JP2017008177A - エポキシ樹脂及び繊維強化複合材料 - Google Patents

エポキシ樹脂及び繊維強化複合材料 Download PDF

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真実 木村
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Abstract

【課題】強化繊維への含浸性に優れ、かつ、硬化物における靭性及び耐熱性に優れるエポキシ樹脂、これを含有する硬化性組成物とその硬化物、繊維強化複合材料、及び成形品の提供。【解決手段】フラバン骨格を有するエポキシ化合物、更にその二量体を含有するエポキシ樹脂を使用するエポキシ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、強化繊維への含浸性に優れ、かつ、硬化物における靭性及び耐熱性に優れるエポキシ樹脂、これを含有する硬化性組成物とその硬化物、繊維強化複合材料、及び成形品に関する。
繊維強化複合材料は、軽量でありながら耐熱性や機械強度に優れる特徴が注目され、自動車や航空機の筐体或いは各種部材をはじめ、様々な構造体用途での利用が拡大している。繊維強化複合材料のマトリックス樹脂には、強化繊維への含浸性が高く、かつ、貯蔵安定性に優れること、硬化性が高くありながらもボイド等の発生がないこと、硬化物における耐熱性、機械強度及び破壊靱性に優れることなど様々な要求性能があり、これら各種性能のバランスに優れる樹脂材料の開発が求められている。
強化繊維の含浸性に優れ、かつ、耐熱性の高い樹脂組成物として、例えば、フェノールとヒドロキシベンズアルデヒドとから得られるトリフェノールメタン型フェノール樹脂のポリグリシジルエーテルが知られている(特許文献1)。しかしながら、このようなエポキシ樹脂は硬化物における靱性が十分ではなく、また、その耐熱性も、さらなる高耐熱が求められる昨今の市場要求を満たすものではなかった。
特開2005−154719号公報
従って、本発明が解決しようとする課題は、強化繊維への含浸性に優れ、かつ、硬化物における靭性及び耐熱性に優れるエポキシ樹脂、これを含有する硬化性組成物とその硬化物、繊維強化複合材料、及び成形品を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、フラバン骨格を有するエポキシ化合物が耐熱性に優れること、更にその二量体を含有することにより、硬化物における靭性及び耐熱性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記構造式(1)
Figure 2017008177
[式中R、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の炭化水素基の何れかであり、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜5の炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はグリシジルオキシ基の何れかである。]
で表される化合物(A)と、下記構造式(2)
Figure 2017008177
[式中Xは下記構造式(3)
Figure 2017008177
{式中のYのうち一つは前記構造式(2)中のXとの結合点であり、他の2つはグリシジルオキシ基である。また、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の炭化水素基の何れかであり、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜5の炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はグリシジルオキシ基の何れかである。}
で表される構造部位である。]
で表される化合物(B)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂に関する。
本発明は更に、前記エポキシ樹脂と硬化剤とを含有する硬化性組成物に関する。
本発明は更に、前記硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物に関する。
本発明は更に、前記エポキシ樹脂と、硬化剤と、強化繊維とを含有する繊維強化複合材料に関する。
本発明は更に、前記繊維強化複合材料を硬化させてなる成形品に関する。
本発明によれば、強化繊維への含浸性に優れ、かつ、硬化物における靭性及び耐熱性に優れるエポキシ樹脂、これを含有する硬化性組成物とその硬化物、繊維強化複合材料、及び成形品を提供できる。
図1は、実施例1で得られたエポキシ樹脂(1)のGPCチャートである。 図2は、実施例1で得られたエポキシ樹脂(1)のMSスペクトルである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂は、下記構造式(1)
Figure 2017008177
[式中R、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の炭化水素基の何れかであり、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜5の炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はグリシジルオキシ基の何れかである。]
で表される化合物(A)と、下記構造式(2)
Figure 2017008177
[式中Xは下記構造式(3)
Figure 2017008177
{式中のYのうち一つは前記構造式(2)中のXとの結合点であり、他の2つはグリシジルオキシ基である。また、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の炭化水素基の何れかであり、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜5の炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はグリシジルオキシ基の何れかである。}
で表される構造部位である。]
で表される化合物(B)とを含有することを特徴とする。
前記構造式(1)で表される化合物(A)は分子量が比較的小さく、分子中に3つのエポキシ基を有する多官能化合物であることから、強化繊維含浸性に優れ、かつ、硬化物における耐熱性が高い特徴を有する。他方、前記構造式(2)で表される化合物(B)は、硬化物における柔軟性や靱性に優れる特徴があり、本発明のエポキシ樹脂はこれら2つの化合物を含有することにより、強化繊維への含浸性、硬化物における耐熱性及び靱性のバランスに優れるものとなる。
本発明のエポキシ樹脂における前記化合物(A)と前記化合物(B)との含有比率[(A)/(B)]は、強化繊維への含浸性、硬化物における耐熱性及び靱性のバランスに優れることから、GPCチャート図の面積比から算出される値で50/50〜95/5の範囲であることが好ましく、60/40〜85/15の範囲であることがより好ましい。
なお、本発明において、前記化合物(A)と前記化合物(B)との含有比率[(A)/(B)]を算出する際のGPC測定条件は以下の通りである。
<GPC測定条件>
測定装置 :東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HXL−L」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G3000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G4000HXL」
検出器: RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」
測定条件: カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 : 前記「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(使用ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
試料 : 樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(50μl)。
本発明の化合物(A)は、前記構造式(1)で表される分子構造を有する。前記構造式(1)中のR、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の炭化水素基の何れかであり、具体的には、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、ノルマルヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。中でも、強化繊維への含浸性、硬化物における耐熱性及び靱性のバランスに優れることから、R、R、Rがそれぞれ炭素原子数1〜4の炭化水素基であることが好ましく、いずれもメチル基であることがより好ましい。
前記構造式(1)中のRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜5の炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はグリシジルオキシ基の何れかである。炭素原子数1〜6の炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、ノルマルヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。炭素原子数1〜5のアルコキシ基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ノルマルプロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ノルマルブチルオキシ基、ターシャリーブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ノルマルヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。また、ハロゲン原子は、例えば、塩素原子、ブロモ原子、ヨウ素原子等が挙げられる。中でも、強化繊維への含浸性、硬化物における耐熱性及び靱性のバランスに優れることから、水素原子であることが好ましい。
本発明の化合物(B)は、前記構造式(2)で表される分子構造を有する。構造式(2)中の二つのXは、前記構造式(3)で表される構造式であり、構造式(3)中のR、R、R、Rは、前述した構造式(1)中のものとそれぞれ同様である。また、構造式(3)中のYのうち一つは構造式(2)中のXとの結合点であり、該結合点は3つのYのうちいずれでも良い。即ち、前記構造式(2)で表される化合物(B)は、具体的には、下記構造式(2−1)〜(2−6)のいずれかで表されるものが挙げられる。
Figure 2017008177
Figure 2017008177
[式中R、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の炭化水素基の何れかであり、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜5の炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はグリシジルオキシ基の何れかである。]
前記化合物(A)、前記化合物(B)を含有する本発明のエポキシ樹脂を製造する方法は、例えば、1,3−ジヒドロキシベンゼン化合物と、ケトン化合物とを、酸触媒の存在下、50〜80℃程度の温度条件下で反応させてフェノール中間体を得、次いで、これとエピハロヒドリンとを反応させてポリグリシジルエーテル化する方法等が挙げられる。
前記1,3−ジヒドロキシベンゼン化合物は、1,3−ヒドロキシベンゼン、又はその芳香核上に置換基を有する各種の化合物が挙げられ、該置換基としては、炭素原子数1〜5の炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基等が挙げられる。これら1,3−ジヒドロキシベンゼン化合物はそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。中でも、強化繊維への含浸性、硬化物における耐熱性及び靱性のバランスに優れることから、1,3−ジヒドロキシベンゼンが好ましい。
前記ケトン化合物は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。中でも、強化繊維への含浸性、硬化物における耐熱性及び靱性のバランスに優れることから、アセトンが好ましい。
前記1,3−ジヒドロキシベンゼン化合物とケトン化合物との反応割合は、反応効率の面から1,3−ジヒドロキシベンゼン化合物が過剰となる条件であることが好ましく、例えば、ケトン化合物1モルに対し、1,3−ジヒドロキシベンゼンを1.5〜5モルの範囲で用いることが好ましい。
前記1,3−ジヒドロキシベンゼン化合物とケトン化合物との反応で用いる酸触媒は、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、などの無機酸や、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シュウ酸等の有機酸、三フッ化ホウ素、無水塩化アルミニウム、塩化亜鉛等のルイス酸等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。中でも、反応促進能が高いことからパラトルエンスルホン酸が好ましい。また、酸触媒の使用量は、反応が効率的に進行することから、前記1,3−ジヒドロキシベンゼン化合物とケトン化合物との合計100質量部に対し、0.01〜5質量部の範囲であることが好ましい。
前記1,3−ジヒドロキシベンゼン化合物とケトン化合物との反応は、必要に応じて有機溶媒中で行っても良い。ここで用いる有機溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン、1、3−ジオキサン等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上の混合溶媒としても良い。
反応終了後は、反応生成物を水洗するなどして、フェノール中間体を得ることができる。
次に、フェノール中間体とエピハロヒドリンとの反応は、例えば、フェノール中間体中のフェノール性水酸基1モル対し、エピハロヒドリンが2〜5.5モルの範囲となる割合で両者を用い、フェノール性水酸基1モル対し0.9〜2.0モルの塩基性触媒を一括又は分割添加しながら20〜120℃の温度で0.5〜10時間反応させる方法が挙げられる。ここで用いる塩基性触媒は固形でもその水溶液を使用してもよく、水溶液を使用する場合は、連続的に添加すると共に反応混合物中から減圧または常圧条件下で連続的に水及びエピハロヒドリン類を留出させ、これを分液して水は除去し、エピハロヒドリンは反応混合物中に連続的に戻す方法でもよい。
なお、工業生産を行う際、エポキシ樹脂生産の初バッチでは仕込みに用いるエピハロヒドリン類の全てが新しいものであるが、次バッチ以降は、粗反応生成物から回収されたエピハロヒドリンと、反応で消費される分で消失する分に相当する新しいエピハロヒドリンとを併用することが好ましい。この時、使用するエピハロヒドリンは特に限定されないが、例えばエピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリン等が挙げられる。なかでも工業的入手が容易なことからエピクロルヒドリンが好ましい。
また、前記塩基性触媒は、具体的には、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。特にエポキシ樹脂合成反応の触媒活性に優れる点からアルカリ金属水酸化物が好ましく、具体的には、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等が挙げられる。これらの塩基性触媒は10〜55質量%程度の水溶液の形態で使用してもよいし、固形の形態で使用してもよい。また、フェノール中間体とエピハロヒドリンとの反応は有機溶媒を併用することにより反応速度を高めることができる。ここで用いる有機溶媒としては特に限定されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン溶媒、メタノール、エタノール、1−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール等のアルコール溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ溶媒、テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン、1、3−ジオキサン、ジエトキシエタン等のエーテル溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で使用してもよいし、また、極性を調整するために適宜2種以上を併用してもよい。
反応終了後は、反応混合物を水洗した後、加熱減圧下での蒸留によって未反応のエピハロヒドリンや併用する有機溶媒を留去する。また、加水分解性ハロゲンの一層少ないエポキシ樹脂とするために、得られたエポキシ樹脂を再び有機溶媒に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えてさらに反応を行うこともできる。この際、反応速度の向上を目的として、4級アンモニウム塩やクラウンエーテル等の相関移動触媒を存在させてもよい。相関移動触媒を使用する場合の使用量はエポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜3.0質量部となる割合であることが好ましい。反応終了後、生成した塩を濾過、水洗などにより除去し、更に、加熱減圧下で有機溶媒を留去することにより、目的とするエポキシ樹脂を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂は、強化繊維への含浸性に優れることから、150℃における溶融粘度が0.3〜1.5dPa・sの範囲であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、本発明のエポキシ樹脂と硬化剤とを含有する。
ここで用いる硬化剤は、アミン化合物、アミド化合物、酸無水物、フェノ−ル樹脂等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。前記アミン化合物は、例えば、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、イミダゾ−ル、BF−アミン錯体、グアニジン誘導体等が挙げられる。前記アミド系化合物は、例えば、ジシアンジアミド、脂肪族二塩基酸やダイマー酸、脂肪酸のカルボン酸化合物とエチレンジアミン等のアミンとより合成されるポリアミド樹脂等が挙げられる。前記酸無水物は、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。前記フェノール樹脂は、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(ザイロック樹脂)、レゾルシンノボラック樹脂に代表される多価ヒドロキシ化合物とホルムアルデヒドから合成される多価フェノールノボラック樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価フェノール化合物)、ビフェニル変性ナフトール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価ナフトール化合物)、アミノトリアジン変性フェノール樹脂(メラミン、ベンゾグアナミンなどでフェノール核が連結された多価フェノール化合物)やアルコキシ基含有芳香環変性ノボラック樹脂(ホルムアルデヒドでフェノール核及びアルコキシ基含有芳香環が連結された多価フェノール化合物)等の多価フェノール化合物等が挙げられる。
これらの中でも、硬化性組成物が低粘度で貯蔵安定性および繊維への含浸性に優れ、かつ得られる硬化物の靭性にも優れることから、酸無水物が好ましく、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等の脂環式酸無水物がより好ましい。
また、本発明の硬化性組成物は、エポキシ樹脂成分として本発明のエポキシ樹脂以外のその他のエポキシ樹脂を使用してもよい。本発明のエポキシ樹脂とその他のエポキシ樹脂との配合比は特に限定されないが、本発明が奏する効果が十分に発現することから、エポキシ樹脂成分の全質量に対して本発明のエポキシ樹脂が30質量%以上、好ましくは40質量%以上となる範囲でその他のエポキシ樹脂を併用することが好ましい。
前記その他のエポキシ樹脂は種々のエポキシ樹脂を用いることができるが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂等のビフェニル型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂;テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし2種類以上を併用しても良い。
本発明の硬化性組成物において、エポキシ樹脂成分と硬化剤との配合割合は、硬化性に優れ、耐熱性や靭性に優れる硬化物が得られることから、エポキシ樹脂成分中のエポキシ基の合計1当量に対して、硬化剤中の活性基が0.7〜1.5当量になる量が好ましい。
また本発明の硬化性組成物は必要に応じて硬化促進剤や難燃剤等の各種添加剤を含有しても良い。前記硬化促進剤は、例えば、リン系化合物、第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。
前記難燃剤は、例えば、赤リン、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン酸アンモニウム、リン酸アミド等の無機リン化合物;リン酸エステル化合物、ホスホン酸化合物、ホスフィン酸化合物、ホスフィンオキシド化合物、ホスホラン化合物、有機系含窒素リン化合物、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、10−(2,5―ジヒドロオキシフェニル)―10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、10―(2,7−ジヒドロオキシナフチル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド等の環状有機リン化合物、及びそれをエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の化合物と反応させた誘導体等の有機リン化合物;トリアジン化合物、シアヌル酸化合物、イソシアヌル酸化合物、フェノチアジン等の窒素系難燃剤;シリコーンオイル、シリコーンゴム、シリコーン樹脂等のシリコーン系難燃剤;金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩化合物、金属粉、ホウ素化合物、低融点ガラス等の無機難燃剤等が挙げられる。これら難燃剤を用いる場合は、硬化性組成物中0.1〜20質量%の範囲であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、流動性に優れ、硬化物における耐熱性及び靭性に優れる特徴を活かし様々な用途に用いることが出来る。具体的には、自動車や航空機の筐体或いは各種部材に代表されるCFRP等の繊維強化樹脂成型品、プリント配線基板用積層板、ビルドアップ基板用層間絶縁材料、ビルドアップ用接着フィルム、半導体封止材料、ダイアタッチ剤、フリップチップ実装用アンダーフィル材、グラブットプ材、TCP用液状封止材、導電性接着剤、液晶シール材、フレキシブル基板用カバーレイ、レジストインキなどの電子回路基板等に用いられる樹脂材料;光導波路や光学フィルムなどの光学用材料、樹脂注型材料、接着剤、絶縁塗料等のコーティング材料;LED、フォトトランジスタ、フォトダイオード、フォトカプラー、CCD、EPROM、フォトセンサーなどの様々な光半導体装置等が挙げられ、特に、動車や航空機の筐体或いは各種部材に代表されるCFRP等の繊維強化樹脂成型品用途に好適に用いることが出来る。
本発明の硬化性組成物を積層板やフィルム等、通常有機溶剤に希釈して用いる用途に使用する場合には、必要に応じて適宜有機溶剤を配合しても良い。ここで用いる有機溶剤は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等が挙げられ、中でも沸点が100℃以下のものを用いることが好ましい。これら有機溶剤の使用量は目的の用途等にもよるが硬化性組成物中の有機溶剤量が60質量%以下であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物を繊維強化複合材料用に用いる場合には、実質有機溶剤を使用しないことが好ましく、有機溶剤を使用する場合には、繊維強化複合材料中の有機溶剤量が5質量%以下であることが好ましい。ここで用いる有機溶剤は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等が挙げられ、中でも沸点が100℃以下のものを用いることが好ましい。
本発明の繊維強化複合材料で用いる強化繊維は有撚糸、解撚糸、又は無撚糸などいずれでも良いが、繊維強化プラスチック製部材の成形性と機械強度を両立することから解撚糸や無撚糸が好ましい。さらに、強化繊維の形態は繊維方向を一方向に引き揃えたものや織物が使用でき、織物としては平織りや朱子織りなど、使用する部位や用途に応じて自由に選択することができる。具体的な素材としては、機械強度や耐久性に優れることから、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。これらの中でもとりわけ成形品の強度が良好なものとなる点から炭素繊維が好ましく、かかる、炭素繊維は、ポリアクリロニトリル系、ピッチ系、レーヨン系などの各種のものが使用できる。中でも、容易に高強度の炭素繊維が得られるポリアクリロニトリル系のものが好ましい。
本発明の繊維強化複合材料中の強化繊維の含有量は、破壊靱性及び機械強度に優れる成形物が得られることから、体積含有率が40〜85%の範囲となる量であることが好ましい。
本発明の繊維強化複合材料を用いて繊維強化樹脂成形品を製造する方法は、型に繊維骨材を敷き、前記ワニスを多重積層してゆくハンドレイアップ法やスプレーアップ法、オス型・メス型のいずれかを使用し、強化繊維からなる基材に硬化性組成物を含浸させながら積み重ねて成形、圧力を成形物に作用させることのできるフレキシブルな型をかぶせ、気密シールしたものを真空(減圧)成型する真空バッグ法、あらかじめ強化繊維を含有する繊維強化複合材料をシート状にしたものを金型で圧縮成型するSMCプレス法、繊維を敷き詰めた合わせ型に前記硬化性組成物を注入するRTM法、強化繊維に前記硬化性組成物を含浸させてプリプレグを製造し、これを大型のオートクレーブで焼き固める方法などが挙げられる。
このようにして得られた繊維強化樹脂成形品の用途としては、釣竿、ゴルフシャフト、自転車フレームなどのスポーツ用品、自動車、航空機のフレーム又はボディー材、宇宙機部材、風力発電機ブレードなどが挙げられる。とりわけ、自動車部材、航空機部材、宇宙機部材には高度な破壊靱性と耐熱性が要求されるため、本発明の繊維強化樹脂成形品はこれらの用途に適する。
次に本発明を実施例、比較例により具体的に説明するが、以下において「部」及び「%」は特に断わりのない限り質量基準である
本実施例においてGPCの測定条件は以下の通り。
測定装置 :東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HXL−L」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G3000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G4000HXL」
検出器: RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」
測定条件: カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 : 前記「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(使用ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
試料 : 樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(50μl)。
エポキシ樹脂の溶融粘度はASTM D4287に準拠し、ICI粘度計にて測定した。
MSスペクトルは日本電子株式会社製 ガスクロマトグラフ飛行時間質量分析計「JMS−T100GC」にて測定した。
実施例1 エポキシ樹脂(1)の製造
攪拌機、冷却管、温度計および温度計をセットしたフラスコに、1,3−ジヒドロキシベンゼン200質量部(1.82モル)、パラトルエンスルホン酸1.38質量部、およびメタノール66質量部を入れ、撹拌しながら55℃まで昇温した。アセトン35.2質量部(0.61モル)を1時間かけて滴下し、滴下終了後、65℃まで昇温して3時間保持した。ここに水145質量部を加え、析出した固体を吸引ろ過によりろ別した。得られた固体を水洗いした後、50℃で12時間真空乾燥させ、水酸基当量105g/当量のフェノール中間体(1)を得た。
次いで、窒素導入管、冷却管、温度計、および撹拌機をセットしたフラスコに、先で得たフェノール中間体(1)157質量部(水酸基1.5モル)、エピクロルヒドリン694質量部(7.5モル)、n−ブタノール208質量部を仕込み、50℃に昇温した。20%水酸化ナトリウム水溶液330質量部(1.6モル)を5時間かけて滴下し、滴下終了後に攪拌を停止して、下層に溜まった水層を除去した。その後、150℃減圧条件下にて、未反応のエピクロルヒドリンを留去し、得られた粗生成物にメチルエチルケトン340質量部とn−ブタノール68質量部を加えて溶解した。ここに10%水酸化ナトリウム水溶液15質量部を添加して80℃まで昇温し、2時間反応させた。反応物を水150質量部で水洗し、洗浄液のpHが中性を示すまで同様の水洗処理を3回行った。共沸による脱水操作を行い、精密濾過後、溶媒を減圧条件下で留去して、常温半固形のエポキシ樹脂(1)を得た。エポキシ樹脂(1)のGPCチャート図を図1に、MSスペクトルを図2に示す。エポキシ樹脂(1)の150℃での溶融粘度は0.7dPa・sであった。また、GPCチャートから算出される前記化合物(A)に相当する成分と、前記化合物(B)に相当する成分との含有比率[(A)/(B)]は85/15であった。
実施例2 エポキシ樹脂(2)の製造
実施例1記載のフェノール中間体の合成処方を基に、アセトン仕込量を53.0質量部(0.9モル)に変更することで、水酸基当量102g/当量のフェノール中間体(2)を得た。
次いで、実施例1記載のエポキシ樹脂の合成処方を基に、エピクロルヒドリン仕込量を555質量部(6.0モル)に変更することで、エポキシ樹脂(2)を得た。得られたエポキシ樹脂(2)の150℃での溶融粘度は1.4dPa.sであった。また、GPCチャートから算出される前記化合物(A)に相当する成分と、前記化合物(B)に相当する成分との含有比率[(A)/(B)]は77/23であった。
比較製造例1 エポキシ樹脂(1’)の製造
窒素導入管、冷却管、温度計、ディーンスターク装置および撹拌機をセットしたフラスコに、フェノール1128質量部(12.0モル)、サリチルアルデヒド122質量部(1.0モル)、パラトルエンスルホン酸12.5質量部を入れ、撹拌しながら45分間かけて120℃まで昇温した。反応により生じた縮合水をディーンスターク装置にて留去しながら120℃で3時間反応させた。反応終了後、49%水酸化ナトリウム水溶液5.1質部を加えて中和し、脱水回路に切り替えて、3時間かけて180℃まで昇温した。系中に水蒸気を吹き込みながら余剰のフェノールを一部除去し、水酸基当量98g/当量のフェノール中間体(1’)280質量部を得た。
次いで、窒素導入管、冷却管、温度計、および撹拌機をセットしたフラスコに、先で得たフェノール中間体(1’)98質量部(水酸基1.0モル)、エピクロルヒドリン463質量部(5.0モル)、n−ブタノール139質量部、及びテトラエチルベンジルアンモニウムクロライド2質量部を仕込み、溶解させた。65℃に昇温した後、共沸する圧力まで減圧し、49%水酸化ナトリウム水溶液90質量部(1.1モル)を5時間かけて滴下した。滴下後、共沸による留出分をディーンスタークトラップで分離し、水層を除去して油層のみを反応系中に戻しながら30分間反応を行った。未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留により留出させ、得られた粗生成物にメチルエチルケトン59質量部とn−ブタノール177質量部を加えて溶解し、10%水酸化ナトリウム水溶液10質量部を添加して80℃まで昇温し、2時間反応させた。反応物を水150質量部で水洗し、洗浄液のPhが中性を示すまで同様の水洗処理を3回行った。共沸による脱水操作を行い、精密濾過後、溶媒を減圧条件下で留去して、常温半固形のエポキシ樹脂(1’)を得た。得られたエポキシ樹脂(1’)のエポキシ当量は164g/当量、150℃での溶融粘度は0.6dPa・sであった。
実施例3、4、比較例1
下記要領で硬化性組成物を配合し、それらの硬化物について各種評価を行った。配合組成及び各種評価試験の結果を表1に示す。なお、表中の各成分の詳細は以下の通りである。
酸無水物硬化剤:メチルテトラヒドロフタル酸無水物(DIC株式会社製「EPICLON B−570H」酸無水物基当量166g/当量)
「1,2−DMZ」:1,2−ジメチルイミダゾール
<硬化性樹脂組成物の調整>
下記表1に示す割合で各成分を配合し、攪拌混合により均一混合して硬化性組成物を得た。
<耐熱性の評価>
硬化性樹脂組成物を幅90mm、長さ110mm、高さ2mmの型枠内に流し込み、80℃で2時間、次いで110℃で3時間硬化させて硬化物を得た。これをダイヤモンドカッターにて幅5mm、長さ50mmに切り出し、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製「DMS6100」を用いて以下の条件による両持ち曲げによる動的粘弾性を測定し、Tanδが最大となる温度をガラス転移温度(Tg)として評価した。
測定条件
測定温度範囲:室温〜260℃
昇温速度:3℃/分
周波数:1Hz(正弦波)
歪振幅:10μm
<引張強度、引張弾性率、及び伸度の測定>
硬化性樹脂組成物を幅90mm、長さ110mm、高さ2mmの型枠内に流し込み、80℃で2時間、次いで110℃で3時間硬化させて硬化物を得た。JIS K7161に準拠して、硬化物の引張強度、引張弾性率、及び伸度を測定した。
Figure 2017008177

Claims (7)

  1. 下記構造式(1)
    Figure 2017008177
    [式中R、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の炭化水素基の何れかであり、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜5の炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はグリシジルオキシ基の何れかである。]
    で表される化合物(A)と、下記構造式(2)
    Figure 2017008177
    [式中Xは下記構造式(3)
    Figure 2017008177
    {式中のYのうち一つは前記構造式(2)中のXとの結合点であり、他の2つはグリシジルオキシ基である。また、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の炭化水素基の何れかであり、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜5の炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又はグリシジルオキシ基の何れかである。}
    で表される構造部位である。]
    で表される化合物(B)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂。
  2. 前記化合物(A)と前記化合物(B)との含有比率[(A)/(B)]が、GPCチャート図の面積比から算出される値で50/50〜95/5の範囲である請求項1記載のエポキシ樹脂。
  3. 請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂と硬化剤とを含有する硬化性組成物。
  4. 前記硬化剤が酸無水物化合物である請求項3記載の硬化性組成物。
  5. 請求項3又は4記載の硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
  6. 請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂と、硬化剤と、強化繊維とを含有する繊維強化複合材料。
  7. 請求項6記載の繊維強化複合材料を硬化させてなる成形品。
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