JP2000319929A - 発生土処理方法及び装置 - Google Patents

発生土処理方法及び装置

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JP2000319929A JP11133515A JP13351599A JP2000319929A JP 2000319929 A JP2000319929 A JP 2000319929A JP 11133515 A JP11133515 A JP 11133515A JP 13351599 A JP13351599 A JP 13351599A JP 2000319929 A JP2000319929 A JP 2000319929A
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究 有川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発生土処理方法及び装置において、発生土を
処理して再利用可能とすることで処理コストの低減を図
ると共に、適正に中和処理を行うことで中和処理効率及
び安全性の向上を図る。 【解決手段】 生成した粒状体Fを放置場42で所定期
間放置してから、ホッパ45内の炭酸Iに浸漬して炭酸
カルシウムの中性被膜を生成することで、粒状体Iの表
面のアルカリ性を中和すると共に、内部のアルカリ雰囲
気で水和物内の骨格の成長が促進する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設土木工事で発
生する建設発生土や掘削工事で発生する水分量の多い建
設汚泥などの発生土を粒状化する解砕造粒装置及びこの
解砕造粒装置を用いて発生土を処理する発生土処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に従来の発生土処理の工程の概略を
示す。
【0003】従来の発生土処理において、図5に示すよ
うに、一次処理系001では、建設現場、例えば、シール
ド掘削機によるトンネル掘削作業現場で発生した発生土
002を分級機003によって砂礫成分(粒径>74μm)00
4を分別し、ポンプ005によって二次処理系011に搬送す
る。この二次処理系011では、砂礫成分004が分別された
発生土006に対して凝集剤添加装置012によって凝集剤01
3を添加し、脱水機014によって脱水処理することで、粘
土シルト成分(粒径≦74μm)の脱水ケーキ015が生
成される。そして、一次処理系001で分別された砂礫成
分004は埋め戻し材などとして再利用され、二次処理系0
11で生成された脱水ケーキ015は産業廃棄物として処理
場に搬送し、廃棄処分される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
発生土処理装置では、一次処理系001での砂礫成分004は
埋め戻し材などとして再利用されるものの、二次処理系
011での脱水ケーキ015は産業廃棄物として処理される。
これはシールド掘削機によるトンネル掘削作業現場で
は、泥水や泥土に流動性を与えて切羽の安定を確保する
ために、ベントナイト(粘土)を添加している。そのた
め、脱水ケーキ015はこのベントナイトを含有してスラ
リー状となっており、埋め戻し材などとして再利用する
ことができない。この場合、脱水ケーキ015を産業廃棄
物処理場まで輸送する運送費や、処分そのものの費用が
多大なものとなり、施工コスト全体が上昇してしまうと
いう問題が生じると共に、最終処分場の不足や不法投棄
などの社会問題となっている。
【0005】そこで、本出願人は、特願平10−310
15号の「建設汚泥処理装置」にて、脱水ケーキ015を
産業廃棄物とはせずに粒状化処理することで、埋め戻し
材などとして再利用することを提案している。この「建
設汚泥処理装置」は、二次処理系011で処理された脱水
ケーキ015にセメントを添加すると共に水ガラスを添加
して攪拌混合機で攪拌混合し、その後、セメントと水ガ
ラスが混合された脱水ケーキ015を解砕造粒機で内部物
質を分断しながら粒子化させることで粒状体を生成する
ものである。
【0006】そして、この「建設汚泥処理装置」では、
脱水ケーキ015の内部の物質を分断、粒子化して粒状体
を生成し、生成した粒状体を中和処理装置に送り、空気
や炭酸ガスを送風して粒状体の表面を中和している。と
ころが、脱水ケーキは、水ガラスが微粒子を拘束すると
共に自由水を取り込んでゲル化され、セメントが数時間
から数日で水和物を生成して安定固化されるものであ
り、セメントによる水和物の生成はアルカリ雰囲気でな
いと好ましくない。この「建設汚泥処理装置」では、生
成した粒状体に対して直ちに中和処理を行うため、セメ
ントによる水和物の生成をアルカリ雰囲気で行うことが
難しく、水和物の生成による安定固化した粒状体の生成
に長期間を要してしまう。
【0007】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、発生土を処理して再利用可能とすることで処理
コストの低減を図ると共に、適正に中和処理を行うこと
で中和処理効率及び安全性の向上を図った発生土処理方
法及び装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明の発生土処理方法は、発生土に吸水
剤及び固化剤を添加して攪拌混合してゲル化し、ゲル化
した発生土の内部物質を分断して粒子化させて粒状体を
生成し、生成された粒状体を所定期間放置した後に表面
を中和処理して被膜を形成することを特徴とするもので
ある。
【0009】また、請求項2の発明の発生土処理方法で
は、前記粒状体の生成処理をアルカリ雰囲気で行い、前
記粒状体の表面に中和剤を付着させることで中和処理を
行うことを特徴としている。
【0010】また、請求項3の発明の発生土処理方法で
は、前記粒状体を中和剤が貯溜された液槽内に浸漬する
ことで表面中和処理を行うことを特徴としている。
【0011】また、請求項4の発明の発生土処理方法で
は、前記粒状体に中和剤を噴射することで表面中和処理
を行うことを特徴としている。
【0012】更に、請求項5の発明の発生土処理装置
は、発生土に吸水剤及び固化剤を添加して攪拌混合して
ゲル化させる攪拌混合手段と、該攪拌混合手段によって
ゲル化した発生土の内部物質を分断して粒子化させて粒
状体を生成する解砕造粒手段と、該解砕造粒手段によっ
て生成された粒状体を所定期間放置した後に表面を中和
処理して被膜を形成する表面処理手段とを具えたことを
特徴とするものである。
【0013】また、請求項6の発明の発生土処理装置
は、掘削工事によって発生した発生土から砂礫成分を除
去する一次処理手段と、該一次処理手段で処理された発
生土に凝集剤を添加して脱水処理する二次処理手段と、
該二次処理手段で処理された発生土に吸水剤及び固化剤
を添加して攪拌混合した後に内部物質を分断して粒子化
させて粒状体を生成する三次処理手段と、該三次処理手
段で生成された粒状体を所定期間放置した後に表面を中
和処理して被膜を形成する四次処理手段とを具えたこと
を特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0015】なお、以下に複数の実施形態を説明する
が、各実施形態で取扱う発生土は、建設発生土と建設汚
泥からなるものである。この建設発生土は、建設工事に
伴って発生する土砂であって、港湾、河川の浚渫に伴っ
て生ずる土砂、その他に類する浚渫土と、この浚渫土以
外のものからなる。また、建設汚泥は、浚渫以外の建設
工事等に係る掘削工事に伴って排出されるもののうち、
標準ダンプトラックに山積みができず、また、その上を
人が歩けない状態のものである。
【0016】[第1実施形態]図1に本発明の第1実施
形態に係る発生土処理装置の処理工程を表す概略、図2
に三次処理系の処理工程を表す概略、図3に四次処理系
の処理工程を表す概略を示す。
【0017】本実施形態の発生土処理装置は、泥水式シ
ールド掘削機によって排出された発生土(建設汚泥)を
処理するものであって、図1に示すように、この発生土
Aから砂礫成分Bを除去する一次処理系11と、この一
次処理系11で処理された発生土Cに凝集剤Dを添加し
て脱水処理することで脱水ケーキEを生成する二次処理
系21と、この脱水ケーキEに吸水剤(水ガラス)Gと
固化剤(セメント)Hを添加して攪拌混合した後に、内
部物質を分断しながら粒子化させて粒状体Fを生成する
三次処理系31と、この粒状体Fを所定期間放置した後
に表面を中和処理して被膜を形成する四次処理系41と
から構成されている。
【0018】一次処理系11には、建設現場で発生した
発生土Aから砂礫成分(粒径>74μm)Bを分別する
分級機12と、この砂礫成分Bを分離除去した発生土C
を二次処理系21に搬送するポンプ13とが設けられて
いる。また、二次処理系21は、一次処理系11から搬
送された発生土Cにポンプ22によって凝集剤Dを添加
する凝集剤添加装置23と、凝集剤Dが添加された発生
土Cを脱水処理することで、粘土シルト成分(粒径≦7
4μm)の脱水ケーキEを生成する脱水機24とが設け
られている。
【0019】そして、三次処理系31には、図1及び図
2に示すように、二次処理系21で処理された脱水ケー
キEを搬送するスクリューコンベヤ32と、この脱水ケ
ーキEに吸水剤としての水ガラス(珪酸ソーダの粉末で
もよい)Gを添加(数μm以下の粘土の微粒子成分の5
〜15%)する吸水剤添加装置33と、固化剤としての
セメントHを添加(珪酸ソーダの4〜10倍)する固化
剤添加装置34と、水ガラスGとセメントHとが添加さ
れた脱水ケーキEを駆動モータ35によって駆動して攪
拌混合する攪拌混合機36と、攪拌混合された脱水ケー
キEの内部物質を分断しながら粒子化させることで粒状
体Fを生成する解砕造粒機37と、この生成した粒状体
Fを搬送する搬送コンベヤ38とが設けられている。
【0020】また、四次処理系41には、図1及び図3
に示すように、三次処理系31にて処理されて搬送コン
ベヤ38で搬送された粒状体Fを所定期間放置する放置
場42と、この放置場42に放置された粒状体Fを搬送
する油圧ショベル43及びベルトコンベヤ44と、ベル
トコンベヤ44によって搬送された粒状体Fに中和剤と
しての炭酸Iを添加して表面を中和処理するホッパ(液
槽)45と、中和処理した粒状体Fを搬送するトラック
46とが設けられている。
【0021】ここで、このように構成された本実施形態
の発生土処理装置による発生土の処理方法について説明
する。
【0022】図1に示すように、泥水式シールド掘削機
によるトンネル掘削現場で発生した発生土Aにはベント
ナイトなどの粘土質が含まれており、この発生土Aは一
次処理系11に送られ、分級機12によって砂礫成分
(粒径>74μm)Bが分離除去され、発生土Cとして
二次処理系21に送られる。この二次処理系21では、
発生土Cに凝集剤添加装置23から凝集剤Dが添加され
た後、脱水機24によって機械的に脱水され、粘土シル
ト成分(粒径≦74μm)よりなる脱水ケーキEが生成
され、三次処理系31に送られる。なお、この脱水ケー
キEは比重が1.4〜1.6となっており、74μm以
下の微粒子成分100%、含水率40〜55%程度のも
のである。
【0023】三次処理系31では、図2に示すように、
脱水ケーキEをスクリューコンベヤ32によって攪拌混
合機36内に搬送し、この攪拌混合機36にて、脱水ケ
ーキEに対して、まず、吸水剤添加装置33によって水
ガラスGを添加し、次に、固化剤添加装置34によって
セメントHを添加する。攪拌混合機36は水ガラスGと
セメントHが添加された脱水ケーキEを各添加物G,H
が均等に分布するまで攪拌混合するが、このとき、水ガ
ラスGとセメントHとの反応により、脱水ケーキE中の
ベントナイトの微粒子同志が拘束し合うと共に水分を吸
収してゲル化する。そして、ゲル化した脱水ケーキEは
攪拌混合機36のらせん状の攪拌翼によって解砕造粒機
37に投入され、ここで、内部の物質を分断、粒子化さ
せることで粒状体Fを生成し、搬送コンベヤ38上に排
出して装置の外に搬出する。
【0024】即ち、脱水ケーキEにセメントHが添加さ
れることで脱水ケーキE中水分のpHが変動し、これに
よって水ガラスGは脱水ケーキE中の微粒子間に珪酸ポ
リマーを形成し、微粒子を拘束すると共に、脱水ケーキ
E中の自由水を取り込みゲル化させる。これにより、脱
水ケーキEの粘性が増加し、解砕造粒機37によって分
散粒状化が可能となる。また、セメントHは水硬性を保
有しており、粒状体Fの内部に混合されており、内部に
取り込まれた水分などと反応し、数時間から数日で水和
物を生成して安定固化する。脱水ケーキE中の微粒子
は、水ガラスGによって拘束された状態で硬化するため
に大粒化しており、粒状体Fは微粒子成分が低減してい
る。
【0025】なお、ここで粒状体Fとは、土の品質区分
で第1種の発生土に相当するもので、埋戻しや盛り土な
どに適用できるものである。具体的には、以下を満たす
ものである。 粒度:74μm以下の微粒子分が10%以下、最大粒
径:13mm以下 締め固め地盤支持力:CBR12%以上(砕石路盤と
の相対比較基準) 排水中に指定有害物質を基準濃度以上含まない。 pH:5.8〜8.6(生活排水基準) などであるが、いずれも適用箇所や自治体によって多少
の相違がある。
【0026】そして、四次処理系41では、図3に示す
ように、搬送コンベヤ38で搬送された粒状体Fは、放
置場42の所定位置に順次所定量積み上げられて多数の
山が形成され、この状態で所定期間放置する。この粒状
体Fの放置期間は、三次処理系31で添加されたセメン
トHの種類によって異なるが、一般的なセメントであれ
ば1〜3日であり、アルミナ系セメントなど早期性の固
化剤を用いると更に放置期間が短縮できるものであり、
セメントHにより粒状体Fの内部に生成された水和物の
内部に、ある程度の骨格が形成されて安定固化されるま
で放置すればよい。
【0027】そして、この粒状体Fを放置場42で所定
期間放置したら、油圧ショベル43によってベルトコン
ベヤ44に搬送し、このベルトコンベヤ44によってホ
ッパ45まで搬送する。このホッパ45内には炭酸Iが
貯留されており、この炭酸Iの貯留量に対応した粒状体
Fを所定量ホッパ45に投入する。このホッパ45内の
粒状体F及び炭酸Iは下部から上部に循環攪拌され、粒
状体Fの表面に炭酸Iが付着して炭酸カルシウムの中性
被膜が生成される。この場合、セメントHによりに生成
された水和物の内部には骨格が形成されているため、粒
状体Fの内部のアルカリ雰囲気は確保されており、更に
水和物内部の骨格の成長は促進されている。そして、粒
状体Fの表面に中性被膜が生成されると、ホッパ45か
ら粒状体Fをトラック46に積載して所定の場所まで搬
送する。
【0028】即ち、粒状化した粒状体Fをホッパ45内
で炭酸Iに浸漬することにより、表面のアルカリが炭素
と反応して炭酸カルシウムを生成し、粒状体Fの表面に
炭酸カルシウムの中性被膜が形成され、粒状体Fの表面
のアルカリ性が中和されることとなる。
【0029】このように本実施形態の発生土処理装置に
あっては、無機系の材料を用いて生成された粒状体Fが
強度と安全性を保有しているため、建設資材として埋戻
し材や盛り土材など、良質土相当として再利用が可能と
なり、廃却処分などの費用を低減することが可能とな
る。この場合、粒状体Fからなる建設資材は、軽量で透
水性が良好であるため、運動場や植木の土壌や造成地の
盛土として最適であり、また、埋立地の排水ドレーン材
として使用することもできる。また、水ガラスGとセメ
ントHを粒子化剤とすることで処理費用が低減すると共
に、処理作業が容易となる。
【0030】つまり、安全な無機材料である水ガラスG
(珪酸ソーダ)と、セメントHなど無機系の水硬性材料
とを併用する装置とすることで、安全性を確保できる。
また、水ガラスGで吸水することにより、比較的高含水
比の泥土に対しても、分散造粒に必要な粘性の増加を可
能とすると共に、微粒子を拘束して大粒化することで粒
状体中の微粒成分を低減できる。更に、従来、処理でコ
ストや時間が必要であった乾燥や脱水などの処理が不要
となり、低コストで高効率に粒状化することができる。
そして、固化剤を、水ガラスGのゲル化反応剤と水和反
応による長期強度発現との2つの効果を1度に達成し、
装置の簡素化と低コスト化が図れる。
【0031】更に、生成した粒状体Fを放置場42で所
定期間放置してから、ホッパ45内の炭酸Iに浸漬して
炭酸カルシウムの中性被膜を生成している。従って、粒
状体Fの表面のアルカリ性が中和され、雨水等によって
アルカリが外部に流れだすことはなく、この間に内部の
アルカリ雰囲気で水和物内の骨格の成長が促進されて粒
状体Fが安定固化する。そのため、この粒状体Fを建設
資材として埋戻し材や盛り土に適用した場合の、対環境
性が向上して粒状体の適用対象が拡大される。
【0032】[第2実施形態]図4に本発明の第2実施
形態に係る発生土処理装置における四次処理系の処理工
程を表す概略を示す。なお、前述した実施形態で説明し
たものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付し
て重複する説明は省略する。
【0033】本実施形態の発生土処理装置は、前述の実
施形態と同様に、泥水式シールド掘削機によって排出さ
れた発生土(建設汚泥)を処理するものであって、一次
処理系、二次処理系、三次処理系は同様であるために説
明は省略し、四次処理系のみについて説明する。
【0034】本実施形態の発生土処理装置における四次
処理系51には、図4に示すように、三次処理系31に
て処理されて搬送コンベヤ38で搬送された粒状体Fを
所定期間放置するホッパ52と、このホッパ52内に放
置された粒状体Fを搬送するベルトコンベヤ53と、ベ
ルトコンベヤ53によって搬送される粒状体Fに中和剤
としての炭酸Iを噴霧して表面を中和処理する多数の噴
射ノズル54を有する噴射装置55と、中和処理した粒
状体Fを堆積する堆積場56とが設けられている。
【0035】ここで、このように構成された本実施形態
の四次処理系51による発生土の処理方法について説明
する。
【0036】搬送コンベヤ38で搬送された粒状体F
は、多数並設されたホッパ52内に順次投入され、この
状態で所定期間放置する。そして、この粒状体Fをホッ
パ52内で所定期間放置したら、ベルトコンベヤ44上
に排出して搬送し、この搬送途中の粒状体Fに対して、
噴射装置55の各噴射ノズル54から炭酸Iを噴霧す
る。ここで粒状体Fの表面に炭酸Iが付着して炭酸カル
シウムの中性被膜が生成される。そして、粒状体Fの表
面に中性被膜が生成されながら、ベルトコンベヤ44に
よって粒状体Fが堆積場56まで搬送される。
【0037】なお、炭酸Iが噴霧された粒状体Fを攪拌
機等に投入して粒状体Fの表面にまんべんなく炭酸Iを
付着させてもよい。この場合、セメントHによりに生成
された水和物の内部には骨格が形成されているため、粒
状体Fの内部のアルカリ雰囲気は確保されており、更に
水和物内部の骨格の成長は促進されている。
【0038】このように本実施形態の発生土処理装置に
あっては、生成した粒状体Fをホッパ52内で所定期間
放置してから、炭酸Iを噴霧して炭酸カルシウムの中性
被膜を生成している。従って、粒状体Fの表面のアルカ
リ性が中和され、雨水等によってアルカリが外部に流れ
だすことはなく、この間に内部のアルカリ雰囲気で水和
物内の骨格の成長が促進されて粒状体Fが安定固化す
る。
【0039】なお、上述した各実施形態では、中和剤と
して炭酸Iを適用したが、これに限定されるものではな
く、酸性の中和剤であればよく、例えば、リン酸、水、
塩酸などでもよく、5%程度の塩化第二鉄溶液を用いる
ことがコスト的に好ましい。
【0040】また、上述した各実施形態では、粒状体F
を所定期間放置した後に中和剤として炭酸Iによって表
面中和処理を行う場合、ホッパ45内に貯留された炭酸
Iに粒状体Fを浸漬したり、の噴射ノズル54から噴霧
したりしたが、表面中和処理方法としてはこれらに限る
ものではなく、例えば、炭酸ガスを送風したりしてもよ
い。
【0041】更に、この吸水剤としては水ガラスGの他
に、例えば、珪酸塩としての珪酸ソーダ、ポリマーやモ
ノマーなどの有機系吸水剤でもよく、固化剤としてはセ
メントHの他に、石灰系、石膏系の固化剤でもよい。
【0042】また、上述の各実施形態では、泥水式シー
ルド掘削機によって排出された発生土Aを処理するもの
としたが、土圧式シールド掘削機によって排出された発
生土を処理することもでき、この場合、一次処理系及び
二次処理系を省いて、発生土を直接三次処理系に搬入す
ればよい。これは、土圧式シールド掘削機によって排出
された発生土の比重が、脱水ケーキEの比重1.4〜
1.6とほぼ同様となっており、数cmの石や砂を含む
泥土で含水率20〜50%程度であるからである。更
に、この発生土は前述した建設発生土や建設汚泥であっ
てもよい。
【0043】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明の発生土処理方法によれば、発生
土に吸水剤及び固化剤を添加して攪拌混合してゲル化
し、ゲル化した発生土の内部物質を分断して粒子化させ
て粒状体を生成し、生成された粒状体を所定期間放置し
た後に表面を中和処理して被膜を形成するようにしたの
で、中性被膜の生成によって雨水等によりアルカリが外
部に流れだすことはなく、この間に内部のアルカリ雰囲
気で水和物内の骨格の成長が促進されて粒状体を安定固
化することができ、その結果、適正に中和処理を行うこ
とで中和処理効率及び安全性の向上を図ることができ
る。
【0044】また、請求項2の発明の発生土処理方法に
よれば、粒状体の生成処理をアルカリ雰囲気で行い、粒
状体の表面に中和剤を付着させることで中和処理を行う
ようにしたので、粒状体の内部では骨格の成長が促進さ
れて粒状体を安定固化することができる。
【0045】また、請求項3の発明の発生土処理方法に
よれば、粒状体を中和剤が貯溜された液槽内に浸漬する
ことで表面中和処理を行うようにしたので、粒状体の表
面にまんべんなく中和剤を付着させることで、中性被膜
を適正に生成することができる。
【0046】また、請求項4の発明の発生土処理方法に
よれば、粒状体に中和剤を噴射することで表面中和処理
を行うようにしたので、中和剤による処理装置を簡単な
構成で容易に製造することができる。
【0047】更に、請求項5の発明の発生土処理装置に
よれば、発生土に吸水剤及び固化剤を添加して攪拌混合
してゲル化させる攪拌混合手段と、ゲル化した発生土の
内部物質を分断して粒子化させて粒状体を生成する解砕
造粒手段と、生成された粒状体を所定期間放置した後に
表面を中和処理して被膜を形成する表面処理手段とを設
けたので、発生土に吸水剤及び固化剤を添加すること
で、微粒子間にポリマーが形成されて微粒子を拘束する
と共に、自由水を取り込みゲル化させることで発生土の
粘性が増加して分散粒状化が容易となり、また、粒状体
を所定期間放置した後に表面を中和処理して被膜を形成
することで、中性被膜によりアルカリが外部に漏れだす
ことはなく、この間に内部のアルカリ雰囲気で水和物内
の骨格の成長が促進されて粒状体を安定固化することが
でき、その結果、適正に中和処理を行うことで中和処理
効率及び安全性の向上を図ることができると共に、発生
土を再利用することで処理コストの低減を図ることがで
きる。
【0048】また、請求項6の発明の発生土処理装置に
よれば、掘削工事によって発生した発生土から砂礫成分
を除去する一次処理手段と、処理された発生土に凝集剤
を添加して脱水処理する二次処理手段と、処理された発
生土に吸水剤及び固化剤を添加して攪拌混合した後に内
部物質を分断して粒子化させて粒状体を生成する三次処
理手段と、生成された粒状体を所定期間放置した後に表
面を中和処理して被膜を形成する四次処理手段とを設け
たので、発生土に吸水剤及び固化剤を添加することで、
微粒子間にポリマーが形成されて微粒子を拘束すると共
に、自由水を取り込みゲル化させることで発生土の粘性
が増加して分散粒状化が容易となり、また、粒状体を所
定期間放置した後に表面を中和処理して被膜を形成する
ことで、中性被膜によりアルカリが外部に漏れだすこと
はなく、この間に内部のアルカリ雰囲気で水和物内の骨
格の成長が促進されて粒状体を安定固化することがで
き、その結果、適正に中和処理を行うことで中和処理効
率及び安全性の向上を図ることができると共に粒子化処
理を効率的に行うことができ、発生土を再利用すること
で処理コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る発生土処理装置の
処理工程を表す概略図である。
【図2】三次処理系の処理工程を表す概略図である。
【図3】四次処理系の処理工程を表す概略図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る発生土処理装置に
おける四次処理系の処理工程を表す概略図である。
【図5】従来の発生土処理の工程の概略図である。
【符号の説明】
11 一次処理系 12 分級機 21 二次処理系 23 凝集剤添加装置 24 脱水機 31 三次処理系 32 スクリューコンベヤ 33 吸水剤添加装置 34 固化剤添加装置 36 攪拌混合機 37 解砕造粒機 38 搬送コンベヤ 41 四次処理系 42 放置場 45 ホッパ A,C 発生土 B 砂礫成分 D 凝集剤 E 脱水ケーキ F 粒状体 G 水ガラス(吸水剤) H セメント(固化剤) I 炭酸(中和剤)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若林 明 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 Fターム(参考) 4D004 AA32 AB01 AC05 BA02 BB03 CA04 CA14 CA35 CA45 CA50 CB13 CC12 CC13 CC15 4D059 AA09 BE00 BE54 BF11 BG00 BK09 BK11 BK17 CB08 CB09 CC04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発生土に吸水剤及び固化剤を添加して攪
    拌混合してゲル化し、ゲル化した発生土の内部物質を分
    断して粒子化させて粒状体を生成し、生成された粒状体
    を所定期間放置した後に表面を中和処理して被膜を形成
    することを特徴とする発生土処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発生土処理方法におい
    て、前記粒状体の生成処理をアルカリ雰囲気で行い、前
    記粒状体の表面に中和剤を付着させることで中和処理を
    行うことを特徴とする発生土処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の発生土処理方法におい
    て、前記粒状体を中和剤が貯溜された液槽内に浸漬する
    ことで表面中和処理を行うことを特徴とする発生土処理
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の発生土処理方法におい
    て、前記粒状体に中和剤を噴射することで表面中和処理
    を行うことを特徴とする発生土処理方法。
  5. 【請求項5】 発生土に吸水剤及び固化剤を添加して攪
    拌混合してゲル化させる攪拌混合手段と、該攪拌混合手
    段によってゲル化した発生土の内部物質を分断して粒子
    化させて粒状体を生成する解砕造粒手段と、該解砕造粒
    手段によって生成された粒状体を所定期間放置した後に
    表面を中和処理して被膜を形成する表面処理手段とを具
    えたことを特徴とする発生土処理装置。
  6. 【請求項6】 掘削工事によって発生した発生土から砂
    礫成分を除去する一次処理手段と、該一次処理手段で処
    理された発生土に凝集剤を添加して脱水処理する二次処
    理手段と、該二次処理手段で処理された発生土に吸水剤
    及び固化剤を添加して攪拌混合した後に内部物質を分断
    して粒子化させて粒状体を生成する三次処理手段と、該
    三次処理手段で生成された粒状体を所定期間放置した後
    に表面を中和処理して被膜を形成する四次処理手段とを
    具えたことを特徴とする発生土処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017013007A (ja) * 2015-07-01 2017-01-19 国立大学法人横浜国立大学 粘性土の改質処理方法および造粒固化方法
JP2018103071A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 domi環境株式会社 再生土製造システムおよび再生土製造方法

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