JP2017017784A - 磁極および磁極を配置した固定子および固定子を備えた回転電機 - Google Patents

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Kazuhiro Shono
一弘 庄野
俊介 山本
Shunsuke Yamamoto
俊介 山本
良平 宇野
Ryohei Uno
良平 宇野
裕貴 田村
Yuki Tamura
裕貴 田村
増本 浩二
Koji Masumoto
浩二 増本
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Abstract

【課題】回転電機の磁極であって、鉄心の軸方向端に段差を設けてコイル巻線領域を広げるものにおいて、コイルと鉄心間の絶縁距離を確保可能な構成を提供する。
【解決手段】鉄心40のティース部側面41bと巻枠10の胴部11の薄肉部11aに装着される第1の面20a、鉄心40の先端部43と巻枠10の開脚部13aに装着される第2の面20b、ヨーク部内面42bと第1のフランジ12の内面に装着される第3の面20c、コイル30の外部を覆う第4の面20eを備えた絶縁体20において、鉄心長Lcと同長の第1の面20a、第2の面20bにつながる第3の面20cに所定の長さLF3を有する延長面20dを設けた絶縁体20を備えた磁極50。
【選択図】図4

Description

この発明は、磁極および磁極を配置した固定子および固定子を備えた回転電機に関するもので、特に磁極におけるコイルの絶縁距離を法令や規格に定められた絶縁距離と同等あるいはそれ以上とした構成に係るものである。
従来の回転電機において(例えば特許文献1)、複数のスロットを有する円環状一体鉄心と、鉄心の軸方向両端に設けられた円環状一体巻枠と、前記スロットの内部に挿入され、前記スロット内に配置された巻線と鉄心を電気的に絶縁する絶縁体(フィルム)とからなり、前記鉄心が、前記スロットの軸方向端部が広がるように段差部を有するとともに、前記インシュレータがスロットの軸方向に伸びる薄肉部を有し、前記薄肉部が前記鉄心の段差部に収納されるとともに、前記薄肉部に重なるように前記絶縁体を配置したものが提案されている。
これにより、巻線と鉄心の絶縁距離が、前記薄肉部と絶縁体の重なった部分で構成されるため、絶縁体をコア両端部から突出させることなく、巻枠のスロット内(巻線側)に出っ張る部分を無くしてスロット断面積を大きくできることから、従来より直径の太い導体を用い、軸方向長さを最小にして集中巻の巻線を施すことができ、巻線の抵抗値を低減した銅損の少ない回転電機を得ることができるとしている。
また、他の従来の回転電機においては(例えば特許文献2)、特許文献1とほぼ同様の構成を分割鉄心に適用したものが提案されている。尚、この従来例では巻線の状態を変えずに鉄心の幅を広げることで、磁路抵抗を下げることができ、固定子の特性改善に寄与できるとしている。
特開2001−112205号公報 特開2003−111329号公報
ここで、前記特許文献1における固定子では、鉄心が一体でかつ巻枠も一体のものを前提としており、コアバックの全周にわたって巻枠の薄肉部が切れ目なく存在するため、絶縁体と薄肉部の重なった部分が絶縁距離として機能していた。ところが、これを分割鉄心に適用した場合、巻枠の分割面では絶縁体のみで絶縁を確保せねばならず、巻線と鉄心の軸方向端部との距離が短くなるため絶縁距離が不足するという問題点があった。
このような問題点は、分割鉄心を前提とした前記特許文献2においても問題提起自体がなされておらず、絶縁性能が低下する問題点は解消されていない。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、分割鉄心においても絶縁性能を損なうことなく巻線抵抗もしくは磁路抵抗を低減でき、信頼性と特性を同時に向上した固定子を得ることを目的としている。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであって、鉄心の表面を覆うように設けられた対地絶縁用の絶縁体を、巻枠の周方向の分割面で鉄心の軸方向に沿って所定の長さを所定の幅で伸延する構成を採用することで、法令や規格に定められた鉄心とコイル間との絶縁距離を確保可能とした構成を有する磁極および磁極を配置した固定子および固定子を備えた回転電機を提供することを目的とする。
第1の発明は鉄心に取り付けられた樹脂性の巻枠とシート状の絶縁体とコイルとで形成される磁極において、鉄心は、ヨーク部とティース部と前記ティース部から円弧状に延伸する先端部とで構成されるとともに、ヨーク部、ティース部、先端部の軸方向両端には段差部が設けられており、巻枠は、ヨーク部に搭載される第1のフランジと、第1のフランジに対向して先端部を跨いで軸方向に伸延する開脚部が設けられた第2のフランジと、第1のフランジと第2のフランジ間をつなぎ、ティース部を跨いで設けられた胴部とによって構成されるとともに、鉄心の軸方向両端に段差部を介して設置されており、絶縁体は、ティース部側面と胴部に設けられた薄肉部に装着される第1の面と、開脚部と先端部に装着される第1の面とつながる第2の面と、ヨーク部内面と第1のフランジに設けられた薄肉部に装着される第1の面につながる第3の面と、第3の面につながる第4の面とで構成されており、第1の面および第2の面の軸方向長さは鉄心の軸方向長さと同一であり、第3の面の軸方向両端には所定の長さで所定の幅を有する延長面が設けられているとともに、延長面につながる第4の面は、第3の面の延長面が設けられた部分と同じ軸方向長さを有しており、装着された第1の面、第2の面および第3の面で囲まれる領域および胴部上に、コイルが巻きつけられ、コイルの表面を第4の面が覆うように構成されたものである。
第2の発明は、第1の発明による磁極を複数個円環状に配置した固定子である。
第3の発明は、第2の発明の固定子を備えた回転電機である。
第1の発明に係る磁極は、上記のような構成を採用しているので、法令等に準拠した鉄心とコイルとの絶縁距離を確実に確保することが可能な構造で、かつコイルの銅損を低減した磁極となるという効果がある。
また第2の発明に係る固定子も、上記第1の発明と同様の効果を有し、さらに第3の発明に係る回転電機も法令等に準拠し長期信頼性を確保した回転電機を提供できるという効果がある。
実施の形態1による回転電機の固定子を示す断面図である。 実施の形態1による鉄心を示す斜視図である。 実施の形態1による巻枠を示す斜視図である。 実施の形態1による絶縁体を示す斜視図である。 実施の形態1による鉄心に巻枠を取り付けた状態を示す斜視図である。 実施の形態1による図1のA−A断面を示す概念図である。 実施の形態2による絶縁体を示す斜視図である。 実施の形態2による巻枠に絶縁体を取り付けた部位の断面図である。 実施の形態3による絶縁体を示す斜視図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1は回転電機の固定子100を示す断面図である。図1において固定子100は複数の磁極50を円周上に連結、配列し、円環状に組み立てられている。尚、図1に示すA−A矢視は後述の図6にて説明する。磁極50は鉄心40とこの鉄心40に巻枠10と絶縁体20を取り付け後、導体を複数回巻き付けたコイル30とによって構成されている。巻枠10は鉄心40とコイル30との間の電気的絶縁と、コイル30を所定の位置に巻き付ける機能およびコイル30の端子部を支持するとともに、前記絶縁体20を所定位置に保持する機能とを備えている。
図2で詳述するように鉄心40は隣り合う鉄心40と接合するヨーク部42と、このヨーク部42につながるティース部41と、図示省略した回転電機の電機子に対向する円弧状の先端部43で構成されている。尚、鉄心40は打ち抜かれた薄板の積層構造である。
図2(a)に鉄心40の斜視図を示す。図2から判るように略T字状であり、軸方向に鉄心長LCを有している。この鉄心40の軸方向の両端には、ティースの段差部41a、ヨークの段差部42a、先端の段差部43aが形成されている。これら各段差部の形状は同一であり、代表して図2(b)に段差部41aを含むティース部41の断面図を示す。段差部のあるティース部幅WT2は、ティース部幅WT1から両側の段差深さd1を差し引いたものであり、かつ軸方向にLT1の段差長さを有している。前記鉄心40の前記ティースの段差部41a、ヨークの段差部42a、先端の段差部43aには、後述する巻枠10の各薄肉部分が接して設けられる。
尚、鉄心40の軸方向両端に上記の如く各段差部を設けたことにより、コイル30の巻線スペースが拡大され、コイル導体の線径拡大等が可能となる。
図3(a)に巻枠10の斜視図を示す。巻枠10は鉄心40の軸方向両端に設けられているが、この図3(a)では一端に設けられたものを示している。この巻枠10はガラス繊維等のフィラを添加したPBT(ポリブチレンテレフタレート)やPPS(ポリフェルニンサルファイド)等の樹脂材で成型されている。図3(a)に示すように巻枠10は、鉄心40のヨーク部42側に設けられた第1のフランジ12と、先端部43側に設けられた第2のフランジ13と、この第1のフランジ12と第2のフランジ13間を接続する胴部11とで構成されている。胴部11は鉄心40のティース部41上に跨がって設置されるよう図3(b)に示す断面形状を有している。
図3(b)において、胴部幅W1は図2(b)に示したティース部幅WT1と同じであり、跨ぎ幅W2は段差部のあるティース部幅WT2に挿着可能な寸法である。また、跨ぎ深さL1は同じく図2(b)に示した段差長さLT1に相当するものであり、段差部長さL2は後述する絶縁体20が装着される面の長さである。
このような段差部11bを有する薄肉部11aが形成されている。また図3(c)に示すように第1のフランジ12の幅方向両端部分の断面C−Cでは、第1のフランジ12の下端には表面段差部12bと裏面段差部12cを有する薄肉部12aが形成されている。この表面段差部12bは第1のフランジ12の下端より表面の段差部深さb1で、段差部長さL2に延長段差部長さL3を加えたすなわちL2+L3の長さを有しているこの図3(a)に示す表面段差部12bが、第1のフランジ12の周方向設置位置、および延長面収納幅W3の寸法は図4にて後述する絶縁体20の延長面20dが設けられる位置と同一であり、かつ、延長面20dの延長面の幅WF3と、前記延長面収納幅W3は同一寸法である。また、裏面段差部12cは裏面の段差深さd1で、段差部長さL2を有している。尚、表面の段差部深さb1は後述の絶縁体20の厚さと同等もしくはそれ以上とする。第1のフランジ12の幅方向両端以外部分での断面B−Bには、段差部長さL2を有する表面段差部12dと、前述した断面C−Cから連なる裏面段差部12cが設けられ薄肉部12aを形成している。上記表面段差部12bおよび表面段差部12dには絶縁体20が装着されるとともに、薄肉部12aの裏面段差部12cが鉄心40のヨークの段差部42aに接する。尚、第1のフランジ12にはコイル30を導入する溝12eが設けてある。
図3(a)に示す第2のフランジ13は、鉄心40の先端部43に当接し、跨ぐように軸方向に伸延した開脚部13aおよび薄肉部13bが設けられている。そして、開脚部13aと薄肉部13bとの間に形成されたスリット13cに絶縁体20が挿入される。尚、図5に鉄心40に巻枠10を取り付けた状態を示す。
次に絶縁体20を図4に示す。この図4では図示省略した鉄心40に一対の絶縁体20を設けた状態を示している。この絶縁体20はPET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート)等のフィルム材が用いられ、前述した鉄心40に巻枠10が設置されて後、もしくは巻枠10と同時に図2に示したティース部側面41bやヨーク部内面42b等に装着された後、この絶縁体20上にコイル30が巻きつけられる。第1の面20aは鉄心長LCとほぼ同じか若干短い軸方向長さLF1を有し、鉄心40のティース部側面41bと巻枠10の胴部11の側面である薄肉部11aに装着され、第2の面20bは第1の面20aと同じ軸方向長さを有し、先端部43と巻枠10の開脚部13aに装着され、前記第1の面20aにつながる第3の面20cは、前記第1の面20aにつながる個所から幅方向に設けられた延長面20dに到るまでは第1の面20aと同じ軸方向長さLF1を有し、前記第4の面20eにつながる延長面20dは軸方向に延伸する延長面の長さLF3を有しており、この延長面20dは所定の幅WF3で設定されている。この延長面20dの延長面の長さLF3は、例えば北米のUL規格による密封形冷媒電動圧縮機の場合、駆動電圧によって規定された例えば定格150Vを超え300V以下の場合4.8mm以上の沿面絶縁距離と同等かそれ以上の寸法であり、また所定の幅WF3も前記LF3と同等もしくはそれ以上の寸法である。より一般的には、所定の幅WF3の自己ティース側端は、薄肉部12aの隣接ティース側端部から自己のティース側に向かう方向に、上記規格などで決まる距離と同等以上の位置に、所定の幅WF3のもう一方の端は、隣接ティースとの境界に近い位置に配置する。第3の面20cにつながる第4の面20eは、前記第3の面20cの軸方向長さLF1の両端に前記延長面の長さLF3を加えた長さのLF4を有している。図4に示すように、前記第3の面20cの延長面20dと、前記第4の面20eとの境界部分に設けられた折り曲げ線20hは、図2に示したヨーク端面42cの位置に相当する個所に設けられたものである。このように絶縁体20は、鉄心40の長さ、幅寸法に対応した寸法を有する。尚、第3の面20cと延長面20dが第1のフランジ12の端部に装着されるとともに、第4の面20eはコイル30の表面を覆う機能を有している。この絶縁体20は第1の面20a、第2の面20b、第3の面20c、延長面20d、第4の面20eは一体で、各つながる部位は折り曲げられて各面が形成されている。
上記した絶縁体20の第1の面20aの軸方向両端は、巻枠10の薄肉部11aの表面の段差の部位に装着され、第2の面20bは巻枠10の開脚部13aと薄肉部13bによって形成されるスリット13cに挿着され、また第1の面20aと第3の面20cにつながる個所は、第1のフランジ12の突起12fと薄肉部11a、12aによって形成される図示省略したスリットに挿着されるとともに、第3の面20cは第1のフランジ12の薄肉部12aの表面段差部12b、および表面段差部12dに装着された絶縁体20のいずれかの軸方向端部が、巻枠10の段差部、スリットのいずれかによって規制される。すなわち前記第1の面20aは胴部11の段差部11b、または薄肉部11aと前記突起12fと薄肉部11a、12aによって形成される図示省略のスリットおよびスリット13cに、第2の面20bは表面段差部12b、およびスリット13cに、第3の面20cは表面段差部12b、または前記突起と薄肉部11a、12aによって形成される図示省略のスリットにあって、前記第1の面20a、第2の面20b、第3の面20cの少なくともいずれか1つの軸方向端部が規制されて軸方向の位置決めがなされる。
図6に、前述した図1のA−A矢視断面を示す。この図6は構成を説明するための概念図であり、過去構成体間は誇張して記載している。ヨーク部42のヨークの段差部42aに、巻枠10の第1のフランジ12の薄肉部12aが装着されるとともに、この薄肉部12aの表面に絶縁体20の第3の面20cの延長面20dが装着された状態を示す。絶縁体20の外部にはコイル30が設けられている。この位置では巻枠10が周方向に途切れており、鉄心40が絶縁体20と直接向かい合う形となる。そのため、絶縁体20の第3の面20cに延長面20dが設けられており、さらに同じ軸方向長さで第4の面20eにつながることで、LF3の寸法が法令などで定められた絶縁距離と同等以上に設定されていれば、D04+D05で必要な絶縁距離を維持できる。ここでD04はヨーク部42の端面と延長面20dとの間隔であり、D05はコイル30と延長面20dとの間隔を示す。また、延長面20dには延長面の長さLF3と同等寸法の延長面の幅WF3も設けてあるので、巻枠10の周方向切れ目で露出した鉄心40から周方向自己ティース側に、コイル30の絶縁距離を確保している。
以上のような構成を備えた磁極50は、鉄心40のヨーク部内面42bに対面する絶縁体20の第3の面20cに延長面20dが設けてあると同時に、同じ軸方向長さで第4の面20eに連なっているため、巻枠の切れ目においても法令などで定められた絶縁距離を簡単な構造で確保でき、コイル30の銅損低減化を維持しながら、磁極50の絶縁信頼性を確保できる効果がある。
また、この実施の形態1の磁極50を複数個円環状に配置した固定子100は、上記と同様の効果を奏する。また、この固定子100を備えた回転電機は長期信頼性を確保できるという効果がある。
実施の形態2.
次に実施の形態2による絶縁体20の斜視図を図7に示す。この絶縁体20は、図4で述べた実施の形態1の絶縁体20が方形状の延長面20dであるのを、所定の曲率Rを有する半円状の延長面20dとしたこと、および第2の面20bに折り曲げ部20fを設けた点が異なり、他は図4に記載と同一である。前記所定の曲率Rは前述した法令に規定される絶縁距離と同様かそれ以上の寸法とし、図4に示したLF3と同じ値でよい。この実施の形態2による絶縁体20を巻枠10に装着した状態を図8に示す。ここで図8に示す断面図は、巻枠10の各薄肉部11a、12a、13bに絶縁体20の第1の面20a、第2の面20b、第3の面20cが装着された個所の断面を示す。
図8に示すように、絶縁体20の第2の面20bが鉄心40の先端部43に沿って折り曲げ部20fが装着されている。
このように折り曲げ部20fを有することで、磁極50を複数個円環状に配置した固定子100とした際、隣接する磁極50の第2の面20b同士の干渉が避けられるとともに、先端部43とコイル間の絶縁距離D1を長く確保可能となる。尚、この図8に示すように絶縁体20の第4の面20eが、コイル30の外部表面を覆うように設けられている。このとき、D2は第4の面20eの先端とコイル30との最短距離を示し、ここでD2は前記法令で規定されている絶縁距離の1/2以上の長さを有するよう第4の面20eを伸延させている。すなわち隣接するコイル30間の絶縁距離はD2の2倍と見做せるので、この構成で絶縁性能を満足できる。このように実施の形態2の磁極50は、実施の形態1による効果に加え、隣接コイル間との絶縁耐力を向上できるという効果がある。尚、コイル巻線のスペースに余裕がある場合は、折り曲げ部20fをヨーク部42側に折り曲げて、第4の面20eと重なる構成としてもよい。
実施の形態3.
次に実施の形態3による絶縁体20を図9に基づいて説明する。この実施の形態3では、鉄心40が図9(b)に示すように、ヨーク部42にヨーク部の段差長さLY1を有したヨークの段差部42aが設けられたものであり、これは鉄心40の体積減少を最小限に抑制することを狙っている。図9(c)に上記鉄心40に装着される巻枠10aを示す。この巻枠10aの実施の形態1による図3の巻枠10との差異は、第1のフランジ12に設けた表面段差部12bの表面形状にある。図9(c)による第1のフランジ12には、図9(b)に示す鉄心40のヨークの段差部42aに適合するような切欠き幅W6と切欠き長さL6よりなる切欠き12Kが設けられているとともに、表面段差部12bは、後述する図9(a)の絶縁体20を収納するための段差であって、延長面収納幅W3で段差部長さL7、再延長面収納幅W4で再延長面収納長さL5の各部位によって形成されている。
図9(a)に示す絶縁体20は、第3の面20cの延長面20dと、第4の面20eとの境界部分に設けられた折り曲げ線20hより延長面の幅WF3、延長面の長さLF3とでなる延長面20dと、この延長面20dから片側でさらに再延長面の長さLF5を有する再延長面20gを設けているとともに、第4の面20eの長さをLF4としている。また第2の面20bには、第2の面の延長面20jが延長面の長さLF6を有して設けられている。これ以外の記載は実施の形態1の図4と同一である。ここで再延長面20gの再延長面の長さLF5は巻枠10aの再延長面収納長さL5と同一寸法であり、また再延長面の幅WF4は巻枠10aの再延長面収納幅W4と同一寸法である。
なお、本実施の形態においては、ヨーク端面における巻枠の切れ目、すなわちヨーク露出部がほぼW6の幅で存在することになり、この部分から巻線を絶縁保護するために、絶縁体20の第3の面20cの延長面の幅WF3が、W6の幅に加えてW6の端からティース側に向かって、法令などによって定まる絶縁距離を確保する必要がある。すなわち、WF3からW6を引いた長さを法令等によって定められた絶縁距離と同等以上に設定する。このとき、W3はWF3とほぼ同等の長さを持つよう設定する。
上記再延長面の長さLF5は、コイル30の大きさによって設定されるもので、コイルの巻き上がり寸法が大きい場合に隣接するコイル30間の絶縁耐力がより強化される。また、第2の面の延長面20jが設けられていることにより、鉄心40の先端部43に近いコイルの軸方向絶縁沿面距離を確保することができる。従って前述した実施の形態1による効果に加え、さらに絶縁耐力を向上させる。
尚、この発明は、その発明の実施の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
10 巻枠、11 胴部、11a 薄肉部、11b 段差部、12 第1のフランジ、12a 薄肉部、12b,12d 表面段差部、13 第2のフランジ、
13a 開脚部、13b 薄肉部、20 絶縁体、20a 第1の面、
20b 第2の面、20c 第3の面、20d 延長面、20e 第4の面、
LF3 延長面の長さ、30 コイル、40 鉄心、41 ティース部、
41b ティース部側面、42 ヨーク部、43 先端部、LC 鉄心長、50 磁極、100 固定子。

Claims (7)

  1. 鉄心に取り付けられた樹脂性の巻枠とシート状の絶縁体とコイルとで形成される磁極において、前記鉄心は、ヨーク部とティース部と前記ティース部から円弧状に延伸する先端部とで構成されるとともに、前記ヨーク部、ティース部、先端部の軸方向両端には段差部が設けられており、前記巻枠は、前記ヨーク部に搭載される第1のフランジと、前記第1のフランジに対向して前記先端部を跨いで軸方向に伸延する開脚部が設けられた第2のフランジと、前記第1のフランジと前記第2のフランジ間をつなぎ、前記ティース部を跨いで設けられた胴部とによって構成されるとともに、前記鉄心の軸方向両端に前記段差部を介して設置されており、前記絶縁体は、ティース部側面と前記胴部に設けられた薄肉部に装着される第1の面と、前記開脚部と前記先端部に装着される前記第1の面とつながる第2の面と、ヨーク部内面と前記第1のフランジに設けられた薄肉部に装着される前記第1の面につながる第3の面と、前記第3の面につながる第4の面とで構成されており、前記第1の面および第2の面の軸方向長さは前記鉄心の軸方向長さと同一であり、前記第3の面の軸方向両端には所定の長さで所定の幅を有する延長面が設けられているとともに、前記延長面につながる前記第4の面は、前記第3の面の延長面が設けられた部分と同じ軸方向長さを有しており、前記第1の面、第2の面および前記第3の面で囲まれる領域および前記胴部上に、前記コイルが巻きつけられ、前記コイルの表面を前記第4の面が覆うように構成された磁極。
  2. 前記絶縁体の前記第3の面に設けられた前記延長面の、前記所定の長さと前記所定の幅は、法令や規格に定められた絶縁距離と同等以上とし、前記延長面の前記所定の幅は、前記絶縁体がヨークの端面に対応する部位から、前記ティース部側に延伸するよう設けられている請求項1に記載の磁極。
  3. 前記絶縁体の軸方向の位置決めは、前記第1の面、第2の面、第3の面のいずれかの面の軸方向端部が、前記巻枠に設けられた段差部またはスリットに規制されてなされる請求項1または請求項2に記載の磁極。
  4. 前記絶縁体の前記第2の面の先端が、前記鉄心の先端部に沿って折り曲げられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁極。
  5. 前記絶縁体の前記第3の面に設けられた延長面の軸方向であって前記第4の面につながる部位にはさらに再延長面が設けられた請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の磁極。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の磁極を、複数個円環状に配置した固定子。
  7. 請求項6に記載の固定子を備えた回転電機。
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