以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
(1)複合機の構成
本実施形態の複合機1は、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能などの複数の機能を備えている。各機能それぞれ、実行のために各種の設定項目の設定値を設定する必要がある。例えばコピー機能の場合、設定項目として、コピー画質、拡大/縮小、コピー濃度、レイアウトコピー、両面コピーなどがある。また例えば、ファクシミリ機能の場合、設定項目として、ファクス画質、両面ファクス、原稿濃度、送付書設定などがある。
各設定項目それぞれ、ユーザが複数の設定値の中から何れかを選択できるように構成されている。例えばコピー機能における拡大/縮小の設定項目においては、設定値として、等倍である100%のほか、200%、141%、115%、87%、70%、などの複数の設定値が用意されており、ユーザが何れかの設定値を任意に選択できる。また例えば、コピー機能におけるレイアウトコピーの設定項目においては、設定値として、オフ(1in1)及びNin1(Nは例えば2、4)がある。
図1(a)に示すように、複合機1は、CPU11、ROM12、RAM13、NVRAM14、画像読取部15、画像形成部16、操作パネル部17、メモリカードインタフェース(以下「メモリカードI/F」と略す)18、ネットワーク通信部19、及び電話通信部20を備えている。
画像読取部15は、原稿の画像をイメージセンサで読み取ってその画像を表す画像データを生成することができる。画像形成部16は、シート状の被記録媒体(例えば記録用紙)に対して画像を印刷することができる。メモリカードI/F18は、各種のメモリカードが装着されるインタフェースであり、メモリカードに対するデータの書き込み又は読み出しを制御する。ネットワーク通信部19は、ネットワークインタフェースカードを有し、特定の通信方式による外部装置とのデータ通信を行う。電話通信部20は、モデムを有し、電話回線(図示略)を介して電話やファクシミリ通信を行う際に利用される。
操作パネル部17は、液晶ディスプレイ21、タッチパネル22、及び内照式表示部23を有し、これら三者が図1(b)に示すように配置されている。液晶ディスプレイ21には、複合機1の機能や動作状態等の各種情報を示す画像が表示される。なお、液晶ディスプレイのことを、以下、「LCD」と略称する。
タッチパネル22は、指やタッチペンなどの指示体の接触又は近接を検出可能な、透明なフィルム状の入力デバイスである。タッチパネル22は、LCD21及び内照式表示部23の表示面に重畳配置されている。内照式表示部23は、テンキーやその他の操作用ボタンを示す画像が表示される部分である。
CPU11は、ROM12及びNVRAM14に記憶されている各種プログラムに従って複合機1内の各部の制御を実行する。RAM13は、各種の情報を記憶するワークエリアや画像データを記憶するメインメモリ等として利用される。
NVRAM(Non Volatile RAMの略)14は、記憶内容を電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、ファームウェアや各種設定値、各種プログラム、各種データ等が記憶される。なお、後述する図8〜図12の各処理のプログラムを含む、上記複数の機能を実現するための各種プログラムは、ROM12及びNVRAM14の少なくとも一方に記憶されている。
また、NVRAM14には、画面情報14a、設定値情報14b、及び排他情報テーブル14cが記憶されている。
画面情報14aは、LCD21に表示可能な各種画面の情報である。即ち、画面情報14aには、各種画面毎の、画面構成に関する情報、即ちLCD21の表示領域内のどこにどのような画像(テキスト含む)を表示させるかを示す情報が含まれる。また、画面情報14aには、各種画面毎の、画面中の特定の画像或いは特定の領域が押下された場合にどの画面に遷移させるかに関する情報も含まれる。
LCD21に表示可能な各種画面には後述するリスト画面が含まれており、画面情報14aにはそのリスト画面の画面構成に関する情報も含まれている。リスト画面は、機能実行に必要な複数種類の設定項目毎に設定値の設定変更を受け付けるための画面である。具体的に、リスト画面には、特定の少なくとも1つの設定項目について、その少なくとも1つの設定項目の項目ボタンが含まれる。なお、以下の説明では、リスト画面には複数の設定項目の項目ボタンが表示されるものとして説明する。つまり、リスト画面は、表示対象の複数の設定項目毎の項目ボタンが配列されてなる画面である。
リスト画面は機能毎に少なくとも1種類用意されている。ユーザにより、ある特定のリスト画面を表示させるべき特定の操作が行われると、LCD21の表示内容は、その操作に応じたリスト画面に遷移する。図2(a)のリスト画面35は、コピー機能の各種設定項目の設定変更を受け付けるためのリスト画面の一例である。
設定値情報14bは、全ての設定項目毎の、選択可能な設定値の種類や範囲、及び現在の設定値を示す情報である。
複合機1においては、異なる複数の設定項目の相互間で同時に設定できない排他関係にある設定値が存在する。例えばコピー機能において、拡大/縮小の設定値のうち100%以外の値は、レイアウトコピー設定の設定値のうちオフ以外の値と排他関係にある。
そのため、例えば、拡大/縮小の設定値が100%に設定されていて、レイアウトコピーの設定値がオフ以外の値(例えば2in1)に設定されている場合は、拡大/縮小の設定値を100%以外の値に設定することはできない。拡大/縮小の設定値を100%以外の設定値に変更したい場合は、レイアウトコピーの設定値をオフに変更する必要がある。この例において、拡大/縮小は、レイアウトコピーの設定値に起因して設定値を現在の100%から変更できない状態にある変更不可項目である。一方、レイアウトコピーは、拡大/縮小に対して排他項目としての位置づけを有する。即ち、レイアウトコピーは、現在の設定値がオフ以外の値であることによって拡大/縮小の設定値の変更を不可能な状態にさせている。
なお、上記例のような、拡大/縮小の設定値が100%でレイアウトコピーの設定値がオフ以外という状態は、その状態自体は同時に成立できる状態であり、互いに排他な状態ではない。しかし、拡大/縮小の設定値を現在の100%から変更しようとすると、レイアウトコピーの設定値と同時に共存できない排他関係となってしまうため、100%から変更できない。このような、現在は排他関係にないものの一方の設定値を変更すると排他関係になってしまうが故にその変更ができないような状態にある複数の設定項目間の関係を、以下、特定規制関係と称する。
NVRAM14に記憶されている排他情報テーブル14cは、厳密には、各種リスト画面毎に個別に用意されている。各排他情報テーブルには、対応するリスト画面に表示される各設定項目毎に、排他項目となり得る他の設定項目に関する情報や、現在の設定値を変更すると他の設定項目の設定値との間で排他関係が成立するか否か、つまり設定値を現在の値から変更できるかどうか、をチェックするためのチェック関数などが含まれている。
よって、各設定項目毎に、対応する排他情報テーブル14cを参照することで、現在の設定値を変更できるか否か、変更できない場合、即ち変更不可項目として位置づけられている場合は自身に対する排他項目はどの設定項目であるか、などの情報を導出することができる。
NVRAM14には、上記各情報14a,14b,14cの他、排他有無情報、表示方法情報、及び排他表示用レイヤ情報(何れも後述)も記憶される。なお、NVRAM14は、他の種類の記憶装置(例えばフラッシュメモリ、EEPROMなど)であってもよい。
CPU11には、タッチパネル22から、タッチパネル22に対する指示体の接触又は近接の有無を示す情報や、指示体が接触又は近接している位置に関する情報などが入力される。CPU11は、それらの入力される情報に基づいて、ユーザがどのような操作を行ったのかを判断し、その判断結果に基づいて各種処理を実行する。LCD21に表示されている画面に対するタッチパネル22を介したユーザ操作としては、例えば、タップ操作、フリック操作、ドラッグ操作、スワイプ操作などがある。なお、以下の説明で、LCD21に表示されている画面に対して「押下」とは、少なくともタップ操作を意味しているものとする。
(2)画面遷移の説明
LCD21に表示される画面は、ユーザ操作あるいは複合機1の動作状態に応じて現在の画面から異なる画面へと遷移する。複合機1を起動させると、特定の初期処理が行われた後、LCD21に、図2(a)に例示するような待機画面2が表示される。待機画面2には、実行させたい機能を選択するための、機能毎の機能選択キー3,4,5,・・・が表示される。図2(a)は、機能選択キーとして、ファクシミリ機能を実行させるためのファクスキー3、コピー機能を実行させるためのコピーキー4、及びスキャン機能を実行させるためのスキャンキー5が表示されている例を示している。
待機画面2において、コピーキー4が押下されると、LCD21には、コピー機能を実行させるためのコピー画面31が表示される。コピー画面31には、コピー機能における各種設定項目の現在の設定値を示す設定情報32、設定変更ボタン33、及びスタートボタン34などが表示される。スタートボタン34が押下されると、現在設定されている各設定値に基づいてコピー機能が実行される。即ち、画像読取部15による原稿の画像の読み取りが行われ、画像形成部16による、その読み取られた画像の記録用紙への印刷が行われる。
現在の設定値を変更したい場合は、ユーザは、設定変更ボタン33を押下すればよい。設定変更ボタン33が押下されると、LCD21の画面は、コピー画面31からリスト画面35に遷移する。リスト画面35は、コピー機能の実行に必要な複数種類の設定項目毎の項目ボタンが表示される画面である。図2(a)には、複数種類の設定項目のうち4種類の設定項目毎の項目ボタン41,42,43,44が表示された状態のリスト画面35が示されている。
具体的に、図2(a)のリスト画面35には、コピー画質設定用の項目ボタン41と、拡大/縮小設定用の項目ボタン(以下「拡大/縮小ボタン」とも称す)42と、コピー濃度設定用の項目ボタン43と、コントラスト設定用の項目ボタン44とが表示されている。また、リスト画面35には、OKボタン36が表示されている。OKボタン36が押下されると、LCD21の画面は、リスト画面35に遷移する直前に表示されていた画面に切り替わる。
コピー機能において設定可能な設定項目は、上記4つの設定項目以外にも、少なくともスタック/ソート、レイアウトコピー、両面コピー、両面レイアウトコピー、及びトレイ選択などがある。そして、これら各設定項目に対してもそれぞれ項目ボタンが用意されている。具体的に、図2(b)に例示するように、スタック/ソート設定用の項目ボタン45と、レイアウトコピー設定用の項目ボタン(以下「レイアウトコピーボタン」とも称す)46と、両面コピー設定用の項目ボタン(以下「両面コピーボタン」とも称す)47と、両面レイアウトコピー設定用の項目ボタン(以下「両面レイアウトコピーボタン」とも称す)48と、トレイ選択設定用の項目ボタン49とが用意されている。
即ち、コピー機能用のリスト画面35は、詳細には、図2(b)に例示するように、上記各項目ボタン41〜49が一列に配列された画面構成となっている。しかし、LCD21の表示領域の面積は小さいため、同時に表示できる項目ボタンの数は、図2(a)に例示するように、最大で4つである。各項目ボタンが表示されている領域を上下方向にフリック操作又はスワイプ操作するか、各スクロールボタン35a,35bの何れかを押下することで、各項目ボタン41〜49のうちLCD21に実際に表示される項目ボタンを上下方向にスクロールさせることができ、これにより非表示状態の項目ボタンを表示させることができる。
なお、各設定項目のうち、両面コピーとは、複数ページ分の原稿の画像を記録用紙の片面にのみ印刷させるかそれとも両面に印刷させるかを設定することが可能な設定項目である。両面コピーの設定項目において設定可能な設定値としては、オフ、片面→両面、両面→両面、などがある。このうちオフは、原稿の読み取りは原稿の片面のみ対象として行い、読み取った画像の印刷も記録用紙の片面にのみ印刷させる設定である。片面→両面は、原稿の読み取りは原稿の片面のみ対象として行い、原稿が複数ある場合には各原稿から読み取った各画像を記録用紙の両面に順次印刷させる設定である。両面→両面は、原稿の両面を読み取り対象とし、読み取った各画像を記録用紙の両面に順次印刷させる設定である。
また、両面レイアウトコピーとは、複数ページ分の原稿の画像を1枚の記録用紙の両面それぞれに割り付けて印刷させることが可能な設定項目である。本実施形態では、両面レイアウトコピーの設定値として、長辺とじ→長辺とじ、長辺とじ→短辺とじ、短辺とじ→長辺とじ、などがある。
コピー機能のリスト画面35において、各項目ボタン41〜49には、それぞれ、対応する設定項目を示すテキストと、その設定項目の現在の設定値を示す情報が表示される。図2(b)は、例えば拡大/縮小が100%に設定され、レイアウトコピーがオフに設定され、両面コピーがオフに設定され、両面レイアウトコピーが「長辺とじ→長辺とじ」に設定されている例を示している。
LCD21にリスト画面35が表示されている場合に、表示されている項目ボタンの何れかを押下すると、その項目ボタンに対応した設定項目の設定値を選択するための設定値選択画面が表示される。設定値選択画面には、その設定項目において選択可能な複数種類の設定値が表示される。ユーザは、その設定値選択画面の中から設定したい設定値を選択することで、その選択した設定値に設定変更することができる。
コピー機能においては、異なる複数の設定項目の相互間で、排他関係が成立し得る。例えば、既述の通り、拡大/縮小の設定項目における100%以外の設定値と、レイアウトコピー設定の設定項目におけるオフ以外の設定値とは排他関係にある。そのため、例えば拡大/縮小が100%に設定されている場合にレイアウトコピーがオフ以外に設定されている状態は、これら両者間には特定規制関係が成立する。
また例えば、両面レイアウトコピーについては、「長辺とじ→長辺とじ」以外の他の設定値に設定したい場合は、レイアウトコピー及び両面コピーのいずれもオフ以外に設定しなければならない。そのため、例えば両面レイアウトコピーが「長辺とじ→長辺とじ」に設定されている場合に、レイアウトコピーがオフに設定されている状態及び両面コピーがオフに設定されている状態は、いずれも両面レイアウトコピーとの間で特定規制関係が成立していると言える。そのため、両面レイアウトコピーを「長辺とじ→長辺とじ」以外の他の設定値に変更するためには、レイアウトコピー及び両面コピーの設定値をいずれもオフ以外にする必要がある。
リスト画面において、各項目ボタンは、基本的には、第1の表示態様で表示される。具体的には、項目ボタン内のテキストや設定値情報が例えば黒色又は白色で表示される。
ただし、各設定項目のうち、他の設定項目と特定規制関係が成立している状態(以下「特定規制状態」と称す)にある設定項目、即ち変更不可項目については、その項目ボタンは、第1の表示態様とは異なる第2の表示態様で表示される。具体的には、項目ボタン内のテキストや設定値情報が例えば薄いグレー色で表示(以下「グレーアウト」と称す)される。
図2(b)は、レイアウトコピー及び両面コピーの設定値が何れもオフであることにより、両面レイアウトコピーの設定値が「長辺とじ→長辺とじ」から他の設定値に変更できない状態となっている。即ち、両面レイアウトコピーが変更不可項目となり、これに対してレイアウトコピー及び両面コピーが排他項目となっており、両面レイアウトコピーは、レイアウトコピー及び両面コピーの双方と特定規制関係にある。そのため、両面レイアウトコピーボタン48は、グレーアウトされる。
図2(b)とは異なる設定状態の例を、図2(c)に示す。図2(c)は、拡大/縮小とレイアウトコピーとが特定規制状態になっている例を示している。即ち、拡大/縮小が100%に設定され、レイアウトコピーがオフ以外の値(例えば2in1)に設定されている。この例では、拡大/縮小が変更不可項目となり、これに対してレイアウトコピーが排他項目となっている。そのため、拡大/縮小ボタン42がグレーアウトされている。
図2(b)及び図2(c)に例示するように、変更不可項目の項目ボタンをグレーアウトすることで、ユーザは、その設定項目の設定値を現在の値から変更できないことを認識できる。しかし、設定変更できないのは他のどの設定項目に起因しているのか、即ち当該変更不可項目に対する排他項目はどれなのかがわからないと、変更不可項目の設定値を変更できるようにすることができない。
そこで、本実施形態では、リスト画面中の各設定項目の中に変更不可項目が存在している場合は、その変更不可項目に対する排他項目が具体的に何であるかを視覚的に認識可能な排他情報画像を、リスト画面中に少なくとも規定時間継続して表示させるようにしている。
例えば図2(c)の例のように、コピー機能において、レイアウトコピーがオフ以外の設定値に設定されていることによって拡大/縮小が現在の100%から設定変更できない状態になっているとする。このような状態で、コピー画面31内の設定変更ボタン33が押下されて、リスト画面35に遷移すると、リスト画面35の表示開始時には、図3に示すように、リスト画面35中に排他情報画像38aが表示される。
排他情報画像38aには、「排他設定」というテキストと、排他項目を示す「レイアウトコピー」というテキストが含まれる。ユーザは、このリスト画面35において、拡大/縮小ボタン42がグレーアウトされていることによって、拡大/縮小が変更不可項目となっていて100%から変更できない状態にあることを視覚的に認識できる。さらに、ユーザは、排他情報画像38aが表示されることによって、拡大/縮小に対する排他項目がレイアウトコピーであることを視覚的に認識することができる。
排他情報画像38aは、リスト画面35の表示開始から規定時間(例えば3秒)は一定の大きさで表示されるが、規定時間が経過すると、徐々に縮小していく。そして、最終的に、規定時間経過後の特定のタイミング(例えば規定時間経過時から3秒後)で、縮小画像へと変化する。
縮小画像の具体的内容や表示位置は、主に、排他項目の数や、LCD21に同時に表示される変更不可項目の数によって異なる。図3は、LCD21に表示されている変更不可項目は拡大/縮小のみであって、その拡大/縮小に対する排他項目がレイアウトコピーのみである例を示している。このような場合は、縮小画像として、図3に示すように、排他項目ボタン38bが表示される。排他項目ボタン38bは、リスト画面35内における、他の画像が表示されない空き領域37内に表示される。なお、1つの変更不可項目に対する排他項目の数が規定数(例えば3つ)以上の場合は、後述するように、排他項目ボタン38bとは異なる種類の縮小画像が表示される。
排他情報画像38aから排他項目ボタン38bへと画像が縮小していく間の、具体的な縮小過程や画像の内容については、適宜決めることができる。例えば、最初に表示された排他情報画像38aが連続的に縮小していって最後に排他項目ボタン38bに変化するようにしてもよい。また例えば、排他情報画像38aから段階的にサイズの小さい画像に切り替わっていって最終的に排他項目ボタン38bに切り替わるようにしてもよい。
排他項目ボタン38bは、排他情報画像38aより小さい画像であるが、排他項目名を示す排他項目テキストが含まれている。図3に示す排他項目ボタン38bには、排他項目テキストとして「レイアウトコピー」というテキストが含まれている。そのため、サイズの大きい排他情報画像38aからサイズの小さい排他項目ボタン38bに切り替わった後も、ユーザは、拡大/縮小に対する排他項目が「レイアウトコピー」であることを視認することができる。
リスト画面35が表示され、排他項目を示す画像が排他情報画像38aから排他項目ボタン38bに切り替わった後、排他項目ボタン38bが押下されると、図3に示すように、排他項目であるレイアウトコピーの設定値を選択するための設定値選択画面50が表示される。
設定値選択画面50には、レイアウトコピーにおいて選択可能な複数の設定値毎に、その設定値を示す設定値ボタン51,52,53,54,・・・が表示される。設定値選択画面50においては、現在設定されている設定値(例えば2in1(横長))の設定値ボタン53が、他の各設定値ボタンとは異なる表示態様で表示される。ユーザは、設定値選択画面50において、レイアウトコピーの設定値を任意に選択することができる。
設定値選択画面50内の何れかの設定値ボタンが押下されると、レイアウトコピーの設定値はその押下された設定値ボタンの設定値に設定変更され、画面は再びリスト画面35に遷移する。その際、設定変更後の設定値が反映されたリスト画面35が表示される。
そのため、例えば、設定値選択画面50においてオフ以外の設定値ボタンが押下された場合は、拡大/縮小との特定規制関係が依然として維持されているため、リスト画面35に切り替わると再び排他情報画像38aが表示される。一方、設定値選択画面50において「オフ」の設定値ボタン51が押下されてレイアウトコピーの設定値がオフに変更された場合は、拡大/縮小とレイアウトコピーとの特定規制関係が解除され、拡大/縮小の設定値を100%以外の値に変更可能となる。そのため、リスト画面35に切り替わると、拡大/縮小ボタン42はグレーアウト表示されず通常の第1の表示態様で表示され、且つ、排他情報画像38aは表示されない。
なお、上記例では、拡大/縮小とレイアウトコピーとの特定規制関係を解除可能なレイアウトコピーの設定値が、オフのみである。このように、排他項目における選択可能な複数の設定値のうち変更不可項目との特定規制関係を解除できる設定値が1つしかない場合は、排他項目ボタン38bが押下された場合に、図3に破線矢印で示すように、設定値選択画面50に遷移させず、設定値を自動的にその1つの値に変更して、その変更が反映されたリスト画面35に遷移させるようにしてもよい。
次に、1つの変更不可項目に対する排他項目が複数且つ規定数未満ある場合の画面遷移例について、図4を用いて説明する。図4は、両面レイアウトコピーが「長辺とじ→長辺とじ」に設定されているのに対してレイアウトコピー及び両面コピーがいずれもオフに設定されている例を示している。このような設定状態において、コピー画面31(図2(a)参照)からリスト画面35に遷移させ、画面をスクロールさせて両面レイアウトコピーボタン48を表示させると、図4に示すように、両面レイアウトコピーボタン48がグレーアウトされ、且つ両面レイアウトコピーに対応した排他情報画像39aが表示される。
排他情報画像39aには、2つの排他項目を示す、「レイアウトコピー」及び「両面コピー」の各テキストがそれぞれ含まれている。この排他情報画像39aも、図3の例と同様、表示開始から規定時間経過までは初期の表示状態が維持されるが、規定時間が経過すると、徐々に縮小されていって、最終的に、排他項目ボタン39bに変化する。この排他項目ボタン39bも、リスト画面35の空き領域37内に表示される。
ユーザは、排他項目ボタン39bを押下することで、各排他項目の設定値を変更することができるが、排他項目ボタン39bに複数の排他項目のテキストが含まれている場合、何れか1つの排他項目を個別に選択することができる。
例えば、排他項目ボタン39b全体のうち「レイアウトコピー」のテキストを含む特定の領域を押下すると、図4に示すように、レイアウトコピーの設定値を選択するための設定値選択画面50に遷移する。そして、何れかの設定値の設定値ボタンを押下すると、レイアウトコピーの設定値がその押下された設定値ボタンの設定値に変更されて、リスト画面35に遷移する。
ここで、レイアウトコピーの設定値選択画面50において、オフ以外の何れかの設定値が選択された場合は、レイアウトコピーについては、両面レイアウトコピーとの特定規制関係が解除される。そのため、再びリスト画面35に遷移した場合、両面レイアウトコピーに対する排他項目は両面コピーのみとなっているため、両面レイアウトコピーボタン48は依然としてグレーアウトされるものの、排他情報画像40aには、排他項目を示すテキストとしては「両面コピー」のみが表示される。
この排他情報画像40aも、規定時間経過すると徐々に縮小していって、最終的に、「両面コピー」のテキストを含む排他項目ボタン40bに変化する。この排他項目ボタン40bが押下されると、両面コピーの設定値を選択可能な設定値選択画面60が表示される。この設定値選択画面60において、オフ以外の何れかの設定値が選択されると、両面コピーについても、両面レイアウトコピーとの特定規制関係が解除される。
そのため、再びリスト画面35に遷移すると、両面レイアウトコピーボタン48はグレーアウト表示ではなく通常の第1の表示態様で表示され、両面レイアウトコピーの設定値が変更可能な状態となる。なお、2つの排他項目のテキストが含まれた排他項目ボタン39bが表示されている状態で上記例とは逆に「両面コピー」のテキストを含む特定の領域が押下された場合は、両面コピーの設定値を選択するための設定値選択画面60に遷移する。
次に、1つの変更不可項目に対する排他項目が規定数以上ある場合の画面遷移例について、図5を用いて説明する。図5は、両面レイアウトコピーが「長辺とじ→長辺とじ」に設定されている状態に対して、レイアウトコピー、両面コピー、AAA、xyzzzの計4つの設定項目が特定規制状態となっている例を示している。このような設定状態において、コピー画面31(図2(a)参照)からリスト画面35に遷移させ、画面をスクロールさせて両面レイアウトコピーボタン48を表示させると、図5に示すように、リスト画面35に、両面レイアウトコピーに対応した排他情報画像40aが表示される。また、両面レイアウトコピーボタン48はグレーアウトされる。
なお、図5では、規定数以上の排他項目が存在する場合にどのような排他情報画像が表示されてそれがどのような縮小画像に変化するのかを簡潔に説明するために、排他項目として架空の設定項目AAA及びxyzzzを設けている。
図5に示す排他情報画像40aには、4つの排他項目毎のテキストが含まれている。この排他情報画像40aも、図4の例と同様、表示開始から規定時間経過までは初期の表示状態が維持されるが、規定時間が経過すると、徐々に縮小されていって、最終的に、特定の縮小画像に変化する。
排他項目が規定数以上ある場合の縮小画像の具体的内容は種々考えられ、図5では3種類の縮小画像が例示されている。即ち、図5右側に縦に3つ並んでいるリスト画面35のうち上段のリスト画面35には、縮小画像として、排他表示ボタン40cが表示されている。この排他表示ボタン40cは、リスト画面35における空き領域37内に表示される。 排他表示ボタン40cは、「排他設定」というテキストが含まれている。このテキストは、変更不可項目である両面レイアウトコピーに対して規定数以上の排他項目が存在していることを示している。
図5右側に3つ並んでいるリスト画面35のうち中段のリスト画面35には、縮小画像として、排他アイコン40dが表示されている。この排他アイコン40dは、変更不可項目の項目ボタン内に重畳表示される。排他アイコン40dは、「排」というテキストが含まれている。このテキストは、変更不可項目である両面レイアウトコピーに対して規定数以上の排他項目が存在していることを示している。
図5右側に3つ並んでいるリスト画面35のうち下段のリスト画面35には、縮小画像として、背景透過ボタン40eが表示されている。この背景透過ボタン40eには、各排他項目のテキストが含まれている。背景透過ボタン40eは、各項目ボタンの表示領域とは別の特定の領域に表示される。ただし、この背景透過ボタン40eは、リスト画面35において元々表示されている他の画像を覆い隠すように重畳表示されるのではなく、元の画像が透過して視認可能な状態になって表示される。
上記3種類の縮小画像のうち排他表示ボタン40c及び排他アイコン40dは、その縮小画像のみからは排他項目が何であるかは認識できないような内容の画像である。
上記3種類の縮小画像のいずれも、その縮小画像が押下されると、その押下された縮小画像に対応した規定数以上の排他項目の中から何れか1つを選択させるための排他項目選択画面が表示される。排他項目が規定数以上ある場合の排他項目選択画面の図示は省略する。なお、図7には、排他項目が2つある場合の排他項目選択画面70が示されている。排他項目が規定数以上ある場合の排他項目選択画面も、基本的には、その図7の排他項目選択画面70と同じ画面構成であり、項目ボタンとして、規定数の排他項目の各々の項目ボタンが配列表示されることになる。
そして、排他項目選択画面の中から、何れかの排他項目が選択されると、その排他項目の設定値を変更可能な設定値選択画面が表示される。ユーザは、その設定値選択画面において何れかの設定値を選択することで、その排他項目の設定値を変更することができる。設定値選択画面において何れかの設定値が選択されると、LCD21の表示画面は、再びリスト画面35に遷移する。
次に、リスト画面35内に同時に複数の変更不可項目が存在している例について、図6を用いて説明する。図6は、同時に表示されている複数の設定項目のうちレイアウトコピーと両面レイアウトコピーが変更不可項目となっている例を示している。
図6の例では、レイアウトコピーに対しては、拡大/縮小が排他項目となっている。即ち、レイアウトコピーが「オフ」に設定されていて拡大/縮小が100%以外の値に設定されているため、両者は特定規制関係にあり、レイアウトコピーの設定値を「オフ」から変更できない状態にある。両面レイアウトコピーに対しては、レイアウトコピー及び両面コピーのいずれもオフに設定されているため、これら両者はいずれも両面レイアウトコピーと特定規制関係にあり、両面レイアウトコピーを「長辺とじ→長辺とじ」から変更できない状態にある。
このように同時に複数の変更不可項目が存在している場合も、リスト画面35に遷移してから規定時間は、変更不可項目毎に個別に、排他情報画像56a,57aが表示される。レイアウトコピーに対する排他情報画像56aには、排他項目である「拡大/縮小」のテキストが含まれる。両面レイアウトコピーに対する排他情報画像57aには、排他項目である「レイアウトコピー」及び「両面コピー」の2つのテキストが含まれる。
リスト画面35への遷移後、規定時間が経過すると、各排他情報画像57a,57bは徐々に縮小していき、最終的に特定の縮小画像に変化する。この場合の縮小画像の具体的内容及び表示位置は、図5の例と同じである。即ち、例えば、図6における右側上段のように排他表示ボタン56b、57bを表示させてもよいし、図6における右側中段のように排他アイコン56c、57cを表示させてもよいし、図6における右側下段のように背景透過ボタン56d、57dを表示させてもよい。なお、各排他表示ボタン56b,57bをどこに表示させるかについては適宜決めることができ、例えば図6に示すように、それぞれ対応する変更不可項目の項目ボタンの略右側に表示させるようにしてもよい。背景透過ボタン56d、57dについても同様である。
このように、同一画面上に変更不可項目が複数存在している場合は、各変更不可項目の排他項目の数が規定数未満であっても、リスト画面35への遷移後、各排他情報画像は、最終的には、排他項目ボタンとは異なる縮小画像に変化する。
各種縮小画像のうち、排他表示ボタンや排他アイコンのような、排他項目を直接視認できないような縮小画像が表示される場合の、排他項目の設定変更手順について、図7を用いて説明する。なお、図7に示す設定変更手順は、排他項目の数が規定数以上ある場合、即ち図5に示した例において縮小画像40c,40d,40eが押下された場合も同様に適用される。
図7は、縮小画像として排他アイコンが採用されている例を示している。図7に示すように、LCD21の表示内容がリスト画面35に遷移すると、まず、各変更不可項目毎に、その項目ボタンの右側に、対応する排他項目を示す排他情報画像56a,57aが表示される。そして、規定時間経過すると、各排他情報画像56a,57aは徐々に縮小していき、最終的に排他アイコン56c,57cに変化する。
ここで、両面レイアウトコピーの特定規制状態を解除することを考える。両面レイアウトコピーの特定規制状態を解除するためには、まず、両面レイアウトコピーに対応した排他アイコン57cを押下すればよい。この排他アイコン57cが押下されると、両面レイアウトコピーに対する排他項目がリストアップされた排他項目選択画面70が表示される。
排他項目選択画面70には、排他項目である2つの設定項目毎の項目選択ボタン71,72が表示される。ユーザは、何れかの項目選択ボタンを押下することで、その押下した項目選択ボタンに対応した設定項目を設定変更できる。例えば、ユーザがレイアウトコピーの項目選択ボタン71を押下すると、LCD21の表示内容は、レイアウトコピーの設定値を選択するための設定値選択画面50に遷移する。
この設定値選択画面50には、レイアウトコピーの設定値として選択可能な各設定値の設定値ボタン51,52,53,54が表示されるが、このうち両面レイアウトコピーとの特定規制関係を解除できない設定値の設定値ボタンは、他の設定値ボタンとは異なる表示態様で表示される。図7に示すレイアウトコピーの設定値選択画面50においては、選択可能な複数の設定値のうち、「オフ」については、現設定値であって仮にこれをこのまま選択し続けたとしても、両面レイアウトコピーとの特定規制関係が解除されない。そのため、「オフ」の設定値ボタン51については、他の各設定値ボタン52,53,54とは異なる表示態様で表示される。なお、特定規制関係を解除できないような設定値の設定値ボタンは、そもそも表示されない(つまり選択できない)ようにしてもよい。
レイアウトコピーの設定値選択画面50において、オフ以外の各設定値ボタン52,53,54のうち何れかが押下されると、レイアウトコピーの設定値がその押下された設定値ボタンに対応した値に変更される。
なお、図7の例では、レイアウトコピーは、別途、拡大/縮小との間で特定規制関係が成立している。そのため、レイアウトコピーの設定値がオフ以外の値に変更されると、両面レイアウトコピーとレイアウトコピーとの特定規制関係は解除されるが、レイアウトコピーと拡大/縮小との間で排他関係が成立してしまう。
そのため、本実施形態では、ある変更不可項目に対応した排他項目の設定値を変更したことによって、その排他項目と別の設定項目とが排他状態になった場合は、その別の設定項目の設定値を、排他状態を解除可能な別の設定値に自動的に変更するように構成されている。
具体的に、図7の例では、レイアウトコピーの設定値がオフ以外の設定値(例えば2in1(縦長)に変更されたことに伴い、拡大/縮小の設定値が100%に自動変更される。なお、拡大/縮小の設定値が100%に自動変更されることにより、結果的に、レイアウトコピーと拡大/縮小との特定規制関係は解除される。
上記のようにユーザの意図しないところで設定値が自動変更された場合は、LCD21には、自動変更通知画面76が表示される。図7の例では、レイアウトコピーの設定値がオフ以外の値に変更されたことによって拡大/縮小の設定値が自動的に100%に変更されたため、自動変更通知画面76には、その旨を示すメッセージが表示される。そして、自動変更通知画面76内の任意の位置が押下されると、LCD21には、再び排他項目選択画面70が表示される。
このとき、レイアウトコピーについてはすでにオフ以外の値に設定変更されたため、両面レイアウトコピーに対する排他項目は、両面コピーのみとなっている。そのため、排他項目選択画面70には、項目ボタンとして、両面コピーを示す項目選択ボタン72のみ表示される。そして、その項目選択ボタン72が押下されると、両面コピーの設定値選択画面60に遷移する。なお、選択対象の設定項目が1つしかない場合は、排他項目選択画面70を省略して、その1つの設定項目に対応した設定値選択画面60に遷移するようにしてもよい。
両面コピーの設定値選択画面60には、両面コピーの設定値として選択可能な各設定値の設定値ボタン61,62,63,64が表示されるが、このうち両面レイアウトコピーとの特定規制関係を解除できない設定値であるオフの設定値ボタン61は、他の設定値ボタンとは異なる表示態様で表示される。なお、このオフの設定値ボタン61は、そもそも表示されない(つまり選択できない)ようにしてもよい。
両面コピーの設定値選択画面60において、オフ以外の各設定値ボタン62,63,64のうち何れかが押下されると、両面コピーの設定値がその押下された設定値ボタンに対応した値に変更され、再びリスト画面35に遷移する。このとき、両面レイアウトコピー及びレイアウトコピーのいずれも、他の設定項目との特定規制関係は解除されているため、変更不可項目としての位置付けが解消される。そのため、リスト画面35において、レイアウトコピーボタン46及び両面レイアウトコピーボタン48はいずれも、第2の表示態様であるグレーアウトではなく、第1の表示態様にて表示されるようになる。
図7では、排他アイコンが押下された場合に、排他項目選択画面を表示させてその中から設定変更対象の排他項目を選択させる例を示したが、排他項目選択画面の表示を省略し、各排他項目の設定値をウィザード形式で順次変更させるようにしてもよい。
具体例として、例えば、図7に示すリスト画面35において、排他情報画像56a,57aが縮小されていって最終的に排他アイコン56c,57cに変化した後、両面レイアウトコピーに対応した排他アイコン57cが押下された場合は、両面レイアウトコピーに対応した複数の排他項目の設定値選択画面を順次表示させていく。その際、設定値選択画面が表示される毎に、対応する排他項目の設定値の変更を促し、両面レイアウトコピーとの特定規制関係を解除可能な設定値に変更された場合に、他の排他項目の設定値選択画面に遷移するようにしてもよい。
(3)リスト画面表示処理
図2〜図7を用いて説明した各種画面遷移例のうち、特にリスト画面への遷移時に実行される処理、即ちリスト画面を表示させるためのリスト画面表示処理について、図8を用いて説明する。
CPU11は、LCD21の表示画面をリスト画面に遷移させるべき特定の操作、処理等が行われた場合、図8のリスト画面表示処理を実行する。リスト画面に遷移させるべき特定の操作、処理等としては、例えば、図2(a)に示したように、コピー画面31において設定変更ボタン33が押下されること、がある。また例えば、図3、図4に示したように、設定値選択画面50,60において何れかの設定値ボタンが押下されることも、リスト画面に遷移させるべき特定の操作、処理等の1つである。また例えば、既にリスト画面が表示されている状態において、項目ボタンの表示内容を上下方向にスクロールさせる操作も、リスト画面に遷移させるべき特定の操作、処理の1つである。なお、図8〜図12に示す各処理は、CPU11がROM12又はNVRAM14からこれら各処理のプログラムを読み込んで実行することにより行われる。
CPU11は、図8のリスト画面表示処理を開始すると、S110で、NVRAM14に記憶されている画面情報14aから、遷移先のリスト画面のリスト画面情報を取得する。このリスト画面情報には、これから表示させるべきリスト画面の画面構成に関する情報や、リスト画面内の特定の画像又は領域が押下された場合にどの画面に遷移させるかに関する情報などが含まれている。
S115では、画面生成処理を実行する。画面生成処理の詳細は、図9に示す通りである。画面生成処理に進むと、S210で、S110で取得したリスト画面情報に基づいてリスト画面を生成する。具体的に、排他情報画像やその縮小画像を除き、画面内のどこにどのような画像を表示させるかといった、リスト画面の基本的な構成を決定する。
S215では、項目変数nを0にセットする。S220では、項目変数nが設定項目総数N以上か否か判断する。設定項目総数Nとは、遷移先のリスト画面に表示させるべき設定項目の総数である。図2(b)に例示したリスト画面35の場合、設定項目総数Nは9である。
項目変数nが設定項目総数N未満の場合は(S220:NO)、S225で、項目変数nを現在の値から1つ増加させる。S230では、遷移先のリスト画面に表示させるべきN個の設定項目のうちn番目の設定項目について、排他情報テーブル14cを参照して、排他項目の有無を確認する。
排他項目が無い場合、即ち現在の設定値を別の値に設定変更できる場合は(S235:NO)、S240で、当該n番目の設定項目に対する排他有無情報を「排他無し」に設定して、S220に戻る。
排他項目が有る場合、即ちその排他項目の存在によって現在の設定値を設定変更できない場合は(S235:YES)、S245で、当該n番目の設定項目に対する排他有無情報を「排他有り」に設定する。S250では、当該n番目の設定項目に対する排他項目を記憶する。排他項目が複数存在する場合はその複数の排他項目が記憶される。S255では、当該n番目の設定項目を変更不可項目に設定する。即ち、リスト画面内において当該n番目の設定項目の項目ボタンがグレーアウトされるように設定する。S255の処理後はS220に戻る。
S220で、項目変数nが設定項目総数N以上の場合は(S220:YES)、S265に進む。なお、図9には、S265の前にS260として履歴確認処理が記載されているが、この履歴確認処理は、本第1実施形態では行われず、後述する第2実施形態で実行される。
S265では、表示方法設定処理を実行する。表示方法設定処理の詳細は、図10に示す通りである。表示方法設定処理に進むと、S310で、遷移先のリスト画面に表示させるべき設定項目の中に変更不可項目があるか否か判断する。変更不可項目がない場合は(S310:NO)、表示方法設定処理を終了し、変更不可項目ある場合は(S310:YES)、S315に進む。
S315では、排他情報画像を生成する。即ち、変更不可項目毎に、S250で記憶した排他項目に基づき、その排他項目を示すテキストを含む排他情報画像を生成する。S320では、リスト画面中の空き領域37内に排他項目を全て表示可能か否か判断する。
例えば、変更不可項目が1つあってそれに対応した排他項目の数が規定数未満である場合は、全ての排他項目のテキストを含む排他項目ボタンを空き領域37内に表示可能である。また例えば、変更不可項目が複数あるもののそれらに対応した排他項目の総数が規定数未満の場合も、各変更不可項目の各排他項目ボタンを全て空き領域37内に表示可能である。
これらの例のように、空き領域37内に排他項目を全て表示可能な場合、即ち縮小画像として排他項目ボタンを採用可能な場合は(S320:YES)、S325に進む。S325では、排他項目テキストを含む排他項目ボタンを生成する。変更不可項目が複数ある場合は、変更不可項目毎に、対応する排他項目テキストを含む排他項目ボタンを生成する。S330では、リスト画面の表示方法情報を「排他項目ボタン有り」に設定する。
一方、例えば、変更不可項目は1つであるもののそれに対応した排他項目の数が規定数以上である場合は、その全ての排他項目のテキストを含む排他項目ボタンを空き領域37内に表示させることができない。また例えば、変更不可項目が複数ある場合に、個々の変更不可項目に対応した排他項目の数はいずれも規定数未満であるものの、各変更不可項目に対応した排他項目の総数が規定数以上である場合も、各変更不可項目の各排他項目ボタンを全て空き領域37内に表示させることができない。
これらの例のように、空き領域37内に全ての排他項目を表示できない場合、即ち縮小画像として排他項目ボタンを採用できない場合は(S320:NO)、S335に進む。S335では、排他アイコンを生成する。変更不可項目が複数ある場合は、変更不可項目毎に排他アイコンを生成する。S340では、リスト画面の表示方法情報を「排他アイコン有り」に設定する。
なお、S335では、排他アイコンに代えて、図5に例示したような、排他表示ボタン或いは背景透過ボタンを生成してもよい。つまり、縮小画像として排他項目ボタンを採用できない場合に、縮小画像として排他アイコン、排他表示ボタン、及び背景透過画像のどれを採用するかについては,適宜決めることができる。
図10の表示方法設定処理の終了後、即ち図9の画面生成処理の終了後は、S120(図8)に進む。S120では、S245又はS240で記憶した排他有無情報、及びS330又はS340で記憶した表示方法情報を取得する。そして、それら取得した排他有無情報及び表示方法情報に基づいて、リスト画面における、排他項目に関する情報の表示方法を判定する。
排他項目に関する情報の表示方法は、主に3パターンある。1つ目は、リスト画面中の複数の設定項目の中に変更不可項目がない場合における、排他項目に関する情報が表示されないパターンである。N個の設定項目の排他有無情報が全て「排他無し」である場合が、この1つ目のパターンに該当する。
2つ目は、排他項目に関する情報として、まず排他情報画像が表示され、その後排他項目ボタンに変化するパターンである。排他有無情報が「排他有り」の設定項目(即ち変更不可項目)が少なくとも1つあって、且つ表示方法情報が「排他項目ボタン有り」の場合が、この2つ目のパターンに該当する。
3つ目は、排他項目に関する情報として、まず排他情報画像が表示され、その後、S335で生成された縮小画像(図10では排他アイコン)に変化するパターンである。排他有無情報が「排他有り」の設定項目(即ち変更不可項目)が少なくとも1つあって、且つ表示方法情報が「排他アイコン有り」の場合が、この3つ目のパターンに該当する。
S125の表示方法判定の結果、上記1つ目のパターンに該当する場合、即ちN個の設定項目の排他有無情報が全て「排他無し」である場合は、S130に進む。S130では、LCD21にリスト画面を表示させる。この場合、排他情報画像などの、排他項目に関する情報は表示されない。また、画面中の各項目ボタンはいずれも第1の表示態様で表示され、表示されている全ての設定項目が設定変更可能な状態となる。
S125の表示方法判定の結果、上記2つ目のパターンに該当する場合、即ち排他有無情報が「排他有り」の設定項目が少なくとも1つあって且つ表示方法情報が「排他項目ボタン有り」の場合は、S135に進む。
S135では、LCD21にリスト画面を表示させ、且つそのリスト画面中に、S315で生成した排他情報画像を表示させる。また、リスト画面中の各項目ボタンのうち、変更不可項目の項目ボタンは、グレーアウトさせる。
S135によるリスト画面の表示開始後、S140で、規定時間が経過するのを待つ。そして、規定時間が経過したら(S140:YES)、S145で、縮小表示処理を行う。具体的に、排他項目を示す画像を、排他情報画像から、縮小画像としての排他項目ボタンへと切り替える。
S125の表示方法判定の結果、上記3つ目のパターンに該当する場合、即ち排他有無情報が「排他有り」の設定項目が少なくとも1つあって且つ表示方法情報が「排他アイコン有り」の場合は、S150に進む。S150では、S135と同様、LCD21にリスト画面を表示させ、且つそのリスト画面中に、S315で生成した排他情報画像を表示させる。また、リスト画面中の各項目ボタンのうち、変更不可項目の項目ボタンは、グレーアウトさせる。
S150によるリスト画面の表示開始後、S155で、規定時間が経過するのを待つ。そして、規定時間が経過したら(S155:YES)、S160で、縮小表示処理を行う。具体的に、排他項目を示す画像を、排他情報画像から、縮小画像としての排他アイコンへと切り替える。
(4)第1の特定規制解除処理
図2〜図7を用いて説明した各種画面遷移例のうち、特に、リスト画面に縮小画像として排他項目ボタンが表示されている場合に実行される、第1の特定規制解除処理について、図11を用いて説明する。図8のリスト画面表示処理においてS145の処理を実行したことによりリスト画面中に排他項目ボタンを表示させた場合、図11の第1の特定規制解除処理を実行する。
CPU11は、図11の第1の特定規制解除処理を開始すると、S410で、排他項目ボタンが押下されたか否か判断する。排他項目ボタンが表示されている間、その排他項目ボタンが押下されるまでは、S410の判断処理を繰り返す。
S410で、排他項目ボタンが押下された場合は(S410:YES)、S415で、押下された排他項目ボタンに対応した排他項目の数が複数であるか否か判断する。
排他項目の数が1つである場合は(S415:NO)、その1つの排他項目を処理対象として、S425に進む。排他項目の数が複数ある場合は(S415:YES)、S420に進む。既述の通り、排他項目の数が複数あって排他項目ボタン内にその複数の排他項目のテキストが表示される場合は、その排他項目ボタン内テキストを選択的に押下可能である。S420では、排他項目ボタン内のどの領域(どのテキストの領域)が押下されたかを識別することにより、押下された排他項目を特定する。そして、その特定した排他項目を、S425以下の処理の処理対象として、S425に進む。
S425では、処理対象の排他項目について、対応する変更不可項目との特定規制関係を解除可能な設定値が1つであるか否か判断する。特定規制関係を解除可能な設定値が1つである場合は(S425:YES)、S430に進む。S430では、処理対象の排他項目の設定値を、現在の値から、対応する変更不可項目との特定規制関係を解除可能な上記1つの設定値に変更する。これにより、少なくとも、当該排他項目と対応する変更不可項目との特定規制関係は解除される。S430の処理後はS450に進む。
S425で、処理対象の排他項目について、対応する変更不可項目との特定規制関係を解除可能な設定値が複数ある場合は(S425:NO)、S435に進む。S435では、LCD21に設定値選択画面を表示させる。S440では、設定値選択操作、即ち設定値選択画面に表示されている複数の設定値ボタンのうち何れかを選択する操作を受け付ける。S445では、処理対象の排他項目の設定値を、S440で選択された設定値に変更する。S440の処理後はS450に進む。
S450では、処理対象の排他項目と対応する変更不可項目との特定規制関係が解除されたか否か判断する。特定規制関係がまだ解除されていない場合は(S450:NO)、S460に進む。特定規制関係が解除された場合は(S450:YES)、S455に進む。
S455では、当該処理対象の排他項目と対応する変更不可項目との組み合わせに対して今回行われた特定規制関係解除のための操作を、その組み合わせに対する特定解除操作として、その特定解除操作の累積実行回数を更新する。当該組み合わせに対する今回の特定解除操作が初めて行われた場合は累積実行回数が1回に設定される。当該組み合わせに対して過去に同じ特定解除操作がすでにn回実行されている場合は、その累積実行回数をn+1回に更新する。
S460では、図8のリスト画面表示処理を起動させる。これにより、図8のリスト画面表示処理が再び実行され、その結果、S430又はS445による変更後の設定値が反映された新たなリスト画面が表示される。
なお、S455の処理によって得られる特定解除操作の累積実行回数は、後述する第2実施形態において、後述する図13の履歴確認処理で用いられる。
(5)第2の特定規制解除処理
図2〜図7を用いて説明した各種画面遷移例のうち、特に、リスト画面に縮小画像として排他アイコンが表示されている場合に実行される、第2の特定規制解除処理について、図12を用いて説明する。図8のリスト画面表示処理においてS160の処理を実行したことによりリスト画面中に排他アイコンを表示させた場合、図12の第2の特定規制解除処理を実行する。なお、縮小画像として排他アイコンではなく排他表示ボタン又は背景透過ボタンを表示させる場合も、同様にこの第2の特定規制解除処理が実行される。
CPU11は、図12の第2の特定規制解除処理を開始すると、S510で、排他アイコンが押下されたか否か判断する。排他アイコンが表示されている間、その排他アイコンが押下されるまでは、S510の判断処理を繰り返す。
S510で、排他アイコンが押下された場合は(S510:YES)、S515で、LCD21に排他項目選択画面を表示させる。S520では、排他項目選択操作、即ち排他項目選択画面に表示されている複数の項目ボタンのうち何れかを選択する操作を受け付ける。
S525では、S520で選択された設定項目の設定値を選択させるための設定値選択画面をLCD21に表示させる。S530では、設定値選択画面に対する設定値選択操作を受け付ける。S535では、処理対象の排他項目の設定値を、S530で選択された設定値に変更する。
S540では、S510で押下された排他アイコンに対応した各排他項目と変更不可項目との特定規制関係が全て解除されたか否か判断する。対応する変更不可項目との特定規制関係がまだ解除されていない排他項目がある場合は(S540:NO)、S515に戻る。この場合、S515では、特定規制関係が解除されていない排他項目を対象とした排他項目選択画面を表示させる。
対応する変更不可項目との特定規制関係が全て解除された場合は(S540:YES)、S545に進む。S545では、S510で押下された排他アイコンに対応した各排他項目と変更不可項目との組み合わせに対して今回行われた特定規制関係解除のための操作を、その組み合わせに対する特定解除操作として、その特定解除操作の累積実行回数を更新する。なお、この累積実行回数は、後述する第2実施形態において、後述する図13の履歴確認処理で用いられる。
S550では、図8のリスト画面表示処理を起動させる。これにより、図8のリスト画面表示処理が再び実行され、その結果、S515〜S540による変更後の設定値が反映された新たなリスト画面が表示される。
(6)第1実施形態の効果
以上説明したように、第1実施形態の複合機1によれば、リスト画面中に変更不可項目が存在している場合、各項目ボタンに加えて、排他情報画像が表示される。そのため、ユーザは、リスト画面が表示されたときに変更不可項目が存在していてその項目ボタンがグレーアウトされている場合に、グレーアウトされている理由、即ちその設定項目の設定値を変更できない理由を、迅速且つ容易にユーザに認識することができる。
そのため、ユーザは、排他情報画像に基づいて、変更不可項目の設定値を変更できるようにするための適切な操作(例えば、排他情報画像において示されている排他項目の設定値を別の設定値に変更する操作)を迅速且つ効率良く行うことができる。
また、排他情報画像は、少なくとも規定時間は継続して表示される。そして、規定時間経過後の特定のタイミングで、排他情報画像から、排他情報画像よりも小さい縮小画像に切り替わる。このような構成により、リスト画面へ遷移した場合、まずは排他情報画像が表示されることによってユーザは排他項目が何であるかを認識することができると共に、縮小画像へ切り替わることによって、リスト画面として本来ユーザに提供すべき情報が排他情報画像によって隠された状態が続くことを抑制できる。
特に、本実施形態では、少なくとも、変更不可項目が1つの場合は、縮小画像は、他の画像が表示されない空き領域37内に表示される。また、変更不可項目が複数ある場合も、その複数の変更不可項目に対応した各縮小画像のうち少なくとも1つは、空き領域37内に表示される。そのため、リスト画面内の画像が縮小画像によって隠されてしまうことを完全に無くすことができるか、又はその隠されてしまう面積を抑えることができる。
また、リスト画面中の縮小画像が押下されると、その押下された縮小画像に対応した排他項目の設定値を変更することができる。
具体的に、変更不可項目の設定値を変更できるようにすることが可能な設定値が1つしかない場合は、縮小画像が押下されると、対応する排他項目の設定値がその1つの設定値に自動変更される(図11のS430参照)。これにより、ユーザは変更不可項目の設定値を変更できるようになる。
変更不可項目の設定値を変更できるようにすることが可能な設定値が複数ある場合は、対応する排他項目の設定値を選択させるための設定値選択画面が表示され、ユーザはその中から設定値を選択することができる(図11のS435〜S445参照)。そのため、ユーザは、変更不可項目の設定値が変更できない状態を、容易、適切、且つ迅速に解除することができる。
1つの縮小画像に複数の排他項目テキストが含まれている場合は(図4参照)、ユーザは、その複数の排他項目テキストの中から特定の1つを指定することができ(図11のS420参照)、その指定した排他項目テキストが示す排他項目の設定変更を行うことができる。一方、1つの縮小画像に排他項目テキストが直接は含まれていないものの、その縮小画像に複数の排他項目が対応付けられている場合は(図7参照)、その縮小画像が押下されると、まず排他項目選択画面が表示される(図12のS515参照)。ユーザは、その排他項目選択画面の中から、設定変更したい排他項目を選択することができる。そして、何れかの排他項目が選択されると、その排他項目の設定値選択画面が表示され、設定値を変更することができる(図12のS525〜S535参照)。
ここで、本実施形態の構成要素と特許請求の範囲に記載の発明(以下「本発明」と称す)の構成要素との対応関係を明らかにする。複合機1は本発明の表示制御装置の一例に相当する。NVRAM14は本発明の記憶部及び記憶媒体の一例に相当する。LCD21は本発明の表示部の一例に相当する。タッチパネル22は本発明の入力部の一例に相当する。CPU11は本発明の制御部及びコンピュータの一例に相当する。各項目ボタン41〜49は本発明の項目画像の一例に相当する。画面情報14aは本発明の項目情報の一例に相当する。設定値選択画面50,60は本発明の設定値選択画面の一例に相当する。
また、図8のS110の処理は本発明の項目情報取得処理の一例に相当する。図9のS230の処理は本発明の判断処理の一例に相当する。図8のS135及びS150の処理は本発明のリスト画面表示処理の一例に相当する。図11のS435の処理及び図12のS525の処理は本発明の設定値選択表示処理の一例に相当する。図11のS445の処理及び図12のS535の処理は本発明の第1の設定処理の一例に相当する。
[第2実施形態]
リスト画面内の各設定項目の中に変更不可項目がある場合に、その変更不可項目と対応する排他項目との特定規制関係を解除するための別の方法を、第2実施形態として説明する。
第1実施形態において、図11のS455及び図12のS545に示したように、変更不可項目とそれに対応した排他項目との組み合わせに対し、その組み合わせにおける特定規制関係が全て解除された場合は、その解除のために行われた設定変更操作である特定解除操作及びその実行回数が履歴として記憶される。そして、以後、同じ組み合わせに対して同じ特定解除操作が行われる度に、その特定解除操作の累積実行回数が更新されていく。
そして、本第2実施形態では、ある変更不可項目と排他項目との組み合わせに対し、累積実行回数が規定回数以上の特定解除操作が生じた場合は、以後、再び同じ変更不可項目と排他項目との組み合わせが発生した場合は、その特定解除操作と同じ内容の設定変更を自動で実行する。
例えば図3の例では、拡大/縮小とレイアウトコピーとの特定規制関係を解除するために、ユーザによりレイアウトコピーの設定値がオフに設定変更された。この場合、変更不可項目としての拡大/縮小と排他項目としてのレイアウトコピーとの組み合わせに対し、レイアウトコピーの設定値をオフに設定変更する操作が、特定解除操作として記憶される。その後、再び同じ組み合わせに対して同じ特定解除操作が行われる毎に、その特定解除操作の実行回数を累積加算していく。そして、累積実行回数が規定回数以上となった場合は、以後、再び同じ組み合わせが発生した場合は、ユーザによる設定変更操作を介することなく、自動的に特定解除操作を実行する。即ち、レイアウトコピーの設定値を自動的にオフに変更する。
また例えば、図4の例において、変更不可項目としての両面レイアウトコピーと排他項目としてのレイアウトコピー及び両面コピーとの組み合わせに対し、レイアウトコピーの設定値が例えば2in1(縦長)に変更され、両面コピーの設定値が例えば両面→両面に変更されたことによって、上記組み合わせにおける特定規制関係が解除され、両面レイアウトコピーの設定変更が可能になったとする。この場合、レイアウトコピーの設定値を2in1(縦長)に変更し且つ両面コピーの設定値を両面→両面に変更する操作が、当該組み合わせに対する特定解除操作として記憶される。そして、その後、同じ変更不可項目と排他項目との組み合わせに対して再び同じ特定解除操作が行われる毎に、その特定解除操作の実行回数が累積加算されていく。そして、同じ特定解除操作の実行回数が規定回数以上となった場合は、以後、再び同じ変更不可項目と排他項目との組み合わせが発生した場合、特定解除操作を自動で実行する。
上述した機能を実現するためにCPU11が実行する履歴確認処理について、図13を用いて説明する。図13の履歴確認処理は、詳しくは、第1実施形態で説明した図9の画面生成処理において、S220でn≧Nと判定された場合に実行されるS260の処理である。
CPU11は、図9の画面生成処理において、S260に進むと、履歴確認処理として、図13に示す処理を実行する。CPU11は、図13の処理を開始すると、S710で、リスト画面の表示対象の各設定項目の中に変更不可項目があるか否か判断する。変更不可項目がない場合は(S710:NO)、この履歴確認処理を終了する。変更不可項目がある場合は(S710:YES)、S720に進む。
S720では、変更不可項目毎に、変更不可項目とこれに対応する排他項目との組み合わせに対して過去に行われた特定解除操作の履歴を確認する。即ち、当該組み合わせに対して過去に特定解除操作が行われたことがあるか否か判断する。
S730では、過去に特定解除操作が行われたことがある組み合わせのうち、同じ特定解除操作の累積実行回数が規定回数以上の組み合わせ(以下「高頻度解除組み合わせ」と称す)があるか否かサーチする。
S740では、S730のサーチの結果に基づき、高頻度解除組み合わせが有るか否か判断する。高頻度解除組み合わせがない場合は(S740:NO)、履歴確認処理を終了する。高頻度解除組み合わせがある場合は(S740:YES)、S750で、LCD21に自動解除問合せ画面を表示させる。
自動解除問合せ画面には、高頻度解除組み合わせを構成する変更不可項目が表示される。また、自動解除問合せ画面には、表示されている変更不可項目について、他の排他項目との特定規制関係を自動的に解除するか否か、即ち過去に規定回数以上行われた特定解除操作と同じ内容の設定変更を自動的に行っても良いか否かをユーザに問うメッセージが表示される。
S760では、自動解除要求が行われたか否か判断する。自動解除要求とは、具体的には、自動解除問合せ画面に対する、特定規制関係の解除を自動的に実行させるための特定の入力操作を示す。なお、ユーザは、自動解除要求とは別に、特定規制関係の自動的な解除を実行させないようにするための特定の入力操作である、非自動解除要求も可能である。
非自動解除要求が行われた場合は(S760:NO)、履歴確認処理を終了する。自動解除要求が行われた場合は(S760:YES)、S770に進む。S770では、高頻度解除組み合わせに対し、累積実行回数が規定回数以上の特定解除操作と同じ内容の設定変更を自動で実行する。これにより、高頻度解除組み合わせにおける特定規制関係が解除される。
S780では、高頻度解除組み合わせを構成する変更不可項目を、変更不可項目としての位置づけから除外する。即ち、図9のS255により行われた変更不可項目への設定を解除し、設定値を変更可能な通常の設定項目として設定する。併せて、当該設定項目について、排他有無情報を「排他無し」に設定し、且つグレーアウト表示設定を解除する。
以上説明した第2実施形態によれば、ある変更不可項目と排他項目の組み合わせに対して過去に同じ設定変更が規定回数以上行われている場合は、以後も同じ組み合わせに対しては過去と同じ設定変更が自動的に行われる。そのため、ユーザによる特定規制関係解除のための設定変更の手間を省くことができる。
なお、本実施形態において、図11のS455の処理及び図12のS545の処理は、本発明の回数累積処理の一例に相当する。また、図13のS770の処理は本発明の第2の設定処理の一例に相当する。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得る。
(1)排他情報画像の具体的内容、及び縮小画像の具体的内容は、上記実施形態で示した内容に限定されず、他の各種の画像を採用することができる。
(2)リスト画像中の複数の項目ボタンの表示態様は、上記実施形態で示した表示態様に限定されない。即ち、排他項目が存在しない設定項目を示す項目ボタンの表示態様である第1の表示態様は、上記実施形態で示したような、項目ボタン内のテキストや設定値情報を黒色又は白色で表示させる表示態様以外の他の表示態様であってもよい。また、変更不可項目を示す項目ボタンの表示態様である第2の表示態様についても、上記実施形態で示したグレーアウト以外の他の表示態様であってもよい。項目ボタンの大きさや形状自体も適宜決めることができる。
(3)グレーアウトされた項目ボタンに対する押下操作を受け付け可能として、押下された場合には、対応する排他項目の設定変更に進めるようにしてもよい。例えば、グレーアウトされた項目ボタン、即ち変更不可項目の項目ボタンが押下された場合、その変更不可項目に対応した縮小画像が押下された場合と同等の処理が実行されるようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、リスト画面として、コピー機能に対応したリスト画面、詳しくはコピー画面31(図2参照)内の設定変更ボタン33が押下された場合に遷移するリスト画面35を例に挙げて説明したが、本発明を適用可能なリスト画面は上記実施形態のリスト画面35に限定されない。設定項目毎の項目画像が配列されて表示されるあらゆる種類のリスト画面に対して本発明を適用できる。
(5)本発明の適用は、複合機1に限定されない。複数の設定項目の設定値に従って特定の機能を実行するよう構成されたあらゆる機器、装置等に対して本発明を適用できる。
(6)その他、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。