JP2017013107A - サイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御方法および曲がり制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】設備コストの上昇やクロップロスによる歩留り低下等を伴うことなしに鋼片を効率的に所定幅に縮減できるサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御方法を提案する。【解決手段】鋼片1をその幅方向の両側から挟む一対のプレス金型3a,3bを相互に接近、離隔させて該鋼片1を幅方向に繰り返し圧下することによりその全長にわたって一定幅に縮減する鋼片のサイジングプレスにおいて、前記プレス金型3a,3bの出側にて鋼片1の曲がり量を計測するとともに、その計測された鋼片1の曲がり量に基づいてプレス金型3a,3bのプレス芯Oをオフセンターさせることにより該鋼片の左右における圧下量を変更する。【選択図】図6

Description

本発明は、サイジングプレスにおける熱間鋼片(スラブやシートバー等)の曲がり制御方法およびその方法の実施に使用される曲がり制御装置に関するものである。
近年、熱間圧延ラインでは、エネルギーロスの低減、ラインの簡素化や短縮化等を図るために、連続鋳造から熱間圧延に至るラインの同期化操業の実現化が試みられている。
連続鋳造から熱間圧延に至るラインの同期化操業のためには、その相互間において鋼片の幅寸法を所定幅に調整することが有用であり、従来は、鋼片をその幅方向の両側から挟む一対のプレス金型を用い、それを相互に接近、離隔させて鋼片を幅方向に圧下することによりその全長にわたって幅寸法を縮減するサイジングプレスが適用されている。
サイジングプレスでは、鋼片の偏熱(鋼片の幅方向における温度偏差)や、鋼片の幅方向中心に対するプレス金型のプレス中心の位置ずれにより、鋼片に曲がり(キャンバー)が発生する場合があり、この曲がりはサイジングプレス設備の下流側におかれている粗ミル、仕上げミルでの圧延に際して搬送不良を起こしたり、製品の絞り不良を起こしたりする原因となるため、曲がりを抑制することが操業の安定化、製品品質の安定化を図るうえでとくに重要になっている。
鋼片の偏熱が起こる原因は、加熱炉におかれている鋼片の抽出扉側の部分が加熱炉側の部分よりも先に外気によって冷やされ、これにより鋼片の幅方向で温度偏差が生じることによると推定される。そしてこの偏熱が起こると鋼片の幅圧下の際に左右で均一に幅圧下しても、温度が高いため変形抵抗が小さい加熱炉側がより多く長手方向に延びて、鋼片に抽出扉側への曲がりが生じると考えられる。
また、鋼片の幅方向中心に対するプレス金型のプレス中心の位置ずれが起きる原因は、主としてプレス機械の、プレス金型の駆動手段や案内部分等のガタにあると推定される。そしてこの位置ずれがあると、一対のプレス金型の一方が先に鋼片の先端に側方から当接して鋼片の向きを曲げ、この状態で鋼片が送られてサイジングプレスが進行するため、鋼片に先に当接した金型側への曲がりが生じると考えられる。
ところで、鋼片のサイジングプレスに係わる先行技術として、例えば特許文献1には、入側および出側に傾斜部を有し、かつ中間に平行部を有する左右一対の金型を、油圧シリンダーにより所定の幅圧下間隔と拡開間隔との間で開閉制御し、金型の入側および出側のローラーテーブルにより金型間で熱間スラブを断続的に前進させながら熱間スラブの幅圧下を行い、その際、熱間スラブの中間部まで幅圧下を行ったら、一旦熱間スラブを前進させて金型の出側傾斜部で熱間スラブの後端を窄める幅圧下を行い、次いで熱間スラブを後退させて、金型の入側に設けたサイドガイドにより熱間スラブの後部における未圧下部のセンタリングを行うという方法が提案されている。
また、特許文献2には、予め使用する幅圧下プレスの幅圧下開始時のスラブ先端停止位置とプレス後の先端形状指数との関係を求めておき、スラブ先端停止位置をプレス後の先端形状指数の管理範囲内に初期設定して幅圧下を開始することによりスラブ先端のクロップ形状に起因する歩留り低下を抑制するとともに、サイジングプレス装置の入側に設置したサイドガイドによりプレス後のスラブ曲がりを防止する方法が提案され、特許文献3には、サイジングプレス装置の入側および出側の少なくとも一方にサイドガイドを設置して熱間スラブの端面を拘束しながら幅プレスを実施するに際して、サイドガイドの熱間スラブに対する押し付け圧力を、サイジングプレス装置が熱間スラブを搬送するときは弱圧力に制御する一方、幅プレスを実施するときは強圧力に制御する方法が提案され、さらに特許文献4には、平面形状が左右非対象なスラブを幅方向プレスにより幅減縮するに当たって、幅方向プレスに先立ってサイドガイドによりスラブの後端部をセンタリングしてから幅圧下プレスを開始する方法が提案されている。
特開昭62−183902号公報 特開平9−29301号公報 特開平10−94801号公報 特開2001−269701号公報
上記文献において提案されている方法は、特許文献1のものでは、熱間スラブの幅圧下プレスによって生じる曲がりについてはある程度の改善効果は見られるものの、熱間スラブの幅圧下中に該幅圧下を中断して熱間スラブの前進、後退を行うことから、熱間スラブの効率的な幅圧下が実施し難いという不都合があり、また特許文献2〜4のものでは、熱間スラブの幅圧下中に、該熱間スラブの後端の端面をサイドガイド(サイドガイド装置)により挟圧あるいは拘束してセンタリングを行うため、該サイドガイドに幅圧下に伴う熱間スラブの回転力が不可避的に付加され、それに耐え得る強度を確保する必要性から設備コストの上昇が避けられないという不都合がある。
しかも、この種のサイジングプレスでは、鋼片の左右における温度偏差がさほど大きくないにもかかわらず鋼片に曲がりが生じてしまう場合があり、この曲がりはとりわけ、幅圧下量が200mmを超えるサイジングプレスにおいて顕著であるため、上述した鋼片の幅方向中心に対するプレス金型のプレス中心の位置ずれが原因で生じると推定される。そしてこの場合には、上記従来技術を適用しても、鋼片先端部の曲がりと鋼片尾端の片伸びが顕著で幅圧下後の形状が必ずしも良好とはいえず、鋼片尾端で発生する片伸びについては、その後の粗ミルでの圧延によっても解消するのは困難で、その部分がクロップロスとなることから、歩留りの低下が避けられない状況にあった。
それゆえ本発明の課題は、鋼片のサイジングプレスにおいて従来は回避困難であった曲がりを、設備コストの上昇を伴うことなしに抑制しながら、効率的に幅寸法を縮減できる、サイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御方法および曲がり制御装置を提案することにある。
本発明のサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御方法は、
鋼片をその幅方向の両側から挟む一対のプレス金型を相互に接近、離隔させて、該鋼片を送りながら幅方向に繰り返し圧下することによりその全長にわたって一定幅に縮減する鋼片のサイジングプレスにおいて、
前記プレス金型の出側にて鋼片の曲がり量を計測する工程と、
その計測された鋼片の曲がり量に基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせる工程と、
を備えることを特徴とするものである。
なお、前記曲がり制御方法においては、前記プレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせる工程を、曲がり量を計測した鋼片の次材の鋼片を圧下するのに先立って行うのが望ましい。
さらに、前記曲がり制御方法においては、
前記プレス金型の入側にて鋼片の幅方向両端部における温度を測定する工程をさらに備え、
前記計測された鋼片の曲がり量に基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせる工程では、前記測定された鋼片の幅方向両端部における温度の差にも基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせることが望ましい。
また、本発明のサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御装置は、
前記曲がり制御方法の実施に使用されるものであって、
前記プレス金型の出側にて鋼片の曲がり量を計測する曲がり量計測手段と、
この曲がり量計測手段により計測された曲がり量に基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせるオフセンター量を決定するオフセンター量決定手段と、
このオフセンター量決定手段により決定されたオフセンター量となるようにプレス金型を鋼片の幅方向に沿って移動させる移動手段と、
を備えることを特徴とするものである。
なお、前記曲がり制御装置においては、前記曲り量計測手段が曲がり量を計測した鋼片の次材の鋼片を圧下するのに先立って、前記移動手段が、前記オフセンター量決定手段により決定されたオフセンター量となるようにプレス金型を鋼片の幅方向に沿って移動させるのが望ましい。
また、前記曲がり制御装置においては、前記プレス金型の入側にて鋼片の幅方向の両端部の温度を測定するとともに、その測定された温度を前記オフセンター量決定手段へ出力する温度測定手段を備え、
前記オフセンター量決定手段は、前記温度測定手段により測定された鋼片の幅方向の両端部の温度にも基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせるオフセンター量を決定することが望ましい。
上記の構成からなる本発明のサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御方法によれば、プレス金型の出側で鋼片の曲がり量を計測するとともに、その計測された鋼片の曲がり量に基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせる(すなわち、プレス金型のプレス芯をオフセンターさせる)ことにより、鋼片の幅方向の左右における圧下量を変更するようにしたため、鋼片の左右における温度偏差に起因した曲がり以外の曲がり、例えばプレス機械のガタによる芯ずれ等に起因した曲がりを確実に抑制することが可能となる。
なお、本発明の曲がり制御方法において、プレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせる工程を、曲がり量を測定した鋼片の次材の鋼片を圧下するのに先立って行うようにすれば、前材の圧下で生じた温度偏差を原因とする曲がり以外の曲がりを確実に軽減することができる。
さらに、本発明の曲がり制御方法において、プレス金型の入側において鋼片の幅方向の両端部における温度を計測し、その測定された鋼片の幅方向の両端部における温度の差(温度偏差)をも考慮に入れてプレス金型のオフセンター量を決定するとともに、その決定されたオフセンター量にしたがってプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセット(すなわち、プレス金型のプレス芯をオフセンター)させて、鋼片の幅方向の左右における圧下量を変更するようにすれば、鋼片の左右で温度偏差が生じていたとしても、鋼片の左右における伸びをほぼ同等にすることが可能となり、鋼片の曲がり(とくに先端での曲がり)や尾端での片伸びを抑制することができる。
また、上記の構成からなる本発明のサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御装置によれば、前記方法を実施するための制御装置を、プレス金型の出側にて鋼片の曲がり量を計測する曲がり量計測手段と、この曲がり量計測手段により計測された曲がり量に基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせるオフセンター量を決定するオフセンター量決定手段と、このオフセンター量決定手段により決定されたオフセンター量となるようにプレス金型を鋼片の幅方向に沿って移動させる移動手段と、によって構成したため、プレス機械のガタによる芯ずれ等に起因した曲がりを極力小さくすることができる。
なお、本発明の曲がり制御装置において、前記曲り量計測手段が曲がり量を計測した鋼片の次材の鋼片を圧下するのに先立って、前記移動手段が、前記オフセンター量決定手段により決定されたオフセンター量となるようにプレス金型を鋼片の幅方向に沿って移動させるようにすれば、前材の圧下で生じた温度偏差を原因とする曲がり以外の曲がりを確実に軽減することができる。
さらに、本発明の曲がり制御装置において、上記の構成に加え、プレス金型の入側にて鋼片の幅方向の両端部の温度を測定するとともに、その測定された温度をオフセンター量決定手段へ出力する温度測定手段を備え、前記オフセンター量決定手段が、前記温度測定手段により測定された鋼片の幅方向の両端部の温度にも基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせるオフセンター量を決定するようにすれば、鋼片の左右において温度偏差があったとしてもそれによる鋼片の曲がりを抑制することができる。
プレス金型の出側に設置した蛇行撮影カメラによって鋼片の曲がりを計測した結果を示す図である。 (a)はケース1について鋼片の幅方向における温度偏差とサイジングプレス後の曲がりの関係を調査した結果を示す図であり、(b)はケース2について鋼片の幅方向における温度偏差とサイジングプレス後の曲がりの関係を調査した結果を示す図である。 プレス金型のプレス芯をオフセンターさせて鋼片の幅方向の左右における圧下量を変化させた場合の、FEM解析結果と実機による実験結果とを示す図である。 本発明の一実施形態の曲がり制御装置の構成を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA―A断面図である。 プレス金型の他の例を示す図である。 プレス金型をオフセンターさせた状況を示す図である。
図1は、プレス金型の出側に蛇行撮影カメラ(例えば耐熱性のビデオカメラ)を設置し、その蛇行撮影カメラによって、通常の方法で幅圧下した鋼片の曲がり(キャンバー量)を測定した結果を示した図である。鋼片のサイジングプレスにおいては定常的に鋼片に曲がりが発生しており(例えば圧下量が200〜300mmの場合に平均でOP側へ14.4mm程度の曲がりが発生)、鋼片の左右における温度偏差によるもの以外の曲がりの原因として、プレス機械のガタによる芯ずれ等によるものも含まれていることが明らかとなった。
また、図2は、プレス金型3a,3bの入側にサーモカメラを設置する一方、プレス金型の出側に蛇行撮影カメラを設置して、鋼片の幅方向におけるOP(オペレーション装置)側とDR(駆動装置)側との温度偏差とプレス金型の出側での曲がりの関係を調査した結果を示した図である。鋼片のサイジングプレスにおいては、図2(b)に示すような、鋼片の左右における温度偏差により曲がりが増大しているケース(ケース2)と、図2(a)に示すような、そうでないケース(ケース1)とが存在しており、とくに、温度偏差により曲がりが増大するケースでは、その温度偏差に基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセット(すなわち、プレス金型のプレス芯をオフセンター)させて鋼片の左右の圧下量を変化させることが、曲がりの制御に有効であることが推察された。
さらに、図3は、プレス金型のプレス芯をこの図ではDR側にオフセンターさせて鋼片の左右の圧下量を変化させた場合のFEM解析結果(上側に示す)と、実機による実験結果(下側に示す)とを示す図である。図3より、プレス金型のプレス芯をオフセンターさせ、鋼片の左右で圧下量を変化させることで鋼片の曲がりが変化することが明らかとなった。
本発明は、上記図1〜3の知見事実に基づくものである。図4(a),(b)は、本発明の一実施形態のサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御方法の実施に用いて好適な、本発明の一実施形態の曲り制御装置の構成を模式的に示した図であり、図4(a)はその制御装置の平面図、図4(b)は、図4(a)のA−A断面図である。ここで、符号1は、サイジングプレスによって処理される鋼片(熱間スラブやシートバー等)、2は、鋼片1を搬送する搬送テーブル、3a,3bは、鋼片1をその幅方向の左右両側から挟むように配置された一対のプレス金型を示す。
プレス金型3a,3bは、例えば、クランク軸cに連結されており、ここにおけるサイジングプレス設備は、このクランク軸cの回転によりプレス金型3a,3bを相互に近接、離隔する向きで繰り返し往復移動させる駆動手段(図示せず)を備え、プレス金型3a,3bの相互間に鋼片1を図4では右方から左方へ通過させながらその駆動手段でプレス金型3a,3bを繰り返し往復移動させることによって、鋼片1の幅寸法Wを全長にわたってW’に縮減することができる。
プレス金型3a,3bとしては、入側傾斜面3a,3bとその入側傾斜面3a,3bにつながり鋼片1の幅端面に平行な平坦面3a,3bを有する片台形状のものを適用することができるが、該平坦面3a,3bにつながる出側傾斜面が形成された図5に示すような台形状のものを適用することも可能であり、使用するプレス金型3a,3bの形状(平面形状)についてはとくに限定されない。
プレス金型3a,3bの加工面の相互間隔Lが最大となった状態がプレス金型3a,3bの待機姿勢(サイジングプレスを開始する前の姿勢)であって、この時の開度がプレス金型3a、3bの初期開度となる。プレス金型3a,3bの初期開度は、サイジングプレスを行うべき鋼片1の幅寸法に応じて適宜変更される。プレス金型3a,3bの初期開度をそのまま維持しながら、図6に示すように、プレス金型3a,3bを鋼片1の幅方向に移動させると、プレス金型3a,3bのプレス芯(プレス中心:相互間隔Lの中心を通る直線)Oは、鋼片1の幅方向中心(機械芯)O’からずれることになり、このように、プレス金型3a,3bのプレス芯Oを鋼片1の幅方向に沿ってずらすことを本発明ではオフセンターと呼んでいる。
また、図4において符号4は、プレス金型3a,3bを鋼片1の幅方向に移動させて該プレス金型3a,3bのプレス芯Oをオフセンターさせる移動手段である。移動手段4としては、プレス金型3a,3bを駆動手段とともに載置し、鋼片の幅方向に沿って移動可能な台車を用いることができる。また、移動手段4としては、台車に替えてスクリューロッドの回転によりプレス金型3a,3bを同一方向に同じ分だけ移動させる機械式のものや、油圧シリンダーによってプレス金型3a,3bを同一方向に同じ分だけ移動させる油圧式のもの等を用いることもできる。
また、図4における符号5は、プレス金型3a,3bの出側で一定幅に縮減された鋼片1について、その鋼片1の曲がり量(キャンバー等)を計測する曲がり量計測手段(蛇行撮影カメラ、蛇行計等)、6は、曲がり量計測手段5により計測された曲がり量に基づいてプレス金型3a,3bのオフセンター量を決定するオフセンター量決定手段である。オフセンター量決定手段6によりオフセンター量(プレス機械のガタによる芯ずれ等を吸収でできるような値)が決定されると、その情報は、例えば、上位コンピュータ7を介して移動手段4に出力され、そのオフセンター量となるように移動手段4によりプレス金型3a,3bが鋼片1の幅方向に沿って移動する。
また、符号8は、プレス金型3a,3bの入側に配置された温度測定手段(サーモカメラ、温度計等)である。この温度測定手段8は、鋼片1の幅方向である左右方向の両端部における温度を測定するとともに、その測定された温度をオフセンター量決定手段6へ出力するものであって、オフセンター量決定手段6では、鋼片1の左右両端部の温度が入力された場合に、この入力された温度(温度偏差)をも考慮に入れてプレス金型3a,3bのオフセンター量(鋼片1が左右において均等に圧下されるような値)を決定する。
さらに、符号9は、プレス金型3a,3bの入側に設けられ、鋼片1のセンタリングを行うガイドである。
この実施形態の曲がり制御装置によれば、曲がり量計測手段5によって計測された鋼片1の曲がり量に基づいてプレス金型3a,3bのプレス芯Oをオフセンターさせることにより、プレス機械のガタによる芯ずれ等に起因した曲がりが軽減され、また、温度測定手段7によって測定された鋼片1の左右両端部における温度(温度偏差)をも考慮に入れてプレス金型3a,3bのプレス芯Oをオフセンターさせることにより、鋼片の左右で温度偏差による曲がりが抑制され、サイジングプレスに際して鋼片の左右における伸びをほぼ同等にすることができる。
とくに、この実施形態の曲がり制御装置によれば、鋼片1のサイジングプレス中に大きな曲がりが発生することがないため、サイドガイド8には、鋼片1の曲がりに伴う過大な力が付加されることがなく、設備自体の余計な強化も不要となる利点をも有している。
オフセンター量は、例えば、鋼片1の曲がり量と圧下量との関係(鋼種、温度等)および、鋼片1の曲がり量と鋼片1の左右における温度(温度偏差)との関係を予め実験等により求めておき、それにしたがって決定することができる。
熱間圧延ラインにおいて、加熱炉から抽出した温度1200℃の、鋼片としてのシートバー(厚さ220mm、幅1500mm)について、圧下量300mmのサイジングプレスを行い、鋼片の曲がりの発生状況(キャンバー量(鋼片1の幅方向端部における主に後部の直線部分の先端側への延長線から先端が幅方向に外れる距離))を調査した。なお、この調査では、入側傾斜の長さが700mm(平坦面とのなす角度13°)、平坦面の長さ600mm、出側傾斜の長さ600mm(平坦面とのなす角度19°)の台形状のプレス金型を使用した。
プレス金型のプレス芯をシートバーの幅方向の中心(機械芯)に一致させて左右両側から均等な圧下量でサイジングプレスを行った場合においては、サイジングプレス後のシートバーのキャンバー(量)は平均35mmであった。
プレス金型の入側でシートバーの左右の温度を測定し、その温度偏差に基づいてオフセンター量を決定するとともにそのオフセンター量となるようにプレス金型を移動(プレス芯をOP側へ5mm移動)させたのち、当該シートバーのサイジングプレスを行った場合においては、キャンバー量は平均22mmであった。
また、プレス金型の出側でシートバーの曲がり量を計測し、その曲がり量に基づいてオフセンター量を決定するとともに、そのオフセンター量となるようにプレス金型の初期位置を移動(プレス芯をOP側へ5mm移動)させたのち、曲がり量を計測したシートバーの次材のシートバーのサイジングプレスを行った場合においては、キャンバー量は平均22mmであった。
さらに、プレス金型の出側でシートバーの曲がりを計測するとともに、該プレス金型の入側で次材のシートバーの左右の温度を計測し、これらの測定結果に基づいてオフセンター量を決定するとともに、そのオフセンター量となるようにプレス金型の初期位置を移動(プレス芯をOP側へ10mm移動)させたのち、その次材のシートバーのサイジングプレスを行った場合においては、キャンバー量は8mmであった。
上述のように、プレス金型の出側で計測された曲がり量とプレス金型の入側で測定された鋼片の温度偏差との両方に基づいてプレス金型のオフセンター量を決定し、このオフセンター量となるようにプレス金型のプレス芯をオフセンターさせて鋼片の左右における圧下量を変更してサイジングプレスをおこなった場合には、曲がり量の基づくオフセンターと温度偏差に基づくオフセンターとの一方または両方を行わなかった場合と比較して、シートバーの曲がりが小さくなることが確認された。
以上、図示例に基づき説明したが、本発明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、上記実施形態では鋼片の曲がり量は次材の鋼片のサイジングプレスにフィードバックし、鋼片の温度偏差は当該鋼片のサイジングプレスにフィードフォワードしているが、例えば鋼片前部のサイジングプレスの結果から鋼片全体の曲がり量を推定してそれを直ちに当該鋼片の残部のサイジングプレスにフィードバックするようにしてもよい。
本発明によれば、設備コストの上昇やクロップロスによる歩留り低下等を伴うことなしに鋼片を所定幅に効率的に縮減できる、サイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御方法および曲がり制御装置を提供することができる。
1 鋼片
2 搬送テーブル
3a,3b プレス金型
3a,3b 入側傾斜面
3a,3b 平坦面
4 移動手段
5 曲がり量計測手段
6 オフセンター量決定手段
7 上位コンピュータ
8 温度測定手段
9 ガイド
W 幅寸法
L 相互間隔

Claims (6)

  1. 鋼片をその幅方向の両側から挟む一対のプレス金型を相互に接近、離隔させて、該鋼片を送りながら幅方向に繰り返し圧下することによりその全長にわたって一定幅に縮減する鋼片のサイジングプレスにおいて、
    前記プレス金型の出側にて鋼片の曲がり量を計測する工程と、
    その計測された鋼片の曲がり量に基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせる工程と、
    を備えることを特徴とするサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御方法。
  2. 前記プレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせる工程を、曲がり量を計測した鋼片の次材の鋼片を圧下するのに先立って行うことを特徴とする、請求項1記載のサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御方法。
  3. 前記プレス金型の入側にて鋼片の幅方向両端部における温度を測定する工程をさらに備え、
    前記計測された鋼片の曲がり量に基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせる工程では、前記測定された鋼片の幅方向両端部における温度の差にも基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせることを特徴とする、請求項1または2記載のサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御方法。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項記載の曲がり制御方法の実施に使用される曲がり制御装置であって、
    前記プレス金型の出側にて鋼片の曲がり量を計測する曲がり量計測手段と、
    この曲がり量計測手段により計測された曲がり量に基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせるオフセンター量を決定するオフセンター量決定手段と、
    このオフセンター量決定手段により決定されたオフセンター量となるようにプレス金型を鋼片の幅方向に沿って移動させる移動手段と、
    を備えることを特徴とするサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御装置。
  5. 前記曲り量計測手段が曲がり量を計測した鋼片の次材の鋼片を圧下するのに先立って、前記移動手段が、前記オフセンター量決定手段により決定されたオフセンター量となるようにプレス金型を鋼片の幅方向に沿って移動させることを特徴とする、請求項4記載のサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御装置。
  6. 前記プレス金型の入側にて鋼片の幅方向の両端部の温度を測定するとともに、その測定された温度を前記オフセンター量決定手段へ出力する温度測定手段を備え、
    前記オフセンター量決定手段は、前記温度測定手段により測定された鋼片の幅方向の両端部の温度にも基づいてプレス金型のプレス中心を鋼片の幅方向中心に対しオフセットさせるオフセンター量を決定することを特徴とする、請求項4または5記載のサイジングプレスにおける鋼片の曲がり制御装置。
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