JP2017025575A - 油圧ショベル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】走行体と、上部旋回体と、フロント作業機と、運転室7と、を備えた油圧ショベルにおいて、運転室の前窓13より前方の位置に所定の情報を虚像として表示するヘッドアップディスプレイ30と、ヘッドアップディスプレイ30の表示を制御する表示制御部18と、バケットの位置がオペレータMの視界に入っているか否かを判定するバケット位置判定部17cと、を備え、表示制御部18は、バケットの位置がオペレータMの視界から外れていると判定された場合にバケット画像40を表示する一方、バケットの位置がオペレータMの視界に入っていると判定された場合には、表示されているバケット画像を非表示にする。
【選択図】図3
Description
本発明に係る油圧ショベルの第1実施形態について、図面を用いて説明する。図1(a)は本発明の第1実施形態に係る油圧ショベルの側面図、図1(b)はバケット位置の演算を説明するための図、図2は図1に示す油圧ショベルの運転室を示す図、図3はヘッドアップディスプレイの概略構成を示す図、図4(a)はヘッドアップディスプレイの表示制御の処理手順を示すフローチャート、図4(b)はヘッドアップディスプレイの非表示制御の処理手順を示すフローチャート、図5(a)は掘削時のバケット画像の具体例を示す図、図5(b)は掘削後のバケット画像の具体例を示す図である。なお、以下の説明で、特に断らない限り、運転席7Aに着座したオペレータMを基準に前後左右を定めるものとする。また、以下の各実施形態の説明において、同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示すように、油圧ショベル1は、走行体1eと、この走行体1eの上側に旋回可能に取り付けられる上部旋回体1Bと、を備える。上部旋回体1Bは、ベースとなる旋回フレーム10と、この旋回フレーム10の前方左側に配置される運転室7と、旋回フレーム10の前方中央に上下方向に回動可能に取り付けられるフロント作業機1Aと、旋回フレーム10の後方に配置されるカウンタウェイト6と、フロント作業機1Aとカウンタウェイト6との間に設置されるエンジンルーム1dと、を含む。
次に、バケット1cの先端位置及び根元位置の座標を導出する方法について、図1を参照しながら説明する。演算部17aは、記憶部17bに記憶されている各部寸法データと、角度検出器8a,8b,8cで検出した回動角α,β,γの値を用いてバケット先端座標P1及びバケット根元座標P2の位置を演算する。このとき、P1及びP2の位置は、例えばブーム1aの回動支点を原点としたXZ座標系の座標値P1(X1,Z1)、P2(X2,Z2)として求めることができる。
Z1=L1cosα+L2cos(α+β)+L3cos(α+β+γ)・・・(2)
X2=L1sinα+L2sin(α+β)・・・(3)
Z2=L1cosα+L2cos(α+β)・・・(4)
ブーム1aの回動支点から走行体1eの底面までの距離をL4とすると、上部旋回体1Bの各部寸法から、ブーム1aの回動支点を原点とした走行体1eと接する地表面高さZ0が求まる。この地表面高さZ0を溝掘削における閾値(境界値)とし、この閾値とバケット先端座標Z1及びバケット根元座標Z2とを比較することでバケット画像40の表示のON/OFFを切り替えることができる。
図4(a)に示すように、演算部17aは、角度検出器8a,8b,8cからの回動角α、β、γ(検出データ)を取得し(S101)、座標値P2を計算する(S102)。次いで、バケット位置判定部17cは、Z0がZ2より大きいか否かを判定し(S103)、Z0がZ2より大きい場合(S103/Yes)には、バケット位置判定部17cは、バケット1cがオペレータMの視界から外れたと判定し、表示制御部18にバケット画像40の表示命令を出力する。表示制御部18は、その表示命令を受けて、ヘッドアップディスプレイ30からバケット画像40を表示するよう制御する(S104)。このとき、表示制御部18は、バケット1cの回動角γの値に対応するバケット画像40を記憶部17bに記憶されている複数のバケット画像40の中から選択して表示する。一方、Z0がZ2以下の場合(S103/No)にはS101に戻る。
図4(b)に示すように、演算部17aは、角度検出器8a,8b,8cからの回動角α、β、γ(検出データ)を取得し(S111)、座標値P1を計算する(S112)。次いで、バケット位置判定部17cは、Z0がZ1より小さいか否かを判定し(S113)、Z0がZ1より小さい場合(S113/Yes)には、バケット位置判定部17cは、バケット1cがオペレータMの視界に入っていると判定し、表示制御部18にバケット画像40の非表示命令を出力する。表示制御部18は、その非表示命令を受けて、表示されているバケット画像40を非表示にするようヘッドアップディスプレイ30を制御する(S114)。一方、Z0がZ1以上の場合(S113/No)にはS111に戻る。
図5(a)に示すように、掘削時にバケット1cがオペレータMの視界から外れた場合には、バケット1cの開口部がオペレータMから見えるような姿勢のバケット画像40を表示し、図5(b)に示すように、掘削後(アームクラウド状態)においてバケット1cがオペレータMの視界から外れた場合には、バケット1cの開口部が上方を向くような姿勢のバケット画像40を表示する。ここで、表示されるバケット画像40は、実物のバケット1cの回動角γに対応しているため、実物のバケット1cとバケット画像40とは概ね同じ姿勢である。
本発明に係る油圧ショベルの第2実施形態について、図面を用いて説明する。図6(a)は本発明の第2実施形態に係る油圧ショベルの側面図、図6(b)はバケット位置の演算を説明するための図、図7(a)はヘッドアップディスプレイの表示制御の処理手順を示すフローチャート、図7(b)はヘッドアップディスプレイの非表示制御の処理手順を示すフローチャートである。
油圧ショベル101の車体外部または油圧ショベル101自身に出来形計測装置2を設ける。車体外部に設けられた出来形計測装置2は緯度経度及び高さの座標データQ(Xgq,Ygq,Zgq)を持ち、油圧ショベル101周辺の地形形状を、装置本体を原点とした座標データ群E(Xge,Yge,Zge)として記録する。また、出来形計測装置2が油圧ショベル101に設けられた場合は、上部旋回体1B及びフロント作業機1Aの各部寸法から、例えばブーム1aの回動支点を原点としたXYZ座標系の座標値として求めることができる。
図7(a)に示すように、演算部17aは、角度検出器8a,8b,8cからの回動角α、β、γ(検出データ)を取得し(S201)、座標値P2を計算する(S202)。次いで、演算部17aは、GNSS座標データを受信し(S203)、地形形状データを受信する(S204)。次いで、演算部17aは、グローバル座標系P1’、P2’、E’に変換する(S205)。次いで、バケット位置判定部17cは、ZgeがZg2より大きいか否かを判定し(S206)、ZgeがZg2より大きい場合(S206/Yes)には、バケット位置判定部17cは、バケット1cがオペレータMの視界から外れたと判定し、表示制御部18にバケット画像40の表示命令を出力する。表示制御部18は、その表示命令を受けると、バケット1cの回動角γに基づいて所定のバケット画像40を選択し、ヘッドアップディスプレイ30から所定のバケット画像40を表示するよう制御する(S207)。一方、ZgeがZg2以下の場合(S206/No)にはS201に戻る。
図7(b)に示すように、演算部17aは、角度検出器8a,8b,8cからの回動角α、β、γ(検出データ)を取得し(S211)、座標値P2を計算する(S212)。次いで、演算部17aは、GNSS座標データを受信し(S213)、地形形状データを受信する(S214)。次いで、演算部17aは、グローバル座標系P1’、P2’、E’に変換する(S215)。次いで、バケット位置判定部17cは、ZgeがZg1より小さいか否かを判定し(S216)、ZgeがZg1より小さい場合(S216/Yes)には、バケット位置判定部17cは、バケット1cがオペレータMの視界に入っていると判定し、表示制御部18にバケット画像40の非表示命令を出力する。表示制御部18は、その非表示命令を受けて、表示されているバケット画像40を非表示にするようヘッドアップディスプレイ30を制御する(S217)。一方、ZgeがZg1以上の場合(S216/No)にはS211に戻る。
本発明に係る油圧ショベルの第3実施形態について、図面を用いて説明する。図8(a)は本発明の第3実施形態に係る油圧ショベルの側面図、図8(b)はバケット位置の演算を説明するための図、図9(a)はヘッドアップディスプレイの表示制御の処理手順を示すフローチャート、図9(b)はヘッドアップディスプレイの非表示制御の処理手順を示すフローチャートである。
GNSS受信装置3を上部旋回体1B上に設ける。GNSS受信装置3は、緯度経度及び高さの座標データG(Xgg,Ygg,Zgg)を持っている。また、ブーム1aの回動支点を原点とするGNSS受信装置3のXYZ座標値は、制御装置17内の記憶部17bに記憶される。これにより、ブーム先端位置P1、ブーム根元位置P2はそれぞれグローバル座標系P1’(Xg1,Yg1,Zg1)、P2’(Xg2,Yg2,Zg2)で表すことができる。
図9(a)に示すように、演算部17aは、角度検出器8a,8b,8cからの回動角α、β、γ(検出データ)を取得し(S301)、座標値P2を計算する(S302)。次いで、演算部17aは、GNSS座標データを受信し(S303)、潮位データを受信する(S304)。次いで、演算部17aは、グローバル座標系P1’、P2’に変換する(S305)。次いで、バケット位置判定部17cは、ZgwがZg2より大きいか否かを判定し(S306)、ZgwがZg2より大きい場合(S306/Yes)には、バケット位置判定部17cは、バケット1cがオペレータMの視界から外れたと判定し、表示制御部18にバケット画像40の表示命令を出力する。表示制御部18は、その表示命令を受けると、バケット1cの回動角γに基づいて所定のバケット画像40を選択し、ヘッドアップディスプレイ30から所定のバケット画像40を表示するよう制御する(S307)。一方、ZgwがZg2以下の場合(S306/No)にはS301に戻る。
図9(b)に示すように、演算部17aは、角度検出器8a,8b,8cからの回動角α、β、γ(検出データ)を取得し(S311)、座標値P2を計算する(S312)。次いで、演算部17aは、GNSS座標データを受信し(S313)、潮位データを受信する(S314)。次いで、演算部17aは、グローバル座標系P1’、P2’に変換する(S315)。次いで、バケット位置判定部17cは、ZgwがZg1より小さいか否かを判定し(S216)、ZgwがZg1より小さい場合(S316/Yes)には、バケット位置判定部17cは、バケット1cがオペレータMの視界に入っていると判定し、表示制御部18にバケット画像40の非表示命令を出力する。表示制御部18は、その非表示命令を受けて、表示されているバケット画像40を非表示にするようヘッドアップディスプレイ30を制御する(S317)。一方、ZgwがZg1以上の場合(S316/No)にはS311に戻る。
次に、オペレータMの任意の設定に応じて、バケット1cがオペレータMの視界から外れるか否かを判定する実施形態について説明する。この実施形態では、バケット1cが視界から外れたか否かの判定に用いるための閾値の算出方法が異なる。この点について、主に図を用いて説明する。図10及び図11は、運転室から見て上下方向及び左右方向においてバケットが視界から外れる場合の閾値の算出方法を説明するための図である。また、図12は、バケット画像の表示/非表示の制御を示すフローチャートである。
図11に示すように、例えばブーム1aの回動支点を原点としたXZ座標系におけるオペレータMの頭部の座標値をM1(X6,Z6)とする。オペレータMの頭部の座標は任意に設定できる。同じくブーム1aの回動支点を原点としたXZ座標系におけるフロントガラス13の上端の座標値をF1(X7,Z7)、下端の座標値をF2(X8,Z8)とする。
z1=a1x+b1={(Z7−Z6)/(X7−X6)}x+Z6−{(Z7−Z6)/(X7−X6)}X7・・・(5)
z2=a2x+b2={(Z8−Z6)/(X8−X6)}x+Z6−{(Z8−Z6)/(X8−X6)}X8・・・(6)
図12(a)に示すように、演算部17aは、角度検出器8a,8b,8cからの回動角α、β、γ(検出データ)を取得し(S401)、座標値P1,P2を計算する(S402)。次いで、バケット位置判定部17cは、z1<Z1か否かを判定し(S403)、z2>Z2か否かを判定し(S404)、y3<Y4か否かを判定し(S405)、y4>Y3か否かを判定する(S406)。S403〜S406の何れかでYesの場合には、バケット位置判定部17cは、バケット1cがオペレータMの視界から外れたと判定し、表示制御部18にバケット画像40の表示命令を出力する。表示制御部18は、その表示命令を受けると、バケット1cの回動角γに基づいて所定のバケット画像40を選択し、ヘッドアップディスプレイ30から所定のバケット画像40を表示するよう制御する(S407)。一方、S403〜S406の何れにおいてもNoの場合には、S401に戻る。
図12(b)に示すように、演算部17aは、角度検出器8a,8b,8cからの回動角α、β、γ(検出データ)を取得し(S411)、座標値P1,P2を計算する(S412)。次いで、バケット位置判定部17cは、z1>Z2か否かを判定し(S413)、z2<Z1か否かを判定し(S414)、y3>Y3か否かを判定し(S415)、y4>Y4か否かを判定する(S416)。S413〜S416の全てにおいてYesの場合には、バケット位置判定部17cは、バケット1cがオペレータMの視界に入っていると判定し、表示制御部18にバケット画像40の非表示命令を出力する。表示制御部18は、その非表示命令を受けて、表示されているバケット画像40を非表示にするようヘッドアップディスプレイ30を制御する(S417)。一方、S413〜S416の何れかでNoの場合には、S411に戻る。
1A フロント作業機
1B 上部旋回体
1a ブーム
1b アーム
1c バケット
1e 走行体
3a,3b,3c 油圧アクチュエータ
7 運転室
8a,8b,8c 角度検出器
17 制御装置
17a 演算部
17b 記憶部
17c バケット位置判定部
18 表示制御部
30 ヘッドアップディスプレイ
40 バケット画像(虚像)
M オペレータ
101,201 油圧ショベル
Claims (3)
- 走行体と、この走行体に旋回可能に設けられる上部旋回体と、この上部旋回体の前方に設けられ、油圧アクチュエータの駆動によって上下方向に回動するブーム、アーム及びバケットを含むフロント作業機と、このフロント作業機を操作する運転室と、を備えた油圧ショベルにおいて、
前記運転室内に設けられ、前記運転室の前窓より前方の位置に所定の情報を虚像として表示するヘッドアップディスプレイと、
前記ヘッドアップディスプレイの表示を制御する表示制御部と、
前記バケットの位置が前記運転室にいるオペレータの視界に入っているか否かを判定するバケット位置判定部と、を備え、
前記表示制御部は、前記バケット位置判定部により前記バケットの位置が前記オペレータの視界から外れていると判定された場合に、前記ヘッドアップディスプレイを制御して前記所定の情報としてのバケット画像を表示する一方、前記バケット位置判定部により前記バケットの位置が前記オペレータの視界に入っていると判定された場合には、前記表示されているバケット画像を非表示にすることを特徴とする油圧ショベル。 - 請求項1において、
前記ブーム、前記アーム及び前記バケットのそれぞれの回動角を検出するための複数の角度検出器をさらに備え、
前記バケット位置判定部は、前記複数の角度検出器からの検出データに基づいて、前記バケットの位置が前記運転室にいるオペレータの視界に入っているか否かを判定することを特徴とする油圧ショベル。 - 請求項2において、
複数の前記バケット画像が、前記バケットの回動角と予め対応付けられて記憶されており、
前記表示制御部は、前記複数のバケット画像の中から、前記角度検出器で検出された前記バケットの回動角に対応する前記バケット画像を選択して表示することを特徴とする油圧ショベル。
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