JP2017027869A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラズマ処理装置に関して、面内の均一性が高い、安定した高品質なプラズマ処理を実現できる技術を提供する。【解決手段】プラズマ処理装置は、電磁波発生部、円偏波発生部、円偏波伝播部、処理室、制御部を備える。円偏波伝播部は、円偏波を第1のモードで伝播させる導波管と、処理室の前段に設けられた空洞部と、導波管と空洞部とに接続され、導波管の内径よりも大きく空洞部の内径よりも小さい内径を有し、円偏波を第1のモードと第2のモードとを含む複数のモードで伝播させる分布調整器と、分布調整器の内部に設けられ、軸方向の位置の変更可能により分布調整器の空洞の軸方向の長さを変更可能とする可動部と、可動部の軸方向の位置を変更するように可動部を駆動する第1駆動部と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、プラズマ処理技術に関する。また、本発明は、プラズマを発生させるための電磁波を制御する技術に関する。
半導体集積回路素子等の生産にプラズマ処理装置が用いられている。素子性能向上やコスト低減のために素子の微細化が進展している。2次元的な微細化については限界が言われており、新材料や3次元的な構造の適用が進展している。素子構造変更によりプラズマ処理を含む製造プロセスも複雑になり、製造難易度や製造コストが増大する。また、素子形成用のウエハについては、現在主流の直径300mmから拡大する動きがある。
上記動向から、プロセス開発の難しさが上がっている。例えば、プラズマエッチング処理では、所定の処理条件でウエハ面内の中心軸付近の内周部で所望の形状が得られても外周部では同様の形状が得られない面内形状差が発生する場合がある。即ち、面内全体での均一なエッチングレート等を実現できる均一な処理を実現できない場合がある。均一な処理を実現できるプロセスを開発するために、膨大な労力と期間を要することが多い。
プラズマ処理装置で電磁波から円偏波を発生させる円偏波発生器については公知である。円偏波発生器を用いて最適な軸比の円偏波を発生させることにより、処理における面内の方位角方向での均一性を高めることができる。
均一なプラズマ処理を実現するためのプラズマ処理装置に関する先行技術例として、特開2012−156276号公報(特許文献1)が挙げられる。特許文献1には、円偏波の伝播経路となる導波管や空洞部等の構成が記載されている。この構成では、処理室の前段の空洞部において、小径から大径に変化する2段の空洞が形成されている。特許文献1には、2段の空洞の高さを制御して処理の均一性を改善する旨が記載されている。
プラズマ処理装置において、電磁波に基づいて発生した円偏波を導波管や空洞部で伝播させて、プラズマ処理の面内の均一性を確保または向上できる技術がより重要となっている。従来のプラズマ処理装置では、導波管や空洞部及びその高さを可変とする分布調整機能の構成に関して、改善余地がある。
特許文献1のように、導波管や処理室の前段の空洞部の高さ、言い換えると軸方向の長さ、伝播長を変更する技術がある。これにより、円偏波の伝播における特性を調整して、プラズマ処理における面内の半径方向の分布を調整することができ、例えばエッチングレートの均一性を高めることができる。
しかし、特許文献1のような技術では、大きい径を持つ空洞部の高さを変更する場合に、半径方向の各位置で高さが一定に保たれるように変更することが難しい。空洞部は、例えば被処理基板の直径300mmよりも大きい径を持つ。所定の駆動機構を用いて空洞部の天井の高さを変更する際に、天井板を空洞部の底面や導波管の端面と平行で動かすことが難しい。その結果、面内の半径方向の各位置で高さが異なりやすい。これにより、分布調整の特性に影響し、処理における面内の半径方向での均一性が低下する場合がある。
また、空洞部の高さの変更を高精度に実現するためには、駆動機構が複雑になるので、プラズマ処理装置の大型化や高コストにつながってしまう。
また、空洞部の高さを変更した場合、電磁波の伝播長が変わり、それによって処理室のプラズマの安定性が損なわれる場合がある。そのため、実用上、空洞部の高さを可変できる範囲及びその高さが実質的に限られる。プラズマの安定性を優先する場合、不安定が発生しない特定の高さにする必要がある。これでは、高さを可変とする分布調整機能を十分に活用できない。即ち、従来技術では、処理の安定性や均一性を実現するための空洞部等の寸法や構造の設計、及び高さの可変の制御に関して、改善余地がある。
また、導波管や空洞部の伝播長を変更した場合、その変更の影響によって、負荷の反射波が変化する。負荷は、処理室や伝播経路を含む。導波管や空洞部の前段にある円偏波発生器に、負荷からの反射波が戻り、その影響で円偏波の軸比が悪化する場合がある。予め単体の円偏波発生器で最適な軸比に設定されていたとしても、上記影響で軸比が低下して、処理の面内の方位角方向での均一性が低下する場合がある。即ち、従来技術では、面内全体での高い均一性を得ることができない場合がある。
本発明の目的は、プラズマ処理装置に関して、面内の均一性が高い、安定した高品質なプラズマ処理を実現できる技術を提供することである。
本発明のうち代表的な実施の形態は、プラズマ処理装置であって、以下に示す構成を有することを特徴とする。
一実施の形態のプラズマ処理装置は、電磁波を発生させる電磁波発生部と、前記電磁波に基づいて、円偏波を発生させる円偏波発生部と、前記円偏波を処理室へ伝播させる円偏波伝播部と、前記円偏波に基づいて発生されるプラズマに基づいて、被処理基板に対する処理としてプラズマ処理が行われる前記処理室と、前記処理を制御する制御部と、を備え、前記円偏波伝播部は、前記円偏波を第1のモードで伝播させる導波管と、前記処理室の前段に設けられた空洞部と、前記導波管と前記空洞部とに接続され、前記導波管の内径よりも大きく前記空洞部の内径よりも小さい内径を有し、前記円偏波を前記第1のモードと第2のモードとを含む複数のモードで伝播させる分布調整器と、前記分布調整器の内部に設けられ、軸方向の位置の変更可能により前記分布調整器の空洞の軸方向の長さを変更可能とする可動部と、前記可動部の軸方向の位置を変更するように前記可動部を駆動する第1駆動部と、を有する。
本発明のうち代表的な実施の形態によれば、プラズマ処理装置に関して、面内の均一性が高い、安定した高品質なプラズマ処理を実現できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1〜図13を用いて、本発明の実施の形態のプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法について説明する。実施の形態のプラズマ処理方法は、実施の形態のプラズマ処理装置で実行されるステップを含む方法である。
前述のように、従来のプラズマ処理装置では、導波管や空洞部及びその高さを可変とする分布調整機能の構成に関して、高さ可変の構造、プラズマ状態や分布調整に係わる寸法の設計、円偏波の軸比への影響、等の課題がある。
空洞部の高さによってプラズマの不安定が生じる原因は十分解明されていないが、本発明者等の検討によれば、以下のように考えられる。処理室の前段の空洞部は、大径の導波管とみなすことができる。径が大きい空洞では、電磁波の多くのモードが伝播可能となり、とり得る電磁界分布の自由度が高い。特定の高さの空洞部で不安定が生じた場合、この高さでは、不安定を誘発しやすいモードの割合が増加していると考えられる。逆に、安定になった場合、この高さでは、当該モードの割合が低下していると考えられる。
即ち、空洞部の高さと、その空洞を伝播する電磁波のモードの混合比には所定の関係がある。所望の分布調整の実現のために、適切なモード混合比となるように、空洞部の高さを適切に設定及び調整することができれば、処理の面内の分布を調整でき、均一性を実現できる。
また、従来のプラズマ処理装置の円偏波発生器の構成は、円偏波の軸比を最適に調整することに関して改善余地がある。前述のように、空洞部の高さを変更すると、円偏波の伝播経路における伝播長が変わり、負荷の反射係数が変わり、円偏波の軸比が低下する場合がある。従来の円偏波発生器は、面内の方位角方向の均一性に関して考慮されているが、面内の半径方向の均一性については考慮されていない。
なお、円偏波の軸比とは、一周期の間に回転する円偏波の電界の最大値に対する最小値の比をいう。軸比は、真円度合いを示し、面内の方位角方向の均一性に係わる値である。軸比をXとすると、0≦X≦1である。X=1の理想的な場合には、面内の方位角方向で位相が異なっても電界の大きさが完全に均一となり、処理における面内の方位角方向での均一性が高い。
[プラズマ処理装置(1)]
図1は、実施の形態のプラズマ処理装置の機能ブロック構成を示す。実施の形態のプラズマ処理装置は、電磁波発生部41、円偏波発生部20、円偏波伝播部10、処理室30、電力供給部42、制御部50を有する。制御部50は、第1調整部51、第2調整部52、第1モニタ部53、第2モニタ部54、処理条件管理部55等を有する。
図1は、実施の形態のプラズマ処理装置の機能ブロック構成を示す。実施の形態のプラズマ処理装置は、電磁波発生部41、円偏波発生部20、円偏波伝播部10、処理室30、電力供給部42、制御部50を有する。制御部50は、第1調整部51、第2調整部52、第1モニタ部53、第2モニタ部54、処理条件管理部55等を有する。
制御部50は、プラズマ処理装置全体を制御する。制御部50は、計算機や回路基板等により構成される。電磁波発生部41は、制御部50からの制御に基づいて、電磁波としてマイクロ波を発生させる。
円偏波発生部20は、電磁波発生部41からのマイクロ波に基づいて、単一のモードの円偏波を発生させる。円偏波発生部20は、特定円偏波発生器21、円偏波補正器22、円偏波検出器23、及び第2駆動部62を有する。円偏波発生部20は、負荷反射係数の変動に対応して、円偏波の軸比を最適に調整する機能を実現する。
特定円偏波発生器21は、入射されたマイクロ波に基づいて、特性が固定された特定の円偏波である概略円偏波を発生させる。特定円偏波発生器21は、導波管とその内部に装荷された誘電体板とを有する。
円偏波補正器22は、特定円偏波発生器21の後段に設けられ、内部パラメータの変更により、特定円偏波発生器21で発生された円偏波の特性を補正する機能を有する。円偏波補正器22は、導波管とその内部に装荷されたスタブとを有する。スタブは、導波管内に挿入されている。第2駆動部62からの駆動によりスタブの挿入長が変更可能となっている。円偏波補正器22の内部パラメータであるスタブ挿入長の変更により、円偏波の軸比が調整可能となっている。
円偏波検出器23は、円偏波補正器22の後段に設けられ、軸方向での円偏波発生部20の位置における円偏波の軸比及び負荷反射係数を測定及び検出する機能を実現する。
円偏波伝播部10は、円偏波発生部20からの円偏波を処理室30へ伝播させると共に、当該伝播する電磁波に関して面内の半径方向の分布を調整する分布調整機能を実現する。円偏波伝播部10は、導波管11、分布調整器12、可動部13、空洞部14、及び第1駆動部61を有する。分布調整器12内には可動部13を有する。円偏波伝播部10の各部は、中心軸が同じで、円筒等の軸対称形状を有する。円偏波は、導波管11、分布調整器12、空洞部14を経由して、処理室30内に導入される。
処理室30内には、載置電極31を有し、載置電極31上にウエハ等の被処理基板32が載置及び保持される。処理室30では、制御部50からの制御に基づいて、処理条件に応じて、円偏波に基づいてプラズマが発生される。また、処理室30では、制御部50からの制御に基づいて、電力供給部20から供給される高周波バイアス電力に基づいて、載置電極31に高周波バイアス電圧が印加される。これにより、処理室30内で被処理基板32に対するプラズマエッチング処理等の処理が行われる。
分布調整器12は、導波管11の下端部と空洞部14の上面との間に接続されている。分布調整器12は、分布調整機能を構成する要素であり、その空洞の長さLが変更可能な機構を有する。その機構として、分布調整器12内には、導波管11の下端部の外側の側面と、分布調整器12の内側の側面との間の空間に、リング形状の可動部13が設けられている。可動部13は、導体部材である。可動部13は、第1駆動部61からの駆動に基づいて軸方向で動くことにより、その位置、高さが変更可能となっている。可動部13の高さに応じて、分布調整器12の空洞の長さLである伝播長が変更可能になっている。
導波管11の径及び全長は一定である。また、処理室30の前段にある空洞部14は、処理室30の被処理基板32の径に対応した一定の大きな径、及び固定された高さを有する。空洞部14は、所定の分布調整機能に対応した寸法を有する。
分布調整器12の空洞の長さL及び径を含む寸法は、当該空洞を伝播する円偏波のモードの混合比と関係を持つ。即ち、分布調整機能として、所望の分布調整に対応させて、分布調整器12の空洞の長さLの変更により、モード混合比を調整可能になっている。所定のモード混合比になるように長さLを調整することにより、処理室30のプラズマの安定性を損なわずに、言い換えると不安定の発生を抑制して、プラズマ処理の面内の半径方向の分布や均一性を制御することができる。
制御部50は、第1調整部51により、プラズマ処理の処理条件等に応じて、分布調整器12の空洞の長さLを設定する。また、制御部50は、プラズマ処理中の処理状態を第1モニタ部53によりモニタし、第1調整部51により、そのモニタ値に応じて、分布調整器12の空洞の長さLを変更する。即ち、第1調整部51は、処理条件や、モニタ値による処理状態に応じて、円偏波伝播部10の分布調整機能に係わる調整として、分布調整器12の空洞の長さLを調整する。第1調整部51は、所望の分布調整に対応したモード混合比となるように、長さLを決定する。第1調整部51は、決定した長さLとなるように、第1駆動部61を通じて、分布調整器12を制御する。
処理条件管理部55は、プラズマ処理の処理条件を管理する。処理条件管理部55は、オペレータの操作に基づいて、処理条件を設定する。制御部50は、設定された処理条件に従って、プラズマ処理装置全体を制御し、プラズマ処理のシーケンスを制御する。プラズマ処理のシーケンスは、複数の処理工程を有する。処理条件は、処理工程毎の条件を含む。
第1調整部51は、処理条件管理部54の処理条件、及び所望の分布調整に基づいて、分布調整器12の空洞の長さLを決定し、その長さLに対応して、第1駆動部61を駆動制御する。第1駆動部61は、第1調整部51からの駆動制御に従い、分布調整器12の可動部13を駆動し、可動部13の位置、高さを変更する。これにより、分布調整器12の空洞を指定された長さLに設定する。
第1モニタ部61は、プラズマ処理に伴い、処理室30の処理状態を検出及びモニタする。モニタ対象の処理状態及びその検出手段は、各種の公知技術が適用可能である。一例として、第1モニタ部61は、処理室30内のプラズマ状態を検出し、載置電極31に印加される高周波バイアス電圧等を検出する。第1モニタ部61は、望ましくは、被処理基板3の面内における複数の位置について処理状態を検出する。第1モニタ部61は、モニタ値を第1調整部51に与える。
第1調整部51は、モニタ値に基づいて、判断に応じて、分布調整器12の空洞の長さLを変更する場合、その変更後の長さLを決定する。そして、第1調整部51は、その長さLに対応して、第1駆動部61を駆動制御する。第1駆動部61は、第1調整部51からの駆動制御に従い、分布調整器12の可動部13を駆動し、可動部13の位置、高さを変更する。これにより、分布調整器12の空洞を指定された長さLに変更する。分布調整器12の空洞の長さLの変更に伴い、導波管11の軸方向の長さも変更される。長さLの変更により、導波管11及び分布調整器12の内部の空洞を伝播する円偏波における複数のモードの混合比が調整される。
第2モニタ部54は、円偏波検出器23の検出値を入力し、その検出値に基づいて、円偏波発生部20の位置における円偏波の軸比及び負荷反射係数をモニタする。第2モニタ部54は、モニタ値を第2調整部52へ与える。
第2調整部52は、第2モニタ部54からのモニタ値である負荷反射係数の変動等に基づいて、円偏波発生部20で発生する円偏波の軸比が最適となるように調整する。第2調整部52は、軸比が最適となるように、円偏波補正部22の内部パラメータであるスタブ挿入長の値を決定する。そして、第2調整部52は、その値となるように、第2駆動部62を駆動制御する。第2駆動部62は、第2調整部52からの駆動制御に従い、円偏波補正器22を駆動し、これにより内部パラメータであるスタブ挿入長を調整後の値となるようにする。
プラズマ処理装置では、プラズマ処理の面内の均一性を確保できること、及び面内の分布を容易に調整できることが望ましい。実施の形態のプラズマ処理装置は、マイクロ波の面内の分布調整の機能を、制御部50、円偏波発生部20及び円偏波伝播部10等を用いて実現する。特に、実施の形態のプラズマ処理装置は、処理条件、所望の分布調整、モニタ値等に応じて、第1調整部51から、円偏波伝播部10の分布調整器12の長さLを調整する。これにより、処理の面内の半径方向における均一性を確保しつつ、分布を容易に調整できる。また、実施の形態のプラズマ処理装置は、分布調整を含む制御に伴い、第2調整部52から、円偏波発生部20の円偏波の軸比を最適になるように調整する。これにより、処理の面内の方位角方向の均一性が確保される。したがって、実施の形態のプラズマ処理装置は、処理条件等に応じて円偏波伝播部10及び円偏波発生部20を制御して、所望の分布調整を行い、処理の面内全体の均一性を高くできる。
[プラズマ処理装置(2)]
図2は、実施の形態のプラズマ処理装置の構成を示す。実施の形態のプラズマ処理装置は、マイクロ波電子サイクロトロン共鳴(ECR:Electron Cyclotron Resonance)を用いたプラズマエッチング処理を行う機能を持つエッチング装置である。なお、説明上の方向として(X,Y,Z)を示す。X方向及びY方向は、導波管11や被処理基板32の断面に対応した面内における半径方向に対応し、Z方向は、導波管11や被処理基板32の中心軸方向に対応する。
図2は、実施の形態のプラズマ処理装置の構成を示す。実施の形態のプラズマ処理装置は、マイクロ波電子サイクロトロン共鳴(ECR:Electron Cyclotron Resonance)を用いたプラズマエッチング処理を行う機能を持つエッチング装置である。なお、説明上の方向として(X,Y,Z)を示す。X方向及びY方向は、導波管11や被処理基板32の断面に対応した面内における半径方向に対応し、Z方向は、導波管11や被処理基板32の中心軸方向に対応する。
実施の形態のプラズマ処理装置は、マイクロ波源101、アイソレータ111、自動整合器102、方形導波管103、導波管変換器104、円偏波発生器20、導波管11、分布調整器12、空洞部14、窓部107、シャワープレート108、処理室30、静磁界発生装置109、ガス供給機構110、整合器113、高周波バイアス電源114、バルブ115、圧力制御機構116、真空排気装置117、等を有する。
マイクロ波源101は、電磁波であるマイクロ波を発生させる。マイクロ波源101としては、発振周波数が2.45GHzであるマグネトロンを用いた。アイソレータ111は、マイクロ波源101の保護の機能を有し、負荷からの反射波がマイクロ波源101に入射することを防止する。自動整合器102は、負荷からのマイクロ波源101への反射波に関して、負荷インピーダンスを調整して、当該反射波を自動的に抑制する。自動整合機102は、負荷インピーダンスを計測する機能を有する。自動整合機102の整合機構としては、挿入長が可変である3本のスタブを用いた。
方形導波管103は、マイクロ波源101で発生されたマイクロ波をX方向で伝播させる。導波管変換器104は、方形導波管103のマイクロ波を、導波管11に伝播させる。導波管変換器104は、導波管及び伝播の方向を90度曲げるコーナーを兼ねている。これによりプラズマ処理装置の小型化に寄与する。導波管変換器104の下には、円偏波発生器20が設けられている。
円偏波発生器20は、導波管変換器104からZ方向で上から入射されたマイクロ波に基づいて、単一のモードとしてTE11モードの円偏波を発生させ、Z方向で下の導波管11へ出射する。この円偏波は、中心軸周りの方位角方向に右旋または左旋で電界が回転しながら下方へ伝播する特性を有する。円偏波発生器20では、第2調整部52からの制御に従い、円偏波の軸比が最適となるように調整される。
導波管11は、上面である円形の開口部が、円偏波発生器20の下端の導波管の開口部と連続的に接続されている。導波管11は、円偏波発生器20からのTE11モードの円偏波を、Z方向で分布調整器12へ伝播させる。導波管11は、分布調整器12を通じて空洞部14に接続されている。
分布調整器12は、前述のように可動部13により空洞の長さLが可変となっている。分布調整器12の下面である円形の開口部は、空洞部14の上面の開口部と連続的に接続されている。
空洞部14は、処理室30の前段に設けられ、処理室30とは窓部107及びシャワープレート108で隔てられている。空洞部14は、円筒形状の筐体の内部に形成されている。空洞部14は、分布調整器12からの円偏波におけるマイクロ波電磁界分布を、プラズマ処理に適した分布に調整する。空洞部14までの伝播経路は、媒質が大気である。
空洞部14のZ方向の下には、窓部107及びシャワープレート108を介して、処理室30が設けられている。窓部107は、円板形状を持つマイクロ波導入窓であり、マイクロ波電界を透過する特性を持ち、空洞部14のマイクロ波を処理室30内へ導入する。シャワープレート108には、ガスを供給するために微細な複数の孔が設けられている。窓部107とシャワープレート108との間には、X方向に延在する間隙が設けられている。シャワープレート108は、処理室30に発生するプラズマに直接曝されるため、プラズマ耐性が高く、プラズマ処理に悪影響を及ぼさない材質が望ましい。窓部107及びシャワープレート108の材質としては、マイクロ波を効率よく透過する誘電体等が望ましく、本実施の形態では石英を用いた。
処理室30は、プラズマ処理室である。処理室30の内部は真空に制御される。処理室30の径と空洞部106の径は概略同じである。円偏波発生器20、円偏波伝播部10、処理室30、載置電極31、被処理基板32等の中心軸は一致している。中心軸を一点鎖線で示す。処理室30及び空洞部14等は、被処理基板32が円板形状であることに対応して、軸対称形状として、概略円筒形状を有する。
ガス供給機構110は、制御部50からの制御に基づいて、プラズマ処理に用いるガスを処理室30へ供給する。ガス供給機構110から供給されるガスは、窓部107とシャワープレート108との間隙、及びシャワープレート108の孔を通じて、処理室30内にシャワー状に供給される。
処理室30内には、載置電極31、内筒123、アース122等が設けられている。制御部50からの搬送制御に基づいて、載置電極31上に被処理基板31が戴置される。被処理基板31としては、例えば直径300mmを持つ円板形状のウエハが用いられる。載置電極31上に被処理基板31が戴置される際には、制御部50からの制御に基づいて、載置電極31へ電圧が印加され、静電吸着作用により、載置電極31の中心軸に合わせた所定位置に被処理基板31が保持される。
内筒123は、処理室30の内面を保護する。内筒123は、プラズマに曝されてもプラズマ処理に悪影響を与えず、耐久性の高い材料であることが望ましく、例えば石英を用いた。内筒123の下部には、プラズマの電位を安定させるためのアース電極122が設けられている。
載置電極31には、プラズマ処理の際に、プラズマに作用させるための高周波バイアス電圧が印加される。そのため、載置電極31には、電力供給線路を通じて、整合器113を介し、高周波バイアス電源114が接続されている。本実施の形態では、高周波バイアス電源114から出力する高周波バイアス電源電力に関する周波数を400kHzとした。整合器113は、高周波バイアス電源114側と載置電極31側とでインピーダンスを整合させる。高周波バイアス電源114は、制御部50からの制御に基づいて、高周波バイアス電源電力を供給し、これにより載置電極32に高周波バイアス電圧が印加される。
静磁界発生装置109は、ECRに対応して、プラズマ処理の際に、処理室30内に静磁界を加えるために静磁界を発生させる。静磁界発生装置109は、多段の電磁石と磁性材料で構成される。静磁界発生装置109により、磁性材料を用いて、処理室30の外部への不要な磁場漏洩を防止し、それと共に、磁力線を処理室30に集中させて効率よく磁場を印加する。静磁界発生装置109により、多段の電磁石を用いて、各電磁石に流す電流を制御することで、処理室30内の静磁界分布を容易に調整できる。静磁界発生装置109は、その静磁界を処理室30の中心軸に対して平行に印加するように配置されている。分布調整器12及び空洞部14の側面の近くに静磁界発生装置109が配置されている。
静磁界中を運動する電子は、ローレンツ力を受けてサイクロトロン運動をすることが知られている。マイクロ波の周波数とサイクロトロン運動の周波数とを一致させると、マイクロ波の電力が電子に共鳴的に吸収されるECR現象が起きることが知られている。マイクロ波の周波数が2.45GHzの場合、0.0875テスラの静磁界でECR現象を起こすことができる。通常はプラズマが発生しにくい低い圧力でも、ECR現象によりプラズマが発生しやすくなる。また、ECR現象を起こす場所で主にプラズマが発生する。そのため、静磁界の調節により、プラズマ発生領域を制御することができ、プラズマの制御性が増す。更に、プラズマは、静磁界に垂直な方向に拡散が抑制される性質がある。そのため、静磁界の調節によってプラズマ分布を最適に制御できる。
また、処理室30の一端には、真空排気系を構成する要素として、排気管を通じて、バルブ115、圧力制御機構116、真空排気装置117が順に設けられている。また、処理室30には、処理室30内の圧力を測定するための図示しない圧力計が接続されている。制御部50は、圧力計及び圧力制御機構116により、真空排気装置117の排気速度を調整する。制御部50は、ガス供給機構109からのガスの排気速度を制御しながら、処理室30内の圧力を制御する。
[円偏波伝播部]
図3は、円偏波伝播部10の付近の構成を拡大して、円偏波伝播部10をY方向から見た断面を示す。円偏波伝播部10における導波管11、分布調整器12、可動部13、及び空洞部14の各部は、X−Y方向での断面が円形であり、それぞれの中心軸を一致させて、同心状に接続されている。円偏波伝播部10の各部は、所定の分布調整機能を実現しつつ、円偏波の伝播を阻害しないように、即ち軸比を悪化させないように、軸対称形状である円筒やリング等の形状の部品で構成されている。
図3は、円偏波伝播部10の付近の構成を拡大して、円偏波伝播部10をY方向から見た断面を示す。円偏波伝播部10における導波管11、分布調整器12、可動部13、及び空洞部14の各部は、X−Y方向での断面が円形であり、それぞれの中心軸を一致させて、同心状に接続されている。円偏波伝播部10の各部は、所定の分布調整機能を実現しつつ、円偏波の伝播を阻害しないように、即ち軸比を悪化させないように、軸対称形状である円筒やリング等の形状の部品で構成されている。
導波管11のZ方向の下面を含む一部は、分布調整器12のZ方向の上面であるリング形状の天井面12aに対して所定位置まで挿入された状態で固定されている。中心軸に対し、導波管11は内周に配置され、分布調整器12は外周に配置されている。分布調整器12の上面において、中心軸付近の内周部は、導波管11が挿入された開口となっており、外周部は、閉じられた天井面12aとなっている。他方、分布調整器12のZ方向の下面は、空洞部14に対する開口になっている。
分布調整器12の径は、導波管11の径よりも大きく、空洞部14の径よりも小さい。分布調整器12は、導波管11からみると、Z方向で径が拡大された2段目の導波管となっている。また、分布調整器12は、空洞部14からみると、径が小さい1段目の空洞室に相当し、空洞部14が2段目の大径の空洞室に相当する。
分布調整器12内の空洞201において、導波管11の下端の外側の側面と、分布調整器12の内側の側面とに接触する状態で、可動部13であるリング形状の導体部材が配置されている。
本実施の形態では、可動部13は、導体部材で構成されており、電磁波を伝播しない。可動部13の材質は、導電率の高い材料が望ましく、アルミニウムを用いた。可動部13と導波管11及び分布調整器12との接触部分については、マイクロ波が漏洩しないように、管側面の全周にわたって電気的に接触するようにした。
可動部13の上面には、Z方向に延在する支持棒15が接続されている。可動部13は、支持棒15を通じて、第1駆動部61と接続されている。支持棒15は、分布調整器12のリング形状の天井面12aの一部の孔を通じて外に出て、その端部が第1駆動部61と接続されている。
第1駆動部61は、第1調整部51からの駆動制御に基づいて、支持棒15を駆動することにより、可動部13をZ方向の上下に所定範囲内で移動させる。第1駆動部61は、モータ等により構成される。第1駆動部61は、モータ等の駆動により、支持棒15をZ方向で上に引き上げたり、下に押し下げたりする。この駆動により、導波管11と分布調整器12との空間で、可動部13がZ方向で上下に移動する。これにより、分布調整器12内の空洞201のZ方向の長さL、伝播長が、実効的に調整可能となっている。
空洞部14は、被処理基板32の径よりも大きい径を持つが、それに比べ、分布調整器12は、比較的小さい径に抑えられている。そのため、分布調整器12の空洞201の長さLを変更するための駆動機構としては、比較的単純な構造の駆動機構を採用することができる。本実施の形態は、この駆動機構として、可動部13及び第1駆動部61を有する。この駆動機構により、分布調整器12の空洞201の長さLを変更する際に、面内の半径方向の各位置での高さを一定に保ちつつ、高精度に変更することができる。
また、本実施の形態では、支持棒15として、複数本の支持棒が、リング形状の可動部13に対して、軸対象の位置に設けられている。これにより、可動部13の位置を変更して分布調整器12の長さLを変更する際に、半径方向の各位置で高さを一定に保ちながら長さLを変更することが容易である。
導波管11の直径をR1、分布調整器12の直径をR2とする。空洞部14の直径をR4とする。可動部13の外径は分布調整器12の直径R2と概略同じであり、内径は導波管11の直径R1と概略同じである。直径R1,R2,R4は、それぞれ、管内の空洞の直径とする。また、導波管11の管自体のZ方向の全長をL10、分布調整器12の管自体の全長をL20とする。可動部13のZ方向の全長をL30、空洞部14の空洞の高さ、全長をL40とする。
分布調整器12の長さLは、分布調整器12の直径R2に対応する空洞201における可動部13により可変されるZ方向の長さ、伝播長であり、分布調整器12の下面及び空洞部14の上面の位置から、可動部13の下面の位置までの高さに相当する。
導波管11の上端面と分布調整器12の下端面との各位置は固定であり、両者の境界の位置が可動部13によって変化する。分布調整器12の長さLの変更に伴い、導波管11の実質的な長さL1も変更される。分布調整器12の長さLの変更は、長さLと長さL1との割合の変更に相当する。可動部13がZ方向で上方の位置に移動すると、分布調整器12の長さLが増加し、その分、導波管11の長さL1が減少する。可動部13がZ方向で下方の位置に移動すると、分布調整器12の長さLが減少し、その分、導波管11の長さL1が増加する。
長さL1は、導波管11の直径R1に対応する空洞における、全長L10に、可動部13により延長される長さL3を加えた長さ、伝播長である。長さL3は、導波管11の下面の位置から可動部13がZ方向へ出る長さである。L1=(L10+L3)である。
図4は、可動部13の移動に応じた、分布調整器12の長さLの変更、特に、長さL及び長さL1の最小値と最大値について示す。Z方向の位置として、位置z1は、導波管11の上面の位置、位置z2は、分布調整器12の上面の位置、位置z3は、導波管11の下面の位置、位置z4は、分布調整器12の下面及び空洞部14の上面の位置である。
図4の(A)は、可動部13がZ方向で一番下にある状態を示す。可動部13の下面が位置z4にあり、可動部13の上面が位置z3にある。この状態では、分布調整器12の長さLが最小値であるLmin=0になり、導波管11の長さL1が最大値であるL1maxとなる。長さL1maxは、(L10+L20)に相当する。
図4の(B)は、可動部13がZ方向で一番上にある状態を示す。可動部13の下面が位置z3にあり、可動部13の上面が位置z2にある。この状態では、分布調整器12の長さLが最大値であるLmaxになり、導波管11の長さL1が最小値であるL1min=L10となる。
導波管11、分布調整器12、空洞部14等の径や長さを含む寸法については、分布調整機能に対応して伝播させる電磁波のモードを考慮して、以下のように設計される。
導波管11は、単一のモードの円偏波が伝播する形状及び寸法を有する導波路であり、分布調整器12は、導波管11で励振される、複数のモードの円偏波が伝播可能な形状及び寸法を有する導波路である。分布調整器12の空洞201の長さLに応じて、複数のモードの混合比が決まる。
導波管11は、単一のモードとして、最低次のモードであるTE11モードを伝播する。導波管11は、TE11モードのみ伝搬させる径及び長さを含む寸法を持つ。導波管11内の空洞では、TE11モード以外のモードが混在しないので、マイクロ波の電磁界を安定させる。
導波管11の直径R1は、2.45GHzのマイクロ波に対して最低次のモードであるTE11モードのみが伝播可能な直径とする。本実施の形態では、導波管11の外径を100mm、内径である直径R1を90mmとした。
分布調整器12の空洞201は、複数のモードとして、特定の2つのモード、具体的には第1モードであるTE11モード、及び第2モードであるTM11モードを伝播する。TM11モードは、TE11モードよりも高次のモードである。長さLに応じて、TE11モードとTM11モードとのモード混合比が変更可能になっており、そのモード混合比に応じた分布調整の効果が得られる。分布調整器12は、高次のモードを伝播させないように、長さ及び径を含む寸法が設計されている。
分布調整器12の直径R2は、導波管11の直径R1より大きく、上記2つのモードに限定して伝播可能な直径とする。本実施の形態では、その直径R2として、180mmとした。
また、本実施の形態では、分布調整器12の長さLのとり得る範囲として、図4のように最小値Lminを0mmとし、最大値Lmaxを100mmとした。それに合わせて、導波管11の長さL1のとり得る範囲として、最小値L1minを全長L10とし、最大値L1maxを(L10+L30)とした。可動部13の全長L30については約100mmとした。分布調整器12内の導波管11が挿入された部分の長さについては約100mmとした。分布調整器12の全長L20については約200mmとした。
長さL及び長さL1の範囲は、伝播させる電磁波のモードを考慮して設計されている。例えば、導波管11及び分布調整器12で伝播させるTE11モードの波長を約200mmとし、分布調整器12で伝播させるTM11モードの波長を約200mmとする。一般に導波管の長さは伝播させる波長の1/2が好適である。TM11モードの波長の1/2は約100mmである。よって、分布調整器12の長さLの最大値Lmaxを100mmとする。分布調整器12の長さLを最大値Lmaxよりも小さくした状態にすれば、その分、TM11モードの影響、即ちTM11モードの混合率が小さくなるので、分布調整機能を実現できる。
なお、長さL,L1の範囲は、図4の構成に限らず、各管や可動部13の全長等の設計に応じて、他の範囲にすることも勿論可能である。
駆動機構の変形例としては、支持棒15を単一とし、その支持棒15が管の中心軸から偏心した位置に設けられてもよい。分布調整器12の径は空洞部14の径よりも小さいので、駆動機構としては、従来技術よりも簡易で低コストのものが採用できる。また、駆動機構の精度を十分に高くすれば、単一の支持棒15でも、長さLの変更の精度として十分な精度を確保できる。
また、可動部13は、リング形状に限らず、導波管11の側面と分布調整器12の側面との間をつないで長さL及び長さL1を形成できる形状であればよい。例えば、可動部13のX−Z方向の断面の形状として、L字形状や凹形状の部品でもよい。L字形状の部品の場合、導波管11の側面に沿って延長される円筒形状の壁の部分と、下面のリング形状の壁の部分とを有する。凹形状の部品の場合、更に、分布調整器12の側面に沿って移動する円筒形状の壁の部分を有する。
また、第1駆動部61の駆動方式としては、支持棒15を用いた駆動方式に限らず、圧力制御による駆動方式等でもよい。例えば、導波管11と分布調整器12と可動部13とで囲まれた空間に気体を設け、第1駆動部61から、その空間の気体の圧力を制御する。これにより、当該圧力に応じて、可動部13をZ方向で移動させる。
[電磁波のモード]
円偏波伝播部10における電磁波のモードに関する伝播及び遮断等の設計についてより詳しく説明する。一般に導波管における遮断周波数や、伝播する電磁波のモードであるTE11モードやTM11モード等の基本特性については公知である。実施の形態の導波管11及び分布調整器12は、公知の基本特性に基づいて設計されている。
円偏波伝播部10における電磁波のモードに関する伝播及び遮断等の設計についてより詳しく説明する。一般に導波管における遮断周波数や、伝播する電磁波のモードであるTE11モードやTM11モード等の基本特性については公知である。実施の形態の導波管11及び分布調整器12は、公知の基本特性に基づいて設計されている。
図5は、公知の方法に基づいて求めた、導波管の直径に対する各モードの遮断周波数を示す。本実施の形態では、マイクロ波の周波数が2.45GHzであるので、図5で遮断周波数が2.45GHzを下回る直径の導波管を用いる。導波管の直径を大きくするにつれて、順次、TE11モード、TM01モード、TE21モード、TM11モードとTE01モード、TE31モード、といったように各モードが伝播可能となる。TM11モードとTE01モードは縮退しており、遮断周波数が同一である。
図6は、図5に関して、遮断周波数が2.45GHzになる各モードの導波管の直径を示す。各モードの電磁波は、対応する直径を超えると伝播可能となる。分布調整器12において第1のモードとしてTE11モード、第2のモードとしてTM11モードを伝播可能とするためには、以下の設計とする。マイクロ波の周波数が2.45GHz、導波管内が大気、または比誘電率が1であるとする。この場合、図5から、2.45GHzと、TM11モードの曲線との交点にあたる直径は、149.3mmである。即ち、分布調整器12の直径R2として、TM11モードを伝播可能とするために、約150mm以上とする。
また、高次のモードであるTM21モード以上が伝播しないように設計することで、プラズマの分布の安定化を図る。この場合、図5から、2.45GHzと、TM21モードの曲線との交点にあたる直径は、200mmである。即ち、分布調整器12の直径R2として、TM21モードを遮断するために、約200mm以下とする。本実施の形態では、分布調整器12の直径R2として、上記約140mm以上で約200mm以下の範囲から選択し、例えば180mmとする。
また、導波管11及び分布調整器12内の空洞に、比誘電率が1以上の媒質を有する構成としてもよい。その場合、その媒質による波長短縮効果により、導波管11及び分布調整器12の直径及び長さを含む寸法を、比誘電率が1の媒質の構成の場合よりも小さくできる。これにより装置の小型化に寄与できる。
[電界分布]
図7は、上記TE11モードからTE31モードまでの各モードについて、導波管の断面の面内での電界分布を模式的に示す。図7で、(A)はTE11モード、(B)はTM01モード、(C)はTE21モード、(D)はTM11モード、(E)はTE31モードを示す。矢印の方向は、電界の方向を示す。各モードにおける、円の中心軸付近の電界に着目すると、図7の(A)のTE11モードでは、図示のY方向の矢印のように、面内の半径方向成分を持つ。それに対し、図7の(B)のTM01モード、(C)のTE21モード、(E)のTE31モード、の各モードでは、半径方向成分を実効的には持たない。図7に示すモードの範囲では、(A)のTE11モード以外では、(D)のTM11モードのみが半径方向成分を持つ。
図7は、上記TE11モードからTE31モードまでの各モードについて、導波管の断面の面内での電界分布を模式的に示す。図7で、(A)はTE11モード、(B)はTM01モード、(C)はTE21モード、(D)はTM11モード、(E)はTE31モードを示す。矢印の方向は、電界の方向を示す。各モードにおける、円の中心軸付近の電界に着目すると、図7の(A)のTE11モードでは、図示のY方向の矢印のように、面内の半径方向成分を持つ。それに対し、図7の(B)のTM01モード、(C)のTE21モード、(E)のTE31モード、の各モードでは、半径方向成分を実効的には持たない。図7に示すモードの範囲では、(A)のTE11モード以外では、(D)のTM11モードのみが半径方向成分を持つ。
上記モードの電界分布に基づいて、まず、導波管11については、TE11モードのみが伝播可能な寸法とする。この寸法として、導波管11の直径R1については、前述のように、外径を100mm、内径を90mmとした。分布調整器12については、半径方向成分を持つTE11モード及びTM11モードを伝播可能な寸法とする。この寸法として、分布調整器12の直径R2については、前述のように、約150mm以上で約200mm以下の範囲から選択された径、例えば180mmとした。
分布調整器12の直径R2を180mmとした場合、上記のように2.45GHzでTE11モードからTE31モードまでの全モードが基本的には伝播可能となり、特にその中に含まれているTE11モード及びTM11モードがよく伝播される。この直径を更に拡大した場合、次に伝播を始めるモードはTM21モードである。分布調整器12の直径R2が180mmの場合、上記のように2.45GHzではTM21モードの電磁波は遮断され伝播しない。分布調整器12内では、TM21モード等の高次のモードが伝播せず、低次のモードと混在しない。これにより、プラズマの分布が安定する効果が得られる。
分布調整器12内の電磁界分布は、導波管11内のTE11モードにより励振される。本実施の形態では、同じ中心軸で、相対的に径が小さい導波管11の後段に、相対的に径が大きい分布調整器12が接続されている。よって、分布調整器12の内周部では、半径方向成分を持つTE11モード及びTM11モードが励振されやすく、逆に実効的に半径方向成分を持たないTM01モード,TE21モード,TE31モードの各モードは励振されにくい。
本実施の形態の構成の場合、分布調整器12内では主にTE11モードとTM11モードが混合した電磁界となっていると推定できる。この状態で、前述の分布調整器12の長さLを変更すると、導波管11と分布調整器12との端面の位置が変わる。そのため、分布調整器12内でのTE11モード及びTM11モードが伝播する特性が変わる。即ち、分布調整器12内でのTE11モードとTM11モードとのモード混合比が変わる。長さLが大きい場合にはTM11モードの混合率が大きく、長さLが小さい場合にはTM11モードの混合率が小さい。これにより、空洞部14の電磁界分布を調整することができる。
[イオン電流密度分布]
図3の分布調整器12の長さLを0mmから100mmまでの範囲で変化させて、Z方向の被処理基板32の位置におけるX方向で直径300mmの範囲でのイオン電流密度分布を測定した。
図3の分布調整器12の長さLを0mmから100mmまでの範囲で変化させて、Z方向の被処理基板32の位置におけるX方向で直径300mmの範囲でのイオン電流密度分布を測定した。
図8は、そのイオン電流密度分布を模式的に示す。図8の(A)は、長さLが小さい、例えば0mmの場合の分布を示し、凸分布となる。即ち、被処理基板32に対応した面内における中心軸付近である内周部では密度が大きく、外周部では密度が相対的に小さい。この長さLが小さい状態では、TE11モードの影響が大きくなり、分布調整器12の空洞201におけるモード混合比としてTE11モードの混合率が高い。
上記長さLを大きくするに従い、外周部の密度が増加し、内周部の密度が減少する。ある程度の長さLでは、内周部と外周部とで平らに近い分布となる。その平らな分布を経由して、長さLが大きい、例えば100mmの場合には、図7の(B)のように、凹分布になる。この長さLが大きい状態では、TM11モードの影響が大きくなり、分布調整器12の空洞201におけるモード混合比としてTE11モードの混合率が低く、言い換えるとTM11モードの混合率が高い。
従来のプラズマ処理装置の構成で、導波管または空洞部の長さを可変にして、その長さを変えて実験を行った。その結果、その長さの増大に伴い、同時に、分布の軸対称性が低下して、X方向とY方向とで分布が異なる、いわゆる鞍型の分布になる場合があった。この結果から、導波管または空洞部の長さが大きい場合に円偏波の軸比が悪化する場合があることがわかった。
従来の円偏波発生器により、高い軸比、即ち1に近い値で、円偏波が発生できている場合、基本的には軸対称性が高いプラズマを生成できる。しかし、円偏波の伝播経路における導波管や空洞部の長さによっては、負荷の反射波の影響を受けて、軸比が悪化する場合がある。
一般に、無損失の線路を介して負荷の高周波インピーダンスを測定すると、当該線路の長さに応じて大きさは同じで位相の異なる測定値となることが知られている。従来の円偏波発生器については、反射波の無い整合負荷で、高い軸比の円偏波を発生するように設計されており、負荷の反射波の影響を考慮していない。しかし、円偏波発生器に対して負荷からの反射波が生じると、言い換えると負荷インピーダンスがあると、それによって、円偏波の軸比が、整合負荷での軸比に対して悪化する。即ち、軸比が低下して、面内の方位角方向における均一性が低下する。負荷インピーダンスが変化すると、反射波の大きさと位相も変化する。即ち、負荷インピーダンスに相関して負荷反射係数が変化する。
また、ある反射波に対して最適な高い軸比となるように設計されている円偏波発生器を用いたプラズマ処理装置の構成でも、上記のように導波管や空洞部の長さの変更によって負荷の反射波が変動し、その影響で最適な軸比の円偏波が得られなくなる。
本実施の形態では、所望の処理条件に応じて所望のモード混合比での分布調整を実現できるように、分布調整器12の長さLを調整する機能を有する。この場合も、上記実験結果から、そのままでは、円偏波発生部20の位置での負荷インピーダンス及び負荷反射係数が変化し、その影響で円偏波の軸比が低下する場合があると推定される。
そこで、本実施の形態では、分布調整器12の長さLの変更に伴う負荷反射係数の変動に対応して、最適な軸比の円偏波が得られるように、円偏波発生部20及び第2調整部52等を有する構成である。この円偏波発生部20は、前述のように、内部パラメータとしてスタブ挿入長が変更可能である。
従来の構成に対し、円偏波発生部20を含む本実施の形態のプラズマ処理装置で、再度実験を行った。この結果、本実施の形態では、分布調整機能として、分布調整器12の長さLを0mmから100mmの範囲で変更した場合に、直径300mmの範囲で、イオン電流密度分布を、平らな分布を含め凸分布から凹分布まで、連続的に変化させることができた。
分布調整の際の長さLの変更に応じて、マイクロ波の負荷インピーダンスが変化し、負荷反射係数が変動する。それに対応して、本実施の形態では、その負荷反射係数の変動を、円偏波検出器23及び第2モニタ部54を通じてモニタする。そして、第2調整部52は、そのモニタ値等に基づいて、最適な軸比を保つように、円偏波補正器22の内部パラメータを即時に調整する。
即ち、実施の形態のプラズマ処理装置は、円偏波伝播部10の分布調整器12の長さLの変更による分布調整の制御を行うと共に、円偏波発生部20の内部パラメータの変更による円偏波の軸比の調整の制御を行う。これにより、本実施の形態では、所望の処理条件に応じた好適な分布調整、例えば面内の半径方向で均一な分布等を実現すると共に、円偏波の軸比を最適に維持して、面内の方位角方向での均一性を維持できる。
[第1調整部]
第1調整部51による制御例を説明する。まず、第1モニタ部53は、プラズマ処理中、処理室30内の状態、例えばプラズマの発光強度や密度、圧力、高周波バイアス電圧、等を測定、検出する。この検出は、面内の半径方向の複数の位置で行うと、より高精度な制御ができるので好ましい。また、発光強度等のモニタ値からは、ウエハの表面状態、エッチング膜や露出層の材質等がわかる。
第1調整部51による制御例を説明する。まず、第1モニタ部53は、プラズマ処理中、処理室30内の状態、例えばプラズマの発光強度や密度、圧力、高周波バイアス電圧、等を測定、検出する。この検出は、面内の半径方向の複数の位置で行うと、より高精度な制御ができるので好ましい。また、発光強度等のモニタ値からは、ウエハの表面状態、エッチング膜や露出層の材質等がわかる。
第1調整部51は、処理条件、及び第1モニタ部53のモニタ値に応じて、所望の分布調整、例えば平らな分布、の適用に対応したモード混合比となるように、分布調整器12の長さLを決定する。前述のようにモード混合比と長さLとが所定の関係を持つので、第1調整部51は、その関係に基づいて長さLを決定する。第1調整部51で長さLを決定する処理としては、各種の方式が適用可能であるが、第1調整部51は、例えば以下のような処理を行う。
予め、実験等で、処理条件に応じたプラズマ処理が実施され、処理状態のモニタ値を含め、各変数のデータが収集され、DBに格納される。その変数として、分布調整器12の長さLや、円偏波発生部20の内部パラメータであるスタブ挿入長、等を含む。また、その変数として、モード混合比や軸比等についても計算される。そして、DBのデータに基づいて、第1調整部51での調整処理を含む制御用の情報が予め作成される。この情報は、例えば、制御用テーブルや計算式の形で作成される。制御用テーブルとする場合、複数の変数値の関係を表す情報が格納される。計算式とする場合、入力値から関数等によって出力値である長さL等が得られるようにする。
図9は、第1調整部51における制御用テーブルの構成例を示す。この制御用テーブルには、変数として、入力値である処理条件やモニタ値、処理内容である分布調整の値、モード混合比、出力値である長さLの駆動制御値、等を関係付ける情報が設定されている。入力値である処理条件やモニタ値をA1〜A3等で示す。A1〜A3等は、例えばモニタ値として、面内の半径方向の位置に応じた発光強度や密度を示す。A1〜A3は、例えば3つの状態のパターンを示す。A1は、面内の内周部よりも外周部で発光強度が小さいことを示し、A2は、内周部と外周部とで概ね均一を示し、A3は、内周部よりも外周部で発光強度が大きいことを示す。
処理内容である分布調整の値をB1〜B3等で示す。例えば、B1は、凹分布を示し、B2は、平らな分布を示し、B3は、凸分布を示す。また、TE11モードとTM11モードとのモード混合比の値をC1〜C3等で示す。例えば、C1は、TM11モードの混合率が大きい場合を示し、C3は、TM11モードの混合率が小さい場合を示す。出力値である長さLの駆動制御値をD1〜D3等で示す。例えば、D1は、長さLが大きい場合を示し、D3は、長さLが小さい場合を示す。
この制御用テーブルで、例えば第1行は、A1,B1,C1,D1が関連付けられた1つの制御を示し、例えば以下のような制御内容を示す。プラズマ処理中、モニタによる入力値がA1である場合、外周部の発光強度やプラズマ密度が、処理条件での基準値よりも小さい。この場合に、外周部の発光強度や密度を高めて、面内で平らな分布となるように調整するために、分布調整としてB1で示す凹分布を適用する。この凹分布は内周部に比べて外周部で値が高くなるように補正する制御を示す。B1の制御に対応して、C1のようにTM11モードの混合率が大きくなるように、出力値としてD1で示す相対的に大きな長さLに決定される。同様に、第2行は、分布調整として平らな分布を適用する制御例であり、第3行は、分布調整として凸分布を適用する制御例である。
上記例のように、制御用テーブルで代表的な制御のパターンを予め規定しておき、入力値に応じてパターンの中から制御を選択して適用してもよい。また、入力値から制御用テーブルや計算式を用いてその都度細かい制御内容に対応した出力値を決めてもよい。その場合、長さLを決定する際、例えば基準となるパターンの値に対して、モニタ値の大きさに応じた補正係数を乗算する等の計算によって決定可能である。
制御部50は、プラズマ処理の開始の際、処理条件に応じて初期設定用の長さLを決定し、分布調整器12に設定する。制御部50は、プラズマ処理中、第1モニタ部53により処理状態をリアルタイムでモニタし、処理状態のモニタ値に基づいて、制御用テーブルや計算式から、当該処理状態及び分布調整に応じた好適な長さLを決定する。そして、制御部50は、長さLを変更すべきである場合、即時に、その変更後の長さLに対応する駆動制御値を第1駆動部61へ与える。第1駆動部61は、それに従い、分布調整器12の可動部13を駆動して、変更後の長さLになるようにする。
また、プラズマ処理中、処理工程等に応じて条件や処理状態が変化した場合にも、制御部50は、モニタ値等に基づいて、その変化を把握し、所望の分布調整に対応して、長さLを変更する場合には、その変更後の長さLを決定する。そして、制御部50は、変更後の長さLとなるように、第1駆動部53を通じて分布調整器12を制御する。
[円偏波発生器]
図10〜図11は、円偏波発生部20の詳細構成を示す。円偏波発生部20における特性である円偏波の軸比を変更可能な機構について説明する。図10は、円偏波発生部20の特定円偏波発生器21及び円偏波補正器22の部分の断面を、導波管の中心軸に対して直角な方向であるY方向から見た構成を示す。図11は、当該円偏波発生部20の断面を、導波管の中心軸に対して平行な方向であるZ方向から見た構成を示す。なお、断面として、Z方向の各位置での断面を重ねた形で模式的に示している。
図10〜図11は、円偏波発生部20の詳細構成を示す。円偏波発生部20における特性である円偏波の軸比を変更可能な機構について説明する。図10は、円偏波発生部20の特定円偏波発生器21及び円偏波補正器22の部分の断面を、導波管の中心軸に対して直角な方向であるY方向から見た構成を示す。図11は、当該円偏波発生部20の断面を、導波管の中心軸に対して平行な方向であるZ方向から見た構成を示す。なお、断面として、Z方向の各位置での断面を重ねた形で模式的に示している。
図10で、円偏波発生部20は、主な筐体として、断面が円形の導波管600を有する。この導波管600は、Z方向で下方にある円偏波伝播部10の導波管11と連続しており、導波管11と中心軸及び径が同じである。この導波管600内の空洞において、Z方向の所定の位置に、特定円偏波発生器21を構成する誘電体板601と、円偏波補正器22を構成するスタブ603とが設けられている。
特定円偏波発生器21は、単一のモードを伝播させる寸法を持つ導波管600と、その内部に装荷された平板形状の誘電体板601とにより構成されている。誘電体板601の材質は、マイクロ波に対して損失の小さい誘電体を用いることが望ましく、本実施の形態では石英を用いた。誘電体板601は、図7の(A)のようなTE11モードのマイクロ波の電界の方向(図示するY方向の矢印)に対して略45度傾斜させた配置で装荷されている。なお、図10では、この誘電体板601の平面及び下記の第1のスタブであるスタブ603Aが延在する方向をX方向としている。なお、特定円偏波発生器21は、誘電体板601に限らず、公知の各種の構造が適用可能である。
円偏波補正器22は、特定円偏波発生器21で発生された円偏波の特性を補正する。円偏波補正器22は、導波管600、管602、スタブ603、駆動装置604により構成されている。
スタブ603は、断面が円形で小径の棒状であり、長軸が水平方向に配置されている。スタブ603は、その一部が導波管600内に挿入されている。スタブ603は、複数本、本実施の形態では2本のスタブとして、スタブ603A、スタブ603Bを有する。Z方向で上側の第1のスタブとしてスタブ603A、すぐ下側の第2のスタブとしてスタブ603Bを有する。スタブ603の材質としては、マイクロ波に対する損失が小さい誘電体を用いることが望ましく、本実施の形態では、高純度のアルミナセラミックを用いた。
複数本のスタブ603は、導波管600の中心軸に対して方位角方向で異なる位相で取り付けられている。本実施の形態では、図10のように、2本のスタブであるスタブ603A、スタブ603Bが、直交して90度を成す位置関係で配置されている。スタブ603Aは、誘電体板601の主面のZ方向のすぐ下の位置で、誘電体板601の主面に平行な方向であるX方向に長軸が延在するように配置されている。スタブ603Bは、誘電体板601及びスタブ603Aに対して90度を成すY方向に長軸が延在するように配置されている。2本のスタブ603は、挿入部分が干渉、接触しないように、Z方向で異なる高さの位置に取り付けられている。
駆動装置604と導波管600とが管602を通じて接続されている。管602は、材質が導体であり、その内部をスタブ603が貫通している。駆動装置604は、第2駆動部62を構成する要素であり、スタブ603を駆動する。駆動装置604は、第2調整部52からの駆動制御に従い、スタブ603を駆動して、水平方向で移動させる。これにより、円偏波発生部20の特に円偏波補正器22の内部パラメータとして、スタブ挿入長を変更可能である。スタブ挿入長は、導波管600内の空洞にスタブ603の一部が挿入されている長さである。図10のように、スタブ603Aの挿入長をs1、スタブ603Bの挿入長をs2で示す。各駆動装置604により、対応するスタブ603の挿入長が変更可能である。
なお、円偏波補正器22として、スタブ603を用いたが、これに限らず、他の構造を適用可能である。その場合、内部パラメータは、その円偏波補正器に対応したものとなる。また、変形例として、複数本のスタブが、Z方向で同じ位置に取り付けられた形態でもよい。また、変形例として、2本のスタブに対し、互いに導波管600の中心軸に対して対向する位置に、更に2本のスタブが追加されて、合計4本のスタブが設けられた形態でもよい。この場合、中心軸に対する電磁界の軸対称性がより高くなる。
[円偏波検出器]
本実施の形態では、円偏波発生部20のZ方向の下部、円偏波補正器22のすぐ下に、円偏波検出器23が設けられている。円偏波検出器23は、円偏波発生部20の位置における円偏波の軸比、及び負荷インピーダンスを検出する。この負荷インピーダンスは、円偏波発生部20の位置からZ方向の下に存在する伝播経路や処理室30等を含む負荷のインピーダンスである。負荷反射係数は、この負荷インピーダンスと相関している。
本実施の形態では、円偏波発生部20のZ方向の下部、円偏波補正器22のすぐ下に、円偏波検出器23が設けられている。円偏波検出器23は、円偏波発生部20の位置における円偏波の軸比、及び負荷インピーダンスを検出する。この負荷インピーダンスは、円偏波発生部20の位置からZ方向の下に存在する伝播経路や処理室30等を含む負荷のインピーダンスである。負荷反射係数は、この負荷インピーダンスと相関している。
図12は、円偏波検出器23の構成として、円偏波検出器23のX−Y平面での断面を示す。円偏波検出器23は、導波管600の外側の側面に装荷される、複数の電界検出器610により構成される。複数の電界検出器610として、7個の電界検出器610を有する。
複数の電界検出器610は、導波管600の中心軸に対して方位角方向で異なる位相で、一定のピッチで設けられている。図12の構成では、7個の電界検出器610が、Y方向を0度としたときに180度までの範囲内に、30度のピッチで設けられている。複数の電界検出器610は、各電界検出器610の一方端のプローブが導波管600の中心軸を向く配置で設けられている。各電界検出器610は、プローブにより、導波管600の内面の付近の電界の大きさを検出する。各電界検出器610は、第2モニタ部62と接続されている。
また、円偏波検出器23は、図示しないが、Z方向の複数の位置で、同様に電界検出器610が設けられている。これにより、Z方向の各位置の検出値を用いて、直接的に負荷インピーダンス及び負荷反射係数を測定可能である。
この円偏波検出器23の構成では、電界検出器610のプローブの設置による導波管600内の電磁界の乱れは極小に抑えられる。この円偏波検出器23は、複数の電界検出器610の検出値を用いて、プラズマ処理中にリアルタイムで円偏波の軸比及び負荷インピーダンスを検出可能である。
円偏波検出器23及び第2モニタ部62は、TE11モードに関する振幅及び位相と、TM11モードに関する振幅及び位相とを検出する。2つのモードの振幅が同じで、位相差が90度である場合、最適な軸比に相当する。第2調整部52は、検出値による電界の最大値と最小値との差が極小となるように、即ち、軸比の値が1になるように、円偏波補正器22の内部パラメータであるスタブ挿入長の補正値を決定する。
円偏波検出器23の電界検出器610の数や位置は、図12の構成に限らず可能である。例えば、複数の電界検出器610は、360度の範囲で配置されてもよいし、45度の範囲で配置されてもよい。配置する電界検出器610の数を増やすことで、検出の精度を上げることができる。
変形例として、円偏波検出器23は、伝播経路上に存在すればよく、円偏波発生部20の外に配置されていてもよい。ただし、その場合、検出位置が異なるので、その円偏波検出器23の位置での検出値は、円偏波発生部20の位置での検出値とは少し異なってくる。円偏波発生部20の位置での負荷反射係数を得ることがより望ましい。円偏波発生部20の外に円偏波検出器23を配置した場合には、例えば、第2モニタ部62で、モニタ値から、検出位置の違いを考慮した補正計算を適用して、円偏波発生部20の位置での検出値に相当する近似値を得てもよい。
また、円偏波発生部20よりも前段の位置にある自動整合器102に備える負荷インピーダンス計測機能を利用してもよい。この場合、第2モニタ部62は、自動整合器102の位置での負荷インピーダンス及び負荷反射係数の検出値を取得し、検出位置の違いを考慮した補正計算を適用して、円偏波発生部20の位置での検出値に相当する近似値を得る。
[効果等]
以上のように、実施の形態のプラズマ処理装置によれば、面内の均一性が高い、安定した高品質なプラズマ処理を実現できる。本実施の形態によれば、処理条件等に応じて、面内半径方向の均一性が高くなるように、好適かつ容易に分布調整ができ、更に、それに伴い、面内方位角方向の均一性が高くなるように、常に最適な軸比に調整できる。本実施の形態によれば、被処理基板32の径が大きい場合でも、被処理基板32の面上に、所望の分布調整に応じた均一性が高いプラズマ処理を容易に施すことができ、高品質な加工形状を得ることができる。
以上のように、実施の形態のプラズマ処理装置によれば、面内の均一性が高い、安定した高品質なプラズマ処理を実現できる。本実施の形態によれば、処理条件等に応じて、面内半径方向の均一性が高くなるように、好適かつ容易に分布調整ができ、更に、それに伴い、面内方位角方向の均一性が高くなるように、常に最適な軸比に調整できる。本実施の形態によれば、被処理基板32の径が大きい場合でも、被処理基板32の面上に、所望の分布調整に応じた均一性が高いプラズマ処理を容易に施すことができ、高品質な加工形状を得ることができる。
実施の形態のプラズマ処理装置は、第1調整部51により分布調整器12の長さLを変更することで分布調整を行い、かつ、第2調整部52により円偏波補正器22の内部パラメータを変更することで軸比の調整を行う。プラズマ処理中、2種類の調整が自動的に行われるので、面内全体で均一な処理が実現できる。
実施の形態のプラズマ処理装置の変形例として、以下が挙げられる。
(1) 図3の円偏波伝播部10の構成において、寸法や形状等の構造は同じで、可動部13として、導体部材の代わりに、絶縁材である誘電体部材としてもよい。この誘電体部材としては、マイクロ波に対する損失が小さく、比誘電率が安定した材質が望ましく、例えば高純度の石英を用いる。分布調整器12内の空洞は導波管とみなせるが、この構成では、可動部13としての誘電体部材による波長短縮効果が生じる。当該空洞を伝播する電磁波は、可動部13が導体部材である場合には反射されるが、可動部13が誘電体部材である場合には透過される。即ち、この誘電体部材は、空洞における伝播長、分布調整に係わる特性に影響し、電磁界分布を変化させる。
この構成は、導波管11の側面が内部導体として機能し、分布調整器12の側面が外部導体として機能し、分布調整器12の上面の天井面12aが短絡した同軸線路として機能する。この同軸線路内でも、種々のモードでマイクロ波が伝播する。前述の実施の形態と同様に、可動部13である誘電体部材のZ方向の位置の変更により、空洞201の長さLが変更される。この長さLの変更に応じて、この同軸線路内の電磁界分布が変化し、モード混合比が変化し、所定の分布調整を実現できる。
この構成では、可動部13である誘電体部材の波長短縮効果等を考慮して、所望の特性となるように、前述の実施の形態と同様に、分布調整器12の寸法が設計される。また、誘電体部材として、比誘電率が低い物質を用いる場合、上記変化の度合いを小さくし、逆に比誘電率が高い物質を用いる場合、上記変化の度合いを大きくすることができる。所望の特性に応じて、この誘電体部材の比誘電率を含めて、分布調整器12の寸法を設計すればよい。この誘電体部材の材質としては、石英以外に、フッ素樹脂やアルミナセラミック等を適用できる。
(2) 制御部50は、第1調整部51の分布調整器12の長さLの調整の制御に伴い、連係して、即時に、第2調整部52の円偏波発生部20の軸比の調整の制御を実行してもよい。前述の実施の形態では、ある長さLに設定した結果のモニタ値をみてから軸比を調整する。この変形例では、長さLの決定に応じて、同時に内部パラメータを決定して軸比を調整する。
図13は、この変形例の制御に関する制御用テーブルを示す。制御部50は、前述の図9の制御用テーブルに加え、図13の制御用テーブルを用いて、第1調整及び第2調整を同時に実行する。図13の制御用テーブルは、列として、第1調整用の出力値、第2調整用の出力値を有し、これら2つの値が関連付けられている。第1調整用の出力値は、分布調整器12の長さLの駆動制御値である。第2調整用の出力値は、円偏波補正器22の内部パラメータの駆動制御値である。
制御部50は、第1調整部51により、前述の実施の形態と同様に、処理条件や、第1モニタ部61のモニタ値等の入力値に基づいて、分布調整器12の長さLを決定する。そして、制御部50は、図13の制御用テーブルを参照し、その長さLに関係付けて、最適な軸比に調整するための円偏波補正器22の内部パラメータ値を決定する。例えば、第1調整部51で決定した内部パラメータ値を即時に第2調整部52へ与える。そして、それに従い、第2調整部52から即時に第2駆動部62を通じて円偏波補正器22を制御して、その内部パラメータ値になるようにする。これにより、長さLによる分布調整と共に、円偏波の軸比が最適に保たれる。
図13の制御用テーブルについては、例えば図9の制御用テーブルと同様に、予め実験のプラズマ処理に基づいて収集したデータ{長さL、モード混合比、内部パラメータ値、軸比等}に基づいて、制御用に、長さLと内部パラメータ値との関係を規定しておく。この変形例でも、面内全体で均一なプラズマ処理を実現できる。
以上、本発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
10…円偏波伝播部、11…導波管、12…分布調整器、13…可動部、14…空洞部、20…円偏波発生部、21…特定円偏波発生器、22…円偏波補正器、23…円偏波検出器、30…処理室、31…載置電極、32…被処理基板、41…電磁波発生部、42…電力供給部、50…制御部、51…第1調整部、52…第2調整部、53…第1モニタ部、54…第2モニタ部、55…処理条件管理部、61…第1駆動部、62…第2駆動部。
Claims (12)
- プラズマ処理装置であって、
電磁波を発生させる電磁波発生部と、
前記電磁波に基づいて、円偏波を発生させる円偏波発生部と、
前記円偏波を処理室へ伝播させる円偏波伝播部と、
前記円偏波に基づいて発生されるプラズマに基づいて、被処理基板に対する処理としてプラズマ処理が行われる前記処理室と、
前記処理を制御する制御部と、
を備え、
前記円偏波伝播部は、
前記円偏波を第1のモードで伝播させる導波管と、
前記処理室の前段に設けられた空洞部と、
前記導波管と前記空洞部とに接続され、前記導波管の内径よりも大きく前記空洞部の内径よりも小さい内径を有し、前記円偏波を前記第1のモードと第2のモードとを含む複数のモードで伝播させる分布調整器と、
前記分布調整器の内部に設けられ、軸方向の位置の変更可能により前記分布調整器の空洞の軸方向の長さを変更可能とする可動部と、
前記可動部の軸方向の位置を変更するように前記可動部を駆動する第1駆動部と、
を有する、プラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記分布調整器は、
前記導波管の一部が前記分布調整器に挿入された状態で固定されており、
前記導波管の一部の外側の側面と、前記分布調整器の内側の側面との間に、リング形状を持つ前記可動部が接触した状態で設けられ、
前記可動部の軸方向の位置の変更に応じて、前記分布調整器の前記空洞の前記長さが増加されると前記導波管の空洞の長さが減少され、前記分布調整器の前記空洞の前記長さが減少されると前記導波管の空洞の長さが増加される、
プラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記可動部は、導体部材で構成される、
プラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記可動部は、誘電体部材で構成される、
プラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記第1のモードはTE11モードであり、前記第2のモードはTM11モードである、
プラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記可動部と前記第1駆動部とを接続する支持棒を有し、
前記支持棒は、前記可動部の中心軸に対し軸対称の位置に複数本が設けられおり、
前記第1駆動部は、前記複数本の支持棒を軸方向で駆動する、
プラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記制御部は、
前記処理室での前記処理の処理状態をモニタする第1モニタ部と、
前記処理の処理条件及び前記処理状態のモニタ値に基づいて、所望の分布調整に対応したモード混合比に対応させて、前記分布調整器の前記空洞の前記長さを調整するように、前記第1駆動部を駆動制御する第1調整部と、
を有する、プラズマ処理装置。 - 請求項7記載のプラズマ処理装置において、
前記第1調整部は、前記処理条件または前記処理状態のモニタ値と、前記分布調整の値と、前記長さの値と、の関係を表す制御用情報を保持しており、前記処理の際に、前記処理条件または前記処理状態のモニタ値に基づいて、前記制御用情報を参照して、前記長さを決定する、
プラズマ処理装置。 - 請求項7記載のプラズマ処理装置において、
前記円偏波発生部は、
前記電磁波に基づいて、特定の円偏波を発生させる特定円偏波発生器と、
内部パラメータの変更により前記特定の円偏波の軸比を補正する円偏波補正器と、
当該円偏波発生部の位置での当該円偏波の軸比または負荷反射係数を検出する円偏波検出器と、
前記内部パラメータを変更するように前記円偏波補正器を駆動する第2駆動部と、
を有し、
前記制御部は、
前記円偏波発生部の位置での前記円偏波の軸比または前記負荷反射係数をモニタする第2モニタ部と、
前記第2モニタ部のモニタ値に基づいて、前記円偏波の軸比が最適となるように前記内部パラメータを決定し、当該内部パラメータに変更するように前記第2駆動部を駆動制御する第2調整部と、
を有する、プラズマ処理装置。 - 請求項9記載のプラズマ処理装置において、
前記第1調整部は、前記分布調整器の前記空洞の前記長さを決定すると共に、当該長さと関係付けられた前記内部パラメータを決定し、当該内部パラメータに変更するように前記第2調整部と連係する、
プラズマ処理装置。 - プラズマ処理装置におけるプラズマ処理方法であって、
前記プラズマ処理装置は、
電磁波を発生させる電磁波発生部と、
前記電磁波に基づいて、円偏波を発生させる円偏波発生部と、
前記円偏波を処理室へ伝播させる円偏波伝播部と、
前記円偏波に基づいて発生されるプラズマに基づいて、被処理基板に対する処理としてプラズマ処理が行われる前記処理室と、
前記処理を制御する制御部と、
を備え、
前記円偏波伝播部は、
前記円偏波を第1のモードで伝播させる導波管と、
前記処理室の前段に設けられた空洞部と、
前記導波管と前記空洞部とに接続され、前記導波管の内径よりも大きく前記空洞部の内径よりも小さい内径を有し、前記円偏波を前記第1のモードと第2のモードとを含む複数のモードで伝播させる分布調整器と、
前記分布調整器の内部に設けられ、軸方向の位置の変更可能により前記分布調整器の空洞の軸方向の長さを変更可能とする可動部と、
前記可動部の軸方向の位置を変更するように前記可動部を駆動する第1駆動部と、
を有し、
前記プラズマ処理方法は、前記プラズマ処理装置で実行するステップとして、
前記処理室での前記処理の処理状態をモニタするステップと、
前記処理の処理条件及び前記処理状態のモニタ値に基づいて、所望の分布調整に対応したモード混合比に対応させて、前記分布調整器の前記空洞の前記長さを調整するように、前記第1駆動部を駆動制御するステップと、
を有する、プラズマ処理方法。 - 請求項11記載のプラズマ処理方法において、
前記円偏波発生部は、
前記電磁波に基づいて、特定の円偏波を発生させる特定円偏波発生器と、
内部パラメータの変更により前記特定の円偏波の軸比を補正する円偏波補正器と、
当該円偏波発生部の位置での当該円偏波の軸比または負荷反射係数を検出する円偏波検出器と、
前記内部パラメータを変更するように前記円偏波補正器を駆動する第2駆動部と、
を有し、
前記プラズマ処理方法は、前記プラズマ処理装置で実行するステップとして、
前記円偏波発生部の位置での前記円偏波の軸比または前記負荷反射係数をモニタするステップと、
前記円偏波の軸比または前記負荷反射係数のモニタ値に基づいて、前記円偏波の軸比が最適となるように前記内部パラメータを決定し、当該内部パラメータに変更するように前記第2駆動部を駆動制御するステップと、
を有する、プラズマ処理方法。
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2015
- 2015-07-24 JP JP2015147223A patent/JP2017027869A/ja active Pending
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