JP2017017054A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017017054A
JP2017017054A JP2015128814A JP2015128814A JP2017017054A JP 2017017054 A JP2017017054 A JP 2017017054A JP 2015128814 A JP2015128814 A JP 2015128814A JP 2015128814 A JP2015128814 A JP 2015128814A JP 2017017054 A JP2017017054 A JP 2017017054A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
focus ring
thermally conductive
adhesive layer
conductive silicone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015128814A
Other languages
English (en)
Inventor
将二郎 矢幡
Shojiro Yahata
将二郎 矢幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2015128814A priority Critical patent/JP2017017054A/ja
Publication of JP2017017054A publication Critical patent/JP2017017054A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】載置台からのフォーカスリングの剥離性を向上すること。【解決手段】プラズマ処理装置は、被処理基板を収容する減圧された収容室と、該収容室内に配置されて被処理基板を載置する冷却機構を内蔵した載置台と、被処理基板の周縁部を囲うように載置台に載置される環状のフォーカスリングとを備える。プラズマ処理装置は、載置台とフォーカスリングとの間に、熱伝導性シリコーンシートを配置している。熱伝導性シリコーンシートは、ポリオルガノシロキサン100重量部に対して熱伝導性粒子を100〜2000重量部含む熱伝導性シリコーンシートである。熱伝導性シリコーンシートは、固化層と、固化層の両面に貼り付けられた粘着層とを有する。粘着層と載置台との界面、及び粘着層とフォーカスリングとの界面の夫々において、接着状態が保持され、粘着層と固化層との界面において、粘着状態が保持される。【選択図】図3

Description

本発明の種々の側面及び実施形態は、プラズマ処理装置に関するものである。
プラズマ処理装置は、例えば、表面処理装置やエッチング装置などの半導体製造装置に広く用いられている。プラズマ処理装置においては、処理チャンバ内にウエハ等の被処理基板を載置する載置台が設置されている。また、例えば、特許文献1には、載置台と、フォーカスリングとの間に、熱伝導性シリコーンシートを介在させることで、載置台とフォーカスリングとの間の熱伝導性を向上させたプラズマ処理装置が開示されている。
特開2015−90897号公報
しかしながら、真空高温の条件の下で熱伝導性シリコーンシートを用いた場合、熱伝導性シリコーンシートと載置台又はフォーカスリングとの間の界面が化学反応によって接着状態となるため、載置台からのフォーカスリングの剥離性が低下するという問題がある。フォーカスリングの剥離性の低下は、フォーカスリングの交換に要する時間を増加させるので、好ましくない。
開示するプラズマ処理装置は、1つの実施態様において、被処理基板を収容する減圧された収容室と、該収容室内に配置されて前記被処理基板を載置する冷却機構を内蔵した載置台と、前記被処理基板の周縁部を囲うように前記載置台に載置される環状のフォーカスリングとを備えたプラズマ処理装置であって、前記載置台と前記フォーカスリングとの間に、熱伝導性シリコーンシートを配置しており、前記熱伝導性シリコーンシートは、ポリオルガノシロキサン100重量部に対して熱伝導性粒子を100〜2000重量部含む熱伝導性シリコーンシートであり、前記熱伝導性シリコーンシートは、固化層と、前記固化層の両面に貼り付けられた粘着層とを有し、前記粘着層と前記載置台との界面、及び前記粘着層と前記フォーカスリングとの界面の夫々において、接着状態が保持され、前記粘着層と前記固化層との界面において、粘着状態が保持されることを特徴とする。
開示するプラズマ処理装置の1つの態様によれば、載置台からのフォーカスリングの剥離性を向上することができるという効果を奏する。
図1は、基板載置装置の構成の一例を示す図である。 図2は、本発明の一実施例に用いられるプラズマ処理装置の一例を示す概略断面図である。 図3は、本発明の一実施例の装置におけるフォーカスリングと静電チャックとの取付構造の詳細を示す断面図である。
本発明の熱伝導性シリコーンシート(すなわち、粘着層及び固化層の夫々)は、例えば、下記組成のコンパウンドをシート成形して架橋させることによって、製造される。
(A)ベースポリマー成分
本発明のベースポリマー成分は、1分子中に平均2個以上かつ分子鎖両末端のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有する直鎖状オルガノポリシロキサン(A1)と、脂肪族不飽和結合を有しない分岐状のシリコーンレジンであり、RSiO3/2単位及び/又はSiO4/2単位(A2)を含む。
(A1)成分
本発明の(A1)成分は、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上含有するオルガノポリシロキサンであり、本発明のシリコーンゴム組成物における主剤である。このオルガノポリシロキサンは、アルケニル基として、ビニル基、アリル基等の炭素原子数2〜8、特に2〜6の、ケイ素原子に結合したアルケニル基を一分子中に2個有する。粘度は25℃で10〜1000000mPa・s、特に100〜100000mPa・sであることが作業性、硬化性などから望ましい。
具体的には、下記一般式(化1)で表される1分子中に平均2個以上かつ分子鎖末端のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンを使用する。側鎖はトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状オルガノポリシロキサンである。25℃における粘度は10〜1000000mPa・sのものが作業性、硬化性などから望ましい。なお、この直鎖状オルガノポリシロキサンは少量の分岐状構造(三官能性シロキサン単位)を分子鎖中に含有するものであってもよい。
Figure 2017017054
式中、Rは互いに同一又は異種の脂肪族不飽和結合を有さない非置換又は置換一価炭化水素基であり、Rはアルケニル基であり、kは0又は正の整数である。
ここで、Rの脂肪族不飽和結合を有さない非置換又は置換の一価炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜10、特に1〜6のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、並びに、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基等のハロゲン置換アルキル基、シアノエチル基等が挙げられる。Rのアルケニル基としては、例えば炭素原子数2〜6、特に2〜3のものが好ましく、具体的にはビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられ、好ましくはビニル基である。
一般式(1)において、kは、一般的には0≦k≦10000を満足する0又は正の整数であり、好ましくは5≦k≦2000、より好ましくは10≦k≦1200を満足する整数である。
(A2)成分
ベースポリマーに加える成分(A2)は、脂肪族不飽和結合を有しない分岐状のシリコーンレジンであり、RSiO3/2単位及び/又はSiO4/2単位を含む。平均単位式で示すと(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2(XO1/2で表されるポリオルガノシロキサンであることが好ましい。式中、Rは、脂肪族不飽和結合を除く、同じか又は異なる置換もしくは非置換の1価炭化水素基である。Rとしては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;並びにこれらの基の炭素原子に結合する水素原子の少なくとも一部がフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子やシアノ基等で置換された基、例えばクロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基等のハロゲン置換アルキル基、シアノ置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基等が挙げられる。特に、メチル基が好ましい。Xは、水素原子又はアルキル基である。アルキル基としては、前記と同様の基が例示され、特にメチル基が好ましい。また、aは0又は正数であり、bは0又は正数であり、c又はdの少なくともいずれか一方は正数であり、eは0又は正数であり、0≦a/(c+d)<4であり、0≦b/(c+d)<2であり、0≦e/(a+b+c+d)<0.4となる数である。(A2)は、1種単独でも、2種以上を併用してもよい。
(A1)成分と(A2)成分とは、重量基準で(A1)/(A2)は60/40〜90/10となる量割合が好ましい。前記の範囲であれば、好ましい低ブリード性と熱伝導性充填剤の高充填化が満足され、さらにはゲル状又は軟質ゴム状硬化物の良好な物性が得られる。
(B)架橋成分
(B)成分は、一般式:RSi(OSiR H)で表される。式中、Rは、炭素原子数1〜4のアルキル基またはフェニル基である。Rとしては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、フェニル基が挙げられる。特に、合成し易いことから、メチル基又はフェニル基が好ましい。Rは、炭素原子数1〜4のアルキル基である。Rとしては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基が挙げられる。特に、材料の得やすさ、合成のし易さからメチル基が好ましい。(B)成分は、上記一般式で表されるシロキサンを1種単独で用いることが好ましい。
(C)成分
(C)成分は、本組成物の硬化を促進させる成分である。(C)成分としては、ヒドロシリル化反応に用いられる触媒として周知の触媒を用いることができる。例えば白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類やビニルシロキサンとの錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などの白金族金属触媒が挙げられる。(C)成分の配合量は、硬化に必要な量であればよく、所望の硬化速度などに応じて適宜調整することができる。A成分に対して重量単位で0.01〜1000ppm添加する。
(D)成分
(D)成分の熱伝導性粒子は、A成分+B成分合計100重量部に対して100〜2000重量部添加する。これにより熱伝導シートの熱伝導率を0.2〜5W/m・K、硬度が5〜60の範囲とすることができる。熱伝導粒子としては、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、窒化アルミ、窒化ホウ素、水酸化アルミ及びシリカから選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。形状は球状,鱗片状,多面体状等様々なものを使用できる。アルミナを使用する場合は、純度99.5重量%以上のα−アルミナが好ましい。熱伝導性粒子の比表面積は0.06〜10m/gの範囲が好ましい。比表面積はBET比表面積であり、測定方法はJIS R1626にしたがう。平均粒子径を用いる場合は、0.1〜100μmの範囲が好ましい。粒子径の測定はレーザー回折光散乱法により、50%粒子径を測定する。この測定器は例えば堀場製作所製社製のレーザー回折/散乱式粒子分布測定装置LA−950S2がある。
熱伝導性粒子は平均粒子径が異なる少なくとも2つの無機粒子を併用するのが好ましい。このようにすると大きな粒子径の間に小さな粒子径の熱伝導性無機粒子が埋まり、最密充填に近い状態で充填でき、熱伝導性が高くなるからである。相対的に平均粒子径の小さな無機粒子は、R(CHSi(OR’)3−a(Rは炭素数6〜20の非置換または置換有機基、R’は炭素数1〜4のアルキル基、aは0もしくは1)で示されるシラン化合物、もしくはその部分加水分解物で表面処理するのが好ましい。R(CHSi(OR’)3−a(Rは炭素数6〜20の非置換または置換有機基、R’は炭素数1〜4のアルキル基、aは0もしくは1)で示されるシラン化合物(以下単に「シラン」)は、一例としてヘキシルトリメトキシラン,ヘキシルトリエトキシシラン,オクチルトリメトキシシラン,オクチルトリエトキシラン,デシルトリメトキシシラン,デシルトリエトキシシラン,ドデシルトリメトキシシラン,ドデシルトリエトキシシラン,ヘキサドデシルトリメトキシシラン,ヘキサドデシルトリエトキシシシラン,オクタデシルトリメトキシシラン,オクタデシルトリエトキシシシラン等がある。前記シラン化合物は、一種又は二種以上混合して使用することができる。ここでいう表面処理とは共有結合のほか吸着なども含む。前記相対的に平均粒子径の大きな無機粒子は、例えば平均粒子径が2μm以上のものをいい、粒子全体を100重量%としたとき50重量%以上添加するのが好ましい。
(E)その他の成分
本発明の組成物には、必要に応じて前記以外の成分を配合することができる。例えばベンガラなどの無機顔料、フィラーの表面処理等の目的でアルキルトリアルコキシシランなどを添加してもよい。
本発明の熱伝導性シリコーンシートの熱伝導率は0.2〜5W/m・Kの範囲である。好ましくは0.5〜3W/m・K、さらに好ましくは1〜2W/m・Kである。また当該熱伝導シリコーンシートの硬度は5〜60、さらに好ましくは5〜40である。前記の範囲であれば、発熱体と放熱体との間に介在させて効率よく熱伝導させることができる。
(プラズマ処理装置)
以下に、図面を適宜参照して、上述の熱伝導性シリコーンシートが配置される本発明のプラズマ処理装置の一例について説明する。なお、本発明のプラズマ処理装置は、以下に説明する構成に限定されるものではない。
プラズマ処理装置は、被処理基板を収容する減圧された収容室と、収容室内に配置されて被処理基板を載置する冷却機構を内蔵した載置台と、被処理基板の周縁部を囲うように載置台に載置される環状のフォーカスリングとを備える。ここで、プラズマ処理装置において、載置台とフォーカスリングとの間に、上述の熱伝導性シリコーンシートが配置される。また、プラズマ処理装置において、熱伝導性シリコーンシートは、固化層と、固化層の両面に貼り付けられた粘着層とを有する。さらに、粘着層と載置台との界面、及び粘着層とフォーカスリングとの界面の夫々において、接着状態が保持され、粘着層と固化層との境界において、粘着状態が保持される。
図1は、基板載置装置の構成の一例を示す図である。基板載置装置は、例えば、図1に示すように、ウエハ1を載置する載置台2と、この載置台2の外周縁部に配置されるフォーカスリング3とを備えている。
ウエハ1にプラズマ処理を施す場合には、載置台2上にウエハ1を載置した後、処理チャンバを所定の真空度に保持した状態でウエハ1を固定し、載置台2に高周波電圧を印加して、処理チャンバ内にプラズマを発生させる。
ここで、フォーカスリング3は、被処理基板の周縁部におけるプラズマの不連続性を緩和して、被処理基板全面が均一にプラズマ処理されることを目的として設置されるものである。このため、フォーカスリング3を導電体材料とし、かつその上面の高さを被処理基板の処理面とほぼ同一の高さとすることで、被処理基板の縁部においてもイオンが被処理基板の表面に対して垂直に入射するようにし、被処理基板の縁と中央とでイオン密度に差が生じないようにしている。しかし、それにより被処理基板とフォーカスリング3とが略同電位となり、その電界の形に起因してプラズマが被処理基板の端部裏面側に回り込み易くなり、被処理基板の周縁部(エッジ部)の裏面側にCF系ポリマー等からなる付着物(デポジッション)が発生することがある。
また、プラズマ処理においてはウエハ1の温度制御が極めて重要であることから、載置台2内に設けられた冷却機構により、ウエハ1を冷却し所望の温度に調整している。例えば、載置台2の上面から、熱伝導性の良いヘリウムガスをウエハ1の裏面に向けて流し、ウエハ1と載置台2との間の熱伝導率を高めるという方法がある。
また、減圧された収容室内においては、載置台2とフォーカスリング3の間に真空断熱層が形成され、載置台2とフォーカスリング3との間の熱伝導が非常に悪い。それによって、フォーカスリング3が全く冷却されないため、フォーカスリング3の温度が高くなりすぎ、そのためウエハ周辺縁部のプラズマ中のイオン、ラジカルの組成比や密度が変化する。その結果、ウエハ周縁部の例えばエッチングレート、ホール抜け性(エッチングにより所定の深さまで確実に堀り込むことのできる特性)、エッチング膜に対するエッチングマスクのエッチング選択比が低下したり、エッチングのアスペクト比が低下する等、ウエハ周辺縁部のエッチング特性が悪くなる。つまりフォーカスリングの温度の制御性を高くし所望の温度に制御する必要がある。
ここで、本発明に係るプラズマ処理装置では、以下に詳細に説明するように、載置台とフォーカスリングとの間に、上述の熱伝導性シリコーンシートが配置される。
図2は、本発明の一実施例に用いられるプラズマ処理装置の一例を示す概略断面図である。プラズマ処理装置は、容量結合型平行平板プラズマエッチング装置として構成されており、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウムからなる略円筒状のチャンバ(処理容器)4を有している。このチャンバ4は保安接地されている。
プラズマ処理装置は、半導体ウエハ1を収容するチャンバ4を有し、チャンバ4内にはウエハ1を載置する載置台として、静電チャック12、円柱状のサセプタ5が配置されている。チャンバ4の内壁面とサセプタ5の側面との間に、ガスを排出するための側方排気路6が形成され、この側方排気路6の途中に、多孔板からなる排気プレート7が配されている。排気プレート7は、チャンバ4を上下に区分する仕切り板としての機能を有し、排気プレート7の上部は反応室8となり、下部は排気室9となる。排気室9には、排気管10が開口し、図示していない真空ポンプにより、チャンバ4内は真空排気される。
載置台は、サセプタ5と静電チャック12からなり、サセプタ5の上部には、静電電極板11を内蔵する静電チャック12が配置されている。静電チャック12は、下部円盤状部材の上に直径の小さい上部円盤状部材を重ねた形状になっている。上部円盤状部材の上面には誘電体(セラミックス等)の層が形成され、直流電源13に接続された静電電極板11に直流高電圧を印加することにより、上部円盤状部材表面に誘電電位が生じ、その上に載置したウエハ1をクローン力又はジョンソン・ラーベック力により吸着保持する。
静電チャック12は、ネジ固定によりサセプタ5に固定されており、絶縁部材14とウエハ1の間にフォーカスリング3が取り付けられている。この絶縁部材14は、プラズマが外周方向に向かって広がり過ぎないようにする作用があり、プラズマが広がり過ぎて、排気プレート7から排気側に漏れてしまうことを防止するように電界を規制する。また、フォーカスリング3の表面は、導電体材料、例えばシリコン、シリコンカーバイドなどから形成されている。フォーカスリング3はウエハ1の外周を覆って、その表面が反応室8の空間に露出しており、反応室内のプラズマをウエハに収束させる機能を有する。なお、フォーカスリング3と静電チャック12との取付構造については、後述する。
反応室内にプラズマを発生させるのは、反応室8上部のガス導入シャワーヘッド16に上部高周波電源17から印加された高周波電力と、サセプタ5に下部高周波電源18から印加された高周波電力の作用による。ガス導入シャワーヘッド16には、ガス導入管19から反応ガスが供給され、更に、バッファ室20を介して上部電極板21に設けられた多数のガス孔22を流通する際にプラズマ化されて、反応室8に供給される。
高温のプラズマに晒されたウエハ1は温度が上がるため、サセプタ5への熱伝導により冷却される。そのため、サセプタ5は熱伝導性の良い金属材料で構成され、その内部に冷媒流路23を設けて、冷媒供給管15から水やエチレングリコール等の冷媒を循環して冷却する。また、ウエハ1を吸着する面に多数の熱伝導ガス供給孔24を設け、ヘリウムをこの孔から流出させて、ウエハ1の裏面を冷却している。
図3は、本発明の一実施例の装置におけるフォーカスリング3と静電チャック12との取付構造の詳細を示す断面図である。図3は、図2のA部の拡大図となる。フォーカスリング3は、誘電体材料又は導電体材料からなる環状の部材であり、熱伝導性シリコーンシート27を介して静電チャック12上に載置される。言い換えると、静電チャック12とフォーカスリング3との間に、熱伝導性シリコーンシート27が配置されている。この熱伝導性シリコーンシート27は、フォーカスリング3と静電チャック12との接触面の間に挟んで両者間の熱伝導を促進させるために用いられるもので、柔軟性と熱伝導性に富む高分子材料からなるものである。具体的には、熱伝導性シリコーンシート27は、ポリオルガノシロキサン100重量部に対して熱伝導性粒子を100〜2000重量部含む熱伝導性シリコーンシートである。
熱伝導性シリコーンシート27は、固化層31と、固化層31の両面に貼り付けられた粘着層32,32とを有する。粘着層32と静電チャック12との界面、及び粘着層32とフォーカスリング3との界面の夫々において、接着状態が保持され、粘着層32と固化層31との界面において、粘着状態が保持される。ここで、粘着状態とは、例えば、接合対象となる2つの物体が分子間力によって接合された状態を指す。また、接着状態とは、例えば、接着対象となる2つの物体が水素結合等の化学結合によって接合された状態を指す。
また、粘着層32に関して、JIS Z 0237の傾斜式ボールタック試験におけるボールナンバーは、10以上であり、かつ、固化層31に関して、JIS Z 0237の傾斜式ボールタック試験におけるボールナンバーは、0であることが好ましい。なお、JIS Z 0237では、ボール径を1/32インチの整数倍に設定し、ボール径の分子の数字をボールナンバーとして表す。
また、固化層31は、粘着層32と同じ材料の架橋を所定の架橋剤を用いて促進させることによって、生成される。つまり、固化層31は、粘着層32よりも架橋点の数が多い。これにより、固化層31と粘着層32との間の架橋が抑制され、結果として、粘着層32と固化層31との界面において、粘着状態が保持され易くなる。
上述したように、本発明に係るプラズマ処理装置は、被処理基板を収容する減圧された収容室と、収容室内に配置されて被処理基板を載置する冷却機構を内蔵した載置台と、被処理基板の周縁部を囲うように載置台に載置される環状のフォーカスリング3とを備え、載置台とフォーカスリング3との間に熱伝導性シリコーンシート27が配置される。熱伝導性シリコーンシート27は、ポリオルガノシロキサン100重量部に対して熱伝導性粒子を100〜2000重量部含む熱伝導性シリコーンシートである。熱伝導性シリコーンシート27は、固化層31と、固化層31の両面に貼り付けられた粘着層32,32を有する。さらに、粘着層32と載置台との界面、及び粘着層32とフォーカスリング3との界面の各々において、接着状態が保持され、粘着層32と固化層31との境界において、粘着状態が保持される。
このプラズマ処理装置の構成により、真空高温の条件の下で熱伝導性シリコーンシート27を用いた場合でも、粘着層32と固化層31との界面において、粘着状態が保持される。その結果、載置台からのフォーカスリング3の剥離性を向上することができる。
また、本発明に係るプラズマ処理装置では、載置台からのフォーカスリング3の剥離性が従来の熱伝導性シートを用いた場合の剥離性よりも向上するため、フォーカスリング3の交換に要する時間を短縮することができる。
さらに、本発明に係るプラズマ処理装置では、粘着層32と固化層31との界面が容易に分離されるため、フォーカスリング3の交換時に熱伝導性シリコーンシート27の破損を回避することができる。その結果、フォーカスリング3の交換に伴うゴミの発生を低減させることが可能となる。
1 ウエハ
2 載置台
3 フォーカスリング
4 チャンバ
5 サセプタ
8 反応室
11 静電電極板
12 静電チャック
13 直流電源
14 絶縁部材
15 冷媒供給管
16 ガス導入シャワーヘッド
17 上部高周波電源
18 下部高周波電源
19 ガス導入管
20 バッファ室
21 上部電極板
22 ガス孔
23 冷媒流路
24 熱伝導ガス供給孔
27 熱伝導性シリコーンシート
31 固化層
32 粘着層

Claims (2)

  1. 被処理基板を収容する減圧された収容室と、該収容室内に配置されて前記被処理基板を載置する冷却機構を内蔵した載置台と、前記被処理基板の周縁部を囲うように前記載置台に載置される環状のフォーカスリングとを備えたプラズマ処理装置であって、
    前記載置台と前記フォーカスリングとの間に、熱伝導性シリコーンシートを配置しており、前記熱伝導性シリコーンシートは、ポリオルガノシロキサン100重量部に対して熱伝導性粒子を100〜2000重量部含む熱伝導性シリコーンシートであり、
    前記熱伝導性シリコーンシートは、固化層と、前記固化層の両面に貼り付けられた粘着層とを有し、
    前記粘着層と前記載置台との界面、及び前記粘着層と前記フォーカスリングとの界面の夫々において、接着状態が保持され、
    前記粘着層と前記固化層との界面において、粘着状態が保持される
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記粘着層に関して、JIS Z 0237の傾斜式ボールタック試験におけるボールナンバーが10以上であり、
    前記固化層に関して、JIS Z 0237の傾斜式ボールタック試験におけるボールナンバーが0である
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
JP2015128814A 2015-06-26 2015-06-26 プラズマ処理装置 Pending JP2017017054A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015128814A JP2017017054A (ja) 2015-06-26 2015-06-26 プラズマ処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015128814A JP2017017054A (ja) 2015-06-26 2015-06-26 プラズマ処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017017054A true JP2017017054A (ja) 2017-01-19

Family

ID=57828290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015128814A Pending JP2017017054A (ja) 2015-06-26 2015-06-26 プラズマ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017017054A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112885690A (zh) * 2019-11-29 2021-06-01 中微半导体设备(上海)股份有限公司 一种等离子体处理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112885690A (zh) * 2019-11-29 2021-06-01 中微半导体设备(上海)股份有限公司 一种等离子体处理装置
CN112885690B (zh) * 2019-11-29 2023-10-20 中微半导体设备(上海)股份有限公司 一种等离子体处理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6261287B2 (ja) プラズマ処理装置
WO2018079215A1 (ja) 1液硬化型熱伝導性シリコーングリース組成物及び電子・電装部品
WO2020137086A1 (ja) 熱伝導組成物及びこれを用いた熱伝導性シート
JP5053696B2 (ja) 静電チャック
KR102280568B1 (ko) 포커스 링, 플라즈마 처리 장치 및 포커스 링 제조 방법
WO2019098290A1 (ja) 二段階硬化型熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法
CN112867764A (zh) 加成固化型有机硅组合物及其制造方法
CN109564906B (zh) 导热性片材
CN112041411B (zh) 导热性组合物及使用了其的导热性片材
JP2020029524A (ja) 熱伝導性シリコーン組成物及び熱伝導性シリコーン硬化物
JP6579272B2 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物
US11667825B2 (en) Thermally conductive sheet and method for producing the same
JP6430233B2 (ja) 伝熱シート及び基板処理装置
JP2017017054A (ja) プラズマ処理装置
TW202210572A (zh) 導熱性聚矽氧散熱材料
TWI761435B (zh) 熱傳導性薄片
JP6796569B2 (ja) 熱伝導性複合シートの製造方法
CN112714784B (zh) 导热性有机硅组合物及其固化物
CN115362547A (zh) 导热性有机硅散热材料
JP7217079B1 (ja) 熱伝導性組成物及びこれを用いた熱伝導性シートとその製造方法
WO2023135857A1 (ja) 熱伝導性組成物及びこれを用いた熱伝導性シートとその製造方法
WO2023189699A1 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物
CN112437788A (zh) 耐热性导热性组合物及耐热性导热性片材
WO2022113921A1 (ja) 半導体パッケージ及びその製造方法