JP2017026050A - 動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
Description
エンジンのクランクシャフトは、クラッチモータ及びアシストモータを介して駆動軸に結合されている。
クラッチモータは、エンジンのクランクシャフトに機械的に結合されたアウタロータと、アウタロータの内側に配置されたインナロータとを、相対回転可能に備えている。アウタロータには、永久磁石が配設され、インナロータには、三相コイルが配設されている。
アシストモータは、クラッチモータのインナロータに機械的に結合されたロータと、ロータの外側に固定して配置されたステータとを備えている。ロータには、永久磁石が配設され、ステータには、三相コイルが配設されている。さらに、ロータには、駆動軸が機械的に結合されている。
第一突起は、内燃機関出力軸の回転方向側に位置し且つ内燃機関出力軸の径方向に沿って延在する第一直立側面と、内燃機関出力軸の回転方向と反対側に位置し且つ内燃機関出力軸の軸方向に対して傾斜して第一突起を先細にするように延在する第一テーパー側面とを有し、第二突起は、内燃機関出力軸の回転方向側に位置し且つ内燃機関出力軸の軸方向に対して傾斜して第二突起を先細にするように延在する第二テーパー側面と、内燃機関出力軸の回転方向と反対側に位置し且つ内燃機関出力軸の径方向に沿って延在する第二直立側面とを有し、第一突起及び第二突起の嵌合時、第一直立側面と第二直立側面とが隣接し、第一テーパー側面と第二テーパー側面とが隣接してよい。
第一突起及び第二突起の嵌合時、第一突起の先端は、第二テーパー状嵌合部との間に間隙を有し、第二突起の先端は、第一テーパー状嵌合部との間に間隙を有してよい。
第一トルク伝達部材及び第二トルク伝達部材の少なくとも一方が、ダイヤフラムから形成されてよい。
第一回転子及び第二回転子の一方が、巻線を含み、第一回転子及び第二回転子の他方が、磁石を含んでよい。
図1を参照すると、本発明の実施の形態に係る動力伝達装置100を含む車両駆動装置200の構成が示されている。なお、以下の実施の形態では車両駆動装置200は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の内燃機関とモータ等の回転電機とを備えるハイブリッド自動車に搭載されるものとして説明する。
動力伝達装置100は、内燃機関1に機械的に接続されると共に、減速機27に機械的に接続されている。
減速機27は、デファレンシャルギヤ28に機械的に接続され、デファレンシャルギヤ28は、車輪31に接続されたドライブシャフト30に機械的に接続されている。
連結部3、カップリングモータ10及びMT20は、トランスミッションケース2内に配設されている。なお、図1では、トランスミッションケース2内の連結部3、カップリングモータ10、MT20等の各要素が、実線で示されている。
MT20、減速機27及びデファレンシャルギヤ28は、車輪31を駆動するための車両駆動機構29を構成している。
カップリングモータ10は、インナロータ11と、インナロータ11の外周側に配置されたアウタロータ12とを備えている。カップリングモータ10は、2つのロータ11及び12を備えているが、ステータを備えていない。ここで、インナロータ11は第二回転子を構成し、アウタロータ12は第一回転子を構成している。
アウタロータ12は、インナロータ11に対して、インナロータ11の外周に沿って相対回転を行うことができるように構成されている。アウタロータ12は、出力軸9と同軸上に且つ反対方向に向かって、つまり内燃機関1に向かって延在する入力軸4に、連結部材5を介して結合されている。入力軸4及びアウタロータ12は、出力軸9及びインナロータ11に対して、入力軸4を中心とした相対回転を一体となって行うことができる。
スリップリング装置13は、円柱状の支持体13aと、支持体13aの外周に沿って延在する3つのスリップリング13bとを備えている。
二次電池33は、直流電力を充放電することができるように構成されている。
インバータ32は、二次電池33の直流電力を三相交流電力に変換し、ブラシ14及びスリップリング装置13を介して、インナロータ11の三相巻線11aに供給することができる。また、インバータ32は、インナロータ11の三相巻線11aからの三相交流電力を、スリップリング装置13及びブラシ14を介して受電し、受電した三相交流電力を直流電力に変換して二次電池33に供給することができる。インバータ32は、ECU34によって動作の制御を受ける。なお、ECU34は、内燃機関1の動作も制御する。
MT20は、ドリブンギヤ21に加えて複数の変速用ギヤ23が配設されたカウンタシャフト22と、変速用ギヤ23にギヤ係合可能な複数の変速用ギヤ24が配設されたアウトプットシャフト25とを含む。トランスミッションケース2から延出するアウトプットシャフト25の端部には、出力用ギヤ26が配設されている。
出力用ギヤ26は、減速機27とギヤ係合している。
入力軸4は、隔壁2bに形成された隔壁開口部2baを通って、開口部2aaの近傍まで延在している。
隔壁開口部2baと入力軸4との間には、環状のオイルシール部材7が配設されている。オイルシール部材7は、トランスミッションケース2内における隔壁2bよりもカップリングモータ10及びMT20側の空間2dを、トランスミッションケース2内における隔壁2bよりも開口部2aa側の空間2cに対して、液密に封止する。よって、オイルシール部材7は、空間2d内の潤滑油が空間2c内に漏出するのを防ぐ。
第二トルク伝達部材3bは、略円板状の形状を有し、金属ベースのダイヤフラムによって形成されている。第二トルク伝達部材3bは、入力軸4の軸方向に対して略垂直に延在している。第二トルク伝達部材3bには、その円周方向に沿って延在し且つ入力軸4の軸方向に屈曲した屈曲部3baが形成されている。第二トルク伝達部材3bは、入力軸4を支点として、入力軸4の軸方向に比較的大きい変位を伴って弾性的に撓むことができるが、内燃機関1のトルクを入力軸4に伝達できる強度及び剛性を入力軸4の径方向及び捻り方向に有している。
第二トルク伝達部材3bの入力軸4と反対側の表面3bb上には、複数の第二突起3eが形成されている。複数の第二突起3eは、テーパー状に先細になった略台形状の同一形状を有しており、第二トルク伝達部材3bの外周縁に沿って等間隔に且つ円環状に配置されている。各第二突起3eは、入力軸4と反対方向に向かって突出している。ここで、第二突起3eは、第二テーパー状嵌合部を構成している。
側面3e3は、第二突起3eにおいて第二トルク伝達部材3bの周方向の他方の側に位置し、側面3e2に対向している。側面3e3は、表面3bbに垂直であり且つ第二トルク伝達部材3b及び入力軸4の径方向に沿って延在する略矩形状の平坦な面である。ここで、側面3e3は、第二直立側面を構成している。
側面3e4は、第二突起3eにおいて第二トルク伝達部材3bの径方向外側に位置する略台形状の湾曲した面である。
側面3e5は、第二突起3eにおいて第二トルク伝達部材3bの径方向内側に位置する略台形状の湾曲した面である。
そして、第二突起3e同士の間には、側面3e3と底面3f1と側面3e2とによって形成される第二凹部3fが、形成されている。各第二凹部3fは、底面3f1に向かってテーパー状に先細になった凹部である。ここで、第二凹部3fは、第二テーパー状嵌合部を構成している。
第一トルク伝達部材3aは、円板状の形状を有し、金属から形成されている。第一トルク伝達部材3aは、クランク軸1bの軸方向に対して略垂直に延在し、第二トルク伝達部材3bと同様の外径を有している。第一トルク伝達部材3aは、クランク軸1bの軸方向にほとんど撓まないような剛性を有しており、且つ内燃機関1のクランク軸1bのトルクを第二トルク伝達部材3bに伝達できる強度及び剛性をクランク軸1bの径方向及び捻り方向に有している。
側面3c3は、第一突起3cにおいて第一トルク伝達部材3aの周方向の他方の側に位置し、側面3c2に対向している。側面3c3は、表面3aaに垂直であり且つ第一トルク伝達部材3aの径方向に沿った面に対して、第一突起3cをテーパー状に先細にするように、対向する側面3c2に向かって傾斜した略矩形状の平坦な面である。側面3c3は、第一突起3cにおいて、内燃機関1の運転時のクランク軸1bの所定の回転方向と反対側に位置する。側面3c3が表面3aaに垂直であり且つ第一トルク伝達部材3aの径方向に沿った面に対して傾斜する角度は、第二突起3eの側面3e2が表面3bbに垂直であり且つ第二トルク伝達部材3bの径方向に沿った面に対して傾斜する角度と、同一である。ここで、側面3c3は、第一テーパー側面を構成している。
側面3c4は、第一突起3cにおいて第一トルク伝達部材3aの径方向外側に位置する略台形状の湾曲した面である。
側面3c5は、第一突起3cにおいて第一トルク伝達部材3aの径方向内側に位置する略台形状の湾曲した面である。
そして、第一突起3c同士の間には、側面3c3と底面3d1と側面3c2とによって形成される第一凹部3dが、形成されている。各第一凹部3dは、底面3d1に向かってテーパー状に先細になった凹部である。ここで、第一凹部3dは、第一テーパー状嵌合部を構成している。
このとき、各第二突起3eにおいて、側面3e2は、内燃機関1の運転時のクランク軸1bの所定の回転方向側に位置する。つまり、各第二突起3eの第二テーパー側面3e2が、第一突起3cの第一テーパー側面3c3に隣接する。
また、各第二突起3eにおいて、側面3e3は、内燃機関1の運転時のクランク軸1bの所定の回転方向と反対側に位置する。つまり、各第二突起3eの第二直立側面3e3が、第一突起3cの第一直立側面3c2に隣接する。
しかしながら、各第二突起3eは、各第一突起3cよりも小さい突出量を有する。そして、各第一凹部3dは、各第二突起3eを上面3e1からの一部分のみを収容できるような大きさである側面3c3と側面3c2と間の幅を有している。このため、各第二突起3eの上面3e1と各第一凹部3dの底面3d1との間には、間隙が形成される。さらに、各第二凹部3fの底面3f1は、各第一突起3cの上面3c1よりも小さく、各第二凹部3fは、各第一突起3cを上面3c1からの一部分のみを収容できるような大きさである側面3e3と側面3e2と間の幅を有している。このため、各第一突起3cの上面3c1と各第二凹部3fの底面3f1との間には、間隙が形成される。
これにより、各第二突起3eの先端の上面3e1が各第一凹部3dの底面3d1に底付きすることがなく且つ各第一突起3cの上面3c1が各第二凹部3fの底面3f1に底付きすることがない状態で、各第二突起3eは、常に弾性を伴った力によって、第一突起3c同士の間に押し付けられる。よって、クランク軸1b又は入力軸4が軸方向に振動した場合であっても、各第二突起3eと各第一突起3cとは、互いに密着状態を常に維持する。
よって、クランク軸1bと入力軸4とが、同軸上に位置して回転駆動力を伝達可能に連結されることになる。なお、内燃機関1のケース1aとトランスミッションケース2との連結の前後にわたって、トランスミッションケース2の空間2c内の連結部3は、気中にある。
また、第一トルク伝達部材3a及び第二トルク伝達部材3bは、入力軸4の径方向及び捻り方向に強度及び剛性を有しているため、径が異なるアウタロータ12と共に回転しても、共振を抑えることができる。
図1及び図3をあわせて参照すると、車両駆動装置200は、車両駆動装置200を搭載するハイブリッド自動車を、動力伝達装置100のカップリングモータ10の出力軸9への回転駆動力つまりトルクによって走行させる。出力軸9へのトルクは、変速機20、減速機27、デファレンシャルギヤ28及びドライブシャフト30を介して車輪31に伝達してハイブリッド自動車を走行させる。
インナロータ11の回転駆動力つまりトルクは、出力軸9、変速機20等を介して車輪31に伝達して駆動する。
インナロータ11の出力軸9は、上記磁界による回転トルクと、内燃機関1によるトルクとによって回転駆動され、それにより車輪31が駆動される。
上述の構成において、内燃機関1の運転時、第一直立側面3c2が第二直立側面3e3を押圧して、第一トルク伝達部材3aの回転駆動力が第二トルク伝達部材3bへ伝達される。第一直立側面3c2及び第二直立側面3e3は、回転方向に対して略垂直に延在するため、互いの間において、滑りが生じることなく、回転駆動力が確実に伝達される。
また、第一突起3cの第一テーパー側面3c3と第二突起3eの第二テーパー側面3e2とが、クランク軸1b及び入力軸4の径方向に沿って延在してもよい。
実施の形態に係る動力伝達装置100において、連結部3では、弾性的に撓むことができる第二トルク伝達部材3bは、金属ベースのダイヤフラムから形成されていたが、これに限定されるものでなく、ベローズ等の弾性的に撓むことができ且つ内燃機関1の回転駆動力を伝達できる強度及び剛性を有するものであればよい。
実施の形態に係る動力伝達装置100において、カップリングモータ10では、インナロータ11に三相巻線11aが配置され、アウタロータ12に永久磁石12aが配置されていたが、インナロータ11に永久磁石が配置され、アウタロータ12に三相巻線が配置されてもよい。
実施の形態に係る動力伝達装置100において、カップリングモータ10には、マニュアルトランスミッション20が連結されていたが、これに限定されるものでない。カップリングモータ10には、オートマチックトランスミッション、無段変速機、デュアルクラッチトランスミッション等のいかなる変速機が連結されてもよい。
実施の形態に係る動力伝達装置100は、ハイブリッド自動車への搭載に限定されるものでなく、建設機械、ディーゼル機関車等のガソリンエンジン及びディーゼルエンジンなどの内燃機関と回転電機とを動力とする車両や機械に搭載してもよい。
Claims (6)
- 車両に搭載される動力伝達装置であって、
内燃機関出力軸と、
連結部と、
前記連結部を介して前記内燃機関出力軸に回転駆動力を伝達可能に接続される第一回転子と、
車両駆動機構に回転駆動力を伝達可能に接続される第二回転子と
を備え、
前記第一回転子及び前記第二回転子は、互いに対向し且つ相対的に回転可能に設けられ、
前記連結部は、
前記内燃機関出力軸に一体に回転するように設けられた第一トルク伝達部材と、
前記第一トルク伝達部材に対向して位置し且つ前記第一回転子に一体に回転するように設けられた第二トルク伝達部材と
を含み、
前記第一トルク伝達部材は、前記第二トルク伝達部材が有する第二テーパー状嵌合部に、回転駆動力を伝達可能に嵌合する第一テーパー状嵌合部を有し、
前記第一テーパー状嵌合部及び前記第二テーパー状嵌合部は、互いに向かう方向にテーパー状になった形状を有し、
前記第一トルク伝達部材及び前記第二トルク伝達部材の少なくとも一方が、他方に対して弾性押圧力を作用させるように弾性的に撓んでいる動力伝達装置。 - 前記第一テーパー状嵌合部は、前記第一トルク伝達部材の回転方向に沿って並ぶ複数の第一突起を含み、
前記第二テーパー状嵌合部は、前記第二トルク伝達部材の回転方向に沿って並ぶ複数の第二突起を含み、
前記第一突起及び前記第二突起は、互いに向かって突出する先細のテーパー形状を有すると共に互いの間に嵌合可能である請求項1に記載の動力伝達装置。 - 前記第一突起は、前記内燃機関出力軸の回転方向側に位置し且つ前記内燃機関出力軸の径方向に沿って延在する第一直立側面と、前記内燃機関出力軸の回転方向と反対側に位置し且つ前記内燃機関出力軸の軸方向に対して傾斜して前記第一突起を先細にするように延在する第一テーパー側面とを有し、
前記第二突起は、前記内燃機関出力軸の回転方向側に位置し且つ前記内燃機関出力軸の軸方向に対して傾斜して前記第二突起を先細にするように延在する第二テーパー側面と、前記内燃機関出力軸の回転方向と反対側に位置し且つ前記内燃機関出力軸の径方向に沿って延在する第二直立側面とを有し、
前記第一突起及び前記第二突起の嵌合時、前記第一直立側面と前記第二直立側面とが隣接し、前記第一テーパー側面と前記第二テーパー側面とが隣接する請求項2に記載の動力伝達装置。 - 前記第一突起及び前記第二突起の嵌合時、前記第一突起の先端は、前記第二テーパー状嵌合部との間に間隙を有し、前記第二突起の先端は、前記第一テーパー状嵌合部との間に間隙を有する請求項2または3に記載の動力伝達装置。
- 前記第一トルク伝達部材及び前記第二トルク伝達部材の少なくとも一方が、ダイヤフラムから形成される請求項1〜4のいずれか一項に記載の動力伝達装置。
- 前記第一回転子及び前記第二回転子の一方が、巻線を含み、前記第一回転子及び前記第二回転子の他方が、磁石を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の動力伝達装置。
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- 2015-07-23 JP JP2015145664A patent/JP6406148B2/ja active Active
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