JP2017007878A - 活性炭成形体、および該活性炭成形体の製造方法、並びに該活性炭成形体を用いた吸着材、および吸蔵材 - Google Patents

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【課題】十分な強度を有し、比表面積と細孔容積が大きい活性炭成形体、およびその製造方法を提供すること。【解決手段】本発明の活性炭成形体は、活性炭と平均粒子径1μm以上、50μm以下のポリオレフィン樹脂を混合し、得られた混合物を等方性加圧処理することによって得られることに要旨を有する。【選択図】図1

Description

本発明は活性炭成形体、および該活性炭成形体の製造方法、並びに該活性炭成形体を用いた吸着材、および吸蔵材に関するものである。
活性炭はその大きい比表面積と発達した細孔構造から各種吸着材として汎用されている。例えば浄水処理などの各種液相処理や脱臭処理、空気清浄処理などの各種気相処理において利用されている。また活性炭の導電性や電子授受機能を有する性質、または活性炭の細孔内の表面に触媒を高分散担持させることができるなどの性質に着目して、電気二重層キャパシタ用の炭素電極、燃料電池、空気電池、リチウムイオン電池などの電池用の炭素電極などの電極用材料として利用されている。更に近年では、水素吸蔵やメタン吸蔵などエネルギーの貯蔵材料としても活性炭は注目されている。
活性炭は、粉末状活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭など様々な形状で用いられているが、例えば粉末状活性炭は、目詰まりが生じやすく、また粉塵による人体への影響などが問題視されている。また粒状活性炭や繊維状活性炭では十分なかさ密度が得られなかった。そこで、活性炭とバインダーとを混合して任意の形状に加工した活性炭成形体が提案されている。
例えば特許文献1には、比表面積が1000m2/g以上であり、かさ密度が0.4g/cm3以上1g/cm3以下である炭素材料と、10重量%以下のポリテトラフルオロエチレンなどのバインダーとを混合させた水素吸蔵体が開示されている。この技術によれば、炭素材料の比表面積とかさ密度とがともに大きいため、単位体積当たりの水素吸蔵量を増大できる。
また特許文献2には、吸着剤の表面にポリオレフィンの薄いコート層を有する吸着剤成型体であって、該ポリオレフィンはメルトフロレートが1g/10分以下の粘度特性を有するポリオレフィンであることを特徴とする吸着剤成型体が開示されている。この技術によれば、手で触れても手が汚れたり、摩耗によっても黒い埃が出るなどの問題はなく、吸着剤と水溶液との接触が良好であり、吸着剤としての機能が十分に発揮できる。
更に特許文献3には、粒状又は粉末状活性炭と、メルトインデックスの異なる2種類以上の有機高分子バインダーを混合し、得られた混合物を金型に充填し、加熱、加圧して成形することを特徴とする活性炭成形体の製造方法が開示されている。この技術によれば、十分な強度を有し、通水抵抗が低く、有害物質除去能力を大きくできる。
特開2003−38953号公報 特開2000−263040号公報 特開2005−119902号公報
活性炭成形体には取り扱い時や使用時の摩擦などによる損傷などに対して十分な強度を有することが要求されている。ところが強度を高めるためにバインダー含有量を増加させると、活性炭の比表面積や細孔容積が低下するなどの問題があった。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、十分な強度を有し、比表面積と細孔容積が大きい活性炭成形体、およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決し得た本発明の活性炭成形体は、活性炭と平均粒子径1μm以上、50μm以下のポリオレフィン樹脂を混合し、得られた混合物を等方性加圧処理することによって得られることに要旨を有する。
上記ポリオレフィン樹脂と上記活性炭の合計100質量%に対して、上記ポリオレフィン樹脂を1質量%以上、15質量%以下含むことも好ましい実施態様である。本発明の活性炭成形体は、吸着材や吸蔵材として用いることも好ましい実施態様である。
また本発明の活性炭成形体の製造方法は、活性炭と平均粒子径1μm以上、50μm以下のポリオレフィン樹脂を混合し、得られた混合物を等方性加圧処理することに要旨を有する。
本発明によれば、十分な強度を有すると共に、比表面積と細孔容積が大きい活性炭成形体を提供できる。したがって本発明の活性炭成形体を用いれば、強度が高く、しかも吸着特性に優れた吸着材、ないし吸蔵特性に優れた吸蔵材を提供できる。また本発明によれば上記特性を有する活性炭成形体を容易に製造することが可能となる。
図1は、実施例の成形体のバインダー量と強度の関係をプロットしたグラフである。 図2は、実施例の成形体4と7の強度を示すグラフである。
本発明者らはバインダーを添加しても比表面積と細孔容積が大きく、且つ高強度を有する活性炭成形体について研究を重ねた。まず、活性炭にバインダーを含めずに成形した場合、活性炭成形体は強度が低く、脆くて崩れやすかった。そのため、活性炭にバインダーを含めた混合物を成形することとし、その成形方法について検討した。従来の成形方法である金型による一軸加圧処理で活性炭成形体を製造した場合、十分な強度を得るために処理圧力を高めると、金型表面と接触している活性炭の細孔が損壊して比表面積や細孔容積が低下した。また処理圧力を低くすると、比表面積と細孔容積は高いが、十分な強度が得られず、活性炭成形体の取り扱い時や使用時に割れが生じた。
そこで本発明者らが更に活性炭の成形方法について検討した結果、等方性加圧処理して得られた活性炭成形体は、比表面積と細孔容積が大きく、かつ高強度であることを見出した。等方性加圧処理した場合、混合物表面を等圧で加圧できるため、成形体内部の空隙が低減してかさ密度が向上すると共に、活性炭とバインダーの流動性が向上して活性炭とバインダーの接点が多くなって強度が向上すると考えられる。また一軸加圧処理よりも低い処理圧力で高強度化が図れる。また等方性加圧処理によってかさ密度を向上できる。したがって活性炭成形体の細孔容積×かさ密度の積から求められる成形体体積当たりの細孔容積(以下、「成形体体積当たりの細孔容積」ということがある)、および活性炭成形体の比表面積×かさ密度の積から求められる成形体体積当たりの比表面積(以下、「成形体体積当たりの比表面積」ということがある)を高めることができる。
また本発明者らは、上記効果はポリオレフィン樹脂をバインダーに用いた場合に特有の効果であることを突き止めた。バインダーとしては様々な材料が用いられているが、例えば特許文献1で使用されているポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、室温で粘弾性が高いため活性炭同士を結着できるものの粉化しやすく、十分な強度が得られない。また融点が低く、加圧処理時の温度で溶融してしまうような熱可塑性樹脂を用いると、溶融した樹脂が細孔内部に取り込まれ、吸着サイトが減少する。ところが、所定の平均粒子径を有するポリオレフィン樹脂を用いた場合、等方性加圧処理すると活性炭の比表面積や細孔容積を大幅に低下させることなく、また比較的低い加圧処理で活性炭同士を強固に結着できる。
本発明者らは上記研究の結果、活性炭と所定の平均粒子径を有するポリオレフィン樹脂とを混合し、得られた混合物を等方性加圧処理することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
以下、本発明について説明する。
本発明において活性炭とは、原料となる炭素物質を賦活処理して得られるものである。活性炭の種類としてはオガ屑、木材チップ、木炭、ピートなどを原料とする粉末状活性炭;木炭、ヤシ殻炭、石炭、オイルカーボン、フェノールなどを原料とする粒状活性炭;炭素質物質石油コークス、石炭コークス、石油ピッチ、石炭ピッチ、コールタールピッチ、及びこれらの複合物などを原料とする炭素質活性炭;合成樹脂(フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド、フラン樹脂など)、セルロース系繊維(紙、綿繊維など)、及びこれらの複合物(紙−フェノール樹脂積層板など)などを原料とする活性炭素繊維;が挙げられる。これらの中でも粒状活性炭や活性炭素繊維が好ましい。
また上記活性炭は、炭素質物質を炭化した後、ガス賦活法、薬品賦活法など公知の方法により賦活されたものである。ガス賦活法としては、水蒸気、二酸化炭素、空気、燃焼ガスなどのガスを用いた賦活方法が例示される。薬品賦活法としてはリン酸、塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸、苛性ソーダ、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩などの薬品を使用した賦活方法が例示される。上記活性炭として好ましくは水蒸気賦活炭、アルカリ賦活炭であり、より好ましくは水蒸気賦活炭である。本発明では水蒸気賦活炭を用いると、より高い強度を有する活性炭成形体が得られる。
活性炭の比表面積は特に限定されないが、十分な吸着量ないし吸蔵量を確保する観点か比表面積は好ましくは700m2/g以上、より好ましくは800m2/g以上である。比表面積の上限は特に限定されないが、活性炭自体の強度が低下することがあるため、好ましくは4000m2/g以下、より好ましくは3000m2/g以下、更に好ましくは2500m2/g以下、最も好ましくは2000m2/g以下である。活性炭の細孔容積も特に限定されないが、同様の観点から、好ましくは0.35cm3/g以上、より好ましくは0.40cm3/g以上、好ましくは2.2cm3/g以下、より好ましくは1.7cm3/g以下である。また活性炭の平均細孔径も特に限定されず、被吸着物ないし被吸蔵物に応じて適宜調整すればよい。平均細孔径は好ましくは3.0nm以下、より好ましくは2.5nm以下であって、好ましくは1.6nm以上、より好ましくは1.7nm以上である。なお、比表面積、細孔容積、平均細孔径は実施例に記載の測定方法に基づく値である。
本発明では上記活性炭と混合するバインダー(結着剤)として、平均粒子径1μm以上、50μm以下のポリオレフィン樹脂を用いる。ポリオレフィン樹脂の平均粒子径は、レーザー回折式粒子径分布測定装置SALD−2000(島津製作所社製)を用いて測定されるポリオレフィン樹脂の粒度分布の測定結果から体積基準の累積頻度曲線を求め、累積頻度50%における粒子径を平均粒子径とする。
ポリオレフィン樹脂としては、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレンであり、より好ましくはポリエチレンである。ポリエチレンは高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリエチレン系共重合体のいずれでもよい。またポリエチレン系共重合体としては、エチレンと酢酸ビニルの共重合体、エチレンとメタアクリル酸エステル共重合体、エチレンとメタアクリル酸の共重合体およびその一部を金属塩に代えたアイオノマーなどの各種公知の共重合体が例示される。これらは単独で、あるいは任意に組み合わせて使用することができる。
上記活性炭と混合するポリオレフィン樹脂の平均粒子径は1μm以上、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上である。一方、大きすぎるとポリオレフィン樹脂と活性炭との接点が減少することがあるため、ポリオレフィン樹脂の平均粒子径は50μm以下、好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下である。
本発明では、活性炭と平均粒子径1〜50μmのポリオレフィン樹脂を混合するが、ポリオレフィン樹脂の含有量は特に限定されず、所望の強度が得られるように適宜調整すればよい。ポリオレフィン樹脂の含有量を増やすと活性炭成形体の強度を高くできる。ポリオレフィン樹脂の含有量が少なすぎると活性炭同士を十分に結着できないことがあるため、ポリオレフィン樹脂の含有量([ポリオレフィン樹脂含有量/(ポリオレフィン樹脂含有量+活性炭含有量)×100])は、ポリオレフィン樹脂と活性炭の合計100質量%に対して、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上である。一方、ポリオレフィン樹脂の含有量が多くなりすぎると、活性炭成形体の強度が高くなりすぎて加工性が低下することがある。またポリオレフィン樹脂自体は活性炭としての特性を有さず、比表面積や細孔容積の減少要因となり、活性炭成形体の吸着性能や吸蔵性能などの特性が低下することがある。ポリオレフィン樹脂の含有量はポリオレフィン樹脂と活性炭の合計100質量%に対して、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
本発明では上記混合物を等方性加圧処理して成形する。等方性加圧処理としては、混合物表面に等しい加圧力を加えて方向性なく加圧成形できる方法であればよく、特に制限されない。等方性加圧処理としては、冷間等方圧加圧処理(CIP:Cold Isostatic Pressing)、静水圧加圧処理、ラバープレス処理、熱間等方圧加圧処理(HIP:HOT Isostatic Pressing)が例示され、これらの中でも常温下で3次元的に均一な圧力を加えることができる冷間等方圧加圧処理(CIP)が好ましい。また冷間等方圧加圧処理(CIP)は湿式法、乾式法のいずれでもよい。加圧媒体としてガス、液体など公知の媒体でよい。
等方性加圧処理時の処理圧力としては、特に限定されないが、圧力が低すぎると炭素物質同士を十分に結着できず、得られる活性炭成形体の強度、およびかさ密度を十分に高めることができないことがある。また圧力が高すぎると、細孔が損傷するおそれがある。したがって圧力は好ましくは50MPa以上、より好ましくは100MPa以上であって、好ましくは300MPa以下、より好ましくは250MPa以下、更に好ましくは200MPa以下である。処理時間は特に限定されない。加圧保持時間は好ましくは1分以上、より好ましくは5分以上である。一方、上記効果が飽和するため、加圧保持時間は好ましくは60分以下、より好ましくは30分以下である。
等方性加圧処理して得られた活性炭成形体は強度が向上している。ポリオレフィン樹脂の含有量や等方性加圧処理条件にもよるが、上記好適な条件を満たす活性炭成形体は好ましくは0.7MPa以上、より好ましくは1MPa以上の強度を有する。本発明の活性炭成形体は強度が高いため、取り扱い時や使用時の摩擦などによって損壊することがない。したがってより高い充填密度を達成でき、吸着効率や収蔵容量を高めることができる。
バインダーを添加すると比表面積は低下するが、本発明の製造方法によれば活性炭成形体は高いかさ密度を有するため、成形体体積当たりの細孔容積、および成形体体積当たりの比表面積が大きい。かさ密度は特に限定されないが、好ましくは0.3g/cm3以上、より好ましくは0.35g/cm3以上、好ましくは1.2g/cm3以下、より好ましくは1.0g/cm3以下である。
成形体体積当たりの細孔容積(cm3/cm3)は、好ましくは0.09cm3/cm3以上、より好ましくは0.12cm3/cm3以上、更に好ましくは0.3cm3/cm3以上である。成形体体積当たりの細孔容積が高ければ、活性炭成形体は吸着特性や吸蔵特性に優れた特性を示す。
上記成形体体積当たりの細孔容積に加えて、成形体体積当たりの比表面積を満足する活性炭成形体は、吸着材、あるいは吸蔵材など各種用途において、より一層優れた吸着性能、あるいは吸蔵性能を奏する。成形体体積当たりの比表面積(m2/cm3)は、好ましくは210m2/cm3以上、より好ましくは280m2/cm3以上、更に好ましくは700m2/cm3以上である。
活性炭成形体のサイズは特に限定されず、用途に応じて適宜選択できる。また成形する形状も特に限定されない。
上記等方性加圧処理して得られた活性炭成形体は、さらに各種用途に応じたペレット状、板状、ブリケット状、球状など所望の形状に2次成形してもよい。本発明の活性炭成形体(2次成形物を含む、以下同じ)は例えば吸着材や吸蔵材として使用できる。吸着材としては、浄水処理、排水処理、貴金属回収処理などの液相用途、空気浄化処理、脱臭処理、ガス分離処理、溶剤回収処理、排ガス処理などの気相用途が例示される。また吸蔵材としては水素やメタンなどのエネルギー貯蔵用途が例示される。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
成形体1
ヤシ殻水蒸気賦活炭(MCエバテック社製:Z10−28)とポリエチレン(PE、平均粒子径30μm)とを混合した。なお、ポリエチレンとヤシ殻水蒸気賦活炭の合計100質量%に対してポリエチレン含有量が4.8質量%となるように添加、混合して混合物を得た。得られた混合物を冷間等方圧加圧処理(CIP)して成形した。具体的には混合物をナイロン−ポリエチレン製袋に充填して密封した後、該袋を静水圧粉末成形装置(日本研究開発工業株式会社製)に充填してから、200MPaまで昇圧させ、10分間保持して成形した。得られた成形体を150℃の加熱機内で2時間乾燥し、成形体1を得た。
成形体2
ポリエチレンと活性炭の合計100質量%に対してポリエチレンが9.1質量%となるように添加した以外は、成形体1と同様にして成形体2を得た。
成形体3
使用したポリエチレンの平均粒子径を10μmとした以外は、成形体1と同様にして成形体3を得た。
成形体4
紙−フェノール樹脂積層板の炭化物に、質量比で2.5倍の水酸化カリウムを添加した後、窒素雰囲気中800℃で2時間の賦活処理を行った。賦活処理後の活性炭を水洗浄(60℃の温水)、酸(塩酸)洗浄、水洗浄(60℃の温水)の順で洗浄して金属不純物が除去された活性炭Aを得た。ポリエチレンと活性炭Aの合計100質量%に対してポリエチレン(PE、平均粒子径10μm)が7.4質量%となるように添加、混合して混合物を得た。得られた混合物を成形体1と同様に冷間等方圧加圧処理(CIP)して成形体4を得た。
成形体5
ポリエチレンと成形体1の活性炭の合計100質量%に対してポリエチレン(平均粒子径30μm)が2.9質量%となるように添加した以外は、成形体1と同様にして成形体5を得た。
成形体6
成形体1の混合物を冷間等方圧加圧処理にかえて一軸加圧処理した。具体的には金型(φ19.85mm、高さ24.69mm、実有効高さ17.60mm)に充填して、ハンドプレス機で昇圧し(一軸)、200MPaで10分間保持した後、150℃の加熱機内で2時間乾燥し、成形体6を得た。
成形体7
成形体4の混合物を用いて成形体6と同様に金型に充填、昇圧、乾燥して成形体7を得た。
成形体8
ポリエチレンをポリテトラフルオロエチレン粉末(PTFE)に変更し、ポリテトラフルオロエチレンと活性炭の合計100質量%に対してポリテトラフルオロエチレンが7.4質量%となるように添加した以外は、成形体4と同様にして活性炭8を得た。得られた成形体8は非常に脆く、形状を維持できなかったため、強度等を測定できなかった。
各成形体のかさ密度、比表面積、全細孔容積、平均細孔径、強度を下記方法により測定して表1に記載した。
<かさ密度>
かさ密度は成形体から直方体ブロック(縦1cm×横1cm×高1cm)を切り出し、該ブロックの質量(g)と体積(cm)から下記式により算出した。
かさ密度(g/cm)=質量(g)/体積(cm
<比表面積>
成形体0.2gを250℃にて真空加熱した後、窒素吸着装置(マイクロメリティックス社製:ASAP−2400)を用いて、窒素吸着等温線を求めBET法にて比表面積を算出した。
<全細孔容積>
上記窒素吸着等温線から相対圧(p/p0)=0.93における窒素吸着量を全細孔容積(cm3/g)とした。
<平均細孔径>
活性炭の細孔をシリンダー状と仮定し、以下の式により算出した。
平均細孔径(nm)=4×全細孔容積/比表面積×1000
<成形体体積当たりの細孔容積>
成形体体積当たりの細孔容積(cm3/cm3)=全細孔容積(cm3/g)×成形体かさ密度(g/cm3
<成形体体積当たりの比表面積>
成形体体積当たりの比表面積(m2/cm3)=比表面積(m2/g)×成形体かさ密度(g/cm3
<強度試験>
成形体を1cm角にカットした試験片を、テンシロン万能試験機(ORENTEC社製:RTC−1325A)を用いて、試験速度1mm/分で試験片が破壊に至るまでの強度測定を行った。破壊に至った時の最大荷重の値を試験片の断面積で割り戻すことにより強度を算出した。強度は0.7MPa以上を合格とし、1MPa以上をより優れた強度を有すると評価した。
表1に示すように本発明の要件を満足する成形体1〜5は0.7MPa以上の強度を有していた。特に成形体1〜4は1MPa以上のより高い強度を有していた。
バインダー含有量のみが異なる成形体1(4.8質量%)、成形体2(9.1質量%)、成形体5(2.9質量%)を比べると、バインダー含有量が多くなるほど、強度が向上した。いずれも成形体体積当たりの細孔容積、および成形体体積当たりの比表面積が大きく、且つ高強度であった。
また成形体1〜3(図中、○)、成形体5(図中、△)、成形体6(図中、◇)について、バインダー量と強度の関係をグラフにプロットした(図1)。冷間等方圧加圧処理(CIP)で成形した成形体1〜3、5は、バインダー量が増加する程、強度も高くなる傾向を示した。一方、一軸加圧処理で成形した成形体6は、成形方法以外は同じ条件の成形体1と比べると、強度が著しく劣っていた。
また成形方法以外は同じ条件でアルカリ賦活炭を成形した成形体4と7の強度をグラフに示した(図2)。冷間等方圧加圧処理(CIP)した成形体4と一軸加圧処理した成形体7は、表1に示すように強度以外の特性はほぼ同等であったが、成形体4は成形体7よりも強度が2倍以上高くなった。
水蒸気賦活炭を用いた成形体3とアルカリ賦活炭を用いた成形体4を比べると、バインダー含有量が多い成形体4よりも、成形体3の強度は高くなっていた。

Claims (5)

  1. 活性炭と平均粒子径1μm以上、50μm以下のポリオレフィン樹脂を混合し、得られた混合物を等方性加圧処理することによって得られることを特徴とする活性炭成形体。
  2. 前記ポリオレフィン樹脂と前記活性炭の合計100質量%に対して、前記ポリオレフィン樹脂を1質量%以上、15質量%以下含むものである請求項1に記載の活性炭成形体。
  3. 請求項1または2に記載の活性炭成形体を用いた吸着材。
  4. 請求項1または2に記載の活性炭成形体を用いた吸蔵材。
  5. 活性炭と平均粒子径1μm以上、50μm以下のポリオレフィン樹脂を混合し、得られた混合物を等方性加圧処理することを特徴とする活性炭成形体の製造方法。
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