JP2017003585A - バイオセンサチップ及びバイオセンサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば血液試料中の成分の濃度をより高い精度で測定することができる、バイオセンサチップを提供する。
【解決手段】バイオセンサチップ1は、第1主面11aに電極151,152が設けられている電極基板11と、第1主面11aに対向して配置されたカバーフィルム14と、電極基板11とカバーフィルム14との間に配置されたスペーサ層であって、少なくとも電極151,152と対応する部分に設けられたスリット13aを有し、かつ基板11とカバーフィルム14とを一体化させる接合材として機能するスペーサ層13と、スペーサ層13と基板11との間に配置されており、かつ電極151,152の少なくともスリット13aと対応する部分を覆う親水性フィルター12と、を含む。カバーフィルム14と、スペーサ層13のスリット13aと、電極基板11とによって形成される領域は試料流路となる。
【選択図】図1A

Description

本発明は、バイオセンサチップ及びバイオセンサ装置、例えば血液試料中の成分の濃度測定に用いられるバイオセンサチップ及びバイオセンサ装置に関する。
近年、糖尿病患者が増加している。糖尿病の治療の基本は血糖値のコントロールであり、血糖値のコントロールには通常インスリンが用いられる。インスリンを投与する必要性は、糖尿病患者の血糖値に基づいて判断される。そのため、糖尿病患者が日常生活でも容易に血糖値を確認できるように、血糖自己測定(SMBG:Self Monitoring of Blood Glucose)用の様々な装置が提案されている。
SMBG用の装置として一般的に用いられているのは、電気化学的方法を動作原理とするバイオセンサ装置である。SMBGに用いられるこのようなバイオセンサ装置は、例えば、使い捨てのバイオセンサチップを装置本体部に装着して用いられる。この装置の動作原理は、次のとおりである。バイオセンサチップの電極部分に血液が滴下又は導入されると、予めバイオセンサチップに設けられている酵素が血液中の血糖(グルコース)を酸化すると共に、酵素自身は還元される。還元状態の酵素は、予めバイオセンサチップに設けられている電子伝達体(酸化状態)との酸化還元反応によって、電子伝達体を還元状態にする。この還元状態の電子伝達体が電極表面に到達し、電位が印加されている電極表面で電子伝達体の酸化反応が起こることによって、電極間に電流が流れる。このとき流れる電流が血液中のグルコース濃度に依存するので、この電流値により血液中のグルコース濃度(血糖値)を間接的に測定できる。
上記のとおり、血糖値の測定には、血液試料をバイオセンサチップの電極に接触させることが必要である。しかし、血液試料中の赤血球が電極に付着すると、電極の表面のうち、赤血球が付着した部分が絶縁化されてしまい、電極の実効面積が低下してしまう。その結果、検出される電流値が低下してしまい、血糖値の測定に誤差が生じる。
そこで、上記のような誤差を低減できる装置として、血液試料のヘマトクリット値(血液中に占める赤血球容積の割合)を血液の流動性から求め、求められたヘマトクリット値に基づいて血糖値の測定結果を補正(ヘマトクリット補正)するバイオセンサ装置が提案されている(特許文献1及び2)。
特開2006−215034号公報 特開2011−145291号公報
しかし、ヘマトクリット補正には過補正となる危険性も指摘されており、測定精度を改善するという点では不十分であった。例えば、実際の血糖値と異なる不正確な測定結果に基づき、患者が誤ったインスリンの投与を行う危険性が挙げられる。この場合、患者の人体に悪影響を及ぼす重大な医療事故につながる可能性も否定できない。したがって、血糖値の測定精度の向上は、脳梗塞、心筋梗塞、神経障害などの様々な合併症を引き起こす糖尿病治療の観点から、重要な医療上の課題の一つと言うことができる。
そこで、本発明は、検知対象の試料である例えば血液試料中の成分(血糖など)の濃度をより高い精度で測定することができる、バイオセンサチップ及びバイオセンサ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係るバイオセンサチップは、
第1主面に電極が設けられている基板と、
前記基板の前記第1主面に対向して配置されたカバーフィルムと、
前記基板と前記カバーフィルムとの間に配置され、前記基板と前記カバーフィルムとを一体化させる接合材として機能するスペーサ層と、
を含み、
前記スペーサ層には、前記基板、前記スペーサ層及び前記カバーフィルムの積層体の側面に設けられる試料導入口と、試料を毛管現象によって前記電極へ流すための試料流路とを構成するスリットが設けられており、
前記スペーサ層の前記スリットと、前記基板の前記電極の試料検知部との間に親水性フィルターが設けられている。
本発明の第2の態様に係るバイオセンサチップは、
第1主面に電極が設けられている基板と、
前記基板の前記第1主面に対向して配置されたカバーフィルムと、
前記基板と前記カバーフィルムとの間に配置されたスペーサ層であって、少なくとも前記電極と対応する部分に設けられたスリットを有し、かつ前記基板と前記カバーフィルムとを一体化させる接合材として機能するスペーサ層と、
前記スペーサ層と前記基板との間に配置されており、かつ前記電極の少なくとも前記スリットと対応する部分を覆う親水性フィルターと、
を含み、
前記カバーフィルムと、前記スペーサ層の前記スリットと、前記基板とによって形成された領域が試料流路である。
本発明の第3の態様に係るバイオセンサチップは、
第1主面に血液試料を検知する検知部が設けられている基板と、
前記基板の前記第1主面に対向して配置されたカバーフィルムと、
前記基板と前記カバーフィルムとの間に配置されたスペーサ層であって、前記血液試料を毛管現象によって導入する試料流路を有し、かつ前記基板と前記カバーフィルムとを一体化させる接合材としても機能するスペーサ層と、
前記スペーサ層と前記基板との間に配置されており、かつ前記検知部に到達する前記血液試料が経由する位置に設けられた親水性フィルターと、
を含む。
また、本発明は、
装置本体部と、
前記装置本体部に対して着脱可能な、上記本発明のバイオセンサチップと、
を含み、
前記装置本体部は、
前記バイオセンサチップの前記一対の電極間を流れた電流値に基づいて、試料中の検出物質を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果を解析する解析部と、
前記解析部による解析結果を測定値として表示する表示部と、
を含むバイオセンサ装置も提供する。
本発明のバイオセンサチップにおいて、検知対象である試料が血液試料である場合、試料流路を通って電極又は検知部に到達する血液試料は、親水性フィルターを通過するので、血液成分である例えば赤血球の透過を防止することができる。したがって、電極に流れる電流として検出される値又は検知部による検知結果は、例えば赤血球による影響が低減されたより正確なものとなる。このように、本発明のバイオセンサチップによれば、例えば血液試料中の成分(例えば血糖)の濃度を、より高い精度で測定できる。
本発明のバイオセンサ装置は、上記のような効果を奏する本発明のバイオセンサチップを含むので、例えば血液試料中の成分(例えば血糖)の濃度を、より高い精度で測定できる。
図1Aは、本発明の実施形態におけるバイオセンサチップの一構成例を示す概略分解斜視図である。 図1Bは、図1AのI−I線断面図である。 図2Aは、本発明の実施形態におけるバイオセンサチップの別の構成例を示す概略分解斜視図である。 図2Bは、図2AのII−II線断面図である。 図3Aは、本発明の実施形態におけるバイオセンサチップのさらに別の構成例を示す概略分解斜視図である。 図3Bは、図3AのIII−III線断面図である。 図4Aは、本発明の実施形態におけるバイオセンサチップのさらに別の構成例を示す概略分解斜視図である。 図4Bは、図4AのIV−IV線断面図である。 図5Aは、本発明の実施形態におけるバイオセンサチップのさらに別の構成例を示す概略分解斜視図である。 図5Bは、図5AのV−V線断面図である。 図6は、本発明の実施形態におけるバイオセンサ装置の概略図である。 図7は、参考例Aで用いたテストセルの断面図である。 図8は、参考例Aで用いたテストセルの上面図である。 図9は、参考例Aで用いたテストセルにフィルターを設置した状態を示す断面図である。 図10は、参考例Bで用いたテストセルにフィルターを設置した状態を示す上面図である。 図11Aは、図10のA−A線断面図である。 図11Bは、図10のB−B線断面図である。 図12は、参考例Bで用いた別のテストセルにフィルターを設置した状態を示す上面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の記載は本発明を限定するものではない。
本発明のバイオセンサチップの一実施形態は、第1主面に電極が設けられている基板と、前記基板の前記第1主面に対向して配置されたカバーフィルムと、前記基板と前記カバーフィルムとの間に配置されたスペーサ層であって、少なくとも前記電極と対応する部分に設けられたスリットを有し、かつ前記基板と前記カバーフィルムとを一体化させる接合材として機能するスペーサ層と、前記スペーサ層と前記基板との間に配置されており、かつ前記電極の少なくとも前記スリットと対応する部分を覆う親水性フィルターと、を含んでいる。前記カバーフィルムと、前記スペーサ層の前記スリットと、前記基板とによって形成される領域が試料流路となる。また、本実施形態のバイオセンサチップでは、試料流路の試料導入口が設けられる位置は限定されないが、以下、試料導入口が基板、スペーサ層及びカバーフィルムの積層体の側面における試料流路の開口である例について説明する。
なお、本実施形態では、検知対象が血液試料である場合を例に挙げて説明する。
本実施形態のバイオセンサチップは、基板、スペーサ層及びカバーフィルムの積層体の側面における試料流路の開口を当該試料流路への試料導入口としており、いわゆる毛管現象で試料を試料流路に導入する構成を有している。このような構成を有する本実施形態のバイオセンサチップにおいて、試料導入口から試料流路を通って電極に到達する血液試料は、親水性フィルターを通過するので、赤血球の透過を防止することができる。したがって、電極に流れる電流として検出される値は、赤血球による影響が低減された正確な値となる。このように、本実施形態のバイオセンサチップによれば、血液試料中の特定の成分(例えば血糖)の濃度を、より高い精度で測定できる。また、毛管現象で血液試料を試料流路に導入する構成を有するバイオセンサチップの場合、従来、毛管現象を補助する目的で、カバーフィルムの試料流路に面する部分を親水化するなど、試料流路の壁面となる部材を親水化する必要があった。しかし、本実施形態のバイオセンサチップは、試料流路内にあるフィルターであって、かつ血液試料が到達する電極において少なくともスリットと対応する部分を覆うように設けられているフィルターが親水性であるため、試料流路の壁面となる部材を親水化する必要がなくなり、さらに試料流路の壁面となる部材を親水化するという従来の構成よりも、効率良く血液試料を電極まで導くことができるという効果も併せて奏することができる。なお、本明細書おいて、スペーサ層において電極と対応する部分にスリットが設けられているとは、例えば、基板とスペーサ層とを積層したものを積層方向に沿った方向から見た際に、電極の少なくとも一部と重なるようにスペーサ層にスリットが設けられている構成を表している。また、電極のスリットと対応する部分とは、例えば、基板とスペーサ層とを積層したものを積層方向に沿った方向から見た際に、電極においてスリットと重なる部分のことである。また、親水性フィルターが電極の少なくともスリットと対応する部分を覆うとは、親水性フィルターが電極の該部分を直接的に(接した状態で)覆う構成と、間接的に(接しない状態で)覆う構成との両方を含む。
以下、本実施形態のバイオセンサチップの構成例について、図面を参照しながら説明する。
[第1構成例]
図1A及び図1Bに、バイオセンサチップの一構成例(第1構成例)を示す。なお、図1Aはバイオセンサチップの概略分解斜視図であり、図1Bは図1AのI−I線断面図である。図1A及び図1Bに示すバイオセンサチップ1は、電極基板11、親水性フィルター12、スペーサ層13及びカバーフィルム14を備えている。電極基板11の第1主面11aには、一対の電極(第1電極151、第2電極152)及び所定の配線153を含む電極パターン15が設けられている。親水性フィルター12は、電極基板11の第1主面11a上であって、かつ電極151,152を覆うように配置されている。なお、電極151,152のうち親水性フィルター12に覆われるのは、少なくとも、スペーサ層13に形成される後述のスリット13aと対応する部分、換言すると、スペーサ層13に覆われておらず、血液試料と接する可能性がある部分であればよい。第1構成例では、親水性フィルター12は、後述の試料流路16全体に配置されており、スペーサ層13の後述のスリット13aとほぼ同じ形状で、かつスリット13aよりも大きいサイズ(第1構成例では、少しだけ大きいサイズ)を有している。親水性フィルター12が配置されている電極基板11の第1主面11a上に、スペーサ層13が配置されている。スペーサ層13は、試料流路16を形成するためのスペーサ層であって、電極151,152の少なくともスリット13aと対応する部分に設けられたスリット13aを有している。さらに、スペーサ層13は、電極基板11とカバーフィルム14とを一体化させる接合材としても機能する。また、スリット13aの縁が親水性フィルター12の外縁よりも内側に位置するようにスペーサ層13が配置されており、スペーサ層13によって親水性フィルター12が電極基板11に接合されている。カバーフィルム14は、スペーサ層13上に配置されており、電極基板11の第1主面11aに対向している。電極基板11と、スペーサ層13のスリット13aと、カバーフィルム14とによって形成される領域が試料流路16となり、電極基板11、スペーサ層13及びカバーフィルム14の積層体の側面における試料流路16の開口が試料導入口17(図1(B)参照)となる。なお、試料流路16には、試料導入口17とは反対側のいずれかの位置に空気孔(図示せず)が形成されている。血液試料は、試料導入口17から毛管現象で試料流路16の奥(試料導入口17と反対側の端部)まで導入されるとともに、親水性フィルター12を経由して電極151,152へと到達する。
以下に、バイオセンサチップ1の各構成要素についてより詳しく説明する。
(電極基板11)
電極基板11は、少なくとも一方の主面が絶縁性を有する支持基板上に、導電材料によって第1電極151、第2電極152及び所定の配線153を含む電極パターン15を印刷することによって形成されることができる。支持基板には、樹脂基板等の、バイオセンサチップにおいて電極基板を構成する支持基板として用いられている公知の基板を用いることができる。また、支持基板は多層構造であってもよく、その場合、少なくとも一方の主面となる最外層が絶縁性を有する材料によって形成されていればよい。
一対の電極である第1電極151及び第2電極152は、一方が作用極、他方が対極として機能する。第1電極151に接続された配線及び第2電極152に接続された配線が、それぞれ、端子(図示せず)まで延びている。電極パターン15は、バイオセンサチップにおいて電極等に用いられている公知の材料を用い、公知の方法で作製すればよいため、その材料及び作製方法は特には限定されない。また、電極、配線及び端子を同じ材料で形成する必要はなく、異なる材料を使用することも可能である。また、電極及び配線のパターン、並びに電極の数も、図1に示すものに限定されず、バイオセンサ装置の測定方式等に応じて適宜選択可能である。例えば、電極パターン15の変形例として、配線153が電極基板11の先端へ向かって延びるのではなく、途中で屈曲して側端部に向かって延びるようにしてもよい(第1構成例の変形例1)。なお、変形例1では、電極151,152の位置に対応するように、スペーサ層13におけるスリット13aの延びる方向も変更される。これにより、変形例1では試料流路16が延びる向きも異なり、さらに親水性フィルター12の配置位置も電極151,152の位置及びスリット13aの延びる方向に応じて適宜変更される。
電極151,152のうち少なくとも作用極として機能する電極の表面には、例えば、酵素及び電子伝達体を含む試薬が塗布されることによって反応層(図示せず)が形成されていてもよい。ここで、バイオセンサチップにおける酵素及び電子伝達体の働きについて簡単に説明する。なお、ここでは、血液試料中の測定対象成分が血糖(グルコース)である場合を例に挙げて説明する。血液試料が酵素及び電子伝達体を含む試薬が塗布されている電極の表面に到達すると、酵素が血液中のグルコースを酸化すると共に、酵素自身は還元される。還元状態の酵素は、電子伝達体(酸化状態)との酸化還元反応によって、電子伝達体を還元状態にする。この還元状態の電子伝達体が電極表面に到達し、電位が印加されている電極の表面で電子伝達体の酸化反応が起こることによって、電極間に電流が流れる。なお、このとき流れる電流が血液中のグルコース濃度に依存するので、この電流値により血液中のグルコース濃度(血糖値)が間接的に測定される。
グルコース濃度の測定に用いられる酵素には、例えば、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ及びグルコース脱水素酵素等、バイオセンサにおいてグルコース濃度の測定に用いられる公知の酵素が挙げられる。また、グルコース濃度の測定に用いられる電子伝達体は、例えば、フェロセン、フェロセン誘導体、キノン、キノン誘導体、有機伝導性塩及び塩化ヘキサアミンルテニウム(III)等、バイオセンサにおいてグルコース濃度の測定に用いられる公知の電子伝達体が挙げられる。また、測定対象成分がコレステロール等のグルコース以外の成分である場合は、それぞれの成分に応じた公知の酵素及び電子伝達体を用いればよい。
なお、酵素及び電子伝達体が親水性フィルター12に含まれる場合は、電極151,152の表面に反応層を形成することを省略することも可能である。
(親水性フィルター12)
親水性フィルター12の厚さは、50μm以下であることが好ましい。親水性フィルター12の厚さを50μm以下とすることにより、試料流路16を公知のバイオセンサチップの試料流路から大幅に拡張することなく、親水性フィルター12を試料流路16の内部に設置することができる。さらに、親水性フィルター12の厚さを50μm以下とすれば、試料流路16に占める親水性フィルター12の体積の割合が過度に高くならないため、試料流路16への血液試料の導入が妨げられず、さらに、このような薄いフィルターは加圧することなく効率の良いフィルタリングを実現できる。したがって、厚さ50μm以下の親水性フィルターを用いることにより、従来のバイオセンサチップと同程度の測定速度を維持できる。なお、親水性フィルター12の厚さの下限値は、特には限定されない。しかし、厚さを均一にしてフィルター内での機能のバラツキを防ぐために、親水性フィルター12の厚さは5μm以上であることが好ましい。
親水性フィルター12には、多孔質膜を用いることができる。多孔質膜の孔径は、例えば5μm以下であることが好ましく、1μm未満であることがより好ましく、0.5μm未満であることが特に好ましい。孔径が5μm以下の多孔質膜を親水性フィルター12として用いることにより、親水性フィルター12が血液試料中の赤血球をより確実に捕獲できる。孔径が1μm未満の多孔質膜を親水性フィルター12として用いれば、血液試料中の赤血球をさらに確実に捕獲することができ、孔径が0.5μm未満の多孔質膜を用いれば赤血球をより一層確実に捕獲することができる。また、孔径の下限値は、特には限定されない。しかし、血液の浸透速度を考慮すると、多孔質膜の孔径は0.05μm以上であることが好ましい。
親水性フィルター12の材料は、特には限定されないが、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)及びポリアクリロニトリル(PAN)等のアクリル又はメタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、酢酸セルロース等の変性セルロース、セルロース、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、並びに、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂材料を使用できる。親水性を有さない樹脂材料からなる多孔質膜を用いる場合は、多孔質膜の表面に親水化処理が施される。親水化処理としては、例えば、多孔質膜の表面に界面活性剤を塗布する、多孔質膜の表面をプラズマ処理する、親水性材料で多孔質膜の表面をコートする(サイジング処理)、等が挙げられる。なお、親水化処理に用いられる界面活性剤は、バイオ分野で用いられている界面活性剤の中から適宜選択することができ、特に限定はされない。親水性フィルター12の親水化処理に用いられる界面活性剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤である「Triton X−100」、「Triton X−114」、「Tween20」、「Tween60」、「Tween80」等が挙げられる。なお、親水性を有する材料からなる多孔質膜を用いる場合は、親水化処理を行う必要はないが、より親水性を向上させるために親水化処理を行ってもよい。
親水性フィルター12は、酵素及び電子伝達体を含んでいてもよい。酵素及び電子伝達体は、上記に説明したとおりである。酵素及び電子伝達体を親水性フィルター12に含ませることにより、電極151,152の表面に反応層を形成する必要がなくなる。さらに、この構成の場合は、電極151,152の表面上の反応層に血液試料が到達してから反応が起きて測定する場合と比較すると、血液試料が親水性フィルター12を通過するのと同時に、そして均一に反応が起こるので、測定速度及び測定精度が向上する。
第1構成例における親水性フィルター12は、図1に示すように試料流路16全体に配置されており、スペーサ層13に形成されているスリット13aとほぼ同じ形状で、かつスリット13aより少しだけ大きいサイズを有している。しかし、親水性フィルター12は、少なくとも電極151,152上を覆っていればよいため、その形状はこれに限定されない。
図1に示す親水性フィルター12では、親水性フィルター12の端部が電極基板11、スペーサ層13及びカバーフィルム14の先端とほぼ同じ位置になるように設置されているが、親水性フィルター12の端部が、電極基板11、スペーサ層13及びカバーフィルム14の先端よりも外側に位置していてもよい(第1構成例の変形例2)。この変形例2によれば、チップの先端から延びている親水性フィルター12の端部が血液試料導入部分となり、血液試料を試料流路16へとよりスムーズに導入できる。
また、親水性フィルター12が電極基板11の電極151,152が設けられている部分を含むより広い領域を覆うように、親水性フィルター12を例えば電極基板11の先端部と同じ形状を有する形状とし、電極基板11の先端とフィルター12の端部とを位置合わせして電極基板11上に配置してもよい(第1構成例の変形例3)。また、この場合、電極基板11上の電極パターン15が設けられていない部分を利用して、接着剤によって親水性フィルター12と電極基板11とが接合されてもよい。この変形例3によれば、血液試料からの赤血球の除去をより効果的に行うことができるので、電極151,152に到達する血液試料を、赤血球がより除去されたものとできる。
また、電極151,152の表面に反応層を形成するため試薬を塗布し、その塗膜上に親水性フィルター12を配置してからその塗膜を乾燥させる等の工程によって親水性フィルター12を電極基板11上に固定することもできる。この場合は、必ずしもスペーサ層13によって、親水性フィルター12を電極基板11に接合する必要がない。したがって、この場合は、親水性フィルター12の形状及び大きさを、スペーサ層13のスリット13aと同じにしたり、例えば電極に対応する部分にのみ配置するためにスリット13aよりも小さくしたりすることも可能である(第1構成例の変形例4)。
(スペーサ層13)
スペーサ層13は、スリット13aによって試料流路16を構成している。スリット13aの幅の大きさと、スペーサ層13の厚さとによって、試料流路16の流路断面が決定される。スリット13aの幅は、例えば0.2〜5mmとすることができる。また、スペーサ層13の厚さは、例えば0.1〜1mmとすることができる。
スペーサ層13は、電極基板11、親水性フィルター12及びカバーフィルム14を互いに接合して一体化する。したがって、スペーサ層13には、例えば両面テープ等の、シート基材の両表面に粘着層を有するシート状の接合材が好適に用いられる。このような接合材を用いる場合、シート基材は親水性であることが好ましい。シート基材は、スリット13aの側面において露出して試料流路16に面することになるので、親水性とすることにより、試料流路16へ血液試料をより導入しやすくなる。
なお、本実施形態では、スリット13aの一端がスペーサ層13の先端まで延びて、スリット13aがスペーサ層13の側面において開口している。しかし、スリット13aの形状はこれに限定されず、スリット13aの一端がスペーサ層13の先端まで延びておらず、すなわちスリット13aがスペーサ層13の側面において開口していなくてもよい。
(カバーフィルム14)
カバーフィルム14には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の、バイオセンサにおいてカバーフィルムとして用いられている公知のフィルムを用いることができる。血液試料を毛管現象により試料流路16内へ導入するための補助的役割は、上述のとおり親水性フィルター12が担うことができる。したがって、カバーフィルム14として、親水化処理を施していないフィルムも用いることが可能である。なお、カバーフィルム14の先端部分に溝(図示せず)を設けて、血液試料が試料流路16に導入されやすくなる構成とすることも可能である(第1構成例の変形例5)。
[第2構成例]
次に、本実施形態のバイオセンサチップの別の構成例(第2構成例)について、図2A及び図2Bを参照しながら説明する。なお、図2Aはバイオセンサチップの概略分解斜視図であり、図2Bは図2AのII−II線断面図である。なお、第1構成例のバイオセンサチップ1と同じ構成については、同じ部材番号を付してその説明を省略する。
図2A及び図2Bに示す第2構成例のバイオセンサチップ2は、親水性フィルター21の形状が親水性フィルター12とは異なる点と、親水性フィルター21と電極基板11との間に配置された、親水性フィルター21を電極基板11に接合する接合材21をさらに含んでいる点とが、図1に示すバイオセンサチップ1と異なる。したがって、バイオセンサチップ2については、親水性フィルター21及び接合材22についてのみ説明する。
(親水性フィルター21)
親水性フィルター21は、スペーサ層13及びカバーフィルム14とほぼ同様の外形形状を有している。すなわち、親水性フィルター21は、電極基板11の電極151,152が設けられている部分を含むより広い領域を覆っている。なお、親水性フィルター21は、形状以外は親水性フィルター12と同じであるため、ここでは説明を省略する。
(接合材22)
接合材22は、スペーサ層13のスリット13aに対応する部分、すなわちスペーサ層13と接合材22とを積層したものを積層方向に沿った方向から見た場合にスリット13aと重なる部分に、血液試料が電極151,152へ到達する流路を妨げないように、スリット13aとほぼ同じ形状のスリット22aを有している。このスリット22aの空隙(スリット22aによって形成される開口)が、試料流路の一部を構成する貫通孔として機能する。これにより、親水性フィルター21は、血液試料が電極151,152の表面へ到達する流路を妨げることなく、電極基板11に強固に固定されることができる。接合材22には、例えば両面テープ等の、シート基材の両表面に粘着層を有するシート状の接合材が好適に用いられる。なお、スリット22aは、必ずしもスリット13aとほぼ同じ形状を有していなくてもよく、電極151,152へ到達する血液試料の流れを遮断しないように形成されていればよい。なお、接合材22の形状は、図2に示されているものに限定されない。例えば、接合材22が試料流路16を遮ることのないように、接合材22を複数の部分に分割してもよい(第2構成例の変形例1)。
[第3構成例]
次に、本実施形態のバイオセンサチップの別の構成例(第3構成例)について、図3A及び図3Bを参照しながら説明する。なお、図3Aはバイオセンサチップの概略分解斜視図であり、図3Bは図3AのIII−III線断面図である。なお、第1構成例のバイオセンサチップ1と同じ構成については、同じ部材番号を付してその説明を省略する。
図3A及び図3Bに示す第3構成例のバイオセンサチップ3は、親水性フィルター12と電極基板11との間に配置された、電極基板11の先端部分を被覆する電極基板カバーフィルム31をさらに含んでおり、その電極基板カバーフィルム31が接着剤32によって電極基板11に接合されている点が、図1に示すバイオセンサチップ1と異なる。したがって、バイオセンサチップ2については、電極基板カバーフィルム31についてのみ説明する。
(電極基板カバーフィルム31)
電極基板カバーフィルム31の外形は、電極基板11の先端部分の外形とほぼ同じであり、電極基板11の先端部分を被覆している。ただし、電極基板カバーフィルム31の電極151,152と重なる部分(電極基板11と電極基板カバーフィルム31とを積層したものを積層方向に沿った方向から見た場合に、少なくとも電極151,152の一部と重なる部分)に開口31aが設けられており、血液試料が電極151,152の表面に到達する流路が電極基板カバーフィルム31によって妨げられないようになっている。電極基板カバーフィルム31には、例えばPETフィルム等の、カバーフィルム14に使用可能なものを用いることができる。電極基板カバーフィルム31の厚さは、特には限定されないが、例えば50〜300μmとすることができる。
[第4構成例]
次に、本実施形態のバイオセンサチップの別の構成例(第4構成例)について、図4A及び図4Bを参照しながら説明する。なお、図4Aはバイオセンサチップの概略分解斜視図であり、図4Bは図4AのIV−IV線断面図である。なお、第1構成例のバイオセンサチップ1と同じ構成については、同じ部材番号を付してその説明を省略する。
図4A及び図4Bに示す第4構成例のバイオセンサチップ4は、親水性フィルター12と電極基板11との間に配置された、親水性フィルター12を電極基板11に接合する接合材41をさらに含んでいる点が、図1に示すバイオセンサチップ1と異なる。したがって、バイオセンサチップ4については、接合材41についてのみ説明する。
(接合材41)
接合材41は、スペーサ層13のスリット13aに対応する部分、すなわちスペーサ層13と接合材41とを積層したものを積層方向に沿った方向から見た場合にスリット13aと重なる部分に、血液試料が電極151,152へ到達する流路を妨げないように、スリット13aとほぼ同じ形状のスリット41aを有している。このスリット41aの空隙(スリット41aによって形成される開口)が、試料流路の一部を構成する貫通孔として機能する。ただし、接合材41に設けられているスリット41aは、スペーサ層13のスリット13aとは異なり、スリット41aの一端が接合材41の先端まで延びておらず、接合材41の側面において開口せずに封じられている。接合材41に設けられているスリット41aにより、親水性フィルター12は、血液試料が電極151,152の表面へ到達する流路を妨げることなく、電極基板11に強固に固定されることができる。さらに、接合材41には、スリット41aの空隙の内部と連通するガス抜き孔41bが設けられている。このようなガス抜き孔41bが設けられていることにより、スリット41aの一端(チップ4の先端側の一端)が接合材41の先端まで延びておらず封じられている構成を有する接合材41であっても、親水性フィルター12に試料が浸透した際にスリット41aの空隙の内部の空気がガス抜き孔41bからチップ4外に抜けるので、親水性フィルター12への試料の浸透が遅くなることを防ぐことができる。なお、接合材41には、例えば両面テープ等の、シート基材の両表面に粘着層を有するシート状の接合材が好適に用いられる。なお、スリット41aは、必ずしもスリット13aとほぼ同じ形状を有していなくてもよく、電極151,152へ到達する血液試料の流れを遮断しないように形成されていればよい。なお、接合材41の形状は、図4に示されているものに限定されない。例えば、接合材41が試料流路16を遮ることのないように、接合材41を複数の部分に分割してもよい(第4構成例の変形例1)。また、接合材41のガス抜き孔41bの形状は、ガスが抜け、かつ結晶が漏出しなければ特に限定はされない。したがって、図4Aに示すように、接合材41にガス抜き孔41bが2つ以上設けられていてもよいし、1つであってもよい。
[第5構成例]
次に、本実施形態のバイオセンサチップの別の構成例(第5構成例)について、図5A及び図5Bを参照しながら説明する。なお、図5Aはバイオセンサチップの概略分解斜視図であり、図5Bは図5AのV−V線断面図である。なお、第1構成例のバイオセンサチップ1と同じ構成については、同じ部材番号を付してその説明を省略する。
図5A及び図5Bに示す第5構成例のバイオセンサチップ5は、電極基板51の形状が電極基板11とは異なる点と、親水性フィルター12と電極基板51との間に配置された、親水性フィルター12を電極基板51に接合する接合材52をさらに含んでいる点とが、図1に示すバイオセンサチップ1と異なる。したがって、バイオセンサチップ5については、電極基板51及び接合材52についてのみ説明する。なお、説明の便宜上、先に接合材52について説明し、次に電極基板51について説明する。
(接合材52)
接合材52は、スペーサ層13のスリット13aに対応する部分、すなわちスペーサ層13と接合材52とを積層したものを積層方向に沿った方向から見た場合にスリット13aと重なる部分に、血液試料が電極151,152へ到達する流路を妨げないように、スリット13aとほぼ同じ形状のスリット52aを有している。このスリット52aの空隙(スリット52aによって形成される開口)が、試料流路の一部を構成する貫通孔として機能する。ただし、接合材52に設けられているスリット52aは、スペーサ層13のスリット13aとは異なり、スリット52aの一端が接合材52の先端まで延びておらず、接合材52の側面において開口せずに封じられている。接合材52に設けられているスリット52aにより、親水性フィルター12は、血液試料が電極151,152の表面へ到達する流路を妨げることなく、電極基板11に強固に固定されることができる。なお、接合材52には、例えば両面テープ等の、シート基材の両表面に粘着層を有するシート状の接合材が好適に用いられる。なお、スリット52aは、必ずしもスリット13aとほぼ同じ形状を有していなくてもよく、電極151,152へ到達する血液試料の流れを遮断しないように形成されていればよい。なお、接合材52の形状は、図5に示されているものに限定されない。例えば、接合材52が試料流路16を遮ることのないように、接合材52を複数の部分に分割してもよい(第5構成例の変形例1)。
(電極基板51)
電極基板51には、電極基板51を貫通するガス抜き孔51aが設けられている。なお、電極基板51は、このガス抜き孔51aが設けられている点を除いて電極基板11と同じ構成を有するので、ここではガス抜き孔51aについてのみ説明する。ガス抜き孔51aは、その内部空間が、接合材52に設けられているスリット52aの空隙の内部と連通できる位置に設けられている。このようなガス抜き孔51aが電極基板51に設けられていることにより、スリット52aの一端(チップ5の先端側の一端)が接合材52の先端まで延びておらず封じられている構成を有する接合材52が用いられている場合であっても、親水性フィルター12に試料が浸透した際にスリット52aの空隙の内部の空気がガス抜き孔51bからチップ5外に抜けるので、親水性フィルター12への試料の浸透が遅くなることを防ぐことができる。なお、電極基板51のガス抜き孔51aの形状は、ガスが抜け、かつ電極基板としての機能を阻害しないのであれば、特に限定はされない。したがって、図5Aに示すように、電極基板51にガス抜き孔51aが1つだけ設けられていてもよいし、2つ以上設けられていてもよい。
以上、本実施形態のバイオセンサチップの各構成例を説明したが、本発明のバイオセンサチップは以上の構成例には限定されない。例えば、電極基板11、51において、血液試料を検知する手段として、電極151,152の代わりに血液試料を検知する検知部が設けられていてもよい。また、スリット13aの形状は、毛管現象によって血液試料を導入できる形状であればよいため、図1A、2A、3A、4A及び5Aに示したような直線状のスリットに限定されない。スリット13aは、例えば曲線状であってもよいし、ギザギザに屈曲した形状であってもよく、さらに直線状、曲線状、または屈曲形状の組み合わせであってもよい。
本発明のバイオセンサチップは、本実施形態に限定されず、例えば以下のように特定されるバイオセンサチップA及びBも含むものであり、以下で特定されるバイオセンサチップA及びBの範囲内で各構成を様々に変更して実施することができるものである。
(バイオセンサチップA)
第1主面に電極が設けられている基板と、
前記基板の前記第1主面に対向して配置されたカバーフィルムと、
前記基板と前記カバーフィルムとの間に配置され、前記基板と前記カバーフィルムとを一体化させる接合材として機能するスペーサ層と、
を含み、
前記スペーサ層には、前記基板、前記スペーサ層及び前記カバーフィルムの積層体の側面に設けられる試料導入口と、試料を毛管現象によって前記電極へ流すための試料流路とを構成するスリットが設けられており、
前記スペーサ層の前記スリットと、前記基板の前記電極の試料検知部との間に親水性フィルターが設けられている、
バイオセンサチップ。
(バイオセンサチップB)
第1主面に血液試料を検知する検知部が設けられている基板と、
前記基板の前記第1主面に対向して配置されたカバーフィルムと、
前記基板と前記カバーフィルムとの間に配置されたスペーサ層であって、前記血液試料を毛管現象によって導入する試料流路を有し、かつ前記基板と前記カバーフィルムとを一体化させる接合材としても機能するスペーサ層と、
前記スペーサ層と前記基板との間に配置されており、かつ前記検知部に到達する前記血液試料が経由する位置に設けられた親水性フィルターと、
を含むバイオセンサチップ。
[バイオセンサ装置]
次に、本発明のバイオセンサ装置の実施形態について説明する。図6に示すように、本実施形態のバイオセンサ装置6は、装置本体部7と、装置本体部7に対して着脱可能な、図1に示したバイオセンサチップ1と、を含んでいる。装置本体部7は、バイオセンサチップ1の一対の電極151,152間を流れた電流値に基づいて、試料中の検出物質を検出する検出部(図示せず)と、検出部による検出結果を解析する解析部(図示せず)と、解析部による解析結果を測定値として表示する表示部8と、を含んでいる。なお、バイオセンサ装置6におけるバイオセンサチップ1の代わりに、バイオセンサチップ2,3,4,5を用いることも可能である。
なお、ここではバイオセンサチップがバイオセンサ装置の装置本体部に着脱可能に設けられる構成、すなわちバイオセンサチップのみが使い捨て部品である例について説明したが、これに限定されない。例えば、バイオセンサチップ自体が、一対の電極間を流れた電流値に基づいて、試料中の検出物質を検出する検出部と、検出部による検出結果を解析する解析部と、解析部による解析結果を測定値として表示する表示部とをさらに含んでもよい。これにより、バイオセンサチップ自体が装置本体部を必要としない測定装置となり得る。バイオセンサチップ自体が測定装置となる場合は、測定装置自体を使い捨てとすることも可能となる。
次に、本発明のバイオセンサチップについて、実施例を用いて具体的に説明する。
[フィルターの作製]
(フィルターA)
3Lの円筒形のポリ容器にjER(登録商標)828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学株式会社製、エポキシ当量184〜194g/eq.)100重量部、TETRAD(登録商標)−C(グリシジルアミン型エポキシ樹脂、三菱ガス化学株式会社製、エポキシ当量95〜110g/eq.)25重量部をポリプロピレングリコール(株式会社ADEKA製、アデカポリエーテルP−400)211.9重量部に溶解させ、エポキシ樹脂/ポリプロピレングリコール溶液を調製した。その後、このポリ容器に1,6−ジアミノヘキサン22.3重量部を添加し、エポキシ樹脂/アミン/ポリプロピレングリコール溶液を調製した。その後、遊星撹拌装置(株式会社シンキー製、商品名「あわとり練太郎(登録商標)」)を用い、約0.7kPaで真空脱泡すると同時に自/公転比率3/4の条件下、公転800rpmの比率で10分間撹拌する手順を2回繰り返した。その後、数日間自然冷却させ、ポリ容器からエポキシ樹脂ブロックを取り出し、切削旋盤装置を用いて16μmの厚みで連続的にスライスしてエポキシ樹脂シートを得た。このエポキシ樹脂シートを、40℃に加熱したRO水に浸漬して洗浄した後、さらに80℃のRO水に浸漬して洗浄した。洗浄後のエポキシ樹脂シートをポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテルの0.5vol%水溶液に浸漬して親水化し、表面の液を切って風乾させた。得られたエポキシ樹脂多孔質膜をフィルターAとした。得られたフィルターAの孔径は0.4μmであった。
(フィルターB)
ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテルの水溶液を用いた親水化処理を実施しなかった点以外は、フィルターAと同様の方法でフィルターBを作製した。
(フィルターC)
ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテルの0.5vol%水溶液の代わりに、「Tween 60」の0.5vol%水溶液10gにグルコースオキシダーゼGO−NA(天野エンザイム製)50mgを溶解させた液を用いて親水化処理を実施した以外は、フィルターAと同様の方法でフィルターCを作製した。
[参考例A]
(テストセルの作製)
スライドガラス上に厚さ120μmの両面テープ(日東電工社製、No.5015)及びポリプロピレン(PP)フィルム(厚さ200μm)を用いて、図7に示すような断面構造を有する流路付きテストセル100を作製した。図7中、101はスライドガラス、102は両面テープ、103はPPフィルム、104は流路を示している。図8は、このテストセル100の上面図である。流路104の一方の開口を水の導入口104aとし、他方の開口を空気孔104bとして利用して流路104への水の浸入が妨げられない構造とした。流路104の幅は1mm、長さ25mmとした。室温下で、流路104の導入口に約20μLのRO水を滴下し、流路104の長さ25mmのうち中央部分10mmの距離をRO水が浸入する時間を測定して、浸透時間と定義した。なお、使用したPPフィルムは、RO水に対して103°の接触角を有しており、充分に疎水性であった。
(実施参考例1)
フィルターAをテストセル100の流路104と同じ形状にカットしたものを、図9に示すようにフィルター105として流路104内に設置して浸透時間を測定したところ、0.8秒であった。
(比較参考例1)
図7に示すテストセル100をそのまま用いて、すなわち流路104内に何も設置せずに浸透時間を測定した。しかし、RO水の流路104への浸透は起こらず、浸透時間の測定ができなかった。
(比較参考例2)
フィルターBをテストセル100の流路104と同じ形状にカットしたものを、図9に示すようにフィルター105として流路104内に設置して浸透時間を測定した。しかし、RO水の流路104への浸透は起こらず、浸透時間の測定ができなかった。
実施参考例1及び実施比較例1,2の結果から、テストセルを用いた流路へのRO水等親水性液体の導入には、親水性フィルターが毛管現象を補助する部材として有効に機能するということが確認された。
[参考例B]
(テストセルの作製)
参考例Aのテストセル100と同じ材料を用いて、図10の上面図及び図11A及び11Bの断面図に示すような構造を有する流路付きテストセル200を作製した。図11Aは図10のA−A線断面図であり、図11Bは図10のB−B線断面図である。なお、図10、並びに、図11A及び11Bは、テストセル200にフィルター105を設置した状態を示している。テストセル200は、テストセル100とは異なり、フィルター105を設置する位置よりも下側の部分にも、流路106が幅1mmで形成されていた。流路106が設けられている点を除き、テストセル200はテストセル100と同じ構造を有していた。なお、この流路106は、テストセル200の導入口104aに水を滴下した際に、設置されたフィルター105を透過した水が進入する領域となるので、以下、透過側流路106と記載する。また、別のテストセルとして、テストセル200に対し、透過側流路106の内部空間と連通する幅約0.5mmの空気孔107をさらに設けたテストセル300も作製した。図12は、テストセル300にフィルター105を設置した状態を示す上面図である。
(実施参考例2)
図11Bに示すように、フィルターAをテストセル200の透過流路106を覆うように配置し、テストセル200に両面テープで固定して、フィルター105とした。室温下で、流路104の導入口104aに約20μLのRO水を滴下し、透過側流路106へのRO水浸透性を確認した。RO水はフィルターAを透過して透過側流路106に進入していったが、最終的に気泡が残り、透過側流路106を完全には充満させることはできなかった。
(実施参考例3)
実施参考例2と同様に、フィルターAをテストセル300の透過側流路106を覆うように配置し、テストセル300に両面テープで固定して、フィルター105とした。室温下で、流路104の導入口104aに約20μLのRO水を滴下し、透過側流路106へのRO水浸透性を確認した。RO水はフィルターAを透過して速やかに透過側流路106に進入していき、気泡も残らず透過側流路106を充満させることができた。
実施参考例2及び3の結果から、親水性フィルターに対して水の透過側となる部分にも流路が設けられている場合、流路内へのRO水等の親水性液体の効率の良い進入のためには、空気孔、すなわちガス抜き孔を設けることが好ましいことが確認された。
[実施例1]
幅1mm、長さ5mm、高さ200μmの試料流路を有する市販の血糖値測定用バイオセンサチップ(泰博科技社製)を準備した。このバイオセンサチップの最上面のカバーフィルムを取り除き、代わりにテストセル100に用いたPPフィルムを貼り付けて、空気孔をあけた。さらに、フィルターAを幅1mm、長さ5mmにカットしたものを、試料流路の先端とフィルター端部とを位置合わせしながら試料流路内にはめ込んで、実施例1のバイオセンサチップとした。すなわち、実施例1のバイオセンサチップは、カバーフィルムが疎水性フィルムであり、さらに試料流路内に親水性フィルターが設置されたものであった。このバイオセンサチップの試料流路の導入口に成人男性血液を当てて、流路長5mmを通過する時間を計測した。血液は試料流路に吸い込まれて、0.4秒で流路長5mmの試料流路への浸透が完了した。このように、試料流路内に親水性フィルターが設置されたバイオセンサチップでは、フィルターにより電極に到達する血液から赤血球を低減させることができ、さらに、カバーフィルムが疎水性であって、かつ試料流路内にフィルターが設置されているにも関わらず、試料流路内への血液の浸透が妨げられることなくスムーズに実現できた。
[実施例2]
フィルターAの代わりにフィルターCを用いた以外は実施例1と同様にバイオセンサチップを作製した。導入口に成人男性血液を当てて、流路長5mmを通過する時間を計測した結果、0.5秒で試料流路への浸透が完了した。
[比較例1]
実施例1で用いた市販の血糖値測定用バイオセンサチップを準備した。このバイオセンサチップの最上面のカバーフィルムを取り除き、代わりにテストセル100に用いたPPフィルムを貼り付けて、空気孔をあけた。これにより、カバーフィルムが疎水性フィルムである比較例1のバイオセンサチップが作製された。このバイオセンサチップの試料流路の導入口に成人男性血液を当てたが、血液は導入口近傍に付着して留まり、試料流路内へは浸透しなかった。
本発明のバイオセンサチップ及びバイオセンサ装置は、例えば血液試料中の成分(例えば血糖)の濃度をより高い精度で測定することができるので、SMBG用のチップ及び装置として有用である。
1,2,3,4,5 バイオセンサチップ
11 電極基板
11a 第1主面
12,21 親水性フィルター
13 スペーサ層
13a スリット
14 カバーフィルム
15 電極パターン
151 第1電極
152 第2電極
153 配線
16 試料流路
17 試料導入口
22 接合材
31 電極基板カバーフィルム
31a 開口
32 接着剤
41 接合材
41a スリット
41b ガス抜き孔
51 電極基板
51a ガス抜き孔
52 接合材
52a スリット
6 バイオセンサ装置
7 装置本体部
8 表示部
100,200,300 テストセル
101 スライドガラス
102 両面テープ
103 ポリプロピレンフィルム
104 流路
104a 導入口
104b 空気孔
105 フィルター
106 透過側流路
107 空気孔

Claims (13)

  1. 第1主面に電極が設けられている基板と、
    前記基板の前記第1主面に対向して配置されたカバーフィルムと、
    前記基板と前記カバーフィルムとの間に配置され、前記基板と前記カバーフィルムとを一体化させる接合材として機能するスペーサ層と、
    を含み、
    前記スペーサ層には、前記基板、前記スペーサ層及び前記カバーフィルムの積層体の側面に設けられる試料導入口と、試料を毛管現象によって前記電極へ流すための試料流路とを構成するスリットが設けられており、
    前記スペーサ層の前記スリットと、前記基板の前記電極の試料検知部との間に親水性フィルターが設けられている、
    バイオセンサチップ。
  2. 第1主面に電極が設けられている基板と、
    前記基板の前記第1主面に対向して配置されたカバーフィルムと、
    前記基板と前記カバーフィルムとの間に配置されたスペーサ層であって、少なくとも前記電極と対応する部分に設けられたスリットを有し、かつ前記基板と前記カバーフィルムとを一体化させる接合材として機能するスペーサ層と、
    前記スペーサ層と前記基板との間に配置されており、かつ前記電極の少なくとも前記スリットと対応する部分を覆う親水性フィルターと、
    を含み、
    前記カバーフィルムと、前記スペーサ層の前記スリットと、前記基板とによって形成される領域が試料流路である、
    バイオセンサチップ。
  3. 前記試料流路の試料導入口が、前記基板、前記スペーサ層及び前記カバーフィルムの積層体の側面における前記試料流路の開口である、
    請求項2に記載のバイオセンサチップ。
  4. 第1主面に血液試料を検知する検知部が設けられている基板と、
    前記基板の前記第1主面に対向して配置されたカバーフィルムと、
    前記基板と前記カバーフィルムとの間に配置されたスペーサ層であって、前記血液試料を毛管現象によって導入する試料流路を有し、かつ前記基板と前記カバーフィルムとを一体化させる接合材として機能するスペーサ層と、
    前記スペーサ層と前記基板との間に配置されており、かつ前記検知部に到達する前記血液試料が経由する位置に設けられた親水性フィルターと、
    を含むバイオセンサチップ。
  5. 前記基板と前記親水性フィルターとの間に配置された、前記親水性フィルターを前記基板に接合する接合材をさらに含む、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のバイオセンサチップ。
  6. 前記接合材は、前記試料流路の一部を構成する貫通孔と、前記貫通孔の内部と連通するガス抜き孔とを有する、
    請求項5に記載のバイオセンサチップ。
  7. 前記接合材は、前記試料流路の一部を構成する貫通孔を有しており、
    前記基板は、前記接合材の前記貫通孔の内部と連通するガス抜き孔を有する、
    請求項5又は6に記載のバイオセンサチップ。
  8. 前記親水性フィルターの厚さは、5μm以上50μm以下である、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のバイオセンサチップ。
  9. 前記親水性フィルターが、酵素及び電子伝達体を含む、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載のバイオセンサチップ。
  10. 前記電極又は前記検知部の表面に、酵素及び電子伝達体を含む反応層が設けられている、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載のバイオセンサチップ。
  11. 前記親水性フィルターは、ポリオレフィン樹脂、アクリル又はメタクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、変性セルロース、及び、セルロースから選択される少なくともいずれか1種の多孔質膜である、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載のバイオセンサチップ。
  12. 試料中の検出物質を検出する検出部と、
    前記検出部による検出結果を解析する解析部と、
    前記解析部による解析結果を測定値として表示する表示部と、
    をさらに含む、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載のバイオセンサチップ。
  13. 装置本体部と、
    前記装置本体部に対して着脱可能な、請求項1〜12のいずれか1項に記載のバイオセンサチップと、
    を含み、
    前記装置本体部は、
    前記バイオセンサチップで検知された試料中の検出物質を検出する検出部と、
    前記検出部による検出結果を解析する解析部と、
    前記解析部による解析結果を測定値として表示する表示部と、
    を含む、
    バイオセンサ装置。
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