JP2017011938A - グリッド制御装置、グリッド制御システム及びグリッド制御プログラム - Google Patents

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Tsunetomo Yamashita
恒友 山下
江幡 良雄
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Abstract

【課題】複数の蓄電池に需給アンバランス電力を適切に割り当てて、負荷周波数調整力が不足することを防止できるグリッド制御装置、グリッド制御システム及びグリッド制御プログラムを提供する。【解決手段】複数の蓄電池2が充放電を行う電力系統の需給アンバランス電力を取得する需給アンバランス取得部110と、複数の蓄電池2のそれぞれのSOCを取得するSOC取得部120と、複数の蓄電池2に充電電力及び放電電力の双方若しくは一方を配分する配分部130とを有し、配分部130は、需給アンバランス電力と、各蓄電池2の充電電力及び放電電力の変化量の合計値とが等しく、且つ各蓄電池2のSOCが等しくなるように、各蓄電池2に対する充放電の指令値を作成する指令値作成部131を有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、蓄電池を利用して電力系統の需給バランスを維持するグリッド制御装置、グリッド制御システム及びグリッド制御プログラムに関する。
近年、電力系統と情報通信技術を連系させた電力網により、高効率化や高信頼性を実現するグリッド制御システムの導入が、スマートメータ、分散型電源等の設置とともに、必要不可欠となっている。
従来から、電力系統は、発電所などで発電される供給電力と、負荷で消費される需要電力とのバランスを維持するように運用されている。もし、供給電力と需要電力との間にアンバランスが生じると、電力系統の周波数が変動したり、当該電力系統と他の電力系統とを連系する連系線の潮流に変動が生じる。
このため、グリッド制御システムにおいても、これらの変動を監視して、周波数や連系線潮流を所定の値に維持するように、発電所などで発電する供給電力を調整する機能が重要となる。
このような需給調整は、需要電力の変動周期に応じて、以下のように、主に三つの機能により行われている。
(a)ガバナーフリー機能
(b)負荷周波数制御機能
(c)経済負荷配分制御機能
ガバナーフリー機能は、電力系統の周波数変動に応じて自動的に発電機の供給電力を制御する機能である。これは、例えば、数分以下のように、最も短い周期の需要電力の変動分に対応する。
負荷周波数制御機能は、電力系統の需給アンバランス電力に応じて、各発電所の供給電力を制御することにより、系統周波数を保持する機能である。これは、例えば、数分〜10分程度の周期での需要電力の変動に対応する。経済負荷配分制御機能は、電力需要の変化に応じて、異なる発電機の出力配分を決定し、発電機出力を制御する機能である。これは、例えば、10分以上の長い周期の需要電力の変動に対応する。
ここで、蓄電池技術の発達に伴って、蓄電池を負荷周波数制御機能に応用する技術が提案されている。この技術は、発電機の供給電力を増減することによって需要電力の変動に対応するのと同等の機能を、蓄電池の充放電によって実現しようとするものである。例えば、火力発電機や水力発電機の代わりに、蓄電池を負荷周波数制御機能に利用することが述べられている(特許文献1参照)。
特開2001−37085号公報 特開2012−16077号公報
しかし、蓄電池は、火力発電機や水力発電機に比べて、一台あたりの容量が小さい。このため、火力発電機や水力発電機の代わりに蓄電池を用いる場合は、数多くの蓄電池を利用する必要がある。但し、多数の蓄電池を利用した場合に、各蓄電池へ、どのように需給アンバランス電力を割り当てるかについては、考慮されていなかった。
一般的に、蓄電池は、充電量を多く確保する場合には、充電深度(以下、SOC:State of chargeと呼ぶ)が小さい方が望ましく、放電量を多く確保する場合は、SOCが大きい方が望ましい。このため、複数の蓄電池を用いて系統周波数維持のために充放電をする際に、SOCが小さい蓄電池を優先して充電対象とし、SOCが大きい蓄電池を優先して放電対象とし、優先順位の高い蓄電池に、需給アンバランス電力に応じた充放電電力を優先して割り当てる技術が提案されている(特許文献2参照)。
このような技術では、優先順位を決めて、最優先順位の蓄電池から順番に各蓄電池の割り当て可能な上限値まで充放電電力を割り当てて、全ての需給アンバランス電力が割り当てられるまで、充放電を繰り返す。
しかし、この場合、特定の蓄電池へ充放電電力を過度に割り当ててしまい、放電可能電力量がゼロ即ちSOCが0%になる蓄電池が生じたり、充電可能電力量がゼロ即ちSOCが100%になる蓄電池が生じる。すると、特定の蓄電池に、需給アンバランス電力に応じて充放電電力を割り当てて配分することができなくなるという弊害が生じる。
これに対処するため、蓄電池の放電可能電力量がゼロ、即ちSOCがゼロになることを防止するために、SOCが閾値以下になった蓄電池を検出し、強制充電することが考えられる。しかし、この場合、強制充電する頻度が多くなったり、あるいは、充電可能電力量がゼロ、即ちSOCが100%になってしまい、負荷周波数調整力が不足しやすいといった問題があった。
本発明は、上記のような従来技術の問題を解決するために提案されたものであり、その目的は、複数の蓄電池に需給アンバランス電力を適切に割り当てて、負荷周波数調整力が不足することを防止できるグリッド制御装置、グリッド制御システム及びグリッド制御プログラムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の実施形態のグリッド制御装置は、複数の蓄電池が充放電を行う電力系統の需給アンバランス電力を取得する需給アンバランス取得部と、複数の蓄電池のそれぞれのSOCを取得するSOC取得部と、複数の蓄電池に充電電力及び放電電力の双方若しくは一方を配分する配分部と、を有し、前記配分部は、前記需給アンバランス電力と、各蓄電池の充電電力及び放電電力の変化量の合計値とが等しく、且つ各蓄電池のSOCが等しくなるように、各蓄電池に対する充放電の指令値を作成する指令値作成部とを有することを特徴とする。
また、他の実施形態のグリッド制御装置は、複数の蓄電池が充放電を行う電力系統の需給アンバランス電力を取得する需給アンバランス取得部と、複数の蓄電池のそれぞれのSOCを取得するSOC取得部と、複数の蓄電池に充電電力及び放電電力の双方若しくは一方を配分する配分部と、を有し、前記配分部は、前記SOCに基づく充電電力余裕比又は放電電力余裕比で需給アンバランス電力を配分して、充放電電力の変化量の合計と等しくなるように、充放電の指令値を作成する指令値作成部を有することを特徴とする。
なお、他の態様として、上記の各部の機能をコンピュータ又は電子回路により実現するための方法及びコンピュータに実行させるプログラムとして捉えることもできる。また、他の態様として、通信ネットワークを介して、蓄電池に接続されたグリッド制御システムとして捉えることもできる。
第1の実施形態のグリッド制御システムを示すブロック図 第2の実施形態における配分部を示すブロック図 第2の実施形態において、各蓄電池のSOCが同じ場合の需給アンバランス電力の配分手法を示す説明図 第2の実施形態において、各蓄電池のSOCが異なる場合の需給アンバランス電力の配分手法を示す説明図 第2の実施形態の配分部の処理手順を示すフローチャート 第3の実施形態の配分部を示すブロック図 第3の実施形態において、各蓄電池のSOCが異なる場合の需給アンバランス電力の配分手法を示す説明図 第3の実施形態における配分部の処理手順を示すフローチャート 第4の実施形態の配分部を示すブロック図 第5の実施形態の配分部を示すブロック図 他の実施形態のグリッド制御システムを示すブロック図
[第1の実施形態]
[構成]
本実施形態は、図1のブロック図に示すように、複数の蓄電池2a、2b、…2nを、グリッド制御装置100によって制御するグリッド制御システム1である。以下、複数の蓄電池2a、2b、…2nを区別せずに示す場合には、蓄電池2とする。
蓄電池2は、充電及び放電の双方を行うことが可能な二次電池である。鉛蓄電池、リチウムイオン電池、ニッケル・水素電池等が普及しているが、現在又は将来において利用可能なあらゆる蓄電池2を適用可能である。各蓄電池2は、単体であっても、複数の集合体であってもよい。つまり、各蓄電池2は、蓄電池システムとして構成されたものも含む。
各蓄電池2は、それぞれパワーコンディショナー等の制御部14a、14b、…14nを介して、電力系統に接続されている。制御部14a、14b、…14nは、グリッド制御装置100からの指令値により、蓄電池2の充電、放電を制御する装置である。以下、複数の制御部14a、14b、…14nを区別せずに示す場合には、制御部14とする。
各蓄電池2には、それぞれSOC検出部13a、13b、…13nが接続されている。SOC検出部13a、13b、…13nは、各蓄電池2a、2b、…2nのSOCを示す情報を検出し、グリッド制御装置100に出力する処理部である。以下、複数のSOC検出部13a、13b、…13nを区別せずに示す場合には、SOC検出部13とする。
SOC(State of charge)を示す情報は、蓄電池2の充電状態を示す情報である。例えば、あとどれだけ充電可能かを示す充電可能電力量を示す値、あとどれだけ放電できるかを示す放電可能電力量を示す値、満充電に対する充電電力量の割合を示す値のいずれでもよい。実際に使用されている名称がSOCと異なっていても、実質的に充電状態を示す情報であれば、本実施形態におけるSOCに該当する。例えば、SOCを充電深度と呼ぶ場合もある。SOCを示す情報の検出方法は、特定の手法には限定されない。
[グリッド制御装置]
グリッド制御装置100は、需給アンバランス取得部110、SOC取得部120、配分部130、指令値出力部140を有する。
需給アンバランス取得部110は、複数の蓄電池2が充放電を行う電力系統の需給アンバランス電力を取得する処理部である。需給アンバランス電力は、供給電力と需要電力との相違を示す値である。実際に使用されている名称が需給アンバランス電力と異なっていても、実質的に供給電力と需要電力との相違を示す値であれば、本実施形態における需給アンバランス電力に該当する。
一般的に、需給アンバランス電力は、電力系統の周波数偏差と連系線潮流の計画値からの偏差の両方又はその一方から算出される。日本では、地域要求量(Area Requirement)と呼び、ARと略する。また、欧米では、ARと符号を反対にしたものをACE(Area Control Error)と呼んでいる。需給アンバランス電力は、例えば、系統を管理するシステムからネットワークを介して取得することができる。
SOC取得部120は、複数の蓄電池2a、2b、…2nのそれぞれのSOCを示す情報を取得する処理部である。つまり、SOC取得部120は、各SOC検出部13a、13b、…13nから送信されたSOCを示す情報を受信しSOCを作成して、後述する配分部130に渡す。
配分部130は、複数の蓄電池2a、2b、…2nに、充電電力及び放電電力の双方若しくは一方を配分する処理部である。この配分部130は、指令値作成部131を有する。指令値作成部131は、需給アンバランス電力と、各蓄電池2a、2b、…2nの充電電力及び放電電力の変化量の合計値とが等しく、且つ各蓄電池2a、2b、…2nのSOCが等しくなるように、各蓄電池2a、2b、…2nに対する充放電の指令値を作成する処理部である。ここで、各蓄電池2a、2b、…2nとは、全ての蓄電池2a、2b、…2nを対象とする場合も、後述する実施形態のように、一部の蓄電池2を対象とする場合も含まれる。「SOCが等しくなるように」とは、SOCを変化させる対象となる蓄電池2のSOCが等しくなるように充電又は放電させる場合、又はSOCが等しくなる値に近づくように充電又は放電させる場合を含む。
SOCが等しくなるように、充電電力、放電電力を計算する方法は種々のものが適用可能である。複数の蓄電池2に期待される共通の目標値としてのSOCを設定し、複数の蓄電池2のSOCが、この目標値となるように、各蓄電池2の充電電力、放電電力を決定してもよい。また、一時的な目標値としてのSOCを満たす充電電力、放電電力を決定し、さらに、目標値のSOCを変化させて、これを満たす充電電力、放電電力を決定するという処理を繰り返し、最終的に、各蓄電池2のSOCが所望の共通の値に揃うようにしてもよい。
なお、蓄電池2の充放電電力には上下限がある。また、一回の指令値によって(充放電電力×指令値送信周期)で計算される電力量に対応する分しかSOCは変化しない。これらのことから、一回の指令値によって全蓄電池2のSOCを等しくできない場合があったとしても、配分部130はSOCが等しくなるように指令値を毎周期に計算する。SOCを等しくすることによって特定の蓄電池2のSOCが0%や100%になる可能性を低くできる。その結果、放電できない、あるいは充電できない蓄電池2が生じることを防止でき、増加余力、減少余力を最大とすることができる。
指令値は、各蓄電池2の充電電力、放電電力を指示する値である。指令値出力部140は、配分部130から取得した指令値を、充電電力又は放電電力が配分される蓄電池2の制御部14に出力する処理部である。
なお、需給アンバランス取得部110、SOC取得部120、指令値出力部140は、外部との情報の入出力を行うインタフェースとして捉えることができる。このようなインタフェースは、取得した情報をそのまま出力する場合も、取得した情報を出力先の処理に適した形式に変換して出力する場合もある。また、インタフェースは、各部の処理速度の相違を吸収するために情報を一時的に蓄積するバッファとして機能する場合もある。
さらに、図示はしないが、グリッド制御装置100は、記憶部、入力部、出力部を有する。記憶部は、グリッド制御装置100に必要な各種の情報を記憶する処理部である。この記憶部における各情報の記憶領域は、各情報の記憶部又は設定部を構成する。記憶又は設定される情報としては、外部から取得したSOCを示す情報、需給アンバランス電力等が含まれる。また、例えば、指令値、目標値、SOCを変化させる場合の増分及び減分、指令値の充放電電力が需給アンバランス電力を解消したとみなせる差分値としての所定値、各蓄電池2の充放電電力の上限及び下限、各種の基準値も、記憶部に記憶又は設定される情報に含まれる。さらに、記憶部に記憶される情報には、各処理部における演算式、これらの演算式に用いるパラメータ、判定のためのしきい値等、種々の情報も含まれる。
このような記憶部は、典型的には、内蔵された若しくは外部接続された各種メモリ、ハードディスク等により構成できるが、現在又は将来において利用可能なあらゆる記憶媒体を利用可能である。記憶部の記憶の態様も、長時間記憶が保持される態様のみならず、処理のために一時的に記憶され、短時間で消去若しくは更新される態様も含まれる。演算に用いるレジスタ等も、記憶部として捉えることができる。すでに情報が記憶された記憶媒体を、読み取り装置に装着することにより、記憶内容を各種の処理に利用可能となる態様でもよい。
入力部は、グリッド制御装置100に必要な情報の入力、処理の選択や指示を入力する構成部である。この入力部としては、たとえば、キーボード、マウス、タッチパネル(表示装置に構成されたものを含む)、スイッチ等が考えられる。但し、現在又は将来において利用可能なあらゆる入力装置を含む。記憶部に記憶される情報を、入力部から入力することもできる。
出力部は、グリッド制御装置100の処理の過程若しくは処理結果を、管理者、オペレータ等も含むユーザが認識可能となるように出力する構成部である。この出力部としては、たとえば、表示装置、プリンタ等が考えられる。但し、現在又は将来において利用可能なあらゆる出力装置を含む。
[作用]
以上のような本実施形態の作用は、以下の通りである。需給アンバランス取得部110は、定期的に、例えば数秒周期で、外部からの需給アンバランス電力を取得し、配分部130に渡す。SOC検出部13a、13b、…13cは、それぞれが検出したSOCを示す情報を、定期的に、例えば数秒周期で、グリッド制御装置100に出力する。
SOC取得部120は、各制御部14a、14b、…14nが取得したSOCを示す情報からSOCを作成して、配分部130に渡す。指令値作成部131は、需給アンバランス電力を、各蓄電池2a、2b、…2nに配分する配分計算をして、各蓄電池2a、2b、…2nへの指令値を作成する。このとき、指令値作成部131は、需給アンバランス電力と、各蓄電池2a、2b、…2nの充放電電力の変化量の合計値とが等しく、且つ各蓄電池2a、2b、…2nのSOCが等しくなるように、各蓄電池2a、2b、…2nへの充放電の指令値を作成する。
例えば、指令値作成部131は、需給アンバランス電力が供給不足の場合、各蓄電池2a、2b、…2nの充放電電力の変化量の合計値が供給不足を解消するように指令値を計算する。また、配分部130は、需給アンバランス電力が供給過剰の場合、各蓄電池2a、2b、…2nの充放電電力の変化量の合計値が供給過剰を解消するように、指令値を計算する。いずれの場合にも、各蓄電池2a、2b、…2nのSOCが等しくなるようにする。
指令値出力部140は、指令値作成部131が作成した充放電指令値を、各制御部14a、14b、…14nに出力する。各制御部14a、14b、…14nは、受け取った充放電指令に基いて、蓄電池2a、2b、…2nが充放電を行うように制御する。
[効果]
本実施形態は、複数の蓄電池2が充放電を行う電力系統の需給アンバランス電力を取得する需給アンバランス取得部110と、複数の蓄電池2のそれぞれのSOCを取得するSOC取得部120と、複数の蓄電池2に充電電力及び放電電力の双方若しくは一方を配分する配分部130とを有する。
そして、配分部130は、需給アンバランス電力と、各蓄電池2の充電電力及び放電電力の変化量の合計値とが等しく、且つ各蓄電池2のSOCが等しくなるように、各蓄電池2に対する充放電の指令値を作成する指令値作成部131を有する。
以上のように、本実施形態では、複数の蓄電池2のSOCが等しくなるように充電され、又は放電するように、指令値が作成される。このため、需給アンバランス調整の増加余力、減少余力を最大とすることができる。そして、特定の蓄電池2の放電可能電力量がゼロ又は特定の蓄電池2の充電可能電力量がゼロとなる事態が生じる可能性を低減できる。つまり、例えば、SOCが100%になる蓄電池2が生じたり、SOCが0%になる蓄電池2が生じることが防止される。
電力系統の需給バランスを維持するためには、供給の増加余力および減少余力を適切に保有することが必要である。特定の蓄電池2が満充電になると、全蓄電池2の合計の最大放電電力は大きくなるが、全蓄電池2の合計の最大充電電力は小さくなる。いくつかの蓄電池2が満充電になると、全蓄電池2の合計の最大充電電力が小さくなるという問題が生じる。このため、供給過剰時の需給アンバランス調整力が不足する恐れがある。
逆に、多くの蓄電池2の充電電力量がなくなると、全蓄電池2の合計の最大放電電力が小さくなるという問題が生じる。このため、供給不足時の需給アンバランス調整力が不足する恐れがある。供給の増加余力が増加しても、供給の減少余力が不足してもいけないし、その逆であってもいけない。つまり、両方の余力を適切に保有することが必要である。
本実施形態では、各蓄電池2のSOCが等しくなるように制御することにより、需給アンバランス調整の増加余力、減少余力を最大とすることができる。このため、負荷周波数調整力が不足するといった問題が生じることを防止でき、系統周波数の維持による停電等の弊害の防止が可能となる。
[第2の実施形態]
[構成]
本実施形態は、基本的には、上記の第1の実施形態と同様の構成である。但し、本実施形態の配分部130は、図2に示すように、目標設定部132、需給判定部133、調整部134、方向判定部135、限度判定部136を有する。
目標設定部132は、指令値作成部131が複数の蓄電池2のSOCを変化させるための共通の目標値となるSOCを設定する処理部である。このSOCの目標値から指令値作成部131が各蓄電池2の指令値を求め、さらに指令値から制御電力を計算する。制御電力は現在充放電電力と指令値との差であり、指令値が需給アンバランスにどれだけ効果を与えるかを示すものである。
需給判定部133は、需給アンバランス電力と、制御電力の充電電力及び放電電力の合計とを比較する処理部である。需給判定部133は、需給アンバランス電力と制御電力合計とを比較して、供給不足か供給過剰かを判定する。制御電力の合計は、充電電力及び放電電力の合計であるため、需給アンバランス電力が供給過剰の場合にも供給不足の場合にも、制御電力によって供給過剰となる場合、供給不足となる場合がある。
調整部134は、需給判定部133による判定結果に基いて、目標設定部132が設定する目標値を変化させる処理部である。調整部134による変更は、以下の通りである。すなわち、調整部134は、需給判定部133が、供給不足と判定した場合には、目標値のSOCを所定の減分だけ減少させる。また、調整部134は、需給判定部133が、供給過剰と判定した場合には、目標値のSOCを所定の増分だけ増加させる。
方向判定部135は、全蓄電池2の充放電電力を零にしたと仮定したら、需給アンバランス電力が供給過剰になるか、供給不足になるかを判定する処理部である。限度判定部136は、指令値が各蓄電池2a、2b、…2nの充放電電力の上限又は下限を超えるか否かを判定する処理部である。
[作用]
以上のような本実施形態の作用の例を、図3及び図4の説明図を参照して説明する。図3、図4は、各蓄電池2a、2b、2nのSOCを、縦軸に%表示している。図3、図4において、白楕円は、目標設定部132が設定した共通の目標値のSOCを示す。これは、指令値に基づいて制御することにより期待されるSOCの値である。黒楕円は、SOC検出部13a、13b、13nにより検出された現時点での各蓄電池2a、2b、2nのSOCである。
以下、指令値作成部131が、指令値を作成する周期を、t1秒とした場合を例に説明する。まず、図3は、現時点での各蓄電池2a、2b、2nのSOCがたまたま同じであって、初期値として全蓄電池2の充放電電力を零にして、つまり制御電力を(−現在充放電電力)にしたと仮定した場合に、方向判定部135が、需給アンバランス電力が供給不足になると判定した場合である。この場合、各蓄電池2a、2b、2nが、t1秒間放電し続けることにより、需給アンバランス電力と放電電力合計値が等しく、且つ各蓄電池2a、2b、2nのSOCが等しくなるように、指令値作成部131は放電電力を計算し、計算された放電電力を指令値とする。
より具体的には、目標設定部132は、各蓄電池2a、2b、2nに期待される共通目標のSOCを一旦設定する。そして、指令値作成部131は、共通目標のSOCをt1秒間で達成するための各蓄電池2a、2b、2nの放電電力を計算し、さらにそれと現在放電電力との差から制御電力を計算する。
需給判定部133は、各蓄電池2a、2b、2nの制御電力を合計した値と、需給アンバランス電力とを比較する。制御電力の合計が需給アンバランス電力よりも小さい場合には、調整部134は、目標設定部132が設定した共通目標のSOCを、所定の減分だけ小さくする。制御電力の合計が需給アンバランス電力よりも大きい場合には、調整部134は、目標設定部132が設定した共通目標のSOCを、所定の増分だけ大きくする。
そして、指令値作成部131は、調整部134により変更された共通目標のSOCをt1秒間で達成するための各蓄電池2a、2b、2nの放電電力を計算し、さらにそれと現在放電電力との差から制御電力を計算する。需給判定部133は、各蓄電池2a、2b、2nの制御電力を合計した値と、需給アンバランス電力とを比較する。調整部134は、比較の結果に応じて、上記のように、共通目標のSOCを変更する。
このような処理を、需給判定部133が、各蓄電池2a、2b、2nの制御電力の合計と需給アンバランス電力が等しくなったと判定するまで繰り返す。なお、各蓄電池2a、2b、2nには、放電電力の上限がある。このため、各蓄電池2a、2b、2nの放電電力を、限度判定部136が判定する上限以内に抑える。このようにして求めた放電電力を指令値とする。
蓄電池2a、2b、2nのSOCがたまたま同じであって、初期値として全蓄電池2の充放電電力を零にして、つまり制御電力を(−現在充放電電力)にしたと仮定した場合に、方向判定部135が、需給アンバランス電力が供給過剰と判定した場合についても、上述の処理と同様に、調整部134が共通目標とするSOCを変更しながら、指令値作成部131が各蓄電池2a、2b、2nの充電電力を計算し、さらにそれと現在充放電電力との差から制御電力を計算する。これを、需給判定部133が、蓄電池2a、2b、2nの制御電力の合計と需給アンバランス電力とが等しくなったと判定するまで繰り返すことによって、蓄電池2の充電電力を求め、それを指令値とする。また、各蓄電池2a、2b、2nの充電電力には上限があるので、各蓄電池2a、2b、2nの充電電力を、限度判定部136が判定する上限以下に抑える。
一方、図4は、各蓄電池2a、2b、2nのSOCが相違している場合で、初期値として全蓄電池2の充放電電力を零にして、つまり制御電力を(−現在充放電電力)にしたと仮定した場合に、需給アンバランス電力が供給不足又は供給過剰になる場合の例である。この場合も、調整部134が共通目標とするSOCを変更しながら、需給判定部133が、蓄電池2a、2b、2nの制御電力の合計と需給アンバランス電力とが等しいと判定するまで繰り返すことによって、指令値を作成する。
例えば、目標設定部132は、各蓄電池2a、2b、2nに期待される共通目標のSOCを一旦設定する。そして、指令値作成部131は、共通目標のSOCをt1秒間で達成するための各蓄電池2a、2b、2nの充放電電力を計算し、さらにそれと現在放電電力との差から制御電力を計算する。蓄電池2aは放電し、蓄電池2b、2nは充電する。
需給判定部133は、各蓄電池2a、2b、2nの制御電力を合計した値と、需給アンバランス電力とを比較する。需給アンバランス電力が供給不足になる場合には、調整部134は、目標設定部132が設定した共通目標のSOCを、所定の減分だけ小さくする。供給過剰となる場合には、調整部134は、目標設定部132が設定した共通目標のSOCを、所定の増分だけ大きくする。
そして、指令値作成部131は、調整部134により変更された共通目標のSOCをt1秒間で達成するための各蓄電池2a、2b、2nの充放電電力を計算し、さらにそれと現在放電電力との差から制御電力を計算する。需給判定部133は、各蓄電池2a、2b、2nの制御電力を合計した値と、需給アンバランス電力とを比較する。調整部134は、比較の結果に応じて、上記のように、共通目標のSOCを変更する。
このような処理を、需給判定部133が、各蓄電池2a、2b、2nの制御電力の合計と需給アンバランス電力とが等しいと判定するまで繰り返す。なお、各蓄電池2a、2b、2nには、充電電力及び放電電力の上限があるので、各蓄電池2a、2b、2nの充電電力及び放電電力を、限度判定部136が判定する上限以内に抑える。
本実施形態のより具体的な処理手順の一例を、図5のフローチャートを参照して説明する。まず、指令値作成部131は、指令値と制御電力を初期化する(ステップS101)。例えば、指令値を0に設定し、制御電力=(−現在充放電電力)とする。
方向判定部135は、もし全蓄電池2の指令値を0にしたら需給アンバランス電力が供給過剰になるか、供給不足になるか、供給過不足がないかを判定する(ステップS102)。次に、目標設定部132は、供給過剰、供給不足に応じて初期目標SOCを設定する(ステップS103a、S103b)。
つまり、供給過剰の場合には(ステップS102の供給過剰)、初期目標SOCとして、全蓄電池2のSOCの最小値に所定の値αを加算した値を設定する(ステップS103a)。αは、所定の設定値である。供給不足の場合には(ステップS102の供給不足)、初期目標SOCとして、全蓄電池2のSOCの最大値から所定の値αを減算した値を設定する。初期目標SOCの設定後、ステップS106へ移る。なお、供給過不足がない場合には(ステップS102の供給過不足なし)、処理を終了する。
指令値作成部131は、指令値作成周期t1秒後に目標SOCにするための各蓄電池2の指令値を計算し、さらに計算した指令値と現在の充放電電力の差から制御電力を算出する(ステップS106)。限度判定部136は、各蓄電池2の計算した指令値が上限を超えるか否か又は下限を超えるか否かを判定する(ステップS107)。上限を超える又は下限を超える場合には(ステップS107のYES)、指令値作成部131は、上限及び下限に収まるように指令値を修正し、再度制御電力を算出する(ステップS106)。
上限及び下限を超えない場合には(ステップS107のNO)、需給アンバランス電力と制御電力合計との差分が、所定の値以下か否かを判定する(ステップS108)。所定の値以下の場合には(ステップS108のYES)、終了する。その後の処理は、上記の第1の実施形態と同様である。
所定の値以下でない場合には(ステップS108のNO)、ステップS104の処理に移る。つまり、需給判定部133は、需給アンバランス電力と全蓄電地2の制御電力の合計を比較する(ステップS104)。供給不足となると判定された場合(ステップS104の供給不足)、調整部134は、共通目標のSOCを所定の減分だけ減少させる(ステップS105a)。また、供給過剰と判定された場合(ステップS104の供給過剰)、調整部134は、共通目標のSOCを所定の増分だけ増加させる(ステップS105b)。
以上のような調整部134による調整後、ステップS106に移り、指令値作成部131によるステップS106と限度判定部136によるステップS107を行い、需給アンバランス電力と制御電力合計の差分が所定の値以下の場合(ステップS108のYES)、処理を終了する。所定の値以下でない場合(ステップS108のNO)、所定の値以下となるまで、ステップS104、S105aまたはS105b、S106、S107及びS108を繰り返して終了する。
[効果]
以上のような本実施形態では、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、本実施形態は、指令値作成部131が複数の蓄電池2のSOCを変化させるための共通の目標値を設定する目標設定部132を有する。
また、本実施形態では、指令値作成部131が算出する制御電力の合計と需給アンバランス電力とを比較して、供給不足か供給過剰かを判定する需給判定部133と、需給判定部133による判定の結果に基いて、目標設定部132が設定する目標値を変化させる調整部134と、を有する。
このため、停止していた蓄電池2を新たに制御対象にした場合など、たとえ各蓄電池2のSOCに一次的にばらつきがあっても、指令値の計算周期毎に行われる上記の作用により、計算周期毎に需給アンバランスを解消しながら、いずれは各蓄電池2のSOCを同一にすることができる。
[第3の実施形態]
(構成)
本実施形態の構成は、基本的には、上記の第2の実施形態と同様の構成である。但し、本実施形態の配分部130は、図6に示すように、電池制限部137を有する。
電池制限部137は、SOCの低い蓄電池2を制御対象としてそれ以外の蓄電池2を制御対象から外す、又はSOCの高い蓄電池2を制御対象としてそれ以外の蓄電池2を制御対象から外す。SOCの低い、高いは、全蓄電池2の中で最も低い、高い又はSOCの目標値等の所定の基準から見て低い、高いで判断できる。なお、本実施形態の需給判定部133は、上述の機能に加えて、需給アンバランス電力と制御電力合計とを比較して、充電しすぎ、充電不足、放電しすぎ、放電不足を判定する。
また、本実施形態の指令値作成部131は、全蓄電池2の充放電電力を零にしたと仮定したら需給アンバランス電力が供給過剰になる場合に、放電中の蓄電池2をなくして充電電力合計を増加させ、且つ各蓄電池2のSOCが等しくなるように、各蓄電池2に対する指令値を作成する処理部である。
また、本実施形態の指令値作成部131は、全蓄電池2の充放電電力を零にしたと仮定したら需給アンバランス電力が供給不足になる場合に、充電中の蓄電池2をなくして放電電力合計を増加させ、且つ各蓄電池2のSOCが等しくなるように、各蓄電池2に対する指令値を作成する処理部である。
(作用)
以上のような本実施形態の作用の例を、図7の説明図を参照して説明する。図7は、各蓄電池2a、2b、…2nのSOCが異なる場合で、全蓄電池2の充放電電力を零にしたと仮定したら需給アンバランスが供給過剰になる場合の例である。まず、目標設定部132は、制御対象となる蓄電池2bのSOCを、所定の増分だけ上げる共通目標のSOCを、初期値として一旦設定する。電池制限部137は、共通目標のSOCより小さいSOCの蓄電池2を制御対象とする。図7のケースでは蓄電池2bだけとなる。
指令値作成部131は、t1秒間充電して、共通目標のSOCにするための充電電力を、制御対象となる蓄電池2bについてのみ計算する。このため、蓄電池2a、2nについての充放電電力は、計算対象とならない。計算対象としない理由は、この例では、蓄電池2a、2nを共通目標のSOCにするためには、放電しなければならなくなるためである。もし、蓄電池2a、2nも計算対象にすると、対象にした蓄電池2bの放電電力に対応するだけの充電も別に行う必要がある。すると、蓄電池2a、2b、2n全体を考えた場合の充放電ロスが多くなる。これを避けるために、最もSOCが低い蓄電池2bのみを対象に、充電電力を作成する。さらに計算した充電電力と現在の充放電電力の差から制御電力を計算する。
また、蓄電池2bの充電電力には上限がある。このため、指令値作成部131は、最大でも限度判定部136により判定される上限に、充電電力を抑える。その結果、需給判定部133は、蓄電池2bの制御電力と需給アンバランス電力を比較する。蓄電池2bの制御電力が需給アンバランス電力に達しないならば、調整部134は、さらに共通目標のSOCを所定の増分だけ増加させる。
次に、電池制限部137は、増加させた共通目標のSOCよりも低いSOCの蓄電池2b、2nを対象とする。つまり、指令値作成部131は、t1秒間充電して共通目標のSOCにするための充電電力を、制御対象となる蓄電池2b、2nについて計算し、さらに充電電力と現在の充放電電力の差から制御電力を計算する。このため、蓄電池2aは、指令値作成の対象とならない。計算対象としない理由は、蓄電池2aを共通目標のSOCにするためには、放電しなければならなくなるためである。
また、蓄電池2b、2nの充電電力には上限がある。このため、指令値作成部131は、最大でも限度判定部136により判定される上限に、充電電力を抑える。そして、需給判定部133は、蓄電池2b、2nの制御電力の合計と需給アンバランス電力を比較する。蓄電池2b、2nの制御電力の合計が、需給アンバランス電力に達しないならば、調整部134は、さらに共通目標のSOCを所定の増分だけ増加させる。
蓄電池2b、2nの制御電力の合計が、需給アンバランス電力を超えたならば、調整部134は、共通目標のSOCを所定の減分だけ減少させる。そして、指令値作成部131が、共通目標のSOCを達成するための充電電力を作成し、さらに充電電力と現在の充放電電力の差から制御電力を計算する。このような処理を、需給判定部133が、蓄電池2a、2b、2nの制御電力合計と需給アンバランス電力とが等しいと判定するまで繰り返す。なお、蓄電池2の充電電力は指令値となる。
以上の説明は、全蓄電池2の充放電電力を零にしたと仮定したら需給アンバランスが供給過剰になる場合の各蓄電池2の指令値作成の方法である。但し、供給不足になる場合も、同様に、需給アンバランス電力と蓄電池2の制御電力合計が同じになるように、指令値作成部131は、各蓄電池2a、2b、2nに対する指令値を作成する。
本実施形態のより具体的な処理手順の例を、図8のフローチャートを参照して説明する。指令値作成部131は全蓄電池2の指令値および制御電力を初期化する。(ステップS121)例えば、全蓄電池2の指令値を0にし、制御電力を(−現在充放電電力)とする。次に、方向判定部135は、全蓄電池2が充放電しないと仮定すると、需給アンバランス電力が供給過剰になるのか、供給不足になるのか、供給過不足なしになるのかを判定する(ステップS122)。供給過剰になると判定した場合は、[1]充電ルーチンへ遷移する。また供給不足になると判定した場合は、[2]放電ルーチンへ遷移する。供給過不足なしと判定した場合は、終了する。
(需給アンバランス電力が供給過剰になる場合)
[1]充電ルーチンにつき以下に説明する。方向判定部135が供給過剰になると判定した場合(ステップS122の供給過剰)、目標設定部132は、初期目標SOCを全蓄電池2の中で最小のSOCである蓄電池2のSOCに、所定値α分を増加させた値に設定する(ステップS123)。次に、ステップS126へ移る。
指令値作成部131は、全蓄電池2を次の周期までに充電により目標値のSOCにするための各蓄電池2の指令値を計算する(ステップS126)。但し、この時、蓄電池制限部137は、次の周期までに放電により目標値のSOCにする必要のある蓄電池2は、制御電力の計算対象から除く(ステップS126)。また、指令値作成部131は各蓄電池2の制御電力を、指令値と現在充放電電力の差から計算する(ステップS126)。
限度判定部136は、各蓄電池2の指令値が充電電力の上限を超えるか否か又は下限を超える(下回る、以下同様)か否かを判定する(ステップS127)。上限を超える又は下限を超える場合には(ステップS127のYES)、指令値作成部131は、上限及び下限に収まるように、再度指令値と制御電力を算出する(ステップS126)。
上限及び下限を超えるものがない場合には(ステップS127のNO)、需給アンバランス電力と全蓄電池2の制御電力合計との差分が、所定の値以下か否かを判定する(ステップS128)。所定の値以下の場合には(ステップS128のYES)、処理を終了する。所定の値以下でない場合には(ステップS128のNO)、ステップS124の処理に移る。
需給判定部133は、需給アンバランス電力と全蓄電池2の制御電力合計を比較する(ステップS124)。需給判定部133が充電しすぎと判定した場合には(ステップS124の充電しすぎ)、調整部134は、目標値のSOCを所定の減分だけ減少させる(ステップS125a)。また、需給判定部133が充電不足と判定した場合には(ステップS124の充電不足)、調整部134は、目標値のSOCを所定の増分だけ増加させる(ステップS125b)。次にステップS126に移る。
そして、指令値作成部131のステップS126と限度判定部136のステップS127とを行い、供給過剰電力と全蓄電池2の制御電力合計との差分が所定の値以下の場合(ステップS128のYES)、処理を終了する。所定の値以下でない場合(ステップS128のNO)、所定の値以下となるまで、ステップS124、S125aまたはS125b、S126、S127及びS128を繰り返して終了する。
(需給アンバランス電力が供給不足になる場合)
[2]放電ルーチンについて以下に説明する。方向判定部135が供給不足になると判定した場合(ステップ122の供給不足)、目標設定部132は、初期目標SOCを全蓄電池2の中で最大のSOCの蓄電池2のSOCに、所定値α分を減少させた値に設定する(ステップ133)。次に、ステップS136へ移る。
指令値作成部131は、全蓄電池2を次の周期までに放電により目標値のSOCにするための各蓄電池2の指令値を計算する(ステップS136)。但し、この時、電池制限部137は、次の周期までに充電により目標値のSOCにする必要のある蓄電池2は、指令値の計算対象から除く(ステップS136)。また、指令値作成部131は各蓄電池2の制御電力を指令値と現在充放電電力の差から計算する(ステップS136)。
限度判定部136は、各蓄電池2の指令値が放電電力の上限を超えるか否か又は下限を超えるか否かを判定する(ステップS137)。上限を超える又は下限を超える場合には(ステップS137のYES)、指令値作成部131は、上限及び下限に収まるように、再度指令値と制御電力を算出する(ステップS136)。
上限及び下限を超えるものがない場合には(ステップS137のNO)、供給不足電力と全蓄電池2の制御電力合計との差分が、所定の値以下か否かを判定する(ステップS138)。所定の値以下でない場合には(ステップS138のNO)、ステップS134の処理に移る。所定の値以下の場合には(ステップS138のYES)、処理を終了する。
需給判定部133は、需給アンバランス電力と全蓄電池2の制御電力合計を比較する(ステップS134)。需給判定部133が放電しすぎと判定した場合には(ステップS134の放電しすぎ)、調整部134は、目標値のSOCを所定の増分だけ増加させる(ステップS135a)。また、需給判定部133が放電不足と判定した場合には(ステップS134の放電不足)、調整部134は、目標値のSOCを所定の減分だけ減少させる(ステップS135b)。次に、ステップS136に移る。
そして、指令値作成部131によるステップS136と、限度判定部136によるステップS137とを行い、供給不足電力と全蓄電地2の制御電力合計との差分が所定の値以下の場合(ステップS138のYES)、処理を終了する。所定の値以下でない場合(ステップS138のNO)、所定の値以下となるまで、ステップS134、S135aまたはS135b、S136、S137及びS138を繰り返して終了する。
[効果]
以上のような本実施形態は、指令値作成部131が、全蓄電池2の充放電電力を零にしたと仮定したら需給アンバランス電力が供給過剰になる場合に、放電する蓄電池2をなくし供給過剰になる電力と各蓄電池2の充電電力の合計が等しく、且つ各蓄電池2のSOCが等しくなるように指令値を作成する。また、指令値作成部131は、全蓄電池2の充放電電力を零にしたと仮定したら需給アンバランス電力が供給不足になる場合に、充電する蓄電池2をなくし供給不足になる電力と各蓄電池2の放電電力の合計が等しく、且つ各蓄電池2のSOCが等しくなるように指令値を作成する。
このため、停止していた蓄電池2を新たに制御対象にした場合など、たとえ各蓄電池2のSOCに一時的にばらつきがあっても、指令値の計算周期毎に行われる上記の作用により、計算周期毎の需給アンバランスを解消しながら、いずれは各蓄電池2のSOCを同一にすることができる。また、特定の実行周期に着目すると、放電指令とともに充電指令を出すことを防止できる。例えば、供給不足なのに充電しなければならなくなる蓄電池2、供給過剰なのに放電しなければならなくなる蓄電池2をなくすことができる。つまり、充電指令と放電指令を一緒に出すのは、損失を考慮すると非経済的なので、充電指令と放電指令を同時に出さないようにすることができる。従って、蓄電池2a、2b、…2nの全体を考えた場合の充放電ロスを小さくすることができる。
[第4の実施形態]
[構成]
本実施形態は、基本的には、上記の第1の実施形態と同様の構成である。但し、図9に示すように、本実施形態の配分部130は、上記の実施形態で示した方向判定部135、電池制限部137に加えて、基準値設定部138a、配分比決定部138bを有する。基準値設定部138aは、需給アンバランス電力を配分する対象となる蓄電池2を決定する基準となる基準値を設定する処理部である。本実施形態においては、基準値設定部138aは、全蓄電池2a、2b、…2nの充電電力量の合計を、全蓄電池2a、2b、…2nの全容量で除した仮想SOCを算出して、この仮想SOCを基準値とする。
配分比決定部138bは、需給アンバランス電力を配分する比率を決定する処理部である。本実施形態の配分比決定部138bは、蓄電池2のSOCに基づく充電電力余裕比又は放電電力余裕比を決定する処理部である。指令値作成部131は、この充電電力余裕比又は放電電力余裕比で需給アンバランス電力を配分して、充放電電力の変化量の合計と等しくなるように、充放電の指令値を作成する。
SOCを満充電に対する充電電力量の割合を示す値とした場合に、各蓄電池2の容量に(1−各蓄電池2のSOC)を乗じた値により、各蓄電池2の充電可能電力量が求まる。この各蓄電池2の充電可能電力量の比が、充電電力余裕比である。つまり、充電電力余裕比で需給アンバランス電力を配分するとは、対象となる蓄電池2のうち、各蓄電池2が充電できる余裕の比率に応じて配分することになる。
また、各蓄電池2の容量に各蓄電池2のSOCを乗じた値により、各蓄電池2の放電可能電力量が求まる。この各蓄電池2の放電可能電力量の比が、放電電力余裕比である。つまり、放電電力余裕比で需給アンバランス電力を配分するとは、対象となる蓄電池2のうち、各蓄電池2が放電できる余裕の比率に応じて配分することになる。
(作用)
以上のような本実施形態の作用の例を、以下に説明する。すなわち、基準値設定部138aは、全蓄電池2a、2b、…2nの充電電力量の合計を、全蓄電池2a、2b、…2nの全容量で除した仮想SOCを算出して、これを基準値として記憶部に設定する。全蓄電池2a、2b、…2nの充電電力量の合計は、各蓄電池2a、2b、…2nの各容量に、それぞれのSOCを乗じた値を合計することにより算出できる。
次に、方向判定部135が、全蓄電池2の充放電電力を零にしたと仮定すると、需給アンバランス電力が供給不足になると判定した場合、電池制限部137は、基準値である仮想SOCより大きいSOCの蓄電池2だけを配分対象とする。そして、配分比決定部138bは、配分対象となる蓄電池2のSOCに基づく放電電力余裕比を決定する。指令値作成部131は、配分比決定部138bが決定した放電電力余裕比に応じて、供給不足電力を各蓄電池2に比例配分してこれを解消するように、放電指令値を作成する。配分対象外の蓄電池2の指令値は0とする。ここで、供給不足電力は、全蓄電池2の充放電電力を零にしたと仮定して計算できる需給アンバランス電力である。
一方、方向判定部135が、全蓄電池2の充放電電力を零にしたと仮定すると、需給アンバランス電力が供給過剰になると判定した場合、電池制限部137は、基準値である仮想SOCより小さいSOCの蓄電池2だけを配分対象とする。そして、配分比決定部138bは、配分対象となる蓄電池2のSOCに基づく充電電力余裕比を決定する。指令値作成部131は、配分比決定部138bが決定した充電電力余裕比に応じて、供給過剰電力を各蓄電池2に比例配分してこれを解消するように、充電指令値を作成する。配分対象外の蓄電池2の指令値は0とする。ここで、供給過剰電力は、全蓄電池2の充放電電力を零にしたと仮定して計算できる需給アンバランス電力である。
[効果]
以上のような本実施形態は、SOCに基づく充電電力余裕比又は放電電力余裕比で需給アンバランス電力を配分して、充放電電力の変化量の合計と等しくなるように、充放電の指令値を作成する。このため、蓄電池2を、SOCを等しくする方向に制御することになり、厳密にSOCを等しくするよりも、計算が簡単でありながら、十分に実用的となる。さらに、配分対象となる蓄電池2を絞ることによって、演算量が少なくなり、グリッド制御システムの構築費が経済的となる。
[第5の実施形態]
[構成]
本実施形態は、基本的には、上記の第4の実施形態と同様の構成である。但し、本実施形態の配分部130は、図10に示すように、範囲設定部138cを有する。範囲設定部138cは、配分比決定部138bが蓄電池2のSOCに基づく充電電力余裕比又は放電電力余裕比を決定する際に、SOCの範囲を所定の範囲に設定する処理部である。この所定の範囲は、100%>SOC>0%で所望の値を設定できる。例えば、20%〜80%の範囲で設定する。なお、この範囲の設定によっても、需給アンバランスを解消できない場合には、配分比決定部138bは、範囲の設定にかかわらず、SOCの0%〜100%の範囲で決定する。
[作用効果]
以上のような本実施形態では、配分比を決定する際のSOCの範囲を所定の範囲とすることにより、放電末あるいは充電末近くの運転を避けることができる。
[第6の実施形態]
[構成]
本実施形態は、基本的には、上記の第4及び第5の実施形態と同様の構成である。但し、本実施形態の基準値設定部138aは、配分対象となる蓄電池2を選択する基準値を、あらかじめ所定のSOCに設定する。この基準値としてのSOCは、例えば、オペレータが所望の値を、入力部を用いて入力したものを使用することができる。
[作用効果]
以上のような本実施形態では、上記の第4及び第5の実施形態と同様の作用効果が得られる。さらに、本実施形態では、基準値を演算する必要がないため、より簡易且つ高速に需給アンバランスの解消が可能となり、より経済性に優れる。
[他の実施形態]
本発明は、上記のような実施形態には限定されない。
(1)外部から取得する情報を内部で生成するグリッド制御システム1として構成することも可能である。例えば、図11に示すように、需給アンバランス算出部3を付加したグリッド制御システム1も構成可能である。需給アンバランス算出部3は、系統を管理するシステム等から、系統周波数と他の系統の連系線潮流の両方又は一方が入力され、需給アンバランス電力を算出する処理部である。
需給アンバランス電力の算出方法には、主として、以下のようなものがある。なお、以下は、一般的なAR(Area requirement)の算出方法であり、k1、k2は系統定数である。
(1)k1×(周波数−基準周波数)+k2×Σ(連係線潮流敬計画値−連係線潮流)
(2)k1×(周波数−基準周波数)
(3)k2×Σ(連係線潮流敬計画値−連係線潮流)
この態様は、需給アンバランス算出部3を付加した以外は、第1の実施形態と同様である。但し、需給アンバランス算出部3は、上記のいずれの実施形態との組み合わせることができる。
需給アンバランス算出部3は、算出した需給アンバランス電力を、需給アンバランス取得部110に渡す。これ以外の作用は、上記の実施形態と同様である。このように、需給アンバランス算出部3により、グリッド制御システム1は、系統内の需給アンバランス電力を自動的に算出することができる。
(2)充電電力及び放電電力の配分手法は、上記の実施形態で示したものには限定されず、他の各種の手法が考えられる。第1の実施形態、第2の実施形態において、厳密に各蓄電池2のSOCを同等とすることに限らず、各蓄電池2のSOCが同等となる方向に、指令値を作成することができれば、他の方法でもよい。上記の実施形態の組み合わせも自由である。例えば、第2の実施形態又は第3の実施形態と、第4〜第6のいずれかの実施形態とを組み合わせることもできる。この場合も、厳密に各蓄電池2のSOCを同等とすることに限らず、各蓄電池2のSOCが同等となる方向に、指令値を作成することができればよい。
(3)グリッド制御システムにおいて管理される蓄電池2の数、規模等は、特定のものには限定されない。各蓄電池2が、地理的に近接しているか、遠隔地にあるか等は問わない。複数の蓄電池2を含む蓄電池群を単位として、管理してもよい。この場合、上記の蓄電池2は、蓄電池群又は蓄電池システムと同義である。
(4)グリッド制御装置100、制御部14、需給アンバランス算出部3等は、プロセッサ、メモリ等を含むコンピュータを所定のプログラムで制御することによって実現できる。この場合のプログラムは、コンピュータのハードウェアを物理的に活用することで、上記のような各部の処理を実現するものである。
なお、上記の各部の処理を実行する方法、プログラム及びプログラムを記録した記録媒体も、実施形態の一態様である。また、ハードウェアで処理する範囲、プログラムを含むソフトウェアで処理する範囲をどのように設定するかは、特定の態様には限定されない。たとえば、上記の各部のいずれかを、それぞれの処理を実現する回路として構成することも可能である。また、上記の各処理部、記憶部等は、共通のコンピュータにおいて実現してもよいし、通信ネットワークで接続された複数のコンピュータによって実現してもよい。
(5)実施形態に用いられる情報の具体的な内容、値は自由であり、特定の内容、数値には限定されない。実施形態において、しきい値に対する大小判断、一致不一致の判断等において、以上、以下、達する、満たす、充足する、として値を含めるように判断するか、超える、より大きい、未満、より小さい、下回る、として値を含めないように判断するかも自由である。したがって、たとえば、値の設定によっては、「以上」を「より大きい」、「超える」、「以下」を「より小さい」、「下回る」、「未満」と読み替えても、実質的には同じである。
(6)本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
2、2a、2b、…2n 蓄電池
3 需給アンバランス算出部
13、13a、13b、…13n SOC検出部
14、14a、14b、…14n 制御部
100 グリッド制御装置
110 需給アンバランス取得部
120 SOC取得部
130 配分部
131 指令値作成部
132 目標設定部
133 需給判定部
134 調整部
135 方向判定部
136 限度判定部
137 電池制限部
138a 基準値設定部
138b 配分比決定部
138c 範囲設定部
140 指令値出力部

Claims (9)

  1. 複数の蓄電池が充放電を行う電力系統の需給アンバランス電力を取得する需給アンバランス取得部と、
    複数の蓄電池のそれぞれのSOCを取得するSOC取得部と、
    複数の蓄電池に充電電力及び放電電力の双方若しくは一方を配分する配分部と、
    を有し、
    前記配分部は、前記需給アンバランス電力と、各蓄電池の充電電力及び放電電力の変化量の合計値とが等しく、且つ各蓄電池のSOCが等しくなるように、各蓄電池に対する充放電の指令値を作成する指令値作成部を有することを特徴とするグリッド制御装置。
  2. 前記指令値作成部は、全蓄電地の充放電電力を零にしたと仮定したら前記需給アンバランス電力が供給過剰になる場合に、放電する蓄電池をなくし供給過剰になる電力と各蓄電池の充電電力の合計が等しく、且つ各蓄電池のSOCが等しくなるように指令値を作成することを特徴とする請求項1記載のグリッド制御装置。
  3. 前記指令値作成部は、全蓄電地の充放電電力を零にしたと仮定したら前記需給アンバランス電力が供給不足になる場合に、充電する蓄電池をなくし供給不足になる電力と各蓄電池の放電電力の合計が等しく、且つ各蓄電池のSOCが等しくなるように指令値を作成することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のグリッド制御装置。
  4. 複数の蓄電池が充放電を行う電力系統の需給アンバランス電力を取得する需給アンバランス取得部と、
    複数の蓄電池のそれぞれのSOCを取得するSOC取得部と、
    複数の蓄電池に充電電力及び放電電力の双方若しくは一方を配分する配分部と、
    を有し、
    前記配分部は、SOCに基づく充電電力余裕比又は放電電力余裕比で需給アンバランス電力を配分して、充放電電力の変化量の合計と等しくなるように、充放電の指令値を作成する指令値作成部を有することを特徴とするグリッド制御装置。
  5. 前記充電電力余裕比又は放電電力余裕比を、所定の範囲に設定する範囲設定部を有することを特徴とする請求項4記載のグリッド制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のグリッド制御装置と、
    系統周波数と他の系統との連系線潮流の双方又はいずれか一方に基いて、需給アンバランス電力を算出する需給アンバランス算出部と、
    を有することを特徴とするグリッド制御システム。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のグリッド制御装置と、
    複数の蓄電池と、
    前記複数の蓄電池の制御装置と、
    前記複数の蓄電池のSOCを検出するSOC検出部と、
    を有することを特徴とするグリッド制御システム。
  8. コンピュータに、
    複数の蓄電池が充放電を行う電力系統の需給アンバランス電力を取得する需給アンバランス取得処理と、
    複数の蓄電池のそれぞれのSOCを取得するSOC取得処理と、
    前記需給アンバランス電力と、各蓄電池の充電電力及び放電電力の変化量の合計値とが等しく、且つ各蓄電池のSOCが等しくなるように、複数の蓄電池に充電電力及び放電電力の双方若しくは一方を配分する配分処理と、
    を実行させることを特徴とするグリッド制御プログラム。
  9. コンピュータに、
    複数の蓄電池が充放電を行う電力系統の需給アンバランス電力を取得する需給アンバランス取得処理と、
    複数の蓄電池のそれぞれのSOCを取得するSOC取得処理と、
    前記SOCに基づく充電電力余裕比又は放電電力余裕比で需給アンバランス電力を配分して、充放電電力の変化量の合計と等しくなるように、複数の蓄電池に充電電力及び放電電力の双方若しくは一方を配分する配分処理と、
    を実行させることを特徴とするグリッド制御プログラム。

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