JP2017032200A - 熱交換器の伝熱管ブロック交換方法 - Google Patents

熱交換器の伝熱管ブロック交換方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の伝熱管ブロックが隣接して吊り下げられた吊り下げ式の熱交換器において、各伝熱管ブロックを個別に交換可能にする。
【解決手段】熱交換器の伝熱管ブロック交換方法は、ボイラの内部で複数の伝熱管ブロック3が水平方向に重なるように吊り下げられて構成された熱交換器1における特定の前記伝熱管ブロック3Aを交換する方法であって、交換対象の伝熱管ブロック3Aの両側に隣接する伝熱管ブロック3の下部同士を連結するとともに、交換対象の伝熱管ブロック3Aとの間に間隔を有しながら水平方向に横切る連結部材15を架設する連結部材架設ステップと、伝熱管ブロック3Aの重量を支持する吊持部10,11を切り離し、該伝熱管ブロック3Aの重量を連結部材15に支持させる切り離しステップと、横連結部材15によって重量を支持された伝熱管ブロック3Aをボイラの壁部に形成された開口部から外部に搬出する搬出ステップと、を備えている。
【選択図】図10

Description

本発明は、ボイラの煙道内に設置される熱交換器の伝熱管ブロック交換方法に関するものである。
石炭を燃料として燃焼させる石炭焚きボイラにおいて、石炭の燃焼により生成される溶融灰分は、燃焼排ガスがボイラ給水との熱交換により温度低下した領域では、固形灰分(フライアッシュ)となって燃焼排ガスと共に煙道を流れる。この固形灰分が煙道内に設置されている過熱器や節炭器(エコノマイザ)等の熱交換器の伝熱管に衝突して伝熱管の表面を摩耗させることがある。また、複数の伝熱管の間に灰分が堆積し、熱交換器の性能を低下させることがある。
このため、所定の稼働時間が経過すると、熱交換器を全体的に交換するか、あるいは特許文献1に開示されているように、摩耗や腐食が進行した伝熱管をブロック(パネル)単位で交換することが行われている。特許文献1の交換方法は、交換対象となる水平に設置された伝熱管ブロックの側面フレームに仮設としてフレーム材を溶接して取り付け、この部分をジャッキアップして伝熱管ブロックを外部に取り出すようになっている。この方法によれば、伝熱管を最小単位で交換することができるため、交換コストを低減させるとともに交換工事期間を短縮することができる。
特開2012−241964号公報
しかしながら、鉛直板状の伝熱管ブロックがボイラの煙道内に吊り下げられる形で複数設置された吊り下げ式の熱交換器においては、各伝熱管ブロックが空中に配置されているため、交換対象の伝熱管ブロックを取り出す際に荷重を支持する部分がなく、伝熱管ブロック単位での交換が困難であった。このため、従来では熱交換器の全体交換を余儀無くされ、交換コストが嵩み、交換工事期間が長くなっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、複数の伝熱管ブロックが隣接して吊り下げられた吊り下げ式の熱交換器において、各伝熱管ブロックを個別に交換可能な熱交換器の伝熱管ブロック交換方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係る熱交換器の伝熱管ブロック交換方法は、ボイラの内部で複数の伝熱管ブロックが水平方向に並んで吊り下げられて構成された熱交換器における特定の前記伝熱管ブロックを交換する方法であって、交換対象の前記伝熱管ブロックの水平方向両側に隣接する各前記伝熱管ブロックの鉛直下部同士を連結するとともに、前記交換対象の伝熱管ブロックの鉛直下方を、該交換対象の伝熱管ブロックとの間に間隔を有しながら水平方向に横切る連結部材を架設する連結部材架設ステップと、前記交換対象の伝熱管ブロックを支持する吊持部を切り離し、該交換対象の伝熱管ブロックを前記連結部材に支持させる切り離しステップと、前記連結部材によって支持された前記交換対象の伝熱管ブロックを前記ボイラの壁部に形成された開口部から前記ボイラの外部に搬出する搬出ステップと、を備えることを特徴とする。
上記の交換方法によれば、交換対象の伝熱管ブロックの重量を、その両側に隣接する伝熱管ブロックに連結部材を経て担持させることができる。この交換作業時には、熱交換器内のボイラ給水が排水されているため、交換対象の伝熱管ブロックの重量はボイラ給水が満たされた場合に比べて軽くなる。したがって、両側に隣接する伝熱管ブロックの吊持部の許容強度を越えるような負担にならない。
そして、この状態で、交換対象の伝熱管ブロックがボイラの壁部に形成された開口部から外部に搬出される。したがって、複数の伝熱管ブロックが隣接して吊り下げられた吊り下げ式の熱交換器において、各伝熱管ブロックを個別に交換することができ、伝熱管の交換コストを低減させるとともに工事期間を短縮することができる。
上記方法において、前記連結部材架設ステップでは、前記交換対象の伝熱管ブロックの水平方向両側に隣接する各前記伝熱管ブロックの鉛直方向下部に縦連結部材を取り付け、これらの縦連結部材の鉛直下端部同士を、水平方向に延びる横連結部材で連結することによって前記連結部材を組み立てて架設するようにしてもよい。
このように連結部材を組み立てて架設することにより、複数の伝熱管ブロックが近接して設置されている狭いボイラの内部においても、堅牢な連結部材を容易に据え付けることができる。
上記方法において、前記ボイラの壁部から前記ボイラの外部に向かって水平に突出する支持フレームを仮設する支持フレーム仮設ステップと、前記連結部材の鉛直方向上面から前記支持フレームの鉛直方向上面にかけて水平方向に延在する軌道部材を設置する軌道部材設置ステップと、をさらに備え、前記搬出ステップでは、前記交換対象の伝熱管ブロックを前記軌道部材に沿って走行する台車に載置し、該台車ごと前記軌道部材上を走行させて前記ボイラの外部に搬出するようにしてもよい。
上記の交換方法によれば、搬出ステップにおいて、交換対象の伝熱管ブロックを台車によって軌道部材の上を走行させ、スムーズにボイラ外部に搬出することができる。
上記方法において、前記切り離しステップでは、前記交換対象の伝熱管ブロックと前記連結部材との間にジャッキを設置して該ジャッキにより前記交換対象の伝熱管ブロックを支持するとともに、該交換対象の伝熱管ブロックの重量を支持している前記吊持部を切り離し、前記交換対象の伝熱管ブロックと前記軌道部材との間に前記台車を挿入し、前記ジャッキによる支持を解除して前記交換対象の伝熱管ブロックを前記台車に載置するようにしてもよい。
上記の交換方法によれば、切り離しステップにおいて、交換対象の伝熱管ブロックをスムーズに台車上に載置することができる。
上記方法において、前記搬出ステップでは、前記ボイラの外部に、前記交換対象の伝熱管ブロックを吊り下げるクレーンを設置し、前記交換対象の伝熱管ブロックを前記ボイラの外部に搬出する際に、前記クレーンによって該伝熱管ブロックを吊り下げながら搬出するようにしてもよい。
上記の交換方法によれば、交換対象の伝熱管ブロックがボイラの外部に搬出される際に、交換対象の伝熱管ブロックが横に倒れることを防止し、安全且つスムーズに搬出することができる。
以上のように、本発明に係る伝熱管ブロック交換方法によれば、複数の伝熱管ブロックが隣接して吊り下げられた吊り下げ式の熱交換器において、各交換対象の伝熱管ブロックを個別に交換することができ、交換対象の伝熱管の交換コストを低減させるとともに工事期間を短縮することができる。
本発明を適用可能な熱交換器の一例を示す正面図である。 図1のII矢視による熱交換器の平面図である。 図1のIII矢視による熱交換器の側面図である。 開口部と連結部材と支持フレームと軌道部材とが設けられた状態を示す図である。 交換対象の伝熱管ブロックがジャッキアップされた状態を示す図である。 交換対象の伝熱管ブロックと軌道部材との間に台車が挿入された状態を示す図である。 ジャッキが撤去された状態を示す図である。 交換対象の伝熱管ブロックが搬出された状態を示す図である。 図8のIX矢視による平面図である。 図8のX矢視による側面図である。 伝熱管ブロックの交換方法の流れを示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜図3は、それぞれ本発明を適用可能な熱交換器の一例を示す正面図、平面図、側面図である。この熱交換器1は、ボイラの壁部2の内部で複数の伝熱管ブロック3が水平方向に並んで吊り下げられて構成されている。各伝熱管ブロック3は、伝熱管が蛇行状且つ平面状に配列された伝熱管パネル5が複数重ねられた公知の構成である。即ち、図1では縦置きの各伝熱管パネル5が、例えば5枚1組に重ねられて図1の紙面方向で左右一対の板状の側部サポート板6によって伝熱管同士が密着せずに所定の間隔を持つように纏められて両側を保持されている。さらに、各側部サポート板6が、それぞれ鉛直上下方向に延在する上部サポート板7および下部サポート板8によって上下端を保持されることによりブロック状に構成されて伝熱管ブロック3となっている。
このような伝熱管ブロック3が、図3に示す複数の吊り下げ棒10(吊持部)によって図示しない上部ビームから吊り下げられ、水平方向に並んで複数密集配置されている。これにより、ボイラ内部を通過する燃焼排ガスが、伝熱管ブロック3を構成している複数の伝熱管パネル5の内部を流れるボイラ給水と熱交換し、ボイラ給水が温められる。
さらに、図3に示すように、上段の伝熱管ブロック3が下段の伝熱管ブロック3を吊り下げ棒11によって吊持しており、これが鉛直方向で上下に複数段連なっている。なお、本実施形態においては上下の伝熱管ブロック3の伝熱管パネル5同士が連結配管13(図1参照)を介して接続されているが、必ずしも連結配管13を介して接続される構造でなくてもよく、例えば上下の伝熱管パネル5同士が溶接接合などの手段により直接接続されていても良い。また、上下の伝熱管ブロック3の伝熱管パネル5同士を、接合部分を有しない一体物として構造しても良い。
上記のように構成されている複数の伝熱管ブロック3のいずれかが交換を要する場合には、本発明に係る交換方法によって容易に交換することができる。本発明に係る交換方法は、図11に示すS1からS10までのステップを備えている。以下、各ステップ順に説明する。なお、以下の説明および図4から図10では、交換対象となる伝熱管ブロック3の符号を「3A」とし、交換対象でない伝熱管ブロック3と区別する。
まず、図4および図9に示すように、ボイラの壁部2に、交換対象となる伝熱管ブロック3Aの位置に相当する交換作業用の開口部2aを形成する(開口部形成ステップS1)。この開口部2aの形状および大きさは、交換対象の伝熱管ブロック3Aが通過できる必要最小限のものでよい。例えば、ガス溶切断、プラズマ切断、金属用丸鋸による切断等によってボイラの壁部2の伝熱管(ウォータウォール)を切り取り、開口部2aを形成する。
次に、図3に示す、交換対象の伝熱管ブロック3Aの下部サポート板8と、交換対象の伝熱管ブロック3Aの鉛直方向下方に位置する伝熱管ブロック3の上部サポート板7とを連結している吊り下げ棒11を切り離す(図3に示す交換対象の伝熱管ブロック3Aの真下の吊り下げ棒11が図10では取り外されている)。
その後、図4、図10に示すように、交換対象の伝熱管ブロック3Aの水平方向両側に隣接している、交換対象ではない2つの伝熱管ブロック3の下部サポート板8同士を連結する連結部材15を架設する(連結部材架設ステップS2)。
連結部材15は、交換対象の伝熱管ブロック3Aの水平方向両側に隣接する伝熱管ブロック3の鉛直方向下部に取り付けられて鉛直下向に延びる縦連結部材15aと、これらの縦連結部材15aの下端部同士を連結して水平方向に延びる横連結部材15bとを備えている。横連結部材15bは、例えば水平方向に向かって凹となるチャンネル断面形状であるが、他の断面形状としてもよい。
連結部材架設ステップS2では、伝熱管ブロック3Aに隣接する2つの伝熱管ブロック3の鉛直下部にそれぞれ縦連結部材15aを取り付け、これらの縦連結部材15aの下端部同士を横連結部材15bで連結することによって連結部材15を組み立てて架設する。
連結部材15の横連結部材15bは、交換対象の伝熱管ブロック3Aの鉛直下方を、該伝熱管ブロック3Aとの間に所定の間隔を有しながら水平方向に横切るように延在する。即ち、交換対象の伝熱管ブロック3Aの下部サポート板8と、その鉛直下方の伝熱管ブロック3の上部サポート板7との間に横連結部材15bが位置する。このような連結部材15が、図4に示すように、伝熱管ブロック3Aの2つの下部サポート板8の各々の下方を通るように2つ架設される。
次に、図4に示すように、ボイラ壁部2の外面に、ボイラの内部側から外部側に向かって水平に突出する支持フレーム16を仮設する(支持フレーム仮設ステップS3)。この支持フレーム16の形状は特に限定されないが、図示しないボイラの鉄骨構造の一部に接合してもよく、後述する軌道部材17を水平に支持できる形状と強度があればよい。支持フレーム16の上面は、交換対象の伝熱管ブロック3Aの鉛直方向下部に取り付けた連結部材15(横連結部材15b)の上面と同じ高さに設定される。
さらに、支持フレーム16の上面に軌道部材17を設置する(軌道部材設置ステップS4)。この軌道部材17は、例えばH型またはI型断面のモノレール状であり、支持フレーム16の上面中央部に配置され、その一端がボイラの壁部2の開口部2aからボイラの内部に向かって水平に延び、2本の横連結部材15bの上に載置されている。したがって、軌道部材17は、横連結部材15bの上から支持フレーム16の上にかけて水平に延在する。なお、軌道部材17は上記範囲で連続していればよく、途中で継ぎ目があり組立により1本のモノレール状になっていてもよい。
次に、図5および図10に示すように、交換対象の伝熱管ブロック3Aの重量を支持している吊り下げ棒10と交換対象の伝熱管ブロック3Aの鉛直上方に接続された連結パイプ13とを切り離し、交換対象の伝熱管ブロック3Aの重量を横連結部材15bに支持させる(切り離しステップS5)。
この切り離しステップS5では、まず横連結部材15bと伝熱管ブロック3Aの下部サポート板8との間にジャッキ20を設置し、このジャッキ20により伝熱管ブロック3Aの重量を支え、伝熱管ブロック3Aの重量を支持している吊り下げ棒10と伝熱管ブロック3Aの上方に配置された連結配管13とを切り離す。
図10に示すように、ジャッキ20は、軌道部材17の両側に間隔を空けて横連結部材15bの水平面上に下部サポート板8を支持できるように配置され、例えば1つの伝熱管ブロック3Aあたり4基使用される。この状態において、伝熱管ブロック3Aの重量は、ジャッキ20と横連結部材15bとを介して両隣の伝熱管ブロック3に担持され、軌道部材17や支持フレーム16には加わらない。
次に、連結部材15によって重量を支持された交換対象の伝熱管ブロック3Aを、ボイラの壁部2に形成された開口部2aから外部に搬出する(搬出ステップS6)。この搬出時には、図6、図7に示すように、ジャッキ20によってジャッキアップされている交換対象の伝熱管ブロック3Aの下部サポート板8と、軌道部材17との間に台車22を挿入した上で、ジャッキ20による支持を解除し、伝熱管ブロック3Aを台車22上に載置する。そして、伝熱管ブロック3Aの下部サポート板8と台車22とをL字形金具23(図7、図10参照)等を介してボルト等で連結する。これにより、伝熱管ブロック3Aの重量が台車22を経て軌道部材17および支持フレーム16に加わる。
台車22は軌道部材17に沿って走行することができるとともに、軌道部材17からの位置ズレを防止する位置ズレ防止部材22aを有している。この位置ズレ防止部材22aは軌道部材17を側面側から挟むように台車22の水平方向両側に設けられる。このため、交換対象の伝熱管ブロック3Aを台車22と共に軌道部材17の上面を走行させて開口部2aからボイラの外部に搬出することができる。
ボイラの外部へ搬出された伝熱管ブロック3Aを地上へ搬送する際には、図8に示すように、ボイラ壁部2の開口部2aの鉛直上方にボイラ鉄骨等に支持して設けたクレーン25や、図示しないクレーン車等によって伝熱管ブロック3Aを吊り下げながら搬送する。
なお、交換対象の伝熱管ブロック3Aを台車22と共に軌道部材17の上面を走行させて開口部2aからボイラの外部に搬出する時においても、クレーン25で伝熱管ブロック3Aを保持しながら軌道部材17上を走行させることで、伝熱管ブロック3Aの傾斜を防止して安定的に搬出することができる。
このようにして交換対象の伝熱管ブロック3Aを地上へ搬送した後、新たな伝熱管ブロック3の下部サポート板8にL字型金具23を介して台車22を連結し、この新たな伝熱管ブロック3をクレーン25や図示しないクレーン車等によって地上より軌道部材17の上面へ搬送し、台車22ごと軌道部材17上を走行させて開口部2aからボイラ内の所定位置まで搬入する(搬入ステップS7)。
その後、新たな伝熱管ブロック3の上部サポート板7と図示しない上部ビームまたは上段の伝熱管ブロック3の下部サポート板8との間を吊り下げ棒10で接続し、新たな伝熱管ブロック3と上方に設けられた伝熱管とを連結配管13で接続する。その際、伝熱管同士の接続に連結配管13を用いることで、仮に伝熱管同士の連結配管13の取付位置が交換作業の前後で変化した場合であっても、連結配管13の長さや形状等を調節することで容易に新たな伝熱管ブロック3を設置することが可能となる(新伝熱管ブロック設置ステップS8)。
その後、連結部材15(15a,15b)、支持フレーム16、軌道部材17、台車22等といった搬入出用の各種機材を撤去する(機材撤去ステップS9)。そして、新たな伝熱管ブロック3の下部サポート板8と、この伝熱管ブロック3の下方に設けられた伝熱管ブロック3の上部サポート板7との間を吊り下げ棒11で接続するとともに、新たな伝熱管ブロック3と下方に設けられた伝熱管とを連結配管13で接続する。最後に、ボイラの壁部2の開口部2aを伝熱管(ウォータウォール)で閉塞する(開口部閉塞ステップS10)。これで交換対象の伝熱管ブロック3Aと新たな伝熱管ブロック3との交換作業が完了する。
以上に説明した伝熱管ブロック3の交換方法によれば、交換対象の伝熱管ブロック3Aの重量を、その両隣に位置する伝熱管ブロック3に連結部材15を介して担持させることができる。この交換作業時には、熱交換器1(交換対象の伝熱管ブロック3A)内のボイラ給水が排水されており、交換対象の伝熱管ブロック3Aの重量はボイラ給水が満たされた場合に比べて排出された水の重量分が軽くなる。さらに、ボイラ内部の雰囲気温度も常温に下がるため、高温時の雰囲気よりも材料の許容強度が高くなるという利点がある。これにより、交換対象の伝熱管ブロック3Aの両隣りの伝熱管ブロック3を吊り下げている吊り下げ棒10への許容強度を越えるような影響はなく、負担にならない。
そして、この状態で、交換対象の伝熱管ブロック3Aがボイラ壁2に形成された開口部2aから外部に搬出される。したがって、複数の伝熱管ブロック3が隣接して吊り下げられた吊り下げ式の熱交換器1において、各伝熱管ブロック3を個別に交換することができ、伝熱管の交換コストを低減させるとともに工事期間を短縮することができる。
例えば、ボイラの内側壁面に直接に仮設支持部材を溶接接合で取り付け、これに連結部材15を取り付けて軌道部材17を設置することも可能である。しかし、この場合は連結部材15がボイラの壁面間を連結する大々的なものとなり、長尺であるとともに強度確保のために断面が大きくなるため重量物となる。
これに対して、本実施形態での連結部材15は、交換対象である伝熱管ブロック3Aの両側に隣接する伝熱管ブロック3の鉛直下方に所定の間隔を空けて連結部材15を架設するので、短尺で断面も小さく軽量物での対応が可能となり、非常に簡易な設備で交換作業を容易に行うことができる。
連結部材15は、交換対象の伝熱管ブロック3Aの両側に隣接する各伝熱管ブロック3の鉛直方向下部に取り付けられる縦連結部材15aと、これらの縦連結部材15aの鉛直下端部同士を連結する水平な横連結部材15bとを備えた組立式のものである。このため、複数の伝熱管ブロック3が近接して設置されている狭いボイラの内部においても、堅牢な連結部材15を迅速且つ容易に据え付けることができる。
しかも、交換対象の伝熱管ブロック3Aを搬出するための支持フレーム16と軌道部材17とを設け、台車22を用いて伝熱管ブロック3Aを軌道部材17沿いに走行させて開口部2aから搬出するようにしたので、交換対象の伝熱管ブロック3Aをスムーズにボイラ外部に搬出することができる。
また、交換対象の伝熱管ブロック3Aの重量を支持している吊り下げ棒10を切り離す際には、交換対象の伝熱管ブロック3Aと連結部材15(横連結部材15b)との間にジャッキ20を設置し、このジャッキ20で伝熱管ブロック3Aの重量を支えながら伝熱管ブロック3Aの重量を支持している吊り下げ棒10を切り離す。そして、伝熱管ブロック3Aと軌道部材17との間に台車22を挿入した後、ジャッキ20による支持を解除して伝熱管ブロック3Aを台車22上に載置するようにしたので、切り離し時において伝熱管ブロック3Aをスムーズに台車22上に載置することができる。
さらに、ボイラ壁2の開口部2aの上方に設けたクレーン25や、図示しないクレーン車等によって交換対象の伝熱管ブロック3Aを吊り下げながら搬出するようにしたので、伝熱管ブロック3Aがボイラの外部に搬出される際に横に倒れることを防止し、安全且つスムーズに伝熱管ブロック3Aを搬出することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る伝熱管ブロック3の交換方法によれば、複数の伝熱管ブロック3が隣接して吊り下げられた吊り下げ式の熱交換器1において、各伝熱管ブロック3を個別に交換することができ、伝熱管の交換コストを低減させるとともに工事期間を短縮することができる。
なお、交換対象の伝熱管ブロック3Aが熱交換器1の側端部にあり、非交換の伝熱管ブロック3がいずれか片側一方にしかない場合は、もう一方側はボイラの内側壁面に固定具を直接溶接によって取り付けたり、ボイラの壁部に固定具を貫通させて取り付けたりしてもよい。そして、交換対象の伝熱管ブロック3Aの一側に隣接する伝熱管ブロック3に取り付けた縦連結部材15aと、ボイラの壁部2に設けた固定具との間に横連結部材15bを架設して連結部材15を組み立てることが可能である。
なお、本発明は上記各実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。
1 熱交換器
2 ボイラの壁部
2a 開口部
3 伝熱管ブロック
3A 交換対象の伝熱管ブロック
5 伝熱管パネル
6 側部サポート板
7 上部サポート板
8 下部サポート板
10,11 吊り下げ棒(吊持部)
15 連結部材
15a 縦連結部材
15b 横連結部材
16 支持フレーム
17 軌道部材
20 ジャッキ
22 台車
25 クレーン
S1 開口部形成ステップ
S2 連結部材架設ステップ
S3 支持フレーム仮設ステップ
S4 軌道部材設置ステップ
S5 切り離しステップ
S6 搬出ステップ

Claims (5)

  1. ボイラの内部で複数の伝熱管ブロックが水平方向に並んで吊り下げられて構成された熱交換器における特定の前記伝熱管ブロックを交換する方法であって、
    交換対象の前記伝熱管ブロックの水平方向両側に隣接する各前記伝熱管ブロックの鉛直下部同士を連結するとともに、前記交換対象の伝熱管ブロックの鉛直下方を、該交換対象の伝熱管ブロックとの間に間隔を有しながら水平方向に横切る連結部材を架設する連結部材架設ステップと、
    前記交換対象の伝熱管ブロックを支持する吊持部を切り離し、該交換対象の伝熱管ブロックを前記連結部材に支持させる切り離しステップと、
    前記連結部材によって支持された前記交換対象の伝熱管ブロックを前記ボイラの壁部に形成された開口部から前記ボイラの外部に搬出する搬出ステップと、
    を備えることを特徴とする熱交換器の伝熱管ブロック交換方法。
  2. 前記連結部材架設ステップでは、
    前記交換対象の伝熱管ブロックの水平方向両側に隣接する各前記伝熱管ブロックの鉛直方向下部に縦連結部材を取り付け、これらの縦連結部材の鉛直下端部同士を、水平方向に延びる横連結部材で連結することによって前記連結部材を組み立てて架設する請求項1に記載の熱交換器の伝熱管ブロック交換方法。
  3. 前記ボイラの壁部から前記ボイラの外部に向かって水平に突出する支持フレームを仮設する支持フレーム仮設ステップと、
    前記連結部材の鉛直方向上面から前記支持フレームの鉛直方向上面にかけて水平方向に延在する軌道部材を設置する軌道部材設置ステップと、をさらに備え、
    前記搬出ステップでは、前記交換対象の伝熱管ブロックを前記軌道部材に沿って走行する台車に載置し、該台車ごと前記軌道部材上を走行させて前記ボイラの外部に搬出する請求項1または2に記載の熱交換器の伝熱管ブロック交換方法。
  4. 前記切り離しステップでは、
    前記交換対象の伝熱管ブロックと前記連結部材との間にジャッキを設置して該ジャッキにより前記交換対象の伝熱管ブロックを支持するとともに、該交換対象の伝熱管ブロックの重量を支持している前記吊持部を切り離し、
    前記交換対象の伝熱管ブロックと前記軌道部材との間に前記台車を挿入し、
    前記ジャッキによる支持を解除して前記交換対象の伝熱管ブロックを前記台車に載置する請求項3に記載の伝熱管ブロック交換方法。
  5. 前記搬出ステップでは、前記ボイラの外部に、前記交換対象の伝熱管ブロックを吊り下げるクレーンを設置し、前記交換対象の伝熱管ブロックを前記ボイラの外部に搬出する際に、前記クレーンによって該伝熱管ブロックを吊り下げながら搬出する請求項1から4のいずれかに記載の伝熱管ブロック交換方法。
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KR101780228B1 (ko) 2017-05-17 2017-09-21 신원기업 주식회사 발전설비의 보일러 슬링 튜브 교체방법
KR101822840B1 (ko) * 2017-05-17 2018-01-29 신원기업 주식회사 보일러 슬링 튜브 교체를 위한 튜브 번들 지지구조

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