JP2017008433A - サポーター又は装具 - Google Patents

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Kenji Iida
健二 飯田
安井 基泰
Motoyasu Yasui
基泰 安井
一宙 中井
Kazumichi Nakai
一宙 中井
伊藤 智章
Tomoaki Ito
智章 伊藤
汐理 花田
Shiori Hanada
汐理 花田
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Abstract

【課題】本発明は、伸縮性、耐久性、耐摩耗性の品質バランスに優れ、着用時の糸切れや毛玉の発生が抑制されたサポーター又は装具を得ることを目的とする。【解決手段】 以下の(1)〜(5)および(R1)の要件を満たす弾性繊維を全重量比で1質量%以上含むことを特徴とするサポーター又は装具:(1)比重が0.95以下;(2)20℃×65%RHで測定される水分率が0.3%以下;(3)引張強さが0.4cN/dtex以上;(4)引張伸び率が80%以上;(5)繊維の最大厚み(最大径)が1.0mm以下;(R1)摩擦試験の前後における光沢維持率が30%以上の樹脂(X)を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、サポーター又は装具に関する。
従来より、サポーターなどの伸縮性生地が必要とされるものにはポリウレタンやポリエステルの弾性繊維が使われてきた(特許文献1)。しかしながら、ポリウレタンやポリエステルは吸水性や加水分解性、耐候性などの問題により劣化することが知られており、長期に渡っての使用や、水中での使用に課題があった。
一方、特許文献2に記載のように、オレフィン系弾性繊維を使用することによって前記課題が解決される可能性があるが、具体的方策が記載されておらずその効果は不明確である。またさらに、一般的なオレフィン系エラストマーでは引張強度や摩耗性が低く、サポーターのような、強度と耐久性が必要な用途への適用に課題があった。
特開平8−296171号公報 特開2007−283064号公報
本発明は、伸縮性、耐久性、耐摩耗性の品質バランスに優れ、着用時の糸切れや毛玉の発生が抑制されたサポーター又は装具を得ることを目的とする。
本発明者らは、上記状況を鑑み鋭意研究した結果、サポーター又は装具を構成する繊維として特定の物性を有する弾性繊維を採用すると、得られるサポーター又は装具において、糸切れや毛玉の発生が抑制され、また、伸縮性、耐久性などにも優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は次の[1]〜[7]に関する。
[1] 以下の(1)〜(5)および(R1)の要件を満たす弾性繊維を全重量比で1質量%以上含むことを特徴とするサポーター又は装具:
(1)JIS L1013に準拠して測定される比重が0.95以下である;
(2)JIS L1013に準拠して、20℃×65%RHで測定される水分率が0.3%以下である;
(3)JIS L1013に準拠して測定される引張強さが0.4cN/dtex以上である;
(4)JIS L1013に準拠して測定される引張伸び率が80%以上である;
(5)繊維の最大厚み(最大径)が1.0mm以下である;
(R1)JIS L0849に準拠した方法による摩擦試験(摩擦用白綿布:コットンダック(cotton duck)#10;往復速度:33min/回;往復回数:100サイクル;荷重:1,000g)の前後における光沢維持率が30%以上の樹脂(X)を含む。
[2] 前記弾性繊維がシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂を含むことを特徴とする[1]に記載のサポーター又は装具。
[3] 前記シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂が、JIS K6262に準拠して測定される23℃での圧縮永久歪が50%以下であることを特徴とする[2]に記載のサポーター又は装具。
[4] 前記弾性繊維を構成する樹脂成分全体からなる厚さ2mmのシートについてJIS K7361−1(1997年)に準拠して測定される全光線透過率が80%以上であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のサポーター又は装具。
[5] 一部もしくは全部が編み物で構成されていることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のサポーター又は装具。
[6] 膝、肘、手首または足首に装着されることを特徴とする[5]に記載のサポーター又は装具。
[7] 1箇所以上の着圧部位(A)と1箇所以上の非着圧部位(B)とで構成され、該着圧部位(A)と該着圧部位(B)との平均着圧差が1.0KPa以上を満たすことを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載のサポーター又は装具。
本発明のサポーター又は装具は、伸縮性、耐久性、耐摩耗性の品質バランスに優れ、着用時の糸切れや毛玉の発生が抑制される。
そのため、本発明の本発明のサポーター又は装具は、長期間の使用や水中での使用に好適である。
本発明にかかるサポーター又は装具は、以下の(1)〜(5)および(R1)の要件を満たす弾性繊維を、全重量比で1重量%以上、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上含む。
(1)JIS L1013に準拠して測定される比重が0.95以下
前記弾性繊維は、JIS L1013に準拠して測定される比重が0.95以下、好ましくは0.9以下である。比重の下限値は特に制限はないが、通常0.8以上である。前記範囲を満たす弾性繊維を含むサポーター又は装具は、軽量性に優れる。
(2)JIS L1013に準拠して、20℃×65%RHで測定される水分率が0.3%以下
前記弾性繊維は、JIS L1013に準拠して、20℃×65%RHで測定される水分率が0.3%以下、好ましくは0.2%以下である。水分率の下限値は通常0%である。前記範囲を満たす弾性繊維を含むサポーター又は装具は、防水性や水中での使用に優れる。
(3)JIS L1013に準拠して測定される引張強さが0.4cN/dtex以上
前記弾性繊維は、JIS L1013に準拠して測定される引張強さが0.4cN/dtex以上、好ましくは0.5cN/dtex以上である。引張強さの上限値は特に制限はないが、通常7.0cN/dtex以下である。前記範囲を満たす弾性繊維を含むサポーター又は装具は、強靭性に優れる。
(4)JIS L1013に準拠して測定される引張伸び率が80%以上
前記弾性繊維は、JIS L1013に準拠して測定される引張強さが80%以上、好ましくは100%以上である。引張伸び率の上限値は特に制限はないが、通常300%以下である。前記範囲を満たす弾性繊維を含むサポーター又は装具は、伸縮性、柔軟性に優れる。
(5)繊維の最大厚み(最大径)が1.0mm以下
前記弾性繊維は、最大厚み(最大径)が1.0mm以下、好ましくは0.5mm以下である。最大厚み(最大径)の下限値は特に制限はないが、通常0.01mm以上である。前記範囲を満たす弾性繊維を含むサポーター又は装具は、薄さ、編み易さに優れる。
(R1)樹脂(X)を含む
前記弾性繊維は、JIS L0849に準拠した方法による摩擦試験(摩擦用白綿布:コットンダック(cotton duck)#10;往復速度:33min/回;往復回数:100サイクル;往復摩擦の際に掛ける荷重:1,000g)の前後における光沢維持率が30%以上の樹脂(X)を含んでいる。このような樹脂(X)を含む弾性繊維を含むサポーター又は装具は、耐久性に優れる。
ここで、光沢維持率は、具体的には、上記摩擦試験を行う前および上記摩擦試験を行った後における当該鏡面光沢度をそれぞれSg0およびSg1として(Sg1/Sg0)×100として求めることができる。なお、鏡面光沢度は、例えば、JIS Z 8741に従って測定することができる。
光沢維持率を求めるために行われる上記摩擦試験は、具体的には、試験対象とする樹脂を圧縮成形などの適当な方法によりシートとし、このシートに対し、一定の荷重下で摩擦用白綿布を摺動させることにより行うことができる。ここで、本発明では、摩擦用白綿布としてコットンダック#10を用いる。なお、コットンダック(cotton duck)は、平織りの綿生地の1種であり、コットンダック#10とは、コットンダックのうち、36×22インチあたりの重量が9オンス(約255g)のグレードのものをいう。
このような樹脂(X)は、光沢維持率が上記の範囲を満たす限り、特定の種類の重合体からなるものに限定されない。樹脂(X)は、1種単独の重合体のみからなるものであってもよく、あるいは、2種以上の重合体を組み合わせてなる組成物であってもよい。また、樹脂(X)を構成する各重合体は、それぞれ独立に、単独重合体であってもよく、共重合体であってもよい。
樹脂(X)となりうる樹脂の具体的な種類として、後述する「シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂」、「オレフィン系重合体」、「オレフィン系エラストマー」、および、「その他の樹脂」として記載された樹脂が挙げられ、これらの樹脂は、上述した光沢維持率を満たす限りにおいて樹脂(X)として用いることができる。本発明の典型的な態様において、これらの樹脂のうち、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂が最も好適に用いられる。見方を変えると、樹脂(X)は、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂の形態を有していてもよく、オレフィン系重合体の形態を有していてもよく、オレフィン系エラストマーの形態を有していてもよく、「その他の樹脂」として記載された樹脂の形態を有していてもよく、あるいは、これらの組み合わせの形態を有していてもよい。ただ、本発明においては、樹脂(X)が、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂の形態を有していることが好ましい。
なお、本明細書において、「重合体」なる語は、単独重合体および共重合体を包含する概念を表す。
また、本発明のサポーター又は装具を構成する弾性繊維の典型的な態様の1つとして、構成樹脂成分がこのような樹脂(X)のみからなる弾性繊維が挙げられる。ただ、本発明のサポーター又は装具を構成する弾性繊維は、これに限られるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内で、構成樹脂成分として樹脂(X)以外の樹脂をさらに含むものであってもよい。
〔弾性繊維〕
以下、本発明で用いられる「弾性繊維」の構成成分及び製造方法について説明する。
なお、本発明において「弾性繊維」は、JIS L0204−3で定義されるように、ゴム状弾性をもっている繊維を意味する。
<シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂>
本発明の典型的な態様において、本発明のサポーター又は装具を構成する弾性繊維は、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂を含むことが好ましく、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂を含むポリオレフィン樹脂組成物からなることが望ましい。シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂は、柔軟性でありながら、耐摩耗性に優れるため、本発明にかかるサポーター又は装具に用いて好適だからである。本発明において、上記樹脂(X)がシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂の形態を有していることが好ましい理由は、この点にある。
ここで、本明細書において「シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂」なる語は、ポリオレフィン樹脂のうち、シンジオタクティック構造を主たる立体構造として有するポリオレフィン樹脂を指す。このようなシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂は、1以上のシンジオタクティックオレフィン重合体のみからなるものであってもよく、あるいは、1以上のシンジオタクティックオレフィン重合体に加えて、シンジオタクティックオレフィン重合体以外の重合体を少量含む組成物であってもよい。
前記シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂は、JIS K6262に準拠して測定される23℃での圧縮永久歪が50%以下であることが好ましい。23℃での圧縮永久歪の下限値は特に制限はなく、0%であっても良いが、通常10%以上である。前記範囲を満たすシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂を含む弾性繊維を用いたサポーター又は装具は、生地の形状回復性に優れる。
本発明において好適に用いられるシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂のうち典型的なものとしてシンジオタクティック系ポリプロピレン樹脂が挙げられる。このシンジオタクティック系ポリプロピレン樹脂は、1以上のシンジオタクティックプロピレン重合体のみからなるものであってもよく、あるいは、1以上のシンジオタクティックプロピレン重合体に加えて、シンジオタクティックプロピレン重合体以外の重合体を少量含むプロピレン系重合体組成物であってもよい。ここで、本発明の特に好適な態様において、このシンジオタクティック系ポリプロピレン樹脂は、2以上のシンジオタクティックプロピレン重合体を含むプロピレン系重合体組成物であり、そのようなプロピレン系重合体組成物のうち、特に好ましくは、
(A)13C−NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率)が85%以上であり、DSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、プロピレン由来の構成単位を90モル%(ただし、該プロピレン系重合体(A)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有するプロピレン系重合体5〜65質量部、および
(B)プロピレン由来の構成単位を40〜89モル%、炭素数2〜20のα−オレフィン(ただしプロピレンを除く。)由来の構成単位を11〜50モル%含有し、以下の(b)を満たすプロピレン系共重合体:35〜95質量部、
(b)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η](dl/g)と230℃、荷重2.16kgで測定したMFRが下記の関係式を満たす。
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
を含む組成物(ただし、(A)と(B)の合計を100質量部とする)が該当する。
このようなプロピレン系重合体組成物は、プロピレン系重合体(A)及びプロピレン系共重合体(B)を含むことにより、柔軟性を有しつつ耐摩耗性に優れる。
このようなプロピレン系重合体組成物が、柔軟性でありながら、耐摩耗性に優れる理由は定かではないが、以下のように考えることができる。すなわち耐摩耗性は、重合体組成物に含まれる各成分の相溶性に大きく影響されると考えられるが、このプロピレン系重合体組成物は、マトリックス中に分散相が適度な大きさで分散した構造をとっているのではないかと考えられる。その結果、耐摩耗性は、相分離しているモルフォロジーにおいて分散相の粒径が小さいために、分散相界面を起点とした、界面剥離に由来する摩耗損失が起きにくくなると考えられる。
なお、本明細書において、ある(共)重合体を構成するオレフィンをXとしたときに、「X由来の構成単位」なる表現が用いられることがあるが、これは「Xに対応する構成単位」、すなわち、Xの二重結合を構成するπ結合が開くことにより形成される、一対の結合手を有する構成単位をいう。
≪プロピレン系重合体(A)≫
本発明において、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂を構成しうるプロピレン系重合体組成物に含まれる重合体成分の一つであるプロピレン系重合体(A)は、13C−NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率)が85%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、さらに好ましくは94%以上であり、プロピレン由来の構成単位を90〜100モル%、好ましくは92〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%含むプロピレン系重合体である。
rrrr分率が上記の範囲にあるプロピレン系重合体(A)は、成形性、さらには耐熱性および透明性にも優れ、結晶性ポリプロピレンとしての特性がより良好なものとなる。また、プロピレン系重合体(A)を用いることで、結晶化抑制と微細球晶化が起こるため、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂として得られるプロピレン系重合体組成物は、透明性および表面光沢性の高いものとなる。
プロピレン系重合体(A)として、上記範囲のプロピレン系重合体を用いると、特に耐熱性に優れるプロピレン系重合体組成物が得られる。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)のシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率)は、以下のようにして測定される。
rrrr分率は、13C−NMRスペクトルにおけるPrrrr(プロピレン単位が5単位連続してシンジオタクティック結合した部位における第3単位目のメチル基に由来する吸収強度)およびPw(プロピレン単位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下記式(1)により求められる。
rrrr分率(%)=100×Prrrr/Pw…(1)
NMR測定は、例えば、次のようにして行われる。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子製GX−500型NMR測定装置を用い、120℃で13C−NMR測定を行う。積算回数は8,000回以上とする。
プロピレン系重合体(A)としては、プロピレンの単独重合体、あるいは、プロピレンと炭素原子数が2〜20のα−オレフィン(但し、プロピレンを除く)との共重合体などが挙げられる。前記α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられ、エチレンまたは炭素原子数が4〜10のα−オレフィンが好ましい。プロピレンと共重合されるα−オレフィンは、一種単独でもよく、あるいは二種以上の組み合わせであってもよい。
プロピレン系重合体(A)は、好ましくは、示差走査熱量計(DSC)測定により得られる融解熱量(ΔHC)が20J/g以上、より好ましくは40J/g以上、さらに好ましくは50J/g以上のプロピレン系重合体である。融解熱量(ΔHC)の上限は特に限定はされないが、通常、120J/g以下である。
プロピレン系重合体(A)は、好ましくは、示差走査熱量計(DSC)測定により得られる融点(Tm)が、145℃以上、より好ましくは147℃以上、さらに好ましくは150℃以上、特に好ましくは155℃以上である。なお、Tmの上限は特にないが、通常は、例えば170℃以下である。融点(Tm)が上記の範囲にあるプロピレン系重合体(A)は、成形性、さらには耐熱性および機械特性にも優れる。
なお、プロピレン系重合体(A)に該当するかどうかの判定対象とするプロピレン系重合体が2以上の融点を有するときには、これらの融点のうちの最も高い数値をもって判定するものとし、例えば、Tm1およびTm2(ただし、Tm1<Tm2)の2つの融点が観測された場合、Tm2をTmとして採用し判定を行う。
プロピレン系重合体(A)は、好ましくは135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が、0.5〜10dl/g、より好ましくは1.0〜6dl/g、さらに好ましくは1.0〜4dl/gの範囲にあることが望ましく、極限粘度がこのような範囲にあると、良好な流動性を示し、他の成分と配合し易く、また得られるプロピレン系重合体組成物から機械的強度に優れる成形品が得られる傾向がある。
プロピレン系重合体(A)のMFRは、プロピレン系重合体(A)を配合することにより得られるプロピレン系重合体組成物が成形加工し得る限り特に限定はされないが、通常、230℃、2.16kg荷重下で測定したMFRが0.001〜50g/10分、好ましくは0.1〜30g/10分、より好ましくは0.1〜10g/10分の範囲にある。
≪プロピレン系重合体(A)の製造方法≫
上記プロピレン系重合体(A)は、種々公知の製造方法、例えば、国際公開番号WO2006/123759明細書に記載された製造方法などにより、得ることができる。
≪プロピレン系共重合体(B)≫
本発明において、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂を構成しうるプロピレン系重合体組成物に含まれる重合体成分の一つであるプロピレン系共重合体(B)は、プロピレン由来の構成単位を40〜89モル%、好ましくは50〜89モル%、より好ましくは55〜89モル%、炭素数2〜20のα−オレフィン(但し、プロピレンを除く)由来の構成単位を11〜60モル%、好ましくは11〜50モル%、より好ましくは11〜45モル%含有している(但し、プロピレン由来の構成単位、および、炭素数2〜20のα−オレフィン(但し、プロピレンを除く)由来の構成単位の合計を100モル%とする。)。
また、プロピレン系共重合体(B)は、以下の(b)をも満たすプロピレン系共重合体である。
(b)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η](dl/g)と230℃、荷重2.16kgで測定したMFR(g/10分)が下記の関係式(2)、好ましくは下記の関係式(3)を満たす。
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)・・・(2)
1.80×MFR(-0.20)≦[η]≦2.50×MFR(-0.19)・・・(3)
上記(b)の式(2)、好ましくは式(3)を満たすプロピレン系共重合体(B)は、従来のアイソタクティックプロピレン系共重合体に比べて同一極限粘度[η]で小さなMFRを示す。
これはMacromolecules 31、1335−1340(1998)にも記載のようにアイソタクティックポリプロピレンの絡み合い点間分子量(論文ではMe=6900(g/mol)と報告されている)と、シンジオタクティックポリプロピレンの絡み合い点間分子量(論文ではMe=2170(g/mol)と報告されている)との違いに起因すると考えられる。即ち、同一[η]ではシンジオタクティック構造を持つことにより、アイソタクティック構造を有する材料に対して絡み合い点が多くなり、MFRが小さくなると考えられる。
以上のように、上記(b)で規定する上記式(2)を満たすプロピレン系重合体は、アイソタクティック構造を有するプロピレン系重合体とは異なった立体規則性を有した重合体であり、いわゆるシンジオタクティック構造を有するものと考えられる。この場合、得られるプロピレン系重合体組成物は耐摩耗性に優れる。
プロピレン系共重合体(B)は、プロピレンと炭素原子数が2〜20のα−オレフィン(但し、プロピレンを除く)との共重合体などが挙げられる。前記α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられ、エチレンまたは炭素原子数が4〜10のα−オレフィンが好ましい。プロピレンと共重合されるこのようなα−オレフィンは一種単独でもよく、あるいは二種以上の組み合わせであってもよい。ここで、このようなα−オレフィンが2種以上用いられる場合、これらのα−オレフィンに対応する「炭素数2〜20のα−オレフィン(但し、プロピレンを除く)由来の構成単位」の合計含量が、上記した「炭素数2〜20のα−オレフィン(但し、プロピレンを除く)由来の構成単位」の含量を満たすものとする。
プロピレン系共重合体(B)は、好ましくは、DSC測定により得られる融解熱量(ΔHB)が10J/g以下、より好ましくは5J/g以下、さらに好ましくは1J/g以下のプロピレン系共重合体である。
プロピレン系共重合体(B)は、好ましくは、DSC測定により得られる融点が90℃未満、より好ましくは、80℃以下、さらに好ましくは、融点が存在しない重合体である。本発明において、融点が存在しないとは、融解ピークに起因する融解熱量△Hが1J/g以下であることをいう。
プロピレン系共重合体(B)のMFRは、前記(b)を満たし、プロピレン系共重合体(B)を混合することにより得られるプロピレン系重合体組成物が成形加工し得る限り特に限定はされないが、通常、230℃、2.16kg荷重下で測定したMFRが0.01〜100g/10分、好ましくは0.01〜50g/10分、より好ましくは0.1〜30g/10分、特に好ましくは0.1〜10g/10分の範囲にある。
プロピレン系共重合体(B)の極限粘度[η]は、前記(b)を満たす限り特に制限されないが、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が、通常、0.01〜10dl/g、好ましくは0.05〜10dl/g、より好ましくは0.1〜5dl/gの範囲にあることが望ましい。極限粘度[η]が上記範囲にあるプロピレン系共重合体(B)を用いた場合、得られるプロピレン系重合体組成物は、成形時の流動性に優れ、得られる成形体の機械物性にも優れる。
プロピレン系共重合体(B)は、通常、GPCで測定したMw/Mn(ポリスチレン換算)が1.2〜3.5、より好ましくは1.5〜3.0の範囲にある。
プロピレン系共重合体(B)は、さらに以下に示すように、13C−NMR法で測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率)が特定の範囲の値をとるものであってもよい。好ましくは、rr分率が40%以上、さらには45%以上であるものがよい。
rr分率は、13C−NMRスペクトルにおけるPrr(プロピレン単位が3単位連続してシンジオタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収強度)およびPw(プロピレン単位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下記式(4)により求められる。
rr分率(%)=100×Prr/Pw・・・(4)
ここで、rr分率を求める際に、mr由来の吸収(プロピレン単位が3単位の内、少なくともシンジオタクティック結合とアイソタクティック結合の両方から由来する吸収、Pmr(吸収強度)の決定に用いる)、rr由来の吸収(プロピレン単位が3単位連続してシンジオタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収、Prr(吸収強度)の決定に用いる)、またはmm由来の吸収(プロピレン単位が3単位連続してアイソタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収、Pmm(吸収強度)の決定に用いる)と、コモノマーに由来する吸収とが重なる場合には、コモノマー成分の寄与を差し引かずそのまま算出する。
rr分率は、具体的には、特開2002−097325号公報の[0018]〜[0031]に記載された「シンジオタクティシティパラメータ(SP値)」の求め方の記載のうち、[0018]〜[0023]までの帰属に従い、第1領域、第2領域、第3領域のシグナルの積算強度から上記式(4)により計算することにより求める。
また、rr分率の測定において、NMR測定は、例えば次のようにして行われる。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子製GX−400型NMR測定装置を用い、120℃で13C−NMR測定を行う。積算回数は、8,000回以上とする。
rr分率は、プロピレン系共重合体(B)がいわゆるシンジオタクティック構造の割合がより多い、ということを示す指標であり、前述した(b)を満たすことと類似する意味を有する指標である。
プロピレン系共重合体(B)は、プロピレン由来の構成単位を例えば40〜89モル%、好ましくは50〜89モル%、より好ましくは55〜80モル%、エチレン由来の構成単位を例えば1〜35モル%、好ましくは1〜30モル%、より好ましくは5〜20モル%、及び炭素数4〜20のα−オレフィン由来の構成単位を例えば10〜45モル%、好ましくは10〜40モル%、より好ましくは15〜40モル%の範囲で含むプロピレン・エチレン・炭素数4〜20のα−オレフィン共重合体(B1)が望ましい(但し、プロピレン由来の構成単位、エチレン由来の構成単位、および、炭素数4〜20のα−オレフィン由来の構成単位の合計を100モル%とする。)。
また、この場合、炭素数4〜20のα−オレフィン由来の構成単位の含量の、プロピレン由来の構成単位とエチレン由来の構成単位と炭素数4〜20のα−オレフィン由来の構成単位の合計量に対する割合(モル%)(Pb2−2)と、エチレン由来の構成単位の含量の、プロピレン由来の構成単位とエチレン由来の構成単位と炭素数4〜20のα−オレフィン由来の構成単位の合計量に対する割合(モル%)(Pb2−1)が、Pb2−2>Pb2−1の関係を満たすことが好ましく、(Pb2−2)−(Pb2−1)≧1モル%以上であることがより好ましい。
プロピレン系共重合体(B)としては、前記プロピレン・エチレン・炭素数4〜20のα−オレフィン共重合体(B1)以外にも、プロピレン由来の構成単位を例えば50〜89モル%、好ましくは55〜89モル%、より好ましくは65〜85モル%、エチレン由来の構成単位を例えば11〜50モル%、好ましくは11〜45モル%、より好ましくは15〜35モル%含むプロピレン・エチレン共重合体(B2)を挙げることもできる(但し、プロピレン由来の構成単位、および、エチレン由来の構成単位の合計を100モル%とする。)。共重合体(B1)と(B2)とを比較すると、プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体(B1)が好ましい。
≪プロピレン系共重合体(B)の製造方法≫
上記プロピレン系共重合体(B)は、種々公知の製造方法により製造しうる。例えばシンジオタクティックプロピレンを製造可能な触媒でプロピレンとα−オレフィンとを共重合して得ることができる。より具体的には例えば、国際公開2008−059895号公報に記載の方法により製造できるがこれに限定されるものではない。
<シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂以外の樹脂>
本発明のサポーター又は装具を構成する弾性繊維には、上述したシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂以外の樹脂(以下、「その他の樹脂」)を、本発明の目的を損なわない範囲で含んでもよい。
その他の樹脂としては、例えば、後述する「オレフィン系重合体」、「オレフィン系エラストマー」、および後述する「オレフィン重合体およびオレフィン系エラストマー以外の樹脂成分」が挙げられる。ここで、「オレフィン重合体およびオレフィン系エラストマー以外の樹脂成分」として、水添スチレン系ブロック共重合体、水添スチレン系ランダム共重合体などのゴム成分などが挙げられる。
以上のように、本明細書において「その他の樹脂」なる語は、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂に該当しない限りにおいて、広く、重合体および2以上の重合体の組み合わせを指し、厳密な意味での樹脂に限らずエラストマーおよびゴム成分をも包含する概念として用いられる。
これら「その他の樹脂」は、上記樹脂(X)を構成してもよく、あるいは、上記樹脂(X)を構成しなくてもよい。
なお、以下の記載において、上記「シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂」および「その他の樹脂」を包含する概念として、「樹脂成分」なる語が用いられることがある。
≪オレフィン系重合体≫
本発明のサポーター又は装具を構成する弾性繊維は、上述したシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂に該当しないオレフィン系重合体(以下の記載において、単に「オレフィン系重合体」と呼ぶ場合がある。)を含んでもよい。
オレフィン系重合体は、エチレンおよび炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンを重合して得られる重合体であり、上述したシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂以外の樹脂であって、通常、結晶性の重合体である。本発明で用いられる弾性樹脂は、上述したシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂に加えてさらにオレフィン系重合体を含むことにより、引張強さに優れる。
本発明で用いられる弾性樹脂に含まれうるオレフィン系重合体としては、JIS K−6253に従い測定したデュロメーターD硬度が50以上である公知のポリオレフィン(オレフィン重合体)であれば制限なく使用できるが、具体的には例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体などのプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体等のアイソタクティック構造を有するプロピレン系重合体;1−ブテン単独重合体、1−ブテン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体等のブテン系重合体;4−メチル−1−ペンテン単独重合体、4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体、4−メチル−1−ペンテン・1−ブテン共重合体、4−メチル−1−ペンテン・プロピレン・1−ブテン共重合体等の4−メチル−1−ペンテン系重合体;エチレン単独重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等のエチレン系重合体;等を挙げることができる。これらオレフィン系重合体の中でも、耐熱性の観点からアイソタクティックプロピレン単独重合体、及びアイソタクティックプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体などのアイソタクティックプロピレン系重合体が好ましく利用され得る。これら重合体は1種単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明において「オレフィン系重合体」として好適に用いうるアイソタクティックプロピレン系重合体は、13C−NMR法により測定されるアイソタクティックペンタッド分率(mmmm分率)が85%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上であるプロピレン系重合体である(以下「アイソタクティックポリプロピレン」と言うことがある)。
アイソタクティックポリプロピレンは、NMR法により測定したアイソタクティックペンタッド分率が0.9以上、好ましくは0.95以上のポリプロピレンである。アイソタクティックペンタッド分率(mmmm)は、13C−NMR法を使用して測定される分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクティック連鎖の存在割合を示しており、プロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。具体的には、13C−NMRスペクトルで観測されるメチル炭素領域の全吸収ピーク中に占めるmmmmピークの分率として算出される値である。アイソタクティックペンタッド分率(mmmm)は、特開2003−147135号公報に記載されている方法で測定、計算される。
本発明で、オレフィン系重合体として好適に用いられるアイソタクティックポリプロピレンとしては、プロピレン由来の構成単位とプロピレン以外の単量体由来の構成単位との合計を100モル%とした場合に、プロピレン由来の構成単位は90モル%を超える量でかつ100モル%以下、好ましくは91モル%以上100モル%以下の量含み、プロピレン以外の単量体由来の構成単位を0モル%以上10モル%未満、好ましくは0モル%以上9モル%以下の量含む例を挙げることができる。プロピレン以外の単量体は、全量が炭素数2〜20のα−オレフィン(但しプロピレンを除く)であることが好ましい。
具体的にはプロピレン単独重合体またはプロピレンとプロピレン以外の炭素原子数が2〜20のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。ここでアイソタクティックポリプロピレン中の、プロピレン由来の構成単位とプロピレン以外の単量体由来の構成単位との合計を100モル%とした場合に、プロピレン由来の構成単位は90モル%を超える量でかつ100モル%以下、好ましくは91モル%以上100モル%以下の量存在している。
ここで、プロピレン以外の炭素原子数が2〜20のα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられ、エチレンまたは炭素原子数が4〜10のα−オレフィンが好ましい。これらのα−オレフィンは、プロピレンとランダム共重合体を形成してもよく、ブロック共重合体を形成してもよい。これらのα−オレフィン由来の構成単位は、ポリプロピレン中に10モル%未満、好ましくは9モル%以下の割合で含んでいてもよい。
本発明に係るオレフィン系重合体の市販品としては、例えば、プライムポリプロ((株)プライムポリマー製)、ノバテック(日本ポリプロ(株)製)、ウィンテック(日本ポリプロ(株)製)、ミラソン((株)プライムポリマー製)、サンテック(旭化成ケミカルズ(株)製)、住友ノーブレン(住友化学(株)製)、エボリュー((株)プライムポリマー製)、ハイゼックス((株)プライムポリマー製)、などの商品名で製造・販売されている種々のポリオレフィンが挙げられる。
≪オレフィン系エラストマー≫
本発明のサポーター又は装具を構成する弾性繊維は、上述したシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂および上記「オレフィン重合体」以外の成分として、オレフィン系エラストマーを含んでもよい。
本発明で用いられる弾性樹脂に含まれうるオレフィン系エラストマーとしては、JIS K−6253に従い測定したデュロメーターD硬度が50未満の、炭素数2〜20のα−オレフィン重合体または共重合体、ないしはエチレンと不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸エステルとの共重合体である。具体的には、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、プロピレン単独共重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、1−ブテン単独重合体、1−ブテン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体、4−メチルペンテン−1単独重合体、4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体、4−メチル−1−ペンテン・1−ブテン共重合体、4−メチル−1−ペンテン・プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等を挙げることができる。これら重合体は1種単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明で用いられる弾性樹脂に含まれうるオレフィン系エラストマーの市販品としては、ミラストマー(三井化学(株)製)、タフマー(三井化学(株)製)、ビスタマックスTM(ExxonMobil Chemical Company製)、バーシファイTM(The Dow Chemical Company製)、サントプレンTM(ExxonMobil Chemical Company製)、ウェルネックス(日本ポリプロ(株)製)、インフューズTM(The Dow Chemical Company製)などの商品名で製造・販売されている熱可塑性ポリオレフィンエラストマーが挙げられる。
≪オレフィン重合体およびオレフィン系エラストマー以外の樹脂成分≫
本発明のサポーター又は装具を構成する弾性繊維には、上述したシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂、上記「オレフィン重合体」および上記「オレフィン系エラストマー」以外の成分として、たとえば、水添スチレン系ブロック共重合体、水添スチレン系ランダム共重合体などのゴム成分を含んでいてもよい。このような水添スチレン系ブロック共重合体の市販品としては、例えば、クレイトンG(クレイトンポリマージャパン(株)製)、ハイブラー((株)クラレ製)、タフテック(旭化成ケミカルズ(株)製)、セプトン(登録商標、(株)クラレ製)などが挙げられる。
<弾性繊維の組成および製造方法>
本発明で用いられる弾性繊維は、上記要件を満たす限りにおいては、組成における限定は特にない。ここで、上記樹脂(X)として上記シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂が採用される場合、上記シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂のみからなるものであってもよく、あるいは、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂と上記「その他の樹脂」を含むものであってもよい。ここで、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂のほかに上記「その他の樹脂」を加える場合は、上記「その他の樹脂」の合計添加量は、シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂100質量部に対して、0.1〜95質量部、好ましくは1〜90質量部の範囲とし得る。
ここで、本発明で用いられる弾性繊維は、上記シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂や上記「その他の樹脂」などの樹脂成分のほか、樹脂成分以外の配合成分(以下、「その他の配合成分」)として、必要に応じて、無機充填剤、造核剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、滑剤(スリップ剤、アンチブロッキング剤)、顔料、染料、発錆防止剤などの添加物を、本発明の目的を損なわない範囲で適当量含むことができる。
前記滑剤の例としては、ステアリル酸ホスフェイト系、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、シリコーンオイル、シリカ等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。弾性繊維が滑剤を含む場合、滑剤の含量は、樹脂成分の合計100質量部に対して、0.1〜1.0質量部の範囲とし得る。
このような弾性繊維の製造方法は、上記要件(1)〜(5)を満たす繊維が得られる限り特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。
ただ、本発明においては、
(S1)上記シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂など弾性繊維を構成する全樹脂成分と、オプションの「その他の配合成分」とを混合して、弾性繊維前駆組成物を得る工程と、
(S2)前記弾性繊維前駆組成物を溶融紡糸し、更に、延伸する工程と
を含む方法により製造される。
ここで、弾性繊維前駆組成物は、上記各成分を上記のような範囲で種々公知の方法、例えばヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラブレンダー等で混合する方法、あるいは混合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練する方法を採用して調製することができる。
ここで、工程(S1)を行うにあたり、すべての成分を一度に混合後溶融混練しても良い。ただし、上記「その他の配合成分」を含む弾性繊維前駆組成物を得る場合、すべての成分を一度に混合後溶融混練する代わりに、弾性繊維前駆組成物を構成すべき樹脂成分のみを先に混合後溶融混練して中間樹脂組成物としてから、この中間樹脂組成物に上記「その他の配合成分」を配合し、混合後溶融混練してもよい。
上記工程(S1)を行った後、工程(S2)として、前記弾性繊維前駆組成物を溶融紡糸し、更に、延伸する工程を行うことができる。
工程(S2)で行う溶融紡糸には、公知の溶融紡糸方法を採用することができる。また、延伸についても同様である。
ここで、工程(S2)を行う具体的な方法としては、例えば、上記の弾性繊維前駆組成物を、成形機のダイス孔より溶融ストランドを押出し冷却水槽に導きストランドを得る押出工程、ストランドを延伸する延伸工程、延伸した糸を巻取る巻取り工程、からなる方法が挙げることができる。
本発明では、延伸倍率は通常3〜15倍の範囲であり、4〜14倍が好ましく、5〜13倍が特に好ましい。延伸倍率が3倍に満たない場合は、延伸操作による強度発現が不充分となり、フィラメントとしての実用的な強度(2.0g/d以上)を持つ製品が得られない場合がある。逆に、15倍を越える延伸倍率では、延伸切れを起こしやすくなったり、ボイドを生じ白化したり、フィラメントが縦割れやすくなるなどのトラブルが発生する場合がある。
3〜15倍の延伸を行う方法としては、1段で行う方法の他に、これらを適宜組み合わせて、2段、3段〜多段の構成とし、各段で小倍率の延伸を行い、全体の延伸倍率を3〜15倍とする方法もとることができる。
本発明では、延伸したフィラメントを更に熱処理(熱固定)し、高温下での物性変化(例えば、収縮性)を抑制することができる。ここで、この熱処理を行う具体的な手段や条件は、従来技術を参考に適宜設定しうる。なお、上記延伸が2段以上の構成で行われる場合、この熱処理は上記延伸の最終段で行われてもよく、その際、当該最終段における見かけ上の延伸倍率が1倍以下になることを妨げるものではない。
最後に、延伸したフィラメントを巻取り機により筒状の紙、プラスチック、金属製の巻に巻取り、フィラメントの巻物を得ることができる。
本発明の弾性繊維の断面形状は、通常、円形であるが、使用目的に応じて、その断面形状を三角形、長方形等の多角形、楕円形、星形等、異形形状としてもよい。
本発明の弾性繊維は、弾性繊維を構成する樹脂成分全体からなる厚さ2mmのシートについてJIS K7361−1(1997年)に準拠して測定される全光線透過率が80%以上であることが意匠性の観点から好ましい。ここで、全光線透過率の測定に用いられるシートとして、例えば、弾性繊維を構成する樹脂成分全体を成形して得られるプレスシートが挙げられる。例えば、弾性繊維が上記シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂のみからなる場合、上記シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂を成形して得られるプレスシートを全光線透過率の測定に用いることができ、弾性繊維が上記シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂と上記「その他の樹脂」と上記「その他の配合成分」とからなる場合、上記シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂と上記「その他の樹脂」とからなる組成物を成形して得られるプレスシートを全光線透過率の測定に用いることができる。
全光線透過率の上限値は特に制限はないが、通常95%以下である。前記範囲を満たす弾性繊維を用いたサポーター又は装具は、透明感のある意匠性と顔料による発色性に優れる。
<サポーター又は装具>
本発明に係るサポーター又は装具は、上記の弾性繊維を全質量比で1質量%以上、好ましくは5質量%以上含む。
繊維としては、上記弾性繊維以外に、上記弾性繊維には該当しない他の繊維(以下、「他の繊維」)を含んでいてもよい。他の繊維としては、例えば、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、セルロース系繊維(綿、レーヨン、ポリノジック、リヨセル等)、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン,ポリプロピレン等)、アセテート系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、毛(羊毛、獣毛等)等が挙げられる。
本発明のサポーター又は装具の構造は、サポーター又は装具としての機能を発揮できる限り特に限定されない。しかし、本発明においては、伸縮性・固定力・サポート性の観点から、サポーター又は装具が編み構造を含むこと、言い換えると、サポーター又は装具の一部もしくは全部が編み物で構成されていることが好ましい。編み構造としては、よこ編み、またはたて編みによって編まれた構造であることが好ましく、例えば天竺編み、ゴム編み、パール編み、両面編みなどが挙げられる。このような編み構造は、上記弾性繊維を含む糸のみからなるものであってもよく、あるいは、上記弾性繊維を含む糸に加えて上記他の繊維からなる糸をさらに含むものであってもよい。
また、本発明に係るサポーター又は装具は、上記編み構造に加えて、さらに、ゴム素材等からなるシート状の成形体構造を含んでいてもよい。このようなシート状の成形体構造を構成するゴム素材の例として、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、アクリルゴム、ネオプレンゴム(クロロプレンゴム)、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等が挙げられる。
本発明のサポーター又は装具が有することのできるその他の構造は、とくに限定されない。このうち、本発明のサポーター又は装具の形状は、従来公知のサポーター又は装具と同様の形状とすることができ、例えば、膝装具に適用した場合には、筒型でもよい。また、本発明のサポーター又は装具は、従来公知のサポーター又は装具と同様、装着部位に応じて、着脱可能な適当な係合手段を備えることもできる。例えば、本体の一部又は全部を帯状に形成したサポーターにおいて、該帯状に形成した部分の末端近傍に本体又は帯状に形成した部分と着脱可能な係合手段を設けたものであってもよい。本発明のサポーター又は装具は、好ましくは膝、肘、手首または足首に装着される。本発明のサポーター、又は装具は、1箇所以上の着圧部位(A)と1箇所以上の非着圧部位(B)とで構成され、この着圧部位(A)と着圧部位(B)との平均着圧差が1.0KPa以上を満たすことが好ましい。
本発明により、伸縮性、耐久性、耐摩耗性の品質バランスに優れ、着用時の糸切れや毛玉の発生が抑制されたサポーター又は装具を提供できる。また、本発明のサポーター又は装具は、医療用途やスポーツ用途に用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例における物性値等は、以下の方法により測定した。
(1)MFR
MFRの測定は、JIS K−7210(1999年)に従い、230℃、2.16kg荷重で測定を行った。
(2)極限粘度[η](dl/g)
デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。すなわち重合パウダー、ペレットまたは樹脂塊約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、溶質の濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求めた(下式参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
(3)分子量分布(Mw/Mn)
分子量分布(Mw/Mn)は、Waters社製ゲル浸透クロマトグラフAlliance GPC−2000型を用い、以下のようにして測定した。分離カラムは、TSKgel GNH6−HTを2本およびTSKgel GNH6−HTLを2本であり、カラムサイズはいずれも直径7.5mm、長さ300mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo−ジクロロベンゼン(和光純薬工業)および酸化防止剤としてBHT(ジブチルヒドロキシトルエン、武田薬品)0.025重量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は15mg/10mLとし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<1000およびMw>4×106 については東ソー社製を用い、1000≦Mw≦4×106 についてはプレッシャーケミカル社製を用いた。
(4)各重合体中のエチレン、プロピレン、α−オレフィン含量
エチレン、プロピレン、α−オレフィン含量の定量化は日本電子(株)製JNM GX−400型NMR測定装置を用いて、下記のように測定した。試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させた。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入して、120℃で13C−NMR測定を行った。積算回数は、8,000回以上とした。得られた13C−NMRスペクトルにより、エチレン、プロピレン、α−オレフィンの組成を定量化した。
(5)立体規則性(rrrr分率およびrr分率)
立体規則性は、上記同条件で13C−NMR測定にて定量化した。
シンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率)は、13C−NMRスペクトルにおけるPrrrr(プロピレン単位が5単位連続してシンジオタクティック結合した部位における第3単位目のメチル基に由来する吸収強度)およびPw(プロピレン単位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下記式(1)により求めた。
rrrr分率(%)=100×Prrrr/Pw・・・(1)
シンジオタクティックトライアッド分率(rr分率)は、13C−NMRスペクトルにおけるPrr(プロピレン単位が3単位連続してシンジオタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収強度)およびPw(プロピレン単位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下記式(4)により求めた。
rr分率(%)=100×Prr/Pw・・・(4)
(6)融点(Tm)及び融解熱量(ΔH)(J/g)
セイコ−インスツルメンツ社製DSCを用い、測定用アルミパンに約5mgの試料をつめて、50℃/分で230℃まで昇温し、230℃で5分間保持した後、10℃/分で−100℃まで降温し、次いで、5分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温した。この最後の昇温時の吸熱曲線より融点(Tm)及び融解熱量(ΔH)を求めた。
(7)繊度
JIS L1013(2010年)に従って測定した。
(8)比重
JIS L1013(2010年)に従って測定した。
(9)引張強さ及び伸び率
JIS L1013(2010年)に従い、定速伸長形引張試験機(島津製作所社製オートグラフAG−500C)を使用して、20℃、相対湿度65%の条件下で、つかみ間隔100mm、100mm/分の速度により、モノフィラメントが破断するまで測定した。
(10)見掛ヤング率
JIS L1013(2010年)に従い、20℃、相対湿度65%の条件下で、(9)引張強さ及び伸び率と同じ測定方法で行った。荷重−伸び率曲線を描き、この図から原点の近くで伸長変化する荷重変化に対する荷重変化の最大点(接触角の最大点)を求め、初期引張抵抗度(N/tex)を算出し、以下の式により見掛ヤング率を求めた。
Ym=1000×ρ×Tri
ここに、Ym:見掛ヤング率(N/mm2
ρ:繊維の密度(g/cm3
Tri:初期引張抵抗度(N/tex)
(11)水分率
JIS L1013(2010年)に従い、温度20℃、相対湿度65%、及び20℃、相対湿度95%の各条件下で測定した。
(12)繊維の直径
JIS B7503(2011年)に準拠したダイヤルゲージを用いて測定し、最大径を直径とした。
(13)光沢維持率(摩耗強さ)
樹脂についての光沢維持率の測定は、以下のようにして行った。
・シート試料の作製
神藤金属工業株式会社製の油圧式熱プレス機を使用して、200℃、10MPaの条件で、試験対象品とする樹脂を5分間加熱加圧したのち、30℃、10MPaの条件で5分間冷却加圧し、厚さ3mmのプレスシートを得た。
このプレスシートを、縦220mm、横30mmの寸法に裁断し、状態調節したものを次述する摩擦試験用のシート試料として用いた。
・摩擦試験および光沢維持率の算出
上記シート試料について、23℃で、JIS L0849に準拠した方法による摩擦試験を実施した。このとき、摩擦試験機として、摩擦試験機II形(学振形)を用い、摩擦用白綿布としてコットンダック(cotton duck)#10を用い、往復速度33min/回、往復回数100サイクル、荷重1,000gの条件で、シート試料の表面を擦った。
この摩擦試験を行う前のシート試料およびこの摩擦試験を行った後のシート試料について、それぞれ、JIS Z8741に従って鏡面光沢度を求め、下記の式により光沢維持率Gpを算出した。
Gp = (Sg1’/Sg0’)×100
上記式において、
Sg0’:摩擦試験を行う前のプレスシートについて求められた鏡面光沢度
Sg1’:摩擦試験を行った後のプレスシートについて求められた鏡面光沢度
(14)全光線透過率
神藤金属工業株式会社製の油圧式熱プレス機を使用して、200℃、10MPaの条件で、試験対象品とする樹脂を5分間加熱加圧したのち、30℃、10MPaの条件で5分間冷却加圧し、その後裁断することにより得られた厚さ2mmで50mm×50mmサイズのプレスシートを、測定試料として用いた。
その測定試料を、JIS K7361−1(1997年)に従い、ヘーズメーター(日本電色工業社製NDH4000)にセットして、全光線透過率を測定した。
(15)圧縮永久歪(プレスシート)
樹脂についての圧縮永久歪の測定は、以下のようにして行った。
・シート試料の作製
神藤金属工業株式会社製の油圧式熱プレス機を使用して、200℃、10MPaの条件で、試験対象品とする樹脂を5分間加熱加圧したのち、30℃、10MPaの条件で5分間冷却加圧し、厚さ3mmのプレスシートを得た。
このプレスシートを、4枚重ねて得られる12mmの積層体とした。この積層体を圧縮永久歪測定用の試料として用いた。
・圧縮永久歪の測定
圧縮永久歪の測定は、上記プレスシートを試料として用い、以下のように行った。
まず、上記のように作製した試料を、JIS K6262に準拠して、25%圧縮した後、23℃で24時間熱処理を行った。その後、圧縮を解いてから30分経過した後に試料の厚みを測定し、試験前後での歪量を計算して得た。
(16)水中で使用したときの不快感
被験者5名が膝サポーター形状に成形したものを水中で10分間着用し、不快感(これ以上着用したくないと感じること)を以下の基準にて評価した。
○:3名以上が不快と感じなかった
×:3名以上が不快と感じた
(17)着用したときの糸切れ、毛玉発生
被験者5名が膝サポーター形状に成形したものを1日間着用し、糸切れ、毛玉発生を以下の基準にて評価した。
○:サポーターに糸切れ、毛玉が発生したのが2名未満であった
△:サポーターに糸切れ、毛玉が発生したのが2名あった
×:サポーターに糸切れ、毛玉が発生したのが3名以上であった
(18)着用したときの伸び、追従性
被験者5名が膝サポーター形状に成形したものを1日間着用し、伸び、追従性を以下の基準にて評価した。
○:3名以上が、サポーターが自分の動作の妨げにならないと感じた
×:3名以上が、サポーターが自分の動作の妨げになると感じた
実施例及び比較例で用いた重合体を以下に示す。
(A)プロピレン系重合体(A−1)
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン250mlを装入し、プロピレンを150リットル/時間の量で流通させ、25℃で20分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーを入れ、これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53mol/l)を5.00mmol、次いでジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液5.0μmolを加え、20分間攪拌した。この溶液を、プロピレンを流通させておいたトルエン入りガラス製オートクレーブに加え、重合を開始した。プロピレンガスを150リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、25℃で45分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、重合体を析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、重合体2.38gが得られた。重合活性は0.63kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたプロピレン単独重合体(A−1)の極限粘度[η]は1.9dl/g、Tm=158℃(Tm1=152℃、Tm2=158℃)であり、ペンタッド分率(rrrr分率)は93.5%であり、融解熱量(△HC)は57J/gであり、Mw/Mn=2.0であった。MFR(JIS K6721、230℃、2.16kg荷重)は6.0g/10分であった。
(B)プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)
充分に窒素置換した2000mlの重合装置に、833mlの乾燥ヘキサン、1−ブテン120gとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を60℃に昇温し、プロピレンで系内の圧力を0.33MPaになるように加圧した後に、エチレンで、系内圧力を0.63MPaに調整した。次いで、ジ(p−クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド0.002mmolとアルミニウム換算で0.6mmolのメチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製)を接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温60℃、系内圧力を0.63MPaにエチレンで保ちながら20分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、2Lのメタノール中で重合溶液から重合体を析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。得られたプロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)は97gであり、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]=2.3(dl/g)であった。MFR(JIS K6721、230℃、2.16kg荷重)は1.3g/10分であった。すなわち、式(2)(条件(b))の左辺の値は、1.50×(1.3)(-0.20)=1.42、右辺の値は2.65×(1.3)(-0.20)=2.51であり、式(2)を満たしていることがわかる。DSCより得られたガラス転移点は−23.8℃であり、融解熱量(ΔHB)は1J/g以下であった。
プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)の組成はプロピレン由来の構成単位が62モル%、エチレン由来の構成単位が10モル%、1−ブテン由来の構成単位が28モル%であった。
[実施例1]
(ポリオレフィン弾性繊維の製造)
(A)プロピレン系重合体として前記(A−1)を15質量部、(B)プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体として前記(B−1)を85質量部それぞれ秤量し、ギヤポンプが装着された口径30mm単軸押出機(ユニプラス社製)に供し、シリンダー設定温度280〜290℃にて溶融させ、スクリュー回転数16rpm、ギヤポンプ回転数6.0〜9.5rpm(2.2cc/min)に設定して吐出量1.08kg/hでノズル孔の直径1.8mmにて3本のストランドを吐出し、ノズル直下に設けた10℃設定の冷却水槽へ導き、冷却固化したストランドを得た。得られたストランドを、第1引取ロールにて5m/分の速度で引き取り、続いて、第2引取ロール〜第4引取ロールまでを60m/分の速度で導いた。第2引取ロール〜第4引取ロールの速度比により、第1段延伸倍率を12.0倍(倍率=第2引取ロール速度/第1引取ロール速度)と、第2段延伸倍率を1.0倍(倍率=第3引取ロール速度/第2引取ロール速度)と、第3段延伸倍率を1.0倍(倍率=第4引取ロール速度/第3引取ロール速度)とそれぞれ設定し、最終延伸倍率が12.0倍(倍率=第4引取ロール速度/第1引取ロール速度)となるよう設定した。延伸した糸は、熱固定処理として、第4引取ロールへ導く前に配置したオーブンにて、糸の表面が100℃となるように加熱し、更に、緩和操作(リラックス率={1−(第4引取ロール速度/第3引取ロール速度)}×100)を設けた。このように得られたモノフィラメントは、巻取機により紙管で巻き取り、ポリオレフィン弾性繊維(F−1)を得た。
得られたポリオレフィン弾性繊維(F−1)の見かけ繊度は1130dtex、直径408μm、比重0.865であった。また、得られたポリオレフィン弾性繊維(F−1)は20℃、65%RHにおいて引張強さ1.2cN/dtex、引張伸び率143%、見掛ヤング率60N/mm2、水分率0.0%であった。
なお、(A)プロピレン系重合体として前記(A−1)を15質量部、(B)プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体として前記(B−1)を85質量部それぞれ秤量し、溶融混練して得られたポリオレフィン樹脂組成物(以下、樹脂(1))について、上記「(13)光沢維持率(摩耗強さ)」に記載の方法によって測定される光沢維持率は54%、上記「(14)全光線透過率」に記載の方法によって測定される全光線透過率は92%、上記「(15)圧縮永久歪(プレスシート)」に記載の方法によって測定される23℃での圧縮永久歪が25%であった。
樹脂(1)およびポリオレフィン弾性繊維(F−1)の物性を表1にまとめて示す。
(サポーターの製造)
上記で得られたポリオレフィン弾性繊維(F−1)をロナティ社・丸編み機を用いて天竺編み組織により筒形状のMサイズ(置き寸にて、最大幅が11.5cm、最大長が28cmとなるもの)膝サポーターを作製した。
得られたサポーターの評価結果を表2に示す。
[実施例2]
実施例1で得られたポリオレフィン弾性繊維(F−1)90質量部およびポリアミド繊維(F−2)(東レ製、ナイロン長繊維89T)10質量部を用いたほかは実施例1と同様の方法でサポーターを得た。ここで、用いたポリアミド繊維(F−2)の物性を表1に示す。
得られたサポーターの評価結果を表2に示す。
[比較例1]
ポリオレフィン弾性繊維(F−1)を用いず、ポリアミド繊維(F−2)のみを用いたこと以外は実施例2と同様の方法でサポーターを得た。得られたサポーターの評価結果を表2に示す。
[比較例2]
(ポリオレフィン弾性繊維の製造)
実質的にアイソタクティック構造を有するプロピレン・エチレン共重合体(ダウケミカル社製、商品名VERSIFYTM3200、230℃、荷重2.16kgで測定したMFR:8g/10分、融点:85℃、JIS L0849に準拠して測定される光沢維持率:54%)を樹脂(2)として用いた。
この樹脂(2)をギヤポンプが装着された口径30mm単軸押出機(ユニプラス社製)に供し、シリンダー設定温度180〜200℃にて溶融させ、スクリュー回転数16rpm、ギヤポンプ回転数6.0〜9.5rpm(2.2cc/min)に設定して吐出量0.69kg/hでノズル孔の直径1.8mmにて3本のストランドを吐出し、ノズル直下に設けた10℃設定の冷却水槽へ導き、冷却固化したストランドを得た。得られたストランドを、第1引取ロールにて5m/分の速度で引き取り、続いて、第2引取ロールおよび第3引取ロールを40m/分、第4引取ロールを35m/分の速度で導いた。第2引取ロール〜第4引取ロールの速度比により、第1段延伸倍率を8.0倍(倍率=第2引取ロール速度/第1引取ロール速度)と、第2段延伸倍率を1.0倍(倍率=第3引取ロール速度/第2引取ロール速度)と、第3段延伸倍率を0.875倍(倍率=第4引取ロール速度/第3引取ロール速度)とそれぞれ設定し、最終延伸倍率が7.0倍(倍率=第4引取ロール速度/第1引取ロール速度)となるよう設定した。延伸した糸は、熱固定処理として、第4引取ロールへ導く前に配置したオーブンにて、糸の表面が60℃となるように加熱し、更に、緩和操作(リラックス率={1−(第4引取ロール速度/第3引取ロール速度)}×100)を設けた。第3段延伸倍率が1倍未満となっているのは、このためである。このように得られたモノフィラメントは、巻取機により紙管で巻き取り、ポリオレフィン弾性繊維(F−3)を得た。
得られたポリオレフィン弾性繊維(F−3)の見かけ繊度は190dtex、直径166μm、比重0.876であった。また、得られたポリオレフィン弾性繊維(F−3)は20℃、65%RHにおいて引張強さ0.2cN/dtex、引張伸び率102%、見掛ヤング率21N/mm2、水分率0.0%であった。
なお、樹脂(2)について上記「(14)全光線透過率」に記載の方法によって測定される全光線透過率は81%であった。
樹脂(2)およびポリオレフィン弾性繊維(F−3)の物性を表1にまとめて示す。
(サポーターの製造)
実施例1において、ポリオレフィン弾性繊維(F−1)に代えて上記で得られたポリオレフィン弾性繊維(F−3)を用いたほかは実施例1と同様の方法でサポーターを得た。得られたサポーターの評価結果を表2に示す。
[比較例3]
(ポリオレフィン弾性繊維の製造)
温度:230℃、荷重:2.16kgで測定したMFR:15g/10分、融点:162℃、JIS L0849に準拠して測定される光沢維持率:25%のアイソタクティックポリプロピレン(株式会社プライムポリマー社製、商品名プライムポリプロ(登録商標)F107)を樹脂(3)として用いた。
この樹脂(3)を、ギヤポンプが装着された口径30mm単軸押出機(ユニプラス社製)に供し、シリンダー設定温度240〜250℃にて溶融させた。押出機を、スクリュー回転数16rpm、ギヤポンプ回転数6.0〜9.5rpm(2.2cc/min)に設定して吐出量0.69kg/hでノズル孔の直径1.8mmにて3本のストランドを吐出した。この吐出された3本の溶融ストランドを、ノズル直下に設けた10℃設定の冷却水槽へ導き、冷却固化したストランドを得た。得られたストランドを、第1引取ロールにて5m/分の速度で引き取り、続いて、第2引取ロールおよび第3引取ロールを40m/分、第4引取ロールを35m/分の速度で導いた。第2引取ロール〜第4引取ロールの速度比により、第1段延伸倍率を8.0倍(倍率=第2引取ロール速度/第1引取ロール速度)と、第2段延伸倍率を1.0倍(倍率=第3引取ロール速度/第2引取ロール速度)と、第3段延伸倍率を0.875倍(倍率=第4引取ロール速度/第3引取ロール速度)とそれぞれ設定し、最終延伸倍率が7.0倍(倍率=第4引取ロール速度/第1引取ロール速度)となるよう設定した。延伸した糸は、熱固定処理として、第4引取ロールへ導く前に配置したオーブンにて、糸の表面が120℃となるように加熱し、更に、緩和操作(リラックス率={1−(第4引取ロール速度/第3引取ロール速度)}×100)を設けた。このように得られたモノフィラメントは、巻取機により紙管で巻き取り、ポリオレフィン繊維(F−4)を得た。
得られたポリオレフィン弾性繊維(F−4)の見かけ繊度は555dtex、直径279μm、比重0.910であった。また、得られたポリオレフィン弾性繊維(F−4)は20℃、65%RHにおいて引張強さ6.8cN/dtex、引張伸び率20%、見掛ヤング率4500N/mm2、水分率0.0%であった。
なお、樹脂(3)について上記「(14)全光線透過率」に記載の方法によって測定される全光線透過率は79%であった。
樹脂(3)およびポリオレフィン弾性繊維(F−4)の物性を表1にまとめて示す。
(サポーターの製造)
実施例1において、ポリオレフィン弾性繊維(F−1)に代えて上記で得られたポリオレフィン弾性繊維(F−4)を用いたほかは実施例1と同様の方法でサポーターを得た。得られたサポーターの評価結果を表2に示す。
Figure 2017008433
Figure 2017008433

Claims (7)

  1. 以下の(1)〜(5)および(R1)の要件を満たす弾性繊維を全重量比で1質量%以上含むことを特徴とするサポーター又は装具:
    (1)JIS L1013に準拠して測定される比重が0.95以下である;
    (2)JIS L1013に準拠して、20℃×65%RHで測定される水分率が0.3%以下である;
    (3)JIS L1013に準拠して測定される引張強さが0.4cN/dtex以上である;
    (4)JIS L1013に準拠して測定される引張伸び率が80%以上である;
    (5)繊維の最大厚み(最大径)が1.0mm以下である;
    (R1)JIS L0849に準拠した方法による摩擦試験(摩擦用白綿布:コットンダック(cotton duck)#10;往復速度:33min/回;往復回数:100サイクル;荷重:1,000g)の前後における光沢維持率が30%以上の樹脂(X)を含む。
  2. 前記弾性繊維がシンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載のサポーター又は装具。
  3. 前記シンジオタクティック系ポリオレフィン樹脂が、JIS K6262に準拠して測定される23℃での圧縮永久歪が50%以下であることを特徴とする請求項2に記載のサポーター又は装具。
  4. 前記弾性繊維を構成する樹脂成分全体からなる厚さ2mmのシートについてJIS K7361−1(1997年)に準拠して測定される全光線透過率が80%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のサポーター又は装具。
  5. 一部もしくは全部が編み物で構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のサポーター又は装具。
  6. 膝、肘、手首または足首に装着されることを特徴とする請求項5に記載のサポーター又は装具。
  7. 1箇所以上の着圧部位(A)と1箇所以上の非着圧部位(B)とで構成され、該着圧部位(A)と該着圧部位(B)との平均着圧差が1.0KPa以上を満たすことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のサポーター又は装具。
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