JP2017020283A - スライド装置 - Google Patents

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Yusuke Kurihara
佑介 栗原
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Abstract

【課題】本発明は、部材点数が少なく、狭い空間にも配置できる汎用性の高いスライド装置を提供する。【解決手段】スライド部と、ロッド部と、ハートカム部と、捻じりばねとを有するスライド装置であって、ハートカム部の往路部は、スライド方向に延在する第1往路部と、当該第1往路部の最下点からスライド方向と直交する方向に延在する第2往路部とを有し、復路部は、係止部からスライド方向と直交する方向に延在する第1復路部と、第1復路部の最下点からスライド方向に延在する第2復路部とを有しており、捻じりばねは、可動端部を有する第1アームと、固定端部を有する第2アームと、巻き部と、を有し、固定端部は、第1往路部の最下点よりスライド方向と直交する方向にずれた位置に配置され、巻き部は前記筐体に対して非固定状態とされている。【選択図】図2

Description

本発明は、プッシュプッシュ型のスライド装置に関する。
従来から、1回目の押し動作により対象器具をスライドさせて収納体(筐体内)などへ収納した後、2回目の押し動作により収納体から離脱する所謂プッシュプッシュ型のスライド装置が知られている。
上記のスライド装置としては、対象器具のスライドを制御するハートカムを用いた構成が広く実用に供されている。例えば、ハート形の通路を有するハートカム部と、通路内を通過する対象器具と連結されたロッドと、ハートカムへ1方向への付勢力を発揮するバネ部とを有している。ハートカムの通路内には1回目の押し動作によりロッドを係止して移動を規制する係止部が設けられており、係止部は2回目の押し動作によりロッドの係止を解除できる構成とされている(例えば下記の特許文献1参照)。したがって、対象器具のスライド動作によって進入してきたロッドをハートカム内で係止し、係止したロッドを容易に通路から離脱できる。こうしたスライド装置は収納装置、戸当たり、器具取付装置やスイッチ装置などに広く適用されている。
上記の構成のスライド装置は、ロッドがハートカム内の通路に沿ってスライド方向から、スライド方向と直交する方向への方向転換をスムーズに行える位置や構成に設計することが肝要である。そのため、各部品を適切な位置に固定する固定部材や調整部材、支持部材など多くの周辺部材が必要となる。したがって、部材点数が増え構造が複雑となるだけでなく、装置の薄型化が難しく汎用性が低いという問題があった。
特開2014−11068号公報
ところで、自動車の運転室内には小物類を収納又は仮置きするコンソールボックスが設置されている。コンソールボックスの上部の開口用のドアである蓋部(アームレストやリッド)として、片開き型と、観音開きで開閉する両開き型のものがある。コンソールボックスは運転席と助手席との間の狭い空間に配置されており、パーキングブレーキやシフトレバーなどの周辺器具が密集している。蓋部を開いたままの状態でコンソールボックスを使用すると、パーキングブレーキ及びシフトレバーの操作に支障が生じたり、ボックス内部は乗り出さないと確認できないなどの問題があった。
そのため、蓋部がコンソールボックスの外周面に沿って下方へスライドして収納される構成が求められているが、従来のプッシュプッシュ型のスライド装置は部材点数が多く厚みも出てしまうため、狭い空間に配置されるコンソールボックスには適用できなかった。
本発明の一つの実施形態の目的は、部材点数が少なく、狭い空間にも配置できる汎用性の高いスライド装置を提供することにある。
上記の課題は、
筐体内をスライドするスライド部と、前記スライド部と連結されたロッド部と、前記ロッド部を通過させる通路を有するハートカム部と、一端が前記ロッド部と連結された捻じりばねとを有するスライド装置であって、
前記ハートカム部の前記通路は、
前記ロッド部を進行させる往路部と、前記ロッド部を係合し移動を規制する係止部と、前記ロッド部を後退させる復路部とを有しており、
前記往路部は、
前記スライド部のスライド方向に延在する第1往路部と、当該第1往路部の最下点から前記スライド方向と直交する方向に延在する第2往路部とを有し、
前記復路部は、
前記第2往路部の最上端に連結された前記係止部から前記スライド方向と直交する方向に延在する第1復路部と、当該第1復路部の最下点から前記スライド方向に延在する第2復路部とを有しており、
前記捻じりばねは、
前記ロッド部と連結された可動端部を有する第1アームと、前記筐体に固定された固定端部を有する第2アームと、前記第1アームと前記第2アームとを連結する巻き部と、を有し、
前記固定端部は、前記第1往路部の最下点より前記スライド方向と直交する方向にずれた位置に配置され、前記巻き部は前記筐体に対して非固定状態とされていることを特徴とするスライド装置により解決できる。
本発明によれば、部材点数が少なく、狭い空間にも配置できる汎用性の高いスライド装置を提供できる。また、スライド方向と、当該スライド方向と直交する方向への各移動をスムーズに行える精度の高いスライド装置を提供できる。
本発明の実施形態に係るスライド装置をコンソールボックスに適用した使用状態の一例を示す全体斜視図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置を構成するハートカム部と捻じりばねの構成を示す正面図である。 図3のI−I矢視断面図である。 (A)〜(F)は、本発明の実施形態に係るスライド装置の動作を説明するための図であり、ハートカム部と捻じりばねの動作を示す図である。 (A)〜(F)は、本発明の実施形態に係るスライド装置の動作を説明するための全体斜視図である。
次に、本実施形態に係るスライド装置の実施形態を説明する。各図面中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜簡略化ないし省略する。図面は、部材もしくは部品間の相対比を示すことを目的としない。したがって、具体的な寸法は、以下の限定的でない実施形態に照らし、当業者により決定することができる。
以下、本実施形態に係るスライド装置は、自動車の室内に設置されるコンソールボックスに適用した例を説明する。しかし、この限りではなく、コンソールボックス以外の対象器具に対しても、同様の構成で実施できる。
図1は、本実施形態に係るスライド装置1をコンソールボックスに適用した使用状態の一例を示す一部透過斜視図である。図1は説明の関係上、コンソールボックスの周辺部材の一部のみ示している。因みに図示上の矢印X1−X2は、自動車の前後方向を指し、矢印Z1−Z2は自動車の幅方向を指している。したがって、例えば日本車の場合、矢印Z1側には助手席、Z2側には運転席が配置されている。
本実施形態のスライド装置1は、コンソールボックス100を構成する蓋部101(アームレスト、リッドなど)を、コンソールボックスの左右(矢印Z1側、矢印Z2側)の側壁部102の外周面に沿って上下方向にスライド移動させる装置である。スライド装置1は、1回目の押し動作により蓋部101を下方へスライドさせて側壁部102の外周面の所定の位置に収納させ、2回目の押し動作により収納位置から上方へスライド移動して元の位置に戻る所謂プッシュプッシュ型とされている。
図示例のコンソールボックス100は、蓋部101が観音開きで開閉する両開き型としている。したがって、本実施形態のスライド装置1は、左右(矢印Z1側、矢印Z2側)の蓋部101それぞれに対して設けられる。即ち、矢印Z2側においても矢印Z1側に図示したスライド装置1が同様に配置されている。以下、矢印Z1側に配置されたスライド装置1について具体的に説明し、矢印Z2側のスライド装置については説明を省略する。因みに、本実施形態は蓋部101が片開き型においても同様に実施できる。
スライド装置1の基本構成は、筐体内をスライドするスライド部2と、スライド部2と連結されるロッド部3と、ロッド部3を通過させる通路40を有するハートカム部4と、一端がロッド部3と連結されてスライド部2のスライドを制御する捻じりばね5とで構成される。したがって、スライド装置1の構成は、他の調整部材や固定部材などの周辺部材が殆ど必要なく部材点数が少なく構造が簡単である。
本実施形態において筐体は、コンソールボックス100の幅方向(矢印Z1−Z2方向)の両側に配置される2つの側壁部102に相当する。また、2つの側壁部102は、コンソールボックス100のボックス本体部103を形成する。
側壁部102は、上部が開放されたコ字形状のフレーム材1020と、当該フレーム材1020の矢印Z2側の側面を構成する側面部1021が設けられている。即ち、側壁部102は、フレーム材1020と側面部1021により内部に空間が形成されており、当該空間内にスライド装置1が搭載される構成である。詳しくは後述するが、本実施形態のスライド装置1は薄型を実現できるため側壁部102内に搭載できる。
また、スライド部2の上端部は、蓋部101の基端部をヒンジなどにより回転可能に連結している。したがって、ヒンジを介して左右の蓋部101は観音開きの如く開閉させることができる。また、図示例の点線で示したように、蓋部101は、開放時には側壁部102の外周面に沿って下方へスライド可能な位置に来るように構成されている。
本実施形態のスライド装置1を図2に基づいて更に具体的に説明する。図2Aは、本発明の実施形態に係るスライド装置1の分解斜視図である。図2Bはロッド部の分解斜視図である。
(側壁部)
本実施形態のスライド装置1は、図2Aに示すように側壁部102のフレーム材1020と側面部1021内に搭載される構成である。以下、説明の関係上、矢印X1−X2方向を「左右方向」と記載し、矢印Y1−Y2方向を「上下方向」又は「スライド方向」と記載する。
側壁部102を構成するフレーム材1020は、左右方向に延在する横材1020aと、横材1020aの左右端部から上下方向(矢印Y1−Y2方向)に起立する縦材1020bとを有する。縦材1020bの内側面には、上下方向(矢印Y1−Y2方向)に沿って延在するガイド溝1020cが設けられている。
側壁部102を構成する側面部1021は、ベース部1021aと、当該ベース部1021aの両側端部から立ち上がる左右(矢印X1側とX2側)の起立部1021bとを有している。ベース部1021aには、通路40を有するハートカム部4が一体的に設けられている。勿論ハートカム部4は、一体的ではなく別途設けられていて良い。起立部1021bの上面部には、ガイド溝1021cが上下方向に沿って設けられている。
(スライド部)
次にスライド部2について説明する。スライド部2は、側壁部102の左右方向(長手方向)に延在する矩形状のプレートであり、左右方向(矢印X1−X2方向)に開口する長孔21を有する。スライド部2の矢印Z2側の側面の左右方向の両端部には、ガイド溝1021c内へ嵌合されて、ガイド溝1021c内を走行するピン部22が設けられている。また、スライド部2の左右の側面(矢印X側側面、矢印X2側側面)には、ガイド溝1020c内に嵌合されて、ガイド溝1020c内を走行するピン部23が設けられている。
したがって、スライド部2は、ピン部22が側面部1021のガイド溝1021c内を、ピン部23がフレーム材1020のガイド溝1020c内をそれぞれ上下方向に走行することにより、上下方向(矢印Y1−Y2方向)のスライド移動が可能になる。因みに、スライド部2の矢印Z1側にはカバー材が設けられているが、図示例では取外した状態を示した。
(ロッド部)
次にロッド部3について説明する。ロッド部3は、スライド部2の長孔21へ、矢印Z1側から矢印Z1−Z2方向へ挿入されて、後述するハートカム部4の通路40内を移動する部材である。ロッド部3は、図2Bに示すように、頂部31、バネ32、ピン33、シャフト34を有している。頂部31は、長孔21の径より大きく形成された円形の基部31aと、当該基部31aの一側側面部の中央から突き出たネジ部31bとを有している。シャフト34は、中空部内にねじ切り加工がなされており、頂部31のネジ部31bを捻じ込むことが可能な構成とされている。また中空部内にはピン33とバネ32が収納される。因みに、バネ32はピン33の上部に配置されて、付勢力が働く構成とされている。
シャフト34の先端側(矢印Z2側)には、通路40の径及び長孔21の径より大きな径を有するフランジ部34aが設けられている。シャフト34の先端は、後述するハートカム部4の通路40内を通過(進行)する部分であり、フランジ部34aは前記通路40内の移動を安定させるブレ止めの機能を発揮する。具体的にフランジ部34aは、長孔21に矢印Z1側から挿入されたロッド部3のシャフト34に矢印Z2側から取付けられる。つまり、長孔21の開口両端部(矢印Z1側端部、矢印Z2側端部)は、ロッド部3の頂部31とフランジ部34aとで挟まれる構成である。すると、ロッド部3は長孔21内を軸ブレを生じることなく水平(矢印Z1−Z2)状態が保持されて挿通される。これは、ロッド部3が、通路40の通路面(通路底面)に対して垂直状態を保持されて、捻じりばね5の反力ロスを防止できることを意味する。
(ハートカム部)
次に、ハートカム部4と捻じりばね5について図3、図4に基づいて説明する。図3は、本発明の実施形態に係るスライド装置のハートカム部と捻じりばねを示す正面図である。図4は、図3のI−I矢視断面図である。
本実施形態のハートカム部4と捻じりばね5は、上述のように側面部1021のベース部1021aに設けられ、スライド部2が下方(矢印Y2側)へスライドする動作に応じて、ロッド部3を係止又は係止解除が可能に形成されている。
以下、説明の関係上、1回目の押し動作によるロッド部3の移動を「進行」と記載し、2回目の押し動作によるロッド部3の移動を「後退」と記載する。
ハートカム部4は、ロッド部3が通過する通路40が形成されている。通路40は、往路部41、係止部42、復路部43を有している。通路40を構成する往路部41、係止部42、復路部43は、全体の正面視が略ハート型の形状となるように形成されている。
往路部41は、スライド部2への1回目の押し動作によりロッド部3を進行させる箇所である(斜線箇所)。係止部42は、往路部41を通過したロッド部3を係止し移動を規制する箇所である。復路部43は、スライド部2への2回目の押し動作により係止部42から離脱したロッド部3を後退させる箇所である。因みに、係止部42は、往路部41と復路部43との間に形成されている。
往路部41(斜線箇所)は、スライド部2のスライド方向(矢印Y1−Y2方向)に延在する第1往路部411と、当該第1往路部411の最下点G(最下端又は反転ポイント)からスライド方向と直交する方向(矢印X1−X2方向)で且つスライド方向の上流側(矢印Y1側)へ傾斜していく第2往路部412とを有している。第1往路部411と第2往路部412は、外側に向かって若干湾曲するように形成されて良い。
また、第2往路部412は、ロッド部3の進行面(進行方向)に対してロッド部3の鉛直方向(矢印Z1側)へ傾斜する傾斜部412aが設けられ、傾斜部412aの上流縁部(係止部側端部)(矢印Y1側)と係止部42とには、段差Dが設けられている(図4参照)。したがって、一旦係止部42まで移動したロッド部3は、段差Dにより第2往路部412への移動が規制されて逆走することを確実に防止できる。因みに係止部42は、第2往路部412の最上端(矢印Y1側)と繋がっており、ロッド部3を係止可能に半円弧形状に形成されている。
復路部43は、係止部42からスライド方向と直交する方向(矢印X1−X2方向)で、且つスライド方向の下流側(矢印Y2側)へ傾斜していく第1復路部431と、当該第1復路部431の最下点H(最下端又は反転ポイント)からスライド方向(矢印Y1−Y2方向)に延在する第2復路部432とを有している。第2復路部432は、第1往路部411と繋がる。
(捻じりばね)
次に、捻じりばね5について説明する。本実施形態の捻じりばね5は、所謂トーションバネであり、通常のコイルばねに比して大きなストロークを得ることができる。捻じりばね5は、可動端部51aを有する第1アーム51と、ベース部1021aに固定される固定端部52aを有する第2アーム52と、第1アーム51と第2アーム52とを連結する巻き部53とを有する。
本実施形態の巻き部53は、第1アーム51と第2アーム52との間に形成された捻じり部で、該捻じり部の巻き数を1として、その部材厚みが第1アーム51と第2アーム52とを合わせた厚さとされている。つまり、通例使用されている、索条を厚さ方向に何重にも重ね巻きしたコイルばねではなく、索条の重なり数が1のみとなるように巻かれている。そのためスライド装置1の矢印Z1−Z2方向の厚さを薄くすることができる。
可動端部51aには、ロッド部3のシャフト34が連結されて、ロッド部3の移動に伴って可動する。固定端部52aは、第1往路部411より下方位置(矢印Y2側)であって、最下点Gよりスライド方向と直交する方向(矢印X1−X2方向)にずれた位置に固定ピン6により固定されている。図示例の固定端部52aは、最下点Gより矢印X1側に距離Lだけずれた位置に固定されている。巻き部53は、ベース部1021aに対して非固定状態とされて、可動端部51aの移動に伴って位置が移動可能な構成とされている。
固定端部52aと巻き部53を上記のように構成したことにより、第1アーム51の可動端部51aが、ロッド部3の移動に伴って上下方向(矢印Y1−Y1方向)のみならず左右方向(矢印X1−X2方向)にも自在に可動することが可能となる。
ロッド部3が、上記形状のハートカム部4の通路40を上下左右方向にスムーズに通過するには、捻じりばね5の通路40に対する配置が肝要である。
以下、捻じりばね5の通路40に対する配置関係を図3、図5に基づいて具体的に説明する。図5(A)〜(F)は、本発明の実施形態に係るスライド装置の動作を説明するための図であり、ハートカム部4と捻じりばね5のみの動作を示す図である。
前述の通り本実施形態のスライド装置1は、プッシュプッシュ型である。基本的な動作としては、先ずスライド部2への1回目の押し動作により、ロッド部3は出発地点Sから往路部41を通過して係止部42に係止されて移動が規制される((A)〜(D))。次に、スライド部2への2回目の押し動作により、ロッド部3は係止部42を離脱して復路部43を通過し、出発地点Sへ戻る((E)〜(F))。
上記した1回目の押し動作において、ロッド部3が往路部41内をスムーズに進行するためには、第1往路部411から第2往路部412へ移動方向を反転する最下点Gにおける捻じりばね5の配置がポイントとなる。
本実施形態の捻じりばね5は、図5(C)に示すように、可動端部51aが最下点Gにあるとき、可動端部51aと固定端部52aとを結ぶ仮想直線K1が、当該固定端部52aからスライド方向と直交する方向(矢印X1−X1方向)に延びる水平仮想線S1に対して45°以上となるように配置されている。図示例では50°である。上記した50°の角度に傾斜させるには、上記したように、巻き部53が非固定状態で、且つ固定端部52aが、最下点Gより矢印X1側に距離Lだけずれた位置に固定されていることが肝要である。因みに仮想直線K1は45°以上が好ましいが、45°以下であっても実施可能である。
上記の配置にしたことにより、捻じりばね5の反力は、水平仮想線S1に対して50°の角度に働くため、ロッド部3が第1往路部411へ逆走することなく、第2往路部412内へスムーズに移動することができる。また、第2往路部412は、ロッド部3の進行に沿って上方(矢印Y1側)へ傾斜する形状であるため、第2往路部412内へ移動したロッド部3は、捻じりばね5から得られる反力のみで係止部42まで移動できる。因みに、仮想直線K1が45°以下の場合は、第2往路部412を通過するに足りる反力が得られず、途中で止まってしまう虞がある。
次に、上記した2回目の動作において、ロッド部3が復路部43内をスムーズに通過するためには、第1復路部431から第2復路部432へ移動方向を反転する最下点Hにおける捻じりばね5の配置がポイントとなる。
本実施形態の捻じりばね5は、図5(E)に示すように、可動端部51aが最下点Hにあるとき、可動端部51aと固定端部52aとを結ぶ仮想直線K2が、当該固定端部52aからスライド方向と直交する方向に延びる水平仮想線S1に対して70°以上となるように配置されている。これは巻き部53が非固定状態で、且つ固定端部52aが最下点Gより矢印X1側に距離Lだけずれた位置に固定されていることにより可能となる。因みに仮想直線K2は70°以上が好ましいが、70°以下であっても実施可能である。
上記の配置にしたことにより、捻じりばね5の反力は水平仮想線S1に対して70°の角度に働くため、ロッド部3が第1復路部431へ逆走することなく、第2復路部432へスムーズに移動できる。また、第2復路部432は、仮想直線K2と同一線上に延びている(一点鎖線)。つまり第2復路部432は、捻じりばね5の反力方向と同一線上に延びているため、仮想直線K2を水平仮想線S1に対して70°以上となるように配置することにより、スライド部2を重力方向と逆行する上方向(矢印Y1方向)へ捻じりばね5のばね力のみでスムーズに上昇させることができる。
<動作>
次に、上記構成とされたスライド装置1の一連の動作について、図5、図6に基づいて簡潔に説明する。図6(A)〜図6(F)は、スライド装置1の一連の動作を説明するための全体斜視図である。図6は、コンソールボックス100の特に蓋部101(アームレスト)とスライド部2の動作を説明する図である。因みに図5の(A)〜(F)における動作は、図6の(A)〜(F)の動作と対応するように図示している。以下、蓋部101の収納動作と収納解除動作とを別々に説明する。因みに、図6では説明の関係上、矢印Z1側のスライド装置1のみを示した。
(収納動作)
先ず、蓋部101(アームレスト)をスライド部2によりスライド下降させて、コンソールボックス100の側壁部102の外壁面内に収納する動作を説明する。
因みに、上記した蓋部101を収納するためのスライド部2へのスライド方向への押し動作を、「スライド部の1回目の押し動作」と記載する。これは、厳密に云うと蓋部101を、スライド方向(矢印Y1−Y2方向)へ押圧する動作を指す。この動作によりロッド部3がハートカム部4の係止部42に係止される。利用者は実際には、蓋部101を下方へ押す動作を行っている。
図5(A)は、スライド部2への1回目の押し動作前の、ロッド部3がハートカム部4の第1往路部411の出発地点Sに位置している状態を示している。このとき蓋部101は、図6(A)に示すように、閉鎖された状態などである。勿論、蓋部101を開放直後でスライド部2がスライド方向に移動を開始していない状態も同じである。
図6(B)に示すように、蓋部101がヒンジを介して開放されたのち、スライド部2への1回目のスライド方向(矢印Y2方向)への押し動作(収納動作)が行われる(図5(B)。すると、ロッド部3はハートカム部4の第1往路部411に沿って移動し、図5(C)の最下点Gに到達する。このとき、スライド部2の長孔21に連通されたロッド部3は、当該スライド部2の矢印Y2方向への移動と、第1往路部411の湾曲形状に伴って長孔21内を矢印X1−X2方向へ移動する(図6(B)、(C))。
ロッド部3が、図5(C)に示す最下点Gに到達すると、前記したように捻じりばね5は、可動端部51aと固定端部52aとを結ぶ仮想直線K1が、当該固定端部52aから延びる水平仮想線S1に対して50°の角度を有する位置になる。したがって、捻じりばね5の反力は水平仮想線S1に対して50°の角度に働いて、ロッド部3が第1往路部411へ逆走することなく、第2往路部412内へ捻じりばね5のばね力のみでスムーズへ移動する。そして、ロッド部3は、図5(D)に示すように第2往路部412の最上端に配置される係止部42に係止される。係止部42に係止されている際、係止部42の半円弧形状の外周縁部(矢印Y1側)は捻じりばね5の反力(弾性力)を受けているため、ロッド部3が第2往路部412へ逆走することが防止される。
本実施形態ではロッド部3の第2往路部412への逆走を防止する他の手段が設けられている。即ち、図4で説明したように、第2往路部412は、ロッド部3の進行面(進行方向)に対してロッド部3の鉛直方向(矢印Z1側)へ傾斜する傾斜部412aが設けられ、傾斜部412aの上流縁部(係止部側端部)(矢印Y1側)と係止部42とには、段差Dが設けられている。したがって、一旦、係止部42まで移動したロッド部3は、段差Dにより第2往路部412への移動が規制されて逆走することを確実に防止できる。因みに、ロッド部3が図5(D)に示す係止部42に係止されているとき、蓋部101は図6(D)に示す位置にある。つまり、図6(D)に示す蓋部101の高さ位置が、1回目の押し動作によって収納される高さ位置となる。これにより、スライド装置1による一連の収納動作が終了する。
(収納解除動作)
次に、蓋部101の収納を解除する動作(2回目の押し動作)を説明する。因みに、収納された蓋部101の収納を解除して元の位置に戻すための、蓋部101を介したスライド部2へのスライド方向への押し動作を、「スライド部の2回目の押し動作」と記載する。
図5(E)は、スライド部2への2回目の押し動作により、ロッド部3が係止部42を離脱し、第1復路部431の最下点Hに到達した状態を示している。第1復路部431は、矢印X1方向で且つ矢印Y2側に傾斜する形状に延在される通路である。また、第1復路部431は水平仮想線S1に対して45°以上70°未満の角度に設計されていることが好ましい。すると、スライド部2への2回目のスライド方向(矢印Y1−Y2方向)への押し動作に対して、ロッド部3がスムーズに最下点Hまで移動できる。
ロッド部3が、図5(E)に示す最下点Hに到達すると、捻じりばね5は、可動端部51aと固定端部52aとを結ぶ仮想直線K2が、当該固定端部52aから水平仮想線S1に対して70°の角度を有する位置になる。また、上記したように第2復路部432は、仮想直線K2と同一線上に延びている。したがって、ロッド部3が第1復路部431へ逆走することなく、図5(F)に示すように第2復路部432へ反力によりスライド部2を重力方向と逆行する上方向(矢印Y1方向)へ捻じりばね5のばね力のみでスムーズに上昇させることができる。また、図5(E)、(F)のときの蓋部101とスライド部2、及びロッド部3の長孔21の位置は、図6(E)、(F)に示すとおりである。
(総括)
実施形態に係るスライド装置1は、スライド部2と、スライド部2と連結されるロッド部3と、ロッド部3を通過させるハートカム部4と、ロッド部3と連結されてスライド部2のスライドを制御する捻じりばね5とで構成されている。その他の調整手段などの周辺部材が殆どいらないため部材点数が少なく構造が非常に簡単である。
また、本実施形態の捻じりばねの巻き部53は、部材厚みが第1アーム51と第2アーム52とを合わせた厚さとされている。つまり、各アームの索条の重なり数が1となるように巻かれている。そのためスライド装置1全体の厚さを薄くすることができる。したがって、狭い空間であっても積極的に配置することができ汎用性が飛躍的に向上できる。特に、狭い空間故に今まで実施されていなかったコンソールボックスにも適用でき、快適な運転環境に寄与できる。
特にコンソールボックスに適用した場合には、蓋部101を下方へスライドして収納できるため、運転時においても蓋部101を開放させてボックス本体部103を積極的に使用できる。また、その際パーキングブレーキ及びシフトレバーの操作に支障が生じる虞が無い。
本実施形態のスライド装置1は、捻じりばね5の固定端部52aが、第1往路部411より下方位置であって、最下点Gよりスライド方向と直交する方向(矢印X1−X2方向)にずれた位置に固定される構成とした。捻じりばね5の巻き部53は、ベース部1021aに対して非固定状態として、可動端部51aの移動に伴って位置が移動可能な構成とした。
また可動端部51aが最下点Gにあるとき、捻じりばね5は、可動端部51aと固定端部52aとを結ぶ仮想直線K1が、当該固定端部52aから延びる水平仮想線S1に対して50°の角度を有するように配置される。更に、可動端部51aが最下点Hにあるとき、捻じりばね5は、可動端部51aと固定端部52aとを結ぶ仮想直線K2が、当該固定端部52aから延びる水平仮想線S1に対して70°の角度を有するように配置される。したがって、上記構成の捻じりばね5は、ハートカム部4の通路40内において、ロッド部3のスライド方向への移動と、当該スライド方向と直交する方向への移動を精度よくスムーズに行うことができる。
(変形例)
以上、本発明のスライド装置1は、コンソールボックスの蓋部101をスライドさせて解除可能に収納する形態を例に取り説明したが、この限りではない。収納と収納解除とが必要な他の器具においても同様に適用できる。また、スライド装置1をスライド部2が重力方向(矢印Y1−Y2方向)に移動する様態で設置する例を示したが、この限りではなくスライド部2が水平方向(矢印X1−X2方向)にスライドする様態で設置することも可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
1 スライド装置
2 スライド部
21 長孔
22、23 ピン部
3 ロッド部
31 頂部
31a 基部
31b ネジ部
32 バネ
33 ピン
34 シャフト
34a フランジ部
4 ハートカム部
41 往路部
411 第1往路部
412 第2往路部
42 係止部
43 復路部
431 第1復路部
432 第2復路部
5 捻じりばね
51 第1アーム
51a 可動端部
52 第2アーム
52a 固定端部
53 巻き部
100 コンソールボックス
101 蓋部
102 側壁部
1020 フレーム材
1021 側面部
103 ボックス本体部
G、H 最下点
K1、K2 仮想直線
S1 水平仮想線

Claims (4)

  1. 筐体内をスライドするスライド部と、前記スライド部と連結されたロッド部と、前記ロッド部を通過させる通路を有するハートカム部と、一端が前記ロッド部と連結された捻じりばねとを有するスライド装置であって、
    前記ハートカム部の前記通路は、
    前記ロッド部を進行させる往路部と、前記ロッド部を係合し移動を規制する係止部と、前記ロッド部を後退させる復路部とを有しており、
    前記往路部は、
    前記スライド部のスライド方向に延在する第1往路部と、当該第1往路部の最下点から前記スライド方向と直交する方向に延在する第2往路部とを有し、
    前記復路部は、
    前記第2往路部の最上端に連結された前記係止部から前記スライド方向と直交する方向に延在する第1復路部と、当該第1復路部の最下点から前記スライド方向に延在する第2復路部とを有しており、
    前記捻じりばねは、
    前記ロッド部と連結された可動端部を有する第1アームと、前記筐体に固定された固定端部を有する第2アームと、前記第1アームと前記第2アームとを連結する巻き部と、を有し、
    前記固定端部は、前記第1往路部の最下点より前記スライド方向と直交する方向にずれた位置に配置され、前記巻き部は前記筐体に対して非固定状態とされていることを特徴とするスライド装置。
  2. 前記第2復路部は、
    前記第1復路部の最下点に移動した前記可動端部と、前記固定端部とを結ぶ仮想直線上に延在していることを特徴とする請求項1に記載のスライド装置。
  3. 前記巻き部は、
    第1アームと第2アームとを合わせた厚さとされていることを特徴とする請求項1に記載のスライド装置。
  4. 前記第2往路部には、前記ロッド部の進行方向に対して当該ロッド部の鉛直方向へ傾斜する傾斜部が設けられ、前記傾斜部の前記係止部側端部と前記係止部との間に、逆走防止用の段差が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスライド装置。
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