JP2017015924A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】帯状部材を使用して媒体に現像剤像を定着させる定着装置において、帯状部材を加熱する熱伝達部材の加熱効率をより向上させた定着装置を提供する。
【解決手段】定着装置において加圧ローラ10に対向する加熱部は、板状ヒータ1と、熱拡散部材3と、支持部4と、定着ベルト5と、定着ローラ6と、加圧パッド7と、定着ベルト5とを張架すると共に面状ヒータ1の熱を定着ベルト5に伝達する熱伝達部材2とを有する。熱伝達部材2は、基材と、その基材の表面の少なくとも一部を覆う被膜とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】定着装置において加圧ローラ10に対向する加熱部は、板状ヒータ1と、熱拡散部材3と、支持部4と、定着ベルト5と、定着ローラ6と、加圧パッド7と、定着ベルト5とを張架すると共に面状ヒータ1の熱を定着ベルト5に伝達する熱伝達部材2とを有する。熱伝達部材2は、基材と、その基材の表面の少なくとも一部を覆う被膜とを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、定着装置およびそれを備えた画像形成装置に関する。
これまでに、ベルトを使用して媒体に現像剤像を定着させる定着装置を備えた画像形成装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1の定着装置では、ヒータの熱を、ベルトを張架する金属ガイドを介してベルトに伝達することで、装置の小型化とベルトの加熱効率の向上とを両立させている。
ところで、このような定着装置では、熱伝達部材として機能する金属ガイドに反りが生じた場合、金属ガイドとベルトとの十分な密着性が得られず、ベルトの加熱効率が低下することが懸念される。
本開示はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、帯状部材に対する加熱効率をより向上させることのできる定着装置およびそれを備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明の一実施形態としての定着装置は、発熱部材と、帯状部材と、この帯状部材を張架すると共に発熱部材の熱を帯状部材に伝達する熱伝達部材とを有する。ここで熱伝達部材は、基材とその基材の表面の少なくとも一部を覆う被膜とを有する。
本発明の一実施形態としての画像形成装置は、上記定着装置を備える。
本開示の一実施形態としての定着装置によれば、基材とその基材の表面の少なくとも一部を覆う被膜とを有する熱伝達部材を有するようにしたので、帯状部材の昇温をより効率的に行うことができる。よって、この定着装置を備えた画像形成装置によれば、印刷等の処理動作を短縮することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明は本発明の一具体例であって、本発明は以下の態様に限定されるものではない。また、本発明は、各図に示す各構成要素の配置や寸法、寸法比などについても、それらに限定されるものではない。
<1.実施の形態>
[概略構成]
(画像形成装置の全体構成)
図1Aは、本発明の一実施の形態に係る定着装置107を搭載した画像形成装置の全体構成例を表す模式図である。この画像形成装置は、例えば用紙やフィルムなどの記録媒体(印刷媒体、転写材ともいう。)101に対して画像(例えばカラー画像)を形成する、電子写真方式のプリンタである。
[概略構成]
(画像形成装置の全体構成)
図1Aは、本発明の一実施の形態に係る定着装置107を搭載した画像形成装置の全体構成例を表す模式図である。この画像形成装置は、例えば用紙やフィルムなどの記録媒体(印刷媒体、転写材ともいう。)101に対して画像(例えばカラー画像)を形成する、電子写真方式のプリンタである。
この画像形成装置は、筐体100に、例えばカセット(記録媒体供給トレイ)102と、記録媒体搬送部103A〜103Dと、画像形成部104と、記録媒体反転ユニット106と、定着装置107とを備えている。カセット102は記録媒体101を収容するものであり、記録媒体搬送部103A〜103Dは、カセット102から供給された記録媒体101を搬送する搬送ローラである。画像形成部104は、記録媒体101に対してトナー像(現像剤画像)101T(後述)を転写するものである。LEDヘッド105は、画像形成部104における感光体ドラム(図示せず)の表面を露光して潜像を形成するものである。定着装置107は画像形成部104から搬送された記録媒体101上に転写されたトナー像に対し熱および圧力を付与することで、そのトナー像101Tを記録媒体101上に定着させるための部材である。また、記録媒体反転ユニット106は、記録媒体101の両面に対して印刷を行う場合に用いられるものである。定着装置107において一方の面に所定のトナー像101Tが定着された記録媒体101が記録媒体搬送部103Cを経て記録媒体反転ユニット106により反転される。そののち、その記録媒体101は再度、記録媒体搬送部103Aと記録媒体搬送部103Bと画像形成部104と定着装置107とを順次通過することにより、他方の面にも所定のトナー像101Tが定着されるようになっている。両面への印刷が終了した記録媒体101は記録媒体搬送部103から記録媒体搬送部104を経て外部へ排出される。なお、本明細書では、記録媒体101の搬送方向と直交する方向(図1では紙面と直交するZ軸方向)を横方向という。
図1Bは、図1に示した画像形成装置の制御系を模式的に表すブロック図である。図1Bに示したように、この画像形成装置は、その全体動作を制御する主制御部200のほか、I/F制御部201、帯電電圧制御部202、ヘッド制御部203、現像電圧制御部204、転写電圧制御部205、画像形成駆動制御部206、ベルト駆動制御部207、定着制御部208を備えている。なお、この画像形成装置の制御系については後に詳述する。
図1Cは、画像形成部104を拡大して表す模式図である。画像形成部104については後に詳述する。
(定着装置107の詳細な構成)
まず、図2から図7を参照して、定着装置107における詳細な構成について説明する。定着装置107は、横方向の両端部に設けられた一対のサイドプレート11を有している。一対のサイドプレート11は、例えば画像形成装置の筐体100に固定されている。
まず、図2から図7を参照して、定着装置107における詳細な構成について説明する。定着装置107は、横方向の両端部に設けられた一対のサイドプレート11を有している。一対のサイドプレート11は、例えば画像形成装置の筐体100に固定されている。
図2は、定着装置107の主たる構成要素を拡大して表す概略断面図である。図3は、定着装置107の全体構成を表す斜視図である。図4Aは定着装置107における熱伝達部材2を、その表面21が見える方向から眺めたときの構成を表す斜視図であり、図4Bは熱伝達部材2を、その裏面22などが見える方向から眺めたときの構成を表す斜視図である。また図5は、熱伝達部材2等の、その長手方向と直交する断面の構成を表す断面図である。さらに図6は、図5における破線の囲み部分IVを拡大して表した拡大断面図である。
図2に示したように、定着装置107は、環状の定着ベルト5と、その定着ベルト5によって取り囲まれた空間に設けられた板状ヒータ1、熱伝達部材2、熱拡散部材3、支持部材4、定着ローラ6、加圧パッド7、ガイド部材8およびコイルばね9A,9Bと、定着ベルト5を挟んで定着ローラ6および加圧パッド7と対向するように配置された加圧ローラ10とを有している。定着ベルト5は、熱伝達部材2、定着ローラ6、加圧パッド7およびガイド部材8によって所定の張力で張架されることとなる環状の(無端状の)ベルトであり、図2に示した周回方向5Rの方向へ回転可能に保持されるようになっている。定着ベルト5は、例えば内径が45mm程度であり、例えば厚さ0.1mmのポリイミドからなる内層と、例えば厚さ0.2mmのシリコーンゴムからなる中間層と、ポリテトラフルオロエチレン(PFA)などのフッ素樹脂からなる外層との3層構造を有する。定着ローラ6および加圧パッド7と加圧ローラ10との間には、定着ベルト5と加圧ローラ10とが密接するニップ部Nが形成される。記録媒体101は定着ベルト5と加圧ローラ10との間を例えば矢印101Xの方向へ搬送され、ニップ部Nにおいて所定のトナー像101Tが定着されるようになっている。なお、定着ベルト5は本発明の「帯状部材」の一具体例に対応する。
板状ヒータ1は、横方向へ延在する板状部材であり、定着ベルト5を加熱する熱源である。板状ヒータ1は、本発明の「発熱部材」の一具体例に対応する。板状ヒータ1はその周囲を取り囲む熱伝達部材2および熱拡散部材3とそれぞれ接している。このため、板状ヒータ2から、熱伝達部材2および熱拡散部材3を介して定着ベルト5へ熱が伝達される。板状ヒータ1は、発熱体としての抵抗線を内蔵しており、その抵抗線へ外部の電源および制御回路により任意のタイミングで電流が供給されることにより発熱する。板状ヒータ1は、例えば横方向に沿った長尺方向の寸法が350mm、横方向と直交する短尺方向の寸法が10mm、厚さが1mmのステンレス鋼からなる基板に、Ag(銀)とPd(パラジウム)との混合物からなる抵抗線が積層された構造を有する。抵抗線の出力は、例えば1000W(ワット)である。
熱伝達部材2は、板状ヒータ1に沿って横方向を長手方向として延在する略部分円筒形状を有する部材であり、板状ヒータ1において発生した熱を定着ベルト5に伝達するものである。熱伝達部材2は、定着ベルト5と対向する表面21と裏面22とを有している。長手方向と実質的に直交する断面(XY断面)において、表面21は定着ベルト5へ向けて突出する、例えば約50mmの曲率半径を有する円弧状の曲面(凸面)であり、裏面22は、定着ベルト5と反対側に位置し、板状ヒータ1と対向している。裏面22の、矢印5Rの方向における中央付近には、板状ヒータ1が収容される凹部23が設けられている。また、熱伝達部材2は、例えば横方向に並ぶように設けられた複数の貫通孔24を有しているとよい(図4Aおよび図4B参照)。
熱伝達部材2は、図6(A)および図6(B)に示したように、基材2Aと、その基材2Aの表面2ASの少なくとも一部を覆う被膜2Bとを有する。基材2Aは、例えばアルミニウムまたはアルミニウム押出合金(JIS A6063)からなる。基材2Aは、幅方向の中央近傍において例えば1.3±0.05mm程度の厚さを有し、幅方向の両端近傍において例えば0.5±0.05mm程度の厚さを有する。一方、被膜2Bは、基材2Aの熱抵抗よりも大きな熱抵抗を有する材料からなることが望ましい。具体的には、被膜2Bは、例えばクロム(Cr)およびニッケル(Ni)のうちの少なくとも一方を含有する金属層を最表層として含むとよい。ある程度の高い熱の伝達効率が得られるうえ、耐磨耗性に優れるからである。より詳細には、被膜2Bは、図6Aに示したように、例えば基材2Aの上に亜鉛(Zn)を含む第1の層2B1と、ニッケルを含む第2の層2B2と、クロムを含む最表層としての第3の層2B3とが順に積層された構造を有する。あるいは、被膜2Bは、図6Bに示したように、例えば基材2Aの上に亜鉛を含む第1の層2B1と、ニッケルを含む最表層としての第2の層2B2とが順に積層された構造を有するものであってもよい。なお、被膜2Bがめっき処理により形成されるめっき膜である場合、ニッケルを含む第2の層2B2には、めっき処理液に由来するリン(P)が含まれていてもよい。被膜2Bが図6Bに示した態様の場合、ニッケルを含む第2の層2B2を形成したのちに熱処理を行うと、図7に示したように、その第2の層2B2の表面近傍におけるリンの含有量が減少する。すなわち、第2の層2B2は、第1の層B1と隣接する下層部分2B21と、その下層部分2B21の上方に位置し、下層部分2B21のリンの含有率よりも低いリンの含有率を有する上層部分2B22とを含むものとなる。このように、リンの含有率が低い上層部分2B22を被膜2B(第2の層2B2)の表面近傍に設けることにより、被膜2Bの耐磨耗性を向上させることができる。また、被膜2Bは、基材2Aと同種の材料(例えばアルミニウム)であってもよい。なお、被膜2Bはめっき膜に限定されるものではなく、例えば蒸着法により形成されたものであってもよいし、あるいは金属箔(アルミニウム箔、ニッケル箔もしくはクロム箔など)を基材2Aの表面2ASに直接的もしくは間接的に貼り付けたものであってもよい。
熱拡散部材3は、板状ヒータ1および熱伝達部材2に沿って横方向に延在する略平板状を有する部材であり、板状ヒータ1において発生した熱を例えば定着ベルト5の周回方向5Rに沿って拡散し、熱伝達部材2へ伝達するように機能するものである。熱拡散部材3は、板状ヒータ1および裏面22の双方と接する表面3Aと、その反対側の、コイルばね9Aと接する裏面3Bとを含んでいる。なお、板状ヒータ1と熱伝達部材2および熱拡散部材3との間に、耐熱性および熱伝導性が共に高く、かつ、任意の形状に変形可能な半固体状のグリス等を介在させてもよい。また、熱拡散部材3は、コイルばね9Aの付勢力を受けることにより、定着ベルト5の内周面を押圧する押圧部材としても機能する。なお、コイルばね9Aは、例えば図3に示したように熱拡散部材3の長手方向(横方向)に沿って複数設けられているとよい。
支持部材4は、板状ヒータ1や熱伝達部材、あるいは熱拡散部材3と同様に横方向へ延在する部材である。支持部材4の横方向の両端部は、図3に示したように一対のサイドプレート11に固定されている。支持部材4はガイド部材8を保持している。
支持部材4と板状ヒータ1との間には、コイルばね9Aが設けられている。詳細には、コイルばね9Aは、熱拡散部材3の裏面3Bと当接する一端部と、支持部材4の表面4A(図2)と当接する他端部とを含んでいる。コイルばね9Aは、熱拡散部材3を支持部材4から遠ざけるように矢印9AZ(図2)の方向へ付勢する付勢力をもたらすものである。熱伝達部材2は、熱拡散部材3および板状ヒータ1を介してコイルばね9Aの付勢力を受け、定着ベルト5の内周面と当接して定着ベルト5を内側から外側へ押し出すように作用する。すなわち、コイルばね9Aの付勢力は、板状ヒータ1、熱伝達部材2および熱拡散部材3を介して定着ベルト5に印加される。このように、定着ベルト5は、熱伝達部材2により外側に押し出されるように押圧を受けることで、張架されるようになっている。
支持部材4と加圧パッド7との間には、コイルばね9Bが設けられている。コイルばね9Bは、加圧パッド7と当接する一端部と支持部材4の裏面4B(図2)と当接する他端部とを含み、加圧パッド7を支持部材4から遠ざけるように矢印9BZ(図2)の方向へ付勢する付勢力をもたらすものである。加圧パッド7は、コイルばね9Bの付勢力を受け、定着ベルト5のうちガイド部材8と定着ローラ6との間に張架される部分の内周面と当接して定着ベルト5を内側から外側へ押し出すように作用する。すなわち、コイルばね9Bの付勢力は、加圧パッド7を介して定着ベルト5に印加される。このように、定着ベルト5は、加圧パッド7により外側に押し出されるように押圧を受けることによっても、張架されるようになっている。
ガイド部材8は支持部材4に固定され、その一部が定着ベルト5の内周面と接することで回転する定着ベルト5の進路をガイドするように機能する。
図2に示したように、定着ローラ6は、横方向へ延在する芯金部61とその周囲を覆う弾性層62とを有している。図3に示したように、芯金部61の両端はそれぞれ回転軸受12を介してサイドプレート11によって回転可能に支持されている。さらに、芯金部61の一端部には定着ギア13(図3)が取り付けられている。この定着ギア13が動力源であるモータ14から動力を付与されることにより、定着ローラ6が矢印6R(図2)の方向へ回転するようになっている。定着ローラ6は、弾性層62の表面が定着ベルト5の内周面と接することで定着ベルト5を矢印5R(図2)の方向へ回転させ、その進路をガイドするように機能する。定着ローラ6の外径は例えば20mm程度であり、弾性層62は例えば2mmの厚さを有するシリコーンスポンジである。
加圧ローラ10は、定着ベルト5を挟んで定着ローラ6および加圧パッド7と対向するように配置された加圧部材である。図3に示したように、加圧ローラ10は、横方向へ延在する芯金部10Aとその周囲を覆う弾性層10Bとを有している。芯金部10Aの両端は、回転軸受12Bを介して加圧ローラ支持部材15によって回転可能に支持されている。加圧ローラ支持部材15は、サイドプレート11により、そのサイドプレート11に設けられた開口11Aに沿ってY方向に移動可能に支持されている。
加圧ローラ10は、定着ローラ6との間に挟持される定着ベルト5の回転に従動し、ここでは図2に示した矢印10Rの方向へ回転する。加圧ローラ10の外径は例えば34mm程度であり、弾性層10Bは例えば2mmの厚さを有するシリコーンスポンジである。加圧ローラ10は、さらに弾性層10Bの上にPFAなどのフッ素樹脂からなる外層を有していてもよい。
(画像形成部104の詳細な構成)
次に、図1Cに戻って画像形成部104について説明する。画像形成部104は、例えば画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kと、1次転写ローラ39Y,39M,39C,39Kと、2次転写ローラ24と、転写ベルトユニット40とを有する。
次に、図1Cに戻って画像形成部104について説明する。画像形成部104は、例えば画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kと、1次転写ローラ39Y,39M,39C,39Kと、2次転写ローラ24と、転写ベルトユニット40とを有する。
画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kは、それぞれ記録媒体101に対する現像装置として機能するものであり、記録媒体101の搬送方向に沿って並ぶように配置されている。これらの画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kは、互いに異なる色のトナーを用いてトナー像を形成する点を除き、基本的には同じ構成を有している。具体的には、画像形成ユニット30Yはイエロー(Y:Yellow)トナーを用いて黄色のトナー像を形成し、画像形成ユニット30Mはマゼンタ(M:Magenta)トナーを用いてマゼンダ色のトナー像を形成し、画像形成ユニット30Cはシアン(C:Cyan)トナーを用いてシアン色のトナー像を形成し、画像形成ユニット30Kはブラック(K:blacK)トナーを用いて黒色のトナー像を形成する。
画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kは、それぞれ、例えば感光ドラム31Y,31M,31C,31Kと、帯電ローラ32Y,32M,32C,32Kと、LED(Light Emitting Diode)ヘッド34Y,34M,34C,34Kと、現像ローラ35Y,35M,35C,35Kと、供給ローラ36Y,36M,36C,36Kとを有している。
感光ドラム31Y,31M,31C,31Kは、静電潜像を表面(表層部分)に担持する円柱状の部材であり、感光体(例えば有機系感光体)を用いて構成されている。
帯電ローラ32Y,32M,32C,32Kは、感光ドラム31Y,31M,31C,31Kの表面(表層部分)を帯電させる部材(帯電部材)であり、感光ドラム31Y,31M,31C,31Kの表面(周面)に接するように配置されている。
現像ローラ35Y,35M,35C,35Kは、静電潜像を現像するトナーを表面に担持する部材であり、感光ドラム31Y,31M,31C,31Kの表面(周面)に接するように配置されている。
供給ローラ36Y,36M,36C,36Kは、現像ローラ35Y,35M,35C,35Kに対してトナーを供給するための部材(供給部材)であり、現像ローラ35Y,35M,35C,35Kの表面(周面)に接するように配置されている。
LEDヘッド34Y,34M,34C,34Kは、それぞれ、感光ドラム31Y,31M,31C,31Kの表面を露光することにより、この感光ドラム31Y,31M,31C,31Kの表面(表層部分)に静電潜像を形成する装置である。
転写ベルトユニット40は、例えば中間転写ベルト41と、中間転写ベルト41を駆動する駆動ローラ42と、従動ローラであるアイドルローラ43と、バックアップローラ44と、アイドルローラ43を所定方向に付勢する付勢部材49とを有する。駆動ローラ42,アイドルローラ43およびバックアップローラ44は、それぞれ紙面に垂直な横方向に伸びる回転可能な略円柱状の部材である。転写ベルトユニット40は、記録媒体搬送部103Bから搬送された記録媒体101を搬送するとともに、各画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kにおいて形成されるトナー像を、この搬送方向Fに沿って中間転写ベルト41の被転写面41Aに順次転写する機構を有する。中間転写ベルト41は、たとえばポリイミド樹脂などの樹脂材料からなる無端の弾性ベルトである。この中間転写ベルト41は、駆動ローラ42、アイドルローラ43およびバックアップローラ44によって張設(張架)されており、例えば矢印41Rの方向へ循環回転するようになっている。
駆動ローラ42は、ベルト駆動モータ212(図1B)から伝達された動力により図1に示した矢印42Rの方向へ時計回りに回転し、中間転写ベルト41を搬送方向Fの方向(矢印41Rの方向)へ循環回転させるものである。ベルト駆動モータ212の動作は、主制御部81(図1B)によって制御される。アイドルローラ43は、付勢部材49による付勢力により、中間転写ベルト41に負荷される張力を調整する。
2次転写ローラ24は、バックアップローラ44と共に2次転写部を構成する。2次転写ローラ24およびバックアップローラ44は互いに対向し、中間転写ベルト41を挟み込むように配置されている。2次転写ローラ24は、一端が画像形成装置の筐体100などに固定されたコイルスプリングなどの付勢部材50により、バックアップローラ44へ向かうように付勢されている。これにより、2次転写ローラ24は、中間転写ベルト41を介してバックアップローラ44に押し付けされた状態となっている。バックアップローラ44および2次転写ローラ24は、中間転写ベルト41の被転写面41A上のトナー像を記録媒体101に転写させる2次転写部を構成する。これらバックアップローラ44および2次転写ローラ24は、互いに対向し且つ中間転写ベルト41を挟み込むように配置されている。
(画像形成装置の制御系について)
次に、図1Bに戻ってこの画像形成装置の制御系について説明する。
次に、図1Bに戻ってこの画像形成装置の制御系について説明する。
主制御部200は、例えばマイクロプロセッサ、ROM、RAM、入出力ポート、タイマ等を備えて構成されており、パーソナルコンピュータ等の外部装置から印刷データと制御コマンドを受信して画像形成装置のシーケンス制御を行うものである。
I/F制御部201は、外部装置220に画像形成装置の情報を送信すると共に、外部装置から送信されたコマンドを解析し、また、外部装置から送信されたデータを処理するものである。
帯電電圧制御部202は、主制御部200の指示により、帯電ローラ32(32Y,32M,32C,32K)に帯電電圧を印加する制御を行うものである。
ヘッド制御部203は、主制御部200の指示により、感光ドラム31(31Y,31M,31C,31K)の表面を露光して静電潜像を形成するため、印刷データに従ってLEDヘッド34(34Y,34M,34C,34K)を駆動する制御を行うものである。
現像電圧制御部204は、主制御部200の指示により、感光ドラム31(31Y,31M,31C,31K)の表面に形成された静電潜像を現像するため、現像ローラ35(35Y,35M,35C,35K)に現像電圧を印加する制御を行うものである。
転写電圧制御部205は、主制御部200の指示により、感光ドラム31Y,31M,31C,31Kの表面に形成されたトナー像を記録媒体101に転写するため、1次転写ローラ39(39Y,39M,39C,39K)に転写電圧を印加する制御を行うものである。
画像形成駆動制御部206は、主制御部200の指示により、感光ドラム31Y,31M,31C,31Kなどを回転駆動するためのモータ211(211Y,211M,211C,211K)を駆動する制御を行うものである。
ベルト駆動制御部207は、主制御部200の指示により、駆動ローラ42(後出)を回転させて中間転写ベルト41を走行させるため、ベルト駆動モータ212を駆動する制御を行うものである。
定着制御部208は、定着装置107の温度を検出するサーミスタ213から検出温度が入力され、定着装置107の板状ヒータ1への通電をオン・オフ制御するものである。定着制御部208は、さらに、主制御部200の指示により、定着装置107の定着ローラ6を回転させる定着駆動モータ214を駆動する制御を行う。なお、定着ローラ6に当接する加圧ローラ10および定着ベルト5は、定着ローラ6に従動して回転する。
[作用・効果]
(A.基本動作)
この画像形成装置では、以下のようにして、記録媒体101に対してトナー像が転写される。
(A.基本動作)
この画像形成装置では、以下のようにして、記録媒体101に対してトナー像が転写される。
具体的には、図1Aに示したように、まず、カセット102に収納されている記録媒体101が、図示しない給紙ローラによって最上部から1枚ずつピックアップされ、下流の記録媒体搬送部103Aの方向へ繰り出される。次いで、給紙ローラから繰り出された記録媒体101は、記録媒体搬送部103A,103Bにより斜行が矯正されつつ下流の画像形成部104へ搬送される。画像形成部104では、以下のようにして、トナー像が記録媒体101上に転写される。
画像形成部104では、以下の電子写真プロセスによって、各色のトナー像が形成される。すなわち、例えば所定の印加電圧が供給される帯電ローラ32により、感光ドラム31の表面が一様に帯電させられる。次いで、感光ドラム31の表面に向けてLEDヘッド34から照射光が照射されて露光されることで、印刷パターンに応じた静電潜像が感光ドラム31上に形成される。さらに、感光ドラム31上の静電潜像に対して、現像ローラ35からトナーが付着される。感光ドラム31上のトナー(トナー像)は、対向配置された1次転写ローラ39との間の電界によって中間転写ベルト41へ転写される。さらに、2次転写部において、中間転写ベルト41の被転写面41A上のトナー像が記録媒体101に転写される。
そののち、記録媒体101上のトナー(トナー像)は、定着装置107において熱および圧力が付与されることで定着させられる。具体的には、画像形成装置の電源が投入されると、主制御部200の指示により、定着制御部208が板状ヒータ1に通電し、板状ヒータ1が発熱する。板状ヒータ1の発した熱は熱伝達部材2を介して定着ベルト5に伝達される。なお、定着制御部208は、サーミスタ213により検知される板状ヒータ1の温度に基づき板状ヒータ1の通電のオン・オフ動作を制御し、定着ベルト5の温度を一定に近づくようにする。このようにして定着ベルト5が所定の温度に制御された状態で定着ベルト5および加圧ローラ10がそれぞれ矢印5Rおよび矢印10Rの方向へ回転し、トナー像が転写された記録媒体101が図2に示したように矢印101Xの方向へ進行しニップ部Nを通過する。その結果、ニップ部Nにおいて所定のトナー像101Tが記録媒体101上に定着される。そして、記録媒体搬送部103C,103Dなどによって、トナーが定着された記録媒体101が画像形成装置の外部へ排出される。
(B.定着装置107における熱伝達部材2の挙動)
このように、定着装置107が定着動作を行う際には、熱伝達部材2は、コイルばね9Aによって定着ベルト5を張架するように付勢された状態で、板状ヒータ1により加熱される。このため、印刷動作(定着動作)を繰り返すことにより、熱伝達部材2は室温まで冷却されると、例えば図8Aに示したように長手方向に沿って表面21側に湾曲するように塑性変形を生じることとなる。図8Aの状態を、熱伝達部材2がマイナスの反りを生じた状態という。一方、定着装置107が定着動作を行う際の使用温度(例えば100〜200℃)まで熱伝達部材2を加熱すると、例えば図8Bに示したように長手方向に沿って裏面22側に湾曲する方向へ可逆的な変形を生じることとなる。この加熱による熱伝達部材2の変形は可逆的であるので、熱伝達部材2を室温まで冷却すれば元の(加熱前の)形状に戻る。なお、図8Bの状態を、熱伝達部材2がプラスの反りを生じた状態という。
このように、定着装置107が定着動作を行う際には、熱伝達部材2は、コイルばね9Aによって定着ベルト5を張架するように付勢された状態で、板状ヒータ1により加熱される。このため、印刷動作(定着動作)を繰り返すことにより、熱伝達部材2は室温まで冷却されると、例えば図8Aに示したように長手方向に沿って表面21側に湾曲するように塑性変形を生じることとなる。図8Aの状態を、熱伝達部材2がマイナスの反りを生じた状態という。一方、定着装置107が定着動作を行う際の使用温度(例えば100〜200℃)まで熱伝達部材2を加熱すると、例えば図8Bに示したように長手方向に沿って裏面22側に湾曲する方向へ可逆的な変形を生じることとなる。この加熱による熱伝達部材2の変形は可逆的であるので、熱伝達部材2を室温まで冷却すれば元の(加熱前の)形状に戻る。なお、図8Bの状態を、熱伝達部材2がプラスの反りを生じた状態という。
ところで、熱伝達部材2において図8Aのようなマイナスの反りが生じた状態では、非動作時において横方向の中央付近に表面21と定着ベルト5との隙間Vが生じてしまう。しかし、動作時には加熱により熱伝達部材2がプラスの反りを生じるので、マイナスの反りとプラスの反りとが相殺しあい、図8Cに示したように表面21はほぼ平坦面となるのでそのような隙間はほとんど生じない。本実施の形態の定着装置107では、熱伝達部材2が基材2Aの上に被膜2Bを設けた構造を有しているので、加熱によって生じる熱伝達部材2のプラスの反りを大きくすることができる。このような挙動は、定着ベルト5の回転方向(矢印5Rの方向)における中央領域R1の温度T1と、定着ベルト5の回転方向(矢印5Rの方向)における端部領域R2,R3の温度T2,T3(<T1)との差分d
Tが、基材2Aのみの場合よりも大きくなることに起因していると考えられる(図3)。その結果、熱伝達部材2においてコイルばね9Aの付勢に起因する塑性変形(マイナスの反り)が増大した場合であっても、熱伝達部材2を平坦な状態に戻すことができる。よって、定着動作の際、横方向において表面21と定着ベルト5と全面的に密接させることができ、効率的に板状ヒータ1から定着ベルト5への熱伝達を行うことができる。
Tが、基材2Aのみの場合よりも大きくなることに起因していると考えられる(図3)。その結果、熱伝達部材2においてコイルばね9Aの付勢に起因する塑性変形(マイナスの反り)が増大した場合であっても、熱伝達部材2を平坦な状態に戻すことができる。よって、定着動作の際、横方向において表面21と定着ベルト5と全面的に密接させることができ、効率的に板状ヒータ1から定着ベルト5への熱伝達を行うことができる。
これに対し、被膜を有しない従来の熱伝達部材では、定着動作を繰り返すことにより熱伝達部材におけるマイナスの反りが顕著となった場合、加熱による可逆的な変形によってもマイナスの反りを十分に相殺することができず、熱伝達部材の表面と定着ベルトとの隙間が増大する場合がある。そのような隙間の増大により板状ヒータから定着ベルトへの熱伝達の効率が低下してしまい、無駄な消費電力の増大や定着装置のウォーミングアップ時間の増大を招くこととなる。
(C.効果)
このように、本実施の形態の定着装置107では、定着ベルト5を張架しつつ板状ヒータ1からの熱を定着ベルト5へ伝達する熱伝達部材2を、基材2Aに被膜2Bが形成された構造を有するようにした。このため、熱伝達部材2を、繰り返しの使用に伴う塑性変形(マイナスの反り)が解消する方向へ変位させることができる。その結果、定着ベルト5と熱伝達部材2の表面21との密接状態を維持することができ、定着ベルト5に対する効率的な加熱を行うことができる。したがって、本実施の形態の定着装置107およびそれを備えた画像形成装置によれば、消費電力の低減および印刷動作時間の短縮を図ることができる。
このように、本実施の形態の定着装置107では、定着ベルト5を張架しつつ板状ヒータ1からの熱を定着ベルト5へ伝達する熱伝達部材2を、基材2Aに被膜2Bが形成された構造を有するようにした。このため、熱伝達部材2を、繰り返しの使用に伴う塑性変形(マイナスの反り)が解消する方向へ変位させることができる。その結果、定着ベルト5と熱伝達部材2の表面21との密接状態を維持することができ、定着ベルト5に対する効率的な加熱を行うことができる。したがって、本実施の形態の定着装置107およびそれを備えた画像形成装置によれば、消費電力の低減および印刷動作時間の短縮を図ることができる。
特に、被膜2Bの構成材料としてクロムを用いた場合には、耐磨耗性がより向上し、長寿命化に有利となる。また、被膜2Bとしてニッケルめっき膜を含むようにした場合には、例えば基材2Aのみの場合や被膜2Bがクロムめっき膜を含む場合と比較して、熱伝達効率をより高めることができる。
<2.実験例>
(実験例1,2)
上記実施の形態に係る定着装置107において繰り返し定着動作を実施し、印刷枚数に相当する処理量とサーミスタ213での検出温度との関係を調査した。その結果を図9Aに示す。図9Aでは、横軸が処理量(任意単位)を表し、縦軸がサーミスタ213における検出温度(℃)を表す。この実験にあたり、定着ベルト5の温度が160℃となるようにサーミスタ213での検出温度に基づき定着制御部208による動作制御を行った。また、この定着装置107において、印刷枚数に相当する処理量とウォームアップ時間との関係についても調査した。ここでいうウォームアップ時間とは、定着装置107に通電してから定着ベルト5の温度が160℃となるまでの所要時間をいう。その結果を図9Bに示す。図9Bでは、横軸が処理量(任意単位)を表し、縦軸がウォームアップ時間(秒)を表す。実験例1では、アルミニウムからなる基材2Aの表面全体に亘り被膜2Bとしてニッケルからなるめっき膜が10μmの厚さで形成された熱伝達部材2を用いた。実験例2では、アルミニウムからなる基材2Aの表面全体に亘り被膜2Bとしてクロムからなるめっき膜が10μmの厚さで形成された熱伝達部材2を用いた。
(実験例1,2)
上記実施の形態に係る定着装置107において繰り返し定着動作を実施し、印刷枚数に相当する処理量とサーミスタ213での検出温度との関係を調査した。その結果を図9Aに示す。図9Aでは、横軸が処理量(任意単位)を表し、縦軸がサーミスタ213における検出温度(℃)を表す。この実験にあたり、定着ベルト5の温度が160℃となるようにサーミスタ213での検出温度に基づき定着制御部208による動作制御を行った。また、この定着装置107において、印刷枚数に相当する処理量とウォームアップ時間との関係についても調査した。ここでいうウォームアップ時間とは、定着装置107に通電してから定着ベルト5の温度が160℃となるまでの所要時間をいう。その結果を図9Bに示す。図9Bでは、横軸が処理量(任意単位)を表し、縦軸がウォームアップ時間(秒)を表す。実験例1では、アルミニウムからなる基材2Aの表面全体に亘り被膜2Bとしてニッケルからなるめっき膜が10μmの厚さで形成された熱伝達部材2を用いた。実験例2では、アルミニウムからなる基材2Aの表面全体に亘り被膜2Bとしてクロムからなるめっき膜が10μmの厚さで形成された熱伝達部材2を用いた。
(実験例3)
実験例3として、アルミニウムからなる基材2Aの表面に被膜2Bを形成しないものを熱伝達部材2として用いた定着装置を作製し、その定着装置について実験例1,2と同様にして同様の評価を行った。その結果を図9A,9Bにそれぞれ実験例1,2の結果と併せて示す。
実験例3として、アルミニウムからなる基材2Aの表面に被膜2Bを形成しないものを熱伝達部材2として用いた定着装置を作製し、その定着装置について実験例1,2と同様にして同様の評価を行った。その結果を図9A,9Bにそれぞれ実験例1,2の結果と併せて示す。
図9Aに示したように、実験例1および実験例2では、実験例3よりもサーミスタ温度を低下させることができた。また、図9Bに示したように、実験例1および実験例2では、実験例3よりもウォームアップ時間を短縮することができた。すなわち、基材2Aの表面を覆う被膜2Bを有する熱伝達部材2を用いることにより、板状ヒータ1から定着ベルト5への熱伝達を効率的に行うことが可能であることが確認できた。なお、上記実験例1〜3では、被膜2Bとしてのめっき膜の厚さを10μmとしたが、被膜2Bとしてのめっき膜の厚さを1μm〜20μmの範囲で変化させた場合においても同様の効果が得られることを確認した。被膜2Bとしてのめっき膜の厚さが1μm以上であれば、十分な耐磨耗性が得られ、基材2Aの露出を抑えることができた。また、被膜2Bとしてのめっき膜の厚さが20μm以下であれば、十分な熱伝達効率が得られた。
<3.変形例>
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、カラー画像を形成する画像形成装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば黒色のトナー像のみを転写し、モノクロ画像を形成する画像形成装置であってもよい。また、上記実施の形態では、2次転写方式の画像形成装置について説明したが、本発明は1次転写方式にも適用されうる。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、カラー画像を形成する画像形成装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば黒色のトナー像のみを転写し、モノクロ画像を形成する画像形成装置であってもよい。また、上記実施の形態では、2次転写方式の画像形成装置について説明したが、本発明は1次転写方式にも適用されうる。
また、上記実施の形態では、基材2Aを全面的に被膜2Bで覆うようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば基材2Aの表面2ASのうち一部のみを選択的に覆うように被膜2Bを形成してもよい。具体的には、例えば図10Aに示したように、熱伝達部材2の長手方向(横方向)に伸びる複数の被膜パターン2BZを定着ベルト5の周回方向(矢印5Rの方向)に並べるようにしてもよい。あるいは、例えば図10Bに示したように、定着ベルト5の周回方向(矢印5Rの方向)に伸びる複数の被膜パターン2BRを熱伝達部材2の長手方向(横方向)に並べるようにしてもよい。
また、上記実施の形態等では、露光装置として発光ダイオードを光源とするLEDヘッドを用いるようにしたが、例えばレーザ素子等を光源とした露光装置を用いてもよい。
さらに、上記実施の形態等では、本発明における「画像形成装置」の一具体例として、印刷機能を有する画像形成装置について説明したが、これには限られない。すなわち、そのような印刷機能に加え、例えば、スキャン機能やファックス機能を有する複合機として機能する画像形成装置においても、本発明を適用することが可能である。
100…筐体、101…記録媒体、101T…現像剤画像、102…カセット、 103A〜103D…記録媒体搬送部、104…画像形成部、106…記録媒体反転ユニット、107…定着装置、N…ニップ部、1…板状ヒータ、2…熱伝達部材、2A…基材、2AS…表面、2B…被膜、2B1…下層部分、2B2…上層部分、21…表面、22…裏面、23…凹部、24…貫通孔、3…熱拡散部材、3A…表面、3B…裏面、4…支持部材、4A…表面、4B…裏面、5…定着ベルト、6…定着ローラ、7…加圧パッド、8…ガイド部材、9A,9B…コイルばね、10…加圧ローラ、11…サイドプレート、13…定着ギア、14…モータ、15…加圧ローラ支持部材。
Claims (10)
- 発熱部材と、
帯状部材と、
前記帯状部材を張架すると共に前記発熱部材の熱を前記帯状部材に伝達する熱伝達部材と
を有し、
前記熱伝達部材は、基材と、前記基材の表面の少なくとも一部を覆う被膜とを有する
定着装置。 - 前記被膜は金属からなる
請求項1記載の定着装置。 - 前記被膜はクロム(Cr)およびニッケル(Ni)のうちの少なくとも一方を含有する最表層を含む
請求項1記載の定着装置。 - 前記被膜はニッケル(Ni)およびリン(P)を含んでなり、
前記被膜は、リンが第1の濃度で含まれる第1の部分と、リンが前記第1の濃度よりも高い第2の濃度で含まれると共に前記第1の部分と前記帯状部材との間に位置する第2の部分とを有する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の定着装置。 - 前記基材はアルミニウムからなる
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。 - 前記基材は第1の熱抵抗を有し、
前記被膜は前記第1の熱抵抗よりも大きな第2の熱抵抗を有する
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置。 - 前記帯状部材は前記熱伝達部材の周囲を周回可能に設けられ、
前記熱伝達部材は、前記帯状部材の周回方向と実質的に直交する方向を長手方向とし、前記長手方向と実質的に直交する断面が、前記帯状部材と対向する凸面と、前記帯状部材と反対側に位置すると共に前記発熱部材を収容する凹部とを含むように形成されている
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の定着装置。 - 前記熱伝達部材は、略部分円筒形状を有する
請求項7に記載の定着装置。 - 前記熱伝達部材の前記凹面と対向する付勢部材をさらに有し、
前記熱伝達部材は、前記付勢部材により前記帯状部材を張架するように付勢されている
請求項7または請求項8に記載の定着装置。 - 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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---|---|---|---|
JP2015132489A JP2017015924A (ja) | 2015-07-01 | 2015-07-01 | 定着装置および画像形成装置 |
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-
2015
- 2015-07-01 JP JP2015132489A patent/JP2017015924A/ja active Pending
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