JP2017028497A - 符号化装置、復号装置、半導体チップ、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】LDPC符号の符号化率の設計における制約を緩和する。【解決手段】符号化装置1は、符号化率に基づいてスロットヘッダを生成するスロットヘッダ生成部11と、TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを生成し、符号化率に基づき複数の準TSパケットを連結した主信号を生成する主信号生成部12と、スロットヘッダを主信号の先頭に付加したデータに対してLDPC符号を生成する符号化部13,14と、を備え、主信号の長さは、準TSパケットの長さの整数倍でない場合も含み、スロットヘッダ生成部11は、主信号の先頭が準TSパケットの先頭であるか否かを判別するための情報であるパケット先頭識別情報を割り当てることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、LDPC符号を生成する符号化装置、半導体チップ、及びプログラム、並びにLDPC符号を復号する復号装置、半導体チップ、及びプログラムに関する。
8Kスーパーハイビジョンの伝送を目指して、高度広帯域衛星デジタル放送だけでなく次世代地上デジタル放送の検討が進められている。非特許文献1に記載の高度広帯域衛星デジタル放送の規格(以下、「ARIB STD−B44」という。)では、8Kの衛星デジタル放送では誤り訂正符号として、優れた性能を持つLDPC(Low Density Parity Check)符号とBCH(Bose-Chaudhuri-Hocquenghem)符号の連接符号を用いることが定められている。次世代地上デジタル放送においても同様に、連接符号を用いた伝送の検討が進められている。
また、映像、音声を伝送路に多重して伝送する方法として、従来技術であるMPEG2−TS(Transport Stream)方式は依然として使われており、次世代地上デジタル放送においてもTSパケットを伝送可能とする必要がある。
一方、固定受信を行う受信装置及び移動受信を行う受信装置の構成を共通化可能とする観点から、固定受信向けの誤り訂正符号の符号長は移動受信向けの誤り訂正符号の符号長の整数倍の関係にしておくのが好適である。例えば、非特許文献2に記載の欧州地上波デジタル放送の規格では、LDPC符号長は64800ビットと、その1/4倍の16200ビットの2種類が用意されている。
"高度広帯域衛星デジタル放送の伝送方式 標準規格 ARIB STD−B44"、[online]、2014年7月31日、一般社団法人 電波産業会、[2015年7月6日検索]、インターネット<URL: http://www.arib.or.jp/english/html/overview/doc/2-STD-B44v2_0.pdf>
"Frame structure channel coding and modulation for a second generation digital terrestrial television broadcasting system (DVB-T2)"、[online]、2012年4月、ETSI、[2015年7月6日検索],インターネット<URL: http://www.etsi.org/deliver/etsi_en/302700_302799/302755/01.03.01_60/en_302755v010301p.pdf>
次世代地上デジタル放送においても、現行の地上デジタル放送のISDB−T方式の階層伝送を踏襲する必要性が高いため、固定受信向けの8Kスーパーハイビジョン、及び移動受信向けのハイビジョン相当の放送サービスを同時に行うための階層伝送が求められる。ARIB STD−B44のLDPC符号の符号長は44880ビットであるが、モバイル端末による移動受信において44880ビットのLDPC符号をそのまま用いるとハードウェアの処理負荷が大きすぎてリアルタイム処理が困難である。そこで、LDPC符号は符号長が長いほどその効果が大きいが、あえて符号長を短くして性能を犠牲にし、その代わりに処理負荷を軽減させるような選択肢を設けることが考えられる。
ここで、TSパケットは1バイトの同期バイトを含む188バイトの固定長であり、ARIB STD−B44では、どの符号化率を選択しても、LDPC符号の主信号が同期バイトを除く187バイトのTSパケットをちょうど整数個連結した信号となるように設計されている。
主信号の長さを187バイトの整数倍とすることにより、主信号からTSパケットの先頭位置を探し出す処理が不要となる。しかし、移動受信用として固定受信用よりも短いLDPC符号を用いた場合にも主信号の長さが187バイトの整数倍となるようにすると、符号長が短い分、符号化率の設計に制約が生じてしまう。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、LDPC符号の符号化率の設計における制約を緩和することが可能な符号化装置、復号装置、半導体チップ、及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る符号化装置は、LDPC符号を生成する符号化装置であって、符号化率に基づいてスロットヘッダを生成するスロットヘッダ生成部と、TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを生成し、符号化率に基づき複数の準TSパケットを連結した主信号を生成する主信号生成部と、 前記スロットヘッダを前記主信号の先頭に付加したデータに対してLDPC符号を生成する符号化部と、を備え、前記主信号の長さは、前記準TSパケットの長さの整数倍でない場合も含み、前記スロットヘッダ生成部は、前記主信号の先頭が前記準TSパケットの先頭であるか否かを判別するための情報であるパケット先頭識別情報を割り当てることを特徴とする。
さらに、本発明に係る符号化装置において、前記パケット先頭識別情報は、前記主信号の先頭が前記準TSパケットの先頭であるか否かを示す1ビットのフラグ情報であることを特徴とする。
さらに、本発明に係る符号化装置において、前記パケット先頭識別情報は、前記主信号の先頭に配置される前記準TSパケットの長さに応じて異なる情報であることを特徴とする。
さらに、本発明に係る符号化装置において、前記主信号の長さは、任意の整数をpとすると、前記準TSパケットの長さの(p+1/4)倍、(p+1/2)倍、又は(p+3/4)倍である場合を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る復号装置は、TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを連結した主信号と、該主信号の先頭が前記準TSパケットの先頭であるか否かを判別するための情報であるパケット先頭識別情報が割り当てられたスロットヘッダとを含む信号に対するLDPC符号を入力する復号装置であって、前記LDPC符号を復号して前記スロットヘッダと前記準TSパケットを生成する復号部と、前記スロットヘッダに割り当てられた前記パケット先頭識別情報を読み出し、該パケット先頭識別情報が主信号の先頭が準TSパケットの先頭であることを示しているスロットを起点として、該スロット以降の準TSパケットを出力するスロットヘッダ読出部と、前記起点とされたスロット以降の各準TSパケットの先頭に同期バイトを付加してTSパケットを生成するパケット出力部と、を備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る半導体チップは、LDPC符号を生成する半導体チップであって、符号化率に基づいてスロットヘッダを生成するスロットヘッダ生成部と、TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを生成し、符号化率に基づき複数の準TSパケットを連結した主信号を生成する主信号生成部と、前記スロットヘッダを前記主信号の先頭に付加したデータに対してLDPC符号を生成するLDPC符号化部と、を備え、前記主信号の長さは、前記準TSパケットの長さの整数倍でない場合も含み、前記スロットヘッダ生成部は、前記主信号の先頭が前記準TSパケットの先頭であるか否かを判別するための情報であるパケット先頭識別情報を割り当てることを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る半導体チップは、TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを連結した主信号と、該主信号の先頭が前記準TSパケットの先頭であるか否かを判別するための情報であるパケット先頭識別情報が割り当てられたスロットヘッダとを含む信号に対するLDPC符号を入力する半導体チップであって、前記LDPC符号を復号して前記スロットヘッダと前記準TSパケットを生成する復号部と、前記スロットヘッダに割り当てられた前記パケット先頭識別情報を読み出し、該パケット先頭識別情報が主信号の先頭が準TSパケットの先頭であることを示しているスロットを起点として、該スロット以降の準TSパケットを出力するスロットヘッダ読出部と、前記起点とされたスロット以降の各準TSパケットの先頭に同期バイトを付加してTSパケットを生成するパケット出力部と、を備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、上記符号化装置として機能させることを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、上記復号装置として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、LDPC符号の符号化率の設計における制約を緩和することができる。また、主信号に準TSパケット(同期バイトを除く187バイトのTSパケット)を分割して入れることができ、データ領域を効率よく使用することができる。さらに、スロットヘッダにこれらの識別を行うビットを割り当てることで、パケットの先頭位置そのものを指定する必要がないので、スロットヘッダ領域の割り当てを減らすことができる。また、LDPC符号を復号する際には、容易に準パケットの先頭位置を判別して同期をとることができるようになる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明では、固定受信を行う受信装置と移動受信を行う受信装置とで共用の構成とする観点から、移動受信を行う受信装置のLDPC符号の符号長は、固定受信を行う受信装置のLDPC符号の符号長の1/n倍(nは2以上の整数)とする。例えば、ARIB STD−B44の44880ビットの符号長のLDPC符号を地上デジタル放送の固定受信でも流用し、移動受信用では符号長がその1/4倍の11220ビットのLDPC符号を新たに生成する。本発明は、LDPC符号の符号長が11220ビットのように短くなった場合に、符号化率の設計に制約が生じるという課題を解決するものである。
まず、本発明の一実施形態に係る符号化装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る符号化装置を備える送信装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、送信装置1は符号化装置10と、OFDM変調部20とを備える。なお、図1は主要な処理ブロックのみ示しており、インターリーブ処理部など、本発明に直接関連しない処理部については省略している。
本実施形態では、符号化装置10は、BCH符号を外符号としLDPC符号を内符号とする連接符号により誤り訂正を行うものとして、以下説明する。具体的には、符号化装置10は、スロットヘッダ生成部11と、主信号生成部12と、BCH符号化部13と、LDPC符号化部14とを備え、TSパケットを入力してLDPC符号を生成し、OFDM変調部20に出力する。
符号化装置10により生成される各スロットのデータ構造について、図2を参照して説明する。図2は、LDPC符号の各スロットのデータ構造を示す図である。
LDPC符号の長さNldpcは、スロットヘッダと、主信号と、スタッフ領域Bと、BCH符号パリティと、スタッフ領域Aと、LDPC符号パリティとを合わせた長さである。また、LDPC符号のうち、LDPC符号パリティを除くデータをLDPCデータと称する。
スロットヘッダは、主信号に関する制御情報領域であり、任意の制御情報を定義することができ、任意のビット数に設定することができる。例えば、ARIB STD−B44ではスロットヘッダの長さは176ビットであり、スロットがTSパケットにより構成される場合には全てのビットを1とし、スロットがTLV(Type Length Value)パケット(可変長パケット)により構成される場合には最初の16ビットによりTLVパケットの先頭位置を示し、残りの160ビットを全て1としている。
主信号は、TSパケットの先頭の1バイトの同期バイトを除く187バイトのデータ(以下、「準TSパケット」と称する。)を連結した信号である。なお、同期バイトは固定の値(例えば0x47)である。ARIB STD−B44では準TSパケットをちょうど整数個連結した信号を主信号としており、主信号の長さDは、符号化率に応じて準TSパケットの長さの187バイトの10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、22倍、24倍、25倍、26倍、27倍となっている。準TSパケットを整数個連結することにより、各スロットにおけるTSパケットの先頭位置を探し出す処理が不要となる。なお、主信号をTLV(Type Length Value)パケットを連結した信号とすることも可能である。
スタッフ領域Bは、ARIB STD−B44では存在しないが、移動受信用としてARIB STD−B44で規定されるLDPC符号よりも短い符号長のLDPC符号を用いた場合にも主信号に187バイトの準TSパケットが整数個収まるようにすると、符号長が短い分、符号化率の設計に制約が生じてしまう。そのため、本発明ではスタッフ領域Bを設ける。詳細については後述するが、スタッフ領域Bは、主信号の長さDが準TSパケットの長さの整数倍にならない場合に、準TSパケットを分割して準TSパケットの一部を挿入するために付加されるビット列である。
BCH符号パリティは、BCH符号をパリティチェックするために付加されるパリティビットである。
スタッフ領域Aは、主信号のビット数の調整のために付加されるビット列である。必要ない場合には0ビットとする。
LDPC符号パリティは、LDPC符号をパリティチェックするために付加されるパリティビットである。
スロットヘッダ生成部11は、符号化率情報により示される符号化率に基づいてスロットヘッダを生成し、BCH符号化部13に出力する。スロットヘッダ生成部11の処理の詳細については後述する。
主信号生成部12は、TSパケットが入力されると、TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを生成し、符号化率情報により示される符号化率に基づき各スロット内の準TSパケットの個数を決定する。そして、1スロット内の準TSパケットの個数が1個の場合にはそのまま主信号としてBCH符号化部13に出力し、1スロット内の準TSパケットの個数が1個よりも大きい場合には、複数の準TSパケットを連結した主信号を生成し、BCH符号化部13に出力する。本発明では、主信号の長さは、準TSパケットの長さの整数倍でない場合も含む。主信号生成部12の処理の詳細については後述する。
BCH符号化部13は、スロットヘッダ生成部11により生成されたスロットヘッダを主信号生成部12により生成された主信号の先頭に付加したデータに対して、BCH符号を生成する。その際には、BCH符号のパリティビットが付加される。また、ビット数を調整するためにスタッフ領域Aにスタッフビットを挿入する。そして、必要に応じてスタッフビットが付加されたBCH符号をLDPC符号化部14に出力する。LDPC符号からLDPC符号のパリティビットを除いたLDPCデータの長さNdataは、符号化率をCとすると、C×Nldpcとなる。
LDPC符号化部14は、BCH符号化部13から入力されるBCH符号に対して、LDPC符号を生成する。その際には、LDPC符号のパリティビットが付加される。そしてこのLDPC符号をOFDM変調部20に出力する。
OFDM変調部20は、LDPC符号化部14から入力されるLDPC符号をOFDM変調してOFDM信号を生成し、アンテナを介して外部に送信する。
つぎに、主信号生成部12の処理について説明する。
LDPC符号の設計における重要な値として、並列処理数Mを全ての符号化率で一定にする必要がある。また、移動受信で用いるLDPC符号の長さを固定受信で用いるLDPC符号の長さの1/n倍とした場合でも、並列処理数Mを同一としておくとハードウェア設計上都合が良い。一例として、固定受信ではARIB STD−B44の44880ビットの符号長のLDPC符号を地上デジタル放送でも流用し、移動受信では符号長がその1/4倍の11220ビットのLDPC符号を生成する場合について説明する。
ARIB STD−B44では、LDPC符号の長さNldpcは44880ビット、並列処理数Mは374となっており、LDPC符号の長さを44880/374=120分割し、符号化率=m/120として設計されている。そのため、LDPCデータの長さNdataはNldpc×m/120となる。例えば、符号化率が81/120の場合、LDPCデータの長さNdataは44880×81/120=30294ビットとなり、LDPC符号のパリティ長は44880−30294=14586ビットとなる。
一方、移動受信時のLDPC符号の符号化率を複数用意する際には、LDPC符号の長さを11220/374=30分割し、符号化率をm/30として設計することが望ましい。例えば、符号化率が15/30の場合、LDPCデータの長さNdataは11220×20/30=7480ビットとなり、LDPC符号のパリティ長は11220−7480=3740ビットとなる。
LDPC符号の長さNldpcが短くなると、主信号の長さDを準TSパケットの長さの整数倍のみに限定すると、とり得る符号化率に制約が生じてしまう。そこで、図3(a)に示すように、主信号の長さDが準TSパケットの長さの整数倍とならない場合には、残りをスタッフ領域Bとしてヌルデータで埋めることも考えられる。しかし、ヌルデータを挿入するとその分伝送効率が悪くなる。
そこで、主信号生成部12は、主信号の長さDが準TSパケットの長さの整数倍にならない場合には、図3(b)に示すように、準TSパケットを分割して準TSパケットの一部をスタッフ領域Bとして挿入する。例えば主信号の長さDが5236ビットの場合、187バイト(1496ビット)の準TSパケットを3個挿入し、残りの748ビットには次の準TSパケットの半分のデータを挿入する。
主信号の長さDは、任意の整数をp、q、rとすると、準TSパケットの長さのp倍に加え、準TSパケットの長さの(p+q/r)倍である場合を含む。例えば、主信号生成部12は、符号化率に応じて、主信号の長さDを準TSパケットの長さのp倍、(p+1/4)倍、(p+1/2)倍、(p+3/4)倍とし、スタッフ領域Bの長さを準TSパケットの長さの0倍、1/4倍、1/2倍、3/4倍とする。
主信号の長さDが準TSパケットの長さのp倍の場合には、図4(a)に示すように主信号が整数個の準TSパケットとなり、スタッフ領域Bは0ビットとなる。
主信号の長さDが準TSパケットの長さの(p+1/4)倍の場合には、図4(b)に示すようにp個の準TSパケットを挿入した後、スタッフ領域Bとして準TSパケットの1/4のデータを挿入する。次のスロットでは、前のスロットの最後の準TSパケットの残りのデータを挿入した後、(p−1)個の準TSパケットを挿入し、スタッフ領域Bに準TSパケットの1/2のデータを挿入する。次のスロットでは、前のスロットの最後の準TSパケットの残りのデータを挿入した後、(p−1)個の準TSパケットを挿入し、スタッフ領域Bに準TSパケットの3/4のデータを挿入する。次のスロットでは、前のスロットの最後の準TSパケットの残りのデータを挿入した後、p個の準TSパケットを挿入し、スタッフ領域Bは0ビットとなる。後はこの繰り返しとなる。
主信号の長さDが準TSパケットの長さの(p+1/2)倍の場合には、図4(c)に示すようにp個の準TSパケットを挿入した後、スタッフ領域Bに準TSパケットの1/2のデータを挿入する。次のスロットでは、前のスロットの最後の準TSパケットの残りのデータを挿入した後、p個の準TSパケットを挿入し、スタッフ領域Bは0ビットとなる。後はこの繰り返しとなる。
主信号の長さDが準TSパケットの(p+3/4)倍の場合には、図4(d)に示すようにp個の準TSパケットを挿入した後、スタッフ領域Bに準TSパケットの3/4のデータを挿入する。次のスロットでは、前のスロットの最後の準TSパケットの残りのデータを挿入した後、p個の準TSパケットを挿入し、スタッフ領域Bに準TSパケットの1/2のデータを挿入する。次のスロットでは、前のスロットの最後の準TSパケットの残りのデータを挿入した後、p個の準TSパケットを挿入し、スタッフ領域Bに準TSパケットの1/4のデータを挿入する。次のスロットでは、前のスロットの最後の準TSパケットの残りのデータを挿入した後、p個の準TSパケットを挿入し、スタッフ領域Bは0ビットとなる。後はこの繰り返しとなる。
つぎに、スロットヘッダ生成部11の処理について説明する。
上述したように、スタッフ領域Bの長さを0、準TSパケットの長さの1/4倍、準TSパケットの長さの1/2倍、準TSパケットの長さの3/4倍にすることにより、最大でも4回に1回はデータ領域の先頭がTSパケットの先頭と重なる。そこで、スロットヘッダ生成部11は、スロットヘッダに、主信号の先頭が準TSパケットの先頭であるか否かを判別するための情報であるパケット先頭識別情報を割り当てる。パケット先頭識別情報は、例えば主信号の先頭が準TSパケットの先頭であるか否かを示す1ビットのフラグ情報とすることができる。この結果、スロットヘッダに準TSパケットの先頭位置を示すアドレスそのものを記述することなく、たった1ビットでパケットの先頭位置を判別可能となり、スロットヘッダの情報を削減することができる。
あるいは、パケット先頭識別情報は、主信号の先頭に配置される準TSパケットの長さに応じて異なる情報とすることができる。最大でも4回に1回は主信号の先頭が準TSパケットの先頭と重なるため、例えば、スロットヘッダ生成部11はパケット先頭識別情報に0,1,2,3を割り当ててもよい。具体的には、準TSパケットが図4(a)のように連結される場合には、パケット先頭識別情報を0とし、準TSパケットが図4(b)のように連結される場合には、上から順にパケット先頭識別情報号を0,1,2,3とし、準TSパケットが図4(c)のように連結される場合には、上から順にパケット先頭識別情報を0,1とし、準TSパケットが図4(d)のように連結される場合には、上から順にパケット先頭識別情報を0,1,2,3とする。この結果、先頭アドレスそのものを記述することなく、たった2ビットでパケットの先頭位置を判別可能となり、スロットヘッダの情報を削減することができる。
なお、符号化装置10はTLVパケットを入力することも可能であり、その場合には、TLVパケットの先頭位置を示すためのアドレス情報をスロットヘッダに割り当てる必要がある。
また、ARIB STD−B44では、誤り訂正ビット数を12ビット、BCHパリティ長を192ビットとしているが、LDPC符号の長さが11220ビットと短くなった場合は、BCH符号は次数の低い14次の生成多項式を使用できるため、同じ誤り訂正ビット数でもBCHパリティ長を168ビットと短くすることができる。したがって、スロットヘッダ生成部11は、BCHパリティビットの短縮分24ビットをARIB STD−B44におけるスロットヘッダに加えてもよい。この場合のスロットヘッダ長は176+24=200ビットになる。
上述した符号化装置10又は送信装置1として機能させるためにコンピュータを好適に用いることができ、そのようなコンピュータは、符号化装置10又は送信装置1の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを該コンピュータの記憶部に格納しておき、該コンピュータのCPUによってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。なお、このプログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録可能である。
また、上述した符号化装置10又は送信装置1は、1つ又は複数の半導体チップにより構成されてもよい。この半導体チップは、符号化装置10又は送信装置1の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを実行するCPUを搭載してもよい。
このように、本発明に係る符号化装置、半導体チップ、及びプログラムは、符号化率に基づいてスロットヘッダを生成するスロットヘッダ生成部11と、TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを生成し、符号化率に基づき複数の準TSパケットを連結した主信号を生成する主信号生成部12と、スロットヘッダを主信号の先頭に付加したデータに対してLDPC符号を生成する符号化部13,14と、を備える。主信号の長さは、準TSパケットの長さの整数倍でない場合も含む。スロットヘッダ生成部11は、主信号の先頭が準TSパケットの先頭であるか否かを判別するための情報であるパケット先頭識別情報をスロットヘッダに割り当てる。
かかる構成により、LDPC符号の符号化率の設計における制約を緩和することができる。また、スタッフ領域Bにも準TSパケットを分割して入れることができ、データ領域を効率よく使用することができる。さらに、スロットヘッダにこれらの識別を行うビットを割り当てることで、パケットの先頭位置そのものを指定する必要がないので、スロットヘッダ領域の割り当てを減らすことができる。
つぎに、本発明の一実施形態に係る復号装置について説明する。復号装置は、TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを連結した主信号と、パケット先頭識別情報が割り当てられたスロットヘッダとを含む信号に対するLDPC符号を入力する装置である。
図5は、本発明の一実施形態に係る復号装置を備える受信装置の構成例を示すブロック図である。図5に示すように、受信装置2は、OFDM復調部30と、復号装置40とを備える。なお、図5は主要な処理ブロックのみ示しており、デインターリーブ処理部など、本発明に直接関連しない処理部については省略している。
受信装置2は、図1に示す送信装置1が送信する信号を受信する装置である。したがって、本実施形態では、復号装置40は、BCH符号を外符号としLDPC符号を内符号とする連接符号により誤り訂正された信号を復号するものとして、以下説明する。具体的には、復号装置40は、LDPC復号部41と、BCH復号部42と、スロットヘッダ読出部43と、パケット出力部44とを備える。
OFDM復調部30は、送信装置1からOFDM信号を受信し、復調してLDPC符号を生成し、LDPC復号部41に出力する。また、OFDM復調部30は、OFDM信号に含まれる制御信号等から符号化率情報を取得し、スロットヘッダ読出部43に出力する。
LDPC復号部41は、OFDM復調部30により生成されたLDPC符号を復号してBCH符号を生成し、BCH復号部42に出力する。
BCH復号部42は、LDPC復号部41により生成されたBCH符号を復号してスロットヘッダと準TSパケットを生成し、スロットヘッダ読出部43に出力する。
スロットヘッダ読出部43は、BCH復号部42により生成されたスロットヘッダに割り当てられたパケット先頭識別情報を読み出す。そして、パケット先頭識別情報が主信号の先頭が準TSパケットの先頭であることを示しているスロットを起点として、該スロット以降の準TSパケットをパケット出力部44に出力する。なお、符号化率情報により示される符号化率により、各スロットに含まれる準TSパケットの数を把握することができる。
パケット出力部44は、スロットヘッダ読出部43から準TSパケットを入力する。準TSパケットが、スロットの最後の準TSパケットと次のスロットの先頭の準TSパケットに分割されている場合には、結合して1つの準TSパケットを生成する。そして、パケット出力部44は、各準TSパケットの先頭に固定値の1バイトの同期バイトを付加してTSパケットを生成し、外部に出力する。
上述した復号装置40又は受信装置2として機能させるためにコンピュータを好適に用いることができ、そのようなコンピュータは、復号装置40又は受信装置2の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを該コンピュータの記憶部に格納しておき、該コンピュータのCPUによってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。なお、このプログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録可能である。
また、上述した復号装置40又は受信装置2は、1つ又は複数の半導体チップにより構成されてもよい。この半導体チップは、復号装置40又は受信装置2の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを実行するCPUを搭載してもよい。
このように、本発明に係る復号装置、半導体チップ、及びプログラムは、LDPC符号を復号して前記スロットヘッダと前記準TSパケットを生成する復号部41,42と、スロットヘッダに割り当てられたパケット先頭識別情報を読み出し、該パケット先頭識別情報が主信号の先頭が準TSパケットの先頭であることを示しているスロットを起点として、該スロット以降の準TSパケットを出力するスロットヘッダ読出部43と、起点とされたスロット以降の各準TSパケットの先頭に同期バイトを付加してTSパケットを生成するパケット出力部44と、を備える。かかる構成により、容易に準TSパケットの先頭位置を判別して同期をとることができるようになる。
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態に記載の複数の構成ブロックを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
1 送信装置
2 受信装置
10 符号化装置
11 スロットヘッダ生成部
12 主信号生成部
13 BCH符号化部
14 LDPC符号化部
20 OFDM変調部
30 OFDM復調部
40 復号装置
41 LDPC復号部
42 BCH復号部
43 スロットヘッダ読出部
44 パケット出力部
2 受信装置
10 符号化装置
11 スロットヘッダ生成部
12 主信号生成部
13 BCH符号化部
14 LDPC符号化部
20 OFDM変調部
30 OFDM復調部
40 復号装置
41 LDPC復号部
42 BCH復号部
43 スロットヘッダ読出部
44 パケット出力部
Claims (9)
- LDPC符号を生成する符号化装置であって、
符号化率に基づいてスロットヘッダを生成するスロットヘッダ生成部と、
TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを生成し、符号化率に基づき複数の準TSパケットを連結した主信号を生成する主信号生成部と、
前記スロットヘッダを前記主信号の先頭に付加したデータに対してLDPC符号を生成するLDPC符号化部と、を備え、
前記主信号の長さは、前記準TSパケットの長さの整数倍でない場合も含み、
前記スロットヘッダ生成部は、前記主信号の先頭が前記準TSパケットの先頭であるか否かを判別するための情報であるパケット先頭識別情報を前記スロットヘッダに割り当てることを特徴とする符号化装置。 - 前記パケット先頭識別情報は、前記主信号の先頭が前記準TSパケットの先頭であるか否かを示す1ビットのフラグ情報であることを特徴とする、請求項1に記載の符号化装置。
- 前記パケット先頭識別情報は、前記主信号の先頭に配置される前記準TSパケットの長さに応じて異なる情報であることを特徴とする、請求項1に記載の符号化装置。
- 前記主信号の長さは、任意の整数をpとすると、前記準TSパケットの長さの(p+1/4)倍、(p+1/2)倍、又は(p+3/4)倍である場合を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の符号化装置。
- TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを連結した主信号と、該主信号の先頭が前記準TSパケットの先頭であるか否かを判別するための情報であるパケット先頭識別情報が割り当てられたスロットヘッダとを含む信号に対するLDPC符号を入力する復号装置であって、
前記LDPC符号を復号して前記スロットヘッダと前記準TSパケットを生成する復号部と、
前記スロットヘッダに割り当てられた前記パケット先頭識別情報を読み出し、該パケット先頭識別情報が主信号の先頭が準TSパケットの先頭であることを示しているスロットを起点として、該スロット以降の準TSパケットを出力するスロットヘッダ読出部と、
前記起点とされたスロット以降の各準TSパケットの先頭に同期バイトを付加してTSパケットを生成するパケット出力部と、
を備えることを特徴とする復号装置。 - LDPC符号を生成する半導体チップであって、
符号化率に基づいてスロットヘッダを生成するスロットヘッダ生成部と、
TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを生成し、符号化率に基づき複数の準TSパケットを連結した主信号を生成する主信号生成部と、
前記スロットヘッダを前記主信号の先頭に付加したデータに対してLDPC符号を生成するLDPC符号化部と、を備え、
前記主信号の長さは、前記準TSパケットの長さの整数倍でない場合も含み、
前記スロットヘッダ生成部は、前記主信号の先頭が前記準TSパケットの先頭であるか否かを判別するための情報であるパケット先頭識別情報を割り当てることを特徴とする半導体チップ。 - TSパケットの先頭に付加された1バイトの同期バイトを除いた準TSパケットを連結した主信号と、該主信号の先頭が前記準TSパケットの先頭であるか否かを判別するための情報であるパケット先頭識別情報が割り当てられたスロットヘッダとを含む信号に対するLDPC符号を入力する半導体チップであって、
前記LDPC符号を復号して前記スロットヘッダと前記準TSパケットを生成する復号部と、
前記スロットヘッダに割り当てられた前記パケット先頭識別情報を読み出し、該パケット先頭識別情報が主信号の先頭が準TSパケットの先頭であることを示しているスロットを起点として、該スロット以降の準TSパケットを出力するスロットヘッダ読出部と、
前記起点とされたスロット以降の各準TSパケットの先頭に同期バイトを付加してTSパケットを生成するパケット出力部と、
を備えることを特徴とする半導体チップ。 - コンピュータを、請求項1から4のいずれか一項に記載の符号化装置として機能させるためのプログラム。
- コンピュータを、請求項5に記載の復号装置として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015144990A JP2017028497A (ja) | 2015-07-22 | 2015-07-22 | 符号化装置、復号装置、半導体チップ、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015144990A JP2017028497A (ja) | 2015-07-22 | 2015-07-22 | 符号化装置、復号装置、半導体チップ、及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017028497A true JP2017028497A (ja) | 2017-02-02 |
Family
ID=57950031
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015144990A Pending JP2017028497A (ja) | 2015-07-22 | 2015-07-22 | 符号化装置、復号装置、半導体チップ、及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017028497A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018160752A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-10-11 | 日本放送協会 | 送信装置、受信装置及びプログラム |
-
2015
- 2015-07-22 JP JP2015144990A patent/JP2017028497A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018160752A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-10-11 | 日本放送協会 | 送信装置、受信装置及びプログラム |
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