JP2017023892A - 油水分離システム - Google Patents

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Abstract

【課題】より効果的に水と油を分離できる油水分離システムの提供【解決手段】油水分離システム1は、油水混合液が供給される第1槽21と、第1槽21の下流側に位置する第2槽22と、油水混合液を第1槽21から第2槽22へ導く導管3と、第1槽21内において平面視渦巻き状の渦巻流路20を規定するガイド部材12と、を備える。導管3は、渦巻流路20内又は渦巻流路20の下方において上向きに開口する流入口3aを有し、第1槽21に供給された油水混合液は、渦巻流路20を介して流入口3aへ導かれ、導管3を介して第2槽22へ供給された油水混合液は、第2槽22内において比重差により油Oと水Wに分離される。【選択図】図1

Description

本発明は、油水混合液を比重差により油と水に分離させる油水分離システムに関する。
環境基準では、排水に含まれる鉱油類含有量(ノルマルヘキサン抽出法によるもの)が5ppm以下と定められている(環告第64号)。そのため、発電設備や工場設備などで発生した油水混合液を廃棄する際には、事前に水と油を分離する必要があり、このような分離処理を行うものとして種々の油水分離システムが提案されている。例えば、特許文献1に記載の油水分離槽では、槽本体の内部空間が流入室、複数の分離室、及び排水室に仕切られ、流入室へ供給された油水混合液が複数の分離室を経て排水室へ流れる間に、油を浮上させて水から分離する構成とされている。
特開第2007−175655号公報
しかしながら、特許文献1に記載の油水分離槽では、流入室に供給された油水混合液に含まれる油粒子を分離室へ効率良く導くことができず、油粒子は流入室に留まりがちとなる。また、一旦槽本体の底部に沈んだ油粒子は、水との比重差によっても上方に浮き上がりにくく、効率的な油水分離が期待できない。油粒子が比較的大きい場合には、油粒子は比較的容易に液面に浮上するため、従来の油水分離槽を用いても一定の油水分離効果は期待できるものの、油粒子が比較的小さい場合には油が浮上し難く、油と水の分離を十分に行えないおそれがあった。微細な油粒子が水と混ざり乳化した状態の油水混合液については特に、油と水の分離が難しかった。
本発明は、より効果的に水と油を分離できる油水分離システムの提供を目的とする。
本発明の請求項1に記載の油水分離システムは、油水混合液が供給される第1槽と、前記第1槽の下流側に位置する第2槽と、前記油水混合液を前記第1槽から前記第2槽へ供給する導管と、前記第1槽内において平面視渦巻き状の渦巻流路を規定するガイド部材と、を備え、前記導管は、前記渦巻流路内又は前記渦巻流路の下方において上向きに開口する流入口を有し、前記第1槽に供給された油水混合液は、前記渦巻流路を介して前記流入口へ導かれ、前記導管を介して前記第2槽へ供給された油水混合液は、前記第2槽内において比重差により油と水へ分離されることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の油水分離システムは、前記第2槽に設けられ上面開口部を有する枠体を更に備え、前記導管を介して前記第1槽から供給された油水混合液は、前記導管の流出口から前記枠体内へ流入して前記枠体の前記上面開口部を介して上向きに流れ、比重差により油と水へ分離されることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の油水分離システムは、前記枠体に収容保持された減速手段を更に備え、前記導管を介して前記第1槽から供給された油水混合液は、前記導管の流出口から前記枠体内へ流入して前記減速手段を上向きに通過することを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の油水分離システムは、前記第1槽と前記第2槽とを連通させるバイパス流路を更に備え、油水混合液の一部は前記バイパス流路を流れることによって、前記減速手段を通過することなく前記第1槽から前記第2槽へ供給されることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の油水分離システムは、前記ガイド部材を下方から支持する柵部材を更に備え、前記渦巻流路の下面は開口していることを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の油水分離システムは、前記第1槽に供給口を介して油水混合液を供給する混合液供給手段と、前記第1槽内に配設されたプレート部材と、を更に備え、前記プレート部材は前記供給口の下方に位置し、前記供給口を介して前記第1槽に供給された油水混合液が、前記プレート部材の上面を伝って前記渦巻流路へ向かって流れるように構成されたことを特徴とする。
本発明の請求項7に記載の油水分離システムは、前記第2槽の下流側に位置する第3槽と、前記第2槽において下方に分離された水を前記第3槽へ供給する流通経路と、前記第3槽に設けられたフィルタと、を更に備え、前記流通経路を介して第3槽へ供給された前記水は、前記フィルタを上向きに通過して流れることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の油水分離システムによれば、第1槽に供給された油水混合液は、渦巻流路を介して導管の流入口へ導かれるので、油水混合液は渦を巻きながら流入口へ流れ込む。これにより、油水混合液は導管3内を渦を巻きながら通過し、油水混合液に含まれる水は遠心力によって渦の外側を流れる一方、比重の軽い油粒子は渦の中心に集まり、油粒子同士の結合が促される。このように、油粒子をより大きな油粒子へ成長させながら第2槽へ導くことができるので、第2槽における油水分離を促進できる。また、流入口から導管内へ流れ込んだ油水混合液は、導管内を自重により下向きに流れた後に枠体内へ流入するため、枠体内における上向きの流れを形成でき、これによって第2槽内における液面へ油水混合液を到達させることができる。
本発明の請求項2に記載の油水分離システムによれば、第2槽へ供給された油水混合液が枠体を通して上方に向かって流れることにより、油水混合液に含まれる油粒子は油水混合液の上向きの流れに乗って液面に到達する。よって、比重差のみによっては液面に浮上し難い比較的小さな油粒子であっても、確実に液面に到達させることができる。そして、このように液面に到達した油粒子は他の油粒子や既に形成されている油の層と結合することによって、下方に沈むのが防止され、水からの分離を確実に行うことができる。
本発明の請求項3に記載の油水分離システムによれば、第1槽から供給された油水混合液は、減速手段を上向きに通過するため、油水混合液の流速が減速される。このように流速を減速させることにより、第2槽内へ供給される油水混合液の流れによって第2槽内の油水混合液が撹拌されるのを防止でき、第2槽内の油水混合液を静状に保つことができる。また、仮に油水混合液に渦が発生していても、油水混合液の流速を減速することによりこのような渦を消すことができ、これによっても油粒子同士の結合を促進できる。
本発明の請求項4に記載の油水分離システムによれば、油水混合液の一部はバイパス流路を流れることによって、減速手段を通過することなく第1槽から第2槽へ供給されるので、第1槽の水位を一定に保つことができ、第1槽における油水混合液の水位が渦巻流路の上面を超えて高くなるのを防止できる。
本発明の請求項5に記載の油水分離システムによれば、柵部材によってガイド部材が下方から支持され、また渦巻流路の下面は開口しているため、渦巻流路を流れる油水混合液に含まれる固形物は、柵部材の間を通って下方に沈み、固形物が導管を介して第2槽へ侵入するのを防止できる。
本発明の請求項6に記載の油水分離システムによれば、混合液供給手段の供給口の下方にプレート部材が位置し、供給口を介して第1槽に供給された油水混合液はプレート部材の上面を伝って流れるので、混合液供給手段から供給される油水混合液の勢いが強くても、プレート部材によって油水混合液の勢いを抑えることができ、供給される油水混合液の勢いによって第1槽内に蓄えられた油水混合液が撹拌されるのを防止でき、ひいては油水混合液に含まれる油粒子がより微細な粒子になるのを防止できる。
本発明の請求項7に記載の油水分離システムによれば、第2槽において下方に分離された水は、第3槽において更にフィルタを通過するので、第3槽へ供給された水に残留油分が含まれていても、これを効果的に除去することができる。
(a)は本発明の第1実施形態にかかる油水分離システムの平面図、(b)は(a)のIb―Ib線断面図。 図1に示す油水分離システムの要部斜視図。 本発明の第2実施形態に係る油水分離システムの断面図。
[第1実施形態]
以下、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態にかかる油水分離システムについて説明する。図1を参照して、図示の油水分離システム1は、上部が開口した槽本体2と、一対の導管3と、混合液供給手段4と、を備える。槽本体2の内部空間は2枚の仕切板51,52により上流側から順に第1槽21と、第2槽22と、第3槽23と、へ仕切られている。各導管3は、第1槽21と第2槽22との間に位置する仕切板51を貫通し、これらの導管3により第1槽21と第2槽22とが連通されている。また、第2槽22と第3槽23との間に位置する仕切板52の下方には流通口(流通経路)52aが設けられ、この流通口52aを介して第2槽22と第3槽23とが連通している。混合液供給手段4は供給管41を有し、この供給管41を介して第1槽21へ油水混合液を供給する。このようにして第1槽21へ供給された油水混合液は、一対の導管3を介して第2槽22の底部へ導かれる。第2槽22に供給された油水混合液は上方に流れて液面に到達し、比重差によって水Wが下方に分離され、油粒子は液面に留まり油Oの層を形成する。下方に分離された水Wは流通口52aを介して第3槽23へ流入し、排水管6を介して外部に排出され、第2槽22で集められた油Oは図示しない油回収手段により回収される。以下、詳細に説明する。
図2をも参照して、第1槽21の内部には、プレート部材7と、柵部材8と、プレート部材7及び柵部材8を下方から支持する支持部材9と、が設けられている。プレート部材7の上面7aには第1の規制部材10と第2の規制部材11が載置されている。第1の規制部材10は平面視略く字型形状を有するプレート部材からなり、この第1の規制部材10により、下流側に向かってテーパ状に広がるテーパ状空間S1が規定されている。第2の規制部材11は平面視しずく形状を有し、その頂角11aが下流側を向くようにテーパ状空間S1に配設されている。また、供給管41は、その供給口41aがプレート部材7の上面7aに対向するように下向きに開口すると共に、テーパ状空間S1内において第1の規制部材10の湾曲部10aと第2の規制部材11との間に位置するように配設されている。
かかる構成により、供給管41から供給される油水混合液は、供給口41aからプレート部材7に向かって排出され、プレート部材7の上面7aを伝ってテーパ状空間S1内を流れるため、供給口41aから排出される油水混合液の勢いが低減される。これにより、供給口41aから排出される油水混合液の勢いによって第1槽内21内の油水混合液が撹拌されるのを防止でき、油水混合液が撹拌されることによる油と水の混濁の悪化を防止できる。そして、テーパ状空間S1を規定する第1の規制部材10と第2の規制部材11とによって、油水混合液はテーパ状空間S1内を左右に分かれて流れる。また、供給口41aから排出された油水混合液はプレート部材7により遮られ、供給口41aから直接、第1槽21の底へ向かって流れ込むのが防止される。よって、油水混合液に含まれる油粒子が第1槽21の底へ向かって沈むことがなく、油粒子を液面付近に留めることができる。
柵部材8は、例えば格子部材や網部材からなり、プレート部材7の下流側に略水平に配設されている。柵部材8の上面には、相互に線対称な形状を有する一対のガイド部材12(12a,12b)が載置され、各ガイド部材12により上面及び下面が開口された渦巻流路20が規定されている。より具体的に、一方のガイド部材12aは、平面視反時計回りのインボリュート曲線形状を有する渦巻き状のプレート部材であって、その径方向外側端部121aが第1の規制部材10の一方の下流側端部10bと当接している。また、他方のガイド部材12bは、平面視時計回りのインボリュート曲線形状を有する渦巻き状のプレート部材であって、その径方向外側端部121bが第1の規制部材10の他方の下流側端部10cと当接している。
上述した一対の導管3は、一対の渦巻流路20に対応して設けられ、渦巻流路20の中心部分20aから第2槽22内まで略L字状に延びている。より具体的に、導管3の流入口3aは渦巻流路20の中心部分20a(渦巻の中心部分)において上向きに開口し、流入口3aの高さ位置はガイド部材12の上端よりも下方とされている。導管3はこの流入口3aから下方に延びた後に下流側に向かって湾曲し、仕切板51の底部を貫通して第2槽22内まで延びている。
かかる構成により、テーパ状空間S1内で左右に分かれた油水混合液は、導管3へ向かう直線経路を流れる代わりに、曲線流路20内を曲線を描きながらその中心部分20aに向かって流れ、渦を巻ながら流入口3aへ流れ込む。
なお、図1に示す例では、導管3は流入口3aが渦巻流路20内に位置する(即ち、流入口3aがガイド部材12の下端よりも上方に位置する)ように配設されているが、油水混合液を渦を巻きながら流入口3aへ流れ込ませることができれば、流入口3aは必ずしも渦巻流路20内に位置する必要はなく、渦巻流路20の中心部分20aの下方に位置してもよい。
ここで、油水混合液が撹拌されると油粒子がより微細な粒となって混濁するが、静止した油水混合液やスムーズな油水混合液の流れの中等においては油粒子同士が結合して、より大きな油粒子に成長する。そして、このようにより大きく成長した油粒子は、水に対して上方へ分離し易くなるため、油粒子を成長させることによって油と水の分離を促進させることができる。
この点、本実施形態においては、油水混合液を渦巻流路20に沿って曲線状に流すことにより、油水混合液は渦を巻きながら導管3へ流れ込み、導管3内を渦を巻きながら通過する。これにより、油水混合液に含まれる水は遠心力によって渦の外側を流れる一方、比重の軽い油粒子は渦の中心に集まり、油粒子同士の結合が促され、油粒子をより大きな油粒子へ成長させながら第2槽22へ導くことができ、第2槽22における油水分離を促進できる。なお、ガイド部材12の渦巻きの巻数に制限はないが、油水混合液が渦巻流路20を流れることなく導管3へ直接到達するのを防止するため、1.5巻以上とするのが好ましい。
また、ガイド部材12は柵部材8により下方から支持され、また渦巻流路20の下面は開口しているため、渦巻流路20を流れる油水混合液に含まれる固形物は、渦巻流路20の下面開口部及び柵部材8の間を通って第1槽21の底に沈むことになり、固形物が導管3を介して第2槽22へ侵入するのが防止される。
更に、油水混合液は比較的幅の狭い渦巻流路20を通過するため、第1槽21の液面に浮いている油粒子が集められて相互に近接し、これによっても油粒子同士の結合を促進できる。
第2槽内における仕切板51近傍位置には、上向きに開口する枠体13が設けられている。枠体13の内部空間は仕切柵14によって下空間S2と上空間S3とへ仕切られ、上述した各導管3の一端部は、枠体13の上流側側壁13aを貫通して枠体13の下空間S2まで延びている。これにより、第1槽21から導管3を介して流れる油水混合液は、導管3の流出口3bを介して枠体13の下空間S2に供給される。
また、枠体13の上空間S3には減速手段15が収容保持されており、下空間S2に供給された油水混合液は、減速手段15を上向きに通過して枠体13から流れ出る。この減速手段15は、枠体13内を流れる油水混合液の流速を低減させるものであり、例えば、上空間S3に積層された目の粗いメッシュ部材や、上空間S3に収容保持された多数の減速整流体(スパイラルチューブや目の粗い金属たわし等の部材)により構成でき、油水混合液の流れを堰き止めることなくその流速を抑制できるものであれば、その形態に制限はない。
このように油水混合液を減速手段15をゆっくりと通過させることにより、第1槽21から第2槽22へ供給される油水混合液の流れによって第2槽22内の油水混合液が撹拌されるのを防止し、第2槽22内の油水混合液を比較的静状に保つことができる。
このようにして油水混合液が静かに蓄えられた第2槽22では、枠体13を通過して上方に流れる油水混合液は、自身の流れに乗って液面まで上昇し、油水混合液に含まれる油粒子は水との比重差によって液面に留まる。このようにして液面に留まった油粒子同士が相互に結合することにより、油水混合液の液面付近には油Oの層が形成され、より比重の重い水Wが下方に分離される。
その後、下方に分離された水Wは流通口52aを介して第3槽23へ流入し、排水管6を介して外部に排出される。一方、第2槽22において上方に分離された油Oは図示しない油回収手段により回収される。
このように、本実施形態における油水分離システム1によれば、油水混合液の液流を調整することによって油粒子を成長させ、水と油の分離を促進することができる。また、プレート部材7を用いることによって、第1槽21内で油粒子を下方に沈ませることなく液面付近に留めておくことができるので、油粒子の分散を防止して油粒子の相互結合を促進できると共に、油粒子を確実に導管3の流入口3aへ導くことができる。
また、導管3の流入口3aは第1槽21における油水混合液の液面付近に位置し、また導管3は流入口3aから下方に向かって延びるため、第1槽21において液面に浮かぶ油粒子を導管3を介して第2槽22へ強制的に移送することができる。また、流入口3aを介して導管3へ流れ込んだ油水混合液は自重によって下方に向かう液流を形成するため、導管3を介して第2槽22へ供給された油水混合液は、自身の液流に乗って上方へ流れて液面まで到達する。これにより、第2槽22において早期に油Oの槽を形成することができると共に、比較的小さな油粒子であっても容易に液面に到達させて水Wから分離させることができる。即ち、比較的小さな油粒子の場合、比重差のみによって油粒子を水Wから上方へ浮上させて分離するのは容易でないが、本実施形態においては、比較的小さな油粒子であっても、枠体13を通じた油水混合液の上方の流れに乗って液面まで到達させることができる。そして、このようにして液面に到達した油粒子は、液面に形成されている油Oの層(又は液面に浮いている油粒子)と結合し、第2槽22内で下方に沈むことがない。
また、第1槽21へ供給された油水混合液を2本の導管3へ分散させて第2槽22へ供給するので、導管3を流れる油水混合液の流速が抑えられ、これによっても第2槽22における油水混合液の上方への液流をスムーズにできる。
また、動力源を必要とせず、無動力による油水分離が可能であるため、油水分離システム1のランニングコストを抑制できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態にかかる油水分離システムについて説明する。図3を参照して、図示の油水分離システム100は、上述した油水分離システム1と略同一の構成を有するが、槽本体2の下方に第1槽21と第2槽22とを連通する微小なバイパス流路17が設けられ、このバイパス流路17に設けられたバルブ18を所定量だけ開けておくことにより第1槽21の水位を一定にできるように構成されている点で異なる。即ち、上述した第1実施形態においては、減速手段15による流路抵抗によって、第1槽21における水位は第2槽22における水位よりも高くなるが、混合液供給手段4からの油水混合液の供給量が多い場合等において第1槽21における水位がガイド部材12の上端(渦巻流路20の上面)を超えて上昇すると、油水混合液は渦巻流路20内を渦巻状に流れることなく導管3内へ流入してしまう。そこで、バルブ18を所定量だけ開けておくことにより、第1槽21内の一部の油水混合液はバイパス流路17を流れ、減速手段15を通過することなく第2槽22内へ導入される。これにより、第1槽21における水位を一定に保つことができ、第1槽21内の水位が渦巻流路20の上面まで上昇するのを防止できる。
[実施例]
上述した第1実施形態に係る油水分離システム1の油水分離能力を検証する実験を行った。この実験では、100Lの水と100L(87.4Kg)の工業用潤滑油とを混合して油水混合液を用意した。工業用潤滑油としてはJX日鉱日石エネルギー社のタービンオイル46を用いた。予め油水分離システム1の槽本体2(第1槽21〜第3槽31)を約4,000Lの水で満たしておき、上記油水混合液を供給管41を介して第1槽21へ供給した。第1槽21への供給終了後、20分経過後から10分間隔で第3槽23からサンプルを採取し、各サンプルの油濃度を簡易測定した。20分経過後からサンプル採取を開始するのは、第1槽21へ供給された油水混合液が第3槽23へ到達するまでに要する時間が約20分であるためである。その結果、20分経過後におけるサンプルにおいて最も高い油濃度が検出され、当該サンプルの油濃度をノルマルヘキサン抽出法により測定したところ、0.8mg/Lであった。簡易測定には株式会社堀場製作所製の油分濃度計OCMA−505を用いた。
以上、本発明の実施形態に係る油水分離システムについて添付の図面を参照して説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、上記実施形態においては、一対の渦巻流路20を設けたが、1つ又は3つ以上の渦巻流路20を設けてもよい。また、図1(b)及び図3に示す様に第3槽23にフィルタ部材16を設置しても良い。これにより、第2槽22において下方に分離された水Wは、第3槽23において更にフィルタ16を通過するので、第3槽23へ供給された水に残留油分が含まれていても、これを更に除去することができる。なお、フィルタ16を設置する場合には、フィルタ16による流路抵抗を考慮して、排水管6の流入口の高さ位置を導管3の流入口3aの高さ位置よりも若干(例えば20mm程度)低く設定するのが好ましい。
1 油水分離システム
3 導管
7 プレート部材
8 柵部材
10 第1の規制部材
11 第2の規制部材
12(12a,12b) ガイド部材
13 枠体
15 減速手段
20 渦巻流路
21 第1槽
22 第2槽
23 第3槽
51,52 仕切板
O 油
W 水

Claims (7)

  1. 油水混合液が供給される第1槽と、
    前記第1槽の下流側に位置する第2槽と、
    前記油水混合液を前記第1槽から前記第2槽へ供給する導管と、
    前記第1槽内において平面視渦巻き状の渦巻流路を規定するガイド部材と、を備え、
    前記導管は、前記渦巻流路内又は前記渦巻流路の下方において上向きに開口する流入口を有し、
    前記第1槽に供給された油水混合液は、前記渦巻流路を介して前記流入口へ導かれ、
    前記導管を介して前記第2槽へ供給された油水混合液は、前記第2槽内において比重差により油と水に分離されることを特徴とする油水分離システム。
  2. 前記第2槽に設けられ上面開口部を有する枠体を更に備え、
    前記導管を介して前記第1槽から供給された油水混合液は、前記導管の流出口から前記枠体内へ流入して前記枠体の前記上面開口部を介して上向きに流れ、比重差により油と水へ分離されることを特徴とする請求項1に記載の油水分離装置。
  3. 前記枠体に収容保持された減速手段を更に備え、前記導管を介して前記第1槽から供給された油水混合液は、前記導管の流出口から前記枠体内へ流入して前記減速手段を上向きに通過することを特徴とする請求項2に記載の油水分離装置。
  4. 前記第1槽と前記第2槽とを連通させるバイパス流路を更に備え、油水混合液の一部は、前記バイパス流路を流れることによって、前記減速手段を通過することなく前記第1槽から前記第2槽へ供給されることを特徴とする請求項3に記載の油水分離システム。
  5. 前記ガイド部材を下方から支持する柵部材を更に備え、前記渦巻流路の下面は開口していることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の油水分離システム。
  6. 前記第1槽に供給口を介して油水混合液を供給する混合液供給手段と、
    前記第1槽内に配設されたプレート部材と、を更に備え、
    前記プレート部材は前記供給口の下方に位置し、
    前記供給口を介して前記第1槽に供給された油水混合液が、前記プレート部材の上面を伝って前記渦巻流路へ向かって流れるように構成されたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の油水分離システム。
  7. 前記第2槽の下流側に位置する第3槽と、
    前記第2槽において下方に分離された水を前記第3槽へ供給する流通経路と、
    前記第3槽に設けられたフィルタと、を更に備え、
    前記流通経路を介して第3槽へ供給された水は、前記フィルタを上向きに通過して流れることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の油水分離システム。



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