JP2017004682A - 非水電解質二次電池用負極剤、非水電解質二次電池負極、および非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池構造の強化とともに、固体電解質層(SEI)の破壊と生成を抑制することにより、電池のサイクル特性を向上することができる非水電解質二次電池用負極を提供すること。【解決手段】負極活物質、導電助剤、バインダを含む非水電解質二次電池用負極剤であって、前記バインダが、分子量100万から500万の、ポリアクリル酸カルシウムまたはポリアクリル酸エステルを架橋処理した水系高分子と、分子量1000から100万の水系高分子との混合体からなること。【選択図】なし
Description
本発明は、非水電解質二次電池用負極剤、非水電解質二次電池負極、および非水電解質二次電池に関するものであり、より詳細には、サイクル特性を向上させうる非水電解質二次電池用負極剤、非水電解質二次電池負極、および非水電解質二次電池に関するものである。
近年、石油使用量や温室効果ガス削減、エネルギー基盤のさらなる多様化や効率化を目指し、繰り返し充放電可能な二次電池として、リチウムイオン二次電池に注目が集まっている。
特に、電気自動車やハイブリッド電気自動車、および燃料電池車への用途展開が見込まれている。電気自動車においては、航続距離の向上が要求され、今後、二次電池のエネルギー密度の増大が一層求められて行くことになる。
高エネルギー密度化を達成するには、電池容量が大きい負極活物質が求められている。現状の負極に注目すると、黒鉛負極が一般に用いられている。この黒鉛の理論容量は、372mAh/g(活物質)であり、これに対し、黒鉛を上回る容量を示す活物質として、ケイ素(Si)材料やスズ(Sn)材料が近年注目されている。
ケイ素材料の理論容量は、4200mAh/g(活物質)であり、スズ材料は、990mAh/g(活物質)である。しかし、ケイ素材料は、上記のように、黒鉛の約11倍の容量を有するために、リチウムイオンの吸蔵放出に伴う体積変化が大きく、リチウムイオンの吸蔵により体積が約4倍に増加する性状を有する。
黒鉛と比べて、ケイ素材料のような大容量を有する活物質を用いた負極は、充放電に伴う大きな体積変化により、負極剤中の導電パスの切断や負極剤のクラック、集電体と負極剤の剥離などのおそれがあり、これは、繰り返し充放電を行う場合、電池のサイクル特性を低下させる要因となる可能性がある。
また、サイクル特性を低下させる要因として、固体電解質層(Solid Electrolyte Interphase:SEI)形成に伴うリチウムイオンの消費も挙げられる。特に、充放電に伴う大きな体積変化が生じるケイ素材料系活物質は、SEIの破壊と生成が繰り返されうることから、SEI形成に伴うリチウムイオンの消費も無視できない。
リチウムイオン二次電池用負極は、通常、バインダ(結着剤)、負極活物質、導電助剤に溶媒を混ぜて塗布液(負極用スラリ)とし、これを集電体上に塗布・乾燥して負極剤層を形成することで得られる。
本発明者は、上記問題の解決の対象として非水電解質二次電池用負極におけるバインダの働きに着目し、検討を行った。
負極活物質である、リチウムと合金可能な金属粒子である金属活物質の表面に酸化アルキレンの反復単位を含む物質を結合し物質層を形成することで、繰り返し充放電による容量の低下を抑制する発明が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、この物質層の弾性により活物質の膨張を部分的に吸収することができるが、活物質の膨張収縮が大きい場合、体積変化を吸収できず、十分なサイクル特性が得られない。
また、ケイ素材料を含む活物質を用いた場合のバインダ(結着剤)として、架橋ポリアクリル酸を用いることが開示されている。この架橋ポリアクリル酸は、無架橋のポリアクリル酸に比べ、サイクル特性に優れていると記載されている。このことは、架橋により電極構造が破壊され難くなるためとされている(特許文献2)。
しかしながら、バインダとして、架橋ポリアクリル酸を用いることにより、サイクル特性の向上が認められるものの、依然として、サイクル維持率の低下が問題となっている。
特に、負極剤の機械強度の向上には有効であるものの、架橋されたバインダは、無架橋のバインダに比べ、伸びにくい性質を有するため、活物質表面を覆っている架橋されたバインダは、活物質の体積変化に追随できず、クラックが発生するおそれがある。結果、固体電解質層(SEI)の破壊と生成が依然として課題であった。
そこで、本発明は、電池構造の強化とともに、固体電解質層(SEI)の破壊と生成を抑制することにより、電池のサイクル特性を向上することができる非水電解質二次電池用負極剤を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、負極活物質、導電助剤、バインダを含む非水電解質二次電池用負極剤であって、
前記バインダが、分子量100万から500万のポリアクリル酸カルシウムまたはポリアクリル酸エステルに架橋剤を添加して架橋処理した水系高分子と、分子量1000から100万の水系高分子との混合体からなることを特徴とする非水電解質二次電池用負極剤である。
前記バインダが、分子量100万から500万のポリアクリル酸カルシウムまたはポリアクリル酸エステルに架橋剤を添加して架橋処理した水系高分子と、分子量1000から100万の水系高分子との混合体からなることを特徴とする非水電解質二次電池用負極剤である。
また、請求項2に記載の発明は、前記分子量1000から100万の水系高分子の添加量が、前記バインダの全重量に対して1重量%以上50重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極剤である。
また、請求項3に記載の発明は、前記バインダの分子量1000から100万の水系高分子が、カルボキシル基を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非水電解質二次電池用負極剤である。
また、請求項4に記載の発明は、前記分子量1000から100万の水系高分子が、酸性であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤である。
また、請求項5に記載の発明は、前記分子量100万から500万のポリアクリル酸カルシウムまたはポリアクリル酸エステルに対する前記架橋剤の添加量が、ポリアクリル酸カルシウムまたはポリアクリル酸エステルのカルボキシル基に対する前記架橋剤の架橋結合する官能基の割合で、0.5から3.0mol%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤である。
また、請求項6に記載の発明は、前記架橋剤が、カルボジイミド系化合物、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系化合物のいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤である。
また、請求項7に記載の発明は、前記架橋剤が、アジリジンを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤である。
また、請求項8に記載の発明は、前記分子量1000〜100万の水系高分子が、ポリアクリル酸であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤である。
また、請求項9に記載の発明は、前記負極活物質が、SiOX(0≦X≦1.5)であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤である。
また、請求項10に記載の発明は、集電体上に非水電解質二次電池用負極剤を設けた非水電解質二次電池用負極であって、
前記非水電解質二次電池用負極剤が、請求項1〜9のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤であることを特徴とする非水電解質二次電池用負極である。
前記非水電解質二次電池用負極剤が、請求項1〜9のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤であることを特徴とする非水電解質二次電池用負極である。
また、請求項11に記載の発明は、正極と、負極と、電解液とを備えた非水電解質二次電池であって、
前記負極が、請求項10に記載の非水電解質二次電池用負極であることを特徴とする非水電解質二次電池である。
前記負極が、請求項10に記載の非水電解質二次電池用負極であることを特徴とする非水電解質二次電池である。
本発明は、低分子量の無架橋水系高分子材料と高分子量の架橋水系高分子材料とを組み合わせたバインダを用いることにより、負極剤の機械的強度を向上できるとともに、繰り返し充放電に伴う継続的な固体電解質層(SEI)の破壊と生成の抑制が可能であり、サイクル特性の高い二次電池用電極を提供することができる。
本発明の非水電解質二次電池用負極剤は、少なくともバインダ(結着剤)、負極活物質、導電助剤を主剤とし、これらを溶媒と混合することにより負極用塗液(負極用スラリー)とすることができる。これを集電体上に塗工・乾燥して負極剤が形成できる。
本発明で用いられる負極剤におけるバインダは、分子量100万〜500万の水系高分子材料(ポリマー)に架橋処理を施したものと、分子量1000〜100万の水系高分子材料(ポリマー)からなる。
本発明に用いるバインダの水系高分子材料としては、カルボキシル基を含んでおり、アルギン酸やカルボキシメチルセルロース、キトサン誘導体(ヒドロキシル基を一部アセトキシル化したもの)、ヒアルロン酸、ロジン酸系重合体、ポリアクリル酸、マレイン酸とアクリル酸の共重合体、さらに、それらの塩やエステルなどを用いることができる。
さらに、アクリル酸、およびその塩またはエステルが好ましい。本発明のバインダに用いる高分子材料は、カルボキシル基を多く含むことで、リチウムイオンの伝導性を向上させるとともに、電解液の膨潤を抑えることで電解液の還元分解を抑制できる。
本発明に用いるバインダの水系高分子材料を架橋処理する架橋剤は、カルボキシル基と架橋反応し架橋構造を形成するものを用いることができる。負極用スラリは、水系高分子材料を水に混合した高分子水溶液に架橋剤を滴下し、さらに、導電助剤や活物質を加えて混合して生成する。
本発明で用いる架橋剤は、高分子水溶液のpHに依存し、反応速度が決まるため、酸性高分子溶液に架橋剤を滴下すると、均一な架橋が形成できない。
そこで、塩に中和またはエステル化された高分子量の高分子水溶液に架橋剤を滴下することにより、ゆるやかに反応が進行し、均一な架橋構造を形成することができる。続いて、低分子量の酸性高分子を加えて、反応を完全終了させて、高分子水溶液を調整することができる。
また、架橋剤の添加量は、高分子量の水系高分子材料のカルボキシル基に対し、架橋剤の架橋結合する官能基が、0.5〜3.0mol%となる量であることが好ましい。0.5mol%より少ないと架橋構造が少なすぎて、本発明の効果が得ることができない。3.0mol%より大きいと、負極用スラリ内において導電助剤や活物質が十分に分散させることができないため、好ましくない。
架橋剤は、カルボキシル基と反応する水系架橋剤であれば、特に制限しないが、室温下、数分で反応させることができる、カルボジイミド系化合物、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系化合物が好ましい。
特に、アジリジン系化合物であり、具体的には、2,2−Bishydroxymethylbutanol−tris[3−(1−aziridinyl)propionateが特に好ましい。
本発明で用いる負極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できるものであれば特に制限されず、公知のものも使用することができるが、リチウムと合金化する材料を使用することが望ましい。特に、黒鉛よりも容量が大きい材料であれば、本発明の効果が顕著に得られる。
リチウムと合金化する材料としては、シリコン(Si)、ゲルマリウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、水銀(Hg)、および金(Au)からなる群から選択された1つ以上の合金あるいはそれらの酸化物を使用することができる。例えば、シリコンと銅(Cu)との合金やシリコンとニッケル(Ni)との合金などがある。
好ましくは酸化珪素(SiOX)であり、より好ましくは、Xは1.5以下であることが好ましい。が1.5より多いと、十分なリチウムイオンの吸蔵量および放出量を確保することができない。また、負極活物質のリチウムのみならず、さらに黒鉛も活物質として加えても良い。黒鉛を添加することで、酸化珪素単独電極よりも不可逆容量を低減した電極を作成することができる。
導電助剤は、カーボンブラックや天然黒鉛、人造黒鉛、さらには、酸化チタンや酸化ルテニウムなどの金属酸化物、金属ファイバーなどが使用できる。なかでもストラクチャー
構造を呈するカーボンブラックが好ましく、特にその一種であるファーネスブラックやケッチェンブラック、アセチレンブラック(AB)が好ましく用いられる。
構造を呈するカーボンブラックが好ましく、特にその一種であるファーネスブラックやケッチェンブラック、アセチレンブラック(AB)が好ましく用いられる。
尚、カーボンブラックとその他の導電剤、例えば、気相成長炭素繊維(VGCF)との混合系も好ましく用いられる。
本発明の非水電解質二次電池に用いる電解液の溶媒には、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの低粘度の鎖状炭酸エステルと、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの高誘電率の環状炭酸エステル、γ‐ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、メチルアセテート、メチルプロピオネート、ビニレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、スルホランおよびこれらの混合溶媒等を挙げることができる。
電解液に含まれる電解質は、特に制限がなく、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiPF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiI、LiAlCl4等およびそれらの混合物等が挙げられる。好ましくは、LiBF4、LiPF6のうちの1種または2種以上を混合したリチウム塩がよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
<正極>
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)のN−メチル−2ピロリドン(NMP)溶液(クレハ社製、#7208)120gに、アセチレンブラック(電気化学工業社製、HS−100)24gとNMP41gを加え、ハイビスミックスにて10分間攪拌した。
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)のN−メチル−2ピロリドン(NMP)溶液(クレハ社製、#7208)120gに、アセチレンブラック(電気化学工業社製、HS−100)24gとNMP41gを加え、ハイビスミックスにて10分間攪拌した。
続いて、ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウム(日本化学産業社製、NCM)144gとマンガン酸リチウム(三井金属鉱山社製、LMO、Type−F)337gを加えて10分間攪拌し、インクが固練り状態であることを確認し、さらに10分間混錬し、固形分濃度(NV)60%になるように、N−メチル−2ピロリドンを加えて調整した。
得られたスラリを集電体に塗布した。集電体は、厚さ15μmのアルミニウム(Al)箔を使用した。スラリは、18.8mg/cm2の目付量になるように、ドクターブレードにて塗布し、続いて、120℃で30分乾燥した。これを密度が2.5g/cm3になるようにプレスして正極を得た。
<負極>
ポリアクリル酸カルシウム0.56gを水36.00gに加え、ディスパで攪拌し、該高分子溶液にアジリジン化合物(日本触媒社製、PZ−33)0.01gを加えて、室温下、20分間攪拌した。
ポリアクリル酸カルシウム0.56gを水36.00gに加え、ディスパで攪拌し、該高分子溶液にアジリジン化合物(日本触媒社製、PZ−33)0.01gを加えて、室温下、20分間攪拌した。
続いて、ポリアクリル酸(日本触媒社製)14gを加えて攪拌し、さらに、粒径D50が6.6μmの酸化ケイ素(SiO)(大阪チタニウム社製)2.35gおよびアセチレンブラック(HS−100、電気化学工業社製)0.47g、気相成長炭素繊維(VGCF)0.47gを加えて攪拌し、続いてフィルミックスで本分散し、負極スラリを得た。
得られたスラリを集電体に塗布した。集電体は、厚さ12μmの銅箔を使用した。スラリは、1.2mg/cm2の目付量になるように、ドクターブレードにて塗布し、続いて、80℃で30分間、予備乾燥した。これを密度が1.0g/cm3になるようにプレスし、最後に、105℃で5時間、減圧乾燥を行い、負極を得た。
コインセルは2032型(形式CR2032:直径20.0mm高さ3.2mm)とし、得られた正極は直径13.5mmの円板に、得られた負極は直径15.0mmの円板に打ち抜き、セパレータはハイポアND525(旭化成社製)、電解液はフルオロエチレンカーボネート(FEC)5wt%を含むエチレンカーボネート(EC)とジエチレンカーボネート(DMC)の3:7(v/v)の混合液にLiPF6を1mとなるように加えものを使用して、実施例1のコインセルを作製した。
実施例1の負極に用いたポリアクリル酸カルシウムの代わりに、ポリアクリル酸エステルを用いた以外は全て、実施例1と同じ条件で実施例2のコインセルを作製した。
<比較例1>
実施例1の負極に用いたポリアクリル酸カルシウムの代わりに、ポリアクリル酸ナトリウムを用いた以外は全て、実施例1と同じ条件で比較例1のコインセルを作製した。
実施例1の負極に用いたポリアクリル酸カルシウムの代わりに、ポリアクリル酸ナトリウムを用いた以外は全て、実施例1と同じ条件で比較例1のコインセルを作製した。
<比較例2>
実施例1の負極に用いたアジリジン化合物(日本触媒社製、PZ−33)を用いなかった以外は全て、実施例1と同じ条件で比較例2のコインセルを作製した。
実施例1の負極に用いたアジリジン化合物(日本触媒社製、PZ−33)を用いなかった以外は全て、実施例1と同じ条件で比較例2のコインセルを作製した。
<充放電評価>
得られた実施例1、実施例2、比較例1のコインセルに対して、充放電評価を行なった。充電508mA/g、放電2560mA/gで、3−4.25Vの電圧範囲で繰り返し充放電を100回繰り返し、維持率(%)=(100サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量)×100として算出した。
得られた実施例1、実施例2、比較例1のコインセルに対して、充放電評価を行なった。充電508mA/g、放電2560mA/gで、3−4.25Vの電圧範囲で繰り返し充放電を100回繰り返し、維持率(%)=(100サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量)×100として算出した。
得られた結果を表1に示す。
本発明の非水電解質二次電池用負極剤は、バインダが、分子量100万から500万の、ポリアクリル酸カルシウムまたはポリアクリル酸エステルを架橋処理した水系高分子と、分子量1000から100万の水系高分子との混合体であって、負極剤全体の機械強度の向上に寄与し、負極剤のクラック発生を抑制できる。
さらに、架橋処理を施すことで、充電時の体積膨張による内部応力に対し、耐クリープ特性の向上と応力緩和の抑制の効果が得られ、放電時の体積収縮によって、負極剤を元の体積(状態)に戻すことができる。
結果、導電パスの切断を抑制し、サイクル特性を向上することができる。一方、活物質表面に付着した低分子量のバインダは、活物質と電解液との接触を抑制するとともに、活物質の体積変化にも安定な膜を与える。
結果、繰り返し充放電での継続的なSEIの生成・破壊を抑制し、サイクル特性を向上することができる。特に、架橋されていないことで、活物質の体積変化によく追随できる膜が得られる。
本発明によって得られる非水電解質二次電池用電極は、各種携帯用電子機器の電源、また、高エネルギー密度が求められる電気自動車などの駆動用蓄電池、さらに、ソーラーエネルギーや風力発電などの各種エネルギーの蓄電装置、あるいは家庭用電気器具の蓄電源
などの電源としての非水電解質二次電池用電極として用いることができる。
などの電源としての非水電解質二次電池用電極として用いることができる。
Claims (11)
- 負極活物質、導電助剤、バインダを含む非水電解質二次電池用負極剤であって、
前記バインダが、分子量100万から500万のポリアクリル酸カルシウムまたはポリアクリル酸エステルに架橋剤を添加して架橋処理した水系高分子と、分子量1000から100万の水系高分子との混合体からなることを特徴とする非水電解質二次電池用負極剤。 - 前記分子量1000から100万の水系高分子の添加量が、前記バインダの全重量に対して1重量%以上50重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極剤。
- 前記バインダの分子量1000から100万の水系高分子が、カルボキシル基を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非水電解質二次電池用負極剤。
- 前記分子量1000から100万の水系高分子が、酸性であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤。
- 前記分子量100万から500万のポリアクリル酸カルシウムまたはポリアクリル酸エステルに対する前記架橋剤の添加量が、ポリアクリル酸カルシウムまたはポリアクリル酸エステルのカルボキシル基に対する前記架橋剤の架橋結合する官能基の割合で、0.5から3.0mol%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤。
- 前記架橋剤が、カルボジイミド系化合物、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系化合物のいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤。
- 前記架橋剤が、アジリジンを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤。
- 前記分子量1000〜100万の水系高分子が、ポリアクリル酸であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤。
- 前記負極活物質が、SiOX(0≦X≦1.5)であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤。
- 集電体上に非水電解質二次電池用負極剤を設けた非水電解質二次電池用負極であって、前記非水電解質二次電池用負極剤が、請求項1〜9のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極剤であることを特徴とする非水電解質二次電池用負極。
- 正極と、負極と、電解液とを備えた非水電解質二次電池であって、
前記負極が、請求項10に記載の非水電解質二次電池用負極であることを特徴とする非水電解質二次電池。
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