JP2017012754A

JP2017012754A - インソールとそれを具えたスリッパ

Info

Publication number: JP2017012754A
Application number: JP2016128691A
Authority: JP
Inventors: 正盛陳; Seisei Chin; 奕▲ウェイ▼ 陳; Dennis Chen
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2015-06-30
Filing date: 2016-06-29
Publication date: 2017-01-19
Also published as: CN104921407A; US20170000214A1

Abstract

【課題】従来技術の欠点を解消できるインソールを提供する。【解決手段】着用者に着用されるように構成されたインソールであって、当該インソールは、繊維パッド（２）を具える。繊維パッド（２）は、着用者の前足部に位置対応すると共に上下方向（Ｚ）に積層された複数の繊維層（２３１）を含む第１の部分（２３）を有する。各繊維層（２３１）は、複数の繊維（２３２）及び繊維（２３２）と結合した樹脂材料（２３３）を含む。繊維パッド２の第１の部分２３は、トウ・ヒール方向（Ｘ）に沿って着用者の前足部に対応した凹状の第１の縦方向断面形状（２４）を有する。スリッパは、上述のインソールを具える。【選択図】図1

Description

本出願は、２０１５年6月３０日に出願された中国特許出願第２０１５１０３７２６２８.９号の優先権を主張する。

本発明は、インソールに関し、より具体的には、緩衝作用をもたらし且つ着用者の足を支えると共に足の前進方向への移動を補助することができるインソールに関する。

人体の足は走行、歩行、その他の活動によって衝撃を受けるが、その衝撃が足の不具合を引き起こすことがある。足に不具合が起きると、大抵の人は歩行時の姿勢や歩き方を変えて不具合がある側の痛みを軽減しようとするが、そのようにすることで、他の足の部位や関節に余計な負担がかかり、別の不具合を起こすこともある。

足の不具合を軽減するために、従来の靴は、通常、アウトソールと、アウトソール上に設けられるミッドソールと、ミッドソールのアウトソール側と反対の側に設けられるインソールと、を有する。ミッドソールは、安定性と足への確かな支えを提供するため、硬い材質でできており、一方、インソールは、快適性と緩衝性の向上のため、弾性材質でできている。従来のインソールは、特許文献１に記載されているように、カーボンファイバー層とこれに接着された樹脂層とを有する。また、この従来のインソールは、厚みが均一である。しかしながら、足において着用者が重心をかけがちな部位には、より一層の緩衝が求められるので、この点で、従来の履物及び従来のインソールは、緩衝性と快適性が不足しており、特に足や膝に変形を生じている人、例えば扁平足、ハイアーチ、内反膝、外反膝を生じている人にとっては、緩衝性と快適性が大きく不足している。

台湾実用新案登録第Ｍ４３５８４８号公報

そこで、本発明の目的は、少なくとも従来技術の欠点を解消できるインソールを提供することにある。

本発明の一つの態様は、インソールであり、当該インソールは、着用者の前足部に位置対応すると共に上下方向に積層された複数の繊維層を含む第１の部分を有する繊維パッドを具える。各繊維層は、複数の繊維及び複数の繊維と結合した樹脂材料を含む。繊維パッドの第１の部分は、トウ・ヒール方向に沿って着用者の前足部に対応した凹状の第１の縦方向断面形状を有する。

本発明の他の一つの態様は、スリッパであり、当該スリッパは、少なくとも着用者の前足部を覆うアッパー部と、アッパー部と連結された上述のインソールと、を具える。
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照する以下の実施形態の詳細な説明において明白になるであろう。

本発明に係るインソールの第１の実施形態を概略的に示す側面図である。第１の実施形態の上面図である。図１において丸囲いされた部分を示す部分拡大断面図である。第１の実施形態における繊維パッドのトウ・ヒール方向に沿った断面図である。本発明に係るインソールの第２の実施形態における第１の部分を概略的に示す上面図である。第２の実施形態における繊維パッドのトウ・ヒール方向に直交する方向である横方向に沿った断面図である。本発明に係るインソールの第３の実施形態を示す上面図である。本発明に係るインソールの第４の実施形態における繊維パッドのトウ・ヒール方向に沿った断面図である。第４の実施形態の上面図である。本発明に係るインソールの第５の実施形態を概略的に示す上面図である。第５の実施形態における繊維パッドのトウ・ヒール方向に沿った断面図である。第５の実施形態における繊維パッドの上面図である。本発明に係るインソールの第６の実施形態を概略的に示す上面図である。第６の実施形態を概略的に示す側面図である。本発明に係るインソールの第７の実施形態を概略的に示す上面図である。本発明に係るインソールの第８の実施形態を概略的に示す上面図である。第８の実施形態を概略的に示す側面図である。図１７に示されたインソールを含む本発明に係るスリッパの一実施形態を概略的に示す側面図である。

以下、本発明をより詳しく説明する。なお、類似の構成要素については、本発明全体を通して同一番号が付されている。

図１から図３に示されているように、本発明に係るインソールは、第１の実施形態において、繊維パッド２と、弾性体３と、を具える。

繊維パッド２は、着用者の足（図示せず）のつま先部分に隣接する第１の端２１と、トウ・ヒール方向（Ｘ）において第１の端２１の反対側にある第２の端２２と、第１の端２１と第２の端２２との間にあって着用者の前足部に位置対応する第１の部分２３と、を有する。繊維パッド２の第１の部分２３は、トウ・ヒール方向（Ｘ）と直交する方向である上下方向（Ｚ）に積層された複数の繊維層２３１（図３参照）を含む。各繊維層２３１は、複数の繊維２３２及び繊維２３２と結合した樹脂材料２３３を含む。繊維２３２は、例えばグラスファイバー、カーボンファイバー、または、稲わら、いぐさ、その他の草類植物といった有機材料からなる。

製造時には、繊維２３２は、まずシート状に予備成形され、熱硬化性樹脂浴または熱可塑性樹脂浴に浸漬されてから、積み重ねられて、ホットプレスにかけられる。樹脂材料２３３は、繊維２３２に付与された熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂が硬化することで、形成される。

図４に示されているように、繊維パッド２の第１の部分２３は、トウ・ヒール方向（Ｘ）に沿って着用者の前足部に対応した凹状の第１の縦方向断面形状２４を有する。

弾性体３は、繊維パッド２を被包しており、繊維パッド２の第１の端２１に近接する前端３１と、繊維パッド２の第１の端２１から離れている後端３２と、前端３１から後端３２に延伸している上面３３および底面３４と、を有する。弾性体３は、エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）やポリウレタン（ＰＵ）からなる軟質フォームなどの、可撓性のあるプラスチック材料で構成することができる。

繊維パッド２の第１の部分２３は、着用者の前足部の支えとなるもので、繊維パッド２の最下部２３５（図１参照）を支点として、シーソーのように振る舞う。着用者が前進方向に移動した際には、繊維パッド２の第１の部分２３の前部が、地面における足跡のつま先部のように押圧される。この時、繊維パッド２の第１の部分２３の後部が上に来て、着用者の足の前方上方への移動を補助するようになる。これにより、上述の従来の靴と比べると、着用者の歩行または走行速度が向上し得る上に、足の前方上方への移動の補助により、着用者にとっては体力を温存することが可能になる。

すなわち、繊維パッド２により足がしっかりと支えられる上に、弾性体３により快適性とクッション性とが提供される。当該インソールは、繊維パッド２が弾性体３に組み込まれていることにより、各種の靴への応用に適するようになり、特に足や膝に変形を来たしている人向けにデザインされた靴に適する。当該インソールは、歩行や走行の際の地面反力を和らげて、足の地面との衝撃を弱めることができる。

図５及び図６に示されているように、本発明に係るインソールの第２の実施形態は、第１の実施形態と類似する。第１と第２の実施形態の差異は、第２の実施形態における繊維パッド２の第１の部分２３が、トウ・ヒール方向（Ｘ）に直交する横方向（Ｙ）に沿って、着用者の前足部に対応した凹状の第１の横方向断面形状２０を更に有し、これにより、繊維パッド２の第１の部分２３が前足部の形状に対応している点にある。図５に示されている各矢印の頭端は、着用者の足に最も近いエリアを指している。このような人体工学デザインにより履き心地が更に良くなる。
平坦でない地面を歩行または走行する時には、足が地面の起伏に沿って内側にねじれて捻挫してしまいがちである。しかし、繊維パッド２が前足部の形状に対応していて、足の前方上方への移動を補助するので、歩みがしっかりし、足をくじく恐れが低減する。

図７に示されているように、本発明に係るインソールの第３の実施形態は、第２の実施形態と類似する。第２と第３の実施形態の差異は、第３の実施形態における繊維パッド２が、着用者の中足部を支えるように中足部に位置対応する第２の部分２５を更に有する点にある。着用者が前進方向に移動する際に、繊維パッド２の第１の部分２３の前部が足のつま先部に押し下げられるに連れて、繊維パッド２の第２の部分２５が上に来るようになる。このようにして、土踏まずが、繊維パッド２の第２の部分２５によって前方上方に移動するように補助される。第３の実施形態のインソールは、第１の実施形態と同様に、速度向上および体力温存作用をもたらす。

図８及び図９に示されているように、本発明に係るインソールの第４の実施形態は、第３の実施形態と類似する。第３と第４の実施形態の差異は、第４の実施形態における繊維パッド２の第２の部分２５が、土踏まずに位置対応すると共にトウ・ヒール方向（Ｘ）に沿って着用者の中足部に向かって凸状の第２の縦方向断面形状２６と、上記横方向（Ｙ）に沿って着用者の中足部に向かって凸状の第２の横方向断面形状（図９においてａ線に沿った断面形状）を有するエリア（図９において点線で示されたエリア）と、を有する点にある。

足の縦方向及び横方向のアーチ（土踏まず）は、足にかかる負担を分散し、また跳躍動作をする際の支えとなる。第２の縦方向断面形状２６と第２の横方向断面形状は、それぞれ、足の内側の縦方向アーチ及び横方向アーチに形状対応するように形成されている。

第４の実施形態の繊維パッド２は、土踏まずに、支えを提供する。扁平足の人にとって、第４の実施形態の繊維パッド２は、足の痛みを和らげ、長時間の歩行によって骨に変形を来たす恐れを低減することができる。

なお、本実施形態において、第２の縦方向断面形状２６は、足の内側の縦方向アーチに形状対応しているが、本実施形態の変形例においては、足の外側の縦方向アーチに形状対応してもよい。

図１０から図１２に示されているように、本発明に係るインソールの第５の実施形態は、第４の実施形態と類似する。第４と第５の実施形態の差異は、第５の実施形態における繊維パッド２が、着用者の後足部を支えるように第２の部分２５から第１の部分２３とは反対側に延伸した、第３の部分２７を更に有する点にある。繊維パッド２の第３の部分２７は、互いに間隔を置いて繊維パッド２の第２の部分２５からそれぞれ延伸し、それらの間に窪み２７２（図１２参照）を画成している２つの側縁支持部２７１を有する。窪み２７２は、後足部の踵に位置対応している。このようにして、着用者の後足部の外側が支えられると共に、後足部の踵が弾性体３と接触するようになるので、後足部に支えと充分な快適さを提供することができる。

なお、本実施形態の変化例においては、繊維パッド２の第２の端２２の厚みが第１の端２１の厚みよりも大きく、繊維パッド２の第１の端２１が第２の端２２よりも柔軟となるように構成してもよい。

図１３及び図１４に示されているように、本発明に係るインソールの第６の実施形態は、第５の実施形態と類似する。第５と第６の実施形態の差異は、第６の実施形態における繊維パッド２には上下方向（Ｚ）に貫通する複数の貫通孔２８が形成されている点にある。繊維パッド２は、また、互いにトウ・ヒール方向（Ｘ）の反対側にある第１の側縁２９１及び第２の側縁２９２と、上下方向（Ｚ）において互いに反対側にあってそれぞれ弾性体３の上面３３及び底面３４に覆われている上面２９３及び底面２９４と、を更に有する。第１の側縁２９１は、第２の側縁２９２に向かって窪んだ部分２９５を有する。繊維パッド２の第２の部分２５は、第１の側縁２９１の上述の部分２９５に近接した位置にある。

更に、第６の実施形態の弾性体３には、それぞれ繊維パッド２の貫通孔２８と空間的に連通する複数の穿孔３５が形成されており、これにより足に通気性を与える。

図１５に示されているように、本発明に係るインソールの第７の実施形態は、第６の実施形態と類似する。第６と第７の実施形態の差異は、第７の実施形態では貫通孔２８と穿孔３５が省略されている点にある。第７の実施形態における弾性体３は、繊維パッド２を部分的に被包している。繊維パッド２は、弾性体３から露出していて繊維パッド２の底面２９４（図１４参照）に位置している露出部分２９７を更に有する。

図１６及び図１７に示されているように、本発明に係るインソールの第８の実施形態は、第６の実施形態と類似する。第６と第８の実施形態の差異は、第８の実施形態において繊維パッド２は、繊維パッド２の第１の部分２３の上面２９３に取り付けられていて足のつぼ「湧泉」に位置対応する突出ブロック２３４と、互いに反対側に位置しそれぞれ繊維パッド２の第１の側縁２９１と第２の側縁２９２から窪む２つの側縁窪み２９６と、を更に有する。また、第８の実施形態において、弾性体３は、弾性体３の上面３３において繊維パッド２の第１の部分２３及び第２の部分２５に対応する位置に複数が互いに間隔を置いて配置された前部突起４１と、弾性体３の上面３３において繊維パッド２の第３の部分２７に対応する位置に配置された後部突起４２と、を有する。後部突起４２は、面積が、各前部突起４１よりも大きい。

突出ブロック２３４は、足のつぼ「湧泉」に対してマッサージ作用をもたらす。また、側縁窪み２９６の形成により、繊維パッド２が曲がりやすくなり、柔軟性と履き心地が向上する。前部突起４１と後部突起４２とは、足の地面との衝撃を和らげるように更なるクッション性を提供する。

図１８に示されているように、本発明に係るスリッパは、その一実施形態において、少なくとも着用者の前足部を覆うアッパー部５と、アッパー部５と連結されている第８の実施形態のインソールと、を具える。

上記においては、本発明の全体的な理解を促すべく、多くの具体的な詳細が示された。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。また、本明細書における「一つの実施形態」「一実施形態」を示す説明において、序数などの表示を伴う説明は、全て、特定の態様、構造、特徴を有する本発明の具体的な実施に含まれ得るものであることと理解されたい。更に、本説明において、時には複数の変化例が、一つの実施形態、態様に組み込まれているが、これは、本説明を合理化させるためのもので、また、本発明の多面性が理解されることを目的としたものである。

Claims

着用者の前足部に位置対応すると共に上下方向に積層された複数の繊維層を含む第１の部分を有する繊維パッドを具え、各前記繊維層は、複数の繊維及び前記複数の繊維と結合した樹脂材料を含み、前記繊維パッドの前記第１の部分は、トウ・ヒール方向に沿って着用者の前足部に対応した凹状の第１の縦方向断面形状を有する、
インソール。
前記繊維パッドの前記第１の部分は、トウ・ヒール方向に直交する横方向に沿って着用者の前足部に対応した凹状の第１の横方向断面形状を有する、
請求項１に記載のインソール。
前記繊維パッドは、着用者の中足部に位置対応し且つトウ・ヒール方向に沿って着用者の中足部に向かって凸状の第２の縦方向断面形状を有する第２の部分を更に有する、
請求項２に記載のインソール。
前記繊維パッドの前記第２の部分は、前記横方向に沿って着用者の中足部に向かって凸状の第２の横方向断面形状を有する、
請求項３に記載のインソール。
前記繊維パッドは、互いにトウ・ヒール方向の反対側にある第１の側縁及び第２の側縁を更に有し、前記第１の側縁は前記第２の側縁に向かって窪んだ部分を有し、前記第２の部分は前記第１の側縁の前記部分に近接した位置にある、
請求項４に記載のインソール。
前記繊維パッドを少なくとも部分的に被包した弾性体を更に具える、
請求項５に記載のインソール。
前記繊維パッドは、前記弾性体から露出している露出部分を更に有する、
請求項６に記載のインソール。
前記繊維パッドの前記露出部分は、前記繊維パッドの底面に位置している、
請求項７に記載のインソール。
前記繊維パッドには、それぞれ上下方向に貫通する複数の貫通孔が形成されている、
請求項６に記載のインソール。
前記弾性体には、それぞれ前記繊維パッドの前記貫通孔と空間的に連通する複数の穿孔が形成されている、請求項９に記載のインソール。
前記繊維パッドの前記第１の部分の上面に取り付けられた突出ブロックを更に具える、
請求項１に記載のインソール。
前記繊維パッドの前記第１の部分は、互いに反対側に位置しそれぞれ前記繊維パッドの第１の側縁と第２の側縁から窪む２つの側縁窪みを更に有する、
請求項１に記載のインソール。
前記繊維パッドは、着用者の後足部を支えるように前記第２の部分から前記第１の部分とは反対側に延伸した第３の部分を更に有する、
請求項４に記載のインソール。
前記繊維パッドの前記第３の部分は、互いに間隔を置いて前記繊維パッドの前記第２の部分からそれぞれ延伸しそれらの間に窪みを画成している２つの側縁支持部を有し、前記窪みは、前記後足部の踵に位置対応する、
請求項１３に記載のインソール。
少なくとも着用者の前足部を覆う、アッパー部と、
前記アッパー部と連結されていて、着用者の前足部に位置対応すると共に上下方向に積層された複数の繊維層を含む第１の部分を有する繊維パッドを有し、各前記繊維層は、複数の繊維及び前記複数の繊維と結合した樹脂材料を含み、前記繊維パッドの前記第１の部分は、トウ・ヒール方向に沿って着用者の前足部に向かって凹状の第１の縦方向断面形状を有する、インソールと、
を具える、スリッパ。