが必要なくなり、光源ユニット60からの光をより効率的に利用することができる。
なお、ライトトンネル22の入射面の中心は、光源ユニット60からの光の光軸に一致しているのが好ましい。よって、ライトトンネル22の入射面の形状、寸法などが変更される場合でも、ライトトンネル22の入射面の中心が光源ユニット60からの光の光軸に一致するように、ミラー部材221A〜221Dを変位させることが好ましい。
また、本実施形態では、投影面101に画像を投影して表示するプロジェクタからなる画像表示装置を例に挙げて説明したが、ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置などの他の画像表示装置にも適用可能である。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
光源ユニット60等の光源部と、ミラー部材221A〜221D等の反射部材によって内側面が形成されたライトトンネル22等の導光路に前記光源部からの光を入射させて該導光路の出射面から出射させる導光路部と、前記導光路の出射面から出射した光を用いて画像情報に応じた画像を形成するDMD12等の画像形成部とを有し、前記画像形成部で形成された画像を表示するプロジェクタ1等の画像表示装置において、前記反射部材を変位させる永久磁石223A〜223D及び電磁石224A〜224Dあるいはロッド223A’〜223D’及び電動モータ224A’〜224D’等の反射部材変位手段を有することを特徴とする。
本態様によれば、導光路の内側面を形成する反射部材を変位させることで、導光路の出射面の形状、寸法などを変更することが可能となり、導光路の出射面から出射される光の断面形状や断面寸法が変更可能となる。これにより、互いに異なるアスペクト比の画像を表示する場合に、各アスペクト比に対応した導光路を個別に用意しなくても、各アスペクト比に応じて形状や寸法が変更される画像形成部上の使用領域に合わせて、導光路の出射面から出射される光の断面形状や断面寸法を変更することができる。よって、画像形成部上の使用領域から外れた不使用領域に照射される光を少なくして、光源部の光利用効率を向上させることができる。
また、本態様によれば、導光路の内側面を形成する反射部材を変位させることで、導光路の出射面の位置を変更することが可能である。これにより、例えば、表示画像の位置を揺らすように移動させて表示画像の見かけ上の解像度を高める場合のように、画像形成部上の使用領域が画像形成部上に照射される光の照射範囲に対して相対移動する構成においても、その相対移動に応じて導光路の出射面の位置を変更することにより、画像形成部上の使用領域から外れた不使用領域に照射される光を少なくすることが可能となる。よって、このような構成においても、光源部の光利用効率を向上させることができる。
なお、導光路の内側面を形成する反射部材を変位させたときに導光路の入射面の形状や寸法なども変更される構成である場合、光源部からの光のうちライトトンネルへ入射しない光の領域が変化し、ライトトンネルへ入射する光量が変動することもあり得る。この場合でも、光源部から照射される光は、通常、光軸から離れた領域ほど光量が低いという光量分布をもつため、光軸から離れた領域でライトトンネルへ入射しない光の領域が変化しても、ライトトンネルへ入射する光量変動は少なく、光源部の光利用効率への影響は軽微である。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記反射部材変位手段は、前記出射面の形状が変化するように前記反射部材を変位させることを特徴とする。
これによれば、アスペクト比の異なるなどの形状が異なる画像を表示させる場合に、画像形成部上の使用領域から外れた不使用領域に照射される光を少なくして導光路に入射した光の利用効率を向上させることができる。
(態様C)
前記態様A又はBにおいて、前記導光路部は、2つ以上の反射部材によって前記導光路の内側面が形成されており、前記反射部材変位手段は、前記少なくとも1つの反射部材と前記他の反射部材とを相対移動させることを特徴とする。
これによれば、簡易な構成で、導光路の出射面の形状、寸法、位置などを変更することができる。
(態様D)
前記態様Cにおいて、前記少なくとも1つの反射部材の端部が前記他の反射部材の反射面227A〜227Dに対して摺動可能に構成され、又は、前記少なくとも1つの反射部材の反射面227A〜227Dが前記他の反射部材の端部に対して摺動可能に構成されていることを特徴とする。
これによれば、導光路の側面から光が漏れるのを抑制できる。
(態様E)
前記態様Dにおいて、前記反射面227A〜227Dの裏面に当接して摺動時に連れ回り方向へ回転するローラ226A〜226D等の回転体と、該反射面227A〜227Dに摺動する前記端部との間に、該反射面をもつ反射部材を挟持する連結機構222A〜222D等の挟持手段を有することを特徴とする。
これによれば、摺動時の摩擦力を抑制して、前記少なくとも1つの反射部材と前記他の反射部材との安定した相対移動を実現できる。
(態様F)
前記態様C〜Eのいずれかの態様において、前記導光路部は、反射面が互いに対面する2組の反射部材によって前記導光路の内側面が形成され、各反射部材が他の反射部材に対して相対移動可能に構成されていることを特徴とする。
これによれば、表示画像の形状、寸法、位置に対応して、導光路の出射面の形状、寸法、位置などを簡易な構成で変更することができる。
(態様G)
前記態様A〜Fのいずれかの態様において、所定の指示情報に従って前記反射部材が変位するように前記反射部材変位手段を制御する制御部229等の制御手段を有することを特徴とする。
これによれば、所定の指示情報に応じて導光路の出射面の形状、寸法、位置などを変更することができる。
(態様H)
前記態様Gにおいて、前記所定の指示情報は、前記画像情報から得られるアスペクト比情報を含むことを特徴とする。
これによれば、表示画像のアスペクト比に応じて導光路の出射面の形状、寸法、位置などを変更することができる。
(態様I)
前記態様G又はHにおいて、画像の表示位置を移動させる画像表示位置移動手段を有し、前記所定の指示情報は、前記画像表示位置移動手段の移動情報を含むことを特徴とする。
これによれば、例えば、表示画像の位置を揺らすように移動させて表示画像の見かけ上の解像度を高めることを実現でき、その場合でも、導光路に入射した光の利用効率を向上させることができる。
1 プロジェクタ
10 画像形成ユニット
20 照明ユニット
21 カラーホイール
22 ライトトンネル
23 リレーレンズ
24 シリンダミラー
25 凹面ミラー
30 光学ユニット
40 光学ユニット
60 光源ユニット
61 光源
62 光源ブラケット
63 出射窓
64 ホルダ
70 第一光学系
80 電源ユニット
83 操作部
101 投影面
221A〜221D ミラー部材
222A 連結機構
223A〜223D 永久磁石
224A〜224D 電磁石
225 アーム部材
226A〜226D ローラ
227A〜227D 反射面
228A〜228D 引っ張りバネ
229 制御部
223A’〜223D’ ロッド
224A’〜224D’ 電動モータ
特開2003−348496号公報

Claims (9)

  1. 光源部と、
    反射部材によって内側面が形成された導光路に前記光源部からの光を入射させて該導光路の出射面から出射させる導光路部と、
    前記導光路の出射面から出射した光を用いて画像情報に応じた画像を形成する画像形成部とを有し、
    前記画像形成部で形成された画像を表示する画像表示装置において、
    前記反射部材を変位させる反射部材変位手段を有することを特徴とする画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の画像表示装置において、
    前記反射部材変位手段は、前記出射面の形状が変化するように前記反射部材を変位させることを特徴とする画像表示装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像表示装置において、
    前記導光路部は、2つ以上の反射部材によって前記導光路の内側面が形成されており、
    前記反射部材変位手段は、前記少なくとも1つの反射部材と前記他の反射部材とを相対移動させることを特徴とする画像表示装置。
  4. 請求項3に記載の画像表示装置において、
    前記少なくとも1つの反射部材の端部が前記他の反射部材の反射面に対して摺動可能に構成され、又は、前記少なくとも1つの反射部材の反射面が前記他の反射部材の端部に対して摺動可能に構成されていることを特徴とする画像表示装置。
  5. 請求項4に記載の画像表示装置において、
    前記反射面の裏面に当接して摺動時に連れ回り方向へ回転する回転体と、該反射面に摺動する前記端部との間に、該反射面をもつ反射部材を挟持する挟持手段を有することを特徴とする画像表示装置。
  6. 請求項3乃至5のいずれか1項に記載の画像表示装置において、
    前記導光路部は、反射面が互いに対面する2組の反射部材によって前記導光路の内側面が形成され、各反射部材が他の反射部材に対して相対移動可能に構成されていることを特徴とする画像表示装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像表示装置において、
    所定の指示情報に従って前記反射部材が変位するように前記反射部材変位手段を制御する制御手段を有することを特徴とする画像表示装置。
  8. 請求項7に記載の画像表示装置において、
    前記所定の指示情報は、前記画像情報から得られるアスペクト比情報を含むことを特徴とする画像表示装置。
  9. 請求項7又は8に記載の画像表示装置において、
    画像の表示位置を移動させる画像表示位置移動手段を有し、
    前記所定の指示情報は、前記画像表示位置移動手段の移動情報を含むことを特徴とする画像表示装置。
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