JP2017027890A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】インターコネクタ及びシール部材の熱膨張率の差に起因するシール部材の破壊を防止することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システム1は、燃料電池2の温度を検出する温度センサ35と、コントローラ36とを備える。コントローラ36は、燃料電池2の温度を上昇させる際に、温度センサ35により検出された燃料電池2の温度と、インターコネクタ12の熱膨張率がシール部材24の熱膨張率よりも大きい低温域とシール部材24の熱膨張率がインターコネクタ12の熱膨張率よりも大きい高温域との境界をなす特性切り換わり温度とを比較し、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度以上であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度以上でないときに比べて、燃料電池2の温度上昇速度が高くなるように、燃料供給ユニット28及び空気供給ユニット29を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池としては、例えば特許文献1に記載されている固体酸化物型燃料電池が知られている。特許文献1に記載の燃料電池は、固体電解質、燃料電極及び酸素電極からなる発電膜と、この発電膜を挟持するインターコネクタと、発電膜の周辺に配置されたシール部材とを備えている。このとき、インターコネクタの線熱膨張係数とシール部材の線熱膨張係数とは異なっている。
特開2004−146193号公報
しかしながら、上記従来技術においては、互いに接合するインターコネクタ及びシール部材の熱膨張率の差に起因する熱応力によるシール部材の破壊については一切考慮されていない。一般に、インターコネクタは金属材料から構成され、シール部材はガラス等から構成されている。従って、インターコネクタとシール部材とでは熱膨張率が異なるため、インターコネクタとシール部材との界面に発生する熱応力によってシール部材が破壊する可能性がある。
本発明の目的は、インターコネクタ及びシール部材の熱膨張率の差に起因するシール部材の破壊を防止することができる燃料電池システムを提供することである。
燃料電池において、インターコネクタ及びシール部材の熱膨張率は、燃料電池の温度によって異なる。具体的には、燃料電池の温度が所定温度よりも低い低温域では、インターコネクタの熱膨張率がシール部材の熱膨張率よりも大きく、燃料電池の温度が所定温度よりも高い高温域では、シール部材の熱膨張率がインターコネクタの熱膨張率よりも大きい。本発明は、そのような知見に基づいて為されている。
即ち、本発明に係る燃料電池システムは、燃料と空気とを用いて発電を行う燃料電池と、燃料電池に燃料を供給する燃料供給ユニットと、燃料電池に空気を供給する空気供給ユニットと、燃料電池の温度を検出する温度検出部と、温度検出部により検出された燃料電池の温度に基づいて燃料供給ユニット及び空気供給ユニットを制御する制御部とを備え、燃料電池は、燃料と空気とを発電反応させるセル本体と、セル本体を表裏両側から挟むように配置されたインターコネクタと、隣り合う2つのインターコネクタ間におけるセル本体の周囲に配置されると共にインターコネクタと接合され、燃料と空気とが混合しないように隣り合う2つのインターコネクタ間をシールするシール部材とを有し、制御部は、燃料電池の温度を上昇させる際に、温度検出部により検出された燃料電池の温度と、インターコネクタの熱膨張率がシール部材の熱膨張率よりも大きい低温域とシール部材の熱膨張率がインターコネクタの熱膨張率よりも大きい高温域との境界をなす特性切り換わり温度とを比較し、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上であるときは、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上でないときに比べて、燃料電池の温度上昇速度が高くなるように、燃料供給ユニット及び空気供給ユニットを制御することを特徴とする。
本発明に係る燃料電池システムにおいては、燃料電池の温度を上昇させる際に、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上であるときは、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上でないときに比べて、燃料電池の温度上昇速度を高くする。従って、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上でないときは、インターコネクタが膨張しにくくなるため、シール部材に引っ張り応力がかかりにくくなる。一方、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上であるときは、シール部材が膨張しやすくなるため、シール部材に圧縮応力がかかりやすくなる。その結果、燃料電池の温度上昇時においてシール部材の強度が高くなる。これにより、インターコネクタ及びシール部材の熱膨張率の差に起因するシール部材の破壊を防止することができる。
制御部は、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上であるときは、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上でないときに比べて、燃料電池に供給される燃料及び空気の流量が多くなるように、燃料供給ユニット及び空気供給ユニットを制御してもよい。燃料電池の温度上昇時には、燃料電池に供給される燃料及び空気の流量が多くなるほど、燃料電池の温度上昇速度が高くなる。従って、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上であるときは、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上でないときに比べて、燃料電池の温度上昇速度が確実に高くなる。
このとき、制御部は、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上であるときは、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上でないときに比べて、燃料電池に供給される燃料及び空気の流量が2倍以上多くなるように、燃料供給ユニット及び空気供給ユニットを制御してもよい。この場合には、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上であるときは、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以上でないときに比べて、燃料電池の温度上昇速度が十分に高くなる。
また、制御部は、燃料電池の温度を下降させる際に、温度検出部により検出された燃料電池の温度と特性切り換わり温度とを比較し、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以下であるときは、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以下でないときに比べて、燃料電池の温度下降速度が高くなるように、燃料供給ユニット及び空気供給ユニットを制御してもよい。このように燃料電池の温度を下降させる際に、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以下であるときは、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以下でないときに比べて、燃料電池の温度下降速度を高くする。従って、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以下でないときは、シール部材が収縮しにくくなるため、シール部材に引っ張り応力がかかりにくくなる。一方、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以下であるときは、インターコネクタが収縮しやすくなるため、シール部材に圧縮応力がかかりやすくなる。その結果、燃料電池の温度下降時においてシール部材の強度が高くなる。これにより、インターコネクタ及びシール部材の熱膨張率の差に起因するシール部材の破壊を一層防止することができる。
このとき、制御部は、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以下であるときは、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以下でないときに比べて、燃料電池に供給される燃料及び空気の流量が少なくなるように、燃料供給ユニット及び空気供給ユニットを制御してもよい。燃料電池の温度下降時には、燃料電池に供給される燃料及び空気の流量が少なくなるほど、燃料電池の温度下降速度が高くなる。従って、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以下であるときは、燃料電池の温度が特性切り換わり温度以下でないときに比べて、燃料電池の温度下降速度が確実に高くなる。
本発明によれば、インターコネクタ及びシール部材の熱膨張率の差に起因するシール部材の破壊を防止することができる燃料電池システムが提供される。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 図1に示された燃料電池の外観を示す斜視図である。 図2のA2−A2線断面図及びB2−B2線断面図である。 燃料電池の温度とインターコネクタ及びシール部材の熱膨張率との関係を表すグラフである。 図1に示されたコントローラにより燃料電池の温度を上昇させる際の制御処理手順を示すフローチャートである。 図1に示されたコントローラにより燃料電池の温度を下降させる際の制御処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。図1において、本実施形態の燃料電池システム1は、燃料と空気とを用いて発電を行う燃料電池2を備えている。燃料電池2は、固体酸化物型燃料電池(SOFC)であり、燃料である水素と空気中の酸素とを化学反応させて発電を行う。
図2は、燃料電池2の外観を示す斜視図である。図2において、燃料電池2は、スタック3と、このスタック3を上下方向に挟むように配置されたエンドプレート4A,4Bとを備えている。スタック3とエンドプレート4A,4Bとの間には、絶縁プレート5が配置されている。スタック3、エンドプレート4A,4B及び絶縁プレート5は、平面視正方形状を呈している。スタック3とエンドプレート4A,4Bとは、4つのボルト6により固定されている。
上側のエンドプレート4Aには、スタック3内に燃料を導入するための燃料導入管7と、スタック3内から燃料を導出するための燃料導出管8と、スタック3内に空気を導入するための空気導入管9と、スタック3内から空気を導出するための空気導出管10とが取り付けられている。燃料導入管7及び燃料導出管8は、エンドプレート4Aにおける一方の対向する2つの縁部近傍の中央部に取り付けられている。空気導入管9及び空気導出管10は、エンドプレート4Aにおける他方の対向する2つの縁部近傍の中央部に取り付けられている。
図3(a)は、図2のA2−A2線断面図であり、図3(b)は、図2のB2−B2線断面図である。なお、図3(a)及び図3(b)では、エンドプレート4A,4B及び絶縁プレート5は省略している。
図3において、スタック3は、セル本体11とインターコネクタ12とが複数ずつ交互に積層された構造を有している。スタック3の最上層及び最下層は、インターコネクタ12である。
セル本体11は、電解質13と、この電解質13の表面側に配置された燃料極(アノード)14と、電解質13の裏面側に配置された空気極(カソード)15とを有している。セル本体11は、水素と酸素とを発電反応させる。
インターコネクタ12は、セル本体11を表裏両側(燃料極14側及び空気極15側)から挟むように配置されている。インターコネクタ12は、耐熱ステンレス鋼等の金属材料から構成されている。インターコネクタ12は、各セル本体11間の導通を確保すると共に、燃料及び空気の流路を形成する。インターコネクタ12は、燃料を導入する燃料導入流路16と、燃料を導出する燃料導出流路17と、空気を導入する空気導入流路18と、空気を導出する空気導出流路19とを有している。
また、インターコネクタ12は、燃料極14と対向する燃料流路形成部20と、空気極15と対向する空気流路形成部21とを有している。燃料流路形成部20は、燃料極14に供給される燃料が流れる燃料流路22を形成する。空気流路形成部21は、空気極15に供給される空気が流れる空気流路23を形成する。燃料流路形成部20及び空気流路形成部21は、例えば複数の柱状または壁状の突起が設けられた構造を有している。燃料流路22は、燃料導入流路16及び燃料導出流路17と連通している。空気流路23は、空気導入流路18及び空気導出流路19と連通している。
インターコネクタ12の燃料導入流路16に導入された燃料が燃料流路22を通ってセル本体11の燃料極14に供給されると共に、インターコネクタ12の空気導入流路18に導入された空気が空気流路23を通ってセル本体11の空気極15に供給されることで、セル本体11において発電反応が起こる。このとき、未反応の燃料がインターコネクタ12の燃料導出流路17を通って排出されると共に、未反応の空気がインターコネクタ12の空気導出流路19を通って排出される。
積層方向に隣り合う2つのインターコネクタ12間におけるセル本体11の周囲には、環状のシール部材24がセル本体11を取り囲むように配置されている。シール部材24は、燃料と空気とが混合しないように隣り合う2つのインターコネクタ12間をシールすると共に、隣り合う2つのインターコネクタ12同士を電気的に絶縁する部材である。シール部材24は、ガラス等から構成されている。シール部材24は、隣り合う2つのインターコネクタ12に接合されている。シール部材24は、燃料導入流路16及び燃料導出流路17と連通する燃料通路24aと、空気導入流路18及び空気導出流路19と連通する空気通路24bとを有している。
図4は、燃料電池2の温度とインターコネクタ12及びシール部材24の熱膨張率αとの関係を表すグラフである。図4において、破線Pはインターコネクタ12の熱膨張率αを示し、実線Qはシール部材24の熱膨張率αを示している。なお、インターコネクタ12の材料は、例えばCrを含有したフェライト系合金であり、シール部材24の材料は、例えばSiO、AlまたはBを主成分としたガラスである。
図4に示されるグラフから分かるように、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0(ここでは320℃)である状態では、インターコネクタ12の熱膨張率αとシール部材24の熱膨張率αとが等しい。燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0よりも低い低温域では、インターコネクタ12の熱膨張率αがシール部材24の熱膨張率αよりも大きい。燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0よりも高い高温域では、シール部材24の熱膨張率がインターコネクタ12の熱膨張率よりも大きい。なお、特性切り換わり温度T0は、インターコネクタ12及びシール部材24の熱膨張率αの温度特性が切り換わる温度であり、低温域と高温域との境界をなしている。
図1に戻り、燃料電池2で発生した電力は、コンバータ25により電力変換されて、リチウムイオン電池等の蓄電デバイス26に蓄えられる。
また、燃料電池システム1は、燃焼器27と、燃料供給ユニット28と、空気供給ユニット29とを備えている。燃焼器27は、燃料電池2から排出された未反応の燃料及び空気が混合された状態の排ガス(オフガス)を燃焼する。
燃料供給ユニット28は、燃料電池2に燃料を供給する。燃料供給ユニット28は、燃料である水素を気体の状態で貯蔵する燃料タンク30と、この燃料タンク30に貯蔵された燃料を送り出す流量調整弁31と、この流量調整弁31から送り出された燃料を熱交換して昇温する熱交換器32とを有している。流量調整弁31の開度が大きくなるほど、流量調整弁31から送り出される燃料の流量が多くなる。熱交換器32は、燃焼器27により燃焼された排ガスの熱により燃料を熱交換して昇温する。なお、燃焼器27から熱交換器32に供給される排ガスの流路は、燃料供給ユニット28の一部を構成している。
空気供給ユニット29は、燃料電池2に空気を供給する。空気供給ユニット29は、空気を取り込んで圧送するコンプレッサ33と、このコンプレッサ33より圧送された空気を熱交換して昇温する熱交換器34とを有している。コンプレッサ33の回転数が高くなるほど、コンプレッサ33より圧送される空気の流量が多くなる。熱交換器34は、燃焼器27により燃焼された排ガスの熱により空気を熱交換して昇温する。なお、燃焼器27から熱交換器34に供給される排ガスの流路は、空気供給ユニット29の一部を構成している。
さらに、燃料電池システム1は、温度センサ35と、コントローラ36とを備えている。温度センサ35は、燃料電池2の温度を検出する温度検出部である。温度センサ35は、例えばセル本体11に隣接するインターコネクタ12に設けられ、検出した温度を燃料電池2の温度としている。コントローラ36は、燃料電池2の温度を上昇及び下降させる際に、温度センサ35の検出値に基づいて流量調整弁31及びコンプレッサ33を制御する制御部である。
図5は、コントローラ36により燃料電池2の温度を上昇させる際の制御処理手順を示すフローチャートである。図5において、コントローラ36は、まず温度センサ35の検出値を取得する(手順S101)。そして、コントローラ36は、温度センサ35により検出された燃料電池2の温度と上記の特性切り換わり温度T0とを比較し、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるかどうかを判断する(手順S102)。
コントローラ36は、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるときは、高速昇温用供給ガス流量指令値を流量調整弁31及びコンプレッサ33に出力して、流量調整弁31及びコンプレッサ33を制御する(手順S103)。高速昇温用供給ガス流量指令値は、燃料電池2の温度上昇速度を高くするために燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量の指令値である。コントローラ36は、具体的には、高速昇温用供給ガス流量指令値に応じて流量調整弁31の開度及びコンプレッサ33の回転数を制御する。
コントローラ36は、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上でないとき、つまり燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0よりも低いときは、低速昇温用供給ガス流量指令値を流量調整弁31及びコンプレッサ33に出力して、流量調整弁31及びコンプレッサ33を制御する(手順S104)。低速昇温用供給ガス流量指令値は、燃料電池2の温度上昇速度を低くするために燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量の指令値である。低速昇温用供給ガス流量指令値は、高速昇温用供給ガス流量指令値よりも小さい。コントローラ36は、具体的には、低速昇温用供給ガス流量指令値に応じて流量調整弁31の開度及びコンプレッサ33の回転数を制御する。
これにより、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上でないときに比べて、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量が多くなり、結果的に燃料電池2の温度上昇速度が高くなる。このとき、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上でないときに比べて、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量が2倍以上多くてもよい。
例えば、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上でないときは、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量は、50〜100NL/minである。この場合には、燃料電池2の温度上昇速度は、3℃/secである。一方、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるときは、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量は、150〜300NL/minである。この場合には、燃料電池2の温度上昇速度は、10℃/secである。
このようにコントローラ36は、燃料電池2の温度を上昇させる際に、温度センサ35により検出された燃料電池2の温度と、インターコネクタ12の熱膨張率αがシール部材24の熱膨張率αよりも大きい低温域とシール部材24の熱膨張率αがインターコネクタ12の熱膨張率αよりも大きい高温域との境界をなす特性切り換わり温度T0とを比較し、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上でないときに比べて、燃料電池2の温度上昇速度が高くなるように、燃料供給ユニット28の流量調整弁31及び空気供給ユニット29のコンプレッサ33を制御する。
図6は、コントローラ36により燃料電池2の温度を下降させる際の制御処理手順を示すフローチャートである。図6において、コントローラ36は、まず温度センサ35の検出値を取得する(手順S111)。そして、コントローラ36は、温度センサ35により検出された燃料電池2の温度と特性切り換わり温度T0とを比較し、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下であるかどうかを判断する(手順S112)。
コントローラ36は、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下であるときは、高速降温用供給ガス流量指令値を流量調整弁31及びコンプレッサ33に出力して、流量調整弁31及びコンプレッサ33を制御する(手順S113)。高速降温用供給ガス流量指令値は、燃料電池2の温度下降速度を高くするために燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量の指令値である。コントローラ36は、具体的には、高速降温用供給ガス流量指令値に応じて流量調整弁31の開度及びコンプレッサ33の回転数を制御する。
コントローラ36は、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下でないとき、つまり燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0よりも高いときは、低速降温用供給ガス流量指令値を流量調整弁31及びコンプレッサ33に出力して、流量調整弁31及びコンプレッサ33を制御する(手順S114)。低速降温用供給ガス流量指令値は、燃料電池2の温度下降速度を低くするために燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量の指令値である。低速降温用供給ガス流量指令値は、高速降温用供給ガス流量指令値よりも大きい。コントローラ36は、具体的には、低速降温用供給ガス流量指令値に応じて流量調整弁31の開度及びコンプレッサ33の回転数を制御する。
これにより、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下でないときに比べて、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量が少なくなり、結果的に燃料電池2の温度下降速度が高くなる。例えば、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下でないときは、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量は少量である。一方、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下であるときは、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量はゼロである。
このようにコントローラ36は、燃料電池2の温度を下降させる際に、温度センサ35により検出された燃料電池2の温度と、インターコネクタ12の熱膨張率αがシール部材24の熱膨張率αよりも大きい低温域とシール部材24の熱膨張率αがインターコネクタ12の熱膨張率αよりも大きい高温域との境界をなす特性切り換わり温度T0とを比較し、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下でないときに比べて、燃料電池2の温度下降速度が高くなるように、燃料供給ユニット28の流量調整弁31及び空気供給ユニット29のコンプレッサ33を制御する。
以上のように本実施形態の燃料電池システム1においては、燃料電池2の温度を上昇させる際に、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上でないときに比べて、燃料電池2の温度上昇速度を高くする。従って、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上でないとき、つまり燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0よりも低いときは、インターコネクタ12が膨張しにくくなるため、シール部材24に引っ張り応力がかかりにくくなる。一方、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるときは、シール部材24が膨張しやすくなるため、シール部材24に圧縮応力がかかりやすくなる。その結果、燃料電池2の温度上昇時においてシール部材24の強度が高くなる。これにより、インターコネクタ12及びシール部材24の熱膨張率αの差に起因するシール部材24の破壊を防止することができる。
また、燃料電池2の温度上昇時には、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量が多くなるほど、燃料電池2の温度上昇速度が高くなる。従って、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上でないときに比べて、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量を多くすることにより、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上でないときに比べて、燃料電池2の温度上昇速度が確実に高くなる。
このとき、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上でないときに比べて、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量を2倍以上多くすることにより、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以上でないときに比べて、燃料電池2の温度上昇速度が十分に高くなる。
さらに、燃料電池2の温度を下降させる際に、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下でないときに比べて、燃料電池2の温度下降速度を高くする。従って、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下でないときは、シール部材24が収縮しにくくなるため、シール部材24に引っ張り応力がかかりにくくなる。一方、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下であるときは、インターコネクタ12が収縮しやすくなるため、シール部材24に圧縮応力がかかりやすくなる。その結果、燃料電池2の温度下降時においてシール部材24の強度が高くなる。これにより、インターコネクタ12及びシール部材24の熱膨張率αの差に起因するシール部材24の破壊を一層防止することができる。
また、燃料電池2の温度下降時には、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量が少なくなるほど、燃料電池2の温度下降速度が高くなる。従って、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下でないときに比べて、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量を少なくすることにより、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下であるときは、燃料電池2の温度が特性切り換わり温度T0以下でないときに比べて、燃料電池2の温度下降速度が確実に高くなる。
なお、本発明は、上記実施形態には限定されない。例えば、上記実施形態では、コントローラ36は、燃料電池2に供給される燃料及び空気の流量を制御することで、燃料電池2の温度上昇速度及び温度下降速度を制御しているが、特にその形態には限られず、燃焼器27から熱交換器32,34に供給される排ガスの流量を制御することで、燃料電池2の温度上昇速度及び温度下降速度を制御してもよい。このとき、燃料電池2の温度上昇速度を高くするときは、燃焼器27から熱交換器32,34に供給される排ガスの流量を増加させ、燃料電池2の温度下降速度を高くするときは、燃焼器27から熱交換器32,34に供給される排ガスの流量を減少させる。また、燃料電池2の温度上昇速度を高くする手段としては、例えば別途加熱部を設け、コントローラ36により加熱部を加熱するように制御することも可能である。
また、上記実施形態では、コンプレッサ33より燃料電池2に空気を供給しているが、燃料電池2に空気を送る装置としては、特にコンプレッサ33には限られず、ブロワー等であってもよい。
さらに、上記実施形態の燃料電池システム1は、燃料として水素を貯蔵する燃料タンク30を備えており、燃料タンク30内の水素が流量調整弁31により燃料電池2に供給されるが、特にその形態には限られない。燃料電池システムは、燃料としてアンモニア、軽油または都市ガス等を貯蔵する燃料タンクと、この燃料タンク内の燃料を改質して、水素を含有する改質ガスを生成する改質器とを備え、改質器により生成された改質ガスを燃料電池2に供給してもよい。このとき、燃料の種類によっては、燃料タンク内の燃料を流量調整弁ではなくポンプにより改質器に送り出してもよい。
1…燃料電池システム、2…燃料電池、11…セル本体、12…インターコネクタ、24…シール部材、28…燃料供給ユニット、29…空気供給ユニット、35…温度センサ(温度検出部)、36…コントローラ(制御部)。

Claims (5)

  1. 燃料と空気とを用いて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池に燃料を供給する燃料供給ユニットと、
    前記燃料電池に空気を供給する空気供給ユニットと、
    前記燃料電池の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部により検出された前記燃料電池の温度に基づいて前記燃料供給ユニット及び前記空気供給ユニットを制御する制御部とを備え、
    前記燃料電池は、燃料と空気とを発電反応させるセル本体と、前記セル本体を表裏両側から挟むように配置されたインターコネクタと、隣り合う2つの前記インターコネクタ間における前記セル本体の周囲に配置されると共に前記インターコネクタと接合され、燃料と空気とが混合しないように前記隣り合う2つのインターコネクタ間をシールするシール部材とを有し、
    前記制御部は、前記燃料電池の温度を上昇させる際に、前記温度検出部により検出された前記燃料電池の温度と、前記インターコネクタの熱膨張率が前記シール部材の熱膨張率よりも大きい低温域と前記シール部材の熱膨張率が前記インターコネクタの熱膨張率よりも大きい高温域との境界をなす特性切り換わり温度とを比較し、前記燃料電池の温度が前記特性切り換わり温度以上であるときは、前記燃料電池の温度が前記特性切り換わり温度以上でないときに比べて、前記燃料電池の温度上昇速度が高くなるように、前記燃料供給ユニット及び前記空気供給ユニットを制御することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記制御部は、前記燃料電池の温度が前記特性切り換わり温度以上であるときは、前記燃料電池の温度が前記特性切り換わり温度以上でないときに比べて、前記燃料電池に供給される燃料及び空気の流量が多くなるように、前記燃料供給ユニット及び前記空気供給ユニットを制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御部は、前記燃料電池の温度が前記特性切り換わり温度以上であるときは、前記燃料電池の温度が前記特性切り換わり温度以上でないときに比べて、前記燃料電池に供給される燃料及び空気の流量が2倍以上多くなるように、前記燃料供給ユニット及び前記空気供給ユニットを制御することを特徴とする請求項2記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御部は、前記燃料電池の温度を下降させる際に、前記温度検出部により検出された前記燃料電池の温度と前記特性切り換わり温度とを比較し、前記燃料電池の温度が前記特性切り換わり温度以下であるときは、前記燃料電池の温度が前記特性切り換わり温度以下でないときに比べて、前記燃料電池の温度下降速度が高くなるように、前記燃料供給ユニット及び前記空気供給ユニットを制御することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項記載の燃料電池システム。
  5. 前記制御部は、前記燃料電池の温度が前記特性切り換わり温度以下であるときは、前記燃料電池の温度が前記特性切り換わり温度以下でないときに比べて、前記燃料電池に供給される燃料及び空気の流量が少なくなるように、前記燃料供給ユニット及び前記空気供給ユニットを制御することを特徴とする請求項4記載の燃料電池システム。
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