JP2017026883A - 定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷画像の画質を良好に維持しつつ、定着ベルト21の外周面の除電を確実に行うことができる定着装置を提供する。【解決手段】定着装置は、定着ベルト21の軸方向の両端部に挿入される挿入部38を有し、該挿入部38の外周面を摺動する定着ベルト21の両端部を挿入部38で内側から保持してベルト21の端部の変形を規制する一対の端部変形規制部材28を備え、該端部変形規制部材28は導電性を有している。【選択図】図3

Description

本発明は、定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置に関する。
従来より、電子写真方式の画像形成装置に搭載される定着装置として、略円筒状の可撓性を有する無端状の定着ベルトに加圧ローラーを圧接させ、加圧ローラーの回転駆動により定着ベルトを回転させて定着ベルトと加圧ローラーとの間に用紙を通過させることで当該用紙にトナー像を定着させるようにした定着装置が知られている。
定着ベルトの外周面には、用紙の離型性を高めるために例えばフッ素樹脂からなるコーティングが施されている(例えば、特許文献1参照)。定着ベルトの両端部は、一対の変形規制部材によって支持されている。各変形規制部材は、定着ベルトの軸方向の両端部に挿入される挿入部を有している。挿入部は、定着ベルトを径方向内側から保持することで定着ベルトの変形を規制している。挿入部の外周面は、フッ素系樹脂からなる離型層で構成されている。
ここで、フッ素系樹脂は摩擦により負極性に帯電し易い(つまり摩擦帯電列がマイナス側の材料)特性を有している。このため、上記特許文献1に示す従来の定着装置では、定着ベルトと加圧ローラーとの間を用紙が通過する際に、定着ベルトの外周面のフッ素系樹脂(離型層)が負極性に帯電する場合がある。このとき、例えばトナーの帯電極性が正極性である場合には、トナーとフッ素系樹脂との間に作用する静電引力により定着ベルトの外周面にトナーが付着し、延いては画像不良を引き起こすという問題がある。
そこで、定着ベルトの外周面に除電部材を接触させることにより除電を行う技術や、定着ベルトに対して接触状態又は非接触状態で配置される用紙分離部材を利用して定着ベルトの除電を行う技術が提案されている。
特開2014−106520号公報
しかしながら、上述のように除電部材や用紙分離部材を定着ベルトの外周面に接触させるようにした場合、定着ベルトがこの接触箇所に作用する応力により破損するという問題がある。この問題を回避するべく、上述のように定着ベルトに対して非接触で配置される用紙分離部材を利用することが考えられる。
しかし、定着ベルトは可撓性部材であるため回転中に変形や回転振れを生じる。このため、定着ベルトの回転中に、定着ベルトの一部が用紙分離部材と接触して摩耗する場合がある。定着ベルトの外周面の一部が摩耗すると、この摩耗部分における定着性が悪化して、濃度ムラ等の画像不良が生じるという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、印刷画像の画質を良好に維持しつつ、定着ベルトの外周面の除電を確実に行うことにある。
本発明の一局面に係る定着装置は、加熱手段と、外周面がフッ素系樹脂からなる離型層により構成されていて、上記加熱手段により加熱される略円筒状の可撓性定着ベルトと、上記定着ベルトの内周面を押圧する押圧部材と、上記押圧部材に対して上記定着ベルトを挟んで圧接されると共に圧接状態で回転駆動されることで上記定着ベルトを回転させる加圧ローラーと、を備え、上記定着ベルトと上記加圧ローラーとの間に用紙を通過させることで当該用紙にトナー像を定着させるものである。そして、上記定着ベルトの軸方向の両端部に挿入される挿入部を有し、該挿入部の外周面を摺動する上記定着ベルトの両端部を挿入部で内側から保持してベルト端部の変形を規制する一対の端部変形規制部材を備え、上記一対の端部変形規制部材は導電性を有している。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、上記定着装置を備えている。
本発明によれば、印刷画像の画質を良好に維持しつつ、定着ベルトの外周面の除電を確実に行うことができる。
図1は、プリンター(画像形成装置)の内部構造を示す概略図である。 図2は、定着装置の断面図である。 図3は、定着装置の一端側を示す正面図である。 図4は、定着ベルトの軸方向に沿った断面の一端部を示す拡大断面図である。 図5は、端部変形規制部材(規制本体)を拡大して示す斜視図である。 図6は、端部変形規制部材(規制本体)を拡大して示す正面図である。 図7は、端部変形規制部材(規制本体)を拡大して示す側面図である。 図8は、定着ベルトと端部変形規制部材(規制本体)とを示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
《実施形態》
図1は、プリンター1(画像形成装置)の内部構造を示す概略図である。図1における紙面手前側をプリンター1の「前側」とし、紙面奥側をプリンター1の「後側」とする。また、紙面左側をプリンター1の「左側」とし、紙面右側をプリンター1の「右側」とする。さらに、紙面上側をプリンター1の「上側」とし、紙面下側をプリンター1の「下側」とする。これらは図2で共通する。図3は、図1及び図2を紙面右側から見た図である。
プリンター1は、箱型形状のプリンター本体2を備えている。プリンター本体2の下部には、用紙を収納する給紙カセット3が収容されている。プリンター本体2の上面には、排紙トレイ4と、上下に開閉可能な上カバー5とが設けられている。上カバー5の下方には、トナーコンテナ6が収納されている。
プリンター本体2の上部には、レーザー・スキャニング・ユニット(LSU)で構成される露光器7が排紙トレイ4の下方に配置されている。露光器7の下方には、画像形成部8が設けられている。画像形成部8には、像担持体である感光体ドラム9が回転可能に設けられている。感光体ドラム9の周囲には、帯電器10、現像器11、転写ローラー12及びクリーニング装置13が、感光体ドラム9の回転方向(図1の矢印X参照)に沿って配置されている。
プリンター本体2の内部には、用紙の搬送経路14が設けられている。搬送経路14の上流端には、給紙部15が設けられている。搬送経路14の中流部には、感光体ドラム9と転写ローラー12とによって構成される転写部16が設けられている。搬送経路14の下流部には、定着装置17が設けられている。搬送経路14の下流端には、排紙部18が設けられている。搬送経路14の下方には、両面印刷用の反転経路19が形成されている。
このように構成されたプリンター1では、プリンター1に電源が投入されると、各種パラメーターが初期化され、定着装置17の温度設定等の初期設定が実行される。そして、プリンター1に接続されたコンピューター等から画像データが入力され、印刷開始の指示がなされると、以下のようにして画像形成動作が実行される。
まず、感光体ドラム9の表面が帯電器10で帯電される。その後、露光器7から照射されたレーザー光(図1の二点鎖線P参照)で感光体ドラム9に対して画像データに対応した露光が行われ、感光体ドラム9の表面に静電潜像が形成される。次に、この静電潜像を現像器11でトナー像に現像する。
一方、給紙部15で給紙カセット3から取り出された用紙は、上記の画像形成動作とタイミングを合わせて転写部16に搬送され、転写部16で感光体ドラム9上のトナー像が用紙に転写される。感光体ドラム9上に残留したトナーは、クリーニング装置13で回収される。トナー像を転写された用紙は、搬送経路14を下流側に搬送されて定着装置17に進入し、定着装置17で用紙にトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙は、排紙部18から排紙トレイ4に排出される。
図2は、定着装置17の断面図であり、図2の矢印Yは、用紙の搬送方向を示している。図3は、定着装置17の一端側を示す正面図である。
定着装置17は、ハウジング20内に定着ベルト21と、定着ベルト21の下側に配置される加圧ローラー22とを備えている。
定着ベルト21の内側には、ヒーター(加熱手段)23が配置されている。ヒーター23の下側には、反射板24が配置されている。反射板24の下側には、支持部材25が配置されている。支持部材25の下側には、押圧部材26が配置されている。支持部材25の前後両端部には、カバー部材27が固定されている。定着ベルト21の前後両端部には、端部変形規制部材28が挿入されている。定着ベルト21の上側には、定着ベルト21の過昇温を防止するための非接触式のサーモカット29が配置されている。なお、図3においては、定着ベルト21の内部が透視されている。
図4に示すように、定着ベルト21は、前後方向に長い略円筒状の可撓性ベルトであり、例えば、略円筒状の芯材21aの外周に弾性層21bが積層され、弾性層21bの外周に離型層21cが被覆されている。これらの一例を挙げると、芯材21aは、例えば直径25.4mm、厚み1mmのSUS(ステンレス鋼)やニッケル等の金属製、あるいはPI(ポリイミド)等の樹脂製である。弾性層21bは、例えば厚み270μmのシリコーンゴム製である。離型層21cは、例えば厚み20μmのフッ素系樹脂(例えばPFAチューブ製)からなる。フッ素系樹脂には、導電性フィラーが混入されており、この導電性フィラーによって離型層21cに導電性が付与される。導電性フィラーは例えばカーボンフィラーからなる。上記芯材21aの内周面には、定着ベルト21の摺動性及び熱吸収性を向上させるためにフッ素系樹脂(例えばPTFE)からなるコーティング21dが全面に亘って施されている。このフッ素樹脂にも導電性フィラー(例えばカーボンフィラー)が混入されている。この導電性フィラーによってコーティング21dに導電性が付与されている。
図3に戻って、定着ベルト21は、通紙領域R1と、通紙領域R1の前後両側(通紙領域R1の前後方向外側)に設けられる非通紙領域R2とを備えている。通紙領域R1は、最大サイズの用紙が通過する領域である。非通紙領域R2は、最大サイズの用紙が通過しない領域である。
加圧ローラー22は、前後方向に長い略円筒状に形成され、モーター等の駆動源(図示せず)に接続されて回転する。加圧ローラー22は、定着ベルト21に圧接していて、定着ベルト21と加圧ローラー22の間には、定着ニップ30が形成されている。加圧ローラー22は、例えば、略円筒状の芯材31(図2参照)の外周に32が積層され、弾性層32の外周に離型層(図示せず)が被覆されている。これらの一例を挙げると、芯材31は、例えば直径25mm、厚み1mmの鉄等の金属製である。弾性層32は、例えば厚み5.5mmのシリコーンゴム製である。離型層は、例えば厚み50μmのPFAチューブ製である。
ヒーター23は、例えばハロゲンヒーターであり、定着ベルト21の内部空間の上部、つまり定着ベルト21の回転中心に対して上側(加圧ローラー22から離間する側)に偏った位置に配置され、定着ベルト21を加熱する。
反射板24は、例えば光輝アルミニウム等の金属製で、前後方向に長い形状に形成され、ヒーター23と支持部材25との間に配置されている。
支持部材25は、前後方向に長い形状に形成されていて、反射板24と直接的に接触しないようにスペーサー33を介して反射板24を下方から支持している。支持部材25は、例えばSECC(亜鉛メッキ鋼板)等からなる一対のL字状の板金34を四角筒状に組み合わせて形成されている。支持部材25の左下隅部(上側の板金34の左下端部)は、下側の板金34よりも下方に突出して係合突起25aを構成している。支持部材25の両側壁25bは、上下方向に沿って延びており、互いに平行に設けられている。これにより、支持部材25は、略長方形の外郭形状を有している。支持部材25は、端部変形規制部材28よりも前後方向外側に突出して突出部25cを構成している(図3参照)。
押圧部材26は、例えば、LCP(液晶ポリマー)等の耐熱性樹脂製で前後方向に長い平板状に形成されている。押圧部材26の上面の左端部には、係合段下げ部26aが形成されている。係合段下げ部26aには、支持部材25の係合突起25aが係合している。押圧部材26の上面には、複数のボス26bが突設されている。各ボス26bの上端部は、支持部材25の下面に当接している。以上のような構成により、押圧部材26が支持部材25で支持されて、押圧部材26の反りが規制されている。
押圧部材26の下面の左側部分(用紙の搬送方向Y下流側の部分)は、右側(用紙の搬送方向Y上流側)から左側(用紙の搬送方向Y下流側)に向かって下側(加圧ローラー22側)に湾曲しながら傾斜している。押圧部材26の下面は、定着ベルト21の内周面を下側(加圧ローラー22側)に向かって押圧している。
加圧ローラー22は、押圧部材26に対して定着ベルト21を挟んで圧接されると共に、圧接状態で回転駆動されることで定着ベルト21を回転させる。そして、定着ベルト21と加圧ローラー22との間に用紙を通過させることで当該用紙にトナー像を定着させるようになっている。
カバー部材27は、正面視で略U字状に形成されている。カバー部材27は、定着ベルト21の非通紙領域R2と前後方向の位置が対応しており、ヒーター23から定着ベルト21の非通紙領域R2に向かう輻射熱を遮断する機能を有している。
端部変形規制部材28は、カバー部材27よりも前後方向外側に一対配置され、装置固定側であるハウジング20の側板(図示せず)に支持されている。端部変形規制部材28は、規制本体35と、規制本体35に取り付けられるリング36とを備えている。
規制本体35は、図5〜図7に拡大して示すように、ベース部37と、ベース部37の前後方向内側の面に突設された挿入部38とを一体に備えている。規制本体35は、樹脂材料により一体成形されている。この樹脂材料は、例えばPEEK、PPS又はLCP等の樹脂からなる。樹脂材料には、導電性フィラーが混入されている。この導電性フィラーによって規制本体35に導電性が付与されている。導電性フィラーは、例えばカーボンフィラーからなる。規制本体35は、例えばベース部37に接続されたアース線eを介してグランドに電気的に接続されている。
規制本体35には、ベース部37と挿入部38とを前後方向に貫通する貫通孔39が形成され、貫通孔39をヒーター23及び支持部材25が貫通している(図3参照)。ベース部37上部の左右両端には、規制本体35をハウジング20の側板に固定するための取付孔37aが形成されている。
挿入部38は、定着ベルト21の前後両端部に挿入されて定着ベルト21の前後両端部の内周面と接触し、挿入部38の外周面を摺動する定着ベルト21の両端部を内側から保持してベルト端部の変形を規制している。挿入部38の外周面は、定着ベルト21の内周面を内側から保持するガイド面となる。挿入部38は、ベルト回転方向に切れ目なく連続していて略円環状をなしている。
リング36は、円環状に形成されている。リング36は、規制本体35と同じ材料(樹脂に導線フィラー等を混入した材料)より形成されている。リング36は、挿入部38のベース部37側に形成された嵌合溝38aに嵌合されている。リング36の幅は、嵌合溝38aの幅と同等である。また、リング36の幅は、嵌合溝38aの溝幅よりも小さく、前後方向に移動可能にしてもよい。リング36は、定着ベルト21の前後両端部の前後方向外側に配置されていて、定着ベルト21の蛇行(前後方向外側への移動)を規制するとともに、リング36の幅が嵌合溝38aの幅よりも小さいときは、定着ベルト21の前後方向への押圧を逃がすことを可能にしている。リング36の上部は、規制本体35のベース部37の前後方向内側に配置されていて、リング36の前後方向外側への移動が規制されている。
上記定着装置17において、定着ベルト21と加圧ローラー22との間を用紙が通過する際に、定着ベルト21の外周面の離型層21cと用紙との摩擦により定着ベルト21の外周面(離型層21c)が負極性に帯電する。これは離型層21cを構成するフッ素系樹脂が負の帯電極性を有していることに起因している。定着ベルト21の外周面が負極性に帯電すると、正極性に帯電したトナーが定着ベルト21の外周面に付着し易くなり、延いては画像不良を引き起こす虞がある。
しかし本実施形態では、定着ベルト21に接触する端部変形規制部材28に対して導電性フィラーを混入して導電性を付与するようにしたことで、定着ベルト21の摩擦による帯電電荷を端部変形規制部材28側に逃がすことができる。ここで、端部変形規制部材28の電気抵抗値が低すぎると、用紙に保持されている負極性の電荷までもが端部変形規制部材28側に流出して、用紙に対するトナー像の保持力が低下する虞がある。したがって、端部変形規制部材28の電気抵抗値を10Ω〜1012Ωの範囲内に収めるように、端部変形規制部材28に対する導電性フィラーの混入率を設定することが好ましい。これにより、上述した用紙に対するトナーの保持力の低下の問題を回避し、延いては、画像不良の発生を抑制することができる。
また本実施形態において、端部変形規制部材28はアース線eを介してグランドに電気的に接続されているので、定着ベルト21から端部変形規制部材28側に流出した電荷をアース線eによりグランドに確実に逃がすことができる。
また本実施形態において、定着ベルト21の外周面を形成する離型層21cが導電性を有しているので、離型層21cの表面の電荷を、例えば離型層21cの端面と端部変形規制部材28のリング36との接触部を通じてグランドへと逃がすことができる。さらに定着ベルト21の内周面のコーティング21dにも導電性フィラーが混入されているので、定着ベルト21の表面の電荷を、コーティング21dの内周面と端部変形規制部材28の挿入部38との接触部を通じてグランドへと確実に逃がすことができる。ここで、離型層21c及びコーティング21dの電気抵抗値が低すぎると、用紙に保持されている負極性の電荷までもが定着ベルト21側に流出して、用紙に対するトナー像の保持力が低下する虞がある。したがって、離型層21c及びコーティング21dの電気抵抗値を10Ω〜1012Ωの範囲内に収めるように、離型層21及びコーティング21dに対する導電性フィラーの混入率を設定することが好ましい。これにより、上述した用紙に対するトナーの保持力の低下の問題を防止し、延いては、画像不良の発生を抑制することができる。
《他の実施形態》
上記実施形態では、定着ベルト21の内周面のコーティング21dのフィラーの混入率を軸方向において一定としているが、これに限ったものではない。すなわち、コーティング21dのうち定着ベルト21の軸方向の両端領域Q1(図8参照)にのみフィラーを混入し、該両端領域Q1を除く中間領域Q2にはフィラーを混入しないようにしてもよい。ここで、両端領域Q1の軸方向長さG1は、端部変形規制部材28の挿入部38の軸方向長さWよりも大きいことが好ましい。すなわち、中間領域Q2の軸方向の両端位置は、一対の挿入部38の先端位置よりも軸方向内側にあることが好ましい。さらに中間領域Q2の軸方向の両端位置は、加圧ローラー22の軸方向の両端位置よりも外側に位置していることが好ましい。
この構成によれば、コーティング21dにおける端部変形規制部材28の挿入部38と接触する両端領域Q2に対して確実に導電性を付与することができる一方、コーティング21dのうち端部変形規制部材28と接触しない中間領域Q2に対して不必要に導電性が付与されるのを防止することができる。また、加圧ローラー22と押圧部材26とに挟まれているために耐摩耗性が要求される中間領域Q2にフィラーを混入しないことにより、中間領域Q2の耐摩耗性を十分に確保することができる。
上記実施形態の他に、定着ベルト21における両端領域Q1にはコーティング21dを施さずに中間領域Q2にのみコーティング21dを施す実施形態が考えられる。これにより、定着ベルト21の両端領域Q1において金属性の芯材21aを露出させて端部変形規制部材28に接触させることができる。よって、定着ベルト21の両端領域Q1における電気抵抗を可及的に低減して、定着ベルト21の電荷をこの両端領域Q1から端部変形規制部材28へと確実に逃がすことができる。ここで、一般的に定着ベルト21の内周面のうちコーティング21dが施されていない部分は、ヒーター23からの光を反射してしまうので定着ベルト21内方側の温度が過度に上昇する。したがって、定着ベルト21の内周面のうちヒーター23の光が直接照射される部分には、コーティング21dを施して熱を吸収する必要がある。しかし、上記両端領域Q1は、ヒーター23の光が直接照射される部分ではないのでコーティング21dを施さなくとも上述の温度上昇の問題を回避することができる。
上記実施形態では、トナーの帯電極性が正極性である場合について説明したが、これに限ったものではなく、トナーの帯電は負極性であってもよい。トナーの帯電極性が負極性である場合、定着ベルト21の外周面に紙粉が付着し、この紙粉に付着したトナーにより定着ベルト21の外周面が汚れるという問題がある。これに対して上記実施形態の構成を採用することで、定着ベルト21の帯電電荷を除去して、定着ベルト21の外周面に紙粉及びトナーが付着するのを防止することができる。
上記実施形態では、端部変形規制部材28が規制本体35とリング36とを含む例について説明したが、これに限ったものではなく、例えばリング36を廃止するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明は、定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置について有用である。
17 定着装置
21 定着ベルト
21a 芯材
21c 離型層
21d コーティング
22 加圧ローラー
23 ヒーター(加熱手段)
26 押圧部材
28 端部変形規制部材
Q1 両端領域(両端部)
Q2 中間領域(中間部)
e アース線

Claims (7)

  1. 加熱手段と、
    外周面がフッ素系樹脂からなる離型層により構成されていて、上記加熱手段により加熱される略円筒状の可撓性定着ベルトと、
    上記定着ベルトの内周面を押圧する押圧部材と、
    上記押圧部材に対して上記定着ベルトを挟んで圧接されると共に圧接状態で回転駆動されることで上記定着ベルトを回転させる加圧ローラーと、を備え、
    上記定着ベルトと上記加圧ローラーとの間に用紙を通過させることで当該用紙にトナー像を定着させる定着装置であって、
    上記定着ベルトの軸方向の両端部に挿入される挿入部を有し、該挿入部の外周面を摺動する上記定着ベルトの両端部を該挿入部で内側から保持してベルト端部の変形を規制する一対の端部変形規制部材を備え、
    上記一対の端部変形規制部材は導電性を有している、定着装置。
  2. 請求項1記載の定着装置において、
    上記端部変形規制部材はグランドに対して電気的に接続されている、定着装置。
  3. 請求項1又は2記載の定着装置において、
    上記一対の端部変形規制部材は、樹脂材料に導電性フィラーを混入した材料からなる、定着装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の定着装置において、
    上記定着ベルトの離型層には導電性フィラーが混入されている、定着装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の定着装置において、
    上記定着ベルトの内周面にはフッ素系樹脂からなるコーティングが施されており、
    上記定着ベルトの内周面のコーティングのうち軸方向の両端部に位置する部分には導電性フィラーが混入されている一方、該コーティングのうち軸方向の両端部を除く中間部に位置する部分には導電性フィラーが混入されていない、定着装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の定着装置において、
    上記定着ベルトの内周面における軸方向の両端部を除く中間部にはフッ素系のコーティングが施されている一方、該内周面における該両端部には該コーティングが施されていない、定着装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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