JP2017013007A - 粘性土の改質処理方法および造粒固化方法 - Google Patents

粘性土の改質処理方法および造粒固化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】特殊な機械や広いヤードが不要で、しかも低コストかつ短期間で処理が可能な方法により、粘性の大きい土にセメントのような固化材を均一かつ効率的に混合することができ、高品質な造粒固化処理物を製造することができる。【解決手段】粘性土に対して吸水性材料を添加するとともに、撹拌により混合することでほぐして吸水ほぐし土を生成する吸水ほぐし工程と、吸水ほぐし工程でほぐされた吸水ほぐし土に対して水硬性を有する固化材および水を添加して混合することで、吸水ほぐし土を固化材混練土に改質する固化材加水混練工程と、固化材加水混練工程後の固化材混練土を半固体状になるまで養生する養生工程と、養生工程後の半固体状の固化材混練土の処理塊をほぐして造粒するほぐし造粒工程と、を有する造粒固化方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、例えば含水比が液性限界を下回るような粘性土やフィルタープレス等で脱水した泥土を改質処理したり造粒固化する粘性土の改質処理方法および造粒固化方法に関する。
従来、例えば浚渫土やヘドロ、建設汚泥、泥土などの液性限界を上回るような高含水状態の土(液状の泥土)を造粒固化する方法として、例えば特許文献1に記載されるように、液状泥土に固化材を添加するとともに造粒して所望の粒径の粒状物(造粒物)を生成する方法が知られている。
これに対して液性限界を下回る含水状態にある粘性土は、粘着力が大きく、粘土塊として存在するため、建設資材としてそのまま利用することが困難な土質材料となっている。
このような粘性土における粘土塊にセメント系固化材を均一に添加する方法としては、一度、加水をして液性限界を上回るような泥水状にした後に、固化材を添加する方法(解泥法)を採用しているのが一般的である。
また、他の方法として、特殊な破砕機を用いて強制的に粘土中にセメント系固化材を混合する方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、陶器や瓦用に用いられる粘土粉末のように粘性土を乾燥させたうえで粉砕した後に、固化材を混合する方法も原理的には考えられる。
一方、吸水性材料を利用して粘性土を改良する技術として、例えばペーパースラッジ灰(PS灰)を吸水性材料として利用した泥土改良技術が例えば特許文献3に提案されている。
特開2007−44601号公報 特許第3842062号公報 特開2006−326422号公報
しかしながら、従来の液性限界を下回る含水状態にある粘性土の造粒固化方法では、以下のような問題があった。
すなわち、液性限界を下回る含水状態にある粘性土が強い粘着力を有するため、このような粘土塊(ダマ)の中にセメント等の固化材を添加すると、土の表面のみに固化材が付着し、土の内部まで固化材が回り込まず、固化材を均一に混合することが困難である。そのため、セメント等の固化材を添加して造粒固化することはほとんど行われていない。
また、粘土塊に対して加水して混合する方法(セメントミクルなどを混合する方法も含まれる)もあるが、粘土塊を解泥するために多量の水を添加する必要があるうえ、粘土塊を解泥するための貯泥槽や撹拌ミキサー等の機械が必要となり、機械的な手間も時間がかかるという問題があった。しかも、解泥に使用するために大量に加水することから、処理量(かさ)が増える。さらに、所定の強度を得るために固化材添加量がより多く必要となり、処理コストが高価になっていた。
さらに、粘土塊に対して加水を行わずに機械で強制的に混合してその性状を変えて粘着力を低減し、セメント等の固化材が混ざり易い状態にする方法も考えられるが、高トルクで撹拌する等の特殊な機械が必要となるため、機械コストに伴う処理費が高価になる。しかも、撹拌翼に粘土が付着することから、処理能力に限界があり、一度に大量の粘土塊を処理できないという問題もあった。また、原地盤の粘土塊に対して施工する場合には、例えばショベル等の機械を粘土塊上に投入すること自体が困難であり、混合する施工ができない。
また、粘土塊を乾燥させてその性状を変えて粘着力を低減し、それを粉砕してセメント等の固化材が混ざり易い状態にする方法もある。天日乾燥の場合には、広い乾燥ヤードが必要であり、作業に手間と時間がかかる。機械を使用して乾燥する場合には、高価な乾燥機や、乾燥した粘土塊を粉砕するための粉砕機が必要となるうえ、粉砕された後の粘土粉とセメント粉を混ぜるための粉体混合装置が必要となることから、手間も時間もかかり、コストが高くなる。
さらに、上述した特許文献3に示すような吸水性材料のみを添加する方法による改良では、粘性土中の自由水分が減るとともに粘着力が減少し、粘土塊がほぐれやすい状態となり、固結力が不十分で弱く、造粒物が簡単に破砕してしまう。この状態に改質処理した土は、改良土といわれ建設材料として利用される。しかし、改良土中に含有する固化成分が少ない場合は、固結力が弱く再度水を添加すれば、改良した造粒物が水に浸漬すると泥濘化してしまい、高品質な造粒固化土を製造することができないという問題があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、特殊な機械や広いヤードが不要で、しかも低コストかつ短期間で処理が可能な方法により、粘性の大きい土にセメントのような固化材を均一かつ効率的に混合することができ、高品質な造粒固化処理物を製造することができる粘性土の改質処理方法および造粒固化方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る粘性土の改質処理方法は、液性限界を下回る含水状態にある粘性土を改質処理する粘性土の改質処理方法であって、前記粘性土に対して吸水性材料を添加するとともに、撹拌により混合することでほぐして吸水ほぐし土を生成する吸水ほぐし工程と、前記吸水ほぐし工程でほぐされた吸水ほぐし土に対して水硬性を有する固化材および水を添加して混合することで、前記吸水ほぐし土を固化材混練土に改質する固化材加水混練工程と、を有することを特徴としている。
また、本発明に係る造粒固化方法は、上述した改質処理方法によって改質処理された固化材混練土を造粒する造粒固化方法であって、前記固化材加水混練工程後の前記固化材混練土を半固体状になるまで養生する養生工程と、前記養生工程後の半固体状の前記固化材混練土の処理塊をほぐして造粒するほぐし造粒工程と、を有することを特徴としている。
本発明では、吸水性材料のもつ改質効果、すなわち粘性土の粘着力を低減させる効果を利用し、液性限界を下回る含水状態にある粘性土に前記吸水性材料を添加して撹拌・混合することによりほぐすことで、この吸水ほぐし土に対して例えばセメントのような水硬機能を有する固化材を容易かつ均一に混合して固化材混練土に改質処理を容易にかつ安価に行うことができる。しかも、当該改質処理方法によって改質処理された固化材混練土を半固体状になるまで養生し、その養生後の半固体状の固化材混練土の処理塊をほぐして造粒することで、砂礫質土からなる高品質の造粒物を製造することができる。
また、本発明では、粘土塊に吸水性材料を添加してほぐした状態となって、粘着力が低減された吸水ほぐし土となるので、吸水ほぐし工程における撹拌に必要なトルクを低減することができる。さらに固化材加水混練工程において吸水ほぐし土に固化材及び水を添加することで、従来工法のように粘性土にセメント系固化材を強制的に混ぜる場合に比べて撹拌・混合が容易になることから、撹拌に必要なトルクを低減することができる。したがって、吸水ほぐし工程および固化材加水混練工程の撹拌・混合時において、高トルクで特殊なミキサー等の装置や機械が不要となる。
しかも、現場でヤードが確保できれば、バックホウや土質改良機、あるいはトラクター等があれば良く、通常の改良土を製造する方法で容易に処理することができる利点がある。
また、吸水ほぐし工程で用いる吸水性材料は、一般的な材料を使用することが可能なため、コストを抑えることができる。また必要以上に乾燥(吸水)させる必要がないので、最小限の吸水性材料で済むうえ、水硬性を有する固化材が所定の強度で固化するだけの加水をするものであるので大量の加水が不要となることから、コストの低減を図ることができる。
さらに、本発明では、上述したように最小限の吸水性材料と固化材を添加し、最小限に加水するだけなので、大量に加水して液状にする従来の場合よりも容積の増加を小さく抑えることができる。そのため、粘性土の改質処理後(造粒固化処理後)の体積の増加を抑えることができ、処理に必要な処理ヤードの使用面積を小さくできる利点がある。
さらにまた、吸水性材料を多く添加すると同時に固化材を添加することにより、例えば数十秒で吸水ほぐし工程を済ませることが可能となり、短期間に処理を行うことができる。さらに固化材加水混練工程、養生工程、及びほぐし造粒工程まで含めても、数時間で造粒物を製造することができる。
また、本発明では、吸水性材料や固化材の添加量、造粒するまでの養生時間、ほぐし造粒時間などを調整することで、砂状から礫状の造粒物を任意の品質となるように製造することができる。また、造粒物の粒子強度も固化材の種類や添加量を変えることで調整が可能である。
また、本発明に係る粘性土の改質処理方法は、前記吸水性材料は、ペーパースラッジ灰系改良材であることが好ましい。
この場合には、吸水機能が卓越しているペーパースラッジ灰系改良材を吸水性材料とすることで、吸水ほぐし工程後、養生時間を長くとっても改質処理物の性状は大きく変化しないため、任意のタイミングでセメント系固化材(固化材)を添加することができる利点がある。
また、本発明に係る粘性土の改質処理方法は、前記固化材は、前記吸水性材料の添加と同時に添加されるようにしてもよい。
また、本発明に係る粘性土の改質処理方法は、前記固化材は、前記固化材加水混練工程の加水前後又は加水と同時に添加されるようにしてもよい。
本発明では、生成する固化材混練土からなる処理物や、製造する造粒物の品質や、製造期間、製造スペース等の条件に合わせて、固化材を適宜なタイミングで添加することができる。
本発明の粘性土の改質処理方法および造粒固化方法によれば、特殊な機械や広いヤードが不要で、しかも低コストかつ短期間で処理が可能な方法により、粘性の大きい土にセメントのような固化材を均一かつ効率的に混合することができ、高品質な造粒固化処理物を製造することができる。
第1実施例による測定結果を示す図であって、含水比毎のカルシウム含有量の最大値・最小値・平均値を示すグラフである。 第1実施例による測定結果を示す図であって、含水比毎のカルシウム含有量の変動係数cvを示すグラフである。 第3実施例による試験結果を示す図であって、各配合の造粒物30粒の単粒子破砕強度の平均値を示す図である。 第3実施例による試験結果を示す図であって、各配合の造粒物30粒の単粒子破砕強度の変動係数を示す図である。 第3実施例による試験結果を示す図であって、各配合の造粒物の振とう後の残留率を示す図である。 第4実施例による結果を示す図であって、供用前後の粒度分布を示す図である。 第4実施例による結果を示す図であって、供用前にサンプリングした造粒土の単粒子破砕強度(圧縮強度)のヒストグラムを示す図である。 第4実施例による結果を示す図であって、供用後にサンプリングした造粒土の単粒子破砕強度(圧縮強度)のヒストグラムを示す図である。
以下、本発明の実施の形態による粘性土の改質処理方法および造粒固化方法について説明する。
本実施の形態による造粒固化方法は、液性限界を下回る粘性土(粘土塊)に対して吸水性材料を添加し、ほぐれやすい状態にすることで固化材の混合性を向上させ、固化材を添加するとともに加水混練することで造粒固化して改質処理する粘性土の改質処理方法を使用し、さらに最終的に高品質の造粒固化処理物を製造する方法であって、前記粘性土を再利用/有効活用するための方法に関するものである。
ここで、液性限界を下回る粘性土としては、例えばフィルタープレス等で脱水した泥土を含むものとする。なお、液性限界は、「JIS A 1205:土の液性限界・塑性限界試験方法」で求めた液性限界WLとされる。
ここで、本実施の形態による粘性土の改質処理方法および造粒固化方法では、例えば泥土脱水ケーキ等の再生利用や、掘削残土のリサイクルや、降雨時に泥濘化する火山灰質粘性土の改質処理に適用することができる。具体的には、リサイクル利用がなかなかできない泥水シールドトンネルから排出される脱水ケーキを建設発生土(再生砂)として利用することができる。具体的な利用先としては、例えば埋立材、養浜材、穴埋め材、構造物の裏込め、埋め戻し材、盛土、腹付け、かさ上げ材等の用途に利用することができる。さらに、掘削残土のリサイクルの場合には、自然含水比が液性限界を下回る粘性土など、建設工事で発生する建設発生土を高規格の再生砂として利用することができる。また、降雨時に泥濘化する火山灰質粘性土の改質処理として利用する場合には、トラフィカビリティ性能を向上させる利用目的があるものに適用することができる。
本実施の形態による造粒固化方法は、粘性土に対して吸水性材料を添加するとともに、撹拌により混合することでほぐして吸水ほぐし土を生成する吸水ほぐし工程と、吸水ほぐし工程でほぐされた吸水ほぐし土に対して水硬性を有する固化材および水を添加して混合することで、吸水ほぐし土を固化材混練土に改質する固化材加水混練工程と、固化材加水混練工程後の固化材混練土を半固体状になるまで養生する養生工程と、養生工程後の半固体状の固化材混練土の処理塊をほぐして造粒するほぐし造粒工程と、を有している。
まず、吸水ほぐし工程では、粘性土に吸水性材料を例えば1〜30質量%程度(吸水性材料がPS灰系改良材の場合には2〜15質量%程度)を添加し、粘性土がほぐれやすい状態になるまで撹拌・混合する。ここで、本吸水ほぐし工程によってほぐされた土を「吸水ほぐし土」という。このときの混合は、通常の土質改良工と同じようにバックホウや土質改良機を用いることができる。
吸水ほぐし工程において、適切な養生時間を設けることで、物理的吸水や水和反応等による化学的吸水といった吸水、および水分の蒸発の進行により吸水性材料の添加量を少なくすることができる。
そして、吸水材を混合してから例えば数時間から数日の期間が経過すると、次第に吸水材が粘性土の水分を吸収し、粘性がなくなってほぐれ始める。
吸水ほぐし工程で用いる吸水性材料は、粘性土に含まれる水分を物理・化学的に脱水する材料であって、例えば吸水性材料を加えることで粘土を改質処理し改良土として利用する技術に使用される周知の材料を使用することができる。例えば、吸水性材料としては、石灰系改良材、石膏系改良材、及びPS(ペーパースラッジ)灰系改良材などが挙げられる。なお、PS灰系改良材としては、例えば、特許第5236552号公報に記載の公知の材料を使用することができる。
また、セメント系改良材も水和反応による化学的吸水作用を伴うことから、吸水性材料の一種とみなすことができる。
次に、固化材加水混練工程においては、吸水ほぐし工程を経た吸水ほぐし土に固化材(通常はセメント系固化材)と水を加え、十分に練り混ぜる。このとき、吸水ほぐし土は、ほぐれやすい状態になっているので速やかに水と馴染み、必要最小限の加水量となり、効率よく加水混練ができる。この吸水ほぐし土に固化材を添加して混合すると、容易にセメントが土に回り込み、均一な状態でセメントが混合される。さらに加水してバックホウや土質改良機で混合すると再びペースト状の固化材混合土になる。
なお、吸水ほぐし土に固化材を加えるタイミングとしては、吸水性材料と同時に添加しても良いし、あるいは加水前後(加水と同時でも良い)に添加しても良い。吸水性材料と固化材を同時添加した場合には、その後に加水することが好ましい。そして、固化材の添加量は、吸水ほぐし土に対して5〜20質量%程度の割合とすることが好ましい。
さらには、加水混練工程において、水に代えてセメントミルクを吸水ほぐし土に混合しても良い。
固化材としては、例えばセメント系材料や石灰などの水硬性を有する固化材を用い、特殊な高分子凝集剤や吸水性材料を使用しない。
養生工程では、例えば数時間から1日程度の一定の養生期間を確保して、固化材の固化反応を進行させ(固化材の硬化反応を発現させ)、固化材加水混練工程で固化材および水が添加された吸水ほぐし土(ペースト状の固化材混合土)が性状変化して塑性化するのを待ってから造粒する。
ほぐし造粒工程では、固化材の固化反応の進行とともに、処理物の固化強度が増加し、さらに処理物が半固体状になった段階で撹拌等によってほぐして造粒して造粒物を製造する。その後、時間経過とともに造粒物は容易には圧潰しない程度まで硬化するため、再び加水しても泥濘化することはない。この造粒固化物は、第二種建設発生土として利用でき、より高品質な礫質砂(第一種建設発生土)として利用することもできる。
なお、造粒とは、粘土のような塑性状態にある粒子同士が粘着力等によって付着を繰り返し、団粒状に成長した(形成された)ものである。
また、ほぐし造粒工程で得た粒状物をさらに養生して固化を進行させることで、造粒硬化物を生成(製造)することも可能である。
ほぐし造粒工程において、この固化処理土をバックホウ等で取り出し、軽くほぐして土質改良機に投入する。コーン指数qcが200〜1800kN/m程度であれば、バックホウで容易にほぐし作業ができる。土質改良機による撹拌翼で処理土はさらに細粒化されるとともに造粒する。この造粒土を1週間程度の期間で養生することで固化強度が増加し、粒状の固化土が製造される。
さらに、固化反応を早める場合には、早強セメント等の特殊セメントを利用することも可能であり、ほぐし造粒を行うまでの養生時間も短縮することができる。
なお、養生中の固化強度を確実に増加させるために、養生中の造粒物は湿潤状態や水中養生にしておくことが好ましい。
なお、セメントは吸水性のみならず強い水硬性を有するため、セメントを吸水性材料として利用する場合は、吸水ほぐし土をそのまま放置しておくと中途半端な形で固結してしまい、その後のセメント系固化材の混合性が悪くなり、造粒物の品質にばらつきが生じる。そのため、セメントを吸水材として利用する場合は、硬化反応が十分に進行する前に固化材を添加する必要がある。
また、生石灰やPS灰系改良材では、吸水機能が卓越しており、吸水ほぐし工程後、養生時間を長くとっても改質処理物の性状は大きく変化しないため、任意のタイミングでセメント系固化材を添加することができる利点がある。
とくに、より固結力の弱いPS灰系改良材がもっともフレキシブルに利用できる使い勝手のよい好適な吸水性材料である。
上述のように本実施の形態による粘性土の改質処理方法および造粒固化方法では、吸水性材料のもつ改質効果、すなわち粘性土の粘着力を低減させる効果を利用し、液性限界を下回る含水状態にある粘性土に前記吸水性材料を添加して撹拌により混合することでほぐして、この吸水ほぐし土に対して例えばセメントのような水硬機能を有する固化材を容易かつ均一に混合して固化材混練土に改質処理を容易にかつ安価に行うことができる。しかも、当該改質処理方法によって改質処理された固化材混練土を半固体状になるまで養生し、その養生後の半固体状の固化材混練土の処理塊をほぐして造粒することで、砂礫質土からなる高品質の造粒物を製造することができる。
また、本実施の形態では、粘土塊に吸水性材料を添加してほぐした状態となって、粘着力が低減された吸水ほぐし土となるので、吸水ほぐし工程における撹拌に必要なトルクを低減することができる。さらに固化材加水混練工程において吸水ほぐし土に固化材及び水を添加することで、従来工法のように粘性土にセメント系固化材を強制的に混ぜる場合に比べて撹拌・混合が容易になることから、撹拌に必要なトルクを低減することができる。したがって、吸水ほぐし工程および固化材加水混練工程の撹拌・混合時において、高トルクで特殊なミキサー等の装置や機械が不要となる。
しかも、現場でヤードが確保できれば、バックホウや土質改良機、あるいはトラクター等があれば良く、通常の改良土を製造する方法で容易に処理することができる利点がある。
つまり、本実施の形態では、上述したように特殊な機械や設備が不要であり、これらの機械や設備の能力によらない製造が可能となる。そのため、固化材加水混練工程で生成された固化材混練土や、ほぐし造粒した造粒物を養生する一定の養生ヤードを確保することができれば、大量の粘性土を処理することができる。
また、吸水ほぐし工程で用いる吸水性材料は、一般的な材料を使用することが可能なため、コストを抑えることができる。また必要以上に乾燥(吸水)させる必要がないので、最小限の吸水性材料で済むうえ、水硬性を有する固化材が所定の強度で固化するだけの加水をするものであるので大量の加水が不要となることから、コストの低減を図ることができる。
さらに、本実施の形態では、上述したように最小限の吸水性材料と固化材を添加し、最小限に加水するだけなので、大量に加水して液状にする従来の場合よりも容積の増加を小さく抑えることができる。そのため、粘性土の改質処理後(造粒固化処理後)の体積の増加を抑えることができ、処理に必要な処理ヤードの使用面積を小さくできる利点がある。
一方、十分な施工期間や施工ヤードを確保することができる場合には、吸水性材料を添加した後に養生期間を設けることで吸水性材料の添加量を例えば5%以下に減らすことが可能となり、さらに同様の方法でほぐし造粒するための固化材の添加量も最小限に減らすことができる。
さらにまた、吸水性材料を多く添加すると同時に固化材を添加することにより、例えば数十秒で吸水ほぐし工程を済ませることが可能となり、短期間に処理を行うことができる。さらに固化材加水混練工程、養生工程、及びほぐし造粒工程まで含めても、数時間で造粒物を製造することができる。
すなわち、粘性土の有する粘着力や含水比、施工ヤードの広さや施工期間に応じて、吸水性材料の種類、添加量、固化材や水の添加量やタイミングなどを柔軟に選定することで幅広い適用条件を満足することができる。
また、本実施の形態では、吸水性材料や固化材の添加量、造粒するまでの養生時間、ほぐし造粒時間などを調整することで、砂状から礫状の造粒物を任意の品質となるように製造することができる。また、造粒物の粒子強度も固化材の種類や添加量を変えることで調整が可能である。
また、本実施の形態による吸水ほぐし工程において、吸水によって粘性土を改質してほぐれやすい状態にする方法であるので、液性限界を下回る含水状態にある粘性土であれば良く、当該粘性土としてはいずれの粘性土であってもよく、腐植土にも適用できる。
また、施工機械としては、バックホウや土質改良機など、汎用性の高い機械を用いることができるので、ヤードの広さや処理能力に応じて柔軟に機械を選定することができる。もっとも簡単な機械として、バックホウ1台あれば、一連の処理を行うことができる。
このように本実施の形態の粘性土の改質処理方法および造粒固化方法によれば、特殊な機械や広いヤードが不要で、しかも低コストかつ短期間で処理が可能な方法により、粘性の大きい土にセメントのような固化材を均一かつ効率的に混合することができ、高品質な造粒固化処理物を製造することができる。
次に、上述した実施の形態による粘性土の改質処理方法および造粒固化方法の効果を裏付けるために行った実施例について以下説明する。なお、本実施の形態の造粒固化方法および造粒物の製造方法は、本実施例に限定されるものではない。
(第1実施例)
第1実施例は、混練試験によるセメント混合困難度を把握するために行ったものである。
第1実施例では、液性限界79.6%、塑性限界42.8%、塑性指数36.8の粘性土(建設発生土)の含水比を50%、60%、70%、80%、90%、100%に調整した6種類の試料を各500gずつ使用し、それぞれに質量比10%の炭酸カルシウム粉末を50g添加し、キッチンミキサーで1分間低速で撹拌した。
そして、同試料の任意の5箇所から試料を分取し、絶乾後蛍光X線装置を用いてカルシウム(Ca)含有量(mg/kg)を測定した。その測定結果を、表1、図1及び図2に示す。
Figure 2017013007
表1は、含水比w別のカルシウム含有量のばらつきを示しており、含水比w毎の平均値、最大値、最小値、標準偏差、変動係数を示している。図1は、含水比毎のカルシウム含有量の最大値・最小値・平均値を示すグラフである。図2は、含水比w毎のカルシウム含有量の変動係数cvを示すグラフである。
表1、図1及び図2に示すように、含水比wが60%〜80%の間では変動係数cvが略0.5〜0.7となり、粘性土が塑性状態(粘土塊)で存在することから、粘土塊中に炭酸カルシウムのような粉末を均等に混合することが困難であることを確認することができる。
(第2実施例)
第2実施例では、上述した第1実施例で使用したものと同じ粘性土(自然含水比71.3%)を用いて吸水ほぐし試験を実施し、吸水性材料の適用性、すなわち粘性土に吸水性材料を添加した後のほぐれ状態を確認した。
第2実施例では、粘性土の湿潤質量1000gに対して、下記の各吸水性材料をそれぞれ質量比5%、10%の配合で添加した試料を使用する。なお、使用した吸水性材料は、PS灰系改良材、生石灰、石膏系改良材、早強セメントの4種類である。
そして、粘性土に各種、各配合の吸水性材料を添加した直後、2時間後、4時間後、8時間後、1日後、7日後にキッチンミキサーで1分間、低速撹拌してほぐした。これは、上記実施の形態の「吸水ほぐし工程」に相当する作業工程である。
そして、各ほぐし作業を行った直後に4.75mmメッシュでふるい、ふるい通過量を測定した。ここで、ふるい通過分の質量を全質量で除した値(パーセント表示)を「ほぐれ率」と定義する。
さらに上記の吸水性材料(PS灰系改良材、生石灰、石膏系改良材、早強セメント)のケースに加え、原土のまま(無添加)のケース、及び早強セメントを10質量%添加し、その添加直後のみ撹拌して1日養生したケースについても比較検討ケースとして実施した。その実施結果を表2に示す。
Figure 2017013007
表2は、吸水ほぐし試験の結果を示しており、ほぐれ率%とほぐれ状態からほぐれ易さを3段階(◎、○、×)の判定により評価した。判定として、「◎」はほぐれ率が概ね50%を超え、かつ固結がみられない状態で「ほぐれやすい」と評価し、「○」は「一部固結」(ほぐれる)と評価し、「×」は「ほぐれず」、「ほぐれにくい」、又は「固結」と評価している。
表2に示すように、無添加および石膏系改良材の吸水性材料では、×判定となりほぐれないことが確認された。一方、PS灰系改良材や生石灰の吸水性材料では、養生時間の経過とともにほぐれ率が増加し、◎判定となりほぐれやすいことが確認された。
また、早強セメントの吸水性材料では、5質量%添加したケースでは×判定でほぐれが不十分であり、10質量%添加したケースでは○判定で一部固結が認められるもののほぐれることを確認した。ただし、途中でほぐし作業をしないケースでは、1日経過で固結してしまい×判定となった。
次に、上述した4種類の吸水性材料(PS灰系改良材、生石灰、石膏系改良材、早強セメント)の添加率をそれぞれ15質量%としたケースについて同様の吸水ほぐし試験を実施した。なお、この場合の試験では、粘性土に各種、各配合の吸水性材料を添加した直後、1日後、7日後にキッチンミキサーで1分間、低速撹拌してほぐした。その結果を表3に示す。
表3は、表2と同様に吸水ほぐし試験の結果を示しており、ほぐれ率%とほぐれ状態からほぐれ易さの判定として、上記の3段階(◎、○、×)に加えて「△」で「1日で半固結」を加えた判定により評価した。
Figure 2017013007
表3に示すように、PS灰系改良材の吸水性材料を添加したケースでは、◎判定であり、添加率を15質量%としてもほぐれやすい状態を長時間保っていることが確認された。
一方、生石灰の吸水性材料を添加したケースでは、△判定であり固化強度の増加が著しく、養生期間を長くしてもほぐれ率の増加が少なかった。また石膏系改良材の吸水性材料では、×判定であり、15質量%添加でもほぐれやすさの著しい改善は認められなかった。さらに早強セメントの吸水性材料を添加したケースでは、×判定であり、1日の養生で完全に固結してしまった。
以上の結果から、吸水性材料としては、PS灰系改良材が好適であることが確認された。
(第3実施例)
第3実施例は、造粒物の単粒子破砕強度と耐久性を確認するために行ったものである。
第3実施例は、上述した第2実施例の吸水ほぐし試験に供した各試料1000gに対して、普通ポルトランドセメント10質量%と水15質量%を添加し、キッチンミキサーで1分間、低速撹拌した。それら試料を2〜8時間の養生させた後に再度キッチンミキサーで高速撹拌して造粒物を作製した。また、比較例として、吸水ほぐし処理をしない土(吸水性材料が無添加)に対して普通ポルトランドセメントを所定量(10%、15%、20%の3種)だけ添加し、同様にキッチンミキサーで1分間、低速撹拌し、2〜8時間の養生させた後に再度キッチンミキサーで高速撹拌してほぐし造粒した試験も実施した。
そして、上述した各造粒物を4週間、ポリエチレンフィルム等の素材からなる袋内で密封養生した後に、ポケットペネトロメーターによる単粒子圧潰試験と、造粒物の加水振とうによるすり減り試験とを実施した。
単粒子圧潰試験方法は、造粒物を4.75mmメッシュのふるいにかけ、ふるい目に挟まるような粒子を各ケースで30粒を抽出し、ポケットペネトロメーターで圧縮した。粒子の破砕の判断は、圧縮時に粒子が割裂したときの単粒子破砕強度(kPa)とした。
単粒子圧潰試験から得られた単粒子破砕強度の結果を図3及び図4に示す。図3は、各配合の造粒物30粒の単粒子破砕強度の平均値を示す図である。図4は、各配合の造粒物30粒の単粒子破砕強度の変動係数を示す図である。
加水振とうによるすり減り試験方法は、各造粒物について2mmメッシュと4.75mmメッシュのふるいでふるい分けを行い、2mm超かつ4.75mm未満の粒径のものを選別した。そして、選別した試料を風乾した後、80gを分取し、200gの純水とともに500mLの容器に入れ、8時間浸漬させた後に6時間の振とうを与えた。その後、容器から前記試料を取り出し、2mmメッシュのふるいで水洗いし、2mmメッシュのふるい残留物を再び風乾した。 その風乾後の試料の質量を測定し、試料のふるい残留分の割合(%)を算出した。その結果を図5に示す。図5は、各配合の造粒物の振とう後の残留率を示す図である。
また、単粒子圧潰試験と造粒物の加水振とうによるすり減り試験の結果をまとめたものを表4に示す。
表4は、単粒子圧潰試験における試料毎の単粒子破砕強度(kPa)の平均値、最大値、最小値、標準偏差、変動係数を示し、造粒物の加水振とうによるすり減り試験における試料のふるい残留分の割合(%)を示している。また、表4は、造粒物の品質を4段階(◎、○、△、×)の判定により評価した。判定として、「◎」は優良と評価し、「○」は良と評価し、「△」は普通と評価し、「×」は悪と評価している。
Figure 2017013007
図3〜図5、及び表4に示すように、吸水ほぐし処理を実施していない無添加のケースでは、いずれも×判定であり、単粒子の圧縮強度も小さく、強度のばらつきも大きいことが確認された。一方、吸水性材料を用いて吸水ほぐし処理を施したケースでは、強度も大きく、ばらつきも少ない。さらにすりへり量も小さく、高品質の造粒物ができていることが確認された。とくに、単粒子強度およびすり減り性能の面では、生石灰の吸水性材料を用いたケースでの品質が優れていることが確認された。
(第4実施例)
第4実施例は、液性限界が57.0%、塑性限界が37.9%、自然含水比が概ね30〜35%の非常に粘性の高い陸成粘土(火山灰質粘性土)について、降雨時の泥濘化によるトラフィカビリティの悪化を抑える目的で、現地にてセメント系固化材を添加することによる吸水ほぐし造粒処理を実施し、現地における施工の有効性を確認した。
本陸成粘土は晴天時の自然含水比が30〜35%の範囲にあり、塑性限界以下の含水状態にあるため、その状態では粘性の小さいサラサラした性状を示している。そのため、ひとたび降雨によって含水比が塑性限界を上回る状態になると著しく泥濘化し、非常に高い粘性を呈するため、歩行が困難なほどにトラフィカビリティが悪化する。
現地での実施工に先立ち、本陸成粘土について小規模な予備施工を以下に示す手順で実施して固化材混合の困難性を確認した。
まず、改良対象範囲(平面視で縦3m×横5m=15m)を家庭菜園用の耕うん機で耕した。続いて、改良対象範囲に散水用具を用いて加水し、含水比50%(液性限界を下回る)の状態にした。そして、その改良対象範囲に高炉B種セメント(セメント系固化材)を7%添加し、耕うん機によって撹拌混合を行った。
その結果、対象土の強い粘性のため粘土の表面のみにセメントが付着し、粘土の内部まで固化材が回り込まず、わらび餅状態となり、均一に固化材を混合することが極めて困難であることが確認された。
上述した予備施工の結果を踏まえ、改良対象範囲(平面視で縦5m×横60m=300m)を圃場用トラクターで耕うんし(平均耕うん深度=0.15m)、実規模レベルの施工を以下の手順で実施した。
先ず、吸水性材料として緩やかな水和反応よる吸水を目的として高炉B種セメントを採用し、改良対象土に対して高炉B種セメントを18%添加し、トラクターで均一になるまで混合した(吸水ほぐし工程)。次に、改良対象土がペースト状になるまで散水設備を用いて加水し、さらにセメント系固化材(早強ポルトランドセメント)を9%添加して均一になるようにトラクターで撹拌混合した(固化材加水混練工程)。そして、その状態で約2時間の養生を行った(養生工程)。次いで、再びトラクターを用いて耕うんし、ほぐし造粒を行った(ほぐし造粒工程)。
そして、施工完了直後(供用前)と供用二日後(施工完了三日後)に造粒物のサンプリングを行い、それぞれの粒度分布を調べた。その結果を図6に示す。図6は、供用前後の造粒物、及び原土(原位置)における粒度分布を示しており、粒径(mm)と通過質量百分率(%)の関係を示している。
図6に示すように、供用により粒度が大きく変化していないことが確認することができた。なお、ここで言う供用とは、例えば自動二輪車等の走行をいう。
また、サンプリングした造粒物の単粒子破砕強度を測定した。具体的には、ポケットペネトロメーターを用い、粒子を一粒ずつ直接押し潰した。粒径が4.75mm程度の粒子を各ケースについて30粒抽出して試験を実施した。なお、ほぐし造粒後に28日以上の二次養生(気中)を行ったものを対象とした。
供用前にサンプリングした造粒土の単粒子破砕強度(図中では圧縮強度と記載)のヒストグラムを図7に示す。平均単粒子破砕強度は141kPaであり、変動係数は0.878であった。一方、供用後にサンプリングした造粒土の単粒子破砕強度のヒストグラムを図8(図中では圧縮強度と記載)に示す。平均単粒子破砕強度は185kPaであり、変動係数は0.767であった。
図7及び図8に示すように、供用前にサンプリングした造粒物に比べて供用後にサンプリングした造粒物の単粒子破砕強度が大きく、また変動係数が低下しており、高品質の造粒物が製造できていることが確認された。
このように適切な吸水性材料や固化材を選定することで、短期間に施工ができ、しかも供用を早めることも可能である。
以上、本発明による粘性土の改質処理方法および造粒固化方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では、吸水ほぐし工程、固化材加水混練工程、養生工程、及びほぐし造粒工程を有する造粒固化方法とし、造粒物を製造する方法としているが、このような方法に限定されることはない。すなわち、上記養生工程と造粒物を製造する工程までを行わず、固化材加水混練工程で生成される固化材混練土に粘性土を改質する改質処理方法のみ、すなわち吸水ほぐし工程、及び固化材加水混練工程による方法とすることも可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。

Claims (5)

  1. 液性限界を下回る含水状態にある粘性土を改質処理する粘性土の改質処理方法であって、
    前記粘性土に対して吸水性材料を添加するとともに、撹拌により混合することでほぐして吸水ほぐし土を生成する吸水ほぐし工程と、
    前記吸水ほぐし工程でほぐされた吸水ほぐし土に対して水硬性を有する固化材および水を添加して混合することで、前記吸水ほぐし土を固化材混練土に改質する固化材加水混練工程と、
    を有することを特徴とする粘性土の改質処理方法。
  2. 前記吸水性材料は、ペーパースラッジ灰系改良材であることを特徴とする請求項1に記載の粘性土の改質処理方法。
  3. 前記固化材は、前記吸水性材料の添加と同時に添加されることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘性土の改質処理方法。
  4. 前記固化材は、前記固化材加水混練工程の加水前後又は加水と同時に添加されることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘性土の改質処理方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の改質処理方法によって改質処理された固化材混練土を造粒する造粒固化方法であって、
    前記固化材加水混練工程後の前記固化材混練土を半固体状になるまで養生する養生工程と、
    前記養生工程後の半固体状の前記固化材混練土の処理塊をほぐして造粒するほぐし造粒工程と、
    を有することを特徴とする造粒固化方法。
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