JP2019092618A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作手段を用いた演出を通じて遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供すること。【解決手段】パチンコ遊技機PY1は、変形操作部701を備える。変形操作部701または変形操作部701の近傍には、遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705および変形操作部検出スイッチ703か設けられる。演出制御用マイコン121は、遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705および変形操作部検出スイッチ703の検出結果に基づいて、所定の制御を行うことが可能である。【選択図】 図53

Description

本発明は、パチンコ遊技機に代表される遊技機に関する。
従来の遊技機では、始動条件の成立に基づいた判定を行い、判定の結果に基づいて、特別遊技を行う。例えば、遊技球が始動口に入賞(入球)することによって判定を行い、特別遊技として、大入賞口の開放を伴うラウンド遊技を行う。大入賞口に遊技球を入賞させることで多数の賞球を得ることができる。判定の結果は、図柄表示手段において、図柄の変動表示を行ってから停止表示させ、図柄の停止態様によって遊技者に示される。
また、遊技機では、演出ボタン等の操作手段を用いた演出が行われることもある。例えば、操作手段に対する操作有効期間を設けて遊技者に操作の入力を促し、操作の入力に応じて所定の演出(例えばカットイン画像の表示)を行うことがある。また、操作手段を動かす(例えば突出させる等)演出を行う遊技機も存在する。
特開2017−86956号公報
操作手段を用いた演出に関し、改善の余地がある。改善した操作手段を用いた演出を搭載することにより、遊技の興趣向上を見込める。
そこで本発明は、操作手段を用いた演出を通じて遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供することを目的とする。
本明細書に開示される遊技機は、遊技者が操作可能であり、動作可能な操作部と、前記操作部または前記操作部の近傍に設けられ、遊技者の存在を検出する検出手段と、遊技機に関する制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、所定の制御を行うことが可能である、ことを特徴としている。
本発明によれば、操作手段を用いた演出を通じて遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る遊技機の斜視図である。 本発明の実施形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える遊技盤ユニットの正面図である。 同遊技機が備える第2大入賞装置等を詳細に示す正面図である。 同遊技機が備える表示器類の正面図である。 (A)は盤後可動装置が待機状態のときの演出用ユニットの正面図、(B)は盤後下可動装置が作動したときの演出用ユニットの正面図、(C)は盤後上可動装置が作動したときの演出用ユニットの正面図、(D)は盤後下可動装置および盤後上可動装置が作動したときの演出用ユニットの正面図である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 (A)は普図関係乱数を示す表であり、(B)は特図関係乱数を示す表である。 (A)は当たり判定テーブルであり、(B)は普図変動パターン判定テーブルであり、(C)は補助遊技制御テーブルである。 (A)は大当たり判定テーブルであり、(B)は大当たり図柄種別判定テーブルであり、(C)はリーチ判定テーブルである。 特図1変動パターン判定テーブルである。 特図2変動パターン判定テーブルである。 始動入賞コマンド特定テーブルである。 大当たり遊技制御テーブルである。 客待ち演出モードの具体例を示す説明図である。 通常演出モード、確変演出モードおよび時短演出モードの具体例を示す説明図である。 大当たり演出モードの具体例を示す説明図である。 リーチ無しハズレの特図変動演出の具体例を示す説明図である。 特図変動演出が開始してからリーチになるまでの具体例を示す説明図である。 Nリーチからハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる場合と大当たりを示す演出図柄の停止表示が行われる場合の具体例を示す説明図である。 SPリーチの第1の具体例を示す説明図である。 SPリーチの第1の具体例であり、図22の続きを示す説明図である。 SPリーチの第1の具体例であり、図23の続きを示す説明図である。 可動体演出の具体例を示す説明図である。 操作演出の具体例を示す説明図である。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 センサ検出処理のフローチャートである。 センサ検出処理のフローチャートであり、図29の続きを表す図である。 センサ検出処理のフローチャートであり、図30の続きを表す図である。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図1変動パターン判定処理のフローチャートである。 特別図柄変動処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートであり、図41の続きを表す図である。 (A)は本発明の第1実施形態に係る遊技機が備える変形操作ユニットの出現状態を示す斜視図であり、(B)は同遊技機が備える変形操作ユニットの収納状態を示す斜視図であり、(C)は同遊技機が備える変形操作ユニットの変形操作部が操作されたときの状態を示す斜視図である。 収納状態における変形操作部の右側面図である。 収納状態における変形操作部の左側面図である。 収納状態と出現状態との間の状態における変形操作部の右側面図である。 収納状態と出現状態との間の状態における変形操作部の左側面図である。 出現状態における変形操作部の右側面図である。 出現状態における変形操作部の左側面図である。 押下操作されているときの変形操作部の右側面図である。 押下操作されているときの変形操作部の左側面図である。 上演出部と上側基体部との接続箇所付近の内部構造の部分斜視図である。 (A)は変形操作部の変形動作パターン1のタイムチャートであり、(B)は変形操作部の変形動作パターン2のタイムチャートであり、(C)は変形動作パターンの変更例のタイムチャートである。 変形操作部に関する情報の具体例を示す説明図である。 SPリーチの第2の具体例を示す説明図である。 SPリーチの第2の具体例であり、図55の続きを示す説明図である。 SPリーチの第2の具体例であり、図56の続きを示す説明図である。
以下、本発明の遊技機の実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。なお、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。また、後述の任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる又は並列に実行できる。
1.遊技機の構造
本発明の遊技機の実施形態であるパチンコ遊技機1について説明する。最初に、パチンコ遊技機1の構造について図1〜図6を用いて説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機1の各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、「前方」とはパチンコ遊技機1から当該パチンコ遊技機1に対面する遊技者に近づく方向とし、「後方」をパチンコ遊技機1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機1に近づく方向として、説明する。
図1〜図2に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技機枠50を備えている。遊技機枠50は、後述する遊技盤ユニット4が取り付けられる遊技盤取付枠51と、遊技盤取付枠51にヒンジ54を介して回転自在に支持される前枠53と、を備える。前枠53は遊技盤取付枠51に対して開閉が可能である。前枠53には、透明板55が取り付けられている。前枠53が閉じられているとき、遊技盤取付枠51に取り付けられた遊技盤2と透明板55とは対面する。よって、パチンコ遊技機1が遊技店に設置されると、当該パチンコ遊技機1の前方にいる遊技者は、透明板55を通して、遊技盤2に形成された遊技領域3を視認することができる。透明板55は、透明なガラス板や透明な合成樹脂板等を用いることができる。パチンコ遊技機1の前方から遊技領域3を視認可能であればよい。
前枠53の前面の右下部には、遊技球を発射させるための回転操作が可能なハンドル60が設けられている。ハンドル60が操作された量(回転角度)が、遊技球を発射させるために遊技球に与えられる力(後述する発射装置112が発射モータ113に駆動させる量)の大きさ(発射強度)に対応付けられている。よって、遊技球は、ハンドル60の回転操作に応じた発射強度で発射される。また、前枠53の前面の下部中央には、前方に向けて大きく突出した下部装飾体61が設けられている。下部装飾体61の上面には、ハンドル60に供給される遊技球を貯留するための上皿611が形成されている。また、下部装飾体61の正面の下部中央には、上皿611に収容しきれない余剰の遊技球を貯留するための下皿612が設けられている。
下部装飾体61の上面の上皿611より前方側には、下方に押下操作可能な第1入力装置(以下「半球型ボタン」)63が設けられている。また、前枠53の表面の右縁部から前方に突出して形成されている右部装飾体66において、下方に押下操作可能な第2入力装置(以下「剣型ボタン」)64が設けられている。また、前枠53の表面の左縁部において、後方に押込操作可能な変形操作部701が設けられている。
また、前枠53の表面の上部から前方に突出して形成されている上部装飾体65の底面に、音を出力可能なスピーカ11が設けられている。スピーカ11は、左側に配置された左スピーカ11Lと、右側に配置された右スピーカ11Rと、からなる。また、前枠53の表面の左縁部と、下部装飾体61における正面の下皿612の左側および右側とに、発光可能な枠ランプ12が設けられている。さらに、前枠53の左縁部および右縁部の上側には、遊技興趣を高めることを目的とする演出装置としての可能式の枠可動装置13が取り付けられている。枠可動装置13は、左側に配置された左枠可動装置13Lと、右側に配置された右枠可動装置13Rと、で構成される。
なお、遊技機枠50に設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
次に、遊技盤ユニット4について、主に図3〜図6を用いて説明する。遊技盤ユニット4は、遊技盤2と、遊技盤2の背面側に取り付けられた演出用ユニット5と、を有する。最初に、遊技盤2について説明する。遊技盤2は透明な合成樹脂板で構成されている。遊技盤2の略中央には正面視略円形の開口部2Aが形成されている。開口部2Aに沿って、遊技球が流下可能な遊技領域3を区画するための略リング状の内側壁部2Bが前方に突出して形成されている。また、内側壁部2Bの外側にも、遊技領域3を区画するための略リング状の外側壁部2Cが前方に突出して形成されている。
遊技盤2の前面には、内側壁部2B、外側壁部2Cなどで囲まれた遊技領域3が形成されている。すなわち、遊技盤2の前面が、内側壁部2Bおよび外側壁部2Cによって、遊技領域3とそれ以外の領域とに仕切られている。
遊技領域3は、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が流下可能な領域であり、パチンコ遊技機1で遊技を行うために設けられている。なお、遊技領域3には、多数の遊技くぎ(図示なし)が突設されている。遊技くぎは、遊技領域3に進入して遊技領域3を流下する遊技球を、後述する第1始動口20、第2始動口22、一般入賞口27、ゲート28、第1大入賞口30、および、第2大入賞口32などに適度に誘導する経路を構成している。
遊技領域3における内側壁部2Bの中央直下には、上方が開口した第1始動口20が形成された第1始動入賞装置21が設けられている。第1始動口20の左下には、右側方が開口した第2始動口22が設けられている。第2始動口22の右脇には、第2始動口22への入球を可能または不可能にさせる第2始動入賞装置(所謂「電チュー」)23が設けられている。
第1始動入賞装置21は不動である。そのため、第1始動口20は、遊技球の入球し易さが変化せずに一定(不変)である。遊技球の第1始動口20への入賞は、第1特別図柄(以下、「特図1」という)の抽選(後述の特図1関係乱数の取得と判定:以下、「特図1抽選」という)および特図1の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第1始動口20へ入賞すると、所定個数(例えば4個)の遊技球が賞球として払い出される。
電チュー23は、作動可能な電チュー開閉部材231を備えている。電チュー開閉部材231は平面視で左斜め下方向に下降する略横長長方形状の舌状片からなる。平面視で、電チュー開閉部材231の上面左端が、第2始動口22の最下点の右隣に位置する。電チュー開閉部材231は、通常は(通常状態では)その先端(前方側側面)が遊技領域3、すなわち遊技盤2の前面辺りに位置するよう、遊技盤2より後方に収納されている。電チュー開閉部材231はその収納されている状態から前後方向に移動(進退)することができる。そして、特別状態になると、電チュー開閉部材231が前方へ移動する。電チュー開閉部材231が前方へ移動すると、電チュー開閉部材231が第2始動口22への誘導する経路となる。よって、電チュー開閉部材231が遊技領域3より後方に収納された通常状態では、この誘導する経路がないので、第2始動口22へ遊技球を入球させることはほとんど不可能である。このように、電チュー開閉部材231が突出状態になることを第2始動口22または電チュー23の「開状態」ともいい、開状態であるときだけ遊技球の第2始動口22への入球が可能となる。一方、電チュー開閉部材231が第2始動口22の内部に収納されている状態を第2始動口22または電チュー23の「閉状態」ともいう。このように、電チュー開閉部材231の作動によって第2始動口22が開閉する。また、第2始動口22または電チュー23が「開状態」になることを「電チュー23が開放する」ともいい、電チュー23が「閉状態」になることを「電チュー23が閉鎖する」ともいう。
遊技球の第2始動口22への入賞は、第2特別図柄(以下、「特図2」という)の抽選(後述の特図2関係乱数の取得と判定:以下、「特図2抽選」という)および特図2の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第2始動口22へ入賞すると、所定個数(例えば4個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域3における第1始動入賞装置21の左側には、2つの一般入賞口27が設けられている。また、電チュー23の右側には、1つの一般入賞口27が設けられている。遊技球が一般入賞口27へ入賞すると、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技盤2の開口部2Aの右斜め下側に、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。遊技球のゲート28の通過は、普通図柄(以下、「普図」という)の抽選(すなわち普通図柄乱数の取得と判定)および普図の可変表示の契機となっている。補助遊技が実行されることによって電チュー23を開放する。すなわち、補助遊技は、電チュー23の開放を伴う遊技である。
また、遊技領域3における第1始動入賞装置21の右側でゲート28の直下には、第1大入賞口30が形成された第1大入賞装置31(以下、「通常AT31」ともいう)が設けられている。
第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる通常AT開閉部材311を備える。通常AT開閉部材311の作動により第1大入賞口30が開閉する。通常AT開閉部材311は正面視略横長矩形状の平板からなり、通常は第1大入賞口30を塞いでいる。通常AT開閉部材311は下端を中心に、上端が前方へ倒れるように略90度回転することができる。通常AT開閉部材311が回転すると、通常AT開閉部材311が遊技領域3に垂直に突出した状態になり、流下する遊技球を受け止めて第1大入賞口30の中に入球させる。このように、通常AT開閉部材311が開状態であるときだけ遊技球の第1大入賞口30への入球が可能となる。遊技球が第1大入賞口30へ入賞すると、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域3における第1大入賞装置31の直下には、その上面が左斜め下方に形成され、遊技球を第2始動口22へ誘導する誘導ステージ37が遊技領域3(遊技盤2の前面)から前方に突出して設けられている。なお、誘導ステージ37の上面を転動する遊技球は、第2始動口22の方へ向かって流下可能であるが、基本的には第1始動口20へ入賞することはできない。
遊技領域3におけるゲート28や第1大入賞口30の右斜め上方、換言すると、上流側に、第2大入賞口32が形成された第2大入賞装置33(以下、「VAT33」ともいう)が設けられている。第2大入賞装置33は、作動可能なVAT開閉部材331を備えている。VAT開閉部材331は正面視で羽根のような形状を呈している棒状体であり、通常は水平方向に対して略90度の姿勢で保持され、第2大入賞口32を塞いでいる。VAT開閉部材331は下端を中心に、上端が左側へ倒れるように略70度回転し、開状態をとることができる。VAT開閉部材331が開状態であるときだけ遊技球の第2大入賞口32への入球が可能となる。一方、VAT開閉部材331が第2大入賞口32を塞いでいる状態を「閉状態」ともいう。このように、VAT開閉部材331の作動によって第2大入賞口32が開閉する。遊技球が第2大入賞口32へ入賞すると、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
ここで、図4を用いて、第2大入賞装置33について詳細に説明する。第2大入賞装置33の内部には、第2大入賞口32に入球した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させることが可能なゲート状の第2大入賞口センサ32aが設けられている。
第2大入賞口センサ32aの下流域には、遊技球が通過(進入)可能な特定領域34と非特定領域35とが設けられている。第2大入賞口センサ32aを通過した遊技球は、振分装置36によって、特定領域34か非特定領域35かに振り分けられる。振分装置36は、略矩形状の平板からなる振分部材361と、振分部材361を駆動する振分ソレノイド362とを備えている。振分部材361は、振分ソレノイド362の駆動により、左右にスライド可能に構成されている。
振分ソレノイド362が通電されていないとき、振分部材361は特定領域34への遊技球の通過を妨げる第1の状態(通過阻止状態:図4(A)の正面視で振分部材361の左端が特定領域34の左端よりやや左側に位置し、振分部材361が特定領域34をその直上で覆う状態)にある。振分部材361が第1の状態にあるときは、第2大入賞口32に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ32aを通過した後、特定領域34を通過することは不可能であり、非特定領域35を通過する。この第2大入賞口32から非特定領域35まで流下する遊技球のルートを第1のルートという。
一方、振分ソレノイド362が通電されているとき、振分部材361は遊技球の特定領域34の通過(進入)を許容する第2の状態(通過許容状態:図4(B)の正面視で振分部材361の左端が特定領域34の右端よりやや左側に位置し、振分部材361が特定領域34をその直上で覆わず、特定領域34の直上が開放している状態)にある。振分部材361が第2の状態にあるときは、第2大入賞口32に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ32aを通過したあと特定領域34を通過容易である。この第2大入賞口32から特定領域34まで流下する遊技球のルートを第2のルートという。
なお、基本的に、振分部材361は第1の状態で保持されている。すなわち、第1の状態が、振分部材361の通常の状態であるといえる。そして、後述する大当たり遊技の最後のラウンド遊技(16R)においてのみ、振分ソレノイド362が通電され、第2の状態に変化することができる。
特定領域34と非特定領域35には、各領域34、35を通過(進入)した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させる特定領域センサ34a、非特定領域センサ35aが設けられている。
なお、第1大入賞装置31および第2大入賞装置33は、遊技に支障をきたさない範囲で、一方だけを設けるようにすることが可能である。
また、遊技領域3の略最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外部へ排出する2つのアウト口29が設けられている。
ところで、遊技球が流下可能な遊技領域3は、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域(第2遊技領域)と、に分けることができる。遊技球が左遊技領域を流下するように遊技球を発射させるハンドル60の操作態様を「左打ち」という。一方、遊技球が右遊技領域を流下するように遊技球を発射させるハンドル60の操作態様を「右打ち」という。パチンコ遊技機1において、左打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第2流路R2という。第1流路R1および第2流路R2は、多数の遊技くぎなどによっても構成されている。
第1流路R1上には、第1始動口20と、2つの一般入賞口27と、が設けられている。よって、遊技者は、左打ちにより第1流路R1を流下するように遊技球を発射させることで、第1始動口20、または、一般入賞口27への入賞を狙うことができる。一方、第2流路R2上には、第2始動口22と、ゲート28と、第1大入賞口30と、第2大入賞口32と、が設けられている。よって、遊技者は、右打ちにより第2流路R2を流下するように遊技球を発射させることで、ゲート28の通過や、第2始動口22、第1大入賞口30、または、第2大入賞口32への入賞を狙うことができる。
なお、何れの入賞口(第1始動口20、第2始動口22、一般入賞口27、第1大入賞口30、および第2大入賞口32)にも入球しなかった遊技球は、アウト口29へ誘導されて排出される。また、各入賞口への入賞による賞球数は、適宜に設定することが可能である。
また、遊技盤2の前面に形成された遊技領域3の上下方向略中央の右隣(遊技領域3以外の部分)には表示器類40が配置されている。図5に示すように、表示器類40には、特図1を可変表示する特図1表示器411、特図2を可変表示する特図2表示器412、及び、普図を可変表示する普図表示器42が含まれている。また、表示器類40には、後述する特図1保留数(U1:特図1表示器411による特図1の可変表示が保留されている数)を表示する特図1保留表示器431、および後述する特図2保留数(U2:特図2表示器412による特図2の可変表示が保留されている数)を表示する特図2保留表示器432が含まれている。
特図1の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機に特図1抽選が行われると実行される。また、特図2の可変表示は、第2始動口22への遊技球の入賞を契機に特図2抽選が行われると実行される。なお、以下の説明では、特図1および特図2を総称して特図といい、特図1抽選および特図2抽選を総称して特図抽選という。また、特図1表示器411および特図2表示器412を総称して特図表示器41という。さらに、特図1保留表示器431および特図2保留表示器432を総称して特図保留表示器43という。
特図の可変表示は、特図抽選の結果を報知する。特図の可変表示では、特図が可変表示したあと停止表示する。停止表示される特図(停止特図、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特図抽選によって複数種類の特図の中から選択された一つの特図である。停止特図が予め定めた特定の特図(特定の停止態様の特図すなわち大当たり図柄)である場合には、大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口32)を開放させる大当たり遊技が行われる。
特図表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成され、その点灯態様によって特図抽選の結果に応じた特図を表示する。例えば特図抽選の結果が大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)である場合には、特図表示器41は、「□□■■□□■■」(□:点灯、■:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDの点灯で構成される大当たり図柄を表示する。また、特図抽選の結果がハズレである場合には、特図表示器41「■■■■■■■□」というように一番右にあるLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。なお、特図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。よって、例えば、ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させてもよい。
また、特図の可変表示において、特図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特図の可変表示がなされる。特図の可変表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様である。なお、特図の可変表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してよい。
ところで、パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入賞(入球)があると、特図抽選などを行うための各種乱数(数値情報)が取得されることがある。この各種乱数は、特図保留として特図保留記憶部85(図7参照)に一旦記憶される。なお、以下において、第1始動口20への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図1関係乱数」といい、第2始動口22への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図2関係乱数」という。ここで、特図1関係乱数は、特図1保留として、特図保留記憶部85の中の特図1保留記憶部851(図7参照)に記憶される。一方、特図2関係乱数は、特図2保留として、特図保留記憶部85の中の特図2保留記憶部852(図7参照)に記憶される。特図1保留記憶部851に記憶可能な特図1保留の数(特図1保留数)および特図2保留記憶部852に記憶可能な特図2保留の数(特図2保留数)には上限(例えば4個)を設定することが可能である。なお、以下において、特図1保留と特図2保留を総称して「特図保留」といい、特図1保留数と特図2保留数を総称して「特図保留数」という。また、特図1関係乱数と特図2関係乱数とを総称して「特図関係乱数」という。
パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口20または第2始動口22へ入賞した後すぐに特図の可変表示が行われない場合、具体的には、特図の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に入賞があった場合、その入賞に対する特図の可変表示(あるいは、特図抽選の権利)を留保することができる。特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特図の可変表示が可能となったときに消化される。すなわち、特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特図関係乱数等を判定して、その判定結果を示すための特図の可変表示を実行することをいう。
そして、特図保留数は、特図保留表示器43に表示される。特図1保留表示器431と特図2保留表示器432のそれぞれは、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留数の分だけLEDを点灯させることにより特図保留数を表示することが可能である。
また、普図の可変表示は、普通図柄抽選の結果を報知する。普図の可変表示では、普図が可変表示したあと停止表示する。停止表示される普図(停止普図、可変表示の表示結果として導出表示される普図)は、普通図柄抽選によって複数種類の普図の中から選択された一つの普図である。停止表示された普図が予め定めた特定の普図(所定の停止態様の普図すなわち当たり図柄)である場合には、第2始動口22(電チュー23)を開放させる補助遊技が行われる。
普図表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普図を表示する。普通図柄抽選の結果が当たりである場合には、普図表示器42は、「□□」(□:点灯、■:消灯)というように両LEDの点灯で構成される当たり図柄を表示する。また普通図柄抽選の結果がハズレである場合には、「■□」というように右のLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお、普通図柄抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。
また、普図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普図の可変表示が行われる。普図の可変表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお、普図の可変表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技球がゲート28を通過すると、普通図柄抽選を行うための普通図柄乱数(数値情報)が取得されることがある。この乱数は、普図可変表示または補助遊技が実行されていないことを条件に普図保留記憶部86(図7参照)に記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数(普図保留数)には上限(例えば4個)を設定することが可能である。なお、以下において、遊技球がゲート28を通過することにより取得された普通図柄乱数のことを「普図関係乱数」ともいう。
次に、図6を用いて、遊技盤2の背面に取り付けられた演出用ユニット5について説明する。演出用ユニット5は、主に演出を行う複数の装置をユニット化したものである。演出用ユニット5には、第1画像表示装置7、第2画像表示装置8、第1盤可動装置(以下「盤前可動装置」)14、第2盤可動装置(以下「盤後可動装置」)15、および第3盤可動装置(以下「ロゴ役物装置」)16が搭載されている。
第1画像表示装置7は、例えば20インチの3D液晶ディスプレイで構成され、3D画像を表示可能な第1表示部7aを具備する。一方、第2画像表示装置8は、例えば20インチの3D液晶ディスプレイで構成され、3D画像を表示可能な第2表示部8aを具備する。第1画像表示装置7と第2画像表示装置8は正面視で上下に配置されている。第1画像表示装置7は第1表示部7aが上下左右で構成される平面に平行になるよう配置され、且つ、第1表示部7aが開口部2Aから視認できるように保持されている。第2画像表示装置8は、第2表示部8aの下端が第1表示部7aの前方数cm(例えば、3cm)の位置で第1表示部7aの上端に平行に、且つ、第2表示部8aの上端が下端よりも前方に突出するように傾斜して保持されている。このような配置により、第1表示部7aと第2表示部8aとで一つの画面を形成させることができる。なお、画像を表示する画像表示装置の構成は適宜に設定可能なであり、1つの画像表示装置のみをパチンコ遊技機1に搭載しても、3つ以上の画像表示装置をパチンコ遊技機1に搭載しても良い。
盤前可動装置14は、例えばさらにその中で上側の左側に配置される盤前上左可動装置14UL,上側の右側に配置される盤前上右可動装置14URと、下に配される盤前下可動装置14Dと、を備える。盤前上左可動装置14ULは、移動可能に構成され、主に前面部分が立体的な装飾が施された盤前上左可動体14UL1を具備する。また、盤前上右可動装置14URは、移動可能に構成され、主に前面部分が立体的な装飾が施された盤前上右可動体14UR1を具備する。盤前下可動装置14Dは、移動可能に構成され、主に前面部分に立体的な装飾が施された盤前下可動体14D1を具備する。なお、盤前上左可動装置14ULと盤前上右可動装置14URとを総称して「盤前上可動装置14U」ともいう。また、盤前上左可動体14UL1と盤前上右可動体14UR1とを総称して「盤前上可動体14U1」ともいう。
盤後可動装置15は、例えばさらにその中で上側に配置される盤後上可動装置15Uと、下側に配される盤後下可動装置15Dと、を備える。盤後上可動装置15Uは、移動可能に構成され、平面的な装飾が施された盤後上可動体15U1を具備する。また、盤後下可動装置15Dは、移動可能に構成され、平面的な装飾が施された盤後下可動体15D1を具備する。なお、盤後上可動体15U1は待機状態において第2画像表示装置8の背面側で、視認困難に収納されている。また、盤後下可動体15D1は待機状態において、待機状態になる盤前下可動体14D1の背面側で、視認困難に収納されている。
ロゴ役物装置16は、例えば図案化・装飾化された文字・文字列の意味を表す「ロゴタイプ」の略語である「ロゴ」の英語表記「L・O・G・O」が前面側に施されたロゴ可動体161を備え、ロゴ可動体161は、表示部7a,8aに沿って平面的に上昇および下降が可能に構成される。
図6(A)は、盤後上可動体15U1および盤後下可動体15D1が作動していない通常の待機状態(初期位置)で保持されている様子を概略化して表している。盤後上可動体15U1および盤後下可動体15D1は、前後方向に略直交する平面上、言い換えると、画像表示装置7,8の表面に沿って上下方向に移動可能である(上昇および下降が可能である)。そして、盤後上可動装置15Uおよび盤後下可動装置15Dのそれぞれの駆動源が駆動すると、盤後下可動体15D1は正面視でその上端が画像表示装置7,8の高さ方向中央あたりに位置するように上向きに移動する(上昇する)(図6(B)参照)。一方、盤後上可動体15U1は正面視でその下端が画像表示装置7,8の高さ方向中央あたりに位置するよう下向きに移動する(下降する)(図6(C)参照)。その結果、正面視で画像表示装置7,8の高さ方向中央あたりで、盤後上可動体15U1と盤後下可動体15D1とが上下方向に接合して合体し、それぞれの表面に施された模様(デザイン)が全体で一つになり、パチンコ遊技機1の題材である主人公キャラクタの顔を表す(図6(D)参照)。このとき、画像表示装置7,8の大部分は合体した盤後上可動体15U1と盤後下可動体15D1に覆われるので、画像表示装置7,8は視認困難となる。
なお、遊技盤ユニット4に設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
2.遊技機の電気的構成
次に、図7〜図8に基づいて、パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図7〜図8に示すように、パチンコ遊技機1は、特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、普図抽選、普図の可変表示、補助遊技などの遊技利益に関する制御(遊技の進行)を行う遊技制御基板(以下「主制御基板」)80、主制御基板80による遊技の進行に応じた遊技演出(特図変動演出、保留演出、大当たり遊技演出)、客待ち演出、半球型ボタン63や剣型ボタン64の操作が有効な期間(操作有効期間)において操作を促す操作促進演出などの演出に関する制御を行う演出制御基板(以下「サブ制御基板」)90、および、遊技球の払い出しに関する制御などを行う払出制御基板110等を遊技盤2の画像表示装置7,8よりさらに背面側に備えている。主制御基板80は、遊技の制御を行う遊技制御部と位置づけ、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御回路107、および音声制御回路106とともに、演出の制御を行う演出制御部と位置づけることができる。なお、演出制御部は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7,8、スピーカ11、枠ランプ12、および、可動装置13〜15等)を用いた遊技演出、客待ち演出、および操作促進演出を制御可能であればよい。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板170を備えている。電源基板170は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板170には、バックアップ電源回路171が設けられている。バックアップ電源回路171は、パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80の遊技用RAM84やサブ制御基板90の演出用RAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80の遊技用RAM84やサブ制御基板90の演出用RAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板170には、電源スイッチ175が接続されている。電源スイッチ175のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切り換えられる。なお、主制御基板80の遊技用RAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90の演出用RAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
図7に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラムやテーブル等を記憶した遊技用ROM83、ワークメモリとして使用される遊技用RAM84、および遊技用ROM83に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU82が含まれている。
遊技用ROM83には、後述する主制御メイン処理やメイン側タイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、遊技用ROM83には、後述する大当たり判定テーブル、大当たり図柄種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特図変動パターン判定テーブル、始動入賞コマンド特定テーブル、大当たり遊技制御テーブル、当たり判定テーブル、補助遊技制御テーブルなどが格納されている。なお、遊技用ROM83は外付けであってもよい。また、遊技用RAM84には、前述した特図保留記憶部85などが設けられている。
また、主制御基板80には、データや信号の入出力を行うための遊技用I/Oポート部(入出力回路)88、および遊技用RAM84に記憶されている情報を遊技用CPU82にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ89が実装されている。
主制御基板80には、所定の中継基板(図示なし)を介して各種センサ類やソレノイド類が接続されている。そのため、主制御基板80には、各種センサ類が出力した信号が入力する。また、主制御基板80は、各種ソレノイド類に信号を出力する。
主制御基板80に接続されている各種センサ類には、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ22a、一般入賞口センサ27a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ32a、特定領域センサ34a、および、非特定領域センサ35aが含まれている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20に入賞した遊技球を検知する。第2始動口センサ22aは、第2始動口22に入賞した遊技球を検知する。一般入賞口センサ27aは、一般入賞口27に入賞した遊技球を検知する。ゲートセンサ28aは、ゲート28に設けられており、ゲート28を通過した遊技球を検知する。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30に入賞した遊技球を検知する。第2大入賞口センサ32aは、第2大入賞口32に入賞した遊技球を検知する。特定領域センサ34aは、特定領域34を通過(特定領域34に進入)した遊技球を検知する。非特定領域センサ35aは、非特定領域35を通過(非特定領域35に進入)した遊技球を検知する。各センサは、遊技球を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板80に出力する。
また、主制御基板80に接続されている各種ソレノイド類には、電チューソレノイド232、第1大入賞口ソレノイド312、第2大入賞口ソレノイド332および振分ソレノイド362が含まれている。電チューソレノイド232は、電チュー23の電チュー開閉部材231を駆動する。第1大入賞口ソレノイド312は、第1大入賞装置31の通常AT開閉部材311を駆動する。第2大入賞口ソレノイド332は、第2大入賞装置33のVAT開閉部材331を駆動する。振分ソレノイド362は、振分装置36の振分部材361を駆動する。
さらに主制御基板80には、表示器類40(特図表示器41、普図表示器42、および、特図保留表示器43)が接続されている。これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。なお、発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ1202を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の貸球モータ1302を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のための賞球センサ120aにより検知される。また払い出される貸球は、その計数のための貸球センサ130aにより検知される。
また、ハンドル60には、遊技者などの人のハンドル60への接触を検知可能なタッチスイッチ114が設けられている。遊技者によるハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114が遊技者のハンドル60への接触を検知し、検知信号を払出制御基板110に出力する。また、ハンドル60には、ハンドル60の回転角度(操作量)を検出可能な発射ボリュームつまみ115が接続されている。発射装置112は、発射ボリュームつまみ115が検出したハンドル60の回転角度に応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113を駆動させる。なお、パチンコ遊技機1においては、ハンドル60への回転操作が維持されている状態では、約0.6秒毎に1球の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、遊技の進行に応じて、サブ制御基板90に対し、遊技に関する情報を含んだ各種コマンドを送信する。サブ制御基板90は、主制御基板80から送られる各種コマンドに基づいて、主制御基板80による遊技の進行状況(遊技の制御内容)を把握することができる。なお、主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図8に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、主制御基板80による遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM93、ワークメモリとして使用される演出用RAM94、および演出用ROM93に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU92が含まれている。
また、演出用ROM93には、後述するサブ制御メイン処理、受信割り込み処理、1msタイマ割り込み処理、および、10msタイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、演出用ROM93には、後述するSPリーチパターン判定テーブルなどが格納されている。なお、演出用ROM93は外付けであってもよい。
また、サブ制御基板90には、データや信号の入出力を行うための演出用I/Oポート部(入出力回路)98、およびリアルタイムクロック(RTC)99が実装されている。RTC99は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC99は、パチンコ遊技機1に、所定の島電源供給装置(図示なし)から電力が供給されているときにはその電力によって動作し、島電源供給装置から電力が供給されていないときには、電源基板170が備えるバックアップ電源回路171から供給される電力によって動作する。このため、RTC99は、パチンコ遊技機1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することが可能である。なお、RTC99に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けてもよい。バックアップ電源回路には、コンデンサや内蔵電池(ボタン電池等)を含む回路を採用することができる。
サブ制御基板90には、画像制御基板100が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板80による遊技の進行に応じて、画像制御基板100の画像用CPU102に画像表示装置7,8の表示制御を行わせる。なお、サブ制御基板90と画像制御基板100との接続は、サブ制御基板90から画像制御基板100への信号の送信と、画像制御基板100からサブ制御基板90への信号の送信の双方が可能な双方向通信接続となっている。
画像制御基板100は、画像制御のためのプログラム等を記憶した画像用ROM103、ワークメモリとして使用される画像用RAM104、及び、画像用ROM103に記憶されたプログラムを実行する画像用CPU102を備えている。また、画像制御基板100は、画像表示装置7,8に表示される画像のデータを記憶したCGROM143、CGROM143に記憶されている画像データの展開等に使用されるVRAM144、及び、VDP(Video Display Processor)142を備えている。勿論、これらの電子部品の全部又は一部がワンチップで構成されていてもよい。CGROM143には、例えば、画像表示装置7,8に表示される画像を表示するための画像データ(静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データ)が格納されている。
VDP142は、演出制御用マイコン91からの指令に基づき画像用CPU102によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM143から画像データを読み出してVRAM144内の展開領域に展開する。そして、展開した画像データを適宜合成してVRAM144内のフレームバッファに画像を描画する。そしてフレームバッファに描画した画像をRGB信号として画像表示装置7,8に出力する。これにより、種々の演出画像が表示部7a,8aに表示される。
なお、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されている。ディスプレイリストには、描画する画像の種類、画像を描画する位置、表示の優先順位、表示倍率、画像の透過率等の種々のパラメータの情報が含まれている。
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板80による遊技の進行に応じて、音声制御回路106を介してスピーカ11から音声、楽曲、効果音等を出力する。
スピーカ11から出力する音声等の音声データは、サブ制御基板90の演出用ROM93に格納されている。なお、音声制御回路106を、基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装し、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカ11を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100の画像用CPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100の画像用ROM103に音声データを格納してもよい。
また、サブ制御基板90には、所定の中継基板(図示なし)を介して、入力部となる各種スイッチ類や駆動源となる各種ソレノイド類やモータ類が接続されている。サブ制御基板90には、各種スイッチ類が出力した信号が入力する。また、サブ制御基板90は、各種ソレノイド類やモータ類に信号を出力する。
サブ制御基板90に接続されている各種スイッチ類には、半球型ボタン検出スイッチ63a、剣型ボタン検出スイッチ64a、変形操作部検出スイッチ703、遊技者検出センサ704a,704bおよび把持検出センサ705が含まれている。半球型ボタン検出スイッチ63aは、半球型ボタン63が押下操作されたことを検出する。剣型ボタン検出スイッチ64aは、剣型ボタン64が押下操作されたことを検出する。変形操作部検出スイッチ703は、変形操作部701が押込操作されたことを検出する。遊技者検出センサ704a,704bおよび把持検出センサ705は、遊技者が後述する変形操作部701を操作している可能性があることを検出する。把持検出センサ705は、後述する把持部701aが接触されていることを検出する。各検出スイッチ63a,64a,703および各検出センサ704a,704b,705は、検出内容に応じた信号をサブ制御基板90に出力する。
サブ制御基板90に接続された各種モータ類には、左枠可動体モータ13L2、右枠可動体モータ13R2、盤前上可動体モータ14U2、盤前下可動体モータ14D2、盤後上可動体モータ15U2、盤後下可動体モータ15D2、および変形操作部モータ700mが含まれている。左枠可動体モータ13L2は、左枠可動装置13Lを駆動して、所定の動作を行わせることが可能である。右枠可動体モータ13R2は、右枠可動装置13Rを駆動して、所定の動作を行わせることが可能である。盤前上可動体モータ14U2は、盤前上可動体14U1を駆動して、所定の動作を行わせることが可能である。盤前下可動体モータ14D2は、盤前下可動体14D1を駆動して、表示部7a,8aに沿ってスライドさせることが可能である。盤後上可動体モータ15U2は、盤後上可動体15U1を駆動して、表示部7a,8aに沿ってスライドさせることが可能である。盤後下可動体モータ15D2は、盤後下可動体15D1を駆動して、表示部7a,8aに沿ってスライドさせることが可能である。変形操作部モータ700mは、後述するように、下側基体部701eを駆動して、変形操作部701を、操作困難もしくは操作不可能な収納状態から操作可能な出現状態に変形、または出現状態から収納状態に変形させることが可能である。詳細には演出制御用マイコン91は、盤前上可動体14U1、盤前下可動体14D1、盤後上可動体15U1、盤後下可動体15D1、および変形操作部701の動作態様を決める動作パターンデータを作成し、ランプ制御回路107を介して、盤前上可動体14U1、盤前下可動体14D1、盤後上可動体15U1、盤後下可動体15D1、および変形操作部701の動作を制御する。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドなどに基づいて、ランプ制御回路107を介して枠ランプ12(左枠発光装置13L3、右枠発光装置13R3)、盤後上点発光装置15U42、盤後上面発光装置15U41、盤後下点発光装置15D42および盤後下面発光装置15D41等の点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ12(左枠発光装置13L3、右枠発光装置13R3)、盤後上点発光装置15U42、盤後上面発光装置15U41、盤後下点発光装置15D42および盤後下面発光装置15D41の発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ12(左枠発光装置13L3、右枠発光装置13R3)、盤後上点発光装置15U42、盤後上面発光装置15U41、盤後下点発光装置15D42および盤後下面発光装置15D41の発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90の演出用ROM93に格納されているデータを用いる。
なお、ランプ制御回路107を基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに、枠ランプ12、盤後上点発光装置15U42、盤後上面発光装置15U41、盤後下点発光装置15D42および盤後下面発光装置15D41等の点灯制御、および、盤前可動装置14、盤後可動装置15、ロゴ役物装置16および枠可動装置13等の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装して、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
3.遊技機による主な遊技
次に、パチンコ遊技機1により行われる主な遊技について、図9〜図15を用いて説明する。
3−1.普図に関わる遊技
最初に、普図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機1は、発射された遊技球がゲート28を通過すると、普図抽選を行う。普図抽選を行うと、普図表示器42において、普図の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行う。ここで、停止表示される普図には、当たり図柄とハズレ図柄とがある。なお、普図のハズレ図柄については、後述する特図のハズレ図柄と区別をするために「ハズレ普図」ともいう。当たり図柄が停止表示されると補助遊技が実行されて、当該ゲート28の通過に係る遊技が終了する。一方、ハズレ普図が停止表示されると、補助遊技は行われず、当該ゲート28の通過に係る遊技が終了する。また、以下において、普図の可変表示または補助遊技が行われていないときに遊技球がゲート28を通過することを「普図変動始動条件の成立」という。
パチンコ遊技機1は、このような一連の遊技(普図抽選、普図の可変表示、補助遊技)を行うにあたり、普図変動始動条件の成立により、普図関係乱数を取得する。取得する普図関係乱数には、図9(A)に示すように、普通図柄乱数がある。普通図柄乱数は当たり判定を行うための乱数(判定情報)である。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。
3−1−1.当たり判定
当たり判定は、図10(A)に示すような当たり判定テーブルを用いて、当たりか否か(補助遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。当たり判定テーブルは、後述する遊技状態に関連付けることが可能である。すなわち、当たり判定テーブルには、非時短状態で用いる当たり判定テーブル(非時短用当たり判定テーブル)と、時短状態で用いる当たり判定テーブル(時短用当たり判定テーブル)と、がある。各当たり判定テーブルでは、当たり判定の結果である当たりとハズレに、普通図柄乱数の判定値(普通図柄乱数判定値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機1は、取得した普通図柄乱数を当たり判定テーブルに照合して、当たりかハズレかの当たり判定を行う。そして、当たり判定の結果に基づいて、普図の可変表示を行うための普図変動パターン判定を行う。当たり判定の結果が当たりであると、基本的には、普図の可変表示で当たり図柄が停止表示される。一方、当たり判定の結果がハズレであると、基本的には、普図の可変表示でハズレ普図が停止表示される。また、当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。
3−1−2.普図変動
普図変動パターン判定は、図10(B)に示すような普図変動パターン判定テーブルを用いて、普図変動パターンを決定するための判定である。普図変動パターンとは、普図変動時間などの普図の可変表示に関する所定事項に関する識別情報である。
普図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けることが可能である。すなわち、普図変動パターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(非時短普図変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(時短普図変動パターン判定テーブル)とがある。
各普図変動パターン判定テーブルには、普図変動パターン判定の結果である普図変動パターンが、停止される普図毎に1つ格納されている。すなわち、パチンコ遊技機1は、非時短状態においてと時短状態においてとで、普図変動時間を異ならせることが可能である。例えば、非時短状態においては、ハズレの普図(ハズレ普図)を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば30秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば30秒となる普図変動パターンに決定する。また、時短状態においては、ハズレ普図を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば5秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば5秒となる普図変動パターンに決定する。この判定で決定された普図変動パターンに対応付けられた普図変動時間の普図の可変表示が、普図表示器42で行われる。また、これら普図変動時間については、適宜に変更することが可能である。このように、当たり判定、および、普図変動パターン判定が行われることによって、普図表示器42において普図の可変表示が行われる。
3−1−3.補助遊技
補助遊技は、普図の可変表示で、表示結果(普図抽選の結果)として、当たり図柄が停止表示(導出)される実行される。
補助遊技を構成する要素(補助遊技構成要素)、すなわち、電チュー23が開放する回数、および各開放についての開放時間などの様々な要素が含まれている。そして、これらの各要素は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられている。パチンコ遊技機1は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に基づいて、図10(C)に示すような補助遊技制御テーブルを用いて補助遊技を制御する。補助遊技制御テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられている。各補助遊技制御テーブルには、補助遊技構成要素が格納されている。また、これらの各要素における開放回数や開放時間については、適宜に変更することが可能である。
パチンコ遊技機1は、非時短状態における補助遊技と時短状態における補助遊技とで、電チュー23の開放時間を異ならせることが可能である。例えば、非時短状態における補助遊技では、第1の開放時間(遊技球を電チュー23に入賞させるのが困難な時間(例えば0.08秒))だけ電チュー23を開放する。なお、以下において、非時短状態における補助遊技のことを「ショート開放補助遊技」ともいう。また、時短状態における補助遊技では、第1の開放時間よりも長い第2の開放時間(遊技球を電チュー23に入賞させるのが容易な時間(例えば3.00秒))だけ電チュー23を開放する。なお、以下において、時短状態における補助遊技のことを「ロング開放補助遊技」ともいう。
3−2.特図に関わる遊技
次に、特図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機1は、発射された遊技球が第1始動口20に入賞すると、特図1抽選を行う。特図1抽選が行われると、特図1表示器411において、特図1の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図1抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図1には、大当たり図柄およびハズレ図柄がある。すなわち、特図1抽選の結果には大当たり、およびハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると、大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
同様に、パチンコ遊技機1は、発射された遊技球が第2始動口22に入賞すると、特図2抽選を行う。特図2抽選が行われると、特図2表示器412において、特図2の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図2抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図2には、大当たり図柄、およびハズレ図柄がある。すなわち、特図2抽選の結果には、大当たり、およびハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
なお、以下において、第1始動口20に遊技球が入賞することを「第1始動条件の成立」といい、第2始動口22に遊技球が入賞することを「第2始動条件の成立」という。また、「第1始動条件の成立」と「第2始動条件の成立」をまとめて「始動条件の成立」と総称する。また、特別図柄のハズレ図柄については、前述の普図のハズレ図柄と区別するために「ハズレ特図」ともいう。
パチンコ遊技機1は、このような一連の遊技(特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、遊技状態の設定)を行うにあたり、始動条件の成立により、特図関係乱数を取得し、当該乱数について種々の判定を行う。取得する特図関係乱数には、図9(B)に示すように、特別図柄乱数、大当たり図柄種別乱数、リーチ乱数および特図変動パターン乱数がある。特別図柄乱数は大当たり判定を行うための乱数(判定情報)である。大当たり図柄種別乱数は大当たり図柄種別判定を行うための乱数(判定情報)である。リーチ乱数はリーチ判定を行うための乱数(判定情報)である。特図変動パターン乱数は特別図柄の変動パターン判定を行うための乱数(判定情報)である。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。
3−2−1.大当たり判定
大当たり判定は、図11(A)に示すような大当たり判定テーブルを用いて、大当たりか否か(大当たり遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。大当たり判定テーブルは、遊技状態、詳細には、通常確率状態であるか高確率状態であるかに関連付けられている。すなわち、大当たり判定テーブルには、通常確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(通常確率用大当たり判定テーブル)と高確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(高確率用大当たり判定テーブル)とがある。
各大当たり判定テーブルでは、大当たり判定の結果である大当たり、およびハズレに、特別図柄乱数の判定値(特別図柄乱数判定値)が振り分けられている。パチンコ遊技機1は、取得した特別図柄乱数を大当たり判定テーブルに照合して、大当たり、またはハズレの何れであるかを判定する。図11(A)に示すように、高確率用大当たり判定テーブルの方が、通常確率用大当たり判定テーブルよりも、大当たりと判定される特別図柄乱数判定値が多く設定されている。また、大当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。
3−2−2.大当たり種別判定
大当たり図柄種別判定は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に、図11(B)に示すような大当たり図柄種別判定テーブルを用いて大当たり図柄の種別(大当たり図柄種別)を決定するための判定である。大当たり図柄の種別毎に、大当たりの内容、換言すれば、遊技者に付与される遊技特典などで構成される大当たりの構成要素を対応付けることが可能である。
大当たり図柄種別判定テーブルは、可変表示される特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該大当たり図柄種別判定が起因する(当該大当たり図柄種別判定を発生させた)入賞が行われた始動口の種別(第1始動口20/第2始動口22)に関連付けられている。すなわち、大当たり図柄種別判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第1大当たり図柄種別判定テーブル)と特図2の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第2大当たり図柄種別判定テーブル)とがある。
大当たり図柄には複数種類の種別があり、各大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別判定の結果である大当たり図柄種別に、大当たり図柄種別乱数の判定値(大当たり図柄種別乱数判定値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機1は、取得した大当たり図柄種別乱数を大当たり図柄種別判定テーブルに照合して、大当たり図柄の種別を判定する。そして、第1大当たり図柄種別判定テーブルおよび第2大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数判定値が各種大当たり図柄に適宜に振り分けられている。また、大当たり図柄種別の振分率については、適宜に変更することが可能である。また、大当たり図柄の種別については、適宜に増加したり減少したりすることが可能である。
例えば、図11(B)に示すように、特図1についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率を、大当たり図柄Aが50%、大当たり図柄Bが50%にし、特図2についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率を、大当たり図柄Cが100%にすることが可能である。このように、第1始動口20に遊技球が入賞して行われる特図1抽選と、第2始動口22に遊技球が入賞して行われる特図2抽選とで、大当たり図柄種別の振分率を異ならせることが可能である。例えば、大当たり図柄Aおよび大当たり図柄CにVロング大当たりを対応付け、大当たり図柄BにVショート大当たりを対応付けて、第1始動口20に遊技球が入賞して行われる特図1抽選よりも、第2始動口22に遊技球が入賞して行われる特図2抽選の方が、遊技者にとって有利に設定することも可能である。
3−2−3.リーチ判定
リーチ判定は、大当たり判定の結果がハズレである場合に、図11(C)に示すようなリーチ判定テーブルを用いて、後述する特図変動演出でリーチを発生させるか否かを決定するための判定である。
リーチ判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けることが可能である。すなわち、リーチ判定テーブルには、非時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(非時短用リーチ判定テーブル)と時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(時短用リーチ判定テーブル)とがある。
各リーチ判定テーブルでは、リーチ判定の結果である「リーチ有り(リーチを発生させる)」と「リーチ無し(リーチを発生させない)」に、リーチ乱数の判定値(リーチ乱数判定値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機1は、取得したリーチ乱数をリーチ判定テーブルに照合して、リーチ有りかリーチ無しか(リーチを発生させる否か)を判定する。図11(C)に示すように、非時短用リーチ判定テーブルと時短用リーチ判定テーブとで、「リーチ有り(リーチを発生させる)」と判定されるリーチ乱数判定値の数を異ならせることが可能である。なお、以下において、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることを前提に行われるリーチ判定の結果「リーチ有り(リーチを発生させる)」のことを「リーチ有りハズレ」といい、「リーチ無し(リーチを発生させない)」のことを「リーチ無しハズレ」ということもある。
3−2−4.特図変動
特図変動パターン判定は、大当たり判定の結果が大当たり、およびハズレの何れの場合にも、図12〜図13に示すような特別図柄の変動パターン判定テーブル(特図変動パターン判定テーブル)を用いて、特図の可変表示の変動パターン(特図変動パターン)を決定するための判定である。特図変動パターンとは、特図変動時間や後述する特図変動演出の演出フロー(演出内容)などに関する所定事項を識別するための識別情報である。なお、特図変動パターンには、特図変動時間や特図変動演出の演出フロー(演出内容)の他、大当たり判定の結果とリーチ判定の結果に関する識別情報を含ませることが可能である。特図変動パターンとして、それぞれ識別情報が異なる複数種類の特図変動パターンを用いることが可能であり、その数は適宜に変更することが可能である。
特図変動パターン判定テーブルは、判定対象となる可変表示を行う特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該特図変動パターン判定が起因する入賞が行われた始動口の種別(第1始動口20/第2始動口22)に関連付けることが可能である。すなわち、特図変動パターン判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図1変動パターン判定テーブル:図12)と、特図2の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図2変動パターン判定テーブル:図13)とがある。
そして、各特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)にも関連付けることが可能である。すなわち、特図1変動パターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(非時短用特図1変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(時短用特図1変動パターン判定テーブル)とがある。一方、特図2変動パターン判定テーブルについても同様に、非時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(非時短用特図2変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(時短用特図2変動パターン判定テーブル)と、がある。
また、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルは、さらに、大当たり判定結果およびリーチ判定結果にも関連付けることが可能である。すなわち、非時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび非時短用特図2変動パターン判定テーブルにはそれぞれ、大当たり用、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用がある。同様に、時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび時短用特図2変動パターン判定テーブルにもそれぞれ、大当たり用、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用がある。
さらに、各リーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けることが可能である。例えば、特図1保留数(U1)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、特図1保留数(U1)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、がある。また、各リーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けられている。具体的には、特図2保留数(U2)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、特図2保留数(U2)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、がある。
そして、各特図変動パターン判定で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間の特図の可変表示が、特図表示器41で行われる。そして、特図の可変表示で、表示結果(特別図柄抽選の結果)として、大当たり図柄が停止表示されると、即座に次の特図の可変表示が行われず、引き続いて、大当たり遊技が実行される。
また、各特図変動パターンには、図12〜図13の表の右から3番目の欄に示すような特図変動演出の演出フローに関連付けることが可能である。
なお、図12〜図13の表の右から2番目の欄に示すように、特図変動パターンについて、特図(大当たり判定結果)および特図変動演出の演出内容などに関連付けて名称を付すことがある。例えば、大当たりに係る特図変動パターンのことを「大当たり変動」といい。一方、リーチ有りハズレの中でSPリーチが行われる特図変動パターンのことを「SPハズレ変動」、リーチ有りハズレの中でLリーチが行われる特図変動パターンのことを「Lハズレ変動」、リーチ有りハズレの中でNリーチで特図変動演出が終わる特図変動パターンのことを「Nハズレ変動」、リーチ無しハズレに係る特図変動パターンのことを「通常ハズレ変動」という。
3−2−5.先読み判定
パチンコ遊技機1は、取得した特図関係乱数に基づいて、図14に示すような始動入賞コマンド特定テーブルを用いて先読み判定を行う。始動入賞コマンド特定テーブルは、その始動入賞に係る始動口の種別(第1始動口20/第2始動口22)に関連付けることが可能である。すなわち、始動入賞コマンド特定テーブルには、第1始動口20に入賞した場合の始動入賞コマンド特定テーブル(第1始動入賞コマンド特定テーブル)と、第2始動口22に入賞した場合の始動入賞コマンド特定テーブル(第2始動入賞コマンド特定テーブル)と、がある。
また、始動入賞コマンド特定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)にも関連付けることが可能である。すなわち、始動入賞コマンド特定テーブルには、非時短状態のときに用いられる始動入賞コマンド特定テーブル(非時短用始動入賞コマンド特定テーブル)と、時短状態のときに用いられる始動入賞コマンド特定テーブル(時短用始動入賞コマンド特定テーブル)と、がある。
つまり、始動入賞コマンド特定テーブルには、非時短状態のときに用いられる第1始動入賞コマンド特定テーブルと、時短状態のときに用いられる第1始動入賞コマンド特定テーブルと、非時短状態のときに用いられる第2始動入賞コマンド特定テーブルと、時短状態のときに用いられる第2始動入賞コマンド特定テーブルと、がある。なお、先読み判定にどのような判定を含ませるかは適宜に変更可能である。
3−3.大当たり遊技
次に、大当たり遊技について説明する。大当たり遊技は、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口32)の開閉を伴う複数回のラウンド遊技と、大当たり遊技が開始してから初回のラウンド遊技が開始されるまでのオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了してから大当たり遊技が終了するまでのエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はエンディングの開始によって終了する。また、OPやEDについては、設けないようすることが可能である。なお、以下において、所定回数目(所定の順番)のラウンド遊技を、単に「ラウンド」という。例えば、初回(1回目)のラウンド遊技のことを「1ラウンド(1R)」といい、10回目のラウンド遊技のことを「10ラウンド(10R)」という。
このような大当たり遊技を構成する要素(大当たり遊技構成要素)には、ラウンド遊技の回数、各回のラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口32)の開放回数、各開放が行われる大入賞口の種別および開放時間(開放パターン)、次回の開放まで閉鎖させる時間(閉鎖時間)、オープニングの時間(オープニング時間)、およびエンディングの時間(エンディング時間)などが含まれている。パチンコ遊技機1は、特図の停止表示後、図15に示すような大当たり遊技制御テーブルを用いて大当たり遊技を制御する。大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技毎に大当たり遊技構成要素が格納されている。大当たり遊技として、1種類又は複数種類の大当たり遊技を制御することが可能である。
例えば、図15に示すように、1Rから15Rまでは、最大で29.5秒にわたって第1大入賞口30が開放するラウンド遊技、または、最大で0.1秒にわたって第1大入賞口30が開放するラウンド遊技、が行われる。そして、16R(最終ラウンド)では、最大で29.5秒にわたって第2大入賞口32が開放するラウンド遊技、または、最大で0.1秒にわたって第2大入賞口32が開放するラウンド遊技、が行われる。
また、各要素における回数や時間については、適宜に変更することが可能である。また、大当たり遊技を、第1大入賞口30および第2大入賞口32の両方を用いて行うことも一方だけを用いて行うことも可能である。
ここで、特定領域34について詳細に説明する。特定領域34は、振分部材361によって、入賞不可能な閉状態と、入賞可能な開状態とをとるので、振分部材361の作動態様は、特定領域34の開閉態様ということができる。以下において、振分部材361の作動態様のことを「特定領域34の開閉態様」ともいう。このように、振分部材361が一定の作動態様(特定領域34が一定の開閉態様)で制御されるが、振分部材361の一定の作動態様(特定領域34の一定の開閉態様)と、大当たり遊技における第2大入賞口32の開閉態様との組み合わせで、大当たり遊技において遊技球を特定領域34に進入させることの困難性(容易性)が設定されることになる。なお、以下において、特定領域34が開状態にあることを「V開放」ともいう。
第2大入賞口の開放が開始してから15秒間、振分ソレノイド362が通電され、振分部材361が第2の状態(図4(A))に制御される。よって、最大で29.5秒にわたって第2大入賞口32が開放するラウンド遊技では、第2大入賞口32の開放時間およびタイミングと、振分部材361の第2の状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域34を通過する(遊技球を特定領域34に進入させる)ことが容易である。一方、最大で0.1秒にわたって第2大入賞口32が開放するラウンド遊技では、第2大入賞口32の開放時間およびタイミングと、振分部材361の第2の状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域34を通過する(遊技球を特定領域34に進入させる)ことはほぼ不可能(困難)である。このように、大当たり遊技には、当該大当たり遊技中に、遊技球の特定領域34の通過(以下、「V通過」ともいう)が容易な第1開放パターン(Vロング開放パターン)でVAT開閉部材331及び振分部材361が作動する大当たり遊技と、遊技球の特定領域34の通過が不可能又は困難な第2開放パターン(Vショート開放パターン)でVAT開閉部材331及び振分部材361が作動する大当たり遊技と、を実行することが可能である。このように、Vロング開放パターンでVAT開閉部材331及び振分部材361が作動する大当たり遊技を「Vロング大当たり」という。一方、Vショート開放パターンでVAT開閉部材331及び振分部材361が作動する大当たり遊技を「Vショート大当たり」という。
3−4.遊技状態
次に、遊技状態について説明する。パチンコ遊技機1は、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」、「高確率高ベース遊技状態」および「大当たり遊技状態」の何れかの遊技状態にすることが可能である。遊技状態を構成する状態として、大当たり判定において「大当たり」と判定される確率に係る状態と、電チュー23の開放の容易性に係る状態とがある。前者としては、通常確率状態と高確率状態とがある。一方、後者としては非時短状態と時短状態とがある。
通常確率状態は、「低確率低ベース遊技状態」または「低確率高ベース遊技状態」において設定され、大当たり判定で大当たりと判定される確率が通常の確率である状態である。高確率状態は、「高確率高ベース遊技状態」または「高確率高ベース遊技状態」において設定され、大当たり判定で大当たりと判定される確率が通常確率より高い高確率である状態である。従って、高確率状態は通常確率状態よりも遊技者にとって有利であると言える。パチンコ遊技機1で初めて電源投入されたときには通常確率状態が設定される。そして、大当たりに当選することによって高確率状態が設定可能になる。例えば、大当たり遊技において遊技球が特定領域34を通過することによって高確率状態を設定することが可能である。また、大当たり図柄の種別によって高確率状態を設定することも可能である。高確率状態は、大当たりに当選することなく所定回数の大当たり判定が行われることや、次回の大当たりに当選することで、高確率状態から通常確率状態に変更することが可能である。
非時短状態は、「低確率低ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」または「大当たり遊技状態」において設定される。時短状態は、「低確率高ベース遊技状態」または「高確率高ベース遊技状態」において設定され、非時短状態に比べて、1回の補助遊技における電チュー23の開放時間が長くなり易い遊技状態である。例えば、時短状態においては、非時短状態における電チュー23の開放時間(例えば0.08秒)よりも長い開放時間(例えば3.0秒)となる。また、時短状態では、特図変動時間の短い特図変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた特図変動パターン判定テーブルを用いて、特図変動パターン判定が行われるようにすることも可能である(図12〜図13参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
また、時短状態は、非時短状態に比べて、普図変動時間が短くなり易くすることが可能である。例えば、時短状態においては、非時短状態において決定される普図変動時間(5.0秒)よりも短い普図変動時間(30.0秒)が決定される。よって、時短状態の方が、単位時間当たりにおける普図抽選の実行回数が多い。
また、時短状態は、非時短状態に比べて、当たり判定で当たりと判定され易くすることが可能である。例えば、時短状態では、非時短状態で当たりと判定される確率(例えば6600/65536)よりも高い確率(例えば59936/65536)で当たりと判定される。よって、時短状態の方が、単位時間当たりにおいて当たり判定で当たりと判定される回数が多い。
このように時短状態では、非時短状態に比して、単位時間当たりの電チュー23の開放時間が長くなり、第2始動口22へ遊技球が頻繁に入賞し易くなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。そのため、ベースの高い時短状態では、所持する遊技球を大きく減らすことなく大当たり当選を狙うことができる。従って、時短状態は非時短状態よりも遊技者にとって有利であると言える。
パチンコ遊技機1で初めて電源投入されたときには非時短状態が設定される。そして、例えば、大当たりに当選することによって時短状態が設定可能になる。時短状態は、大当たりに当選することなく所定回数の大当たり判定が行われることや、次回の大当たりに当選することで、時短状態から非時短状態に変更することが可能である。
なお、時短状態では、非時短状態に比して、当たりに当選し易く、普図変動時間が短くなり易く、且つ、1回の補助遊技における電チュー23の開放時間が長くなり易く、普図に係る遊技について3つの点で、遊技者に有利に設定されているが、この遊技者に有利に設定されている点はこれらの中の一部であってもよい。
なお、パチンコ遊技機1で初めて電源投入された後の遊技状態は、通常確率状態且つ非時短状態が設定される「低確率低ベース遊技状態」である。この遊技状態を「通常遊技状態」ともいう。なお、「大当たり遊技状態」では、当たり判定は行われるが大当たり判定は行われないため、大当たり遊技の開始に伴って、非時短状態が設定される。また、遊技状態については、前述した遊技状態の全てを用いることも一部だけを用いることも可能である。
4.遊技機による主な演出
次に、パチンコ遊技機1により行われる主な演出について、図16〜図26を用いて説明する。
4−1.演出モード
最初に、演出モードについて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概念的な属性)のことである。パチンコ遊技機1は、演出モードとして、客待ち演出モード、通常演出モードと、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードを設定することが可能である。
客待ち演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われていないときに設定可能であり、特図変動演出が行われていない待機状態であることを示す演出モードである。客待ち演出モードが設定されているときに客待ち演出が行われる。客待ち演出では、例えば、図16(A)に示すように、表示部7a,8aにおいてパチンコ遊技機1を紹介する客待ちデモ動画G100が表示される。また、客待ちデモ動画G100が表示されているときに半球型ボタン63が操作されると、図16(B)に示すように、パチンコ遊技機1の演出に関する設定を行うための設定画面G101が表示される。演出に関する設定には、スピーカ11から出力される音の音量設定、表示部7a,8aの輝度設定、実行される演出の頻度設定などがある。
通常演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」または「高確率低ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能であり、非時短状態であることを示す演出モードである。通常演出モードには、例えば、図17(A)に示すように、表示部7a,8aにおいて昼間の山の景色を表す背景画像(昼間通常用背景画像G102)が表示される第1通常演出モードと、図17(B)に示すように、表示部7a,8aにおいて夕方の山の景色を表す背景画像(夕方通常用背景画像G103)が表示される第2通常演出モードと、図17(C)に示すように、表示部7a,8aにおいて夜間の山の景色を表す背景画像(夜間通常用背景画像G104)が表示される第3通常演出モードと、があり、大当たりに当選することなく1回または複数回の特図変動演出が行われることを1つの条件として切り替えられる。さらに、第1〜第3通常演出モードのそれぞれには、特図変動演出において、リーチが成立する前の通常前段演出モードと、リーチが成立した後の通常後段演出モードと、がある。通常前段演出モードでは、表示部7a,8aにおいて、昼間通常用背景画像G102、夕方通常用背景画像G103および夜間通常用背景画像G104の何れかが表示されるが、通常後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。また、「高確率低ベース遊技状態」においてのみ設定される特殊演出モードを設けても良い。
確変演出モードは、「高確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、高確率状態且つ時短状態であることを示す演出モードである。確変演出モードでは、例えば、図17(D)に示すように、表示部7a,8aにおいて宇宙を表す背景画像(確変用背景画像G105)が表示される。さらに、確変演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の確変前段演出モードと、リーチが成立した後の確変後段演出モードと、がある。確変前段演出モードでは、表示部7a,8aにおいて、確変用背景画像G105が表示されるが、通常後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
時短演出モードは、「低確率高ベース遊技確率」において特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、通常確率状態且つ時短状態であることを示す演出モードである。時短演出モードでは、例えば、図17(E)に示すように、表示部7a,8aにおいて空を表す背景画像(時短用背景画像G106)が表示される。さらに、時短演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の時短前段演出モードと、リーチが成立した後の時短後段演出モードと、がある。時短前段演出モードでは、表示部7a,8aにおいて、時短用背景画像G106が表示されるが、時短後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
大当たり演出モードは、「大当たり遊技状態」において大当たり遊技が行われているときに設定可能な演出モードであり、大当たり遊技が行われていることを示す演出モードである。大当たり演出モードでは、例えば、大当たり遊技におけるオープニング中には、図18(A)に示すように、表示部7a,8aにおいて、大当たり遊技の開始を示唆するオープニング画像G107や「右打ち」を促す右打ち画像G108が表示される大当たりオープニング演出が行われる。大当たり遊技におけるラウンド中には、図18(B)に示すように、表示部7a,8aにおいて、ラウンド数を示すラウンド画像G109や払い出された賞球数を示唆する賞球数画像G110が表示されるラウンド演出が行われる。大当たり遊技におけるエンディング中には、図18(C)に示すように、表示部7a,8aにおいて、大当たり遊技後に設定される演出モードを示唆するエンディング画像G111や払い出された総賞球数を示唆する総賞球数画像G112が表示される大当たりエンディング演出が行われる。
4−2.特図変動演出
次に、特図変動演出について説明する。パチンコ遊技機1は、特図の可変表示が開始されると、特図の可変表示に係る特図変動パターンおよび特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、リーチ判定結果、および、特図変動パターン判定結果)などに基づいて、特図変動演出を実行する。特図変動演出では、表示部7a,8aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄の変動表示が行われる。演出図柄の変動表示では、演出図柄が変動した後に停止する。すなわち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄の停止表示が行われる。そして、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結果が報知される。
なお、特図変動演出では、演出図柄の変動表示以外に、画像表示装置7,8、スピーカ11、枠ランプ12、可動装置13,14,15,16、半球型ボタン63、剣型ボタン64および変形操作部701などの様々な演出装置を用いた演出を行うことが可能である。
4−2−1.演出図柄表示領域
画像表示装置7,8の表示部7a,8aには、図19(A)に示すように、表示部7a,8aを水平方向に3つに略均等に分けた左側、中央および右側それぞれに、左演出図柄領域70a1、中演出図柄領域70a2、および右演出図柄領域70a3を設けることが可能である。左演出図柄領域70a1は、特図変動演出における演出図柄の停止表示のときに、左演出図柄EZ1を表示する領域である。同様に、中演出図柄領域70a2および右演出図柄領域70a3は、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3を表示する領域である。
また、図19(A)に示すように、表示部7a,8aの上端部の左端(左上隅)の一区画に、小図柄領域71aを設けることが可能である。小図柄領域71aは、特図の可変表示が行われているときに小図柄KZ1,KZ2,KZ3を変動表示する領域である。
なお、図19(A)において、左演出図柄領域70a1、中演出図柄領域70a2、右演出図柄領域70a3、および小図柄領域71aは破線で明示されているが、これは左演出図柄領域70a1、中演出図柄領域70a2、右演出図柄領域70a3、および小図柄領域71aの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。
4−2−2.通常変動
パチンコ遊技機1は、特図変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である。通常変動は、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。
特図の可変表示が開始されると、例えば、図19(A)に示すように、表示部7a,8aにおいて、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3が停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されており、特図の可変表示が行われておらず、特図の可変表示を待機している状態から、図19(B)に示すように、その開始に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が開始されると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3の変動表示が開始される。そして、この特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ無しハズレの特図変動パターン(例えば、通常ハズレ変動)であると、リーチが発生することなく、特図の可変表示の終了(特図の停止表示)に伴って、リーチ無しハズレに特有なハズレ目(所謂「バラケ目」)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われる。演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示に向けて、例えば、最初に図19(C)に示すように、左演出図柄EZ1が上下方向略中央位置で仮停止し、次に図19(D)に示すように、右演出図柄EZ3が上下方向略中央位置で仮停止し、さらに、図19(E)に示すように、中演出図柄EZ2が上下方向略中央位置で仮停止する。そして、最後に、上下方向略中央位置で水平方向に並んだ状態で仮停止している演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が、図19(F)に示すように、そのまま一斉に完全に停止し、停止が確定する(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われる)。仮停止していた演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がバラケ目で完全に停止するとき、すなわち、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われるとき、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と同一のバラケ目で一斉に停止し、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示も行われる。
なお、図19の例では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われる際に、左演出図柄EZ1→右演出図柄EZ3→中演出図柄EZ2の順で演出図柄が仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。
一方、特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレの特図変動パターン(例えば、Nハズレ変動)であると、前述のリーチ無しの場合と同様に、表示部7a,8aにおいて、図20(A)に示すように、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3が停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されている状態から、特図の可変表示が開始されて、図20(B)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が開始すると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3の変動表示が開始するとする。そして、例えば図20(C)に示すように、数字「5」からなる左演出図柄EZ1が上下方向略中央位置で仮停止し、次に、図20(D)に示すように、同一の数字「5」からなる右演出図柄EZ3が上下方向略中央位置で水平方向に並んで仮停止して、リーチになる(リーチが発生または成立する)。演出図柄でリーチが成立しても、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3の変動表示は継続して行われている。
なお、図20の例では、リーチが成立する際に、左演出図柄EZ1→右演出図柄EZ3の順で演出図柄が仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。また、リーチを構成する演出図柄の数字も「5」に限られない。また、仮停止する位置も上下方向略中央位置に限られない。また、リーチを構成する演出図柄が並ぶ方向も水平方向に限られず斜め方向など他の方向であってもよい。
4−2−3.Nリーチ
パチンコ遊技機1は、通常変動の後にリーチが成立するとNリーチを行うことが可能である。Nリーチは、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であった可能性があることを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
リーチが成立すると、例えば、図20(D)に示すように、その時点からNリーチが行われる。Nリーチでは、図21(A)に示すように、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、10秒)維持される。Nリーチが開始されると、図21(B)に示すように、通常態様の高速で変動表示(スクロール)をしている中演出図柄EZ2が徐々に減速していく。
特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレの特図変動パターン(例えば、Nハズレ変動)であると、リーチが成立した状態から、中演出図柄EZ2が上下方向略中央位置で仮停止してハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。このとき、リーチが成立しているので、図21(C−1)に示すように、リーチを構成する数字とは異なる数字(図21(C−1)において「4」)からなる中演出図柄EZ2が仮停止する。そして、特図の可変表示の終了(特図の停止表示)に伴って、図21(D−1)に示すように、仮停止状態が完全な停止状態になり、リーチ有りハズレに特有なハズレ目で左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3の停止表示が行われる。また、仮停止していた演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチ有りハズレに特有なハズレ目で完全に停止するとき、すなわち、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われるとき、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と同一のリーチ有りハズレに特有なハズレ目で一斉に停止し、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示も行われる。
一方、特図の可変表示の特図変動パターンが大当たりの特図変動パターン(例えば、N大当たり変動)であると、図21(C−2)に示すように、例えば、リーチを構成する数字と同一の数字からなる中演出図柄EZ2が上下方向略中央位置で仮停止し、特図の可変表示の終了(特図の停止表示)に伴って、図21(D−2)に示すように、仮停止状態が完全な停止状態になり、ゾロ目などの大当たりに特有な当たり目で左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3の停止表示が行われる。また、仮停止していた演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりに特有な当たり目で完全に停止するとき、すなわち、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われるとき、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と同一の大当たりに特有な当たり目で一斉に停止し、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示も行われる。Nリーチの内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
4−2−4.SPリーチ
パチンコ遊技機1は、Nリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であった可能性が、Nリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
Nリーチの後に、例えば、図22(A)に示すように、表示部7a,8aにSPリーチ専用の背景画像(SPリーチ用背景画像G113)が表示され、敵キャラクタAが出現し、図22(B)に示すように、主人公キャラクタと敵キャラクタAが対峙しているシーンが表示される。そして、図23(C)に示すように、表示部7a,8aの中央にSPリーチが開始されたことを表す画像(SPリーチ開始タイトル画像)G1が表示される。SPリーチ開始タイトル画像G1は、SPリーチのタイトルを表すタイトル画像G11「図22(C)において「敵Aを撃破せよ!」」と、タイトル画像G11を引き立てるエフェクト画像G12とで構成される。
そして、SPリーチにおけるバトルがさらに進み、図23(A)に示すように、SPリーチ用背景画像G113にて、特別状態に変身した主人公キャラクタの横顔のアップが表示され、図24(B)に示すように、敵キャラクタAの横顔のアップが表示されると、図23(C)に示すように、両者の剣が差し違えようとし、主人公キャラクタと敵キャラクタAとのバトルに決着がつこうとする場面を迎える。この場面は、バトルで主人公キャラクタが勝利するか敗北するかの分岐点(勝敗分岐点)を構成する。そして、この勝敗分岐点後、特図の可変表示の特図変動パターンが大当たりの特図変動パターン(例えば、SP大当たり変動)であると、図24(A)に示すように、表示部7a,8aに、バトルに勝利して仁王立ちしている特別状態の主人公キャラクタが表示されると共に、スピーカ11から所定の効果音が出力される。このとき、演出図柄EZ1、EZ2、EZ3は大当たりを示す態様で仮停止表示している。このように、バトルに勝利して仁王立ちしている特別状態に変身した主人公キャラクタの表示と、所定の効果音の出力とが、大当たりを報知する演出(大当たり報知演出)を構成する。その後、図24(B)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示が行われる。
一方、勝敗分岐点後、特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレの特図変動パターン(例えば、SPハズレ変動)であると、大当たり報知演出が行われることなく、SPリーチ用背景画像G113にて、主人公キャラクタがバトルに敗北する映像が流れるハズレ報知演出が行われる。そして、例えば図21(C−1)に示すように、ハズレ目で演出図柄EZ1、EZ2、EZ3の仮停止表示が行われ、図21(D−1)に示すように、そのままハズレ目で演出図柄EZ1、EZ2、EZ3および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示が行われる。SPリーチの内容は、キャラクタ同士がバトルする内容に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
4−2−5.可動体演出
パチンコ遊技機1は、特図変動演出中の任意のタイミングで可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は、盤前可動装置14や盤後可動装置15などの可動装置を用いた演出であり、大当たり期待度やSPリーチへの発展を示唆する演出として機能する。
例えば、NリーチからSPリーチに発展する際に、例えば、図25(A)に示すように、まず盤前可動装置14が作動して、盤前上左可動体14UL1、盤前上右可動体14UR1および盤前下可動体14D1が合体して、表示部7a,8aに表示されている通常状態の主人公キャラクタを覆う。
そして、図25(B)に示すように、盤後可動装置15が作動して、盤後上可動体15U1および盤後下可動体15D1が合体して、表示部7a,8aに表示されている通常状態の主人公キャラクタと、合体して一体化している盤前上左可動体14UL1、盤前上右可動体14UR1および盤前下可動体14D1との間に入り込み、通常状態の主人公キャラクタを覆う。
そして、図25(C)に示すように、一旦、盤前上左可動体14UL1、盤前上右可動体14UR1および盤前下可動体14D1が通常の待機状態(初期位置)に戻る。このとき、表示部7a,8aの全域では、消灯しているように黒い画像が表示される(ブラックアウトする)。
そして、図25(D)に示すように、再び、盤前可動装置14が作動して、盤前上左可動体14UL1、盤前上右可動体14UR1および盤前下可動体14D1が合体し、合体して一体化している盤後上可動体15U1および盤後下可動体15D1を覆う。
そして、図25(E)〜図25(F)に示すように、盤前可動装置14が通常の待機状態(初期位置)に戻り、盤後可動装置15も通常の待機状態に戻る。
盤後可動装置15が通常の待機状態に戻ると、特別状態に変身した主人公キャラクタが表示部7a,8aに大きく表示されているシーンが表示され、SPリーチに発展する。可動体演出における可動装置の作動内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
4−2−6.操作演出
パチンコ遊技機1は、特図変動演出中の任意のタイミングで、剣型ボタン64等の操作手段を用いた操作促進演出および操作手段の操作に応じた操作結果演出を含む操作演出を行うことが可能である。操作促進演出は、遊技者に操作手段の操作を促す演出であり、操作結果演出は、操作促進演出における操作手段の操作に応じて行われる演出であり、それぞれ遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
例えば、図23(C)に示すように、SPリーチにおいて勝敗分岐点に達すると、剣型ボタン64の押下操作が有効な期間(剣型ボタン操作有効期間)が発生し、この剣型ボタン操作有効期間の発生に伴って、図26(A)に示すように、剣型ボタン64の操作を促す演出(剣型ボタン操作促進演出)が行われる。剣型ボタン操作促進演出において、表示部7a,8aに、剣型ボタン操作促進画像G3が表示される。剣型ボタン操作促進画像G3は、剣型ボタン64を表す画像(剣型ボタン画像)G31と、剣型ボタン64の操作態様(すなわち、押下操作)を表す画像(押下操作画像)G32と、剣型ボタン64の操作に係る操作有効期間(剣型ボタン操作有効期間)の残り時間を表す画像(操作有効期間残り時間画像)G33と、を含む。なお、剣型ボタン操作有効期間残り時間画像G33は、おおむね曲線状のプログレスバーからなり、時間の経過に伴って、遊技者が演出ボタン操作有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。なお、図26(B)は、剣型ボタン操作有効期間が発生して、剣型ボタン操作有効時間の1/3の時間が経過した様子を表している。
そして、特図の可変表示の特図変動パターンが大当たりの特図変動パターン(例えば、SP大当たり変動)であると、剣型ボタン操作有効期間において剣型ボタン64が押下操作された後、または、剣型ボタン操作有効期間において剣型ボタン64が操作されることなく操作有効期間の残り時間がなくなった後、大当たり報知演出が行われる前に、操作結果演出が行われる。図26(C)に示すように、盤前可動装置14が作動して、盤前上左可動体14UL1、盤前上右可動体14UR1および盤前下可動体14D1が合体し、盤後可動装置15が作動して、盤後上可動体15U1、盤後下可動体15D1が合体して一体化する。
一方、特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレの特図変動パターン(例えば、SPハズレ変動)であると、剣型ボタン操作有効期間において剣型ボタン64が押下操作されても、または、剣型ボタン64が押下操作されることなく演出ボタン操作有効期間の残り時間がなくなっても、操作結果演出が行われることがなく、ハズレ報知演出が行われる。操作結果演出は、盤前可動装置14や盤後可動装置15の作動に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
4−2−7.先読み演出
パチンコ遊技機1は、特図変動演出の任意のタイミングで、先読む判定の結果に基づいて、特図抽選が行われていない特図1保留または特図2保留に対する先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、特図1保留または特図2保留に対する大当たり期待度を示唆する演出であり、特図の可変表示の前から大当たりを期待させる演出として機能する。
遊技球が第1始動口20に入賞して特図1保留が発生すると、例えば、図20(A)に示すように、特図1保留数を示す保留画像G5が、大当たり期待度を示唆する表示態様「☆」で表示される。大当たり期待度を示唆する表示態様には、表示色が互いに異なる複数種類の態様がある。ここでは、大当たり期待度を示唆する態様として、青色、赤色および金色が設けられ、青色<赤色<金色の順で大当たり期待度が高くなるように設定されている。先読み演出は、特図1保留および特図2保留の両方または一方に対して行うことが可能である。先読み演出は、保留画像G5の表示態様に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
5.遊技制御用マイコン81による遊技の制御
[主制御メイン処理]
次に図27〜図37に基づいて遊技制御用マイコン81による遊技の制御について説明する。なお、以下において説明する遊技制御用マイコン81による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、遊技用RAM84に設けられている。また、カウンタの初期値は「0」であり、フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」である。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、遊技用ROM83から図27に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、電源投入時処理(S001)を行う。電源投入時処理では、遊技用RAM84へのアクセスの許可設定、遊技用CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等が行われる。
電源投入時処理に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図9(A)および図9(B)に示した種々の乱数のカウンタ値を1加算して更新する。各乱数のカウンタ値は上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数のカウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数のうちの少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期で遊技用CPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理(S005)は4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による種々の乱数のカウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに遊技用CPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]
次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図28に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80の遊技用RAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、遊技制御用マイコン81は、下皿612の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図27の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図9(A)および図9(B)に示した各種乱数のカウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)を行い、続いて普通動作処理(S105)を行い、さらに特別動作処理(S106)を行う。センサ検出処理、普通動作処理および特別動作処理については後述する。
特別動作処理(S106)に次いで、振分装置36を制御するための振分装置制御処理を行う(S107)。遊技制御用マイコン81は、振分装置制御処理において、大当たり遊技の最終ラウンド(16ラウンド)が開始すると、15秒間V開放する。
次に、遊技制御用マイコン81は、その他の処理(S108)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S108)としては、電源が断たれる際の電源断監視処理、遊技用RAM84に設けられているタイマの更新などが行われる。また、その他の処理(S108)として、遊技者に賞球を払い出す払出制御処理が行われる。払出制御処理では、第1始動口20用の賞球カウンタ、第2始動口22用の賞球カウンタ、第1大入賞口30用の賞球カウンタ、第2大入賞口32用の賞球カウンタ、及び、一般入賞口27用の賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えていると、賞球要求信号を払出制御基板110に送信する。そして、賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
そして、遊技制御用マイコン81は、次に遊技用CPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理を繰り返し実行し(図27参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)を実行する。遊技制御用マイコン81は、再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)において、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にて遊技用RAM84の出力バッファにセットされたコマンド等を出力する。
[センサ検出処理]
次に、図29〜図31を用いてセンサ検出処理について説明する。センサ検出処理(S104)ではまず、一般入賞口27に遊技球が入賞したか否か、即ち、一般入賞口センサ27aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。一般入賞口27に遊技球が入賞していない場合(S201でNO)にはステップS203に進み、一般入賞口27に遊技球が入賞した場合には(S201でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための一般入賞口賞球処理を行う(S202)。一般入賞口賞球処理では、一般入賞口27用の賞球カウンタに、一般入賞口27への入賞に応じた賞球個数(本実施形態において「3」)を加算する。
ステップS203では、遊技球がゲート28を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する。遊技球がゲート28を通過していなければ(S203でNO)、ステップS206に進む。一方、遊技球がゲート28を通過していれば(S203でYES)、後述する普図動作ステータス=1であるか否か、言い換えれば、普図可変表示または補助遊技の何れも行われていないか否かを判定する(S204)。普図動作ステータス=1でない場合には(S204でNO)、ステップS206に進み、普図動作ステータス=1である場合(S204でYES)には、普通図柄乱数カウンタ(ラベル−TRND−F)のカウンタ値が示す普通図柄乱数を取得し、取得した普通図柄乱数を、遊技用RAM84に設けられた普図記憶部に格納して(S205)、ステップS206に進む。
ステップS206では、第2始動口22に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ22aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第2始動口22に遊技球が入賞していない場合(S206でNO)にはステップS213に進み、第2始動口22に遊技球が入賞した場合には(S206でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第2始動口賞球処理を行う(S207)。第2始動口賞球処理では、第2始動口22用の賞球カウンタに、第2始動口22への入賞に応じた賞球個数(本実施形態において「4」)を加算する。
次に、特図2保留数(具体的には遊技用RAM84に設けた特図2保留数をカウントするカウンタ(特図2保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S208)。特図2保留数が「4」以上である場合(S208でYES)には、ステップS213に進むが、特図2保留数が「4」以上でない(「4」未満である)場合には(S208でNO)、特図2保留数加算処理を行う(S209)。特図2保留数加算処理では、特図2保留数カウンタを「1」加算し、特図2保留表示器432が示す特図2保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ(ラベル−TRND−T)、大当たり図柄種別乱数カウンタ(ラベル−TRND−OS)、リーチ乱数カウンタ(ラベル−TRND−RC)及び特図変動パターン乱数カウンタ(ラベル−TRND−HP)からなる特図2関係乱数を取得し、遊技用RAM84に設けられた特図関係乱数用バッファに記憶する(S210)。
次に、第2始動入賞コマンド特定処理を行う(S211)。第2始動入賞コマンド特定処理では、図13に示す第2始動口用始動入賞コマンド判定テーブルに、現在の遊技状態とステップS210で取得した特図2関係乱数とを照合して第2始動入賞コマンドを特定し、特定した第2始動入賞コマンドを遊技用RAM84の出力バッファにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS210で取得した特図2関係乱数を特図2保留記憶部852に記憶する(S212)。
続いて、ステップS213では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S213でNO)にはステップS220に進み、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S213でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第1始動口賞球処理を行う(S214)。第1始動口賞球処理では、第1始動口用の賞球カウンタに、第1始動口20への入賞に応じた賞球個数(本実施形態において「4」)を加算する。
次に、特図1保留数(具体的には遊技用RAM84に設けた特図1保留の数をカウントするカウンタ(特図1保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S215)。特図1保留数が「4」以上である場合(S215でYES)には、ステップS220に進むが、特図1保留数が「4」以上でない(未満である)場合には(S215でNO)、特図1保留数加算処理を行う(S216)。特図1保留数加算処理では、特図1保留数カウンタを「1」加算し、特図1保留表示器431が示す特図1保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ(ラベル−TRND−T)、大当たり図柄種別乱数カウンタ(ラベル−TRND−OS)、リーチ乱数カウンタ(ラベル−TRND−RC)及び特図変動パターン乱数カウンタ(ラベル−TRND−HP)からなる特図1関係乱数を取得し、遊技用RAM84に設けられた特図関係乱数用バッファに記憶する(S217)。
次に、第1始動入賞コマンド特定処理を行う(S218)。第1始動入賞コマンド特定処理では、図14に示す第1始動入賞用始動入賞コマンド特定テーブルに、現在の遊技状態とステップS217で取得した特図1関係乱数とを照合して第1始動入賞コマンドを特定し、特定した第1始動入賞コマンドを遊技用RAM84の出力バッファにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS217で取得した特図1関係乱数を特図1保留記憶部851のうち現在の特図1保留数に応じた記憶領域に記憶する(S219)。
ステップS220では、第1大入賞口30に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1大入賞口センサ30aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第1大入賞口30に遊技球が入賞していない場合(S220でNO)にはステップS224に進み、第1大入賞口30に遊技球が入賞した場合には(S220でYES)、遊技用RAM84に設けられた大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上であるか否かを判定する(S221)。大入賞口入賞カウンタは、大当たり遊技の1回のラウンド遊技において第1大入賞口30および第2大入賞口32に入賞した個数を計数するためのカウンタである。なお、大入賞口入賞カウンタは各ラウンド遊技が終了するたびにクリアされる。本実施形態では、入賞規定個数は「9」に設定されている。よって、ステップS221の処理が行われる。
大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上であると(S221でYES)、ステップS224に進み、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上でない、すなわち、「9」未満であると(S221でNO)、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値を「1」加算し(S222)、遊技者に所定個数の賞球を払い出すための第1大入賞口賞球処理を行い(S223)、ステップS224に進む。なお、第1大入賞口賞球処理では、第1大入賞口用の賞球カウンタに、第1大入賞口30への入賞に応じた賞球個数(本実施形態において「14」)を加算する。
遊技制御用マイコン81は、ステップS224では、第2大入賞口32に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2大入賞口センサ32aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第2大入賞口32に遊技球が入賞していない場合(S224でNO)にはステップS228に進み、第2大入賞口32に遊技球が入賞した場合には(S224でYES)、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上であるか否かを判定する(S225)。
大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上であると(S225でYES)、ステップS228に進み、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上でない、すなわち、「9」未満であると(S225でNO)、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値を「1」加算し(S226)、遊技者に所定個数の賞球を払い出すための第2大入賞口賞球処理を行い(S227)、ステップS228に進む。なお、第2大入賞口賞球処理では、第2大入賞口用の賞球カウンタに、第2大入賞口32への入賞に応じた賞球個数(本実施形態において「14」)を加算する。
遊技制御用マイコン81は、ステップS228では、遊技球が特定領域34を通過(特定領域34に進入)したか否か、即ち、特定領域センサ34aによって遊技球が検出されたか否か判定する。遊技球が特定領域34を通過していない場合(S228でNO)にはセンサ検出処理を終え、遊技球が特定領域34を通過した場合には(S228でYES)、V有効期間中であるか否かを判定する(S229)。V有効期間は、振分装置制御処理においてV開放されている期間である。V有効期間中でなければ(S229でNO)、センサ検出処理を終え、V有効期間中であれば(S229でYES)、V有効期間における特定領域34の通過(V通過)に応じたV通過処理を行い(S230)、センサ検出処理を終了する。遊技制御用マイコン81は、V通過処理では、V有効期間中に遊技球が特定領域34を通過(特定領域34に進入)したことを示すVフラグを遊技用RAM84の所定領域にONし、V通過コマンドを出力バッファにセットする。VフラグがONされることにより、大当たり遊技終了時の遊技状態設定処理において、高確率状態が設定される。
[普通動作処理]
次に、普図表示器42および電チュー23の制御に関する普通動作処理について説明する。図32に示すように、普図表示器42および電チュー23に関する処理が4つのステータス(段階)に分けられている。そして、それらの各ステータスに「普通動作ステータス=1,2,3,4」が割り当てられている。遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)において、最初に、「普通動作ステータス」を確認する(S1101)。「普通動作ステータス」が「1」である場合には、普通図柄待機処理(S1102)を行い、「普通動作ステータス」が「2」である場合には、普通図柄変動処理(S1103)を行い、「普通動作ステータス」が「3」である場合には、普通図柄確定処理(S1104)を行い、「普通動作ステータス」が「4」である場合には、補助遊技制御処理(S1105)を行う。なお「普通動作ステータス」は初期設定で「1」に設定される。
普通図柄待機処理(S1102)は、普図の可変表示および補助遊技が行われていない待機中に行われる処理である。普通図柄待機処理(S1102)では、普図保留記憶部86に記憶された普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。さらに、現在の遊技状態に基づいて普図変動パターン判定を行って普図変動パターンを決定し、決定した普図変動パターンに応じた普図変動時間の普図の可変表示を普図表示器42に開始させて、普通動作ステータスを「2」に変更する。
普通図柄変動処理(S1103)は、普図の可変表示中に行われる処理である。普通図柄変動処理(S1103)では、実行中の普図の可変表示が開始してから普図変動時間が経過したか否か(普図の可変表示を終了させるか否か)を判定し、普図変動時間が経過したと判定されれば、当たり判定結果に基づいて普図の停止表示を行って、普通動作ステータスを「3」に変更する。
普通図柄確定処理(S1104)は、普図が停止表示しているときに行われる処理である。普通図柄確定処理(S1104)では、実行中の普図の停止表示が開始してから所定の停止時間(例えば、0.8秒)が経過したか否か(普図の停止表示を終了させるか否か)を判定し、所定の停止時間が経過したと判定されれば、停止表示している普図が当たり図柄であるか否かを判定する。当たり図柄でなければ(停止表示している普図がハズレ図柄であれば)、普通動作ステータスを「1」に変更する。一方、当たり図柄が停止表示していれば、普通動作ステータスを「4」に変更して、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を開始させる。
補助遊技制御処理(S1105)は、補助遊技が行われているときに行われる処理である。補助遊技制御処理(S1105)では、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を制御する。そして、補助遊技が終了すれば、普通動作ステータスを「1」に変更する。
[特別動作処理]
次に、特図表示器41、特図保留表示器43および大入賞装置31,33の制御に関する特別動作処理について説明する。図33に示すように、特図表示器41、特図保留表示器43および大入賞装置31,33に関する処理は、5つのステータス(段階)に分けられている。そして、それらの各ステータスに「特別動作ステータス=1,2,3,4,5」が割り当てられている。遊技制御用マイコン81は、最初に「特別動作ステータス」を確認する(S1501)。遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には、特別図柄待機処理(S1502)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には、特別図柄変動処理(S1503)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には、特別図柄確定処理(S1504)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には、大当たり遊技制御処理(S1505)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には、遊技状態設定処理(S1506)を行う。なお「特別動作ステータス」は初期設定で「1」に設定される。
特別図柄待機処理(S1502)は、特図の可変表示、大当たり遊技が行われていない待機中に行われる処理である。特別図柄待機処理については後に詳述する。
特別図柄変動処理(S1503)は、特図の可変表示中に行われる処理である。特別図柄変動処理については後に詳述する。
特別図柄確定処理(S1504)は、特図が停止表示しているときに行われる処理である。特別図柄確定処理については後に詳述する。
大当たり遊技制御処理(S1505)は、大当たり遊技において行われる処理である。遊技制御用マイコン81が、大当たり遊技制御処理を行うことによって、図15に示す大当たり遊技制御テーブルに応じた大当たり遊技を行う。大当たり遊技が終了する際に特別動作ステータスを「5」に変更する。
遊技状態設定処理(S1506)は、大当たり遊技が終了する際に大当たり図柄、VフラグのON/OFF(大当たり遊技中におけるV通過の有無)などに応じて遊技状態を設定する処理である。大当たり遊技中にV通過があれば、高確率フラグを遊技用RAM84の高確率フラグ領域にONすることで高確率状態を設定する。さらにこのときに、大当たりに当選することなく高確率状態を設定(継続)できる規定回数(高確率規定回数)を、遊技用RAM84に設けられた高確率残り回数カウンタにセットする。また、時短フラグを遊技用RAM84の時短フラグ領域にONすることで時短状態を設定する。さらにこのときに、大当たりに当選することなく時短状態を設定(継続)できる規定回数(時短規定回数)を、遊技用RAM84に設けられた時短残り回数カウンタにセットする。
[特別図柄待機処理]
次に、図34を用いて特別図柄待機処理について説明する。特別図柄待機処理(S1502)ではまず、特図2保留数が「0」であるか否かを判定する(S1601)。特図2保留数が「0」である場合(S1601でYES)、即ち、第2始動口22への入賞に起因して取得した特図2関係乱数の記憶がない場合には、特図1保留数が「0」であるか否かを判定する(S1608)。そして、特図1保留数も「0」である場合(S1608でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した特図1関係乱数の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定する(S1618)。ここで、客待ちフラグがONであれば(S1618でYES)、特別図柄待機処理を終え、客待ちフラグがONでなければ(S1618でNO)、客待ちコマンドを出力バッファにセットし(S1619)、客待ちフラグをONにし(S1620)、特別図柄待機処理を終える。
また、特図2保留数が「0」であるが特図1保留数が「0」でない場合(S1601でYES且つS1608でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した特図1関係乱数の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、特図1判定処理(S1609)及び特図1変動パターン判定処理(S1610)を行う。
特図1判定処理(S1609)では、特図1保留記憶部851に記憶されている特別図柄乱数の中で最も先に記憶されたものを読み出して、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブル(図11(A)参照)に基づいて、大当たり、または、ハズレの何れであるかの判定(大当たり判定)を行う。現在、通常確率状態であれば通常確率状態用大当たり判定テーブルを用いて大当たり判定を行い、高確率状態であれば高確率状態用大当たり判定テーブルを用いて大当たり判定を行う。
大当たり判定の結果が大当たりであれば、大当たり図柄種別乱数を読み出して第1大当たり図柄種別判定テーブル(図11(B)参照)に基づいて大当たり図柄種別の判定(大当たり図柄種別判定)を行う。そして、大当たり図柄種別を表す大当たり図柄データを遊技用RAM84に設けられた特図バッファにセットすると共に、大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドを遊技用RAM84に設けられた出力バッファにセットする。また、大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、ハズレを表すハズレ図柄データを特図バッファにセットすると共に、ハズレを表す図柄指定コマンドを出力バッファにセットする。
次に、特図1変動パターン判定処理(S1610)について図35を用いて説明する。特図1変動パターン判定処理では、まず、現在非時短状態であるか否かを判定する(S1651)。非時短状態であれば(S1651でYES)、非時短状態用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1652)してからステップS1654に進み、非時短状態でなければ(S1651でNO)、時短状態用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1653)してからステップS1654に進む。
ステップS1654において、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定結果が「大当たり」であったか否かを判定する。大当たりであれば(S1654でYES)、ステップS1652またはステップS1653の何れかで選択した特図1変動パターン判定テーブルの中から大当たり用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1659)してからステップS1660に進み、大当たりでなければ(S1654でNO)、リーチ判定を行う(S1655)。リーチ判定では、リーチ乱数を読み出して、そのリーチ乱数を現在の遊技状態(非時短状態/時短状態)に応じたリーチ判定テーブル(図11(C)参照)に照合して、リーチ有りかリーチ無しかを判定する。
次に、ステップS1655でのリーチ判定の結果が「リーチ有り」であるか否かを判定する(S1656)。リーチ有りであれば(S1656でYES)、ステップS1652またはステップS1653の何れかで選択した特図1変動パターン判定テーブルの中からリーチ有りハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1658)してからステップS1660に進み、リーチ有りでなければ(S1656でNO)、現在の特図1保留数を確認して、ステップS1652またはステップS1653の何れかで選択した特図1変動パターン判定テーブルの中から特図1保留数に応じたリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1657)してからステップS1660に進む。
遊技制御用マイコン81は、ステップS1660において、特図変動パターン乱数を読み出して、その特図変動パターン乱数をステップS1657〜ステップS1659の何れかで選択した特図1変動パターン判定テーブルに照合して、特図1変動パターンを判定する特図1変動パターン判定を行う。続けて、遊技制御用マイコン81は、決定された特図1変動パターンを示す特図1変動開始コマンドを出力バッファにセットし(S1661)、決定された特図1変動パターンに応じた特図変動時間を特別動作用タイマにセットし(S1662)、特図1変動パターン判定処理を終了して、特別図柄待機処理に処理を戻す。なお、特別動作用タイマは図28のその他の処理(S108)において、4ms分、更新される。また、セットされる特図1変動開始コマンドには、特別図柄の種別(特図1であるということ)に関する情報、特図1判定処理(S1609)で行われた大当たり判定の結果に関する情報や特図1変動パターン判定処理(S1610)で行われた特図変動パターン判定の結果に関する情報(リーチの有無や特図変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS1610で決定された特図1変動パターンに応じた特図変動時間に基づいて特図1表示器411に特図1の可変表示を開始させる(S1611)。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図1保留記憶部851における各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図1保留記憶部851における保留1個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする特図1保留記憶部シフト処理を行う(S1612)。このようにして、特図1保留が保留された順に消化される。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図1保留数カウンタを「1」減算し(S1613)、特図1保留表示器431が示す特図1保留数を「1」減少させて変更し(S1614)、特別動作ステータスを「2」に変更する(S1615)。
その後、遊技制御用マイコン81は、客待ちフラグがONか否かを判定し(S1616)、ONであれば(S1616でYES)、客待ちフラグをOFFして(S1617)、特別図柄待機処理を終え、ONでなければ(S1616でNO)、ステップS1617を実行することなく特別図柄待機処理を終える。
また、ステップS1601において特図2保留数が「0」でない場合(S1601でNO)、即ち、第2始動口22への入賞に起因して取得した特図2関係乱数の記憶が1つ以上ある場合には、特図2判定処理(S1602)及び特図2変動パターン判定処理(S1603)を行う。特図2判定処理(S1602)及び特図2変動パターン判定処理(S1603)は、特図1判定処理(S1609)および特図1変動パターン判定処理(S1610)と基本的には同じ処理内容である。
特図2判定処理(S1602)は、大当たり図柄種別判定で用いるテーブルが第2大当たり図柄種別判定テーブルであることを除いて特図1判定処理(S1609)と同様の処理であるため説明を省略する。また、特図2変動パターン判定処理(S1603)も、基本的には、特図2変動パターン判定で用いるテーブルが特図2変動パターン判定テーブルであることを除いて特図1変動パターン判定処理(S1610)と同様の処理であるため説明を省略する。
次に、遊技制御用マイコン81は、ステップS1603で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間に基づいて特図2表示器412に特図2の可変表示を開始させる(S1604)。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図2保留記憶部852における各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図2保留記憶部852における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする特図2保留記憶部シフト処理を行う(S1605)。このようにして、特図2保留が保留された順に消化される。
続いて遊技制御用マイコン81は、特図2保留数カウンタを「1」減算し(S1606)、特図2保留表示器432が示す特図2保留数を「1」減少させて変更し(S1607)、特別動作ステータスを「2」に変更し(S1615)、ステップS1616に進む。
上記のように本実施形態では、特図1保留に基づく特図の可変表示は、特図2保留が「0」の場合(S1601でYESの場合)に限って行われる。すなわち特図2保留の消化は、特図1保留の消化に優先して実行される。そして本実施形態では、特図2保留に基づく抽選の方が、特図1保留に基づく抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たり図柄に当選しやすくなっている(図11(B)参照)。
[特別図柄変動処理]
次に、図36を用いて特別図柄変動処理について説明する。遊技制御用マイコン81は、特別図柄変動処理(S1503)ではまず、特図の可変表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1603又はステップS1610で特別動作用タイマにセットした特図変動時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1701)。特図の可変表示を終了させない場合(S1701でNO)、特別図柄変動処理を終了し、特図の可変表示を終了させる場合(S1701でYES)、特図表示器41に、特図の可変表示を終了させるとともに、ステップS1602又はステップS1609で特図バッファにセットした図柄データ(大当たり図柄データ、またはハズレ図柄データ)に応じた特図の停止表示をさせる(S1702)。
続いて、予め設定された特図確定時間(例えば、0.8秒)を特別動作用タイマにセットし(S1703)、特図の可変表示が終了することを示す特図変動停止コマンドを出力バッファにセットし(S1704)、特別動作ステータスを「3」に変更し(S1705)、特別図柄変動処理を終了する。
[特別図柄確定処理]
次に、図37を用いて特別図柄確定処理について説明する。遊技制御用マイコン81は、特別図柄確定処理(S1504))ではまず、特図の停止表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1703で特別動作用タイマにセットした特図確定時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1751)。特図の停止表示を終了させない場合(S1751でNO)、特別図柄確定処理を終了し、特図の停止表示を終了させる場合(S1751でYES)、現在、高確率状態(高確率フラグがON)であるか否かを判定する(S1752)。
現在高確率状態でなければ(S1752でNO)、ステップS1756に進み、現在、高確率状態であれば(S1752でYES)、高確率状態で実行可能な特図の可変表示の残りの回数(時短残り回数)を計測する高確率残り回数カウンタの値を「1」ディクリメントし(S1753)、高確率残り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1754)。高確率残り回数カウンタの値(高確率残り回数)が「0」でなければ(S1754でNO)、ステップS1756に進み、高確率残り回数カウンタの値(高確率残り回数)が「0」であれば(S1754でYES)、高確率状態から通常確率状態に移行させる(高確率フラグをOFFする)(S1755)。
ステップS1756において、遊技制御用マイコン81は、現在、時短状態(時短フラグがON)であるか否かを判定する。時短状態でなければ(S1756でNO)、ステップS1760に進み、現在、時短状態であれば(S1756でYES)、時短状態で実行可能な特図の可変表示の残りの回数(時短残り回数)を計測する時短残り回数カウンタの値を「1」ディクリメントし(S1757)、時短残り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1758)。時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「0」でなければ(S1758でNO)、ステップS1760に進み、時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「0」であれば(S1758でYES)、時短状態から非時短状態に移行させる(時短フラグをOFFする)(S1759)。
次に、遊技制御用マイコン81は、現在の状態を示した遊技状態コマンドを出力バッファにセットし(S1760)、現在停止表示している特図が大当たり図柄か否かを判定する(S1761)。大当たり図柄でなければ(S1761でNO)、特別動作ステータスを「1」に変更し(S1765)、特別図柄確定処理を終了する。
一方、ステップS1761において大当たり図柄であれば(S1761でYES)、遊技状態をリセットする(具体的には、高確率フラグおよび時短フラグをOFFし、高確率残り回数カウンタおよび時短残り回数カウンタの値を「0」にする)(S1762)。続いて、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技準備処理を行い(S1763)、特別動作ステータスを「4」に変更し(S1764)、特別図柄確定処理を終了する。大当たり遊技準備処理では、大当たり図柄の種別に応じた特別遊技制御テーブル(TBLNo.9−1〜9−3)を遊技用RAM84の所定領域にセットし、大当たり遊技のオープニング中であることを示す大当たりオープニングフラグを遊技用RAM84の所定領域にONし、大当たり図柄の種別に応じて、所定のオープニング時間(大当たり遊技が開始されてから1ラウンドを開始するまでの時間)を特別動作用タイマにセットし、大当たり図柄の種別に応じた大当たりオープニングコマンドを遊技用RAM84の出力バッファにセットする。大当たり図柄の種別に応じた大当たりオープニングコマンドは、その停止表示した大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技(大当たり遊技のオープニング)が開始されることを表す。
6.演出制御用マイコン91による演出の制御
[サブ制御メイン処理]
次に、図38〜図42のフローチャートを用いて、演出制御用マイコン91による演出の制御について説明する。なお、以下の演出制御用マイコン91による演出の制御の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、演出用RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、図38に示したサブ制御メイン処理のプログラムを演出用ROM93から読み出して実行する。
同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、演出用CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数シード更新処理を実行する(S4003)。乱数シード更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出判定用乱数には、後述するSPリーチパターン判定用乱数、Lリーチパターン判定用乱数、Nリーチパターン判定用乱数、通常変動演出パターン判定用乱数、SPリーチ開始タイトル予告パターン判定用乱数、および、駆動発光演出発光色予告パターン判定用乱数等の演出内容を決定するための様々な乱数がある。種々の演出についての判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90の演出用RAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンド(例えば、後述する特図変動演出開始コマンド、客待ち開始コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、および、エンディング演出開始コマンドなど)を、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、受信したコマンドに従って、表示部7a,8aに画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。また、サブ制御基板90は、画像制御基板100によって行われる種々の演出とともに、音声制御回路106を介してスピーカ11から音声を出力させたり(音声による種々の演出を実行したり)、ランプ制御回路107を介して枠ランプ12、および盤後発光装置154を発光させたり(発光による種々の演出を実行したり)、可動装置13,14,15,16を作動させたり(動作による種々の演出を実行したり)する。なお、種々の演出としては、特図変動演出、大当たり遊技演出(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)および、客待ち演出等がある。
演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002〜ステップS4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
受信割り込み処理(S4010)は、STB信号(ストローブ信号)、すなわち、主制御基板80から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン91は主制御基板80の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドを演出用RAM94の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011、S4012)に優先して実行される。
[1msタイマ割り込み処理]
次に、図39を用いて1msタイマ割り込み処理について説明する。1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。演出制御用マイコン91は、1msタイマ割り込み処理(S4011)ではまず、入力処理を行う(S4101)。入力処理では、演出制御用マイコン91は、半球型ボタン検出スイッチ63aからの検出信号に基づいて半球型ボタンスイッチデータを作成する。また、入力処理では、演出制御用マイコン91は、剣型ボタン検出スイッチ64aからの検出信号に基づいて剣型ボタンスイッチデータを作成する。また、入力処理では、演出制御用マイコン91は、変形操作部検出スイッチ703からの検出信号に基づいて変形操作部スイッチデータを作成する。
続いて、演出制御用マイコン91は、発光データ出力処理を行う(S4102)。発光データ出力処理では、演出制御用マイコン91は、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ12、および盤後発光装置154を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理における発光データ作成処理(S4207)で作成された発光データをランプ制御回路107に出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、発光データに従って枠ランプ12、および盤後発光装置154を所定の発光態様で発光させる。
次いで、演出制御用マイコン91は、可動装置制御処理を行う(S4103)。可動装置制御処理では、演出制御用マイコン91は、所定のタイミングで可動装置13,14,15,16、および変形操作部701を動作させる可動体演出を行うべく、駆動データを作成し、または、出力する。後述の10msタイマ割り込み処理における各処理でセットされた駆動データもこの処理で出力される。つまり、演出制御用マイコン91は、駆動データに従って、可動装置13,14,15,16、および変形操作部701を所定の動作態様で動作させる可動体演出を行う。
そして、演出制御用マイコン91は、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行って(S4104)、1msタイマ割り込み処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]
次に、図40を用いて10msタイマ割り込み処理について説明する。10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。演出制御用マイコン91は、10msタイマ割り込み処理ではまず、ステップS4010で受信バッファに格納したコマンドなどを解析する受信コマンド解析処理を行う(S4201)。受信コマンド解析処理については後述する。
続いて、演出制御用マイコン91は、特図変動演出、操作促進演出、および、客待ち演出などの各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する演出タイマ更新処理を行う(S4202)。さらに、客待ち演出を開始させるための客待ち演出実行処理(S4203)を行う。
次いで、演出制御用マイコン91は、1msタイマ割り込み処理で作成した半球型ボタンスイッチデータや剣型ボタンスイッチデータや変形操作部スイッチデータを10msタイマ割り込み処理用の半球型ボタンスイッチデータや剣型ボタンスイッチデータや変形操作部スイッチデータとして演出用RAM94に格納するボタン状態取得処理を行う(S4204)。演出制御用マイコン91は、ボタン状態取得処理によって、半球型ボタン63や剣型ボタン64や変形操作部701の操作の有無を認識することができる。
次いで、演出制御用マイコン91は、前述の剣型ボタン操作有効期間などの半球型ボタン63や剣型ボタン64や変形操作部701の操作が有効になる期間の設定および解除を行うボタン操作有効期間制御処理を行う(S4205)。半球型ボタン63や剣型ボタン64や変形操作部701の操作が有効になる期間において、遊技者に半球型ボタン63や剣型ボタン64や変形操作部701の操作を促す操作促進演出を行うとともに、半球型ボタン63や剣型ボタン64や変形操作部701の操作があると、当該操作があったことを示すコマンドがこのボタン操作有効期間制御処理にて演出用RAM94の出力バッファにセットされる。セットされたコマンドはステップS4004の送信処理にて画像制御基板100に送信される。画像制御基板100は、半球型ボタン63や剣型ボタン64や変形操作部701の操作があったことを示すコマンドを受信すると、その操作に応じた操作演出(画像表示)を行う。
次いで、演出制御用マイコン91は、音声制御処理を行う(S4206)。音声制御処理では、後述するように演出用RAM94にセットされる特図変動演出データなどが示す演出内容などに基づいて、音声データ(スピーカ11からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御回路106への出力が行われる。
次いで、演出制御用マイコン91は、発光データ作成処理を行う(S4207)。発光データ作成処理では、後述するように演出用RAM94にセットされる特図変動演出データなどが示す演出内容などに基づいて、発光データの作成が行われる。
[受信コマンド解析処理]
次に、図41〜図42を用いて受信コマンド解析処理について説明する。演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理ではまず、主制御基板80から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンド)を受信したか否か、言い換えれば、始動入賞コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する(S4301)。始動入賞コマンドを受信していれば(S4301でYES)、ステップS4302に進む一方、始動入賞コマンドを受信していなければ(S4301でNO)、ステップS4303に進む。
ステップS4302において、演出制御用マイコン91は、第1始動口20や第2始動口22に遊技球が入賞することに応じた始動入賞時処理を行う。始動入賞時処理では、受信した始動入賞コマンドを演出用RAM94にある始動入賞コマンド保留記憶部95(図8参照)に記憶する。ここで、演出制御用マイコン91は、第1始動入賞コマンドであれば始動入賞コマンド保留記憶部95の中の第1始動入賞コマンド保留記憶部951(図8参照)に記憶する。一方、演出制御用マイコン91は、第2始動入賞コマンドであれば始動入賞コマンド保留記憶部95の中の第2始動入賞コマンド保留記憶部952(図8参照)に記憶する。なお、第1始動入賞コマンド保留記憶部951および第2始動入賞コマンド保留記憶部952は、主制御基板80の遊技用RAM84の特図1保留記憶部851および特図2保留記憶部852と同様に構成されている。次に、演出制御用マイコン91は、その記憶した始動入賞コマンドを解析して、大当たり期待度を示す先読み演出を実行するか否かの抽選を行う。先読み演出には、特図保留数を特別態様で表示する保留演出の他に、連続する複数回の特図の可変表示にわたって相互に関連する連続予告演出等がある。これらの先読み演出を実行すると決定した場合には、決定した演出を実行するための先読み演出開始コマンドを演出用RAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4303において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から図柄指定コマンドを受信したか否か、言い換えれば、図柄指定コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、図柄指定コマンドを受信していなければ(S4303でNO)、ステップS4305に進む一方、図柄指定コマンドを受信していれば(S4303でYES)、図柄指定コマンドを演出用RAM94にある特図解析結果記憶部96(図8参照)に記憶する(S4304)。なお、ここで演出制御用マイコン91が取得した情報(特図解析結果)は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能なものとする。
ステップS4305において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から特図変動開始コマンドを受信したか否か、言い換えれば、特図変動開始コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。特図変動開始コマンドを受信していなければ(S4305でNO)、ステップS4307に進む一方、特図変動開始コマンドを受信していれば(S4305でYES)、特図変動演出を開始させるための特図変動演出開始処理(S4306)を行う。
特図変動演出開始処理では、受信した特図変動開始コマンドを演出用RAM94の中にある特図変動パターン解析結果記憶部97(図8参照)に記憶する。なお、ここで演出制御用マイコン91が取得した情報(特図変動パターン解析結果)は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能なものとする。演出制御用マイコン91は、特図変動開始コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、特図変動演出の演出内容(特図変動演出パターン)を決定する。演出制御用マイコン91は、決定した特図変動演出パターンに応じた特図変動演出を開始させる。
ステップS4307において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から特図変動停止コマンドを受信したか否か、言い換えれば、特図変動停止コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、特図変動停止コマンドを受信していなければ(S4307でNO)、ステップS4309に進む一方、特図変動停止コマンドを受信していれば(S4307でYES)、特図変動演出を終了させる(演出図柄や小図柄の変動表示を停止し、停止表示を行う)ための特図変動演出終了処理(S4308)を行う。
特図変動演出終了処理では、特図変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、特図変動演出を適宜に終了(演出図柄EZ1〜EZ3や小図柄KZ1〜KZ3の変動表示を停止)させるための特図変動演出終了コマンドを演出用RAM94の出力バッファにセットする。画像制御基板100は、特図変動演出終了コマンドを受信すると、実行中の特図変動演出を終了(変動中の演出図柄EZ1〜EZ3や小図柄KZ1〜KZ3を停止)する。
ステップS4309において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から大当たりオープニングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、大当たりオープニングコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、大当たりオープニングコマンドを受信していなければ(S4309でNO)、ステップS4311に進む一方、大当たりオープニングコマンドを受信していれば(S4309でYES)、大当たり遊技のオープニングの開始に伴う大当たりオープニング演出開始処理を行う(S4310)。演出制御用マイコン91は、大当たりオープニング演出開始処理では、大当たりオープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、これから実行される大当たり遊技のオープニングに応じた大当たりオープニング演出を実行するか否かを判定し、実行するのであれば大当たりオープニング演出の演出内容(大当たりオープニング演出パターン)を選択し、選択した大当たりオープニング演出パターンにて大当たりオープニング演出を開始するための大当たりオープニング演出開始コマンドを演出用RAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4311において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド数指定コマンドを受信したか否か、言い換えれば、ラウンド数指定コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。ラウンド数指定コマンドを受信していなければ(S4311でNO)、ステップS4313に進む一方、ラウンド数指定コマンドを受信していれば(S4311でYES)、ラウンド遊技の開始に伴うラウンド演出開始処理を行う(S4312)。演出制御用マイコン91は、ラウンド演出開始処理では、ラウンド数指定コマンドを解析して、これから開始されるラウンド遊技に応じたラウンド演出を実行するか否かを判定し、実行するのであればラウンド演出の演出内容(ラウンド演出パターン)を選択し、選択したラウンド演出パターンに応じたラウンド演出開始コマンドを演出用RAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4313において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から大当たりエンディングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、大当たりエンディングコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。大当たりエンディングコマンドを受信していなければ(S4313でNO)、ステップS4316に進む一方、大当たりエンディングコマンドを受信していれば(S4313でYES)、大当たり遊技のエンディングの開始に伴う大当たりエンディング演出開始処理(S4314)および演出モード設定処理(S4315)を行う。
演出制御用マイコン91は、大当たりエンディング演出開始処理において、大当たりエンディングコマンドを解析して、これから実行される大当たり遊技のエンディングに応じた大当たりエンディング演出を実行するか否かを判定し、実行するのであれば大当たりエンディング演出の演出内容(大当たりエンディング演出パターン)を選択し、選択した大当たりエンディング演出パターンに応じた大当たりエンディング演出開始コマンドを演出用RAM94の出力バッファにセットする。
また、演出制御用マイコン91は、演出モード設定処理において、大当たりエンディングコマンドの解析結果および大当たり遊技中におけるV通過の有無などに基づいて、大当たり遊技後の演出モードを設定するための処理(演出モードを制御するための処理)を行う。なお、V通過の有無は後述するV通過指定フラグのON/OFFによって認識できる。
ステップS4316において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か、言い換えれば、V通過コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。V通過コマンドを受信していなければ(S4316でNO)、ステップS4318に進む一方、V通過コマンドを受信していれば(S4316でYES)、V通過に伴うV通過演出開始処理を行う(S4317)。演出制御用マイコン91は、V通過演出開始処理では、V通過があったことを示すV通過指定フラグを演出用RAM94のV通過指定フラグ領域にONすると共に、当該V通過が、実行中の大当たり遊技における最初のV通過であるか否かを判定し、最初のV通過であれば、V通過を報知するためのV通過演出開始コマンドを演出用RAM94の出力バッファにセットする。最初のV通過でなければ、V通過演出開始コマンドを演出用RAM94の出力バッファにセットせずにV通過演出開始処理を終える。すなわち、大当たり遊技における最初のV通過に応じてのみV通過演出が行われる。
ステップS4318において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態コマンドを受信したか否か、言い換えれば、遊技状態コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドを受信していなければ(S4318でNO)、ステップS4320に進む一方、遊技状態コマンドを受信していれば(S4318でYES)、遊技状態コマンドを解析して、遊技状態コマンドが表す遊技状態を特定し、遊技状態を設定するための遊技状態設定処理を行う(S4319)。遊技状態設定処理において、演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドが示す遊技状態に応じた遊技状態フラグを演出用RAM94の遊技状態フラグ領域に設定する。例えば、演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドが示す遊技状態が通常確率状態且つ非時短状態であれば遊技状態フラグ「00H」を演出用RAM94の遊技状態フラグ領域に設定する。また、演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドが示す遊技状態が通常確率状態且つ時短状態であれば遊技状態フラグ「01H」を演出用RAM94の遊技状態フラグ領域に設定する。また、演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドが示す遊技状態が高確率状態且つ時短状態であれば遊技状態フラグ「02H」を演出用RAM94の遊技状態フラグ領域に設定する。また、演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドが示す遊技状態が高確率状態且つ非時短状態であれば遊技状態フラグ「03H」を演出用RAM94の遊技状態フラグ領域に設定する。
ステップS4320において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から客待ちコマンドを受信したか否か、言い換えれば、客待ちコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、客待ちコマンドを受信していなければ(S4320でNO)、受信コマンド解析処理を終える一方、客待ちコマンドを受信していれば(S4320でYES)、客待ち演出待機処理を行う(S4321)。演出制御用マイコン91は、客待ち演出待機処理では、演出図柄や小図柄の停止表示が行われてから客待ち演出を開始させるまでの待機時間(客待ち演出待機時間:例えば、20秒)を客待ち演出タイマにセットする。なお、この待機時間が経過したか否かはステップS4203の客待ち演出実行処理で監視される。演出制御用マイコン91は、ステップS4203の客待ち演出実行処理で、待機時間が経過したと判定すると、客待ち演出を開始させるための客待ち演出開始コマンドを演出用RAM94の出力バッファにセットする。
<第1実施形態>
以下、本発明の遊技機の第1実施形態に係るパチンコ遊技機1を説明する。パチンコ遊技機1の前枠53の左縁部には、変形操作部701を備えた変形操作ユニット700が設けられる。
最初に、変形操作ユニット700の基本的な構成および動作態様について説明する。図43に示すように、変形操作ユニット700は、遊技者が操作をするための変形操作部701と、変形操作部701を収納するための収納凹部702aが形成された収納部702と、変形操作部701を動作させるためのステッピングモータからなる変形操作部モータ700m(図示なし)と、変形操作部701の近傍に設けられ、変形操作部701が操作されたことを検出する変形操作部検出スイッチ703と、を備えている。変形操作部701は、遊技者が操作をするときに把持することが可能な把持部701aと、把持部701aの上部に連接される上演出部701bと、把持部701aの下部に連接される下演出部701cと、で構成される。
変形操作ユニット700は、変形操作部701が収納凹部702aから出現した出現位置(第1の位置)に動作した出現状態と、変形操作部701が収納凹部702aに収納された収納位置(第2の位置)に動作した収納状態とに、変形操作部モータ700mによって変更可能になっている。図43(A)は、変形操作ユニット700が出現状態となっていることを示す斜視図であり、図43(B)は、変形操作ユニット700が収納状態となっていることを示す斜視図である。変形操作ユニット700は、通常は収納状態となっており、後述する変形操作部701を用いた操作部演出が行われる際に、収納状態から出現状態に変更される。そして、操作部演出の終了に伴って、出現状態から収納状態に変更される。
変形操作ユニット700が出現状態になると、遊技者は把持部701aを握り易くなり、変形操作部701を後方に押し込む押込操作をすることが可能になる。変形操作ユニット700が収納状態になると、遊技者は把持部701aを握り難くまたは握ることができないようになり、押込操作をすることが不可能になる。変形操作ユニット700が出現状態のときには、把持部701a、上演出部701bおよび下演出部701cとで、コの字を形成する形状(押込操作が可能な形状)となる(図43(A))一方、変形操作ユニット700が収納状態のときには、把持部701aと下演出部701cが上下に並び、把持部701aの後方側に、上演出部701bが折り畳まれる形状(押込操作が不可能な形状)となる(図43(B))。遊技者は、コの字形状の変形操作部701を目視することで、把持部701aを握って押込操作ができることを認識することが可能になる一方、折り畳まれた形状の変形操作部701を目視することで、把持部701aを握ることができず、押込操作ができないことを認識することが可能である。
このように、変形操作部701の形状を変化可能に構成することで、遊技の興趣を向上させることが可能である。更に、上演出部701bは、変形操作部701が収納位置にあるときには、収納凹部702a内に収納されて視認困難であるが、変形操作部701が出現位置にあるときには、収納凹部702a内から出現して視認容易になるので、変形操作部701の形状が変化することによって、遊技者に驚きを与えることが可能である。
図43(C)は、変形操作部701が出現位置に動作しているときに、変形操作部701に対して押込操作が行われたときを示す斜視図である。図43(C)に示すように、遊技者が把持部701aを握って変形操作部701を後方に押し込むと、把持部701aとともに、上演出部701bと下演出部701cとが後方に移動する。変形操作部検出スイッチ703は、変形操作部701の移動によって、遊技者による押込操作を検出することが可能になる。一方、変形操作部701が収納位置に動作しているときは、把持部701a、上演出部701bおよび下演出部701cが後方に移動することが不可能であり、変形操作部検出スイッチ703は、遊技者による押込操作を検出することが不可能になる。
また、収納部における上演出部701bおよび下演出部701cの近傍には、遊技者の手が変形操作部701の近くにあること(遊技者が変形操作部701を操作している可能性があること)を検出する遊技者検出センサ704a,704bが設けられている。遊技者検出センサ704a,704bは、例えば収納部702の装飾性向上のために所定のデザインとなるように塗装されためっきの裏側部分に設置されており直接目視することはできない。なお、遊技者検出センサ704a,704bは、遊技者が変形操作部701を操作している可能性があることを検知できれば何れの種類のセンサで構成されていても良いが、メッキの裏側部分に設置する場合は静電容量式タッチセンサで構成させることが好ましい。また、変形操作部701の把持部701aには、遊技者が把持部701aを握っていること(変形操作部701を操作している可能性があること)を検出する把持検出センサ705が設けられる。把持検出センサ705も、静電容量式タッチセンサで構成されている。そして、把持検出センサ705もめっきの裏側に配置されており、直接目視することはできない。遊技者検出センサ704a,704bおよび把持検出センサ705は、変形操作部701が出現位置から収納位置に移動する際に、変形操作部701と収納部702との間に、遊技者の手が挟まれる可能性があることを検出することが可能である。
また、変形操作部701の把持部701aおよび下演出部701cには、互いに関連するデザインのキャラクタや模様が描写されたデザインプレート706,707が設けられる。変形操作部701が収納位置にあるときには、デザインプレート706,707が前面に並び、パチンコ遊技機1の意匠性を向上させている。
また、上演出部701bには、押込操作に関する情報である「PUSH」の文字が描写された操作プレート708が設けられる。変形操作部701が出現位置にあるときには、操作プレート708が前面に出現し、遊技者の押込操作をサポートしている。
次に、図44〜図51を用いて、変形操作部701の機械的構造について説明する。図44〜図51は、変形操作部701の左右の側面図である。図44,図45は、収納状態の変形操作部701を表している。同様に、図46,図47は、収納状態と出現状態との間の状態、すなわち収納状態から出現状態に変形する途中、または出現状態から収納状態に変形する途中の変形操作部701、図48,図49は出現状態の変形操作部701、および図47は後方に押し込み操作された変形操作部701を表している。なお、便宜上、図44〜図51において、変形操作部701の機械的構造を説明するために支障を来す部材・部品については適宜に除いている。
変形操作部701は、遊技者が操作を行う操作部本体800と、操作部本体800を作動させ、収納状態と出現状態との間で変形可能にする変形機構部810と、操作部本体800を支持する支持部材820と、変形機構部810、および支持部材820を取り付ける本体プレート830と、を備える。
本体プレート830は、正面視で全体的に略縦長矩形状に成形されている。本体プレート830の下端部に変形機構部810が取り付けられ、その直ぐ上の広範囲にわたって支持部材820が取り付けられている。
支持部材820は、全体的には上下方向に断面略U形状であり、正面視で略縦長矩形状に成形されている。そして、支持部材820は、後方側に形成された略縦長矩形状の底部(図示なし)と、底部の右縁部で前方側に突出して形成されたプレート状の右側支持プレート821と、底部の左縁部で前方側に突出して形成されたプレート状の左側支持プレート822と、を有する。変形操作部701は、右側支持プレート821、および左側支持プレート822でねじなどの所定の固定具によって収納部702の内面に固定されている。
操作部本体800は、前述の把持部701a、上演出部701b、および下演出部701cの他に、上側基体部701d、および下側基体部701eを備える。把持部701a、上演出部701b、下演出部701c、上側基体部701d、および下側基体部701eは、本体プレート830の幅の範囲内に収まって平面的に配されている。
下側基体部701eは、操作部本体800のなかで最も下側に配されている。また、下側基体部701eは全体的に略鍵形状を呈している。さらに、下側基体部701eは、右側支持プレート821、および左側支持プレート822に支持されている。詳細には、下側基体部701eの鍵形状の折れ曲がった側の短い方の先端部分が、右側支持プレート821、および左側支持プレート822に垂直に形成された第1回転軸X1で回転可能に支持されている。なお、第1回転軸X1は、右側支持プレート821、および左側支持プレート822の前方側の下端部に形成されている。そして、下側基体部701eは、変形機構部810に連結されており、変形機構部810によって直接的に駆動されて第1回転軸X1を中心に回転する。
下演出部701cは、下側基体部701eの折れ曲がっていない側の長い方の直線部分に沿って下側基体部701eに摺動可能に連結されている。また、下演出部701cは全体的に略直線形状を呈している。そして、下演出部701cは、先端側で把持部701aの下側端部と回転可能に連結されている。また、下演出部701cの一部は、下側基体部701eの内部に挿入している。言い換えると、下演出部701cは長さ方向の所定区間を下側基体部701eに覆われている。そして、下演出部701cおよび下側基体部701eは一体的に回転可能に構成されている。
上側基体部701dは、下側基体部701eよりも上側に配されている。また、上側基体部701dは全体的に直線形状を呈している。そして、上側基体部701dも、右側支持プレート821、および左側支持プレート822に支持されている。詳細には、上側基体部701dの基端部が、右側支持プレート821、および左側支持プレート822に垂直に形成された第2回転軸X2で回転可能に支持されている。そして、上側基体部701dは、下側基体部701eの回転に伴って第2回転軸X2を中心に回転する。なお、第2回転軸X2は、第1回転軸X1の上方に形成されている。
上演出部701bは、上側基体部701dの直線形状に沿って上側基体部701dに摺動可能に連結されている。また、上演出部701bは全体的に略鍵形状を呈している。そして、上演出部701bは、鍵形状の折れ曲がった側の先端部分で把持部701aの上側端部と回転可能に連結されている。また、上演出部701bの折れ曲がっていない側の長い方の部分の一部は、上側基体部701dの内部に挿入している。言い換えると、上演出部701bは長さ方向の所定区間を上側基体部701dに覆われている。そして、上演出部701bおよび上側基体部701dは一体的に回転可能に構成されている。
そして、変形操作部701が収納状態で保持されているとき、下側基体部701eと上側基体部701dは、上方が少し前方に傾いた姿勢で、且つ、下側基体部701eの方が上側基体部701dよりも少し前方側に離れた位置で平行になるように保持されている。また、収納状態において、下側基体部701eと把持部701aは直線状に配されている。換言すると、操作部本体800は全体的に折り畳まれた状態で保持されている。
次に、変形機構部810について説明する。変形機構部810は、変形操作部701の下端部に設けられている。そして、変形機構部810は、駆動源となる変形操作部モータ700mと、ピニオン811と、ラック812と、を備える。
変形操作部モータ700mは、出力軸となるシャフトが本体プレート830に垂直になり、且つ、シャフトの先端が本体プレート830の方を向くように配されている。変形操作部モータ700mの先端にはモータ歯車700gが設けられている。モータ歯車は平歯車で構成されている。
ピニオン811は、変形操作部モータ700mのシャフトの付近に形成された当該シャフトに平行な回転軸に回転可能に設けられている。ピニオン811は、二段ギアで構成されている。すなわち、ピニオン811は、モータ歯車700gに接続され、変形操作部モータ700mから動力を受ける第1歯車部811aと、ラック812に接続され、当該動力をラック812に伝達する第2歯車部812bと、を有している。
ラック812は、正面視で縦長矩形状を呈している。そして、ラック812の歯先は、ラック812の左右方向の中央で長辺方向の全長にわたって右側を向いて形成されている。変形操作部701が待機状態であるとき、ラック812の上端にピニオン811の第2歯車部812bが接続されている。そして、この待機状態から変形操作部モータ700mが右側から上側を通って左側に向かう方向(以下、「第1回転方向」という)に回転すると、ピニオン811が第1回転方向と反対方向(以下、「第2回転方向」という)に回転してラック812が上昇する。このとき、ラック812の下端にピニオン811の第2歯車部812bが接続されている。その後、この状態から変形操作部モータ700mが第2回転方向に回転すると、ピニオン811が第1回転方向に回転してラック812が下降する。
次に、操作部本体800が変形するための構造について説明する。ラック812の上側先端辺りには、一対の第1接続片813、および第2接続片814が設けられている。第1接続片813は本体プレート830の長辺方向に平行な中心線(以下、単に「本体プレート830の中心線」という)の右側に形成されている。一方、第2接続片814は本体プレート830の中心線の左側に形成されている。
また、第1接続片813、および第2接続片814はプレートで同一形状に成形されている。そして、第1接続片813、および第2接続片814は、本体プレート830から前方側に突出している。さらに、第1接続片813、および第2接続片814は、本体プレート830の中心線に対して線対称となるように向かい合っている。そして、第1接続片813、および第2接続片814は先端で、下側基体部701eの折れ曲がっている側の端部で第1回転軸X1に対して幅方向の反対側を回転可能に支持している。
したがって、例えば、収納状態において変形操作部モータ700mが第1回転方向に回転してラック812が上昇すると、下側基体部701eが第1回転軸X1を中心に後方側から上側を通って前方側に向かう方向(以下、「第3回転方向」という)に回転する。一方、出現状態において変形操作部モータ700mが第2回転方向に回転してラック812が下降すると、下側基体部701eが第1回転軸X1を中心に前方側から上側を通って後方側に向かう方向(以下、「第4回転方向」という)に回転する。
また、右側支持プレート821の内面付近には、上演出部701bと下演出部701cとを連結する右側連結プレート823が配されている。右側連結プレート823はプレートからなり、所定の形状に成形されている。詳細は後述するが、右側連結プレート823は、上下方向に対する移動が制限されており、前後方向に移動可能に構成されている。また、上演出部701b、および下演出部701cは、右側連結プレート823に対して回転可能である。
右側連結プレート823の大部分が右側支持プレート821の内側に隠れているが、右側連結プレート823の下端部が、右側支持プレート821の下側に現れている。右側支持プレート821は、下側基体部701eの折れ曲がった側の右側面に平行であり、左右方向に対面している。そして、右側支持プレート821の下側に現れている部分、すなわち、右側連結プレート823の下端部には、円弧形状の右側下円弧ガイド孔823aが、凸部が後方側を向くように、且つ、円周方向に沿って同一幅に形成されている。右側下円弧ガイド孔823aは、第1回転軸X1と、第1接続片813が下側基体部701eを支持している箇所との間に形成されている。また、右側連結プレート823の上端部には、円弧形状の右側上円弧ガイド孔823bが、凸部が後方側を向くように、且つ、円周方向に沿って同一幅に形成されている。右側上円弧ガイド孔823bは、第2回転軸X2の後方側に形成されている。
ここで、前述したように、下演出部701cの一部は下側基体部701eの内部に挿入している。その挿入している一部は第1回転軸X1付近まで延び、その先端部分が下側基体部701eの折れ曲がった側の短い方の部分に重なるように突出している。そして、その突出している先端部分には右方に突出した右側下円弧用突出部710aが形成されている。右側下円弧用突出部710aは全体的に、直径が右側下円弧ガイド孔823aの幅と同一の略円柱形状を呈している。そして、右側下円弧用突出部710aが右側下円弧ガイド孔823aに嵌入している。すなわち、右側下円弧ガイド孔823aとそこに嵌入している右側下円弧用突出部710aによって下演出部701cと右側連結プレート823とが第1回転軸X1を中心に回転可能に連結している。そして、下演出部701cが回転すると、その回転を吸収するように右側下円弧用突出部710aが右側下円弧ガイド孔823aの中を摺動する。よって、下演出部701cの回転によって右側連結プレート823が回転または上下左右前後方向に移動しない。なお、変形操作部701が収納状態であるとき、右側下円弧用突出部710aは右側下円弧ガイド孔823aの下側端部に位置している。一方、変形操作部701が出現状態であるとき、右側下円弧用突出部710aは右側下円弧ガイド孔823aの上側端部に位置している。
また、前述したように、上演出部701bの一部は上側基体部701dの内部に挿入している。その挿入している大部分は第2回転軸X2付近まで延び、その先端部分が上側基体部701dの軸方向に突出している。そして、その突出している先端部分には右方に突出した右側上円弧用突出部710bが形成されている。右側上円弧用突出部710bは全体的に、直径が右側上円弧ガイド孔823bの幅と同一の略円柱形状を呈している。そして、右側上円弧用突出部710bが右側上円弧ガイド孔823bに嵌入している。すなわち、右側上円弧ガイド孔823bとそこに嵌入している右側上円弧用突出部710bによって上演出部701bと右側連結プレート823とが第2回転軸X2を中心に回転可能に連結している。そして、上演出部701bが回転すると、その回転を吸収するように右側上円弧用突出部710bが右側上円弧ガイド孔823bの中を摺動する。よって、上演出部701bの回転によって右側連結プレート823が回転または上下左右前後方向に移動しない。なお、変形操作部701が収納状態であるとき、右側上円弧用突出部710bは右側上円弧ガイド孔823bの下側端部に位置している。一方、変形操作部701が出現状態であるとき、右側上円弧用突出部710bは右側上円弧ガイド孔823bの上側端部に位置している。
さらに、右側連結プレート823の右側面における上下方向の中央部付近に、一対の右側直線用突出部823tが形成されている。一対の右側直線用突出部823tは、前後方向に所定距離をおいて並んで形成されている。ここで、右側支持プレート821と右側連結プレート823との間には、プレートからなる補助プレート825が保持されている。補助プレート825には、前後方向に平行な直線状の右側内直線ガイド孔825aが形成されている。そして、右側内直線ガイド孔825aに右側直線用突出部823tが前後方向に摺動可能に嵌入している。さらに、右側支持プレート821には、右側内直線ガイド孔825aより一回り大きな右側外直線ガイド821aが右側内直線ガイド孔825aに完全に重なった状態で形成されている。右側内直線ガイド孔825aは完全に露出している。そして、右側直線用突出部823tが右側内直線ガイド孔825aを摺動するとき右側外直線ガイド821aも摺動する。
収納状態においては前方側の右側直線用突出部823tが右側内直線ガイド孔825aおよび右側外直線ガイド821aの前方側端部に位置し、後方側の右側直線用突出部823tが右側内直線ガイド孔825aおよび右側外直線ガイド821aの前後方向中央に位置している。この状態は出現状態になるまで変わらない。そして、出現状態から操作部本体800が操作されると、一対の右側直線用突出部823tは、後方側の右側直線用突出部823tが右側内直線ガイド孔825aおよび右側外直線ガイド821aの後方側端部に到達するまで後方側に移動できる。なお、このように右側連結プレート823に前後方向に並んだ一対の右側直線用突出部823tが形成され、前後方向に形成された右側内直線ガイド孔825aおよび右側外直線ガイド821aに嵌入しているので、操作部本体800の前後方向の移動が可能であると共に、上下方向の移動が制限されている。
また、左側支持プレート822の内面付近には、上側基体部701dと下側基体部701eとを連結する左側連結プレート824が配されている。左側連結プレート824はプレートからなり、所定の形状に成形されている。また、左側連結プレート824は下側端部で、下側基体部701eの折れ曲がった側の先端部分左側面の幅方向中央付近に回転可能に連結されている。一方、左側連結プレート824は上側端部で、上側基体部701dの基端部左側面の幅方向中央付近に回転可能に接続されている。
なお、以下において、左側連結プレート824と下側基体部701eとが回転可能に連結されている箇所を「第4回転軸X4」といい、左側連結プレート824と上側基体部701dとが回転可能に連結されている箇所を「第5回転軸X5」という。すなわち、左側連結プレート824および下側基体部701eは第4回転軸を中心に回転可能であり、左側連結プレート824および上側基体部701dは第5回転軸を中心に回転可能である。そして、第4回転軸X4は第1回転軸X1よりも後方側に形成され、第5回転軸X5は第2回転軸X2よりも後方側に形成されている。
変形操作部701が収納状態であるときに下側基体部701eが第3回転方向、すなわち、左側面視で時計回りに回転すると、第4回転軸X4は第1回転軸X1を中心に左側面視で時計回りに回転する。そうすると、左側連結プレート824が、その回転に応じて下側基体部701eに対して左側面視で反時計回りに回転しつつ、下側基体部701eから蹴り上げられるように上方側に移動する。その結果、左側連結プレート824は第5回転軸X5で上側基体部701dを上方側に押し上げようとするので、上側基体部701dは第2回転軸X2を中心に左側面視で時計回りに回転する。
また、変形操作部701が出現状態であるときに下側基体部701eが第4回転方向、すなわち、左側面視で反時計回りに回転すると、第4回転軸X4は第1回転軸X1を中心に左側面視で反時計回りに回転する。そうすると、左側連結プレート824が、その回転に応じて下側基体部701eに対して左側面視で時計回りに回転しつつ、引っ張り下げられるように下方側に移動する。その結果、左側連結プレート824は第5回転軸X5で上側基体部701dを下方側に引っ張り下げようとするので、上側基体部701dは第2回転軸X2を中心に左側面視で反時計回りに回転する。
さらに、左側連結プレート824の左側面における第4回転軸X4と第5回転軸X5との間には、左側に突出した左側円弧用突出部824tが形成されている。ここで、左側支持プレート822には、円弧形状の左側円弧ガイド孔822aが、凸部が後方側を向くように、且つ、円周方向に沿って同一幅に形成されている。そして、左側円弧用突出部824tが左側円弧ガイド孔822aに摺動可能に嵌入している。そのため、下側基体部701eの回転に伴って、左側円弧用突出部824tが左側円弧ガイド孔822aの中を摺動する。なお、変形操作部701が収納状態であるとき、左側円弧用突出部824tは左側円弧ガイド孔822aの下側端部に位置している。一方、変形操作部701が出現状態であるとき、左側円弧用突出部824tは左側円弧ガイド孔822aの上側端部に位置している。
このように、変形操作部701が収納状態のときに変形操作部モータ700mが第1回転方向に回転すると下側基体部701eが前方側へ倒れ込むように第3回転方向に回転する。そして、その回転に連動して、上側基体部701dが前方側へ倒れ込むように第3回転方向に回転する。ここで、下演出部701cは下側基体部701eと一体的に第1回転軸X1を中心に第3回転方向に回転する。また、上演出部701bも上側基体部701dと一体的に第2回転軸X2を中心に第3回転方向に回転する。このとき、下演出部701c、および上演出部701bは把持部701aに回転可能に連結されているので、下演出部701cは把持部701aに対して第3回転方向に回転しながら把持部701aの下端部を前方側に押し出し、上演出部701bが把持部701aに対して第3回転方向に回転しながら把持部701aの上端部を前方側に押し出すことになる。そして、回転が終了すると、下側基体部701e、および上側基体部701dが前後方向に平行になり、上下方向間で対面するように保持されると共に、把持部701aは収納状態のときよりも前方側で上下方向に平行に保持され、操作部本体800が全体的にコ字状の状態で出現する。
反対に、変形操作部701が出現状態のときに変形操作部モータ700mが第2回転方向に回転すると下側基体部701eが後方側に起き上がるように第4回転方向に回転する。そして、その回転に連動して、上側基体部701dが後方側に起き上がるように第4回転方向に回転する。ここで、下演出部701cは下側基体部701eと一体的に第1回転軸X1を中心に第4回転方向に回転する。また、上演出部701bも上側基体部701dと一体的に第2回転軸X2を中心に第4回転方向に回転する。このとき、下演出部701c、および上演出部701bは把持部701aに回転可能に連結されているので、下演出部701cは把持部701aに対して第4回転方向に回転しながら把持部701aの下端部を後方側に引き込み、上演出部701bが把持部701aに対して第4回転方向に回転しながら把持部701aの上端部を後方側に引き込むことになる。そして、回転が終了すると、下側基体部701e、下演出部701c、および把持部701aは前方に拝むような傾斜状態で直線状に並ぶと共に、これらと同じ姿勢で上側基体部701d、および上演出部701bが後方側に重なって保持され、操作部本体800が全体的に直線状のコンパクトな状態で収納される。
また、変形操作部モータ700mが未作動のとき、操作部本体800は収納状態または出現状態で保持される。次に、その操作部本体800を収納状態または出現状態で保持する構造について説明する。
左側連結プレート824の後方側の背面には、操作部本体800を収納状態または出現状態で保持するための保持部840が形成されている。保持部840は、収納時凹部841と、出現時凹部842と、変更時曲線部843と、で構成されている。収納時凹部841の下方側に変更時曲線部843が連続して形成されている。また、変更時曲線部843の下方側に出現時凹部842が形成されている。収納時凹部841、および出現時凹部842は、左側連結プレート824に直交する方向に対して断面略U字形状に形成されている。また、変更時曲線部843は、収納時凹部841と出現時凹部842とを円滑に繋ぐように、前方側が緩く凸(後方側が緩く凹)となる形状で形成されている。
また、本体プレート830には、保持用ガイド部850が固定されている。保持用ガイド部850には、一対の保持用ガイド部材850gが上下方向に並んで平行に設けられている。一対の保持用ガイド部材850gのそれぞれは丸棒状に成形されている。そして、一対の保持用ガイド部材850gのそれぞれは前方側に突出し、その先端が下降するように緩やかに傾斜した状態で保持されている。なお、この保持用ガイド部材850gの軸方向は、変更時曲線部843に大体直交し、収納時凹部841および出現時凹部842の陥没する方向に平行である。
そして、一対の保持用ガイド部材850gには、保持用治具860が保持用ガイド部材850gの軸方向に摺動可能に設けられている。保持用治具860の左側は平面に成形されている。そして、保持用治具860の左側面には、保持用凸部861が左方向に突出して形成されている。なお、保持用凸部861は、収納時凹部841および出現時凹部842に軽く嵌合できるような円柱状に成形されている。また、保持用治具860の先端よりも前方側に右側支持プレート821に固定された固定片(図示なし)が形成されている。この固定片と保持用治具860とは保持用付勢部材870によって接続されている。保持用付勢部材870は全体的に直線状の圧縮ばねで構成されている。そして、保持用付勢部材870は、保持用ガイド部材850gに平行な状態で保持され、常に固定片の方、すなわち全体的に前方側に保持用ガイド部材850gを付勢している。
保持用凸部861は変形操作部701が収納状態であるときは収納時凹部841に嵌合した状態で保持用付勢部材870によって左側連結プレート824に押し付けられている。よって、収納状態においては、左側連結プレート824が収納時凹部841で保持用凸部861に引っ掛かったような状態になり、左側連結プレート824の上方側への移動が規制される。一方、保持用凸部861は変形操作部701が出現状態であるときは出現時凹部842に嵌合した状態で保持用付勢部材870によって左側連結プレート824に押し付けられている。よって、出現状態においては、左側連結プレート824が出現時凹部842で保持用凸部861に引っ掛かったような状態になり、左側連結プレート824の下方側への移動が規制される。
前述のように、収納状態から出現状態に変形するとき、左側連結プレート824は全体的に上方側に移動する。よって、収納状態においては保持用凸部861と収納時凹部841との強固な嵌合によって、下側基体部701eが第3回転方向に回転して出現状態になることが規制される。言い換えると、操作部本体800の収納状態が保持される。また、出現状態から収納状態に変形するとき、左側連結プレート824は全体的に下方側に移動する。よって、出現状態においては保持用凸部861と出現時凹部842との強固な嵌合によって、上側基体部701dが第4回転方向に回転して収納状態になることが規制される。言い換えると、操作部本体800の出現状態が保持される。
このように保持用凸部861と収納時凹部841および出現時凹部842との強固な嵌合によって、収納状態において把持部701aなどを掴んで強引に出現状態にしようとすること、および出現状態において把持部701aなどを掴んで強引に収納状態にしようとすることを防ぐことができる。
なお、保持用付勢部材870が保持用治具860を常に前方側に付勢しているので、収納状態から出現状態に変形するとき、および出現状態から収納状態に変形するとき、保持用凸部861は変更時曲線部843に押し付けられた状態に変更時曲線部843に沿って移動する。
次に、出現状態における操作部本体800について説明する。前述のように下演出部701cは下側基体部701eに対して直線状に摺動可能である。また、上演出部701bは上側基体部701dに対して直線状に摺動可能である。図52は、出現状態における上演出部701bと上側基体部701dの接続箇所の内部構造の部分斜視図である。図52に示すように、上側基体部701dの内部には、一対の上側操作用ガイド部材880が左右方向に並んで平行に固定されている。一対の上側操作用ガイド部材880のそれぞれは丸棒状に成形されている。さらに、一対の上側操作用ガイド部材880のそれぞれは上側基体部701dの軸方向に平行に保持されている。そして、各上側操作用ガイド部材880を囲った状態で一対の上側操作用付勢部材881が配されている。上側操作用付勢部材881は略円筒状の圧縮バネで構成されている。上演出部701bの後方側端部に一対の上側操作用付勢部材881が接続されている。そして、上演出部701bは、収納状態と出現状態との間において、常に前方側に付勢されている。また、図示はしていないが、下側基体部701eの内部にも、上側操作用ガイド部材880、および上側操作用付勢部材881と同様な構成からなる下側操作用ガイド部材、および下側操作用付勢部材(図示なし)が設けられている。そして、連結によって一体化され、出現状態において全体としてコ字形状の把持部701a、上演出部701b、および下演出部701c(以下、「操作可動部」という)が出現状態から後方側に操作されると、上側操作用ガイド部材880、および下側操作用ガイド部材の軸方向に摺動するが、上側操作用付勢部材881および下側操作用付勢部材によって前方側に付勢される。そのため、操作可動部が後方側に押し込まれて、手を離すなどフリーな状態になると、上側操作用付勢部材881および下側操作用付勢部材によって自然に前方側に移動する。
続いて、変形操作部701の押込操作を検知する検知方法の一例について説明する。図52に示すように、鍵形状の上演出部701bの隅角部付近の内面には、変形操作部検出スイッチ703が固定されている。変形操作部検出スイッチ703は、全体的に略U字形状のフォトセンサで構成されている。そして、変形操作部検出スイッチ703の先端部分が検出部分であり、当該検出部分を構成する発光素子と受光素子(図示無し)とを結ぶ光の経路部分が後方側となるように変形操作部検出スイッチ703が配されている。
そして、上側基体部701dの先端には、上側基体部701dの軸方向に変形操作部検出スイッチ703に対向した検出体709が設けられている。検出体709は、収納状態においては変形操作部検出スイッチ703の外部に位置し、出現状態においては変形操作部検出スイッチ703の検出部分に挿入するように形成されている。
次に、図53を用いて変形操作部701の動作について説明する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信した特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンに基づいて、図53に示す変形動作パターンで変形操作部701が動作するように、変形操作部モータ700mを制御することが可能である。変形動作パターンには、特図変動パターンに応じた変形動作パターン1および変形動作パターン2がある。
図53(A)に示すように、変形動作パターン1では、タイミングT1で変形操作部モータ700mを高速度で正回転させる「第1制御」を行い、比較的高速の速度V1で収納位置にある変形操作部701を出現位置まで動作させる。そして、保持期間Ta(例えば5秒間)が終了するまで変形操作部701を出現位置に保持させる。この保持期間Taが後述する「押込操作有効期間」に相当する。そして、遊技者が変形操作部701に対して押込操作を行ったか否かに関わらず、タイミングT2で変形操作部モータ700mを低速度で逆回転させる「第2制御」を行い、比較的低速の速度V2で出現位置にある変形操作部701を収納位置まで動作させる。
図53(B)に示すように、変形動作パターン2では、タイミングT1で変形操作部モータ700mを通常速度で正回転させる「第3制御」を行い、収納位置にある変形操作部701を、収納位置と出現位置との間の中間位置まで動作させる。この動作は、「押込操作有効期間」が発生することの予告として機能する。そして、保持期間Tb(例えば2秒間)が終了するまで変形操作部701を中間位置に保持させた後、タイミングT3で変形操作部モータ700mの制御を再開して、中間位置にある変形操作部701を出現位置まで動作させる。そして、保持期間Ta(例えば5秒間)が終了するまで変形操作部701を出現位置に保持させ(「押込操作有効期間」に相当)、タイミングT4で変形操作部モータ700mを低速度で逆回転させる「第2制御」を行い、比較的低速の速度V2で出現位置にある変形操作部701を収納位置まで動作させる。
変形動作パターン1および変形動作パターン2において、変形操作部701を出現位置から収納位置まで動作させるときに、変形操作部モータ700mに対して「第2制御」を行い、変形操作部701を比較的低速の速度V2で動作させることによって、把持部701aを握っている遊技者に対して、手を離すまでの時間的余裕を与え、変形操作部701と収納部702との間に遊技者の手が挟まれ難くすることが可能である。
なお、図53(C)に示すように、変形動作パターン1および変形動作パターン2における「第2制御」を「第4制御」に置き換えることができる。「第4制御」には、変形操作部701を中間位置で保持期間Tc(例えば3秒間)だけ一旦保持させる制御を含んでいる。この場合も、把持部701aを握っている遊技者に対して、手を離すまでの時間的余裕を与え、変形操作部701と収納部702との間に遊技者の手が挟まれ難くすることが可能である。
また、変形操作部モータ700mの制御には、緊急停止制御が含まれる。緊急停止制御は、変形操作部モータ700mに対して「第2制御」または「第4制御」を行う際に、遊技者検出センサ704a,704bによって遊技者の手が変形操作部701の近くにあることを検出している場合、把持検出センサ705によって遊技者が把持部701aを握っていることを検出している場合、または、変形操作部検出スイッチ703によって変形操作部701が操作されていることが検出されている場合に、緊急的に変形操作部モータ700mを停止する制御である。遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705または変形操作部検出スイッチ703の検出は、遊技者が変形操作部701を操作している可能性があることの検出であると言える。緊急停止制御が行われると、変形操作部701の収納位置への動作が中断(制限)され、変形操作部701と収納部702との間に遊技者の手が挟まれることを確実に防止することができる。緊急停止制御は、遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705および変形操作部検出スイッチ703の全てが非検出となることによって終了し、「第2制御」または「第4制御」が再開される。
なお、「第2制御」または「第4制御」における所定期間内(例えば、変形操作部701が中間位置まで動作した後の期間)での遊技者検出センサ704a,704bまたは把持検出センサ705の検出では、緊急停止制御を行わないようにしても良い(変形操作部701の収納位置への動作を中断(制限)しなくても良い)。この所定期間は、変形操作部701と収納部702との間に遊技者の手が挟まれる可能性がない位置まで、変形操作部701が動作した後の期間とすることが望ましい。
次に、図54を用いて変形操作部701に関する情報について説明する。演出制御用マイコン91は、変形操作部701に関する情報を、遊技者に示唆または報知するように、画像表示装置7,8の表示およびスピーカ11の出力を制御することが可能である。
図54に示すように、変形操作部701に関する情報には、「変形操作部が出現します!」「変形操作部が収納されます!」「挟み込み注意!」「手を離してください!」「操作をやめてください!」「変形操作部を戻すことができません!」等のメッセージがあり、これらのメッセージを、画像表示装置7,8に文字で表示するとともに、スピーカ11から音声で出力することが可能である。
変形動作パターン1および変形動作パターン2において、変形操作部701が収納位置から出現位置への動作を開始するタイミングT1よりも前のタイミングT0で「変形操作部が出現します!」のメッセージが行われる。このメッセージは、遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705および変形操作部検出スイッチ703の検出結果に関わらず行われる。また、変形操作部701が出現位置から収納位置への動作を開始するタイミングT2およびT4では、遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705および変形操作部検出スイッチ703の全てがOFFの場合に限り、「変形操作部が収納されます!」のメッセージが行われる。このように、変形操作部701が動作する際に、変形操作部701の動作状況を遊技者に知らせることが可能である。
また、タイミングT2およびT4では、遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705および変形操作部検出スイッチ703の検出結果に基づいて、メッセージを変更することが可能である。遊技者検出センサ704a,704bがON、且つ、把持検出センサ705および変形操作部検出スイッチ703がOFFの場合に、「挟み込み注意!」のメッセージが行われ、把持検出センサ705がON、且つ、変形操作部検出スイッチ703がOFFの場合に(遊技者検出センサ704a,704bの検出結果は問わない)、「手を離してください!」のメッセージが行われ、変形操作部検出スイッチ703がONの場合に(遊技者検出センサ704a,704bおよび把持検出センサ705の検出結果は問わない)、「操作をやめてください!」や「変形操作部を戻すことができません!」のメッセージが行われる。これらのメッセージは、遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705および変形操作部検出スイッチ703の全てがOFFになること又は所定時間(例えば30秒)が経過すると終了する。このようなメッセージによって、上述の緊急停止制御が行われていることを遊技者に示唆または報知することが可能である。また、所定時間が経過しても遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705および変形操作部検出スイッチ703の全てがOFFにならない場合に、変形操作部701の異常を報知するエラー報知を行うようにすることも可能である。
次に、図55〜図57を用いて変形操作部701を用いた操作部演出について説明する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信した特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンに基づいて、SPリーチCを実行することが可能である。変形操作部701を用いた操作部演出は、SPリーチCの実行中に行われ、他のSPリーチの実行中には行われない。SPリーチCは、主人公キャラクタが強敵キャラクタCとバトルする内容の演出である。
SPリーチCが開始されると、SPリーチC専用の背景画像(SPリーチC用背景画像)G114が表示される。そして、図55(A)に示すように、表示部7a、8aにわたって大きく敵キャラクタCが出現し、図55(B)に示すように、主人公キャラクタと強敵キャラクタCが対峙しているシーンが表示される。次に、図55(C)に示すように、表示部7a,8aの中央に大きく、SPリーチCが開始されたことを表す画像(SPリーチ開始タイトル画像)G2が表示される。SPリーチ開始タイトル画像G2は、SPリーチCのタイトルを表すタイトル画像G21「図55(C)において「強敵Cを撃破せよ!」」と、タイトル画像G21を引き立てるエフェクト画像G22とで構成される。
そして、SPリーチCにおけるバトルがさらに進み、図56(A)に示すように、SPリーチC用背景画像G114にて、特別状態に変身した主人公キャラクタの横顔のアップが表示され、図56(B)に示すように、強敵キャラクタCの横顔のアップが表示されると、図56(C)に示すように、両者の剣が差し違えようとし、主人公キャラクタと強敵キャラクタCとのバトルに決着がつこうとする場面を迎える。この場面は、バトルで主人公キャラクタが勝利するか敗北するかの分岐点(勝敗分岐点)を構成する。そして、この勝敗分岐点に達すると、変形操作部701を用いた操作演出が行われる。この操作部演出では、前述の変形動作パターン1または変形動作パターン2によって、変形操作部701が出現位置に動作され、変形操作部701の押込操作が有効な期間(押込操作有効期間)が発生し、この押込操作有効期間の発生に伴って、変形操作部701の押込操作を促す操作促進演出(変形操作部操作促進演出)が行われる。変形操作部操作促進演出は、変形操作部操作促進画像G4の表示で構成される。図57(A)〜図57(B)に示すように、変形操作部操作促進画像G4は、変形操作部701を表す画像(変形操作部画像)G41と、変形操作部701の操作態様(すなわち、押込操作)を表す画像(押込操作画像)G42と、変形操作部701の押込操作に係る操作有効期間(押込操作有効期間)の残り時間を表す画像(押込操作有効期間残り時間画像)G43と、を含む。なお、押込操作有効期間残り時間画像G43は、おおむね直線状のプログレスバーからなり、時間の経過に伴って、遊技者が押込操作有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。
ここで、この勝敗分岐点後、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であると、押込操作有効期間において変形操作部701が押込操作された後、または、押込操作有効期間において変形操作部701が操作されることなく押込操作有効期間の残り時間がなくなった後、大当たり報知演出が行われる前に、操作結果演出が行われる。この操作結果演出では、図57(C)に示すように、盤前可動装置14が作動して、盤前上左可動体14UL1、盤前上右可動体14UR1および盤前下可動体14D1が合体し、盤後可動装置15が作動して、盤後上可動体15U1、盤後下可動体15D1が合体して一体化する。そして、上述の変形動作パターン1または変形動作パターン2によって、変形操作部701が収納位置に動作し、操作部演出が終了する。変形動作パターン1と変形動作パターン2とでは、大当たり期待度が異なっており、ここでは、変形動作パターン1よりも変形動作パターン2の方が、大当たり期待度が高く設定されている。
一方、特図抽選の抽選結果が「ハズレ」であると、押込操作有効期間において変形操作部701が押込操作されても、または、変形操作部701が押込操作されることなく押込操作有効期間の残り時間がなくなっても、操作結果演出が行われることがなく、ハズレ報知演出が行われる。
<第1実施形態の変更例>
以下、本発明の遊技機について、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機1の変更例について説明する。
第1実施形態では、演出制御用マイコン91が変形操作部モータ700mを制御することによって変形操作部701を動作させるように構成しているが、手動によって、変形操作部701の形状が変化するようにしても良い。この場合、操作部演出を実行する前に、遊技者に変形操作部701の変形を促す表示または音声(例えば「変形操作部を変形させろ!」)を、画像表示装置7,8に表示したり、スピーカ11から出力したりするのが望ましい。
また、第1実施形態では、デザインプレート706,707に、互いに関連するデザインのキャラクタや模様を描写しているが、これに限られない。例えば、互いに関連する文字や、互いに関連しないデザインのキャラクタや模様としても良い。
また、第1実施形態では、操作プレート708に、押込操作に関する情報である「PUSH」の文字を描写しているが、これに限られない。例えば、他の文字、キャラクタまたは模様としても良い。また、操作プレート708に代えてまたは加えて、電気的な表示装置(例えば、ランプや液晶)を設けても良い。この場合、演出制御用マイコン91が電気的な表示装置を制御することができる。電気的な表示装置に表示する押込操作に関する情報としては、遊技者に操作を促す情報(例えば、ランプの点灯や「押せ!」の文字)を表示することが可能である。また、特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンに基づいて、操作部演出において盤前可動装置14および盤後可動装置15が作動する可能性(大当たりの可能性)を示唆する情報(例えば、ランプの点滅や「激熱!」の文字)を表示しても良い。
また、第1実施形態では、演出制御用マイコン91が、特図変動開始コマンドに基づいて、変形操作部モータ700mを制御するようにしているが、主制御基板80から受信した他のコマンドに基づいて、変形操作部モータ700mを制御するようにしても良い。例えば、大当たりオープニングコマンドに基づいて、変形操作部モータ700mを制御して、大当たり遊技中に変形操作部701を動作させるようにしても良い。
また、第1実施形態では、変形操作部701の変形動作パターンを、変形動作パターン1および変形動作パターン2の2種類としているが、これに限られない。例えば、押込操作有効期間が発生しない変形動作パターンを追加して設けても良い。この場合、緊急停止制御を行わないようにしても良い。また、変形操作部701に関する情報(メッセージ)を遊技者に示唆または報知しないようにしても良い。
また、第1実施形態では、変形操作部モータ700mの緊急停止制御として、変形操作部モータ700mを停止するようにしているが、変形操作部モータ700mの回転速度を更に低速回転にして、変形操作部701を速度V2よりも低速の速度で動作させるようにしても良い。
また、第1実施形態では、遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705および変形操作部検出スイッチ703の検出結果に基づいて、変形操作部701に関する情報(メッセージ)を遊技者に示唆または報知しているが、これらの検出結果に関わらず、変形操作部701に関する情報(メッセージ)を遊技者に示唆または報知しても良い。
また、第1実施形態では、SPリーチCの実行中のみ、変形操作部701を用いた操作部演出を行うようにしているが、他のSPリーチの実行中に行っても良い。この場合、他のSPリーチの実行中よりもSPリーチCの実行中の方が、変形操作部701を用いた操作部演出が行われ易くするのが望ましい。
<その他の変更例>
以下、本発明の遊技機について、実施形態で説明したパチンコ遊技機1のその他の変更例について説明する。
実施形態では、大当たり判定において大当たりに当選することによって、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口32)の開閉を伴う大当たり遊技が実行されるが、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口32)の開閉を伴う遊技として所謂「小当たり遊技」を設けても良い。小当たり遊技は、大当たり判定において、大当たりおよびハズレとは異なる「小当たり」に当選することによって実行される。そして、小当たり遊技における大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口32)の最大開放時間は1.8秒以下であることが望ましい。また、小当たり遊技の終了に伴い、遊技状態は変化しない。すなわち、小当たり遊技の実行中および実行後は、当該実行前の遊技状態が継続し、小当たり遊技の実行が遊技状態に影響を及ぼさない。すなわち、小当たりに当選すると、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口32)の開閉を伴う小当たり遊技が実行されるだけである。
また、実施形態では、特図可変表示に略同調して小図柄KZ1,KZ2,KZ3の可変表示が行われるが、小図柄KZ1,KZ2,KZ3のように3つの図柄で構成させるのではなく、2つなど3つ以外の図柄で構成させてもよい。例えば、特図1と特図2とで分けた2つの図柄を設けても良い。また、特図1と特図2とで共通の1つの図柄を設けても良い。そして、これらの場合、画像表示装置7の表示部7aで表示し、サブ制御基板90にその制御を行わせても良い。また、遊技盤2の遊技領域3以外の領域において、図柄を表示するLED装置を設けても良い。この場合、そのLED装置の制御を主制御基板80またはサブ制御基板90に行わせても良い。
また、実施形態では、特図2保留が優先的に消化されるが、特図1保留が優先的に消化されるように構成しても良い。また、特図1保留と特図2保留について、発生した順番で消化されるようにしても良い。
また、実施形態では、遊技の進行に係る基本的な制御を主制御基板80が行い、遊技の進行(遊技の制御)に応じた演出の進行に係る基本的な制御をサブ制御基板90が行うというように、遊技の制御と演出の制御とを異なる基板で行っているが、一つの基板で行うよう構成しても良い。この場合、画像制御基板100を、その一つの基板に含めても良く、また、その一つの基板とは別に設けても良い。
また、本発明の遊技機を、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機などに適用することも可能である。
<第1実施形態に開示されている発明>
この[発明を実施するための形態]における前段落までには、以下の発明A〜発明Fが開示されている。発明A〜発明Fの説明では、前述した発明を実施する形態における対応する構成の名称や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明を構成する手段などの要素はこの付記に限定されるものではない。なお、発明Aは、以下の発明A1〜A4の総称であり、発明Bは、以下の発明B1〜B5の総称であり、発明Cは、以下の発明C1〜C4の総称であり、発明Dは、以下の発明D1〜D5の総称であり、発明Eは、以下の発明E1〜E4の総称であり、発明Fは、以下の発明F1〜F4の総称である。
発明A1に係る遊技機は、
遊技者が操作可能な操作部(変形操作部701)を備え、
前記操作部は、遊技者が操作不可能な第1の形状と、遊技者が操作可能な第2の形状と、に変化可能に構成されている、
ことを特徴とする。
発明A2に係る遊技機は、
発明A1に係る遊技であって、
前記操作部は、
第1状態から第2状態に動作可能であり、
前記第1状態では前記第1の形状を成し、
前記第1状態から前記第2状態に動作することに応じて、前記第1の形状から前記第2の形状に変化する、
ことを特徴とする。
発明A3に係る遊技機は、
発明A1または発明A2に係る遊技機であって、
前記操作部には、遊技者が把持することが可能な把持部(701a)が設けられ、
前記把持部は、前記操作部が前記第1の形状のときには遊技者が把持し難いまたは把持できない一方、前記操作部が前記第2の形状のときには遊技者が把持し易い、
ことを特徴とする。
発明A4に係る遊技機は、
発明A1から発明A3の何れかに係る遊技機であって、
前記操作部を用いた操作演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用マイコン91)を更に備え、
前記操作部は、前記操作演出が実行される際に、前記第1の形状から前記第2の形状に変化することが可能である、
ことを特徴とする。
発明B1に係る遊技機は、
遊技者が操作可能であり、動作可能な操作部(変形操作部701)と、
前記操作部または前記操作部の近傍に設けられ、遊技者の存在を検出する検出手段(遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705)と、
遊技機に関する制御を行う制御手段(演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、所定の制御を行うことが可能である、
ことを特徴とする。
発明B2に係る遊技機は、
発明B1に係る遊技機であって、
前記制御手段は、
前記操作部を所定の動作態様で動作させる制御を行うことがあり、
前記検出手段によって遊技者の存在が検出された場合、前記操作部を前記所定の動作態様で動作させることを制限することがある、
ことを特徴とする。
発明B3に係る遊技機は、
発明B2に係る遊技機であって、
前記操作部は、出現状態から収納状態に動作可能であり、
前記所定の動作態様は、前記操作部を前記出現状態から前記収納状態にする動作態様である、
ことを特徴とする。
発明B4に係る遊技機は、
発明B2または発明B3に係る遊技機であって、
前記制御手段は、前記操作部を前記所定の動作態様で動作させることを制限する場合、所定の装置(画像表示装置7,8、スピーカ11)を用いて、当該制限を示唆または報知する制御を行うことが可能である、
ことを特徴とする。
発明B5に係る遊技機は、
発明B1から発明B4の何れかに係る遊技機であって、
前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、所定の装置(画像表示装置7,8、スピーカ11)を用いて、前記操作部に関する情報を示唆または報知する制御を行うことが可能である、
ことを特徴とする。
発明C1に係る遊技機は、
遊技者が操作可能であり、出現状態と収納状態とに動作可能な操作部(変形操作部701)と、
前記操作部の制御を行う制御手段(演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記制御手段は、前記操作部を前記出現状態に動作させる第1制御を行うときと、前記操作部を前記収納状態に動作させる第2制御を行うときと、があり、
前記第2制御は、前記第1制御には含まれない特別制御を含んでいる、
ことを特徴とする。
発明C2に係る遊技機は、
発明C1に係る遊技機であって、
前記特別制御は、前記操作部が前記収納状態になるまでの時間を遅くするための遅延制御である、
ことを特徴とする。
発明C3に係る遊技機は、
発明C2に係る遊技機であって、
前記制御手段は、モータを回転させて前記操作部を動作させるものであり、
前記遅延制御は、前記モータの回転を低速度にする制御である、
ことを特徴とする。
発明C4に係る発明は、
発明C2に係る遊技機であって、
前記制御手段は、モータを回転させて前記操作部を動作させるものであり、
前記遅延制御は、前記モータの回転を一旦停止する制御である、
ことを特徴とする。
発明D1に係る発明は、
遊技者が操作可能であり、出現状態と収納状態とに動作可能な操作部(変形操作部701)と、
前記操作部を動作させる動作手段(サブ制御基板90)と、
所定の表示手段(画像表示装置7,8)の表示制御を行う表示制御手段(画像制御基板100)と、を備え、
前記動作手段は、前記出現状態から前記収納状態に動作させることがあり、
前記表示制御手段は、前記操作部が前記出現状態から前記収納状態に動作される際に、前記表示手段に所定の表示を行わせることが可能である、
ことを特徴とする。
発明D2に係る遊技機は、
発明D1に係る遊技機であって、
前記所定の表示は、前記操作部が前記収納状態になることを示唆する表示である、
ことを特徴とする。
発明D3に係る遊技機は、
発明D1または発明D2に係る遊技機であって、
遊技者が前記操作部を操作している可能性があることを検出する検出手段(変形操作部検出スイッチ703、遊技者検出センサ704a,704b、把持検出センサ705)を更に備え、
前記表示制御手段は、前記操作部が前記出現状態から前記収納状態に動作される際に、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記表示手段に前記所定の表示を行わせることが可能である、
ことを特徴とする。
発明D4に係る遊技機は、
発明D3に係る遊技機であって、
前記検出手段は、前記操作部が操作されていることを検出する、
ことを特徴とする。
発明D5に係る遊技機は、
発明D3に係る遊技機であって、
前記検出手段は、前記操作部または前記操作部の近傍に設けられ、遊技者の存在を検出する、
ことを特徴とする。
発明E1に係る遊技機は、
遊技者が操作可能であり、収納状態から出現状態に動作可能な操作部(変形操作部701)を備え、
前記操作部には、前記収納状態では視認不可能で前記出現状態では視認可能な演出部(上演出部701b)が設けられる、
ことを特徴とする。
発明E2に係る遊技機は、
発明E1に係る遊技機であって、
前記操作部を動作させる動作手段(サブ制御基板90)と、
前記操作部を用いた操作演出を実行可能な演出実行手段(画像制御基板100)と、を更に備え、
前記動作手段は、前記操作演出が実行される際に、前記操作部を前記収納状態から前記出現状態に動作させることがあり、
前記演出部には、前記操作演出に関連する情報を表示する表示部(操作プレート708、ランプ、液晶)が設けられる、
ことを特徴とする遊技機。
発明E3に係る遊技機は、
発明E2に係る遊技機であって、
前記表示部は、前記操作部の操作に関する情報が描写された描写体である、
ことを特徴とする。
発明E4に係る遊技機は、
発明E2に係る遊技機であって、
前記表示部は、前記操作部の操作に関する情報を電気的に表示可能な表示装置である、
ことを特徴とする。
発明F1に係る遊技機は、
遊技者が操作可能な操作部(変形操作部701)を備え、
前記操作部は、形状が変化可能に構成されている、
ことを特徴とする。
発明F2に係る遊技機は、
発明F1に係る遊技機であって、
前記操作部は、
第1の位置と第2の位置とに変更可能に構成され、
前記第1の位置に変更されたときと前記第2の位置に変更されたときとで形状が異なる、
ことを特徴とする。
発明F3に係る遊技機は、
発明F2に係る遊技機であって、
前記操作部は、前記第1の位置に変更されたときは遊技者が操作可能である一方、前記第2の位置に変更されたときは遊技者が操作不可能である、
ことを特徴とする。
発明F4に係る遊技機は、
発明F2または発明F3に係る遊技機であって、
前記操作部には、遊技者が把持することが可能な把持部(701a)が設けられ、
前記把持部は、前記操作部が前記第1の位置に変更されたときは遊技者が把持し易い一方、前記操作部が前記第2の位置に変更されたときは遊技者が把持し難いまたは把持できない、
ことを特徴とする。
なお、発明Aから発明Fによれば、先行技術文献としての特開2017−86956号公報に記載の遊技機について、次に説明する課題に対して、操作手段を用いた演出を通じて遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供することが可能となるという効果を奏する。従来の遊技機では、始動条件の成立に基づいた判定を行い、判定の結果に基づいて、特別遊技を行う。例えば、遊技球が始動口に入賞(入球)することによって判定を行い、特別遊技として、大入賞口の開放を伴うラウンド遊技を行う。大入賞口に遊技球を入賞させることで多数の賞球を得ることができる。判定の結果は、図柄表示手段において、図柄の変動表示を行ってから停止表示させ、図柄の停止態様によって遊技者に示される。また、遊技機では、演出ボタン等の操作手段を用いた演出が行われることもある。例えば、操作手段に対する操作有効期間を設けて遊技者に操作の入力を促し、操作の入力に応じて所定の演出(例えばカットイン画像の表示)を行うことがある。また、操作手段を動かす(例えば突出させる等)演出を行う遊技機も存在する。そこで、課題とするところは、操作手段を用いた演出に関し、改善の余地があり、改善した操作手段を用いた演出を搭載することにより、遊技の興趣向上を見込めるため、操作手段を用いた演出を通じて遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供することである。
1…パチンコ遊技機
2…遊技盤
7,8…画像表示装置
11…スピーカ
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン
700…変形操作ユニット
700m…変形操作部モータ
701…変形操作部
703…変形操作部検出スイッチ
704a,704b…遊技者検出センサ
705…把持検出センサ

Claims (5)

  1. 遊技者が操作可能であり、動作可能な操作部と、
    前記操作部または前記操作部の近傍に設けられ、遊技者の存在を検出する検出手段と、
    遊技機に関する制御を行う制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、所定の制御を行うことが可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記制御手段は、
    前記操作部を所定の動作態様で動作させる制御を行うことがあり、
    前記検出手段によって遊技者の存在が検出された場合、前記操作部を前記所定の動作態様で動作させることを制限することがある、
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2に記載の遊技機であって、
    前記操作部は、出現状態から収納状態に動作可能であり、
    前記所定の動作態様は、前記操作部を前記出現状態から前記収納状態にする動作態様である、
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項2または請求項3に記載の遊技機であって、
    前記制御手段は、前記操作部を前記所定の動作態様で動作させることを制限する場合、所定の装置を用いて、当該制限を示唆または報知する制御を行うことが可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項1から請求項4の何れかに記載の遊技機であって、
    前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、所定の装置を用いて、前記操作部に関する情報を示唆または報知する制御を行うことが可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
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