JP2017025320A - 改善されたビス−シラン補強性能を有するゴム組成物 - Google Patents

改善されたビス−シラン補強性能を有するゴム組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】高いモジュラス、低いtanδ及び改善された熱老化機械強度を有するタイヤ用シリカ充填ゴム組成物の提供。【解決手段】1つ以上のゴム状ポリマー(C4〜8の共役ジエンモノマーに由来するモノマー単位10〜100重量%及びビニル芳香族モノマーに由来するモノマー単位0〜90重量%)と、シリカ充填剤0.5〜100phrと、シリカ粒子表面と反応が可能な官能基とゴム状ポリマーに結合する官能基とを有するビス(ジアルコキシオルガノ)ジスルフィドを含む二官能性シリカカップリング剤0.05〜20phrと、及び式(I):(Y)G(Z)(Gは分離基、Y及びZは、Si(R1)p(OR2)3−p)であるシリカ粒子との相互作用が可能な非エラストマー反応性充填補強剤1〜30phrと、を含み、二官能性シリカカップリング剤及び充填補強剤は重量比1:100〜1:0.2である、タイヤ用シリカ充填ゴム組成物。【選択図】図4

Description

本願の実施形態は、少なくとも1つのゴム状ポリマー、二官能性シリカカップリング剤
、および少なくとも2つのシリカ粒子との反応が可能な非エラストマー反応性補強剤を含
むシリカ含有タイヤゴム組成物ならびに当該タイヤゴム組成物の調製方法に関する。
概要
本願明細書に記載の実施形態は、少なくとも1つのゴム状ポリマー、二官能性シリカカ
ップリング剤、および少なくとも2つのシリカ粒子との反応が可能な非エラストマー反応
性補強剤を含むシリカ含有タイヤゴム組成物ならびに当該ゴム組成物の調製方法に関する
。より具体的には、前記タイヤゴム組成物は、少なくとも1つのゴム状ポリマー(それ自
体が4〜8個の炭素原子を有する共役ジエンモノマーに由来するモノマー単位10〜10
0重量%およびビニル芳香族モノマーに由来するモノマー単位0〜90重量%を含む)、
シリカ充填剤0.5〜100phr、二官能性シリカカップリング剤0.05〜20ph
r、および少なくとも2つのシリカ粒子との相互作用が可能な非エラストマー反応性充填
補強剤1〜30phrを含む。前記二官能性シリカカップリング剤および前記充填補強剤
は、重量比1:100〜1:0.2で用いられる。
前記非エラストマー反応性充填補強剤は、式(I):(Y)G(Z)を有する。式(I
)において、Gは、C〜C50直鎖および分枝アルキル、C〜C50直鎖および分枝アルケン、C〜C50芳香族からなる群より選択される分離基であり、それぞれ任意に1つ以上のO、1つ以上のN、1つのS、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるヘテロ原子を有し、YおよびZは、同じであってもよくまたは異なっていてもよく、それぞれ独立して、式Si(R(OR3−pのシリカ反応性基を含み、式中、各Rは、独立して、C〜C20脂肪族、脂環または芳香族を含み、Rは、C〜C脂肪族または脂環であり、pは、0〜2の整数である。
所定の実施形態では、前記非エラストマー反応性充填補強剤の式(Y)G(Z)の式中
、Gは、C〜C20アルカン、アルケンおよび芳香族からなる群より選択され、任意に
1つ以上のO、1つ以上のN、1つのS、およびこれらの組み合わせからなる群より選択
されるヘテロ原子を有し;YおよびZは、同じであってもよくまたは異なっていてもよく
、それぞれ独立して、式Si(R(OR3−pのシリカ反応性基を含み、式中
、各Rは、独立して、C〜C20脂肪族、脂環または芳香族を含み、Rは、C
脂肪族または脂環であり、pは、0〜2の整数である。
本願明細書で開示される他の実施形態では、前記非エラストマー反応性充填補強剤の式
(Y)G(Z)の式中、Gは、C〜C50直鎖および分枝アルキルならびにC〜C
直鎖および分枝アルケンからなる群より選択され、いずれも任意に1つ以上の芳香環の
形態の追加の炭素原子を有し:VおよびWは、同じであってもよくまたは異なっていても
よく、それぞれ独立して、式SiR (OR3−pのシリカ反応性基を含み;各R
は、独立して、C〜C20脂肪族、脂環または芳香族を含み;Rは、独立して、C
〜C20脂肪族または脂環を含み、pは、0〜2の整数である。特に明記しない限り、
本願明細書に記載のすべての脂肪族基は、直鎖と分枝の両方の実施形態を含む。
本願明細書で開示される他の実施形態は、少なくとも1つの非生成マスターバッチ段階
において、(1)4〜8個の炭素原子を有する共役ジエンモノマーに由来するモノマー単
位10〜100重量%および(2)ビニル芳香族モノマーに由来するモノマー単位0〜9
0重量%、を有する少なくとも1つのゴム状ポリマーと、シリカ充填剤0.5〜100p
hr、二官能性シリカカップリング剤0.05〜20phr、ならびに少なくとも2つの
シリカ粒子との反応が可能な式(I)の非エラストマー反応性充填補強剤1〜30phr
とを、混合する工程を含む、タイヤゴム組成物の調製方法を含む。その生成物は、最終生
成段階において、少なくとも1つの加硫剤と混合される。
図1は、例1〜4の60℃でのG’対変形歪を示すグラフである。 図2は、例1〜4のG’/G’最大対入力エネルギーを示すグラフである。 図3は、例1〜4のG”/G”最大対入力エネルギーを示すグラフである。 図4は、例1〜4のtanδ対変形歪を示すグラフである。 図5は、例1A〜9Aの30℃(第3掃引)、2%歪および15%歪でのG’を示すグラフである。 図6は、例1A〜9Aの30℃(第1掃引〜第3掃引)、2%歪および15%歪でのΔG’を示すグラフである。
詳細な説明
本開示は、少なくとも1つのゴム状ポリマー、二官能性シリカカップリング剤、および
少なくとも2つのシリカ粒子との反応が可能な非エラストマー反応性補強剤を含むシリカ
含有タイヤゴム組成物ならびに当該タイヤゴム組成物の調製方法に関する。前記タイヤゴ
ム組成物は、少なくとも1つのゴム状ポリマー(それ自体が4〜8個の炭素原子を有する
共役ジエンモノマーに由来するモノマー単位10〜100重量%およびビニル芳香族モノ
マーに由来するモノマー単位0〜90重量%を含む)、シリカ充填剤0.5〜100ph
r、二官能性シリカカップリング剤0.05〜20phr、および少なくとも2つのシリ
カ粒子との相互作用が可能な非エラストマー反応性充填補強剤1〜30phrを含む。前
記二官能性シリカカップリング剤および前記充填補強剤は、重量比1:100〜1:0.
2で用いられる。他の実施形態では、前記二官能性シリカカップリング剤および前記充填
補強剤は、重量比4:1〜1:4、2:1〜1:2または0.8:1〜1.2:1で用い
られる。
2つ以上のゴム状ポリマーが用いられる場合、前記少なくとも1つのゴム状ポリマーは
、ポリマーであってもよいしもしくはコポリマーであってもよいし、またはこれらの組み
合わせであってもよい。好ましくは、前記ゴム状ポリマーは、官能化されていない。さら
により好ましくは、前記ゴム状ポリマーは、ヒドロキシ官能基を有しない。前記ゴム状ポ
リマーにおいて用いるための共役ジエンモノマーの例としては、これらに限定されないが
、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2
,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−
1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペン
タジエン、2,4−ヘキサジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサ
ジエン、1,3−シクロヘプタジエン、および1,3−シクロオクタジエン、ならびにこ
れらの誘導体が挙げられる。2種以上の共役ジエンの混合物を用いてもよい。前記ゴム状
ポリマーに用いられる場合、前記ビニル芳香族モノマーの例としては、これらに限定され
ないが、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、およびビニルナフタレン
が挙げられる。2種以上のビニル芳香族モノマーの混合物を用いてもよい。ゴム状ポリマ
ーの非限定的な例としては、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンおよびポリイソ
プレンが挙げられる。
前記少なくとも1つのゴム状ポリマーは、バッチ式、半連続式、または連続式操作など
、様々な適切な方法によって、調製および回収してもよい。重合は、多くの異なる重合反
応器系において行うことができ、これらに限定されないが、バルク重合、気相重合、溶液
重合、懸濁重合、配位重合および乳化重合が挙げられる。前記重合は、フリーラジカル機
構、アニオン機構、カチオン機構、または配位機構を用いて行ってもよい。上記重合方法
はすべて、当業者に周知である。しかしながら、例示目的にてアニオン機構および配位機
構について簡単に説明する。
前記少なくとも1つのゴム状ポリマーがアニオン重合により製造される場合、重合開始
剤として、有機アルカリ金属化合物を用いることが好ましく、リチウム含有化合物を用い
ることがより好ましい。前記リチウム含有化合物の例としては、これらに限定されないが
、ヒドロカルビルリチウム、リチウムアミド化合物などが挙げられる。前記重合開始剤と
して用いられる前記リチウム化合物の量は、好ましくは、前記モノマー100g当たり、
0.2〜20mmolの範囲内である。
ヒドロカルビルリチウムの非限定的な例としては、エチルリチウム、n−プロピルリチ
ウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert
−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、
2−ブチル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウ
ム、シクロペンチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムとの反応生成
物などが挙げられる。これらのうち、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロ
ピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−オクチルリチ
ウム、n−デシルリチウムなどのアルキルリチウムが好ましく、n−ブチルリチウムが特
に好ましい。
前記重合開始剤として前記有機アルカリ金属化合物などを用いてアニオン重合により前
記少なくとも1つのゴム状ポリマーを製造する方法は、特に限定されない。例えば、前記
少なくとも1つのゴム状ポリマーは、前記重合反応に対して不活性な炭化水素溶媒中で、
前記共役ジエンモノマー単独または前記共役ジエンモノマーと芳香族ビニル化合物との混
合物を重合させることにより、製造することができる。前記重合反応に対して不活性な炭
化水素溶媒の非限定的な例としては、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン
、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1−ブテン、イソブテン、
trans−2−ブテン、cis−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキ
セン、2−ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどが挙げられる
。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記アニオン重合は、ランダマイザーの存在下で行ってもよい。前記ランダマイザーは
、前記共役ジエン化合物のミクロ構造を制御することができ、そして、例えば、モノマー
としてブタジエンを用いるポリマーのブタジエン単位中の1,2−結合量が制御される、
および、モノマーとしてブタジエンとスチレンを用いるコポリマー中のブタジエン単位と
スチレン単位がランダム化される、などの作用を有する。前記ランダマイザーの非限定的
な例としては、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレ
ングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ビステトラヒ
ドロフリルプロパン、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N,N
’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,2−ジピペリジノエタン、カリウム−t
−アミレート、カリウム−t−ブトキシド、ナトリウム−t−アミレートなどが挙げられ
る。用いられる前記ランダマイザーの量は、好ましくは、重合開始剤としての前記有機ア
ルカリ金属化合物1モル当たり、0.01〜100モル当量の範囲内である。
前記アニオン重合は、溶液重合、気相重合およびバルク重合のいずれで行ってもよい。
前記溶液重合では、その溶液中の前記モノマーの濃度は、好ましくは、5〜50質量%、
より好ましくは、10〜30質量%の範囲内である。前記共役ジエンモノマーおよびビニ
ル芳香族モノマーが一緒に用いられる場合、その混合物中のビニル芳香族モノマーの含有
量は、好ましくは、3〜50質量%、より好ましくは、4〜45質量%の範囲内である。
また、前記重合系は、特に限定されず、バッチ系であってもよいしまたは連続系であって
もよい。
前記アニオン重合における重合温度は、好ましくは、0〜150℃、より好ましくは、
20〜130℃の範囲内である。また、かかる重合は、生成圧下で行ってもよいが、通常
、用いられるモノマーを実質的に液相に保つために十分な圧力下で行われることが好まし
い。前記重合反応が前記生成圧よりも高い圧力下で行なわれる場合、その反応系は、不活
性気体で加圧されることが好ましい。さらに、モノマー、重合開始剤、溶媒などの前記重
合で用いられる出発物質は、水、酸素、二酸化炭素、プロトン化合物などの反応妨害物質
があらかじめ除去された後に用いられることが好ましい。
前記少なくとも1つのゴム状ポリマーが前記配位重合により製造される場合、前記重合
開始剤として、希土類金属化合物が、好ましく用いられ、以下の成分(a)、(b)およ
び(c)の組み合わせが、より好ましく用いられる。
前記配位重合に用いられる成分(a)は、希土類金属化合物、前記希土類金属化合物と
ルイス塩基との錯体化合物、などから選択される。前記希土類金属化合物の例としては、
これらに限定されないが、前記希土類元素の、カルボン酸塩、アルコキシド、β−ジケト
ン錯体、リン酸塩、亜リン酸塩などが挙げられる。前記ルイス塩基の例としては、これら
に限定されないが、アセチルアセトン、テトラヒドロフラン、ピリジン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、チオフェン、ジフェニルエーテル、トリエチルアミン、有機リン化合物
、一価または二価アルコールなどが挙げられる。前記希土類金属化合物の希土類元素は、
ランタン、ネオジム、プラセオジム、サマリウムおよびガドリニウムが好ましい。これら
のうち、ネオジムが特に好ましい。前記成分(a)の具体例としては、トリ−2−エチル
ヘキサン酸ネオジムおよびそのアセチルアセトンとの錯体化合物、トリ−ネオデカン酸ネ
オジムおよびそのアセチルアセトンとの錯体化合物、ネオジムトリ−n−ブトキシドなど
が挙げられる。これらの成分(a)は、単独でまたは2つ以上の組み合わせで用いてもよ
い。
前記配位重合に用いられる成分(b)は、一般に有機アルミニウム化合物から選択され
る。前記有機アルミニウム化合物の例としては、式:(RAlにより表されるトリ
ヒドロカルビルアルミニウム、式:(RAlHまたはRAlH(式中、R
、独立して、炭素数1〜30の炭化水素基)により表されるヒドロカルビルアルミニウム
ヒドリド、炭素数1〜30の炭化水素基を有するヒドロカルビルアルミノキサンなどが挙
げられる。より具体的には、前記有機アルミニウム化合物の例としては、トリアルキルア
ルミニウム、ジアルキルアルミニウムヒドリド、アルキルアルミニウムジヒドリド、アル
キルアルミノキサンなどが挙げられる。これらの化合物は、単独でまたは2つ以上の組み
合わせで用いてもよい。さらに、前記成分(b)として、前記アルミノキサンと別の有機
アルミニウム化合物との組み合わせが、好ましく用いられる。
前記配位重合に用いられる成分(c)は、加水分解性ハロゲン含有化合物またはそのル
イス塩基との錯体化合物;第三級アルキルハライド、ベンジルハライドまたはアリルハラ
イドを有する有機ハロゲン化合物;非配位アニオンおよびカウンターカチオンから構成さ
れるイオン性化合物;などから選択される。前記成分(c)の非限定的な例としては、ア
ルキルアルミニウムジクロリド、ジアルキルアルミニウムクロリド、ケイ素テトラクロリ
ド、四塩化スズ、塩化亜鉛とアルコールなどのルイス塩基との錯体、塩化マグネシウムと
アルコールなどのルイス塩基との錯体、ベンジルクロリド、t−ブチルクロリド、ベンジ
ルブロミド、t−ブチルブロミド、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ホウ酸塩などが挙げられる。これらの成分(c)は、単独でまたは2つ以上
の組み合わせで用いてもよい。
前記重合開始剤は、上述した成分(a)、(b)および(c)、そして、必要であれば
前記重合のためのモノマーと同じ共役ジエン化合物および/または非共役ジエン化合物、
を用いてあらかじめ調製してもよい。さらに、不活性固体上に前記成分(a)または(c
)の一部もしくは全部を担持して用いてもよい。用いられる各成分の量は、適切に設定し
てもよいが、前記成分(a)の量は、典型的には前記モノマー100g当たり、0.00
1〜0.5mmolである。また、前記成分(b)/成分(a)のモル比は、好ましくは
、5〜1000であり、前記成分(c)/成分(a)のモル比は、好ましくは、0.5〜
10である。
前記配位重合の重合温度は、好ましくは、-80〜150℃、より好ましくは、-20〜
120℃の範囲内である。前記配位重合において用いられる溶媒として、前記アニオン重
合において述べたようなその反応に不活性な炭化水素溶媒を用いてもよい。また、その反
応溶液における前記モノマーの濃度は、前記アニオン重合の場合と同じである。さらに、
前記配位重合における反応圧力は、前記アニオン重合の場合と同じであり、その反応に用
いられる出発物質も、それから水、酸素、二酸化炭素、プロトン化合物などの前記反応妨
害物質が実質的に除去されたものであることが好ましい。
前記非エラストマー反応性充填補強剤は、シリカ粒子表面との反応が可能な少なくとも
2つの官能性シラン基を有し、かつ、エラストマーまたはゴム状ポリマーとの反応が可能
な部分(例えば、メルカプト基、アミノ基、ビニル基、エポキシ基)を欠く。上記のとお
り、前記非エラストマー反応性充填補強剤は、前記タイヤゴム組成物において1〜30p
hrの量で用いられる。他の実施形態では、前記非エラストマー反応性充填補強剤は、2
〜20phrまたは3〜15phrの量で用いられる。
前記非エラストマー反応性充填補強剤は、式(I):(Y)G(Z)を有する。式(I
)において、Gは、C〜C50直鎖および分枝アルキル、C〜C50直鎖および分枝アルケン、C〜C50芳香族からなる群より選択される分離基であり、それぞれ任意に1つ以上のO、1つ以上のN、1つのS、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるヘテロ原子を有し、YおよびZは、同じであってもよくまたは異なっていてもよく、それぞれ独立して、式Si(R(OR3−pのシリカ反応性基を含み、式中、各Rは、独立して、C〜C20脂肪族、脂環または芳香族を含み、Rは、C〜C脂肪族または脂環であり、pは、0〜2の整数である。
所定の実施形態では、式(Y)G(Z)の非エラストマー反応性充填補強剤では、Gは
、C〜C20アルカン、アルケンおよび芳香族からなる群より選択され、任意に1つ以
上のO、1つ以上のN、1つのS、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される
ヘテロ原子を有し;YおよびZは、同じであってもよくまたは異なっていてもよく、Yお
よびZの各々は、存在する場合、独立して、式Si(R(OR3−pのシリカ
反応性基を含み、式中、各Rは、独立して、C〜C20脂肪族(分枝もしくは直鎖)
、脂環または芳香族を含み、Rは、C〜C脂肪族(分枝もしくは直鎖)または脂環
であり、pは、0〜2の整数である。所定の実施形態では、前記非エラストマー反応性充
填補強剤は、硫黄を有しない。所定の実施形態では、前記分離基Gは、C〜C12また
はC〜C10のアルカン、アルケンおよび芳香族からなる群より選択される。
特定の実施形態では、前記非エラストマー反応性充填補強剤は、C〜C(すなわち
、メチル〜ヘキシル)、好ましくは、C〜C、さらにより好ましくは、C〜C
らなる群より選択されるアルコキシの炭素部分を有するビス(トリアルコキシ)シランで
ある。所定の実施形態では、前記非エラストマー反応性充填補強剤として用いてもよいビ
ス(トリアルコキシ)シランの具体例としては、これらに限定されないが、ビス(トリメ
トキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリブトキシシリル
)エタン、ビス(トリエトキシシリル)プロパン、ビス(トリメトキシシリル)プロパン
、ビス(トリブトキシシリル)プロパン、ビス(トリエトキシシリル)ブタン、ビス(ト
リメトキシシリル)ブタン、ビス(トリブトキシシリル)ブタン、ビス(トリエトキシシ
リル)イソブタン、ビス(トリメトキシシリル)イソブタン、ビス(トリブトキシシリル
)イソブタン、ビス(トリエトキシシリル)ヘキサン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキ
サン、ビス(トリブトキシシリル)ヘキサン、ビス(トリエトキシシリル)シクロヘキサ
ン、ビス(トリメトキシシリル)シクロヘキサン、ビス(トリブトキシシリル)シクロヘ
キサン、ビス(トリメトキシシリル)ヘプタン、ビス(トリエトキシシリル)ヘプタン、
ビス(トリブトキシシリル)ヘプタン、ビス(トリエトキシシリル)オクタン、ビス(ト
リメトキシシリル)オクタン、ビス(トリブトキシシリル)オクタン、ビス(トリエトキ
シシリル)ノナン、ビス(トリメトキシシリル)ノナン、ビス(トリブトキシシリル)ノ
ナン、ビス(トリエトキシシリル)デカン、ビス(トリメトキシシリル)デカン、ビス(
トリブトキシシリル)デカン、ビス(トリエトキシシリル)ドデカン、ビス(トリメトキ
シシリル)ドデカン、ビス(トリブトキシシリル)ドデカン、ビス(トリエトキシシリル
)テトラデカン、ビス(トリメトキシシリル)テトラデカン、ビス(トリブトキシシリル
)テトラデカン、ビス(トリエトキシシリル)オクタデカン、ビス(トリメトキシシリル
)オクタデカン、ビス(トリブトキシシリル)オクタデカン、およびこれらの混合物が挙
げられる。
他の実施形態では、式(Y)G(Z)の前記非エラストマー反応性充填補強剤では、G
は、C〜C50直鎖および分枝アルキルならびにC〜C50直鎖および分枝アルケン
からなる群より選択され、いずれも任意に1つ以上の芳香環の形態の追加の炭素原子を有
し:VおよびWは、同じであってもよくまたは異なっていてもよく、それぞれ独立して、
式SiR (OR3−pのシリカ反応性基を含み;各Rは、独立して、C〜C
20脂肪族、脂環または芳香族を含み;Rは、独立して、C〜C20脂肪族または脂
環を含み、pは、0〜2の整数である。所定の実施形態では、前記分離基Gは、C〜C
20直鎖および分枝アルキルならびにC〜C20直鎖および分枝アルケンからなる群よ
り選択され、いずれも任意に1つ以上の芳香環の形態の追加の炭素原子を有する。他の実
施形態では、前記分離基Gは、C〜C直鎖および分枝アルキルならびにC〜C
鎖および分枝アルケンからなる群より選択され、いずれも任意に1つ以上の芳香環の形態
の追加の炭素原子を有する。所定の実施形態では、前記分離基Gは、C〜C20芳香族からなる群より選択され、各Rは、C〜C脂肪族からなる群より選択される。直前の記述を満たす化合物であって、非エラストマー反応性充填補強剤として用いてもよい化合物の非限定的な具体例としては、これらに限定されないが、ビス(トリエトキシシリル)オクタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)ヘキサン、1,4−ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼンおよび1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼンが挙げられる。所定の実施形態では、前記二官能性シリカカップリング剤および前記非エラストマー反応性充填補強剤は、重量比1:100〜1:0.2で用いられる。他の実施形態では、それらは、重量比1:15〜1:0.2で用いられ、さらに他の実施形態では、重量比1:4〜1:1で用いられる。所定の好適な実施形態では、前記タイヤゴム組成物で用いられる前記共役ジエンモノマーは、ブタジエンを含み、前記ビニル芳香族モノマーは、スチレンを含み、そして、そのゴム組成物のムーニー粘度は、30〜80であり、他の実施形態では50〜70である。所定の実施形態では、前記タイヤゴム組成物全体は、20phr未満のオイルを用いて調製される。
上記のとおり、前記二官能性シリカカップリング剤は、前記タイヤゴム組成物において
0.05〜20phrの量で用いられる。他の実施形態では、前記二官能性シリカカップ
リング剤は、0.1〜15phrまたは0.5〜10phrの量で用いられる。前記二官
能性シリカカップリング剤は、シリカ粒子表面と反応が可能な少なくとも1つの部分また
は官能基(例えば、シリル基)と、前記エラストマーに結合する少なくとも1つの部分ま
たは官能基(例えば、メルカプト基、アミノ基、ビニル基、エポキシ基または硫黄基)と
を有するシリカカップリング剤である。例えば、米国特許第6,608,145号の第1欄、第3
9〜46行を参照されたい。種々の二官能性シリカカップリング剤が知られている。所定
の実施形態では、前記二官能性シリカカップリング剤は、メルカプトシラン、ビス(トリ
アルコキシシリルオルガノ)ポリスルフィド、およびこれらの組み合わせからなる群より
選択される。本願明細書で開示される前記タイヤゴム組成物における使用に適したメルカ
プトシランは、一般式HS−R−Si(X)(R’3−n)を有し、式中、Xは、ハロ
ゲンまたはアルコキシであり(式OR”のアルコキシの場合、R”は、C〜C脂肪族
、脂環または芳香族である);Rは、C〜Cアルキレンであり;R’は、独立して、
〜C30アルキル、C〜C30アルカリル、C〜C30脂環またはC〜C20
芳香族であり;nは、1〜3の整数である。Xがハロゲンである場合、それは、塩素、臭
素、ヨウ素およびフッ素からなる群より選択することができ、好ましくは塩素である。R
は、好ましくはC〜Cアルキレンであり、Xは、好ましくはアルコキシ(C〜C
炭素部分を有する)であり、nは、好ましくは3である。一部の実施形態では、前記メル
カプトシランは、ブロック化メルカプトシランである。所定の実施形態では、前記二官能
性シリカカップリング剤は、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、
3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、1−メルカプトメチルトリエトキシシラン
、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシ
シラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、18−メルカプトオクタデシルジ
エトキシクロロシラン、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、
3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリブ
トキシシリル−プロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリプロポキシルプロピル)
ジスルフィド、3,3’−ビス(トリヘキソキシシリルプロピル)ジスルフィド、2,2
’−ビス(ジメチルメトキシシリルエチル)ジスルフィド、3,3’−ビス(ジフェニル
シクロヘキソキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(エチル−ジ−ブトキ
シシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(プロピルジエトキシシリルプロピル
)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリイソプロポキシシリルプロピル)ジスルフィド、
3,3’−ビス(ジメトキシフェニルシリル−2−メチルプロピル)ジスルフィド、ビス
(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリル
エチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド
、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィ
ド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフ
ィド、2−トリエトキシシリル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、
3−トリメトキシシリルプロピル−ベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキ
シシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、およびこれらの混合物からなる群
より選択される。好ましい二官能性シリカカップリング剤の他の具体例は、米国特許第7,
256,231号(その全開示が本願明細書に援用される)の第4欄、第4行以降に与えられて
いる。
前記タイヤゴム組成物で用いられる二官能性シリカカップリング剤の量は、様々であり
得る。所定の実施形態では、前記二官能性シリカカップリング剤は、シリカ充填剤の1重
量%〜40重量%の量で用いられる。他の実施形態では、前記二官能性シリカカップリン
グ剤は、シリカ充填剤の1〜30重量%、2〜40重量%または4〜30重量%の量で用
いられる。
典型的には、本願明細書で開示される前記タイヤゴム組成物では、その組成物全体は、
本願明細書で開示される当該タイヤゴム組成物10〜100phrおよび1つ以上の追加
のゴム状ポリマー0〜90phrを含む。使用に適した前記1つ以上の追加のゴム状ポリ
マーは、様々であり、タイヤゴム組成物に頻繁に用いられるポリマーを含み、当該ポリマ
ーとしては、これらに限定されないが、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエン、天
然ゴム、ポリイソプレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン−
ジエンゴムおよびスチレン−ブタジエン−イソプレンゴムが挙げられる。
前記タイヤゴム組成物における使用に好ましいシリカ充填剤は周知である。例としては
、沈降アモルファスシリカ、湿式シリカ(水和ケイ酸)、乾燥シリカ(無水ケイ酸)、ヒ
ュームドシリカ、ケイ酸カルシウムなどが挙げられる。他の好ましい充填剤としては、ケ
イ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、などが挙げられる。前記記載したシリカ充填剤
のうち、沈降アモルファス湿式法、水和シリカが好ましい。かかるシリカ充填剤は、水中
での化学反応により製造され、そこから超微細な、球状粒子として沈降し、一次粒子が強
く結び付いて凝集体となり、それが次々により弱く結合してアグロメレートになる。BE
T法により測定されるような、表面積は、異なるシリカ充填剤の補強特性の最も良い尺度
を与える。所定の実施形態では、前記シリカ充填剤の表面積は、約32m/g〜約40
0m/gであり、約100m/g〜約250m/gの範囲が好ましく、約150m
/g〜約220m/gの範囲が最も好ましい。前記シリカ充填剤のpHは、一般に約
5.5〜約7または約7強であり、好ましくは、約5.5〜約6.8である。
前記シリカ充填剤は、前記少なくとも1つのゴム状ポリマー100部当たり(phr)
、0.5〜約100重量部の量で用いることができ、好ましくは5〜80phrの量、よ
り好ましくは30〜80phrの量で用いることができる。有用な上限範囲は、この種の
充填剤により付与される高粘度によって制限される。用いることができる市販シリカの一
部としては、これらに限定されないが、PPG Industries (Pittsburgh,Pa.)製のHi-Sil
(登録商標)190、Hi-Sil(登録商標)210、Hi-Sil(登録商標)215、Hi-Sil(登録商標
)233、Hi-Sil(登録商標)243、などが挙げられる。異なるシリカの多くの有用な商用グ
レードも、Degussa Corporation(例えば、VN2、VN3)、RhonePoulenc(例えば、Zeosil
(商標)1165MP)、およびJ.M.Huber Corporationから入手可能である。
前記タイヤゴム組成物は、また任意に、1つ以上のカーボンブラックを含んでもよい。
存在する場合、前記カーボンブラックは、一般に1〜50phrの量で用いられ、5〜3
5phrが好ましい。前記カーボンブラックとしては、任意の一般に入手可能な、市販の
カーボンブラックを挙げることができるが、少なくとも20m/g、より好ましくは3
5m/gから200m/g以上の表面積(EMSA)を有するものが好ましい。本願
で用いられる表面積の値は、セチルトリメチル−アンモニウムブロミド(CTAB)法を
用いたASTM D-1765によって測定される。有用なカーボンブラックの中には、ファーネス
ブラック、チャネルブラックおよびランプブラックがある。より具体的には、有用なカー
ボンブラックの例としては、超摩耗ファーネス(SAF)ブラック、高摩耗ファーネス(
HAF)ブラック、高速押出ファーネス(FEF)ブラック、微細ファーネス(FF)ブ
ラック、中超摩耗ファーネス(ISAF)ブラック、半補強用ファーネス(SRF)ブラ
ック、中加工用チャネルブラック、硬質加工用チャネルブラックおよび導電性チャネルブ
ラックが挙げられる。用いることができる他のカーボンブラックとしては、アセチレンブ
ラックが挙げられる。上記ブラックの2種以上の混合物を用いることができる。典型的な
好ましいカーボンブラックは、ASTM D-1765-82aにより設計されたようにN−110、N
−220、N−339、N−330、N−351、N−550、N−660である。用い
られる前記カーボンブラックは、ペレット化形態でもよいし、または非ペレット化の凝集
塊でもよい。好ましくは、より均一な混合のため、非ペレット化カーボンブラックが好ま
しい。
前記二官能性シリカカップリング剤、少なくとも2つのシリカ粒子との反応が可能な非
エラストマー反応性補強剤および前記少なくとも1つのゴムポリマー中のシリカ充填剤の
使用により、改善された特性を有するタイヤゴム組成物を製造することができる。より具
体的には、前記タイヤゴム組成物は、前記非エラストマー反応性充填補強剤を有しない比
較ゴム組成物よりも高い動的ばね定数(G’)を達成しながら、比較的安定したムーニー
粘度およびtanδを維持することができる。より具体的には、所定の実施形態では、そ
の得られるタイヤゴム組成物は、±10%以内のtanδを有し、前記非エラストマー反
応性充填補強剤を有しない比較ゴム組成物よりも、少なくとも10%低いムーニー粘度M
1+4および少なくとも10%高い動的ばね定数(G’)を有する。所定の実施形態で
は、その得られるタイヤゴム組成物は、前記非エラストマー反応性充填補強剤を有しない
比較ゴム組成物よりも、少なくとも10%低いtanδおよび/または少なくとも10%
高い60℃での動的ばね定数(G’)を有する。他の実施形態では、その得られるタイヤ
ゴム組成物は、前記非エラストマー反応性充填補強剤を有しない比較ゴム組成物よりも、
少なくとも20%低い、少なくとも30%低い、少なくとも40%低い、もしくは少なく
とも50%低いtanδおよび/または少なくとも20%高い、少なくとも30%高い、
少なくとも40%高い、もしくは少なくとも50%高い60℃での動的ばね定数(G’)
を有する。例示的な非エラストマー反応性充填補強剤を用いて製造されたタイヤゴム組成
物の例示的な特性に関する詳細は、実施例の項目、特に例1A〜9Aで提供される。いず
れの場合においても、前記比較ゴム組成物は、当該比較ゴム組成物が非エラストマー反応
性充填補強剤を何ら有しないこと以外は、化学組成と、その中に含まれる成分が組み合わ
され、そして混合される混合プロセスとの両方で、本願明細書で開示される前記タイヤゴ
ム組成物と同一なゴム組成物である。
当業者に周知であるように、前記タイヤゴム組成物には、多数のゴム硬化剤を用いても
よい。例えば、硫黄または過酸化物系の硬化系を用いてもよい。また、Kirk-Othmer, ENC
YCLOPEDIA OF CHEMICAL TECHNOLOGY, 3rd Edition, Wiley Interscience,New York 1982,
Vol.20, 365-468頁、特にVULCANIZATION AGENTS AND AUXILIARY MATERIALS 390-402頁、
またはA. Y. CoranによるVulcanization, ENCYCLOPEDIA OF POLYMER SCIENCE AND ENGINE
ERING,2nd Edition,John Wiley & Sons,Inc.,1989(これらは、本願明細書に援用される)
も参照されたい。加硫剤は、単独でまたは組み合わせて用いてもよい。1以上の実施形態
では、加硫性組成物の調製ならびにタイヤの構築および硬化は、影響を受けない。
また、前記タイヤゴム組成物に用いてもよい他の成分は、当業者に周知であり、促進剤
、オイル、ワックス、スコーチ阻害剤、加工助剤、酸化亜鉛、粘着樹脂、補強樹脂、ステ
アリン酸などの脂肪酸、ペプタイザー、および1つ以上の追加のゴムが挙げられる。オイ
ルの例としては、パラフィン油、芳香油、ナフテン油、ヒマシ油以外の植物性油、ならび
にMES、TDAE、SRAE、重ナフテン油、および黒油などの低PCA油が挙げられ
る。
また、本願明細書では、タイヤゴム組成物の調製方法が開示される。前記タイヤゴム組
成物は、一般に、当技術分野において公知の方法、例えば、バンバリーミキサーまたはミ
ルロールで前記成分を一緒に混練するなど、により、形成することができる。前記方法は
、一般的に、少なくとも1つの非生成マスターバッチ混合段階および最終生成混合段階を
含む。非生成マスターバッチ段階との用語は、当業者に公知であり、一般に、加硫剤また
は加硫促進剤が添加されない混合段階であると理解される。所定の実施形態では、2以上
の非生成マスターバッチ混合段階を用いてもよい。最終生成混合段階との用語も当業者に
公知であり、一般に、加硫剤および加硫促進剤が前記ゴム組成物に添加される混合段階で
あると理解される。前記非生成マスターバッチ混合段階は、約130℃〜約200℃の温
度で行ってもよい。前記最終生成混合段階は、前記ゴム組成物の望ましくない早期硬化を
避けるために、その加硫温度未満の温度で行ってもよい。したがって、前記生成混合段階
の温度は、約120℃を超えない方がよく、典型的には約40℃〜約120℃、約60℃
〜約110℃、特に、約75℃〜約100℃である。より具体的には、前記方法は、少な
くとも1つの非生成マスターバッチ段階において、(1)4〜8個の炭素原子を有する共
役ジエンモノマーに由来するモノマー単位10〜100重量%および(2)ビニル芳香族
モノマーに由来するモノマー単位0〜90重量%、を有する少なくとも1つのゴム状ポリ
マーと、シリカ充填剤0.5〜100phr、二官能性シリカカップリング剤0.05〜
20phr、ならびに少なくとも2つのシリカ粒子との反応が可能な非エラストマー反応
性充填補強剤1〜30phrとを、混合する工程;および、次いで、最終生成段階におい
て、その生成物を少なくとも1つの加硫剤と共に混合する工程、を含む。
本願明細書で開示される前記タイヤゴム組成物がタイヤ製造に用いられる場合、これら
の組成物は、標準的なゴム成形技術、成型技術および硬化技術を含む通常のタイヤ製造技
術に従い、タイヤ部材に加工することができる。これらに限定されないが、トレッド、サ
イドウォール、ベルトスキム、およびカーカスを含む任意の様々なゴムタイヤ部材を作製
することができる。一般的に、加硫は、型中の加硫性組成物の加熱の影響を受ける(例え
ば、それは約140℃〜約180℃に加熱されることがある)。硬化または架橋されたゴ
ム組成物は、加硫ゴムと称されることがあり、これらは一般に、熱硬化性である3次元の
高分子ネットワークを含む。加工助剤および充填剤など、他の成分が、前記加硫ネットワ
ーク中の全体に亘って均一に分散してもよい。米国特許第5,866,171号、第5,876,527号、
第5,931,211号、および第5,971,046号(これらは、本願明細書に援用される)において検
討されているように、空気入りタイヤを作製することができる。
本願は、いくつかの数値範囲限定を開示し、その実施形態がその開示された数値範囲に
亘って実施可能であるため、当該数値範囲限定は、本願明細書に正確な範囲限定が逐語的
に記載されていなくとも、その開示された数値範囲内の任意の範囲を支持する。本願明細
書における実質的なあらゆる複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者
は、文脈および/または用途に適するように複数形から単数形および/または単数形から
複数形に置き換えることができる。様々な単数形/複数形の置換が、明瞭さのために、本
願明細書において明示的に説明される場合がある。
一般に、本願明細書、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲本文
)で用いられる用語は、「オープンな」用語として意図されていること(例えば、用語「
含む」は、「含むがこれに限定されない」として解釈され、用語「有する」は、「少なく
とも有する」として解釈され、用語「含む」は、「含むがこれに限定されない」として解
釈される、など)が当業者に理解される。導入された請求項において特定の数の記載が意
図される場合、かかる意図は請求項内で明示的に記載され、かかる記載がない場合、かか
る意図が存在しないことが当業者によりさらに理解される。例えば、理解を助けるために
、以下の添付の特許請求の範囲は、請求項の列挙事項を導入するために導入語句「少なく
とも1つの」および「1つ以上の」の使用を含み得る。しかしながら、かかる語句の使用
は、不定冠詞「a」または「an」による請求項の列挙事項の導入が、このように導入さ
れた請求項の列挙事項を含む任意の特定の請求項を、たとえ、当該請求項が導入語句「1
つ以上の」または「少なくとも1つ」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む
場合であっても、このような列挙事項を唯1つ含む発明に限定するものとして解釈される
べきではなく(例えば、「a」および/または「an」は「少なくとも1つ」または「1
つ以上の」を意味するものと解釈される)、同じことが、請求項の列挙事項の導入に用い
られる定冠詞の使用に関しても当てはまる。さらに、特定の数の請求項の導入列挙事項が
明示的に記載される場合であっても、かかる列挙事項が、少なくとも、記載された数を意
味する(例えば、他の修飾のない「2の列挙事項」というただの記載は、少なくとも2つ
の列挙事項、または2つ以上の列挙事項を意味する)ものと解釈されるべきことを当業者
は理解する。さらに、「A、B、およびCなどのうちの少なくとも1つ」に類似した表現
が用いられる各例において、一般にそのような構成は、当業者が当該表現を理解するとい
う意味で意図される(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシス
テム」は、これらに限定されないが、Aのみを、Bのみを、Cのみを、AおよびBを共に
、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/あるいはA、B、およびCを共に、
有するシステムなどを含む)。「A、B、またはCなどのうちの少なくとも1つ」に類似
した表現が用いられる各例において、一般にそのような構成は、当業者が当該表現を理解
するという意味で意図される(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有
するシステム」は、これらに限定されないが、Aのみを、Bのみを、Cのみを、Aおよび
Bを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/あるいはA、B、およびC
を共に、有するシステムなどを含む)。2以上の代替語を提示する実質的にいかなる選言
的な言葉および/または語句は、詳細な説明、特許請求の範囲、または図面内であっても
、それら用語のうちの一方、他方、または両方を含む可能性を意図するものと理解される
べきことを、当業者はさらに理解する。例えば、語句「AまたはB」は、「A」、「B」
、または「AおよびB」の可能性を含むものと理解される。
これらに限定されないが、特許、特許出願、および非特許文献を含む全ての文献は、そ
の全体が本願明細書に援用される。
本願明細書において種々の態様および実施形態が開示されたが、他の態様および実施形
態は当業者に明らかである。本願明細書において開示された種々の態様および実施形態は
、説明を意図したものであり、特許請求の範囲により示される真の範囲および精神を限定
することを意図したものではない。
実施例
ムーニー粘度(ML1+4)の値は、Alpha Technologiesムーニー粘度計(大型ロータ
ー付)を用いて測定した。サンプルを130℃で1分予熱後、そのローターを始動する。
ムーニー粘度測定を、前記ローターが130℃で4分間回転した後のトルクとして記録す
る。
硬化したゴムコンパウンドの粘弾性特性を3つの異なる方法により測定する。第1の方
法は、TA Instruments製のAdvanced Rheometric Expansion System (ARES)を用いて行
なう温度掃引試験である。その試験片は、長さ47mm、厚さ2mm、そして幅12.7
mmの矩形形状である。その試験機のグリップ間の試験片の長さ、すなわち、隙間は、お
よそ27mmである。その試験は、周波数3.14ラジアン/秒を用いて行なう。その温
度は、−100℃から開始し、100℃まで上昇させる。その歪は、−100℃〜−21
℃の温度範囲では0.5%、−20℃〜100℃の温度範囲では2%である。
第2の粘弾性試験は、TA Instruments製のAdvanced Rheometric Expansion System (A
RES)を用いて行なう歪掃引である。その試験片は、直径9.27mmおよび長さ15.
6mmの円柱形ボタン形状である。その試験は、周波数3.14ラジアン/秒を用いて行
なう。その温度は、所望温度(30℃または60℃のいずれか)で一定に保つ。その歪は
、0.25%〜14.75%で掃引する。
第3の粘弾性試験は、円柱形試験片(直径9.27mm×高さ15.6mm)を用いて
、Dynastat(商標)mechanical spectrometer(Dynastatics Instruments Corp.; Albany
, New York)で行なう動的圧縮試験である。そのサンプルを、試験前に2kgの静的荷重
下で圧縮する。それが平衡状態に達した後、試験を振動数1Hz、動的圧縮荷重1.25
kgで開始した。次いで、そのサンプルを動的に圧縮し、次いで、延伸し、そしてその変
位、K’、K”、およびヒステリシス(tanδ)を記録した。
前記粘弾性試験の全てについて、そのサンプルを171℃で15分間硬化した。
引張機械特性を、ガイドライン、これに限定されないが、ASTM-D412に記載の標準的な
手順に従い、幅1.27mmおよび厚み1.91mmの寸法のリングサンプルを用いて測
定する。25.4mmの特定のゲージ長を、その引張試験に用いる。試験片を一定速度で
引張り、その力を延伸(歪)の関数として記録する。力の読取値は、前記試験片の元の断
面積を基準にしたエンジニアリング応力として表す。試験片は、25℃で試験する。熱老
化引張機械特性において、前記試験片を、25℃での試験前に、100℃で24時間老化
する。
下記表Aに与えられる配合に従い、45phrのシリカを含むゴム組成物を配合した。
後述するように、二官能性シリカカップリング剤、充填補強剤およびプロセスオイルの量
を下表1に示すように変えた、4つの別々のゴム組成物を調製した。例1は、比較例であ
り、充填補強剤を有しない。例1〜4のそれぞれにおける総液量は、前記充填補強剤の存
在に応じて調節した。
以下の混合手順を用いて、例1〜4のそれぞれを調製した。130℃の温度に予熱した
ブラベンダーミキサー内で、表Aに記載した非生成段階(マスターバッチ)成分を混合す
ることにより、マスターバッチを調製した。混合を行い、153℃の落下温度を用いた。
次に再混練した。次いで、その冷却した混合物を、最終生成段階について表Aに記載した
成分と共に前記ミキサー(90℃に予熱した)に添加し、混合しながら温度を145℃に
上げて、その混合物をさらに均一化した。その落下温度は105℃であった。171℃で
15分間、加硫を行った。
例1〜4のゴム組成物の特性
例1〜4のゴム組成物の加工特性を、その組成物のムーニー粘度を測定することにより
評価した。例1〜3のムーニー粘度が検討される。例4のムーニー粘度は、依然として、
良好な加工の許容可能な範囲内である。
上述した手順(すなわち、粘弾性および引張機械試験)を用いて、例1〜4のゴム組成
物のコンパウンド剛性を測定した。その特性を下表3に報告する。例2〜4において、ビ
ス−OTESの含有量の増加に伴い、室温(25〜30℃)で測定した、コンパウンドG
’、K’、50%歪時のモジュラスおよび200%歪時のモジュラスがより高くなること
が、予期せず見出された。60℃のG’対変形歪のプロット(図1)は、コンパウンドの
ムーニー粘度を著しく増加させずにビス−シラン使用の予想外の利点が得られたことを示
す。ビス−OTES含有ストック(例2)の高い歪(歪>20%)のG’は、比較例より
も高いが、低い歪では、G’はより低い。低い歪では、G’が充填剤ネットワーク形成の
度合いに支配されており、そして、充填剤ネットワーク強度が、より高い歪でより高いG
’をもたらすことが、理解される。したがって、例2のゴム組成物が、比較例と比べて、
変形振幅に対して抵抗力があることが明らかである。ビス−OTESの添加が、例2のゴ
ム組成物に、その充填剤ネットワークの補強による、より強い充填剤ネットワークを予期
せずにもたらす。その充填剤補強性能が一定のレベルを超えると、例3および4のゴム組
成物のそれらのように、測定した歪範囲全体に亘って、コンパウンドG’がより高くなる
。これらの例は、ビス−OTES含有ストックについて、50%歪および200歪で測定
したより高い引張モジュラスが得られたことを示している。
次いで、60℃で測定した歪掃引データを、入力エネルギーの形で再プロットしたもの
を図2に示し、図2では例2〜4のビス−OTES含有ゴム組成物において、G’軟化が
、より高いエネルギーへシフトした。G’軟化開始は、プラトーから下がり始めたG’に
相当するエネルギーとして定義される。これは、図3に示したG”(損失モジュラス)が
入力変形エネルギーに対してプロットされた場合によりはっきりと見られ、図3ではビス
−OTES含有ゴム組成物において、G”最大がより高いエネルギーにシフトしたことが
はっきりと見られた。シリカ充填剤ネットワークが、十分に補強され、そして、比較例1
よりもビス−OTES含有ゴム組成物では、シリカ充填剤ネットワークがより強いことが
、このデータから結論づけられる。また、高い歪(歪掃引からの10%)で測定したG’
が、ビス−OTES含有ゴム組成物では、より高いことが見出された。そのため、ここに
示されたデータは、ビス−OTESの使用による補強されたシリカ充填剤ネットワークの
証拠および充填剤補強のコンセプトを、再度与える。そのビス−OTES含有ゴム組成物
の60℃ヒステリシスは、その測定範囲全体で、比較例1よりも全て低い(図4)。
次いで、測定した動的機械特性に基づいて、タイヤ性能データを予測した。tanδを
下表4に記載する。ビス−OTES含有ゴム組成物では、より低い60℃のtanδが見
出された(例2〜4)。60℃のtanδの値は、転がり抵抗(R.R.)を予測するた
めにしばしば用いられる。したがって、ビス−OTESまたは他の充填補強剤を用いて混
合されたゴム組成物は、改善された転がり抵抗を有することが予測される。
例1〜4の引張機械試験の結果を下表5に示す。ビス−OTES含有ゴム組成物につい
て、破断強度(T)、切断時伸び(E)(%)および強靭性を含む同等な機械特性に
より、改善された50%歪時のモジュラスおよび200%歪時のモジュラスが、見出され
た。100℃で24時間の熱老化後、ビス−OTES含有ゴム組成物においてのみ、Tb
および強靭性の機械強度が保持される。
例1〜4から、充填剤ネットワークの補強というコンセプトが、コンパウンドモジュラ
スを高めることが証明された。より重要なことに、それは、充填剤ネットワークを強くし
、適用された変形に対するより大きな抵抗性をもたらした。シリカ充填ゴムにおけるビス
−シランの使用によって、充填剤ネットワークの補強コンセプトが確認されたばかりでな
く、より高いモジュラス以外に同等なコンパウンド粘性を有するゴム組成物を予期せずも
たらした。また、より低いtanδと改善された熱老化機械強度というさらなる利益が、
十分に補強された充填剤ネットワークを有するストックにおいて、見出された。
例1A〜9A
表6に記載した成分を用いて、様々なシリカ含有ゴム組成物を配合した。以下の混合手
順を用いて、例1A〜9Aのそれぞれを調製した。例1Aおよび2Aは、比較例であり、
例1Aは、二官能性シリカカップリング剤および充填補強剤を含まず、例2Aは、充填補
強剤を含まない。130℃の温度に予熱したブラベンダーミキサーで、表6に記載した非
生成段階(マスターバッチ)成分を混合することにより、マスターバッチを調製した。表
7に示したように、8phr(組み合わされた充填補強剤+プロセスオイル)の一定量を
維持するために、各組成物中の総液量を、用いた充填補強剤の量に応じて調節した。混合
を行い、153℃の落下温度を用いた。次に再混練を用いた。次いで、その冷却した混合
物を、最終生成段階について表6に記載した成分と共にミキサー(90℃に予熱した)に
添加し、混合しながらその温度を145℃に上げて、その混合物をさらに均一化した。そ
の落下温度は105℃であった。加硫は、171℃で15分間行った。
例1A〜9Aのゴム組成物の特性
段落37〜42で説明した手順を用いて、例1A〜9Aのゴム組成物の様々な特性を測
定した。そのゴム組成物の機械特性を表9に記載し、コンパウンドモジュラス特性を表1
0に記載する。ほとんどの場合、表9に示すように、その充填補強剤の添加により、その
シリカ充填ゴム組成物の硬度が増加した。また、コントロールのゴム組成物1Aおよび参
考のゴム組成物2Aと比べると、前記充填補強剤を有するゴム組成物では、より低いムー
ニー粘度と共に、より高いコンパウンドG’、M50およびM200が、予期せずに見出
された。(ムーニー粘度データを表8に示す)。前記充填補強剤の使用により、コンパウ
ンドの粘度を増加することなく、より高いモジュラスのコンパウンドを予期せずに可能と
した。通常、充填ゴム組成物のより高いモジュラスは、ムーニー粘度の増加を伴い、その
高い粘度のゴム組成物の加工という課題にしばしばつながる。概して、前記充填補強剤中
の分離基を伸ばすほど(すなわち、長いほど)、シリカ補強性能は良くなる。前記充填補
強剤においてより柔軟な分離基を用いることにより達成されたΔtanδおよびΔG’の
低減が、より良好な充填剤の分散を示した。表10は、前記充填補強剤含有ゴム組成物の
より低い60℃のtanδを示す。前述のように、60℃のtanδの値は、そのゴム組
成物を用いて作製されたタイヤの転がり抵抗を予測するためにしばしば用いられる。した
がって、充填補強剤を含むゴム組成物は、かかる組成物を用いて作製されたタイヤの転が
り抵抗を改善することが予測される。一般に、0℃のtanδの値は、ウェットトラクシ
ョンの指標であり、30℃のtanδの値は、ドライハンドリングの指標であり、前述の
ように、60℃のtanδの値は、転がり抵抗またはヒステリシスの指標である。
前記充填補強剤の添加により補強されるシリカ充填剤ネットワークを示すため、ゴム剛
性の機械的履歴依存性を調査した。前記サンプルを、周波数3.14ラジアン/秒および
0.25%から14.75%までの歪掃引での歪掃引測定下で変形させ、ここでサンプル
をこの変形で3分間静止した。次いで、これらのサンプルについて、同じ周波数および1
4.75%から0.25%までの歪掃引で、流動歪掃引測定を行った。そのサンプルを0
.25%の歪で3分間静止した後、前述の手順に従ってそれらを変形させた。低歪G’が
、充填剤ネットワーク形成の度合いに支配されており、充填剤ネットワーク強度がより高
い歪でより高いG’をもたらすと考えられる。前記充填補強剤中により柔軟な橋かけスペ
ーサーを有するストック(例えば、例3)の充填剤ネットワークは、前記コントロールの
ストックおよびNXTのみ含有するストックのそれと比べて、変形振幅に対してより抵抗
性があった。また、これは、シリカ含有ゴムへの前記充填補強剤の添加が、その充填剤ネ
ットワークの補強によって、より強い充填剤ネットワークをもたらしたことを示した。
図5および6は、2%歪および15%(より厳密には、14.75%)歪での第3掃引
についての30℃でのG’の値、ならびに2%歪および15%歪での30℃でのΔG’(
第1〜3掃引)の値のプロットから得られたグラフを示す。(プロット値を下表11に示
す。)図5に示されるように、例3A〜9AについてのG’の値は、より高く(2%歪お
よび15%歪の両方で)、シリカネットワークの補強および機械履歴への低依存性を示し
ている。前記非エラストマー反応性充填補強剤中の橋かけスペーサーを伸ばすほど、その
シリカ補強性能は良くなる。概して、例3A〜9AのΔG’の値は、より低かった。結論
として、前記シリカ充填剤ネットワークは、前記非エラストマー反応性充填補強剤を含む
ストックでは、NXTよりも、および前記シランを含まないコントロールのストックより
も、より良くそしてより強く補強されたように思われる。前記非エラストマー反応性充填
補強剤中のビス−シラン補強ネットワークは、変形に対してより抵抗性であり、幅広い歪
範囲でより良好なG’維持性を示す。これは、様々な運転条件下で、より安定した性能を
実現させることが予期される。

Claims (18)

  1. (a)ゴム状ポリマーであって、
    (i)4〜8個の炭素原子を有する共役ジエンモノマーに由来するモノマー単位10
    〜100重量%、
    (ii)ビニル芳香族モノマーに由来するモノマー単位0〜90重量%、
    を含む少なくとも1つのゴム状ポリマーと、
    (b)シリカ充填剤0.5〜100phrと、
    (c)二官能性シリカカップリング剤0.05〜20phrと、
    (d)少なくとも2つのシリカ粒子との相互作用が可能であり、式(I):(Y)G(
    Z)を有する非エラストマー反応性充填補強剤1〜30phrと、を含み、
    (式中、Gは、C〜C50直鎖および分枝アルキル、C〜C50直鎖および分
    枝、C〜C50芳香族からなる群より選択される分離基であり、それぞれ任意に1つ以
    上のO、1つ以上のN、1つのS、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される
    ヘテロ原子を有し、かつ
    YおよびZは、同じであってもよくまたは異なっていてもよく、それぞれ独立して
    式Si(R(OR3−pのシリカ反応性基を含み(式中、各Rは、独立して
    、C〜C20脂肪族、脂環または芳香族を含み、Rは、C〜C脂肪族または脂環
    であり、pは、0〜2の整数である))
    前記二官能性シリカカップリング剤および前記充填補強剤が、重量比1:100〜1:
    0.2で用いられる、タイヤゴム組成物。
  2. 前記非エラストマー反応性充填補強剤のGが、C〜C20アルカン、アルケンおよび
    芳香族からなる群より選択され、任意に1つ以上のO、1つ以上のN、1つのS、および
    これらの組み合わせからなる群より選択されるヘテロ原子を含む、請求項1に記載のタイ
    ヤゴム組成物。
  3. 前記非エラストマー反応性充填補強剤のGが、C〜C50直鎖、分枝アルキルおよび
    シクロアルキルならびにC〜C50直鎖および分枝アルケンからなる群より選択され、
    いずれも任意に1つ以上の芳香環の形態の追加の炭素原子を有する、請求項1に記載のタ
    イヤゴム組成物。
  4. 前記ゴム状ポリマーが、ヒドロキシ官能基を有しない、請求項1〜3のいずれか1項に
    記載のタイヤゴム組成物。
  5. 前記二官能性シリカカップリング剤および前記充填補強剤が、重量比1:15〜1:0
    .2で用いられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤゴム組成物。
  6. 前記二官能性シリカカップリング剤および前記非エラストマー反応性充填補強剤が、重
    量比1:4〜4:1で用いられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤゴム組成
    物。
  7. 前記二官能性シリカカップリング剤および非エラストマー反応性充填補強剤が、重量比
    0.8:1〜1.2:1で用いられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のタイヤゴム
    組成物。
  8. 前記二官能性シリカカップリング剤が、シリカ充填剤の1〜40重量%の量で存在する
    、請求項1〜7のいずれか1項に記載のタイヤゴム組成物。
  9. 前記二官能性シリカカップリング剤が、メルカプトシラン、ビス(トリアルコキシシリ
    ルオルガノ)ポリスルフィド、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請
    求項1〜8のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  10. 前記二官能性シリカカップリング剤が、ブロック化メルカプトシランである、請求項1
    〜9のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  11. 前記二官能性シリカカップリング剤が、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエト
    キシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、1−メルカプトメチルトリエ
    トキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチ
    ルジエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、18−メルカプトオ
    クタデシルジエトキシクロロシラン、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジ
    スルフィド、3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−
    ビス(トリブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリプロポキシシ
    リルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリヘキソキシシリルプロピル)ジスル
    フィド、2,2’−ビス(ジメチルメトキシシリルエチル)ジスルフィド、3,3’−ビ
    ス(ジフェニルシクロヘキソキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(エチ
    ル−ジ−ブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(プロピルジエトキシ
    シリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリイソプロポキシシリルプロピル)
    ジスルフィド、3,3’−ビス(ジメトキシフェニルシリル−2−メチルプロピル)ジス
    ルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリ
    エトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テ
    トラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル
    テトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイ
    ルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテト
    ラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−ベンゾチアゾールテトラスルフィド、
    3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、およびこれらの混
    合物からなる群より選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  12. 前記非エラストマー反応性充填補強剤が、ビス(トリアルコキシ)シランである、請求
    項1〜11のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  13. 前記非エラストマー反応性充填補強剤を有しない比較ゴム組成物よりも(a)少なくと
    も10%低いtanδ、(b)±10%以内のムーニー粘度ML1+4、および(c)少
    なくとも10%高い動的ばね定数(G’)、のうちの少なくとも1つを満たす、請求項1
    〜12のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  14. 前記非エラストマー反応性充填補強剤が、C〜C20直鎖および分枝アルキルならび
    にC〜C20直鎖および分枝アルケンからなる群より選択されるGを有し、いずれも任
    意に1つ以上の芳香環の形態の追加の炭素原子を有する、請求項1〜13のいずれか1項
    に記載のタイヤゴム組成物。
  15. 前記共役ジエンモノマーがブタジエンであり、前記ビニル芳香族モノマーが、存在する
    場合、スチレンであり、前記タイヤゴム組成物のムーニー粘度が30〜80である、請求
    項1〜14のいずれか1項に記載のタイヤゴム組成物。
  16. 20phr未満のオイルを含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載のタイヤゴム組
    成物。
  17. Gが、C〜C20からなる群より選択され、各Rが、C〜C直鎖および分枝脂
    肪族からなる群より選択される、請求項1〜16のいずれか1項に記載のタイヤゴム組成
    物。
  18. (a)少なくとも1つの非生成マスターバッチ段階において、前記(a)、(b)、(
    c)および(d)成分を混合する工程、
    (b)最終生成段階において、工程(a)の生成物と少なくとも1つの加硫剤とを混合
    する工程、
    を含む請求項1〜17のいずれか1項に記載のタイヤゴム組成物の調製方法。
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