以下、図1等を参照して、本発明の実施形態に係る保守管理システムの概要について説明する。
本実施形態に係る保守管理システム100は、保守管理の現場である複数の駐車場Pa,Pb,PC…の場内にそれぞれ設置されている駐車場システム500と、保守管理対象に関するデータを取得して保守管理を行う保守管理装置によって構成される保守管理サーバ50と、管理者が携帯し保守管理に関する種々の通知を受けるデータ受信端末である管理者端末700とを備える。各駐車場システム500は、保守管理対象に関するデータを送信するデータ送信端末である現場端末TEをそれぞれ有し、各駐車場Pa,Pb,PC…の現場端末TE,TE…と保守管理サーバ50とは、例えばインターネット回線等の公衆回線INで通信する。特に、本実施形態では、保守管理サーバ50は、現場端末TEから取得したデータに基づき保守管理の要否に関する予測判定を行うものとなっている。また、保守管理サーバ50と管理者端末700とは、公衆回線INで通信し、例えば保守管理サーバ50において各種情報処理の結果から緊急に保守管理が必要であると判断された場合、直ちに管理者端末700に対して必要な情報が送信される。なお、本実施形態における保守管理システム100は、主に一時利用をする車両(例えば四輪車)のための有料駐車場を管理対象として想定したものとなっている。すなわち、各駐車場システム500は、発券装置や精算装置、ゲートやフラップ制御板等の種々の設備で構成されており、これらの各部や構成部品等が保守管理システム100における保守管理の対象となっている。
以下、図2を参照して、保守管理サーバ50の各部の構成について詳しく説明する。保守管理サーバ50は、例えばCPUや記憶装置等で構成される保守管理装置を適用するものであり、データ取得部51と、登録部52と、データベース部DBと、判定部53と、通知部54とを備え、複数の駐車場Pa,Pb,PC…(図1参照)の情報を一括管理している。
データ取得部51は、公衆回線IN(図1参照)等の外部から入力される情報を受け付ける入力部として機能し、ここでは特に保守管理対象である駐車場システム500を構成する各部に関する種々のデータを現場端末TEから取得する。
登録部52は、データ取得部51において受け付けた情報を一時格納するメモリとして機能するとともに、取得した各種データを駐車場ごとに、かつ、各駐車場を構成する各部ごとに分類してデータベース部DB内に設けられた各領域に記憶させる。なお、データベース部DBは、例えばハードディスクその他の記憶装置等により構成される大容量記憶部である。
判定部53は、例えばCPUや演算回路等で構成されており、登録部52を介してデータベース部DB内に格納された各種情報を必要に応じて呼び出して、保守管理の要否に関する予測判定を行うとともに予測判定の結果を通知部54に通知する。特に、本実施形態では、データ取得部51で取得された駐車場システム500の各構成部分のデータについて各データの属性に応じた重み付け設定をし、当該重み付け設定に基づき保守管理の要否に関する予測判定を行うことで、より的確な事前予測・判断を可能にしている。
通知部54は、公衆回線IN(図1参照)等により外部へ情報を出力する出力部であり、ここでは特に上記予測判定の結果を含む駐車場システム500における保守管理に関する情報を、例えば各駐車場Pa,Pb,Pc…から離れた遠隔地にいる管理者が携帯する管理者端末700に対して送信する。
以下、図3に示すブロック図を参照して、各駐車場(例えば駐車場Pa)をそれぞれ管理・制御する駐車場システム500の各部の構成について説明する。駐車場システム500は、入場部ENと、出場部EXと、事前精算装置PSと、複数のフラップ板FP,FP…とを備える。
駐車場システム500のうち、入場部ENは、発券機11と、ゲート装置12と、第1読取装置13とを備える。発券機11は、矢印A1の方向から入場しようとする車両に対して駐車券排出口11aから駐車券を発券する駐車券発行機である。ゲート装置12は、例えばゲート装置12からの指令信号に従ってゲートバー12aを昇降させて車両の入場の許否を示す装置である。第1読取装置13は、CMOS等で構成されるカメラ部を有する撮像装置であり、図示のように、ゲートバー12aの前方に配置されることで、入場しようとする車両の前方側のうち、特にナンバープレートを撮像可能な配置となっており、撮像画像は、例えば駐車場管理や不正防止等に利用可能となる。
駐車場システム500のうち、出場部EXは、精算装置31と、ゲート装置32と、第2読取装置33とを備える。精算装置31は、矢印A2の方向から出場しようとする車両に対して駐車券挿入口30から駐車券を挿入排出するとともに駐車料金精算に必要な各種処理を行う。ゲート装置32は、例えば精算装置31からの指令信号に従ってゲートバー32aを昇降させて車両の入場の許否を示す装置である。第2読取装置33は、CMOS等で構成されるカメラ部を有する撮像装置であり、図示のように、ゲートバー32aの前方に配置されることで、第1読取装置13の場合と同様に、出場しようとする車両の前方側のうち、特にナンバープレートを撮像可能な配置となっている。
駐車場システム500のうち、事前精算装置PSは、出場するために必要となる駐車料金の精算処理を事前に可能とするための装置であり、受付口に駐車券が挿入されると駐車料金精算に必要な各種処理を行うものとなっている。駐車場の利用者は、事前精算装置PSを利用することで、出場部EXにおいて精算処理を要することなく迅速に自己の車両を出場させることができる。
駐車場システム500のうち、複数のフラップ板FP,FP…は、駐車場内の複数の車室VI,VI…にそれぞれ対して設けられ昇降動作により各車室に駐車した車両について個別ロックを行う。
ここで、本実施形態においては、一例として、上記駐車場システム500のうち出場部EXを構成する精算装置31が、図示のように駐車場システム500の各部(事前精算装置PSを除く)と接続されており、駐車料金の精算処理のみならず駐車場システム500の全体の動作制御を統括する主要部分として機能する。また、駐車場Paで取得される種々の情報が、精算装置31で集約され、現場端末TEから保守管理サーバ50に対して送信される。なお、本実施形態では、事前精算装置PSについては、精算装置31等とは分離して管理されている。例えば事前精算装置PSは、精算装置31とは別個に現場端末TEを有し、事前精算装置PSの各部に関する種々のデータを送信している。すなわち、精算装置31と事前精算装置PSとは、上位機構である保守管理サーバ50に対してそれぞれ個別にデータ送信を行っている。
以下、図4等を参照して、精算装置31の構造等について詳しく説明する。まず、図4(A)及び4(B)に示すように、精算装置31は、駐車料金の精算処理を行うための装置として、現金投入口10と、リーダライタ部20と、駐車券挿入口30と、プリンター40と、磁気カード読取部60と、タッチパネル部TOと、スピーカーSPと、呼出ボタンBTと、粉塵計DMと、温度センサ部TSと、現場端末TEと、これらを統括制御する制御部90とを備える。ここで、現金投入口10、リーダライタ部20、駐車券挿入口30、プリンター40、磁気カード読取部60、タッチパネル部TO、スピーカーSP及び呼出ボタンBTの各部には、それぞれ現金センサ部10a、電子マネーセンサ部20a、駐車券センサ部30a、ロール紙センサ部40a、磁気カードセンサ部60a、スピーカーセンサ部SPa、タッチパネルセンサ部TOa及びボタンセンサ部BTaがそれぞれ設けられており、各部の属性に応じた固有の事項についてそれぞれ検知し、検知結果を制御部90に送信する。また、粉塵計DMや温度センサ部TSは、精算装置31の内部に設置され、設置された各場所での粉塵量、温度をそれぞれ測定するための装置であり、センサの一種である。なお、制御部90は、CPU等で構成され各種動作を行う主制御部90aと、各種動作を行うためのプログラムやデータを格納するとともに各部について取得した各種情報を格納するデータ記憶部90bとを備える。また、精算装置31では、上記のように駐車場システム500の全体動作を統括すべく制御部90が、駐車場システム500の各部と接続されている。すなわち、制御部90には、上記精算装置31を構成する現金投入口10等の各部と同様に、発券装置11等(図3参照)の精算装置31以外の装置等の各構成要素にそれぞれ設けられたセンサ類から各構成要素の稼働状況や環境に関する情報、異常に関する情報等を含めた各種情報が送信可能となっている。
図4(B)に示すように、精算装置31のうち、現金投入口10は、貨幣用の投入口である貨幣投入口11や紙幣用の投入口である紙幣投入口12のほか、例えば貨幣受け口23等を有し、駐車料金支払いのための現金投入や、お釣りの支払い、払戻し等、現金の授受を行うための窓口である。なお、現金センサ部10aは、例えば投入された貨幣、紙幣の種類や枚数のほか、紙幣の受付時のリトライ回数(紙幣の受付を拒否した回数)や、つり銭切れ等を検知し、検知結果を制御部90に送信する。
リーダライタ部20は、精算装置31の正面部に取り付けられ、電子マネーカードをタッチすることで、当該電子マネーカードの情報を読み書きするための端末である。なお、電子マネーセンサ部20aは、例えば電子マネーカードとの送受信回数等のほか、データ読取り時のエラー回数等を検知し、検知結果を制御部90に送信する。
駐車券挿入口30は、駐車場への入場時に各車両に配布された駐車券を挿入させる、すなわち精算を開始させるための駐車券の受入口である。なお、駐車券センサ部30aは、例えば駐車券の受付回数等のほか、駐車券の読取り時のエラー回数等を検知し、検知結果を制御部90に送信する。
プリンター40は、制御部90の制御下で動作する印刷部であり、精算完了に際して印刷媒体としてのロール紙に領収書の印刷を行う。なお、ロール紙センサ部40aは、例えば印刷回数やロール紙の残量(ロールの厚さ、予備のロール紙の本数)等のほか、ジャム発生回数や印刷用ヘッド部の状況等を検知し、検知結果を制御部90に送信する。
磁気カード読取部60は、クレジットカードその他の磁気で読み取り可能なカードであって精算において使用される種々のものについての情報の読取りを行う装置である。なお、磁気カードセンサ部60aは、カードの読取回数のほか、リトライ回数、すなわち1回で読み取れず2回以上カード読取の動作がなされたか否か等の情報を制御部90に送信する。また、磁気カード読取部60には、カードと接触または近接して読み取る箇所における粉塵の量を測定するための粉塵計DMが設けられており、磁気カードセンサ部60aは、粉塵計DMで検知された結果についても制御部90に送信する。
タッチパネル部TOは、例えば液晶パネル上に透明のセンサ部を設けて構成される装置であり、料金精算における各種情報伝達や各種指示等を表示動作により利用者に対して案内するモニター部(表示部)であるとともに、利用者のタッチ操作により入力指示を受け付ける入力装置として機能する。なお、タッチパネルセンサ部TOaは、モニター部の表示時間の情報等のほか、表示の状態や透明のセンサ部の状態等の異常の有無等の情報について制御部90に送信する。
スピーカーSPは、例えばタッチパネル部TOでの表示案内に対応する音声案内を行う。すなわち、タッチパネル部TOとスピーカーSPとは、利用者に対して精算のための各種情報を報知する。なお、スピーカーセンサ部SPaは、スピーカーの使用時間の情報等のほか、音声の状態等の異常の有無等の情報について制御部90に送信する。
呼出ボタンBTは、精算が完了できないといった各種不具合が発生した場合に利用者が駐車場の保守管理者を呼び出すために使用するボタンである。典型的には、例えば、磁気カード読取部60においてカードを何回か読み取らせても(リトライしても)読出しができず、利用者が呼出ボタンBTを押して保守管理者が呼び出される、といったことが想定される。なお、ボタンセンサ部BTaは、押された回数に関する情報等を制御部90に送信する。
現場端末TEは、既述のように、インターネット等の公衆回線IN(図1参照)を通じて、精算装置31の制御部90に集約された駐車場システム500に関する各種情報(保守管理対象に関するデータ)を保守管理サーバ50に送信する。送信された各種情報は、図2を参照して説明したように、保守管理サーバのデータ取得部51及び登録部52を経てデータベース部DBの各領域に格納される。なお、現場端末TEについては、駐車場の情報について通信可能な現場側通信部として機能できるものであれば種々の態様のもの(スマートフォンや携帯電話、M2M等)が適用可能である。
図5は、保守管理サーバ50内のデータベース部DBに格納されるデータの一例について概念的に示す図であり、図5(A)は、格納される各種データの様子を示し、図5(B)は、データの一部について抽出して示すブロック図である。すなわち、データベース部DBは、精算装置31や発券装置11等の駐車場システム500の各構成要素に対応してこれらの情報を保存すべく、精算装置関連データ格納部SDdや、発券装置関連データ格納部TSd、事前精算装置関連データ格納部PSd、フラップ板関連データ格納部FPd等を有する。さらに、各関連データ格納部内は、各装置等に固有の部材等に応じて格納されるデータが分類されており、例えば、精算装置31に対応する精算装置関連データ格納部SDdは、精算装置31を構成する磁気カード読取部60や現金投入口10等に対応するデータを取得するために、磁気カード読取部データ格納部MCdや、現金投入口データ格納部CId、リーダライタ部データ格納部RWd、駐車券挿入口データ格納部PId、プリンターデータ格納部PRd等で構成されている。
ここでは、上記のようにして各現場端末TEから送信されデータベース部DBに格納される各駐車場における保守管理対象に関するデータについて、3種類に分類するものとする。具体的には、保守管理対象に関するデータを、保守管理対象の異常に関する異常関連情報、保守管理対象の通常動作に関わる稼働情報及び保守管理対象が設置された場所の外部環境に関わる環境情報の3種類とする。このため、図5(B)において磁気カード読取部データ格納部MCdを抽出して例示するように、各格納部には、異常関連情報格納部ARと、稼働情報格納部OPと環境情報格納部EVとが設けられている。
上記3つのうち、まず、異常関連情報については、保守管理対象の異常に関連する種々の情報を意味し、機器停止に及ぶような文字通り異常が発生していることを示す情報はもちろんのことこのような情報だけでなく、予告通知や警告といった異常の発生ではないがそのまま放置しておくといずれ異常となる可能性があることを示す情報といった広く異常に関連する情報全般を含むものとする。例えば、上記の例で言えば、呼出ボタンBTが押された場合に関する情報のように明らかに異常が発生していると考えられる情報や、カード読取におけるリトライ回数又はその頻度、通常動作として行われている駐車券の挿入回数や各種カードの読取回数があらかじめ定めた規定値(閾値)以上に達したことを伝える情報(すなわちいずれ異常となる予告通知や警告に相当する情報)等を含み、突発的に送信される場合もあれば、ある特定のタイミングで送信される場合もある情報である。
これに対して、稼働情報は、上記のような異常関連情報に含まれない通常動作に関わる情報を意味するものとする。例えば、上記の例で言えば、通常の動作における駐車券の挿入回数や各種カードの読取回数各種読取の回数の情報等を意味し、例えば1日1回まとめて各駐車場から送信される、といった具合に、通常定期的に送信される情報である。
また、環境情報とは、温度や湿度等のように、保守管理対象が設置された場所に影響を受ける情報を意味する。例えば、上記の例で言えば、粉塵計DMによって検知される磁気カード読取部60付近での粉塵量の情報や、温度センサ部TSによって検知される精算装置31の内部温度の情報等を意味し、定期的に送信される情報であることもあれば、ある特定の条件を満たした場合に送信されることもある情報である。
以上の異常関連情報、稼働情報及び環境情報については、逐次取得され、データベース部DBの各格納部において履歴情報として累積されていく。
本実施形態では、上記のような保守管理対象に関するデータについての種々の情報(各部からの情報について検出された累積的回数(総回数)や一定期間内での回数(頻度)といった情報を含む)について、保守管理サーバ50の判定部53において上記各データの属性に応じた重み付け設定をし、当該重み付け設定に基づき保守管理の要否に関する予測判定を行うことで、より的確な事前予測・判断を可能にしている。従来の方法としては、例えば呼出ボタンが押されたといった単純に異常の発生が認められた場合に保守管理をするものや、これから発展した方法として、上記した稼働情報に基づいて利用回数等について閾値を定め、この閾値から部品交換や各種整備・点検といったメンテナンスの周期を予め定めておき、当該周期に従って定期的に保守点検や消耗品の交換等を行うこと等がなされてきた。しかしながら、例えば駐車場のように設備が屋外に設置され外部環境によって設備の劣化具合が著しく異なるといった場合や、設備の利用頻度が突発的に予測よりも高くなったといった場合にまで柔軟に適応できるとは限らなかった。これに対して、本実施形態では、例えば上記3つの情報のような異種の情報を組み合わせた重み付けに基づき予測判定を行うことで、例えば通常設定されるメンテナンスの周期よりも短い周期で故障が発生したり、消耗品がなくなってしまったりするような場合であっても判定部53での予測判定(事前判断)に基づき的確に部品交換のタイミング等のメンテナンス時期を予測・判断できるものとなっている。
以下、図6に示すテーブルデータ等を参照して、保守管理サーバ50によるメンテナンス時期や部品交換のタイミング等の予測・判断、すなわち判定部53における重み付け設定に基づく保守管理の要否に関する予測判定(事前判断)の方法について説明する。ここでは、メンテナンスに関する一例として、精算装置31の磁気カード読取部60における故障発生の典型の一つとしてカード読取機能の劣化による当該部品の交換時期に関する事前判断を行うものとする。
まず、ここでは、通常の部品の交換タイミングを総使用回数により規定し、この規定値(通常の総使用回数)を判断基準となる閾値THとする。例えばTH=10000(回)とする。すなわち、通常の使用態様であれば10000回ごとに磁気カードの読取機構の部品交換を行うものとする。これに対して、本実施形態では、精算装置31の磁気カード読取部60での磁気カードの読取機構について初期(または交換直後)からの総使用回数に相当する設定係数y(回)に対して、磁気カード読取部60に関する各データの属性に応じて、異常関連情報、環境情報及び稼働情報の3種類についてそれぞれ設定される重み付けW1,W2,W3(Wi≧1.0、図6(A)〜6(C)参照)に基づいて以下の式で定まる換算値fを算出し、
f=y×W1×W2×W3…(1)
上式(1)の重み付け設定に基づく換算値f(以下、fを新たな設定係数とも言う)が閾値TH以上となるか否かによって交換時期であるか否かを事前判断する。すなわち、f≧THであれば、部品の交換時期になっていると判断する(f<THであれば、まだ部品の交換時期になっていないと判断する)。
以下、図6(A)〜6(C)を参照して、重み付けW1,W2,W3についてより具体的に説明する。
まず、図6(A)は、重み付けW1について設定するためのテーブルデータであり、異常関連情報に関する重み付け設定の一例を示している。図示の場合、3段階で重み設定がなされる態様となっている。具体的には、異常関連情報として、磁気カード読取について読取不能であり利用者が呼出ボタンBTを押した呼出通報の回数(通報履歴)が、例えば直近1か月で10回以上発生していることが送信されている場合には、設定1のW1=2.0とする。すなわち、通常の2倍の重み付けを行う。この場合、例えば総使用回数が規定回数(閾値TH=10000回)の半分である5000回であったとしても、部品交換すべき時期になったと判断されることになる。また、設定1ほどの状態ではないが、例えば直近1か月でリトライ回数(2回以上続けて読取動作を行って初めて読取が完了している回数)が15回以上発生していることが送信されている場合には、設定2のW1=1.5とする。すなわち、通常の1.5倍の重み付けを行う。この場合、例えば総使用回数が7000回であったとしても、1.5×7000=10500>10000となり、部品交換すべき時期になったと判断されることになる。上記設定1や設定2以外の場合には、設定3のW1=1.0とする。すなわち、重み付けW1の対象項目については、通常の使用態様の場合と同等と判断し、特段の重み付けを行わないことに相当するものとする。
図6(B)は、環境情報に関する重み付けW2について設定するためのテーブルデータの一例である。磁気カード読取部60に近接して設けられた粉塵計DMによって検知される粉塵量(単位:cpm)について予め2段階の規定値(閾値)C1,C2cpm(C1>C2)と計測回数についての規定回数とを定めておき、例えば直近1か月で第1規定値C1cpm以上の値が粉塵計DMにおいて規定回数以上発生している場合には、設定1のW2=2.0とする。すなわち、通常の2倍の重み付けを行う。また、設定1ほどの状態ではないが、例えば直近1か月で第1規定値C1cpm以下だが第2規定値C2cpm以上の値が粉塵計DMにおいて規定回数以上発生している場合には、設定2のW2=1.5とする。すなわち、通常の1.5倍の重み付けを行う。上記設定1や設定2以外の場合には、設定3のW2=1.0とする。すなわち、重み付けW2の対象項目については、通常の使用態様の場合と同等と判断し、特段の重み付けを行わないものとする。
図6(C)は、稼働情報に関する重み付けW3について設定するためのテーブルデータの一例である。総使用回数に相当する設定係数yの値に関わらず、例えば直近1か月で3000回以上の読取がなされた場合(つまり急激に利用回数が増加したと考えられる場合)には、設定1のW3=1.2とする。すなわち、通常の1.2倍の重み付けを行う。また、設定1ほどの状態ではないが、例えば直近1か月で2000回以上3000回未満の読取がなされた場合、設定2のW3=1.1とする。すなわち、通常の1.1倍の重み付けを行う。上記設定1や設定2以外の場合(すなわち直近1か月での読取回数が2000回未満)には、設定3のW3=1.0とする。すなわち、重み付けW3の対象項目については、通常の使用態様の場合と同等と判断し、特段の重み付けを行わないものとする。
また、上式(1)から明らかなように、各重み付け設定が重畳して行われる場合も生じ得る。例えば図6(A)及び図6(B)のテーブルデータにおいてともに設定1となるような場合には、総使用回数が規定回数(10000回)の1/4である2500回であったとしても、部品の劣化が著しく進み部品交換すべき時期になったと判断されることになる。以上のように、判定部53は、重み付けを行うに際して、異常関連情報や稼働情報、さらには環境情報といった異種の情報を組み合わせて、また、重み付けの数値W1等を保守管理対象に応じて設定される設定係数yに乗算して得た数値(換算値f)を算出し、算出した換算値fと予め設定された閾値THとを比較して予測判定を行っている。この場合、異種の情報を利用して個々の保守管理対象(上記の場合、磁気カード読取部60)の特性により対応した保守管理の要否に関する予測判定を行うことが可能になり、また、各数値に基づいて、簡易かつ迅速に予測・判断できる。さらに、上記の例では、例えば直近1か月間でのデータといった定期的に取得して蓄積された履歴情報を利用することで、履歴情報の変化度合に応じた重み付け設定が可能となっている。
上記に加え、さらに、本実施形態では、図6(A)〜6(D)に示すように、重み付け設定の対象となる異常関連情報、環境情報及び稼働情報の3種類について、緊急度(E1,E2,E3)及び重要度(S1,S2,S3)が、図6(D)に示すように、度合に応じてポイント制でそれぞれ設定されている。すなわち、緊急度及び重要度は、各テーブルデータの対象項目に応じて定めておき、例えば各項目の緊急度(E1,E2,E3)や重要度(S1,S2,S3)についてこれらを足し合わせた合計が予め定めた閾値以上となるか否かによって(すなわち、緊急度や重要度が高いに場合とそうでない場合とで)、管理者端末700に対する通知(すなわち保守管理者に対する通知)の仕方を変えるようにすることができる。
なお、上記図6(A)〜6(D)は、あくまで一例であり、まず、重み付け設定については、上記以外の種々の態様が可能である。例えば図6(A)では、設定1において、10回以上の通報履歴が発生したら交換としているが、例えば1回でも通報履歴が発生したら無条件に交換するものとし(例えば重み付けを無限大とする)、設定2においてリトライ回数が1回でも発生したら保守管理者に清掃等のメンテナンスを行う旨通知し、2回以上発生したら交換時期が近付いていることを警告するとともにリトライ回数の頻度に応じて段階的に重み付けを大きくする、といった設定としてもよい。
また、上記では、設定係数yとして稼働情報の一種である総使用回数を適用し、重み付けを行っているが、これに代えて1日あたりの使用回数に1日あたりの稼働時間を掛けた値を設定係数yとするといった情報の組み合わせで規定することも可能である。また、例えば、上記した重み付けW1,W2,W3のうち、重み付けW1のみを利用するものとしてもよい。すなわち、f=y×W1とし、稼働情報である設定係数yに異常関連情報に関する重み付け設定を行うのみとするものであってもよい。また、保守管理対象の属性に応じて他の種類の情報について設定係数yとして対象項目を設けて重み付けを行うものとしてもよい。例えば保守管理対象がプリンター40である場合において、印刷媒体であるロール紙の補充時期に関するメンテナンスを行うものとすると、ロール紙センサ部40aにおいて検知されたロール紙の残量(ロールの厚さ、予備のロール紙の本数)に関する情報を利用することが考えられる。すなわち、f=y×W1について、設定係数yを(初期のロール紙の厚み)/(ロール紙の残量厚み)とし、重み付けW1を適宜行うものとしてもよい。また、重み付けによる換算値の算出(あるいは新たな設定係数の算出)についても、上記のような重み付けを掛け合わせる以外に種々の計算手法(足し合わせる、べき乗)で定義できる。また、事前精算装置PSにおいてカードによる精算を受け付けるものとした場合に、上記した精算装置31の場合と同様の保守管理を行うことができる。事前精算装置PSに関するデータ送信について、上記の説明では、精算装置31からのデータ送信とは別個独立に行うものとしているが、例えば事前精算装置PSに関するデータまでも含んだデータ全てを精算装置31に集約して一括して行う態様とすることも可能である。
また、緊急度や重要度についても、上記に限らず種々の態様が可能である。例えば上記において、f≧THとなり部品の交換時期になったことが判定された場合にのみ緊急性・重要性有り、と判断し、それ以外すなわちf<THであれば緊急性・重要性無し、と判断するものとしてもよい。あるいは、換算値fが閾値THにどの程度近づいたかによって緊急度や重要度を変更し通知の仕方を変える(例えば換算値fが閾値THの80%以上になったら交換時期が近づいたことを知らせる)ものとしてもよい。また、例えば図6(A)〜6(C)のテーブルデータにそれぞれ示す設定1のいずれか1つでも該当すれば直ちに緊急性・重要性ありと判断するものとしてもよい。また、重み付け設定とは無関係に別途緊急性・重要性の基準を定める、すなわち通報の仕方を定めるものとしてもよい。例えば、直近1か月でリトライ回数が10回発生すると、清掃点検の必要があると判断し、その旨送信するものとしてもよい。
以下、図7〜9のフローチャート等を参照して、本実施形態に係る保守管理システム100の判定部53における重み付け設定に基づく予測判定(事前判断)のための一連の処理について一例を説明する。なお、この予測判定を行うタイミングについては種々のものとすることが可能であり、ここでは、判定部53により必要な程度、随時行われているものとする。
まず、図7に示すように、保守管理システム100での重み付け設定に基づく予測判定(事前判断)における主制御部である判定部53は、登録部52を介してデータベース部DBにおいて異常関連情報について重み付けの設定に影響する情報が新規に送信されたか否かを判断する(ステップS101)。ステップS101において、新たな異常関連情報有り、と判断すると(ステップS101:Yes)、判定部53は、当該異常関連情報を取得し(ステップS102)、取得した情報に基づく重み付け設定(第1重み付け判定)を行う(ステップS103)。具体的には、例えば図6(A)に示したテーブルデータに基づく重み付けW1の設定がなされ、次の処理をする(ステップS104)。一方、ステップS101において、新たな異常関連情報無し、と判断すると(ステップS101:No)、特段の処理を行うことなく(又は重み付けを1.0と判断し)、次の処理をする(ステップS104)。
次に、判定部53は、登録部52を介してデータベース部DBにおいて環境情報について重み付けに影響する情報が新規に送信されたか否かを判断する(ステップS104)。ステップS104において、新たな環境情報有り、と判断すると(ステップS104:Yes)、判定部53は、当該環境情報を取得し(ステップS105)、取得した情報に基づく重み付け設定(第2重み付け判定)を行う(ステップS106)。具体的には、例えば図6(B)に示したテーブルデータに基づく重み付けW2の設定がなされ、次の処理をする(ステップS107)。一方、ステップS104において、新たな環境情報無し、と判断すると(ステップS104:No)、特段の処理を行うことなく(又は重み付けを1.0と判断し)、次の処理をする(ステップS107)。
次に、判定部53は、登録部52を介してデータベース部DBにおいて稼働情報について重み付けに影響する情報が新規に送信されたか否かを判断する(ステップS107)。ステップS107において、新たな稼働情報有り、と判断すると(ステップS104:Yes)、判定部53は、当該稼働情報を取得し(ステップS108)、取得した情報に基づく重み付け設定(第3重み付け判定)を行う(ステップS109)。具体的には、例えば図6(C)に示したテーブルデータに基づく重み付けW3の設定がなされ、次の処理をする(ステップS110)。一方、ステップS107において、新たな稼働情報無し、と判断すると(ステップS107:No)、特段の処理を行うことなく(又は重み付けを1.0と判断し)、次の処理をする(ステップS110)。
続けて、図8に示すように、判定部53は、登録部52を介してデータベース部DBにある情報に基づいて判断のための基準値である設定係数を取得する(ステップS110)。具体的には、例えば図6等を参照して上述した例のように、設定係数yとして磁気カード読取部60の総使用回数の情報を取得する。次に、判定部53は、ステップS101〜S109の過程において第1〜第3重み付け判定を行ったか否かを確認し(ステップS111)、ステップS111において重み付け判定有り、と判断すると(ステップS111:Yes)、判定部53は、ステップS110で取得した設定係数に重み付けをして得た換算値を判断基準のための新たな設定係数とする(すなわち設定係数を変更する)処理を行う(ステップS112)。一方、ステップS111において、重み付け判定無し、と判断すると(ステップS112:No)、テップS110で取得した設定係数をそのまま維持する処理を行う(ステップS113)。ステップS112又はステップS113において設定係数(あるいは新たな設定係数に相当する換算値)が定まると、判定部53は、当該設定係数と予め定めた閾値(閾値TH)とを比較し(ステップS114)、ステップS114における比較結果を取得する(ステップS115)。すなわち、判定部53は、ステップS114の比較結果に基づいて事前判断(予測判定)を行い(ステップS115)、併せて、例えば図6(A)〜6(D)に示したように、事前判断の結果について緊急度等を要するものであるか否かについての分類をする(ステップS116)。次に、ステップS115及びステップS116の結果に基づき、判定部53は、通知部54を介して保守管理者を携帯する管理者端末700に対する通知処理を行う(ステップS117)とともに、事前判断の結果をデータベース部DBに登録し(ステップS118)、処理を終了する。
なお、ステップS117の通知処理の内容については、図9に示すように、まず、事前判断の結果から通知について緊急性又は重要性があるかを判断する(ステップS117a)。具体的には、例えば、図6(A)〜6(D)に示した倍のような判断基準に基づいて緊急性又は重要性について判断を行う。判断結果から、ステップS117aにおいて緊急性又は重要性があると判断すれば(ステップS117a:Yes)、ステップS115の事前判断結果に該当する交換部材や工具の種類をデータベース部DBから取得するといった通知に必要な情報取得を行って(ステップS117b)、緊急態様の通知を行う(ステップS117c)。一方、ステップS117aにおいて緊急性又は重要性がないと判断すれば(ステップS117a:No)、ステップS115の事前判断結果に該当する交換部材(図6の例では、磁気カード読取部60におけるカード読取機能部分)や工具の種類をデータベース部DBから取得するといった通知に必要な情報取得を行って(ステップS117d)、通常態様の通知を行う(ステップS117e)。なお、ステップS117cの緊急態様の通知については、例えば、メール等で保守管理者や管理会社等に対して態様の駐車場と必要な交換部材や工具の種類を示し直ちに保守管理の人材を送るように連絡することが考えられる。一方、ステップS117eの通常態様の通知については、例えば、次にメンテナンスを行う時期やその際に必要となると考えられる交換部材や工具の種類を示すように連絡することが考えられる。
以上のように、本実施形態の保守管理システム100では、保守管理対象である駐車場の管理等を行うための各部に関するデータに基づき保守管理の要否に関する予測判定を行って結果を通知することで、より的確な保守管理の運営を行うことができる。この際、特に、判定部53において、取得したデータの属性に応じた重み付け設定に基づき予測判定を行うことで、例えば保守管理対象が、例えば通常設定されるメンテナンスの周期よりも短い周期で故障が発生したり、消耗品がなくなってしまったりするような場合であっても的確にメンテナンス時期を予測・判断し、管理者等に連絡することができる。
この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
まず、上記各実施形態では、一例として、判定部53は、精算装置31の磁気カード読取部60の部品の交換時期について事前判断を行うものとしているが、これに限らず、種々の構成要素について事前判断を行うことが可能であり、例えばフラップ板やゲート装置、撮像装置といった同一構造を有しかつ互いに異なる位置に設置される複数の構成要素となり得るものについて、個々に区別することなくまとめてデータを取得することも考えられるが、これらについて個別にデータを取得するものとし、判定部53は、これらの複数の構成要素について1つ1つ個別に予測判定を行うものとしてもよい。すなわち、例えば図10に示すように、データベース部DBにおけるフラップ板関連データ格納部FPdにおいて各フラップ板FP,FP…にそれぞれ対応して、第1フラップ板データ格納部FP1、第2フラップ板データ格納部FP2、第3フラップ板データ格納部FP3…を設けるものとし、各種データをそれぞれ取得するものとしてもよい。例えば各フラップ板FP,FP…の場合、設置される箇所(すなわち車室VIの位置)によって利用頻度が著しく異なる場合があり得る。この場合、フラップ板FPごとに摩耗度合等も異なってくると考えられ、同一構造・機能を有するものであっても個別に予測判定を行うことでより的確な判定が可能となる。これは、ゲート装置や、撮像装置等においても同様であり、例えば風の吹き方や日光の入り方等によって入り口側と出口側とで故障等の頻度や性質等が異なる場合が考えられる。一方で、例えば車室ごとの利用頻度にあまり差がないような駐車場では、フラップ板が異なる位置に設置されていても一括してデータを管理し、予測判定を行うものとすることもできる。
また、上記実施形態では、1つの保守管理サーバ50で複数の駐車場すなわち複数の駐車場システム500を管理するものとしているが、例えば図11に示すように、保守管理システム200において、1つの保守管理装置としての保守管理サーバ50で1つの駐車場システム500を管理するものとしてもよい。この場合、例えば現場端末TEと保守管理サーバ50とを直接的に有線で接続したり、近距離無線で通信を行うようにしたりするものとしてもよい。さらに、この場合、例えば保守管理サーバ50に表示装置CTを設けて表示装置CTによる表示をもって保守管理者に通知を行う通知とするものとしてもよい。また、図12に示すように、保守管理システム300において、1つの駐車場システム500の内部に保守管理サーバ50まで設けるものとし、公衆回線INを通じて管理者端末700に駐車場側から直接送信するものとしてもよい。
また、上記では、車両の入出庫を個別に管理するものとして、フラップ制御により個別ロックを行う態様を示したが、これは例示であり、車両の入出庫についての個別の管理が可能な種々の態様の個車管理装置が適用できる。例えば、フラップ板に代えて、車番カメラポールを用いロックレスとするタイプのものや車室の床がせり上がるタイプのものを適用してもよい。
また、上記では、車両として、特に四輪車を念頭において説明しているが、これに限らず、バイクや自転車等の二輪車のためのいわゆる駐輪場においても本件を適用することができる。さらには、車両に限らず、画像形成装置その他の種々の装置において、本願発明の保守管理システムを適用することも可能である。
また、上記では、精算装置31が、駐車場システム500の全体の動作制御を統括する主要部分として機能するものとし、駐車場Paで取得される種々の情報を集約して現場端末TEから保守管理サーバ50に対して送信するものとしているが、駐車場システム500の全体の動作制御のための機構が別途構成されるものとし、当該別の機構から保守管理サーバ50に対して送信がなされるものとしてもよい。
また、上記では、各種データについてその特性に応じて3種類の情報(異常関連情報、稼働情報及び環境情報)に分類しているが、情報の分類の仕方については、これ以外に種々の態様とするものとしてもよい。
また、異常関連情報、稼働情報及び環境情報についても予測判定の対象に応じて種々のデータを取得の対象とすることができ、例えば環境情報については、上述した温度や粉塵量のほか、湿度や、風力、日射量、降雨量や積雪量等種々の値を取得対象とすることができる。例えば撮像装置であれば湿度や日射量等を利用することが考えられ、ゲートバーであれば風力、降雨量や積雪量等を利用することが考えられる。
また、上記各実施形態において、管理者端末700について特に限定はしていないが、例えば保守管理者が携帯するスマートフォン等通知を受けられる種々の装置を適用できる。
さらに、上記のステップS118において、事前判断(予測判定)の結果をデータベース部DBに登録しているが、この情報を蓄積し、実際の現場状況に沿うものであるか否かを検証するものとしてもよい。すなわち、事前判断(予測判定)によるメンテナンス時期の予測判断が現実に即した妥当なものとなっているか確認するものとしてもよい。仮に、予測判定が妥当でなかった場合には、例えば手動又は自動で閾値THの設定や重み付けW1,W2,W3の設定を変更し(数値の変更)、より的確なものとなるようにしてもよい。自動で数値の変更を行う場合については、例えば判定部53での事前判断(予測判定)によるメンテナンス報告よりも前に人間の判断によりメンテナンスがなされた場合(予測判定に基づく警告通知等が遅過ぎる)や、事前判断(予測判定)によるメンテナンス報告をしたにもかかわらず人間の判断によりメンテナンスがなされなかった場合(予測判定に基づく警告通知等が早過ぎる)に、人間の判断によりなされたメンテナンスの回数やタイミングのデータを蓄積し、当該データに基づき閾値THや重み付けW1,W2,W3の数値変更をすることが考えられる。