JP7074559B2 - レンズユニット及び画像投影装置 - Google Patents
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Description
このような問題を解決する手段として、例えば冷却用のヒートシンク等を鏡筒に設ける方法が知られている(例えば特許文献1、2等参照)。
ヒートシンクを設ける場合には、熱伝導の効率からは、鏡筒に直接ヒートシンク等を取り付けることが望ましいが、設置するための十分なスペースの確保が難しい。
他方、鏡筒とは別体にヒートシンク等を設けるときには、スペースの確保は比較的容易になるが、フォーカスの調整や収差の補正等を目的として、鏡筒自体が動作することも多いため、かかる動作に追従しつつも、熱伝導の効率を落とさないような機構が求められている。
画像投影装置100は、光束を射出する光源101と、投射すべき画像を表示して、透過する光束に画像情報を付与する空間光変調素子102と、を有している。
画像投影装置100はまた、画像を投影面104に投影するための投影光学系たるレンズユニット200と、投影面104に投影するべき画像を表示するために空間光変調素子102を制御する制御部109と、を有している。
光源101は白色光源であるが、R、G、B等の基本色に対応するレーザー光源のような単色光源を複数用いたものであっても良い。
ここで、後述する正姿勢状態においてレンズユニット200への入射光の光軸すなわちレンズ光軸をZ軸、Z軸に垂直な方向のうち、図2における紙面上下方向に平行な軸をY軸と定め、Z軸およびY軸にそれぞれ垂直な軸をX軸と定める。なお、X軸、Y軸、Z軸それぞれの方向について、図2に示す矢印の方向をそれぞれ正方向と定める。
レンズユニット200は、筐体20に取り付けられて、レンズ15を支持する鏡筒10と、鏡筒10の温度を調整するための温度調整部としてのヒートシンク30と、ヒートシンク30と鏡筒10とを結ぶ熱伝導路としての伝達部材40と、を有している。ヒートシンク30は伝熱が目的であるため、画像投影装置100を構成する部材(例えば筐体20等)の一部であっても良い。
すなわち鏡筒10の少なくとも一部は、焦点調整のため、光軸方向に動くことがある。
ヒートシンク30は、本実施形態では、筐体20の一部となる金属部材であり、鏡筒10の外側に設置された空冷式のヒートシンクとしての機能を有する温度調整部である。
伝達部材40は、+Z方向側にあるフランジ状の底面部41と、底面部41から傾斜して延びた斜面部42とを有している。
伝達部材40は、図2、図3において示したように、鏡筒10の入射側において最も細くなった部分の周囲を囲繞するように配置されるため、半円形部材B1、B2を組み合わせた筒状部材としているが、かかる構成に限定されるものではない。
本実施形態では、伝達部材40の底面部41の+Z方向側の面41aと内周面44とが鏡筒10に当接し、反対側の-Z方向側の面41bが筐体20の一部であるヒートシンク30に当接している。かかる構成により、『伝達部材40の一方の端部が鏡筒10に接続され、他方の端部がヒートシンク30へと接続されている』。
かかる構成により、鏡筒10がZ方向に移動したときにも、波型ワッシャ43が付勢部材としてはたらくから、ヒートシンク30と伝達部材40とが離間することなく、安定して熱を伝達することができる。
その一方で、伝達部材40と、ヒートシンク30との間の接触面は、波型ワッシャ43によりヒートシンク30へと付勢されていることから、底面部41の-Z方向側の面41bが離れることなく、安定して伝達部材40がヒートシンク30と接触し続けることとなる。
かかる構成により、鏡筒10がZ軸方向に動作するような鏡筒10においても、鏡筒10の排熱を十分に行うことができて、レンズの鏡筒部分の温度を調整することができる。
また、本実施形態では、画像投影装置100の大口径化、高照度化によって生じる発熱量の増加に着目したため、ヒートシンク30を用いて排熱する方法について特に説明を行ったが、かかる構成以外にも、例えばヒートシンク30をヒーター等で加熱することとすれば、所謂暖機運転や温度上昇のためにも用いることができる。
図5に示すように、本実施形態では、ヒートシンク30が筐体20に取り付けられており、基部31と、基部31から直交してY軸方向に延びたフィン32と、を有している。
本実施形態では、フィン32は基部31の鏡筒10とは反対方向に、言い換えれば-Y方向に、複数形成されており、かかるフィン32の間を空気等の冷媒が通過することで、ヒートシンク30が冷却される空冷式の温度調整部として機能する。
ヒートパイプ50は、一方の端部50aが鏡筒10に接続され、他方の端部50bがヒートシンク30へと接続されている。
不動部53の-Y方向側の面には、ヒートシンク30が接続されている。
ヒートパイプ50は、鏡筒10がZ軸方向に移動すると、固定ピン51と摺動部52とが鏡筒10に従属する形で移動する。その結果、不動部53は筐体20に対して不動すなわち鏡筒10の移動に対しても不動であるから摺動部52と不動部53との間の接触面52aが、摺動部52と不動部53との接続を維持した状態で図6(b)に示すように摺動する。
かかる構成により、熱伝導効率を落とすことなく、レンズの鏡筒部分の温度を調整することができる。
20 筐体
30 温度調整部(ヒートシンク)
40 伝達部材
41a 一方の端部
41b 他方の端部
43 付勢部材(波形ワッシャ)
50 伝達部材(ヒートパイプ)
52 摺動部
100 画像投影装置
200 レンズユニット
Z 光軸方向
Claims (5)
- レンズを支持するとともに前記レンズを光軸方向に移動させ得る鏡筒と、
前記鏡筒の温度を調整するための熱伝導性の高い温度制御部と、
一方の端部が前記鏡筒に接続され、他方の端部が前記温度制御部へと接続され、前記鏡筒が前記移動を行うときには、当該熱伝導路の少なくとも一部が前記温度制御部と前記鏡筒との接続を維持した状態で摺動する熱伝導路と、前記熱伝導路または前記温度制御部の何れか一方を、前記熱伝導路または前記温度制御部の何れか他方へと向けて付勢する付勢部材と、を有し、
前記熱伝導路は、前記鏡筒の周囲を囲むように配置されるとともに、前記付勢部材により付勢される底面部を有し、前記底面部において前記温度制御部と当接していることを特徴とするレンズユニット。 - 請求項1に記載のレンズユニットにおいて、
前記熱伝導路は、金属製であることを特徴とするレンズユニット。 - 請求項1または2に記載のレンズユニットにおいて、
前記熱伝導路は、前記鏡筒の入射側において最も細くなった部分の周囲を囲繞するように配置されるとともに、前記底面部は前記鏡筒の前記移動の方向及び前記付勢部材によって付勢される方向に対して垂直に伸びたフランジ状であり、
前記付勢部材が前記底面部を付勢することで前記温度制御部と前記鏡筒との当接を維持した状態で摺動することを特徴とするレンズユニット。 - 請求項1乃至3の何れか1つに記載のレンズユニットにおいて、
前記熱伝導路は、少なくとも一部が前記鏡筒に従動する摺動部を有し、
前記摺動部と当該熱伝導路の他の一部とが摺動することで、前記温度制御部と前記鏡筒
との接続を維持した状態で摺動することを特徴とするレンズユニット。 - 請求項1乃至4の何れか1つに記載のレンズユニットを有する画像投影装置。
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