JP2017028831A - 回転電機ステータ - Google Patents

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大路 中川
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Abstract

【課題】回転電機ステータにおいて、小型化して、渡り線と渡り線の中間部に接近する導体との間を絶縁し、かつ、渡り線及びコイル部の結合強度を高くすることである。【解決手段】ステータは、ステータコアに集中巻きで巻回される複数のコイル部を有するステータコイルと、渡り線であるWV相渡り線32とを含む。WV相渡り線は、径方向外端部の外側U字形部33及び径方向内端部の内側U字形部34を有するS字状に形成され、長手方向中間部に絶縁皮膜が形成され、複数のコイル部の第1コイル部の径方向外端部に外側U字形部が接続され、第2コイル部の径方向内端部に内側U字形部が接続される。第1コイル部及び第2コイル部の径方向端部から外側U字形部及び内側U字形部に対し、コイル部を巻き戻す方向に付勢力が作用することにより、WV相渡り線の両端部に、軸方向に対し逆方向に傾斜させる方向に力が加わる。【選択図】図2

Description

本発明は、平角線により形成され、ステータコアのティースに集中巻きで巻回される複数のコイル部を含むステータコイルと、渡り線とを備える回転電機ステータに関する。
モータまたは発電機である回転電機は、ステータとロータとを含んでいる。ステータとして、平角線により形成される複数のコイル部を含み、各コイル部がステータコアのティースに集中巻きで巻回される構成がある。コイル部が平角線で形成されることにより、ステータコアのティース間のスロットにおける導体の密度を高くできる。複数のコイル部のうち、同相または異相の2つのコイル部は、ステータコアの軸方向端面より外側で渡り線によって接続される。
特許文献1には、ステータにおいて、2つのティースに巻回された平角線のコイルのうち、一方のコイルが、この一方のコイルの端から連続する渡り線によって他方のコイルの端に接続される構成が記載されている。複数のコイルが接続された状態で、モールド樹脂が上側から供給される。
特開2013−223311号公報
特許文献1に記載された構成において、渡り線及びコイルの一部が樹脂モールドされた構成では、渡り線の端部とコイルとの結合強度を高くできる可能性がある。しかしながら、この構成では、樹脂モールドによってステータが大型化する原因となる。また、別の構成として、渡り線と、渡り線の中間部に接近する導体との間を絶縁するために、渡り線の長手方向中間部を樹脂モールドして、コイルエンドの外側に保持部材を形成する構成でも、ステータが大型化する原因となる。
本発明の目的は、回転電機ステータにおいて、小型化して、渡り線と渡り線の中間部に接近する導体との間を絶縁し、かつ、渡り線及びコイル部の結合強度を高くすることである。
本発明に係る回転電機ステータは、円環状のヨーク、及び前記ヨークの周方向複数位置において径方向内側に突出する複数のティースを含むステータコアと、平角線により形成され、前記複数のティースに集中巻きで巻回される複数のコイル部を含むステータコイルと、径方向外端部の外側U字形部、及び径方向内端部の内側U字形部を有するS字状に形成され、長手方向中間部に絶縁皮膜が形成された渡り線であって、前記複数のコイル部のうち、第1コイル部の径方向外端部に前記外側U字形部が接続され、前記複数のコイル部のうち、第2コイル部の径方向内端部に前記内側U字形部が接続される渡り線とを備える。そして、前記第1コイル部の前記径方向外端部から前記外側U字形部に対し、前記第1コイル部を巻き戻す方向に付勢力が作用し、前記第2コイル部の前記径方向内端部から前記内側U字形部に対し、前記第2コイル部を巻き戻す方向に付勢力が作用することにより、前記渡り線の両端部に、前記ステータコアの軸方向に対し逆方向に傾斜させる方向に力が加わる。
本発明に係る回転電機ステータによれば、渡り線の長手方向中間部に絶縁皮膜が形成されるので、渡り線と渡り線の中間部に接近する導体との間を絶縁できる。また、第1コイル部及び第2コイル部の端部から、渡り線の両端部に、ステータコアの軸方向に対し逆方向に傾斜させる方向に力が加わるので、渡り線及びコイル部の結合強度を高くできる。また、回転電機ステータにおいて、渡り線の絶縁を図るために樹脂モールドを用いずに済むので、小型化を図れる。
本発明に係る実施形態の回転電機ステータの周方向一部を示す斜視図である。 実施形態の回転電機ステータの一部を軸方向一方側から見た図である。 実施形態の回転電機ステータを構成するステータコイルの回路図である。 実施形態の回転電機ステータを構成するコイル部及び渡り線の関係を示す模式図である。 図1からWV相渡り線を取り出して示す斜視図である。 WV相渡り線を軸方向一方側から見た図である。 実施形態において、2つのコイル部から渡り線の両端部に力が加わる状態を示す模式図である。 回転電機ステータの比較例において、複数の渡り線が樹脂モールドで一体化された構成を示している図であって、図1のA部に対応する図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。以下で説明する形状、材質、及び個数は、説明のための例示であって、回転電機ステータの仕様に応じて適宜変更することができる。以下では、すべての図面において同等の要素には同一の符号を付して説明する。なお、回転電機ステータは、回転軸に固定されたロータと組み合わせて回転電機を構成する。回転電機は、モータまたは発電機、またはモータ及び発電機の両方の機能を有するモータジェネレータとして用いられる。
図1は、実施形態の回転電機ステータ10の周方向一部を示す斜視図である。図2は、回転電機ステータ10の一部を軸方向一方側から見た図である。以下では回転電機ステータ10は、単にステータ10という。
ステータ10は、ステータコア12(図2)と、3相ステータコイル20と、U相動力線50u、V相動力線50v、及びW相動力線50wと、動力線保持部60とを含んで構成される。
3相ステータコイル20は、U相ステータコイル20u、V相ステータコイル20v、及びW相ステータコイル20wと、UW相渡り線30、VU相渡り線31、及びWV相渡り線32とによって構成される。UW相、VU相、WV相渡り線30,31,32は、異相間渡り線に相当する。後述するように、WV相渡り線32は、ステータコイル20を形成する2つのコイル部を接続するもので、S字形状を有する。このWV相渡り線32によって、ステータ10を小型化して、かつ、WV相渡り線32及び2つのコイル部の結合強度を高くできる。
図2に示すように、ステータコア12は、円環状のヨーク13と、ヨーク13の内周面の周方向複数位置から径方向内側に突出する複数のティース14とを有する。ステータコア12において、隣り合うティース14の間には、スロット12aが形成される。ティース14の外側にはインシュレータ15(図1)が嵌合され、ティース14とステータコイル20との間を絶縁する。図2ではティース14を分かりやすくするために、外側のインシュレータ15を省略している。ステータコア12は、複数の電磁鋼板の積層体によって形成される。ステータコア12は、樹脂バインダと磁性材粉末とを加圧成形することにより形成されてもよい。ここで、「周方向」とはステータ10の中心軸を中心とする円周方向をいう。なお、「径方向」とはステータ10の中心軸に対し直交する放射方向をいい、「軸方向」とはステータ10の軸方向をいう。
3相ステータコイル20は、U,V,W相のステータコイル20u、20v、20wを含み、各相のステータコイル20u、20v、20wは、各相で複数の単位コイル線21u、21v、21wを直列に接続することにより形成される。具体的には、U相ステータコイル20uは、複数のU相単位コイル線21uを直列に接続してなる。U相単位コイル線21uは、ティース14に集中巻きで巻回されるU相コイル部22uと、U相渡り線23uとを有する。U相渡り線23uは、U相コイル部22uの一端から軸方向の一端側(図1の上側、図2の紙面の表側)に引き出され、3相ステータコイル20の軸方向一端部に配置される。U相渡り線23uは、U相単位コイル線21uの巻き残り部分である。
U相コイル部22uの一端は、径方向においてU相コイル部22uの内端に位置し、U相渡り線23uにつながっている。U相コイル部22uの他端は、径方向においてU相コイル部22uの外端に位置し、軸方向一端側(図2の紙面の表側)に伸びている。
複数のU相コイル部22uは、それぞれステータコア12の複数のティース14のうち、2つ置きで配置されるティース14に集中巻きで巻回される。U相渡り線23u(図2)は、隣り合うU相コイル部22uのうち、一方のU相コイル部22uの一端に一体につながって、周方向に対し傾斜しながらヨーク13付近に伸びてから、周方向に沿って伸びる。そして、U相渡り線23uの周方向に沿って伸びた部分の端部が、U相で隣り合う他方のU相コイル部(図示せず)の径方向外端付近で略直角に曲がって軸方向一方側に伸びる。そしてU相渡り線23uの軸方向に伸びた一端と、他方のU相コイル部の径方向外端において軸方向外側に伸びた部分とが重なって、溶接で接続される。
V相ステータコイル20v、W相ステータコイル20w(図2)もU相ステータコイル20uと同様に構成される。例えばV相ステータコイル20vは、複数のV相単位コイル線21vを直列に接続することにより形成される。V相単位コイル線21vは、ティース14に集中巻きで巻回されるV相コイル部22vと、V相コイル部22vから引き出されてV相で隣り合う別のV相コイル部(図示せず)に接続されるV相渡り線23vとを有する。
W相ステータコイル20wは、複数のW相単位コイル線21wを直列に接続することにより形成される。W相単位コイル線21wは、ティース14に集中巻きで巻回されるW相コイル部22wと、W相コイル部22wから引き出されてW相で隣り合う別のW相コイル部(図示せず)に接続されるW相渡り線23wとを有する。U,V,W相渡り線23u、23v、23wは同相間渡り線に相当する。なお、図1、図2では、各相コイル部22u、22v、22wが、カッコ内の符号で、巻き始め端コイル部、巻き終わり端コイル部、中間のコイル部とのいずれかに区別されている。図1、図2では、巻き始め端コイル部をu1、v1、w1の符号で示し、巻き終わり端コイル部をv2の符号で示し、中間のコイル部をwmの符号で示している。巻き始め端コイル部、巻き終わり端コイル部、中間のコイル部については、後で図3を用いて説明する。
3相ステータコイル20のうち、ステータコア12の軸方向一端(図1の上端)よりも軸方向外側に配置される部分によって、一方側コイルエンド28が構成される。U,V,W相の渡り線23u、23v、23wは、一方側コイルエンド28の軸方向外側に配置される。
各相の単位コイル線21u、21v、21wにおいて、コイル部22u、22v、22wと渡り線23u、23v、23wとが同じ部材により形成されるので、部品点数及び溶接部の数の削減を図れる。また、各相の単位コイル線21u、21v、21wは、断面が矩形の平角線で形成される。コイル部22u、22v、22wは、エッジワイズ形に曲げ形成される。エッジワイズ形は、曲げにくい方向に曲げられた形状である。すなわち、コイル部22u、22v、22wは、平角線の断面形状において矩形の2つの短辺が内周縁及び外周縁を形成するように平角線がコイル状に曲げられる。なお、コイル部は、平角線が曲げやすい方向に曲げられる、すなわち、断面形状において矩形の2つの長辺が内周縁及び外周縁を形成するように平角線がコイル状に曲げられるフラットワイズ形としてもよい。
図3は、3相ステータコイル20の回路図である。U,V,W相のステータコイル20u、20v、20wは、デルタ結線で接続される。
図3では、複数のU相コイル部22uのうち、後述のU相端子40uに電気的に最も近くに接続されるコイル部22uを、巻き始め端コイル部22u1として示している。また、複数のU相コイル部22uのうち、U相端子40uから電気的に最も遠くに接続されるコイル部22uを、巻き終わり端コイル部22u2としている。また、複数のU相コイル部22uのうち、巻き始め端コイル部22u1と巻き終わり端コイル部22u2との間のコイル部22uを中間コイル部22umとして示している。
V相ステータコイル20vでも同様に、複数のV相コイル部22vを巻き始め端コイル部22v1、巻き終わり端コイル部22v2、及び中間コイル部22vmに分けて示している。W相ステータコイル20wでも同様に、複数のW相コイル部22wを巻き始め端コイル部22w1、巻き終わり端コイル部22w2、及び中間コイル部22wmに分けて示している。
U相動力線50uの一端は、U相巻き始め端コイル部22u1と、UW相渡り線30の一端とに接続される。U相動力線50uの他端は、U相端子40uに接続される。また、UW相渡り線30の他端は、W相巻き終わり端コイル部22w2に接続される。
V相動力線50vの一端は、V相巻き始め端コイル部22v1と、VU相渡り線31の一端とに接続される。V相動力線50vの他端は、V相端子40vに接続される。また、VU相渡り線31の他端は、U相巻き終わり端コイル部22u2に接続される。
W相動力線50wの一端は、W相巻き始め端コイル部22w1と、WV相渡り線32の一端とに接続される。W相動力線50wの他端は、W相端子40wに接続される。また、WV相渡り線32の他端は、V相巻き終わり端コイル部22v2に接続される。
図1、図2に示すように、UW相,VU相,WV相渡り線30,31,32は、一方側コイルエンド28の軸方向外側に配置される。また、動力線保持部60は、U相、V相、W相動力線50u、50v、50wを一体に保持して、ステータコア12のヨーク13の軸方向一端面に固定される。例えば動力線保持部60の端面に形成された突部(図示せず)が、ヨーク13の軸方向端面に形成された孔(図示せず)に圧入により嵌合固定される。
各相端子40u、40v、40wには、回転電機の使用時に図示しない直流電源に接続されたインバータの3相の端子が接続される。インバータは、直流電源からの直流電流を交流電流に変換して、ステータ10の各相端子40u、40v、40wを通じて3相ステータコイル20に3相交流電流を供給する。
図3では、略三角形の3辺に各相のコイル部22u、22v、22wがそれぞれ1列に配置されて3相のコイル部22u、22v、22wが重ならないように示している。一方、実際には、W,U,V相のコイル部22u、22v、22wは、ステータ10の周方向にこの順で1つずつ並んで配置される。
図4は、実施形態のステータ10を構成するコイル部22u、22v、22w及び渡り線23u,23v,23w,30,31,32の関係を示す模式図である。図4では、周方向に沿って配置されるコイル部22u、22v、22wを横方向に展開して示しており、上側が径方向外側で下側が径方向内側である。コイル部22u、22v、22wは図4の左から右にU,W,V相の順で1つずつ並んで、これが繰り返されている。図4でも図3と同様に、各相コイル部22u、22v、22wを、巻き始め端コイル部22u1、22v1、22w1、巻き終わり端コイル部22u2、22v2、22w2、及び中間コイル部22um、22vm、22wmに分けて示している。
図4に示すように、WV相渡り線32は、UW相渡り線30及びVU相渡り線31の上側に交差するように配置される。そして、WV相渡り線32の長手方向中間部は、UW相渡り線30及びVU相渡り線31の長手方向中間部に接触している。図4では、WV相渡り線32を直線形状としているが、実際には、図1、図2に示すように、WV相渡り線32をステータ10の軸方向一方側から見た形状はS字形である。
図1、図2に示すように、UW相渡り線30、VU相渡り線31、WV相渡り線32のそれぞれは、断面矩形の平角線により形成される。UW相渡り線30、VU相渡り線31、WV相渡り線32のそれぞれは、導体素線の長手方向中間部の外側に絶縁皮膜が形成され、両端部が絶縁皮膜から露出する。この露出部分がコイル部との接続部分である。
UW相渡り線30の長手方向中間部は、複数位置で屈曲し、その両端部は、軸方向外側に伸びるように略直角に曲げられる。そして、UW相渡り線30の一端部は、ステータコア12のヨーク13付近において、U相巻き始め端コイル部22u1の径方向外端で軸方向外側に伸びる部分と、U相動力線50uの端部で軸方向外側に伸びる部分とに溶接で接続される。また、詳しい図示は省略するが、UW相渡り線30の他端部は、W相巻き終わり端コイル部22w2(図4)の径方向内端で軸方向外側に伸びる部分と、溶接で接続される。
VU相渡り線31の長手方向中間部も、UW相渡り線30と同様に複数位置で屈曲し、その両端部は、軸方向外側に伸びるように略直角に曲げられる。そして、VU相渡り線31の一端部は、ステータコア12のヨーク13付近において、V相巻き始め端コイル部22v1の径方向外端で軸方向外側に伸びる部分と、V相動力線50vの端部で軸方向外側に伸びる部分とに溶接で接続される。また、詳しい図示は省略するが、VU相渡り線31の他端部は、U相巻き終わり端コイル部22u2(図4)の径方向内端で軸方向外側に伸びる部分と、溶接で接続される。
WV相渡り線32は、径方向外端部の外側U字形部33と径方向内端部の内側U字形部34とを有するS字状に形成される。外側U字形部33は、W相巻き始め端コイル部22w1の径方向外端部と、W相動力線50wの一端部とに接続される。内側U字形部34は、V相巻き終わり端コイル部22v2の径方向内端部に接続される。W相巻き始め端コイル部22w1は第1コイル部に相当し、V相巻き終わり端コイル部22v2は第2コイル部に相当する。
具体的には、WV相渡り線32は図5、図6に示すように形成される。図5は、図1からWV相渡り線32を取り出して示す斜視図である。図6は、WV相渡り線32を軸方向一方側から見た図である。
WV相渡り線32は、中間部において径方向に対し傾斜する方向に伸びる直線部35と、直線部35の径方向外端に連結された外側U字形部33と、直線部35の径方向内端に連結された内側U字形部34とを有しS字状に形成される。外側U字形部33は、WV相渡り線32の径方向外側で折り返すように形成される。内側U字形部34は、WV相渡り線32の径方向内側で折り返すように形成される。
WV相渡り線32の絶縁皮膜36は、WV相渡り線32の導体素線37のうち、直線部35の全体と外側、内側U字形部33,34の直線部側端部とを連続して被覆している。図6では、WV相渡り線32の絶縁皮膜36が形成された部分を斜格子部により示している。
また、外側U字形部33の先端部は、略直角に曲げ形成されて、軸方向外側に伸びる外側軸方向部38が形成される。内側U字形部34の先端部には、内側U字形部34の根元部の側面に近接するように略直角に曲げ形成され、さらに、その曲げ形成された部分の先端部が軸方向外側に伸びるように略直角に曲げ形成されて、内側軸方向部39が形成される。この内側軸方向部39と内側U字形部34とによって、軸方向一方側から見た形状が略矩形に形成される。
また、図1に示すように、W相動力線50wの軸方向一端部には、軸方向外側に伸びる第1外側直線部51が形成される。一方、W相巻き始め端コイル部22w1の径方向外端部には、軸方向外側に伸びる第2外側直線部24が形成される。そして、WV相渡り線32の外側U字形部33が、第1外側直線部51と第2外側直線部24とに巻き付けられる。このとき、第1外側直線部51は、第2外側直線部24の径方向外側に配置される。そして、外側U字形部33と、第1外側直線部51及び第2外側直線部24とが溶接で接続される。これにより、W相巻き始め端コイル部22w1の径方向外端部とWV相渡り線32の径方向外端部とが接続される。このとき、W相巻き始め端コイル部22w1の外側軸方向部38と第2外側直線部24の端部とが周方向に隣り合って、軸方向に長い広い範囲で接触する。
また、V相巻き終わり端コイル部22v2の径方向内端部には、軸方向外側に伸びる内側直線部25が形成される。そして、内側直線部25が、WV相渡り線32の内側U字形部34及び内側軸方向部39で形成された環状部の内側に挿入される。そして、内側直線部25と内側軸方向部39とが溶接で接続される。これにより、V相巻き終わり端コイル部22v2の径方向内端部とWV相渡り線32の径方向内端部とが接続される。このとき、内側軸方向部39と内側直線部25の端部とが径方向に隣り合って、軸方向に長い広い範囲で接触する。
さらにWV相渡り線32の絶縁皮膜36は、UW相渡り線30及びVU相渡り線31の絶縁皮膜より厚くする。なお、WV相渡り線32の絶縁皮膜36には、損傷に対する強度が高い材料が用いられることが好ましい。また、WV相渡り線32の絶縁皮膜36とUW相渡り線30及びVU相渡り線31の絶縁皮膜とが同じ厚さである場合において、WV相渡り線32の絶縁皮膜36に損傷に対する強度が高い材料が用いられてもよい。損傷に対する強度が高い材料として、WV相渡り線32の絶縁皮膜36には、例えば熱可塑性樹脂を添加したアミドイミド樹脂などのアミドイミド系の材料を用いることができる。
また、W相巻き始め端コイル部22w1の径方向外端部からWV相渡り線32の外側U字形部33に対し、W相巻き始め端コイル部22w1を巻き戻す方向に付勢力が作用する。例えば、W相巻き始め端コイル部22w1がティース14から取り外された自由状態では、W相巻き始め端コイル部22w1の径方向外端部の第2外側直線部24が若干外側に巻き戻す方向に開いている。そしてその開きを修正するようにWV相渡り線32の外側U字形部33が第2外側直線部24を弾性変形させて接続されることにより、第2外側直線部24から外側U字形部33にW相巻き始め端コイル部22w1の巻き戻し方向に付勢力が作用する。
また、V相巻き終わり端コイル部22v2の径方向内端部からWV相渡り線32の内側U字形部34に対し、V相巻き終わり端コイル部22v2を巻き戻す方向に付勢力が作用する。この付勢力も、W相巻き始め端コイル部22w1から外側U字形部33に付勢力が作用する場合と同様の構成で作用させることができる。W相巻き始め端コイル部22w1の径方向外端部が巻き戻される方向(図2の矢印α方向)と、V相巻き終わり端コイル部22v2の径方向内端部が巻き戻される方向(図2の矢印β方向)とは、ステータ10の周方向に対し逆方向である。このため、WV相渡り線32の両端部には、軸方向に対し逆方向に傾斜させる方向(図5、図6の矢印γ、δ方向)に力が加わる。これについて、図7を用いてより具体的に説明する。
図7は、実施形態において、W相巻き始め端コイル部22w1及びV相巻き終わり端コイル部22v2からWV相渡り線32の両端部に力が加わる状態を示す模式図である。以下の図7の説明では、W相巻き始め端コイル部22w1を第1コイル部22w1と記載し、V相巻き終わり端コイル部22v2を第2コイル部22v2と記載する。図7では、WV相渡り線32の両端部は、第1コイル部22w1の第2外側直線部24と、第2コイル部22v2の内側直線部25とに接続される。このとき、第2外側直線部24は、第1コイル部22w1において、両コイル部22w2,22v1の隙間D側に配置される。内側直線部25は、第2コイル部22v2の隙間D側に配置される。そして、第1コイル部22w1と第2コイル部22v2とが巻き戻される方向に変形する場合には、図7に二点鎖線で示すように、第2外側直線部24と内側直線部25とが、それぞれの先端部が軸方向に対し隙間D側に倒れる方向に傾斜して開く。第1コイル部22w1と第2コイル部22v2とにWV相渡り線32の両端部が接続される場合には、図7に実線で示すように、第1コイル部22w1と第2コイル部22v2とにおいて、上記の開きが修正されるように弾性変形する。この状態では、第1コイル部22w1及び第2コイル部22v2の端部からWV相渡り線32の両端部に対し、対応するコイル部22w1、22v2を巻き戻す方向に付勢力が付与される。これにより、WV相渡り線32の両端部に軸方向に対し逆方向に傾斜させる方向に力(図7の矢印方向の力)が加わる。
上記のステータ10によれば、WV相渡り線32の長手方向中間部に絶縁皮膜36が形成されるので、WV相渡り線32とUW相渡り線30及びVU相渡り線31との間を絶縁できる。UW相渡り線30及びVU相渡り線31は、WV相渡り線32の長手方向中間部に接近する導体である。また、W相巻き始め端コイル部22w1の端部及びV相巻き終わり端コイル部22v2の端部から、WV相渡り線32の両端部に、軸方向に対し逆方向に傾斜させる方向に力が加わる。これにより、WV相渡り線32と、W相巻き始め端コイル部22w1及びV相巻き終わり端コイル部22v2との結合強度を高くできる。また、ステータ10において、渡り線30,31,32の絶縁を図るために樹脂モールドを用いずに済むので、小型化を図れる。
一方、図8は、ステータ10の比較例において、複数の渡り線30,31,32が樹脂モールドで一体化された構成を示している図であって、図1のA部に対応する図である。図8に示す比較例では、UW相、VU相、WV相渡り線30,31,32の長手方向中間部が保持部材70により樹脂モールドで一体化されている。保持部材70は、内部で保持部材70を形成する樹脂部71により、UW相、VU相、WV相の渡り線30,31,32が間隔をあけて保持されて、渡り線30,31,32の間を絶縁する。一方、このような比較例では、保持部材70によって、ステータ10が大型化する原因となる。これにより、ステータ10のコストが増大する可能性がある。また、別の比較例として、保持部材70を用いずに、渡り線30,31,32を接触させずに、空間絶縁距離を大きくして、渡り線30,31,32の間を絶縁する構成も考えられるが、この構成でもステータ10が大型化する原因となる。図1から図7に示した実施形態では、このような不都合を生じない。
さらに、実施形態では、UW相、VU相の渡り線30,31の軸方向外側にWV相渡り線32が接触して、かつ、WV相渡り線32とW相巻き始め端コイル部22w1及びV相巻き終わり端コイル部22v2との結合強度を高くできる。このため、ステータコイル20に対するUW相、VU相、WV相渡り線30,31,32の外れを抑制できる。
なお、上記では、S字状の渡り線が、WV相渡り線32である場合を説明した。一方、S字状の渡り線は、UW相渡り線30、またはVU相渡り線31としてもよいし、UW相、VU相、WV相渡り線30,31,32の任意の2つまたは3つとしてもよい。したがって、S字状の渡り線で接続される第1コイル部及び第2コイル部は、周方向において隣り合う2つのコイル部に限定せず、別のコイル部を介して離れた2つのコイル部としてもよい。また、S字状の渡り線は、異相の2つのコイル部を接続する異相間渡り線に限定せず、同相の2つのコイル部を接続する同相間渡り線に適用してもよい。このとき、同相間渡り線とコイル部とは異なる部材によって形成されてそれぞれの端部が接続される。
10 回転電機ステータ(ステータ)、12 ステータコア、12a スロット、13 ヨーク、14 ティース、15 インシュレータ、20 3相ステータコイル、20u U相ステータコイル、20v V相ステータコイル、20w W相ステータコイル、21u U相単位コイル線、21v V相単位コイル線、21w W相単位コイル線、22u U相コイル部、22v V相コイル部、22w W相コイル部、23u U相渡り線、23v V相渡り線、23w W相渡り線、24 第2外側直線部、25 内側直線部、28 一方側コイルエンド、30 UW相渡り線、31 VU相渡り線、32 WV相渡り線、33 外側U字形部、34 内側U字形部、35 直線部、36 絶縁皮膜、37 導体素線、38 外側軸方向部、39 内側軸方向部、40 3相端子、40u U相端子、40v V相端子、40w W相端子、50u U相動力線、50v V相動力線、50w W相動力線、51 第1外側直線部、60 動力線保持部、70 保持部材、71 樹脂部。

Claims (1)

  1. 円環状のヨーク、及び前記ヨークの周方向複数位置において径方向内側に突出する複数のティースを含むステータコアと、
    平角線により形成され、前記複数のティースに集中巻きで巻回される複数のコイル部を含むステータコイルと、
    径方向外端部の外側U字形部、及び径方向内端部の内側U字形部を有するS字状に形成され、長手方向中間部に絶縁皮膜が形成された渡り線であって、前記複数のコイル部のうち、第1コイル部の径方向外端部に前記外側U字形部が接続され、前記複数のコイル部のうち、第2コイル部の径方向内端部に前記内側U字形部が接続される渡り線とを備え、
    前記第1コイル部の前記径方向外端部から前記外側U字形部に対し、前記第1コイル部を巻き戻す方向に付勢力が作用し、前記第2コイル部の前記径方向内端部から前記内側U字形部に対し、前記第2コイル部を巻き戻す方向に付勢力が作用することにより、前記渡り線の両端部に、前記ステータコアの軸方向に対し逆方向に傾斜させる方向に力が加わる、回転電機ステータ。
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