JP2017008742A - 遠心送風機及びこれを用いた空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】前向き羽根の背面における半径方向内側の形状を改良してファン効率を改善した遠心送風機を提供する。【解決手段】羽根車に配列された各前向き羽根6は、前面61と、背面62と、前面61及び背面62よりも半径方向内側に位置し、半径方向内側に凸の第1凸面63と、前面61と第1凸面63との間に位置し、第1凸面63につながり、回転方向Fに凸の第2凸面64と、第2凸面64と前面61とをつなぐ凹曲連結面65とを備え、第1凸面63及び第2凸面64は、滑らかに連続する凸曲面を形成している。各前向き羽根6は、背面62における半径方向内側部分に平坦面部66を形成し、第1凸面63と平坦面部66とは回転方向Fの反対側に凸の第3凸面67で滑らかに連続し、平坦面部66と背面62における半径方向外側部分とは回転方向Fの反対側に凸の第4凸面68で滑らかに連続する。【選択図】 図4

Description

本発明は、シロッコファンなどの遠心送風機及びこれを用いた空気調和機に関する。
従来、シロッコファンなどの遠心送風機は、例えば、空気調和機の一例である空気清浄機に広く用いられている。このような空気清浄機などの空気調和機の分野においては性能、すなわち、騒音及び効率が一般的な課題となっているため、空気調和機に用いられるシロッコファンについても騒音及びファン効率が一般的な課題となっている。
従来、シロッコファンの羽根では、前向き羽根間に流入する空気が前向き羽根の前縁の前面側に流入し、前縁付近で前面側と背面側に分かれていた。そして、背面側に向かう空気は、前縁の部分を回り込むように背面側に流れるが、背面の形状に追随できず、背面での気流の剥離領域が大きくなり、空気の流れが不安定になっていた。このため、送風機の吹出流れを変動させ、送風音が大きくなり、ファン効率が低下するという問題があった。
そこで、このような問題を解決するため、特許文献1に記載のシロッコファンが提案されている。このシロッコファンは、前向き羽根を周方向に配列した羽根車を備えたものであって、図9に示すように、前向き羽根101は、回転方向F1に位置する前面(正圧面)102と、半径方向内側に凸曲面を成す、前縁103を含む第1凸面104とを備えていた。また、この前向き羽根101は、前面102と第1凸面104との間に回転方向F1に凸な第2凸面105を設けるとともに、前縁103を含む第1凸面104と第2凸面105とを滑らかな曲面で繋ぐことにより、背面106への流入をも滑らかにし、これにより背面106における剥離107を小さくしようとしたものであった。
特許第5589989号公報
ところがこの構成では、図10に示すように、翼列として見た場合、前面102と第1凸面104との間に回転方向F1に凸な第2凸面105を設けていた。これにより、前縁103近傍において羽根間が最狭小となる位置の羽根間流路幅W1が狭くなるため、前向き羽根101の間に入る空気流れを堰き止める作用が生じ、ファン効率が低下するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑み成されたものであって、前向き羽根の背面における半径方向内側部分の形状を改良してファン効率を改善した遠心送風機を提供することを目的とする。
この課題を解決する遠心送風機は、複数の前向き羽根が周方向に沿って配列された羽根車を備え、前記羽根車が回転軸心を中心に回転する遠心送風機であって、各前向き羽根は、回転方向に位置する前面と、回転方向の反対方向に位置する背面と、半径方向内側の端部である前縁を含み、前記前面及び前記背面よりも半径方向内側に位置し、半径方向内側に凸の第1凸面と、前記前面と前記第1凸面との間に位置し、前記第1凸面につながり、回転方向に凸の第2凸面と、前記第2凸面と前記前面とをつなぐ、回転方向に窪む凹曲連結面とを備え、前記第1凸面及び第2凸面は、滑らかに連続する凸曲面を形成しており、また、各前向き羽根は、前記背面における半径方向内側部分に平坦面部を形成し、前記第1凸面と前記平坦面部とは、回転方向の反対側に凸の第3凸面で滑らかに連続し、前記平坦面部と前記背面における半径方向外側部分とは、回転方向の反対側に凸の第4凸面で滑らかに連続する。
ここで、「平坦面部」とは、平面或いは曲率半径の大きい曲面をいう。また、「曲率半径の大きい曲面」とは、羽根車の回転軸心に垂直な面で前向き羽根を切断した断面において、前向き羽根の表面形状を形成する多重円弧のうちで最も大きな曲率半径により形成される曲面をいう。
本発明によれば、各前向き羽根は、従来のものと同様に、前面と第1凸面との間に回転方向に凸な第2凸面を設けるとともに、前縁を含む第1凸面と第2凸面とを滑らかな曲面で繋ぐことにより、前面及び背面への流入を滑らかにしている。また、各前向き羽根は、第1凸面と平坦面部とは回転方向の反対側に凸な第3凸面で滑らかに連続し、平坦面部と背面における半径方向外側部分とは回転方向の反対側に凸な第4凸面で滑らかに連続するため、背面における空気流れの剥離領域を小さくすることができる。さらに、各前向き羽根は、背面における半径方向内側部分に平坦面部を形成しているので、前縁近傍において羽根間が最狭小となる位置の羽根間流路幅Wが広くなる。このため、前向き羽根の間に入る空気流れがスムーズになり、堰き止めによる損失が少なくなり、ファン効率が向上する。
また、各前向き羽根は、前記回転軸心に垂直な面で切断した断面において、前記第4凸面を形成する円弧の中心点の、前記回転軸心からの半径方向の距離をRmとし、前記前向き羽根の前縁側の翼列線の半径をR1、前記前向き羽根の後縁側の翼列線の半径をR2としたときに、Rm≦R1+(R2−R1)/3なる関係にあり、前記第4凸面に対する、前記第4凸面と前記平坦面部との結合点を通る接線を第1接線とし、前記前縁側の翼列線に対する、前記前縁側の翼列線と前記第1接線との交点を通る接線を第2接線とし、前記第1接線と前記第2接線との回転軸心側の交差角をβmとしたときに、前記交差角βmは30°〜70°なる角度を有することが好ましい。
このような構成によれば、前向き羽根の背面における半径方向外側部分を従来の形状としたままで羽根間が最狭小となる位置の羽根間流路幅Wを従来のものより大きくすることができる。また、第2凸面から第1凸面を経由しての背面にかけて滑らかな凸曲面形成することができるので、背面側における空気流れの剥離領域を小さくすることができ、遠心送風機の騒音を小さくすることができる。
また、各前向き羽根は、キャンバー線上における最大翼厚の中心位置の回転軸心からの距離をRtとしたときに、
R1≦Rt≦R1+(R2−R1)/3
なる関係に構成することが好ましい。
このような構成によれば、背面における剥離流の生じる位置近傍における翼厚を厚くしているため、前向き羽根の背面における半径方向外側部分の形状を従来と同様としながら、剥離流の領域を小さくすることができる。
また、本発明の空気調和機によれば、上記何れかの遠心送風機を室内空気循環用ファンとして用いたものである。
このような構成によれば、室内空気循環用ファンとして上記遠心送風機を用いるので、ファン騒音が小さくなり、惹いては空気調和機の騒音を小さくすることができる。
上記発明によれば、背面における剥離領域が小さくなるとともに、前向き羽根の間に入る空気流れの堰き止め作用による損失が少なくなり、ファン効率が向上する。
本発明の実施の形態に係る遠心送風機を示す正面図。 図1のII−II線断面図。 同遠心送風機における羽根車の正面図。 同羽根車の翼列を構成する前向き羽根の正面図。 同羽根車の翼列における羽根間の寸法を説明する翼列の部分図。 同前向き羽根における空気流れの解析結果を示す概略図。 同遠心送風機の騒音特性を示す線図。 同遠心送風機の静圧特性を示す線図。 従来の遠心送風機の前向き羽根における空気流れの解析結果を示す概略図。 同遠心送風機の翼列における羽根間の寸法を説明する翼列部分図。
先ず、本発明の実施の形態に係る遠心送風機について以下説明する。なお、本発明は、以下に記載する例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態に係る遠心送風機1は、片吸込型の多翼ファン(シロッコファン)である。また、この実施の形態に係る遠心送風機1を室内空気循環用ファンとして用いた空気清浄機を本実施の形態に係る空気調和機とする。図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る遠心送風機1は、スクロール型のケース2と、ケース2内に収容された羽根車3と、羽根車3を回転させるモータ4とを備えている。なお、本実施の形態に係る空気調和機は、実施の形態に係る遠心送風機1を室内空気循環用ファンとして用いた点を除いては従来と同様のものとするので、改めての図を用いた説明を省略する。
ケース2は、羽根車3の回転軸心Aの軸方向に対向配置された一対の正面板21及び22と、羽根車3の周方向に沿って正面板21と背面板22との間に配置された側面板23とを含む。正面板21には、円形の空気吸込口24が形成されている。渦巻状のケース2の周方向の端部には空気吹出口25が形成されている。モータ4は、そのシャフト41が回転軸心Aの軸方向に向くように背面板22に取り付けられている。
図2及び図3に示すように、羽根車3は、シャフト41に固定された主板31と、主板31の周方向に沿って配列され、主板31に固定された複数の前向き羽根6と、前向き羽根6の正面側の端部に連結された補強リング32とを備えている。
遠心送風機1は、モータ4のシャフト41の回転に伴って羽根車3が回転軸心Aを回転中心として回転方向Fの方向に回転し、空気が空気吸込口24からケース2内に吸い込まれる。吸い込まれた空気は、羽根車3の前向き羽根6同士の隙間を通過して、羽根車3から半径方向外側に流出し、ケース2内の渦巻状の流路を通って空気吹出口25から吹き出される。
図4に示すように、遠心送風機1の各前向き羽根6は、羽根出口が回転方向Fに傾いている。各前向き羽根6は、回転方向Fに位置する前面(正圧面)61と、回転方向Fの反対方向に位置する背面(負圧面)62と、第1凸面63と、第2凸面64と、凹曲連結面65とを備えている。また、各前向き羽根6は、前縁P1側の翼列線L1の回転軸心Aからの距離、すなわち、曲率半径をR1とし、前向き羽根6の後縁P2側の翼列線L2の回転軸心Aからの距離、すなわち、曲率半径をR2としている。
前面61は、回転方向Fとは反対の方向に凹む凹曲面であり、背面62は、回転方向Fとは反対の方向に凸をなす凸曲面である。第1凸面63は、半径方向内側の端部である前縁P1を含み、前面61及び背面62よりも半径方向内側に位置し、半径方向内側に凸の凸曲面を成す。
第1凸面63と前面61との間には、第2凸面64と凹曲連結面65とが形成されている。第2凸面64は、一方が第1凸面63につながり他方が凹曲連結面65に繋がる回転方向Fに凸をなす凸曲面である。凹曲連結面65は、第2凸面64と前面61とをつなぐ回転方向Fに凹む凹曲面である。このように、前面61、凹曲連結面65、第2凸面64、第1凸面63は、前面側からこの順に並んでおり、滑らかに連続する曲面を形成している。
上記のように、凹曲連結面65は凹曲面である前面61と凸曲面である第2凸面64とを接続しているので、前面61と凹曲連結面65とにより形成される凹曲面において、曲率半径が最小となる変曲部P3は凹曲連結面65に存在する。また、凹曲連結面65と第2凸面64とは、これらの境界部分である変曲部P4において繋がっている。変曲部P4よりも凹曲連結面65側は凹曲面であり、変曲部P4よりも第2凸面64側は凸曲面である。
第1凸面63の前縁P1における曲率半径r1は、第2凸面64の回転方向Fの端縁P5における曲率半径r5よりも大きい。
また、変曲部P3の曲率半径をr3とすると、これら曲率半径は、次のような関係に形成されていることが好ましい。
0.1・(R2−R1)≦r1≦0.4・(R2−R1)
0.05・(R2−R1)≦r3≦0.15・(R2−R1)
0.03・(R2−R1)≦r5≦0.1・(R2−R1)
r5<r3<r1
一方、背面62の半径方向外側部分には、平面状の平坦面部66が形成されている。そして、第1凸面63と平坦面部66とは、回転方向Fの反対側に凸の第3凸面67で滑らかに連続され、平坦面部66と背面62における半径方向外側部分とは、回転方向Fの反対側に凸の第4凸面68で滑らかに連続されている。そして、第3凸面67の曲率半径及び第4凸面68の曲率半径は、第1凸面63の前縁P1における曲率半径r1よりも小さく、第2凸面64の端縁P5の曲率半径r5より大きく形成されている。
また、各前向き羽根6は、前記回転軸心Aに垂直な面で切断した断面において、第3凸面67を形成する円弧の中心点Pmの、回転軸心Aからの半径方向の距離をRmときに、Rm≒R1+(R2−R1)/3なる関係に形成されている。
また、第1接線L3と第2接線L4との回転軸心A側の交差角をβmとしたときに、前記交差角βmは約60°なる角度を有するように形成されている。ここで、第1接線L3は、第4凸面68に対する、第4凸面68と平坦面部66との結合点を通る接線であり、第2接線L4は、前縁側の翼列線L1に対する、第1接線L3と前縁側の翼列線L1との交点を通る接線である。
各前向き羽根6は、このような構造を成すとともに、最大翼厚Tmのキャンバー線L5上の位置を中心位置Ptとし、中心位置Ptの回転軸心Aからの距離をRtとしたときに、Rtは、第3凸面67を形成する円弧の中心点Pmの、回転軸心Aからの半径方向の距離Rmより若干小さいが、ほぼ同一寸法としている。すなわち、Rt≒R1+(R2−R1)/3としている。そして、前向き羽根6の翼厚は、最大翼厚Tmの中心位置Ptから前縁P1及び後縁P2に向かうにつれ小さくなるように形成されている。
次に、本実施の形態に係る遠心送風機1の作用について説明する。
本実施の形態に係る遠心送風機1は、羽根車3が回転軸心Aを回転中心として回転されると、空気が空気吸込口24から吸入される。空気吸込口24から吸入された空気は、前向き羽根6同士の間を通過して、羽根車3から半径方向外側に流出し、空気吹出口25から吹き出される。このとき、図5に示されるように、前向き羽根6の背面62における半径方向外側部分には、平坦面部66が形成されているので、前縁P1近傍において羽根間が最狭小となる位置の羽根間流路幅Wが従来のものより大きくなる。このため、前向き羽根6の間に入る空気流れがスムーズになり、従来のような堰止め作用による損失が少なくなり、ファン効率が上昇する。
また、図6に示すように、前向き羽根6同士の間に流れる空気流は、第2凸面64により、前面61側に流れる空気流と第1凸面63に沿って背面62側に向かう空気流とに分岐される。
前面61側に向かう空気流は、凹曲連結面65に沿って円滑に前面61に流れ込む。これにより、前面61側を流れる空気の変動が抑制される。
背面62側に向かう空気流は、第2凸面64、第1凸面63、第3凸面67が順次接続されて形成される滑らかな連続する凸曲面により、スムーズに背面側に案内される。また、背面側に案内された空気流は、背面側の半径方向内側部分においては、第3凸面67、平坦面部66、及び第4凸面68が滑らかな凸曲面を形成しているので、スムーズに背面側の半径方向外側部分に導かれる。これにより、気流の剥離位置を背面における半径方向外側部分寄りに移動させ、剥離Sを遅らせている。
また、本実施の形態において、より具体的には、前向き羽根6は、第3凸面67を構成する円弧の中心点Pmの回転軸心Aからの半径方向の距離をRmとしたときに、Rm≒R1+(R2−R1)/3に形成されるとともに、また、第1接線L3と第2接線L4との交差角βmが、βm≒60°に形成されている。これにより、前向き羽根6の半径方向外側部分を従来の形状を保持しながら羽根間が最狭小となる羽根間流路幅Wを従来のものより大きくしている。
また、本実施の形態においては、前向き羽根6の最大翼厚Tmの、キャンバー線L5における中心位置をPtとし、中心位置Ptの羽根車3の回転軸心Aからの半径方向の距離をRtとしたときに、Rt≒R1+(R2−R1)/3としている。これにより、剥離の起こりやすい箇所を最大翼厚Tmとし、この地点での剥離を起こり難くしている。
本実施の形態に係る遠心送風機1は、以上のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
(1)各前向き羽根6は、前面61と第1凸面63との間に回転方向Fに凸な第2凸面64を設けるとともに、第2凸面64から凹曲連結面65、前面61に掛けて滑らかな曲面に形成されているので、第2凸面64から凹曲連結面65に沿って前面61へ空気流を円滑に流すことができ、空気の変動を抑制することができる。
(2)各前向き羽根6は、第2凸面64から第1凸面63、第3凸面67、平坦面部66、第4凸面68、背面62における半径方向外側部分に掛けて滑らか凸曲面に形成されているので、第2凸面64から背面側に空気流をスムーズに背面62に案内することができる。その結果、剥離の発生位置を遅らせることができ、剥離を小さくすることができる。
(3)各前向き羽根6は、背面62における半径方向内側部分に平坦面部66が形成されているので、第2凸面64の背面側における出っ張りを小さくすることができる。その結果、前縁P1近傍において羽根間が最狭小となる位置の羽根間流路幅Wを従来のものより大きくすることができる。したがって、羽根間流路幅Wの位置における堰止め作用を緩和することができ、堰止め作用による損出を少なくしてファン効率を向上させることができる。
(4)第4凸面68を形成する円弧の中心点Pmの、羽根車3の回転軸心Aからの半径方向の距離Rmと、前向き羽根6の前縁側の翼列線L1の曲率半径R1、前向き羽根6の後縁側の翼列線L2の曲率半径R2に関し、Rm≒R1+(R2−R1)/3としている。そして、第1接線L3と第2接線L4との回転軸心A側の交差角βmを約60°としているので、前向き羽根6の背面62における半径方向外側部分を従来の形状としたままで、前縁P1近傍において羽根間が最狭小となる位置の羽根間流路幅Wを従来のものより大きくすることができる。また、第1凸面63から背面62にかけて滑らかな凸曲面とすることができるので、剥離を小さくすることができる。
(5)前向き羽根6は、キャンバー線L5上における最大翼厚Tmの中心位置Ptの回転軸心Aからの距離Rtを、Rt≒R1+(R2−R1)/3としている。これにより、背面62側において剥離流の生じる位置近傍における翼厚を厚くすることができる。このため、前向き羽根6の半径方向外側部分の形状を従来と同様としながら、剥離流の領域を小さくすることができる。
(6)本実施の形態に係る遠心送風機1は、図7のような騒音特性を示した。この特性線図からわかるように、従来の遠心送風機と比較すると、同一風量を発揮する送風機として使用した場合に、騒音が約1dB[A]低下することが分かった。また、本実施の形態に係る遠心送風機1は、図8に示すような静圧特性を示した。この図には、回転数が記載されていないので、従来の遠心送風機との比較ができないが、実際には、本実施の形態に係る遠心送風機1は、従来のものに比較すると、低い回転数で同一風量を得ることができていた。したがって、本実施の形態に係る遠心送風機1は、従来のものと比較すると、低い回転数で同一風量及び同一静圧を得られることが分かった。この結果、本実施の形態に係る遠心送風機1は、従来のものと比較して回転数を低くすることができるので、その分ファン効率の改善することができた。
(7)本実施の形態に係る空気清浄機は、室内空気循環用ファンとして本実施の形態に係る遠心送風機1を用いているので、空気清浄機の騒音が小さくなるとともに、運転効率が上昇する。
(変形例)
本実施の形態に関する説明は、本発明に従う遠心送風機及びこれを用いた空気調和機がとりうる形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う遠心送風機及びこれを用いた空気調和機は、例えば以下に示される上記の実施の形態の変形例、及び相互に矛盾しない少なくとも二つの変形例が組み合わされた形態を取り得る。
・前記実施の形態においては、平坦面部66が平面から形成されていたが、これに限られるものではなく、平面に近い曲率半径の大きな曲面としてもよい。より具体的には、羽根車3の回転軸心Aに垂直な面で前向き羽根6を切断した断面において、前向き羽根6の表面形状を形成する多重円弧のうちで最も大きな曲率半径により形成される程度の曲面としてもよい。
・前記実施の形態においては、第4凸面68を形成する円弧の中心点Pmの、羽根車3の回転軸心Aからの半径方向の距離Rmと、前向き羽根6の前縁P1側の翼列線L1の曲率半径R1、前向き羽根6の後縁P2側の翼列線L2の曲率半径R2に関し、Rm≒R1+(R2−R1)/3としていた。しかしながら、これらの関係については、Rm≦R1+(R2−R1)/3であれば前向き羽根6の背面62における半径方向外側部分を従来の形状としたままで、前縁P1近傍において羽根間が最狭小となる羽根間流路幅Wを従来のものより大きくすることができる。
・前記実施の形態においては、第1接線L3と第2接線L4との回転軸心A側の交差角βmを約60°としていた。しかしながら、交差角βmについては30°〜70°の範囲であれば、前向き羽根6の背面における半径方向外側部分を従来の形状としたままで、前縁P1近傍において羽根間が最狭小となる位置の羽根間流路幅Wを従来のものより大きくすることができる。因みに、交差角βmを30°未満にすると、第1凸面63が滑らかな凸曲面となり難く、空気流がスムーズに背面側に案内されなくなり、剥離領域が拡大する。また、交差角βmを70°以上にすると、第2凸面64の背面側が従来の前向き羽根と同様に背面側が出っ張った形状となるため、最狭小となる位置の羽根間流路幅Wを大きくすることができなくなる。
・前記実施の形態においては、前向き羽根6の最大翼厚Tmのキャンバー線L5における中心位置Ptに関し、中心位置Ptの羽根車3の回転軸心Aからの半径方向の距離をRtとしたときに、Rt≒R1+(R2−R1)/3としていた。しかしながら、この関係については、R1≦Rt≦R1+(R2−R1)/3なる関係に設定されていれば、背面62側において剥離流の生じる位置近傍における翼厚を厚くすることができるため、前向き羽根6の半径方向外側部分の形状を従来と同様としながら、剥離流の領域を小さくすることができる。
・前記実施の形態においては、前記遠心送風機1が用いられている空気調和機は、空気清浄機が例示されていたが、他の空気調和機であってもよい。例えば、一般的な冷暖房用エアコンでもよいし、換気装置などのような広い意味での空気調和機でもよい。また、空気調和機は家庭用でもよいし、業務用でもよい。
A…回転軸心
L1…(前縁側の)翼列線
L2…(後縁側の)翼列線
L3…第1接線
L4…第2接線
L5…キャンバー線
P1…前縁
P2…後縁
Pm…(第4凸面を形成する円弧の)中心点
Pt…(最大翼厚の)中心位置
R1…(前縁側の翼列線の)曲率半径
R2…(後縁側の翼列線の)曲率半径
Rt…(中心位置Ptの回転軸心からの半径方向の)距離
Rm…(中心点Pmの回転中心からの半径方向の)距離
Tm…最大翼厚
βm…(第1接線と第2接線との)交差角
1…遠心送風機
3…羽根車
6…前向き羽根
61…前面(正圧面)
62…背面(負圧面)
63…第1凸面
64…第2凸面
65…凹曲連結面
66…平坦面部
67…第3凸面
68…第4凸面

Claims (4)

  1. 複数の前向き羽根(6)が周方向に沿って配列された羽根車(3)を備え、前記羽根車(3)が回転軸心(A)を中心に回転する遠心送風機であって、
    各前向き羽根(6)は、回転方向(F)に位置する前面(61)と、
    回転方向(F)の反対方向に位置する背面(62)と、
    半径方向内側の端部である前縁(P1)を含み、前記前面(61)及び前記背面(62)よりも半径方向内側に位置し、半径方向内側に凸の第1凸面(63)と、
    前記前面(61)と前記第1凸面(63)との間に位置し、前記第1凸面(63)につながり、回転方向(F)に凸の第2凸面(64)と、
    前記第2凸面(64)と前記前面(61)とをつなぐ、回転方向に窪む凹曲連結面(65)とを備え、
    前記第1凸面(63)及び第2凸面(64)は、滑らかに連続する凸曲面を形成しており、
    また、各前向き羽根(6)は、前記背面(62)における半径方向内側部分に平坦面部(66)を形成し、
    前記第1凸面(63)と前記平坦面部(66)とは、回転方向(F)の反対側に凸の第3凸面(67)で滑らかに連続し、
    前記平坦面部(66)と前記背面(62)における半径方向外側部分とは、回転方向(F)の反対側に凸の第4凸面(68)で滑らかに連続する
    遠心送風機。
  2. 各前向き羽根(6)は、前記回転軸心(A)に垂直な面で切断した断面において、前記第4凸面(68)を形成する円弧の中心点(Pm)の、前記回転軸心(A)からの半径方向の距離をRmとし、前記前向き羽根(6)の前縁(P1)側の翼列線(L4)の半径をR1、前記前向き羽根(6)の後縁(P2)側の翼列線(L2)の半径をR2としたときに、
    Rm≦R1+(R2−R1)/3
    なる関係にあり、
    前記第4凸面(68)に対する、前記第4凸面(68)と前記平坦面部(66)との結合点を通る接線を第1接線(L3)とし、前記前縁側の翼列線(L1)に対する、前記前縁側の翼列線(L1)と前記第1接線(L3)との交点を通る接線を第2接線(L4)とし、前記第1接線(L3)と前記第2接線(L4)との回転軸心(A)側の交差角を(βm)としたときに、前記交差角(βm)は30°〜70°なる角度を有する
    請求項1に記載の遠心送風機。
  3. 各前向き羽根(6)は、キャンバー線(L5)上における最大翼厚(Tm)の位置を中心位置(Pt)とし、中心位置(Pt)の回転軸心からの距離を(Rt)としたときに、
    R1≦Rt≦R1+(R2−R1)/3
    なる関係にある
    請求項1又は請求項2記載の遠心送風機。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の遠心送風機を室内空気循環用ファンとして用いた空気調和機。
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