<パチンコ遊技機の構造>
次に、図1及び図2を参照して、本実施形態におけるパチンコ遊技機の構造について説明する。なお、以下の説明において、同様の構成には、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。図1は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の外観を示す斜視図である。また、図2は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の分解斜視図である。
パチンコ遊技機1は、図1及び図2に示すように、本体2と、本体2に対して開閉自在に取り付けられたベースドア3と、ベースドア3に対して開閉自在に取り付けられたガラスドア4とを備える。
[本体]
本体2は、長方形状の開口2aを有する枠状部材で構成される(図2参照)。この本体2は、例えば、木材等の材料により形成される。
[ベースドア]
ベースドア3は、本体2の外形形状と略等しい長方形の外形形状を有する板状部材で構成される。ベースドア3は、本体2の前方(パチンコ遊技機1の正面側)に配置されており、ベースドア3を本体2の一方の側辺端部を軸にして回動させることにより、本体2の開口2aが開閉される。ベースドア3には、図2に示すように、四角形状の開口3aを有する。この開口3aは、ベースドア3の略中央部から上側の領域に亘って形成され、該領域の大部分を占有する大きさで形成される。
また、ベースドア3には、スピーカ11(音声発生手段)と、遊技盤12と、表示装置13(演出手段、表示手段)と、皿ユニット14と、発射装置15と、払出装置16と、基板ユニット17とが取り付けられる。
スピーカ11は、ベースドア3の上部(上端部付近)に配置される。遊技盤12は、ベースドア3の前方(パチンコ遊技機1の正面側)に配置され、ベースドア3の開口3aを覆うように配置される。
遊技盤12は、光透過性を有する板形状の樹脂部材で構成される。なお、光透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等を用いることができる。
また、遊技盤12の前面(パチンコ遊技機1の正面側の表面)には、発射装置15から発射された遊技球が転動する遊技領域12aが形成される。この遊技領域12aは、ガイドレール41(具体的には後述の図3に示す外レール41a)に囲まれた領域であり、その外周形状は略円状である。さらに、遊技領域12aには、複数の遊技釘56(後述の図3参照)が打ちこまれている。なお、遊技盤12(遊技領域12a)の構成については、後述の図3を参照しながら後で詳述する。
表示装置13は、遊技盤12の背面側(パチンコ遊技機1の正面側とは反対側)に取り付けられる。この表示装置13は、画像を表示する表示領域13aを有する。表示領域13aの大きさは、遊技盤12の表面の全部又は一部の領域を占めるような大きさに設定される。この表示装置13の表示領域13aには、演出用の識別図柄、演出画像、装飾用画像(装飾図柄)などの各種画像が表示される。遊技者は、遊技盤12を介して、表示装置13の表示領域13aに表示された各種画像を視認することができる。
なお、本実施形態では、表示装置13としては、液晶表示装置を用いる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、表示装置13として、例えば、プラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなどの表示機器を適用してもよい。
皿ユニット14は、遊技盤12の下方に配置される。この皿ユニット14は、上皿21と、その下方に配置された下皿22とを有する。上皿21及び下皿22には、図1に示すように、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口21a及び払出口22aがそれぞれ形成される。所定の払出条件が成立した場合には、払出口21a及び払出口22aから遊技球が排出されて、それぞれ、上皿21及び下皿22に貯留される。また、上皿21に貯留された遊技球は、発射装置15によって遊技領域12aに発射され
る。
また、皿ユニット14には、第2演出操作部600が設けられる。この第2演出操作部600は、上皿21上に取り付けられる。本実施形態のパチンコ遊技機1は、第2演出操作部600を用いて行う所定の演出機能を有し、所定の演出を行う場合には、表示装置13の表示領域13a等に、第2演出操作部600の操作を促す画像が表示される。なお、第2演出操作部600は、皿ユニット14に限らず、遊技者による操作が可能な位置であれば、パチンコ遊技機1の任意の位置に設けることができる。
発射装置15は、ベースドア3の前面において、右下の領域(右下角部付近)に配置される。この発射装置15は、遊技者によって操作可能な発射ハンドル25を備え、回動可能に支持される。
なお、図1及び図2には示さないが、発射装置15には遊技球の発射動作を制御するソレノイドアクチュエータ(駆動装置)が設けられる。また、図1及び図2には示さないが、発射ハンドル25の周縁部には、タッチセンサが設けられ、発射ハンドル25の内部には、発射ボリュームが設けられる。発射ボリュームは、発射ハンドル25の回動量に応じて抵抗値を変化させ、ソレノイドアクチュエータに供給する電力を変化させる。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技者の手が発射ハンドル25のタッチセンサに接触すると、タッチセンサは検知信号を出力する。これにより、遊技者が発射ハンドル25を握持したことが検知され、ソレノイドアクチュエータによる遊技球の発射が可能になる。そして、遊技者が発射ハンドル25を把持して時計回り(遊技者側から見て右回り)の方向へ回動操作すると、発射ハンドル25の回動角度に応じて発射ボリュームの抵抗値が変化し、その抵抗値に対応する電力がソレノイドアクチュエータに供給される。その結果、上皿21に貯留された遊技球が順次発射され、発射された遊技球は、ガイドレール41(後述の図3参照)に案内されて遊技盤12の遊技領域12aへ放出される。
また、図1及び図2には示さないが、発射ハンドル25の側部には、発射停止ボタンが設けられる。発射停止ボタンは、ソレノイドアクチュエータによる遊技球の発射を停止さ
せるために設けられたボタンである。遊技者が発射停止ボタンを押下すると、発射ハンドル25を把持して回動させた状態であっても、遊技球の発射が停止される。
払出装置16及び基板ユニット17は、ベースドア3の背面側に配置される。払出装置16には、貯留ユニットから遊技球が供給される。払出装置16は、貯留ユニットから供給された遊技球の中から、払出条件の成立に基づいて、所定個数の遊技球を上皿21又は下皿22に払い出す。基板ユニット17は、各種制御基板を有する。各種制御基板には、後述する主制御回路や副制御回路などが設けられる。
[ガラスドア]
ガラスドア4は、表面が略四角形状の板状部材で構成される。また、ガラスドア4は、遊技盤12の前面側に配置され、遊技盤12を覆う大きさを有する。このガラスドア4の前面において、スピーカ11と対向する上部領域には、スピーカカバー29が設けられる。
また、ガラスドア4の中央部において、遊技盤12の遊技領域12aと対向する領域には、少なくとも遊技領域12aを露出させるような大きさの開口4aが形成される。ガラスドア4の開口4aは、光透過性を有する保護ガラス28が取り付けられ、これにより、開口4aが塞がれる。したがって、ガラスドア4をベースドア3に対して閉じると、保護ガラス28は、遊技盤12の少なくとも遊技領域12aに対面するように配置される。
また、ガラスドア4には、第1演出操作部500が設けられる。この第1演出操作部500は、ガラスドア4の側縁と開口4aとの間に取り付けられる。本実施形態のパチンコ遊技機1は、第1演出操作部500を用いて行う所定の演出機能を有し、所定の演出を行う場合には、表示装置13の表示領域13a等に、第1演出操作部500の操作を促す画像が表示される。なお、第1演出操作部500は、ガラスドア4に限らず、遊技者による操作が可能な位置であれば、パチンコ遊技機1の任意の位置に設けることができる。
また、ガラスドア4には、開口4aの下方に、遊技に伴う演出表示とは別に、遊技履歴や個人の遊技データを表示させるためのメニュー画面を操作するための選択ボタン31及び選択した内容を確定させる決定ボタン32を備える。
[遊技盤]
次に、遊技盤12の構成について、図3を参照して説明する。図3は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における遊技盤の構成を示す正面図である。
遊技盤12の前面には、図3に示すように、ガイドレール41と、球通過検出器(ゲート)43と、第1始動口44と、第2始動口45(始動領域)と、普通電動役物46とが設けられる。また、遊技盤12の前面には、一般入賞口51と、第1大入賞口53(可変入賞装置)と、第2大入賞口54(可変入賞装置)と、アウト口55と、複数の遊技釘56とが設けられる。さらに、遊技盤12の前面において、その略中央に配置された表示装置13の表示領域13aの上部には、特別図柄表示装置61(特別図柄表示手段)と、普通図柄表示装置62と、普通図柄保留表示装置63と、第1特別図柄保留表示装置64と、第2特別図柄保留表示装置65とが設けられる。
なお、図3には示さないが、遊技盤12の前面には、演出用7セグカウンタも設けられる。演出用7セグカウンタは、二桁の数字や2つの英字を表示可能な表示カウンタで構成される。また、本実施形態では、特別図柄の停止表示の結果が「大当り」である場合に点灯する報知LED(Light Emitting Diode)や、大当り遊技中のラウンド数を表示するラウンド数表示装置66(図25参照)等を設けてもよい。
[遊技領域の各種構成部材]
ガイドレール41は、遊技領域12aを区画する円弧状に延在した外レール41aと、この外レール41aの内側(内周側)に配置された、円弧状に延在した内レール41bとで構成される。遊技領域12aは、外レール41aの内側に形成される。外レール41a及び内レール41bは、遊技者側から見て、遊技領域12aの左側端部付近において互いに対向するように配置され、これにより、外レール41aと内レール41bとの間に、発射装置15(図1参照)によって発射された遊技球を遊技領域12aの上部へ案内するガイド経路41cが形成される。
また、遊技領域12aの左側上部に位置する内レール41bの先端部には、該内レール41bの先端部と、それと対向する外レール41aの一部とにより、玉放出口41dが形成される。そして、内レール41bの先端部には、玉放出口41dを塞ぐようにして、玉戻り防止片42が設けられる。この玉戻り防止片42は、玉放出口41dから遊技領域12aに放出された遊技球が、再び玉放出口41dを通過してガイド経路41cに進入することを防止する。
玉放出口41dから放出された遊技球は、遊技領域12aの上部から下部に向かって流下する。この際、遊技球は、複数の遊技釘56、第1始動口44、第2始動口45等の遊技領域12aに設けられた各種部材に衝突して、その進行方向を変えながら遊技領域12aの上部から下部に向かって流下する。
遊技領域12aの略中央には、表示装置13の表示領域13aが設けられる。この表示領域13aの上端には、障害物13bが設けられる。障害物13bを設けることにより、遊技球は、遊技領域12a内の表示領域13aと重なる領域上を通過しない。
球通過検出器43は、遊技者側から見て、表示領域13aの右側端部付近に配置される。球通過検出器43には、球通過検出器43を通過する遊技球を検出するための球通過検出センサ115(図25参照)が設けられる。また、球通過検出器43を遊技球が通過することにより、「当り」か否かの抽選が行われ、該抽選の結果に基づいて普通図柄の変動表示が開始される。
第1始動口44は、表示領域13aの下方に配置され、第2始動口45は、第1始動口44の下方に配置される。第1始動口44及び第2始動口45は、遊技球を受け入れ可能な部材で構成される。以下、遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入ること又は流入し通過することを「入賞」という。そして、遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入賞すると、第1所定数(例えば3個)の遊技球が払い出される。また、第1始動口44に遊技球が入球することにより、「大当り」及び「小当り」のいずれかであるか否かの抽選が行われ、該抽選の結果に基づいて特別図柄の変動表示が開始される。さらに、第2始動口45に遊技球が入球することにより、「大当り」及び「小当り」のいずれかであるか否かの抽選が行われ、該抽選の結果に基づいて特別図柄の変動表示が開始される。
第1始動口44には、第1始動口44に入賞した遊技球を検出するための第1始動口入賞球センサ116a(図25参照)が設けられる。また、第2始動口45には、第2始動口45に入賞した遊技球を検出するための第2始動口入賞球センサ116b(図25参照)が設けられる。なお、第1始動口44及び第2始動口45に入賞した遊技球は、遊技盤12に設けられたアウト口55を通過して遊技球の回収部に搬送される。
普通電動役物46は、第2始動口45に設けられる。普通電動役物46は、第2始動口45の両側に回動可能に取り付けられた一対の羽根部材と、一対の羽根部材を駆動させる普通電動役物ソレノイド111(図25参照)とを有する。この普通電動役物46は、普通電動役物ソレノイドにより駆動され、一対の羽根部材を拡げて第2始動口45に遊技球を入賞し易くする開放状態、及び、一対の羽根部材を閉じて第2始動口45に遊技球を入賞不可能にする閉鎖状態の一方の状態を発生させる。なお、本実施形態では、普通電動役物46が閉鎖状態である場合、一対の羽根部材の開口形態を、入賞不可能にする形態でなく、遊技球の入賞が困難になるような形態にしてもよい。
一般入賞口51は、遊技領域下部付近に配置される。一般入賞口は遊技球を受け入れ可能な部材で構成される。以下では、遊技球が一般入賞口51に入ること又は流入して通過することもまた、「入賞」という。一般入賞口51に遊技球が入賞すると、第2所定数(例えば10個)の遊技球が払い出される。
一般入賞口51には、一般入賞口51に入賞した遊技球を検出するための一般入賞球センサ114(図25参照)が設けられる。
第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、球通過検出器43の下方で、且つ、第1始動口44と一般入賞口51との間に配置される。そして、第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、遊技球の流路に沿って上下方向に配置され、第1大入賞口53は、第2大入賞口54の上方に配置される。第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、ともに、いわゆるアタッカー式の開閉装置であり、開閉可能なシャッタ53a及び54aと、シャッタを駆動させる第1大入賞口ソレノイド112a(図25参照)及び第2大入賞口ソレノイド112b(図25参照)とを有する。
第1大入賞口53及び第2大入賞口54のそれぞれは、対応するシャッタが開いている状態(開放状態)のときに遊技球を受け入れ、シャッタが閉じている状態(閉鎖状態)のときには遊技球を受け入れない。以下では、遊技球が第1大入賞口53又は第2大入賞口54に入ること又は流入し通過することもまた、「入賞」という。第1大入賞口53に遊技球が入賞すると、第3所定数球(本実施形態では15個)の遊技球が払い出される。一方、第2大入賞口54に遊技球が入賞すると、第4所定数球(本実施形態では15個)の遊技球が払い出される。
また、第1大入賞口53には、第1大入賞口53に入賞した遊技球を計数するための第1大入賞検出センサ113a(図25参照)が設けられる。さらに、第2大入賞口54には、第2大入賞口54に入賞した遊技球を計数するための第2大入賞検出センサ113b(図25参照)が設けられる。
アウト口55は、遊技領域12aの最下部に設けられる。このアウト口55は、第1始動口44、第2始動口45、一般入賞口51、第1大入賞口53及び第2大入賞口54のいずれにも入賞しなかった遊技球を受け入れる。
本実施形態の遊技領域12aにおける各種構成部材の配置を図3に示すような配置にすると、遊技者により遊技領域12aの右側の領域に遊技球が打ち込まれた場合(右打ちされた場合)、遊技釘56等により遊技球が第2始動口45に誘導される。この場合、第1始動口44に入賞する可能性はほとんどなくなる。なお、本実施形態では、後述するように、第2始動口45に入賞した方が、第1始動口44に入賞した場合より、遊技者にとって有利な抽選を受け易くなる。それゆえ、第2始動口45への入賞が比較的容易になる後述の「時短遊技状態」では、右打ちを行うことにより、第1始動口44への入賞の可能性が高まり相対的に有価価値が得やすい状態となる。
[特別図柄表示装置]
特別図柄表示装置61は、図3に示すように、表示装置13の表示領域13aの上部の略中央に配置される。
特別図柄表示装置61は特別図柄ゲームにおいて、特別図柄を可変表示(変動表示及び停止表示)する表示装置である。本実施形態では、図3に示すように、特別図柄を数字や記号等からなる図柄で表示する装置により特別図柄表示装置61を構成する。なお、本発明はこれに限定されず、特別図柄表示装置61を、例えば、複数のLEDにより構成してもよい。この場合には、複数のLEDの点灯・消灯によって構成される表示パターンを特別図柄として表す。
特別図柄表示装置61は、遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入賞したこと(特別図柄始動入賞)を契機に、特別図柄(識別情報)の変動表示を行う。そして、特別図柄表示装置61は、所定時間、特別図柄の変動表示を行った後、特別図柄の停止表示を行う。以下では、遊技球が第1始動口44に入賞したときに、特別図柄表示装置61において変動表示される特別図柄を、第1特別図柄という。また、遊技球が第2始動口45に入賞したときに、特別図柄表示装置61において変動表示される特別図柄を、第2特別図柄という。
特別図柄表示装置61において、停止表示された第1特別図柄又は第2特別図柄が特定の態様(「大当り」の態様)である場合には、遊技状態が、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である大当り遊技状態に移行する。すなわち、特別図柄表示装置61において、第1特別図柄又は第2特別図柄が大当り遊技状態に移行する態様で停止表示されることが、「大当り」である。
大当り遊技状態では、第1大入賞口53又は第2大入賞口54が開放状態になる。具体的には、本実施形態では、遊技球が第1始動口44に入賞し、特別図柄表示装置61において第1特別図柄が特定の態様で停止表示された場合には、第1大入賞口53が開放状態となる。一方、遊技球が第2始動口45に入賞し、特別図柄表示装置61において第2特別図柄が特定の態様で停止表示された場合には、第2大入賞口54が開放状態となる。
各大入賞口の開放状態は、遊技球が所定個数入賞するまで、又は、一定期間(例えば28sec)が経過するまで維持される。そして、各大入賞口の開放状態の経過期間が、このいずれかの条件を満たすと、開放状態であった大入賞口が閉鎖状態になる。
以下では、第1大入賞口53又は第2大入賞口54が遊技球を受け入れやすい状態(開放状態)となっている遊技をラウンドゲームという。ラウンドゲーム間は、大入賞口が閉鎖状態となる。また、ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、1回目のラウンドゲームを第1ラウンド、2回目のラウンドゲームを第2ラウンドと称する。
なお、特別図柄表示装置61において、停止表示された特別図柄が特定の態様以外の態様(「ハズレ」の態様)である場合には、転落抽選に当選した場合を除き遊技状態は移行しない。すなわち、特別図柄ゲームは、特別図柄表示装置61により、特別図柄が変動表示され、その後、特別図柄が停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームである。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口44に入賞した場合、該入賞に対応する第1特別図柄の可変表示(保留球)が保留される。そして、現在、変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されると、保留されていた第1特別図柄の変動表示が開始される。本実施形態では、保留される第1特別図柄の可変表示の数(いわゆる、「保留個数(保留球の個数)」)を、最大4回(個)に規定する。
さらに、本実施形態では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示中に遊技球が第2始動口45に入賞した場合、該入賞に対応する第2特別図柄の可変表示(保留球)が保留される。そして、現在、変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されると、保留されていた第2特別図柄の変動表示が開始される。本実施形態では、保留される第2特別図柄の可変表示の数(保留個数)を、最大4回(個)に規定する。したがって、本実施形態では、特別図柄の可変表示の保留個数は、合わせて最大8個となる。
また、本実施形態では、第1特別図柄の保留球及び第2特別図柄の保留球が混在した場合、一方の特別図柄の変動表示を、他方の特別図柄の変動表示よりも優先的に実行する。なお、本発明はこれに限定されず、第1特別図柄の保留球及び第2特別図柄の保留球が混在した場合、保留された順番に特別図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
[普通図柄表示装置]
普通図柄表示装置62は、図3に示すように、表示装置13の表示領域13aの上部の略中央に配置される。そして、本実施形態では、普通図柄表示装置62は、遊技者側から見て、特別図柄表示装置61の右側に配置される。
普通図柄表示装置62は、普通図柄ゲームにおいて、普通図柄を可変表示(変動表示及び停止表示)する表示装置である。本実施形態では、図3に示すように、普通図柄表示装置62を、上下方向に配列された2つのLED(普通図柄表示LED)により構成する。そして、普通図柄表示装置62では、各普通図柄表示LEDの点灯・消灯によって構成される表示パターンを普通図柄として表す。
普通図柄表示装置62は、遊技球が球通過検出器43を通過したことを契機に、2つの普通図柄表示LEDを交互に点灯・消灯して、普通図柄の変動表示を行う。そして、普通図柄表示装置62は、所定時間、普通図柄の変動表示を行った後、普通図柄の停止表示を行う。
普通図柄表示装置62において、停止表示された普通図柄が所定の態様(「当り」の態様)である場合には、普通電動役物46が所定の期間だけ閉鎖状態から開放状態になる。一方、停止表示された普通図柄が所定の態様以外の態様(「ハズレ」の態様)である場合には、普通電動役物46は閉鎖状態を維持する。すなわち、普通図柄ゲームは、普通図柄表示装置62により、普通図柄が変動表示されて、その後、普通図柄が停止表示され、その結果に応じて普通電動役物46が動作するゲームである。
なお、普通図柄の変動表示中に遊技球が球通過検出器43を通過した場合には、普通図柄の可変表示が保留される。そして、現在、変動表示中の普通図柄が停止表示されると、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。本実施形態では、保留される普通図柄の可変表示の数(すなわち、「保留個数」)を、最大4回(個)に規定する。
[普通図柄保留表示装置]
普通図柄保留表示装置63は、図3に示すように、表示装置13の表示領域13aの上部の略中央に配置される。そして、本実施形態では、普通図柄保留表示装置63は、普通図柄表示装置62の下方に配置される。
普通図柄保留表示装置63は、普通図柄の可変表示の保留個数を表示する装置である。本実施形態では、図3に示すように、普通図柄保留表示装置63を、左右方向に配列された4つのLED(普通図柄保留表示LED)により構成する。そして、普通図柄保留表示装置63では、各普通図柄保留表示LEDの点灯・消灯により、普通図柄の可変表示の保留個数を表示する。
具体的には、普通図柄の可変表示の保留個数が1個である場合、遊技者側から見て、最も左側に位置する普通図柄保留表示LED(左から1つ目の普通図柄保留表示LED)が点灯し、その他の普通図柄保留表示LEDが消灯する。普通図柄の可変表示の保留個数が2個の場合には、左から1つ目及び2つ目の普通図柄保留表示LEDが点灯し、その他の普通図柄保留表示LEDが消灯する。普通図柄の可変表示の保留個数が3個の場合は、左から1つ目〜3つ目の普通図柄保留表示LEDが点灯し、その他の普通図柄保留表示LEDが消灯する。そして、普通図柄の可変表示の保留個数が4個の場合には、全ての普通図柄保留表示LEDが点灯する。
[第1特別図柄保留表示装置]
第1特別図柄保留表示装置64は、図3に示すように、表示装置13の表示領域13aの上部において、遊技者側から見て、特別図柄表示装置61の左側に配置される。
第1特別図柄保留表示装置64は、左右方向に配列された4つのLED(第1特別図柄保留表示LED)を有する。なお、第1特別図柄保留表示装置64の表示態様は、普通図柄保留表示装置63の表示態様と同様である。すなわち、第1特別図柄の可変表示が保留されている場合には、遊技者側から見て、最も左側に位置する第1特別図柄保留表示LEDから保留個数目までの第1特別図柄保留表示LEDが点灯する。
[第2特別図柄保留表示装置]
第2特別図柄保留表示装置65は、図3に示すように、表示装置13の表示領域13aの上部において、遊技者側から見て、特別図柄表示装置62の左側に配置される。
第2特別図柄保留表示装置65は、左右方向に配列された4つのLED(第2特別図柄保留表示LED)を有する。なお、第2特別図柄保留表示装置65の表示態様は、普通図柄保留表示装置63の表示態様と同様である。すなわち、第2特別図柄の可変表示が保留されている場合には、遊技者側から見て、最も左側に位置する第2特別図柄保留表示LEDから保留個数目までの第2特別図柄保留表示LEDが点灯する。
[表示装置]
表示装置13は、上述のように液晶表示装置で構成され、その表示領域13aにおいて各種画像表示演出を行う。
具体的には、本実施形態では、特別図柄表示装置61に表示される特別図柄と関連する演出画像が表示領域13aに表示される。この際、例えば、特別図柄表示装置61において特別図柄が変動表示中であるときには、特定の場合を除いて、例えば、1〜8までの数字や各種文字などからなる複数の演出用識別図柄(装飾図柄)が表示領域13aに変動表示される。そして、特別図柄表示装置61において特別図柄が停止表示されると、表示領域13aにも、特別図柄に対応する複数の装飾図柄(後述の大当り図柄等)が停止表示される。
そして、特別図柄表示装置61において停止表示された特別図柄が特定の態様である(停止表示の結果が「大当り」である)場合には、「大当り」であることを遊技者に把握させるための演出画像が表示領域13aに表示される。「大当り」であることを遊技者に把握させるための演出としては、例えば、まず、停止表示された複数の装飾図柄が特定の態様(例えば、同一の装飾図柄が所定の方向に沿って並ぶ態様)となり、その後、「大当り」を報知する画像を表示するような演出が挙げられる。
[第1演出操作部]
次に、図1に示す第1演出操作部500について説明する。図4は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第1演出操作部の構成を説明する図である。図4(a)は第1演出操作部の操作部が第一の操作位置に配置された状態を示し、図4(b)は第1演出操作部の操作部が第三の操作位置に配置された状態を示し、図4(c)は第1演出操作部の操作部が第二の操作位置に配置された状態を示している。
第1演出操作部500は、遊技者が操作可能な操作手段の一例であり、ガラスドア4の内部に設けられたベース部510と、基端側がベース部510に保持され、先端側がガラスドア4から突出し、遊技者が把持可能な操作部520と、を備える。第1演出操作部500は、操作部520が、第一の操作位置(図4(a)に示す状態)から第三の操作位置(図4(b)に示す状態)を経て第二の操作位置(図4(c)に示す状態)に移動操作可能に構成されている。
図5は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第1演出操作部のベース部の構成を説明する図である。図5(a)はベース部の正面図を示し、図5(b)はベース部の側面図を示し、図5(c)はベース部の上面図を示している。また、図6は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第1演出操作部の操作部の構成を説明する図である。図6(a)は操作部の正面図を示し、図6(b)は操作部の側面図を示し、図6(c)は操作部の上面図を示している。
ベース部510は、操作部520の基端側を保持する抵抗力発生部511と、抵抗力発生部511を所定方向(図5に示す例では上下方向)にスライド移動可能に収容する収容ケース512と、収容ケース512の内部に配置され、抵抗力発生部511に挟持される基軸部513と、を備える。
抵抗力発生部511は、操作部520の基端側が接続され、操作部520の移動方向を規定する。図6に示すように、抵抗力発生部511は、一対の受け部511aと、一対の突出部511bと、一対の付勢部511cと、接続部511dと、を備える。
一対の受け部511aは、互いに対向して配置された箱状体であり、互いに対向する面が解放されている。一対の突出部511bは、一対の受け部511aの内部から互いに対向する方向に突出し、互いに対向し摩擦係数の高い素材(例えば、ゴム等)が貼付された操作摩擦面511b’(図6(c)参照)をそれぞれ有する。
一対の突出部511bの操作摩擦面511b’は、それぞれ基軸部513に当接し、基軸部513(図5参照)を挟持する。一対の付勢部511cは、一対の受け部511aの内部に配置され、一対の突出部511bを、それぞれ互いに対向する方向に付勢する弾性体(例えば、バネ等)で構成されている。接続部511dは、一対の受け部511aに固定され、操作部520の基端が接続されている。
このような構成により、抵抗力発生部511は、操作部520が所定方向(図5に示す例では上下方向)に移動されると、操作部520に接続された接続部511dが一対の受け部511aをともに所定方向に移動させる。このとき、一対の突出部511bは、一対の付勢部511cにより互いに対向する方向に付勢され、操作摩擦面511b’において基軸部513(図5参照)を挟持する。
図5に戻って、収容ケース512は、操作部520の移動方向(図5に示す例では上下方向)に延びる長尺形状に形成され、前面側に操作部520の移動方向に延び、操作部520の基端側が挿通する開口512aが形成されている。
基軸部513は、収容ケース512の開口512aの背面側(前面側の反対側)において、操作部520の移動方向に延び、操作部520の移動方向と直交する方向から一対の抵抗力発生部511の操作摩擦面511b’に挟持され、操作部520の移動方向と直交する方向の幅が、当該移動方向における位置によって異なる。具体的には、基軸部513は、操作部520の移動方向と直交する方向の幅が、上端と下端とが最も狭く、上端と下端との間の所定位置において最も広く、上端から所定位置に向けて徐々に広くなり、所定位置から下端に向けて徐々に狭く形成されている。また、基軸部513は、一対の抵抗力発生部511の操作摩擦面511b’(図6(c)参照)と接触する部分に基軸部摩擦面513’が形成されている。基軸部摩擦面513’には、摩擦係数の高い素材(例えば、ゴム等)が貼付されている。また、第1演出操作部500は、操作部520の基軸部513上の位置を検知する検知部(図示なし)を備えている。この検知部は、例えば、フォトセンサで構成され、操作部520に設けられた検知片の位置を検知する。この検知部は、後述する副制御回路200(図25参照)に接続され、操作部520の位置を示す信号を、副制御回路200に送信する。
図7から図9は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第1演出操作部の動作を説明する図である。図7(a),図8(a),図9(a)は第1演出操作部の上面図を示し、図7(b),図8(b),図9(b)は第1演出操作部の正面図を示している。図7は操作部520が上端側(例えば、初期位置)に配置された状態を示し、図8は操作部520が中間位置(例えば、初期位置より操作部520の移動方向と直交する方向の基軸部513の幅が初期位置より広く形成されている位置)に配置された状態を示し、図9は操作部520が下端側(例えば、中間位置より操作部520の移動方向と直交する方向の基軸部513の幅が中間位置より狭く形成されている位置)に配置された状態を示している。
図7から図9に示すように、第1演出操作部500は、基軸部513の操作部520の移動方向(図7に示す例では上下方向)と直交する方向の両側面を、一対の抵抗力発生部511の操作摩擦面511b’が挟み込む状態となり、基軸部摩擦面513’と操作摩擦面511b’が接触することによる摩擦力で、操作部520を移動させようとするときの抵抗力が生ずる。
第1演出操作部500は、遊技者に操作されていない初期状態では、例えば、図7に示すように、操作部520が初期位置として上端側に配置されている。
そして、第1演出操作部500は、操作部520が遊技者により下方に移動され、図8に示す状態となると、基軸部513は、抵抗力発生部511の操作摩擦面511b’により挟まれている位置における、操作部520の移動方向と直交する方向の幅bが、図7に示す初期位置の幅aより広くなり、抵抗力発生部511の一対の付勢部511c(図6参照)が更に圧縮することにより、操作部520を移動させようとするときの抵抗力(摩擦力)が大きくなる。
そして、第1演出操作部500は、操作部520が遊技者により更に下方に移動され、図9に示す状態となると、抵抗力発生部511の操作摩擦面511b’により挟まれている位置における、操作部520の移動方向と直交する方向の幅cが、図8に示す幅bより狭くなり、抵抗力発生部511の一対の付勢部511c(図6参照)による圧縮が弱まることにより、操作部520を移動させようとするときの抵抗力(摩擦力)が小さくなる。
即ち、図7から図9に示す例では、遊技者による操作部520の操作に必要となる力は、図8に示す幅b>図7に示す初期位置の幅a>図9に示す幅cとなる。このように、遊技者による操作部520の操作に必要となる力は、操作部520を操作している位置によって変化する。よって、操作部520の操作位置によって、遊技者による操作部520の操作に必要となる力を変化させることにより、斬新な操作感を与えることができる。図7から図9に示す例では、刃物で物を切る際に刃物から伝わる感触と同様に、最初は大きな力を必要とする状態から、次第に小さな力で動作する状態に移行させることで、あたかも刃物で物を切ったような感覚を遊技者に与えることが可能となる。
このように、抵抗力発生部511は、操作手段の第一の操作位置(例えば、図7に示す上端の位置)から第二の操作位置(例えば、図9に示す下端の位置)への移動操作に伴う抵抗力の発生過程において、抵抗力が相対的に小さい状態から抵抗力が相対的に大きい状態へと変化する抵抗力増加過程と、抵抗力が相対的に大きい状態から抵抗力が相対的に小さい状態へと変化する抵抗力減少過程と、を少なくとも含む抵抗力発生手段の一例として機能する。また、操作部520は、第一の操作位置(例えば、図7に示す上端の位置)から第三の操作位置(例えば、図8に示す中間の位置)を経て第二の操作位置(例えば、図9に示す下端の位置)に移動操作可能に構成された操作手段の一例として機能する。そして、抵抗力発生部511は、第一の操作位置から第三の操作位置への移動操作に対して生ずる抵抗力の大きさと、第三の操作位置から第二の操作位置への移動操作に対して生ずる抵抗力の大きさとを異ならせる抵抗力発生手段の一例として機能する。また、抵抗力発生部511は、第三の操作位置において、第一の操作位置及び第二の操作位置において生ずる抵抗力より大きい抵抗力を生ずる抵抗力発生手段の一例として機能する。
[第1演出操作部の変形例1]
次に、第1演出操作部500の変形例1に係る第1演出操作部501について説明する。図10は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における変形例1に係る第1演出操作部の構成を説明する図である。図10(a)は変形例1に係る第1演出操作部の一対の基軸部本体が互いに近接した状態を示し、図10(b)は変形例1に係る第1演出操作部の一対の基軸部本体が互いに離間した状態を示している。変形例1に係る第1演出操作部501は、基軸部530の構成が、本実施形態に係る第1演出操作部500の基軸部513と異なる。
基軸部530は、一対の基軸部本体531と、一対の基軸部本体531を互いに離間又は近接させる一対の基軸部駆動部532と、一対の基軸部本体531の位置を検知する一対の検知部533と、を備える。
一対の基軸部本体531は、収容ケース512の開口512aの背面側(前面側の反対側)において、操作部520の移動方向に延び、操作部520の移動方向と直交する方向から一対の抵抗力発生部511の操作摩擦面511b’に挟持される。
また、一対の基軸部本体531は、操作部520の移動方向に対して対称の形状に形成されている。また、一対の基軸部本体531は、操作部520の移動方向と直交する方向における互いの幅が、当該移動方向における位置によって異なる。具体的には、一対の基軸部本体531は、操作部520の移動方向と直交する方向の互いの幅が、上端と下端とが最も狭く、上端と下端との間の所定位置において最も広く、上端から所定位置に向けて徐々に広くなり、所定位置から下端に向けて徐々に狭く形成されている。
また、一対の基軸部本体531は、一対の基軸部駆動部532により、互いに離間又は近接する方向に移動することで、操作部520の移動方向と直交する方向における互いの幅が変化する。また、一対の基軸部531は、一対の抵抗力発生部511の操作摩擦面511b’と接触する部分に基軸部摩擦面531’が形成されている。基軸部摩擦面531’には、摩擦係数の高い素材(例えば、ゴム等)が貼付されている。
基軸部駆動部532は、操作部520の移動方向と直交する方向に延び、基軸部本体531に固定されたラックギヤ532aと、ラックギヤ532aと係合し、後述する演出制御手段としての副制御回路200(図25参照)に駆動制御されるモータの駆動により回転する駆動ギヤ532bと、を備える。基軸部駆動部532は、各基軸部本体531の上端と下端とにそれぞれ設けられ、副制御回路200により同期して駆動ギヤ532bが回転する。これにより、基軸部本体531を安定して移動させることができる。なお、基軸部駆動部532は、各基軸部本体531を安定して移動させることができれば、基軸部本体531の任意の位置に任意の数だけ設けることができる。
このような構成により、第1演出操作部501は、副制御回路200による駆動ギヤ532bを回転するモータの駆動制御により、駆動ギヤ532bが回転し、ラックギヤ532aが固定された一対の基軸部本体531が、互いに離間又は近接する方向に移動する。これにより、遊技者による操作部520の操作に必要となる力は、一対の基軸部本体531の形状により、操作部520を操作している位置によって変化する。更に、操作部520を操作している位置が同じであっても、一対の基軸部本体531の互いの幅を変化させることで、遊技者による操作部520の操作に必要となる力を変化させることができる。
よって、操作部520の操作位置や、操作位置が同じであっても演出の内容に応じて、遊技者による操作部520の操作に必要となる力を変化させることにより、斬新な操作感を与えることができる。例えば、刃物で物を切る際に刃物から伝わる感触と同様の感触を操作部520の操作において再現する場合、硬い物を切る場合と柔らかい物を切る場合とで、感触が異なる。また、形状が異なる物、例えば、丸い物を切る場合と、板形状の物を切る場合とでも感触が異なる。このような場合、例えば、硬い物を切る場合の感触を再現するときには一対の基軸部本体531の互いの幅が離間する方向に移動させ、抵抗力発生部511と基軸部本体531との摩擦力を高め、操作部520の操作に必要となる力を大きくする。一方、柔らかい物を切る場合の感触を再現するときには一対の基軸部本体531の互いの幅が近接する方向に移動させ、抵抗力発生部511と基軸部本体531との摩擦力を下げ、操作部520の操作に必要となる力を小さくする。このように、一対の基軸部本体531の互いの幅を変化させることで、より多様な感覚を遊技者に与えることが可能となる。
検知部533は、例えば、フォトセンサで構成され、ラックギヤ532aや基軸部本体531に設けられた検知片の位置を検知する。検知部533は、後述する副制御回路200(図25参照)に接続され、基軸部本体531の位置を示す信号を、副制御回路200に送信する。
副制御回路200は、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて選択した演出の内容や、検知部533から送信された基軸部本体531の位置を示す信号に基づき、駆動ギヤ532bを回転するモータを駆動制御し、基軸部本体531の位置を調整する。副制御回路200は、演出の開始から終了まで基軸部本体531の位置を保持してもいいし、演出中に移動するように、駆動ギヤ532bを回転するモータを駆動制御してもよい。
[第1演出操作部の変形例2]
次に、第1演出操作部500の変形例2に係る第1演出操作部502について説明する。図11は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における変形例2に係る第1演出操作部の構成を説明する図である。変形例2に係る第1演出操作部502は、更に、抵抗力発生駆動部540を備える点が、本実施形態に係る第1演出操作部500と異なる。
抵抗力発生駆動部540は、操作部520の移動方向に延び、収容ケース512の内部に固定されたラックギヤ541と、ラックギヤ541と係合し、抵抗力発生部511の受け部511aに回転自在に軸支され、後述する演出制御手段としての副制御回路200(図25参照)に駆動制御されるモータの駆動により回転する駆動ギヤ542と、を備える。
このような構成により、第1演出操作部502は、副制御回路200による駆動ギヤ542を回転するモータの駆動制御により、収容ケース512に固定されたラックギヤ541と係合する駆動ギヤ542が回転し、駆動ギヤ542を軸支する抵抗力発生部511が操作部520の移動可能な方向に移動する。このとき、抵抗力発生部511が移動する方向が、操作部520の移動する方向と同じであれば、遊技者が操作部520を操作する感触は軽くなり、操作部520の移動する方向と反対方向であれば、遊技者が操作部520を操作する感触は重くなる。
また、副制御回路200(図25参照)の制御により、ある演出において、演出開始から所定時間までは、遊技者に操作させる操作部520の移動する方向と反対方向に抵抗力発生部511を移動させるように駆動ギヤ542を回転させ、演出開始から所定時間経過後に、駆動ギヤ542の回転を逆転させる。これにより、演出開始後に、遊技者が操作部520を操作しようとしても、操作部520が動かず、何回か操作部520を動かそうとしているうちに、所定時間が経過し、駆動ギヤ542の回転が逆転することで、操作部520がスムーズに動き、引っかかりがとれて動いたような感触を、操作部520に与えることができる。
また、第1演出操作部502は、抵抗力発生駆動部540を備えることで、遊技者に操作され、任意の位置に移動された操作部520を、副制御回路200による駆動ギヤ542を回転するモータの駆動制御により、初期位置(例えば、上端の位置)に戻すことができる。
抵抗力発生駆動部540は、一対の受け部511aに対してそれぞれ設けられ、副制御回路200により同期して駆動ギヤ542が回転する。これにより、抵抗力発生部511に接続された操作部520に安定して負荷を掛けることができる。
なお、第1演出操作部502は、抵抗力発生駆動部540を設けた場合、抵抗力発生部511の操作摩擦面511b’(図5(c)参照)や基軸部513の基軸部摩擦面513’(図5(c)参照)を省略することもできる。
[第2演出操作部]
次に、図1に示す第2演出操作部600について説明する。図12及び図13は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第2演出操作部の構成を説明する図である。図12(a)は第2演出操作部の軸部が第一の配置位置に配置された状態を示し、図12(b)は第2演出操作部の軸部が中間第一配置位置に配置された状態を示し、図12(c)は第2演出操作部の軸部が中間第二配置位置に配置された状態を示している。図13(a)は第2演出操作部の軸部が第三の配置位置に配置された状態を示し、図13(b)は第2演出操作部の軸部が第二の配置位置に配置された状態を示している。
第2演出操作部600は、遊技者が操作可能な操作手段の一例であり、部分的に上皿21の内部に収容された軸部610と、軸部610を移動制御可能な移動制御部620と、軸部610に設けられ、遊技者の操作に基づいて第一の操作位置から第二の操作位置に変位操作可能な変位操作部630と、軸部610に設けられ、遊技者に遊技に関する情報を報知可能な報知部640と、を備える。
軸部610は、所定方向(図12に示す例では水平方向)に延びる長尺体で形成され、他端が一端側を中心として、背面側から前面側に移動可能であり、一端に対して水平な位置から一端に対して垂直の位置に移動可能に上皿21に軸支されている。
移動制御部620は、軸部610の一端側に設けられ、軸部610を第一の配置位置から第三の配置位置に移動制御する第一移動制御部621(図12参照)と、軸部610を第三の配置位置から第二の配置位置に移動制御する第二移動制御部622(図13参照)と、を備える。
図12(b)に示すように、第一移動制御部621は、軸部610に固定された水平回転用ギヤ621aと、水平回転用ギヤ621aと係合し、後述する演出制御手段としての副制御回路200(図25参照)に駆動制御されるモータの駆動により回転する水平回転用駆動ギヤ621bと、を備える。
図13に示すように、第二移動制御部622は、軸部610に固定された回転軸622aと、回転軸622aに固定され、後述する演出制御手段としての副制御回路200(図25参照)に駆動制御されるモータの駆動により回転する垂直回転用駆動ギヤ622bと、を備える。
このような構成により、第2演出操作部600は、以下のように動作する。軸部610は、第一の配置位置(図12(a)に示す位置)において、他端側が上皿21の内部に収容され、一端側が露出されている。そして、軸部610は、副制御回路200の遊技状態や演出内容に応じた制御によりモータが駆動し、第一移動制御部621の水平回転用駆動ギヤ621bが回転することで、水平回転用ギヤ621aが回転し、一端側を中心として、他端が背面側から前面側に移動することで、中間第一配置位置(図12(b)に示す位置)、中間第二配置位置(図12(c)に示す位置)を経由し、第三の配置位置(図13(a)に示す位置)に配置される。
そして、軸部610は、更に、副制御回路200の遊技状態や演出内容に応じた制御によりモータが駆動し、第二移動制御部622の垂直回転用駆動ギヤ622bが回転することで、回転軸622aが回転し、一端側を中心として、他端が一端に対して水平な位置から一端に対して垂直の位置に移動することで、第二の配置位置(図13(b)に示す位置)に配置される。
このように、第2演出操作部600は、第一の配置位置から第二の配置位置まで所定方向に移動し、第一の配置位置と第二の配置位置の間の第三の配置位置において、回動可能である操作手段の一例として機能する。
変位操作部630は、軸部610の表面から突出したボタンを、遊技者が押圧して軸部610内部に押し込むことが可能であり、押し込まれたことを検知した信号を、副制御回路200(図25参照)に送信可能な演出ボタンで構成されている。また、変位操作部630は、ボタン内部に、副制御回路200に発光態様が制御される発光部(図示無し:例えば、LED(light emitting diode))等の報知装置を備える。発光部は、副制御回路200の制御により、所定のタイミングで発光し、遊技者にボタンの操作を促すことが可能である。変位操作部630における、ボタンが軸部610の表面から突出した位置は第一の操作位置の一例であり、ボタンが軸部610内部に押し込まれた位置は第二の操作位置の一例である。このように、変位操作部630を備える第2演出操作部600は、遊技者の操作に基づいて第一の操作位置から第二の操作位置に変位操作可能に構成された操作手段の一例として機能する。
また、変位操作部630は、第一の配置位置(図12(a)に示す位置)において、軸部610の露出した部分である軸部610の一端側上面に設けられる第一変位操作部631と、中間第一配置位置(図12(b)から第二の配置位置(図13(b)に亘って露出する軸部610の他端側端面に設けられた第二変位操作部632と、を備える。
図14は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第2演出操作部を前面側から視た図である。図14(a)は第2演出操作部の軸部が第一の配置位置に配置された状態を示し、図14(b)は第2演出操作部の軸部が第三の配置位置に配置された状態を示し、図14(c)は第2演出操作部の軸部が第二の配置位置に配置された状態を示している。
報知部640は、副制御回路200(図25参照)の制御により、遊技者に遊技に関する情報を報知可能である。報知部640は、軸部610の第一の配置位置における上面に配置された第一発光部641(図12参照)及び第二発光部642(図12参照)と、軸部610の第一の配置位置における下面に配置された表示部643(図14(c)参照)と、を備える。
第一発光部641及び第二発光部642は、例えば、LED等の報知装置で構成されている。第一発光部641は軸部610の他端側に配置され、第二発光部642は第一発光部641より軸部610の一端側に配置されている。表示部643は、例えば、液晶表示装置やLED等の報知装置で構成されている。
これにより、遊技者は、報知部640において、軸部610が第一の配置位置(図12(a)に示す位置)の場合、第一発光部641、第二発光部642及び表示部643の全てが視認できず、軸部610が中間第一配置位置(図12(b)に示す位置)の場合、第一発光部641のみ視認可能となり、軸部610が中間第二配置位置(図12(c)に示す位置)から第三の配置位置(図13(a)に示す位置)の場合、第一発光部641及び第二発光部642が視認可能となり、軸部610が第二の配置位置(図13(b)に示す位置)の場合、第一発光部641及び第二発光部642が視認困難となり、図14(c)に示すように表示部643が視認可能となる。
次に、第2演出操作部600の動作による演出(演出ステップ1〜4)の一例について説明する。まず、演出ステップ1(初期位置)では、図12(a)に示すように、軸部610の大部分が上皿21内に収容された状態となっており、第二変位操作部632は上皿21内に収容されている状態なので操作困難である一方、第一変位操作部631は外部に露出しており、遊技者から視認可能かつ操作可能となっており、副制御回路200(図25参照)の制御により、第一変位操作部631内部のLEDが点灯している。また、報知部640は、全て上皿21内に収容されている状態なので視認困難であり、消灯している。
そして、副制御回路200(図25参照)の制御により、演出ステップ2に移行し、第2演出操作部600の動作による演出が開始されると、移動制御部620により、軸部610が、一端側を中心として、他端が背面側から前面側に移動(遊技者側に回転して移動)することで、中間第一配置位置(図12(b)に示す位置)に配置される。
この状態において、第一発光部641は上皿21内から外部へ出現することで遊技者に視認可能となり、副制御回路200(図25参照)の制御により、点灯しているが、第二発光部642は未だ上皿21内に収容された状態であり、遊技者から視認不可能な状態であり、消灯している。副制御回路200は、このように、第一発光部641の発光を制御し、発光態様で、大当りや遊技状態の演出を行ってもよい。また、軸部610が中間第一配置位置に配置された状態において、第二変位操作部632は、外部に露出しているが、副制御回路200の制御によりボタン内に内蔵されたLEDを発光させないことで、遊技者に操作する段階ではないことを報知する。
そして、副制御回路200(図25参照)の制御により、演出ステップ3に移行し、移動制御部620により、軸部610は、一端側を中心として、更に、他端が背面側から前面側に移動(遊技者側に回転して移動)することで、中間第二配置位置(図12(c)に示す位置)に配置される。この状態において、第二変位操作部632は、遊技者に視認可能となるが、まだこの段階では上皿21が邪魔となって(軸部610の一部が上皿21と重なっているので)軸部610の他端を上方へ移動させることができないので、副制御回路200の制御によりボタン内に内蔵された発光部を発光させないことで、遊技者に操作する段階ではないことを報知する。副制御回路200は、この状態において、第二発光部642を点灯させ、発光態様で、大当りや遊技状態の演出を行ってもよい。
そして、移動制御部620により、軸部610は、一端側を中心として、更に、他端が背面側から前面側に移動(遊技者側に回転して移動)することで、第三の配置位置(図13(a)に示す位置)に配置され、初期位置から直角となる位置まで移動する。
この状態においては、軸部610が全て外部へ出現し、上皿21と軸部610の重なり部分がなくなったので、第二変位操作部632のボタン内のLEDが副制御回路200の制御により発光する。
そして、副制御回路200(図25参照)の制御により、演出ステップ4に移行し、移動制御部620により、軸部610は、一端側を中心として、他端が一端に対して水平な位置から一端に対して垂直の位置に移動(立ち上がるような動作)することで、第二の配置位置(図13(b)に示す位置)に配置される。この状態において、第二変位操作部632は、それまで側方に向いていたが上方に向いたことで、副制御回路200の制御により、ボタン内部の発光部の発光態様が変化して、遊技者に第二変位操作部632を操作可能であることを報知する。また、第一変位操作部631は、遊技者から視認困難な奥側に移動することで、操作すべき状態ではないことを報知する。また、第2演出操作部600は、演出ステップ4まで動作した場合、操縦桿と発射ボタンが出現したような状態となり、副制御回路200の制御により、軸部610の下面に設けられた表示部643において、第二変位操作部632の操作示唆の画像の表示を行う。
このように、変位操作部630を備える第2演出操作部600は、複数種類の変位操作を実行可能であり、第一の配置位置では、複数種類の変位操作のうち特定の変位操作の実行が困難であり、第二の配置位置では、特定の変位操作の実行が可能である操作手段の一例として機能する。また、報知部640は、操作手段の位置が第一の配置位置の場合、遊技情報の報知を遊技者が認識することが困難な状態であり、操作手段の位置が第二の配置位置の場合、遊技情報の報知を遊技者が認識することが可能な状態である報知手段の一例として機能する。また、報知部640は、複数設けられ、操作手段が第一の配置位置から第二の配置位置に移動する過程において、段階的に、遊技情報の報知を遊技者が認識することが可能な状態になる報知手段の一例として機能する。
[第3演出操作部]
次に、図1に示す第2演出操作部600の代わり又は共に設けられる第3演出操作部700について説明する。図15は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第3演出操作部の構成を説明する図である。図15(a)は第3演出操作部の正面図を示し、図15(b)は第3演出操作部の側面図を示し、図15(c)は第3演出操作部の上面図を示している。図15は第3演出操作部の操作部が第一の配置位置に配置された状態を示している。
第3演出操作部700は、遊技者が操作可能な操作手段の一例であり、皿ユニット14(図1参照:例えば、上皿21)に可動可能に取り付けられた操作部705と、操作部705を移動制御可能な移動制御部730と、操作部705に設けられ、遊技者の操作に基づいて第一の操作位置から第二の操作位置に変位操作可能な変位操作部740と、操作部705の内部に設けられ、遊技者に遊技に関する情報を報知可能な報知部750と、を備える。操作部705は、一対のカバー役物710と、一対のカバー役物710の間に配置された操作役物720と、を備える。
一対のカバー役物710は、パチンコ遊技機1の背面から前面方向に延び、背面側端部が皿ユニット14(図1参照:例えば、上皿21)に回動自在に軸支され、移動制御部730に移動制御され、前面側端部が互いに離間又は近接する方向に移動可能である。一対のカバー役物710は、前面側端部が互いに最も近接した閉状態から、前面側端部が互いに最も離間した開状態に変形可能であり、閉状態において操作役物720を挟んだ状態となる。また、一対のカバー役物710には、互いに対向する面に、それぞれ互いの方向に突出する突出部711が形成されている。
操作役物720は、パチンコ遊技機1の背面から前面方向に延び、背面側端部が皿ユニット14(図1参照:例えば、上皿21)において、背面前面方向に移動可能に設けられている。操作役物720には、一対のカバー役物710に対向する面に、一対のカバー役物710の突出部711と係合する係合部721が形成されている。
一対のカバー役物710の突出部711と操作役物720の係合部721とは、一対のカバー役物710が閉状態のときに係合し、一対のカバー役物710の前面側端部が互いに離間する方向に移動すると係合が解除されるロック機構として機能する。これにより、操作役物720は、一対のカバー役物710が閉状態のときに一対のカバー役物710にロックされた状態となり、例えば、遊技者により、一対のカバー役物710が閉状態のときに操作役物720が引き出され、第3演出操作部700が破損するのを防止できる。
移動制御部730は、一対のカバー役物710をそれぞれ回動させる一対のカバー役物移動制御部731と、操作役物720を背面前面方向に移動させる操作役物移動制御部732と、を備える。
カバー役物移動制御部731は、カバー役物710に固定された回転軸731aと、回転軸731aと係合し、後述する演出制御手段としての副制御回路200(図25参照)に駆動制御されるモータの駆動により回転する回転用駆動ギヤ731bと、を備える。
操作役物移動制御部732は、背面前面方向に延び、操作役物720に固定されたラックギヤ732aと、ラックギヤ732aと係合し、後述する演出制御手段としての副制御回路200(図25参照)に駆動制御されるモータの駆動により回転する水平移動用駆動ギヤ732bと、を備える。
変位操作部740は、操作役物720において、一対のカバー役物710が開状態のときに露出する部分(図15に示す例では上部)に設けられている。変位操作部740は、操作役物720の表面から突出したボタンを、遊技者が押圧して操作役物720内部に押し込むことが可能であり、押し込まれたことを検知した信号を、副制御回路200(図25参照)に送信可能な演出ボタンで構成されている。また、変位操作部740は、ボタン内部に、副制御回路200に発光態様が制御される発光部(図示無し:例えば、LED等の報知装置を備える。発光部は、副制御回路200の制御により、所定のタイミングで発光し、遊技者にボタンの操作を促すことが可能である。変位操作部740における、ボタンが操作役物720の表面から突出した位置は第一の操作位置の一例であり、ボタンが操作役物720内部に押し込まれた位置は第二の操作位置の一例である。このように、変位操作部740を備える第3演出操作部700は、遊技者の操作に基づいて第一の操作位置から第二の操作位置に変位操作可能に構成された操作手段の一例として機能する。
報知部750は、副制御回路200(図25参照)の制御により、遊技者に遊技に関する情報を報知可能である。報知部750は、複数のLEDが配置されたLED基板等の報知装置で構成され、図15(c)に示すように、カバー役物710の内部に複数設けられている。報知部750は、LED基板の複数のLEDが配置された面である発光面751が、一対のカバー役物710が開状態のときに前面側を向く角度で、設けられている。また、複数の報知部750は、一対のカバー役物710が開状態のときに、発光面751が互いに重ならない位置に配置されている。
次に、第3演出操作部700の動作について説明する。図16及び図17は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第3演出操作部の動作を説明する図である。図16(a)及び図17(a)は第3演出操作部の正面図を示し、図16(b)及び図17(b)は第3演出操作部の側面図を示し、図16(c)及び図17(c)は第3演出操作部の上面図を示している。図16は第3演出操作部の操作部が第三の配置位置に配置された状態を示し、図17は第3演出操作部の操作部が第二の配置位置に配置された状態を示している。
第3演出操作部700の操作部705は、第一の配置位置(図15に示す位置)に配置された状態において、一対のカバー役物710が閉状態となり、操作役物720が一対のカバー役物710に挟まれている。この状態において、第3演出操作部700は、操作役物720の一部がカバー役物710に覆われ、一部が露出し、この操作役物720の露出した部分に設けられた変位操作部740が操作可能となっている。
そして、一対のカバー役物710は、副制御回路200(図25参照)の遊技状態や演出内容に応じた制御によりモータが駆動し、カバー役物移動制御部731の回転用駆動ギヤ731bが回転することで、回転軸731aが回転し、開状態となる。これにより、第3演出操作部700の操作部705は、図16に示す第三の配置位置に配置された状態となる。
第3演出操作部700は、第三の配置位置において、操作役物720全体が露出し、一対のカバー役物710内部に設けられた報知部750の発光面751が前面側を向いた状態となっている。
そして、操作役物720は、副制御回路200(図25参照)の遊技状態や演出内容に応じた制御によりモータが駆動し、操作役物移動制御部732の水平移動用駆動ギヤ732bが回転することで、ラックギヤ732aが操作役物720とともに前面側に移動する。これにより、第3演出操作部700の操作部705は、図17に示す第二の配置位置に配置された状態となる。また、第3演出操作部700は、副制御回路200の制御により、第三の配置位置に配置された状態から第二の配置位置に配置された状態に移行するときに、報知部750を発光させながら、操作役物720を前面側に移動することで、遊技者に変位操作部740を操作すべき状況であることを報知できる。
このように、報知部750は、操作手段の位置が第一の配置位置の場合、遊技情報の報知を遊技者が認識することが困難な状態であり、操作手段の位置が第二の配置位置の場合、遊技情報の報知を遊技者が認識することが可能な状態である報知手段の一例として機能する。また、報知部750は、複数設けられ、操作手段が第一の配置位置から第二の配置位置に移動する過程において、段階的に、遊技情報の報知を遊技者が認識することが可能な状態になる報知手段の一例として機能する。
[第3演出操作部の変形例]
次に、第3演出操作部700の変形例に係る第3演出操作部701について説明する。図18は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における変形例に係る第3演出操作部の構成を説明する図である。図18(a)は変形例に係る第3演出操作部の正面図を示し、図18(b)は変形例に係る第3演出操作部の側面図を示し、図18(c)は第3演出操作部の上面図を示している。図18は、変形例に係る第3演出操作部の操作部が第二の配置位置に配置された状態を示している。変形例に係る第3演出操作部701は、操作役物720Aの構成が第3演出操作部700の操作役物720と異なる。
操作役物720Aは、遊技者が把持可能な把持部722と、把持部722を支持する支持部723と、把持部722の移動を検知する検知部724と、を備える。
把持部722は、パチンコ遊技機1の背面から前面方向に延び、背面側において支持部723を貫通して下方に延びる回動軸722a(図18(b)又は(c)参照)を備え、回動軸722aを中心に回動し、前面側端部が移動可能に構成されている。また、把持部722には、一対のカバー役物710に対向する面に、一対のカバー役物710の突出部711と係合する係合部721が形成されている。
支持部723は、把持部722の下方に配置された板状体であり、上面側に把持部722が載置され、下面に操作役物移動制御部732のラックギヤ732aが固定されている。これにより、第3演出操作部701の操作役物720Aは、第一の配置位置に配置された状態から、一対のカバー役物710が開状態となる第三の配置位置に配置された状態となり、副制御回路200(図25参照)の遊技状態や演出内容に応じた制御によりモータが駆動し、操作役物移動制御部732の水平移動用駆動ギヤ732bが回転することで、ラックギヤ732aが支持部723及び支持部723に載置された把持部722とともに前面側に移動する。
即ち、把持部722は、一対のカバー役物710が閉状態である第一の配置位置では回動させる変位操作ができないが、一対のカバー役物710が開状態となる第三の配置位置や第二の配置位置に配置された状態となると回動させる変位操作が可能となる。
検知部724は、検知片724aと、センサ部724bと、を備える。検知片724aは、把持部722の回動軸722aの下端に接続され、水平方向に延びる。センサ部724bは、後述する副制御回路200(図25参照)に接続されたフォトセンサで構成され、検知片724aの位置を検知し、検知した検知片724aの位置を示す信号(把持部722が回動により移動した位置を示す信号)を、副制御回路200に送信する。副制御回路200は、検知した把持部722が回動により移動した位置を示す信号に基づき、例えば、表示装置13(図1参照)に表示した演出画像を変化させる。
このように、第3演出操作部701は、第一の配置位置から第二の配置位置まで所定方向に移動し、第二の配置位置において、回動可能である操作手段の一例として機能する。また、操作役物720Aを備える第3演出操作部701は、複数種類の変位操作を実行可能であり、第一の配置位置では、複数種類の変位操作のうち特定の変位操作の実行が困難であり、第二の配置位置では、特定の変位操作の実行が可能である操作手段の一例として機能する。
図19は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における変形例に係る第3演出操作部の動作の別例を説明する図である。図19に示すように、第3演出操作部701は、一対のカバー役物710の片側のみを回動させてもよい。この場合、把持部722を回動させる変位操作は、回動したカバー役物710側にしか行えない。これにより、一対のカバー役物710が両方回動した場合と、片側のみを回動させた場合とで、把持部722を回動させる変位操作の操作範囲が異なる演出が可能となり、演出を多様化できる。なお、報知部750は、カバー役物710が開状態のときに、発光面751が前面側を向く角度で、設けられているため、カバー役物710が閉状態のときには発光面751が他方のカバー役物710の方に傾いた角度で配置されている。このため、一対のカバー役物710のうち片側のみを回動させた場合でも、回動させていない方のカバー役物710に設けられた報知部750により発光された光は、外部に照射される。
[第4演出操作部]
次に、図1に示す第2演出操作部600の代わり又は共に設けられる第4演出操作部800について説明する。図20及び図21は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第4演出操作部の概要を説明する図である。図20(a)は第4演出操作部の上面図を示し、図20(b)は第4演出操作部の側面図を示している。図21(a)は第4演出操作部の第一の形態の側面図を示し、図21(b)は第4演出操作部の第二の形態の側面図を示している。
第4演出操作部800は、遊技者の操作に基づいて第一の操作位置から第二の操作位置に変位可能な操作手段の一例である。具体的には、図20に示すように、第4演出操作部800は、遊技者が握って操作可能であり、上下方向に延びる略円柱形状に形成され、直立した状態である第一の操作位置から、上下方向に延びる中心軸上の下端を中心に360°任意の方向であって、中心軸から所定角度の範囲における任意の位置である第二の操作位置に、変位可能である。
また、第4演出操作部800は、第一の形態から第二の形態に変化可能である。具体的には、図21に示すように、第4演出操作部800は、図21(a)に示す上下方向の高さが所定寸法である第一の形態から、図21(b)に示す上下方向の高さが所定寸法より大きい第二の形態に変化可能である。これにより、遊技者は、第4演出操作部800を握っていれば、触感を通じて、第4演出操作部800による演出が開始されたことを認識できる。このような第4演出操作部800は、第一の形態における操作部の表面形状と、第二の形態における操作部の表面形状とが異なる操作手段の一例として機能する。
図22は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第4演出操作部の構成を示す断面図である。第4演出操作部800は、皿ユニット14に固定されたベース部810と、遊技者に操作可能な位置に設けられた操作部820と、操作部820が、第一の操作位置から第二の操作位置に変位したことを検出する検出部830と、操作部820の少なくとも一部を移動制御することで、操作部820を第一の形態から第二の形態に変化させる移動制御部840と、操作部820の内部に設けられた発光部850と、を備える。
ベース部810は、操作部820の下端を揺動可能に支持する球形凹部811が形成され、球形凹部811の周囲に操作部820が揺動された場合に操作部820の下端部側縁が皿ユニット14に当接するのを防止する緩衝部材を備える。
操作部820は、全体の外観が上方に向かって外径が大きくなる円柱形状に形成され、上端側に配置された上端部材821と、下端側に配置された下端部材822と、上端部材821と下端部材822との間に配置され、上下方向に配列された複数の中間部材823と、上端部材821と中間部材823との間、互いに隣接する2つの中間部材823の間及び中間部材823と下端部材822との間に配置される複数の透過性部材824と、を備える。
上端部材821には、第一の部材の一例であり、上端に変位操作部821aが設けられ、下端側縁に水平方向内側に突出し、透過性部材824の側縁と係合する係合部821bが形成されている。変位操作部821aは、上端部材821の表面から突出したボタンを、遊技者が押圧して上端部材821内部に押し込むことが可能であり、押し込まれたことを検知した信号を、副制御回路200(図25参照)に送信可能な演出ボタンで構成されている。また、上端部材821は、その中心において、下方に延びる筒形状の上端部材軸部821cを備える。
下端部材822は、下端中心に、ベース部810の球形凹部811と係合する球形凸部822aが形成され、上端側縁に水平方向内側に突出し、透過性部材824の側縁と係合する係合部822bが形成されている。また、下端部材822は、その中心において、上方に延びる円柱状体であり、上端部材821の上端部材軸部821cの内部を挿通する下端部材軸部822cを備える。
中間部材823は、第一の部材の一例であり、上下端側縁に水平方向内側に突出し、透過性部材824の側縁と係合する係合部823aが形成されている。
透過性部材824は、第二の部材の一例であり、透過性レンズ部材(例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等)で構成されており、上端部材821、下端部材822及び中間部材823より内側に配置され、上下端側縁に水平方向外側に突出し、上端部材821、下端部材822及び中間部材823の係合部821b、係合部822b及び係合部823aと係合する係合部824aが形成されている。
また、透過性部材824は、上端部材821の係合部821b及び中間部材823の下端の係合部823aと、係合部824aが固定され、上下方向の高さが中間部材823の上下方向の高さより大きい寸法で形成されている。これにより、第一の形態(第4演出操作部800が最も縮んだ状態)においても、上端部材821と中間部材823との間及び中間部材823と下端部材822との間に透過性部材824が視認可能となる。そして、この透過性部材824を介して、操作部820の内部に設けられた発光部850からの光が外部に照射される。
検出部830は、傾斜操作検知部831と、伸縮量検知部832と、を備える。傾斜操作検知部831は、検知片831aと、センサ部831bと、を備える。検知片831aは、操作部820の下端部材822の球形凸部822aに接続され、操作部820の揺動にともない揺動する。センサ部831bは、後述する副制御回路200(図25参照)に接続されたフォトセンサで構成され、検知片831aの傾きを検知し、検知した検知片831aの傾きを示す信号(操作部820が揺動により移動した位置を示す信号)を、副制御回路200に送信する。副制御回路200は、検知した操作部820が揺動により移動した位置を示す信号に基づき、例えば、表示装置13(図1参照)に表示した演出画像を変化させる。
また、伸縮量検知部832は、検知片832aと、センサ部832bと、を備える。検知片832aは、操作部820の上端部材821の上端部材軸部821cに接続され、上端部材821の上下方向の移動にともない上下方向に移動する。センサ部832bは、後述する副制御回路200(図25参照)に接続されたフォトセンサで構成され、検知片832aの位置を検知し、検知した検知片832aの位置を示す信号(上端部材821の上下方向の位置を示す信号)を、副制御回路200に送信する。副制御回路200は、検知した上端部材821の上下方向の位置を示す信号に基づき、例えば、移動制御部840を制御して、上端部材821の上下方向の位置を調整する。
移動制御部840は、上下方向に延び、上端部材821の上端部材軸部821cの外表面に固定されたラックギヤ841と、ラックギヤ841と係合し、後述する演出制御手段としての副制御回路200(図25参照)に駆動制御されるモータの駆動により回転する駆動ギヤ842と、を備える。
発光部850は、副制御回路200(図25参照)の制御により発光する複数のLEDが配置されたLED基板等の報知装置で構成され、上端部材821の上端部材軸部821cの外表面に設けられている。発光部850により発光された光は、図22中の矢印で示すように、透過性部材824を介して外部に照射可能である。このような発光部850は、操作部の内部側から第二の部材を介して光を外部に照射可能な発光手段の一例として機能する。
次に、第4演出操作部800の動作について説明する。図23は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第4演出操作部の動作を説明する図である。図23(a)は第4演出操作部の第一の形態から第二の形態に移行する途中の状態の断面図を示し、図23(b)は第4演出操作部の第二の形態の断面図を示している。
第4演出操作部800は、図22に示す第一の形態から、副制御回路200(図25参照)の遊技状態や演出内容に応じた制御によりモータが駆動し、駆動ギヤ842が回転することで、ラックギヤ841が上端部材821とともに上方に移動し、図23(a)に示す状態となる。これにより、操作部820の上端部材821の係合部821bと係合する透過性部材824も上方に移動し、当該透過性部材824が外部から視認可能となる面積が増え、発光部850による透過性部材824を介して外部に照射する光の光量が増加する。
そして、第4演出操作部800は、図23(a)に示す状態から、副制御回路200(図25参照)の遊技状態や演出内容に応じた制御によりモータが駆動し、更に、駆動ギヤ842が回転することで、ラックギヤ841が上端部材821とともに、更に上方に移動し、操作部820の上端部材821の係合部821bが最上段の透過性部材824を引き上げ、当該透過性部材824が上段の中間部材823を引き上げ、当該中間部材823が中段の透過性部材824を引き上げ、当該透過性部材824が下段の中間部材823を引き上げ、第二の形態となり、図23(b)に示す状態となる。
このように、上端部材821が上昇することで透過性部材824の露出面積が増え、遊技者は、操作部820の物理的変化による触感の変化に加え、発光部850による発光量が増大することで自分の指の間から漏れる光量も増大するのを認識でき、操作部820の操作に斬新な感覚を付与できる。
また、操作部820は、移動制御手段によって第一の位置から第二の位置に移動制御可能な第一の部材と、第一の部材に少なくとも一部が隠れることで遊技者が相対的に視認困難な状態から、第一の部材が移動制御されることで遊技者が相対的に視認容易な状態となる第二の部材と、を少なくとも含んで構成されている操作部の一例として機能する。
図24は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における変形例に係る第4演出操作部を説明する図である。変形例に係る第4演出操作部800Aは、透過性部材の上下方向の高さが中間部材823の上下方向の高さより小さい寸法で形成されているため、第一の形態において、上端部材821、複数の中間部材823及び下端部材822が互いに密接し、内部に配置された透過性部材824が視認できない状態となる点が、図22に示す第4演出操作部800と異なる。
これにより、第4演出操作部800Aでは、操作部820が最も縮んでいる第一の形態(初期状態)においても若干光が漏れる構成となっているが、初期状態において光を漏らさないように構成できる。また、上端部材821、複数の中間部材823及び下端部材822を互いに密接させ、完全に閉じた状態を初期状態とすることにより、初期状態であることが検知されれば、遊技者が指などを挟んでないことを確認できるので安全性が向上する。
[パチンコ遊技機1における遊技]
次に、パチンコ遊技機1における遊技について説明する。本実施形態における遊技状態には、シャッタ53a及びシャッタ54aが閉鎖状態であり、第1大入賞口53及び第2大入賞口54に遊技球が受け入れ不可能な通常遊技状態と、シャッタ53a又はシャッタ54aが開放状態であり、第1大入賞口53又は第2大入賞口54に遊技球が受け入れ可能となり、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態と、が含まれる。特別遊技状態には、小当り遊技状態と、小当り遊技状態より多くの遊技価値を付与可能な大当り遊技状態と、が含まれる。また、通常遊技状態には、少なくとも特別遊技状態の終了後に制御される遊技状態であって、特別遊技状態へと移行し易い第1遊技状態と、第1遊技状態よりも特別遊技状態へと移行し難い第2遊技状態と、が含まれる。本実施形態において、第2遊技状態は、特別遊技状態に移行する確率が通常の遊技状態(所謂、非確変状態又は非時短状態)であり、第1遊技状態は、第2遊技状態に比べ特別遊技状態に移行する確率が高い遊技状態(所謂、確変状態又は時短状態)である。
遊技者は、一般的に通常遊技状態から遊技を開始し、発射装置15により遊技球を遊技盤12の遊技領域12aに打ち込む。この打ち込まれた遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入賞すると、特別図柄表示装置61の特別図柄及び表示装置13に表示された演出用の識別図柄(導出図柄)が変動表示する。また、特別図柄の変動表示中に第1始動口44又は第2始動口45へ遊技球が入球した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示するまで、第1始動口44又は第2始動口45への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示した場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。
なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、本実施形態においては、第1始動口44、第2始動口45への入球による特別図柄の変動表示の保留数は、それぞれ4回を上限としている。したがって、最大8回の保留が可能になる。
また、その他の(所定の特別図柄の変動表示開始)条件としては、特別図柄が停止表示されているときに特別図柄の始動条件を満たすことである。つまり、所定の特別図柄の変動表示開始条件が成立する毎に特別図柄の変動表示が開始される。
そして、特別図柄表示装置61において停止表示された特別図柄が、特定の停止表示態様の場合には、通常遊技状態から特別遊技状態に移行する。この特定の停止表示態様のうち、大当り遊技状態に移行する停止表示態様が大当りであり、小当り遊技状態に移行する停止表示態様が小当りである。また、大当り又は小当り以外の特別図柄の停止表示態様はハズレ図柄であり、ハズレ図柄が停止表示された場合は、特別遊技状態に移行せずに、通常遊技状態が維持される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
また、表示装置13の表示領域13aには、特別図柄表示装置61において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、特別図柄表示装置61の変動表示中においては、特定の場合を除いて、表示装置13の表示領域13aにおいて、識別図柄の一例である数字からなる導出図柄が変動表示される。また、特別図柄表示装置61が停止表示し特別図柄が表示されるとともに、表示装置13の表示領域13aでも導出図柄が停止表示される。
また、特別図柄表示装置61において、停止表示された特別図柄が特定の停止表示態様の場合には、当りであることを遊技者に把握させる演出画像が表示装置13の表示領域13aにおいて表示される。具体的には、特別図柄表示装置61において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な大当りに対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、表示装置13の表示領域13aにおいて表示される演出用の識別図柄の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄が全て揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当りを示す演出画像が表示装置13の表示領域13aにおいて表示される。
そして、特別図柄表示装置61において特別図柄が特定の停止表示態様となって、遊技状態が特別遊技状態に移行された場合、シャッタ53a又はシャッタ54aは、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、第1大入賞口53又は第2大入賞口54は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
シャッタ53a又はシャッタ54aの背面側(後方)に設けられた第1大入賞口53又は第2大入賞口54には、第1大入賞検出センサ113a又は第2大入賞検出センサ113b(図25参照)を有する領域(図示せず)があり、その領域に遊技球が所定個数(例えば7個)入賞するか、又は、所定時間(例えば、約30秒)が経過するまでシャッタ53a又はシャッタ54aが開放状態に駆動される。そして、開放状態において第1大入賞口53又は第2大入賞口54への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ53a又はシャッタ54aが駆動し、第1大入賞口53又は第2大入賞口54は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。なお、本実施形態において、特別遊技状態では、第1大入賞口53又は第2大入賞口54は、シャッタ53a又はシャッタ54aの駆動により、閉鎖状態から開放状態への移行が15回繰り返されるが、これに限らず、遊技球を受け入れやすい開放状態を1回、2回等の任意の回数としてもよい。
また、特別図柄表示装置61における特定の停止表示態様が大当りであった場合、遊技状態は、特別遊技状態のうち大当り遊技状態に移行する。そして、大当り遊技状態では、第1大入賞口53又は第2大入賞口54が閉鎖状態から開放状態への移行が15回繰り返される遊技を1回のラウンドとし、このラウンドが繰り返されるラウンドゲームが行われる。このようなラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドとも言う。なお、本実施形態において、大当り遊技状態におけるラウンド数は、10ラウンド又は16ラウンドであるが、これに限らず、ラウンド数は任意の回数とすることができる。
また、特別図柄表示装置61における特定の停止表示態様が小当りであった場合、遊技状態は、特別遊技状態のうち小当り遊技状態に移行する。そして、小当り遊技状態では、第1大入賞口53又は第2大入賞口54が閉鎖状態から開放状態への移行が15回繰り返される遊技が1回のみ行われる。即ち、小当り遊技状態は、大当り遊技状態のようにラウンドゲームは行われない。そして、大当り遊技状態が終了した場合には、通常遊技状態として、第1遊技状態又は第2遊技状態が制御される場合がある。また、小当り遊技状態が終了した場合には、小当り遊技状態に当選したときの遊技状態よりも有利な遊技状態とはならない。このため、小当り遊技状態に当選したことを契機としては通常遊技状態における遊技状態の移行はなく、例えば、小当り遊技状態に当選したときの遊技状態が第1遊技状態であるときは、小当り遊技状態終了後の遊技状態は第1遊技状態であり、小当り遊技状態に当選したときの遊技状態が第2遊技状態であるときは、小当り遊技状態終了後の遊技状態は第2遊技状態である。また、本実施形態においては、大当り遊技状態終了後に、特別図柄の変動表示の時間が短くなる時短状態に移行する場合がある。このような特別遊技状態は、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態の一例である。
また、第1始動口44、第2始動口45、一般入賞口51、第1大入賞口53及び第2大入賞口54に遊技球が入賞したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が、払出装置16により上皿21又は下皿22に払い出される。
また、遊技者により、遊技領域12aに打ち込まれた遊技球が球通過検出器43を通過すると、普通図柄表示装置62の表示用ランプが変動表示する。また、普通図柄の変動表示中において球通過検出器43を遊技球が通過した場合には、普通図柄保留表示装置63による表示態様を切り換えて、変動表示中の普通図柄が停止表示されるまで、当該球通過検出器43への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた普通図柄が停止表示された場合には、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示装置62において停止表示された普通図柄が、当りを示す態様の場合には、第2始動口45に設けられた普通電動役物46の羽根部材が、所定時間だけ開いた状態となる。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって普通電動役物46(図3参照)の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
〈遊技機の電気的構成〉
本実施形態におけるパチンコ遊技機1の制御回路を示すブロック図を図25に示す。図25に示すように、パチンコ遊技機1は、主に、遊技の制御を行う主制御回路100と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路200とから構成される。
主制御回路100は、メインCPU101、メインROM102(読み出し専用メモリ)、メインRAM103(読み書き可能メモリ)を備えている。
メインCPU101には、メインROM102、メインRAM103等が接続されており、このメインROM102に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM102には、メインCPU101によりパチンコ遊技機1の動作を制御するためのプログラム、メインCPU101に実行させるためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。
メインRAM103は、メインCPU101の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施形態においては、メインCPU101の一時記憶領域としてメインRAM103を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路100は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路104、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路105、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC106を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路104、初期リセット回路105、シリアル通信用IC106は、メインCPU101に接続されている。
リセット用クロックパルス発生回路104は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)ごとにクロックパルスを発生する。
初期リセット回路105は、コンデンサと、ウォッチドッグタイマとを備え、コンデンサに印加された電圧が一定の値に達すると、メインCPU101に対してリセット信号を送信する。また、初期リセット回路105は、メインCPU101から所定の制御信号を受信することによって、コンデンサに印加した電圧を解放するために放電する。
シリアル通信用IC106は、メインCPU101と副制御回路200と払出・発射制御回路300と接続され、副制御基板用バッファと、払出・発射制御回路用バッファとを備える。
また、主制御回路100には、各種の装置が接続されている。例えば、主制御回路100からの信号に応じる各種の装置としては、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置61、ラウンドゲームにおけるラウンド数を表示するラウンド数表示装置66、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示装置64及び第2特別図柄保留表示装置65、普通図柄ゲームにおける識別図柄としての普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置62、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示の保留個数を表示する普通図柄保留表示装置63、普通電動役物46の羽根部材を開いた状態又は閉じた状態とする普通電動役物ソレノイド111、シャッタ53aを駆動させ、第1大入賞口53を開放状態又は閉鎖状態とする第1大入賞口ソレノイド112a、シャッタ54aを駆動させ、第2大入賞口54を開放状態又は閉鎖状態とする第2大入賞口ソレノイド112b等が接続されている。また、ホール係員を呼び出す機能や当り回数を表示するといった機能を有する図示しない呼出装置や、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータにデータ送信するために用いる外部端子板が接続されている。
また、主制御回路100には、各種のセンサが接続されている。例えば、主制御回路100には、第1大入賞口53(図3参照)に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する第1大入賞検出センサ113a、第2大入賞口54(図3参照)に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する第2大入賞検出センサ113b、第1大入賞口53又は第2大入賞口54に入賞した遊技球が排出された場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する大入賞口排出センサ113c、各一般入賞口51に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する一般入賞球センサ114、球通過検出器43(図3参照)に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する球通過検出センサ115、第1始動口44に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する第1始動口入賞球センサ116a、第2始動口45に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路100に供給する第2始動口入賞球センサ116b、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ117等が接続されている。なお、本実施形態において、入賞とは、上記各センサが設けられた領域を遊技球が通過することを言う。このような第1大入賞口53、第2大入賞口54及び球通過検出器43は、遊技領域を転動する遊技球の通過を検出可能な複数の通過領域の一例として機能する。
また、主制御回路100には、払出・発射制御回路300が接続されている。この払出・発射制御回路300には、遊技球の払出を行う払出装置16、遊技球の発射を行う発射装置15、カードユニット400が接続されている。カードユニット400は、遊技者の操作によって、カードユニット400に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する貸し出し用操作部401との間で送受信可能である。
払出・発射制御回路300は、主制御回路100から供給される賞球制御コマンド、カードユニット400から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置16に対して所定の信号を送信することにより、払出装置16に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路300は、発射ハンドル25が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
さらには、主制御回路100には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路100から供給される各種のコマンドに応じて、表示装置13における表示制御、スピーカ11から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ等を含むランプの制御、第1演出操作部500(図7参照)、第1演出操作部501(図10参照)、第1演出操作部502(図11参照)、第2演出操作部600(図12参照)、第3演出操作部700(図16参照)、第3演出操作部701(図18参照)及び第4演出操作部800(図22参照)における演出の制御等を行う。
なお、本実施形態においては、主制御回路100から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路100に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路100に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、サブCPU201、プログラムROM202、ワークRAM203、RTC204、表示装置13における表示制御を行うための表示制御回路210、スピーカ11から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路220、装飾ランプ等を含むランプ15の制御を行うランプ制御回路230、第1演出操作部500、第1演出操作部501、第1演出操作部502、第2演出操作部600、第3演出操作部700、第3演出操作部701及び第4演出操作部800の制御を行う演出操作部制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路100からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU201は、プログラムROM202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU201は、主制御回路100から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。
プログラムROM202には、サブCPU201によりパチンコ遊技機1の遊技演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、メインROM102、プログラムROM202を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM203等に記録されるものでもよい。さらにまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM203は、サブCPU201の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する。なお、本実施形態においては、サブCPU201の一時記憶領域としてワークRAM203を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。RTC204は、現在の時間を計時する。
表示制御回路210は、表示装置13の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等から構成されている。
表示制御回路210は、サブCPU201から供給されるデータに応じて、表示装置13に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。表示制御回路210は、サブCPU201から供給される画像表示命令に応じて、識別図柄を示す識別図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データ等、表示装置13に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。
そして、表示制御回路210は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を表示装置13に供給することにより、表示装置13に画像が表示される。つまり、表示制御回路210は、表示装置13に遊技に関する画像を表示させる制御を行うこととなる。
また、音声制御回路220は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)等から構成されている。
この音源ICは、スピーカ11から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU201から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ11から音声を発生させる。
ランプ制御回路230は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。
演出操作部制御回路240は、第1演出操作部500、第1演出操作部501、第1演出操作部502、第2演出操作部600、第3演出操作部700、第3演出操作部701及び第4演出操作部800における演出の制御を行う。演出操作部制御回路240は、サブCPU201から供給されるデータに応じて、これらの演出操作部に設けられたモータ251を駆動させる。また、演出操作部制御回路240は、これらの演出操作部に設けられたセンサ252から、演出操作部の状態を示す信号を受信し、受信した操作信号をサブCPU201に送信する。サブCPU201は、操作信号に応じた演出を行うためのデータを、表示制御回路210等に供給する。また、演出操作部制御回路240は、サブCPU201から供給されるデータに応じて、これらの演出操作部に設けられた、液晶表示装置やLED等で構成される報知装置253を発光させたり、文字や画像を表示する。また、演出操作部制御回路240は、これらの演出操作部に設けられた演出ボタン254から受信した操作信号をサブCPU201に送信する。サブCPU201は、操作信号に応じた演出を行うためのデータを、表示制御回路210等に供給する。
次に、本実施形態の主制御回路100及び副制御回路200が実行する処理について説明する。まず、主制御回路100のメインCPU101が実行する処理について説明する。メインCPU101は、電源投入に応じて、メインROM102からプログラムを読み込み、主制御メイン処理を実行する。また、メインCPU101は、主制御メイン処理を実行している状態であっても、主制御メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。メインCPU101は、所定の周期(例えば2ミリ秒)ごとにクロックパルスを発生させ、これに応じて、システムタイマ割込処理を実行する。
[システムタイマ割込処理]
図26、図27及び図28を用いて、メインCPU101のシステムタイマ割込処理を説明する。図26に示すように、ステップS10において、各レジスタを退避する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS11に処理を移す。
ステップS11において、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、乱数を更新する処理を行う。例えば、メインCPU101は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、普通図柄判定用乱数カウンタ、演出条件判定用乱数カウンタなどの乱数を更新する。なお、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠けるものとなってしまうため、これを担保するために2msec毎の決まったタイミングで更新を行うようにしている。この処理が終了した場合、ステップS12に処理を移す。
ステップS12において、スイッチ入力検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、スイッチに入力があったか否か判定する処理を行う。例えば、メインCPU101は、第1大入賞口53、第2大入賞口54(図3参照)に設けられた第1大入賞検出センサ113a又は第2大入賞検出センサ113b(図25参照)や、一般入賞口51(図3参照)に設けられた一般入賞球センサ114(図25参照)や、球通過検出器43(図3参照)に設けられた球通過検出センサ115(図25参照)や、第1始動口44、第2始動口45(図3参照)に設けられた第1始動口入賞球センサ116a、第2始動口入賞球センサ116b(図25参照)からの検知信号を受信することによって、各スイッチが遊技球を検知したか判定する。メインCPU101は、検知したと判定した場合、検知に応じて、大入賞口賞球カウンタや、一般入賞口賞球カウンタや、始動口賞球カウンタなどを更新する。スイッチ入力処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、ステップS13に処理を移す。
ステップS13において、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、主制御回路100と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する第1大入賞口53及び第2大入賞口54(図3参照)の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマなど、各種のタイマを更新する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS14に処理を移行する。
ステップS14において、コマンド出力処理を行う。この処理において、メインCPU101は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、例えば、表示装置13に導出表示されるデモ表示コマンド、後述する導出図柄指定コマンド、後述する変動演出パターン指定コマンド、後述する大当り種類コマンド、後述する特別図柄当り開始コマンド、後述する特別図柄当り終了コマンド、後述する始動口入賞コマンド、後述する特別図柄演出開始コマンド、後述する特別図柄演出停止コマンド等が含まれる。なお、この処理において、メインCPU101は、各種のコマンドの他に、大当り遊技状態において、後述する第1大入賞検出センサ113aが遊技球を検出したことを示す第1大入賞検知信号、後述する第2大入賞検出センサ113bが遊技球を検出したことを示す第2大入賞検知信号、後述する球通過検出センサ115が遊技球を検出したことを示す球通過検知信号、を副制御回路200に供給する。また、メインCPU101は、第1大入賞口53のシャッタ53aを駆動する第1大入賞口ソレノイド112a(図25参照)、第2大入賞口54のシャッタ54aを駆動する第2大入賞口ソレノイド112b(図25参照)、普通電動役物46の羽根部材の開閉を行う普通電動役物ソレノイド111(図25参照)を駆動するためのソレノイド電源を供給する。また、後述する始動口入賞検出処理(図28参照)にて、表示装置13の表示領域13a(図3参照)に演出表示される演出用の識別図柄(導出図柄)の変動演出パターンが決定された場合には、メインCPU101は、当該決定結果を示す変動演出パターン指定コマンドを生成して副制御回路200に供給する。この処理が終了した場合には、ステップS15に処理を移す。
ステップS15において、遊技情報出力処理を行う。この処理において、メインCPU101は、主制御回路100、副制御回路200、払出・発射制御回路300等で処理される、遊技に関わる情報である遊技情報を、副制御回路200、払出・発射制御回路300、外部機器(例えばホールコンピュータや呼出装置)へ出力する。この処理が終了した場合、ステップS16に処理を移す。
ステップS16において、各レジスタを復帰する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、割込処理前のアドレスに各レジスタを復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[スイッチ入力検出処理]
図26のステップS12において実行されるサブルーチン(スイッチ入力検出処理)について図27を用いて説明する。ステップS20において、始動口入賞検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1始動口44、第2始動口45(図3参照)に設けられた第1始動口入賞球センサ116a、第2始動口入賞球センサ116b(図25参照)からの検知信号を受信していた場合、大当り判定用乱数値及び図柄乱数値を取得し、4個を上限とし特別図柄に関する保留個数を1個加算し、払出情報をメインRAM103の所定領域にセットする。この処理が終了した場合、ステップS21に処理を移す。
ステップS21において、一般入賞口通過検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、一般入賞口51(図3参照)に設けられた一般入賞球センサ114からの検知信号を受信していた場合、一般入賞口51の入賞に対応した払出情報をメインRAM103の所定領域にセットする。この処理が終了した場合、ステップS22に処理を移す。
ステップS22において、大入賞口通過検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1大入賞口53、第2大入賞口54(図3参照)に設けられた第1大入賞検出センサ113a又は第2大入賞検出センサ113bからの検知信号を受信していた場合、第1大入賞口53、第2大入賞口54の入賞に対応した払出情報をメインRAM103の所定領域にセットする。また、この処理において、メインCPU101は、第1大入賞検出センサ113a又は第2大入賞検出センサ113bからの検知信号を受信していた場合、第1大入賞検知信号又は第2大入賞検知信号をメインRAM103の所定領域にセットする。この処理が終了した場合、ステップS23に処理を移す。
ステップS23において、球通過検出器通過検出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、球通過検出器43(図3参照)に設けられた球通過検出センサ115(図25参照)からの検知信号を受信していた場合、普通図柄に関する抽選結果(乱数値)を取得し、4個を上限とし、メインRAM103に記憶されている普通図柄保留記憶数カウンタ(保留個数)に“1”加算する。また、この処理において、メインCPU101は、球通過検出センサ115からの検知信号を受信していた場合、球通過検知信号をメインRAM103の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[始動口入賞検出処理]
図27のステップS20において実行されるサブルーチン(始動口入賞検出処理)について図28を用いて説明する。ステップS30において、第1始動口入賞球センサで検出されたか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1始動口入賞球センサ116aから検知信号を受信したか否かを判定する。第1始動口入賞球センサ116aから検知信号を受信していた場合には、ステップS31に処理を移し、第1始動口入賞球センサ116aから検知信号を受信していない場合には、ステップS39に処理を移す。
ステップS31において、払出情報セット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1始動口44(図3参照)の入賞に対応した払出情報をメインRAM103の所定領域にセットする。この処理が終了した場合、ステップS32に処理を移す。
ステップS32において、第1始動口入賞の保留個数が“4”より小さいか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1始動口44(図3参照)の入賞に基づく保留個数が“4”より小さいか否かを判定し、保留個数が“4”より小さい場合には、ステップS33に処理を移し、保留個数が“4”以上の場合には、ステップS39に処理を移す。
ステップS33において、第1始動口入賞の保留個数に“1”加算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている第1始動口44(図3参照)の入賞に基づく保留個数の値に“1”加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS34に処理を移す。
ステップS34において、乱数取得・記憶処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値を抽出(所謂、特別図柄抽選)し、さらに、大当り図柄乱数カウンタから図柄乱数値を抽出する。そして、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値及び図柄乱数値を、メインRAM103における、第1始動口44(図3参照)の入賞に基づく乱数値を記憶する第1特別図柄始動記憶領域に記憶する処理を行う。本実施形態においては、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に第1始動口44(図3参照)に入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS35に処理を移す。
ステップS35において、特別図柄決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS34で抽出した大当り判定用乱数値及び図柄乱数値に基づき、大当り乱数判定テーブル(図44参照)と図柄判定テーブル(図45参照)を参照して、特別図柄表示装置61(図3参照)に停止表示させる特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM103の所定領域に記憶する。本実施形態において、特別図柄には、大当りに当選したことを示す大当り図柄と、小当りに当選したことを示す小当り図柄と、大当り又は小当たりのいずれにも当選しなかったことを示すハズレ図柄と、が含まれる。
[大当り乱数判定テーブル]
ここで、大当り乱数判定テーブルについて、図44を用いて説明する。本実施形態において、大当り乱数判定テーブルは、図44(a)に示す、第1始動口44(図3参照)の入賞に基づく乱数値が抽出された場合に参照される大当り乱数判定テーブル(第1始動口)と、図44(b)に示す、第2始動口45(図3参照)の入賞に基づく乱数値が抽出された場合に参照される大当り乱数判定テーブル(第2始動口)と、がメインROM102に記憶されている。大当り乱数判定テーブルは、遊技状態が確変状態か非確変状態かを示す確変フラグ毎に、所定の幅が設定された大当り判定用乱数値に、判定値データが対応付けられている。ここで、大当り判定用乱数値は、65536(0〜65535)であり、第1始動口44又は第2始動口45への入賞を契機とした抽選の結果である大当りか否かを判定する乱数値を表し、具体的には、特別図柄の抽選結果を示す乱数値である。また、確変フラグは、メインRAM103に記憶され、大当り遊技状態終了後の遊技状態として、確変状態が選択されるか否かを表すフラグであり、その値が“0”の場合には確変状態でないこと(非確変状態)を示し、その値が“1”の場合には確変状態であることを示す。このように、確変状態か否かは、主制御回路100によってフラグ管理されており、確変状態か否かによって、大当り確率が変動する。また、図44に示す選択率は、該当する判定値データが選択される確率を表す。
具体的には、図44(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)は、確変フラグ“0”(非確変状態)の場合、大当り判定用乱数値“777−943”(幅167)に大当り判定値データが対応付けられ、大当り判定用乱数値“1−300”(幅300)に小当り判定値データが対応付けられ、これら以外の乱数値にハズレ判定値データが対応付けられている。また、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)は、確変フラグ“1”(確変状態)の場合、大当り判定用乱数値“777−1277”(幅500)に大当り判定値データが対応付けられ、大当り判定用乱数値“1−300”(幅300)に小当り判定値データが対応付けられ、これら以外の乱数値にハズレ判定値データが対応付けられている。このように、本実施形態では、非確変状態で、第1始動口44に入賞した場合、大当りとなる確率(以下、大当り確率とも言う)は1/392であり、小当りとなる確率(以下、小当り確率とも言う)は1/218である。一方、確変状態で、第1始動口44に入賞した場合、大当り確率は1/131であり、小当り確率は1/218である。
また、図44(b)に示す大当り乱数判定テーブル(第2始動口)は、確変フラグ“0”(非確変状態)の場合、大当り判定用乱数値“777−943”(幅167)に大当り判定値データが対応付けられ、これ以外の乱数値にハズレ判定値データが対応付けられている。また、大当り乱数判定テーブル(第2始動口)は、確変フラグ“1”(確変状態)の場合、大当り判定用乱数値“777−1277”(幅500)に大当り判定値データが対応付けられ、これ以外の乱数値にハズレ判定値データが対応付けられている。このように、本実施形態では、非確変状態で、第2始動口45に入賞した場合、大当りとなる確率(以下、大当り確率とも言う)は1/392であり、小当りに当選することはない。一方、確変状態で、第1始動口44に入賞した場合、大当り確率は1/131であり、小当りに当選することはない。
[図柄判定テーブル]
次に、図柄判定テーブルについて、図45を用いて説明する。本実施形態において、図柄判定テーブルは、図45(a)に示す、第1始動口44(図3参照)の入賞に基づく乱数値が抽出された場合に参照される図柄判定テーブル(第1始動口)と、図45(b)に示す、第2始動口45(図3参照)の入賞に基づく乱数値が抽出された場合に参照される図柄判定テーブル(第2始動口)と、がメインROM102に記憶されている。図柄判定テーブルは、判定値データに、所定の幅が設定された図柄乱数値、大当り時選択図柄コマンド、図柄指定コマンドが対応付けられている。ここで、図柄乱数値は、特別図柄の停止図柄を決定する乱数値を表す。また、大当り時選択図柄コマンドは、大当たり当選時の大当たり種類に応じて定められる大当たり図柄を指定するコマンドを表す。また、図柄指定コマンドは、特別図柄の変動停止時に表示される特別図柄を指定するコマンドを表す。
具体的には、図45(a)に示す図柄判定テーブル(第1始動口)は、大当り判定値データに対し、図柄乱数値“0〜19”に大当り時選択図柄コマンド“z0”が対応付けられ、図柄乱数値“20〜39”に大当り時選択図柄コマンド“z1”が対応付けられ、図柄乱数値“40〜59”に大当り時選択図柄コマンド“z2”が対応付けられ、図柄乱数値“60〜79”に大当り時選択図柄コマンド“z3”が対応付けられ、図柄乱数値“80〜99”に大当り時選択図柄コマンド“z4”が対応付けられ、これらの図柄乱数値全体に図柄指定コマンド“zA1”が対応付けられている。このように、本実施形態では、第1始動口44に入賞して大当りに当選した場合、大当り時選択図柄コマンド“z0”〜“z4”が等しく20/100の確率で選択される。また、図柄判定テーブル(第1始動口)は、小当り判定値データに対し、図柄乱数値“0〜99”に図柄指定コマンド“zA2”が対応付けられている。また、図柄判定テーブル(第1始動口)は、ハズレ判定値データに対し、図柄乱数値“0〜99”に図柄指定コマンド“zA3”が対応付けられている。
また、図45(b)に示す図柄判定テーブル(第2始動口)は、大当り判定値データに対し、図柄乱数値“0〜19”に大当り時選択図柄コマンド“z0”が対応付けられ、図柄乱数値“20〜99”に大当り時選択図柄コマンド“z4”が対応付けられ、これらの図柄乱数値全体に図柄指定コマンド“zA1”が対応付けられている。また、図柄判定テーブル(第2始動口)は、ハズレ判定値データに対し、図柄乱数値“0〜99”に図柄指定コマンド“zA3”が対応付けられている。このように、本実施形態では、第2始動口45に入賞して大当りに当選した場合、大当り時選択図柄コマンド“z0”が20/100で選択され、大当り時選択図柄コマンド“z4”が80/100で選択される。即ち、第2始動口45に入賞して大当りに当選した場合、第1始動口44に入賞して大当りに当選した場合に比べ、大当り時選択図柄コマンド“z4”が選択される確率が高い。
図28に戻って、ステップS35において、詳細には、メインCPU101は、図44(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)及び図45(a)に示す図柄判定テーブル(第1始動口)を参照し、ステップS34で抽出した大当り判定用乱数値に基づき、特別図柄表示装置61に停止表示させる特別図柄に対応付けられた大当り時選択図柄コマンド及び図柄指定コマンドを決定する。具体的には、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値が、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)において、大当り判定値データに対応付けられていた場合には、ステップS34で抽出した図柄乱数値に基づき、図柄判定テーブル(第1始動口)を参照し、大当り時選択図柄コマンド“z0”〜“z4”のいずれかを選択する。また、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値が、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)において、小当り判定値データに対応付けられていた場合には、図柄指定コマンド“zA2”を選択する。また、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値が、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)において、ハズレ判定値データに対応付けられていた場合には、図柄指定コマンド“zA3”を選択する。この処理が終了した場合には、ステップS36に処理を移す。
ステップS36において、大当り判断処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図44(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)を参照し、ステップS34で抽出した大当り判定用乱数値が、大当り判定値データに対応付けられているかを判断する。この処理が終了した場合には、ステップS37に処理を移す。このようなメインCPU101は、複数の通過領域のうちの何れかが遊技球の通過を検知したことに基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態である複数種類(大当り時選択図柄コマンド“z0”〜“z4”にそれぞれ対応付けられた大当たり当選時の大当たり種類)の特別遊技状態のうち何れかへ移行するか否かの抽選を行う抽選手段として機能する。
ステップS37において、入賞時演出・変動演出パターン決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS35で決定した大当り時選択図柄コマンド及び図柄指定コマンドに基づき、演出内容の大別を決定するための入賞時演出情報決定テーブル(図46参照)を参照して、入賞時演出情報を決定し、メインRAM103の所定領域に記憶する。また、メインCPU101は、変動演出パターン乱数値を抽出し、この変動演出パターン乱数値と、ステップS35で決定した大当り時選択図柄コマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、特別図柄の変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル(図47参照)を参照して、変動演出パターンを決定し、メインRAM103の所定領域に記憶する。メインCPU101は、このような変動演出パターンを示すデータに基づいて、特別図柄表示装置61における特別図柄の変動表示態様を決定する。
[入賞時演出情報決定テーブル]
入賞時演出情報決定テーブルについて、図46を用いて説明する。入賞時演出情報決定テーブルは、メインROM102に記憶され、入賞が検知された始動口(図4に示す第1始動口44、第2始動口45)毎の判定値データ(“ハズレ判定値データ”、“小当り判定値データ”、“大当り判定値データ”)、大当り時選択図柄コマンド(“z0”、“z1”、“z2”、“z3”、“z4”)及び図柄指定コマンド(“zA1”、“zA2”、“zA3”)に、入賞時演出情報1(“1A”、“1B”、“1C”、“1D”)及び入賞時演出情報2(“2A”、“2B”、“2C”、“2D”)が対応づけられている。ここで、判定値データは、大当り乱数判定テーブル(図44参照)の判定値データに対応する。また、大当り時選択図柄コマンドは、図柄判定テーブル(図45参照)の大当り時選択図柄コマンドに対応する。また、図柄指定コマンドは、図柄判定テーブル(図45参照)の図柄指定コマンドに対応する。また、入賞時演出情報1は、主に保留球に関する演出を、副制御回路200が決定する際に使用される。入賞時演出情報2は、主に保留球の先読み演出(先読み連続演出)に関する演出を、副制御回路200が決定する際に使用される。
[変動演出パターン決定テーブル]
次に、変動演出パターン決定テーブルについて、図47を用いて説明する。変動演出パターン決定テーブルは、メインROM102に記憶され、図柄指定コマンド(“zA1”、“zA2”、“zA3”)及び大当り時選択図柄コマンド(“z0”、“z1”、“z2”、“z3”、“z4”)に、特別図柄の変動時間を示すデータ及び変動演出パターン(上位“A”〜“C”と、下位“0”〜“F”との組み合わせで示されるデータ)が対応づけられている。ここで、図柄指定コマンドは、図柄判定テーブル(図45参照)の図柄指定コマンドに対応する。また、大当り時選択図柄コマンドは、図柄判定テーブル(図45参照)の大当り時選択図柄コマンドに対応する。また、変動演出パターンは、特別図柄の変動中に実行する演出を、副制御回路200が決定する際に使用される。
図28に戻って、ステップS37において、メインCPU101は、決定した変動演出パターンを示すデータを、特別図柄表示装置61に供給する。特別図柄表示装置61は、この変動演出パターンを示すデータに基づき、特別図柄を、変動演出パターン決定テーブル(図47参照)に規定された変動時間で変動表示し、図柄指定コマンドに対応付けられた態様で停止表示する。また、入賞時演出情報1、入賞時演出情報2及び変動演出パターンを示すデータは、特別図柄演出開始コマンドとして、主制御回路100のメインCPU101から副制御回路200のサブCPU201に供給される。副制御回路200は、特別図柄演出開始コマンドを受信すると、当該特別図柄演出開始コマンドが示す入賞時演出情報1、入賞時演出情報2及び変動演出パターンの分類に含まれる演出から一つの演出パターンを選択し実行する。この処理が終了した場合には、ステップS38に処理を移す。
ステップS38において、第1始動口入賞の保留個数増加コマンドセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS33における保留個数の値に“1”加算する処理に応じて、第1特別図柄保留表示装置64(図3参照)を駆動するための保留個数増加コマンドをメインRAM103に記憶する処理を行う。メインCPU101は、この保留個数増加コマンドを第1特別図柄保留表示装置64に供給する。第1特別図柄保留表示装置64は、供給された保留個数増加コマンドに基づき、表示用ランプを点灯する。この処理が終了した場合には、ステップS39に処理を移す。
ステップS39において、第2始動口入賞球センサで検出されたか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2始動口入賞球センサ116bから検知信号を受信したか否かを判定する。第2始動口入賞球センサ116bから検知信号を受信していた場合には、ステップS40に処理を移し、第2始動口入賞球センサ116bから検知信号を受信していない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS40において、払出情報セット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2始動口45(図3参照)の入賞に対応した払出情報をメインRAM103の所定領域にセットする。この処理が終了した場合、ステップS41に処理を移す。
ステップS41において、第2始動口入賞の保留個数が“4”より小さいか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2始動口45(図3参照)の入賞に基づく保留個数が“4”より小さいか否かを判定し、保留個数が“4”より小さい場合には、ステップS42に処理を移し、保留個数が“4”以上の場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS42において、第2始動口入賞の保留個数に“1”加算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている第2始動口45(図3参照)の入賞に基づく保留個数の値に“1”加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS43に処理を移す。
ステップS43において、乱数取得・記憶処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値を抽出(所謂、特別図柄抽選)し、さらに、大当り図柄乱数カウンタから図柄乱数値を抽出する。そして、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値及び図柄乱数値を、メインRAM103における、第2始動口45(図3参照)の入賞に基づく乱数値を記憶する第2特別図柄始動記憶領域に記憶する処理を行う。本実施形態においては、第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に第2始動口45(図3参照)に入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS44に処理を移す。
ステップS44において、特別図柄決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS43で抽出した大当り判定用乱数値及び図柄乱数値に基づき、大当り乱数判定テーブル(図44参照)と図柄判定テーブル(図45参照)を参照して、特別図柄表示装置61(図3参照)に停止表示させる特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM103の所定領域に記憶する。
詳細には、メインCPU101は、図44(b)に示す大当り乱数判定テーブル(第2始動口)及び図45(b)に示す図柄判定テーブル(第2始動口)を参照し、ステップS43で抽出した大当り判定用乱数値に基づき、特別図柄表示装置61に停止表示させる特別図柄に対応付けられたた大当り時選択図柄コマンド及び図柄指定コマンドを決定する。具体的には、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値が、大当り乱数判定テーブル(第2始動口)において、大当り判定値データに対応付けられていた場合には、ステップS43で抽出した図柄乱数値に基づき、図柄判定テーブル(第2始動口)を参照し、た大当り時選択図柄コマンド“z0”又は“z4”のいずれかを選択する。また、メインCPU101は、抽出した大当り判定用乱数値が、大当り乱数判定テーブル(第2始動口)において、ハズレ判定値データに対応付けられていた場合には、図柄指定コマンド“zA3”を選択する。この処理が終了した場合には、ステップS45に処理を移す。
ステップS45において、大当り判断処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図44(b)に示す大当り乱数判定テーブル(第2始動口)を参照し、ステップS43で抽出した大当り判定用乱数値が、大当り判定値データに対応付けられているかを判断する。この処理が終了した場合には、ステップS46に処理を移す。
ステップS46において、入賞時演出・変動演出パターン決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS44で決定した大当り時選択図柄コマンド及び図柄指定コマンドに基づき、演出内容の大別を決定するための入賞時演出情報決定テーブル(図46参照)を参照して、入賞時演出情報を決定し、メインRAM103の所定領域に記憶する。また、メインCPU101は、変動演出パターン乱数値を抽出し、この変動演出パターン乱数値と、ステップS44で決定した大当り時選択図柄コマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、特別図柄の変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル(図47参照)を参照して、変動演出パターンを決定し、メインRAM103の所定領域に記憶する。メインCPU101は、このような変動演出パターンを示すデータに基づいて、特別図柄表示装置61における特別図柄の変動表示態様を決定する。
また、メインCPU101は、決定した変動演出パターンを示すデータを、特別図柄表示装置61に供給する。特別図柄表示装置61は、この変動演出パターンを示すデータに基づき、特別図柄を、変動演出パターン決定テーブル(図47参照)に規定された変動時間で変動表示し、図柄指定コマンドに対応付けられた態様で停止表示する。また、入賞時演出情報1、入賞時演出情報2及び変動演出パターンを示すデータは、主制御回路100のメインCPU101から副制御回路200のサブCPU201に供給される。副制御回路200は、入賞時演出情報1、入賞時演出情報2及び変動演出パターンを受信すると、当該入賞時演出情報1、入賞時演出情報2及び変動演出パターンの分類に含まれる演出から一つの演出パターンを選択し実行する。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47において、第2始動口入賞の保留個数増加コマンドセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS42における保留個数の値に“1”加算する処理に応じて、第2特別図柄保留表示装置65(図3参照)を駆動するための保留個数増加コマンドをメインRAM103に記憶する処理を行う。メインCPU101は、この保留個数増加コマンドを第2特別図柄保留表示装置65に供給する。第2特別図柄保留表示装置65は、供給された保留個数増加コマンドに基づき、表示用ランプを点灯する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
以上説明したとおり、メインCPU101は、第1始動口44又は第2始動口45(図3参照)への入賞毎に、特別図柄及び変動演出パターンを決定する。また、メインCPU101は、保留個数が“0”かつ特別図柄が変動表示されていないときに、第1始動口44又は第2始動口45に入賞した場合でも、一度保留として第1特別図柄保留表示装置64又は第2特別図柄保留表示装置65を点灯し、その後直ぐに消灯し、特別図柄の変動表示を開始する。なお、メインCPU101は、一度保留として第1特別図柄保留表示装置64又は第2特別図柄保留表示装置65を点灯せずに、内部的な処理として保留個数が“0”でないと判定してから特別図柄を変動表示してもよい。
[主制御メイン処理]
次に、図29、図30、図31、図32、図33、図34及び図35を用いて、メインCPU101が実行する主制御メイン処理を説明する。図29に示すように、ステップS50において、初期設定を行う。この処理において、メインCPU101は、電源投入に応じて、メインROM102から起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM103に記憶されるフラグ等を初期化し又は電源遮断前の状態に復帰する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS51に処理を移す。
ステップS51において、初期値乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、初期値乱数カウンタを更新する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS52に処理を移す。
ステップS52において、特別図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU101は、ステップS34又はステップS43で抽出した大当り判定用乱数値に基づき、図44(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)又は図44(b)に示す大当り乱数判定テーブル(第2始動口)を参照し、特別図柄抽選(大当り又は小当り)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM103に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS53に処理を移す。
ステップS53において、普通図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU101は、球通過検出センサ115(図25参照)からの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM102に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM103に記憶する処理を行う。普通図柄抽選に当選した場合、普通電動役物46(図3参照)の羽根部材が開いた状態となって、第2始動口45(図3参照)に遊技球が入球しやすくなる。この処理が終了した場合、ステップS54に処理を移す。
ステップS54において、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS52、ステップS53でメインRAM103に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、特別図柄表示装置61と、普通図柄表示装置62とを駆動するための制御信号をメインRAM103に記憶する処理を行う。メインCPU101は、特別図柄表示装置61又は普通図柄表示装置62に、この制御信号を送信する。特別図柄表示装置61は受信した制御信号に基づき特別図柄を変動表示及び停止表示する。普通図柄表示装置62は受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理が終了した場合、ステップS55に処理を移す。
ステップS55において、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU101は、副制御回路200、払出・発射制御回路300、ホールコンピュータ等に送信する遊技情報データを生成し、メインRAM103に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS56に処理を移す。
ステップS56において、記憶・遊技状態データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU101は、確変フラグ、時短フラグに応じて副制御回路200に送信する記憶・遊技状態データを生成し、メインRAM103に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS51に処理を移す。
[特別図柄制御処理]
図29のステップS52において実行されるサブルーチン(特別図柄制御処理)について図30を用いて説明する。なお、図30において、ステップS61からステップS69の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、メインRAM103における制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップを実行し、特別図柄ゲームを進行する。
ステップS60において、制御状態フラグをロードする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS61に処理を移す。
なお、後述するステップS61からステップS69において、メインCPU101は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS61からステップS69における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU101は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。
ステップS61において、特別図柄記憶チェック処理を行う。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、特別図柄の保留個数のチェック等を行う。この処理が終了した場合には、ステップS62に処理を移す。
ステップS62において、特別図柄変動時間管理処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば、1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS63の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS63に処理を移す。
ステップS63において、特別図柄表示時間管理処理を行う。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、当り(大当り又は小当り)か否かを判定する。メインCPU101は、当りである場合に、大当り・小当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り・小当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り・小当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS64の処理を実行するように設定する。一方、メインCPU101は、当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS69の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS64又はステップS69に処理を移す。
ステップS64において、大当り・小当り開始インターバル管理処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り・小当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り・小当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS65の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS65に処理を移す。
ステップS65において、大入賞口開放中処理を行う。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、第1大入賞口53(図3参照)又は第2大入賞口54(図3参照)の開放上限時間(例えば、約30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットし、メインROM102から読み出された第1大入賞口53又は第2大入賞口54を開放させるためのデータをメインRAM103に記憶する。そして、メインCPU101は、図26のステップS14の処理において、メインRAM103に記憶された第1大入賞口53(図3参照)又は第2大入賞口54(図3参照)を開放させるためのデータを読み出し、第1大入賞口53又は第2大入賞口54を開放させるためのソレノイド電源を、第1大入賞口53のシャッタ53aを駆動する第1大入賞口ソレノイド112a又は第2大入賞口54のシャッタ54aを駆動する第2大入賞口ソレノイド112bに供給する。そして、メインCPU101は、開放上限時間が経過した後、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS66の処理を実行するように設定する。また、この処理において、メインCPU101は、特別図柄当り開始コマンドをメインRAM103に記憶する処理を行う。この特別図柄当り開始コマンドは、主制御回路100から副制御回路200に供給されることにより、副制御回路200が大当り・小当り演出の開始を認識するようになる。この処理が終了した場合には、ステップS66に処理を移す。
ステップS66において、大入賞口内残留球監視処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口入賞カウンタが“7”以上であるという条件、大入賞口開放回数カウンタが所定数以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU101は、いずれかの条件を満たした場合に、大当たり遊技終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットする。一方、メインCPU101は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS67又はステップS68に処理を移す。
ステップS67において、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU101は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS65の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS65に処理を移す。
ステップS68において、大当り・小当り終了インターバル処理を行う。この処理の詳細については後述するが、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り・小当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り・小当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS69の処理を実行するように設定するのである。また、この処理において、メインCPU101は、特別図柄当り終了コマンドをメインRAM103に記憶する処理を行う。この特別図柄当り終了コマンドは、主制御回路100から副制御回路200に供給されることにより、副制御回路200が大当り・小当り演出の終了を認識するようになる。この処理が終了した場合には、ステップS69に処理を移す。
ステップS69において、特別図柄ゲーム終了処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS61の処理を実行するように設定する。また、この処理において、メインCPU101は、特別図柄演出停止コマンドをメインRAM103に記憶する処理を行う。この特別図柄演出停止コマンドは、主制御回路100から副制御回路200に供給されることにより、副制御回路200が特別図柄演出停止を認識するようになる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、メインCPU101は、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームを実行する。具体的には、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを(00)、(01)、(02)、(08)と順にセットすることにより、図30に示すステップS61、ステップS62、ステップS63、ステップS69の処理を所定のタイミングで実行する。また、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果が大当り又は小当りであるときには、制御状態フラグを(00)、(01)、(02)、(03)と順にセットすることにより、図30に示すステップS61、ステップS62、ステップS63、ステップS64の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技状態への制御を実行する。さらには、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを(04)、(05)、(06)と順にセットすることにより、図30に示すステップS65、ステップS66、ステップS67の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技を実行する。なお、大当り又は小当り遊技の終了条件が成立した場合には、(07)、(08)と順にセットすることにより、図30に示すステップS68、ステップS69の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技を終了する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図30のステップS61において実行されるサブルーチン(特別図柄記憶チェック処理)について図31を用いて説明する。ステップS70において、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であると判別した場合には、ステップS71に処理を移す。一方、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS71において、第2始動口入賞の保留個数が“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判定する。メインCPU101は、第2特別図柄に対応する始動記憶が“0”である、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合には、ステップS77に処理を移す。一方、メインCPU101は、第2特別図柄に対応する始動記憶が“0”でない、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合には、ステップS72に処理を移す。
ステップS72において、第2始動記憶数から“1”減算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第2特別図柄始動記憶領域(0)のデータをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73において、第2始動口入賞に基づく特別図柄記憶領域転送処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74において、第1始動口入賞の保留個数が“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判定する。メインCPU101は、第1特別図柄に対応する始動記憶が0である、すなわち、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合には、ステップS80に処理を移す。一方、メインCPU101は、第1特別図柄に対応する始動記憶が0でない、すなわち、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合には、ステップS75に処理を移す。一方、メインCPU101は、第1特別図柄に対応する始動記憶が0である、すなわち、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合には、ステップS77に処理を移す。なお、メインCPU101は、ステップS71の処理の後に、ステップS74の処理を行う。すなわち、メインCPU101は、第2始動口入賞を優先消化する。
ステップS75において、第1始動記憶数から“1”減算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(0)のデータをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76において、第1始動口入賞に基づく特別図柄記憶領域転送処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS77において、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103にデモ表示許可値をセットする処理を行う。また、メインCPU101は、特別図柄ゲームの始動記憶(当り判定用乱数値が記憶されている第1特別図柄始動記憶領域又は第2特別図柄始動記憶領域)が0になった状態が所定時間(例えば、30秒)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU101は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドをセットし、副制御回路200に供給する。副制御回路200は、このデモ表示コマンドに基づき、表示装置13においてデモ表示を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS78において、時短状態変動回数カウンタが“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の時短状態変動回数カウンタが“0”か否かを判定する。メインCPU101は、時短状態変動回数カウンタが“0”でないと判定した場合には、ステップS79に処理を移す。一方、メインCPU101は、時短状態変動回数カウンタが“0”であると判定した場合には、ステップS82に処理を移す。
ステップS79において、時短状態変動回数カウンタから“1”減算する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の時短状態変動回数カウンタから“1”減算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80において、時短状態変動回数カウンタが“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の時短状態変動回数カウンタが“0”か否かを判定する。メインCPU101は、時短状態変動回数カウンタが“0”でないと判定した場合には、ステップS82に処理を移す。一方、メインCPU101は、時短状態変動回数カウンタが“0”であると判定した場合には、ステップS81に処理を移す。
ステップS81において、時短フラグに“0”(非時短であることを示す値)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の時短フラグに“0”をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS82に処理を移す。
ステップS82において、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS83に処理を移す。また、メインCPU101は、後述するサブCPU201が、特別図柄表示装置61に停止表示する特別図柄に対応する導出図柄(演出用の識別図柄)を決定するための導出図柄指定コマンドを生成してメインRAM103の所定領域に記憶する。メインCPU101は、この導出図柄指定コマンドを、図26に示すステップS14で副制御回路200に出力する。副制御回路200のサブCPU201は、受信した導出図柄指定コマンドに基づいて、導出図柄の変動表示を開始することとなる。
ステップS83において、前回の変動に用いられた記憶領域をクリアする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、前回の変動表示に用いられたメインRAM103の記憶領域をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS84に処理を移す。
ステップS84において、待ち時間セット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図28に示すステップS37又はステップS46で決定した特別図柄の変動演出パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図30のステップS63において実行されるサブルーチン(特別図柄表示時間管理処理)について図32を用いて説明する。図32に示すように、ステップS90において、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であると判定した場合には、ステップS91に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS91において、待ち時間が“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマの値が“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”であると判定した場合にはステップS92に処理を移し、待ち時間タイマの値が“0”でないと判定した場合には本サブルーチンを終了する。
ステップS92において、大当り・小当りか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された確変フラグと、図44(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)又は図44(b)に示す大当り乱数判定テーブル(第2始動口)とを参照し、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(0)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値が、大当り判定値データに対応付けられた値か否か(大当りか否か)を判定する。メインCPU101は、大当りであると判定した場合には、ステップS94に処理を移し、大当りでないと判定した場合には、ステップS93に処理を移す。また、この処理において、メインCPU101は、小当りか否かを判定する処理も行う。詳細には、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された確変フラグと、図44(a)に示す大当り乱数判定テーブル(第1始動口)を参照し、メインRAM103の第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値が、小当り判定値データに対応付けられた値か否か(小当り)を判定する。メインCPU101は、小当りであると判定した場合には、ステップS94に処理を移し、小当りでないと判定した場合には、ステップS93に処理を移す。メインCPU101は、小当りであると判定し、第1大入賞口53や第2大入賞口54を一定期間開放後、閉鎖した場合(小当りとしての大入賞口開放時間が経過した場合)には、小当り遊技状態終了後の遊技状態が小当り当選時の遊技状態よりも有利な遊技状態とはならないように制御する。なお、小当りとしての大入賞口開放時間とは、断続的に第1大入賞口53や第2大入賞口54の開閉が繰り返される場合には開放時間の合計である総開放時間である。
ステップS93において、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS94において、大当り・小当りフラグセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に大当りフラグ又は小当りフラグをセットする。この処理が終了した場合には、ステップS95に処理を移す。
ステップS95において、時短状態変動回数カウンタクリア処理、時短フラグクリア処理及び確変フラグクリア処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された時短状態変動回数カウンタをクリアする。また、メインCPU101は、時短フラグの値を当選時時短フラグとしてメインRAM103に記憶してから、時短フラグに“0”をセットする処理を行う。また、メインCPU101は、確変フラグの値を当選時確変フラグとしてメインRAM103に記憶してから、確変フラグに“0”をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS96に処理を移す。
ステップS96において、制御状態フラグに大当り・小当り開始インターバル管理を示す値(03)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに大当り・小当り開始インターバル管理を示す値(03)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS97に処理を移す。
ステップS97において、大当り・小当り開始インターバル時間として待ち時間(5000ms)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図32に示すステップS92の処理で大当り又は小当りであると判定した場合には、大当り・小当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値(5000ms)をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS98に処理を移す。
ステップS98において、大当り・小当り開始コマンドセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り・小当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS99に処理を移す。ここで、本ステップの処理でセットされる大当り・小当り開始コマンドは、主制御回路100のメインCPU101から副制御回路200のサブCPU201に供給されることにより、副制御回路200が大当り又は小当り開始を認識する。
ステップS99において、ラウンド数表示LEDパターンフラグセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ラウンド数表示装置66の表示制御を行うためのラウンド数表示LEDパターンフラグをメインRAM103にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口開放中処理]
図30のステップS65において実行されるサブルーチン(大入賞口開放中処理)について図33を用いて説明する。図33に示すように、ステップS100において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04)であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04)であると判定した場合には、ステップS101に処理を移し、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04)でないと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS101において、大入賞口入賞カウンタが上限値に達したか(例えば“9”以上であるか)否かの判定を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口入賞カウンタが“9”以上であると判定した場合には、ステップS103に処理を移し、大入賞口入賞カウンタが“9”以上でないと判定した場合には、ステップS102に処理を移す。
ステップS102において、大入賞口開放時間タイマとしての待ち時間タイマが“0”か否かの判定を行う。メインCPU101は、メインRAM103における大入賞口開放時間タイマとして機能する所定領域の待ち時間タイマが“0”であると判定した場合には、ステップS103に処理を移し、待ち時間タイマが“0”でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS103において、大入賞口閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口を閉鎖させるために、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に記憶された変数を更新する。このように記憶された変数に基づいて、第1大入賞口ソレノイド112aや第2大入賞口ソレノイド112bを閉鎖状態とすることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS104において、大入賞口開放回数カウンタ値が大入賞口開放回数上限値以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大入賞口開放回数カウンタ値と大入賞口開放回数上限値とを比較して、大入賞口開放回数カウンタ値が大入賞口開放回数上限値以上であるか否かを判定する。メインCPU101は、大入賞口開放回数上限値以上であると判定した場合には、ステップS107に処理を移し、大入賞口開放回数上限値以上でないと判定した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105において、メインCPU101は、開放間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
ステップS106において、制御状態フラグに大入賞口内残留球監視を示す値(05)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに大入賞口内残留球監視を示す値(05)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS107において、メインCPU101は、大当り・小当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS108において、制御状態フラグに大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大当り・小当り終了インターバル処理]
図30のステップS68において実行されるサブルーチン(大当り・小当り終了インターバル処理)について図34を用いて説明する。ステップS110において、制御状態フラグが大当り・小当り終了インターバルを示す値(07)か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の制御状態フラグが大当り・小当り終了インターバル処理を示す値(07)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、制御状態フラグが大当り・小当り終了インターバル処理を示す値(07)であると判定した場合には、ステップS111に処理を移し、制御状態フラグが大当り・小当り終了インターバル処理を示す値(07)でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS111において、待ち時間が“0”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り・小当り終了インターバル処理に対応する待ち時間タイマの値が“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”であると判定した場合には、ステップS112に処理を移し、待ち時間タイマの値が“0”でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS112において、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグクリア処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS113に処理を移す。
ステップS113において、ラウンド数振り分けフラグクリア処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されたラウンド数振り分けフラグをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS114に処理を移す。
ステップS114において、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS115に処理を移す。
ステップS115において、大当りフラグクリア処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図31に示すステップS99の処理で大当りフラグをセットした場合には、メインRAM103に記憶された大当りフラグをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS116に処理を移す。
ステップS116において、確変フラグセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図28に示すステップS35又はステップS44で決定した大当り時選択図柄コマンドと、メインRAM103に記憶された当選時時短フラグ及び当選時確変フラグとに基づき、図48に示す大当り種類決定テーブルを参照し、メインRAM103に確変フラグをセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS117に処理を移す。
[大当り種類決定テーブル]
ここで、大当り種類決定テーブルについて、図48を用いて説明する。大当り種類決定テーブルは、図柄判定テーブル(図45参照)により決定された大当り時選択図柄コマンドに応じて、大当りの種類を決定するためのテーブルであり、メインROM102に記憶され、大当り時選択図柄コマンド(“z0”、“z1”、“z2”、“z3”、“z4”)に、時短フラグ、時短回数、確変フラグ、確変回数及びラウンド数が対応付けられている。
大当り種類決定テーブルにおける大当り時選択図柄コマンドは、図柄判定テーブル(図45参照)の大当り時選択図柄コマンドに対応する値である。また、大当り種類決定テーブルにおける時短回数は、大当り遊技状態終了後に開始される時短状態における特別図柄の変動回数の上限値を示す。なお、本実施形態において、時短状態は、大当りに当選した場合又は大当り種類決定テーブルに示された時短回数分の特別図柄の変動があった場合には終了する。すなわち、時短状態から非時短状態に移行する。また、大当り種類決定テーブルにおける確変回数は、大当り遊技状態終了後に開始される確変状態における特別図柄の変動回数の上限値を示す。なお、本実施形態において、確変状態は、大当りに当選した場合又は大当り種類決定テーブルに示された確変回数分の特別図柄の変動があった場合には終了する。すなわち、確変状態から非確変状態に移行する。また、大当り種類決定テーブルにおけるラウンド数は、大当り遊技状態において、メインCPU101によって制御されるラウンドゲーム数を示し、大当たり当選時の大当たり種類を示す大当り時選択図柄コマンド“z0”〜“z4”にそれぞれ所定の値が対応付けられている。即ち、複数種類の特別遊技状態は、遊技状態制御手段によって特別遊技状態が制御される期聞が各々規定されている。
また、大当り種類決定テーブルは、当選時時短フラグ及び当選時確変フラグの値に応じた4つのテーブルが、メインROM102に記憶されている。具体的には、図48(a)に示す大当り種類決定テーブルは、当選時時短フラグの値が“0”で、当選時確変フラグの値の値が“0”である場合、すなわち、非時短状態及び非確変状態の時に大当りとなった場合に、メインCPU101に参照される。また、図48(b)に示す大当り種類決定テーブルは、当選時時短フラグの値が“1”で、当選時確変フラグの値の値が“0”である場合、すなわち、時短状態及び非確変状態の時に大当りとなった場合に、メインCPU101に参照される。また、図48(c)に示す大当り種類決定テーブルは、当選時時短フラグの値が“0”で、当選時確変フラグの値の値が“1”である場合、すなわち、非時短状態及び確変状態の時に大当りとなった場合に、メインCPU101に参照される。また、図48(d)に示す大当り種類決定テーブルは、当選時時短フラグの値が“1”で、当選時確変フラグの値が“1”である場合、すなわち、時短状態及び確変状態の時に大当りとなった場合に、メインCPU101に参照される。
図34に戻って、具体的には、ステップS116において、メインCPU101は、図48(a)〜(d)に示す大当り種類決定テーブルのうち、当選時時短フラグ及び当選時確変フラグに応じた大当り種類決定テーブルを参照し、大当り時選択図柄コマンドに対応付けられた確変フラグの値を読み出しメインRAM103に記憶する処理を行う。
ステップS117において、時短フラグセット処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図28に示すステップS35又はステップS44で決定した大当り時選択図柄コマンドと、メインRAM103に記憶された当選時時短フラグ及び当選時確変フラグとに基づき、図48に示す大当り種類決定テーブルを参照し、メインRAM103に時短フラグをセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS118に処理を移す。具体的には、メインCPU101は、図48(a)〜(d)に示す大当り種類決定テーブルのうち、当選時時短フラグ及び当選時確変フラグに応じた大当り種類決定テーブルを参照し、大当り時選択図柄コマンドに対応付けられた時短フラグの値を読み出しメインRAM103に記憶する処理を行う。このようなメインCPU101は、特別遊技状態と、少なくとも特別遊技状態の終了後に制御される遊技状態であって、特別遊技状態へと移行し易い第1遊技状態又は第1遊技状態よりも特別遊技状態へと移行し難い第2遊技状態の何れかの遊技状態と、を制御する遊技状態制御手段として機能する。
ステップS118において、時短フラグが“1”か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の時短フラグの値が“1”か否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、時短フラグの値が“1”であると判定した場合には、ステップS119に処理を移し、時短フラグの値が“1”でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS119において、時短状態変動回数カウンタに時短回数をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、図28に示すステップS35又はステップS44で決定した大当り時選択図柄コマンドと、メインRAM103に記憶された当選時時短フラグ及び当選時確変フラグとに基づき、図48に示す大当り種類決定テーブルを参照し、メインRAM103の時短状態変動回数カウンタに時短回数をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。具体的には、メインCPU101は、図48(a)〜(d)に示す大当り種類決定テーブルのうち、当選時時短フラグ及び当選時確変フラグに応じた大当り種類決定テーブルを参照し、大当り時選択図柄コマンドに対応付けられた時短回数の値を読み出しメインRAM103に記憶する処理を行う。
[普通図柄制御処理]
図29のステップS53において実行されるサブルーチン(普通図柄制御処理)について図35を用いて説明する。なお、図35において、ステップS131からステップS135の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する普通図柄制御状態フラグを示し、メインRAM103における普通図柄制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている普通図柄制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップが実行され、普通図柄ゲームが進行することになる。
ステップS130において、普通図柄制御状態フラグをロードする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている普通図柄制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS131に処理を移す。
なお、後述するステップS131からステップS135において、メインCPU101は、後述するように、普通図柄制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この普通図柄制御状態フラグは、普通図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS131からステップS135における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU101は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。
ステップS131において、普通図柄記憶チェック処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、メインRAM103に記憶されている普通図柄保留記憶数カウンタ(保留個数)の値が“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、普通図柄保留記憶数カウンタの値が“0”である場合には、普通図柄ゲーム終了処理を示す値(04)を普通図柄制御状態フラグにセットする。一方、メインCPU101は、普通図柄保留記憶数カウンタの値が“0”でない場合には、普通図柄変動時間監視処理を示す値(01)を普通図柄制御状態フラグにセットし、普通図柄の所定の変動時間を待ち時間タイマにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS135又はステップS132に処理を移す。
ステップS132において、普通図柄変動時間監視処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間監視を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、普通図柄表示時間監視を示す値(02)を普通図柄制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS133の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS133に処理を移す。
ステップS133において、普通図柄表示時間監視処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間監視を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、乱数値を抽出し、メインROM102に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定する。メインCPU101は、普通図柄抽選に当選した場合には普通電動役物開放を示す値(03)を普通図柄制御状態フラグにセットし、普通図柄抽選に当選しなかった場合には普通図柄ゲーム終了処理を示す値(04)を普通図柄制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS134又はステップS135に処理を移す。
ステップS134において、普通電動役物開放処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通電動役物開放を示す値(03)である場合に、普通電動役物開放フラグをセットし、羽根部材を開放させる時間である普通役物開放時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、普通役物開放時間が経過した後、ステップS135の処理を実行するように設定する。なお、メインCPU101は、普通電動役物開放フラグがセットされた場合、第2始動口45の普通電動役物46(図3参照)の羽根部材を開いた状態とする普通電動役物ソレノイド111(図25参照)にソレノイド電源を供給する。また、メインCPU101は、普通電動役物46の羽根部材を開いた状態において、第2始動口45に所定数の入賞があった場合又は普通役物開放時間がセットされた待ち時間タイマが“0”になった場合には、普通電動役物ソレノイド111にソレノイド電源を供給し、普通電動役物46の羽根部材を閉じた状態とする。
ステップS135において、普通図柄ゲーム終了処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了処理を示す値(04)である場合に、メインRAM103に記憶された普通図柄保留記憶数カウンタの値から1を減算し、普通図柄記憶チェック処理を示す値(00)を普通図柄制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[副制御メイン処理]
図36を用いて、副制御メイン処理を説明する。副制御回路200は、主制御回路100からの各種コマンドを受信して、表示処理などの様々な処理を行う。これらの処理の中で本発明に係る制御処理を以下に説明する。
ステップS200においては、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU201は、電源投入に応じて、初期化設定する処理を行う。例えば、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶された演出モードに基づき、演出モードを設定する。
ステップS201においては、乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶される乱数を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202においては、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU201は、主制御回路100から受信し、ワークRAM203の受信バッファに格納されるコマンドを解析する処理を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203においては、演出制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、第1演出操作部500、第1演出操作部501、第1演出操作部502、第2演出操作部600、第3演出操作部700、第3演出操作部701又は第4演出操作部800における演出の演出制御を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204においては、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、表示装置13において表示を行うためのデータを表示制御回路210に送信する。表示制御回路210において、VDP(図示せず)は、サブCPU201からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、識別図柄のデータ、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、表示装置13の表示領域13a上に表示させる。この処理が終了した場合には、ステップS205に処理を移す。このように、サブCPU201は、表示手段(表示装置13)を制御する表示制御手段の一例である。
ステップS205においては、音・ランプ等制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、スピーカ11から発生させる音の制御を行う音声制御処理、ランプ15の発光制御を行うランプ制御処理を実行する。この処理が終了した場合には、再度、乱数更新処理(ステップS201)に処理を移す。
[タイマ割り込み処理]
図36に示す副制御メインを実行している状態であっても、副制御メインを中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。図37を用いて、タイマ割り込み処理について以下に説明する。
ステップS210においては、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS211に処理を移す。
ステップS211においては、タイマ更新処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶されるタイマを更新する処理を行う。具体的には、ラウンド演出等のタイマを更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS212に処理を移す。
ステップS212においては、スイッチ入力検出処理を行う。この処理において、サブCPU201は、第1演出操作部501の検知部533(図10参照)、第3演出操作部701のセンサ部724b(図18参照)、第4演出操作部800のセンサ部831b及びセンサ部832b(図22参照)におけるセンサ252からの入力信号の有無を検出する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS213に処理を移す。なお、このスイッチ入力検出処理をタイマ割り込み処理において実行しているが、他の割り込みでもよい。
ステップS213においては、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS210で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[コマンド割り込み処理]
図36に示す副制御メイン処理を実行している状態であっても、副制御メイン処理を中断させ、コマンド割り込み処理を実行する場合がある。図38を用いて、コマンド割り込み処理について以下に説明する。
ステップS220においては、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS221に処理を移す。
ステップS221において、サブCPU201は、受信コマンドをバッファに格納する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS222に処理を移す。
ステップS222においては、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS220で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図36のステップS202において実行されるサブルーチン(コマンド解析処理)について図39を用いて説明する。
ステップS230において、コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信したコマンドが所定のバッファに記憶されているか否かを判定し、受信コマンドありと判定した場合には、ステップS231に処理を移し、受信コマンドありと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS231において、受信したコマンドが特別図柄演出開始コマンドか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、特別図柄演出開始コマンドであると判定した場合には、ステップS232に処理を移し、特別図柄演出開始コマンドであると判定しない場合には、ステップS233に処理を移す。
ステップS232において、サブCPU201は、特別図柄演出開始コマンド受信時処理を行う。特別図柄演出開始コマンドには、遊技状態、変動パターン、特別図柄、残り時短回数のデータが含まれる。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS233において、サブCPU201は、受信したコマンドが特別図柄演出停止コマンドであるか否かを判定する。サブCPU201は、特別図柄演出停止コマンドであると判定した場合には、ステップS234に処理を移し、特別図柄演出停止コマンドであると判定しない場合には、ステップS235に処理を移す。
ステップS234において、サブCPU201は、特別図柄演出停止コマンド受信時処理を行う。この処理において、サブCPU201は、特別図柄演出を終了する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS235において、サブCPU201は、受信したコマンドが特別図柄当り開始コマンドか否かを判定する処理を行う。サブCPU201は、特別図柄当り開始コマンドであると判定した場合には、ステップS236に処理を移し、特別図柄当り開始コマンドであると判定しない場合には、ステップS237に処理を移す。
ステップS236において、サブCPU201は、特別図柄当り開始コマンド受信時処理を行う。特別図柄当り開始コマンドには、遊技状態、当りの種類のデータが含まれる。この処理において、サブCPU201は、特別図柄当り演出を開始する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS237において、サブCPU201は、受信したコマンドが特別図柄当り終了コマンドか否かを判定する処理を行う。サブCPU201は、特別図柄当り終了コマンドであると判定した場合には、ステップS238に処理を移し、特別図柄当り終了コマンドであると判定しない場合には、ステップS239に処理を移す。
ステップS238において、サブCPU201は、特別図柄当り終了コマンド受信時処理を行う。この処理において、サブCPU201は、特別図柄当り演出を終了する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS239において、サブCPU201は、その他受信したコマンドに対応する受信時処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄演出開始コマンド受信時処理]
図39のステップS232において実行されるサブルーチン(特別図柄演出開始コマンド受信時処理)について図40を用いて説明する。
ステップS240において、サブCPU201は、操作部演出禁止フラグがオンか否かを判定する処理を行う。サブCPU201は、ワークRAMに記憶された操作部演出禁止フラグがオンか否かを判定し、操作部演出禁止フラグがオンであると判定した場合には、ステップS246に処理を移し、操作部演出禁止フラグがオンであると判定しない場合には、ステップS241に処理を移す。操作部演出禁止フラグは、後述のサブCPU201によるステップS276の処理において設定され、演出操作部(第1演出操作部500(図7参照)、第1演出操作部501(図10参照)、第1演出操作部502(図11参照)、第2演出操作部600(図12参照)、第3演出操作部700(図16参照)、第3演出操作部701(図18参照)又は第4演出操作部800(図22参照))における初期位置復帰動作に不具合がある場合に設定される。また、サブCPU201は、操作部演出禁止フラグがオンであると判定した場合には、演出操作部による演出自体をスキップする。
ステップS241において、サブCPU201は、操作部演出実行フラグがオンか否かを判定する処理を行う。サブCPU201は、ワークRAMに記憶された操作部演出実行フラグがオンか否かを判定し、操作部演出実行フラグがオンであると判定した場合には、ステップS246に処理を移し、操作部演出実行フラグがオンであると判定しない場合には、ステップS242に処理を移す。
ステップS242において、サブCPU201は、操作部演出抽選処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信した特別図柄演出開始コマンドと、操作部演出抽選により決定した乱数値に基づき、プログラムROM202に記憶された操作部演出抽選テーブル(図49参照)を参照して、演出操作部による演出の種別を決定する。この処理が終了した場合には、ステップS243に処理を移す。
[操作部演出抽選テーブル]
図49は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における操作部演出抽選テーブルの一例を示す図である。図49(a)は第1演出操作部500(図7参照)、第1演出操作部501(図10参照)、第1演出操作部502(図11参照)用の操作部演出抽選テーブルであり、図49(b)は第2演出操作部600(図12参照)用の操作部演出抽選テーブルである。このように、操作部演出抽選テーブルは、演出操作部の種別毎に、プログラムROM202に記憶されている。
操作部演出抽選テーブルは、プログラムROM202に記憶され、演出の種別を示すデータ(図49に示す例では、「操作部演出A」、「演出ステップ4」等)に、ハズレの場合における操作部演出抽選による乱数値の範囲と、大当りの場合における操作部演出抽選による乱数値の範囲と、が対応付けられている。例えば、サブCPU201は、第2演出操作部600による演出の種別を決定する場合、特別図柄演出開始コマンドが大当りを示し、操作部演出抽選結果の乱数値が“50”であれば、演出の種別として「演出ステップ4」を決定する。
図40に戻って、ステップS243において、サブCPU201は、操作部演出の実行を決定したか否かを判定する処理を行う。サブCPU201は、ステップS241の処理で、操作部演出の実行を決定したか否かを判定し、操作部演出の実行を決定したと判定した場合には、ステップS244に処理を移し、操作部演出の実行を決定したと判定しない場合には、ステップS246に処理を移す。例えば、図49に示す例において、サブCPU201は、ステップS242の処理で、「演出なし」を決定した場合には、操作部演出の実行を決定したと判定せず、「演出なし」以外を決定した場合には、操作部演出の実行を決定したと判定する。
ステップS244において、サブCPU201は、操作部演出パラメータ設定処理を行う。サブCPU201は、ステップS242で決定した演出の種別に基づき、プログラムROM202に記憶された操作部演出パラメータテーブル(図50、図52参照)を参照して、操作部演出パラメータを設定する。この処理が終了した場合には、ステップS244に処理を移す。
[操作部演出パラメータテーブル]
図50は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における操作部演出パラメータテーブルの一例を示す図である。図50(a)は第1演出操作部501(図10参照)、第1演出操作部502(図11参照)用の操作部演出パラメータテーブルであり、図50(b)は図50(a)に示す操作部演出パラメータテーブルの別例1を示し、図50(c)は図50(a)に示す操作部演出パラメータテーブルの別例2を示す。
図50に示す操作部演出パラメータテーブルは、プログラムROM202に記憶され、演出の種別を示すデータ(図50に示す例では、「操作部演出A」等)に、操作部演出とともに行われる表示装置13における画像演出の表示態様と、演出操作部の制御態様と、が少なくとも対応付けられている。
操作部演出パラメータテーブルにおいて、制御態様「弱」とは第1演出操作部501における操作部520(図10参照)の移動操作における抵抗力が比較的小さいことを示し、「普」又は「中」とは操作部520の移動操作における抵抗力が「弱」より大きいことを示し、「強」とは操作部520の移動操作における抵抗力が「普」又は「中」より大きいことを示す。サブCPU201は、ステップS244(図40参照)の処理で、第1演出操作部501の制御態様「弱」を設定した場合、演出操作部制御回路240でモータ251を駆動制御し、駆動ギヤ532b(図10参照)により、一対の基軸部本体531(図10参照)を互いに近接させることで、操作部520の移動操作における抵抗力を小さくする。一方、サブCPU201は、ステップS244の処理で、第1演出操作部501の制御態様「強」を設定した場合、演出操作部制御回路240でモータ251を駆動制御し、駆動ギヤ532b(図10参照)により、一対の基軸部本体531(図10参照)を互いに離間させることで、操作部520の移動操作における抵抗力を大きくする。
また、操作部演出パラメータテーブルにおいて、表示装置13の表示態様には、演出操作部の制御態様に対応した画像が設定されている。具体的には、制御態様「弱」(操作部520の移動操作における抵抗力が比較的小さい)には現実では柔らかい物として、例えば、「トマト」の画像が設定され、制御態様「強」(操作部520の移動操作における抵抗力が比較的大きい)には現実では硬い物として、例えば、「ヤシの実」の画像が設定されている。
図54から図57は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における表示装置の表示態様の一例を示す図である。サブCPU201は、ステップS244(図40参照)の処理で、図50(a)に示す操作部演出パラメータテーブルを参照して、表示装置13の表示態様「リンゴ」を設定した場合、表示制御回路210により表示装置13に図54に示す画像を表示させ、遊技者による操作部520の移動操作にともない、図55から図57に示す画像に順次遷移させる表示制御を行う。
図50に戻って、図50(b)に示す図50(a)に示す操作部演出パラメータテーブルの別例1における、制御態様「上部」、「中央部」及び「下部」は、操作部520(図10参照)の移動操作による移動した位置における抵抗力の大きさを示している。例えば、サブCPU201は、ステップS244の処理で、図50(b)に示す操作部演出パラメータテーブルを参照して、演出の種別を示すデータ「操作部演出A」に基づく制御態様を設定した場合、演出操作部制御回路240でモータ251を駆動制御し、駆動ギヤ532b(図10参照)により、まず、一対の基軸部本体531(図10参照)を互いに近接させることで、操作部520の移動操作における抵抗力を小さくし、次に、操作部520の位置に応じて、一対の基軸部本体531(図10参照)を互いに少し離間させることで、操作部520の移動操作における抵抗力を少し大きくし、最後に、再び一対の基軸部本体531(図10参照)を互いに近接させることで、操作部520の移動操作における抵抗力を小さくする。
また、図50(c)に示す図50(a)に示す操作部演出パラメータテーブルの別例2における、表示態様の「見た目」とは、表示装置13に最初に表示する画像の内容を示している。また、表示態様の「中身」とは。「見た目」の「箱」の画像を、遊技者による操作部520の移動操作に応じて、「箱」を割る画像に遷移させたときに表示する「箱」の中に入っていた物の画像の内容を示す。また、表示態様の「中身」の内容は、大当りに当選している確率を示す「大当り期待度」に対応付けられている。
図51は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における操作部演出パラメータテーブルの部分的な一例を示す図である。図51(a)は操作方向と制御態様とが対応付けられている場合を示し、図51(b)は選択操作方向と表示態様と制御態様と獲得ポイントとが対応付けられている場合を示し、図51(c)は選択操作方向と表示態様と制御態様とが対応付けられている場合を示している。
図51(a)に示す操作部演出パラメータテーブルの部分は、第1演出操作部500(図7参照)、第1演出操作部501(図10参照)、第1演出操作部502(図11参照)の操作部520を上下方向に往復させて移動操作させる場合に適用され、操作部520の操作される方向(上部から下部と下部から上部)によって、操作部520の操作される位置が同じでも、操作部520の移動操作における抵抗力が異なるように、制御態様が設定されている。
図51(b)及び図51(c)に示す操作部演出パラメータテーブルの部分は、第1演出操作部501(図10参照)、第1演出操作部502(図11参照)の操作部520を左右方向に移動操作可能に配置し、これらの演出操作部によって、例えば、サブCPU201により制御されるゲームの要素を遊技者に選択させる場合に適用される。
図58及び図59は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における表示装置の表示態様の一例を示す図である。図58は、図51(b)に示す操作部演出パラメータテーブルの部分が適用された場合における表示装置13の表示態様の一例である。図59は、図51(c)に示す操作部演出パラメータテーブルの部分が適用された場合における表示装置13の表示態様の一例である。
図58に示すように、サブCPU201は、図51(b)に示す操作部演出パラメータテーブルの部分における表示態様に基づき、表示制御回路210により表示装置13において、左端に「敵A」を表示し、右端に「敵B」を表示制御する。そして、サブCPU201は、演出操作部制御回路240でモータ251を駆動制御し、駆動ギヤ532b(図10参照)により、操作部520が中央部から左端に移動操作された場合には一対の基軸部本体531(図10参照)を互いに離間させることで、操作部520の移動操作における抵抗力を大きくし、操作部520が中央部から右端に移動操作された場合には一対の基軸部本体531(図10参照)を互いに近接させることで、操作部520の移動操作における抵抗力を小さくする制御を行う。また、サブCPU201は、操作部520の移動操作が行われた場合に、ゲームにおける獲得ポイントを加算し、この場合、抵抗力が大きい方向に操作部520が移動操作されたときには、抵抗力が小さい方向に操作部520が移動操作されたときに比べ、より多くの獲得ポイントを加算する。
図59に示すように、サブCPU201は、図51(c)に示す操作部演出パラメータテーブルの部分における表示態様に基づき、表示制御回路210により表示装置13において、左端に「連打攻撃」を表示し、右端に「一撃攻撃」を表示制御する。そして、サブCPU201は、演出操作部制御回路240でモータ251を駆動制御し、駆動ギヤ532b(図10参照)により、操作部520が中央部から左端に移動操作された場合には一対の基軸部本体531(図10参照)を、比較的近接させた範囲において、互いに離間と近接をくり返すことで、操作部520の移動操作における抵抗力が比較的小さい範囲で大小をくり返し、操作部520が中央部から右端に移動操作された場合には一対の基軸部本体531(図10参照)を継続して互いに離間させることで、操作部520の移動操作における抵抗力を継続的に大きくする制御を行う。これにより、表示態様からイメージされる操作部520の移動操作による触感を再現できる。
図52は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における操作部演出パラメータテーブルの一例を示す図である。図52は、第2演出操作部600(図12参照)用の操作部演出パラメータテーブルである。
図52に示す操作部演出パラメータテーブルは、プログラムROM202に記憶され、演出の種別を示すデータ(図52に示す例では、「演出ステップ1」等)に、操作部の制御態様(軸部610(図12参照)の配置位置)と、遊技盤液晶(表示装置13)の表示態様と、操作部液晶(報知装置253に含まれる表示部643(図14(c)参照))の表示態様と、演出ボタン1LED(第一変位操作部631(図12参照)内部のLED)の態様と、演出ボタン2LED(第二変位操作部632(図12参照)内部のLED)の態様と、操作部LED1(報知装置253に含まれる第一発光部641(図12参照))の態様と、操作部LED2(報知装置253に含まれる第二発光部642(図12参照))の態様と、が対応付けられている。
サブCPU201は、ステップS244(図40参照)の処理で、図52に示す操作部演出パラメータテーブルを参照して、第2演出操作部600における操作部演出のパラメータを設定し、演出操作部制御回路240により、第2演出操作部600において、上記の説明のように演出ステップ1から演出ステップ4の演出を実行する。
図60から図65は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における表示装置の表示態様の一例を示す図である。サブCPU201は、ステップS244(図40参照)の処理で、図52に示す操作部演出パラメータテーブルを参照して、第2演出操作部600における操作部演出と同期させて、表示制御回路210により表示装置13に図60から図65に示す画像を順次遷移させる表示制御を行う。
サブCPU201は、操作部演出の演出ステップ1において、表示装置13に、図60及び図61に示すような演出ステップ1から4に亘って行う演出の概要を示す画像を表示させる。次に、サブCPU201は、操作部演出を演出ステップ2に移行させ、表示装置13に、図62に示すような第2演出操作部600の形状と関連がある画像を表示させる。そして、サブCPU201は、操作部演出を演出ステップ3に移行させ、表示装置13に、図63に示すような第2演出操作部600の操作を促す画像を表示させる。そして、サブCPU201は、操作部演出を演出ステップ4に移行させ、表示装置13に、図64に示すような第2演出操作部600における特定の操作(第二変位操作部632(図12参照)の操作)を促す画像を表示させ、遊技者により特定の操作が行われた場合には図65に示すような操作部演出が完了したことを示す画像を表示させる。
なお、サブCPU201は、ステップS242(図40参照)において、演出の種別として演出ステップ4を決定した場合には演出ステップ1から4を実行するが、例えば、演出の種別として演出ステップ2を決定した場合には演出ステップ1及び2のみを実行し、第2演出操作部600を初期位置である第一の配置位置(図12(a)に示す位置)に戻すとともに、表示装置13において操作部演出が途中で終わったことを示す画像を表示させる。
また、サブCPU201は、ワークRAMに記憶され、主制御回路100から第1大入賞検出センサ113aが遊技球を検出したことを示す第1大入賞検知信号及び第2大入賞検出センサ113bが遊技球を検出したことを示す第2大入賞検知信号を受信する毎に加算し、特別図柄演出開始コマンドを受信する毎に減算する保留球数カウンタの値に基づき、第4演出操作部800(図22参照)による操作部演出を行ってもよい。
図53は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における操作部演出パラメータテーブルの一例を示す図である。図53(a)は保留球数(保留球数カウンタの値)が“4”の場合の操作部演出パラメータテーブルを示し、図53(b)は保留球数(保留球数カウンタの値)が“3”の場合の操作部演出パラメータテーブルを示し、図53(c)は保留球数(保留球数カウンタの値)が“2”の場合の操作部演出パラメータテーブルを示し、図53(d)は保留球数(保留球数カウンタの値)が“1”の場合の操作部演出パラメータテーブルを示している。図53は、サブCPU201が、保留球数カウンタの値に基づき、第4演出操作部800(図22参照)による操作部演出を行う場合の操作部演出パラメータテーブルである。
図53に示す操作部演出パラメータテーブルは、対応する保留球数カウンタの値毎に、プログラムROM202に記憶され、「段階」と、「保留アイコン位置」と、「連続予告」と、が対応付けられている。「段階」は、第4演出操作部800(図22参照)の制御態様(操作部820(図22参照)の配置位置及び発光部850(図22参照)の発光態様)を示す。「保留アイコン位置」及び「連続予告」は、表示装置13における表示態様を示す。
サブCPU201は、例えば、保留球数カウンタの値が“4”の場合、図53に示す操作部演出パラメータテーブルを参照し、以下のように第4演出操作部800による操作部演出を行う。サブCPU201は、演出操作部制御回路240によるモータ251の制御により、上端部材821(図22参照)を上昇させ上段の透過性部材824(図22参照)を引き上げた状態において、発光部850をレインボー色に発光させ、更に上端部材821を上昇させ中段の透過性部材824を引き上げた状態において、発光部850を黄色に発光させ、更に上端部材821を上昇させ下段の透過性部材824を引き上げた状態において、発光部850を緑色に発光させ、その後、発光部850を青色に発光させる。また、サブCPU201は、第4演出操作部800による操作部演出の各ステップと同期させて、表示制御回路210により表示装置13において、保留球数を示す保留球アイコンを順次表示させるとともに、連続した画像(演出シーン4〜1)を順次表示する連続予告演出を行う。
図40に戻って、ステップS245において、サブCPU201は、操作部演出実行フラグをオンにする処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAMに記憶された操作部演出実行フラグをオンにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS246に処理を移す。
ステップS246において、サブCPU201は、その他の制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、特別図柄演出開始コマンドを受信した場合に行う、その他の制御処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[演出制御処理]
図36のステップS203において実行されるサブルーチン(演出制御処理)について図41を用いて説明する。
ステップS250において、サブCPU201は、操作部演出設定処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS251に処理を移す。
ステップS251において、サブCPU201は、その他演出設定処理を行う。この処理において、サブCPU201は、演出制御におけるその他の制御処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[操作部演出設定処理]
図41のステップS250において実行されるサブルーチン(操作部演出設定処理)について図42を用いて説明する。
ステップS260において、サブCPU201は、操作部演出実行フラグがオンか否かを判定する処理を行う。サブCPU201は、ワークRAMに記憶された操作部演出実行フラグがオンか否かを判定し、操作部演出実行フラグがオンであると判定した場合には、ステップS261に処理を移し、操作部演出実行フラグがオンであると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS261において、サブCPU201は、操作部演出パラメータ更新処理を行う。この処理において、サブCPU201は、演出操作部(第1演出操作部500(図7参照)、第1演出操作部501(図10参照)、第1演出操作部502(図11参照)、第2演出操作部600(図12参照)、第3演出操作部700(図16参照)、第3演出操作部701(図18参照)又は第4演出操作部800(図22参照))に設けられたセンサ252や演出ボタン254から受信した信号に基づき、操作部演出パラメータテーブル(図50〜図53参照)を参照して、操作部演出における演出のパラメータを更新する。
ステップS262において、サブCPU201は、演出終了か否かを判定する処理を行う。サブCPU201は、演出操作部(第1演出操作部500、第1演出操作部501、第1演出操作部502、第2演出操作部600、第3演出操作部700、第3演出操作部701又は第4演出操作部800)における操作部演出が終了したか否かを判定し、操作部演出が終了したと判定した場合には、ステップS263に処理を移し、操作部演出が終了したと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS263において、サブCPU201は、初期位置復帰処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS264に処理を移す。
ステップS264において、サブCPU201は、操作部演出実行フラグをオフにする処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAMに記憶された操作部演出実行フラグをオフにする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[初期位置復帰処理]
図42のステップS263において実行されるサブルーチン(初期位置復帰処理)について図43を用いて説明する。なお、以下の説明において、初期位置とは、例えば、第4演出操作部800(図22参照)であれば、第一の形態(上下方向の高さが最も低い形態)であり、図22に示す操作部820の上端部材821、複数の中間部材823及び下端部材822が互いに最も近接した位置を言う。
ステップS270において、サブCPU201は、リトライ回数カウンタをリセットする処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAMに記憶されたリトライ回数カウンタを初期値(例えば、“0”)に更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS271に処理を移す。
ステップS271において、サブCPU201は、初期位置復帰処理を行う。この処理において、サブCPU201は、演出操作部制御回路240によりモータ251を駆動制御し、操作部演出の実行により、例えば、上方に伸びた演出操作部800を初期位置に復帰させる制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS272に処理を移す。
ステップS272において、サブCPU201は、初期位置をセンサが検出したか否かを判定する処理を行う。サブCPU201は、例えば、演出操作部800の伸縮量検知部832(図22参照)に設けられたセンサ252から、上端部材821(図22参照)の上下方向の位置を示す信号を受信し、この受信した信号に基づき、演出操作部800が初期位置か否かを判定する。サブCPU201は、初期位置であると判定した場合には、本ステップを終了し、初期位置であると判定しない場合には、ステップS273に処理を移す。
ステップS273において、サブCPU201は、最大動作位置移動処理を行う。なお、以下の説明において、最大動作位置とは、例えば、第4演出操作部800(図22参照)であれば、上下方向の高さが最も高い形態であり、図22に示す操作部820の上端部材821、複数の中間部材823及び下端部材822が互いに最も離間した位置を言う。サブCPU201は、演出操作部制御回路240によりモータ251を駆動制御し、例えば、演出操作部800を最大動作位置にする制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS274に処理を移す。
ステップS274において、サブCPU201は、リトライ回数カウンタを加算する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAMに記憶されたリトライ回数カウンタに“1”を加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS275に処理を移す。
ステップS275において、サブCPU201は、リトライ回数カウンタの値が“3”より大きいか否かを判定する処理を行う。サブCPU201は、ワークRAMに記憶されたリトライ回数カウンタの値が“3”より大きいか否かを判定し、“3”より大きいと判定した場合には、ステップS271に処理を戻し、“3”より大きいと判定しない場合には、ステップS276に処理を移す。このように、サブCPU201は、ステップS271の初期位置復帰処理が終了しても、演出操作部が初期位置であると判定できなかった場合、遊技者の指などが挟まっている可能性があるので、演出操作部を最大動作位置まで動作させ、その後、再度初期位置復帰処理を行う一連の処理を3回くり返す。
ステップS276において、サブCPU201は、操作部演出禁止フラグをオンにする処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAMに記憶された操作部演出禁止フラグをオンにする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。このように、サブCPU201は、ステップS271からステップS273の一連の処理を3回くり返し、演出操作部制御回路240によりモータ251を駆動し、移動制御部840(図22参照)により上端部材821及び中間部材823を移動制御しても、第4演出操作部800が初期位置に戻らないと判断した場合、操作部演出自体の制御をスキップするために、操作部演出禁止フラグをオンにする。なお、この場合、サブCPU201は、エラー表示をして、パチンコ遊技機1における遊技を中断させることなく、その他の演出制御を継続して行う。
このように、サブCPU201の制御により動作する移動制御部840は、所定の条件を満たした場合に、操作部を第一の形態に復帰させる初期位置復帰制御を実行可能であり、初期位置復帰制御において、第一の部材を、第二の位置に移動制御した後、第一の位置に移動させる制御を行う移動制御手段の一例として機能する。
以上、説明したように構成された本実施形態に係るパチンコ遊技機1によれば、第1演出操作部500,501,502を第一の操作位置から第二の操作位置へ移動操作した場合、第1演出操作部500,501,502の移動操作に伴う抵抗力が相対的に小さい状態から抵抗力が相対的に大きい状態へと変化する場合と、抵抗力が相対的に大きい状態から抵抗力が相対的に小さい状態へと変化する場合とがある。よって、第1演出操作部500,501,502の一連の操作において、第1演出操作部500,501,502の移動操作に伴う抵抗力の大きさが一律ではなく、この抵抗力が大きくなったり小さくなったりするので斬新な操作感覚を与えることができる。したがって、斬新な操作感覚を付与可能な操作手段を有する遊技機を提供できる。
また、パチンコ遊技機1によれば、第1演出操作部500,501,502を第一の操作位置から第三の操作位置を経て第二の操作位置へ移動操作した場合、第一の操作位置から第三の操作位置への移動操作と、第三の操作位置から第二の操作位置への移動操作とにおいて、生ずる抵抗力の大きさが互いに異なる。よって、第1演出操作部500,501,502の一連の操作において、第1演出操作部500,501,502の移動操作に伴う抵抗力の大きさが一律ではなく、この抵抗力が操作位置に応じて異なるので斬新な操作感覚を与えることができる。したがって、斬新な操作感覚を付与可能な操作手段を有する遊技機を提供できる。
また、パチンコ遊技機1によれば、第1演出操作部500,501,502の一連の操作において、第1演出操作部500,501,502の移動操作に伴う抵抗力の大きさが一律ではなく、抵抗力が小さい状態から大きい状態に、大きい状態から再び小さい状態に変化するので第1演出操作部500,501,502の操作感にメリハリがつき、第1演出操作部500,501,502の操作に対する興趣が向上する。
また、パチンコ遊技機1によれば、第一の配置位置から第二の配置位置に移動する軸部610、操作部705は、第一の配置位置では実行困難な特定の変位操作が、第二の配置位置では実行可能となる。よって、軸部610、操作部705の配置位置によって軸部610、操作部705の操作のし易さが変化し、また、複数種類の変位操作が可能である場合に、それぞれの配置位置によって、複数種類の変位操作のうち、どの変位操作をすべきかを適切に選択させることも可能となるので、軸部610、操作部705の操作を多様化させることが可能となる。したがって、操作手段による新たな遊技性を提供できる。
また、パチンコ遊技機1によれば、報知部640,750による遊技情報の報知を、軸部610、操作部705の位置が第一の配置位置の場合には遊技者による認識を困難とし、軸部610、操作部705の位置が第二の配置位置の場合には遊技者による認識を可能とすることができる。よって、操作手段の位置により、遊技情報が不必要なときは報知部640,750そのものを認識困難とし、遊技情報が必要なときは報知部640,750を認識可能とすることができるので、遊技者が報知に注目すべきタイミングか否かを適切に判断できる。したがって、操作手段による新たな遊技性を提供できる。
また、パチンコ遊技機1によれば、軸部610、操作部705が第一の配置位置から第二の配置位置に移動する過程で、報知部640,750による遊技情報の報知を段階的に認識可能とすることができる。よって、例えば、複数の報知部640,750全体で1つの遊技情報を報知する場合、軸部610、操作部705の移動によって、この報知が徐々に認識可能となるので、軸部610、操作部705に遊技者の意識を惹きつけることが可能となる。したがって、操作手段による新たな遊技性を提供できる。
また、パチンコ遊技機1によれば、軸部610、操作部705は、所定方向に移動した後に、回動可能となる。即ち、軸部610、操作部705が、単に所定方向に移動するだけでなく、前半と後半とで互いに異なる動作をさせることが可能となる。したがって、操作手段による新たな遊技性を提供できる。
また、パチンコ遊技機1によれば、第4演出操作部800は、移動制御部840により、操作部820が第一の形態から第二の形態に変化する。よって、同一の第4演出操作部800が移動制御の態様によって複数の形態に変化する。したがって、操作手段に対して遊技者に斬新な印象を与えることが可能な遊技機を提供できる。
また、パチンコ遊技機1によれば、第4演出操作部800は、第一の形態のときと、第二の形態のときとで、表面形状が異なる。よって、第一の形態のときと、第二の形態のときとで、遊技者が操作手段を操作した際に異なる触感を与えることができる。したがって、操作手段に対して遊技者に斬新な印象を与えることが可能な遊技機を提供できる。
また、パチンコ遊技機1によれば、第4演出操作部800の操作部820において、上端部材821、中間部材823を移動制御することで、透過性部材824を遊技者が視認困難な状態から遊技者が視認容易な状態とすることができる。よって、同一の第4演出操作部800が移動制御の態様によって複数の形態に変化する。したがって、操作手段に対して遊技者に斬新な印象を与えることが可能な遊技機を提供できる。
また、パチンコ遊技機1によれば、第4演出操作部800の操作部820において、上端部材821、中間部材823を移動制御し、透過性の部材で構成された透過性部材824を遊技者が視認容易な状態にしていくことで、操作部820の内部における発光部850により外部に照射された光の光量が増加する。また、発光部850により、操作部820の内部側から透過性の部材で構成された透過性部材824を介して光を外部に照射することで、透過性部材824が発光しているような演出が可能となる。よって、上端部材821、中間部材823の移動制御による配置位置によって、発光しているような演出がされた透過性部材824の視認できる部分の面積が増える。したがって、操作手段に対して遊技者に斬新な印象を与えることが可能な遊技機を提供できる。
また、パチンコ遊技機1によれば、第4演出操作部800は、所定の条件(例えば、上端部材821、中間部材823が移動制御による位置と異なる位置で停止した場合等)を満たした場合に、移動制御部840の初期位置復帰制御により、上端部材821、中間部材823を、第二の位置に移動制御した後、第一の位置に移動させることが可能となる。よって、例えば、移動制御により可動する上端部材821、中間部材823に遊技者の指が挟まったことにより、上端部材821、中間部材823が移動制御による位置と異なる位置で停止した場合(エラー状態となった場合)、初期位置復帰制御により、一旦、指の挟まりを解消する方向(第二の位置に移動する方向)に、上端部材821、中間部材823を移動制御し、その後に初期位置(第一の位置)方向に移動制御することで、操作手段のエラー状態を適切に解消することが可能となる。
以上、本実施形態を用いて、本発明に係るパチンコ遊技機1について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、各手段の具体的構成については任意に変更することができる。
例えば、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、第1演出操作部500、第1演出操作部501又は第1演出操作部502がガラスドア4に設けられ、第2演出操作部600、第3演出操作部700、第3演出操作部701又は第4演出操作部800が皿ユニット14に設けられているが、これに限らず、第1演出操作部500、第1演出操作部501、第1演出操作部502、第2演出操作部600、第3演出操作部700、第3演出操作部701及び第4演出操作部800を、遊技者が操作可能であれば、任意の位置に設けることができる。
また、本実施形態に係る第1演出操作部500の基軸部513における、操作部520の移動方向と直交する方向の幅が最も広くなる所定位置は、上端と下端との間に限らす、例えば、上端や下端等の任意の位置であってもよい。また、基軸部513は、操作部520の移動方向と直交する方向の幅は、最も広くなる部分を複数形成してもよいし、段階的に変えてもよい。
また、本実施形態に係る第1演出操作部500は、操作部520の移動方向が上下方向であるが、これに限らず、各構成を上下方向から所定角度に傾斜させた斜め方向に配置することで、操作部520の移動方向を上下方向から所定角度に傾斜させた斜め方向とすることができる。また、第1演出操作部500は、互いに上下方向に対する角度が異なる位置に配置されたベース部510を複数設け、複数のベース部510のいずれにも操作部520を移動可能とすることで、例えば、操作部520を一方向のみでなく、十字方向に移動可能とすることもできる。
また、本実施形態の変形例1に係る第1演出操作部501の基軸部本体531の形状は、操作部520の移動方向に対して対称の形状に限らず、非対称であってもよい。また、一対の基軸部本体531は、操作部520の移動方向と直交する方向における互いの幅が、当該移動方向における位置によって異なるものに限らず、互いの幅を上端から下端まで均一とし、基軸部駆動部532の駆動により、操作部520の移動に伴い互いの幅を変化させてもよい。
また、本実施形態の操作部705は、ロック機構を備え、一対のカバー役物710が開状態のときにのみ操作役物720が移動するが、これに限らず、ロック機構を省略し、一対のカバー役物710が閉状態のときに、操作役物720のみを移動させてもよい。これにより、一対のカバー役物710と操作役物720とを、個別に移動制御する演出や、連動して移動制御する演出が可能となり、遊技状態等に応じた操作部による多様な演出が可能となる。
また、本実施形態において、複数の報知部750は、全て、発光面751が、一対のカバー役物710が開状態のときに前面側を向く角度で、設けられているが、これに限らず、一部を一対のカバー役物710が閉状態と開状態の中間の状態のときに前面側を向く角度で設け、一部を一対のカバー役物710が開状態のときに前面側を向く角度で設けてもよい。これにより、一対のカバー役物710が閉状態から開状態へ移行するにつれて、報知部750から発光される光が移動する演出が可能となる。
なお、本実施形態においては、サブCPU201は、演出操作部(第1演出操作部500(図7参照)、第1演出操作部501(図10参照)、第1演出操作部502(図11参照)、第2演出操作部600(図12参照)、第3演出操作部700(図16参照)、第3演出操作部701(図18参照)又は第4演出操作部800(図22参照))の初期位置復帰処理を、操作部演出が終了した後に行っているが、これに限らず、操作部演出の実行前に一律初期位置復帰処理を行ってもよい。
次に、上述した本実施形態に記載した構成についての背景技術及び課題を記載する。従来、パチンコ遊技機は、始動口に遊技球が入球したときに、大当り抽選用乱数値を取得し、表示手段において識別図柄を変動表示させ、取得した大当り抽選用乱数値が所定の大当り判定値であった場合には、識別図柄を大当りであることを示す所定の表示態様で停止表示させ、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態へ移行する。また、パチンコ遊技機は、特別遊技状態が終了した後に、特別遊技状態へ移行する確率が通常よりも高くなる遊技状態に移行する場合もある。
このような遊技機として、画像を表示可能な表示部の前面と同じ側の面の所定位置にジョイスティックと押しボタンとを設け、所定の条件が成立してゲームモードに移行した際に、ジョイスティックの操作により表示部に表示されたキャラクタの画像をジョイスティックの操作に応じた方向に移動させ、且つ押しボタンの操作によりキャラクタの画像に所定の動作を行わせるようにしている、遊技機が開示されている(特開2004−344228号公報を参照)。このような遊技機によれば、遊技者によるジョイスティックの操作方向に合わせて、演出内容を変化させることができる。
ところで、上記特開2004−344228号公報の遊技機のジョイスティックは業務用のビデオゲーム機等に用いられるものと同様であり、このジョイスティックのような操作レバーは初期位置(例えば、センター位置)から任意の方向に操作されると、初期位置に戻そうとする一定の負荷がかかる。このような操作レバーにかかる負荷は操作レバーを操作するときに生ずる抵抗力であり、操作レバーの抵抗力は操作レバーの操作感覚に影響を与える。しかしながら、上記特許文献1の遊技機の操作レバーは、操作する位置にかかわらず抵抗力が略一定であるので、操作レバーの操作位置や操作感覚が一律で変化がなく、面白みに欠ける問題があった。
そこで、本発明は、このような問題点を解決し、斬新な操作感覚を付与可能な操作手段を有する遊技機を提供することを目的とする。
また、従来、パチンコ遊技機は、始動口に遊技球が入球したときに、大当り抽選用乱数値を取得し、表示手段において識別図柄を変動表示させ、取得した大当り抽選用乱数値が所定の大当り判定値であった場合には、識別図柄を大当りであることを示す所定の表示態様で停止表示させ、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態へ移行する。また、パチンコ遊技機は、特別遊技状態が終了した後に、特別遊技状態へ移行する確率が通常よりも高くなる遊技状態に移行する場合もある。
このような遊技機として、画像を表示可能な表示部の前面と同じ側の面の所定位置にジョイスティックと押しボタンとを設け、所定の条件が成立してゲームモードに移行した際に、ジョイスティックの操作により表示部に表示されたキャラクタの画像をジョイスティックの操作に応じた方向に移動させ、且つ押しボタンの操作によりキャラクタの画像に所定の動作を行わせるようにしている、遊技機が開示されている(特開2004−344228号公報を参照)。このような遊技機によれば、遊技者によるジョイスティックの操作方向に合わせて、演出内容を変化させることができる。
しかしながら、上記特開2004−344228号公報の遊技機のジョイスティックは業務用のビデオゲーム機等に用いられるものと同様であり、このジョイスティックのような操作レバーの操作は初期位置(例えば、センター位置)から任意の方向に操作するという一態様である。このため、操作レバーの操作が単調で変化がなく、操作レバーを操作することに面白みが欠ける問題があった。
そこで、本発明は、このような問題点を解決し、操作手段による新たな遊技性を提供することを目的とする。