JP2017026389A - 寸法測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻尺を用いる寸法測定装置において、寸法測定の精度の向上を図る。
【解決手段】寸法測定装置1は、筐体11に取り付けられる巻尺2と、巻尺2のテープ22の先端部に設けられ被測定物の一端に係止させる第1のガイド23と、筐体11に設けられ被測定物の他端に係止させる第2のガイド16と、巻尺2のテープ22を撮像する撮像部504と、撮像部504が撮像した画像から第1のガイド23と第2のガイド16との間の寸法を算出する寸法算出部502と、寸法算出部502が算出した寸法を外部に無線送信する無線通信部506と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、巻尺を用いた寸法測定装置に関する。特には、巻尺のテープに設けられる目盛や数字を自動で読取って寸法を測定し、この測定結果を外部に送信する寸法測定装置に関する。
鋼板製品の製造において、製造した鋼板製品の寸法を測定し、ユーザーが指定した寸法の条件を充足しているか否かを検査する。この際、寸法測定の精度が低いと、鋼板製品の現実の寸法と測定結果とが乖離し、鋼板製品の寸法を保証できなくなる。そこで、鋼板製品の寸法測定の維持や向上が要求される。また、鋼板製品の品質の維持、特に寸法の保証のため、製造した鋼板製品の寸法を測定し、測定した寸法をシステムに入力して管理するという方法が用いられている。そして、鋼板製品の寸法の保証のため、寸法の測定には、JIS規格(JIS B 7512)に適合した巻尺が用いられる。
この場合、作業者は、巻尺の目盛を目視で読取り、読取った値をシステムの端末から入力している。作業者が手作業で寸法を測定する方法では、作業者の熟練度などによっては寸法の測定結果にバラツキが生じることがある。例えば、鋼板製品の長さを巻尺で測定する場合には、巻尺のテープを鋼板製品の長手方向に平行にしなければならない。巻尺のテープが鋼板製品の長さ方向に対して傾斜していると、測定結果に誤差が生じる。また、作業者が目視により巻尺の目盛を読み取る方法では、誤読取りのおそれがある。さらに、作業者が手動操作でシステムの端末に入力する方法では、入力ミスが生じるおそれがある。このため、作業者の負担が大きいという問題がある。
特許文献1には、巻尺の目盛を自動で読取り、読取った結果を情報処理端末に送信する構成が開示されている。しかしながら、作業者が被測定物に巻尺のテープをあてがって寸法を測定する方法では、作業者の熟練度などによって測定結果にバラツキが生じる。このため、特許文献1には、作業者の熟練度の相違などによる寸法の測定結果のバラツキを解消するための構成は開示されていない。
特開2011−7607号公報
本発明は以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、寸法の測定の精度の向上を図ることができる測定装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、筐体に取り付けられる巻尺と、前記巻尺のテープの先端部に設けられ、被測定物の寸法測定箇所の一方の端部に係止させる第1のガイドと、前記筐体に設けられ、前記寸法測定箇所の他方の端部に係止させる第2のガイドと、前記巻尺のテープを撮像する撮像部と、前記撮像部が撮像した画像から、前記第1のガイドと前記第2のガイドとの間の寸法を算出する寸法算出部と、前記寸法算出部が算出した前記寸法を外部に無線送信する無線通信部と、を有することを特徴とする。
前記第1のガイドは、前記テープの長手方向に対して直角な面を有し、前記第1のガイドの幅は、前記テープの幅よりも大きい構成が適用できる。
前記テープが前記筐体から引出される引出部は、前記筐体の前面に設けられ、前記第2のガイドは、前記筐体の下面において背面に近い側に設けられる構成が適用できる。
前記第2のガイドは前記筐体に収容可能に設けられるとともに、前記第2のガイドを前記下面から突出させる付勢部材をさらに有する構成が適用できる。
前記テープが前記筐体から引出される際に前記テープを挟むことによって前記テープに張力を掛ける張力付与機構をさらに有する構成が適用できる。
前記張力付与機構は、本体部と、前記本体部に回転可能に支持されるガイドローラーとを有し、前記本体部と前記ガイドローラーとで前記テープを挟むことによって前記テープに張力を掛ける構成が適用できる。
前記ガイドローラーは、前記テープの引き出し方向に往復動可能に支持されるとともに、前記往復動の可動範囲の後端においては前記テープから離れる方向に移動可能である構成が適用できる。
前記巻尺は、前記筐体に交換可能に取り付けられる構成が適用できる。
本発明によれば、第1のガイドと第2のガイドとによって被測定物を挟み込んだ状態で、被測定物の寸法を測定できる。このような構成によれば、巻尺のテープを被測定物に対して動かないようにして寸法を読取ることができる。したがって、測定のバラツキを抑制して寸法測定の精度の向上を図ることができる。
図1は、寸法測定装置の全体構成の例を模式的に示す外観斜視図である。 図2は、寸法測定装置の全体構成の例を模式的に示す外観斜視図である。 図3は、寸法測定装置の内部構成の例を模式的に示す図である。 図4は、巻尺のテープの構成例と、カメラによる撮像範囲を模式的に示す図である。 図5は、寸法測定装置の機能構成の例を示すブロック図である。 図6は、寸法測定装置の全体の処理を示すフローチャートである。 図7は、図6のステップS109の「寸法測定」の内容を示すフローチャートである。 図8は、寸法測定装置のハードウェア構成例を模式的に示す図である。 図9は、測定結果の平均値と標準偏差σを示す表である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図においては、寸法測定装置の3次元の各方向をX,Y,Zの各矢印で示す。以下に示す実施形態では、X方向を寸法測定装置の前後方向とし、Y方向を寸法測定装置の左右方向とし、Z方向を寸法測定装置の上下方向とする。また、本発明の実施形態では、前後方向を、被測定物の寸法の測定方向とする。
(寸法測定装置の全体構成)
まず、寸法測定装置1の全体構成の例について、図1〜図3を参照して説明する。図1と図2は、寸法測定装置1の全体構成の例を模式的に示す外観斜視図である。なお、図1は上側から見た図であり、図2は下側から見た図である。図3は、寸法測定装置1の内部構成の例を模式的に示す図である。
寸法測定装置1は、筐体11と、筐体11に取り付けられた巻尺2とを有する。巻尺2のテープ22の先端部には第1のガイド23が設けられ、筐体11の下面112には第2のガイド16が設けられる。そして、第1のガイド23と第2のガイド16のそれぞれを被測定物の寸法測定箇所の両端のそれぞれに係止させ、被測定物の寸法を測定する。すなわち、寸法測定装置1は、第1のガイド23と第2のガイド16とで被測定物の寸法測定箇所を挟み、その状態での第1のガイド23と第2のガイド16との距離を被測定物の寸法として測定(算出)する。さらに、寸法測定装置1は、被測定物の寸法測定箇所の寸法の測定結果を外部装置92に無線送信する。寸法測定装置1が寸法の測定結果を送信する外部装置92としては、例えば、品質管理システムなどといったコンピュータシステムの端末が適用される。
図1〜図3に示すように、寸法測定装置1は、筐体11と、巻尺2と、カメラ12と、光源13と、制御ユニット14と、無線通信ユニット15とを有する。巻尺2のテープ22の先端部には第1のガイド23が設けられ、筐体11の下面112には第2のガイド16が設けられる。さらに、筐体11には、テープガイド3と、操作機器42の例である電源スイッチ421および測定スイッチ422と、表示装置41と、把持ハンドル117とが設けられる。
筐体11は、略直方体状の形状を有する。筐体11は、その内部に巻尺2を交換可能に収容できるように、例えば左右方向に分割可能な2つの半割体により構成され、図略のネジなどによって分離可能に結合される。ただし、筐体11は、巻尺2を交換可能に収容できる構成であればよく、2つの半割体からなる構成に限定されない。例えば、筐体11は、開閉可能または着脱可能な蓋が設けられる構成であってもよい。
筐体11の内部には、巻尺2を収容する巻尺収容部116が設けられる。巻尺収容部116は、例えば、巻尺2を収容可能なスペースと、筐体11の内周面に形成された巻尺2のケース21を嵌め込むことができる凹部とで構成される。なお、巻尺収容部116は、ケース21のサイズが異なる複数種類の巻尺2の収容に対応する構成であることが好ましい。このような構成としては、巻尺2がアダプタを介して巻尺収容部116に収容される構成が適用できる。具体的には、アダプタは、底の浅いトレイ状の部材であり、その表面には巻尺2のケース21を嵌め込むことができる浅い凹部が設けられる。一方、筐体11の内周面には、アダプタを嵌め込むことができる凹部が設けられる。巻尺2のケース21ごとに凹部の寸法および形状が異なる複数種類のアダプタを用意しておくことにより、異なるサイズの巻尺2に交換可能である。このような構成であれば、巻尺2が損耗した場合などに、巻尺2を容易に交換できる。また、複数種類の巻尺2を交換可能に収容できる構成であれば、様々な寸法の被測定物に対応できる。
なお、筐体11の側面113には、図2に示すように、巻尺収容部116の内部と外部とを連通する開口部が設けられる。この開口部は、巻尺収容部116に収容された巻尺2のハンドル(テープ22を巻き取るためのハンドル)を筐体11の外部から操作するために設けられる。巻尺収容部116に収容された巻尺2のケース21の一部分は、この開口部を通じて筐体11の外部に露出する。このような構成であれば、筐体11の外側から巻尺2のハンドルの操作が可能になる。
筐体11の下面112は、被測定物の寸法を測定する際に、被測定物の表面に接触させる面である。筐体11の下面112は、被測定物の表面に接触した状態を安定して維持できるように、略平面に形成される。筐体11の背面115には、把持ハンドル117が設けられる。把持ハンドル117は、作業者が寸法測定装置1を取り扱う際に把持する部分である。なお、把持ハンドル117の具体的な構成は限定されない。また、把持ハンドル117は、筐体11の背面115に設けられる構成に限定されず、筐体11の上面111または側面113に設けられてもよい。
筐体11の上面111には、寸法測定装置1を操作する操作機器42として、電源スイッチ421と測定スイッチ422とが設けられる。電源スイッチ421は、寸法測定装置1の電源のON/OFFの操作を行うための操作機器である。測定スイッチ422は、被測定物の寸法測定の実行を寸法測定装置1に指示するための操作機器である。なお、寸法測定装置1を操作する操作機器42は、電源スイッチ421と測定スイッチ422に限定されない。このほかにも、寸法測定装置1の各種設定の入力を行うための操作機器が設けられてもよい。さらに、筐体11の上面111には、表示装置41が設けられる。表示装置41は、寸法測定装置1の動作状態や、寸法の測定結果などを表示する。表示装置41には、例えば、液晶表示装置やLEDインジケータ、またはこれらの組み合わせが適用できる。
筐体11の内部には、カメラ12と光源13とが設けられる。カメラ12は、巻尺2のケース21から引き出されたテープ22を撮像し、撮像したテープ22の画像の画像データを生成して出力する。カメラ12は、グレースケールの二次元画像を撮影できるものであればよく、公知の各種デジタルカメラが適用できる。なお、カメラ12による撮像範囲Aについては後述する。光源13は、カメラ12により巻尺2のテープ22を撮影する際に、巻尺2のテープ22に光を照射して被写体輝度を調整する。光源13には、LEDなどの公知の各種発光素子や、発光素子を有する発光装置が適用できる。
さらに、筐体11の内部には、制御ユニット14と無線通信ユニット15と電源ユニット18とが設けられる。制御ユニット14は、操作機器42への操作に応じ、前述のカメラ12や光源13を含む寸法測定装置1の各部を制御する。制御ユニット14にはコンピュータが適用できる(後述)。無線通信ユニット15は、外部装置92と無線通信を行う。本発明の実施形態の無線通信ユニット15には、Bluetooth(ブルートゥース エスアイジー,インコーポレイテッドの登録商標)の規格に準拠した無線通信装置が適用される。電源ユニット18は、寸法測定装置1の各部に作動用の電力を供給する。電源ユニット18は、二次電池182と電源回路181とを有する。電源回路181は、外部電源91から供給される電力によって二次電池182を充電する。なお、制御ユニット14と無線通信ユニット15と電源ユニット18とは、別々の機器であってもよく、一体化されていてもよい。
筐体11の前面114の下側寄りの位置には、巻尺2のテープ22を引き出すための引出部118が形成される。引出部118は、筐体11の内部と外部を連通し、巻尺2のテープ22を挿通可能な貫通孔である。そして、引出部118は、前面114の下側(下面112に近い側)に寄った位置に設けられる。特に、下面112に近い位置に形成されることが好ましく、下面112の直近に形成されることがより好ましい。このような構成によれば、巻尺2のテープ22を、筐体11の下面112に近い位置から引き出すことができ、筐体11の下面112に接近させた状態を維持しやすくなる。
また、筐体11の前面114には、下側に寄った位置に、テープガイド3が設けられる。ここで、テープガイド3の構成例について説明する。テープガイド3は、引出部118から引出されたテープ22が筐体の下面112の近傍に位置するように保持する機能を有する。さらに、テープガイド3は、テープ22が引き出される際に、テープ22にたわみが生じないように張力を掛ける張力付与機構としての機能を有する。図1〜図3に示すように、テープガイド3は、ガイド本体部31と、ガイドローラー33とを有する。ガイドローラー33は、ガイド本体部31に、回転可能かつ移動可能に支持される。
ガイド本体部31は、例えば、金属板からなり、プレス加工により形成される。ガイド本体部31は、略平板状のガイド底部311と、ガイド底部311の左右両側から上側に向かって起立するように設けられる略平板状のガイド側壁部312とを有する。このため、ガイド本体部31は、前後方向視で全体として略「U」字形状を有する。ガイド側壁部312には、ガイドローラー33の軸が嵌め込まれるローラー支持孔313が形成される。なお、ガイド本体部31は、そのガイド底部311の上面が筐体11の引出部118よりも下側に位置するように設けられる。特に、引出されたテープ22と筐体11の下面112との上下方向の距離が小さくなるように、ガイド底部311と筐体11の下面112との上下方向の距離は、できるだけ小さいことが好ましい。さらに、ガイド底部311と筐体11の下面112とは、上下方向の位置が同じであることがより好ましい。
ローラー支持孔313は、側面視において略「L」字形状に形成される。具体的には、ローラー支持孔313は、前後方向(巻尺2のテープ22の引き出し方向)に延伸する部分と、この部分の後端部から上側に向かって延伸する部分とを有する。そして、ガイドローラー33の軸はこのローラー支持孔313に嵌まり込んでおり、ガイドローラー33は、このローラー支持孔313の延伸方向に移動できる。すなわち、ガイドローラー33は、ガイド本体部31に対して前後方向に往復動可能であるとともに、前後方向の往復動の可動範囲の後端から上側に向かって移動可能である。
巻尺2のテープ22は、ガイドローラー33とガイド本体部31のガイド底部311との間を通じて筐体11の前側に引き出される。そして、ガイドローラー33がローラー支持孔313の前後方向に延伸する部分に位置していると、テープ22はガイドローラー33とガイド底部311とによって挟まれる。ただし、テープ22は、ガイドローラー33とガイド底部311とに挟まれた状態であっても、ガイド本体部31に対して固定されない。このため、作業者等は、テープ22を前側に引っ張って引き出すことができる。
テープ22がガイドローラー33とガイド底部311との挟まれた状態であると、テープ22が前側に引き出される際に、テープ22とガイドローラー33やガイド底部311との間に摩擦力が生じる。このため、この摩擦力がテープ22を引出す際の抵抗となり、テープ22には張力が掛かる。このように、テープガイド3は、テープ22が前側に引き出される際に、テープ22に張力を掛ける張力付与機構として機能する。そして、テープ22が引出される際にテープ22に張力を掛けることによって、テープ22のたわみを抑制できる。
なお、テープ22が前側に引き出される際には、ガイドローラー33はテープ22との摩擦力によって、ローラー支持孔313の前後方向に延伸する部分に沿って前側に向かって移動する。このため、ガイドローラー33の回転軸は、ローラー支持孔313の前後方向に延伸する部分に嵌まり込んだ状態に維持される。この状態では、ガイドローラー33は上下方向に移動できないから、テープ22はガイドローラー33とガイド底部311に挟まれた状態に維持される。したがって、テープ22が前側に向かって引出される操作が行われている間は、テープ22に張力を掛け続けることができる。
さらに、テープ22が引出される際には、テープ22は、ガイドローラー33によってガイド底部311に接触または接近した状態に維持される。すなわち、テープ22は、筐体11の下面112に近接した位置から前側に引き出される。被測定物の寸法を正確に測定するためには、テープ22が被測定物の表面から浮き上がらないように保持されることが好ましい。本発明の実施形態によれば、ガイドローラー33によってテープ22をガイド底部311(すなわち、被測定物の表面)に接近させることができるから、テープ22の浮き上がりが抑制される。したがって、寸法測定の精度の低下を防止できる。
一方、テープ22の巻取りの際には、ガイドローラー33は、摩擦力によって後側に向かって付勢される。ガイドローラー33は、前後方向の可動範囲の後端(ローラー支持孔313の前後方向に延伸する部分の後端)に移動すると、上側、すなわち、テープ22から離れる側に移動可能な状態となる。そして、ガイドローラー33が上側に移動すると、ガイドローラー33とガイド底部311とでテープ22を挟む力が無くなる(または弱くなる)。したがって、テープ22の巻取りの抵抗が小さくなり、スムーズに巻取ることができる。
次に、第1のガイド23の構成例について説明する。第1のガイド23は、側面視で略「L」字形状の2枚のアングル材により構成される。これら2枚のアングル材は、例えば金属板のプレス加工により形成される。第1のガイド23(2枚のアングル材)は、巻尺2のテープ22の先端部に取り付けられる取付部231と、被測定物の寸法測定の際に被測定物の寸法測定箇所の一方の端部に係止させる係止部232とを有する。取付部231と係止部232は、いずれも平板状であり、たがいに直角である。そして、巻尺2のテープ22の先端部が2枚のアングルの取付部231どうしで挟まれ、ネジなどによって着脱可能に結合される。取付部231が巻尺2のテープ22の先端部に取り付けられた状態で、係止部232(特に、被測定物の一方の端部に係止させる面)は、巻尺2のテープ22の長手方向に直角にされる。
係止部232の幅は、巻尺2のテープ22の幅よりも大きい。このような構成によれば、係止部232を被測定物の寸法測定箇所の一方の端部に係止させる際に、テープ22をこの一方の端部に対して直角な方向に引き出しやすくなる。したがって、寸法測定の誤差を抑制できる。第1のガイド23の係止部232の具体的な寸法は、被測定物の寸法測定箇所の寸法などに応じて設定される。例えば、厚さが4.5〜200mm、幅が1〜4.5m、長さが3〜25mの鋼板製品の幅や長さを測定する場合には、第1のガイド23の係止部232は、一辺の長さが3〜4cmの四辺形であることが好ましい。
なお、第1のガイド23は、2枚のアングル材の組み合わせに限定されるものではない。要は、巻尺2のテープ22の長手方向に直角で、巻尺2のテープ22よりも大きい幅の平面を有する構成であればよい。
次に、第2のガイド16の構成例について説明する。第2のガイド16は、被測定物の寸法測定の際に、寸法測定箇所の他方の端部に係止させる部分である。第2のガイド16は、筐体11の下面112に設けられる。また、図2や図3に示すように、第2のガイド16は、筐体11の下面112の背面115に近い側に寄った位置に設けられる。そして、第2のガイド16は、背面115にできるだけ近い位置に設けられることが好ましい。このような構成によれば、第2のガイド16を被測定物の寸法測定箇所の他方の端部に係止させた状態において、筐体11の下面112と被測定物の表面との接触面積を大きくできる。このため、筐体11の姿勢が安定する。
図1や図2に示すように、第2のガイド16は略平板状の構成を有する。そして、第2のガイド16の表面のうちの前側を向く表面は、筐体11の下面112および前方に引き出された巻尺2のテープ22の長手方向に直角である。この前側を向く面が、被測定物の寸法測定箇所の他方の端部に係止させる面となる。また、第2のガイド16は、筐体11に収容可能に設けられる。本発明の実施形態では、図3に示すように、第2のガイド16は、筐体11にスライド式に往復動可能に設けられ、筐体11の下面112から突出した位置と、筐体11の内部に収容された位置(筐体11の下面112から突出していない位置)とに移動できる。また、第2のガイド16は、外力が掛かっていない状態では、コイルバネなどの付勢部材161の付勢力によって、筐体11の下面112から突出した状態に維持される。そして、第2のガイド16を外側から押さえることによって、筐体11の内部に収容できる。なお、付勢部材161は、第2のガイド16を筐体11の下面112から突出した状態に付勢できる構成であればよく、コイルばねに限定されない。
このような構成であると、第2のガイド16を用いて被測定物の寸法を測定する際には、第2のガイド16を引き出すなどの操作をすることなく、速やかに寸法測定を実施できる。一方、第2のガイド16を筐体11に収容させることによって、筐体11の下面112の全体を被測定物の表面に接触させることができる。このため、本発明の実施形態に係る寸法測定装置1を、従来一般の巻尺と同様の方法で使用できる。この際、筐体11を被測定物の表面に押し付けるだけでよく、特別な操作は不要である。
なお、本発明の実施形態では、第2のガイド16が筐体11に対してスライド式に往復動できる構成を示したが、このような構成に限定されない。例えば、第2のガイド16がヒンジなどによって筐体11の下面112に回転可能に取り付けられる構成であってもよい。また、第2のガイド16は、平板状の構成に限定されない。第2のガイド16は、被測定物の端部に係止できる面を有し、この面が筐体11の下面112および前方に引き出されたテープ22の長手方向に直角であればよい。
次に、寸法測定装置1に適用される巻尺2の構成と、カメラ12による巻尺2のテープ22の撮像範囲Aについて、図4を参照して説明する。図4は、巻尺2のテープ22の構成例と、カメラ12による巻尺2のテープ22の撮像範囲Aを模式的に示す図である。なお、図4中においては、撮像範囲Aを一点鎖線で示す。
巻尺2は、テープ22と、このテープ22を出し入れ可能に収容するケース21とを有する。本発明の実施形態では、測定した寸法の精度を保証するため、JISに適合する巻尺が適用されることが好ましい。たとえば、鋼製巻尺であれば、JIS B 7512に適合する巻尺が適用される。なお、巻尺2のケース21の構成は、特に限定されない。また、巻尺2は、自動巻き取り方式であっても手動巻き取り方式であってもよい。
巻尺2のテープ22には、1mm間隔の目盛線221と、「0m10」、「0m20」、「0m30」などのように10cm単位で寸法を示す寸法数字222aと、寸法の1cmの桁の数値を示す「1」〜「9」の寸法数字222bとが記載される。説明の便宜上、10cm単位で寸法を示す寸法数字を「第1の寸法数字222a」と称し、寸法の1cmの桁の数値を示す寸法数字222bを、「第2の寸法数字222b」と称する。さらに、巻尺2のテープ22には、1cm単位で寸法を示す寸法コード223が記載される。図4においては、第2の寸法数字222bの右側に寸法コード223が記載される構成を示す。なお、各々の寸法コード223は、対応する目盛線221の1cmの桁の数値のみを示すのではなく、全ての桁の数値を示す。また、寸法コード223は、0点からの距離を示す構成であればよく、具体的な構成は特に限定されない。例えば、QRコード(株式会社デンソーウェーブの登録商標)など、公知の各種二次元コードが適用できる。
カメラ12の撮像範囲Aは、少なくとも3文字の第2の寸法数字222bが写るように設定される。図4に示す例では、第1の寸法数字222aが記載される位置には、第2の寸法数字222bは記載されない。このため、撮像範囲Aに第1の寸法数字222aが含まれる場合には、5cm以上の範囲にわたって巻尺2のテープ22を撮像しなければ、少なくとも3文字の第2の寸法数字222bが含まれない。そこで、本発明の実施形態では、図4に示すような構成の巻尺2のテープ22に対応するため、カメラ12の撮像範囲Aは、5cm以上の範囲に設定される。
ここで、3文字以上の第2の寸法数字222bを撮像範囲Aに含ませる理由について説明する。本発明の実施形態では、第2の寸法数字222bと寸法コード223を読取り、画像認識によってこれら第2の寸法数字222bと寸法コード223が示す寸法の数値を認識する。そして、第2の寸法数字222bと寸法コード223とを正しく認識できたか否かを、並んで記載さる第2の寸法数字222bの数値の連続性に基づいて判断する。このような判断を行うためには、撮像範囲Aには、少なくとも2文字の第2の寸法数字222bが含まれていなければならない。また、第2の寸法数字222bは、かすれなどによって読取れないことがある。そこで、本発明の実施形態では、カメラ12の撮像範囲Aに含まれる第2の寸法数字222bのうちの1文字が読み取れなかった場合であっても、前述のような処理を可能にする。このため、カメラ12の撮像範囲Aは、少なくとも3文字の第2の寸法数字222bが含まれるように設定される。
(寸法測定装置の機能構成)
次に、本発明の実施形態に係る寸法測定装置1の機能構成の例について、図5を参照して説明する。図5は、本発明の実施形態に係る寸法測定装置1の機能構成の例を示すブロック図である。図5に示すように、寸法測定装置1は、主制御部501と、寸法算出部502と、電源部503と、撮像部504と、光源部505と、無線通信部506と、表示部507と、操作部508とを有する。
主制御部501は、寸法測定装置1の各部を制御する。撮像部504は、主制御部501による制御にしたがい、撮影範囲Aに存在する巻尺2のテープ22を撮像する。そして、撮像部504は、撮像したテープ22の画像データを生成して寸法算出部502に出力する。本発明の実施形態では、カメラ12が撮像部504として機能する。光源部505は、主制御部501の制御にしたがい、撮像部504が巻尺2のテープ22を撮影する際に、テープ22に向けて光を照射してテープ22の輝度(被写体輝度)を調整する。本発明の実施形態では、光源13が光源部505として機能する。寸法算出部502は、撮像部504が生成した画像データから、被測定物の寸法を算出する。無線通信部506は、主制御部501の制御にしたがい、寸法算出部502が算出した被測定物の寸法を外部装置92に無線送信する。本発明の実施形態では、無線通信ユニット15が無線通信部506として機能する。表示部507は、寸法測定装置1の状態や、測定した被測定物の寸法を表示する。本発明の実施形態では、表示装置41やインジケータが表示部507として機能する。操作部508は、作業者等が寸法測定装置1を操作するために用いられる部分である。本発明の実施形態では、筐体11に設けられる電源スイッチ421や測定スイッチ422など、操作機器42が操作部508として機能する。主制御部501は、操作部508に対する操作を検出すると、検出した操作に応じて所定の処理を実行する。また、本発明の実施形態では、制御ユニット14が、主制御部501と寸法算出部502として機能する。電源部503は、寸法測定装置1の各部に動作用の電力を供給する。本発明の実施形態では、電源ユニット18が電源部503として機能する。
ここで、寸法測定装置1の使用方法について、簡単に説明する。作業者等は、巻尺2のテープ22の先端部に設けられる第1のガイド23を、被測定物の寸法測定箇所の一方の端部に係止させる。また、筐体11に設けられる第2のガイド16を、被測定物の寸法測定箇所の他方の端部に係止させる。このように、第1のガイド23と第2のガイド16とで、被測定物の寸法測定箇所を挟む。第1のガイド23の係止部232の幅は、巻尺2のテープ22の幅より大きいから、係止部232を被測定物の一方の端部に係止させた状態で、巻尺をこの一方の端部に対して直角に引き出すことが容易となる。また、筐体11の下面112は略平面に形成される。そして、第2のガイド16は、筐体11の下面112の背面115に近い側に寄った位置に設けられる。このため、筐体11の下面112と被測定物とを面接触させることができるとともに、接触面積を大きくできる。したがって、寸法測定装置1の姿勢を安定させることができる。この状態で、作業者等は、測定スイッチ422を操作する。寸法測定装置1は、測定スイッチ422が操作されると、被測定物の寸法を測定し、測定結果を表示装置41に表示するとともに外部装置92に無線送信する。
(寸法測定装置の処理)
次に、寸法測定装置1の処理および動作について、図6と図7を参照して説明する。図6は、寸法測定装置1の全体の処理を示すフローチャートである。図7は、図6のステップS109の「寸法測定」の内容を示すフローチャートである。
ステップS101の「初期化」において、主制御部501は、操作部508に対する電源ONの操作、例えば電源スイッチ421の押下を検出すると、各部の初期化を実行する。そして、ステップS102に進む。
ステップS102の「接続準備済?」において、主制御部501は、外部装置92との無線通信の準備が完了しているか否かを判断する。例えば、無線通信としてBluetooth(登録商標)が適用される構成であれば、主制御部501は、無線通信部506と外部装置92のペアリングが完了しているか否かを判断する。外部装置92との無線通信の準備が完了していない場合には、ステップS103に進む。完了している場合にはステップS104に進む。
ステップS103の「接続準備」において、主制御部501は、無線通信部506を制御し、外部装置92との接続準備を実行する。無線通信としてBluetooth(登録商標)が適用される構成であれば、主制御部501は、まず、作業者等に対してペアリング操作を促す処理、例えば、ペアリング操作を促すメッセージを表示部507に表示する処理を実行する。そして、主制御部501は、作業者等によるペアリング操作に応じて、無線通信部506と外部装置92とのペアリング処理を実行する。
ステップS104の「接続開始」において、主制御部501は、無線通信部506を制御して外部装置92との無線通信の接続を開始する。前述のとおり、無線通信としてBluetooth(登録商標)が適用される構成であれば、主制御部501は、Bluetooth(登録商標)のシーケンスにしたがって外部装置92との接続処理を行う。そして、ステップS105に進む。
ステップS105の「接続確立?」において、主制御部501は、外部装置92との接続が確立できたか否かを判断する。外部装置92との接続が確立できなかった場合には、ステップS106に進む。外部装置92との接続が確立した場合には、ステップS107に進む。
ステップS106の「エラー報知」において、主制御部501は、接続が確立できなかった旨を作業者等に対して報知する処理を実行する。例えば、主制御部501は、接続が確立しなかった旨の表示を表示部507に行わせる。そしてステップS104に戻る。
ステップS107の「電源OFF操作?」において、主制御部501は、操作部508に対して電源をOFFにする操作が行われたか否か、例えば、電源スイッチ421が押下されたか否かを判断する。電源をOFFにする操作を検出しない場合には、ステップS108に進む。
ステップS108の「測定操作?」において、主制御部501は、操作部508に対して寸法測定の実行を指示する操作が行われたか否か、例えば、測定スイッチ422が押下されたか否かを判断する。寸法測定の実行を指示する操作が行われた場合には、ステップS109に進む。寸法測定の実行を指示する操作が行われない場合には、ステップS109を経ずにステップS107に戻る。このように、外部装置92の接続が確立した後は、電源をOFFにする操作または寸法測定の実行を指示する操作があるまでは、ステップS107とS108をループする。
ステップS109の「寸法測定」において、主制御部501は、被測定物の寸法を測定する。寸法測定処理の内容については後述する。
ステップS107において電源をOFFにする操作が検出された場合には、主制御部501は、各部の電源をOFFにする処理を実行し、この一連の処理を終了する。
次に、ステップS109の「寸法測定」の処理の内容について説明する。
ステップS201の「撮像」において、主制御部501は撮像部504を制御して、巻尺2のテープ22を撮像する。撮像部504は、撮像した巻尺2のテープ22の画像データを生成して寸法算出部502に出力する。また、主制御部501は、撮像部504が巻尺2のテープ22を撮像する際に、光源部505を制御して巻尺2のテープ22に光を照射し、巻尺2のテープ22の輝度(被写体輝度)を調整する。
ステップS202の「二値化・ノイズ除去」において、寸法算出部502は、撮像部504が出力した画像データを白黒二値化し、さらに、二値化した画像データに対してノイズ除去処理を施す。なお、二値化処理およびノイズ除去処理は、従来公知の処理方法が適用できる。したがって、説明は省略する。
ステップS203の「寸法コード検出・切出し」において、寸法算出部502は、二値化した画像データに対して画像認識処理を実施し、寸法コード223の位置を検出するとともに、検出した寸法コード223を切出す。なお、前述のように、撮像部504の撮像範囲Aには少なくとも3つの寸法コード223が含まれている。寸法算出部502は、これら3つの寸法コード223を全て検出して切出す。
ステップS204の「寸法コードは適正?」においては、寸法算出部502は、切出した3つの寸法コード223が適正であるか否かを判断する。例えば、寸法算出部502は、パターンマッチングにより、切出した3つの寸法コード223のそれぞれが、あらかじめ登録されている寸法コードに含まれるか否かを判定する。そして、切出した3つの寸法コード223があらかじめ登録されている寸法コードに含まれる場合には、ステップS205に進む。そうでない場合には、ステップS208に進む。
ステップS205の「寸法数字検出・切出し」において、寸法算出部502は、画像認識処理により、画像データに写っている巻尺2のテープ22の第2の寸法数字222bを検出して切出す。撮像部504の撮像範囲Aには少なくとも3文字の第2の寸法数字222bが含まれる。寸法算出部502は、全ての第2の寸法数字222bについて検出と切出しを行う。
ステップS206の「寸法数字認識」において、寸法算出部502は、パターンマッチングなどの画像認識処理により、切出した全ての第2の寸法数字222bを認識し、それぞれの第2の寸法数字222bが示す数値を確定する。
ステップS207の「連続性有?」においては、寸法算出部502は、切出して認識した第2の寸法数字222bの示す数値が連続しているか否かを判断する。巻尺2のテープ22に記載される第2の寸法数字222bは、連続性を有している。このため、認識した第2の寸法数字222bの示す数値が連続性を有していない場合には、第2の寸法数字222bを正しく認識していないことになる。数値が連続性を有さない場合には、ステップS208に進む。連続性を有する場合にはステップS209に進む。
ステップS208の「エラー報知」において、主制御部501は、寸法コード223の認識に失敗した旨、または、第2の寸法数字222bの示す数値の認識に失敗した旨を作業者等に報知するエラー報知処理を実行する。エラー報知の処理の内容は特に限定されるものではなく、作業者等に認識の失敗を報知できる処理であればよい。例えば、主制御部501は、認識に失敗した旨の表示を表示部507に行わせる処理や、特定のインジケータを点灯する処理などを行う。そして、図7に示すステップS107に戻る。
ステップS209の「撮像位置算出」において、寸法算出部502は、画像データの所定の位置について、巻尺2のテープ22が示す寸法の数値を確定する。例えば、図5に示すように、画像データの略中心の位置Pについて、巻尺2のテープ22が示す寸法の数値を確定する。具体的には、次のとおりである。寸法算出部502は、画像認識処理により、巻尺2のテープ22に記載される目盛線221を認識する。次いで、寸法算出部502は、ステップS206で認識した第2の寸法数字222bに対応する目盛線221を確定する。これにより、巻尺2のテープ22の0点からこの目盛線221までの1cm単位の寸法が確定する。次いで、寸法算出部502は、確定した目盛線221から所定の位置Pまでの間に存在する目盛線221の数をカウントする。そして、寸法算出部502は、目盛線221の1カウントを1mmとし、カウントした目盛線221の数に応じた寸法を、確定した1cm単位の寸法に加算する。これにより、画像データの所定の位置Pにおいて巻尺2のテープ22が示す寸法の数値が、1mm単位で確定する。
ステップS210の「寸法算出」において、寸法算出部502は、ステップS209で確定した寸法から、被測定物の寸法測定箇所の実際の寸法を測定(算出)する。前述のとおり、本発明の実施形態では、巻尺2のテープ22の先端部に設けられる第1のガイド23と、筐体11の下面112に設けられる第2のガイド16との距離を、被測定物の寸法とする。巻尺2のテープ22の先端部に第1のガイド23が設けられる構成であると、被測定物の一端に係止する第1のガイド23の係止部232は、巻尺2のテープ22の0点からずれることになる。また、第2のガイド16も、画像データの所定の位置Pと一致していない場合がある。このように、ステップS209において確定した寸法と、第1のガイド23と第2のガイド16との距離とは、必ずしも一致していない。そこで、このステップS210においては、寸法算出部502は、ステップS209で確定した寸法を補正して、被測定物の寸法測定箇所の実際の寸法を算出する。
例えば、あらかじめ、正確な寸法が既知である校正材の寸法を、寸法測定装置1により測定し、校正材の実際の寸法と画像データから確定される寸法との差分を算出し、算出した差分を寸法算出部502に保持させておく。そして、実際に被測定物の寸法を測定する際には、ステップS210において、寸法算出部502は、画像データから確定した寸法に、あらかじめ算出して保持しておいた差分を加算または減算する。これにより、被測定物の寸法測定箇所の実際の寸法が測定(算出)される。
ステップS211において、主制御部501は、寸法算出部502がステップS210で測定(算出)した寸法を、表示部507に表示させる。さらに、主制御部501は、この寸法を、無線通信部506を介して外部装置92に無線送信する。ステップS211の終了により、測定処理が終了する。そして、図6に示すステップS107に戻る。
(寸法測定装置のハードウェア構成)
次に、本発明の実施形態に係る寸法測定装置1のハードウェア構成例について、図8を参照して説明する。図8は、本発明の実施形態に係る寸法測定装置1のハードウェア構成例を模式的に示す図である。本発明の実施形態に係る寸法測定装置1は、制御ユニット14と、カメラ12と、光源13と、操作機器42と、グラフィック回路411と、表示装置41と、無線通信ユニット15と、電源ユニット18とを有する。
制御ユニット14は、所定の演算を実行するCPU141と、プログラムや各種データなどを格納する主記憶装置142と、外部とのデータ(信号)の入出力(送受信)を制御するデータ入出力制御装置143を含むコンピュータシステムにより構成される。そして、この制御ユニット14は、寸法測定装置1の筐体11の内部に収容される。なお、制御ユニット14は、一つの装置によって構成されてもよく、複数の装置によって構成されてもよい。操作機器42には、電源スイッチ421や測定スイッチ422が含まれる。電源スイッチ421や測定スイッチ422は、公知の各種電気スイッチが適用できる。そして、電源スイッチ421や測定スイッチ422は、作業者等が電源のON/OFFの操作や寸法測定の実行のために用いられる。グラフィック回路411は、表示装置41を駆動する。表示装置41は、液晶表示装置やLEDインジケータなどの公知の各種表示装置が適用される。無線通信ユニット15は、制御ユニット14による制御にしたがい、無線通信によって外部装置92と信号の送受信を行う。無線通信ユニット15には、前述のようにBluetooth(登録商標)の規格に準拠した無線通信装置が適用できる。無線通信ユニット15は、筐体11の内部に収容される。電源ユニット18は、電源回路181と二次電池182とを有する。電源回路181は、外部電源91から供給される電力によって、二次電池182を充電する。二次電池182は、寸法測定装置1の各部に動作用の電力を供給する。
そして、寸法測定装置1の主制御部501や寸法算出部502の機能は、CPU141が主記憶装置142に格納されるコンピュータプログラムを読み出して実行することによって実現される。すなわち、制御ユニット14が、主制御部501、寸法算出部502として機能する。また、グラフィック回路411および表示装置41が表示部507として機能し、無線通信ユニット15が無線通信部506として機能する。これにより、前述の処理が実現する。なお、制御ユニット14の機能は、図8に示す様なCPU141を用いるものに限定される訳ではなく、例えば、専用のハードウェアを用いて実現してもよい。
(実施例)
次に、本発明の実施例について説明する。ここでは、5名の作業者A〜Eが、本発明の実施形態に係る寸法測定装置1と通常の巻尺とを用いて、4種類の被測定物α〜δの寸法を測定した。図9は、被測定物の寸法の測定結果を示す表である。図9に示すように、5名の作業者による測定結果の平均値は、本発明の実施形態に係る寸法測定装置1と通常の巻尺とを用いた場合とで大きな差はなかった。しかしながら、標準偏差σは、全ての被測定物α〜δについて、本発明の実施形態に係る寸法測定装置1による測定結果の方が、通常の巻尺による測定結果よりも小さい値となった。このことから、本発明の実施形態に係る寸法測定装置1によれば、作業者の相違による測定結果のバラツキを抑制できることが確認された。
以上、本発明の実施形態および実施例について詳細に説明したが、前記実施形態および実施例は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎない。本発明は、前記実施形態や実施例によって技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明は、その技術思想またはその主要な特徴から逸脱することなく、さまざまな形で実施することができる。
たとえば、前述の実施形態では、被測定物として鋼板製品を示したが、寸法の測定対象は鋼板製品に限定されない。
本発明は、巻尺を用いる寸法測定装置に関する。そして、本発明によれば、寸法の測定の精度を高めることができる。特に、作業者の相違による測定結果のバラツキを抑制できる。
1:寸法測定装置
11:筺体
111:上面
112:下面
113:側面
114:前面
115:後面
116:巻尺収容部
117:把持ハンドル
118:引出部
12:カメラ
13:光源
14:制御ユニット
15:無線通信ユニット
16:第2のガイド
161:付勢部材
2:巻尺
21:ケース
22:テープ
221:目盛線
222a:第1の寸法数字
222b:第2の寸法数字
223:寸法コード
23:第1のガイド
231:取付部
232:係止部
3:テープガイド
31:ガイド本体部
311:ガイド底部
312:ガイド側壁部
313:ローラー支持孔
33:ガイドローラー
41:表示装置
42:操作機器
421:電源スイッチ
422:測定スイッチ
501:主制御部
502:寸法算出部
503:電源部
504:撮像部
505:光源部
506:無線通信部
507:表示部
508:操作部
91:外部電源
92:外部装置
A:撮像範囲
P:所定の位置

Claims (8)

  1. 筐体に取り付けられる巻尺と、
    前記巻尺のテープの先端部に設けられ、被測定物の寸法測定箇所の一方の端部に係止させる第1のガイドと、
    前記筐体に設けられ、前記寸法測定箇所の他方の端部に係止させる第2のガイドと、
    前記巻尺のテープを撮像する撮像部と、
    前記撮像部が撮像した画像から、前記第1のガイドと前記第2のガイドとの間の寸法を算出する寸法算出部と、
    前記寸法算出部が算出した前記寸法を外部に無線送信する無線通信部と、
    を有することを特徴とする寸法測定装置。
  2. 前記第1のガイドは、前記テープの長手方向に対して直角な面を有し、
    前記第1のガイドの幅は、前記テープの幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の寸法測定装置。
  3. 前記テープが前記筐体から引出される引出部は、前記筐体の前面に設けられ、
    前記第2のガイドは、前記筐体の下面において背面に近い側に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の寸法測定装置。
  4. 前記第2のガイドは前記筐体に収容可能に設けられるとともに、
    前記第2のガイドを前記下面から突出させる付勢部材をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の寸法測定装置。
  5. 前記テープが前記筐体から引出される際に前記テープを挟むことによって前記テープに張力を掛ける張力付与機構をさらに有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の寸法測定装置。
  6. 前記張力付与機構は、本体部と、前記本体部に回転可能に支持されるガイドローラーとを有し、前記本体部と前記ガイドローラーとで前記テープを挟むことによって前記テープに張力を掛けることを特徴とする請求項5に記載の寸法測定装置。
  7. 前記ガイドローラーは、前記テープの引き出し方向に往復動可能に支持されるとともに、前記往復動の可動範囲の後端においては前記テープから離れる方向に移動可能であることを特徴とする請求項6に記載の寸法測定装置。
  8. 前記巻尺は、前記筐体に交換可能に取り付けられることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の寸法測定装置。
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