JP2017013542A - 車両操舵用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ステアバイワイヤ式操舵装置の制御を維持する冗長性を高めると共に、従来技術よりもコスト低減を図ることができる車両操舵用制御装置を提供する。【解決手段】 この車両操舵用制御装置は、反力付与部3、転舵装置6、およびクラッチ10を制御する電子制御ユニット16と、後輪転舵制御装置20とを備える。電子制御ユニット16の異常の有無を判定する異常判定部31と、後輪転舵制御装置20に設けられステアバイワイヤ式操舵装置1を制御する機能を有する反力予備出力部32b,転舵角予備出力部33bと、異常判定部31により電子制御ユニット16が異常有りと判定されると、ステアバイワイヤ式操舵装置1の制御を電子制御ユニット16から反力予備出力部32b,転舵角予備出力部33bに切り替える制御信号切替部27とを設けた。【選択図】 図2

Description

この発明は、車両操舵用制御装置に関し、ステアバイワイヤ式操舵装置の冗長化を図ることができる技術に関する。
自動車のステアリングホイールと、前輪を転舵する転舵装置とが機械的に連結されていないステアバイワイヤ方式の車両操舵装置が知られている。ステアバイワイヤ方式は、ステアリングホイールに操舵反力を与える反力アクチュエータ(反力付与部)と転舵装置とを備え、自動車の挙動に応じてステアリングホイールに操舵反力を与えるとともに、転舵装置内のアクチュエータを制御して前輪を転舵する。
ステアバイワイヤ方式は、車速に応じた車輪転舵の自動制御ができることから、車両の安定走行や運動性能の向上を可能とするものとして期待されているが、万一、反力アクチュエータ(反力付与部)や転舵装置に異常が発生した場合の対策が重要になっている。正常時はステアリングホイールと転舵装置とがクラッチにより完全に切り離された状態で、電子制御により転舵される。異常時にはステアリングホイールと転舵装置とがクラッチにより機械的に接続された締結状態とされ、このクラッチによる締結後は反力アクチュエータまたは転舵装置の少なくともいずれか一方をアシスト付与手段とする電動パワーステアリング制御に切り替えるステアバイワイヤ方式の車両用操舵装置がある。
前記の通り、ステアバイワイヤ方式の利点を活かすためには、何らかの異常が発生してもできるだけ冗長性能を確保することが望まれ、ステアバイワイヤ機能を維持できなくなった場合には、電動パワーステアリング制御、またはマニュアルステアリングへの移行を実施する。
特許第4635720号公報 特許第4853053号公報 特許第5206845号公報 特開2010−149678号公報 特許第4848717号公報
これらの移行手段を具体化した事例として、従来技術では、転舵系のモータとコントローラにおいて冗長性を確保し、一方の転舵系が異常となってもステアバイワイヤ機能を維持している反面、反力付与部に関し、反力コントローラの異常に対する冗長性について言えば、直ちに電動パワーステアリング制御へ移行する必要がある(特許文献1)。
他の従来技術でも、反力付与部の異常時の挙動に関しては、特許文献1と同様に反力コントローラの異常時は、直ちに電動パワーステアリング制御へ移行する必要がある(特許文献2〜4)。
さらに他の従来技術では、特許文献1〜4の対策として、反力付与部に対して、二個の反力コントローラを設置することで、コントローラの異常時の対策が提案されている(特許文献5)。しかし、二個の転舵コントローラと前記二個の反力コントローラとを合わせると、合計四個のコントローラを持つことになり経済的に不利という問題がある。
特許文献1〜4に示すステアバイワイヤ方式の車両用操舵装置の制御装置においては、反力コントローラの異常時には、ステアバイワイヤ制御を維持する、という冗長機能を確保できないという問題がある。
特許文献5では、反力付与部、転舵装置それぞれに二個(合計四個)のコントローラを設置して冗長性を確保している。しかし、正常時においては協調制御を実施するとしても、反力付与部に関して、本来は一つのモータとコントローラで機能を満足する、という観点からすると、構造上不経済である。
この発明の目的は、ステアバイワイヤ式操舵装置の制御を維持する冗長性を高めると共に、従来技術よりもコスト低減を図ることができる車両操舵用制御装置を提供することである。
この発明の車両操舵用制御装置は、車両のステアリングホイール2に操舵反力を与える反力付与部3と、
前記車両における車輪4,5の転舵角を可変とする転舵装置6と、
前記ステアリングホイール2と前記転舵装置6とが機械的に連結されて前記ステアリングホイール2の操作量を前記転舵装置6に伝達する締結状態と、この機械的な締結状態を解除する解除状態とに切換可能なクラッチ10と、
を備えたステアバイワイヤ式操舵装置1における車両操舵用制御装置であって、
前記反力付与部3、前記転舵装置6、および前記クラッチ10を制御する主操舵制御装置16と、前記車両における前記ステアバイワイヤ式操舵装置1とは異なる装置RTの駆動源23,21を制御する別駆動源制御装置20とを備え、
前記主操舵制御装置16の異常の有無を判定する異常判定部31と、
前記別駆動源制御装置20に設けられ、前記ステアバイワイヤ式操舵装置1を制御する機能を有する制御機能付加部32b,33bと、
前記異常判定部31により前記主操舵制御装置16が異常有りと判定されると、前記ステアバイワイヤ式操舵装置1の制御を前記主操舵制御装置16から前記制御機能付加部32b,33bに切り替える制御信号切替部27と、
を設けたことを特徴とする。
この構成によると、この車両操舵用制御装置は、主操舵制御装置16により、クラッチ10を解除状態として反力付与部3および転舵装置6をそれぞれ制御する、いわゆるステアバイワイヤ制御を行う。主操舵制御装置16が異常判定部31により異常有りと判定されると、制御信号切替部27は、ステアバイワイヤ式操舵装置1の制御を主操舵制御装置16から制御機能付加部32b,33bに切り替える。この制御機能付加部32b,33bは、別駆動源制御装置20に設けられ、ステアバイワイヤ式操舵装置1を制御する機能を有する。
このように別駆動源制御装置20に、ステアバイワイヤ式操舵装置1を制御する機能を有する制御機能付加部32b,33bを設け、主操舵制御装置16の異常時にステアバイワイヤ式操舵装置1の制御を主操舵制御装置16から制御機能付加部32b,33bに切り替えるようにしたため、主操舵制御装置16の異常時でもステアバイワイヤ制御を維持することが可能となる。これにより、ステアバイワイヤ式操舵装置1の制御を維持する冗長性を高めることができる。また、別駆動源制御装置20は、前記駆動源23,21を制御する既存の制御装置に装備されるため、四個のコントローラを備えた従来技術等よりも構造を簡単化できコスト低減を図ることができる。
前記主操舵制御装置16は、前記反力付与部3を制御する第1の制御装置29と、前記転舵装置6を制御する第2の制御装置30とを有し、これら第1,第2の制御装置29,30および前記別駆動源制御装置20は、各々相互の異常状態を監視する相互監視部29a,30a,32a,33aを有し、前記異常判定部31は、これら相互監視部29a,30a,32a,33aからそれぞれ出力される判定結果に基づき、第1,第2の制御装置29,30および前記別駆動源制御装置20の異常の有無を判定するものとしても良い。
この場合、各相互監視部29a,30a,32a,33aは、第1,第2の制御装置29,30および別駆動源制御装置20の異常状態を互いに監視する。異常判定部31はこれら相互監視部29a,30a,32a,33aからの判定結果を受けて第1,第2の制御装置29,30および別駆動源制御装置20の異常の有無をそれぞれ判定する。
前記異常判定部31は、各相互監視部29a,30a,32a,33aからそれぞれ出力される判定結果を前記制御信号切替部27へ伝達するものとしても良い。この場合、制御信号切替部27は、各相互監視部29a,30a,32a,33aからの判定結果を受けて、第1,第2の制御装置29,30および別駆動源制御装置20のうち有効な制御信号を選択する。
前記制御信号切替部27は、前記異常判定部31からの判定結果に基づいて、前記第1の制御装置29から出力される反力指令、前記第2の制御装置30から出力される転舵角指令、および前記別駆動源制御装置20から出力される反力または転舵角に対応した出力指令から、有効な制御信号を選択し切り替えるものとしても良い。
前記第1,第2の制御装置29,30、前記別駆動源制御装置20のうち、いずれか一つの制御装置を除き他の全ての制御装置が前記異常判定部31により異常有りと判定されると、前記いずれか一つの制御装置は、前記クラッチ10を解除状態から締結状態に切換えて、前記反力付与部3または前記転舵装置6によるアシスト力を付与する電動パワーステアリング制御に移行しても良い。このようにステアバイワイヤ制御を維持できなくなった場合には、電動パワーステアリング制御に移行することで、この車両操舵用制御装置の冗長性をさらに高めることができる。
この発明の車両操舵用制御装置は、車両のステアリングホイールに操舵反力を与える反力付与部と、前記車両における車輪の転舵角を可変とする転舵装置と、前記ステアリングホイールと前記転舵装置とが機械的に連結されて前記ステアリングホイールの操作量を前記転舵装置に伝達する締結状態と、この機械的な締結状態を解除する解除状態とに切換可能なクラッチとを備えたステアバイワイヤ式操舵装置における車両操舵用制御装置であって、前記反力付与部、前記転舵装置、および前記クラッチを制御する主操舵制御装置と、前記車両における前記ステアバイワイヤ式操舵装置とは異なる装置の駆動源を制御する別駆動源制御装置とを備え、前記主操舵制御装置の異常の有無を判定する異常判定部と、前記別駆動源制御装置に設けられ、前記ステアバイワイヤ式操舵装置を制御する機能を有する制御機能付加部と、前記異常判定部により前記主操舵制御装置が異常有りと判定されると、前記ステアバイワイヤ式操舵装置の制御を前記主操舵制御装置から前記制御機能付加部に切り替える制御信号切替部とを設けた。このため、ステアバイワイヤ式操舵装置の制御を維持する冗長性を高めると共に、従来技術よりもコスト低減を図ることができる。
この発明の実施形態に係る車両操舵用制御装置を搭載した車両の概略構成図である。 同車両操舵用制御装置のブロック図である。 同車両操舵用制御装置においてバックアップモードへの状態遷移図を表すフローチャートである。
この発明の実施形態を図1ないし図3と共に説明する。図1に示すように、この実施形態に係る車両操舵用制御装置を搭載した車両は、この車両をステアバイワイヤで操舵可能なステアバイワイヤ式操舵装置1と、後輪転舵装置RTとを有する。先ずステアバイワイヤ式操舵装置1について説明する。
ステアバイワイヤ式操舵装置1は、異常時には、ステアリングホイール2と転舵装置6とを機械的に接続して手動による操舵が可能なようにバックアップ機能を備える。このステアバイワイヤ式操舵装置1は、運転者が操舵するステアリングホイール2と、このステアリングホイール2に操舵反力を与える反力付与部3と、これらステアリングホイール2と反力付与部3とを連結する操舵軸11と、転舵装置6と、クラッチ10と、第1,第2連結軸12,13と、主操舵制御装置である電子制御ユニット16とを有する。
電子制御ユニット16は、反力付与部3における反力付与に関する制御、転舵装置6の転舵角調整に関する制御、およびクラッチ10の締結状態と解除状態とを切り換える制御を行う。この電子制御ユニット16には、車速センサ25およびヨーレートセンサ26が接続されている。電子制御ユニット16は、例えば、マイクロコンピュータおよびその制御プログラムを含む電子回路等により構成される。
反力付与部3は、操舵反力を生成する反力モータ8と、操舵トルク検出器9と、操舵角検出のための回転角検出器7とを有する。
転舵装置6は、この車両の転舵角を可変とする。この転舵装置6は、左右一対の前輪4,5(転舵輪)を転舵させる装置であり、転舵モータ14と、この転舵モータ14の回転および操舵軸11の操舵を軸方向移動として伝える転舵動力伝達機構(図示せず)と、転舵モータ14の制御のため前記操舵軸11の転舵角を検出する転舵角検出器15とを有する。電子制御ユニット16は、転舵角検出器15から出力される転舵角が、目標値である目標転舵角に一致するように制御する。前記目標転舵角は、車速センサ25およびヨーレートセンサ26からのセンサ出力に基づき電子制御ユニット16で演算される。
クラッチ10は、ステアリングホイール2と転舵装置6とが機械的に連結されてステアリングホイール2の操作量を転舵装置6に伝達する締結状態と、この機械的な締結状態を解除する解除状態とに切換可能に構成される。このクラッチ10は図示外の電磁コイルを備える。電子制御ユニット16は、前記電磁コイルに供給する電流を制御することによって、このクラッチ10を締結状態と解除状態とに切換可能となっている。
第1,第2連結軸12,13は、反力付与部3とクラッチ10と転舵装置6とを連結するものであり、これら第1,第2連結軸12,13は同軸に配置される。第1連結軸12はクラッチ10の一端部と反力付与部3とを連結し、第2連結軸13はクラッチ10の他端部と転舵装置6とを連結する。
後輪転舵装置RTは、前輪転舵角に対して後輪17,18を同位相、逆位相またはトーイン、トーアウトに転舵するものである。ステアバイワイヤ操舵装置1とは異なる装置である後輪転舵装置RTは、左右一対の後輪17,18を転舵させる後輪転舵機構19と、この後輪転舵機構19を制御する後輪転舵制御装置20とを有する。
別駆動源制御装置である後輪転舵制御装置20は、電子制御ユニット16から指令を受けて後輪転舵機構19の駆動源である左右の転舵L,Rモータ23,21を独立に制御する。これにより後輪17,18は、後輪転舵機構19と連結されたタイロッド35,35を介して転舵される。後輪転舵制御装置20は、左右の転舵角検出器24,22から出力される転舵角が、電子制御ユニット16から与えられる指令値に一致するように制御する。
図2は、この車両操舵用制御装置のブロック図である。
車両操舵用制御装置は、前述の電子制御ユニット16と後輪転舵制御装置20とを備える。
電子制御ユニット16は、第1,第2の制御装置29,30と、異常判定部31と、制御信号切替部27と、モータドライブ回路28とを有する。第1の制御装置29は反力付与部3を制御し、第2の制御装置30は転舵装置6をそれぞれ制御する。
後輪転舵制御装置20は、右側の後輪転舵軸(図示せず)を制御する第3の制御装置32と、左側の後輪転舵軸(図示せず)を制御する第4の制御装置33と、後輪モータドライブ回路34とを有する。
これら第1乃至第4の制御装置29,30,32,33はそれぞれ専用のECU(電気制御ユニット)により構成される。これらECUのうちいずれか一つのECUは、例えば、車両全体を制御する上位ECU(図示せず)を併用するものであっても良い。図2、及び図3において、第1,第2,第3,第4の制御装置29,30,32,33をそれぞれECU1,ECU2,ECU3,ECU4と表示する。
第1の制御装置29は、他の制御装置30,32,33の異常状態を相互に監視する相互監視部29aと、反力指令部29bとを備える。反力指令部29bは、ステアリングホイール2(図1)に操舵反力を与える反力モータ8を制御する。第1の制御装置29には、ステアリングホイール2(図1)の操舵角を検出するための回転角検出器7と、ステアリングホイール2(図1)から操舵軸11(図1)に伝達した操舵トルクを検出する操舵トルク検出器9とが接続される。
第2の制御装置30は、他の制御装置29,32,33の異常状態を相互に監視する相互監視部30aと、転舵モータ14を制御するための転舵角指令部30bとを備える。第2の制御装置30には、転舵軸(図示せず)の転舵角を検出する転舵角検出器15、車速を検出する車速センサ25、およびヨーレートを検出するヨーレートセンサ26がそれぞれ接続される。
第3の制御装置32は、他の制御装置29,30,33の異常状態を相互に監視する相互監視部32aと、右側の後輪転舵Rモータ21を制御するための後輪転舵R指令部32cと、第1の制御装置29に代わって反力付与部3を制御することが可能な反力予備出力部(制御機能付加部)32bとを備える。
第4の制御装置33は、他の制御装置29,30,32の異常状態を相互に監視する相互監視部33aと、左側の後輪転舵Lモータ23を制御するための後輪転舵L指令部33cと、第2の制御装置30に代わって転舵装置6を制御することが可能な転舵角予備出力部(制御機能付加部)33bとを備える。
異常判定部31は、第1〜第4の制御装置29,30,32,33にそれぞれ設けられた相互監視部29a,30a,32a,33aの判定結果を受けて、第1〜第4の制御装置29,30,32,33それぞれの異常の有無を判定する。異常判定部31は、例えば、車速センサ25およびヨーレートセンサ26からのセンサ出力に基づき演算される目標転舵角に対し、転舵角検出器15から出力される転舵角が閾値以上乖離しているとき、第2の制御装置30に異常が発生していると判定する。前記閾値は試験やシミュレーション等の結果により定められる。
異常判定部31は、例えば、反力指令部29bから出力される指令値に対し、操舵トルク検出器9から出力される操舵トルクが相応な操舵トルクより定められた値以上乖離しているとき、第1の制御装置29に異常が発生していると判定する。その他、反力モータ8のモータ電流を検出する電流検出手段(図示せず)を設け、異常判定部31は、反力指令部29bから出力される指令値に対し、前記電流検出手段で検出されるモータ電流が所望の電流から大きく乖離しているとき、第1の制御装置29に異常が発生していると判定する。前記定められた値、前記所望の電流は、それぞれ試験やシミュレーション等の結果により定められる。なお異常判定方法はこれらの例に限定されるものではない。
制御信号切替部27は、異常判定部31から出力された判定結果を受けて、以下の機能を果たす。例えば、第1の制御装置29が異常判定部31によって異常有りと判定された場合、制御信号切替部27は、異常判定部31からの判定結果を受け、第1の制御装置29の反力指令部29bより出力される反力指令出力から、第3の制御装置32の反力予備出力部32bより出力される反力予備指令に切り替える。
前記と同様に、第2の制御装置30が異常判定部31によって異常有りと判定された場合、制御信号切替部27は、異常判定部31からの判定結果を受け、第2の制御装置30の転舵角指令部30bより出力される転舵角指令出力から、第4の制御装置33の転舵角予備出力部33bより出力される転舵角予備指令に切り替える。
以上の切り替え操作によって、制御装置に異常が発生した際の段階的なバックアップモードへの移行を順次実施する。
図3は、バックアップモードへの状態遷移図を表すフローチャートである。以後、図1および図2も適宜参照しつつ説明する。図3において、F1は第1の制御装置29(反力コントロール)の異常、F2は第2の制御装置30(転舵角コントロール)の異常、F3は第3の制御装置32(後輪転舵角Rコントロール)の異常、F4は第4の制御装置33(後輪転舵角Lコントロール)の異常をそれぞれ表す。
先ず、第1,第2の制御装置29,30が異常判定部31によりそれぞれ異常無しと判定されている正常状態においては、これら第1,第2の制御装置29,30によって、正常なステアバイワイヤ制御を実行する(ステップS1)。ここで、第3の制御装置32、第4の制御装置33が異常判定部31により異常有りと判定された場合も、第1,第2の制御装置29,30によって、ステアバイワイヤ制御を続行させることが可能である。
第1の制御装置29が異常判定部31によって異常有りと判定された場合、制御信号切替部27は、異常判定部31からの判定結果に基づいて、第3の制御装置32から出力される有効な反力予備指令出力信号へ切り替えることによって、ステアバイワイヤ制御を続行させ得る(ステップS2)。
第2の制御装置30が異常判定部31によって異常有りと判定された場合、制御信号切替部27は、異常判定部31からの判定結果に基づいて、第4の制御装置33から出力される有効な転舵角予備指令信号へ切り替えることによって、ステアバイワイヤ制御を続行させ得る(ステップS3)。
第1,第2の制御装置29,30のいずれもが異常判定部31によって異常有りと判定された場合、制御信号切替部27は、異常判定部31からの判定結果に基づいて、第3の制御装置32から出力される有効な反力予備指令出力信号と、第4の制御装置33から出力される有効な転舵角予備指令信号へそれぞれ切り替えることによって、ステアバイワイヤ制御を続行させ得る(ステップS4)。
第1および第3の制御装置29,32が異常判定部31によって異常有りと判定された場合、第2の制御装置30は、クラッチ10を解除状態から締結状態に即座に切換えて、ステアバイワイヤ制御から転舵装置6によるアシスト力を付与する電動パワーステアリング制御へ切り替える(ステップS5)。
第2および第4の制御装置30,33が異常判定部31によって異常有りと判定された場合、第1の制御装置29は、クラッチ10を解除状態から締結状態に即座に切換えて、ステアバイワイヤ制御から反力付与部3によるアシスト力を付与する電動パワーステアリング制御へ切り替える(ステップS6)。
第1,第2,および第3の制御装置29,30,32のいずれもが異常判定部31によって異常有りと判定された場合、第4の制御装置33は、クラッチ10を解除状態から締結状態に即座に切換えて、ステアバイワイヤ制御から転舵装置6によるアシスト力を付与する電動パワーステアリング制御へ切り替える(ステップS7)。
第1,第2,および第4の制御装置29,30,33のいずれもが異常判定部31によって異常有りと判定された場合、第3の制御装置32は、クラッチ10を解除状態から締結状態に即座に切換えて、ステアバイワイヤ制御から反力付与部3によるアシスト力を付与する電動パワーステアリング制御へ切り替える(ステップS8)。
第1,第2,第3,および第4の制御装置29,30,32,33すべてが異常判定部31によって異常有りと判定された場合、ステアリングホイール2と転舵装置6はクラッチ10により連結され、マニュアル操作に切り換えられる(ステップS9)。
なお、これらの切り替えを可能にするため、反力付与部3に装備された回転角検出器7、操舵トルク検出器9の信号は、常時、第1の制御装置29および第3の制御装置32へ、転舵装置6に装備された転舵角検出器15、車速センサ25、ヨーレートセンサ26の信号は、常時、第2の制御装置30および第4の制御装置33それぞれに並列入力されるように制御信号切替部27で信号分配(図示せず)されている。
さらに冗長性を高めるため、第3の制御装置32と第4の制御装置33に転舵角予備出力部33bと反力予備出力部32bの両方を配置しても良い。
以上説明した車両操舵用制御装置によると、第3の制御装置32にステアバイワイヤ制御を行う機能を有する制御機能付加部である反力予備出力部32bを設け、第4の制御装置33にステアバイワイヤ制御を行う機能を有する制御機能付加部である転舵角予備出力部33bを設け、第1,第2の制御装置29,30の異常時に第3,第4の制御装置32,33から出力される有効な制御信号へ切り替えるようにした。このため、第1,第2の制御装置29,30の異常時でもステアバイワイヤ制御を維持することが可能となる。
これにより、ステアバイワイヤ式操舵装置1の制御(ステアバイワイヤ制御)を維持する冗長性を高めることができる。また、別駆動源制御装置である後輪転舵制御装置20は、転舵Lモータ23、転舵Rモータ21をそれぞれ制御する既存の制御装置に装備されるため、四個のコントローラを備えた従来技術等よりも構造を簡単化できコスト低減を図ることができる。
またステアバイワイヤ制御を維持できなくなった場合には、正常な制御装置が反力付与部3または転舵装置6によるアシスト力を付与する電動パワーステアリング制御に移行することで、この車両操舵用制御装置の冗長性をさらに高めることができる。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…ステアバイワイヤ式操舵装置
2…ステアリングホイール
3…反力付与部
6…転舵装置
10…クラッチ
16…電子制御ユニット(主操舵制御装置)
23,21…転舵L,Rモータ(駆動源)
27…制御信号切替部
29,30,32,33…第1,第2,第3,第4の制御装置
29a,30a,32a,33a…相互監視部
31…異常判定部
32b…反力予備出力部(制御機能付加部)
33b…転舵角予備出力部(制御機能付加部)
RT…後輪転舵装置

Claims (5)

  1. 車両のステアリングホイールに操舵反力を与える反力付与部と、
    前記車両における車輪の転舵角を可変とする転舵装置と、
    前記ステアリングホイールと前記転舵装置とが機械的に連結されて前記ステアリングホイールの操作量を前記転舵装置に伝達する締結状態と、この機械的な締結状態を解除する解除状態とに切換可能なクラッチと、
    を備えたステアバイワイヤ式操舵装置における車両操舵用制御装置であって、
    前記反力付与部、前記転舵装置、および前記クラッチを制御する主操舵制御装置と、前記車両における前記ステアバイワイヤ式操舵装置とは異なる装置の駆動源を制御する別駆動源制御装置とを備え、
    前記主操舵制御装置の異常の有無を判定する異常判定部と、
    前記別駆動源制御装置に設けられ、前記ステアバイワイヤ式操舵装置を制御する機能を有する制御機能付加部と、
    前記異常判定部により前記主操舵制御装置が異常有りと判定されると、前記ステアバイワイヤ式操舵装置の制御を前記主操舵制御装置から前記制御機能付加部に切り替える制御信号切替部と、
    を設けたことを特徴とする車両操舵用制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両操舵用制御装置において、前記主操舵制御装置は、前記反力付与部を制御する第1の制御装置と、前記転舵装置を制御する第2の制御装置とを有し、これら第1,第2の制御装置および前記別駆動源制御装置は、各々相互の異常状態を監視する相互監視部を有し、前記異常判定部は、これら相互監視部からそれぞれ出力される判定結果に基づき、第1,第2の制御装置および前記別駆動源制御装置の異常の有無を判定する車両操舵用制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両操舵用制御装置において、前記異常判定部は、各相互監視部からそれぞれ出力される判定結果を前記制御信号切替部へ伝達する車両操舵用制御装置。
  4. 請求項3に記載の車両操舵用制御装置において、前記制御信号切替部は、前記異常判定部からの判定結果に基づいて、前記第1の制御装置から出力される反力指令、前記第2の制御装置から出力される転舵角指令、および前記別駆動源制御装置から出力される反力または転舵角に対応した出力指令から、有効な制御信号を選択し切り替える車両操舵用制御装置。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両操舵用制御装置において、前記第1,第2の制御装置、前記別駆動源制御装置のうち、いずれか一つの制御装置を除き他の全ての制御装置が前記異常判定部により異常有りと判定されると、前記いずれか一つの制御装置は、前記クラッチを解除状態から締結状態に切換えて、前記反力付与部または前記転舵装置によるアシスト力を付与する電動パワーステアリング制御に移行する車両操舵用制御装置。
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