JP2017024547A - ステアリング装置及び車両 - Google Patents

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裕也 山口
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Abstract

【課題】ステアリング装置に備わる対のラックバーを互いに左右反対方向へ同距離移動させる特殊転舵時でも各ラックバーの傾きを低減する。【解決手段】対のラックバー210,220と、これらにそれぞれ噛合うピニオンギア230と、ピニオンギア230を回転駆動させる特殊転舵用モータ240と、対のラックバー210,220を収納するラックケース260と、第一ラックバー210をラックケース260に対して常に支持する2個の軸受301,302と、第二ラックバー220をラックケース260に対して常に支持する2個の軸受311,312と、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、ステアリング装置及びこれを備える車両に関し、特に、左右の車輪を互いに左右反対方向に転舵可能なものに関する。
従来、左右の車輪(タイヤ、ホイール、ハブ、インホイールモータを総合的に呼ぶ)を結ぶステアリングリンク機構を用いて車輪を転舵するものにアッカーマン・ジャントウ式の転舵機構がある。これは車両の旋回時に左右の車輪が同一旋回中心をもつタイロッドとナックルアームを用いるものである。
また、左右のタイロッドに接続される対のラックバー(第一ラックバー,第二ラックバー)と、対のラックバーのそれぞれに噛合うピニオンギアと、対のラックバーを収めるラックケースとを備えており、ピニオンギアの回転によって対のラックバーを互いに左右反対方向へ同距離移動させることが可能なステアリング装置がある。このステアリング装置は、対のラックバーを互いに左右反対方向へ同距離移動させることにより、左右の車輪を相反する方向に転舵する特殊転舵を行うためのものである。4輪操舵車両の4輪をこの種のステアリング装置で転舵することにより、その場回転モードや横方向移動モードなどの特殊走行モードを実現することができる(特許文献1)。
特開2015‐44565号公報
しかしながら、特許文献1のステアリング装置によって、その場回転や横方向移動に対応の特殊転舵を行う場合、各ラックバーの移動量が一般的なステアリング装置と比較して2倍以上に長くなる。特許文献1のステアリング装置では、ラックバーの支持案内機構が無いため、ラックバーが車輪側から前後方向に大きな荷重を受けた場合、ラックバーが傾いてスムーズに移動しない可能性がある。
また、特許文献1のステアリング装置では複数のピニオンギアを備えているが、横方向移動に対応の特殊転舵の場合、ラックバーの移動量が特に大きく、ラックバーが1個のピニオンギアのみと噛み合う状態になり、ラックケースに対して一層傾き易くなる。
上述の背景に鑑み、この発明が解決しようとする課題は、ステアリング装置に備わる対のラックバーを互いに左右反対方向へ同距離移動させる特殊転舵時でも各ラックバーの傾きを低減することにある。
上記の課題を達成するため、この発明は、左右の車輪に接続されるタイロッドと、左右の前記タイロッドに接続される対のラックバーと、前記対のラックバーのそれぞれと噛み合い、この対のラックバーを互いに左右反対方向に移動させるピニオンギアと、前記ピニオンギアを回転駆動させるモータと、前記対のラックバーを収納するラックケースと、前記対のラックバーのうちの第一ラックバーを常に支持する少なくとも2個の軸受と、前記対のラックバーのうちの第二ラックバーを常に支持する少なくとも2個の軸受と、を備えるステアリング装置、という構成を採用したものである。
この発明は、上記構成の採用により、ピニオンギアの回転によって対のラックバーを互いに左右反対方向へ同距離移動させる特殊転舵時でも、対のラックバーのそれぞれが常に少なくとも2個の軸受で支持されるため、各ラックバーの傾きを低減することができる。
この発明の実施形態に係るステアリング装置の全体構成を示す断面図 この発明の実施形態に係る車両の左側面図 図2に示す車両の直進状態を模式的に示す平面図 図3に示す前輪用のステアリング装置の通常転舵用機構の構造を示す断面図 図3に示す前輪用のステアリング装置の外観を後方斜め上から示す全体斜視図 図3に示す前輪用のステアリング装置の外観を前方から示す前面図 図3に示すステアリング装置の特殊転舵用機構の内部を示す断面図 図7の状態から横方向移動モードに対応の特殊転舵を行った状態を示す断面図 図4の状態から通常走行モードで右に転舵したときの前輪用のステアリング装置の様子を示す部分断面図 図9のときの車両の状態を模式的に示す平面図 図3の状態から車両が小回りモードになった状態を模式的に示す平面図 図3の状態から車両がその場回転モードになった状態を模式的に示す平面図 図3の状態から車両が横方向移動モードになった状態を模式的に示す平面図
以下、この発明の実施形態に係るステアリング装置及び車両を添付図面に基づいて説明する。図2、図3に示す車両1は、車体前方寄りに設けられた左右の車輪2,2と、車体後方寄りに設けられた左右の車輪2,2と、ジョイント部3を介して車輪2に接続されたタイロッド4を有するステアリング装置10とを備え、4個の車輪2,2,2,2を転舵可能な4輪操舵車両になっている。ここで、前後方向は、車両1の車両中心線CLに沿った方向に相当する(図3中に矢線Aで示した方向が前方向)。また、左右方向は、車両中心線CLに直角な方向に相当する。車両中心線CLは、直進姿勢にある車両1を水平面に置いたとき、左右に対を成す車輪のタイヤの接地部中心点O,Oを結ぶ線分の中点を通り、当該線分に直角な水平直線に相当する。以後、前方寄りの車輪2と後方寄りの車輪2とを区別する必要があるときは、「前輪2」と「後輪2」とに呼び分ける。
車両1は、車輪2のハブ内に設けられたインホイールモータの駆動力によって走行可能な電動自動車になっている。車両1は、全ての車輪2にインホイールモータを備えているが、前輪2,2又は後輪2,2のどちらかにだけインホイールモータを搭載してもよい。
なお、図示の車両1は、2人乗車(横並び2人乗り)の超小型モビリティであるが、この発明は、小型車両に限定されず、互いに左右反対方向に転舵する左右の車輪を備える車両に適用可能である。
実施形態に係るステアリング装置10は、左右の車輪2,2を通常転舵することと、特殊転舵することの両方を実行可能なものになっている。ここで、「通常転舵」とは、左右の車輪2,2を左右同じ方向に転舵することをいい、「特殊転舵」とは、左右の車輪2,2を互いに左右反対方向に転舵することをいう。車両1は、左右の前輪2,2を転舵するためのステアリング装置10と、左右の後輪2,2を転舵するためのステアリング装置10とを備えている。ステアリング装置10は、通常転舵用機構100と、特殊転舵用機構200とを組み合わせた構造になっている。
通常転舵用機構100は、図4に示すように、通常転舵用ラックバー110と、これに噛合う通常転舵用ピニオンギア120と、通常転舵用ラックバー110及び通常転舵用ピニオンギア120を収めたケース130と、通常転舵用ラックバー110と一体的に設けられた可動部140とを備えている。可動部140は、ブーツ150からケース130の外部まで突き出ており、特殊転舵用機構200の非可動部と連結されている。なお、通常転舵用機構100は、一般的なラックアンドピニオン方式が望ましいが、それに限定されたものではない。ラックアンドピニオン方式であれば、部品点数が少なくコストを抑えることが可能となる。
図3に示すように、前輪2,2用のステアリング装置10と、後輪2,2用のステアリング装置10とを有するステアリングシステムは、ハンドル5、又は車体に搭載された通常転舵用モータ6によって、図4に示す通常転舵用ピニオンギア120を駆動し、通常転舵用機構100による左右の車輪2,2の転舵を実行可能になっている。例えば、図3に示す通常転舵用モータ6による駆動の場合、ハンドル5に与えられた操作をセンサによって検出し、その操作に応じた通常転舵用ピニオンギアの回転制御を行う。また、ハンドル5による駆動の場合は、ハンドル5に与えられた操作をステアリングシャフト7経由で通常転舵用ピニオンギア120に伝達する。
特殊転舵用機構200は、図1、図5、図6に示すように、左右の車輪2,2に接続されるタイロッド4と、左右のタイロッド4,4に接続される対のラックバー210,220と、この対のラックバー210,220のそれぞれと噛み合い、この対のラックバー210,220を互いに左右反対方向に移動させる少なくとも1個のピニオンギア230と、ピニオンギア230を回転駆動させる特殊転舵用モータ240と、特殊転舵用モータ240の出力部になるモータギア241と、モータギア241及びピニオンギア230の両方に噛合う同期ギア250と、対のラックバー210,220を収納するラックケース260と、対のラックバー210,220の移動を固定するロック機構270と、を備えている。
対のラックバー210,220は、それぞれ直線ギア部211,221と、ラックケース260の外部に配置された接続端部212,222と、を有する。一定ピッチで歯が左右方向に並んでいる直線ギア部211,221は、それぞれピニオンギア230に噛合い、接続端部212,222は、それぞれ対応のヒンジ213,223によって対応のタイロッド4と接続されている。対のラックバー210,220は、同形であるが、互いに左右反対の向きで配置されている。対のラックバー210,220は、左右方向に平行な配置状態が理想的である。以下、対のラックバー210,220のうちの一方を第一ラックバー210と呼び、残る一方を第二ラックバー220と呼ぶ。
特殊転舵用機構200は、ラックケース260と対のラックバー210,220との間に取り付けられた対のラックブーツ280,290を備えている。対のラックブーツ280,290は、それぞれ自己の一方の開口部をラックケース260に固定し、かつ反対の他方の開口部を対応の第一ラックバー210の接続端部212又は第二ラックバー220の接続端部222に固定することによって取り付けられ、この取付け状態で対応の第一ラックバー210又は第二ラックバー220の左右方向移動に応じて伸縮可能な管状体になっている。これらラックブーツ280,290は、ラックケース260の内部の潤滑油が外部に飛散することを防ぐと共に、雨水や泥がラックケース260の内部に入り込むことを防ぐ。
ラックケース260は、第一ラックバー210を左右方向に移動可能に収める第一ラック収納部261と、第二ラックバー220を左右方向に移動可能に収める第二ラック収納部262と、全てのモータギア241、同期ギア250及びピニオンギア230を左右方向に並べた状態に収めるギアケース部263と、を有する。ラックケース260は、車両のフレーム(図示せず)には直接固定されておらず、前述の通常転舵機構100の可動部140に連結され、この通常転舵機構100によって支持されているので、この可動部140の左右方向への移動とともに左右方向に移動する。
ラックケース260は、第一ラックバー210及び第二ラックバー220の移動に伴うラックケース260の容積変動の際にラックケース260の内圧変動を抑えるための外気口264,265を有する。外気口264,265は、それぞれ対応のラック収納部261,262の反タイロッド4側の端でラックケース260の内面及び外面間を貫通する孔部になっている。前述の容積変動の際、ラックケース260の内部と外部の大気間における空気流通が外気口264,265経由で生じ、ラックケース260の内圧変動、特に空気流動性の悪いラック収納部261,262での内圧変動が抑えられる。このため、ラックケースの内圧変動が第一ラックバー210及び第二ラックバー220の移動抵抗にならず、第一ラックバー210及び第二ラックバー220の円滑な移動を実現することができる。
図1に示すように、ギアケース部263は、第一ラックバー210及び第二ラックバー220間に挟まれた空間に1個のモータギア241と、2個の同期ギア250と、2個のピニオンギア230とからなる歯車列を収めるように設けられている。2個の同期ギア250は、同じ歯数のものである。2個のピニオンギア230は、同じ歯数のものである。
これらギア241,250,230の各回転軸は、左右方向に一直線上に並んでいる。モータギア241の左右一方側に1個の同期ギア250が噛合い、この同期ギア250の左右一方側に1個のピニオンギア230が噛合っている。また、モータギア241の左右他方側に1個の同期ギア250が噛合い、この同期ギア250の左右他方側に1個のピニオンギア230が噛合っている。言い換えると、中央にモータギア241を配置し、その両側に同期ギア250を配置し、さらにその外側となる両側にピニオンギア230を配置して、各歯を一列に配置している。これらモータギア241及び同期ギア250は、第一ラックバー210及び第二ラックバー220と噛合っていない。各同期ギア250は、モータギア241の回転に従動し、各ピニオンギア230は、噛合う同期ギア250の回転に従動する。モータギア241からの回転トルクによって全てのピニオンギア230が回転させられ、第一ラックバー210及び第二ラックバー220が互いに左右反対方向に移動させられる。例えば、図7に示す第一ラックバー210が対応のタイロッド4側(図中右側、車両外側)へ移動すると、図8に示すように、第一ラックバー210がピニオンギア230の一個とのみ噛合った状態になり、対応のタイロッド4は図示外に移動する。このとき、第二ラックバー220が図中左方側へ移動させられ図8では図示外になる。
このように、図1に示すモータギア241を複数個のピニオンギア230間の中央に配置し、同期ギア250を介して複数個のピニオンギア230を駆動することにより、1個の駆動源でも複数個のピニオンギア230を駆動することが可能である。また、同じ駆動源を用いるため、複数個のピニオンギア230を常に同方向に同角度回転することができる。そのため、対のラックバー210,220が、互いに左右反対方向に同距離、同速度で移動させられる。
モータギア241の歯数よりピニオンギア230の歯数を多くすることで回転速度が減速され、第一ラックバー210及び第二ラックバー220に大きなトルクをかけることが可能なため、駆動源になる特殊転舵用モータ240のサイズを小型化することができる。
図5、図6に示すように、特殊転舵用モータ240は、ギアケース部263の上部に取り付けられている。特殊転舵用モータ240は、モータ部242の回転を減速機243で減速してモータギア241に出力するようになっている。減速機243は、ギアケース部263に取り付けられている。モータ部242は、減速機243に取り付けられている。特殊転舵用モータ240は、電動モータになっている。減速機243の出力軸は、図1に示すモータギア241の回転軸になっている。
図6に示すロック機構270は、ギアケース部263の下部に取り付けられている。ロック機構270は、詳細な説明は省略するが、図1に示すモータギア241の回転を固定することにより、同期ギア250、ピニオンギア230を介して対のラックバー210,220の移動を固定するようになっている。対のラックバー210,220の移動が固定されている状態では、図3、図4に示す通常転舵用機構100の動作によって特殊転舵用機構200の全体がラックバー110と一体に移動するため、図9に示すように左右の車輪2,2を左右同方向に転舵することが可能である。図6に示すロック機構270は、図2、図3に示す車両1のさまざまな走行モードに適応した位置で図1に示す対のラックバー210,220の位置を固定し、また、その固定を解除して非固定の状態にすることができる。なお、図6に示すロック機構270が図1に示す対のラックバー210,220の移動を固定する機構は、モータギア241の回転を固定するような間接的な移動固定を行う機構でもよいし、第一ラックバー210,第二ラックバー220を係止するような直接的な移動固定を行う機構でもよく、適宜の手段を採用すればよい。
図2、図3に示す車両1は、図6に示すロック機構270で図1に示す対のラックバー210,220の移動を固定しているとき、通常転舵用機構100を使用する通常走行モード又は小回りモードで走行をし、逆に固定していないとき、特殊転舵用機構200を使用するその場回転モード、横方向移動モードなどの特殊走行をすることができる。
通常走行モードでは、図3に示す前輪2,2用のステアリング装置10及び後輪2,2用のステアリング装置10のそれぞれにおいて図1に示す対のラックバー210,220の移動が固定され、図3に示す前輪2,2のみが転舵される。図3は、車両1が前後方向に直進可能な状態を示す。このとき、前輪2,2用のステアリング装置10及び後輪2,2用のステアリング装置10では、それぞれ図1に示す対のラックバー210,220の移動が固定されている。図10は、通常走行モードの車両1が右に転舵した場合を示す。このとき、前輪2,2用のステアリング装置10に備わる通常転舵用機構100により、左右の前輪2,2が共に右方向に転舵され、後輪2,2が転舵されず、車両1が前輪2,2の転舵のみで右に曲がる。
小回りモードでは、前輪2,2用のステアリング装置10及び後輪2,2用のステアリング装置10のそれぞれにおいて図1に示す対のラックバー210,220の移動が固定され、前輪2,2と後輪2,2とが逆位相に転舵される。例えば、車両1が図3に示す直進状態から右に小回りする場合、図11に示すように、前輪2,2が共に右方向に転舵されるのに合わせて、後輪2,2が共に左方向に転舵される。このとき、通常転舵用モータ6が後輪2,2用のステアリング装置10に備わる通常転舵用機構100を駆動することにより、後輪2が前輪2と逆移動で同角度分だけ転舵される。
その場回転モードでは、図12に示すように、車両1の各車輪2の中央軸が車両中心に向けられ、車両1は、その車両中心を回転中心として、その場で回転する。このとき、各車輪2の転舵角度が検出され、その検出結果に応じてステアリング装置10が制御される。例えば、図3に示す車両1の直進状態からその場回転モードに移行する場合、前輪2,2用のステアリング装置10及び後輪2,2用のステアリング装置10のそれぞれにおいて図6に示すロック機構270の固定を解除して図1に示す対のラックバー210,220の移動が非固定の状態とされる。そして、特殊転舵用モータ240が、図12に示すように前輪2,2又は後輪2,2の中央軸が車両中心に向くまで図1に示す対のラックバー210,220を互いに左右反対方向に移動させた後、図6に示すロック機構270が図1に示すモータギア241の回転を固定することによって対のラックバー210,220の移動を固定する。通常転舵用機構100は転舵動作をしない。これにより、図12に示すように、車両1の各車輪2は、その場で回転可能な向きに固定される。この固定状態で、少なくとも1個の車輪2でインホイールモータが駆動されれば、車両1がその場回転する。なお、車輪2の転舵角度の検出は、例えば、図1に示すピニオンギア230、同期ギア250、モータギア241のいずれかに取り付けられた回転センサで行えばよく、その他の箇所に取り付けたセンサで行ってもよい。
横方向移動モードでは、図13に示すように、車両1の各車輪2の中心軸が前後方向に向けられ、車両1は、車体を前後方向に向けたまま左右方向に走行することができる。このとき、微調整機能として、通常転舵用機構100を通常転舵用モータ6又はハンドル5によって左右方向に移動させることにより、車輪2の転舵角度を微調整することができる。横方向移動モードにおけるステアリング装置10の動作は、その場回転モードと共通しており、目標とする各車輪2の転舵角度がその場回転モードと異なるだけである。例えば、図3に示す車両1の直進状態から横方向移動モードに移行する場合、図13に示すように左右の前輪2,2及び左右の後輪2,2がそれぞれ互いに左右反対方向に90°転舵させられることにより、各車輪2の中心軸が前後方向に向けられる。
横方向移動モードの場合、その場回転モードに比して、図1に示す対のラックバー210,220の移動量が大きくなる。このため、対のラックバー210,220は、それぞれ2個のピニオンギア230のうち、対応のタイロッド4側に位置する1個のピニオンギア230のみと噛合う状態になる。図8は、この状態のときの第一ラックバー210を示している。
このような状態でも対のラックバー210,220の傾きを抑えるため、図1に示すように、ステアリング装置10は、第一ラックバー210を常に支持する少なくとも2個の軸受301,302と、第二ラックバー220を常に支持する少なくとも2個の軸受311,312と、を備えている。
これら軸受301,302,311,312は、それぞれ対応のラックバー210,220と、対応のラック収納部261,262との間に介在する滑り軸受になっている。
これら軸受301,302,311,312は、それぞれ含油性焼結金属材によって形成されている。ここで、含油性焼結金属材は、粉末冶金法により製造された多孔質の金属体に潤滑油を含浸させたものである。このため、これら軸受301,302,311,312は、長期間の使用に耐える自己潤滑性をもつ。
これら軸受301,302,311,312は、それぞれ対応のラックバー210,220と相対的に左右方向にすべり運動する滑り面を内周側に有し、ラックケース260との嵌合面を外周側に有する円筒状のブシュになっている。このため、これら軸受301,302,311,312は、それぞれ対応のラックバー210,220をラックケース260に対して前後方向及び上下方向に支持することができる。
図1、図8に示すように、第一ラックバー210又は第二ラックバー220を支持する軸受301,302又は軸受311,312のうち、対応のタイロッド4側に位置する軸受302,312は、他の軸受301,311よりも軸方向に長い軸受を採用している。
図1、図8に示すように、ピニオンギア230付近に位置する軸受301,311は、ギアケース部263の左右の壁266(ラック収納部261,262間に亘る壁)に取り付けられている。これは、なるべくピニオンギア230に近いところで軸受301,311の支持による対のラックバー210,220の傾き抑制を図り、ひいては、直線ギア部211,221とピニオンギア230との円滑な噛合いを保って対のラックバー210,220の円滑な移動を図るためである。
一方、最も対応のタイロッド4側に位置する軸受302,312は、ピニオンギア230付近に位置する軸受301,311と、対応のラック収納部261,262の開口縁267との間の左右方向距離を二等分する位置よりも対応のタイロッド4側へ寄ったところに取り付けられている。これは、対応のタイロッド4に最も近い軸受302,312と、ピニオンギア230付近に位置する軸受301,311とによって対応のラックバー210,220をなるべく広い左右方向間隔で支持し、特に1個のピニオンギア230のみと噛合う状態になった場合でも対応のラックバー210,220の傾きを抑え易いためである。
なお、対のラックバー210,220をそれぞれ常に少なくとも2個の軸受で支持すれば、対のラックバー210,220がそれぞれ1個のピニオンギア230のみと噛合う特殊転舵の場合でも広い左右方向間隔で支持することが可能である。このため、図示例では、対のラックバー210,220をそれぞれ2個の軸受で支持するに留めて部品点数を抑えたが、それぞれ3個以上の軸受で支持してもよい。
実施形態に係るステアリング装置10は、上述のようなものであり、左右の車輪2,2に接続されるタイロッド4,4と、左右のタイロッド4,4に接続される対のラックバー210,220と、対のラックバー210,220のそれぞれに噛合う少なくとも1個のピニオンギア230と、対のラックバー210,220を収めるラックケース260とを備えており、ピニオンギア230の回転によって対のラックバー210,220を互いに左右反対方向へ同距離移動させることが可能な特殊転舵用機構200を有するので、左右の車輪2,2を互いに左右反対方向に転舵する特殊転舵を実行することができる。
また、ステアリング装置10は、通常転舵用機構100と、特殊転舵用機構200とを組み合わせた連結構造としているため、例えば、図3に示すように前輪2,2と後輪2,2の両方に、通常転舵用機構100と特殊転舵用機構200とを組み合わせたステアリング装置10,10を接続すれば、小回りモード、その場回転モード、横方向移動モードなどの多種な走行を可能にする。また、後輪2,2の通常転舵を必要としない車両の場合、通常転舵用機構100と特殊転舵用機構200とを組み合わせたステアリング装置10を前輪2,2に接続し、通常転舵用機構100を除いたステアリング装置10を後輪2,2に接続することによって、その場回転や横方向移動といった後輪2,2の特殊転舵を要する移動モードは可能とするが、通常走行モード時には安定して走るように後輪2,2を完全に固定し易くすることができる。このように、ステアリング装置10は、求める機能によりステアリングの組み合わせを選択でき、また、共通な部品として使用できるため、コストを削減することが可能となる。
また、ステアリング装置10は、図1に示すように、第一ラックバー210を常に支持する少なくとも2個の軸受301,302と、第二ラックバー220を常に支持する少なくとも2個の軸受311,312とをさらに備えているので、その場回転モードや横方向移動モードに対応の特殊転舵時でも、対のラックバー210,220のそれぞれが常に少なくとも2個の軸受301,302,311,312で支持されるため、各ラックバー210,220の傾きを低減することができる。
なお、一般的な通常転舵用のステアリング装置では、ピニオンギアに対して左右両側に1本のラックバーを支持するための滑り軸受(支持用ブシュ)を1個ずつ配置している。この配置を特殊転舵用の対のラックバーの支持に適用した場合を仮定すると、特殊転舵時、対のラックバーのそれぞれが自己の移動方向と左右反対側に位置する1個の滑り軸受から外れてしまい、1個の滑り軸受のみで支持された状態になり得る。この状態で車輪から大きな荷重がかかるとラックバーの傾き(ラックケースとラックバーのがたつき)が増加されてしまう。このように傾きが増加した状態でラックバーがラックケース内に戻ると、ラックバーと滑り軸受間でこじりが生じる懸念がある。また、その場回転モード、横方向移動モードに対応の特殊走行時において、車輪側から大きな荷重がかかるとラックバーの傾き量が大きくなり、車輪の回転角度位置が特定しにくくなる。さらに、ラックバーが常に左右両側の滑り軸受から外れないように設計すると、ラックバーの全長拡大、ピニオンギアの配置間隔の拡大といった手段を取ることになり、ステアリング装置全体のサイズが大きくなってしまう。これに対し、実施形態に係るステアリング装置10では、特殊転舵時でも対のラックバー210,220のそれぞれを常に2か所以上で支持可能な位置に軸受301,302,311,312を配置しているので、特殊走行時に車輪2側から前後方向に大きな荷重を受けた場合でも対のラックバー210,220の傾きを抑制することができ、車輪2からの荷重を2個以上の軸受301,302,311,312で受けて、スムーズに対のラックバー210,220を移動させることができる。
また、ステアリング装置10は、第一ラックバー210を支持する少なくとも2個の軸受301,302又は第二ラックバー220を支持する少なくとも2個の軸受311,312のうち、対応のタイロッド4側に位置する軸受302,312が他の軸受301,311よりも軸方向に長い軸受を採用しているので、軸受302と第一ラックバー210の面する面積が大きくなり、軸受312と第二ラックバー220の面する面積が大きくなる。このことは、第一ラックバー210及び第二ラックバー220の傾き抑制に有利である。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。したがって、本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両
2 車輪
4 タイロッド
10 ステアリング装置
200 特殊転舵用機構
210 第一ラックバー
220 第二ラックバー
230 ピニオンギア
260 ラックケース
301,302,311,312 軸受

Claims (5)

  1. 左右の車輪に接続されるタイロッドと、
    左右の前記タイロッドに接続される対のラックバーと、
    前記対のラックバーのそれぞれと噛み合い、この対のラックバーを互いに左右反対方向に移動させるピニオンギアと、
    前記ピニオンギアを回転駆動させるモータと、
    前記対のラックバーを収納するラックケースと、
    前記対のラックバーのうちの第一ラックバーを常に支持する少なくとも2個の軸受と、
    前記対のラックバーのうちの第二ラックバーを常に支持する少なくとも2個の軸受と、を備えるステアリング装置。
  2. 前記少なくとも2個の軸受のうち、対応のタイロッド側に位置する前記軸受が、他の前記軸受よりも軸方向に長い軸受である請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記軸受が、それぞれ滑り軸受になっている請求項1又は2に記載のステアリング装置。
  4. 前記軸受が、それぞれ含油性焼結金属材によって形成されている請求項3に記載のステアリング装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のステアリング装置を備える車両。
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