JP2017002977A - 変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速の際のトルク切れを簡素な構成により防止できる変速機を得る。
【解決手段】変速機は、変速ギヤ11と切替機構20Aとからなる変速組と、変速ギヤ12と切替機構20Bとからなる他の変速組とを備える。低速側の変速ギヤ11は、ドグ17が側面に突設されている。切替機構20Aは、内側ドグリング40と、外側ドグリング50と、外側ドグリングが変速ギヤ11に近づく方向に移動する場合に、外側ドグリングと内側ドグリングとの軸方向における相対移動を規制する位置規制機構とを含む。内側ドグリングは、ドグ17に係合する係合部47を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、変速の際にトルク切れが生じることを防止可能な変速機に関する。
変速の際にトルク切れが生じることを防止可能な変速機が知られている。特表2006−525479号公報(特許文献1)に開示された変速機は、側面にドグが突設されたギヤホイールと、ドグに選択的に係合可能な切替機構(セレクタ構造体)とを備える。切替機構は、第1バーセットおよび第2バーセットを含む。第1バーセットは、120°の間隔を空けて配置された3つのバーを含み、第2バーセットも、120°の間隔を空けて配置された他の3つのバーを含む。これら計6つのバーは、同一円周上で交互に並んで配置されている。
上記の切替機構(第1バーセットおよび第2バーセット)は、1速ギヤと2速ギヤとの間に配置される。たとえば、第1バーセットが1速ギヤのドグに係合しているとする。2速ギヤが選択された際、第2バーセットは2速ギヤのドグに係合するための変速動作を開始する。第2バーセットへの2速ギヤの係合が完了するまで、第1バーセットと1速ギヤとの係合状態は保たれる。第2バーセットに2速ギヤが係合したのとほぼ同時に、第1バーセットと1速ギヤとの係合状態が解除される。これにより、変速の際にトルク切れが生じることを防止できる。
特表2006−525479号公報
特表2006−525479号公報(特許文献1)に開示された変速機においては、一方の変速ギヤ(たとえば1速ギヤ)に係合する複数のバーと、他方の変速ギヤ(たとえば2速ギヤ)に係合する他の複数のバーとが同一円周上に交互に並んで配置されている。このような構成を採用した場合、第1バーセットと第2バーセットとを動作させるために複雑な構成を有する切替機構(フォーク)が必要となり、ひいては変速機全体としての構成や変速動作も複雑になる。
本発明は、変速の際にトルク切れが生じることを従来に比べて簡素な構成により防止可能な変速機を提供するものである。
変速機は、シャフトに回転自在に装着された変速ギヤと、上記変速ギヤと上記シャフトとが一体的に回転する状態と一体的に回転しない状態とを切り替える切替機構と、からなる変速組を少なくとも2つ備え、上記変速組のうちの少なくとも低速側の上記変速ギヤを含む上記変速組の上記変速ギヤは、ドグが側面に突設されており、上記切替機構は、上記シャフトと一体的に回転し、軸方向に移動可能な内側ドグリングと、上記内側ドグリングの径方向外側に配置され、上記内側ドグリングおよび上記シャフトと一体的に回転し、軸方向に移動可能な外側ドグリングと、上記外側ドグリングが上記変速ギヤに近づく方向に移動する場合に、上記外側ドグリングと上記内側ドグリングとの軸方向における相対移動を規制する位置規制機構と、を含み、上記内側ドグリングは、軸方向に移動することで上記ドグに係合する第1係合部を有し、上記第1係合部が上記ドグに係合していることにより上記変速ギヤおよび上記内側ドグリングは上記シャフトと一体的に回転可能である。
好ましくは、上記外側ドグリングは、第2係合部を有し、上記第1係合部と上記第2係合部とは、径方向において互いに重なる位置に配置され、上記変速ギヤおよび上記切替機構のうち、上記変速ギヤが駆動側の場合には、上記第2係合部の回転方向における後端部は、上記第1係合部の回転方向における後端部よりも回転方向の前側に位置しており、上記変速ギヤおよび上記切替機構のうち、上記変速ギヤが被駆動側の場合には、上記第2係合部の回転方向における前端部は、上記第1係合部の回転方向における前端部よりも回転方向の後側に位置している。
好ましくは、上記変速ギヤおよび上記切替機構のうち、上記変速ギヤが駆動側の場合には、上記第1係合部の回転方向における上記前端部は、上記内側ドグリングの側面から遠ざかるにつれて回転方向の後側へ向かうように延びる傾斜した面形状を有しており、上記変速ギヤおよび上記切替機構のうち、上記変速ギヤが被駆動側の場合には、上記第1係合部の回転方向における上記後端部は、上記内側ドグリングの側面から遠ざかるにつれて回転方向の前側へ向かうように延びる傾斜した面形状を有している。
好ましくは、上記切替機構は、上記シャフトと一体的に回転し且つ上記内側ドグリングの径方向内側に配置されたスリーブをさらに含み、上記スリーブの外周面には、軸方向に延びる第1溝が設けられ、上記外側ドグリングの内周面には、軸方向に延びる第2溝が設けられ、上記位置規制機構は、上記内側ドグリングに設けられた貫通孔の中に配置され、上記第1溝および上記第2溝に選択的に嵌合可能なピン部材を有する。
好ましくは、上記外側ドグリングの内周面および上記内側ドグリングの外周面のうちの一方には、軸方向に延びる溝が設けられており、上記位置規制機構は、上記外側ドグリングの内周面および上記内側ドグリングの外周面のうちの他方から突出するように設けられ、上記溝の中に位置するように配置された凸状部分を含む。
上記構成によれば、位置切替機構が外側ドグリングと内側ドグリングと位置規制機構で構成されるため、従来に比べて部品点数が少なく、簡素な構成とすることができる。また、低速側ギヤを含む変速組(低速側変速組)によってトルク伝達が行なわれている際に、シフトアップ動作が行われたとする。シフトアップの際、低速側ギヤを含む低速側の変速組においては、切替機構の外側ドグリングを中立位置へ移動させる。高速側ギヤを含む高速側の変速組においては、切替機構により、高速側変速ギヤと切替機構とが一体的に回転する状態へと切り替えられる。高速側変速組におけるトルク伝達の開始により、低速側変速組の低速側ギヤの回転速度が変化し、低速側ギヤと内側ドグリングとの間でのトルク伝達がなされなくなる。その結果、内側ドグリングの第1係合部はトルク伝達の際に係合していた低速側ギヤのドグと回転方向反対側に位置するドグに弾かれ、中立位置へと戻る。このように、この変速機において、トルク切れがほとんどない変速動作の実現が可能となる。
変速機およびその周辺構成を模式的に示す図である。 変速機の組み立てられた状態を示す斜視図である。 変速機の分解した状態を示す斜視図である。 変速機の切替機構の分解した状態を示す斜視図である。 溝33、貫通孔43、溝53およびピン部材63を通る面における切替機構の断面形状を示す断面図である。 溝34、貫通孔44、溝54およびピン部材64を通る面における切替機構の断面形状を示す断面図である。 切替機構の組み立てられた状態を示す斜視図である。 (A)は、変速機の変速ギヤおよび切替機構を示す側面図であり、内側ドグリングおよび外側ドグリングは、いずれもが変速ギヤに係合していない状態(ニュートラルポジション)を形成している。(B)は、図8(A)におけるVIII(B)−VIII(B)線に沿った矢視断面図である。(C)は、図8(A)におけるVIII(C)−VIII(C)線に沿った矢視断面図である。 (A)は、変速機の変速ギヤおよび切替機構を示す側面図であり、内側ドグリングおよび外側ドグリングは変速ギヤに係合している。(B)は、図9(A)におけるIX(B)−IX(B)線に沿った矢視断面図である。(C)は、図9(A)におけるIX(C)−IX(C)線に沿った矢視断面図である。 (A)は、変速機の変速ギヤおよび切替機構を示す側面図であり、1速ギヤから2速ギヤへシフトアップする際の第1動作を説明するための図である。(B)は、図10(A)におけるX(B)−X(B)線に沿った矢視断面図である。(C)は、図10(A)におけるX(C)−X(C)線に沿った矢視断面図である。 (A)は、変速機の変速ギヤおよび切替機構を示す側面図であり、1速ギヤから2速ギヤへシフトアップする際の第2動作を説明するための図である。(B)は、図11(A)におけるXI(B)−XI(B)線に沿った矢視断面図である。(C)は、図11(A)におけるXI(C)−XI(C)線に沿った矢視断面図である。 (A)は、変速機の変速ギヤおよび切替機構を示す側面図であり、1速ギヤから2速ギヤへシフトアップする際の第3動作を説明するための図である。(B)は、図12(A)におけるXII(B)−XII(B)線に沿った矢視断面図である。(C)は、図12(A)におけるXII(C)−XII(C)線に沿った矢視断面図である。 (A)は、変速機の変速ギヤおよび切替機構を示す側面図であり、1速ギヤから2速ギヤへのシフトアップが完了した様子を説明するための図である。(B)は、図13(A)におけるXIII(B)−XIII(B)線に沿った矢視断面図である。(C)は、図13(A)におけるXIII(C)−XIII(C)線に沿った矢視断面図である。 (A)は、変速機の変速ギヤおよび切替機構を示す側面図であり、2速ギヤから1速ギヤへシフトダウンする際の第1動作を説明するための図である。(B)は、図14(A)におけるXIV(B)−XIV(B)線に沿った矢視断面図である。(C)は、図14(A)におけるXIV(C)−XIV(C)線に沿った矢視断面図である。 (A)は、変速機の変速ギヤおよび切替機構を示す側面図であり、2速ギヤから1速ギヤへシフトダウンする際の第2動作を説明するための図である。(B)は、図15(A)におけるXV(B)−XV(B)線に沿った矢視断面図である。(C)は、図15(A)におけるXV(C)−XV(C)線に沿った矢視断面図である。 (A)は、変速機の変速ギヤおよび切替機構を示す側面図であり、2速ギヤから1速ギヤへのシフトダウンが完了した様子を説明するための図である。(B)は、図16(A)におけるXVI(B)−XVI(B)線に沿った矢視断面図である。(C)は、図16(A)におけるXVI(C)−XVI(C)線に沿った矢視断面図である。 第1変形例における切替機構を示す斜視図である。 第2変形例における位置規制機構を示す断面図である。 第3変形例における位置規制機構を示す断面図である。 第4変形例における位置規制機構を示す断面図である。 第5変形例における位置規制機構を示す断面図である。 第6変形例における位置規制機構を示す断面図である。
実施の形態について、以下説明する。同一部品および相当部品には同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。図1〜図7を参照し、変速機の構成についてまず説明する。その後、図8〜図13を参照し、シフトアップ時に行われる変速機の動作について説明する。その後、図14〜図16を参照し、シフトダウン時に行われる変速機の動作について説明する。
[変速機の構成]
図1は、実施の形態における変速機およびその周辺構成を模式的に示す図である。図2は、実施の形態における変速機の組み立てられた状態を示す斜視図である。図3は、実施の形態における変速機の分解した状態を示す斜視図である。
図1に示すように、エンジン1からの回転駆動力は、クランクシャフト2、クラッチ3およびドロップギヤ4を通してレイシャフト5に伝達される。レイシャフト5には6つのメインギヤ6が固設されており、6つのメインギヤ6はレイシャフト5と一体的に回転する。6つのメインギヤ6の回転駆動力は、変速機7〜9を通して選択的にカウンタシャフト10に伝達される(詳細は後述する)。
(変速機7〜9)
図1〜図3を参照して、変速機7〜9は、1速〜6速にそれぞれ対応する変速ギヤ11〜16と、切替機構20A,20B,20Cとを含む。変速ギヤ11〜16は、カウンタシャフト10(図2には図示ぜず)に回転自在に装着されている。変速ギヤ11〜16の選択は、フォーク28A〜28Cの位置で決定される。フォーク28A〜28Cの位置は、運転者によるシフトレバーの操作に連動して決定されることができる。
切替機構20Aは、変速ギヤ11,14の間に配置される。変速ギヤ11,14の切替機構20Aに対向する側面にはドグ17が突設される。切替機構20Bは、変速ギヤ12,15の間に配置される。変速ギヤ12,15の切替機構20Bに対向する側面にも、ドグ17が突設される。切替機構20Cは、変速ギヤ13,16の間に配置される。変速ギヤ13,16の切替機構20Cに対向する側面にも、ドグ17が突設される。これらのドグ17の回転方向における前面および後面は、いずれも、径方向に沿って延びる平面形状を有している。
詳細は後述するが、切替機構20Aは、フォーク28Aに駆動されることで、変速ギヤ11とカウンタシャフト10とが一体的に回転する状態と、一体的に回転しない状態とを切り替える。切替機構20Aは、変速ギヤ14とカウンタシャフト10とが一体的に回転する状態と、一体的に回転しない状態とを切り替えることもできる。
切替機構20Bは、フォーク28Bに駆動されることで、変速ギヤ12とカウンタシャフト10とが一体的に回転する状態と、一体的に回転しない状態とを切り替える。切替機構20Bは、変速ギヤ15とカウンタシャフト10とが一体的に回転する状態と、一体的に回転しない状態とを切り替えることもできる。
切替機構20Cは、フォーク28Cに駆動されることで、変速ギヤ13とカウンタシャフト10とが一体的に回転する状態と、一体的に回転しない状態とを切り替える。切替機構20Cは、変速ギヤ16とカウンタシャフト10とが一体的に回転する状態と、一体的に回転しない状態とを切り替えることもできる。
(切替機構20A〜20C)
図4〜図7を参照して、切替機構20Aについて説明する。切替機構20B,20Cは、切替機構20Aと同一の構成を有しているため、これらについての説明は繰り返さないものとする。
図4は、切替機構20Aの分解した状態を示す斜視図である。図5は、溝33、貫通孔43、溝53およびピン部材63(いずれも詳細は後述する)を通る面における切替機構20Aの断面形状を示す断面図である。図6は、溝34、貫通孔44、溝54およびピン部材64(いずれも詳細は後述する)を通る面における切替機構20Aの断面形状を示す断面図である。図5は、後述する図8〜図16における図(B)に対応しており、図6は、後述する図8〜図16における図(C)に対応している。図7は、切替機構20Aの組み立てられた状態を示す斜視図である。
図4に示すように、切替機構20Aは、スリーブ30、内側ドグリング40、外側ドグリング50および位置規制機構60を含む。以下、これらについて順に説明する。
(スリーブ30)
図4に示すように、スリーブ30は、円環状に形成され、外周面31および内周面32を有する。スリーブ30は、端部30Tから端部30Uにまで軸方向(カウンタシャフトの軸方向)に沿って延びる形状を有する。スリーブ30の外周面31には、溝33,34(第1溝)および凸部35が設けられる。スリーブ30の内周面32には、凹部36が設けられる。
変速ギヤ11,14(図2参照)の回転方向を矢印AR(図2,図4参照)で示すと、一対の溝33,34は、周方向において隣り合う凸部35の間に配置され、溝33は、溝34よりも回転方向における前側に位置している。詳細は後述するが(図5,図6参照)、溝33には位置規制機構60のピン部材63が選択的に嵌合し、溝34には位置規制機構60のピン部材64が選択的に嵌合する。
図4および図5に示すように、溝33は、端部30Tを起点とし、端部30Uに到達しない長さで軸方向に対して平行に延びる形状を有している。溝33は、平坦面33Fおよび傾斜面33Rを含む。平坦面33Fは、軸方向に対して平行であり、傾斜面33Rは、端部30Tの側から端部30Uの側に向かうにつれて溝深さが徐々に浅くなる形状を有する。
図4および図6に示すように、溝34は、端部30Uを起点とし、端部30Tに到達しない長さで軸方向に対して平行に延びる形状を有している。溝34は、平坦面34Fおよび傾斜面34Rを含む。平坦面34Fは、軸方向に対して平行であり、傾斜面34Rは、端部30Uの側から端部30Tの側に向かうにつれて溝深さが徐々に浅くなる形状を有する。
凸部35および凹部36は、端部30Tから端部30Uに到達する長さで軸方向に対して平行に延びる形状を有している。スリーブ30の内周面32および凹部36の形状は、カウンタシャフト10の外周面および凸部10P(図3)の形状にそれぞれ対応している。したがって、スリーブ30がカウンタシャフト10の周囲に配置された状態では、スリーブ30はカウンタシャフト10と一体的に回転する。
スリーブ30のカウンタシャフト10に対する軸方向の位置は、図示しない固定手段(ロックナットやカラーなど)によって制限されている。変速の際、フォーク28Aが外側ドグリング50を軸方向に移動させたとしても、スリーブ30が軸方向に移動することはない。
本実施の形態のスリーブ30は、溝33,34、凸部35および凹部36をそれぞれ6つずつ有しているが(60°間隔)、スリーブ30は、これらを1つずつ有していても構わない。
(内側ドグリング40)
図4に示すように、内側ドグリング40は、円環状に形成され、外周面41および内周面42を有する。内側ドグリング40は、端部40Tから端部40Uにまで軸方向(カウンタシャフトの軸方向)に沿って延びる形状を有する。内側ドグリング40には、径方向に延びる貫通孔43,44(第2溝)が設けられる。外周面41には凸部45が設けられ、内周面42には凹部46が設けられる。端部40Tには係合部47(第1係合部)が設けられ、端部40Uには係合部48が設けられる。
係合部47は、回転方向(矢印AR)における前端部47Fと、同方向における後端部47Rとを有する。前端部47Fは、内側ドグリング40の側面に対して斜めに延びており、具体的には、内側ドグリング40の側面から遠ざかるにつれて回転方向(矢印AR方向)の後側に向かうように延びる傾斜した面形状を有している。一方で、後端部47Rは、内側ドグリング40の側面に直交しており、内側ドグリング40の径方向に沿って延びる平坦な面形状を有している。前端部47Fが上記形状を有しているため、係合部47の周方向(回転方向)における幅は、内側ドグリング40の側面から軸方向に遠ざかるにつれて(ドグ17に近づくにつれて)漸減する。
係合部48は、回転方向(矢印AR)における前端部48Fと、同方向における後端部48Rとを有する。前端部48Fは、内側ドグリング40の側面に対して斜めに延びており、具体的には、内側ドグリング40の側面から遠ざかるにつれて回転方向(矢印AR方向)の後側に向かうように延びる傾斜した面形状を有している。一方で、後端部48Rは、内側ドグリング40の側面に直交しており、内側ドグリング40の径方向に沿って延びる平坦な面形状を有している。前端部48Fが上記形状を有しているため、係合部48の周方向(回転方向)における幅は、内側ドグリング40の側面から軸方向に遠ざかるにつれて(ドグ17に近づくにつれて)漸減する。
変速ギヤ11,14(図2参照)の回転方向を矢印AR(図2,図4参照)で示すと、一対の貫通孔43,44は、隣り合う凸部45の間に配置され、貫通孔43は、貫通孔44よりも回転方向における前側に位置している。詳細は後述するが(図5,図6参照)、貫通孔43の中には位置規制機構60のピン部材63が配置され、貫通孔44の中には位置規制機構60のピン部材64が配置される。
凸部45および凹部46は、端部40Tから端部40Uに到達する長さで軸方向に対して平行に延びる形状を有している。内側ドグリング40の内周面42および凹部46の形状は、スリーブ30の外周面31および凸部35の形状にそれぞれ対応している。したがって、内側ドグリング40がスリーブ30の周囲に配置された状態では、内側ドグリング40は、スリーブ30およびカウンタシャフト10と一体的に回転する。なお、内側ドグリング40は、スリーブ30に対して軸方向に移動可能である。
係合部47は、変速ギヤ11(図1,図2)の位置に向かって軸方向に突出する形状を有する。上記のとおり、係合部47の周方向(回転方向)における幅は、内側ドグリング40の側面から軸方向に遠ざかるにつれて(ドグ17に近づくにつれて)漸減する。内側ドグリング40が変速ギヤ11に近づくように移動し、係合部47の後端部47Rが変速ギヤ11のドグ17に係合することで、内側ドグリング40は変速ギヤ11と一体回転する。
係合部48は、変速ギヤ14(図1,図2)の位置に向かって軸方向に突出する形状を有する。上記のとおり、係合部48の周方向(回転方向)における幅は、内側ドグリング40の側面から軸方向に遠ざかるにつれて(ドグ17に近づくにつれて)漸減する。内側ドグリング40が変速ギヤ14に近づくように移動し、係合部48の後端部48Rが変速ギヤ14のドグ17に係合することで、内側ドグリング40は変速ギヤ14と一体回転する。
本実施の形態の内側ドグリング40は、貫通孔43,44、凸部45、凹部46、係合部47,48をそれぞれ6つずつ有しているが(60°間隔)、内側ドグリング40は、これらを1つずつ有していても構わない。本実施の形態では、凸部45が設けられている周方向の位置と、凹部46が設けられている周方向の位置と、係合部47,48が設けられている周方向の位置とは同一である。これらの周方向の位置は、互いにずれていても構わない。
(外側ドグリング50)
図4に示すように、外側ドグリング50は、円環状に形成され、外周面51および内周面52を有する。外側ドグリング50は、端部50Tから端部50Uにまで軸方向(カウンタシャフトの軸方向)に沿って延びる形状を有する。外周面51には凸部55が設けられ、内周面52には溝53,54および凹部56が設けられる。端部50Tには係合部57(第2係合部)が設けられ、端部50Uには係合部58が設けられる。
係合部57は、回転方向(矢印AR)における前端部57Fと、同方向における後端部57Rとを有し、これらはいずれも径方向に沿って延びる平坦な面形状を有している。内側ドグリング40の係合部47と外側ドグリング50の係合部57とは、径方向において互いに重なる位置に配置される(図7参照)。外側ドグリング50の係合部57の回転方向における後端部57Rは、内側ドグリング40の係合部47の回転方向における後端部47Rよりも回転方向の前側に位置するように構成される。
係合部58は、回転方向(矢印AR)における前端部58Fと、同方向における後端部58Rとを有し、これらはいずれも径方向に沿って延びる平坦な面形状を有している。内側ドグリング40の係合部48と外側ドグリング50の係合部58とは、径方向において互いに重なる位置に配置される(図7参照)。外側ドグリング50の係合部58の回転方向における後端部58Rは、内側ドグリング40の係合部48の回転方向における後端部48Rよりも回転方向の前側に位置するように構成される。
変速ギヤ11,14(図2参照)の回転方向を矢印AR(図2,図4参照)で示すと、一対の溝53,54は、周方向において隣り合う凹部56の間に配置され、溝53は、溝54よりも回転方向における前側に位置している。詳細は後述するが(図5,図6参照)、溝53の中には位置規制機構60のピン部材63が選択的に嵌合し、溝54には位置規制機構60のピン部材64が選択的に嵌合する。
図4および図5に示すように、溝53は、軸方向に対して平行に延びる形状を有し、溝53の軸方向の両端は、端部50T,50Uのいずれにも到達していない。溝53は、平坦面53Fおよび傾斜面53Rを含む。平坦面53Fは、軸方向に対して平行であり、傾斜面53Rは、端部50Uの側から端部50Tの側に向かうにつれて溝深さが徐々に浅くなる形状を有する。
図4および図6に示すように、溝54は、軸方向に対して平行に延びる形状を有し、溝54の軸方向の両端は、端部50T,50Uのいずれにも到達していない。溝54は、平坦面54Fおよび傾斜面54Rを含む。平坦面54Fは、軸方向に対して平行であり、傾斜面54Rは、端部50Tの側から端部50Uの側に向かうにつれて溝深さが徐々に浅くなる形状を有する。
凸部55は、フォーク28A(図1,図2)に把持される部分であり、周方向に沿って環状に延びる形状を有する。フォーク28Aの操作により、外側ドグリング50は軸方向に沿ってスライド移動することができる。
凹部56は、端部50Tから端部50Uに到達する長さで軸方向に対して平行に延びる形状を有している。外側ドグリング50の内周面52および凹部56の形状は、内側ドグリング40の外周面41および凸部45の形状にそれぞれ対応している。したがって、外側ドグリング50が内側ドグリング40の周囲に配置された状態では、外側ドグリング50は、内側ドグリング40、スリーブ30およびカウンタシャフト10と一体的に回転する。なお、外側ドグリング50と内側ドグリング40とは、軸方向に相対移動が可能である。
係合部57は、変速ギヤ11(図1,図2)の位置に向かって軸方向に突出する形状を有する。上述のとおり、外側ドグリング50の係合部57の回転方向における後端部57Rは、内側ドグリング40の係合部47の回転方向における後端部47Rよりも回転方向の前側に位置するように構成される。内側ドグリング40および外側ドグリング50が変速ギヤ11に近づくように移動し、係合部47の後端部47Rが変速ギヤ11のドグ17に係合することで、内側ドグリング40は変速ギヤ11と一体回転する。
係合部58は、変速ギヤ14(図1,図2)の位置に向かって軸方向に突出する形状を有する。上述のとおり、外側ドグリング50の係合部58の回転方向における後端部58Rは、内側ドグリング40の係合部48の回転方向における後端部48Rよりも回転方向の前側に位置するように構成される。内側ドグリング40および外側ドグリング50が変速ギヤ14に近づくように移動し、係合部48の後端部48Rが変速ギヤ14のドグ17に係合することで、内側ドグリング40は変速ギヤ14と一体回転する。
本実施の形態の外側ドグリング50は、溝53,54、凹部56、係合部57,58をそれぞれ6つずつ有しているが(60°間隔)、外側ドグリング50は、これらを1つずつ有していても構わない。本実施の形態では、凹部56が設けられている周方向の位置と、係合部57,58が設けられている周方向の位置とは同一である。これらの周方向の位置は、互いにずれていても構わない。
(位置規制機構60)
位置規制機構60は、外側ドグリング50がニュートラル状態から変速ギヤ11に近づく方向に移動する場合に、外側ドグリング50と内側ドグリング40との軸方向における相対移動を規制(制御)する。本実施の形態の位置規制機構60は、ピン部材63,64を有する。ピン部材63,64は、内側ドグリング40に設けられた貫通孔43,44の中にそれぞれ配置される。ピン部材63は、スリーブ30の溝33(第1溝)と外側ドグリング50の溝53(第2溝)との間に配置され、ピン部材64は、スリーブ30の溝34(第1溝)と外側ドグリング50の溝54(第2溝)との間に配置される。
ピン部材63は、外側ドグリング50(溝53)および/またはスリーブ30(溝33)から外力を受けることによって、径方向に移動する。径方向の移動に伴って、ピン部材63は、スリーブ30の溝33に嵌合する状態と、外側ドグリング50の溝53に嵌合する状態と、これらの双方に嵌合する状態とを選択的に形成する。
ピン部材64は、外側ドグリング50(溝54)および/またはスリーブ30(溝34)から外力を受けることによって、径方向に移動する。径方向の移動に伴って、ピン部材64は、スリーブ30の溝34に嵌合する状態と、外側ドグリング50の溝54に嵌合する状態と、これらの双方に嵌合する状態とを選択的に形成する。
[シフトアップ時に行われる変速機の動作]
以下、図8〜図13を参照し、シフトアップ時に行われる変速機の動作について説明する。
(1速ギヤへのシフト)
図8(A)は、変速機7の変速ギヤ11および切替機構20Aを示す側面図であり、内側ドグリング40および外側ドグリング50は、いずれもが変速ギヤ11に係合していない状態(ニュートラルポジション)を形成している。説明上の便宜のため、ドグ17は点線を用いて図示しており、係合部47,57には異なるハッチング線を付している。図8(B)は、図8(A)におけるVIII(B)−VIII(B)線に沿った矢視断面図であり、図8(C)は、図8(A)におけるVIII(C)−VIII(C)線に沿った矢視断面図である。
図8(A)〜図8(C)を参照して、ニュートラル状態から1速ギヤ(変速ギヤ11)へシフトアップする際には、フォーク28Aが矢印DR1方向(図8(B))に移動する。フォーク28Aは、外側ドグリング50を同方向へ移動させる。この際、位置規制機構60のピン部材63は、外側ドグリング50の溝53には係止していないものの、位置規制機構60のピン部材64は、スリーブ30の外周面と外側ドグリング50の溝54(傾斜面54R)との間に位置しており、ピン部材64は外側ドグリング50の溝54(傾斜面54R)に係止している(図8(C))。
図9(A)〜図9(C)を参照して、ピン部材64の係止の作用により、外側ドグリング50の移動に伴って内側ドグリング40も同方向に移動する。フォーク28A、外側ドグリング50、ピン部材63,64および内側ドグリング40は、変速ギヤ11に近づくように矢印DR1方向に一体的に移動する。すなわち、外側ドグリング50が変速ギヤ11に近づく方向に移動する際には、位置規制機構60は、外側ドグリング50の移動に追従するように内側ドグリング40を同方向に移動させる。
図9(A)に示すように、変速ギヤ11が矢印AR方向へ回転することに伴って、ドグ17はそのドグ17の回転方向前方に位置する係合部47,57に近づき、やがてドグ17と係合部47とは互いに係合する。図9(A)に示す状態が形成される。係合部47が変速ギヤ11のドグ17に係合していることにより、変速ギヤ11、外側ドグリング50および内側ドグリング40は、カウンタシャフト10と一体的に回転可能である。1速ギヤ(変速ギヤ11)へのシフトチェンジが完了し、変速ギヤ11の回転駆動力が切替機構20Aを通してカウンタシャフト10に伝達されることになる。
(1速ギヤから2速ギヤへのシフトアップ)
図10(A)〜図10(C)を参照して、1速ギヤから2速ギヤ(変速ギヤ12)へシフトアップする際には、フォーク28Bが矢印DR2方向(図10(B))に移動するとともに、フォーク28Aが矢印DR3方向(図10(B))に移動する。本実施の形態においては、変速ギヤ11と切替機構20Aとからなる低速側の変速組、および、変速ギヤ12と切替機構20Bとからなる高速側の変速組によって、1速ギヤから2速ギヤへのシフトアップが行われる。
切替機構20Bについて、フォーク28Bは、外側ドグリング50を矢印DR2方向へ移動させる。この際、位置規制機構60のピン部材63(図10(B))は、外側ドグリング50の溝53には係止していないものの、位置規制機構60のピン部材64は、外側ドグリング50の溝54(傾斜面54R)に係止している(図10(C))。
一方、切替機構20Aについて、フォーク28Aは、外側ドグリング50を矢印DR3方向へ移動させる。この際、位置規制機構60のピン部材63(図10(B))は、溝33から離れたところに位置しており、ピン部材63と溝33との間(ピン部材63の図中下方の位置)には隙間が形成されている。位置規制機構60のピン部材64は、外側ドグリング50の溝54(傾斜面54R)に接触しているものの(図10(C))、ピン部材64の図中右側には隙間が形成されている。
図11(A)〜図11(C)を参照して、切替機構20Bについては、ピン部材64の係止の作用により、外側ドグリング50の移動に伴って内側ドグリング40も同方向に移動する。すなわち、フォーク28B、外側ドグリング50、ピン部材63,64および内側ドグリング40は、変速ギヤ12に近づくように矢印DR2方向に一体的に移動する。
一方、切替機構20Aについては、フォーク28Aが矢印DR3方向へ移動するものの、ピン部材63は傾斜面53Rに押され、径方向内側(図中下方)に向かって移動する。ピン部材64は、外側ドグリング50の溝54(内面)に押されず、移動しない。したがって、フォーク28Aおよび外側ドグリング50は、変速ギヤ11から離れるように矢印DR3方向に一体的に移動するが、内側ドグリング40および位置規制機構60(ピン部材63,64)は移動しない。内側ドグリング40のみが変速ギヤ11のドグ17に係合しているという、図11(B),図11(C)に示す状態が形成される。係合部47が変速ギヤ11のドグ17に係合していることにより、変速ギヤ11および内側ドグリング40はカウンタシャフト10と一体的に回転可能である。
図12(A)〜図12(C)を参照して、切替機構20Bについては、変速ギヤ12(図1,図2,図12参照)が矢印AR方向へ回転することに伴って、ドグ17はそのドグ17の回転方向前方に位置する係合部47に近づき、やがてドグ17と係合部47とは互いに係合する。2速ギヤ(変速ギヤ12)へのシフトチェンジが完了し、変速ギヤ12の回転駆動力が切替機構20Bを通してカウンタシャフト10に伝達されることになる。カウンタシャフト10は、1速の場合よりも速く回転することになる。これにより、切替機構20Aの内側ドグリング40および外側ドグリング50は、変速ギヤ11よりも速く回転することになる。
切替機構20Aについては、内側ドグリング40が変速ギヤ11よりも速く回転することになったことにより、内側ドグリング40の係合部47と変速ギヤ11のドグ17との係合状態(接触状態)が解除される。この際、位置規制機構60のピン部材63,64およびスリーブ30の溝33は、内側ドグリング40の矢印DR3方向への移動を規制していない。やがて、内側ドグリング40の係合部47は、この係合部47が係合していたドグ17よりも一つ前に位置しているドグ17に追いつく。上記のとおり、係合部47の前端部47Fは、内側ドグリング40の側面から遠ざかるにつれて回転方向(矢印AR方向)の後側に向かうように延びる傾斜した面形状を有している。したがって係合部47は、内側ドグリング40よりも遅く回転している変速ギヤ11のドグ17に前端部47Fが接触することで、軸方向に弾かれる。これに伴い、内側ドグリング40の全体が矢印DR3方向に移動する。すなわち、外側ドグリング50が変速ギヤ11から離れる方向に移動する際には、内側ドグリング40の係合部47がドグ17によって軸方向に弾かれることで、内側ドグリング40は同方向に移動する。この動作に合わせて、フォーク28Aも外側ドグリング50を同方向にわずかに移動させるようにしてもよい。
図13(A)〜図13(C)に示す状態が形成される。切替機構20Aはニュートラルポジションに戻り、2速ギヤ(変速ギヤ12)へのシフトチェンジが完了することになる。本実施の形態においては、切替機構20A,20Bのそれぞれについて、位置規制機構60によって内側ドグリング40の外側ドグリング50に対する軸方向の移動が規制(制御)される。したがって、外側ドグリング50を移動させるのみで、変速(シフトアップ)の際にトルク切れが生じること防止可能な変速動作を実現できる。この動作は、2速ギヤから3速ギヤ、3速ギヤから4速ギヤ、4速ギヤから5速ギヤ、5速ギヤから6速ギヤにシフトチェンジされる際にも同様に行われるものである。
(2速ギヤから1速ギヤへのシフトダウン)
図14(A)〜図14(C)を参照して、2速ギヤから1速ギヤ(変速ギヤ11)へシフトダウンする際には、クラッチを抜いた状態で、フォーク28Aが矢印DR4方向(図14(B))に移動するとともに、フォーク28Bが矢印DR5方向(図14(B))に移動する。
図15(A)〜図15(C)を参照して、フォーク28Aは、外側ドグリング50を矢印DR4方向へ移動させる。この際、位置規制機構60のピン部材63は、外側ドグリング50の溝53には係止していないものの、位置規制機構60のピン部材64は、外側ドグリング50の溝54(傾斜面54R)に係止している(図15(C))。フォーク28A、外側ドグリング50、ピン部材63,64および内側ドグリング40は、変速ギヤ11に近づくように同方向に一体的に移動する。
一方、切替機構20Bについては、フォーク28Bが矢印DR5方向へ移動する。フォーク28Bは、外側ドグリング50を矢印DR5方向へ移動させる。この際、クラッチが解放されているため、変速ギヤ12のドグ17から内側ドグリング40の係合部47には、トルクが掛かっていない。変速ギヤ12と内側ドグリング40との間に、これらを互いに係合させるような押圧力が作用していないため、外側ドグリング50が移動した際、外側ドグリング50の移動に追従するように内側ドグリング40は同方向に移動する。
より具体的には、次の通りである。すなわち、内側ドグリング40の係合部47と変速ギヤ12のドグ17との間に生じる摩擦力は、変速ギヤ12側から内側ドグリング40にトルクが掛かっている場合(クラッチを開放していない場合)の方が、クラッチを開放した場合よりも十分に大きい。外側ドグリング50と内側ドグリング40との間には、ピン部材63が介装されており、外側ドグリング50が変速ギヤ12から離れる方向に移動すると、外側ドグリング50の溝53とピン部材63との間に摩擦が生じる。
この外側ドグリング50の溝53とピン部材63との間に生じる摩擦力は、本実施の形態においては、「変速ギヤ12側から内側ドグリング40にトルクが掛かっている場合に、内側ドグリング40の係合部47と、変速ギヤ12のドグ17との間に生じる摩擦力」よりも小さく、かつ「クラッチを開放した場合に、内側ドグリング40の係合部47と、変速ギヤ12のドグ17との間に生じる摩擦力」よりも大きくなるように設定されている。したがって、外側ドグリング50が変速ギヤ12から離れる方向に移動した際、外側ドグリング50の移動に追従するように内側ドグリング40も同方向に移動する。
図16(A)〜図16(C)に示す状態が形成される。切替機構20Bはニュートラルポジションに戻り、クラッチが再び係合されることで、1速ギヤ(変速ギヤ11)へのシフトチェンジが完了することになる。この動作は、6速ギヤから5速ギヤ、5速ギヤから4速ギヤ、4速ギヤから3速ギヤ、3速ギヤから2速ギヤにシフトチェンジされる際にも同様に行われるものである。
(作用および効果)
上記の実施の形態の構成によれば、外側ドグリング50の径方向内側に内側ドグリング40が配置される。位置規制機構60により、内側ドグリング40の外側ドグリング50に対する軸方向の移動が規制(制御)されるため、外側ドグリング50を移動させるのみで変速動作を実現できる。
冒頭で述べた特表2006−525479号公報(特許文献1)に開示された変速機においては、一方の変速ギヤ(たとえば1速ギヤ)に係合する複数のバーと、他方の変速ギヤ(たとえば2速ギヤ)に係合する他の複数のバーとが同一円周上に交互に並んで配置されている。このような構成を採用した場合、第1バーセットと第2バーセットとを動作させるために複雑な構成を有する切替機構(フォーク)が必要となり、ひいては変速機全体としての構成や変速動作も複雑になる。複数のバーと他の複数のバーとが同一円周上に交互に並んで配置されている場合に比べて、本実施の形態の変速機は容易に組み立てることができ、フォークの構成も簡素なものでよい。本実施の形態の構成を採用した場合には、上記の文献に比べて径方向への小型化を図ることも可能であると言える。
上述のとおり、内側ドグリング40の係合部47と外側ドグリング50の係合部57とは、径方向において互いに重なる位置に配置される(図7参照)。外側ドグリング50の係合部57の回転方向における後端部57Rは、内側ドグリング40の係合部47の回転方向における後端部47Rよりも回転方向の前側に位置するように構成される。したがって、変速ギヤ11のドグ17が切替機構20Aと係合している際、ドグ17と外側ドグリング50の係合部57とは当接せず、ドグ17と内側ドグリング40の係合部47とが当接している。外側ドグリング50の係合部57には回転トルクが加わらないため、変速時に外側ドグリング50を移動させやすい。3速〜6速へのアップシフト時においても同様の作用効果が得られる。
上述のとおり、係合部47の前端部47Fは、内側ドグリング40の側面に対して斜めに延びており、具体的には、内側ドグリング40の側面から遠ざかるにつれて回転方向(矢印AR方向)の後側に向かうように延びる傾斜した面形状を有している。外側ドグリング50が変速ギヤ11のドグ17から離れた後、アップシフトによって内側ドグリング40の回転速度が変速ギヤ11の回転速度よりも大きくなると、内側ドグリング40の係合部47が回転方向前方に位置するドグ17に追いつき、衝突する。この際、内側ドグリング40の係合部47の前端部47Fが追いついたドグ17との接触面に傾斜面を有していることによって、内側ドグリング40が中立位置(外側ドグリング50が位置している側)に向かって弾かれやすくなる。3速〜6速へのアップシフト時においても同様の作用効果が得られる。
[第1変形例]
図17を参照して、第1変形例における変速機について説明する。この変速機は、切替機構20A1を備える。
切替機構20A1においては、外側ドグリング50の係合部57の回転方向における後端部57Rと、内側ドグリング40の係合部47の回転方向における後端部47Rとが、同じ位置に配置される(図7および図17を参照)。当該構成によれば、内側ドグリング40および外側ドグリング50が変速ギヤ11に近づくように移動した際、係合部47の後端部47Rおよび係合部57の後端部57Rの双方が、変速ギヤ11のドグ17に係合する。当該構成によっても、外側ドグリング50を移動させるのみで、トルク切れがほとんどない変速動作を実現できる。
また、切替機構20A1においては、係合部47の前端部47Fは、内側ドグリング40の側面に直交しており、内側ドグリング40の径方向に沿って延びる平坦な面形状を有している。当該構成によっても、アップシフトの際、内側ドグリング40の係合部47は、この係合部47が係合していたドグ17よりも一つ前に位置しているドグ17に追いつく。係合部47は、内側ドグリング40よりも遅く回転している変速ギヤ11のドグ17に前端部47Fが接触することで、軸方向に弾かれることができる。
切替機構20A1としては、上記の構成の代わりに、外側ドグリング50の係合部57の回転方向における後端部57Rが、内側ドグリング40の係合部47の回転方向における後端部47Rよりも回転方向の前側に位置するという構成を備えていてもよい。あるいは切替機構20A1としては、上記の構成の代わりに、係合部47の前端部47Fが、内側ドグリング40の側面から遠ざかるにつれて回転方向(矢印AR方向)の後側に向かうように延びる傾斜した面形状を有しているという構成を備えていてもよい。
[第2変形例]
図18を参照して、本変形例においては、位置規制機構60Aが用いられる。位置規制機構60Aは、球形状を有する2つの部材65を用いて、上記の実施の形態におけるピン部材63と同様な動作を行なう。上述の実施の形態におけるピン部材や、本変形例における球状の部材を用いる他にも、同様な動作機能を発揮するバネを用いてもよい。ただし、ピン部材や球状の部材は、バネ弾性の低下といった懸念がないため、耐久性の点で有利である。
[第3変形例]
図19を参照して、上述の実施の形態および各変形例では、スリーブ30が用いられるが、スリーブ30は必須の構成ではなく、変速ギヤ11〜16の配置構成に合わせて必要に応じて設けられるとよい。
本変形例では位置規制機構60Bが採用される。位置規制機構60Bは、内側ドグリング40の外周面から突出するように設けられた凸状部分(60B)を有している。この凸状部分(60B)は、内側ドグリング40の一部分として内側ドグリング40と一体的に構成されており、外側ドグリング50の溝53の中に位置するように配置される。ニュートラル状態の時(内側ドグリング40および外側ドグリング50が軸方向において同じ位置にある時)、位置規制機構60Bの凸状部分の軸方向における位置は、溝53の略中央である。また、外側ドグリング50の軸方向長さは、内側ドグリング40の軸方向長さよりも短い。
当該構成によっても、外側ドグリング50が変速ギヤ11(図示せず)に近づく方向(矢印DR1方向)に移動する際には、外側ドグリング50および内側ドグリング40は一体的に移動できる。また、外側ドグリング50が変速ギヤ11(図示せず)から離れる方向(矢印DR3方向)に移動する際には、外側ドグリング50のみが移動し、内側ドグリング40は移動しない。さらに、外側ドグリング50が変速ギヤ14(図示せず)に近づく方向(矢印DR3方向)に移動する際には、外側ドグリング50および内側ドグリング40は一体的に移動できる。また、外側ドグリング50が変速ギヤ14(図示せず)から離れる方向(矢印DR1方向)に移動する際には、外側ドグリング50のみが移動し、内側ドグリング40は移動しない。位置規制機構60Bによっても、これらの動作を実現可能である。
[第4変形例]
図20を参照して、第3変形例(図19)の場合と異なり、位置規制機構60Cは、外側ドグリング50の内周面から突出するように設けられた凸状部分(60C)を有している。この凸状部分(60C)は、外側ドグリング50の一部分として外側ドグリング50と一体的に構成されており、内側ドグリング40の溝43gの中に位置するように配置される。当該構成によっても、外側ドグリング50が変速ギヤ11(図示せず)に近づく方向(矢印DR1方向)に移動する際には、外側ドグリング50および内側ドグリング40は一体的に移動できる。また、外側ドグリング50が変速ギヤ11(図示せず)から離れる方向(矢印DR3方向)に移動する際には、外側ドグリング50のみが移動し、内側ドグリング40は移動しない。さらに、外側ドグリング50が変速ギヤ14(図示せず)に近づく方向(矢印DR3方向)に移動する際には、外側ドグリング50および内側ドグリング40は一体的に移動できる。また、外側ドグリング50が変速ギヤ14(図示せず)から離れる方向(矢印DR1方向)に移動する際には、外側ドグリング50のみが移動し、内側ドグリング40は移動しない。位置規制機構60Cによっても、これらの動作を実現可能である。
[第5変形例]
図21を参照して、第3変形例(図19)の場合と同様に、位置規制機構60Dは、内側ドグリング40の外周面から突出するように設けられた凸状部分(60D)を有している。ニュートラル状態の時(内側ドグリング40および外側ドグリング50が軸方向において同じ位置にある時)、位置規制機構60Dの凸状部分の軸方向における位置は、溝53の係合部58寄りの端部である。また、外側ドグリング50の軸方向長さは、内側ドグリング40の軸方向長さと同じである。
当該構成によっても、外側ドグリング50が変速ギヤ11(図示せず)に近づく方向(矢印DR1方向)に移動する際には、外側ドグリング50および内側ドグリング40は一体的に移動できる。また、外側ドグリング50が変速ギヤ11(図示せず)から離れる方向(矢印DR3方向)に移動する際には、外側ドグリング50のみが移動し、内側ドグリング40は移動しない。位置規制機構60Dによっても、このような動作を実現可能である。
[第6変形例]
図22を参照して、第5変形例(図21)の場合と異なり、位置規制機構60Eは、外側ドグリング50の内周面から突出するように設けられた凸状部分(60E)を有している。当該構成によっても、外側ドグリング50が変速ギヤ11(図示せず)に近づく方向(矢印DR1方向)に移動する際には、外側ドグリング50および内側ドグリング40は一体的に移動できる。また、外側ドグリング50が変速ギヤ11(図示せず)から離れる方向(矢印DR3方向)に移動する際には、外側ドグリング50のみが移動し、内側ドグリング40は移動しない。位置規制機構60Eによっても、このような動作を実現可能である。
[他の変形例]
上述の実施の形態および各変形例は、変速ギヤ11〜16および切替機構20A,20B,20Cのうち、変速ギヤ11〜16が駆動側の場合の構成に基づき説明した。たとえば、外側ドグリング50の係合部57の回転方向における後端部57Rは、内側ドグリング40の係合部47の回転方向における後端部47Rよりも回転方向の前側に位置するように構成される。あるいは、内側ドグリング40の前端部47Fは、内側ドグリング40の側面に対して斜めに延びており、具体的には、内側ドグリング40の側面から遠ざかるにつれて回転方向(矢印AR方向)の後側に向かうように延びる傾斜した面形状を有している。これらの技術的思想は、変速ギヤ11〜16が被駆動側の場合にも適用できるものである。
たとえば、変速ギヤ11〜16が被駆動側の場合、外側ドグリング50の係合部57の回転方向における前端部は、内側ドグリング40の係合部47の回転方向における前端部よりも回転方向の後側に位置するように構成されることが好ましい。あるいは、内側ドグリング40の後端部は、内側ドグリング40の側面に対して斜めに延びており、具体的には、内側ドグリング40の側面から遠ざかるにつれて回転方向(矢印AR方向)の前側に向かうように延びる傾斜した面形状を有していることが好ましい。
以上、実施の形態および各変形例について説明したが、上記の開示内容はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 エンジン、2 クランクシャフト、3 クラッチ、4 ドロップギヤ、5 レイシャフト、6 メインギヤ、7〜9 変速機、10 カウンタシャフト、10P,35,45,55 凸部、11,12,13,14,15,16 変速ギヤ、17 ドグ、20A,20A1,20B,20C 切替機構、28A,28B,28C フォーク、30 スリーブ、30T,30U,40T,40U,50T,50U 端部、31,41,51 外周面、32,42,52 内周面、33,34,43g,53,54 溝、33F,34F,53F,54F 平坦面、33R,34R,53R,54R 傾斜面、36,46,56 凹部、40 内側ドグリング、43,44 貫通孔、47,48,57,58 係合部、47F,48F,57F,58F 前端部、47R,48R,57R,58R 後端部、50 外側ドグリング、60,60A,60B,60C,60D,60E 位置規制機構、63,64 ピン部材、65 部材、AR 矢印。

Claims (5)

  1. シャフトに回転自在に装着された変速ギヤと、前記変速ギヤと前記シャフトとが一体的に回転する状態と一体的に回転しない状態とを切り替える切替機構と、からなる変速組を少なくとも2つ備え、
    前記変速組のうちの少なくとも低速側の前記変速ギヤを含む前記変速組の前記変速ギヤは、ドグが側面に突設されており、
    前記切替機構は、
    前記シャフトと一体的に回転し、軸方向に移動可能な内側ドグリングと、
    前記内側ドグリングの径方向外側に配置され、前記内側ドグリングおよび前記シャフトと一体的に回転し、軸方向に移動可能な外側ドグリングと、
    前記外側ドグリングが前記変速ギヤに近づく方向に移動する場合に、前記外側ドグリングと前記内側ドグリングとの軸方向における相対移動を規制する位置規制機構と、を含み、
    前記内側ドグリングは、軸方向に移動することで前記ドグに係合する第1係合部を有し、前記第1係合部が前記ドグに係合していることにより前記変速ギヤおよび前記内側ドグリングは前記シャフトと一体的に回転可能である、
    変速機。
  2. 前記外側ドグリングは、第2係合部を有し、
    前記第1係合部と前記第2係合部とは、径方向において互いに重なる位置に配置され、
    前記変速ギヤおよび前記切替機構のうち、前記変速ギヤが駆動側の場合には、前記第2係合部の回転方向における後端部は、前記第1係合部の回転方向における後端部よりも回転方向の前側に位置しており、
    前記変速ギヤおよび前記切替機構のうち、前記変速ギヤが被駆動側の場合には、前記第2係合部の回転方向における前端部は、前記第1係合部の回転方向における前端部よりも回転方向の後側に位置している、
    請求項1に記載の変速機。
  3. 前記変速ギヤおよび前記切替機構のうち、前記変速ギヤが駆動側の場合には、前記第1係合部の回転方向における前記前端部は、前記内側ドグリングの側面から遠ざかるにつれて回転方向の後側へ向かうように延びる傾斜した面形状を有しており、
    前記変速ギヤおよび前記切替機構のうち、前記変速ギヤが被駆動側の場合には、前記第1係合部の回転方向における前記後端部は、前記内側ドグリングの側面から遠ざかるにつれて回転方向の前側へ向かうように延びる傾斜した面形状を有している、
    請求項2に記載の変速機。
  4. 前記切替機構は、前記シャフトと一体的に回転し且つ前記内側ドグリングの径方向内側に配置されたスリーブをさらに含み、
    前記スリーブの外周面には、軸方向に延びる第1溝が設けられ、
    前記外側ドグリングの内周面には、軸方向に延びる第2溝が設けられ、
    前記位置規制機構は、前記内側ドグリングに設けられた貫通孔の中に配置され、前記第1溝および前記第2溝に選択的に嵌合可能なピン部材を有する、
    請求項1から3のいずれかに記載の変速機。
  5. 前記外側ドグリングの内周面および前記内側ドグリングの外周面のうちの一方には、軸方向に延びる溝が設けられており、
    前記位置規制機構は、前記外側ドグリングの内周面および前記内側ドグリングの外周面のうちの他方から突出するように設けられ、前記溝の中に位置するように配置された凸状部分を含む、
    請求項1から3のいずれかに記載の変速機。
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