JP2017001758A - エレベーターかご室 - Google Patents

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央 岡部
雅幸 南
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雅幸 南
澤木 泰司
Taiji Sawaki
泰司 澤木
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Abstract

【課題】停電時を含めて常に、かご室内を十分に換気することが可能なエレベーターかご室を得る。【解決手段】エレベーターかご室は、上下端から外側に折り返された上部折返し部1Aと下部折返し部1Bとを有し、上部折返し部1Aと下部折返し部1Bとに換気用孔6,7を設けた壁パネル1と、壁パネル1の上部折返し部1Aとの間に通気可能な隙間20を設けて設置された天井2と、壁パネル1の下部折返し部1Bとの間に通気可能な隙間21を設けて設置された床部材3とから構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、エレベーターかご室に関し、特に、換気効率の向上を図るためのエレベーターかご室に関する。
従来のエレベーターかご室は、一般的に、4枚の壁パネルと天井と床部材とから構成されている。このような従来のエレベーターかご室の壁パネルは、上下左右端に、かご室の外側に向かって折り曲げられた折返し部を有している。この曲げ加工された上部折返し部と天井とがボルトナットにより締結され、同様に、下部折返し部と床部材とがボルトナットにより締結されている。
上記のような従来のエレベーターかご室においては、一般的に、エレベーターかご室の壁下部に換気用孔が設けられている。
特許第4570198号公報
上記のように、従来のエレベーターかご室には、壁下部に換気用孔が設けられている。しかしながら、壁上部には換気用孔は設けられていない。そのため、排気は可能であるが、吸気が不十分となる。その結果、十分な換気効果が得られないという問題点があった。
そのため、特許文献1では、換気効果を向上させるため、天井に換気装置を設けている。換気装置は、天井から壁下部の換気用孔の方向に送風を起こし、当該送風により、かご内の空気を換気用孔から外部に排気させる構成となっている。特許文献1では、換気用孔から排出された空気は、そのまま外部に放出されず、壁パネルと壁パネルの外側に設置された補強材との間に形成された通気路を通って、通気路の上端から外部に放出される。そのため、換気効率が悪く、換気装置により送風を起こして強制的に排気を行わなくては、エレベーターかご室内の空気は十分に外部に放出されない構成となっている。このように、特許文献1では、換気装置を必要とする構成であるため、換気装置の設置費用および換気装置の運用コスト等がかかり、また、停電の際には、換気装置が動作しないので、十分に換気がされないという問題点があった。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、停電時を含めて常に、かご室内を十分に換気することが可能なエレベーターかご室を提供することを目的とする。
本発明は、上下端から外側に折り返された上部折返し部と下部折返し部とを有し、前記上部折返し部と前記下部折返し部とに換気用孔を設けた壁パネルと、前記壁パネルの前記上部折返し部との間に通気可能な隙間を設けて設置された天井と、前記壁パネルの前記下部折返し部との間に通気可能な隙間を設けて設置された床部材とを備えた、エレベーターかご室である。
本発明は、上下端から外側に折り返された上部折返し部と下部折返し部とを有し、前記上部折返し部と前記下部折返し部とに換気用孔を設けた壁パネルを備えるようにしたので、壁パネル下部の換気用孔からかご室内に侵入した空気が、かご室内の乗客の発熱により発生する自然対流により上昇し、壁パネル上部の換気用孔からかご室外に排出される構成であるので、換気用孔が壁パネル下部にしか無かった従来のエレベーターかご室に比べて、かご室内を十分に換気することが可能である。また、自然対流により空気を排出する構成としたので、電気で駆動する換気装置等を必要としないため、停電時を含め、常に換気を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係るエレベーターかご室の壁パネル、天井、床部材の構成を示した断面図である。 図1に示す壁パネルの構成を示した斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るエレベーターかご室の壁パネルの変形例の構成を示した斜視図である。 図1に示す壁パネルの上部折返し部の構成を示した部分拡大図である。 図1に示す壁パネルの下部折返し部の構成を示した部分拡大図である。 本発明の実施の形態1に係るエレベーターかご室の壁パネルの変形例の構成を示した斜視図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係るエレベーターかご室について図面を用いて説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るエレベーターかご室は、壁パネル1、天井2、および、床部材3から構成されている。天井2および床部材3は、それぞれ、矩形である。壁パネル1は、天井2および床部材3のそれぞれの4辺に対して1枚ずつ設置されるため、のべ4枚設置されている。
壁パネル1は、鋼板から構成されている。壁パネル1は、全体が縦長の長方形形状となっている。壁パネル1の上下端には、当該上下端から外側に折り返された上部折返し部と下部折返し部とが設けられている。上部折返し部は、壁パネル1の上端を外側に向かって直角に2回折り曲げる曲げ加工により形成されている。同様に、下部折返し部は、壁パネル1の下端を外側に向かって直角に2回折り曲げる曲げ加工により形成されている。従って、図1に示すように、壁パネル1の上下端は、断面がコの字型の折返し部となっている。このように、壁パネル1の本体部分と上部折返し部と下部折返し部とは、1枚の鋼板から構成される。
なお、以下では、壁パネル1の上端のコの字型の折返し部分を「コの字型折返し部1A」と呼ぶこととする。また、「コの字型折返し部1A」のうち、水平方向に延びた部分を「上部折返し部4」と呼び、垂直方向の下方向に延びた先端部分を「上側部折返し部8」と呼ぶこととする。
同様に、以下では、壁パネル1の下端のコの字型の折返し部分を「コの字型折返し部1B」と呼ぶこととする。また、「コの字型折返し部1B」のうち、水平方向に延びた部分を「下部折返し部5」と呼び、垂直方向の上方向に延びた先端部分を「下側部折返し部9」と呼ぶこととする。
壁パネル1の上側部折返し部8及び下側部折返し部9は、それぞれ、図1に示すように、天井2と床部材3とにボルト(図示省略)等により締結されている。天井2は、周囲がL字型断面になるように下向きに直角に折り曲げられている。同様に、床部材3は、周囲がL字型断面になるように上向きに直角に折り曲げられている。従って、壁パネル1の上側部折返し部8と天井2の折返し部とが、上記のボルト(図示省略)等により締結される。同様に、壁パネル1の下側部折返し部9と床部材3の折返し部とが、上記のボルト(図示省略)等により締結される。なお、本実施の形態では、図1に示すように、壁パネル1の上部折返し部4と天井2との間には、高さh1を有する隙間20が形成されている。同様に、壁パネル1の下部折返し部5と床部材3との間には、高さh2を有する隙間21が形成されている。隙間20,21は、通気が可能な必要な高さh1,h2を有するように形成される。なお、高さh1およびh2は、同じ値であっても、異なっていてもよい。
図2は、図1に示した壁パネル1の構成を示した斜視図である。
図2に示すように、壁パネル1の上部折返し部4および下部折返し部5には、それぞれ、換気用孔6,7が設けられている。換気用孔6,7は、壁パネル1を構成する鋼板を貫通する貫通孔である。本実施の形態では、換気用孔7から隙間21を通ってかご室内に空気が侵入する。そうして侵入した空気は、かご室内の乗客の発熱により発生する自然対流によりかご室内を上昇し、隙間20を通って換気用孔6から、エレベーターかご室外へ排出される。
ただし、本実施の形態は、図2の構成に限定されるものではない。図3に、本実施の形態の変形例を示す。
図3の変形例では、壁パネル1の上下端は、断面がL字型になるように、外側に向かって、1回直角に折り曲げられている。
以下では、壁パネル1の上端の折り曲げられたL字型の部分を「L字型折返し部1C」と呼ぶこととする。また、「L字型折返し部1C」のうち、水平方向に延びた部分を「上部折返し部10」と呼ぶこととする。
同様に、壁パネル1の下端の折り曲げられたL字型の部分を「L字型折返し部1D」と呼ぶこととする。また、「L字型折返し部1D」のうち、水平方向に延びた部分を「下部折返し部11」と呼ぶこととする。
このように、本実施の形態では、壁パネル1の上端が、L字型断面となっており、図2に示す上側部折返し部8を有さない。また、同様に、壁パネル1の下端が、L字型断面となっており、図2に示す下側部折返し部9を有さない。この点が、図1および図2に示した構成と、図3に示した構成との第1の相違点である。
また、図3の変形例では、折返し部10には切欠き12が形成され、折返し部11には換気用孔13が形成されている。切欠き12は、U字型に切り取られた凹部である。また、換気用孔13は貫通穴である。このように、図3においては、壁パネル1の上端において、換気用孔の代わりに、切欠き12を設けている。この点が、図1および図2に示した構成と、図3に示した構成との第2の相違点である。
図3の構成において、第1の相違点及び第2の相違点以外は、図1および図2に示した構成と同じである。
このように、図3を用いて説明したように、本実施の形態においては、壁パネル1の上端は、図2の構成に限らず、例えば、図3に示すように、図2の上側部折返し部8に相当する部分を有さず、且つ、切欠き12を有する、上部折返し部10でも実施可能である。同様に、本実施の形態においては、壁パネル1の下端は、図2の構成に限らず、例えば、図3に示すように、図2の下側部折返し部9に相当する部分を有さず、且つ、換気用孔13を有する、下部折返し部11でも実施可能である。
さらに、図3において、上端と下端の構造を入れ換えても、本実施の形態は実施可能である。あるいは、図3において、上端と下端の両方を、切欠き12を有するL字型折返し部としても、本実施の形態は実施可能である。あるいは、図3において、上端と下端の両方を、換気用孔13を有するL字型折返し部としても、本実施の形態は実施可能である。
また、本実施の形態においては、図4に示すように、換気用孔6から放出される空気の流路となるコの字型折返し部1Aの当該空気に接する内側の面に、吸音材14が設置されている。すなわち、壁パネル1の上側部折返し部8の内側、および、当該上側部折返し部8の当該内側に対向する壁パネル1の外壁部分に、吸音材14が設置されている。吸音材14は、上部折返し部4の下面にも設置するようにしてもよい。このように吸音材14を設置することで、換気用孔6からエレベーターかご室内に侵入してくる音を吸収することができる。
同様に、図5に示すように、換気用孔7に向かって流れる空気の流路となるコの字型折返し部1Bの当該空気の接する内側の面に、吸音材15が設置されている。すなわち、壁パネル1の下側部折返し部9の内側、および、当該下側部折返し部9の当該内側に対向する壁パネル1の外壁部分に、吸音材15が設置されている。吸音材15は、下部折返し部5の上面にも設置するようにしてもよい。このように吸音材15を設置することで、換気用孔7からエレベーターかご室内に侵入してくる音を吸収することができる。
なお、図3の変形例においても、同様に、壁パネル1の上下端において、空気の流路となるL字型折返し部1C,1Dの内側の空気に接する面に吸音材14,15を設置してもよく、その場合においても、同様に、切欠き12及び換気用孔13からかご室内に侵入してくる音を吸収することができる。
また、図6は、本実施の形態のさらなる変形例を示す。
図6に示すように、本実施の形態のさらなる変形例では、図2に示す壁パネル1の上側部折返し部8および下側部折返し部9を、それぞれ、上側部折返し部16および下側部折返し部17のように長くしている。図6の構成において、この点以外は、図1および図2に示した構成と同じである。
このように、上側部折返し部16および下側部折返し部17のように、図2に示す上側部折返し部8および下側部折返し部9よりも折返し部を長くすることで、吸音材14,15の設置面積を増やすことが可能である。これにより、さらなる防音効果が期待できる。また、壁パネル1の強度も増すという効果も期待できる。
ただし、図2、図3及び図6のいずれの構成においても、吸音材14,15は必ずしも設置する必要はなく、必要に応じて設置すればよい。
以上のように、本実施の形態に係るエレベーターかご室は、上下端から外側に折り返された上部折返し部1A,1Cと下部折返し部1B,1Dとを有し、上部折返し部1A,1Cと下部折返し部1B,1Dとに換気用孔を設けた壁パネル1と、壁パネル1の上部折返し部1A,1Cとの間に通気可能な隙間20を設けて設置された天井2と、壁パネル1の下部折返し部1B,1Dとの間に通気可能な隙間21を設けて設置された床部材3とを備えている。
従って、本実施の形態に係るエレベーターかご室は、以下に示すような効果を奏する。
本実施の形態に係るエレベーターかご室は、壁下部だけでなく、壁上部にも、換気用孔を設けるようにしたので、排気も吸気も可能となり、十分な換気効果を得ることができる。
また、本実施の形態に係るエレベーターかご室は、エレベーター乗客の発熱により発生する自然対流を利用して、エレベーターかご室内の換気を行うようにしている。そのため、特許文献1に記載されていたような換気装置を設置する必要がないため、換気装置のコストがかからないだけでなく、換気装置を駆動させるための電気代もかからず、コストが低減される。また、停電の際にも、特に電気を必要としない構造のため、通常通りの換気を行うことができる。
また、換気用孔6,7,13または切欠き12を設けた壁パネル1の上下部折り返し部1A,1B,1C,1Dの空気の流路には、吸音材14,15を設置するようにしたので、換気用孔または切欠きからかご室内に侵入してくる音を低減することができ、換気用孔の単位面積当たりの騒音レベルを低減する効果が得られる。
なお、上記の説明においては、壁パネル1の上下端がかご室の外側に向かって曲げ加工されていると説明したが、上下左右端がかご室の外側に向かって曲げ加工されていてもよく、その場合にも、同様の効果を得ることができる。
また、図2,図3の例では、上下端が共にコの字型折返し部、あるいは、上下端が共にL字型折返し部であると説明したが、その場合に限らず、上下端のうちのいずれか一方がコの字型折返し部で、上下端のうちの他端がL字型折返し部であってもよい。その場合にも、同様の効果を得ることができる。
1 壁パネル、2 天井、3 床部材、4 上部折返し部、5 下部折返し部、6,7 換気用孔、8 上側部折返し部、9 下側部折返し部、10 上部折返し部、11 下部折返し部、12 切欠き、13 換気用孔、14,15 吸音材、16 上側部折返し部、17 下側部折返し部。

Claims (5)

  1. 上下端から外側に折り返された上部折返し部と下部折返し部とを有し、前記上部折返し部と前記下部折返し部とに換気用孔を設けた壁パネルと、
    前記壁パネルの前記上部折返し部との間に通気可能な隙間を設けて設置された天井と、
    前記壁パネルの前記下部折返し部との間に通気可能な隙間を設けて設置された床部材と
    を備えた、エレベーターかご室。
  2. 前記換気用孔から流入または流出される空気の流路となる前記上部折返し部及び前記下部折返し部の前記空気に接する側の面に吸音材を設けた、
    請求項1に記載のエレベーターかご室。
  3. 前記壁パネルの前記上部折返し部と前記下部折返し部との少なくともいずれか一方に、前記換気用孔の代わりに、切欠きを設けた、
    請求項1または2に記載のエレベーターかご室。
  4. 前記壁パネルの前記上部折返し部と前記下部折返し部とは、外側に向かって直角に2回折り曲げられ、コの字型断面を有している、
    請求項1から3までのいずれか1項に記載のエレベーターかご室。
  5. 前記壁パネルの前記上部折返し部と前記下部折返し部とは、外側に向かって直角に1回折り曲げられ、L字型断面を有している、
    請求項1から3までのいずれか1項に記載のエレベーターかご室。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018131455A1 (ja) 2017-01-10 2018-07-19 古河機械金属株式会社 Iii族窒化物半導体基板、及び、iii族窒化物半導体基板の製造方法
CN113247739A (zh) * 2021-05-24 2021-08-13 上海三菱电梯有限公司 电梯轿厢轿壁结构

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