JP2017012026A - 薬液散布機 - Google Patents

薬液散布機 Download PDF

Info

Publication number
JP2017012026A
JP2017012026A JP2015129578A JP2015129578A JP2017012026A JP 2017012026 A JP2017012026 A JP 2017012026A JP 2015129578 A JP2015129578 A JP 2015129578A JP 2015129578 A JP2015129578 A JP 2015129578A JP 2017012026 A JP2017012026 A JP 2017012026A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fan
chemical
axial
cooling fan
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015129578A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6557069B2 (ja
Inventor
徳毅 秋山
Noriki Akiyama
徳毅 秋山
俊夫 手塚
Toshio Tezuka
俊夫 手塚
龍太 斗ヶ澤
Ryuta Togasawa
龍太 斗ヶ澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamabiko Corp
Original Assignee
Yamabiko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamabiko Corp filed Critical Yamabiko Corp
Priority to JP2015129578A priority Critical patent/JP6557069B2/ja
Publication of JP2017012026A publication Critical patent/JP2017012026A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6557069B2 publication Critical patent/JP6557069B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)

Abstract

【課題】薬液タンクと軸流式送風機を有する散布装置との間に配設された内機部品で発生した熱を吸熱した冷却風を効率良くボンネット内から外部に排出し、当該内機部品を効果的に冷却することのできる薬液散布機を提供する。【解決手段】送風機33の軸流ファン33b及び冷却ファン38の回転により、作業機用コントローラ35a及び冷却ファン38の上方及び側方を覆うボンネット34の下方開口34aを介してボンネット34内に吸入した空気の少なくとも一部を、作業機用コントローラ35aの周りに流過させて作業機用コントローラ35aで発生する熱を吸熱させながら送風機33の整流胴33dの軸線L方向へ指向し、その整流胴33d内を流過させて吐風口から吐出する。【選択図】図2

Description

本発明は、薬液散布機に係り、例えば車体後部に配設された軸流式送風機を使用して農作物に対する薬液の散布を行う薬液散布機に関する。
従来、果樹園等の圃場内を走行しながら果実等の農作物に対して薬液(防除剤等の農薬や水)の散布を行う薬液散布機として、例えば、特許文献1に所載のスピードスプレーヤ(SSともいう)が知られている。
このスピードスプレーヤは、車体に設置された薬液タンク内の薬液を、ポンプで車体後部に配設されたノズルに圧送し、そのノズルから外部に向けて吹き出される薬液を、車体後部に配設された送風機から外部に向けて吹き出される空気流により拡散することにより、果樹園等の圃場において走行しながら、広範囲に亘って薬液の散布作業を行うものである。
より詳しく説明すると、上記スピードスプレーヤは、通常、車体の前後に、それぞれ左右一対の前輪及び後輪が四輪操舵自在に配設されている。また、車体の前部に、運転席やステアリングハンドル等が配設された操縦部が設けられるとともに、車体の後部に、車体の前後方向に沿った軸線を有する円筒状の風胴、該風胴内にファン軸(回転軸)を前後方向へ向けて配設されたファン(動翼)、風胴内のファン前方に固定保持された整流板を有する整流胴等からなる軸流式の送風機が配備され、風胴の前方の円弧状開口からなる吐風口に、その周方向に沿って多数の散布ノズルが配設されている。また、車体の操縦部と送風機との間に、半円筒状の薬液タンクが横置き(横向き)に搭載されるとともに、エンジンルームが設けられ、そのエンジンルーム内に、ミッション装置等を介して、前輪及び後輪を駆動する走行駆動用と、ファンを駆動する送風機駆動用と、薬液タンク内の薬液を各散布ノズルに圧送供給する散布用ポンプ等を駆動する補機類駆動用と、を兼ねる、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃エンジンが収容されている。
このようなスピードスプレーヤでは、前記薬液タンク内の薬液は、内燃エンジンで駆動される散布用ポンプで各散布ノズルまで圧送され、各散布ノズルから車体の上方及び左右外方へ向けて放射状に散布(噴霧)される。同時に、内燃エンジンで駆動されるファンの回転によって、車体の後方に向けて開口した吸気口から吸入されて風胴内を通過した空気は、前記吐風口から高速気流となって当該車体の上方及び左右外方へと放射状に吐出される。これにより、各散布ノズルから散布された霧状の薬液が、前記吐風口から外部に向けて放射状に吐出される空気流により、樹木の葉等に向けて、より広範囲に且つより遠方まで拡散される。したがって、作業者は、前記車体の運転席でステアリングハンドル等を操作し、果樹園等の圃場内で当該スピードスプレーヤを走行させながら、散布ノズルからの薬液散布と送風機による送風とを行うことにより、広大な圃場での薬液散布作業を効率的且つ確実に行うことができる。
また、近年では、環境負荷低減、特に都市部近郊の果樹農家向けに周辺環境に配慮した低公害(低騒音・低排ガス)を目的としたスピードスプレーヤとして、動力源に上記内燃エンジンに代えて電動モータを使用し、バッテリに蓄えられた電力を使用して当該電動モータを駆動させることで、圃場における走行と圃場内の農作物に対する薬液散布との両方を行う電動式スピードスプレーヤの開発が検討されている。
ところで、前記した如くのスピードスプレーヤでは、通常、薬液タンクと送風機との間に搭載された内燃エンジン等の内機部品を散布された薬液や雨風等から保護するために、その内機部品の上方や側方がカバー部材としてのボンネット等により覆われている。そのため、走行時や薬液散布作業時等において内燃エンジン等の内機部品から発生した熱がそのカバー部材の内部に篭り易く(言い換えれば、熱がそのカバー部材の外部に放散され難く)、当該内機部品の温度が上昇する傾向にある。例えば、電動式スピードスプレーヤには、前述のように内機部品として電動モータや当該電動モータを制御するためのコントローラ(制御装置)が搭載されるが、一般に、そのコントローラには保護回路が設けられており、薬液散布作業時等において電動モータやコントローラの温度が所定の閾値温度以上に上昇すると、コントローラの保護スイッチが入り、強制的に電動モータの出力が抑えられたり、電動モータが停止されたりして、作業等に必要な出力が維持できなくなる。
このような問題に対し、特許文献2には、エンジンルーム内の高温空気を外部に排出する従来技術が提案されている。
特許文献2に所載の従来のスピードスプレーヤでは、冷却ファンが、エンジンと当該エンジンの前側に配設されたラジエータとの間にそのファン軸を前後方向に向けて配設され、エンジンの回転動力により駆動されて、ラジエータの前方から空気を吸い込んでエンジンの方へ送る。また、送風機の動翼が、円筒状のハブと、そのハブの外周側に一体的に形成された複数個の翼部とを有するとともに、ハブの内周に一体的に形成され、前記翼部とは逆向きに傾斜した複数個の排熱用羽根を有している。エンジンの出力軸の回転動力が動翼へ伝達されて当該動翼が回転すると、動翼における翼部の回転により、スピードスプレーヤの後方の空気が送風機内へ吸い込まれ、噴頭(吐風口)へ送られ、噴頭に配設されたノズルから噴出される薬液の噴霧が、送風機からの風に搬送されて周囲へ飛散する。また、動翼の回転に伴って排熱用羽根が回転し、これにより、エンジンルームからスピンナへ向かう風(翼部とは逆方向の風)が生成され、エンジンルーム内の高温空気(冷却ファンの回転によりラジエータの前方からエンジンへ向けて送られて当該エンジンで発生した熱を吸熱した空気)がスピンナの凹面側へ強制的に送られ、ハブとスピンナとの間の環状の間隙からハブの外周側へ放出され、翼部における空気に合流して噴頭へ送られる。
特開2004−195395号公報 実用新案登録第2508315号公報
しかしながら、特許文献2に所載の従来技術では、冷却ファンがエンジンの前側に配設されているため、必然的に機体前後長が長くなり、走行性や操作性が低下する可能性があった。また、前後方向で並んで配置された冷却ファンと送風機との間に冷却対象となるエンジンが介在するため、エンジンルームからスピンナへ向かう冷却風の流れが阻害され、エンジンから発生した熱を吸熱した冷却風がボンネット等のカバー部材の内部に滞留し、その冷却効率が低下するとともに、当該エンジンに対する負荷が増加する可能性があった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、例えば薬液タンクと軸流式送風機を有する散布装置との間に配設された内機部品の上方及び側方がボンネット等のカバー部により覆われた薬液散布機において、その内機部品で発生した熱を吸熱した冷却風を効率良くカバー部内から外部に排出し、当該内機部品を効果的に冷却することのできる薬液散布機を提供することにある。
上記する課題を解決するために、本発明に係る薬液散布機は、薬液を貯留するための薬液タンクと、風胴内に軸流ファン及び整流胴が設けられた軸流式送風機を有し、前記軸流ファンの回転により外部から吸入した空気を前記風胴に設けられた吐風口から吐出して前記薬液タンクに貯留された薬液を外部に向けて散布する散布装置とが搭載され、前記散布装置の軸流送風機の前方に熱源となる内機部品及び該内機部品を冷却するための冷却ファンが配設され、前記内機部品及び前記冷却ファンの上方及び側方を覆い、かつ下側が開口したカバー部が備えられた薬液散布機であって、前記軸流ファン及び前記冷却ファンの回転により、前記カバー部の下方開口を介して該カバー部内に吸入した空気の少なくとも一部を、前記内機部品の周りに流過させて該内機部品で発生する熱を吸熱させながら前記整流胴の軸線方向へ指向し、該整流胴内を流過させて前記吐風口から吐出するようにしたことを特徴としている。
好ましい態様では、前記冷却ファンが前記内機部品よりも前記整流胴の軸線の近くに位置するように配置され、前記内機部品で発生する熱を吸熱した空気を前記冷却ファンで吸引して前記整流胴内に流過させるようにした。
別の好ましい態様では、前記冷却ファンが前記内機部品の下側に配置され、前記内機部品で発生する熱を吸熱した空気を前記冷却ファンで下向きに送風するようにした。
他の好ましい態様では、前記内機部品及び前記冷却ファンは、前後方向に配備された前記薬液タンクと前記散布装置の軸流送風機との間に配設される。
前記内機部品は、好ましくは、前記軸流式送風機の駆動源としての電動モータを制御するコントローラを含む。
本発明によれば、軸流式送風機の軸流ファン及び冷却ファンの回転により、内機部品及び冷却ファンの上方及び側方を覆うカバー部の下方開口を介してカバー部内に吸入した空気の少なくとも一部を、内機部品の周りに流過させて内機部品で発生する熱を吸熱させながら軸流式送風機の整流胴の軸線方向へ指向し、その整流胴内を流過させて吐風口から吐出するようにしたので、機体前後長を長くすることなく、内機部品で発生した熱を吸熱した冷却風をカバー部内から吐風口を通して外部に効率良く排出でき、当該内機部品を効果的に冷却することができる。
また、前記冷却ファンが前記内機部品よりも前記整流胴の軸線の近くに位置するように配置され、前記内機部品で発生する熱を吸熱した空気を前記冷却ファンで吸引して前記整流胴内に流過させるようにしたので、湿った空気に含まれる水分や粉塵が内機部品に付着することを抑制できるとともに、内機部品が冷却ファンの外側に配置されるため、当該内機部品のメンテナンス性を確保することもできる。
また、前記冷却ファンが前記内機部品の下側に配置され、前記内機部品で発生する熱を吸熱した空気を前記冷却ファンで下向きに送風するようにしたので、当該冷却ファンがカバー部の下方開口に対向するように配置され、当該冷却ファンの風量(冷却風量)を確保できるため、当該内機部品の冷却効率を更に高めることができる。
また、前記内機部品及び前記冷却ファンを、前後方向に配備された薬液タンクと散布装置の軸流送風機との間に配設した、すなわち、薬液タンクを、内機部品や冷却ファンや散布装置と分けてその前方に配置したので、内機部品を集めて配置でき、そのメンテナンス性が向上するとともに、冷却対象となる内機部品に対する水滴や結露、湿気等の影響を抑えることができる。
本発明に係る薬液散布機の一実施形態を示す斜視図。 図1に示す薬液散布機のA−A矢視線に従う縦断面図であり、その後部を拡大して示す一部拡大縦断面図。 (A)は、図1に示す薬液散布機の薬液タンク及びボンネット類を取り外した状態の後部を拡大して示す一部拡大分解平面図、(B)は、(A)から更にコントローラ及びステーを取り外した状態を示す図。 図1に示す薬液散布機のB−B矢視線に従う縦断面図。 図1に示す薬液散布機の他例を示す一部拡大縦断面図。 図1に示す薬液散布機の更なる他例を示す縦断面図。
以下、本発明に係る薬液散布機の実施形態を図面を参照して説明する。
なお、以下では、主に、バッテリに蓄えられた電力を使用して電動モータを駆動させることで、果樹園等の圃場内で走行しながら散布ノズルからの薬液散布と送風機による送風とを行うことにより、広範囲に亘って薬液散布作業を行う電動式スピードスプレーヤについて説明するが、本発明は、内機部品として内燃エンジンや当該内燃エンジンン(の動作状態)を制御するコントローラ等を備え、スピードスプレーヤを走行駆動するとともに送風機のファン及び散布用ポンプ等の補機類を駆動する原動機としてその内燃エンジンを使用するスピードスプレーヤといった、各種の薬液散布機に適用できることは勿論である。
また、本明細書において、「上下」、「左右」、「前後」等の位置や方向を表す表現は、説明が煩雑になるのを回避するために、車体の進行方向(走行方向)を基準として規定したものである。
図1は、本発明に係る薬液散布機(スピードスプレーヤ)の一実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示す薬液散布機のA−A矢視線に従う縦断面図であり、その後部を拡大して示す一部拡大縦断面図、図3(A)は、図1に示す薬液散布機の薬液タンク及びボンネット類を取り外した状態の後部を拡大して示す一部拡大分解平面図、図3(B)は、図3(A)から更にコントローラ及びステーを取り外した状態を示す図、図4は、図1に示す薬液散布機のB−B矢視線に従う縦断面図である。
図示実施形態のスピードスプレーヤ1は、走行装置3により支持されて自走自在になっている車体2を備え、その車体2の上側に、前側から、当該スピードスプレーヤ1を運転操作するための操縦部10、薬液を貯蔵するための半円筒状の薬液タンク20、薬液タンク20に貯留された薬液を散布(噴霧)するための散布装置30が搭載されている。また、薬液タンク20の下側に、走行駆動源としての走行用電動モータ5(図2〜図4参照)、散布装置30の散布用ポンプ31や送風機33の駆動源としての作業機用モータ35(図3、図4参照)、走行用電動モータ5や作業機用電動モータ35、その走行用電動モータ5や作業機用電動モータ35の駆動状態を制御するコントローラ5a、35a等の電源としてのバッテリ7等が配備されている。
走行装置3は、主に、車体2の前部及び後部に取り付けられた左右一対の前輪4a、4a及び後輪4b、4bと、車体2のやや後ろ寄りに取り付けられた変速機(ミッション)6(図2〜図4参照)とから構成されており、前輪4aは、操縦部10に設けられたステアリングハンドル12からの操舵を受けて操舵自在となっている。変速機6は、当該変速機6の上側の車体2に装備された走行用電動モータ5に連結されており、当該走行用電動モータ5の回転駆動力が、変速機6を介して前輪4a及び後輪4bに伝達され、これにより、当該スピードスプレーヤ1は、前輪4a及び後輪4bがともに走行用電動モータ5からの動力を受けて駆動する四輪駆動とされ、かつ、ステアリングハンドル12からの操舵を受けて車体2を進行方向に向ける四輪操舵方式とされている。
前記操縦部10には、運転席11やステアリングハンドル12等が配設されるとともに、その運転席11の近傍には、各種のスイッチ(例えば、走行用電動モータ5や作業機用モータ35の起動スイッチ)、操作レバー(例えば、車体2の前後進切換レバー等)、設定ダイヤル(例えば、送風機33の送風量設定ダイヤル、薬液散布量設定ダイヤル、散布パターン設定ダイヤル等)、アクセルペダル、ブレーキペダル、当該スピードスプレーヤ1の各種状態(例えば、送風機33の送風量、薬液散布量、薬液タンク20内の薬液の残量、バッテリ7の残量等)を視認するためのモニタ等が配備されている。作業者による上記各種スイッチ等の操作情報は、不図示の通信線を介してまたは無線通信を介して、走行用電動モータ5や作業機用電動モータ35の駆動状態を制御するコントローラ5a、35aに送信される。
前記車体2の後部に搭載された散布装置30は、主に、散布用ポンプ31(図2〜図4参照)、複数の散布ノズル32、散布用ポンプ31と各散布ノズル32とを接続する導液管(不図示)、及び軸流式送風機(以下、単に送風機と称する)33から構成されている。また、前記送風機33は、図2を参照すればよく理解されるように、基本的に、車体2の前後方向に沿った軸線Lを有する円筒状の風胴33a、該風胴33a内に設けられた軸流ファン(動翼)33b及び整流板33cを有する整流胴33d、軸流ファン33bの後方に配設された凹状のスピンナ33eからなり、その軸流ファン33bは、円筒状のハブ33fと、そのハブ33fの外周側に一体的に形成された作業ファン33gと、ハブ33fの内周側に一体的に形成され、前記作業ファン33gとは逆向きに傾斜した排風ファン33hとを有している。なお、ここでは、風胴33aと軸流ファン33bのファン軸と整流胴33dとは、同一軸線L上に同心配置されている。
前記散布用ポンプ31や導液管は、薬液タンク20(の後面)と散布装置30の送風機33との間に形成された空間(の上方及び側方)を覆うために車体2に載設された半円筒状のボンネット(カバー部)34により覆われている。図3及び図4を参照すればよく理解されるように、散布用ポンプ31(の入力軸)及び送風機33(の軸流ファン33bのファン軸)はそれぞれ、プーリ及び該プーリに巻回された伝動ベルト36、37を介して作業機用電動モータ35(の後方に延びる動力取出軸)に連結されており、当該作業用電動モータ35の回転駆動力により散布用ポンプ31及び送風機33が駆動されて、各散布ノズル32から車体2の上方及び左右外方へ向けて放射状に薬液が自動的に散布(噴霧)されるようになっている。
なお、各散布ノズル32から散布される薬液の散布量(すなわち、散布用ポンプ31から各散布ノズル32へ送出される薬液量)や送風機33の送風量(すなわち、送風機33の軸流ファン33bの回転数)は、適宜の機構により調整可能となっている。
前記した散布装置30の具体的な構成は、散布用ポンプ31と送風機33(の軸流ファン33b)が内燃エンジンに代えて作業機用電動モータ35で駆動される以外は従来知られた構成であるため、ここでは、その詳細な説明は割愛する(例えば、特許文献2参照)。
前記走行用電動モータ5や作業機用電動モータ35の制御用のコントローラ5a、35aは、薬液タンク20と散布装置30の送風機33との間に配設されており、その上方及び側方が、下側が開口した半円筒状の前記ボンネット34により覆われている。より詳細には、図2〜図4を参照すればよく理解されるように、走行用電動モータ5の制御用の走行用コントローラ5aと作業機用電動モータ35の制御用の作業機用コントローラ35aとは、送風機33の軸流ファン33bのファン軸より上方に位置するように、車体2に取り付けられたステー8の天板8aの上面側に左右方向に並んで載置固定され、それらを水や埃から保護すべく、その周囲が略矩形状のカバー9により覆われている。ここでは、作業機用コントローラ35aが軸流ファン33bのファン軸の上方に位置するように配置され、走行用コントローラ5aが、その右側に位置するように配置されている。なお、前記カバー9には、後述する冷却ファン38による作業機用コントローラ35aの冷却効率を高めるべく、その側面や上面に該カバー9内に空気を導入するための通気口を設けてもよい。
また、本実施形態では、薬液散布作業時に負荷が大きくなる作業機用コントローラ35aを冷却すべく、ステー8の天板8aの裏面側における前記作業機用コントローラ35aの下側に、バッテリ7に蓄えられた電力を利用して駆動される冷却ファン38がそのファン軸を上下方向に向けて取り付けられている(図2参照)。また、図示は省略するが、前記作業機用コントローラ35aの下部には、前記冷却ファン38による冷却効率を高めるための冷却フィンがステー8の天板8aの裏面側に露出するように付設されている。冷却ファン38は、ボンネット34内の換気を常時行うべく、当該スピードスプレーヤ1の使用時(走行時や薬液散布作業時等)に常時駆動するようにしてもよいし、作業機用コントローラ35aの負荷が大きくなる薬液散布作業時のみに駆動するようにしてもよい。
このように構成されたスピードスプレーヤ1では、バッテリ7に蓄えられた電力を利用して走行用電動モータ5と作業機用電動モータ35とを駆動させると、走行用電動モータ5からの動力を受けて前輪4a及び後輪4bが駆動(四輪駆動)され、作業機用電動モータ35からの動力を受けて散布用ポンプ31等の補機類及び送風機33が駆動されるとともに、作業機用コントローラ35aの下方に設けられた冷却ファン38が回転駆動される。送風機33の軸流ファン33b及び冷却ファン38の回転により、車体2の下方からボンネット34の下方開口34aを介してその内部に外部の空気が吸入され(矢印A1)、ボンネット34内に吸入された空気の一部が、作業機用コントローラ35aが載置されたステー8の側方を通って上昇し、作業機用コントローラ35aの下部に設けられた冷却フィンの周りを流過して(矢印A2)作業機用コントローラ35aで発生する熱を吸熱する。作業機用コントローラ35aで発生する熱を吸熱した空気は作業機用コントローラ35a(の冷却フィン)の下側に隣接して設けられた冷却ファン38に吸引され、当該冷却ファン38から下向きに且つ風洞33a(整流胴33d)の軸線L方向に向けて送風され(矢印A3)、ボンネット34内に吸入された空気の他部と合流し、軸流ファン33bにおける排風ファン33hの回転によって整流胴33d内に送られる(矢印A4)。整流胴33d内を流過してハブ33fの内側の排風ファン33hから後方に向けて排風された空気は、スピンナ33eによってハブ33fの外周側へ放出され(矢印A5)、軸流ファン33bにおける作業ファン33gの回転によって送風機33の後方から当該送風機33内に吸い込まれる空気と合流し、作業ファン33gから風胴33aと整流胴33dとの間を通って風胴33aの前方の吐風口から放射状に吐出される(矢印A6)。これにより、吐風口に配設された各散布ノズル32から散布された霧状の薬液が、前記吐風口から外部に向けて放射状に吐出される空気流により、より広範囲に且つより遠方まで拡散されるので、作業者は、果樹園等の圃場内で当該スピードスプレーヤ1を走行させながら、圃場内の農作物に対して薬液散布作業を効率的に行うことができる。
また、本実施形態のスピードスプレーヤ1では、冷却ファン38が冷却対象となる作業機用コントローラ35aの下方に設けられ、送風機33の軸流ファン33b及び冷却ファン38の回転により、作業機用コントローラ35a及び冷却ファン38の上方及び側方を覆うボンネット34の下方開口34aを介してボンネット34内に吸入した空気の少なくとも一部を、作業機用コントローラ35aの周りに流過させて作業機用コントローラ35aで発生する熱を吸熱させながら送風機33の整流胴33dの軸線L方向へ指向し、その整流胴33d内を流過させて吐風口から吐出するようにしたので、機体(車体)前後長を長くすることなく、作業機用コントローラ35aで発生した熱を吸熱した冷却風をボンネット34内から吐風口を通して外部に効率良く排出でき、当該作業機用コントローラ35aを効果的に冷却することができる。また、その際、各散布ノズル32から散布される薬液の影響の少ない車体2の下方からボンネット34の下方開口34aを介してその内部に外部の空気を取り込むようにしたので、冷却対象となる作業機用コントローラ35aに薬液が付着することも抑制することができる。
また、前記冷却ファン38が作業機用コントローラ35aよりも整流胴33dの軸線Lの近くに位置するように配置され、作業機用コントローラ35aで発生する熱を吸熱した空気を冷却ファン38で吸引して整流胴33d内に流過させるようにしたので、湿った空気に含まれる水分や粉塵が作業機用コントローラ35aに付着することを抑制できるとともに、作業機用コントローラ35aが冷却ファン38の外側に配置されるため、当該作業機用コントローラ35aのメンテナンス性を確保することもできる。
さらに、作業機用コントローラ35aが整流胴33dの軸線Lの上方に位置するように配置され、その作業機用コントローラ35aの下方に設けられた冷却ファン38が、作業機用コントローラ35aで発生する熱を吸熱した空気を整流胴33dの軸線L方向に向けて送風するように位置決めされているので、作業機用コントローラ35aで発生する熱を吸熱した空気を整流胴33d内に円滑に送ることができる。
また、前記冷却ファン38が作業機用コントローラ35aの下側に配置され、作業機用コントローラ35aで発生する熱を吸熱した空気を冷却ファン38で下向きに送風するようにしたので、当該冷却ファン38がボンネット34の下方開口34aに対向するように配置され、当該冷却ファン38の風量(冷却風量)を確保できるため、当該作業機用コントローラ35aの冷却効率を更に高めることができる。
さらに、薬液タンク20を、冷却対象となる作業機用コントローラ35a等の内機部品や冷却ファン38や散布装置30と分けてその前方に配置したので、内機部品を集めて配置でき、そのメンテナンス性が向上するとともに、冷却対象となる作業機用コントローラ35a等の内機部品に対する水滴や結露、湿気等の影響を抑えることができる。
なお、上記実施形態では、冷却ファン38を冷却対象となる作業機用コントローラ35aの下方に配置しているが、例えば、図5に示すように、冷却ファン38を作業機用コントローラ35aの上方(整流胴33dの軸線に対して作業機用コントローラ35aより遠い位置)に配置し、冷却ファン38の回転により冷却ファン38から下向きに送風された空気を(例えばカバー9の上面に形成した通気口を通して)作業機用コントローラ35aの周りを流過させ、作業機用コントローラ35aで発生する熱を吸熱させて送風機33の整流胴33d内に送るようにしてもよい。また、図6に示すように、冷却ファン38を作業機用コントローラ35aの側方に配置してもよい。
また、上記実施形態では、冷却対象となる作業機用コントローラ35aを軸流ファン33bのファン軸の上方に配置しているが、例えば、作業機用コントローラ35aを軸流ファン33bのファン軸の下方又は側方に配置し、その作業機用コントローラ35aの上方、下方、もしくは側方に冷却ファン38を設置してもよいことは勿論である。
また、上記実施形態では、作業機用電動モータ35を制御するための作業機用コントローラ35aを冷却ファン38による冷却対象としているが、その冷却対象としては、上記の内機部品に限定されず、例えば、走行用電動モータ5を制御するための走行用コントローラ5a、駆動源としての電動モータ(作業機用電動モータ35や走行用電動モータ5)、図示例では使用していないが駆動源としての内燃エンジン等の各種内機部品のいずれかもしくはその複数を冷却対象としてもよいことは言うまでも無い。
また、上記実施形態では、車体2に載設された半円筒状のボンネット(カバー部)34により、薬液タンク20と散布装置30の送風機33との間に配設された内機部品の上方及び側方を覆っているが、例えば、薬液タンク20もしくは散布装置30の一部を後方もしくは前方に突出させてその内機部品の上方及び側方を覆うようにしてもよい。
また、走行装置3や車体2の前部に設けられた操縦部10、散布装置30の具体的構成、薬液タンク20の形状、各構成要素(操縦部10、薬液タンク20、散布装置30、走行用電動モータ5及び作業機用電動モータ35等の電動モータ、走行用電動モータ5及び作業機用電動モータ35の制御用のコントローラ5a、35a、バッテリ7等)の配置構成は、図示例に限定されず、本発明の概念に逸脱することなく、適宜に変更し得ることは言うまでも無い。
1 スピードスプレーヤ(薬液散布機)
2 車体
3 走行装置
4a 前輪
4b 後輪
5 走行用電動モータ
5a 走行用コントローラ
6 変速機
7 バッテリ
8 ステー
8a ステーの天板
9 カバー
10 操縦部
11 運転席
12 ステアリングハンドル
20 薬液タンク
30 散布装置
31 散布用ポンプ
32 散布ノズル
33 軸流式送風機
33a 風胴
33b 軸流ファン
33c 整流板
33d 整流胴
33e スピンナ
33f ハブ
33g 作業ファン
33h 排風ファン
34 ボンネット(カバー部)
34a ボンネットの下方開口
35 作業機用電動モータ
35a 作業機用コントローラ
36、37 伝動ベルト
38 冷却ファン

Claims (5)

  1. 薬液を貯留するための薬液タンクと、風胴内に軸流ファン及び整流胴が設けられた軸流式送風機を有し、前記軸流ファンの回転により外部から吸入した空気を前記風胴に設けられた吐風口から吐出して前記薬液タンクに貯留された薬液を外部に向けて散布する散布装置とが搭載され、前記散布装置の軸流送風機の前方に熱源となる内機部品及び該内機部品を冷却するための冷却ファンが配設され、前記内機部品及び前記冷却ファンの上方及び側方を覆い、かつ下側が開口したカバー部が備えられた薬液散布機であって、
    前記軸流ファン及び前記冷却ファンの回転により、前記カバー部の下方開口を介して該カバー部内に吸入した空気の少なくとも一部を、前記内機部品の周りに流過させて該内機部品で発生する熱を吸熱させながら前記整流胴の軸線方向へ指向し、該整流胴内を流過させて前記吐風口から吐出するようにしたことを特徴とする薬液散布機。
  2. 前記冷却ファンが前記内機部品よりも前記整流胴の軸線の近くに位置するように配置され、前記内機部品で発生する熱を吸熱した空気を前記冷却ファンで吸引して前記整流胴内に流過させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の薬液散布機。
  3. 前記冷却ファンが前記内機部品の下側に配置され、前記内機部品で発生する熱を吸熱した空気を前記冷却ファンで下向きに送風するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の薬液散布機。
  4. 前記内機部品及び前記冷却ファンは、前後方向に配備された前記薬液タンクと前記散布装置の軸流送風機との間に配設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の薬液散布機。
  5. 前記内機部品は、前記軸流式送風機の駆動源としての電動モータを制御するコントローラを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の薬液散布機。
JP2015129578A 2015-06-29 2015-06-29 薬液散布機 Active JP6557069B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015129578A JP6557069B2 (ja) 2015-06-29 2015-06-29 薬液散布機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015129578A JP6557069B2 (ja) 2015-06-29 2015-06-29 薬液散布機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017012026A true JP2017012026A (ja) 2017-01-19
JP6557069B2 JP6557069B2 (ja) 2019-08-07

Family

ID=57827331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015129578A Active JP6557069B2 (ja) 2015-06-29 2015-06-29 薬液散布機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6557069B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111468322A (zh) * 2020-04-14 2020-07-31 新石器慧通(北京)科技有限公司 载体上液体喷洒装置、方法及控制装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02122854A (ja) * 1988-10-31 1990-05-10 Kubota Ltd 薬剤散布車
JPH02144615U (ja) * 1989-05-10 1990-12-07
JPH03105960U (ja) * 1990-02-20 1991-11-01
JP2013092085A (ja) * 2011-10-25 2013-05-16 Honda Motor Co Ltd エンジン作業機

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02122854A (ja) * 1988-10-31 1990-05-10 Kubota Ltd 薬剤散布車
JPH02144615U (ja) * 1989-05-10 1990-12-07
JPH03105960U (ja) * 1990-02-20 1991-11-01
JP2013092085A (ja) * 2011-10-25 2013-05-16 Honda Motor Co Ltd エンジン作業機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111468322A (zh) * 2020-04-14 2020-07-31 新石器慧通(北京)科技有限公司 载体上液体喷洒装置、方法及控制装置
CN111468322B (zh) * 2020-04-14 2021-09-24 新石器慧通(北京)科技有限公司 载体上液体喷洒装置、方法及控制装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6557069B2 (ja) 2019-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7253462B2 (ja) 電動式手持ち作業機
CA2687854C (en) Use of fan shroud to ventilate engine compartment
JPH0688524A (ja) 作業車の原動部構造
JP6557069B2 (ja) 薬液散布機
JP2017197174A (ja) 内燃機関を備える船外機
JP2007032477A (ja) 車両
JP6751531B2 (ja) コンバインの原動部構造
KR101916047B1 (ko) 엔진룸 인캡슐레이션 보완장치
JP2022054993A (ja) バキュームブロワ
JP6710179B2 (ja) 薬剤散布車
CN104620759B (zh) 电动割草机
JP4650806B2 (ja) スプレーヤ
JP2019014466A (ja) 作業車
JPH053253Y2 (ja)
JP2016089684A (ja) スピードスプレーヤ
JP2000051754A (ja) 薬液散布車
JP2019054751A (ja) コンバインの原動部構造
JP6669231B2 (ja) コンバインの原動部構造
JPH0711776Y2 (ja) スクリーン用異物除去装置
JP2004105914A (ja) スピードスプレーヤ
JP5100164B2 (ja) 乗用型作業機の操作装置
KR101947117B1 (ko) 콤바인의 방진스크린 이물질 제거장치
JP2000233651A (ja) 建設機械の排気構造
JP2508315Y2 (ja) スピ―ドスプレ―ヤのエンジンル―ム用排熱装置
JPS5928700Y2 (ja) 自走式動力噴霧機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6557069

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250