JP2017002880A - エンジンの冷却構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】暖機効率を高めると共に車両全体の大型化を防止し、外観に影響を与えるのを防止すること。【解決手段】エンジン(3)の冷却構造は、エンジンに冷却水を送り込むウォータポンプ(5)と、エンジンによって温められた冷却水を冷却するラジエタ(6)と、温度に応じてラジエタに対する冷却水の供給を切替えるサーモスタット(64)と、暖機時における冷却水のバイパス経路となるバイパスホース(72)と、を備える。ウォータポンプは、クラッチカバー(4)の側面に取り付けられ、一部の構成がクラッチカバー内に収容されている。バイパスホースの一端はサーモスタットが収容されるシリンダヘッド(31)に接続される一方、バイパスホースの他端はウォータポンプに接続される。【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンの冷却構造に関し、特に、水冷式のエンジンの冷却構造に関する。
水冷式のエンジンには、冷却水を冷却するラジエタが設けられる。ラジエタは、ウォータポンプを介してエンジンケースに接続される(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。特許文献1、2では、ウォータポンプが駆動されることにより、エンジンの各部に冷却水が導かれる。冷却水は、エンジンの熱によって温められ、ラジエタに送られる。ラジエタでは、車両の走行風等が当たることにより、冷却水が冷却されて再びエンジン内に送られる。このように、冷却水をラジエタで冷却しながらエンジン内で循環させることにより、エンジンの冷却が実現される。また、特許文献1、2では、エンジンの暖機効率を高めるため、暖機時は冷却水がラジエタを介さずエンジン内を循環するようにバイパスホースが設けられている。
特開平10−176617号公報 特開2007−85264号公報
ところで、特許文献1、2では、ウォータポンプが車両外側に露出された状態で独立して設けられている。この場合、ウォータポンプ専用のスペースが必要となり、ウォータポンプの分だけ車両が高さ方向及び車幅方向に大きくなってしまうという問題があった。特に、小型の自動二輪車にあっては、外観上車幅をより小さくすることが望まれている。また、バイパスホースがウォータポンプやラジエタに接続されているため、バイパスホースが車両外側に露出されてしまい、外観性能が劣るという問題があった。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、暖機効率を高めると共に車両全体の大型化を防止し、外観に影響を与えることがないエンジンの冷却構造を提供することを目的とする。
本発明に係るエンジンの冷却構造は、エンジンに冷却水を送り込むウォータポンプと、前記エンジンによって温められた冷却水を冷却するラジエタと、温度に応じて前記ラジエタに対する冷却水の供給を切替えるサーモスタットと、暖機時における冷却水のバイパス経路となるバイパスホースと、を備え、暖機時は、前記サーモスタットが閉じられることで前記ラジエタに対する冷却水の供給が停止され、冷却水は前記バイパスホースを介して前記ウォータポンプに流れ込むエンジンの冷却構造であって、前記ウォータポンプは、クラッチカバーの側面に取り付けられ、一部の構成が前記クラッチカバー内に収容されており、前記バイパスホースの一端は前記サーモスタットが収容されるシリンダヘッドに接続される一方、前記バイパスホースの他端は前記クラッチカバーに接続されることを特徴する。
この構成によれば、ウォータポンプをクラッチカバーの側面に取り付け、ウォータポンプの一部の構成をクラッチカバー内に収容することにより、ウォータポンプとクラッチカバーとが一体化される。クラッチカバーのスペースの一部をウォータポンプの構成部品のスペースとして活用することができるため、ウォータポンプを独立して設ける構成に比べ、車両が高さ方向及び車幅方向に大きくなるのを抑制することができる。また、一体化されたウォータポンプに対してバイパスホースがクラッチカバーを介して接続されるため、ウォータポンプを独立して設ける構成に比べ、バイパスホースやその他のホースの取り回しを簡略化することができる。よって、バイパスホースがウォータポンプの外側に露出することなく、外観が損なわれるのを防止することができる。また、暖機時は、サーモスタットが閉じられていることにより、冷却水がラジエタを経由することなくエンジン内を循環する。このため、暖機時に冷却水がラジエタで冷却されることなく、エンジンの暖機効率を高めることができる。
また、本発明に係る上記エンジンの冷却構造において、前記バイパスホースの他端の接続先は、車両内側に設けられることが好ましい。この構成によれば、バイパスホースを車両の内側に設けることでバイパスホースを目立ち難くすることができる。よって、車両の外観性をより高めることができる。
また、本発明に係る上記エンジンの冷却構造において、前記バイパスホースの他端は、前記ラジエタと前記ウォータポンプとを接続するホース用のニップルに接続されることが好ましい。この構成によれば、ラジエタ及びウォータポンプを接続するホースとバイパスホースとを共通のニップルで接続することができ、構成が簡略化される。
また、本発明に係る上記エンジンの冷却構造において、前記バイパスホースは、車幅方向における前記クラッチカバーの外面より内側であって、車両前後方向における前記サーモスタットと前記ホースとの間に設けられることが好ましい。この構成によれば、バイパスホースが車両の内側に入り込むことで、車両が転倒した場合にホース等が引っ張られて抜けてしまうことを防止することができる。
また、本発明に係る上記エンジンの冷却構造において、前記ウォータポンプは、車幅方向における前記クラッチカバーの外面より内側に設けられることが好ましい。この構成によれば、クラッチカバーよりウォータポンプが車幅方向外側に出っ張ることがない。よって、車両が車幅方向に大きくなるのを防止することができる。
本発明によれば、ウォータポンプとクラッチカバーとを一体化させ、クラッチカバーにバイパスホースを接続したことにより、暖機効率を高めると共に車両全体の大型化を防止し、さらに外観に影響を与えるのを防止することができる。
本実施の形態に係る自動二輪車のエンジン周辺の概略構成を示す側面図である。 図1に示す自動二輪車のエンジン周辺の正面図である。 本実施の形態に係る自動二輪車のウォータポンプ周辺の拡大図である。 本実施の形態に係るウォータポンプの内部構造を示す図である。 本実施の形態に係るウォータポンプカバーの拡大図である。 本実施の形態に係るウォータポンプ内の冷却水の流路を示す図である。 本実施の形態に係るエンジンの冷却構造における冷却水の流れを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明に係るエンジンの冷却構造を自動二輪車に適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。例えば、本発明に係るエンジンの冷却構造を、他のタイプの自動二輪車や、バギータイプの自動三輪車、自動四輪車等に適用してもよい。また、方向について、車両前方を矢印FR、車両後方を矢印RE、車両左側を矢印L、車両右側を矢印Rでそれぞれ示す。また、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略している。特に自動二輪車にあっては、前後車輪の他にハンドル等の構成を省略している。
図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る自動二輪車の一部の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る自動二輪車のエンジン周辺の概略構成を示す側面図である。図2は、図1に示す自動二輪車のエンジン周辺の正面図である。
図1及び図2に示すように、自動二輪車1のフレーム2中央には、エンジン3が懸架されている。エンジン3は、シリンダブロック30やシリンダヘッド31で構成されるエンジンケース32内にピストン(不図示)等の構成部品を収容し、エンジンケース32(シリンダヘッド31)の上端にシリンダヘッドカバー33を取り付けて構成される。エンジンケース32の後下方には、クランクシャフト(不図示)を収容するクランクケース34が取り付けられている。クランクケース34の右側には、クラッチ(不図示)を覆うクラッチカバー4が取り付けられている。
また、本実施の形態に係るエンジン3は、水冷式エンジンで構成される。エンジン3には、冷却水をエンジン3に対して送り込むウォータポンプ5と、エンジン3によって温められた冷却水を冷却するラジエタ6とが設けられている。ウォータポンプ5については後述する。ラジエタ6は、車両の走行風を受けるようにエンジンケース32の前方に設けられている。ラジエタ6は、アッパタンク60とロアタンク61を車幅方向に対向させ、アッパタンク60及びロアタンク61をラジエタコア62で連結して構成される。ラジエタコア62は、扁平形状のウォータチューブ(不図示)と冷却フィン(不図示)とを交互に複数積層して構成される。
アッパタンク60には、ラジエタインレットホース63が接続される。ラジエタインレットホース63は、サーモスタット64が収容されるシリンダヘッド31に接続される。ロアタンク61の上端には、ラジエタキャップ65が設けられ、ロアタンク61の下端には、ラジエタアウトレットホース66が接続される。ラジエタアウトレットホース66は、後述するニップル7を介してウォータポンプ5(クラッチカバー4)に接続される。
サーモスタット64は、温度に応じてラジエタ6に対する冷却水の供給を切替えるように構成される。具体的にサーモスタット64は、冷却水の温度に応じて体積が変化するワックス(不図示)の膨張又は収縮によってバルブ(不図示)を開閉する。また、サーモスタット64には、エンジン3の暖機時における冷却水のバイパス経路となるバイパスホース72の一端が接続される。バイパスホース72の他端は、ニップル7を介してクラッチカバー4内のウォータポンプ5に接続される。
また、バイパスホース72は、車幅方向におけるクラッチカバー4の外面より内側であって、車両前後方向におけるサーモスタット64とラジエタアウトレットホース66との間に設けられている。この場合、バイパスホース72が車両の内側に入り込むことで、車両が転倒した場合にホース等(ラジエタインレットホース63、ラジエタアウトレットホース66、バイパスホース72)が引っ張られて抜けてしまうことを防止することができる。
このように構成されるエンジン3の冷却構造では、エンジン3内の各部にウォータポンプ5から冷却水が供給され、エンジン3の熱が冷却水に伝達される。エンジン3内で温められた冷却水は、エンジンケース32(シリンダブロック30)からラジエタインレットホース63を介してラジエタ6(アッパタンク60)に流れ込む。ラジエタ6では、冷却水がアッパタンク60からラジエタコア62を通じてロアタンク61に流れ込む。このとき、ラジエタコア62では、車両の走行風がフィンに衝突し、ウォータチューブ内を流れる冷却水の熱が走行風によって奪われる。この結果、冷却水が冷却される。そして、ロアタンク61からラジエタアウトレットホース66を通じ、冷却水は再びウォータポンプ5からエンジン3内に供給される。このようにして、エンジン3の冷却が実現される。
ところで、従来のエンジンの冷却構造においては、ウォータポンプがエンジンとは独立して設けられていた。この場合、ウォータポンプにニップルを立てて当該ニップルにホースを取り付けることにより、ウォータポンプ、エンジン、及びラジエタが相互に接続される。このため、ホースの全長が延びて取り回しが煩雑になると共に、ホースの全長が延びることで完暖機までに時間を要するという問題があった。また、ウォータポンプが車両の外側に設けられることでニップル及びホースが車両の外側に露出されるため、外観に影響を与えるものとなっていた。さらに、小型の車両にあっては、車幅方向の寸法を可能な限り小さくする要望があり、ウォータポンプやホースが車幅方向に突き出すことは好ましくない。
そこで、本実施の形態では、ウォータポンプ5をクラッチカバー4内に収容し、ウォータポンプ5が車幅方向においてクラッチカバー4の外面から突き出ないようにした。さらに、ウォータポンプ5に接続される各種ホースを車両内側のクラッチカバー4に取り付け、ホースが車両の外側に露出するのを防止する構成とした。これにより、車両が車幅方向に大きくなることを防止すると共に、外観に影響を与えることがなくなった。
次に、図3から図5を参照して、本実施の形態に係るウォータポンプの周辺構成について詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る自動二輪車のウォータポンプ周辺の拡大図である。図3Aはエンジンの側面図を示し、図3Bはエンジンの正面図を示している。図4は、本実施の形態に係るウォータポンプの内部構造を示す図である。図4Aはウォータポンプからウォータポンプカバーを取り外した図を示し、図4Bはさらにインペラ及びガスケットを取り外した図を示している。図4では説明の便宜上、ラジエタアウトレットホースを省略している。図5は、本実施の形態に係るウォータポンプカバーの拡大図である。図5Aはウォータポンプカバーを表面側から見た図を示し、図5Bはウォータポンプカバーを裏面側から見た図を示している。
図3に示すように、ウォータポンプ5は、クラッチカバー4の側面に取り付けられており、ウォータポンプ5とクラッチカバー4(エンジン3)とが一体的に固定される。ウォータポンプ5は、遠心ポンプであり、インペラ50(図4参照)の遠心力を利用して冷却水をエンジン3に内に送り込むように構成される。また、クラッチカバー4の車体内側には、上記したラジエタアウトレットホース66及びバイパスホース72が接続されるニップル7が形成されている。
ニップル7は3方継手であり、上方に突出する第1の取付口70と、車幅方向内側に突出する第2の取付口71とを有している。第1の取付口70にはラジエタアウトレットホース66が接続され、第2の取付口71にはバイパスホース72が接続される。第1の取付口70及び第2の取付口71によって形成されるそれぞれの冷却水の流路は、クラッチカバー4内で連通(合流)し、共通の流路(後述する接続穴44)を通じてウォータポンプ5の吸入口83(図5参照)に接続される。なお、ウォータポンプ5内の流路については後述する。
図4に示すように、クラッチカバー4の右側面には、車幅方向内側に凹んだ凹部40が形成されている。この凹部40内には、ウォータポンプ5を構成する各種部品(インペラ50、シャフト51、オイルシール52等)が収容される。凹部40は、インペラ50を収容する円形状の収容部41と、収容部41の外周から接線方向に延びてエンジン3内に冷却水を誘導する誘導部42とを有している。誘導部42は、収容部41の前下方から前上方に向かって延びている。
誘導部42の上端には、車幅方向内側に貫通し、クランクケース34(図1参照)内に冷却水を吐出する吐出口43が形成されている。また、吐出口43の前方には、ニップル7に連通する接続穴44が形成されている。接続穴44は、車幅方向に延びており、凹部40とは独立して形成されている。接続穴44は、後述するウォータポンプ5の吸入口83(図5参照)に接続される。
インペラ50は、渦巻き状の羽根車で形成され、シャフト51及びオイルシール52を介して凹部40の底面に支持される。このとき、インペラ50の一部は、凹部40が形成されるクラッチカバー4の端面(合わせ面)から突出している。インペラ50は、図示しない駆動手段によってシャフトを中心に回転駆動される。
オイルシール52は、インペラ50が回転駆動されるときのオイル漏れを防止する役割を果たす。そして、凹部40及びこれらの構成部品を覆うように、ウォータポンプカバー8(図5参照)がクラッチカバー4の右側面に取り付けられる。なお、クラッチカバー4とウォータポンプカバー8の合わせ面にはガスケット53が設けられており、冷却水の漏れが防止される。
図5に示すように、ウォータポンプカバー8は、クラッチカバー4に形成された凹部40と相補形状であって(図4参照)、凹部40及びウォータポンプ5の構成部品を覆う袋状に形成されている。ウォータポンプカバー8は、クラッチカバー4の合わせ面から突出したインペラ50の一部を覆う円形状のドーム部80と、クラッチカバー4の誘導部42(図4参照)に対向する対向部81と有している。対向部81は、ドーム部80の外周から接線方向に延びている。
また、ドーム部80の頂点には、ウォータポンプカバー8の取付面に対して平行に延びる筒状の筒状部82が連結されている。筒状部82は、側面視(図5A参照)において対向部81と交差するように延びており、筒状部82の先端に栓が埋め込まれている。また、筒状部82の先端の一部は、取付面に対して垂直な方向に屈曲している。この屈曲した部分は、クラッチカバー4の接続穴44に接続される吸入口83を構成する。
また、ドーム部80、対向部81及び吸入口83の外周には、ウォータポンプカバー8の取付面となるフランジ部84が形成されている。フランジ部84には、ボルトを挿通するための貫通孔85が複数形成されている。ウォータポンプカバー8は、フランジ部84をクラッチカバー4の合わせ面に対向させ、ボルト締結することでクラッチカバー4に取り付けられる。
また、図3Bに示すように、クラッチカバー4にウォータポンプカバー8が取り付けられた状態では、車幅方向において、ウォータポンプカバー8の外面がクラッチカバー4の外面より僅かに内側に設けられている。このため、クラッチカバー4よりウォータポンプ5が車幅方向外側に出っ張ることがない。このように、クラッチカバー4の幅寸法内でウォータポンプ5を収めることにより、自動二輪車1(図1参照)が車幅方向に大きくなるのを防止することができる。
また、図5Aに示すように、クラッチカバー4にウォータポンプカバー8が取り付けられることにより、凹部40(図4A参照)とウォータポンプカバー8とが協働してウォータポンプ5内に冷却水の流路9が形成される。詳細は後述するが、ウォータポンプ5内の流路9は、吸入口83からインペラ50に導入される第1の流路91と、インペラ50の周囲を旋回する第2の流路92と、インペラ50から吐出口43(図4A参照)に誘導される第3の流路93とによって構成される。なお、本実施の形態では、ホース類(ラジエタアウトレットホース66及びバイパスホース72)をクラッチカバー4に接続しているため、ウォータポンプカバー8に当該ホース類を接続するためのニップルを設ける必要がない。
次に、図6を参照して本実施の形態に係るウォータポンプ内での冷却水の流路について説明する。図6は、本実施の形態に係るウォータポンプ内の冷却水の流路を示す図である。
図6に示すように、ウォータポンプ5が駆動されると、ウォータポンプ5内に冷却水の流れが生じる。具体的には、図6Aに示すように、インペラ50が回転されることでインペラ50周辺の冷却水がかき回される。このとき、冷却水は遠心力によってインペラ50に外周に向かって移動され、収容部41の内壁に押し付けられる。この結果、収容部41の内圧が高められる。一方、吐出口43近傍の冷却水には外力が働いていないため、ウォータポンプ5の出口側の内圧は常圧に維持されている。このように、ウォータポンプ5内に圧力差が生じることで、冷却水が収容部41から誘導部42、吐出口43を通じてエンジン3内に送り込まれる。
ウォータポンプ5内に冷却水の流れが生じると、図6Bに示すように、ウォータポンプ5には、高温時又は暖機時に関係なく、ニップル7を通じて吸入口83から冷却水が流入する。図6Cに示すように、冷却水は、筒状部82を通じてドーム部80(インペラ50)に導入される(第1の流路91)。そして、冷却水は、インペラ50の周囲を旋回して収容部41の内壁に沿って移動され(第2の流路92)、誘導部42を通じて吐出口43に誘導される(第3の流路93)。このように、ウォータポンプ5は、第1、第2、第3の流路91、92、93を通じてエンジン3内に冷却水を送り込む。
次に、図7を参照して、エンジンの暖機時、高温時における冷却水の流路について説明する。図7は、本実施の形態に係るエンジンの冷却構造における冷却水の流れを示す図である。図7Aは暖機時の冷却水の流路を示し、図7Bは高温時の冷却水の流路を示している。
ところで、従来のエンジンの冷却構造にあっては、高温時にラジエタで冷却水を冷やすことによりエンジンの冷却効率が高められる。しかしながら、暖機時においては、エンジンを暖めたいのにもかかわらず冷却水がラジエタを経由することで冷やされてしまい、暖機効率低下の原因となっていた。そこで、本実施の形態では、冷却水の温度に応じてバルブを開閉するサーモスタット64を設け、バイパスホース72を介してウォータポンプ5に接続する構成とした。これにより、暖機時は、冷却水の流路をラジエタ6を経由しないものとすることで、暖機効率を高めることができる。
暖機時においては、図7Aに示すように、エンジン3が始動直後で冷えた状態であるとする。このとき、サーモスタット64は開かれておらず、ラジエタ6に対する冷却水の供給が停止されている。このため、ラジエタ6に冷却水が流れ込むことはない。冷却水は、ウォータポンプ5からクラッチカバー4を通じてエンジン3内に送り込まれる。そして、サーモスタット64からバイパスホース72を通じて再びウォータポンプ5に流れ込む。このように、暖機時はラジエタ6を経由せずに冷却水をエンジン3内に循環させることで、暖機効率が高められる。
一方、高温時においては、図7Bに示すように、エンジン3が十分に暖められているものとする。このとき、サーモスタット64が開かれており、ラジエタ6に対する冷却水の供給が可能となっている。冷却水は、ウォータポンプ5からクラッチカバー4を通じてエンジン3内に送り込まれる。そして、サーモスタット64からラジエタインレットホース63を介してラジエタ6に送られる。冷却水は、ラジエタ6で冷やされた後、ラジエタアウトレットホース66を通じて再びウォータポンプ5に流れ込む。このように、高温時はラジエタ6を経由して冷却水をエンジン3内に循環させることで、冷却効率が高められる。
以上のように、本実施の形態に係るエンジン3の冷却構造によれば、ウォータポンプ5をクラッチカバー4の側面に取り付け、ウォータポンプ5の一部の構成をクラッチカバー4内に収容することにより、ウォータポンプ5とクラッチカバー4とが一体化される。クラッチカバー4のスペースの一部をウォータポンプ5の構成部品のスペースとして活用することができるため、ウォータポンプ5を独立して設ける構成に比べ、車両が高さ方向及び車幅方向に大きくなるのを抑制することができる。また、一体化されたウォータポンプ5に対してバイパスホース72がクラッチカバー4を介して接続されるため、ウォータポンプ5を独立して設ける構成に比べ、バイパスホース72やその他のホースの取り回しを簡略化することができる。よって、バイパスホース72がウォータポンプ5の外側に露出することなく、外観が損なわれるのを防止することができる。また、暖機時は、サーモスタット64が閉じられることにより、冷却水がラジエタ6を経由することなくエンジン3内を循環する。このため、暖機時に冷却水がラジエタ6で冷却されることなく、エンジン3の暖機効率を高めることができる。
また、ラジエタアウトレットホース66とバイパスホース72とを共通のニップル7で接続することにより、構成を簡略化することができる。さらに、バイパスホース72の取付口(第2の取付口71)が車両内側に向けられることにより、バイパスホース72が車両外側に露出することなく目立ち難くすることができる。よって、車両の外観性を高めることができる。また、上記したニップル7は、上方に突出する第1の取付口70と、車幅方向内側に突出する第2の取付口71とが一体的に設けられる構成としたが、この構成に限定されない。第1の取付口70に対して別体のニップルを差し込み、当該ニップルにバイパスホース72を接続してもよい。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本実施の形態において、ニップル7がクラッチカバー4に対して一体的に形成される構成としたが、この構成に限定されない。ニップル7は、例えば単体の3方継手をクラッチカバー4に取り付ける構成としてもよい。
また、本実施の形態において、サーモスタット64は、冷却水の温度に応じてラジエタ6対する冷却水の供給を切替える構成とし、暖機時はラジエタ6への冷却水の供給を停止し、高温時はラジエタに冷却水を供給するようにしている。この場合、バイパスホース72は常時開放されていてもよい。また、バイパスホース72は、高温時に閉じられて暖機時のみ開放して冷却水を流通させる構成としてもよい。
以上説明したように、本発明は、暖機効率を高めると共に車両全体の大型化を防止し、さらに外観に影響を与えるのを防止することができるという効果を有し、特に、水冷式のエンジンの冷却構造に有用である。
3 エンジン
31 シリンダヘッド
4 クラッチカバー
5 ウォータポンプ
6 ラジエタ
64 サーモスタット
66 ラジエタアウトレットホース(ホース)
7 ニップル
72 バイパスホース

Claims (5)

  1. エンジンに冷却水を送り込むウォータポンプと、
    前記エンジンによって温められた冷却水を冷却するラジエタと、
    温度に応じて前記ラジエタに対する冷却水の供給を切替えるサーモスタットと、
    暖機時における冷却水のバイパス経路となるバイパスホースと、を備え、暖機時は、前記サーモスタットが閉じられることで前記ラジエタに対する冷却水の供給が停止され、冷却水は前記バイパスホースを介して前記ウォータポンプに流れ込むエンジンの冷却構造であって、
    前記ウォータポンプは、クラッチカバーの側面に取り付けられ、一部の構成が前記クラッチカバー内に収容されており、
    前記バイパスホースの一端は前記サーモスタットが収容されるシリンダヘッドに接続される一方、前記バイパスホースの他端は前記クラッチカバーに接続されることを特徴するエンジンの冷却構造。
  2. 前記バイパスホースの他端の接続先は、車両内側に設けられることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの冷却構造。
  3. 前記バイパスホースの他端は、前記ラジエタと前記ウォータポンプとを接続するホース用のニップルに接続されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジンの冷却構造。
  4. 前記バイパスホースは、車幅方向における前記クラッチカバーの外面より内側であって、車両前後方向における前記サーモスタットと前記ホースとの間に設けられることを特徴とする請求項3に記載のエンジンの冷却構造。
  5. 前記ウォータポンプは、車幅方向における前記クラッチカバーの外面より内側に設けられることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のエンジンの冷却構造。
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