JP2017002249A - ハードコートフィルム、偏光板、および透過型液晶ディスプレイ - Google Patents

ハードコートフィルム、偏光板、および透過型液晶ディスプレイ Download PDF

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康子 瀬田
Yasuko Seta
康子 瀬田
清水 美絵
Mie Shimizu
美絵 清水
靖洋 羽場
Yasuhiro Haba
靖洋 羽場
西川 洋平
Yohei Nishikawa
洋平 西川
寛明 吉井
Hiroaki Yoshii
寛明 吉井
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Abstract

【課題】ハードコート層の密着性及び硬度が優れると共に、支持基材の強度が優れ、更に、使用時の干渉縞の発生を低減できるハードコートフィルムを提供する。【解決手段】ハードコートフィルムは、2または3個の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレートを含む光硬化性樹脂と、二量体又は多量体からなる光重合開始剤とを含む光重合性組成物を支持体上で光硬化させて得られる支持基材2と、支持基材2の形成時に支持体に接していた面に積層され、光硬化性樹脂よりなるハードコート層3とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示装置、プラズマ表示装置、エレクトロクロミック表示装置、発光ダイオード表示装置、EL表示装置などや、タッチパネルなどの表示装置部品などの保護フィルムとして使用でき、また、機能性フィルムとして使用できるハードコートフィルムに関する。
液晶ディスプレイ用偏光板保護フィルムや、有機ELディスプレイ等に用いられる偏光板保護フィルムには、様々な機能を持たせるための樹脂層が形成されている。樹脂層としては、例えば帯電防止機能を持たせるための帯電防止層、反射を抑えるための反射防止層、表面硬度を向上させるためのハードコート層といったものが形成される。特にハードコート層についてはディスプレイ用途では必要不可欠なものとなっており、単層で用いるだけでなく反射防止層の下層にもなる。
透明性の高いプラスチック基材フィルムの中でも、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムは、透明性に優れているため、主に液晶ディスプレイ(LCD)用の光学積層体の基材フィルムとして用いられる。
しかしながら、TACフィルムを支持基材とする従来のハードコートフィルムでは、その硬度が十分なものであっても、TAC基材とハードコート層との屈折率が異なることから干渉縞が発生してしまい、液晶ディスプレイ等の画像表示装置に使用した際に視認性を悪くする。
そこで、TACフィルムを用いてハードコート層を塗工する際の溶剤による溶解性を利用し、屈折率勾配を有する中間層を設けることで干渉縞の改善を図った例がある(えば、特許文献1、2)。
特許第4920179号公報 特許第4135364号公報
しかしながら、このように中間層を設ける方法では、両層の屈折率差を完全に無くすことができないため実質的に干渉縞が残ってしまう。また、中間層を設けることにより、十分な硬度が得られない。
本発明は、ハードコート層の密着性及び硬度が優れると共に、支持基材の強度が優れ、更に、使用時の干渉縞の発生を低減できるハードコートフィルムを提供することを目的とする。
本発明に係るハードコートフィルムは、支持基材の片面にハードコート層が形成されたものであり、下記条件を満たすものである。
(1)支持基材が、光重合性組成物を支持体上に塗布した後、光硬化させ、剥離することで得られる光硬化性樹脂成形体であって、光重合性組成物が、光硬化性樹脂と光重合開始剤を含み、光硬化性樹脂が、2または3個の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレートを含み、光重合開始剤が二量体又は多量体からなること。
(2)光重合開始剤の使用量は、光硬化性樹脂の全固形分量を基準として、0.5〜15重量%であること。
(3)ハードコート層を形成する支持基材の面が、支持基材の形成時に支持体に接していた面であること。
(4)ハードコート層が光硬化性組成物を硬化させて形成されるものであること。
また、支持基材の引張強度が30N/mm以上であり、下記の式(I)で定義される引張伸度が0.10以上であるとよい。
引張伸度={(破断時の長さ)−(引張前の初期長さ)}/引張前の初期長さ
・・・式(I)
また、ハードコート層の鉛筆硬度が2H以上であるとよい。
さらに、ハードコート層の厚さが2μm以上15μm以下であるとよい。
また、支持基材の厚さが15μm以上100μm以下であるとよい。
本発明に係る偏光板は、前述のハードコートフィルムを備える。
本発明に係る透過型ディスプレイは、前述のハードコートフィルムを備える。
本発明に係るハードコートフィルムは、二量体または多量体の開始剤を使用し、光硬化にて支持基材を作製することで、硬化時に支持基材の支持体側に接している面と空気に接している面との硬化状態に差を持たせ、この支持体に接している面にハードコート層を形成することで、支持基材を溶解させること無く、密着性及び鉛筆硬度の高いハードコートフィルムを得ることが期待できる。さらに、同じアクリル系の材料を用い屈折率差を小さくすることで干渉縞を生じないハードコートフィルムを得ることができる。
また、二量体または多量体の開始剤を使用することで、引張特性が良好な支持基材を得ることができる。
したがって、本発明によれば、ハードコート層の密着性及び硬度が優れると共に、支持基材の強度が優れ、更に、使用時の干渉縞の発生を低減できるハードコートフィルムを提供できる。
実施形態に係る支持基材の作成方法を示す図 実施形態に係るハードコートフィルムの断面図
図1は、実施形態に係る支持基材の作成方法を示す図であり、図2は、実施形態に係るハードコートフィルムの断面図である。
本願発明者は鋭意検討した結果、支持基材の片面にハードコート層が形成された下記条件を満たすハードコートフィルムを発明した。
(1)支持基材2が、光重合性組成物を支持体1上に塗布した後(図1)、光硬化させ、剥離することで得られる光硬化性樹脂成形体であって、光重合性組成物が、光硬化性樹脂と光重合開始剤とを含み、光硬化性樹脂が、2または3個の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレートを含み、光重合開始剤が二量体又は多量体からなること。
(2)光重合開始剤の使用量が、光硬化性樹脂の全固形分量を基準として、0.5〜15重量%であること。
(3)ハードコート層3を形成する支持基材2の面が、支持基材2の形成時に支持体1に接していた面であること。
(4)ハードコート層3が光硬化性組成物を硬化させて形成されること。
例えば、15μm以上100μm以下である支持基材に、光硬化性組成物を用いて2μm以上15μm以下の厚さで、ハードコート層を塗布することで支持基材との密着性、鉛筆硬度、干渉縞などの特性に優れたハードコートフィルムとして得ることが期待できる。
本発明で使用される光硬化性樹脂(光硬化性物質)とは、紫外線や電子線のような活性線照射により架橋反応を経て硬化する樹脂を主たる成分とする樹脂のことをいう。
<支持基材>
本発明で支持基材に使用される光硬化性樹脂として、2または3個の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレートとしては、紫光UV−7000B(日本合成化学工業)、アロニックスM−6100(東亞合成)、エポキシエステル3002A(共栄社化学)などを用いることができる。
また、本発明で使用される光重合開始剤は、二量体又は多量体からなることを特徴とし、ESACURE ONE(DKSHジャパン)、ESACURE KIP150(DKSHジャパン)などを用いることができる。
上記の光重合開始剤は、単量体の光重合開始剤と比べ、同濃度で使用した場合、吸光度が大きいため、光硬化時に塗膜表面でのUV光の吸収が大きく、支持体側まで十分にUV光が到達しないことで、支持基材の空気接触面と支持体接触面の硬化性に差を持たせることができる。
さらに、二量体や多量体の光重合開始剤を使用することで、単量体のものよりも強度の高い支持基材を得ることができる。
上記に示されるもの以外にも、支持体接触面と空気接触面との硬化性に差をつけられるものであれば、その他の単量体の光重合開始剤、例えば、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類等を用いることもできる。
光重合開始剤の使用量は、光硬化性樹脂の全固形分量を基準として、0.5〜15重量%が好ましく、この範囲より多くても少なくても、膜硬度は低くなる傾向にある。特に、多すぎる場合には、塗膜が着色する可能性もある。
また、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等を混合して用いてもよい。
本発明において、光重合性組成物を硬化させるために使用される支持体としては、ロール状の金属体やポリエチレンテレフタレート(PETフィルム)などを使用することができる。光重合性組成物を塗布した後、紫外線硬化等の工程において支持体が変形することなく、紫外線硬化後に硬化した樹脂成形体を容易に剥離することができれば、支持体の材質は、特に限定されるものではない。
溶剤に光硬化性樹脂および光重合開始剤などを溶解させて調製した塗液には、防汚性、滑り性付与、欠陥防止、粒子の分散性向上のために添加剤を添加してもよい。例えば、ポリエーテル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性ポリマー、アクリル系共重合物、ポリエステル変性アクリル含有ポリジメチルシロキサン、シリコン変性ポリアクリル等を用いることができる。
また、上記塗液の支持体への塗工方法としては公知の方法を用いることができる。具体的には、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、フローコーティング法、スプレーコーティング法、ロールコーティング法、グラビアロールコーティング法、エアドクターコーティング法、プレードコーティング法、ワイヤードクターコーティング法、ナイフコーティング法、リバースコーティング法、トランスファロールコーティング法、マイクログラビアコーティング法、キスコーティング法、キャストコーティング法、スロットオリフィスコーティング法、カレンダーコーティング法、ダイコーティング法等を用いることができる。
光硬化性樹脂を光硬化反応により硬化させ、硬化皮膜を形成するための光源としては、紫外線を発生する光源であれば、特に限定されない。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、無電極放電管等を用いることができる。照射条件として、紫外線照射量は、100〜800mJ/cmに設定することができる。
以上のようにして得た光硬化性樹脂層には、ブロッキング防止や硬度付与、防眩性、帯電防止性能付与、または屈折率調整のために無機あるいは有機化合物の微粒子を含ませることができる。
無機微粒子としては、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化スズ、五酸化アンチモンといった酸化物やアンチモンドープ酸化スズ、リンドープ酸化スズ等複合酸化物などを用いることができる。その他では、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、カオリン、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等も使用することができる。
また、有機微粒子としては、ポリメタクリル酸メチルアクリレート樹脂粉末、アクリル−スチレン系樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、シリコン樹脂粉末、ポリスチレン系粉末、ポリカーボネート粉末、メラミン系樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末等を用いることができる。
これらの微粒子粉末の平均粒径としては、5nm〜20μmが好ましく、10nm〜10μmがより好ましい。また、これらの微粒子は2種類以上を複合して用いることもできる。
本発明で得られる支持基材は、必要に応じて、さらに、反射防止性能、帯電防止性能、防汚性能、防眩性能、電磁波シールド性能、赤外線吸収性能、紫外線吸収性能、又は色補正性能等を有する機能層を積層させてもよい。なお、これらの機能層は単層であってもかまわないし、複数の層であってもかまわない。例えば、反射防止層にあっては、低屈折率層単層から構成されても構わないし、低屈折率層と高屈折率層の繰り返しによる複数層から構成されていても構わない。また、機能層は、防汚性能を有する反射防止層というように、1層で複数の機能を有していても構わない。
本発明では、支持基材の支持体に接していた面にハードコート層を形成する。
支持基材の引張強度が30N/mm以上であり、下記の式(I)で定義される引張伸度が0.10以上であることが好ましい。支持基材の引張特性がこの条件を満たす場合、ハードコートフィルムの扱いやすさや鉛筆硬度を向上させることができる。
引張伸度={(破断時の長さ)−(引張前の初期長さ)}/引張前の初期長さ
・・・式(I)
<ハードコート層>
本発明のハードコート層に使用される光硬化性樹脂としては、多官能の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレートを用いる。例として、UA−306I(共栄社化学)や、ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学)などを用いることができる。
また、本発明で塗液に使用される光重合開始剤としては、特に限定されないが、透明樹脂の硬化で特に着色の少ない1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(Irgacure 184(BASF))を用いることができる。また、表面硬化系の重合開始剤α−ヒドロキシケトン、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、高いモル吸光係数をもつα−アミノケトンの2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オンと内部硬化系の重合開始剤であるアシルフォスフィンオキサイド、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、また、h線に吸収領域を有するα−アミノケトン、例えば2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1などを組み合わせて使用してもよい。
また、上記に示されるもの以外にも、例えば、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類等で、表面硬化系、内部硬化系の特徴を有していれば、適宜選択できる。
光重合開始剤の使用量は、光硬化性樹脂の全固形分量を基準として、0.5〜15重量%が好ましく、この範囲より多くても少なくても、膜硬度は低くなる傾向にある。特に、多すぎる場合には、塗膜が着色する可能性もある。
また、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等を混合して用いてもよい。
本発明において、ハードコート層を形成するための光重合性組成物の塗液は、上述した支持基材に塗布し、光照射により硬化させる。
溶剤に光硬化性樹脂および光重合開始剤などを溶解し調製した塗液には、防汚性、滑り性付与、欠陥防止、粒子の分散性向上のために添加剤を添加してもよい。使用例は、前記の支持基材で示したものと同様である。
また、上記塗液の支持基材への塗工方法、光硬化時の光源についても前記の支持基材で示したものと同様である。
以上のようにして得たハードコート層には、ブロッキング防止や硬度付与、防眩性、帯電防止性能付与、または屈折率調整のために無機あるいは有機化合物の微粒子を含ませることができる。これらの使用例は、前記の支持基材で示したものと同様である。
以上説明したハードコートフィルムは支持基材との密着性に優れ、鉛筆硬度が良好かつ干渉縞が少ないため、このハードコートフィルムを偏光板や透過型液晶ディスプレイに搭載することにより、視認性の良好な液晶表示装置を提供できることが期待される。
以下に、実施例について説明する。ただし、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
後述する各項目の評価方法及び評価基準は以下の通りである。
<支持基材>
引張り特性試験
光硬化性樹脂フィルムから100mm×15mmの短冊状のフィルムサンプルを形成し、島津製作所社製小型卓上試験機EX−LXを用い、測定開始時のチャック間距離を50mmとし、引張り速度5mm/minにて試験をおこなった。また、引張り伸度は式(I)を用いて算出した。
引張り伸度={(破断時の長さ)−(引張り前の初期長さ)}/引張り前の初期長さ
・・・式(I)
<ハードコート層>
(1)密着性試験
得られた光学積層体について、塗料一般試験法JIS‐K5400‐1990の付着性試験方法(碁盤目テープ法)に準拠して、光学フィルム表面の塗膜の残存数にて評価した。目視にて確認した評価は、○、△、×の3段階とし、
○:剥離が確認することができない
△:20マス以下の剥離が確認できる
×:20マス以上の剥離が確認できる
とした。
(2)鉛筆硬度試験
クレメンス型引掻き硬度試験機(テスター産業社製、HA−301)を用いて、JIS−K5400−1990に従い、ハードコートフィルム表面に500gの荷重をかけた硬度Hから4Hの鉛筆(三菱UNI)を用いて試験を行い、キズによる外観の変化を目視で評価し、2H以上を良品とした。
(3)干渉縞評価
ハードコートフィルムが形成された反対面をサンドペーパーで擦り、その後、つや消しの黒色塗料を塗布し、ハードコート層形成側からハードコートフィルムを観察し、評価した。評価基準としては、
〇:干渉縞が見えない
×:干渉縞が見える
とした。
樹脂成形体を形成するにあたり、ウレタン1は、特開2013−159691号公報に記載の「ウレタンアクリレート(C−1)の製造方法」に従って合成した。
[ウレタン1の製造]
冷却管、攪拌装置及び温度計を取り付けた反応容器に、イソホロンジイソシアネート31.5重量部及びジブチル錫ジラウレート0.1重量部を仕込み、50℃にてε−カプロラクトン1mol変性2−ヒドロキシエチルアクリレート68.4重量部を1時間かけて滴下した後、90℃で10時間攪拌して反応を行った。この反応液中の残存イソシアネート量をFT−IRを使用して測定したところ、ウレタン化反応が定量的に行われ、最終的にはイソシアネートが無くなり、下記の化学式で表されるウレタンアクリレート(以下、ウレタン1)99.9重量部を得た。尚、下記の化学式中のAは、アクリロイルオキシ基である。
Figure 2017002249
<実施例1>
[支持基材]
・ウレタン1 57.1重量部
・ESACURE ONE(DKSHジャパン) 2.9重量部
・メチルエチルケトン 40 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、PETフィルム(ルミラーT−60−75μm:東レ)にバーコート法により硬化膜厚45μmになるように塗布し、メタルハライドランプにより400mJ/cmの紫外線を照射し、光硬化した塗膜を剥離し、支持基材を得た。この支持基材の引張り強度は50N/mm、引張り伸度は10%であり、引張特性の良好なフィルムを形成することができた。
[ハードコート層]
・UA−306I(共栄社化学) 19.05重量部
・ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学) 19.05重量部
・Irgacure 184(BASF) 1.9 重量部
・メチルエチルケトン 60 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、支持基材の支持体側にバーコート法により硬化膜厚5μmになるように塗布し、メタルハライドランプにより400mJ/cmの紫外線を照射し、ハードコートフィルムを得た。このハードコートフィルムの密着性試験の結果では、剥離が確認されず、鉛筆硬度は2H、干渉縞は見えなかった。
以下、各実施例は、塗布液組成及び膜厚を変更した以外は、実施例1と同様の手法にて行った。
<実施例2>
[支持基材]
・ウレタン1 57.1重量部
・ESACURE KIP150(DKSHジャパン) 2.9重量部
・メチルエチルケトン 40 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚45μmになるように塗布し、光硬化した塗膜を剥離し、支持基材を得た。この、支持基材の引張り強度は55N/mm、引張り伸度は10%であり、引張特性の良好なフィルムを形成することができた。
[ハードコート層]
・UA−306I(共栄社化学) 15.2重量部
・ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学) 22.9重量部
・Irgacure 184(BASF) 1.9重量部
・メチルエチルケトン 60 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚5μmになるように塗布し、光硬化させ、ハードコートフィルムを得た。このハードコートフィルムの密着性試験の結果では、剥離が確認されず、鉛筆硬度は3H、干渉縞は見えなかった。
<実施例3>
[支持基材]
・紫光UV−7000B(日本合成化学工業) 57.1重量部
・ESACURE ONE(DKSHジャパン) 2.9重量部
・メチルエチルケトン 40 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚45μmになるように塗布し、光硬化した塗膜を剥離し、支持基材を得た。この支持基材の引張り強度は40N/mm、引張り伸度は80%であり、引張特性の良好なフィルムを形成することができた。
[ハードコート層]
・UA−306I(共栄社化学) 19.05重量部
・ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学) 19.05重量部
・Irgacure 184(BASF) 1.9 重量部
・メチルエチルケトン 60 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚4μmになるように塗布し、光硬化させ、ハードコートフィルムを得た。このハードコートフィルムの密着性試験の結果では、剥離が確認されず、鉛筆硬度は2H、干渉縞は見えなかった。
<実施例4>
[支持基材]
・紫光UV−7000B(日本合成化学工業) 57.1重量部
・ESACURE KIP150(DKSHジャパン) 2.9重量部
・メチルエチルケトン 40 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚45μmになるように塗布し、光硬化した塗膜を剥離し、支持基材を得た。この支持基材の引張り強度は45N/mm、引張り伸度は70%であり、引張特性の良好なフィルムを形成することができた。
[ハードコート層]
・UA−306I(共栄社化学) 11.4重量部
・ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学) 26.7重量部
・Irgacure 184(BASF) 1.9重量部
・メチルエチルケトン 60 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚4μmになるように塗布し、光硬化させ、ハードコートフィルムを得た。このハードコートフィルムの密着性試験の結果では、剥離が確認されず、鉛筆硬度は4H、干渉縞は見えなかった。
<実施例5>
[支持基材]
・アロニックスM6100(東亞合成) 85.7重量部
・ESACURE ONE(DKSHジャパン) 4.3重量部
・メチルエチルケトン 10 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚45μmになるように塗布し、光硬化した塗膜を剥離し、支持基材を得た。この支持基材の引張り強度32N/mm、引張り伸度は50%であり、引張特性の良好なフィルムを形成することができた。
[ハードコート層]
・UA−306I(共栄社化学) 19.05重量部
・ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学) 19.05重量部
・Irgacure 184(BASF) 1.9 重量部
・メチルエチルケトン 60 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚5μmになるように塗布し、光硬化させ、ハードコートフィルムを得た。このハードコートフィルムの密着性試験の結果では、剥離が確認されず、鉛筆硬度は2H、干渉縞は見えなかった。
<実施例6>
[支持基材]
・アロニックスM6100(東亞合成) 85.7重量部
・ESACURE KIP150(DKSHジャパン) 4.3重量部
・メチルエチルケトン 10 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚45μmになるように塗布し、光硬化した塗膜を剥離し、支持基材を得た。この支持基材の引張り強度は35N/mm、引張り伸度は40%であり、引張特性の良好なフィルムを形成することができた。
[ハードコート層]
・UA−306I(共栄社化学) 11.4重量部
・ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学) 26.7重量部
・Irgacure 184(BASF) 1.9重量部
・メチルエチルケトン 60 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚5μmになるように塗布し、光硬化させ、ハードコートフィルムを得た。このハードコートフィルムの密着性試験の結果では、剥離が確認されず、鉛筆硬度は4H、干渉縞は見えなかった。
<実施例7>
[支持基材]
・エポキシエステル3002A(共栄社化学) 66.7重量部
・ESACURE ONE(DKSHジャパン) 3.3重量部
・メチルエチルケトン 30 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚45μmになるように塗布し、光硬化した塗膜を剥離し、支持基材を得た。この支持基材の引張り強度40N/mm、引張り伸度は35%であり、引張特性の良好なフィルムを形成することができた。
[ハードコート層]
・UA−306I(共栄社化学) 19.05重量部
・ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学) 19.05重量部
・Irgacure 184(BASF) 1.9 重量部
・メチルエチルケトン 60 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚4μmになるように塗布し、光硬化させ、ハードコートフィルムを得た。このハードコートフィルムの密着性試験の結果では、剥離が確認されず、鉛筆硬度は2H、干渉縞は見えなかった。
<実施例8>
[支持基材]
・エポキシエステル3002A(共栄社化学) 66.7重量部
・ESACURE KIP150(DKSHジャパン) 3.3重量部
・メチルエチルケトン 30 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚45μmになるように塗布し、光硬化した塗膜を剥離し、支持基材を得た。この支持基材の引張り強度は45N/mm、引張り伸度は25%であり、引張特性の良好なフィルムを形成することができた。
[ハードコート層]
・UA−306I(共栄社化学) 15.2重量部
・ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学) 22.9重量部
・Irgacure 184 (BASF) 1.9重量部
・メチルエチルケトン 60 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚4μmになるように塗布し、光硬化させ、ハードコートフィルムを得た。このハードコートフィルムの密着性試験の結果では、剥離が確認されず、鉛筆硬度は3H、干渉縞は見えなかった。
<比較例1>
比較例1では、塗布液組成を下記に変更し、それ以外は実施例1と同様の手法にてフィルムを作製した。
[支持基材]
・ウレタン1 57.1重量部
・ESACURE ONE(DKSHジャパン) 2.9重量部
・メチルエチルケトン 40 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚45μmになるように塗布し、光硬化した塗膜を剥離し、支持基材を得た。この支持基材の引張り強度は50N/mm、引張り伸度は10%で、引張特性の良好なフィルムが形成された。
[ハードコート層]
・UA−306I(共栄社化学) 19.05重量部
・ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学) 19.05重量部
・Irgacure 184(BASF) 1.9 重量部
・メチルエチルケトン 60 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、支持基材の支持体側と逆面に硬化膜厚5μmになるように塗布し、ハードコートフィルムを得た。支持体面と反対側にハードコート層を成膜したため、このハードコートフィルムの密着性試験では、20マス以上の剥離が確認され、鉛筆硬度は2H、干渉縞が確認された。
<比較例2>
比較例2では、塗布液組成及びハードコート塗布面を下記に変更し、それ以外は実施例1と同様の手法にてフィルムを作製した。
[支持基材]
・ウレタン1 59.4重量部
・ESACURE KIP150(DKSHジャパン) 0.6重量部
・メチルエチルケトン 40 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚45μmになるように塗布し、光硬化した塗膜を剥離し、支持基材を得た。この支持基材の引張り強度は20N/mm、引張り伸度は50%で、用いる開始剤量が少なかったため、強度の弱いフィルムが形成された。
[ハードコート層]
・UA−306I(共栄社化学) 19.05重量部
・ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学) 19.05重量部
・Irgacure 184(BASF) 1.9 重量部
・メチルエチルケトン 60 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚5μmになるように塗布し、ハードコートフィルムを得た。このハードコートフィルムの密着性試験の結果では、剥離が確認されず、鉛筆硬度は2H、干渉縞は見えなかった。
<比較例3>
比較例3では、塗布液組成を下記に変更し、それ以外は実施例1と同様の手法にてフィルムを作製した。
[支持基材]
・アロニックスM6100(東亞合成) 85.7重量部
・DAROCUR 1173(CHIBA) 4.3重量部
・メチルエチルケトン 10 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚45μmになるように塗布し、光硬化した塗膜を剥離し、支持基材を得た。この支持基材の引張り強度は25N/mm、引張り伸度は60%であり、単量体の開始剤を用いたため、引張特性の強度が低下したフィルムが形成された。
[ハードコート層]
・UA−306I(共栄社化学) 19.05重量部
・ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学) 19.05重量部
・Irgacure 184(BASF) 1.9 重量部
・メチルエチルケトン 60 重量部
を攪拌、混合した塗布液を、硬化膜厚5μmになるように塗布し、光硬化させ、ハードコートフィルムを得た。このハードコートフィルムの密着性試験の結果では、剥離が確認されず、干渉縞も見えなかった。しかし、支持体側の強度が低下した影響により、鉛筆硬度はHに低下した。
以上の実施例1〜実施例8及び比較例1〜比較例3の評価結果を表1にまとめて示す。
Figure 2017002249
本発明のハードコートフィルムは、支持基材との密着性に優れ、鉛筆硬度も良好である。
本発明のハードコートフィルムは、支持基材とハードコート層にアクリル系の光硬化性樹脂を使用しているため、両層の屈折率差が少なく、干渉縞を防ぐことができる。
本発明のハードコートフィルムの支持基材は、引張強度に優れる。
本発明は、液晶表示装置、プラズマ表示装置、エレクトロクロミック表示装置、発光ダイオード表示装置、EL表示装置などや、タッチパネルなどの表示装置部品などの保護フィルムとして使用できる。
1 支持体
2 支持基材
3 ハードコート層

Claims (7)

  1. 支持基材の片面にハードコート層が形成されたハードコートフィルムであって、
    前記支持基材が、光重合性組成物を支持体上に塗布した後、光硬化させ、剥離することで得られる光硬化性樹脂成形体であって、前記光重合性組成物が、光硬化性樹脂と光重合開始剤とを含み、前記光硬化性樹脂が、2または3個の(メタ)アクリロイル基を有するアクリレートを含み、前記光重合開始剤が二量体又は多量体からなり、光重合開始剤の使用量は、光硬化性樹脂の全固形分量を基準として、0.5〜15重量%であり、前記ハードコート層を形成する支持基材の面が、前記支持基材の形成時に前記支持体に接していた面であり、前記ハードコート層が光硬化性組成物を硬化させて形成されるものである、ハードコートフィルム。
  2. 前記支持基材の引張強度が30N/mm以上であり、下記の式(I)で定義される引張伸度が0.10以上であることを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
    引張伸度={(破断時の長さ)−(引張前の初期長さ)}/引張前の初期長さ
    ・・・式(I)
  3. 前記ハードコート層の鉛筆硬度が2H以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載のハードコートフィルム。
  4. 前記ハードコート層の厚さが2μm以上15μm以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のハードコートフィルム。
  5. 前記支持基材の厚さが15μm以上100μm以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のハードコートフィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のハードコートフィルムを備える、偏光板。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のハードコートフィルムを備える、透過型液晶ディスプレイ。
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