JP2017026607A - 時計用振動子の歩度を設定するための機構 - Google Patents

時計用振動子の歩度を設定するための機構 Download PDF

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Abstract

【課題】時計ケースを開ける必要なく、機械式時計の機能の設定や微調整を可能とする。
【解決手段】マイクロシステム10の基板に対して回転するように構成された歯車/慣性ブロック20を備え、これは、偏心アンバランス部22および歯部21を有し、マイクロシステムは、歯部21を駆動するように構成された第1の能動コハゼ38を駆動するアクチュエータを備えるとともに、歯部21を所定位置に留めるための手段を備え、アクチュエータは、熱機械アクチュエータ30であって、光エネルギーの流れを、熱機械アクチュエータ30の遠位端の変位に変換するように構成されており、遠位端は、第1の能動コハゼ38を保持しているか、または第1の能動コハゼ38の動きを直接制御する。このマイクロシステム10は、所定の波長範囲に対して透明なガラスを有する時計に組み込むことが可能であり、ガラスは、マイクロシステム10の調整のための光線を通過させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、時計用振動子の歩度を設定するためのマイクロシステムに関するものであり、マイクロシステムは、該マイクロシステムに含まれる基板に対して回転するように構成された少なくとも1つの歯車/慣性ブロックを備え、歯車/慣性ブロックは、偏心アンバランス部を有するとともに、歯部を有し、マイクロシステムは、制御車、レバー、またはコハゼ車を駆動するように構成された少なくとも1つのアクチュエータを備え、その能動コハゼは、歯部を駆動するように構成されており、マイクロシステムは、歯部を所定位置に留めるための少なくとも1つの手段を備える。
本発明は、さらに、少なくとも1つのかかるマイクロシステムを有する時計用振動子に関する。
本発明は、さらに、少なくとも1つのかかる振動子を有する時計ムーブメントに関する。
本発明は、さらに、少なくとも1つのかかるマイクロシステム、または1つのかかる振動子を備えた、時計に関する。
本発明は、さらに、時計用振動子の歩度を設定するための装置であって、少なくとも1つのかかる時計を含む装置に関する。
本発明は、時計用振動子の調整の分野に関し、より具体的には、機械式ムーブメントのための時計用振動子の調整の分野に関する。
機械式時計の歩度を調整することは、専門家の仕事であり、緻密かつ精密かつ慎重な作業が要求される。
機械式時計の歩度を調整するには、一般的に、ケースを開けて、ムーブメントを取り出すことが必要であり、これにより、歩度の調整を可能とする部品へのアクセスが得られ、特に、その振動周波数がテン輪の慣性およびヒゲゼンマイの剛性に依存するテンプアセンブリを備える通常の振動子の場合には、これら2つのパラメータに、以下のものによって作用することを可能とする部品へのアクセスが得られる。
− テン輪のアームまたはリムに装備されたチラネジであって、装備したテン輪の慣性を変化させるように回転調整可能なチラネジ、
− ヒゲゼンマイの剛性を変化させるように構成された、回転動可能な緩急針、
− または、類似の要素。
従って、この作業では、余分に時間を要する作業が要求される。さらに、密封シールを再検査することも必要である。多くの場合、ムーブメントをケース内に戻す作業によって、歩度の新たなずれが生じ、これは、調整を繰り返さなければならないことを意味する。
NIVAROX−FAR SA名義の特許文献1は、テン輪の慣性および/またはバランスおよび/または振動周波数を設定するための慣性調整手段を備えた、時計用の装備付きテン輪について開示しており、テン輪は、連結面によってハブと接続されたリムの凹部に配置されたインサートを有している。このテン輪またはインサートは、弾性保持手段を備え、これにより、インサートは、圧力を受けて、そのハウジングに挿入されることが可能であるとともに、各インサートの完全な挿入後に解放されると、インサートはいずれもそのハウジングから外れないように保持される。これらの弾性保持手段は、テン輪のリムに直接形成することができる。
欧州特許出願公開第2410386号明細書
本発明は、時計ケースを開ける必要なく、機械式時計の機能の細かい設定または粗い設定を可能とすること、より具体的には、機械式時計のムーブメントの歩度の微調整を可能とすることを提案する。
本発明は、振動子の一部の領域を可逆変形させるために、時計ケース内部への光線またはレーザなどによるエネルギー輸送特性を利用することを提案する。
この目的のため、本発明は、請求項1に記載の、時計用振動子の歩度を設定するための機構に関するものである。
本発明は、さらに、請求項20に記載の、少なくとも1つのかかるマイクロシステムを有する時計用振動子に関する。
本発明は、さらに、請求項22に記載の、少なくとも1つのかかる振動子を有する時計ムーブメントに関する。
本発明は、さらに、請求項23に記載の、少なくとも1つのかかるマイクロシステム、または少なくとも1つのかかる振動子を備えた、時計に関する。
本発明は、さらに、請求項26に記載の、時計用振動子の歩度を設定するための装置であって、少なくとも1つのかかる時計を含む装置に関する。
本発明の他の特徴および効果は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読解することで、明らかになるであろう。
図1は、時計用振動子機構のための装備付きテン輪の概略正面図を示していり、これは、テン輪のリムに保持された本発明による2つのマイクロシステムを有し、これらは、光エネルギーの流れを、少なくとも1つの加熱領域に集中させて、テン輪を構成している重量の空間分布を変化させることにより、装備付きテン輪の慣性の変化に変換するように構成されている。 図2は、透明裏蓋によって閉じられたケースを備える時計の部分概略断面図を示しており、そのケースは、機械振動子を有するムーブメントを収容しており、機械振動子は、それの図1の装備付きテン輪のみを図示しており、その表面の一部は、外部光源からレンズで集光されてケースの透明裏蓋を通過する光線による照射領域内に位置している。 図3は、本発明によるマイクロシステムの概略正面図を示しており、これは、基板上に固定された熱機械アクチュエータを備え、熱機械アクチュエータは、変形可能な十字型可動部品によって形成されており、これは、交互に連なるネック部と錘によって互いに接続された2つの長手アームを有し、これらは互いに対して横断方向にわずかにオフセットしており、この可動部品は、基板上で支持体を形成して、第1のいわゆる能動コハゼを保持するサオと呼ばれる横アームを有しており、これは、基板に対して回転するように取り付けられて偏心アンバランス部を備えた歯車/慣性ブロックの歯部を駆動するように構成されており、さらには、釣合い錘を形成する別の自由片持ち横アームを有している。 図4は、図3のマイクロシステムのA−A線に沿った断面図である。 図5は、図3の熱機械アクチュエータの変形例を示しており、これは、T字型であって、サオの延長線上に釣合い錘を有しておらず、また、長手アームが図3とは異なる構成で横断方向にわずかにオフセットしている。 図6は、図5のアクチュエータの温度分布図であり、これは、長手アームの遠位端部およびサオの遠位端部は、周囲温度に維持される一方、ネック部を含む中央領域は、150℃〜300℃の間の高温の加熱領域内に配置されたときのものである。 図7は、その高温にさらされた図5の熱機械アクチュエータにおける変形の概略正面図を示している。 図8は、そのときのネック部を示す詳細図である。 図9は、サオの遠位端の準線形動程を示す曲線であり、加熱領域と基板との間の温度差の関数としての、第1の能動コハゼの移動量に相当するものである。 図10は、温度の関数として、ネック部における応力の準線形変化を示す同様の曲線である。 図11は、図3のアクチュエータの場合の、図9に相当するものである。 図12は、歯車/慣性ブロックの詳細図である。 図13は、歯車/慣性ブロックの回転角度の正弦関数である歩度の変化を示す曲線である。 図14は、時計用振動子の歩度を設定するための装置を示すブロック図であり、これは、本発明によるマイクロシステムを備えた振動子を有するムーブメントを有する時計を含み、この装置は、時計ケースに近接して配置された歩度監視手段および温度監視手段とインタフェースしている制御手段を備える。
本発明は、時計1のケース90を開ける必要なく、時計機能の調整または設定を可能とすること、特に、機械式時計のムーブメントの歩度の調整を可能とすることを提案する。
本発明による機構の構成および寸法に応じて、そして所要の用途に応じて、微調整または粗調整を実施することが可能である。本発明は、実際のところ、より正確には、そのムーブメントがその最終構成に収容された時計の歩度の調整を精密に変更する目的のマイクロ調整用に考案されており、以下で提示する寸法例は、そのような微調整に適したものである。より大きな調整振幅が要求される調整を実施するための本発明の構成をいかにして推定するかは、当業者であれば分かるであろう。
この目的のため、本発明は、時計機能を設定するための装置1000に関し、特に、具体的には機械式ムーブメント200の場合の、時計用振動子100の歩度を設定するための装置1000に関するものである。
ムーブメント200は、図面に詳細には示していない。
振動子100は、完全には図示していない。振動子は、具体的かつ非限定的な例では、テンプアセンブリによって形成されており、図面では、装備付きテン輪70のみを示している。この具体的な応用で例示される本発明は、時計のテン輪の慣性の変更、または慣性中心位置の変更(アンバランスの修正)に関するものである。
実際に、図面に示す好ましい実施形態では、以下で分かるように、本発明は、光制御型マイクロシステム10の内部で、テン輪に間接的に装着された偏心部を有する1つ以上の歯車/慣性ブロックの回転を利用し、それぞれのマイクロシステムは、裸テン輪7に固定された基板60、または裸テン輪7と一体の基板60を備える。本発明により、各々の歯車/慣性ブロックの角度位置を変更することが可能であり、これにより、テン輪7の真軸Dに対して、歯車/慣性ブロックに固有の慣性中心の位置を変更することが可能である。
従って、結果的に慣性中心の位置が変更され得るときでも、場合によっては、歯車/慣性ブロックの慣性中心がテン輪の真軸Dに対して同じ半径に維持されれば、裸テン輪とマイクロシステムまたはいくつかのマイクロシステム10とを含む装備付きテン輪70の全体の慣性は、変わらないままである場合がある。いくつかのマイクロシステムが導入される場合は、それらの配置に応じて、それらは全体の慣性中心の位置を変更させない対称的な操作を受けるか、それらは全体の慣性中心の位置を変更させる互いに独立な制御を受けるか、いずれかが可能であるものと理解され、全体の慣性中心の位置の変更によって、裸テン輪に固有のアンバランスがある場合の修正も可能となる。「慣性の変更」という表現は、軸に対する慣性値の変更と、そのような軸に対する可動部の慣性中心の結果的な位置の変更と、その両方を指して、以下で使用される。
本発明は、振動子100の一部の領域を可逆変形させるために、時計ケース90内部への光線またはレーザなどによるエネルギー輸送特性を利用することを提案する。
テンプアセンブリを有する振動子またはそれよりも非常にまれであるテン輪/トーションワイヤ・アセンブリを有する振動子の技術に精通したものであれば、そのような弾性復帰手段の固定またはテンション付与のための手段に、直接的または間接的に作用を及ぼすことにより、ヒゲゼンマイの剛性またはトーションワイヤのテンションを変更するように制御された微動を生じさせるために、本発明の教示をいかにして拡張すべきか、分かるであろう。
本発明について、テン輪で形成される振動子の一部における慣性の変更を用いて例示する。以下で詳細に記載されるもののような、光制御型マイクロシステム10の使用を、そのような固定手段もしくはテンション付与手段、ヒゲゼンマイの剛性を変更もしくはヒゲゼンマイの有効長を調整するための手段、または他の手段を調整するために、振動子の他の部品に作用を及ぼすように、いかにして拡張すべきかは、当業者であれば分かるであろう。
本発明は、まず第一に、時計の機能を設定するためのマイクロシステム10に関し、より具体的に図面に例示する応用では、特に機械式ムーブメントの場合の、時計用振動子の歩度を設定するためのマイクロシステムに関する。
本発明は、機械的調整部品の動きを生じさせるために、光学手段によるエネルギー輸送を利用する。
本発明は、好ましくはハイエンドの時計に関し、これは、光線3または他の任意の光学ビームを通過させるように、いくつかの所望の波長範囲に対して透明であるように構成された透明裏蓋2を有する。当然のことながら、特にスケルトンのムーブメントの場合は、ガラスを有してユーザによる読み取りが可能なケースの上側からも、またはケース90の側縁部もしくは周縁部を通しても、光の通過が生じ得る。図示していない変形例では、光ファイバまたは光導波路に沿って、時計1の中に光路を形成することも可能であり、この場合、非直線光路が可能である。
そこで、本発明について、具体的かつ非限定的な実施形態で例示し、この場合、光線3は、選択された波長に対して透明なケース裏ガラス2を通過することができ、これにより、好ましくは装備付きテン輪70における少なくとも1つの周辺セクタ上の、照射領域5に照射する。
この装備付きテン輪70は、ヒゲゼンマイもしくはトーションワイヤのような弾性復帰手段に接続される裸テン輪7、または吸引および/もしくは反発磁場もしくは静電場環境で動く裸テン輪7を含み、裸テン輪7は、少なくとも1つのマイクロシステム10を保持しており、これは、光エネルギーの流れを、集中させて、装備付きテン輪の慣性およびそれを構成している重量の空間分布を変化させることにより、装備付きテン輪70の慣性の変化に変換するように構成されている。
より具体的には、照射領域5で、そのようなマイクロシステム10の全面をカバーできる場合に、集光手段4によって得られる集中光線は、ケース裏ガラス2を通過した後に、そのようなマイクロシステム10に含まれるアクチュエータにおける少なくとも1つの加熱領域6に向けられる。以下で分かるように、このアクチュエータは、効果的には、熱機械アクチュエータ30である。
集光手段4について、詳細は記載しないが、レンズのように時計1に一体のものであるか、または図2にあるように時計1の外部のものであるか、いずれかであり、図2には、光線3からの熱エネルギーを加熱領域6に向けて集中させるように構成されたレンズを示している。
装備付きテン輪70への本発明の好ましい応用では、図面で分かるように、テン輪の慣性を変化させることを可能とする少なくとも1つのマイクロシステム10を追加することによって、好ましくは複数のそのようなマイクロシステム10を追加することによって、テン輪の慣性を変化させる。
本発明について、効果的な実施形態によって図面に例示しており、これは、裸テン輪7のリムに、そのテン真軸Dに関して直径方向に対称的に配置された2つの同一の回転マイクロシステム10を備え、これにより、一方の回転マイクロシステム10のアンバランス効果によって、他方を相殺している。
図面に例示される効果的な実施形態では、特に時計用振動子の歩度を設定するためのマイクロシステム10は、マイクロシステム10に含まれる基板60に対して回転するように構成された少なくとも1つの歯車/慣性ブロック20を備える。歯車/慣性ブロック20は、偏心アンバランス部22を有するとともに、コハゼ歯部21を有する。本発明によれば、マイクロシステム10は、歯部21を回転駆動するように構成された少なくとも第1のいわゆる能動コハゼ38を駆動する少なくとも1つのアクチュエータを備え、さらに、歯部21を所定位置に留めるための少なくとも1つの手段を備える。
図面に例示する具体的かつ非限定的な実施形態では、マイクロシステム10は、基板60と、第1のいわゆる能動コハゼ38を備えた熱機械アクチュエータ30であるアクチュエータと、偏心アンバランス部を有するコハゼを備えるとともに副軸D20の周りに回転する歯車/慣性ブロック20と、を備える。
当然のことながら、本発明は、例えば、溝などの中で動く錘の形態をとるものなど、図示した歯車/慣性ブロック20とは異なる形態の補助可動部品を用いて実現してもよい。
熱機械アクチュエータ30は、選択される種々の実施形態に応じて、基板60に取り付けられるか、または基板60と一体とすることができる。
歯車/慣性ブロック20は、選択される種々の実施形態に応じて、基板60内で案内されるものであるか、または基板60と一体とすることができる。第1の実施形態では、少なくとも1つの歯車/慣性ブロック20は、基板60に固定された固定軸24または基板60と一体の固定軸24の周りに回転するように取り付けられて、副軸D20の周りに回転する。図4に示す歯車/慣性ブロック20は、基板60の孔61で駆動または結合される固定案内軸24の周りに回転する。図面で示していない第2の実施形態では、少なくとも1つの歯車/慣性ブロック20は、基板60に組み込まれて、一体連接構造または特に弾性薄帯型の可撓性ベアリングによって保持され、基板60に対して回転する。
図面に示す実施形態では、歯部21を所定位置に留めるための手段は、基板60上に配置された第2のいわゆる受動コハゼ25であり、歯部21を押さえるために弾性復帰手段を有する。
図面に示す非限定的な実施形態では、第1の能動コハゼ38は、歯部21に対して接線方向に取り付けられたコハゼであり、これに含まれる弾性復帰手段によって歯部21に向けて戻される少なくとも1つの歯または1つの櫛状部を有する。利用できるスペースに応じて、他の実施形態を想定することができ、第1の能動コハゼは、制御車、レバー、コハゼ車、または他の要素とすることもできる。
本発明によれば、効果的には、マイクロシステム10における少なくとも1つのアクチュエータは、光エネルギーの流れを機械的制御部材の変位に変換するように構成された熱機械アクチュエータ30である。熱機械アクチュエータ30は、集中させた光エネルギーを変位CCに変換するように、特に直線変位と同様であり得る変位に変換するように、考案されている。具体的には、図面で示す実施形態では、変位CCは、熱機械アクチュエータ30の遠位端380に関するものである。この遠位端380は、第1の能動コハゼ38を保持しているか、またはそのような第1の能動コハゼ38の動きを、輪列、摩擦車、ロッド機構などによって直接制御する。
このような熱機械アクチュエータ30は、同じ形態で、時計調整装置を制御するための他の用途に用いることもできる。
熱機械アクチュエータ30は、可動部品300を有し、これは、特に光線の熱の作用によって、より具体的にはネック部またはボールジョイント型部分34、35、36に作用することによって、変形可能である。
好ましくは、図面に示すように、熱機械アクチュエータ30は、略第1の長手方向Xに、以下の順序で、交互に連なる硬質錘311、45、46、312と可撓性ネック部34、35、36で構成された長手ラインを有し、これは、基板60上のアンカ要素321、322の間に保持されており、アームと呼ばれる両外側の硬質錘311、312は、これらのアンカ要素321、322の上に載置されているか、またはアンカ要素321、322と一体である。
図示の具体的かつ非限定的な実施形態では、変形可能な可動部品300は、2つのアーム31(311および312)を有し、これらは、同じ略長手方向Xに延在して、その両側の遠位端320で、アンカ要素32(321,322)に定着されており、アンカ要素は、シリコンによる実施形態の効果的な例では、例えば酸化物層50によって、基板60と一体に形成されている。
これら2つのアーム311、312は、第1の硬質部45と第2の硬質部46を含む中央部を囲んでいる。
第1の硬質部45は、第1のネック部34によって第1のアーム311に接続されており、中央ネック部と呼ばれる第2のネック部35によって第2の硬質部46に接続されている。第2の硬質部46は、第3のネック部36によって第2のアーム312に接続されている。
アーム311、312と、ネック部34、35、36と、第1の硬質部45および第2の硬質部46は、レスト状態では、長手方向Xに沿って略直線状に整列している。
少なくともネック部34、35、36を含む、熱機械アクチュエータ30の中央領域は、加熱領域6に重なるように配置されて、そこで、中央領域は、光エネルギーの照射を受けることができる。高温の中心領域と、その低温の支持体との間の、ほんの短時間の温度差によって、中央領域の膨張が生じ、これには、アンカ要素321、322の間で長手ラインを圧縮する効果があり、さらにはネック部(34,35,36)の少なくとも1つを屈曲させる効果がある。この圧縮によって、ネック部は屈曲力を受ける傾向があり、略平面変形を維持するために、基板60の平面に垂直な方向におけるアクチュエータの全厚は、この平面におけるネック部の厚さに対して相当に大きく、例えば30倍大きい。従って、圧縮の効果は、すべてのネック部34、35、36の変形となる。例えば、このようなマイクロシステム10を備える時計が日光にさらされて、マイクロシステム10の全体が温度変化を受けたときには、熱機械アクチュエータ30は、これが基板60と同じ材料で構成されているのであれば、動かない。これは、バイメタル貼り合わせシステムに対して、明らかな利点となる。
可撓性ネック部34、35、36の少なくとも1つは、他のネック部34、35、36に対して、長手方向Xに直交する横断方向Yにおいて横オフセット量dyでオフセットしており、ネック部34、35、36の少なくとも1つの屈曲動は、アンカ要素321、322のいずれかに直接接続されていない少なくとも1つの中間錘45、46の、基板60に平行な平面回転動に変換される。
図示の実施形態では、回転駆動可能な中間錘45または46は、略横断方向Yに延出するサオ37を保持しており、サオは、機械的制御手段を保持するように構成された遠位端380を有する。好ましくは、サオ37の回転移動量は、これを囲むサオストッパ39によって制限される。
前述のように装備された時計1に対して、装備付きテン輪70を備えた振動子100の歩度を調整する用途で、本発明による調整装置1000を使用するときには、まず最初に、両方のマイクロシステム10またはそれぞれのマイクロシステムが順次、光線3からのエネルギーの照射を受けると視認できる位置に、テン輪を固定する。一実施形態では、装置1000は、その中に含まれるマイクロシステムであって、その振動中の振動子100の構成部品に支持された、特にその振動中の装備付きテン輪70に支持された、少なくとも1つのマイクロシステム10またはそれぞれのマイクロシステムの動きに追従して、それを標的とするように光線3を制御するために、同期手段を備える。
このシステムを運用するには、光線3を、透明裏蓋2を通して投射し、加熱領域6において、熱機械アクチュエータ30の中央領域で形成される特定の加熱対象部分に集中させる。熱機械アクチュエータは変形し、熱機械アクチュエータ30の可動部品と一体である、より具体的にはサオ37と一体である第1の能動コハゼ38は、歯車/慣性ブロック20の歯部21を1つ以上の歯にわたって駆動する。これにより、歯車/慣性ブロック20の重心23(または慣性中心)の変位によって、装備付きテン輪70の慣性の変化が生じる。
第1の能動コハゼ38による駆動は、図2の場合には時計回り方向である一方向のみに生じ、その後、中央領域が冷えたときの第1の能動コハゼ38の復帰時に、反時計回り方向の回転は、第2の受動コハゼ25によって阻止されるものと理解される。
様々な使用モードを想定することができ、以下で例として記載するものは、限定するものではない。
第1のモードでは、加熱領域の照射の継続時間は、可能な限り短く、アクチュエータ30の所望の変形を得ることに制限され、好ましくは、歯部21の1つの歯のみの通過に相当する。いくつかの歯の通過が要求される場合には、アクチュエータを、より迅速に周囲温度に戻して中立位置とし、そして再び1つの歯の通過のためにアクチュエータに照射し、この操作を必要に応じて何度も繰り返す、ということが可能である。これは、いくつかの歯の同時通過のために維持される照射を用いた操作を排除するものではない。第1の能動コハゼ38は、図面に示すような単歯に代えて、櫛状部または類似の要素を有するものであってもよい。
当然のことながら、第1の能動コハゼ38の単歯によって複数段に作用することもでき、これには、ジャミングを防ぐという利点がある。第1の能動コハゼ38の1回の復帰移動に対して、受動コハゼ25により実施されるいくつかのクリックすなわちジャンプを実現するには、ストッパ39の中心間の距離に基づいて、ストッパに至る前に例えば多くて2または3クリックが得られるように、そしてストッパに当たるのではなく、照射時間を操作することによって、1または2クリックが得られるようにすることが可能である。
第2のモードでは、第1のモードにおけるよりも、顕著に長い時間が経過するまで照射が維持されて、基板に向かう熱流が安定し、中央領域と基板60のそれぞれの温度が互いに近くなって、これにより、アクチュエータは再び作用位置に設定される。
上記の加熱モードの両方を用いる別の実施形態では、間接加熱を実施し、この場合、集中させた光線で、例えばリングであるバッファ部材を加熱し、このバッファ部材の前方を、テン輪の振動時にアクチュエータ3の中央領域が通過する。
他の実施形態では、加熱対象の中央領域に固定して接続されたオンボードリングを使用し、これによれば、加熱スポットを動かないまま維持することが可能となる。
また、可動加熱を、より大きな表面積を有する中央領域に挿入および一体化されたターゲットバッファと組み合わせて用いることも可能であり、光スポットとの、より効率的な熱結合が可能となる。
加熱領域6は、好ましくは、ネック部34、35、36と、第1の硬質部45および第2の硬質部46と、アーム311、312の内側端部と、を含む中央部を少なくともカバーするように構成される。熱の作用によって、温度が上昇すると、アーム311、312は伸長し、圧縮応力を受ける。3つのネック部34、35、36によって、このシステムは、ハイパースタティックではなく、コンプライアンスを有する。
ネック部34、35、36の少なくとも1つの、他のネック部に対するわずかな横オフセット量「dy」は、少なくとも第1の硬質部45または第2の硬質部46を基板60の平面に対して平行に回転動させるために十分なものである。回転動を開始させるには、ほんのわずかな差で十分であり、このときの回転動と、加熱領域6における加熱および温度との相関によって、図9に示すように、サオ37の回転角度θおよび第1の能動コハゼ38の変位CCの準線形的な調整が可能である。図10は、ネック部における応力Sは、温度の関数としての略線形曲線と略同じ規則に従うことを示している。
図9は、加熱領域6を、図5の実施形態に対応する図示の例では260℃に近い温度にすることで、23μmの変位CCの振幅が得られることを示しており、これは、効果的には同じくシリコンで構成される歯車/慣性ブロック20の歯部21を駆動するのに十分である。図9のプロファイルの顕著な傾きにより、必要に応じて、図10の応力度を監視しつつ、第1の能動コハゼ38の移動量を増加させることができるものと理解される。
図3および5は、細部の実現が異なる同じ実施形態を示している。これら2つの実施形態は、共通の特徴を有し、それは、ほとんど即時に第2の硬質部46を回転させることにあり、第2の硬質部は、略横断方向Yに延出するサオ37を保持しており、その遠位端380に、第1の能動コハゼ38を保持している。
図3の実施形態は、第1の能動コハゼ38の移動量を、歯車/慣性ブロック20の歯部21の歯の1.5本分に制限するように構成されたサオストッパ39を備える。
この図3の実施形態では、熱機械アクチュエータ30は、衝撃を受けたときのサオ37の動きを防ぐとともに、振動周波数および歩度調整の変化を防ぐ目的で、少なくとも1つの釣合い錘40を、サオ37の略延長線上、かつアンカ要素321、322で規定されるラインに関して反対側に、保持している。
図3および5の2つの実施形態では、中央領域は、2つのアーム311、312の内側端部を含み、2つのアームは、その外側端部でアンカ要素321、322に直接接続されており、それらの内側端部は、中央領域がエネルギーの流れを受けるときの高温領域からアームの基部320およびアンカ要素321、322を絶縁するように構成された凹部33によって、隔離されている。中央領域は、さらにサオ37の内側端部を含み、この内側端部は、中央領域がエネルギーの流れを受けるときの高温領域から遠位端380を絶縁するように構成されたキャビティによって、遠位端380から隔離されている。
中央領域は、さらに釣合い錘40の内側端部を含むことがあり、この内側端部は、その遠位端を高温領域から絶縁するように構成されたキャビティによって、遠位端から隔離されている。
図3に示すように、基板60は、効果的には、少なくとも1つのキャビティ41を有し、これは、縁部42によって画定されて、中央領域がエネルギーの流れを受けるときの高温領域からアンカ要素321、322および歯車/慣性ブロック20をそれぞれ絶縁するように構成されている。
図1は、約10mmの直径を有する装備付きテン輪70の概観であり、これは、2つのマイクロシステム10を保持しており、それぞれのマイクロシステムは、約1.6mmの長さの辺を有するSOIチップを基に構成されて、約0.7mmの直径すなわち約4mmの作用半径Rmを有する歯車/慣性ブロック20を保持しており、加熱領域6は、それぞれ約0.8mmの直径を有する円板状である。
図11〜図13は、単結晶シリコンMEMS技術で構成された図3のS字型設計のマイクロシステム10の実施形態に関するものであり、非限定的な数値例では、長さLが1.0mm、2つの連続するネック部の湾曲領域間の距離を特徴付けるロッド長wが0.100mm、膨張係数が2.10-6/℃、コハゼの回転半径Rが0.8mmである。図11は、ノミナルポイントdT=250℃辺りで、移動量57μmが1クリックに相当することを示している。この簡単な数値例では、ネック部34、35、36の剛性は、非常に低く、基板60の剛性と比較して、少なくとも百倍低い。
マイクロシステム10の寸法は、好ましくは、以下の原則に従って設定される。
− オフセット量dyは、歯車/慣性ブロック20の摩擦によって決まる動き始めるときの十分な力を与えるためには、十分に大きくなければならないが、一方、オフセット量dyは、可能な限り小さくなければならない。
− 可撓性要素がボールジョイントとして機能するためには、第1の硬質部45および第2の硬質部46の横断方向Yの高さhは、ネック部34、35、36によって形成される可撓性要素の横断方向Yの高さeに対して、十分に大きくなければならない。
− ボールジョイントを形成するネック部34、35、36の比lr/eは、過剰な材料応力を発生させないためには、十分に高くなければならないが、一方、特に衝撃を受けた場合に横断方向Yに沿った不安定平衡を生じさせないためには、十分に低くなければならない。
− 比L/wが高ければ、所与の温度差に対して、サオ37の回転量、ひいては移動量CCは大きくなる。
− 距離Rが大きければ、それに応じて、所与の回転角度に対する移動量は増加し、遠位端380における力は、それに応じて減少する。
− アクチュエータの厚さtは、長さLのいずれの部分も垂直方向に座屈しないためには、十分に大きくなければならない。ボールジョイントとして機能するネック部34、35、36が、基板60に平行な平面における効果的なコンプライアンスを有するとともに、その平面以外では剛性に維持されるためには、比t/eの値は、少なくとも3であるべきである。
従って、具体的かつ非限定的な例では、図5に示すように、ネック部34、35、36は、その長さ「lr」がネック部の厚さ「e」の約4倍である直線部を有し、サオ37の回転を開始させるために設けられるオフセット量「dy」は、ネック部の厚さ「e」の約2倍である。第1の硬質部45および第2の硬質部46の高さ「h」は、好ましくは、スイベル長「lr」の2倍〜3倍の間であって、ロッド長「w」の半分に近い。
アクチュエータ30の3つの端部は、約20℃の周囲温度に維持される。加熱領域6は、100〜400℃の間の温度にすることができ、上限値は、いずれの構成部品も損傷させることがないように、時計1の材料に応じて、特にケース90の材料に応じて選択される。この予防策は、加熱領域6を最小限の表面積に制限する理由の説明にもなる。
図6〜図8は、図5に示すようなアクチュエータにおける変形を示しており、図9および図10は、加熱領域6の温度の関数として、サオ37の遠位端380の変位CC、およびネック部34、35、36における応力Sの分布を、それぞれ示している。
図12および図13は、単結晶シリコンで構成された歯車/慣性ブロック20によって実施される歩度調整の計算に関するものであり、その非限定的な数値例を以下で提示する。外径は0.7mmであり、中心から偏心アンバランス部のフラットまでの距離x1=0.1mm、厚さ150μm、(Si)の密度2330kg/m3、錘の作用半径Rm=4mm、コハゼ車21の歯数Z=50である。
従って、この具体例では、1段=44μm、歯車の1回転=13.6秒/日、15段階=アクチュエータのクリック数に相当する1つの線形調整領域=11秒/日、1クリック=0.74秒/日、が得られる。
図13は、秒/日で表す歩度の変化を、線形範囲の上限と下限である+5.52秒/日と−5.52秒/日の間で、歯車/慣性ブロック20の回転角度αの関数として示している。
このマイクロシステムには、MEMS製造技術または類似の技術がよく適しているが、ただし限定するものではなく、例えば、レーザ切断、ウォータジェット切断、放電加工、または他の方法を用いるなど、当業者に周知の他の任意の適切な技術および/または材料が、製造のために想定できる。
本発明について、この場合、同じ方向に作用する2つのマイクロシステム10を用いて記載しているが、装備付きテン輪70は、必要に応じて、互いに反対方向に慣性補正を実施するマイクロシステム10を装備することが可能であることは明らかである。
本発明によるシステムは、慣性の変更について可逆的であり、それは、歯車/慣性ブロック20を中断なく回転させると、慣性は、図13に示すような正弦関数に従って変化するからであり、これにより、双方向であることを回避している。この場合の唯一の欠点は、コハゼの駆動方向において慣性増加フェーズにあるときに、より低い慣性を実現するためには、完全な1回転弱にわたる回転が、正しい値を実現するのに必要となることである。
具体的な実施形態では、マイクロシステム10は、断熱キャビティ41の周囲に基板60によって形成される第1のレベルと、第2のレベルと、を有し、第2のレベルは、少なくとも1つの歯車/慣性ブロック20、少なくとも1つのアクチュエータ30、少なくとも1つの第1の能動コハゼ38、および歯部21を所定位置に留めるための少なくとも1つの手段25(または第2の受動コハゼ)、を含んでいる。
効果的な実施形態では、時計の使用者が移動している外部環境によって、基板60と熱機械アクチュエータ30が、時計の内部で同じ温度変化を受けたときに、調整が狂うことがないように、基板60と熱機械アクチュエータ30は、同じ材料で構成される。
具体的な実施形態では、マイクロシステム10は、一体に形成されて、その中に含まれる可動部材の下方にキャビティを備える。
具体的な実施形態では、マイクロシステム10は、全体がシリコンおよび/または酸化シリコンで構成される。また、DLCまたは他のマイクロメカニカル材料で構成することもできる。
具体的な実施形態では、第1のレベルは「ハンドル」層であり、第2のレベルは「デバイス」層である。
様々に異なる実施形態を構成することができ、具体的には、全体がシリコンのマイクロシステム10は、特に、コハゼ25および38の下方にキャビティを有して、これらをMEMS技術で形成することが可能であり、効果的には、フレキシブルピボット上に歯車/慣性ブロック20を有し、この後者の場合の角度移動量は明らかに制限される。
図3および図5の実施形態では、2つのシリコン層を有するシリコン・オン・インシュレータ(SOI)ウェーハを使用し、例えば、基板60を形成するハンドル基板の厚さは500μm、デバイス層(アクチュエータ30、歯車20、コハゼ25および38、ストッパ39)の厚さは150μmである。
一実施形態では、例えば300μmの厚さの単層機構を構成することができ、これは、慣性要素のフレキシブルピボットと、断熱のために慎重に位置決めされた凹部と、を備える。この実施形態では、角度移動量が制限されるので、最大値に達したときのゼロ復帰機構を追加する必要がある。
また、着用時の、最大で500gまでの衝撃で生じる力、応力、および/またはトルクについても、これによってシステムの調整が狂ってはならず、考慮されるべきであり、その場合、ランダムな加速度に起因する誤調整を防ぐためにアクチュエータ30によって提供される力が最小限であることが要求される。
本発明は、さらに、少なくとも1つのかかるマイクロシステム10を有する時計用振動子100に関する。少なくとも1つのマイクロシステム10の基板60は、振動子の構成部品に対して、振動子の歩度を補正する目的で、その慣性を調整するために、装着される。
より具体的には、振動子100は、装備付きテン輪70を有し、これは、弾性復帰手段に接続される裸テン輪7、または反発場および/もしくは吸引場の少なくとも1つにさらされる裸テン輪7によって形成されて、裸テン輪7は、少なくとも1つのかかるマイクロシステム10を保持しているか、または少なくとも1つのかかるマイクロシステム10と一体である。
本発明は、さらに、少なくとも1つのかかる振動子100を有する時計ムーブメント200に関する。ムーブメント200は、いくつかの所定の波長範囲に対して透明な少なくとも1つのガラス2を有し、これは、少なくとも1つのかかるマイクロシステム10の調整のための光線3を通過させる。
本発明は、さらに、少なくとも1つのかかるマイクロシステム10、または1つのかかる振動子100を備えた、時計1に関する。この時計1は、いくつかの所定の波長範囲に対して透明な少なくとも1つのガラス2を有し、これは、かかるマイクロシステム10の調整のための光線3を通過させ、これにより、時刻、日付、タイムゾーンなどのような、時計の機能を設定するための機械的部品を制御する。時計1に含まれる少なくとも1つのマイクロシステム10における制御部材は、マイクロシステム10が適切な光照射を受けたときに、時計1の時間関連機能を設定するための機械的部品を制御するように構成されている。
具体的な応用では、時計1を設定するための唯一の手段が、これらのマイクロシステム10であり、調整は、時計を磁場または静電場にさらすことなく、単に少なくとも1つの光線からのエネルギーを照射することによって、非接触で実現される。
本発明は、さらに、時計用振動子の歩度を設定するための装置1000であって、少なくとも1つのかかる時計1を含む装置に関する。この装置1000は、集光器4に向けた光線3の放射を制御するように構成された制御手段300を備え、集光器は、光線を時計1の照射領域5へとガラス2を通して誘導し、その照射領域5内で、加熱領域6を、熱機械アクチュエータ30の中央領域に重ねることが可能であり、これによって、集中させた光エネルギーが加熱領域6に照射されると、少なくとも1つの歯車/慣性ブロック20の動きが開始する。
より具体的には、この装置1000は、時計1のケース90上またはそれに近接して配置されるように構成された歩度監視手段400と、同ケース90上またはそれに近接して配置されるように構成された熱監視手段500と、を備え、制御手段300は、歩度の変化が基準値と異なる間は、必要に応じて何度も、ケース90の温度が基準値よりも低いときにのみ光線3を発生させるように構成されるとともに、加熱領域6が熱機械アクチュエータ30の中央領域に重ねられているときにのみ光線3を発生させるように構成されている。実際には、このシステムは、インパルシブシステムであり、ケース90内部の温度を制限するために、光線の生成は連続的ではないものと理解される。
要するに、本発明は、ケースを開ける必要なく、極めて高精度で歩度の調整を可能とするものである。また、この調整は、深く考えられたものであり、従って再現性がある。
本発明の好ましい用途は、振動子を設定するためのものであるが、他の時計用途にも適用可能であり、密閉さらには完全密封された時計において調整を実施することが可能であるため、ダイバーズウォッチなどのような場合に特に効果的であり、従って、その場合、ケースを突き抜けるプッシュボタンまたは制御手段を用いることなく、時刻または日付を設定するための調整が簡単に実現できる。
1 時計
2 透明裏蓋(ケース裏ガラス)
3 光線
4 集光手段(集光器)
5 照射領域
6 加熱領域
7 裸テン輪
10 マイクロシステム
20 歯車/慣性ブロック
21 歯部(コハゼ歯部)
22 偏心アンバランス部
23 重心(慣性中心)
24 固定軸
25 第2の受動コハゼ
30 熱機械アクチュエータ
31 長手アーム
33 凹部
34 第1のネック部(ボールジョイント型部分)
35 第2のネック部(ボールジョイント型部分)
36 第3のネック部(ボールジョイント型部分)
37 サオ
38 第1の能動コハゼ
39 サオストッパ
40 釣合い錘
41 断熱キャビティ
42 キャビティの縁部
45 第1の硬質部(中間錘)
46 第2の硬質部(中間錘)
50 酸化物層
60 基板
61 基板の孔
70 装備付きテン輪
90 時計ケース
100 時計用振動子
200 時計ムーブメント(機械式ムーブメント)
300 可動部品
300 制御手段
311 第1のアーム(硬質錘)
312 第2のアーム(硬質錘)
320 アームの遠位端(アームの基部)
321 アンカ要素
322 アンカ要素
380 熱機械アクチュエータ(サオ)の遠位端
400 歩度監視手段
500 熱監視手段
1000 調整装置
dT ノミナルポイント
dy 横オフセット量
CC 熱機械アクチュエータ(サオ)の遠位端の変位
D テン真軸
D20 副軸
e ネック部の横断方向Yの厚さ
h 硬質部の横断方向Yの高さ
lr ネック部の直線部の長さ(スイベル長)
L マイクロシステムの長さ
R コハゼの回転半径
Rm 錘の作用半径
S ネック部における応力
t アクチュエータの厚さ
w ロッド長
x1 歯車/慣性ブロックの中心から偏心アンバランス部のフラットまでの距離
X 熱機械アクチュエータの第1の長手方向
Y 熱機械アクチュエータの横断方向
α 歯車/慣性ブロックの回転角度
θ サオの回転角度

Claims (28)

  1. 時計用振動子の歩度を設定するためのマイクロシステム(10)であって、当該マイクロシステムは、当該マイクロシステム(10)に含まれる基板(60)に対して回転するように構成された少なくとも1つの歯車/慣性ブロック(20)を備え、前記歯車/慣性ブロック(20)は、偏心アンバランス部(22)を有するとともに、歯部(21)を有し、当該マイクロシステム(10)は、制御車、レバー、またはコハゼ車を駆動するように構成されたコハゼによって形成される少なくとも第1の能動コハゼ(38)を駆動するように構成された少なくとも1つのアクチュエータを備え、前記能動コハゼ(38)は、前記歯部(21)を駆動するように構成されており、当該マイクロシステム(10)は、前記歯部(21)を所定位置に留めるための少なくとも1つの手段を備える、マイクロシステムにおいて、
    少なくとも1つの前記アクチュエータは、光学的に制御される熱機械アクチュエータ(30)であって、光エネルギーの流れを、該熱機械アクチュエータ(30)に含まれる制御部材の変位に変換するように構成されており、前記制御部材は、前記第1の能動コハゼ(38)を保持しているか、または前記第1の能動コハゼ(38)の動きを直接制御する、ことを特徴とするマイクロシステム。
  2. 前記歯部(21)を所定位置に留めるための前記少なくとも1つの手段は、これに含まれる弾性復帰手段によって前記歯部(21)に向けて戻されるように構成された第2のコハゼ(25)であることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロシステム(10)。
  3. 前記少なくとも1つの第1の能動コハゼ(38)は、前記歯部(21)に対して接線方向に取り付けられたコハゼであって、これに含まれる弾性復帰手段によって前記歯部(21)に向けて戻される少なくとも1つの歯を有する、ことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロシステム(10)。
  4. 前記熱機械アクチュエータ(30)は、実質的に第1の長手方向(X)に、交互に連なる硬質錘(311,45,46,312)と可撓性ネック部(34,35,36)で構成された長手ラインを有し、これは、前記基板(60)上のアンカ要素(321,322)の間に保持されていることと、
    前記ネック部(34,35,36)を少なくとも含む前記熱機械アクチュエータ(30)の中央領域は、加熱領域(6)に重なるように配置されて、そこで、前記中央領域は、光エネルギーの照射を受けることが可能であり、該照射により、前記アンカ要素(321,322)の間で前記長手ラインを圧縮すること、および、前記ネック部(34,35,36)の少なくとも1つを屈曲させることが可能であること、を特徴とする、請求項1に記載のマイクロシステム(10)。
  5. 前記可撓性ネック部(34,35,36)の少なくとも1つは、他の前記ネック部(34,35,36)に対して、前記長手方向(X)に直交する横断方向(Y)において横オフセット量(dy)でオフセットしており、前記ネック部(34,35,36)の少なくとも1つの屈曲動は、前記アンカ要素(321,322)のいずれかに直接接続されていない少なくとも1つの中間錘(45,46)の、前記基板(60)に平行な平面回転動に変換される、ことを特徴とする、請求項4に記載のマイクロシステム(10)。
  6. 回転駆動可能な前記中間錘(45,46)は、実質的に前記横断方向(Y)に延出するサオ(37)を保持しており、これは前記制御部材を形成する遠位端(380)を有する、ことを特徴とする、請求項5に記載のマイクロシステム(10)。
  7. 前記サオ(37)の回転移動量は、該サオを囲むサオストッパ(39)によって制限されることを特徴とする、請求項6に記載のマイクロシステム(10)。
  8. 前記熱機械アクチュエータ(30)は、衝撃を受けたときの前記サオ(37)の動きを防ぐ目的で、少なくとも1つの釣合い錘(40)を、前記サオ(37)の実質的に延長線上、かつ前記アンカ要素(321,322)で規定されるラインに関して反対側に、保持していることを特徴とする、請求項6に記載のマイクロシステム(10)。
  9. 前記中央領域は、2つのアーム(311,312)の内側端部を含み、該2つのアームは、その外側端部で前記アンカ要素(321,322)に直接接続されており、前記内側端部は、前記中央領域が光エネルギーの流れを受けるときの高温領域から前記アンカ要素(321,322)を絶縁するように構成された凹部(33)によって、隔離されている、ことを特徴とする、請求項4に記載のマイクロシステム(10)。
  10. 前記中央領域は、前記サオ(37)の内側端部を含み、該内側端部は、前記中央領域が光エネルギーの流れを受けるときの高温領域から前記遠位端(380)を絶縁するように構成されたキャビティによって、前記遠位端(380)から隔離されている、ことを特徴とする、請求項6に記載のマイクロシステム(10)。
  11. 前記中央領域は、前記釣合い錘の内側端部を含み、該内側端部は、前記中央領域が光エネルギーの流れを受けるときの高温領域から前記釣合い錘の遠位端を絶縁するように構成されたキャビティによって、前記遠位端から隔離されている、ことを特徴とする、請求項8に記載のマイクロシステム(10)。
  12. 前記基板(60)は、少なくとも1つのキャビティ(41)を有し、これは、前記中央領域が光エネルギーの流れを受けるときに、前記基板および前記少なくとも1つの歯車/慣性ブロック(20)から高温領域を絶縁するように構成されている、ことを特徴とする、請求項4に記載のマイクロシステム(10)。
  13. 前記基板(60)と前記熱機械アクチュエータ(30)は、前記基板(60)と前記熱機械アクチュエータ(30)が時計の内部で同じ温度変化を受けたときに調整が狂うことがないように、同じ材料で構成されることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロシステム(10)。
  14. 少なくとも1つの前記歯車/慣性ブロック(20)は、前記基板(60)に固定された固定軸(24)または前記基板(60)に組み込まれた固定軸(24)の周りに回転するように取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロシステム(10)。
  15. 少なくとも1つの前記歯車/慣性ブロック(20)は、前記基板(60)に組み込まれて、前記歯車/慣性ブロックは、一体連接構造または可撓性ベアリングによって保持され、前記基板(60)に対して回転する、ことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロシステム(10)。
  16. 当該マイクロシステム(10)は、前記基板(60)によって形成される第1のレベルと、第2のレベルと、を有し、前記第2のレベルは、少なくとも1つの前記歯車/慣性ブロック(20)、少なくとも1つの前記アクチュエータ、少なくとも1つの前記第1の能動コハゼ(38)、前記歯部(21)を所定位置に留めるための少なくとも1つの前記手段、を含む、ことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロシステム(10)。
  17. 当該マイクロシステム(10)は、一体に形成されて、その中に含まれる可動部材の下方にキャビティを備える、ことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロシステム(10)。
  18. 当該マイクロシステムは、全体がシリコンおよび/または酸化シリコンで構成されることを特徴とする、請求項17に記載のマイクロシステム(10)。
  19. 前記第1のレベルはハンドル層であり、前記第2のレベルはデバイス層である、ことを特徴とする、請求項16に記載のマイクロシステム(10)。
  20. 請求項1に記載の少なくとも1つのマイクロシステム(10)を有する時計用振動子(100)であって、
    前記少なくとも1つのマイクロシステム(10)の前記基板(60)は、当該振動子の構成部品に対して、当該振動子の歩度を補正する目的で、その慣性を調整するために、装着されている、ことを特徴とする振動子。
  21. 当該振動子は、装備付きテン輪(70)を有し、これは、弾性復帰手段に接続される裸テン輪(7)、または反発場および/もしくは吸引場の少なくとも1つにさらされる裸テン輪(7)によって形成されており、前記裸テン輪(7)は、少なくとも1つの前記マイクロシステム(10)を保持しているか、または少なくとも1つの前記マイクロシステム(10)と一体である、ことを特徴とする、請求項20に記載の振動子(100)。
  22. 請求項20に記載の少なくとも1つの振動子(100)を有する時計ムーブメント(200)であって、
    当該ムーブメント(200)は、所定の波長範囲に対して透明な少なくとも1つのガラス(2)を有し、これは、前記マイクロシステム(10)の設定のための光線(3)を通過させる、ことを特徴とする時計ムーブメント。
  23. 請求項1に記載の少なくとも1つのマイクロシステム(10)、または請求項20に記載の少なくとも1つの振動子(100)を備えた、時計(1)であって、
    当該時計(1)は、所定の波長範囲に対して透明な少なくとも1つのガラス(2)を有し、これは、少なくとも1つの前記マイクロシステム(10)の設定のための光線(3)を通過させる、ことを特徴とする時計。
  24. 当該時計(1)に含まれる少なくとも1つの前記マイクロシステム(10)において、前記制御部材は、前記マイクロシステム(10)が適切な光照射を受けたときに、当該時計(1)の時間関連機能を設定するための機械的部品を制御するように構成されていることを特徴とする、請求項23に記載の時計(1)。
  25. 当該時計に含まれる時間関連機能を設定するための唯一の手段は、少なくとも1つの前記マイクロシステム(10)によって形成されており、これの前記制御部材は、前記マイクロシステム(10)が適切な光照射を受けたときに、当該時計(1)の時間関連機能を設定するための機械的部品を制御するように構成されている、ことを特徴とする、請求項23に記載の時計(1)。
  26. 時計用振動子の歩度を設定するための装置(1000)であって、請求項1に記載のマイクロシステム(10)を備えた請求項23に記載の少なくとも1つの時計(1)を含む装置において、
    当該装置(1000)は、集光器(4)に向けた光線(3)の放射を制御するように構成された制御手段(300)を備え、前記集光器は、光線を前記時計(1)の照射領域(5)へと前記ガラス(2)を通して誘導し、前記照射領域(5)内で、加熱領域(6)を、前記熱機械アクチュエータ(30)の中央領域に重ねることが可能であり、これによって、集中させた光エネルギーが前記加熱領域(6)に照射されると、少なくとも1つの前記歯車/慣性ブロック(20)の動きが開始する、ことを特徴とする装置。
  27. 当該装置(1000)は、前記時計(1)に含まれるケース(90)上またはそれに近接して配置されるように構成された歩度監視手段(400)と、前記ケース(90)上またはそれに近接して配置されるように構成された熱監視手段(500)と、を備えることと、
    前記制御手段(300)は、歩度の変化が基準値よりも低くなるまで、必要に応じて何度も、前記ケース(90)の温度が基準値よりも低いときにのみ前記光線(3)を発生させるように構成されるとともに、前記加熱領域(6)が前記熱機械アクチュエータ(30)の前記中央領域に重ねられているときにのみ前記光線(3)を発生させるように構成されていること、を特徴とする、請求項26に記載の装置(1000)。
  28. 当該装置(1000)は、その振動中の前記振動子(100)の構成部品に支持された少なくとも1つの前記マイクロシステム(10)の動きに追従して、それを標的とするように前記光線(3)を制御するために、同期手段を備えることを特徴とする、請求項26または27に記載の装置(1000)。
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